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盗撮とは

盗撮とは,読んで字のごとく「盗み撮る」行為であり,カメラや携帯電話の器具も用いて,被写体の
画像又は映像を隠しとる行為のことを指します。通常,盗撮という言葉には,被写体は人物以外に
も,映画や美術品,企業の会議等の情報的価値及び秘匿性の高いものを含みますが,ここでは人
物(特に女性)を対象とする行為の犯罪について解説したいと思います。
盗撮はどのような罪にあたるのか

盗撮は対象者の性的羞恥心や人格権(憲法 13 条),公衆の性風俗を害する重大な犯罪です。
そして,その根拠条文は各都道府県が定める条例によって定められています。その規定方法
は,条例によって若干異なる部分はありますが,いずれも同趣旨であると言ってもいいでしょう。
例えば,東京都の迷惑防止条例の第 5 条 1 項 2 号及び 3 号には以下のように規定されてい
ます。
公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例
第五条 何人も,正当な理由なく,人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為で
あって,次に掲げるものをしてはならない。
二 公衆便所,公衆浴場,公衆が使用することができる更衣室その他公衆が通常衣服の全部
若しくは一部を着けない状態でいる場所又は公共の場所若しくは公共の乗物において,人の通常
衣服で隠されている下着又は身体を,写真機その他の機器を用いて撮影し,又は撮影する目的で
写真機その他の機器を差し向け,若しくは設置すること。
三前二号に掲げるもののほか,人に対し,公共の場所又は公共の乗物において,卑わいな言動
をすること。
なお,実際に盗撮を行うにあたって,異性のトイレや更衣室に立ち入った場合には建造物侵入
罪(刑法 130 条前段)の罪が成立することもあります。また,18 歳未満の児童を盗撮した場合は,児
童ポルノ法に抵触する可能性があります。

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