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SDGsとは?

S D Gsという名前はよく聞きますが、

「実際のところビジネスにどう関係あるの?」

と思っていらっしゃる方がけっこう多いのではないかなと思います。実は、S D Gsは社労士
の方にとってみればものすごく大きなビジネスチャンスです。なぜ、チャンスなのか。そし
てどのようにビジネスにつなげていくのかをこの書籍では、お伝えいたします。

まず初めに、S D Gsのポイントについてお伝えをさせていただきます。
S D Gsは、Sustainable Development Goalsと言います。これは、持続可能な開発目標とい

うふうに日本語では約されています。何かというと、2030年までに先進国も新興国も途上
国、そして国も企業も個人もあらゆる垣根を越えて協力し、より良い未来を作ろうと国連で
決まった17の目標のことです。

この目標の事を、Sustainable Development Goalsと言います。これは国連加盟193カ国語

が2016年から2030年の15年間で達成するための行動計画のことです。そして、17の大き

な目標とそれらを達成するための具体的な169のターゲットから構成されています。
17のゴールとは?

S D Gsの17のゴールについてはカラーのアイコンでわかりやすく表示されていることもS

D Gsの大きな特徴です。ゴールの中には、「ゴール1:貧困をなくそう」「ゴール2:飢餓
をゼロ」「ゴール3:すべての人に健康と福祉を」などがあります。

このゴールだけ見ているとどうやら途上国向けの支援のような印象を持ちの方も多いかもし
れません。しかし、私たちのような先進国にとっても非常に関係のある話です。

例えば、「ゴール1:貧困をなくそう」

日本においても相対的貧困とカテゴリーがあります。例えば、シングルマザーであったり一
般の方々よりも少ない収入で暮らしておられる方々を相対的貧困と言い、非常に大きな社会
問題になっています。この件に関しては、ご存知の方も多いと思います。つまり、S D Gs
は、途上国向けの支援だけではなく、我々日本においても重要なテーマであるということで
す。

さらに、ゴールの7∼12を見てみましょう。
「ゴール7:エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」「ゴール8:働きがいも経済成長
も」「ゴール9:産業と技術革新の基盤をつくろう 」「ゴール10:人や国の不平等をなく

そう 」「ゴール11:住み続けられるまちづくりを」「ゴール12:つくる責任 つかう責
任」

などエネルギーの話であったり、働きがいとか経済成長であったり、産業とか技術革新なん
ていう言葉が出てきます。これは先進国にも関係あるということがお分かりいただけと思い
ます。

そして残りのゴールの13から17は、

「ゴール13:気候変動に具体的な対策を 」「ゴール14:海の豊かさを守ろう 」「ゴー
ル15:陸の豊かさも守ろう」「ゴール16:平和と公正をすべての人に」「ゴール17:
パートナーシップで目標を達成しよう」

これらは、地球規模での環境問題などが書かれています。つまり、地球規模で取り組んでい
ただくていかなければいけない課題であるということ分かりいただけと思います。

169のターゲット

そして17のゴールの下に169のターゲット、つまり、目標が設定されています。例えば、
「ゴール1:貧困をなくそう」では、

1.1 2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあ
らゆる場所で終わらせる。

1.2 2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、全ての年齢の男性、女
性、子供の割合を半減させる。

1.3 各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに
貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。

1.4 2030年までに、貧困層及び脆弱層をはじめ、全ての男性及び女性が、基礎的サービスへ
のアクセス、土地及びその他の形態の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資
源、適切な新技術、マイクロファイナンスを含む金融サービスに加え、経済的資源について
も平等な権利を持つことができるように確保する。

1.5 2030年までに、貧困層や脆弱な状況にある人々の強 性(レジリエンス)を構築し、気


候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆
弱性を軽減する。

1.a あらゆる次元での貧困を終わらせるための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国
をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化
などを通じて、さまざまな供給源からの相当量の資源の動員を確保する。

1.b 貧困撲滅のための行動への投資拡大を支援するため、国、地域及び国際レベルで、貧困
層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを構築する。

というターゲットが設定されています。
なぜ、S D Gsが今、注目をされているのか

では、そもそもなぜ、S D Gsが今、注目をされているのか。そして、S D Gsに取り組むこと


で企業のビジネス活動がどのように変わっていくのか、そしてそこにどのような可能性があ
るのかについてお伝えいたします。

17のゴールと、169のターゲットは色々な切り口で整理することができます。代表的な
ものに、「S D Gsウェディングケーキモデル」というものがあります。

SDGsウェディングケーキモデルは、SDGsの目標17をケーキの頂点として、その下にある3
つの階層「経済圏」「社会圏」「生物圏」によって構成されています。

まず、「生物圏」には、「ゴール6:安全な水とトイレを世界中に」「ゴール13:気候変
動に具体的な対策を 」「ゴール14:海の豊かさを守ろう 」「ゴール15:陸の豊かさも
守ろう」があります。

そして、その上には社会の問題「社会圏」があり、最上位に「経済圏」があります。私たち
これまでずっと経済活動を優先してきました。ですが、そもそも豊かな生活はどういう条件
で成り立っているかというと、豊かな環境があり、社会があるから成り立っています。つま
り、「経済圏」「社会圏」「生物圏」という構造の中で和達の発展もあるということです。

S D Gs採択文章の正式タイトルは?

ところで、国連で採択された文書の正式タイトルの名前をご存知ですか?実はこの文章に
は、S D Gsという言葉は出てきません。何が書かれているかというと、

「我々の世界を変革する持続可能な開発のための203アジェンダ」

と書かれています。正式文章のタイトルは「我々の世界を変革する」ということなんです。
英語で言いますとtranceforming our worldと書いています。

ここのポイントは、変革です。チェンジではなく、トランスフォームという言葉を使ってま
す。チェンジというと、服装をちょっと変えるような軽い感じをイメージしますが、変革と
いうのは、そもそも全く構造的に別のものに変わってしまうというニュアンスがあります。
そういう意味では私たちの世界を変革していかなければいけないというのがS D Gsです。

じゃあその裏には一体どのような背景があるのか。
S D Gsの背景

こちらは、世界の人口とエネルギーの消費量のグラフです。横軸が時間軸、縦軸が世界のエ
ネルギーの消費量であったり、人口がどう変化していったかということです。1900年から

徐々に右肩上がりに急激にグラフが上がっています。そして、1950年あたりから急激にカー

ブがきつくなってきています。S D Gsのゴールが設定されているは2030年ですが、それまで
に、人工が爆発的に増えてそれに伴って世界のエネルギーや資源がどんどん使われていきま
す。つまり、このままでは、

地球の資源が持たない

という危機感があります。これを「地球の限界プラネタリー・バウンダリー」と言います。
これはどういうことかというと、先ほどのチャートに地球の図をくっつけています。
1900年あたりは地球全体の資源の量だとします。その中で社会活動が営まれ、その上で言え
ば経済活動が行われていました。全体の中のはごく一部がその社会活動であり、経済活動で
した。

ですが、徐々に人口が増えたりとかこの経済活動が活発になるにつれて、その地球のトータ
ルの資源に対して行っていた社会経済活動が占める地球の資源を使う割合がどんどん増えて
いっているということです。

そして2019年、2020年に至ってはもう地球全体の資源の総容量を超えるようなエネルギー

の消費をしてしまっています。これがもう地球の限界(プラネタリー・バウンダリー) にも
なってきているということなんです。

このことを表現するのにアース・オーバーシュート・ディという考え方があります。

要は、地球の資源を1年365日で例えると、今の生活状態を維持するといつの時点で1年分の
資源を使い果たしてしまっているのかという話です。
実際は全世界の人たちで使っている地球資源も地球何個分か形で表現すると、地球1、7個
分の暮らしをしていることになります。

つまり地球1個分では補えないエネルギーや資源をたくさん使ってしまっているということ
です。

0.7個分は将来世代から借りているということです。

私たちの子供や孫の世代が使うべきエネルギー・資源を私たちが先取りして使ってしまって
いる。つまり今後の子供たちに資源を残してやれないという状態なわけです。

これを1年365日で例えると、エネルギーを使い果たしてしまう日(アース・オーバーシュー

ト・ディ)が1年のうち8月1日ですべてもエネルギー使ってしまい、それ以降は将来の子ど
もたちからの借金として、エネルギーを借りて生活しているというな状態になっています。

これが全世界的な規模で見た場合です。仮に世界中の人たちが全員日本人と同じ暮らしをし
ているとすると、どれだけの地球の資源が必要なのか。
それは、2.9個です。

つまり、3個近くの資源を使っています。そうなると、アース・オーバーシュート・ディは5

月10日になってしまいます。

またですね全員がアメリカ人並みの生活をすると、5.5個分の生活をしているということに
なります。このことから分かる通り、地球が持たないわけです。ですから持続可能しないん
ですね。

サステナブルじゃない状況になっているので、

「これは良いよヤバイよね」

っていうことで、国連加盟193カ国で合意をして、これは何とか自分たちの生活などを見直

していかなければいけないということで、2030年に向けての取り組む基盤が設定されている

というのがS D Gsです。

私はこの話を聞いたときに非常に衝撃を受けました。「自分だけが良ければあの後はどうと
なれ」という考え方ではいけないんだと強く頸椎をしました。ですので、S D Gsの普及活動
に努めようと思ったわけです。

これを読んでくれている方も同じような気持ちになっていただいたのではないでしょうか?

ではこのS D Gsの問題にどのように取り組んでいくのかといった時に、2つの視点がありま
す。

「個人の意識」と「社会システム」の変革

私たちの世界を変革をしていくためにはどうすればいいかというと、まず一人ひとりの意識
や価値観などを見直さないといけません。個人の意識に向けたアプローチというのは当然必
要になってきます。これに関しては、S D Gsを広く知っていただくために、SD Gsのカード
ゲームを使って、皆さんに分かりやすく理解していただくという活動もあり、多くのファシ
リテーターがそのような活動をしています。

ですが、個人の意識だけ変わってもどうにもならない事があります。つまり、社会システム
を変えないといけません。社会システムというのは仕組みであったり制度であったり慣習と
いうことなのですが、もっと言えば、企業です。企業という仕組みそのものも変わっていか
ないといけません。

経済活動を営んでいるは企業単位ということもあります。ですので、個人の意識と同時にそ
の社会システム企業のあり方も変えていく。この両輪車でアプローチをしていかないと、S

D Gsのゴールは達成は難しいです。

この電子書籍でお伝えしているのは、個人の意識アプローチというよりも、私たちが士業・
コンサルとして中小企業に対してどのようにこS D Gsの普及、啓蒙活動をしていくかという
ことをテーマにしています。
ビジネスの視点で
考えるSDGs
ここからはいよいよ、ビジネス的なお話に入っていきます。ビジネスの視点で考えると、S

D Gsは、2015年に国連で採択をされて2016年から2030年までの15年間で、達成すべき目標
ゴールについて設定されました。

2016年というとずいぶん経過しているわけなのですが、当時はS D G sというのがあまり知

られていませんでした。ですが、つい最近になて急激にS D Gsが注目されてきました。

それはどうしてなのか。

最初に世の中の動きを見ておきましょう。まず、非常に大きな注目が集まったのは2017年の

1月の世界経済フォーラム(ダボス会議)というところで、世界的なビジネスリーダーユニ

リーバの会長さんが、S D Gsに関する重要性についてこのように発言をしました。

「持続可能な開発目標を達成することで2030年までに少なくとも12兆ドルの経済価値がも

たらされ、最大3億8000万人の雇用が創出される可能性ある」

この発言があり、世間では

「S D Gsというのはビジネスの話なんじゃないか!」
という機運が一挙に高まってきました。

それから合わせて、世界的な投資マネーが、今S D Gsに取り組む企業に動いてきています。

「E S G投資」という言葉があります。

これは環境、そしてソーシャル(社会とか人権そしてガバナンス企業統治など)にきちっと
取り組む企業、いわゆる非財務の資産取り組みを評価をして、そういう企業を支援する投資
家が増えてきています。

持続可能な世界実現をするということを、企業の視点、あるいは個人の視点から見たものが
S D Gsだとすると、それを投資家目線で考えた場合はE S G投資ということになります。

つまり、企業の視点からも投資家の視点からも、双方から持続可能な社会の実現に向けて一
緒にやっていこうという大きな流れが今起きているということです。

それを受けて、もちろん日本も国連加盟国として日本政府としても政府のS D Gs実施指針と

いうものがあげられています。国としてもS D Gsに本気で取り組まなきゃいけないというよ
うな指針が出されています。

そしてそれを受けて2017年の11月に経団連が7年ぶりに憲章を改定し、S D Gsに取り組むと

いう宣言をしました。ここから一気に上場企業などがS D Gsに取り組むという動きが加速し

てきています。

また、各省庁や自治体もでS D Gsに積極的に取り組んでます。特に地方の場合は地方創生と

セットで、S D Gシェの取り組みが盛んに行われています。

また、学校教育の中でも学習指導要綱が改訂されて、S D G sの授業が行われています。
つまり、日本全体においてもS D G sへの取り組みが動き出しているということです。

では、企業にとってどのような意味があるのでしょうか。
企業がS D Gsに取り組まなければならない理由

簡単に言えば、これからの企業はS D Gsに取り組まないと生き残り非常に難しいよというこ
とです。

まず第一にS D Gsに取り組むことによって企業イメージの向上につながります。

S D Gsの取り組みをアピールすることで多くの人にこの会社は信用できるとか、この会社で
働いてみたいという印象を与えることができます。その結果、多様性に富んだ人材確保につ
ながります。

今ですと間違いなくこれは採用です。例えば求人に当たって

「当社はS D Gsにこんな形で取り組んでますよ」

というメッセージを出すことによって企業イメージが向上して、優秀な人材を確保できる可
能性があるということです。
最近の新卒採用では、お金が給料が高いとかそういうことよりも、社会貢献的な活動をして
いる企業というところにで魅力を感じる方が多いです。つまり、採用に力を入れている企業
にとっては、S D Gsへの取り組みは無視できないことになっています。

それから社会課題への対応です。

S D Gsには社会が抱えている様々な課題が網羅されていて、今の社会が必要としていること
が詰まっています。これらの課題の対応は経営リスクの回避とともに社会への貢献や地域で
の信頼獲得にもつながります。

企業というのは、公器(公の器)なので、やはり社会の一員として地域に貢献する義務があ
ると言っても過言ではないです。こういう視点からもS D Gsへの取り組みというのが重要で
はないかということです。

それから3番目が生存戦略になるということです。

取引先のニーズの変化や新興国の台頭など企業の生存競争ますます激しくなっています。今
後はS D Gsの対応がビジネスにおける取引条件になる可能性があり持続可能な経営を行う戦
略として活用できます。

簡単に言うとS D Gsに取り組んでいないと、大手の企業のサプライチェーンから外されてし
まうなんてことが起きてくる可能性が大きいです。

なぜかというと、例えば大手ゼネコンなどは、小予算で下請けとか孫請けの企業にいろいろ
な重層構造的な仕事の仕方をしている場合、その企業にとってみれば取引先、外注先も含め
て全部のサプライチェーンの中で、どういうところを取引しているのか、そしてその取引し
ているところがS D Gsに対してどのような取り組みをしているのか、ということを把握をし
なければならないというこういう状況になっています。

わかりやすく言えば、例えば iso9000やPマークなどのように

これを取得していないと、企業と取引できない
という状況になる可能性がかなり高いということです。

大手の企業と取引ができない、あるいは消費者の方からも相手にされないという状況になっ
てくるのでですから、これはで大企業だけが取り組めばいいものではないです。

かつては C S R企業の社会的な責任ということで上場企業など、大きな会社が利益をたくさ
ん出したのであれば、その一部を社会に還元するというような形での社会貢献隊活動という
のがありました。

S D Gsがそれとは全く別次元の話です。

S D Gsは

「このままでは地球規模で持続しないんだ」

「それは私たち一人ひとりの問題であると同時に企業の規模にかかわらず、すべての企業が
S D Gsに取り組みをしていかなきゃいけない」

と、そういう中での生存戦略なのです。だから中小企業においても、非常に関係をしている
ことだと知っておいていただきたいと思います。

そして、新たな事業機会の創出ということで、取り組みをきっかけに地域との連携新しい取
引先や事業パートナーの獲得、新たな事業の創出と今までになかったイノベーションやパー
トナーシップを産むことにつながります。

S D Gsは社会問題をビジネスの手法を使って解決するというコンセプトで出来上がっていま
す。

その中の一つにバックキャスティングという考え方があります。

バックキャスティングの対比としてフォアキャスティングがあります。
何かの問題の解決を図ろうと思ったときに現状の延長線上で、問題を解決していくことが私
たち日本人の場合特に多いです。いわゆる改善活動です。今よりちょっと対応して、改良し
て少しずつゴールに近づいていくというアプローチをフォアキャスティングと言います。

これはこれでもちろん必要なことではあります。ですが、S D Gsで書かれている2030年まで
に達成したければいけないゴールというのは、このような現状の積み上げではなかなか達成
できない高い目標です。

S D Gsでは達成できるかどうかは別にして、あるべき姿・ゴールをまず決めて、そこに向け
てどのようにそ到達するのかという逆算で考えます。これをバッグキャスティングと言って
います。

普通のやり方ではとても問題が解決できないので、何らかの新しい発想イノベーションを起
こすという考え方が盛り込まれているということです。

わかりやすく言うとたとえば今年収500万円の人が、3年後にじゃあ年収をまあ2割アップさ

せましょうという目標は、1年当たりね30万円ずつぐらい増やしていけばいいので、残業し
たり一生懸命働いて昇進したり、副業をやるとかそういうレベルで達成できる目標です。

ですが、3年後に5倍の収入2500万にしなさいと言われたらどうするか。

多分今の会社で今の仕事を続けながらでは無理ですよね。もしかしたら年収2500万稼ぐん
だったら、何か

起業して1発当てなきゃいけないかも、、

みたいなまったく別のアプローチを考えないといけません。これがイノベーションというか
どうかは別として、考え方が全く違うということです。

フォアキャスティングとバックキャスティングとでは考え方、そのアプローチ方法に違いが
あります。ビジネスにおいても、今のへ延長線上に将来がないという会社は結構多いと思い
ます。
I T化であったり、 AIの時代とも言われていて、経営環境の変化する中で、S D Gsに取り組む
ことによって、

新たな発想イノベーションを起こすというです。

そして、S D Gsのゴール17にはパートナーシップという考え方があります。

1社だけでは到底S D Gsのゴール達成は、難しいです。ですが、自分たちができないことは
別の会社とか地域と連携することによって、まさにパートナーシップでゴールを達成しよう
というような概念が入っています。

こういうことも、企業のビジネスにおいて非常にプラスになることが多いのではないかと思
います。
中小企業向け
SDGsコンサルタント
とは
士業が中小企業向けS D Gsコンサルになるメリットとは?

S D Gsは士業・コンサルにとって相性がいいと思っています。特に社会保険労務士や税理士

など顧問契約でビジネスをしている方にとっては、通常の顧問契約にプラスして、「S D Gs
顧問」という形で継続的にサポートできるサービスが持てます。

継続的にずっとサポートさせていただけるサービスなので、行政書士など継続的な収入が得
にくい士業の方は、継続課金型のビジネスが確立できます。

そういった意味では、非常にあの魅力的なサービスです。

また、士業に限らずスポットで契約をとっているコンサルの方も昨年開催した中小企業向け
S D Gsコンサルタント養成講座には参加されています。ですので、コンサルやコーチ、研修
講師の方にも馴染みやすいかもしれません。

コンサルって言っても、社員の方を巻き込んでやるような研修に近いグループコンサルティ
ングの手法なので、研修に取り組まれている方が非常に取り組みやすいコンサルモデルに
なっています。
なぜ、中小企業向けS D Gsコンサルが今後、チャンスなのか?

まず、中小企業といえどもS D Gsは取り組まなければならないテーマです。今は地方自治体
そして、それを受けて大企業の取り組みはどんどん進んでいっていてます。大企業が取引先
や下請けさんとか孫請けさんなど、広い意味での全ての取引先に、S D Gsにちゃんと取り組
んでいるのかということを、部品や素材レベルの調達に至るまで、全部チェックをしなけれ
ばいけないという動きがあります。

ですので、多かれ少なかれ、中小企業にも取引先からS D G sへの取り組みというのが求めら
れるようになってきます。

分かりやすくいうと一時期のI S OやPマークの認証制度と近い形になるだろうと予想されま
す。

中小企業には関係ない。また、中小企業向けにビジネスを行っている士業・コンサルの方に
も関係ないと思われがちですが、よくよくはS D Gsに取り組んでいないと、取引できなくな
るという日が来るかもしれません。

また、

「S D Gsは社会貢献活動的な活動なので、余裕のある大企業とかがやればいいよ」

と思われがちですが、S D Gsは今までの社会貢献のように、自己犠牲のもとに奉仕をしなけ
ればならないということでありません。わかりやすく言えば、

ビジネスの力を使ってS D Gsのゴールを達成しましょう

もっと言えば、

「S D Gsに取り組んでビジネスにしてもいいですよ」
ということでもあります。S D Gsを使って けましょうとは言い過ぎかもしれませんが、で
も、そうでなければ、持続可能じゃないわけです。こちらが自己犠牲のもとに世の中に良い
ことをやるというのは続くしなくなってしまいます。

きちっとその収益も上げつつ、社会に良いことをやっていこうというのがS D Gsが言ってい
ることです。

このあたりもまだ中小企業の方々には伝わっていないことです。

もう一つよくあるのが、

「自分たちはビジネス自体が社会貢献的な活動なんだ」

という事例です。例えば、介護の事業さんなどはそうですね。

「S D Gsのゴール3あたりの取り組みをすでにしているのでもういいんだよ」

と、おっしゃるかもしれません。ですが、S D Gsは17のゴールがあり、基本は全てに取り
組むことが大事です。1社でできなければ他の企業ととパートナーシップを組んで取り組む
ということです。つまり、ゴール3は達成できていても、他のゴールはどうなのか?という
こともあります。ですので、今既にやってるからもう十分だということでもないんです。

中小企業においては、このようなS D Gsに対する理解をしている方がまだまだ少ないです。

学校教育でもS D Gsを考えるようになってきたため、概念的には

「環境に、世の中にいいことをやっていこう」

と理解されていますが、じゃあ具体的に何をすればいいのか。17のゴールや、その下にある
169のターゲットレベルでどういうことを目指していているのかをしっかり理解しておか
ないと、

「世の中にいいことをやっているんだ。だからS D Gsに取り組んでるんだ」
と誤解をされている方もいらっしゃいます。

コロナ禍の影響で中小企業向けS D Gsのコンサル需要はあるのか?

正直いってものすごい需要があると思い、昨年「中小企業向けS D Gsコンサルタント養成講
座」を開催しました。

やっぱり今は業種によっては本業の方がそれどころじゃないという事業者が多いです。です
ので、今は停滞してしまっているという部分が否めません。

ですが、コロナもあけ、一方2030年のゴールというのはもう決まっていることで、ここは全
く変わっていません。ですので、来年以降、コロナが落ち着いたあたりから一気に動き出す
ことを期待しています。

世界的にS D Gsのニーズは2030年まではあります。

一つ確認しておかなければいけないことは、確かに小規模な会社においては、コロナの影響
はものすごく大きいと思います。ですが、国とか地方自治体レベルでいくと、やはり着実に
S D Gsへの取り組みは進んでいます。

その中で、

「登録認証制度」

というものがあります。これは、自治体レベルで独自の認証制度たくさん作っています。そ
の中で面白いデータがあります。栃木県のS D G s推進企業の登録についてです。

なんと、令和3年の1月から7月までの半年ちょっとで254者905事業所が新たに登録をし
ています。

栃木県だけでこれだけです。コロナの中で停滞しているので、S D Gsは後回しでは?と思わ
れるかもしれませんが、認証を進めている企業はこれだけあるということです。
やはり、国が号令かけているので、各都道府県レベルでは、地方創生と絡めてかなり積極的
に動いています。実際に「中小企業向けS D Gsコンサルタント養成講座」を受けた高知県の

社労士の方は、高知県のS D Gs認証センターのアドバイザーになっています。そして、高知
県からお金をもらって中小企業に対するアドバイスをしている方もいます。

コロナが落ち着けば、おそらくS D Gsへのニーズは加速します。加速した後に参入しても正

直ビジネスチャンスは得られません。S D Gsに限らず、今やらなければならないことは、コ
ロナが開けた後の準備を今からやることです。そして来年の春先ぐらいに、一気に動けるよ
うにいろいろな活動の準備をしておく必要があります。

中小企業がS D Gsに力を入れる本当の理由とは?

より積極的にS D Gsをビジネスに活用しようという動きもあります。

S D Gsに取り組んでいるというのは、企業イメージの向上やブランディングになります。

新聞などで新商品や新サービスの発表をする際に「当社の商品はS D Gsに貢献しています」
と言えるかどうかは大きな違いです。

特にBtoCのように個人を相手にしている商品サービスは、S D Gsにちゃんと取り組んでいる
ことを発信することにより、企業イメージをよくしようという動きがあります。

地方自治体はS D Gsのノウハウを持っている人を求めている?

「中小企業向けS D Gsコンサルタント養成講座」を受けた高知県の社労士の方は、講座で手
に入れた資料をもとに高知県の担当者に会いに行くと、

「ここまでのノウハウはうちにはないから、是非ともアドバイザーになってほしい」

ということで、高知県のアドバイザーになっています。つまり、地方自治体は国からS D Gs
の取り組みを進めろと言われていますが、具体的にどうすればいいのかというノウハウは
持っていないところが多いです。ですのから、外部パートナー、アドバイザーを求めている
と思います。
大手企業向けではなく、中小企業向けにS D Gsの取り組みを進めるノウハウがあれば、公共

団体などにアプローチすることができます。中小企業向けにS D Gsの推進コンサルや指導が

できる人はほとんどいません。S D Gsに関するセミナーや講座はたくさんありますが、大抵
は個人の意識変革に関するものが多いです。中小企業に対してコンサルができる人がほとん
どいないので、遅れているということもあります。

中小企業向けS D Gsコンサルとは何をするのか?

これがS D Gsのコンサルだという正解はないです。その中で我々が何をしなければならない
のか。5つあります。

まず1つ目に、中小企業に対してS D Gsの啓蒙活動をするようなセミナーができるようにな
らなければなりません。

そして、2つ目が

「うちの会社はS D Gsの取り組みをやっています」

と社内外に発信していくことです。ですが、中小企業は発信の仕方が分からないところが多
いです。発信の仕方にはいくつか段階があります。

まず、一番簡単な方法は、17のゴール1つ1つについて、当社でどういうことをやってい
るのかと紐付けをするということです。このようにゴールとすでに企業が行っている活動を
紐付けして発信をするのが2つ目のコンサル内容です。

3番目のコンサルは、本来のS D Gsコンサルは、その会社のやっている事業の取り組みの中

でS D Gsとどう関わっていくのかを考えることです。S D Gsは2030年までに達成すべき
ハードルが高いゴールです。そうなると、既存の事業との紐付けをするだけでは不十分で
す。
2030年にS D Gsのゴールを達成したところから逆算して、新しいビジネスに転換をしていか
なければなりません。これをバックキャスティングと言います。逆算形で今後の事業を考え
る上で、S D Gsの取り組みをどうやっていくのかを考えなければなりません。

そうすると、まずは経営者に将来のビジョンを考えてもらう必要があります。

つまり、3番目のコンサルのやり方は、経営者向けに今後の事業をどう考えるのか。そし

て、その中でS D G sの取り組みをどうするのかをコンサルすることです。

4番目は、S D Gsは経営者がこうしたいというだけでは実現しません。現場の社員の方を
ちゃんと巻き込んで、行動レベルでやっていかないといけません。

ですのでトップが考えた将来のビジョンを現場に落とし込んでいき、現場レベルで行動させ
ないといけません。

つまり、K P Iなどの目標数値、3年後、1年後は何をどこまでやるのかっていうゴールを決
め、そのゴールを達成するため具体的に何に取り組むかという、行動計画を社員を巻き込ん
で作成することが4番目のコンサル内容です。

そして、5番目は、計画は計画通りにいかないものです。その進 管理をして、P D C Aを回

していかなければなりません。進 フォロー、サポートをし、毎年S D Gsに関する取り組み


の報告をすることです。これを我々は

「S D G s決算書」

と言っています。

S D Gsコンサルにはこの5段階があります。

一番最後の進 サポートというのが顧問型で、ずっと継続的に関わっていくことができる仕
事になります。
もちろん、S D Gsコンサルとして全部やらなければいけないということではありません。1
つ1つやっていただき、クライアントのレベルに合わせたコンサルができるようになること
を目指します。
中小企業向け
SDGsコンサルタント
になる方法
SDGsの概要と、どうやってビジネスにつなげていくのかについてお伝えさせていただきま
した。

中小企業向けSDGsコンサル市場がこれから急速に伸びていく市場であると同時に、中小企

業向けSDGsコンサルタントになることで、社会貢献をしながらしっかりと収益を上げられ
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中小企業向けSDGsコンサルの最初のコンサル内容は、

「今、取り組んでいることとSDGsのゴールとの紐付け」

です。そして、社内外に自社がSDGsにすでに取り組んでいるということをアピールすること
です。

Webセミナーにご参加いただいた方には、通常、5万円をもらってコンサルをしているコン
サルツールを無料でプレゼントします。
その他にも、Webセミナーでは、ツールの使い方だけにとどまらず、中小企業がSDGsにど

う取り組めばいいのか具体的な5つのステップをご紹介いたします。

セミナー&説明会は、WEBでの開催を予定しております。ですので、ご自宅や事務所から気
軽に参加できます。

ただし、お席に限りがありますので、ご検討の方は、お早めにご予約ください。

セミナー&説明会への参加はこちら

https://semeru-shigyo.com/sdgs2-thanks-2-z
著者紹介

一般社団法人ディーセントワーク推進協議会

(https://decentwork.or.jp)

私たちはSDGsのゴール8「働きがいも経済成長も」、ゴール10「人や国の不平等をなくそう」の
実現を目指して、 中小企業における「公正で好ましい条件での仕事」や「適正な労働契約の締結」
の推進を支援する団体です。
SDGsを推進し、適正な労働契約を締結して、 かつ労働環境の改善にも取り組む企業に対して
「ディーセントワーク推進企業」の認証を行う事業を行っています。
また、学校教育で「働くことの基本知識」を教えることの 重要性を伝えるために、「ワークリテ
ラシー教育」の普及 にも力を入れています。

理事プロフィール

代表理事

萩原 京二
はぎわら きょうじ

一般社団法人ディーセントワーク推進協議会 代表理事

株式会社全就連 代表取締役

社会保険労務士法人 全就連 代表社員

早稲田大学法学部卒。東洋大学大学院博士前期課程修了。 株式会社東芝、ソニー生命保険(株)
を経て1998年社会保険労務士として独立。
『組織づくり』『ルールづくり』『風土づくり』のプロフェッショナルとして、社員数300∼1000
人規模の中堅企業のコンサルティングを専門とする。
2012年より、「社労士事務所の経営コンサルタント」として全国の社労士事務所に向けたサービ
スを提供することで、間接的に全国の中小企業への経営支援を行っている。
「世の中に新しい価値を提供する」ことを信条に、これまでに「業界初のビジネスモデル」を数多
く生み出している。
2016年より「働き方改革」に関する研究を開始し、「中小企業が助成金を活用してコストをかけ
ずに働き方改革を実践する方法」を考案。そのノウハウを全国の社会保険労務士に提供するために
「働き方改革支援コンサルタント養成講座」を開催中。
2018年9月より、中小企業に対して「働き方改革」に関する情報提供をする目的で、インターネッ
ト上の学校である「働き方改革アカデミー」を開設中。
「働き方改革支援コンサルタント養成講座」を修了した社会保険労務士が、全国各地でアカデミー
校を開校している。
著書は5万部ベストセラー「マインドマップ資格試験勉強法」(ディスカヴァー)など9冊。新聞・
テレビ・雑誌などのマスコミ取材実績多数。

理事

山本 哲二
やまもと さとし

一般社団法人ディーセントワーク推進協議会 理事

アズコネクト社会保険労務士事務所 代表 特定社会保険労務士

アズコネクト株式会社 代表取締役(社労士事務所代表者と兼務)

資格: 2030SDGs公認ファシリテーター(一般社団法人イマココラボ)

THE SDGs Action cardgame「X(クロス)」初代認定ファシリテーター(金沢工業大学)

SDGs de 地方創生公認ファシリテーター(特定非営利活動法人イシュープラスデザイン) 

SDGs for School公認エデュケーター(一般社団法人Think the Earth)/ 特定社会保険労務士

人材ビジネス業界のベンチャー企業で約12年、経営企画、総務、人事労務等を実務及びマネジメ
ントを経験後、 2012年7月>社会保険労務士事務所を開業。経営視点の人事労務管理、働き方改革
が専門分野。
人事評価・賃金諸制度の設計、社内規則作成、両立支援制度、助成金、プライバシーマーク認証取
得等の人事労務管理実務から各種ビジネススキル、 キャリア研修、働き方改革等の分野において
社内外で講師を務める。本業の傍ら2013年より地域やNPOを支援するプロボノ活動を行う。
2014年より一般社団法人大阪青年会議所入会(2018年度卒業)、2018年よりSDGs講演やカード
ゲームでの普及活動を行う。

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