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CLUB DE JAPOLECTURA
Book named " 吉四六さんの話 ~舟のお金~ " from Tamaki Sumida | NPO Tagengo
Tadoku, used under CC BY-NC 4.0 license / Book cover added from the original.
きゅうしゅう
九 州
おおいたけん
大分県
の つ まち
野津町
むかし おおいたけん の つ まち いま おおいたけん うす き し
昔 、大分県 の野 津町(今の大分県 臼杵市
の つ まち きっちょむ おとこ
野津町)に、吉四六さんという 男 がいまし
た。
きっちょむ あたま
吉四六さんは、 頭 がよくて、いつもおも
はなし はなし
しろい 話 をしていました。その 話 にみんな
わら たの
が笑いました。みんなは楽しくておもしろい
きっちょむ だいす
吉四六さんが大好きでした。
1
ひ きっちょむ ふね きゃく ま
ある日、吉四六さんが舟のそばで 客 を待っ
たび さむらい
ていると、旅をしている 侍 がやってきて、
き
聞きました。
かわ む
「川の向こうまでいくらだ?」
かたみち もん
「片道、8文です」
もん むかし かね もん えん
*「文 」は 昔 のお金 です。1文 は 25円 ぐらいです。
もん たか もん
「8文は高い。6文にしろ。」
2
さむらい かたな も
侍 は 刀 を持って
つよ ひと
いて、強そうな人
でした。
3
つ きっちょむ
もうすぐ着きます。そのとき、吉四六さん
ふね と い
は、舟を止めて言いました。
もん
「ここまでが6文です。」
「?」
む い もん
「ここから向こうまで行くのに、あと2文
た
足りません。」
4
む い もと ば しょ もど
「向こうまで行けないなら、元の場所に戻
れ。」
「はい、わかりました。」
5
きっちょむ もと ば しょ もど
吉四六さんは、元の場所に戻りました。
もど かえ
「ここまで戻ってきたのですから、帰りの
かたみち もん ねが
片道6文をお願いします。」
6
ちょしゃ すみ だ たまき
著者 住田 環
おおいたはつ よ かい かいいん
( 大 分 発わくわく読みものをつくる会 会員)
きょうりょく たげんごたどく
協 力 NPO多言語多読(https://tadoku.org)
かとう もりひろ
イラスト 加藤 守弘
さんこう し りょう
参 考資 料
こ ぐれまさ お
木 暮 正 夫(1989)「ふねのわたしちん」,『これはナルホド
いわさきしょてん
岩崎書店
ほん なか に じ し よう きん
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