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今昔物語集の説語展開様式

國  東 文  麿
 説話の宝庫として、わが国の文学史学民俗学など諸方面から注目される今昔物語集の研究は、近年とみに活濃にな
ってきているが、いち早く明らかにされるべくして、未だ解決されない問題が非常に多い。作者乃至撰者、成立の事
情・年時、説話の性格たどについてもそうである。筆者は嘗て本書を注意深くよみ返してみた結果、巻初の天竺説話
から本朝説話の末に至るまで、一千余話の説話群がある綿密な構想のもとに実に整然として分類整理され組織的に配
置されていること︵類聚︶に一驚したのであるが、さらに瞠目させられたのは、この莫大な説話が、悉くある種の連
鎖的展開を示していることであった。本書が類聚作品であるということは、あらためていうことでたく、そしてその
類聚方法について述べた論説もないではないが、それらは凡ね表層的な一部の類聚方法を指橋するにとどまり、その
ためややもすれぱ本書における各巻の配置の必然性を見失いがちとたり、本書の巻序とか総巻数に附会の説を立てる
結果を来しているようである。もしそれ各説話の展開様式に至っては全く指摘さ。れたことがない。筆考は以前本書の
類聚方法について簡単にのべ、これを組織表として示すと共に、説語展開様式について杢言及したことがあり︵国文
学研究第六輯﹁今昔物語構想論﹂、同誌第九輯﹁今昔物語集世俗説話の巻序について﹂︶、その後もこの点にふれてしぱ
しば説明を加えてはきたが、展開様式の具体的例証は一部説話にとどまり、全体的に示すことがたかった。もしもこ
の展開様式が全体の説語にわたって認められるならば、第一にいいうることは、今昔物語集には一部によりて推測さ

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れているが如き増補は行われていないということであり、それはやがて作老・成立等の諸間題にも大きた視点を加え
ることにたるであろう。

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 ところで、その説話展開様式なるものを、筆老はさきに﹁二話一類様式﹂と名付けたのであるが、それはどういう
形のものであるか。まずその典型的たものについていうとー相並んで存在する二説話の間には、その他の説話に比
して一段と濃い類似的近縁的性格が見出される。それはこの二話の各々の説話中の事件とか人物.事物.場所などが
非常に似通っているからであって、逆にいえば、その二説話はこれらを連想契機として一括して置かれたものといい
うる。そして巻初より順次に二話ずつが、ある類聚形態の中でこのように配列されているのであるが、またその一括
された二話と次の二話との間にも何らかの連想契機がはたらいている。しかしそれは、二話を一括している契機に比
して、達想性が稀薄であり、多分に形式的ではある。だから、全体が同じような違想的展開をしているとは見られず
強い連想契機によって二話が一括され、そしてそれがさらに些少の契機を求めて次の二話に結びついて行く、つまり
二話ずつが違鎖的に展開Lているのである。以上が今昔説話展開において全面的に認めれる典型的様式である。この
他に幾分見出されるのは、右の二話一括が重複した様式であって、ある契機の下に一拓された二話の、後の話が別の
強い契機をもってその次の話に結びついているものである。また稀にではあるが、三話が一つの契機によって一捨さ
れているものもある。また、二話と次の二語をつたぐ連想契機が見出せないものも、わずかではあるが存在する︵こ
の場合は多く説話の類別上の切れ目である︶。この例外的なものを含めて、筆者は二話一類様式と称するのであるが、
これが今音三十一巻︵うち三巻欠︶にわたりて着実に行われているということは、正に驚く.べきことではないだろう
か。
 さて、これを全体的に示すといっても、一千余話に及ぶ全説話を一時にとりあげることは与えられた紙数の点から
到底不可能であるので、まず初めに、比較的一般に親しくまた問題的な本朝世俗説語前半を巻に従ってとりあげ、表
の形を以て示すことにした。
○表の説明−上段より、説語番号・題名・二語一類契機・二話一類指示・類聚契機の一部・梗概。一括された二話
︵乃至三語︶の左欄は、前後二語問の連鎮契機を示すものであり、それはまた前語・後話の一捨契機を示す欄中に○
△印によっても示されている。
巻第廿二 本朝

北北’比1 をり天
かれ肩太.o淡臣’

く家武淡■ ’つ共
末れ皇冠 いう内鎌

ゆ南な郎=海と天

家家子等  生力皇

かの房と=天’我
ゆ祖前い一 皇天入
家人智大1冠P後藤

さぞのの.う’大足

 リ麿母   ’を討
さ家麿公: 時す蘇

。と字う  行皇鹿
のそ天織.と与に原

に京智海  死くに

 四四天」 織ず’
 ’のは= 大ゆつ
 な合’. 幸眉を
と式の’. むをと
大織冠始賜藤原姓 鎌足の子淡海公︵母は天智天皇の后︶公に仕

’家口不1公な智
1

語第一 うo
二話

イ〕

一類
淡海公継四家語第 鎌足の子淡海公︵母は天智天皇の眉︶公に仕.
うo

O︿房前V
Oω・㈲間−房前o

 大才L死
つうて淡
く“’こ海
。子の公

 納氏後
 言の大

 しる仕

 の河北
 子内家
麿臣祖房
後とに前
をいし’

 阜とな
 真長臣

 そ叉’
 の流の

 内大の
 楯者と

 世なり
房前大臣始北家語 房前の子犬納言真楯その子に内麿あり大臣と
第三 なるo
O︿房前V

口)

内麿大臣乗悪馬語 内麿右大臣は、房前の孫、大納言真楯の子な

々宮麿

 の子
 れ真
 馬椛

馬若

ま時
ず命房
。ぜ前

 れ孫
 荒’

 るな

’他
人戸内

感には

静い

る’
 らの

 にの

 に頂
第四 po
○︿内麿V
△㈲・㈹閻i特に契機とすべきものなし、しいていえば内麿。

729
59
切で平に 子二房良

上時住さ え得’政
歌て院は子白等の’子

経びの時太な’千に良

僧饗平子 さ験よ政

野の居か ’’戻大
兄お’子関臣くしの皮

都の’孫 かをむ太
まま閑’経政分越染長
た’院男’大ひに殿良

国よそは白として后房

勝のとな 孫の歌房
延大伸口 は霊を摂
の死堀平政る長手対相
峯車はゆ長基そ相臣冬

’ざと后基太身槽旗に
雄の堀’良経の浄の嗣
の立河娘の関子蔵始の

この河と大。良ダしあ
60

730
と時院忠臣 のラ良P
閑院冬嗣右大臣井 長良の子基経、関白太政大臣になる。


子息語第五

ノ)
△︷怖麿=︵の子漆繍︶∼■■−..=−=−−...■..



堀河太政大臣基経


長良の子基経、 関白太政大臣になる。
語第六
一。︿養一冬撃一の菱V
○㈹・8間− 冬 嗣 の 孫 。

方P’雨相
上’’若嗣■
る局そいの.
’藤こ時子■

定ぽるし良=

 多をく皮

 女妻に子
は言と階良

と’後に良
定にちに良
子納娘山長
男大の’に

国のぎ狩房
にする藤冬

い娘そあ門

 帝迎の門

 街と入高
 のえ家の
うをのいあ
。宇娘近り
高藤内大臣語第七 高藤、奇縁にょη妻を得ること。
○小良門︵冬周の子v=の子高藤∼。
同 ⇔
時平夫臣取国経大 時平、帝とはかリて遣差の風を制すること、
時平、奇策により妻を得ること。 叉伯父国経の北の方の美しきを知リ策をまう
納言妻語第八 けてこれをと頂あげることo
︵下文欠ク︶


註・本巻は藤氏列伝にLて系図の順に主要人物を並べているので、二話一類契機に話の内容よリもむしろ系図上の関係に求め
  られることが多い。二話一類の意識は、人物の系図上の位置をくpかえし云う語に見ら牝る。
巻第廿三 本朝 附 大 織 冠

←戦→
平緯衡同致頼合戦 平維衡と平致頼の私闘、その処罰、 藤原致忠
武人平致頼、式の遣を挑み争う。
13

蒙答語第十三 と橘輔致の私闘、その処罰o
二話

イ)

左衛門尉平致頼導
一類 明尊僧正、夜宮申よリ三井寺に行きかえる伴
明尊僧正語第十四 武人平教経︵致頼の子︶、武の道の万全。 に、平致経命ぜられ、その途中の警護に武人

14
一武
の用意の万全たるを示すo
O︿夜道の途中、順々に郎箏をありめるV
○ω、㈲間−夜道の途中、 順走におこることo

量思人
一−、、﹂馴ガ光・小舎人童一人つ牝て女の許へ行かん

。て1頃の
らし’夜

るしけ女

のにへ
り殺行

た’時

皿こ人
貝」を数橘

は分あ光
知のい’
ぬた策宮

名々許

あに盗
光自に貝■」

顔こを中

老後’

’れ多
.陸奥前司橘則光切として受難。思量賢く身の力など極めて強き

をともよ

出すく
すとうP

穀人語第十五     男 ︵ 則 光 ︶ 。
        ○︿夜道の途中、順々に盗賊を切るV

口)

        橘季通︵則光の子︶、小舎人童一人つれて女の
駿挑葡司橘季通擁許へ行き受難。思量賢く力など極めて強き男

す女

リ侍
た季
ん通

■ 董許
i 機行
のへ
う橘

よ’
と’

、の

にに

うど

くあ
のつ

○て
まも

がま
る口
転く
16

逃語第十六   一︵季通︶。

←■
       [
       一△︿季通を促えてうたんとするV




ω間−人をとらえて乱暴をはたらかんとすること。
   △
張 (弓

i

I
1


■■



尾張国女伏美濃狐 尾張の大力女︵道場法師の孫︶、無法なものを

’大

し人


大美

をし


力濃

れに

。物



女狐

こ力

ら商


こて

むの


17

語第十七 こらしむ。
△︿商人をとらえて接峻せんとすV


ノ、

尾張女取返紬畳語一 尾張の大力女︵道場法師の孫︶、無法なものを

「 む大

法犬

主し

し法
し張

’領

’妻

船に

ら無
ら尾

無’

な力

こ、

。国
をて


叉の

むな



18

第十八 こらしむo


○︿夫力により悪者をこらすV


i




i! ■■


≡﹁



○ω、⇔間 大力によ頂悪者をこらすo

て負を !
め’み ■

られる 1

で宮i盗廷 1
○が叉 一

足夜 1
すな’1
をリ都r

こわわ

ら’
のか因
腰え僧
比叡山実因僧都強 大力の吉同僧、ひきはぎにあい、 足の力をもっ

人の実

しいる
19
力語第十九 てこらしむ。 はに足 !   ■さ盗指 1み人にrくにて=   一るあく
○︿大力にユり悪老をこムすV 同 H
広沢寛朝僧正ら力 大力の高僧、ひきはぎにあい、 足の力をもっ

o 、
と、

は人


び溢



柱寛

に正


の朝

さに

るい
上僧

飛’

まあ

v、
20
語第二十 てこ強しむ。
△︿盗人を蹴るV

岡凹

i 一

i
i
■■■ ■■


731
△e・㈱間−蹴る。

61
32
とら一撲
か牝人人
かて’成
と死夫村
のぬ学等

を成を大

きも倒衆

○途しで
 中て争

 らて撲
 れな人
引村蹴学

らげん路
るると上
沓げの相

皮’衆’

 をえ’
 とっ相
62

切逃さと

 足かう
夫学衆試相撲人成大力の相撲人、力あるもの︵大学の衆︶に足


村語第甘一   をとら牝、互に引きあう。       .
21

        △︿大掌ρ衆を蹴る■v■    ■■=■■■■−。

ホ)
       .一


       一大カの相撲人、力あるもの︵大蛇︶に足をと

が引撲
切き人

 ん世

 す大
牝こ海

 ら足
相撲人海直世会蛇ら牝、互に引きあう。

蛇に相

。れ恒

 こで
 と ’

 る蛇

 ’尾

 大川
るまの

 いれ
 に、
 がの

 つか
 えを
 てま
22

試力語第廿二  一〇︿相撲人・水中の大蛇との力くらぺで勝つ
       一V
O㈱
 ・ り 
   間 
− 相 
撲 入 
、水申の異物との力くら.ぺで勝つことo

との刀人1 追水人

 ’る悪1 を捕世
るすき光1 ’に宗

 て指さ1 あ’’
 悪が者1 つえに
 者、に1 かてか

 きま人1 にいと
にし’撲=。に’撲
ら竹を大; わ申私

 どのわ  でい最
わをつ井≡ るに市
○リつ遠=結げ平
人でれ相≡ぐ鰐叉相

 ぶら妹= そ鹿勢

 ろまれ= 陸で手
 つけの≡ 局た’

 逃で質  なるな
 す牝’= れを田

 おそ捕.ん泳ち

 げ手に’ げ時る
相撲人私市宗平投相撲人の腕力︵鰐に遣わ牝ながら、それを手
23

上鰭語第甘三  ど頂にする︶。鹿を手ど頂にする男。
        c︷相撲ぺ水沖の機︸ρ功パ心ドて傍.ρ∼同り
相技人大井光遠妹相撲人の妹の腕力︵悪者に捕えら牝ながら、
強嚢、四㌶にぶす、鹿の角をラちくだく考
24


 、 ω間−二十三・二十四の間に契機なし。但L相撲人大力話は二十
△り
三で終P、勝負話とLて前話中の成村・恒世の争を出す。
話撲
第人
甘成
五村

 世
 勝
負相

 常
宮中行事としての勝負︵相撲︶。 相撲人成村・恒世、相撲の節におげる勝負。
25

負勝

△い晦■山∼■−=■■−■■■.−−.−..■−.■..−−.−−..



第時
廿敦

 競

 負
六行

 勝
宮中行事としての勝負︵競馬︶o
語兼

 馬
尾張兼時・下野敦行、右近馬場の競馬の勝負。
26


巻第廿四 本朝 附 世 俗
畿撃華一蟄一妻雲管一一毛
↓↓
左犬臣源信、箏をひくに天人あらわる、 叉、
二話
中納言長谷嬢、朱雀門にて霊人を見る。

イ)

一類
高陽親王造人形立 ’局陽親王、田に水をいれるに都A口よいからく
親王︵nH]天皇の絢岬子︶、紬工の名手。
田中語第二 頂をつくるo
O︿水V
oω・⑭間−水
小野宮大饗九条犬 小野富犬饗に、九条大臣におくる打物の衣を
臣得技衣語第三 前駆、やリ水に衣をおとすo


前駆が水におとすに、打目かわらず。人感ず。
○︿水V

 な (司
ず顕 同
於爪上勤欣返男針 舎人春近、井の上で爪にカウカを立てる、人

)著
ら(
返女語第四 舎人、井の中にカウカをおとさす。 感ず、その後で老女、爪の上に針を立てる、
人為どるく。
△︿舎人と老女の術くらべV
△㈲・㈹間−術くらべ

1〈すよ人

1と そ人
1△かに二
ヒダの工、紬工せる堂をつく口、川成をおど

「川oびの

1工 のの

よ)

相方
手(

お)

ろ家
絵(

に成

て他

を工
庫 ’名

)川

りが

どを
語百

 成
第済

 工

1の技一
五川

 弾
ろかす。川成死人の絵をかき、工をおどろか

1術(方
 飛

 挑
すo

?う
.べ
1ら
1く
寛蓮、薬によって字多院をまかすが、ある女

第灘
語碁
六寛

 碁
 螂
 蓮
 値

 女
にょばれ、その家で女に徹底的にまかされる。




O


典薬頭の一家の医師ども集頂おる所へ、体の

733

63
はれた女来口て療治をもとむ、頭、病を寸白






7第七      典薬頭、治療にきた女の病︵寸白︶を治す。 と断じ女の体よリそれを次第に引きぬき柱に




ま女

て体

女れ

ゆ次
。第



八断
尋じ

’そ

癒を
きの

とよ
七と

るリ

734
64

         C^政■V−−■=−:一−.−■−−■﹁−.=■■..−...■﹁=−..−=−


8女語行
第医八師家治瘡逃典薬頭・治療にきた女の病︵瘡︶を治す。
         △︿医師、女の陰部の病を治すV

△ ⇔ 
・ ㈱ 
問 − 
医 師 
、女の陰部の病を治すo
  嫁
9九 蛇 女
 医 師
 治 語第特殊薬︵蛇婚にきく︶。女、桑の木に登る。 婁■嚢琴1111

術医
  
         A︷捧聞ド汝獲部ρ病−−︵峰︶i■暗船げ∼≡≡.■同㈱

○ぽ1
を来1
枝渡・

つ桂≡三毒1

ら1
謹1 ’秀1阜 嚢1 せ1て

    ■=㍊室rr篶.人の明ら1 ; いリ

 、
1
震旦
 被 僧
 仕
 医長
 師

 語

 第

 十 朝
特殊薬︵桂心︶。童子を桂の木に登らせてとる。


         ○︿■著名医︵長秀︶名薬︵唯■心卜境々∼ −−1−
○㈱・い間i著名医名薬を知る。

、かいい滝1たうる口1
一名医一轟一・病一竜に麦一姦琴。

’たうて使;
1…雛1
をとてた「
忠明治値龍者語第
11

十一
O︿著名医︵忠明︶名薬︵竜による病の薬︶ 々のきず;1数=明気のす察づ男と:に灘1.ろ1くあ中え○つに口


=産鋼渇V﹁■=一.−.■:i−1−−−■■⋮.−.,−−■■,
雅忠見人家指有瘡 名医︵刑忠︶、病︵庸︶を察知す︵本文欠だが

二お陰. ≡ (
題名による︶
12

病語第十二


 全丈欠く



1
   ←
△︿察知︵病を︶V



△り・ω間1・察知︵十二は全丈欠のため題名による︶


1
れ安i
さ言1


i

す入

謀共

よ途
口に
にに
ん借
と安

○と
、麗卦被遣地神 陰 陽師、人の殺さるべきこと
を察知し、謀をもうげて救う。
︵地神による︶
人い陽!1全助て師i 1文か地慈11欠聯≡∴5お人  1わ’1lれ夫1 1殺紬1;
△︿察知 ︵地神の難を︶V
同 ㈹
陰陽師弓削是雄、或者と同宿し、その者が殺
天文博士弓削是雄 陰陽師、夢占によ頂人の殺さるべきことを察
さ牝ることを夢占する。謀をさずげ、殺さん
14

占夢語第十囚 知し、謀をおしえて救う。 とするものをとらえ難をのがる。


○︿陰陽師の明見V
○ω・㈲間−陰陽師の明見。 十五はむしろ十三に類似す。
賀茂忠行遺伝子保 陰陽師の師資相伝。賀茂忠行から、子の保憲 保憲、父忠行と共に祓に行き、 鬼神を見る、
憲語第十五 へ。保憲幼時鬼神を見る。
15

父、子に道を伝う。
○︿陰陽師の明見V
同 ㈲


晴明、師忠行と途をゆき鬼を見る、師道を伝
安借晴明随忠行習 陰陽師の師資相伝。賀茂忠行から、 弟子安倍 う、晴明をためそうとする老僧を逆にやリこ
晴明㌃晴明幼時鬼を見る。
16

遣語第士ハ
める、叉、術によ頂ガマを殺す。
△︿晴明V
十七は本丈欠だが題名は十五・十六の主人公
△㈲・㈹閻−陰陽師保憲晴明。 から展開。
保憲晴明共占覆物 占o ︵全文欠く︶
17

語第十七
 全文欠く
△︿保憲晴明V
同 o
以陰陽術殺人語第 算先生小槻糸平、人にそねまれ呪訊さ牝る、
占。︵十七が欠丈のため綱部不明︶ 陰陽師の忠告をまもらず、忌の日、人に会っ
18

十八
て殺される。
O︿人の難︵呪誼︶を救おうとするV︵失敗︶
Oω・㈱間−人の難を救おうとする。
播磨国陰陽師智徳 難︵海賊︶によって悲歎せる者を、術によっ 陰陽師智徳法師、舟主の海賊に荷をとられた
涼師語第十九 て救う。
るをあわれみ、術によっ℃海賊をとらえ、荷
をとpかえすo
○︿人の難︵海賊︶を救おうとするV︵成功︶
同 ㈱

735
65
人妻成悪霊除其害 難︵怨霊︶によって恐怖せる者を、術によっ 妻、夫をうらみ死して怨霊となる。夫、陰陽

736
66

陰陽師語第二十 師に救を求む、術をさずけてこれを救う。
20

て救う。
△︿死すべきもの︵怨霊によリ︶を救うV


△㈱・ω間−死すべきものを救う。

相一一・
僧登照相倒朱雀門 相の名人。 相人登照、朱雀門下の人々を相によって、圧
死から救う。又笛の音によリ人の死を知る。
21

語第甘一 多数の人々に対する相。
△︿死すべきもの︵圧死︶を救うV

oレ〕

算の名人。︵二一・二二には強い類似契機はな 高階俊平弟、渡鷺を条件として、唐人に算を
いが、陰陽師話の後尾に、それと似た相・算 教わる。違約して唐に行かず、ためにのろわ
俊平入道弟算術語 を一播したものと思う︶

 酉
←一術
れて少しぽける、叉、彼が算によって女房た
22

第廿二
多数の人々︵女房共︶に対する算。 ちをわらわせて苦Lませる。
○︿師︵唐人︶・弟︵俊平弟︶道の授受V
○⑰D・㈲間−師・弟遺の授受。


源博雅朝臣行会坂 ビワと博雅。
博雅、会坂山にて蝉丸にビワを教わる百
23

盲許第廿三


○︿師︵難丸︶・弟︵博雅︶道の授受V
同 ↑
玄象琵琶為鬼被取 ビワと博雅。 玄象失す、 後、博雅羅城門にて鬼よリ玄象を

←一琶
24

語第廿四 うくo
△︿鬼、玄象を博雅にかえすV
△例・⑰間−仏神感応︵廿四は鬼、 廿五は観音︶
三姜清行宰相紀長 二者︵清行・長谷雄︶優劣をいう。 三萎清行、紀長谷雄口論す。 叉長谷蛙、観音
谷堆口論語第甘五
25
の示現をうく。
△︿観音、長谷雄に示現す﹀
同 ⑰
持上帝と菅原文時、詩をつくる、文時はじめ
.帝の詩すぐれたリという、帝にせめら牝、竺


村上天皇与菅原文 二老︵村上帝・丈時︶優劣をいう。

26
67

o㈲・㈱間1︵特に指摘すべき契機なし︶

○働・㈲間−・詩の下七言の勝劣。
△㈹・㈲間1︵特に指摘すべき契機なし︶
32 31 28 27
30=29

藤原資業作詩義﹂

一窄詩給語葦六○︿詩の下七言の勝劣V
読敦 一息延
前藤1難雇 夢天 読大
和恵
歌中
 所喜
 読御
守原1語涯 給神
語御
語江
第朝
語納  和屏
第時1廿姜 第製 甘綱
第言  歌風
三作=九f 十詩 七家
升南
二殿
 桜
 語伊
 第勢
 什御
+詩言 八読
 示
 尼
 直
 詩
 人
宮申︵南殿︶において桜の歌をよませらる。
忠房︵返歌につかった歌人︶

宮中において桜の歌︵屏風絵︶をよませらる。
忠房︵御息所の父︶

古詩の正しい詠じかた。
古詩の正しい詠じかた。

○︿詩の下七言︵よみ方︶
△へ名歌人、歌を召されて慎重V

詩一詩
に1に
っ.し
て・て
の・の
上上
訴.訴
内.女
侍一房
を を
通一通 の勝劣V
じ じ
て.て
訴訴
う う
〇一〇


タ〕 ヨ、
{ (
カ)

文 詩
屏風絵の歌を伊勢獅息所に作らせるため、伊
南殿の桜咲くとき、小野宮大臣、土御門中納
言に歌を作らせる。

衡少将使に行く。

のれのまさりたるをいうo

と道為 た義る斉■のこ 道 か尼大


な長時 て忠’信■かの 宣 たい江
る’’ ま勘義’一一 の をで朝
。こ除 っ当忠詩1連 詩 いき綱
 れ目
 をに
るせこの■ の
㌻れ撰.詩
2詠 うて死
。そ後
天外  るを定■文 じ  の’
 皇る  。悪に,説 か  詠そ
 にo 後口当■話 た  じの
見内  ’す頂 酉己 を  か家
 せ侍  義’’=列  たに
 ’を 思斉資  上 北  をて
 そ通  ’信藁iの 野  難貴
 れじ 女字の!年 天  じ族
 にて 房治も.時 神  ∫」
 よ詩  を殿の「性 夢  朝ち
 頂を 通にを=に  綱詩
越上  じ訴多=よ す  のを
前奏 歌うく る  詠詠
守す  を’と  も  じず

737
△㈱・ω間−名歌人、 歌を召されて慎重o

738
68

一−i! −−  、   .− 、    .
公任大納言読屏風 公任の歌話。 屏風歌に、公任、歌を召されて名をおしみな
和歌語第升三 かなか作らず、しいて求められて歌を提出す。
33

△︿名歌人、 歌を召されて慎重V
同 ω
公任大納言於白川 公任の歌話。 公任の歌話群︵八条一括︶
34

家読和歌語第升囚
○︿歌話群V
○ω・ω間 歌話群。
在原業平中将行東 業平の歌話。 業平東下pの歌話群︵三条一括︶。
方読和歌語第升五
35

○︿歌話群V
同 ω
在原業平於右近馬
揚見女読和歌藷第 業平の歌話。 業平について二歌話。
36

皿川六
△︿不遇な中将 ︵業平︶V
△ω・ω間−不遇な中将︵三十五話の東下りをうけて三十六話陸奥下p
 がおか牝たか ︶
        道信中将のこと︵実方歌話群の中の一に出て

 原 実
 方 朝 
   臣 
於 陸くる︶。実方子に死なれての歌︵歌話群の最後
奥国読和歌語第升の一条︶ 実方、陸奥に下りて宣方におくる歌、遣信の
37

死の時の実方の歌、子を失った時の歌。

           △ ︿ 不 遇 な 中 将 ︵ 実 方 ︶ V
同 ⑰
        道信中将のこと。道信父に死なれての歌︵歌
藤原道信朝臣 送 父 話 群 の 初 め の も の ︶ 道信父を失った時の歌および其他の歌。
読和歌語柑八  ○︿無常感深き責族︵遺信︶の死に関しての
38
         歌話V
○ω・㈱間−道心 ︵無常感︶ある貴族の死に関しての歌
藤原義孝朝臣死褒 責族︵義孝︶の死に関する歌話1−単一話。

よ義
び孝


39

読和歌語第升九
○︿道心ある責族︵義孝︶の死に関しての歌V

≡融1
同 ㈱

よ土 1 悲朱   歌一 1 1 円  :
円融院御葬送夜朝
       貴族︵朝光・行成︶の、死 ︵帝︶ に関する歌
光卿行成卿読和歌



40

o



語第四十    話H単一話。
       △︿院︵円融︶の死の歌V




△㈱・㈱間−院の死の歌。


■歌=

よ!
び!
上■東1

門1

の1
一条院失給後上東

死1
后1

門院読和歌語第聖 肩の死

。条



院!■の


︵歌話の後半︶。
 二話
4ユ

十一
△︿院 ︵一条︶の死の歌V
一一一
朱雀院女御失給後 后川︵女御︶の死。

チ〕

み院
の女
歌御
。死


し雀




女房読和歌語第四







42

︿国司の妻の上京と主人の死V ︵四三との契


十二
機︶
こ一
土佐守紀貫之子死 ︿国司︵責之︶の上京と子の死﹀ ︵四二との
43

読和歌語第四十三 契機︶
○︿任地よP帰る時の圓想V


○㈱・θ閲  任地より帰る時の回想。

流1舘 一

)、1 ≡

一明﹃

州i1
お、

本「
に1

て1
安借仲麿於唐読和 伸麻呂望郷の歌話。
44
歌語第四十四 二話

震1;吉
ρ︷任晩は−︸帰喝.時ゆ何−想.v■﹁■■■
鍵雛議轄一無望郷の警。 一類

■!さ
五  一△︿雫帰郷後語芒話V

45

739
69
1デ1!の1う唐■


⑤・㈲間−作者 の 婦 郷 後 に 関 す る こ と 。
70

74C
相手の絶えることにょりて生ずる悲歌︵君ま 貫之、土佐より帰ってから、字多院死後荒れ
読於

第院
四歌
歌原

十読
六共
 来
和河
46

さで煙絶えにし云々︶o た河原院に行き歌よむ。
△︿賃之∵偏郷後∵作り㌧歌v。■; :■■■■■■

ム)

相手の絶えることによって生ずる悲歌︵人し ビワの左大臣、伊勢に通はぬようになりて後
47

れず絶えなましかぼ︶。 伊勢の歌。
O︿女︵伊勢︶の悲歌V
○㈲・㈲間−女の悲歌。
八来参

 和守
 歌大
 語江
 第定
 四基
 十送
 読河

歌貧
よし

’鏡

じ女
米’
を犬
与江
え定
鏡基


貧女の歌。

感の

をの

すろ
定う

かと
えこ
むき

基口

 リ
C︷■汝■■h蟻り︸︼.■の.満厭∼■一−−−−−−.−...■■■■■

ウ、

かお貧

宕著

行衣

 ’盆
くい女

歌で
貧女の歌。

養ぎ
す’

そに
≡…≡せ

に葉

 をお
。愛’

供ぬ

の蓮
寺た

のの

葉の
 きを
にる
歌十
語五

九女
十盆
読七

四立
第目
和月

△︿女、身不遇を︵仏に︶訴える歌︵こ牝を
  あはれにみよ︶V
△㈱・㈱間−女、 身の不遇を訴える歌。

そし済’

夫夫侍.
をに’■

すむを■

 をえ■
。主て1
る。す1
みん源I
’と遣

追歌本
十後前
 読宇
 和源
 歌道
 死済
 語侍
 第妻

てず

わ死
五最筑

放よ妻
妻︵侍の︶、来ない夫に訴える歌。

れか

 ロみ

 あ’

れな
 こて
のての

知ロ
50

△︿女、身の不遇を︵夫に︶訴える歌︵問へ
  かしな︶V
和大 同 ㈱

え祈

歌歌


歌江

第衡

十赤
一染

を染

ぞ子

歌病

来時

い身
夫代
語匡

五妻

 読

位赤


の’

むの
、の

なの

訴を


妻︵匡衡の︶・来ない夫に訴える歌︵誘の末尾︶。

るる
にり
51
○︿匡衡V
O㈱・ω間−匡衡。
1奮三こ婁曙あ

 1 よの  び掛
   月)1 々和

 1 歌詞  遊た
   と牛= 人(
   のに. と琴
   輸応  大)
   にじ. 井に
   遊た= 川応
な‘△む名女○歌詞女

曇:妻塾亨箸

匡衡、女一房に豪﹁をもってヤニせられんとし、
 応の雰’歌燕

   び掛   にじ
 」駿  。こ  一 る
 lV 人と ㌣)こ

大江匡衡和琴読和
答1上三○対匡む名に

歌をもってやpかえす。叉、大井川の歌、叉
間 歌中 五衡

上.五親  読
   第輔  二琴
ω 三公祭  歌大
㈱  和大  第匡
’  読主  語江

   語臣  十和
   53   52

歌語第五十二
手1 +郭  和

実方に与えた歌。

ω
祭主大中臣輔親郭 輔親、道長にテ﹂たえたほととぎすの歌。叉、
公読和歌語第五十 女に返事した牛の歌。叉、桂、月の輪の歌。

△■

山石楊︵左大臣家の女童︶、元良親三に愛される
が、他に男あ田て従わず、親王の歌に対し上
手に返歌す。
大隅守の郡司、だらしなくて罪をえんとす。
上手な歌をよみ罪まぬかる。
155 54コ 第大  十親陽i五隅 四王成    読院 十郡■    和之 五司■﹁薬警寧1警霊  ■○よ︵ △む︵■︿み主 ︿こ親■1郡罪人上と王!司まの 手。のVぬ︶な︶ か意 応意 るに 答に こか の し とな 歌た 。わ﹀が ぬ   わ 老   ぬ 郡  女 司   ’  ’  上 上■ 手 手   な な  歌 歌  を1 を  よ     1≒1  同■﹁1  ⑳
O㈲・例間−郡司。

■ − 』
危急の立揚におかれしもの ︵郡司家の女︶の ハリマ宇の侍の佐太、郡司家の女に衣のほこ


■ ■
播磨国郡司家女読 よんだ歌、後に主人︵国司︶ にみとめられ難 ろびをぬわせるにぬわずして歌をかえす。佐

川■ 皿
和歌語第五十六 太いかリて守にいう、守かえって女をほめ佐
56

をまぬかる。
太を追う。
○︿郡司V

ク〕

惟規、斎院家の女房にしのび通う。侍たちこ

← 皿L 」 ■
危急の立場におかれしもの︵惟規︶のよんだ れを知リ門をとぢる、惟規、女のばからいで
藤原唯規読和歌被 歌、後に主人︵斎院︶にみとめられ罪ゆるさ
やっとのがれ、歌よむ、後斎院、歌をきいて

57
免語第五十七 るo
ゆるす。
巻第十五 本朝附世俗

741
71
72

平将門発謀反被誌

フ42
二大乱の一としての将門の乱。 将門の乱の経緯とその賞罰。
1

語第一
二話

イ)

一類
藤原純友依海賊被
二大乱の一としての純友の乱。 純友の乱の経緯とその賞罰。
謙語第二
○︿合戦V
○㈹・㈲間−1 合 戦 。

 なo
o’し
源宛平吏丈合戦語 一人︵郎等︶の中言により怨をいだき一対一の

兼太上 1 互ま源
忠郎総≡ にだ宛

のい平
事親忠 1 中に良
をな丈

 名戦
 両合
知ら’
りぬ中

夜る子 1 和きが

 一に
’すに 1 ’さた

すにい

 騎お

 をぶ

 しい
 打よ
手戦・
第三 争︵宛・良文︶。
○︿合戦V

口)

ηを兼 =

。P家1
 ’来 =
よ介宇1

うに茂1
し老維1

をと維1
び兼茂1
て忠来1

だも’1
平綾茂郎等被殺語 人︵兼忠︶の言葉によp親の怨をはらすべく

をのの

つあの
き敵も
きとと

あのる
4

第四 一対一の争︵謙忠の家来・太郎介︶
△︿平維茂のこと・怨をはらすことV
△㈲・ω間−平維茂 
の こ 
と 、怨をはらすこと。

ろむ才し茂
をた茂平
こゆ敗維

恥こを藤

そをっ諸
そ維て任
。残が戦

 打剰任
をろも原

 も諸初

 て勝諸

 れリ維
ぐ茂の’

 兵るい
 を’て

 つ任め

 ちにか

 こご’
 ’おち
しと身と
平維茂一討藤原誇任 武人、恥を重んず︵子孫までこれは極めて恥
語第五 にあらずや︶。
△︿一平緯茂のこと・怨をはらすことV

¢う
春富夫進源頼光朝

恥と源
をひ頼

れと東
つた三
つま条
遂い殿
おき光

射射伺
止る侯
。命時
そめ’

に、に

 ら狐
 ぜ、

 ○づ
 失’
 敗弱
 の弓
むをの

 る出
巨射狐語第穴 式入、恥を重んず︵先祖の恥せじとて云々︶。
○︿害物︵狐︶を射るV
○ω・目間−書物を征服すること。
        一.−.− .i!
 藤原保昌朝臣値盗一 藤原保昌、盗人袴垂につげら牝おびやかされ
人袴垂語第七 ︵次話第丈により不詳︶ て平然たリ、盗人かえって、威に圧服さる。
○︿害物︵盗人︶を憎服すV


第信r㈱丈第親
九朝 1間■欠八朝

ポ葦養i奮募奪
譲管簑1貫管言
語頼  . 全語頼
恒源  ←) 原源

忠 !八  清
平1第1嵜
貢  一  令
壁■ク臣

︵欠文により不詳︶ ︵全文欠く︶
㌻1望11111
9      8

壽窪葛i窒.妻)

△︿公に服さぎる者雀討つ’v
り1討め1蓑討

   地’こ1
   土1至V
   て  r  つ
    の 1椙=?

    の 1つ1
     ■土
  △

   地 討


源頼信の武路先見︵初めての土地の地の利を 源頼信、平思恒を攻めんとして、浅瀬をわた
如る︶ る。忠恒虚をつかれ腿す。

ホ)
込吠■公咋帳ほば.喝■渚陸尉−け∼■■■■■1−■■−−■■■■−■■


源頼信、兄頼光σ郎箏平貞通に対し、駿河の
源頼信の武路先見︵討りべき相手の動向を予 或男を殺せと大声に命ず、貞通はこ牝に服す
る心なかpしも、東国でその男にあい、語を
10

測︶
交わす中に、男の高言をきき、遂にこれを討
O︿武士の威︵哀れに添き人の威なPげリ︶V つ。
○㈱・∼間− 武 士 の 威 。
藤原親孝為盗 人 被 一 源頼信の乳母子藤原親孝の子、盗人のため質
捕質頼信言 免 語 第 源 頼 信 ・ 盗 人 を 威 圧 す 。 となp刀をさしあてらる、頼信、盗人を威服
1ユ

し、子を放たしめ、盗人をゆるす。
O︿武士の威︵兵の威いと止事なし︶V
同 り
源頼信、炎馬を東国よp求む、夜馬盗人、罵
12 源頼信・源頼義盗人を追伏す。 を盗みにぐ、頼信・子頼義これを追い、遂に
頼義に命じて盗人をいおとし馬をとpかえす
△︿源頼義V
△∼・㈹間− 源 頼 義 。
、一嚢講聾陪 二大戦役の一としての前九年役。 前九年役の経緯とその賞罰。
■L
五一

73

7
△︿源頼義V
i




ワ44

六1丈等家
廿=全衡義

   囚清
報  十罫

   原

︵二大戦役の一としての後三年役︶。 ︵欠文、後三年役の経緯とその賞罰?︶
  欠語朝
宿.ク第臣
第1武源
 ■’ ユ4

1←
巻」■

於但馬国鷲撃一 親子の奇遇。 但馬国の幼児ワシにさらわる、 後年その父丹


1

子語第一 後国にて子を見っく。
二話

イ〕

一類 東国下向の男、途で婬欲おこp蕪にとつぐ、
東方行老萎蕪生子 親子の奇遇。 その蕪食いし女、子を生む、男帰途このこと
語第二 を知田、女を妻とす。
c^■童子奇儲■∼−−
○ω・㈲間i童子寄話。
渕永.に.ながざ−加火災にあって、ひとヅ生きの
こった童、水の引いたあと崖上の大木の枝に
美濃国因腰河出水 九死一生︵実に生き難き命存したる老になむ とりのこさる、観音を念じ救いをまっに、人
流人語第三 有りける︶。
々見つげ地上にあみをはp、とびおろさせて
○童子奇話一■■■ 助かる。

口)

藤原明衡、.愛人と密会のため、ある下衆の女
房にたのみ、一夜その家をかりて臥す、夜半
藤原明衡朝臣若時 九死一生︵希有の命をこそ存したリけれ︶。 に下衆の男入頂来て、白分の妻が情夫と臥し
4

行女許語第四
ていると田uい、明衡を殺さんとするが、その
△︿殺される寸前発見され助かるV 衣類よ口人ちがいとわかりあやまる。
△㈲・ω間−殺さ牝る寸前発見さ牝劫かる。
隆奥国富老の子、継母ににくまれ、 従者によ
陸裏国府官大夫介 切野にうずめらる、伯父野を通口、 子を救い
︵継母・継子︶
ヱ・語第五
継母を放逐す。

ノ)
△︿殺される寸前発見され幼かるV



....一
継母託悪霊人家将
        ︵継母・継娘︶ ︵全丈欠く︶           ■
一行簸舞六                    ﹂
        ○︿︵娘?︶V
○い・H聞−第 六 語 欠 丈 不 詳 ︵ 娘 ? ︶ 。                    ■
−−−− −−−−−− −−   一
                   ■
美作国神轟謀一筆、イ;藁める蔓著、女 美作の猿神、イケ一二一に娘を出させる、旅の■
犬山の男、これをきき、謀をもって、猿を大一
止生蟄語第七  を助げ夫婦となる。
にかませ娘を救う。後、男と娘夫粛となる。
        ○︿︵娘?︶V                    ■


      、﹂旅の者・=グゲ㍉デポポグ引凱札引かかピパ≡ガ 旅僧、飛弾山中で道に迷い、ある家に案内さ一
飛弾国猿神止生賛.を助げ夫婦となる。 れそこの婿となる。その後、猿神のイケニ三
語第八    一△︿異郷話︵山中の滝の下を越えた郷︶.難 にされんとし、逆に猿を生精一りにし、その地一
       一着孟くV に夫婦として住む。          一
△⇔・㈱閻−異郷話・難老を劫く。

 。こ’の 、わの助衆
 の船兄  れ蟻け七
 島目妹  ’にら人
 田に他  ’める上
 をれ浦  ・れ’風
つ’にの こよ他釣国
=孫く船佐をせ’の賀

 煽流の  蛇らが難
く妹る姓すい島に下

 で然・後後攻牝海

 夫出に一時し体孤
 蕎で行一矢むは島
 と孤く をゆ蛇に
 な島たすいえでつ
 つての 白蝶てそに
 りに布宝  うる本)、
子つの土蝶勢頂島加

づ兄の百ろとの人の

 く沖田崎争くのあ

 口にめ oて助あく
加賀国静蛇蝶島行 異郷孤島移住話︵猫の島︶
人助蛇住島語第九
△︿異郷話︵海申の異島︶・難老を助くV

ホ)

    に

    む
    同
    の

    の
    そ

    こ

    う
    り

土佐国妹兄行住不
異郷孤自貯移住話︵妹兄島︶
10

知島語第十
○︿初め吻二人よP子孫ふえ末さかゆV
○㈱・り問−初めの小数が後に多数となり繁栄。

浪の所きが貧の■
貧しき妻、犬頭糸をうることによリ栄ゆ、叉

に孫のとく窮本

あ従ミ死よ月て
 栂圭、糸’夫
う。桑るうす妻

ら’く千むる蚕

た忌ゆと’一べ
よし蚕四悲しか

れ物ま両ににす

と辺蓑犬出そに
吠朱をでれに
く鳳めて飼ま郡
’至しま犬れ司

も言つるのの育
のにく、」!≡・みた
るのをな犬匹て
ち貧にに’。の

せく多五しかう

てゆ悔きを/
参河国始犬頭糸語 それを国司をへて天皇に奉る。

  。大フ「士
口い  りつ
11
第十一
○︿初めの一匹の蚕よp多くの糸を生じ末さ

、」本す
  かゆV
=一萎ポギ孫ギデポ㍉のギ通ポザデ帯ピギピ

745
’o
語第十二 とにより栄ゆ、叉それを国司をへて関白に奉 見牝ば、通天の犀の角の帯なリ、こ牝をえて
12

富者となる、後、それを国司に奉p、さらに

746
76

るo
△︿はからずも貴物をうるV 関白に奉る。
△い・㈹間1はからずも貴物をうる。
兵衛佐上緩主於西 アゲヲの主、雨宿pした家にて銀の石を見つ
八条見得銀語第十 銀の石を見つげて、それにょp栄ゆ。 げもらいうげ、大いに富み、そ牝によリ人す
13

まぬ淳洲を買い葦をしき土をおき家造リす。

△︿はからずも貴物をうるV 同 ω


自河の関にて主人に見すてられた男、近くで
付隆奥字人見付金 沙金の瓶を見つげ、越後にゆき守に好遷され
沙金を見つけてそれよ頂栄ゆ。 帰京して富のカによりさらに出世し、止剛の主
14

得富語第十四
一。︿蓄婁ξV 人をみかえす。
O㈹・的間−金を国司にたう。
能登の国司、佐渡に金あ頂ときき、鉄掘pの
能登国堀鉄老行佐 長に命じとpにやる。一月後かえp来て国司
渡国堀金語第十五 無薙作にえたる高価なるもの
︵金︶。
15

に金をわたし去るo
○︿金を国司にあたうV


筑前の貞重の舎人男、淀にて船商人よリ水干
鎮西貞重従老於淀 を代物にてあこやの玉をうる。筑前について
無雑作にえたる高価なるもの︵あこやの玉︶
16

晒員得玉一諸第十六 舎入、唐人に玉を見せるにほしがp、繕局十
腰の太刀でひきとる。
△︿富裕なる地方豪族︵筑前の貞重︶V
△㈲・ω間−富裕なる地方豪族。

う従ま’五
るうえ越位
をう途て利

贈こをと貧

 い命つ清
 に令牝腹
物れついし

 五逃のに

 待与くせ
う’中やに

 位し義’

 にるもが
 てととゆ
をにかいい
け狐狐る’

。’’前男

 越て父い

 大てにを
 前やのも

 …妾をゆさ
壌糞繋篶雛箒か㍗豪勢な接待をうげ
17        τ・富雲る碧嚢一警の有仁・窄ヤ


「〕、
震聖人奮値緊雛葵⑫かれ、姦た接待をうけ 観硯、在俗の時盗人を功く・後東国より上京の
途で盗入にあい山申の盗人の家につれてゆか
盗人語筆八一ω︿数判後の符含一謬た盗人と撃奮あ

18


れ歓待され購物をもらい、京の家に送られる。
77

2
0東

○ω・㈱閻−数年後の符合。
△鈎・ω間−狗。
24 23 22 21 19

死小
   0

東下車宿人家値産
語第十九
修行老行人家祓女
主死語第甘一
箕箭存命語第廿四
山城国人射兄不当

一      一 う︶V
語女
第敵鎮 =(羽■ 語名

第与
廿被西 第僧

二狗
三打人 fヲ、 廿立
殺打 間1

十咋合互 十二三歳の女兄の変死︵狗とくいあいて死す︶
二害
下双  人
女六  家
筆擬 他1 被
語殺 家1  殺

僧、人妻を為かさんとして夫に殺さる。
僧、人妻をおかすとまちがえられ、夫に殺さ
C■︷他康k悔小■て葎ほ乃−V−     一■■;■一
合靖、争いて相手を殺さんとす。

○︿八年後の符合︵宿った家に八年後行きさ
兄弟、争いて弟、兄を殺さんとす。

○︿他家において殺さるV    .−

込■︿狛■−vドー−−−    11−

九歳の男児の変死︵木よ口おち鎌で頭を切る︶
△︿狗V
るo

に■○る僧

−∴■工t適中︶V−.−−−−■..−..■:−.....−.■−−.


プ^い
い.他 人
争 て1家妻
■殺1に を
)、


て  ■お  お
相 る1い か

ヲ)
{ oリ (
ス)

蟻1妻鳩!  さし前僧知て祭を狗

    ■
 しをの’≡らおすし山
1殺え家人1ずかるての一
てぱに女 るをそ東
行’出兄」に予の国
頂てあ  うそ打男■
1驚言r蔀言
㌻1欝舞1 1克蔦跡第
外出P  ちのと、!

1
命る’  。下’の■
をを兄  女相男i
 るヨ音ぜ1身手と女さに二‘
         ■
    ■
  ’カ・ら1殺すにせ入I
         「
    .
 女えれ1す’患んP=
女所とて■言る怪く
児をす常 の声し男
iと求るに  重口をき 、
;くめに狗 くきも途
全まを   ’手の1  主んて1。時いとて■ 1いて’と 子くの中
うち殺   主を家≡  のと平1にをす留: iあ出狗争死’’宿
す矢さ  をうにr  夫し眼1 狗か、守 )’すにう す八産リ
陸ん  劫ちて1   ’’に1山げ僧申 てにか’ 。年児し
 放と   け伏ス■  僧そて≡の’女’1 1琴著蟻r 後八家
 つし   んせゴ1  をこゆ1男くとそ 再年に
 に’  と切六1  間のき1通さ共の■  。いる重1 び後て
 ’兄   杵らを1  男女’1頂むに妻■  つお病1 そに出
 刀が   をんし  と主そ≡から山’=  しそと「 の死産
 の隣   もとて一  おのの1かにに修■  かれな1 家すに
金家  つす争≡  もゆ家≡Pひ入行■  知ありi にべあ
 具に   てるい  いるの≡ 、きり僧  口れ外, 至きう

747
巻第廿七 本朝附霊鬼

748
78

鬼殿の霊の由来、即ち都移リ以前、そこの松
嚢洞院鬼殿霊一蒐殿にすむ虚唱 の木のもとを国力馬にのりて通るに、雷為ちて
二話 ■男と馬をけころす、男後に霊となる。

イ)

川議萎霊﹁髪毒 一類 字多院、川原院にすむ時、夜来る者あり、

院院
たずぬるに融の霊と答え、うらみ言いう、
宇陀院見給語第三。︿妻のすむ家 これを叱ると去口、その後あらわれず。
︵川原院︶V
Oω・㈲間i左大臣のすむ家。

 血も木1 をそ柱

 夜なと1 のて見
 宋輔寝1。るて大

 のりが1 そけ小
。の是の1ずぎし左
 にの殿1 ゆ人臣
す木源殿1かま出宮

 ぽ’リ1 ’招住
 ’をの1 矢’の
 しつの1 さこの
 の兵よ1 えをの

 ’’夜1 る仏よ
 兵あ単1 とをリ
 そた衣≡ ’か’
急がぶ僧=後も手西
死ら’都≡招止をの

 るる毎1れ’穴
桃薗柱穴指出児手

 る矢榎1征く家

 た射に1入経し
 たて末1しにふ
矢によリ怪異をしリぞく。
招人語第三
O︿左大臣のすむ家︵世尊寺︶V

口、

髄欝院僧都一㌶湾を射ミ
△㈲・り間− 冷 泉 院
冷泉院水精成人形
水の精、 三尺ほどの翁となる。
被捕語第五
・o
△︿冷泉院V
一一蛇㌶総㌶

{)
’、
東三条銅精成人形 銅の精、
三尺ぼどの五位となる。
被堀出語第六
しo
O︿式部卿の宮?V
○ω・目間−皇子 ︵孫︶?契機明らか汝らず。
。の’平1
異怪係
頭雷’1

のみ倉
むや家

し見に
と電女

の後盗

こせ逃

にをれ

わるか
農デ将姦一

み女み

 ’な’

すあた
の音て

倉るあ
るずげ

鬼しの
衣のを

ぎにく
女、鬼にくわれ、 頭・衣のみのこる。
敏鬼語第七
○︿在原業平?V

な’ぎ人く.

ただゆと松

 手人の本
頂る’て松

かの’え禾
鬼なえの人
男もか女三

 ばのがに
の何くの女

がくら一行
’に久’原

口たるを’

 ら女た男
にてるあ殿
らリす人徳

。足二もの
る女えらの
あみに田の

か’しこを
於内裏松原鬼成人 女、鬼にくわれ、
足・手のみのこる。
形轍女語第八
△︿鬼にくわれるV
△⇔・㈱間−−鬼にくわれる。
朝庁に遅参した史.東庁に行き、さきに来て
参官朝庁弁為鬼被 弁と宮廷の怪。あとに血流る。 いるはずの弁をさがすに、弁は居らず血みど
轍語第九 ろの頭などおちているを見る。血など多く流
るo
△︿鬼にくわ牝るV 同 ㈱
仁寿の御燈油をとpにくる怪あり、弁源公忠
仁寿殿台代御燈油 弁と宮廷の怪。あとに血流る。 戸﹂れをあらわさんとてひとりうかがうに怪あ
らわる。戸﹂れを蹴るに怪走去る、翌朝みるに
10

取物来語第十
あたpに血多く流る。
○︿夜、隆にあうV
○㈱・り間−i夜、 隆にあう。
天下に咳病おこる頃、膳部の男夜家の門の所
或所脳部見善雄伴 で、赤衣に冠した怪にあう、怪は自から伴善
︵なし︶
犬納言霊語第十一 雄で、死後行疫流行神となp、病をはやらせ
u

な契一二
ていると語リて消ゆ。

L機類話
○︿夜・怪にあうV

 り
左大臣重信、方たがいに未雀院に行かんとし
︵十一・十二話に二話一類契機なきは、ここ 滝口の藤原頼信に、餌袋に菓子をいれたもの
於朱雀院被取餌袋 までが宮廷関係怪異話にして、契機の見つか をもたせて先にやる、頼信ゆきて待つ間居ね
らぬものを最後に一括しておいたがためか︶

12
菓子語第十二 むりし、重信が釆た時餌袋をわたすに、中の
△︵鬼?︶V もの全てなし、鬼がと口たるか。
△り・俗間− 鬼 ? 特に契棲と見るべきものなし。 ここで一区切のため
 か。  ト               ー−−−−−      −!
        − 近江σ安.義楡に鬼出亡人の渡らぬを、館の男

749
79
一渡りてみ・むと古同言し、守の駿馬に泊をぬリ渡
80
驚鷹嚢人語疎嵜禦認聚鷺ザ篶蔑二雛
○㈹・倒間−鬼、 器物として出る。

 或は荒家の鬼。
△㈱・ω間−怪しき家に女と宿頂、 鬼のために女死す。

○㈹・㈲閻−−勢田・山科︵地域的近接︶?第十四話下文欠のため不詳。
19 ㎎ 17 16 15 14 13

東人宿川原院被取 鬼の難にあう。鬼の姿なく、手のみ出す。
語第十八
鬼現板来人家殺人 長侍の五位の男、ねている時、鬼の難にあう。

逃語第十五
産女行南山科値鬼 宮仕女、山中の荒家にて怪しき老嬉の難にあ

 下文ヲ欠ク
吸妻語第十七

値鬼語第十六

第十四
従東国上人値鬼語 橋︵勢田︶上の鬼。

雌鶏蓑橋墨一橋一安義一上の鬼。
正親大夫□若時
宮仕女、ある旧き堂にτ怪しき女房の難にあ
東国よ口栄爵買わんと上京の男、ねている時
鬼の婆なく、板がとぶo

  V

  V
○︿鬼、板の形として出るV

C^︵山料ぽ︶=スは策啄ゆ塊V−.−−■■■−■■■■■−
△︿怪しき家に妻と宿り、鬼のために妻死す。

○︿︵勢田?︶又は荒家の鬼V
うo

うo

△︿︵鬼?︶V
△︿怪しき家に女と宿p、鬼のために女死す

同 ㈲

二話
一類

㈹.

リ)

小醇.宮.実費、.進をゆぺに、車前に油親抱どダ
中に入る、後でその家に使をやリてきくと、
ゆき大宮あたリのある家に至頂、かぎ穴よ頂

位位い長1にざ夜東 はそより正≡を児産て身 声にと夜東い化やリ


おもる侍■’すに国 鬼こPて親1うをを山よ に至思申よ殺げつゆ
しのとの1妻もなよ でを怪二大かみ手科り こPいにりすてとく
殺に棟諸」鬼の” あにし人夫=がて伝にな た’馬そ上。来引時
さおよ司=にあて妻 りげきで’≡いあうゆき え橋にこる Pは’
るそ口の 吸口妻と た去女近あ1にな’き宮 るののに男  、な鬼
。わ板允.)・’戸上 とる房くる=げう子山仕 も下りあ’ 物し’
蒐牝と五≡こ男を京 思が出の宮=去まを中女 ののて諾忌て女
のたび位≡ろ’あす う’で旧仕るげうの’ あ柱逃鞍橋 に逃に
しよ来’ さ戸げる 。女来き女:。とみ荒産 リのぐピ  こげ化
わうリ上 るを’男  のP堂の1い二家を    の
’下るツ  もるげ
ぎに出宿 。こ妻’  方’にも≡う三にす (ににの近 るがて
かう居直= わを川 以   く

墓驚蝉
 は二宿と1 ’目入べ
。めのに  しひ原  翌人るに≡女後るく
 く方て  てきの  目を、ゆ1お、、女
 ’に出  入こ院
 みゆ居. リみに
 死と夜き1そこ娩董 いそ寮鵬油
 すが申’1れの出の  鬼    出男の
 るくに  て戸宿  ’むに都1 ’爆でみ    や
 の勢鬼  しのた
 に’ね  みをる  女’堂合1す’きつ    ど
 よ田な  ’弟め
 五五て  ると’  房二後あ≡き幼てれ    る
 ぶ橋り、 くにに
 〇
 一〇
− 7
るo そこの娘死せ切と、 油瓶は物の気なるべし。

O︿鬼、油瓶生の形として出るV 二話


美濃屠壷に下引ル.どヂ引.罫︸、京.α一辻に.で青友
の女にあい遣をきかれ、その家まで送ってや


一類
近江国生霊来京殺

ス)
る、翌朝、女の入った家で主人が近江国の女
20

人語第二十


房の生霊にと頂殺さ牝たことをきく、男その
後近江にゆきその女にあい礼をいわる。
重複 紀遠助、美濃へ行かんとし、勢国橋上にて女
美濃国紀遠功値女 ︿美濃へ行かんとする男、途申女の隆にあい にあい、箱をわたされ郷国の橋の女にわたせ
といわる、忘牝て家にもちかえるに妻あやし


頼まれごとをするV︵二十との契穣︶
21

霊遂死語第甘一
みあけてみるに・目と男のマラがはいる、遠劫


△︿くじりとられた目・マラV  異 橋にゆき女にわたすに女怒る、遠助後に死す。
△㈱・ω間 きpとら牝た体の一部。

射目師  かうる兄の1
 こ 、、  かる身干り 、;

か恩来  るな’に上一
 ’’婆 ’れれつつ!

 は主た 鬼母のむ’:
 をの陽  か母せて木;

 に干の  がき、モで■

姿男に 後る射ドも=
消来人  死’切リの■

ね子が な手る弟の.
れそ陰 みにさき夜
。つ占死 。母かせ手兄

 はの鬼  にのこ’木
る切との P’にらP師
てう後 つえて下弟

矢家し 母ぱてかに
 る水こ  るめにの上1

 ’の家  ’お腕トえ1

 ゆるの  す見らをま1
えいる人なP家しよ猟
猟師母成鬼擬殿子
菩通の人の姿︵母︶の鬼を射る。
22

語第甘二


二話
△︿射とられた腕V

oリ
一類
播磨国鬼来人家被
普通の人の姿︵水干の男︶ の鬼を射る。
23

射語第甘三
○︿人の形の怪異︵鬼︶V
Oω・㈲間 人の形の怪異。

頂見後内=て家’新主
 のあ’女。に荒く去新

ゆし’て 骨いす行任
ゆむう=男大妻るゆ妻の生
。’も死和死にく恋妻侍

身P三に なれなPし

女にを婦 ば’や’に
 そのすの.す朝’しを’

ほれのの=妻に主しに
のば秋男 な]といつ

’夫笛夫 そるるく国

’歌女’ ’共のも’
おし吹と にそすそ下
る’てる 項夜妻後時
よ’年河.頂たりてい

もせ夜い  ’で京とて

そてきな あのぐのる

男をを後 既に許とも
消よ訪’ にねにのと
お死の恋 し人上女き
人妻死後成本形会
24 死んだ妻、 もとの婆であらわれ夫にあう。
旧夫語第甘四
○︿人の形の怪異︵死霊︶V

f、

女見死夫来語第廿
死んだ夫、 もとの姿であらわれ妻にあう。

25

フ5I
81
△︿死者、 死後の受苦をかたるV
82

○⑰・㈲間1なし。ここまで一応区切。 後話よp狐怪の要素加わるもの。
31

△㈲・㈲間lーはじめて行った家で怪にあう。背ひくく馬にのる怪。
30 29 28 27

△げ
26

付血語第三十
語第冊一

幼児為護枕上蒔米  との契機︶

於京極殿有詠古歌 貴族邸︵京極殿︶にあらわれた怪、狐か物の

借語第廿六   をおとす。河内禅師。
音語第廿八

 ・
        ム︿死老、死後の受苦をかたるV一
乳母二人語第廿九 ︿乳母と乳児のいる所に怪あらわるV︵三十
雅通中将家在同形 霊か。

        O■^■吃■N−−■i﹁−

白井君銀提入井被井の中の霊、銑をとりかえす。井中に銃をお

河内禅師牛為霊被海の中で死んだ老の霊、牛を借る。河中に車
三善清行宰相家渡 狐怪。新たに移った家。

取語第廿七      と す 。 白 井 の 君 ︵ 僧 ︶ 。

 ⑫ 
間 − 
−− 死
 老 
、死後の受苦をかたる。
  あうV

貴族邸︵雅通邸︶にあらわ牝た怪、狐か物の
  隆にあうV        ・

霊か。
︿乳母と乳児のいる所に怪あらわるV︵廿九
△︿新たに買った家で一尺ほどの馬にのった

△︿方逢に行って五寸ほどの馬にのった怪に

O︿な七V■■■   ■■■−−−−...■....
■■■■にゆ喫機︼−■■−!−−■■﹁’■−−−


複の類話
㈲ ⑰

→ ←
た民去別るる三 がまに方 母P申 おの上 がすげ白≡って夫樽河
る部るの所’書 つき’違  にあ将 そ花東 と’’井≡ていが師内
家夫’所をお清 い米五に   かい主原 牝を門 リ井この≡くるあの禅
に大狐に追わ行 てを寸行  か手雅 狐詠院 かをれ君1るこら夢師
来頼な移わ頂’ い投ほっ る足通 か歌’ えさを’1oとわにの
いミ青るら才しに秦玩 物す京 しが提房1い才し先牛
るげどた.にをの
とのべんる翁L %の家 一引邸 のる極 たせにの≡う死頃力
い中しとう姿く  と五で  乳つに 霊声殿 かどつ井1 ’後海強
う閲。いらの家  消位’ 母ぱて かあに “くを1六のにし
使女 いみもを  えの乳■消る乳 と頂住  見るぽ1目受入’
い房 四をのか  ’怪母1ゆ’児 思’む  つ’る1目苦っあ
の’ 五v・出い  ああと1 。中を う院時  か後時1にをてる
言主 十うで移  とら幼=狐将同 。見’  らに’1夢か死時
に人 の’’る  でわ児.か太じ  る寝  ずこ銀≡のたんい.
よの 属清長に  みるの1物刀さ  に殿  ’れの≡言Pだな=
リ薪 を行く様  る’ね一のをま  人の  井を銃1の’一く1
行た ひ叱住々  と乳て  霊もの  な南  の井を1如牛族な,
くに きるんの  米母い  かつ乳  し面 主にほ1くをのる1
’移 つ’で怪  に’る  。て母  ’で  のおリ≡牛債佐が
そ項 才し翁い出  血打所   乳と  院桜 霊とあ1帰P夫’
752
民都大夫頼清家女 狐怪。新たに移った家。 こにて主人に、もとの家に使いにゆげといわ
ヨ〕
 ︿使いに出され狐のしわぎをしる﹀ れて行くに、そこに主人あ頂、おどろきてまた
32

子語第升二


              ︵皿川三と︶ もとにもどpみるに野原の中に子泣きおる。
狐か。
狐怪。 兄弟の母重病になり、母僧の弟にあいたいか
西京人見応天門上  ︿使いに出された途で狐の怪をみるV らよびに行けと兄にいう、兄行くに応天門の
              ︵丹二と︶ 層の上、豊楽院の北の野に光物を見、射ると
33

光物語第丹三
消ゆ。
O︿兄弟V
○目・例間−兄弟。

異怪等猪野・狐

誰累1訟1ξ幾1
隻二3結1軌窒鴫敬足■
潔礫嚢1薫犠1

擁1繁1葦繍
1繁総濠1
会鶯;耀=㌶岳
被呼姓名射顕野猪 野猪怪。兄弟で怪をうたんとし、弟、化けた

以露1懇篠欝
34

語第升四 る野猪を謀リて射殺す。
O︿兄弟V
.有光来死人傍野猪野猪怪。兄弟で怪をうたんとし、弟、化げた
る野猪を謀口てさし殺す。
 ︿葬送の棺を光らしむ・怪を刀でさし殺す
35


一被殺語第升 五
  V︵丹六と︶
野猪怪。︿葬送の棺の申よリ怪出る・怪を乃
できリ殺すV︵升五と︶
於播磨国印南野殺
△︿存在すぺからぎること︵昼よp用意なく
36

野猪語第升六
  て埋葬する︶を見ての不審・怪をきpて
  里人をよぶV
△㈱・ω間−存在すぺからざる戸﹂とを見て不審・怪をうちて里人をよぶ。

し’行くjそ不に求
るし’に’…oにの行甥
       狐怪。奈良京の一角を行きつつ不思議を見あ

そら不松舎くい木吏春

 ’る心よ=にか夜夫

ぐと’宴 行思大奈
狐刀にて磨狐老ての宮

くない裏.るにに太
とを思美安死と’山司

。つ狐あ内.射所く中

 ’しか西 消るな逃

き量共に 翌し行馬
女ぺひリ 杉かに’

て急く時 こ審杉め
のえ思原人と’をの目

さ推て京■ ’な。た

逃に申’ ににのて
時て議に播老従見東の

なさい女高す共こにの

くとれの一ゆ末るげ

尿しに行 朝と手を
狐変大椙木被射殺らわす。
語第批七    △︿存在すべからざること︵杉の大木︶を見
37
         ての不審・怪を射て里人をよぶV
       狐怪。平安京の一角を行きつつ不思議を見あ
狐変女形値播磨安らわす。
高語第升八    く女に化げた狐を捕えると、くさき尿かけ

38

ω
         て逃ぐV︵升九と︶

753
83
P方他えの
なる叉か京

 くに見家

  、方一
 く  人

 か前岨婆
 おつを方

 、く 一

尿に田じ

て苧つ琴
ぐ切に外
 掩を来’

 に泣、に
。を方リ男

 えうる夕

きい狐同

 に尺 が
 さつ  の

 けに の

 ’来くよ
 狐た、サ
84

754
  泣
狐変人妻形来家語狐怪。︿女に化けた狐を捕えると、 くさき尿

   )、
   を

   と

   う
39

第升九     一かけて逃ぐV︵升八と︶
       一〇︿狐を捕えて困らせるV
○ω・ω間−狐を困らせる。
物の気病みの家で、物つきの女に狐がつきて
わび言をいい、白玉を手玉にとる。それをあ
孤託人被販玉乞返
報恩語第四十 狐怪。 狐、人間に降服︵報恩︶。 る男がとpかくす、狐こまp、かえしたらぱ守
40

リとならんというので男かえす、後に雷力道で
O︿狐の王をと口あげて困らせるV 盗人にあった時、狐出できて安全に道案内すo
女に化けτ人の馬の尻にのりからかう狐あリ
高陽川狐変女乗馬 狐怪。狐、人間に降服︵あやまる︶。 ある滝口男、捕えんとて行き一度はとらえそ

ソ、
 ︿迷わされて諸方をあるくV︵四十二と︶ こねて化かされるが、二度目は捕え責めあげ
41

尻語第四十一


てから放つ、又行きて狐にあい、馬にのれと
いうに狐あやま口て逃ぐ。
左京属邦利延値迷 狐怪︵迷神︶。 ︿迷わされて諸方をあるくV 邦利延、石清水からのかえη、長岳の寺戸の
        ︵四一と︶ 辺にて、迷神にあいて、同じ道を行きかえ口
42

神語第四十二
する。狐のしわざか。
△︿川を渡る ︵乙訓川・桂川など︶V
△︿ω・ω間−川の渡り。

ぺ止’す  、’Pい老
しる衛1。つ人人人かリ川時子濃
ろ通近.しま一一三霊帰のうに美

な里ねを ざ抱もか渡
らロロて ないい達怪
いかの中 のげん武女
おいそ山 木抱ら’産
怪背す鈴 れ子わい渡

ははのら し季ミ渡川
き時舎≡てははの。て申’を国
井才し人老 を産季け川

を負て鹿 ばをたうに

㌫鷲成霧呈
う’に夜 リうい’あ
天そ死若 子で平抱の

はえ代に 葉とと士の
のをを’ み女式との

るにしな  くどとる
狐婁まべわ武るを
頼光郎等平季武値 狐怪。 男達の胆比べ。怪物︵子︶ を抱いてか
43

産女語第四十三 える。

     か
     の
△︿美濃国の川の渡しV
狐怪。男達の胆比べ。怪物︵死人︶を負うて
44 通鈴慶山三人入宿 かえる。
不知堂語第四十四  ︿伊勢から近江にこえる鈴鹿山中で怪にあ

ω
  うV︵四十五と︶

その叫
ろう間=

’しと1

てそを1
おもう1
う怪山1

れお中1
もう常1

とにの1
い’焼1

男きい1
声’人1

おを・1

した陸1
あ陸陸1
な歌奥1
で常’1
近衛舎人於常陸国 ︿陸奥から常陸にこえる焼山山中で怪にあ
山申詠歌死語第四  うV︵四十四と︶

45
に十五 =二蓼死け。
補説−−以上、巻十一より巻廿七まで、筆老のいわゆる二話一類様式なる説話展開を具体的に表示した。このような展開の相は、
ほじめに述べたように、巻一より巻丹一に至るまでほぽ着実に行われている。本稿はその一部にすぎず、他は後の機会を求めてあ
らためて提示するつもりであるが、すべては右の表に準じて類推する︸﹂とができよう。ところで、表によっても判るように、二話
︵乃至三話︶間の一括契機、及び一括された二話︵或は三話︶と次の二話︵或は三話︶との連鎖契機の種類は多様であり︵事物、
人物、場所など︶、また繁簡強弱の相違もある。だが、それら契機によりて説話展開が行われていない所はきわめて稀である。こ
ういう契機の指摘は、決して筆老の牽強附会によるものではない。表のみを見るとそのような感がするかも知れないが、説話全体
を通読して少し気をつけると、︸﹂れら契機の存在を納得しうるであろう。今昔物語集全巻は、この説話展開様式の上に、更に種々
の類聚方法、特殊の編纂方針をもりて綿密に構成せられた稀に見る労作であり、これらを度外視して本書の成立なり性格なりを論
ずることは当を失するものと思われる。
 従前も今昔物語集説話は、その何話かが同一種類をもりて連続配置せられているとは認められていたが、それが二話一類様式の
ものであるとは考えられていない。各説話がこの様式によりて取捨選択せられているということは、 一面また他の説話集との関係
を考える上においても重要さをもつものといえるであろう。
 さて、︸﹂の二話一類様式は何から示唆されて生じたものか。−﹂の点については、はじめにあげた拙稿﹁今昔物語構想論﹂および
国文学研究第十三輯﹁今昔物語集巻八と仏法都綬織の成立﹂などにふれておいたので参照していただきたい。

755
85

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