The　Japan

The Sooiety
Japan　Society of　Meohanioal
　of Mechanical　Engineers
Engineers

305 　 歯 付 ベ ル トの 弦振動時 に お ける 回 転 伝 達 誤 差

Transmission　Error ．
Under 　String　Vibration　in　Synchrenous　Belt　Drives

○ 正 　 上 田 　 博之 　 （
阪産大） 正 　籠 谷 　 ue
｛ 阪産大）
則　 （

Hiroyu］（j　UEDA 　Osaka　Sar］gyo　University
， ，3・1−1，Nakagaito， −shi ，
　Dalto 　Osaka

Masanori　KAGOTANI ， 　Osaka 　Sa且 gye　University

’
　 　Ihe　transmission　err〔rr　il　a 　Synchronous
　belt
　was 　ilvestigated
　experi rnentally 血 e　belt
血 血 e　case 　where 　was 　genorated 　the　st血 g

vibration by　resonance
　 　under tho　dynamlcs　condition
　 the　pulley
　and 　 　speed τatio　was l 1，
The　period
　 ： transmission　c 汀 or 　is
　ofthe 　 　2　times

per　p 軸 ．
　The 晦 of     ce 　c 曲 es酬 且om 血e 醐  ce 　be廨 een 血 e　amplitUdes 　of 　the　string　Vibration
　due　tO　the

．
res 。n 飢 ce 職 e   s血 ssion 肛 or 　in　the　belt
騨 ly　oc   ln仇e   t　mode 冊 so   ce 　of 血e 曲 g　vibmtion ．

Kay 　Mords：Mach
血 e 　Ele皿 ent 　Synchronous
　 　Belt　Transrriission
，
Error，
　S価 皿g　Vibrat
正
 ，
　
，
　　　　　 Resonance 　D
，｝ 皿 arnics 　Condition
，］
nsmilationTensien
，

期 で 発 生 す る．ここで ，ベ ル トの 走 行 速 度 の 影 響 は 無 視 し ，上 側
1 ．緒　言
ス パ ンの 全振幅 A 。と下 側 ス パ の 全 振 幅 4 は 逆 位 相として い る．
　 歯付 ベ ル トは ，近 年 起 動 性 の 向． ヒや 軸荷 重 の 軽減 と い っ た 　 図 3 に ，弦振 動 に よるピ ッ チ 周 期 の 全 振 幅 を示 す ．た て 軸 は ．
各種 の H 的 で 用 途 広 る と と も に 同期 伝 達 の 用 途 に お い
が が ，
ベ ル ト走 行 速 度 ご との ベ ル ト背 面 の ヒ下 変
位 の 検 出 結 果 か ら得
一 Cb
こ こ で は ，E 側 と下 側 ス パ ン の 平
て は 層の 回転 伝 達 精 度 の 向 上 が 望 まれ て い る ．特 に 高 い た ッ チ周 期 全振幅で ある．
ピ の

同 期伝 動 を 要求 す る 機 器 の 動 的 な 問題 への 対 応 も増 え て い る
 
，回 転 伝 達 誤 差 は 製 作 誤 差 や 構 造 上 の 特 性 か らベ ル ト 1 周
周 期，プ ーリ 1 回 転 周 期 ，さ ら に 1 ピ ッ チ 周 期 で 発 生 す る 〔3） ，
そ の 中で
1 におい
1 を周 期 と し た 回 転 伝 達 誤 差 は 無負 荷 で 速 比
ピ ッ チ

て 理 論 的 に 発 生 し な い が ，走 行 させ る とか み あ い 衝
尚
撃 を起 振力 と した 弦 振動の 発生 が振 動や 騒音 だ け で な く回転
伝 達 精 度 に も影 響 を 及 ぼ す こ と が 考 え られ ，そ の 向上 が 望 ま
れ て い るが 係わ る報告は 見 当た らない ．
　 本 報 告 で は ，無 負 荷 の 歯 付 ベ ル トの 共 振 時 の 弦 振 動 に よ る
ピ ッ チ 当 りの 回 転伝 達 誤 差 を 実 験 的 に 検 討 し た の で 報 告 す る ．

2 ，供 試 ベ ル トと プー リ及 び 実 験 装置
躑
　 図 1 に ，動 的 回 転伝 達 誤 差 実 験装 置 を示 す ．酋 付 ベ ル トは
公 称 正 面 ピ ッ チ 8mm1 の 円 弧 歯 形 で 心 線 に ガラ ス 繊維 と歯 ，
　
1
　
…
ゴ ム にク

数 Zh ・
＝
ロ ロ プ レ ン ゴ ム を使用 し ，

100 で あ る ．
ル ト幅 Wb 　mm ，歯
歯 付 プ ー りは 原 動 な らび に 従 動側 共 に S45C
ベ ＝20
寧ヒ
製 の フ ラ ン ジ付 きで 歯数 ％＝ 22 と し た ．原 動 軸 は 回 転 速 度 の 、一
一一一
．
．一
一一一
．
一一一
一一．
一．
．
一一一一
．．
一一．
．
．．
．
．一
．．
一一
一一．
一．
．
．
．＿＝：＝ ＝ ＝ 二 」
：： ．
変 動 を低 減 す る 目的 で 直 径 20e mm ，幅 50　mm の 大 径 の ベ ル
　

1．
Testbcil2 8．Rotary　en oders
ト車 を 取 付 け ，平 ベ ル ト を 介 し て 駆 動 す る ．従 動 軸 は 軸 受 台
　 じ

．
亅）riving 　pulley 9， 5．5k“ Tmotor

を リ ニ ア ベ ア リ ン グ上 に 設 置 し ，原 動 軸 と 平 行 に 移 勤 し て 軸 3．
Dr 王ve 皿 pUlley lo ．
SttaLHmeter
　

間 距離 を 変 え る こ と で 供 試 歯 付 ベ ル トに 取 付 張 力 を 作用 す る ． 4．
1・inear 　ball
　bearing
／ ll ．
Phase difference
　 metcr 　

ータ ーダ を 5、
TensionadjL匹stnlClコt serelL
　 　
FFT ana ！｝’
ユ2 ．
1 回 転 当 り 720 パ zer

l：至黜 昌1
両軸 軸端 　
の に ル ス の ロ リ エ ン コ
ア 】3 ．
Lascrdisplaeemcnt　meterq ．
取 付 け ，位 相 差 計 に よ り原 動 軸 に 対 す る 従 動 軸 の 相 対 的 な 回
転 変 動 を 検 出す る ．装 置 本 体 は 振 動 の 影 響 を 極 力 避 け る こ と Fig ，
lExperimental f dynamic　transmissjon　error
を 目 的 に モ ータ部 と切 り離 し ，防 振 を施 し た 定盤 上 に 設 置 す
　apparatus 　 （）r　

る ，非接 触 レ ーザ ー変 位計 セ ン サ
ーは 上 側 と 下 側 ス パ ン の ベ
　　　
ル ト背 面 に 向 け て 取 付 け ，走 行 中の ベ ル トの 横振 動 の 変位 量 　 　 　
Rumin
を検 出す る ． °
fbelt

3 ．実 験 結 果 と 計 算結 果 の 比較 検 討
　　　
3・
1 弦 振 動 　 　図 2 に ，歯 付 ベ ル トの 共 振 時 の 弦 振 動 モ デ
　　　
ル を示 す ．太 い 実線は歯付ベ ル トで ，歯 付 プ ーリに 2 軸 で 巻 き掛
けた 状 態 で ある ．ベ ル ト歯 が プ ーリ
粛 とか み あ うた び に 衝 撃 を 受 　　　
け る こ とで ，そ の 衝 撃 力 が 起 振 力 と な っ て 弦 振 動 を 生 じ る ，図 の 　　　
二 点 鎖線 と破 線 は ベ ル トの 振 動 状 態 を示 し ， 1 ピ ッ チ に 1 回 の 周
Fig．
2　St曲 g　vibration 　model 　ofsynch エonous belt
　

［ D7 −15］日 本 機 械学 会機 素 潤 滑 設計 部 門 MPT2007
NQ 、 シ ン ポ ジ ウ ム 〈 伝動 装 置 〉 講 演 論 文 集 ［200711 29 ， ．〜12．
1！

・217 ．
一
NNII-Electronic
工 工 Eleotronio 　Library
Library 　Service
The　Japan
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Japan　Society of　Meohanioal
　of Mechanical　Engineers
Engineers

876543210 1
冨 壷
　
i
　 　 　 　 71；200N
旦
、 t ＝22
，
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羣 鷺 o．
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≦ 12 d ・

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4
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．
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　　　↓ ↓
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毳o．
萼
2q
・
鳴 卜

 
∂ 0 5 　　　10　　　］5　　　20 　　　25 　　　30 　　　35 　　　40   　 0，
2 　　　　　　　0 ．
4 　　　　　　　0 ．
6 0．
8
’
1
　　Pulley 　rotational 　specd ，n ［s ］ Pulley エotational 　angle ，ep ［mrad
　　 ］

Fig ．
3 AmplitUde
　 　of transverse
　 vibration 　
5　Experimental
Fig． 　result 　eftransmission 　error

　 　 due　to　belt
　resonanco

．
省 冒 　　 5　 ［
蒹 旦 　　 　　   200N ，
　Zn
＝22 窯 0
4．

鴇≡ Zn ＝
　 　 　
　 H
旦 200N ，
ぐ 　 　
　 　

1t 22
霞
【
酪 刈
　
　
　
　
　
　
↓ ・ 旦 　　
 
　
　
　 　

一〇 一
一 且culat ，
　 　

．0 3
　
鍾 1
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Pulley 　Totation 証 speed ，
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1
hlley rotational 　sPee
　 （ti　n 【
s ］
Fig ．
4 　Quantity difference
　of 　 　of 　
amplitUde

Fig．
6　Comparison　betwe  experirnental 　and Galculak）d
　

均 全 振 幅 Apa を示 す ．取 付 張力 7 卜200　N に お い て ，プ ーリ回 転

　 　 results 　of 　transmission　error

速 度 6．7mfs 時 の ベ ル トの か み あ い 周 波 lkf，
約 147　Hz は ベ ル ト
の 弦 振 動 の 横振 動固有振 動数 fi約 147　Hz と一致 す る こ とに より 半分 で ある が ， 傾 向 は ほ ぼ 一致 す る．こ れ らの こ とより， 共振する
・
1 次の共 振 状 態 とな り，弦 振 動 に よ る異 音 を 伴 っ て Apa は 極 め て 弦 振 動 の 振 幅 の 差 か らベ ル トピ ッ チ 当 り 2 回 を周 期 とす る 回 転 伝
大 きな値 とな る．共 振 時 の 弦 振動 は 1 ピ ッ チ に 1 回 の 周 期 で ある ． 達 誤 差 の 発 生 を 予 測 す る こ とが で きる．特 に ，1 次 の 共 振 時 の 振
．
より高 い プ ーリ回転 速 度 の
1
13．
4 ，20，26，
7，33 ，
3s は ，それ ぞ れ 幅 の 差 も大 きく，回 転 伝 達 誤 差 も大 き く生 じるた め ，器 機 へ の 使
固 有振 動 tw　fiの 2 ，3 ，4，5 次 と一致 し て 共 振 す るた め 非共振時 用 に 際 して こ の 共 振 域 を避 ける こ とが 望 ま しい ．な お ，A θ。が 小 さ
の 回 転 速 度 の 振 幅 量 より大 きい 値 を 示 す ． く算 出 され た 要 因 とし て ，共 振時の ベ ル トの 曲 率や弾性係数 歯 ，

　 図 4 に ，弦 振 動 に よる上 側 と下 側 ス パ ン の 全 振 幅 の 差 を 示 す ． 面 の 摩 擦 係 数 など の 差 ，また ，ベ ル ト走行 速 度 の 影 響 など が 考 え

たて軸 は ， 図 2 に 示 す 弦振 動 モ デ ル の 上 側 ス パ ン の 全振 幅 オ u と られ ，この 点 に つ い て は 今 後 の 検 討 課題 とした い ．
下側 ス パ ン の 全 振 幅 Ae ）差 」ん を示 す ． 弦 振 動 が 共 振 す るプ ー
4 ．結 　 言
リ回 転 速度 に お い て MAd は 増 大 す る． 共 振 を 生 じ ない 同 転 速 度
域 で は AAd は 極 め て 小 さくなる． 　ZAd は 1 次 の 共 振 で 最 も大 きくな 　無負荷状 態で ．
速比 1 の 走行 時 の 歯 付 ベ ル トの 1 ピ ッ チ を周
り，共 振 の 次数 が 高 くな る と減 少 傾 向を 示 す ． 期 と す る 回 転伝 達 誤 差 の 発 生 状 況 を 実 験 的 に 検 討 し た結果 ，
3・ 2　 回 転伝 達 誤 差 　　 図 5 に ，共 振 時 の 回 転伝 達誤 差 の 実 験 以 下 の 結 論 を得 た ．
結 果 を 示 す ， ル トは 共 振 時 に ］ピ ッ チ 当 り2 回 の 回 転 伝 達 誤 差
ベ （D 弦 振 動 が 共 振 状 態 と な る こ と で ，ピ ッ チ 当 り 2 回 の 回転伝
A θv を発 生 し て い る．図 4 に 示 す 1 ピッ チ 1 回 の 全 振 幅 の 差 MAd は ， 達誤差 を発生 す る，
両 スパ ンで 1 ピ ッチ 2 回 の 周 期 の 張 力変 UtAT
　 を生 じ こ とで A θ ，
2 ）回 転 伝 達 誤 差 は 弦 振 動 の 1 次 共 振 時 に 最 も大 きくなる．
（
を 生 じて い る 〔）．
3
ここ で 従 動 側 に 比 べ て 原 動 側 の 慣性 モ
ーメン ト 3 ）共 振 の 発 生 す る 弦 振 動 に よ る 回 転 伝 達 誤 差 の 発 生 傾 向 は ，
（
が 大 きい こ とより，A θ，に よっ て 従 動 プーリで 大 きな 回 転 変 動 が 発 ヒ側 と 下 側 の ス パ ン の 弦 振 動 の 振 幅 の 差 か ら予 測 で き る ．
生 し て い る と考 え られ る ． 　最 後 に ，実験 に 使 用 した ベ ル トと プ ーリ は ，ゲ イ ツ ・ ッ ユ ニ

　 図 6 に，AAd か ら算 出 し た 回 転 伝 達 誤 差 を 示
実験 す ．● 印 の タ・ 株 ）よ り提 供 い た だ い た ．記 し て 謝 意 を 表 す る ．
ア ジア （

結果 振 時 の 回 転 伝 達 誤 差 」θレ
は 共 で ある． ベ ル ト弦 振 動 の 共 振

文 　献
に よる振 幅 』ん は ， 図 2 の よ うに ， ス パ ン の ベ ル トが 弦 振 動 に より

弧 状 に 湾 曲させ られ る とで
こ ベ ル ト張 力 を 増 大 す ると考 えられ る． 〔1）　 張 維 明 ほ か 1996 ， ， ， − ，、− ．
目本機 械 学 会 論 文 集 （C 編 ） 62 594 pp 524 547
（2）　 所 博治 ほ か 1997 ， ， ， ．， ．，．．− ．
自動 車 技術 会 論 文 集 Vo1 2S No 3 p p 95 99
上側スパ ン と下 側 ス パ ン の 振幅差量 」勘 の 112 よ りベ ル トス パ ン の
（3〕　 籠 谷 止 則 ほ か ， ，
1990 ll本 機械 学会 論 文 集 （ ， − ，．． − 、
C 編〕 56 527 p p 1914 1920，
長 さの 差 」ゐ を 算 出し ， を求 め た．
A θ、 A θ。は A θ と比 較 す ると，約 　 v

．218 一
一
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