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教え方の手引き
み ん な の日 本 語
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み ん な の日 本 語
﹄ 初級 Ⅱ 第2版
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版
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02001 by 3,A. Corporation
Published by 3A Corporation.
Trusty Kojimachi Bldg,2F,4, Kojimachi 3-Chome, Chiyoda-ku, Tokyo 102-0083,
Japan
ISBN978-4-88319-745-3C0081
2016年 12月 1日
株 式会社 ス リーエー ネ ッ トワー ク
代 表取締役社長 藤寄 政子
目次
第 1 『
l雪 『 み ん な の 日本 語 初級 Ⅱ 第 2版 』 に つ い て
1.『 みんなの 日本語 初級 Ⅱ 第 2版 』教材 の構成 と内容 ・2
・
第 2部 各課の教え方
第 26課 ∼ 第 50課 ・
・・
・・
・・・
・・
・・
・・16
付属 CD― ROM
イ ラス ト
練習 C。 会話イ ラス トシー ト :練 習 Cや 会話 の練習 の 際、場面や状況
を視覚的に提示 す るの に有用 なシー ト
『教え方の手 引 き』 で使用 のイラス ト :本 書 で 紹介 して い る導入 。練
習 に使用 で きるイラス ト
登場人物 :導 入や練習 な どに使用 で きる登場 人物 のイラス ト
2 動作環境
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た損害については責任 を負 いかねます ので、 ご了承 の うえ、 ご使用 くだ
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文型 そ の 課 の表札 にあたる。
で きるだけ主語 ・述語 の完結 して い る形 で提 出 し、文の基 本形 を示す。
例文 「文型」 を質問 と答 えの形 に して実際 の発話例 を示 す。
文型以外 の学習項 目も含 む。
会話 課全体 を学習 したあ と、「で きる よ う になる こ と」 の一 つ と して、具 体 的 な場
面 (職 場 。家庭 。地域 の交流場面 での 日常的 な話題 )を 持 つ 「会話」 を提示。
練習 ABC
A 文法理解 を助 け る レイアウ トによって文型 ・ 活用 の形 な どを視覚的に提示。
B 文構 造 の定着 のための さまざまな ドリル形式 による練習。 イ ラス トを多用。
C 文型 の機能 を生か した談話 単位 の練習。
問題 学習 した ことの理解確認練習。
2)『 翻 訳・ 文 法 解 説』 (各 課6ペ ージ
)
2.『 初級 I』 との違 い
1)語 彙
『初級 Ⅱ』 の新出語彙数 は約 900語 である。量的には 『初級 I』 に比べ て多 くないが、
類義語や多義語など、抽象的な ことばが増 えて くるので、語彙の指導に工夫が必要 と
なる。一つの方法 として語彙 の整理 ノー トを作 ることを提案するとよい。
① 既習 の動詞を以下 のように種類別に整理 して表 を作 る。使 い方 の違 い を理解 して
い るか例文を作 らせてみる。
。自動詞 と他動詞
・意志動詞 と無意志動詞
・継続動詞 と瞬間動詞
・ 動作動詞 と状態動詞
一第1部轟﹃みん な の日本 語
一
一
一 一
■ 一“
■一
② 対立する意味のことばを探させ、例文を作らせる。
¨
例 :生 まれる 。死 ぬ
ガ ンジー は 1869年 に生 まれて、 1948年 に死 にま した。
一
一¨
行 き 。帰 り
連体 に京都 へ 行 きま した。行 きの電車 はす い て い ま したが、帰 りはとて も込
んで い ま した。
③ 形容詞を集め、感情 を表すもの、色・味を表す もの、属性を表すものなどに分類
初 級 Ⅱ 第 2 版 ﹄ に つい て
して、短い例文 を作 らせる。
2)文 型
『初級 Ⅱ』 で習 う文型 には 『初級 I』 で習 った もの と似 た意味 を持つ ものが多い。
新 しい文型 の導入 の際、既習 の文型 とどう違 うか とい う質問が出ることが ある。
適切 な例文を用 いて、その違 い を示せ るように事前 に十分準備 してお く必要がある。
本書第 2部 「各課 の教 え方」 の留意点に説明があ るので参考 にするとよい。
例 :第 30課 項 目 1 交番 に町の地図がはって あ ります。
留意点 「窓が開いています」 と「窓が開けてあ ります」の違 いについて質
間が出 るこ とが あ る。 見 えて い る現象 は 同 じだが、前者 はただ窓が閉まって い
ない状態であ ることを伝 えて い るのに対 し、後者 はだれかがある 目的のため に
窓を開け、その結果、窓が閉まっていないことを伝えようとしている。
以下のような例 を挙げるとよい。
例 :A:あ れ、窓が開いていますよ。閉めましょうか。
B:い いえ。暑いですから、開けてあるんです。
ただし、既習文型 との違いを意識し過 ぎるあまり、導入や練習で使う例文が違いを強
調するものになりす ぎないように注意する。あくまで、典型的に使われる例文で導入、
練習することが大切である。
3)練 習
『初級 I』 の段階では、まず本 を閉 じて耳 か ら聞いて発話す るのを基本 としたが、『初
級 Ⅱ』 になると、学習項 目によっては文が長 くな り、頭に留めてお くことが難 しい場
合があ る。テキス トを開いて文字を追って一度練習 したあ と、テキス トを閉じて再度
口頭で ドリルす るとい う方法 もあ りうる。 また、特 に変換練習 にお いて 2文 以上 の文
を提示 して変換 させ なければならない場合 は、1文 ずつ変換 させてか ら、最後につ な
げるとい うや り方を してもよい。
例 :第 26課 練習 B6
「生け花を習 いたいです 。先生 を紹介 します」 を「生 け花 を習い たいんですが、
先生を紹介 していただけませんか。」に変える練習の場合、 まず、後ろの文の「先
生 を紹介 します」を与 え、「先生 を紹介 して いただ け ませ んか」 を作 らせ る。
次に、前 の文「生け花 を習 いたいです」 を与 え、「生 け花 を習 いたいんです が」
を作 らせる。最後に 2文 をつ なげて完成する。
また、『初級 Ⅱ』 になると、文型 によっては ことば を入れ替 えて文 を作 る作業 よ り、
文の意味 とそれを使 う状況 を理解することが大切 な場合がある。
例 :第 46課 練習 A3 例 :荷 物 はあ した届 くはずです
「はず です」 と言える根拠 は何か考えさせる。
→宅配便 の会社 に頼みました。/け さ頼みました。/速 達で頼みました。
さらに、『初級 I』 にはなかった練習 として 『談話』がある。相手 の応答 に何 らかの
感想、意見あるいは質問を重ねるなどして 自然なや りと りをす る練習である。
3日 授業 の進 め方
授業は『本冊』p. 「効果的な使い方」の「1課 の学習の流れ」に沿って進める。
以下は第 2部 「各課 の教 え方」 を見る うえでの全体的な解説にもなってい る。
I.新 出語彙の導入
まず、その課 の新出語彙 を導入す る。
授業 の初めに 『翻訳 。文法解説』「 I.語 彙」 を一度 に導入す る。あるいは、学習項
目ごとにそこで使 う語彙 のみ を選んで導入 す るとい うや り方 もある。
① 新出語を読む
『翻訳 ・文法解説』 の「 I.語 彙」 のペー ジを教師のあ とについて声 に出して読む。
・ アクセ ン トを意識 して発音す る。
・漢字圏の学習者 は母語 での漢字 の読みをそのまま日本語 の発音 に持ち込む傾 向があ
るので、注意する。
・学習者は教師のあ とについて発音 しなが ら、語彙 の右 に書かれている訳 を確認する
とい う作業をしているので、教 師は学習者 の様子を見なが ら、読む速さをコン トロー
ルする。
② 定着を図る
絵教材、実物などを使 ってある程度 (短 期記憶 でよい。教師が与 える文やテキス トの
文 に反応で きる程度)覚 えるまで繰 り返す。
一第 1部 略﹃みんな の日本語 初級 Ⅱ 第 2版﹄ に ついて
。第 2部 の 「 I.新 出語彙 導入 の留意点」 に書 かれて い るポイ ン トに注意 して練習
す る。
・ 語彙訳 に与 え られて い る意 味 のみを練習す る。 ほかの意味 は教 えない。
・ 動詞 の場合 は既習 の語彙 とともに、簡単 な文 を作 らせ た り、そ の動詞 を使 った質問
を与 えて答 えさせ た りす る。
例 :第 30課 「飾 ります」
テ ー ブルの上 。花 。飾 ります → テー ブルの上 に花 を飾 ります。
第 37課 「発明 します」
だれが電話 を発 明 しましたか。 → ベ ル が電話 を発 明 しました。
・学習項 目に動詞 の活用形が含 まれて い る場合 、あるい は、 活用 の しかたに注意が必
要 な動詞 の場合 は活用形 を確認す る。
例 :第 30課 で「 ∼ て あ ります」 を学習す るので、動詞 のて形 を確認 してお く。
飾 ります → 飾 って
。常 に教 師が絵教材 を提示 して繰 り返 させ るのではな く、 ペ アや グルー プで教 師 と学
生役 を演 じさせ るな ど教 室活動 を工夫 す る。
Ⅱ.学 習項 目 の 導 入 と練 習
。
項 目ごとに導入 ・練習 を繰 り返す。基本的 に、導入、説明、練習 は既 習語彙 文型 の
み を用 いて、直接法 (学 習者 の母語や英語 な どを使 わな いで、 日本語 のみで教 える方
法 )で 行 う。場面提示 な どで未習語 彙 が必要 な場合 は、絵教材 やその語彙訳 を準備す
るな どの手 当 てが必 要 で あ る。
2)導 入
匡璽図 は、教師が導入 を考える際のヒン トを記 し、その具体例は導入例 で示 してい る。
学習者 によってさまざまな導入が考えられ る し、何が適切 であるかは学習者 によるの
で、1轟 轟翻 、導入例 をヒン トとしてその場 の学習者に合 った導入 を試みてほ しい。導
入例は 2∼ 3準 備 しておいたほ うが よい。
導入例 を考 えるにあたっては次 のことに注意す る。
・価値観 (宗 教、 モ ラル、歴史観)は 、個人や文化に よって異な り、多様 で ある こと
を心 に留 めてお く。
。日本事情 に関する ことを扱 う場合 は資料 を準備 してお く。
・学習者 の個人的な ことを例 として取 り上 げ るのは避ける。
既習語彙 ・文型に よる説明 に加 え、ジェスチ ャーや絵教材 など、あ らゆる方法 を使 っ
て も、その学習項 目の意味用法を伝 えきれず、漠然 とした理解 にしか至 らない場合 が
ある。その場合 は次の ような文字 カー ドを作成 し、利用するとよい。
例 :意 志 の あ る表現 で あ る こ とを伝 えた い場合、
「 意志」の 各 国語訳が書かれた文
字 カー ドを見せ る。
表 裏
い し(意 志 ) 各国語訳
例 :第 26課
りょこうに い くんですか。
きぶんが わるいんですか。
びょうきなんですか。
燿 一
3)練 習
■一
1 部
練習 A ことばを入れ替 えて文 を作 る ドリルには習熟 して きてい るので、『初級 I』
一
喘﹃
一
の ときほど量 を必要 としない。むしろ、文の意味 と背景 (状 況)の 理解 を確
み ん な の日本 語 初 級 Ⅱ 第 2版 ﹄ に つい て
実なもの とす る効果的な ドリル を課す よ うにしたい。
4)展 開
導入文型 を少 し変化 させた形の文 (疑 問文、接続詞、副詞 を伴 う文)を 置襲国 とし
て取 り上 げている。
5)留 意点
各項 目の最後 に留意点が記 してある。その項 目につい て、 学習者が疑 間に思 い、質問
が予想 されるこ とへ の対処、 間違 い やす い点 な どを書 い て い る。
質問が 出ないの に、教 師側 か ら間違 い やす い点、疑間に思 うで あろ う点 を掘 り起 こす
必要 はない。学習者 の応答や発話 に出て きた ときに捉 え、説明 をす る。
6)ま とめ
すべ ての学習項 目が終 わった ら、課の まとめ として「例文」 を読み、 習 った こ との整
理 と確 認 をす る (項 目ごとに行 って もよい)。 や り方 は以下の よ うな方法があ る。
・教 師 の あ とにつ い て リ ピー トさせ るか、学習者 に読 ませ る。 次 に教 師か ら学習者 1
に「例文」 同様 の質問 をす る。学習者 1は 答 えたあ と、 同 じ質問 を学習者 2に する。
・『翻訳 。文法解説』 に「例 文」 の訳が載 っているので、意味の確認 に使 うの もよい。
第 2部 「各課 の教 え方」の「Ⅳ.そ の 他」 に、「例文」 につ い ての解 説が載 っている
ので 、参考 に してほ しい。
第 ﹁部
Ⅲ。会話
できるだけ視聴覚教材 を利用する。
﹃みん な の日本 語 初 級 Π 第 2版 ﹄ に つい て
① 場面 (会 話イラス トを見せる)と 登場人物を紹介す る。
② DVDが あ れ ば、 DVDを 見 せ る。 な け れ ば、 会 話 イ ラ ス ト (CD― ROM収 録 の も
のか 『本冊』 の イラス ト)を 見せ、CDを 聞かせ る。
学習者 の反応 を見なが ら、必要に応 じて、数度見せた り聞かせた りす る。
③ 未知 のことば、表現 などを挙げさせ、語彙 リス トにあれば確認 させる。既習の語
彙 に戸惑ってい る場合 は、簡単 に説明をして思 い出させ、再度聞かせ る。
④ 内容 の理解確認 の質 問 をす る。質問例 は、第 2部 「各課 の教 え方」「 Ⅲ.会 話」
の
の「練習 内容確認 質問例」 を参照。答 えられなか った場合 は、再度 DVDを
見 るか、CDを 聞 く。
⑤ 第 2部 「各課 の教 え方」「Ⅲ.会 話」 の「練習 身 につ け たい会話表現」 の部分
を空欄 にした会話 スク リプ トを作成 して配 り、CDを 聞いて、そ こを埋 める作業
をする。聞き取ったあ と、『本冊』 を見て各 自でチェ ックす る。
これは、授業に時間的余裕がない場合 は、ある一定 の期間をお いて行われる復習
の時間に行 ってもよい。間違 い は、聞 きとれてい ない場合 と表記 の 間違 いと二通
りあるが、 この作業 の 目的は会話表現 を身につ け る ことなので、表記 の間違 いに
は寛容 でよい。「身につ けたい会話表現」 とは、 「会話」で しか学べ ない表現、会
話 のス トラテジー として是非 自分 の ものにしてほ しい表現 を言 う。
第 2部 「各課 の教 え方」「Ⅲ.会 話」に例 を掲 げたが、学習者 によって、柔軟 に
増や した り、減 らした りしてほ しい。
⑥ 『本冊』 を開 き、CD(教 師)の あ とについて読 む。
⑦ 役割分担 をして読む。
③ 役割 を分担 して、CD― ROMに 収録 の会話イラス トを見 なが ら (DVDが あれば、
DVDの 音声 を消 して)会 話 を再現す る。 100%同 じでな くて も、内容が再現 で
きればよしとす る。
⑨ 会話の内容によっては、学習者 の状況に合 わせて、実際の状況に沿 ってやってみる。
Ⅳ.そ の他
聴解 問題
・問題 2-5)は 普通体 の会話 になって い る。 このテキス トでは、 第 20課 を除い て、
丁寧体 のみで学習す るが、 日常生活 では普通体 を聞 く場面が多 いので、それに慣れ
るための会話 を取 り入れた。
・付属 CDの 音声 はナチ ユ ラルス ピー ドのため、学習者 によっては、やや速 く、宿題
にす るのが難 しい場合がある。その ような場合 は、 クラスで行 い、教師がゆっ くり
としたス ピー トで同 じ質問をするとよい。
文法 問題
読解問題
産 出 問題
復習 は、「復習 H∼ L」 、
「副詞・接続詞 ・会話表現 の まとめ I、 Ⅱ」、および「総復習」
と、8箇 所 に設けた。
1)復 習 H∼ L
復 習問題 をするまえに
。絵教材 で 該 当課 までの語 彙 の定着 を確 かめ る。動詞 の場合 は い っ しよに用 い る助 詞
も併せ て確認す る。 また、活用形 (フ ォーム)を 学 習 した課が 含 まれて い る場合 は、
そ の活用 を確認す る。
・該 当す る課 の項 目や語彙 を総合 的に使 って質問をす る。
復 習 問題 をする
。
「例」 を見て何 を答えるかを確認す る。
例 :復 習 H 5,テ レビが (故 障 して)い ますか ら、試合が見 られ ません。
(故 障 して)の 部分 は、枠 の中か ら適切 なことばを選んで、て形にす る。
「見 られません は ことばが与 え られて い な いの で、前文 か ら、入 るの は「見
ます」であると類推 し、それを可能の形の否定形にする。
3)総 復 習
さまざまな使 い 方が で きる。第 50課 まで終 わった段 階 で、 自らの弱点 を見 つ け強化
す るための練習問題 として、 あるい は、 どの くらい力 が ついたか を見 るためのテス ト
として使 える。 また 『中級 I』 へ 進みた い 人へ のプ レー スメン トテ ス トとして も使用
可能であ る。
間違 えた場合 は、その 間違 いの原 因が どこにあ るのか を適切 に判 断す ることが大切 で
ある。例 えば、1は 適切 な動詞 を選択す る 問題 で あるが、語彙 の 選択 を間違 えた の か、
フォームの作 り方を ミス したのか、後続句 とのつ なが りの判断 ミスなのかによって、戻 っ
て参照す べ き場所が異 なる。 テキス トの索 引、「動詞 の フォーム」、 日次、学習項 目一
覧 な どを使 い なが ら、学習者が正 しい場所 にた ど り着 くよう手助 け を した い。
11
5.動 詞 の活用
1)新 しい動詞 の形
『初級 Ⅱ』 で、新 しい動詞 の形が三 つ登場す る。可能、受 身・ 尊敬、使役 である。 こ
れ らの動詞はそれぞれ、ます形、辞書形、ない形、た形、 て形及 び普通形に活用す る。
いずれ もます形 の前が「え」段 になるため、活用 の しかたは Ⅱグルー プの動詞 と同じ
になる。
例 :書 きます
可能 書 け ます 書 ける 書 け ない 書 けた 書 けて
使役 書かせ ます 書 かせ る 書 かせ ない 書 かせ た 書 かせて
2)活 用形
『初級 I』 では動詞 の活用形 として、 ます形、ない形、辞書形、 て形、た形、及 び普
通形 (辞 書形、ない形、 た形、「∼ なかった」 の形 を加えたもの)を 学習 した。
『初級 Ⅱ』 では、 これ らに加 えて新 しい活用形 を三つ学習す る。意向形、命令形 (禁
止形)、 条件形 である。例 :書 きます「書 こう」「書け (書 くな)」 「書けば」
12
3)活 用形 と後続句
螂 一
出 第
¨
● ●
︲ ︲
1 部
それぞれの活用形 には以下の とお り後続句が接続する。接続 の際、普通形 の形に注意
●
¨
が必要である。本書第 2部 「各課の教 え方」の「 Ⅱ.学 習項 目の導入 と練習」の見出
﹃み
︱
ん
し文の横 にある構造 を表す文 に詳 しい形が載 っている。
な
の
日
― なが ら(28) 一 つ もりです (31) 一 ない つ もりで ―ほうが いいで 一 いただけません
本
語
―そうです (43) ― な(33) す (31) す (32) か (26)
初
―す ぎます (44) ― ように (36) ― ない ほ うがい 一 とお りに(34) ― しまいます (29)
級
Π
一やすいです (44) 一 ように な りま いです (32) 一あとで (34) ― あ ります (30)
第
一 に くいです (44) す (36) 一 ないで (34) ―ばあいは (45) 一お きます (30)
2
版
お― にな ります ― ように します 一 ない ように(36) 一 ところです (46) 一 みます (40)
後
﹄
(49) (36) 一 ない ようにし 一ばか りです (46) 一 いただきます/
に
続
くださいます/
つ
お― ください (49) 一のは(38) ます (36)
い
句
て
一 のを(38) ― ない ばあいは 一 くださいません
一ために(42) (45) か (41)
一 のに(42) 一 ない はずです 一 きます (43)
―ばあいは (45) (46) 一 いる ところで
一 ところです (46) す (46)
一 はずです (46)
― のは 名詞です (38)
一のを しって います (38)
旬
― ので (39)
一か (40)
一か どうか (40)
一のに(45)
一そうです (47)
― ようです (47)
13
※本文で使われて いる記号 について
N・ … …名詞
V… …動 詞
A… …形 容詞
T S
教師
学 習者
QA・・…・質 問 と応答
¨¨
・『本冊 』各課第 1ペ ー ジ ロにあ る 「文型」
國理野
・『本冊 』各課第 1ペ ー ジ ロにあ る 「例 文」
匝匡]… …
痣
鶉賤踵屁
できるようになること
。相手 の状況につい ての説明を求め た り、 自分 の状況やその理由を説明 した り
す ることがで きる。
。理由や事情 を説明 して、丁寧な依頼がで きる。
・理由や事情 を説明 して、助言や指示 を求 めることがで きる。
学習する こと
1.∼ んですか 1・ 2 1・ 2 1・ 2
2.ど うして∼んですか
う0
う0
3・ 4
…∼んです
4ェ
′4
FD
3.∼ 。∼んです
︵∠
′0
つ“
FD
FD
4.∼ んですが、∼ていただけませんか
5.∼ んですが、疑問詞∼たらいい
/0
′0
う0
7′
ですか
I.新 出 語 彙 導入 の 留意点
16
第 2部
・ ボラ ンテ ィア 「∼ をします」
・今度 この課で導入される「今度」 は「次の」 とい う意味。
各 課 の教 え方
例 :今 度の日曜 日=次 の日曜 日
第 9課 で導入された「また今度お願い します」の「今度」は「いつか」
の意味。
一2 一
A0
味に とる学習者がい るので注意す る。
1.旅 行 に行 くんですか。 V
普通形
いA
んですか
なA 普通形
N ∼だ → ∼ な
国
璽爾]∼ ん
巡 ですか 口四■回
=コ
いつ もと違 う様子 や状況 (例 :大 きい旅行かばんを持ってい る人やつ らそ う
に歩 いてい る人)を 見せて、それを見 た人が「その様子」について聞 きた く
なる場面を作 る。
17
T:先 生、気分が悪 いんですか。病気なんですか。
Sさ ん は思 います。先生 は気分 が悪 いと思 います。病気だ と思
います。確認 したいです。 聞きます。
先生、気分 が悪 いんで すか。病気なんですか。
学習者が期待通 りの応答 を しない場合、導入例 1と 同様 の手法 をとる。
りょこうに いくんですか。
きぶんが わるいんですか。
び ょうきなんですか。
練習 Al 「∼ んです」 の形 の練習。
A2 上段 2文 「∼んですか」 の練習。
それぞれの文の前提 となる状 況 を与 える。
例 :フ リーマーケットに行 きました。入 り口で係 りの人が「チ
ケ ッ トを見せて ください」 と言 い ました。
→ え ? チケ ッ トがい るんですか。
○○ さんはきの うまで大 きいパ ソコンを使 っていました。
きょうは小 さいパ ソコ ンを使 ってい ます。
→新 しいパ ソコンを買ったんですか。
Bl イラス トの左 の人物が右 の人物 の様子 を見て、推論 したこと
が正 しいか どうか確認 の質問 をす る。
文作 り 教師が いろいろな動作 をして、それについて学習者が推論
した ことを質問させる。
例 T:「 か ぎ、か ぎ」 と言 って、探すふ りをする。
S:か ぎをな くしたんですか。か ぎを探 しているんで
すか。
匿菫藝冒疑問詞∼んですか 口菫菫コ
匿藝国 で は話 し手 の 推 論 を確 かめ る機 能 を学 んだが、その推論 した もの/
ことについ て具体 的 な情報 を得 た い場合 には、疑 問詞 と「 ∼ んですか」 を一
緒 に使 う。「 ど う」、「 ど うして」 は項 目2で 扱 うので、 ここでは除 く。
18
一
第2
一
¨ 一
どこへ 行 くんですか。
部
一
S:ど こへ行 くんですか。
各
T:メ キシコヘ行 きます。
課
の
S:メ キ シコ、 いいですね。だれ と行 きます ……行 くんですか。
教え
T:家 族 と行 きます。
方
圏畷国 の板書「 りよこ うに い くんですか」 に下の よ うに書 き足す。
一一
りょこうに い くんですか。・…ええ。
整撃
棄諄一
どこへ い くんですか。・¨メキシコヘ い きます。
一
一
■ 一
い くんですか。・…かぞ くと いきます。
,
だれと
練習 A2 下段 2文 上段 2文 の とき同様、それぞれ の 質問 をす る状況
を与 える。
例 :き ょうはバ レンタインデーですね。 (チ ョコレー トを指
して)だ れにチ ョコレー トをあげるんですか。
B2 目の前にある物の様子や状況を描写 して、それに関する質問
をする。
睡匿
壁 て∼んですか …∼んです
菫どうし 厘区コ
いつ もと違う様子や状況を設定し、それに対する理由を尋ねたり、答えたり
する場面を作る。
どうして お くれたんですか。
…バ スが こなか ったんです。
どうして ねむ いんですか。
…3じ まで パーテ ィーを したんです。
「どうして∼ですか」の質問に対しては「∼んです」の形で答える
ことを言う。
20
螂
第一一
一 一
B:楽 しかったです。
2部¨
た くさん食べ た り、飲んだ り、歌 った りしました。
各課の
Cさ んは国 の歌 を歌 って くれましたよ。
発展 2 Aさ んが参加 しなかった理由のあ とに、残念 な気持 ちを伝
教え
える。
方 榊
B:ど うして来なか ったんですか。
A:忙 しかったんです。 とても残念です/行 きたかったです。
1)「 A:ど うして きの う早 く帰 ったんですか。B:用 事があ ったんで す。」
一機
留意点
朝ま翌一
響
と「A:ど うしてきの う早 く帰 りましたか。B:用 事があ りましたか ら。」
一
一
一■
(第 9課 で学習)と の違 い につ い て質問 される ことがある。前者 は、B
が きの う早 く帰 ったことについて Aは いつ もと違 う事態 ととらえて、そ
の状況に個人的に興味を持っていることを表明 してい る (人 の個人的な
ことに立 ち入 った感がある)。 一 方、後者 は、Aは Bが 早 く帰 ったこと
に個人的に興味があるわけではな く、事実 を確認 しているに過 ぎない。
2)理 由を言 うときに「∼ んですか ら」 として しまうことがあるので、注意
す る。「∼ んです」 だけで理 由を表せる ことを説明す る。
匡
置蓮 たんですか 。
ドどうし ¨∼んです
普通 の状態 ・様子 にない人 を見かけた とき、「 ど うしたんですか」 と尋 ね る。
それ に対す る応 答 も「 ∼ んです」 で答 える。
です」
。
轟
ヽ Ь
どう したんですか。
… こしょうなんです。
「どうしたんですか」に対 しても「∼んです」の形で答えることを
言 つo
21
3.新 聞 を読みますか。・"い いえ、読みません。漢字がわか らないんです。
な)〉 ん
璽
璽璽颯∼。∼んです 回=コ
何か に誘われた り、頼 まれた りしたが、断 らざるを得ない とい う状況 を想定
す る。相手へ の気配 りか ら理由を添える。あるい は、聞かれた ことに否定的
な応答 をす る場面 を設定する。
練習 A4 「∼んです」の形の確認。ほかにどんな理由があるか考えさ
せ る。
B5 例 1、 1)2)は 「いいえ、∼。
」 と答えたあと、その理由を
述 べ る。
例 2、 3)4)は 「す み ませ ん。」 で 断 った あ と、そ の 理 由 を
述 べ る。
R削図∼
は が→∼は回
=コ
対 象 の「が」が主題 に取 り立 て られ る と、「 は」 にな る。 好 き嫌 い を尋 ね、
好 きではない もの を答 えさせ る とよい。
導入例 教 師が 一 人三 役 で導入す る。
A:コ ー ヒーはいかがですか。
B:す み ません。 コー ヒーはち ょっと……。
Al嫌 いですか。
BIえ え。 コー ヒーはあま り好 き じゃな いんで す。
コー ヒーは いかがですか。
…すみません。 コー ヒーは あまり すきじゃな いんです。
22
一第 2部 ¨各 課 の教 え 方 一¨
練習 QA 回 を参考 に、 質 問応答練習 をす る。
=コ
例 T:お 酒 を飲 み ますか。
Siい い え、飲 み ませ ん。お酒 は好 きじゃない んです。
「∼ていただけませんか」は「∼ていただきます」の可能の形を否定疑問文にするこ
とにより、相手がこちらの依頼を受け入れられるかどうかを問 う、丁寧な依頼表現 と
¨継響〓
「∼んですが」の形を
なる。その際、依頼の根拠 となる状況や理由を説明す る場合、
使う。
朧
辣馴]∼ ん
菫 ですが、∼ていただけま
せんか 風四口回区]
先生 や上司 にお願 い した い こ とを考 える とよい。そ の 理 由を「 ∼ んで すが」
で先 に説明す る。
23
ここでは「∼ていただけませんか」 で側 頁をしたあとに、「∼
んです」で理 由を付 け加 える形 になってい るが、 「わた しも
そんな帽子 を探 して るんですが、店 の場所 を教えていただ
い
けませんか」 のように、「∼んですが、∼ていただけませんか」
の形 でや りと りして もよい。
発展 Bの 「エ ドヤス トアで買 い ました」のあ と、Aさ んはその興
味 を持 ったもの (帽 子)に ついてさらにい ろいろな情報 を聞
き出す。
例 :わ たしは赤 いのが欲 しいんですが、あ りましたか。
わた しは頭が大 きいんですが、サイズはた くさんあ りま
したか。
5.国 会議事堂を見学したいんですが、どうしたらいいですか。
…インターネットで調べたらいいですよ。
∼だ → ∼ な ん が 〉 らいいですか
「∼んですが」で状況を説明して
「疑問詞∼たらいいですか」で助言や指示を求める。
使うことが多い。答えは助言の場合は「∼たらいいです」、指示の場合は「∼て くだ
さい」を使う。
明
鯰璽]∼ ん
哩 ですが、疑問詞∼たらいいですか 回
=コ
「だれ と、いつ、どこへ、どうやって」
何かをしたい/ど こかへ行 きたいが、
すれば/行 けばいいかわからないので、先輩や先生、事務所の人などに助言
を求めるという状況 を設定する。
導入例 l 教 師が 一 人 二役 をす る。
A:国 会議事堂を見学 したいです。 いつ見る ことができますか。予
約 が要 りますか。お金 を払わな ければな りませんか。わか りま
せん。
国会議事堂を見学 したいんですが、 どう した らいいですか。
BIイ ンターネ ッ トで調 べ た らいいです よ。
導入例2 教 師が 一 人 二役 をす る。
A:国 会議事堂 へ 行 きます。バ スで行 きます。 どこで 降 りますか。
わか りません。 バスを運転 して いる人 に聞 きます。
「すみ ません。国会議事堂 へ 行 きた いんで すが、 どこで 降 りた
らいいですか。」
運転手 :国 会議事堂前で降 りて くだ さい。
24
一
第2
● ■ ●■ ■ ● ︼ 一■
部¨
こっかいぎじどうを けんがくしたいんですが、どう したら いいですか。
各
…インターネットで しらべたら いいですよ。
課の
こっかいぎじどうへ いきたいんですが、どこで おりたら いいですか。
教え
・¨こっかいぎじどうまえで おりて ください。
方
A B
6
「∼んですが、疑問詞 ∼ たらいいですか」 の形 の確認。
練習
一
7
一
いろい ろな助言 をもらう質問を作 る練習。文が長 いので、一
一銀
晦一一一一一一
度 に練習 しに くい場合 は、 まず、例の場合、後文の「 どのバ
一
ス に乗 りますか」 を与 え、「 どのバ スに乗 った らいいです か」
を作 らせ る。次に、前文「金 閣寺へ 行 きたいです」 を与 え、
「金閣寺へ行 きたいんですが」 を作 らせ、最後に完成す る。
さらに、「∼ たらいいです」「∼ て ください」な どを使 って答
える練習 を加える。
QAl 各 自したいことについて情報や助言をもらう。
例 Sl:歌 舞伎 を見 た い んですが、 どこへ 行 った らいい で
すか。
S2:よ くわか りません。○○ さんに聞いて ください。
QA2 日本語学習について教 師に助言をもらう。
例 :な かなか漢字を覚えることができないんですが、 どうや っ
て勉強 した らいいですか。
QA3 悩みの相談。今困 っていることを出 し合 って、皆でア ドバ イ
スをす る。
例 :朝 なかなか起 きる ことがで きないんですが、 どう した ら
いいですか。
C3 引 っ越 して きたばか りの人が地域 の情報 を聞 く。
場面 引 っ越 し先のアパ ー トの管理人室
目標 転居先 での 日常生活 に必要 な情報が もらえる。
表現 ・燃えるごみ 「燃 える ごみ」に対 して、 ビ ン・缶 な どを「燃 え
ないごみ」 とい うことを紹介 してもよい。
。お湯が出ないんですが、・……。
「……」は「 どうした らいいですか。」が略 されて
いる。 このように後ろが略 されてい ることが多 い
ことを理解 させる。
練習 内容確認 の質問例
・燃 える ごみは どこに出 した らいいですか。
・燃 える ごみの 日に ビンや缶 を出 して もいい です か。
25
・ ミラー さんはガス会社 の電話番号 を知ってい ましたか。
身につ けたい会話表現
。あの う、 ごみを捨てたいんですが、 どこに出 した らいいですか。
わか りました。それから、お湯が出ないんですが……。
。すみ ませ んが、電 話番号 を教 えて い ただけませ んか。
発展 1 学習者 の住 んで い る地域 の ごみ 出 しの情報につい てお互 い に話 させる。
発展 2 学校や会社 の寮 の場合 はごみのほかにもい ろい ろな決 まりがあるので、
門限や食事の予約などについて管理人に聞くとい う状況で会話を作
らせる。
Ⅳ.そ の他
26
一第 2部 一各 課 の教 え方
できるようになる こと
。で きる こと、で きない ことが 言 える。
・見 える、聞 こえるな どの状 態が言 える。
一
・7
爆 一
学習する こと
1.∼ が可能動詞 1・ 2 1・ 2・ 3
′4
^Z
つ“
う∠
う0
4‘
3.´ ―ができます
う0
う0
う0
Eυ
∠ム
4.∼
/0
ミリ
しか∼ ません
5.∼ は∼ 、 ∼ は∼ (対 比 ′0
ワ′
FD
27
Ⅱ.学 習項 目の導入 と練習
1.わ たしは日本語が少し話せます。 Nが 可 l V
練習 Al 可能動詞の導入
①難易度を考えて、 Ⅱ→Ⅲ→ Iグ ループの順に導入す る。
②全体の形を紹介 したあと、Alの 「可能動詞」もしくはCD―
ROMに 収録の「可能動詞の作 り方」で確認させ、各自で整
28
第 2部
理する時間を与える。
③動詞文字カー ド、動詞絵教材でグループごとに練習してい く。
A2 文 を与 え、可能動詞の文 に変換 させ る練習。
例 :は しを使 い ます → は しが使 えます
さらに、 日頭 あるい は絵教材 で ことば を与 え、可能動詞 の文
を作 らせ るが、 ここでは動詞 のグル ー プごとに練習 させ る。
Bl 文 を可能動詞 の 文 に変 える練習。
ここでは動詞 の グル ー プに 関係 な く、文 を与 え、変換練習 さ
せ る。
文作 り 学 習者 にで きる こ とを言 わせ る。 まず、教 師が例 を示 す と
一7 一
,一
像 .
よい 。
例 T:皆 さんは何 が で きます か。 3つ 考 えて くだ さい 。
わた しはお い しい ケ ー キが作 れ ます。
どこで もよ く寝 られ ます。
それか ら、 自転車が修理 で きます。
C B
ヽヽ > ¨
︼″ ′∠
29
2.山 が は っき り見え ます。 Nが 見 えます/聞 こえ ます
物 の存在 が視界 に入 る、音 な どが聴覚 で とらえ られ る ことを表現す る。見 えた り、聞
こ えた りす る対象 は「が」で示 され る。「 ∼ か ら見 え ます」で は「 ∼ か ら」 は見 る人
の立 ち位置 を示 し、「 ∼ か ら聞 こえます」 の「 ∼ か ら」 は音 の発生す る場所 を示す。
国聾藝羅]∼ が見えます /聞
こえます 収四口 回
=コ
実際 に見 える物、聞 こえる音 を取 り上 げ る とよい。
ビリレが みえます。
くるまの おとが きこえます。
腫
璽饉国はっきり
程度 を表す 「はっきり」 を導入す る。
30
一
一 一
導入例2 CDの 音 を大 き ぐして、その音 に重ねて早 口で説 明す る。
第 2部 各 課 の教 え方
T:今 日の宿題 は○○ と○○ …。
S:す み ません。わか りません。
・
T:(CDの 音を止めて言う。)皆 さん、わたしの話がはっきり聞こ
えますか。
S:は い、 は っき り聞 こえ ます。
練習 文作 り ことば を与 え、文 を作 らせ る。
例 :暗 くな りました 。山
→暗 くな りましたか ら、山がはっき り見えません。
一
一
躍
とて も静かです・電話 の声
→ とて も静かですか ら、電話の声 がはっき り聞 こえま
す。
QA 「見 えます」「聞 こえます」 を使 った質問 をし、それに答 えさ
せ る。
例 :Sさ んの 部屋 か ら何が見 えますか。
天気 が悪 い 日も見 えますか。
C2 発掘現場 で説 明 を して い る係員 と見物客 の会話
「うしろまで聞こえないんですが」の「うしろまで」は見物
客のいちばん後 ろを指 している。2)② の「話」はおしゃべ
りのこと。
発展 プレゼ ンテーションの場面などに変え、聴衆 とのや りとりを
させる。
聞 こえます)
国
塵璽國∼ができます 口四回回=]
最近造 られた、あるいは建設 中 の施設、料理、 レポ ー トな ど「で きます」 を
使 って言 えるものを例 に挙 げ る。
31
導入例2 T:も うす ぐ 12時 ですね。おなかがすきました。何 か作 りま しょう。
(料 理 を作 るジェスチ ャー)今 、昼 ご飯を作 って い ます。 10分 、
20分 …… はい、料理が終わ りま した。昼 こ飯 ができま した。
導入例3 T:今 、 レポー トを書 いています。 (レ ポー トを書 くジェスチ ャー )
第 2部
Nし か Vま せん
「 しか」は常に否定形 と呼応 し、「それ以外 はない」 とい う限定 の意味を表す。「 しか」
各 課 の教 え方
「∼ ません」 の部分 を強調 したいとい う話 し手の意識が表 される。
を用 い ると、
図
は理獲 か∼ません 回
]∼ し
=コ
それ以上 はな くて残念 だ とい う よ うな状況 を提示す る とよい。
,建 一
■
7〓
タカナ と漢字がわか りません。 ひらがな しかわか りません。
きのうの夜、子 どもは熱 があ りま した。わた しは心 配 しま した。
少 ししか寝 られ ませんで した。
ひらがな しか わか りません。
圏
轟壺]∼ は
亙 ∼ますが、∼は∼ません
習慣 的な こ とや 日本語学習 を例 に取 り上 げる とよい。
Ⅲ日会話 何 でも作れるんですね
■
・鈴木 さんは何 を作 りましたか。
・鈴木 さんの夢 は何ですか。
身につ けた い会話表現
。明るくて、いい部屋 ですね。
。このテーブルはお もしろいデザイ ンですね。
。えっ、ほんとうですか。
。す ごいですね。
。すば らしい夢 ですね。
あい さつ をして部屋 に入 るところか ら会話 を始める。 また、家具だけ
鮨・
発展
ではな く、描 いた絵や作 った料理な どを話題に して会話を作 らせる。
Ⅳ.そ の他
学習する こと
‐
‐‐‐
│││││││‐ ‐
‐
‐
‐‐
│‐
│‐
二‐:1言
│‐ │‐ 1111111111111111‐ │‐
│││‐
│││││││││││││││:│││││││
:│:│││││‐
│││‐
‐
││1111,11111'1'1,11,●
│││● ‐
│● ││● ■
二 1
││:難 素姦
1丁 : 練習
■
IIII■
B
■‐■│││・ │
1.∼ なが ら∼ 2
1・ 2・
「 3 1・
∠ェ
つ“
う∠
う0
2.∼ てい ます
′
う0
FD
3.∼ し、 ∼ し、 ∼ (並 列描 写
4
)
′4
う∠
/0
EJ
う0
4.∼ し、 ∼ し、 ∼ (理 由の列挙 )
5.ど うして∼んですか
う0
′0
7′
〓υ
∼ し、 (∼ し、
)∼ から。
・∼家 「音楽家、写真家、旅行家」な ど。
36
一第 2部 各 課 の教 え方
Ⅱ.学 習項 目の導入 と練習
理
鍵藝]∼ な
理 がら
∼ 口四■匝区コ 1回
=コ
実際 に二つの動作 を同時 に してみせ る。
一8
一
2
(同 時 にす るジェスチ ャー を して)新 聞を読みなが ら朝 ご飯 を
食 べ ます。
.
一
土曜 日 と 日曜 日は時間があ ります。音楽 を聞 きます。 ご飯を食
べ ます。
(CDで 音楽 をかけて、食 べ るジェスチ ャー を して)
音楽を聞きなが ら、 食事 します。
37
S2:い い え、 ガムをかみ なが ら話 してはいけませ ん。
答 えは省略せず、完全 な文で答 えるように言 う。
願
咆藪]∼ な
轟 がら
∼回
=]
長期 間にわたる 同時進行 の行為 を取 り上 げ る。
国
に璽瓢∼ています 口
廻堕ヨ
回
=コ
日常生活 で習慣 として い ることを取 り上 げ る。
38
第 2部
まいあさ ジョギングを して います。
各
練習 A2 休み の 日に習慣 としていることを「∼ てい ます」 を使 って言 課
の
う練習。 教
B3 習慣 としていることについて質問応答練習。 え
方
QA □区互│の ように、習慣的にしていることについて尋ねられ、「そ
うですね。 たいてい∼てい ます」 と答えるパ ターンで、練 習
B3を 再度や ってみる。
さらに、学習者 の実際の場合 に置 き換 えて質問 し、同様のパ
ター ンで答 える。
●8 一
留意点 「毎朝 ジ ョギ ングをします」 と「毎朝 ジ ョギ ングをしてい ます」はどう違 う
2
か とい う質問が出る ことがある。「毎朝 ジ ョギ ングをします」 も「毎朝 ジ ョ
ギ ングをして い ます」 も、話者 の習慣 を表すが、「∼ て い ます」には現在 を
含 んだある一定 の期間繰 り返 し続けているとい う意味合 いが強 い。 したがっ
て「最近」 とか、「先月か ら」 とか、 あ る期 間を表す ことば とい っ しょに使
うことが多 い。
例 :先 月か ら毎朝 ジョギ ングをしてい ます。
医
藝瞳]∼ し
璽 、それに∼ 回
、∼し
=コ
す ごい人や、すばらしい何かを取 り上 げ、 いかにす ごいか/す ばらしいかを
並べ たてる。
ワットせんせいは ね っしんだ し、
おも しろいし、
それに けいけんも あ ります。
導入例 教 師 は一 人三役 をす る。
T:Aさ ん と Bさ んは IMCへ 行 きます。
A:何 で行 きま しょうか。
BI地 下鉄 で行 きま しょう。
A:地 下鉄 は人が多 いで すよ。
B:え え。でも、速 いです。安 いで す。
地下鉄 は速 い し、安 い し、地下鉄 で行 きま しょう。
40
A4 「∼ し、∼ し、∼」 の形 と意味を確認する練習。
第 2部
練習
B5 日常生活の出来事や状況 についての理 由を複数述べ る。
文作 り 国 参考に、 よ く行 く所 (コ ンビニ、 レス トラ ン、美
各 課 の教 え方
=]を
容院、歯医者な ど)に ついて、なぜそこが気 に入 っている
か とい う理由 とと もに述べ る。
例 :駅 の前 の「3Aマ ー ト」でお弁当を買 っています。
「3Aマ ー ト」 は品物 もた くさんあるし、店 の人 も親切
だし、味もいいし、いつ も「3Aマ ー ト」でお弁当を買っ
てい ます。
C2 ある店が込んでい る理由をいつ も利用 してい る友人 に聞 く。
Bの 応答「 ここはコー ヒー もおい しい し、食事 もで きる し、
……」 の「 ……」は「それで人気があるんです」が省略 され
てい る。Aさ んはBさ んが言お うとしたことを「それで人気
があるんですね」 で受けてい る。会話 ではよ く行 われるや り 鶯
と りである。
発展 「ず いぶ ん人が多 いですね」を「ず いぶん人が少ないですね」
に変え、それに合わせて理 由も変更する。
5.ど う して富士大学を選んだんですか。
…富士大学は有名だ し、 いい先生 も多 い し、寮もあ りますか ら。
し し、 ∼か ら
)∼ から。 │コ 文コ
∼ し、 (∼ し、
日本語学校や大学 に入った理由、来 日した理由について答 える場面や、人 に
何かを勧 め られ、理由を添 えて断る場面 を設定す る。
どうして この だ いが くを えらんだんですか。
・
・・この だいが くは ゆうめ いだ し、
いい せんせいも おおい し、
りょうも あ りますから。
41
練習 A5 アニメが好 きな理由を述べ る。
B6 「 どうして」の質問に複数の理 由を挙げて答 える。
QA B6を 参考 に、実際の ことについて、複数の理 由を挙 げて答
えさせ る。
例 :ど うして ドラえもんは人気があるんです か。
どう して トヨタの車 はよ く売 れるんですか。
C3 会社 の同僚 に飲みに誘われるが断る。
第 15課 「 ∼ て もいいですか」「すみ ませ ん。ち ょっ と……」
のや りと りで、許可 を求められた ことに対 して断るとい う意
味の「 ちよっと」を学習 した。同様にここの「 きようはちよっ
と……」 も「 きょうは誘 い を受け られない」 とい う意味の断
りである。
発展 1 会話 の終 わ りの B「 すみません。
」 のあ とに、「また今度お
願 い します。」を付 け加える。
発展 2「 これから」を「週末や休みの日」に、「飲みに行 く」を「映
画/サ ッカー を見 に行 く」な どに変更 し、それに合 わせて
適当な断 りの理由を考える。
42
麒 Щ
制第 2部 師各 課 の教 え方
・ ミラー さんは小川 さんに英語 を教 えてあげますか。 どうしてですか。
身につ けた い会話表現
。ちょっとお願 いがあるんですが。
・実は 8月 にオース トラリアヘ ホームステイに行 くんです。
発展 学習者 の母語や得意な ことを教 えてほ しい とい う依頼 を断る。
∈憂轟∋この「会話」には「……」で終わっているセリフが5か 所ある。それぞれ、
最後 まで言 った場合 と最後 まで言 わないこ とに よる効果 を考 えさせ る とよい。
Ⅳ口そ の他
る (第 27課 で学習)。
・7 イラス トやデザイ ン文字を使 ったポスター (お 知 らせ )を 作 らせ、
教室に張 り出 して、お互 い に感想 を述べ あ う とよい。
43
できるようになること
。事物 の状態が描写 で きる。
・行為 を完了する、あるい は完了 した ことが述べ られる。
・不都合 な事態 について残念、遺憾 に思 う気持 ちが表現で きる。
学習する こと
1.∼ が∼ています 1・ 2
つ“
^Z
う∠
う0
2.∼ は∼ています
3.∼ てしまいます/ま した(完 了 ) 3・ 4 4・ 5
4ェ
う0
︵∠
袋 英語話者はよくビニールやスーパーの袋をプラスチックの袋 と言うので、
「ビニール袋、スーパーの袋」 という言い方を教えてもよい。
返事 メールや手紙の場合は「返事 を書 く」。名前を呼ばれた場合は「返事を
す る」。
44
第 2部
Ⅱ口学習項目の導入と練習
各 課 の教 え方
発話時点より以前に起 こったことの結果の状態を言い表す表現 は第 15課 で「結婚 し
ています」「住んでいます」
「持っています」「知っています」、第22課 で「着ています」
「はいています」など主体が人である場合 について学習 した。 ここでは、物の瞬間的
な変化の結果、現在それがどのような状態にあるかを表す表現 を学ぶ。
璽
贔璽]∼ が
貪 ∼ています図四■国Xコ
身 の 回 りの事物 の状態 あるい はイラス トな どを示 して導入す る。
今 どうですか 。見 て くだ さい。 (台 風 i躙
の あ とのイラス トを見せて)
木 の 枝 が 折 れ て い ます。 うちが壊 れ
,∫ ,
て います。窓のガラスが割れて います。
45
談話 2 ホテルや寮な どで係員 に依頼す る。
例 Sl:す みません。 エ ア コンが壊れてい るんです が、見
ていただけませんか。
S2:は い、お部屋番号は ?
Sl:204で す。
S2:わ か りました。す ぐ行 きます。
□
①魃魃 ∼ていま
]∼ は す回Xコ
使 いたい ものが どんな状態であるか説明す るとい うような状況 を示す とよい。
練習 A2 文 の意味 と形 を確認す る。
さらに、 ことば を与 えて、「 ∼ は∼ てい ます」 の文 を作 らせる。
例 :こ のかばん 。汚れ ます → このかばんは汚れ て い ます。
B3 イラス トを見 なが ら、相手が尋 ねた物 の状態 を説明 す る練習。
C2 相手が使 って もいい か尋 ねた物 の状態 を説 明 し、 ほかの物 を
勧 め る。
「 こち らの」 は話者 の 近 く (「 こ ち ら」)に あ るパ ンチ の こと
である。
最初 の「すみ ませ ん」 は呼 びかけ、最 後 の「すみ ませ ん」は
感謝 の意味 で、それぞれ に気持 ちを込めて言 うよ うにす る。
発展 『翻訳 。文法解説』 p.29の 表現 を使 って会話 を作 る。
例 :カ ップ 。ひびが入 っている
46
国∼てしまいまし
た匝
第 2部
匡
国藝 区亘 │
晰¨
この ほん は よんで しまいま した。
Rな まいます回
魃鰤∼てし =コ
まだや り終えていない行為を発話時点 よ り後にや り遂げるという話者の意志
表明である。期日までにしなければならないことを例に出すとよい。
47
形 を確認す る練習。
さらに、 ことばを与 えて、文 を作 らせ る。
B5 やるべ きことを終 えなければな らない ことを伝 え、誘 い を断
る練習。
発展 B4を 応用して、以下のような練習をしてもよい。
例 :こ の本はもう読みましたか。
→ Sl:こ の本は もう読んでしまいましたか。
S2:い いえ、今読んでい ます。あ したまでに読 んで
しまいます。
下線の部分は「今晩、来週、○時までに」などいろいろ変え
させる。
「∼てしまいました」が不都合な事態に対する残念、遺憾な気持ちを表現する場合が
ある。完了の「∼てしまいました」との違いは動詞本来の意味や前後の文脈による。
=コ
困ったことや残念なこと、恥ずか しかったことなどを例に挙げて、話 し手の
残念だとい う気持ちが理解できるような状況 を提示するとよい。
48
第 2部
況 を考 えさせ るために、下記 の よ うな質問 を しなが ら、 練 習
す るの もよい。
例 :田 中 さんは どこに住 んで い ます か。 (田 中 さんの住所 を
各 課 の教 え方
聞 きました 。忘れ ま した)→ 田中 さんの住所 を聞 きま し
たが、忘 れて しまい ま した。
1)電 車 に乗 れ ましたか。
2)約 束 の時間 に間に合 い ま したか。
3)カ ー ドがあ りますか。
4)美 術館 へ行 け ましたか。
B7 質 問に対 して、事情説明 の 「 ∼ んで す」 を使 って答 える練 習。
C3 忘れ物 や落 とし物 を した相 手 にア ドバ イスす る。
B7-例 、 1)、 例文 6な どの状況 も使 える。
2)、
∼
「 ∼ ない と。」 は「 な け れ ばな りませ ん」 とい う意味 で、 第
21課 の 会 話 で 学習 済 み (『 初 級 I翻 訳 。文法解 説』
一漱
P.135
紺一一一騎狐¨一一奪
一一一一燿一一瑯
参照 )。
49
例 :切 符 をな くす、線路に物 を落 とす、最終電車 に遅れる、 降 りる駅
や路線 を間違 える
駅や電車以外 の困 った状況 を与 えて、会話 を作 らせる。
例 :タ クシーやバ スに忘れ物 をして、 タクシー またはバス会社 に電話
をかける。
パ スポー トや鍵 をな くす。
Ⅳ.そ の他
問題 ・8 学習者に地震について知識や経験があるか確かめてから行う。
無第 2部 出各 課 の教 え方
赳
舅貪嗽瑕
で きるよ うになる こと
。事物 の状態 につい て述 べ ることがで きる。
・準備 な ど、 将来 のために前 もって してお くことが述 べ られる。
学習す る こと
つ“
う∠
i
e
nv
う∠
うZ
3.∼ てお きます (準 備 う0
う0
) 3・ 4
4ェ
4ェ
4.∼ ておきます (措 置
民υ
う0
)
′0
FD
5.∼ ておきます (放 置 )
FD
51
E"学 習項 目の導入 と練習
1.交 番に町の地図がはってあります。 ∼に∼が (Vて 形)あ ります
∼に∼が∼てあります 國四■
物 を置 い た り、並 べ た り、 はった りして、その あ との状態 を描写す る。
第 2部
S:テ ー ブル に果物が置 い てあ ります。 フ ォー ク と
ナイフが並 べ てあ ります。
各 課 の教 え方
T:壁 に……
S:壁 に絵 がかけてあ ります。
文作 り2 学習者 の一 人 に、文作 り 1で 示 した絵 を与 え、「 ∼ に ∼
が ∼ て あ ります」 を使 って描写 させ る。 ほかの学 生 はそ
れ を聞 い て絵 をか く。
Cl あ る公共 機 関 (例 :公 民館 )の 入 り口で 日に とまった掲示物
や備 品 につ いて尋 ね る。Aは 公民館 の利用者、Bは 公民館 の
係 員 で あ る。
発展 Aは 仕事 中 の係員 に声 をかける。 Bの 答 えを聞 い て、それ に
つ い て質問す る。 最後 にお礼 を言 って話 を終 える。
例 A:す み ませ ん。 ち ょっ といい ですか。
B:は い。何 です か。
(Cl会 話 )
A:(そ うですか。)わ たしもスポーツ教室に入 りたいん
ですが、 どうしたらいいですか。お金は要 りますか。 11舗 │11
どんな服を着ますか。
そうですか。ありがとうございました。
留意点 「窓が開いています」と「窓が開けてあります」の違いについて質問が出る
ことがある。見 えてい る現象 は同 じだが、前者はただ窓が閉まってい ない状
態であることを伝 えてい るのに対 し、後者はだれかがある目的のために窓を
開け、その結果、窓が閉まってい ないことを伝 えようとしてい る。
以下のような例 を挙 げる とよい。
例 A:あ れ、窓が開いていますよ。閉めましょうか。
B:い いえ。暑いですから、開けてあるんです。
巨因 ∼は∼に∼てあ ります 回
=コ
ある物 を取 り上げて、それが どこにあるかを伝 える場面 を想定する。
53
野菜 はテーブルの上 に置 いてあ ります。
何 かわか らない ことがあ った ら、電 話 して ください。
電話番号 はここに書 いて あ ります。 じゃ、行 ってきます。
夫 :あ 、 ち よっと待 って。 セ ロテー プはどこ ?
妻 :あ のひきだ しに しまってあ ります !
セロテープは どこですか。
・ [セ ロテープは]あ の ひきだ しに
¨ しまって あ ります。
「∼ てお きます」はある目的に必要な準備 をす ることを言 う。
国
最璽団∼まえに/∼ のまえに
/∼ までに、∼ておきます図四口回
=]
旅行 や試験 な ど前 もって準備す る必 要 の ある事柄 を取 り上 げる。
練習 A3 「∼まえに、∼ておきます」の形と意味を確認する練習。
さらに、学習者の国 。地域で、子どもが生まれる前に準備 し
てお くことを話させるとよい。
B3 例 1、 1)、 2)は 「〈 、例 2、 3)、 4)は 「(名
辞書形〉まえに」
詞)の まえに」の形で、準備 しておくことを述べる。
B4 「∼ までに、∼ておいて ください」 とい う形の指示や命令の
54
第 2部
文 に変換す る。
QA い ろい ろな行事 (留 学、試験、 山/海 へ 行 くな ど)の ために
どんな準備 をす るか 質問す る。
各 課 の教 え方
例 :留 学す るまえに、何 を してお きますか。
C2 上 司 に準備す べ きことの指示 を仰 ぐ。
発展 仕事以外 の会社 の行事 (運 動会、入社式、新年会 な ど)に つ
いてのや りと りを行 う。
例 A:来 週 の運動会 までに何 をしてお いた らいいですか。
B:そ うですね。Aさ んはお弁当を予約 しておいて くだ
さい。
A:は い、わか りました。
睡
≡亜菫∼たら
、∼ておきます回
=コ
身近 な物が見 当 た らず、そ の所在 につい てや りと りす るよ うな状況 を示す。 :毬 鱗│
11':.:'1,│:1,:夕 │■ 1.
導入例 教 師 は一 人 三役 をす る。
妻 :あ れ ? はさみがない。あなた、 はさみは どこに しまったんで
すか。
夫 :あ の 引き出 し。 あそ こ。
妻 :あ そ こ ? はさみの引き出 しは ここで す。
はさみを使 った ら、元の所 に戻 しておいて くだ さい。
夫 :わ か りま した。
練習 A4 「∼たら∼ておきます」の形 と意味を確認する練習。ほかに、
次の食事のために準備 してお くことを考えさせる。
B5 物を借 りた人に、使 ったらどうするか係員が指示する。
C3 パーテイーの後片づけの手伝 いを申し出て、指示を受ける。
発展 前後にや りとりを加える。
例 A:ご ちそ うさまでした。とてもおい しかったです。
Bさ んは料理が上手ですね。
B:あ りがとうございます。
(C3会 話)
A:(わ か りました。)き ょうのパーテイーは楽しかった
ですね。
B:そ うですか。よかったです。
SS
5.資 料はそのままに しておいて ください。 て 〉お きます
「∼ておきます」には現状の維持、放置 という意味もある。
国
は赳肉∼ておきます回=]
パーテイーや会議などが終わって、片づける場面で、使 ったものをどうする
か、指示を受ける場面を考える。
一各 課 の教 え方
1)が 、を→ も
りんごが好 きです。バ ナナも好 きです。
りんごを食べ ます。バ ナナも食べ ます。
2)に 、で、から、まで、 と
,に も、でも、か らも、 までも、 とも
一
¨
「非常時」はどんな時ですか。
濠 騨¨
轟議“
・非常袋 には水や食べ物 のほかにどんな物が入 れてあ りますか。
一一一
薔
一¨
・ ミラー さんは非常袋を買 い に行 きますか。
身につけたい会話表現
・非常袋 ? 何 ですか。
・ ほかにもい ろいろあ ります よ。∼ とか、∼ とか……。
・ わた しも準備 しておかない と。
Ⅳ.そ の他
57
で きるようにな る こと
。自分 の意思や計画 して い ることが述 べ られ る。
・予定が説明 で きる。
学習する こと
1.意 向形 うZ 1。 2
う∠
︵Z
う0
2.(意 向形 )と 思 ってい ます
うZ
′4
3.ま だ∼ てい ません う0 3・ 4
4.∼ つ もりです
う0
4・ 5 5・ 6
う0
′0
5.∼ 予定 です ′0 7・ 8
58
第 2部
Ⅱ口学習項 目の導入 と練習
各 課 の教 え方
第6課 で「∼ ましょう」の形を学習した。 この普通形「∼ (よ )う 」を意向形 といい、
意向形の作 り方 と用法を学習する。
MMM圏 ∼(よ )う 図
四■回
=コ
同 じ内容 の会話 を丁 寧体 と普通体 で紹介 し、「 ∼ ましょう」が「 ∼ (よ )う 」
の形 になることを示す とよい。
●3
一
ください。
4■
Sl いい天 気だね。 S2さ ん、 いっし ょに散歩 に行かない ?
S2 いいね。行 き……行 きま しょう。
丁 「行 きま しょう」 じゃあ りません。「行 こう」
い っしょに い こう。
練習 Al 意向形 の導入
①難易度 を考えて、 Ⅱ→ Ⅲ→ Iグ ループの順 に導入す る。 Ⅲグ
ループの「∼ します」→「 しよ う」 の音変化 に影響 されて、
Iグ ループの「押 します」「話 します」などが「押 しよう」「話
しよう」 になった りす ることがあるので、注意する。
②全体 の形 を紹介 したあ と、Alの 「意 向形」 もしくは CD―
ROMに 収録 の「意向形 の作 り方」 で確認 させ、各 自で整理
す る時間を与える。
③動詞文字 カー ド、動詞絵教材でグルー プごとに練習 してい く。
A2 文 を与 え、意向形の文 に変換 させ る練習。
さらに、回頭あるい は絵教材 でことばを与え、文 を作 らせ る。
Bl 前文 (理 由)を 普通形 に変え、後文 を意向形の文にし、 つ な
げ る練習。
Cl 親 しい相手に提案する。
発展 最初 の Aを 「 もう12時 だね/仕 事 が終 わった」、最初 のBを
「 じゃ、食事 に行 こ う/飲 みに行 こ う」な どに。
その後の展開 として、A「 ○○ 〈 場所や店の名)へ行かない ?」
と提案 した り、Bは 素直 にAの 提案 を受け入れるだけでなく、
「そ こはちょっと……△△ はどう ?」 などと会話を広げる。
圃
轟畷]∼ (よ )う 思っています 図四ロロ区コ
と
将来 の計画 な ど、心 に温 めて い る ことを例 に挙 げ る とよい。
第 7課で「もう∼ましたか」の答えとして「いいえ、まだです」 という表現を学習した。
同様の意味で、まだ行為が完了していないということをより明白に伝える「まだ∼て
いません」を導入する。
口
藤鯰國まだ∼ていません 回=コ
「いいえ、まだです」の答え方を思い出させ、動詞を用いた形を紹介する。
:は い、覚 えま した。
丁
:い いえ、 まだです。
T
:い いえ、 まだ覚えていません。
一
一
一
3 一
んは 「いいえ、まだ書 いていません。
■ 一
」
61
4口 来月車 を買 うつも りです。 い い つ
匡
凩翌]∼ つ
湿 です図四口回 回
もり
=コ =]
将来 の具体 的 な計画 な どを提示 す る とよい。
くるまを つも りです。
かう
くるまに の らな い つもりです。
「つ もりです」の前に動詞の辞書形 とない形が使われることを確認
する。
一
5.部 長 は支店 へ 行 く予定です。 (V辞 書形 )/(Nの )予 定 です
これか ら行 われることが既 に決 ま っていることを伝 える表現。
璽
嚢翌薗∼予定です回=コ
手帳 な どの予定表や カ レンダー を示 して、 いつ何 が予定 されて い るか を言 う
とわか りやす い。
3一
●“ ,
きんようびは かいぎの よて いです。
■一
● ●●
■●
「予定」 の前 は、 動詞 の場合 は辞書形、名詞 の 場合 は「 ∼ の」 にな
ることを確認す る。
練習 A6 「∼ (の )予 定 です」 の文 の形 と意味を確認する練習。
さらに、文 を与え、「∼ (の )予 定 です」 に変換 させ る。
例 :8時 の新幹線に乗 ります→ 8時 の新幹線 に乗 る予定 です。
旅行 は 1週 間です。→旅行は 1週 間の予定 です。
B7 予定表 を見なが ら、「〈 辞書形〉予定 です」 を使って、質問に
答える練習。
テキス トの質問以外 にも質問をしてみる とよい。
B8 質問 に「 ∼の予定です」 を使 って答 える練習。
QA 質問をし、「∼ (の )予 定 です」 を使 って答 えさせ る。
例 :あ した何 を勉強 しますか。
漢字 の試験 はいつ ですか。
C3 休みの予定 について話す。
発展 旅行 について期間だけではな く、 どこへ 行 くのか、だれ と行
くのか、何 をす るのかなどに話 を広 げ る。答 えるほ うはこの
課 で学習 した表現 をいろいろ使 って答 える。
例 (C3の 会話 のあ と)
A:い いですね。一人で行 くんですか。
B:い い え、友達 3人 と行 く予定です。
A:北 海道 は広 いです よね。 どこへ行 くんです か。
B:北 海道の東の方へ行 くつ もりです。きれいな自然を
見 ようと思っています。
A:そ うですか。帰ったら、写真を見せてくださいね。
場面 知 り合 い と転勤後 の生 活 につ いて雑談す る。
目標 将来 の計画 につい て話 せ る。
表現 ・残 ります ここでは「 (人 が)あ る場所 に留 まる」 とい う意味。
Ⅳ口その他
問題 1-4)「 あしたは何か予定がありますか。」
答えは学習 した表現「はい、∼予定です」 を使 うことを前提 として
いるが、学習者によっては質問と同形式の「はい、∼予定がありま
す」でもよいのか、あるいは「いいえ」の場合 は何 と言うのかとい
う疑間を持つかもしれない。「いいえ」の場合 は「いいえ、 (特 に)
予定はありません。 」、「はい」の場合 は「はい、∼予定です。 」以外
い ∼ で
に「は 、 予定があります」 もよ 。 い
7「 東京へ来てか ら、もう10年 になる。」の「(数 詞)に なる」は
ある数量に達することを表す。
64
一第 2部 一各課 の教 え方
一 一
● ■
ヽ
彊
蝠呵聰舅
できるようになる こと
。忠告や助言が で きる。
・推量 した ことを確実 さの程度 によって言 い表せ る。
学習する こと
1.∼ ほうがいいです 1・ 2 1・ 2
うZ
う0
︵Z
うZ
2.∼ でしよう 3・ 4
う0
う0
う0
3.∼ か もしれませ ん 4・ 5 5。 6
一
一
一
2一
議州
I.新 出語彙 導入の留意点
一
・成功 します 「会議が成功 します」
65
っる さい 「音や声が大 きく、耳障 りで、不快な気持ち」を表す ときに使 う。
「口
い の
うるさ 」 意味は扱わな 。い
「ほうがいいです」の前は、た形またはない形が来ることを確認する。
練習 Al 「∼たほうがいいです」 「∼ないほうがいいです」の文の形を
確認 し、動詞を入れ替えて練習する。さらに、文を与えて、
練習させる。
例 :早 く寝ます→早 く寝たほ うがいいです。
お酒は飲みません→お酒は飲まないほうがいいです。
Bl 例 1、 1)、 2)は 「∼たほうがいいです」、例 2、 3)、 4)は「∼
ないほうがいいです」の練習。
文作 り 文を与えて、 「たほうがいい」か「ないほうがいい」か判
断させ、助言させる。
一第 2部 一各課 の教え方
一 一
T:Slさ んは歩 きなが ら、スマ ホ を見 てい ます
一一
例
→ S2:歩 きなが らスマホを見ないほ うが いいです よ。
B2 体調 に問題 のある人に「∼ た/な いほ うが いいです」 を使 っ
・
一
て助言 す る練習。練習 に入る前に、病気やけが に関す ること
ばや表現 を復習 してお く。
クラスを二つ に分けて、一方 のグループに不調 を訴える文を
与えて、リピー トさせる。 もう一方に助言の文を与えて、 「 じゃ、
∼たほ うが いいです よ」の文 に変換 させ る。一通 り終 わった
ら、役割 を交替す る。
Cl けがや病気 の人に助言する。
発展 1 『初級 I翻 訳 。文法解説』p.109の 参考語彙 を使 って、不
調 を訴 え、それに応 じた助言をする。
発展 2 病気 や けが以外 の 困 った状況 (「 パ スポ ー トをな くした、
カバ ンを忘れた」など)に ある人 と助言す る人のや りと り
を作 る。や りと りのあ と「疑問詞∼たらいいですか」 を使っ
てさらに助言を求めた り、「∼ ていただけませんか」 を使っ
てお願 い をした りす る。
例 A:ど うしたんですか。
B:電 車にかばんを忘れたんです。
A:そ れは大変ですね。す ぐ駅 に連絡 したほ うが いい
一︵‘
一3 一
です よ。
B:え え。
あの う、駅 の電話番号はどうやって調べ た らいい
です か。
A:イ ン ター ネ ッ トで調 べ た らいい と思 い ます よ。
B:あ の う、わたしはまだイ ンターネットの 日本語が
よくわからないんですが、手伝 っていただけませ
んか。
A:い いです よ。
留 意点 第 26課 で「疑問詞 ∼ た らいいですか。・…∼ た らいいです。」 の形 で助言 を求
める/与 える表現 を学習 した。「 ∼ た らいいです」 は多 くの選択肢 の 中の一
つ を提案す るの対 し、「∼ た/な い ほ うが いいです」 は、二つの選択肢 の う
ちのどちらかを選ぶか、あるいは相手が している こととは反対 のことを勧め
るので、かな り強い助言 となる。
「でしょう」の前は普通形が来ること、名詞とな形容詞の場合は「∼
だ」の「だ」が落ちることを確認する。
将 一
見 て い たので、その場面 を指 して「あんなに」 と言 って い
る。
﹂各 課 の 教 え 方
3
発展 1 ス ピー チ大会、 日本語 能力試験 な ど、 各種行事 につい ての
会話 を作 る。
発展 2 1か 月後 の会話 を考 える。予測が 当た った場合 、残念 な結
果になった場合 のいず れで もよい。
例 l A:タ ワポ ンさんの入学試験、 どうで したか。
B:あ 、合格 しましたよ。
A:よ かったですね。
例 2 A:タ ワポ ンさんの入学試験、 どうで したか。
B:だ めで した。
A:残 念ですね。
留 意点 1)「 ∼ で しよう」 は、 第 21課 で学習 した「たぶん/き っと∼ と思い ます」
に比べ 、客観性がある。
2)学 習者が「∼ と思 い ます」 の代 わ りに「∼で しょう」 を頻発 して、不 自
然な日本語を話 さない ように注意する。
3)第 21課 で学習 した「∼で しよう ?(ジ )」 は話 し手 の判断 に相手 の同意
を求めるものである。
一●螺一一
3.約 束の時間に間に合わな いかもしれません。 V
一2 一
普通形
いA
一
〉 か もしれません
なA 普通形
N ∼だ
璽
藝凩]∼ か
璽 れません 図四□回 回
もし
=コ =コ
心配 な こと、不安 な ことを話題 にす る とよい。
「∼かもしれません」の前は普通形であること、名詞 とな形容詞の
場合 は「∼だ」の「だ」が落ちることを確認す る。
69
練習 A3 「∼ か もしれ ません」の接続の形 を確認 して、 ことば を入れ
替 えて練習する。
B5 不動産屋 またはイ ンター ネットで住 まい を探す場面。間取 り
図を見なが ら二 人でその 間取 りについて不安 な ことを話す。
・項 目1.練 習 B2の ように、クラス を二つ に分けて行 う。
・住 まい を選 ぶ際 の 日本の常識を説明 してお く。
例 :南 向 きは 日が当たって冬暖かいか ら好 まれる。
西向 きは夏に西 日が当たって暑 いか ら嫌が られるなど。
B6 現状 か ら困った状況になることを予測 して、その対策 を講 じ
る/講 じた ことを話す。文が長 く、状況 も複雑 なので、 1問
ずつ、1文 ずつ確認 しなが ら進める。
談話 1 回 を参考 にいつ もと違 う状況 に気づいて、その原因を
=コ
推量 し、対処す るとい うや りと りを作 る。
例 Sl:こ のお菓子、味がおか しいですね。
S2:そ うですね。古 いか もしれませ ん。捨てましょう。
談話 2 心配な こと (試 験 に合格できない、夏休みに国へ 帰れない、
学校 をやめなければならないなど)を 友達 に告白す る。
例 Sl:何 か心配なことがあるんですか。
S2:え え。3月 に卒業で きないか もしれません。
○○ の試験が悪か ったんです。
Sl:そ れは心配ですね。
C3 友人の予定 を知って、助言す る。
発展 1 これ までに経験 した ことで、友人に助言 したい と思 うこと
を話す。
例 AI 相撲 を見 に行 ったことが あ りますか。
BI いい え。行 きた い と思 って い るんです が。
AI お もしろいです よ。
で も、 い ちばん前で見ない
ほ うが いいです よ。
けがをす るか もしれません
か ら。
B:そ うですか。ありが とうございます。
発展 2 数日後 に会ったときのや りとりを考える。
例 A:Bさ ん、これ、京都のおみやげです。
B:ど うもあ りがとうございます。どうでしたか。
A:と てもきれいで、よかったです。
B:寒 かったでしよう。
A:え え、とても寒かったです。でも、おかげさまで、
セーターを持って行きましたから、大丈夫でした。
B:そ れはよかったです。
留意 点 「 ∼ か もしれ ませ ん」 は、確率 は低 いが、話 し手が正 しい可能性がある と思っ
第 2部
ていることを表す。文を作 るとき、気にかかること、心配なことに用いたほ
うが誤用が少ない。
各 課 の教 え方
Ⅲ口会話 無理を しな いほうがいいですよ
場面 町 で 偶 然会 って、近 くの飲 食 店 で 話 す。
目標 健 康 の 話題 か ら近況 を話 す。
表現 ・元気 「元気があ りませ ん。」 の 形
名詞 であ る。通 常、
で用 い られ る。
一2
一
。それはいいですね。
織 一
Ⅳ .そ の他
71
瞼
蝠蜃燒ざ
で きるようになること
。指示、命令 を理解す ることがで きる。
・伝言 した り、人 の発言 を伝 えた りす るこ とがで きる。
学習する こと
︵Z
1.命 令形 ︵∠
うZ
うZ
つ々
2.禁 止形
う0
3.「 ∼」と書いてあります/読 みます 3・ 4 3・ 4
′4
4.∼ は∼という意味です
う0
4・ 5 5。 6
∠ェ
′0
︵Z
7′
5.∼ と言 って い ま した Eυ
ワ′
′0
う0
6.∼ と伝 えて いただ けませ んか
00
72
一
一
■ ”
端一
第2部い各
「 もう∼ ま した」は第 7課 で 学習済み。 ここで は「 もう +否 定形」 の形
一一
もう
で使 う。例 :も う食 べ られない。
,
あ と∼ 「あ と +数 量」で残 りの数量 を示す。例 :試 験 はあ と 10分 で終 わ ります。
課の教え方
∼ほ ど 「 ∼ ぐらい」 と同 じ意味。「 ほ ど」 のほ うが フォーマル な響 きがある。
例 :10分 ほ どお待 ち ください。
1.急 げ。 V ヽ形
璽璽藝理]命 令形 口四■ 回
=コ
命令形が使 われる状況 を設定 して、形 を示す とよい。
一
■● 一
一
彙 I”
「頑張れ ! 走れ ! 行 け、行 け ! 入れ る ! 早 く投 げる !」
いそげ。
がんばれ。
上の形を「命令形」 と言い、次のような場合に使うことを説明する。
①年齢が上の男性から下の者に、あるいは父親から子 どもに指示、
叱責、命令などをする場合。
②男性の仲間どうしで親しみを込めて、指示、依頼などをする場合。
③火事、地震などの緊急時の指示。
④団体訓練、学校行事、スポーツクラブの活動などでの号令。
⑤スポーツ観戦での応援。
⑥交通標識や標語など。
練習 Al 命令形 の導入
①難易度 を考えて、 Ⅱ→ Ⅲ→ Iグ ループの順に導入す る。 Iグ
ルー プの音変化、「 り」→「れ」が Ⅱグルー プの「ろ」 に影
響 されて、「帰 ろ」「入 ろ」 になった りす ることがあるので、
注意す る。
②全体 の形 を紹介 したあ と、Alの 「命令 形」 もし くはCD―
73
ROMに 収録 の「命令形 の作 り方」で確認 させ、各 自で整理
する時間を与える。
③動詞文字 カー ド、動詞絵教材でグループごとに練習 してい く。
A2 上段 2文 ことば を与 えて、命令形 の文 を作 らせ、形 を確認
させる。
さらに、口頭あるいは絵教材 でことばを与 え、文を作 らせる。
例 :た ばこをやめます→ たばこをやめろ。
Bl サ ッカーの応援場面で使われる命令形 を作 る練習。
発展 教師が地震 (N61左 )や 火事 (N62)の 絵教材 を見せて、指
示 を出 し、その通 りに行動 させ る。
例 :地 震 だ l机 の下に入れ !→ (机 の下に入る)
外 に出るな !→ (そ の ままじっとしてい る)
火事だ ! 逃げ ろ !→ (ド アか ら出る)
2.触 るな。 V禁 止形
あ る動作 をしないように命令す るときに使 われる。命令形同様、強 い響 きを持 つので、
使 われる場面 は限 られる。
さわるな。
ごみを すてるな。
練習 Al 禁止形 の導入
①全体 の形 を紹介 したあ と、Alの 「禁止形」 もし くは CD―
ROMに 収録 の「禁止形 の作 り方」で確認 させ、各 自で整理
す る時間を与える。
②動詞文字 カー ド、動詞絵教材でグループごとに練習 してい く。
A2 下段 2文 ことば を与 えて、禁止形 の文 を作 らせ、形 を確認
させ る。
74
鴨第 2部 町各 課 の教え方
“ 一
紀 ●
さらに、日頭あるい は絵教材 でことばを与え、文 を作 らせる。
例 :こ こで遊びます→ ここで遊 ぶ な。
B2 イラス トを見て、禁止形 を作 る練習。
一
文作 り 1 絵や写真を見せて、命令形、禁止形を使 って文を作 らせる。
例 :(強 盗のイラス ト)→ 動 くな。金を出せ。
(マ ラソ ンで苦 しそ うに走ってい る選手の写真)
→頑張れ。あ きらめるな。休 むな。
文作 り2 世界環境 デ ー (6月 5日 )に 参加 す ることになった、 あ
るい は政府へ の要望 を掲げるな どの設定 で、ス ローガン
を考 えさせ る。学習者に必要な語彙 は与える。
例 :地 球 を守 れ。森 の本 を切 るな。無駄 な電気 を使 うな
学校 を作れ。戦争をす るな。
繊辮
=職 =
る機能 を持 つ 。
75
腫
嚢憂]何 と
憂 読みますか
「入 り口/出 口」などと
文字 の読み方 を聞 く場合 の表現 を導入す る。「禁煙」
い
書 た紙 を準備 してお くとよい。
76
第 2部
導入例2 「立ち入 り禁止」 のカー ドを見せて
T:皆 さん、 この漢字の読み方はもう勉強 しましたね。 これは何 と
読むんですか。
各 課 の教 え方
S:「 たちいりきん じ」 です。
丁 :そ うですね。 じゃ、「立ち入 り禁止」 の意味は ?
S:「 入るな」です。
T:「 立ち入 り禁止」 は入るなという意味です。
□
仁賣 いう
舅どう 意味ですか回
=コ
質問文「 どういう意味ですか」を導入する。先の導入で準備 した語彙 カー ド
やマークを使うとよい。
︵
^0
0
導入例 「立 ち入 り禁止」 の カ ー ドを見せ て
T:Slさ ん、 これ は何 と読み ますか。
Sl:「 たちい りきん じ」 と読み ます。
丁 :S2さ んに意味を聞 いて くだ さい。
Sl:S2さ ん、 これの意味は何ですか。
丁 :S2さ ん、 これ は どういう意味ですか。
S2:入 るな という意味です。
導入 で板書 した文 に質問 を書 き加 える。
疑問詞は「どういう」を使うことを説明する。
B Q
6 A
77
5コ ミラ ー さん は来週大 阪 へ 出張 す る と言 って いま した。
F通 形〉 と言 っていました
∼ と言 っていました 図四四 回
=コ
不在 の人物 の発言を伝 えるような場面 を設定す るとよい。
わた しはミラー さん に会 いま した。
(ミ ラー さんのイ ラス トに向か って)ミ ラー さん、お仕事 はど
うですか。忙 しいですか。
(ミ ラー さん になって)え え、毎 日忙 しいです。来週 大 阪 へ 出
張 します。
夜、 山田さん と話 しま した。
(山 田 さんの イ ラス トに 向 か って)山 田 さん、 き ょう、 ミラー
さんに会 いま したよ。
(山 田さんになって)そ うですか。 ミラーさんは元気ですか。 (山
田 さんの イ ラス トに向かって)え え、 ミラー さんは毎 日忙 しい
と言 って いま した。来週大阪 へ 出張する と言 っていま した。
78
一
¨第2部 抑各課の教え方
留意点 1)伝 言の内容に「こちら」「そちら」「行 きます」「来 ます」がある場合 は、
使 い分けに注意す る。
例 A:あ したそちらへ行 きます。
B:わ か りました。
会話の相手に第三者への伝言を丁寧に頼むときに使う表現である。
腫
匡璽 伝えていただけませんか 回
赳∼と =コ
話 した い相手が不在 のため、伝言 を頼 む とい う状況 を提示す る とよい。
3 一
盆γ
導入例 ボ ー ドにパ ワー 電気 の事務所 と トイ レをか く。事務 所 に社 員 1人 、
トイ レに高橋 さん を加 える。
T:Sさ んはき ょう、 パ ワー電気 の高橋 さんに会 う予定です。 タク
シー で 行 きます。道 が込 んで いますか ら、 10分 ぐらい遅 れ る
かも しれ ません。パ ワー電気 に電 話を か けま した (事 務所 の 人
になって)高 橋 さんはち ょっと席 を外 しています。
Sさ んは何 と言 いますか。
S:高 橋 さん に 10分 ぐらい遅れる と言 って ください。
丁 :す み ません。高橋 さん に 10分 ほ ど遅れ る と伝 えていただ けま
せんか。
S3:た だい ま。
S2:Slさ んか らさっき電話があ りましたよ。
S3:そ うですか。何か言 っていましたか。
S2:え え。あ したの ミーティングに出席できない と言っ
てい ました。
S3:わ か りました。 どうも。
留意点 依頼の「∼て ください」を含 んだ文を伝言する場合について質問が出たら、
「『∼て ください』 と伝えていただけませんか。
項目5と 同様、 」を使うと答える。
80
踏第2部 帯
編一
警一
Ⅳ.そ の他
﹁
,各課の教え方
・5-2)「 ここに」があるので、答えは「書いてあ ります」 。機械的
一
問題
に「読みます」と入れてしまう学習者がいるので、注意する。
・7「 大きい地震が起 きたときも」の「ときも」については、『翻訳・
文法解説』P.25に ある「∼ とき+Particle」 を参照。
「 このことば」は今 ここに提示されている「頑張る」 とい うことば
のこと。
33
81
できるようになること
。動作や作業を行 うときの基準 や規範を示す ことがで きる。
・二つの動作 の前後関係 を言 い表せ る。
・ ある動作 をどのような状態で行 うかを説明す ることがで きる。
学習する こと
1績 書 AII
■●
練習 B 1篠 警:聾
二
│
III"′ :`
│:
'│`││││'`
1.∼ とお りに、 1・ 2 1 l・ 2 1
うZ
︵∠
う∠
2.∼ あ とで、∼ 3・ 4 3・ 4
rD
3.∼ て/∼ ないで∼
う0
う0
5・ 6
ワ′
′4
′0
4.∼ ないで、∼
う0
I.新 出語彙 導入の留意点
82
一第 2部 一各 課 の教 え 方
ヽ 一
● 一
Ⅱ"学 習項 目の導入 と練習
国
にII]∼ たとおりに、∼図四■回区コ
茶道 のお茶 の飲 み方や折 り紙 な どを教 える場面 を設定す るとよい。
轟 一
「 とお りに」 の節 の中の主
「 とお りに」の前は「た形」である こと、
一
4■
一
語 は助詞「が」をとる ことを確認する。
∼のとお りに、∼ 回 文コ
折 り紙 を準備 し、簡単な「折 り紙」 を教 える。
この ずの とおりに、おって ください。
練習 Al 下段 2文 「〈名詞 )の とお りに」 の文の型を確認 して練習する。
「 これの とお りに」ではな く「 このとお りに」になる。
B2 絵 を見 て、与 え られた動詞 を使 って「 (名 詞)の とお りに∼
て ください」 の文 を作 る。
Cl ミラー さんが料理やお菓子を どうや って作 ったか話す。
発展 1 実際に折 った折 り紙、かいた絵、書いた字な どを持ち寄って、
それ らをほめあ う。 どうや って作 ったか/か いたかを話す。
発展 2 第 27課 の会話 の場面 で訪ね た家 の家具や絵や花瓶 などを
ほめ る。
例 A:こ ん に ち は。
B:い らっ しゃい。 さあ、 どうぞ。
A:失 礼 します。・……わあ、すて きないすですね。
B:こ れですか。 これはわた しが作 ったんです よ。
A:え っ ? Bさ んが作 ったんですか。
B:説 明書 の とお りに、作 りました。
A:と て も上手ですね。
B:あ りが とうござい ます。
□
⑮畿圃∼たあと
で、∼ 図四ロロ
区
=│
∼のあとで、∼ 回1文 コ
薬 を飲むのは食前か食後か、通販 などで買 い物する とき、お金を払 うのは注
文 した物が届 く「まえ」 なのか、届 いた「あ と」なのか など、「あ とで」の
後ろに来る動作が前 に来 る動作 の「 まえ」ではな く「あ と」である ことを問
題 とす る事柄 を取 り上 げ るとよい。
84
第 2部
動詞の場合 は「〈 、名詞の場合 は「∼のあ とで」にな
た形〉あ とで」
ることを確認する。
各 課 の教 え方
練習 A2 「あ とで」 の前後 の行為 の時間的前後関係 を確認 しなが ら練
習す る。
B3 二 つ の 文 を「あ とで」 で つ な ぐ。例 1、 1)、 2)は 「た 形」
に接続、例 2、 3)、 4)は 名詞に接続 してい る。
B4 質問に対 して、与えられた語句 を「∼ あ とで」 の形 にして答
える。
談話 うっか り忘れた り、失 くした りしたことについて会話 を作る。
例 A:ど こで切符を落 としたんですか。
B:わ か りませ ん。電車 を降 りたあ とで、気 が付 いたん
です。
ほかに、財布 をな くした/う ちへ帰 った、 資料 を忘れた
/会 社 を出たなど。
C2 頼 まれた ことをいつす るか説明す る。
発展 前後 に以下のや りと りを加える。
A:課 長、今 いいですか/お 忙 しいですか。
B:は い、何ですか。
(C2会 話)
A:こ ち らに置 いておいてもいいですか。
B:え え、いいです よ。/い いえ、直すか もしれませんか ら、
メールで送 っておいて ください。
A:は い、わか りました。
「∼たあとで」 と「∼てから、∼」の違いは何かとい う質問を受けることが
留 意点
構雄
ある。両者は置 き換 え可能な場合が多いが、「Vlた あ とで、V2」 はVlと V2
の前後関係を客観的 に述べ るのに対 し、「Vlて か ら、V2」 はVlの 動作 に重
点を置き、Vlを するまで、V2は しないというニュアンスを持つ。したがって、
「ご飯を食べたあとで、薬を飲みます」は、薬はご飯のあとであるというこ
とを述べているだけであるのに対 し、 「ごはんを食べてから、薬を飲んでく
ださい」の場合 は、「ごはんを食べ るまで、薬は飲 まないで ください」 とい
うニュアンスを持つ。
85
璽赳藝文]∼ て/∼ ないで∼ 図四口 回 ロ区至 │
=コ
「傘 を持 つ」「 コー トを着 る」「眼鏡 をかける」などの動詞 を使 って、それ ら
を身に着けた/つ けない状態で何かの動作 を行 うことを見せるとわか りやすい。
導入例 1 傘、 コー トを準備す る。
T:け さ、ニ ュースで、雨が降ると言 っていました。 (傘 を持 って)
きようは傘を持 って出かけます。きのうの朝 はいい天気で した。
(傘 を持たないで)傘 を持たないで出かけました。
きょうは寒 いです。 (コ ー トを着 て)き ょうはコー トを着て出
かけます。 きのうは暖かか ったです。 (コ ー トを脱 い で)き の
うはコー トを着ないで出かけました。
□
は同財∼ない
で、∼匝
区ZI
対立 した選択肢がある事柄 を取 り上 げて、そのいずれかを選択する/し た場
合 を設定す るとよい。
第 2部
導入例 l T:「 ○○」 (映 画 の題名 )を 見 ま したか。わた しは映画 を見ません
で した。本を読み ま した。映画 を見な いで本 を読 み ま した。
各 課 の教 え方
導入例2 教 師は一 人 三役 をす る。
A:も うす ぐ連体ですね。連体 は どこか行 きますか。
B:い いえ、 どこも行 きません。 うちにいます。
連体 はどこも行かな いで、 うちに います。
一
一
留意点
議 一
・
目3は 「入れて」か「入れないで」の選択であるのに対 し、項 目4は 「どこ
4
か行 く」か「 うちにいる」かの選択である。
場面 茶道 のマ ナー を教 えて もらう。
目標 や り方や順番 の指示 が聞 いてわかる。
表現 ・載せます 「棚に物 を載せます」
。いかがですか。 「 どうですか」の丁寧な言い方。ここでの「いか
がですか」は「お茶の味はどうですか。気 に入 り
ましたか」の意味である。第7課 「お茶はいかが
ですか」はお茶を勧めている。
練習 内容確認 の質問例
。どう して先 に甘 いお菓子 を食べ るんですか。
・ お茶碗 を手に載せてか ら何 をしますか。
・ クララさんはお茶について どう思 い ましたか。
87
身につ けたい会話表現
。まず、次に、それか ら
(第 16課 で学習済ではあるが、再度使用で きるように練習す る)
。これでいいですか。
・ セヽか が ‐
0す か 。
発展 学習者が興味を持 っていること (例 :生 け花、ゆかたの着方、盆踊 り
の踊 り方、折 り紙 など)の や り方に関す る会話 を作 る。
Ⅳ.そ の他
88
一第 2部 彎各 課 の教え方
麗
棗轟巫
できるようになる こと
。ある事柄が実現す るために必 要 な仮定条件 を述 べ ることがで きる。
・ ある条件下 での判 断 を述 べ た り、助言や指示 を求めた りす ることがで きる。
学習する こと
1.∼ ば (動 詞 )、 ∼ 1・ 2 1・ 2・ 3 1・ 2・ 3
3︶ ・
2.∼ けれ ば (い 形容詞 ∼
つ“
)、
4
1・ 4 4・ 5
∼ な ら(な 形容詞 /名 詞 )、 ∼
′0
︵Z
FD
3.疑 間詞∼ばいいですか
FD
′0
/0
7′
4.∼ な ら(名 詞 ∼
う0
2υ
)、
・ 許可 い っしょに使 うことばは「∼が必要/要 る」
「∼ を取る/も らう」な ど。
・ レ バ ーー
機器を操作 す るときに使 う棒状 の取 っ手のこと。 ドアのノブやハ ン ドル、
つ まみなどとの違 いがわからない学習者か ら質問が出ることがある。そ
の場合は、実物や写真 を示す とよい。
塵
甕璽国∼ば、∼ 口四■回=コ
実現 させ た い こ とを提示 し、それに必要 な条件 を考え させ るとよい。
練習 Al 左 の表 動詞 の条件形 の導入
①難易度を考 えて、 Ⅱ→ Ⅲ→ Iグ ルー プの順 に導入す る。
②全体の形 を紹介 したあ と、Al左 の「条件形」 もしくは CD―
ROMに 収録 の「条件形 の作 り方」で確認 させ、各 自で整理
す る時間を与 える。
③動詞文字 カー ド、動詞絵教材 でグループごとに練習 してい く。
A2 短文を与 えて、条件形の文 を作 らせ、形 を確認 させ る。
Bl 前文を条件形 に変え、後文 をつ なげる練習。
文作 り 1 後文 を与えて、前文の条件 を考 えさせ、文を完成 させる。
例 :日 本語が上手にな ります
→ 日本人 とた くさん話せば、 日本語が上手にな ります。
文作 り2 相手が実現 させたいことについて、必要な条件 を示す。
例 T:富 士山に登 ります
→ Sl:富 士山に登 りたいんですが。
一第 2部 “
● ■
一 ■¨
S2:夏 になれば、富士 山に登 れ ます よ。
B2 イラス トを見 なが ら、機械 や物 の不具合 を解決す るため に必
一
要 な操作 を説明す る練習。練 習 の前 に、絵教材 な どを使 って、
各 課 の教 え方
これ まで に学習 した 自動詞 を復習 してお く。
さらに、 い ろい ろな設備 の不具合 の状況 を口頭 で提示 した り、
イラス トや実物 を準備 した りして、文 を作 らせ る。
例 :ト イ レの 電気がつ か ないん ですが。
→ ドアを閉めれば、電気 が つ きます よ。
Cl パ ソ コンの操作 につい て尋 ね る。教 える。
新 出語 が 多 い ので、確 認 してか ら入 る とよい。 (入 力 す る、
クリックす る、 キー、ふ りが な、 ふ りが なをつ ける、 な ど。 )
匡
董憂]∼ な
褻 ければ、∼回
一
一5 一
な 一一
=コ
その条件が成立 しない と、不都合 なことが起 こった り、代替案 を考 えなけれ
一
ばならなかった りす るとい うような状況 を提示す る。
6じ に おきなければ、かいしゃに お くれます。
動詞の否定形の条件形は「∼なければ」の形になることを説明する。
91
練習 口慣 らし い くつ かの動詞否定形 を与 え、「∼ なければ」 の形 に変
換 させ る。
例 :来 ません→来なけれ ば
「あ りませ ん」 は「 なければ」の形 になることに注意 さ
せ る。
A3 短 文 を与 えて、「 ∼ な け れ ば」 の 文 を作 らせ 、形 と意 味 を確
認 させ る。
B3 二つ の 文 を条件 形 で つ な ぐ練 習。
談話 相 手 の状 況 に ア ドバ イスや指示 をす る。
例 T:現 金 が あ りませ ん。
→ Sl:現 金がないんですが。
S2:現 金がなければ、カー ドで払えますよ。
Sl:そ うですか。 じゃ、 このカー ドでお願い します。
圃
財隕吻∼ければ/な ら
、∼ 口四2回
=]回=コ
天気 の状態 な どを条件 に提示す る と、 わか りやす い。
92
第 2部
い 形 容 詞 の 条件 形 は「∼い けれ ば」、 な形容 詞 と名 詞 は「 ∼ な ら」
の 形 になることを説明す る。
各 課 の教 え方
練習 Al 右 の表 形容詞、名詞 の条件形 の導入
① い形容詞、な形容詞、名詞の順 に条件形 を導入す る。
②全体 の形 を紹介 したあ と、Al右 の「条件形」 もしくはCD―
ROMに 収録 の「条件形の作 り方」で確認 させ、各 自で整理
す る時間を与える。
③文字 カー ド、絵教材で品詞 ごとに練習 してい く。
A4 2文 を与 え、前文 を条件形 に して後文 とつ ないで文を作 らせ、
形 を確認する練 習。
B4 2文 を条件形でつ な ぐ練習。
QA 「はい/い い え」 を使 って質問に答える練習。
例 :安 ければ、車 を買 い ますか。
→ はい、安ければ、買 い ます。/い いえ、安 くて も、買
い ません。
あ した暇なら、出か けますか。
→ はい、暇なら、出か けます。/い い え、暇で も出かけ
ません。
B5 全品詞の条件形を使 って答え る応答練習。
QAl B5と 同様 の形式で答えさせ る練習。
例 :日 本 で Sさ んの国の料理が食べ られますか。
→ はい、新宿の レス トラ ンヘ行けば、食べ られます。
ロボ ッ トが欲 しいですか。
→ はい、料理や掃除をするロボ ッ トなら、欲 しいです。
QA2回 Xコ を参考 に、条件形 を使 って感想 を述べ る練習。
一
薔
番 一
難 一
例 :日 本 のカレーはどうです か。
一
→ お い しいです。 で も、 もう少 し辛ければ、 もっとお い
しい と思います。
疑問詞∼ばいいですか 囮区互 │
したいことについて有用な助言が欲しいというような状況を提示するとよい。
94
一第 2部 一各 課 の教 え方
〓一
4.北 海道旅 行な ら、 6月 が いいで す。 Nな ら、∼
■
相手 が話題 に した ことを取 り上 げ て、それに関す る助言な どの情報提供 をす る ときに
使 われる表現。
圏
璽菫]∼ な
璽 ら、∼ 図四口回
=コ
相手 の してみたいこ となどを引 き出し、それに対する有益 な情報 を与 えるよ
うな場面を提示す るとよい。
ほっかいどうりょこうなら 6が つが いいです。
95
例 2 Sl:日 本の小説を読みたいんですが、何かいい本はあ
りませんか。
S2:そ うですね。日本 の小説なら、 ×× (本 の題名)
はどうですか。英語の翻訳 もあるし、おもしろい
です よ。
Sl:そ うですか。だれが書いたんですか。
Ⅳ口その他
96
一2
第一
い 一
部 一各 課の 教 え方 一一輩
できるようになること
。到達 目標や努力 目標 を述べ ることがで きる。
濃
一
撃颯神一
。人の能力及 び物事 の状況 の変化 を述べ ることがで きる。
凝 一一
ヽ嘉一
学習する こと
1.∼ ように、∼ つ4
1・ 2 1・ 2
︵∠
︵Z
2.∼ ようになります 3・ 4・ 5 3・ 4・ 5
う0
′0
う0
′0
う0
3.∼ ようにしています
4ェ
4.∼ ようにしてください
7′
7′
・ 絶対 に 主に否定 とともに使 う。
例 :絶 対 に触 らないで ください。
Ⅱ」学習項 目の導入 と練習
部一
2)「 で きる」「わかる」「見 える」「聞 こえる」「治 る」 はそれ 自体 に可能の
各課の
意味があ るので「できられる」などにならないことに注意す る。
教え
轟璽
匡 団∼ないように、∼回=コ
方 一
病気にならない、けがをしないなど、そうならないでほしい と願うことのた
めに何かしている状況を想定す る。
”
T
藤
導入例 わた しは去年 よ くかぜをひきま した。今年 はかぜ をひきた くな
〓 ‘ 出一
理一“
いで す。ですか ら、 いろいろ気 を付 けて います。 よ く食 べ て、
一一
責 ●一
よ く寝 ます。ゆ っ くりおふ ろに入 ります。かぜ をひかな い よう
に、 いろいろ気 を付 けて います。
むすこは せが たか く な りました。
八ンサムに な りました。
7さ いに な りました。
じてん しゃに のれるように な りました。
夕1 :布 団には もう慣れましたか。
b
Z
100
¨第2部 哺各課の教え方
湾 一
“ ・
た二つの文 をつ ないで「昔 は∼が、今は∼ ようにな りました」
とい う文 を作 る。
¨
2)の お正月 の料理 (=お せ ち料理)に つ いては写真 を準備
4
して説明す るとわか りやす い。
文作 り 社会 の変化 について状 況 を与 えて、文 を作 らせ る。で きれ
ば写真やイラス トを準備す る。
例 T:大 きいテー プレコー ダーの前 で、 ことばを勉強 し
ているイラス トとイヤホ ンをして歩 きなが らこと
一一一
一一一一動 一一一一一
ふ0一=
ばを学習 してい るイラス トを見せる。
→ S:昔 は歩 きなが ら勉強す ることがで きませんで し
一
たが/昔 は うちで勉強 しなければな りませんで
したが、今は歩 きなが ら勉強 で きるようにな り
ました/今 はいつ で もどこで も勉強で きるよう
にな りました。
囲
轟璽 たか…いいえ、まだ∼ません 回エ
Э∼ようになりまし コ
「いいえ」を引き出すような質問をする。
「いいえ」
「はい」の場合 はそのまま「∼ ようにな りました」だが、
の場合は「まだ∼ ません」になると説明する。
101
留意点 1)余 裕 のあるクラスでは、で きることがで きな くなった場合「∼ な くなり
ます」 を使 うことを教 えてもよい。
例 :年 をと りましたか ら、小 さい字が読 めな くな りました。
昔 は うちの近 くの海 で泳げましたが、今 は泳げな くな りました。
2)さ らに余裕のあるクラスでは、可能動詞ではない動詞「食べ る」「泳 ぐ」
などを使 って習慣 の変化 を述べ る用法を紹介 してもよい。
例 :日 本人は昔、魚 しか食べ ませんで したが、今 は肉 も食べ るようにな
りました。
国
卜璽 ています 口
爾∼ようにし 廻塁ヨ
回
=コ
健康 のため に 日常的に努力 して い ることを取 り上 げ る。
「ように」の前が意志動詞であること、辞書形またはない形が来る
ことを確認する。
102
一
一第
一 一
2
例 :わ た しは規則正 しい生活 をするようにしています。
部”
わた しは夜更か しをしない ように してい ます。
^各
C3 健康 に て話す。
つい
一
一
課の
発展 「健康」 だ けでな く、相手 の生活習慣 で気 づいた こと (ケ ー
教
え
タイを持 ってい ない、 いつ もパ ソコンや電子辞書を持 ってい
方
るなど)を 話題 にす る。その場合、「そのほ うが体 にいいで
すね」 は「そのほうが いいですね」「それはいいですね」な
一
どに変える。
一孤
一
翻
一
壊秘轟■
一
一辮
4.遅 れな いように して ください。 (V な0 い よ )に してください
国
懸厄]∼ よ
炒 うにし
てください〔
例文コ
強 く指示 したい けれ ども、お客様なので丁寧 に言わなければならない場面 (例 :
103
的な事柄 である。 教 師 の リー ドの もとに練習 して い る段 階 では間違 わないが、
自ら文 を作 る ときに混乱す る学習者が多 いの で、 注意が必要である。
Ⅳ.そ の他
例文 5「 夫の田舎」 は「夫の故郷」の意味である。
「4時 間で帰れる」の「で」は範囲の限界を示し、
「4時 間を超えない」
という意味である。
104
躙第 2部 仲各 課 の教 え方
驀 “
緑 “
”
,
瞼
茫鑢蜃祗
で きるようになる こと
・ 人か ら受 け た行為 や迷惑 に感 じた体験 を受身表現 を使 い、話者 の視点か ら話
せ る。
”
鬱一
・物事 の状況や事実 を受 身表現 を使 って説明 で きる。
一
学習する こと
2.(人 )は ∼に〈
所有物)を ∼(ら
︵Z
うZ
︵Z
う0
)
3・ 4
れます
4
う0
3・
3.(物 )が /は ∼ (ら )れ ます 4・ 5。 6 5・ 6・ 7
5。 6
105
Ⅱ日学習項 目の導入 と練習
N2が Nlに 対 して行 った行為 を、Nlの 立 場 か ら表現す る文型 で、Nlは 人であ り、N2
は人以外 に動物や車 な ど動 く物 の場合 もある。受身文 の動作主 N2は 助詞「に」 によっ
て示 される。 なお、 ここで は便宜 上受 身 の形 の動詞 を「受 身動詞」 と呼 ぶ。
圏
轟璽国わたし
は∼に∼(ら )れ ます 図四■回
=コ
両親や先生、上司 な ど目上 の 人 に指示や命令 された ことを例 に挙 げる とよい。
わた しは ははに しかられました。
わた しは ははに しごとを たのまれました。
練習 Al 受身動詞 の導入
①難易度 を考 えて、 Ⅱ→ Ⅲ→ Iグ ループの順 に導入す る。
② 全 体 の 形 を紹 介 した あ と、Alの 「受 身」 も し くは CD―
ROMに 収録 の「受身動詞の作 り方」で確認 させ、各 自で整
理する時間を与 える。
③動詞文字 カー ド、動詞絵教材でグループ ごとに練習 してい く。
A2 動詞 を与 えて、受身文 を作 らせ、形 を確認す る練習。
さらに、ほかの動詞 を与 えて、受 身文 を作 らせる。
例 :し か ります→ わた しは部長 にしか られました。
Bl イラス トを見 なが ら、受 身文 を作 る練習。
さらに、「〈 名詞)が わた しを∼」 の文を与 えて、受身文を作
らせる。
B2 与 えられた文 を受身文に変換 す る練習。
名詞〉が わた しに∼」 の文を与 えて、受身文を作
さらに、「 〈
らせ る。
106
例 :先 生が わた しに字の書 き方 を注意 しま した。
第 2部
→ わた しは先生 に字の書 き方 を注意 され ました。
Cl うれ しそ うにしてい るわけを尋ね られて、説明す る。
各 課 の教 え方
発展 「 よ くないこ と」 を話題 にする。
例 A:何 かあったんです か。
B:え え。部長に残業 しろと言われたんです。
A:そ れは大変ですね/そ れは困 りますね。
Clで はうれしそうな相手に「何かいいことがあったんですか」、
発展 では困 った様子 の相手に「何かあ ったんですか」 と聞い
一
菫
ている。後者 は「何か問題が起 こったのか」 とい う意味 で、
予想す る出来事 の性質に よって「何か」「何か いいこ と」 を
使 い分ける。 また、出来事が相手にとってよかった場合は「そ
れはよか ったですね」、 よ くなか った場合 は「それは大変 で
すね/困 りますね」 と応 じることにも注意。
所有物)を ∼ (ら )れ ます 國四口 回
囲薩凩魃:わ た しは∼に く
=コ
持 ち物や体の一部が被害にあ ったことを例 に挙げ るとよい。
107
りま した。困 りま した。
S:先 生の荷物 はだれか に とられ ま した。
T:電 車 の 中でわ た しはだれかに荷物を とられ ま した。
108
ヽ,第2部 一各課の教え方
3.法 隆寺は 607年 に建て られま した。 N(物 /こ と
一
が は V
ある事柄を叙述する際、行為を行 う (あ るいは行 った)人 を特に問題 としない場合、「物」
や「 こと」 を主語 として、受身を使 って表現す る。
物/こ と
醒国〈
圏轟 )が ∼(ら )れ ます回
=]
特定 の時代や年 を取 り上 げ、そ の 時 にあった ことを紹介 す る とよい 。
物/こ と)は ∼
踵貪炒柩 〈 (ら )れ ます 図四口 回 回
=コ =コ
有名 な建物や遺跡 な どの写真 を準備 して、紹介 す る とよい。
練習 A5 物/こ と)
ことばを与 えて、文を作 らせ、「 〈 は∼ (ら )れ ま
す」 の文の形 と意味を確認す る練習。
さらに、 ことばを与 え、文を作 らせ る。
例 :漢 字・ 中国で作 りました
→漢字 は中国で作 られました。
文作 り を参考 に、原料 は「か ら」、材料 は 「で」 で 示 す こ
とを説明 し、文 を作 らせ る。
例 :ス ーパ ー の袋 ・石油
→ ス ーパー の袋 は石油 か ら造 られ ます。
日本 の音 の家 ・木 と紙
→ 日本 の昔 の家 は木 と紙 で造 られ ま した。
6 A
B Q
璽
璽璽 │〈
〉が/は ∼(ら )れ ています E亜
璽物/こ と =ヨ
そ の状 況が現在 も引 き続 き行 われて い ることを述 べ る表現 を導入す る。食べ
物、 ことば な どの例 を挙 げ る とよい。
練習 A6 ことばを与えて、受身文を作らせ、
「〈物/こ と〉は∼ (ら )
110
贈第2部 輛各課の教え方
゛ 一
れて い ます」 の 文 の 形 と意 味 を確認す る練習。練 習 の前 に受
身動詞 の「 〈 て形 〉 い ます」 の形 を確認す る。
例 :話 して い ます → 話 されて い ます
︱
ヽ
︱
´︱
′
さらに、 ことば を与 え、練習 させ る。
例 :英 語 。世界 中 で使 い ます
→ 英語 は世 界 中 で使 われて い ます。
B7 文 を受 身文 に変 える練習。
QAl 学習者 どう しで質問 と答 えを作 らせ る。
例 :何 語 を使 い ます か
→ Sl:S2さ んの国では何語が使 われて い ます か。
一
一
鑽一
S2:ス ペ イ ン語が使 われて い ます。
日本 へ何 を輸 出 します か。
→ S3:S4さ んの 国か ら日本へ 何が輸 出されて い ますか。
S4:果 物が輸 出されてい ます。
QA2質 問 に答 えさせ る。
例 :Sさ んの 国 で は 日本の小説 が読 まれて い ます か。 どんな
小説ですか。
Sさ んの 国 でいちばん知 られて い る 日本人 はだれですか。
111
アルバ イ トをするとい う設定 で 日本人 の観光客 に有名な場所 を案内す
る。観光客役 は説明を聞いて、いろいろ質問 をす る。
Ⅳ .そ の他
受身文の発展練習
。受身文 は事故や事件 な どの ニ ュース な どで もよく使 われるので、『翻
訳 。文法解説』 p.77の 語彙 を参考 に文 を作 らせ た り、直近 の ニ ュー
スで知 った こ とを報告 させ た りしてみて もよい。 また、 自分 たちで
ニ ュース を創作 して、発表 しあ う活動 も考 え られ る。ただ し、 クラ
ス には いろい ろな国 の学習者が い るので、配慮 が必要である。
112
第 2部
各 課 の教 え方
できるようになること
。ある行為について感想、評価、好 き嫌い、上手下手などが述べ られる。
・するべ きことをし忘れたということが言える。
・情報 を知っているかどうか確かめられる。
・伝えたいことを強調 して伝えられる。
一
¨
¨臨
¨
一一一一麟 一一一一¨一一一
一爾 一一一一一轟
学習す る こと
一
¨
1.∼ のは〈
形容詞)で す 1・ 2
つ“
うZ
2.∼ のが〈
形容詞)で す 2・ 3 3・ 4
∠ェ
︵∠
う0
FD
3.∼ の を忘れ ま した う0
′
/0
FD
4.∼ の を知 ってい ます
4
/0
う0
5.∼ のは〈
Eυ
名詞)で す 4 7・ 8
113
Ⅱ口 学習項 目の 導入 と練習
口
懃箕]∼ のは∼です口四■国=コ
自分 の習慣 につい てそれが 楽 しい とか、大変 で ある とかの話題 を取 り上 げ る
“ とよい。
えを か くのは たの しいです。
114
第 2部
蜃躊凩辟 ∼のが∼です 國四口 回 匝区亘 }
=コ
自分 または家族の好 きなこと/嫌 いなこと、得意なこと、習慣 などを取 り上
各 課 の教 え方
げ る。
一
爾一
お じいさんは歩 くのが遅 いで す。
練習 「 ∼ のが ∼ で す」 の文 の形 を確認 して練習 す る。
A B
与 え られた文 を「 ∼ のが ∼ です」 の文 にす る練 習。
学習者 に実際の場合 を質問す る。B3の 文 を参考 にす る とよい。
例 :家 族 でだれが い ちばん起 きるのが早 い ですか。
4 一誦
115
3.財 布 を持 って くるのを忘れ ま した。 (V辞 書形 )の を忘れ ま した
圏
璽轟財∼のを忘れまし
た 収四回回エコ
身近 で、 誰 にで も起 こ りうる失敗 を取 り上 げる。
B:あ 、早かったですね。どうでしたか。電気 は ?
A:消 してあ りました。
116
第 2部
4.宮 崎さんに赤 ちゃんが生 まれたのを知 って いますか。
(V普 通形〉のを知っていますか
各 課 の教 え方
「の」 の前 で述べ られて い る情報 を聞 き手が知 ってい るか どうか尋 ねる表現である。
答 えが「 いいえ」 の場合、「知 りませんで した」になる。 これは相手に質問されるまで、
質問 された情報 を知 らなかったとい う意味である。
□
赳頸鯰∼のを知っていますか 回=コ
最近 のニ ュースやち よっと自慢 したい知識な ど、相手 は知 らないだろ うと思
うことを話題 にす る。
鉤一
T:サ ルです。温泉に入 ります。
サルが温泉に入るのを知 っていますか。
導入例2 -人 二役 をす る。
A:Bさ ん、 Bさ ん。
B:ど う したんですか。
A:宮 崎 さんに赤 ち ゃんが生 まれたのを知 っていますか。
B:え っ ? ほん とうですか。知 りませ んで した。 いつですか。
A:4月 1日 です。
B:Aさ んは何 でもよ く知 って いますね。
「の」の前は動詞普通形が来ること、答えが「いいえ」の場合、「知
りませんでした」になることを説明する。
練習 A4 「のを」の前に来る動詞のフォームを確認 して練習する。
B6 与えられた文を「∼のを知っていますか」に変える練習。
談話 国 を参考 に、 うわさやニユース、自慢 したい知識を質
=コ
問しておしゃべ りを楽しむ。
例 Sl:ワ ット先生が結婚するのを知っていますか。
S2:え っ ? 知 りませんでした。だれと ?
Sl:木 村 いずみさんです。アナウンサーの。
S2:へ え。いつ、どこで会 ったんですか。
117
η
5.わ た しが 日本 へ来 たのは去年 の 3月 です。 V
並日
通
工刀
ツ
>
′′
いA
り
のはN2で す
ヽ
なA 普通形
>
リ
Nl ∼だ → な
□
陪赳蟄∼のは
∼です図
四四回
=コ
人 に言 われたことを訂正 した い場面 を作 るとよい。
導入例 教 師 は一人三役 をす る。
A:Bさ んの家族 は どこに住 んでいますか。
B:上 海 です。
A:上 海で生 まれたんですか。
B:い いえ、生 まれたのは香港です。
A:そ うですか。 日本語 はどこで勉強 しましたか。
BI日 本 へ来 てか ら勉 強を始 めま した。
A:え ? 上手ですね。 日本 へ来たのは いつですか。
B:日 本 へ来たのは去年の 3月 です。
118
辞第2部 各課の教え方
発展 地域 のパー テ イー な ど、 学習者が よ く参加す るイベ ン トにつ
いて教 師が主催者役 になって質問 させ る。
場面 研 究室 で教 師 と大 学職員が雑談 して い る。
目標 社交会話が で きる。
表現 ・Nlと い うN2 N2は 普通名詞。Nlの 部分 には聞 き手 は知 らな
いだろ うと話 し手が判断 した物、人、所、 こと
などの名称が来 る。
・ ―冊 1、 10の 発音は「いっ」
「はっ」「 じゅっ」 と
一
一
一
甕 郡一一一“
¨
8、
一一鸞 一一一¨
なる。 7、 9は 、それぞれ「 し」
4、 「 しち」「 く」
﹄
一
ではな く、「よん」 「 きゅう」 となる。
一
「なな」
。はんこを押 します 「回覧にはんこを押す」 日本ではい ろいろな場
面でサインの代 わ りにはんこを押す習慣 がある
ことを説明す るとよい。
・昔 その人の人生の中での「以前」の意味。
Ⅳ.そ の他
問題 7「 何か買うときも、よく考えてから買います」
「とき」は名詞なので、 「ときに」 「ときや」「ときか ら」「ときの」
など様 な助詞を け 用 られる。『翻訳・文法解説』p.25-5
々 つ て い
参照。
6「 の」 と「こと」の使い分けの練習である。
これまでに学習した「∼こと」を使った文型は以下のとお り。
第 18課 〈辞書形〉 ことができます
趣味は 〈辞書形〉 ことです
第 19課 (た 形〉 ことがあ ります
119
で きるようになる こと
。ある事柄 が原因で、その結果 としてあ る感情 や事態 が生 じた ことを説明 で き
る。
・丁寧 に理 由を述 べ た り、弁解 した り、事情 を説明 した りす るこ とがで きる。
学習する こと
准一
露 一
諄“
騎輩
一■こ
一一
椰 │1戸 ハ │
﹂
│││‐
1.∼ て (動 詞 )、 ∼ 1・ 2
つ “ う0
2.∼ くて (い 形容詞)、 ∼
う0
∼で (な 形容詞)、 ∼
′4
ヵ
︵∠
●∠
︵Z
3.∼ で (名 詞
4
)、 ∼
5。 6
う0
う0
4.∼ の で 、 ∼
う0
5。 6
7・ 8
120
第 2部
Ⅱ.学 習項目の導入 と練習
各 課 の教 え方
て 〉
「∼て」が原因 とな り、ある結果が生じたことを表す。「∼て」のあとに意志を含んだ
表現は来ない。 この課では「∼て」のあとに主に「びっくりする」「安心する」「困る」
「うれしい」「悲 しい」「寂しい」「残念だ」などの感情を表す表現が来る文を扱 う。
□
舅凩│∼ て
渕 、∼國
四■回
=コ
ある ことが契機 となって、 うれ しい、残念だなどの感情が沸 き起 こった こと
を例 に挙げるとよい。
一9 ¨
一3 一
導入例2 丁 :き の う、道で外国人 に質 問 され ま したが、わか りませんで した。
困 りま した。外 国人 に質 問 されて、困 りま した。
一
導入例3 T きの うの晩、テ レビを 見 ま した。 ニ ュースが あ りま した。「今
は 8月 ですが、北海道 で は雪が 30セ ンチ 降 りま した。」 ニ ュー
スを 聞き ま した。 び っ くりしま した。 ニ ュースを聞 いて、 びっ
くりしま した。
ニ ュースを きいて、びっくりしました。
練習 Al 上 段 2文 こ とば を与 えて、「 〈
動 詞 て形 )、 安心 しま した」
の文 を作 らせ、形 と意味 を確 認す る。
Bl 二つの文 をて形 でつ な いで文 を完成す る練習。
文作 り 文を与 えて、「 ∼ て、 ∼」 の文 を作 らせ る。
例 :子 どもが生 まれ ました
→子 どもが生まれて、うれしいです。
∼な くて、∼
「∼ て」 の「 ∼」が動詞 の否定形 の場合 を導入す る。困った ことや寂 しさ、
悲 しさを感 じた ことを例 に挙げ るとよい。
121
導入例2 T:今 、 日本の大学で勉強 しています。家族 は国 にいますか ら、会
えません。寂 しいです。家族 に会 えな くて、寂 しいです。
国
菫 て/∼ で、∼ 回 回
璽赳∼く =コ =コ
ある こ とがで きな い、や り方がわか らない な どの場合 を取 り上 げ る。 導入 の
前 に、可能動詞 の復習 を してお くとよい。
ことばが むずかしくて、わかりません。
せつめいが ふくざつで、わかりません。
122
Al
第 2部
練習 下段 2文 ことばを与 えて、「〈 い形容詞〉 くて、 (な 形容詞〉
で」 の文を作 らせ、形 と意味を確認する。
B3 二つの文 を「 ∼ くて」「∼で」 でつ ないで、完成する練習。
各 課 の教 え方
さらに、文 を与 えて、練習 させる。
例 :隣 の大が うるさかったです 。勉強で きませ んで した
→ 隣の大が うるさ くて、勉強で きませんで した。
交通が不便です 。学校 に通えません
→交通が不便で、学校 に通えません。
QA 質問 に対 し、「∼ くて」「∼ で」 を使 って、理 由 とともに否定
形 で答 えさせ る。
例 :図 書館 の行 き方はわか りましたか。
→ いい え、道が複雑で、わか りませんで した。
きの うの試験 は全 部答 えられましたか。
→ いい え、問題が難 しくて、答えられ ませんで した。
一9 一
一3
Cl 理由を言って、誘 い を断る。
「都合が悪 くて……」 の「……」 の部分は「行けません」だが、
自然な会話では言わないこ とが多 い。 ここではAが 「行けま
せんか」 と確認 してい るが、 さらっと言 うよ うに指導す る。
発展 行 く日時や場所、理由を自由に変える。
B「 また今度お願 い します」 の代 わ りに「来週 はどうですか」
など代案を出 して、交渉する。
口
眩瞼鯰∼で∼ 図四口匝区コ
多 くの 人が知 っているよ うな災害 な どを取 り上 げる とわか りやす い。
練習 A2 名詞〉で∼」の文の形と意味
原因となる語彙 を入れ替え、「〈
を確認する練習。
,
″
さらに、火事、事故な どの語彙 を与 える。
B4 イラス トを見 なが ら、「〈名詞〉で∼」の文 を作る練習.
文作 リ テーマ を与 え、知 っている出来事 を発表 させる。
例 :火 事 → 1950年 に火事で金閣寺が焼 けま した。
病気 →毎年 イ ンフルエ ンザで学校が休みにな ります。
C2 首相 についての噂話 をする。
発展 有名人、知人などに話題を広げる。
腰
轟亜国∼ので、∼
許可 を求 めた り、依頼 や弁解 を した りす る状況 を提示す る とよい。
124
一
一
■一
第 2部 一各 課 の教 え方
を使 って、丁寧 さを表す と説明す る。
・
例 :危 ないか ら、触 らないで ください。
用事があるので、お先に失礼 します。
一
練習 A3 上 段 4文 「ので」の前 に、 動詞 の 普通形 が 来 る例。 二 つ の
文 をつ ない で、 形 と意味 を確認す る。
B5 二つ の 文 を「 (動 詞普通形 )の で」 で つ な いで、文 を完 成 す
る練習。
文作 り 文 を与 え、「 ∼ ので、 ∼ 」 の文 を作 らせ る。
例 :辞 書 を忘 れ ま した
→ 辞書 を忘れたので、 貸 して い ただ け ませ んか。
□
茫璽囲∼いので/∼ なので、∼図四
口回
=コ
「 ので」 の 前 にい形容詞、 な形容詞、名詞が使 われ る場合 を導入す る。
:き ょうはこれで終わ ります。
S
││:● :・ :1:'.:セ
:え っ ?
`"
どうしてですか。
T
:そ うですか。お大 事 に。
T
125
C3 ホテルのフロン トに苦情 を言 う。
発展 古 びた、問題の多 いホテルに泊 まった とい う設定で、テキス
ト以外 の苦情 を言 う。
例 :窓 /ド アが閉まらない、鍵がかか らない、水が止 まらな
い、 トイ レの電気がつ かない……
「す ぐ伺 い ます」 ではな く、「あと
フロン ト役 は教師が行 い、
で」「○○時 ごろ」な どと答 え、 さらに交渉を続け る。
Ⅲ日会話 遅れ て、すみません
126
岬
第2部”
露一
一
t 暴¨
・ 自転車 で駅へ 行 く途 中で転 んで けが を して しまった。今、病 院
=
にい る。 けが は大丈夫だが、今 日は行 くの をやめ る。
各課の教え方
Ⅳ.そ の他
問題 ・7「 洋服 を着 るようになった」
第 36課 「 〈
可能動詞〉 よ うになった」で、で きなかった ことがで き
るようなったことを表現す る文型 を学習 した。可能動詞以外 の動詞
が使 われる場合 は、以前 はなかった新 しい習慣が身についたとい う
意味 になる。『翻訳 。文法解説冊』 照。
P.72-2参
結婚式、葬式、成人式、正月などの着物姿 の写真 を準備す るとよい。
,
●3 一
す るとよい。ベ ッ ドと違 い、たたんで しまえる ことなどを説明す る。
9一 一
127
躊
蜀鶯隧鰺
できるようになること
・疑問文 を文の一部 に組み込んで、疑間に思ってい ることについての感想、判
断またはそれに基 づ く行動 が表明できる。
・やってみようと思 うことが言 える。
学習する こと
1.疑 問詞 ∼ か、 ∼ 1・ 2・ 3 1・ 2
︵Z
^Z
,
2.∼ かどうか、∼ 5 4
“
4・ 3・
う0
う0
′0
う0
3.∼ てみます 5・ 6。 7
Iコ 新 出語彙 導入 の留意点
128
暇第2部 t各課の教え方
Ⅱ口学習項 目の導入 と練習
鑽0 一
一
躍
を得 ようとネ ッ ト検索 してい る場面 を設定す る。
129
B2 相談 した り、研究 した り、調べ た りしていることが何 である
か とい う質問 に疑問詞疑問文を文の中に組み込んで答 える練
習。
文作 り 今心配 してい ることや知 りたいことなどを言 う。
例 :地 球が いつ で きたか/終 わるか、知 りたいです。
QA 回 を参考に「∼ を知ってい ますか」 を使 って質問す る。
例=コT:漢 字 はいつ 日本へ来たか、知 ってい ますか。
Sl:は い、知 ってい ます。3世 紀 ごろだと思い ます。
S2:い いえ、知 りません。
談話 ペ アを組み、回 第 38課 B7を 活用 して談話 を作 る。
例 =]とー トで食べ たのは何か、覚えてい ますか。
Sl:初 めてのデ
S2:も ちろん覚えてい ます。フランス料理です。
Sl:ど こで食べ たんですか。
S2:昔 の ことなので、 どこで食べ たか、 もう忘 れて し
まい ました。
Cl 日本語 の発表会のテーマ について話す。
さらに、発表会のテーマ として適 当なものを考えて会話す る。
発展 発表会 を聞きに行った人が、後 日テーマ について感想 を述べ
る。
例 B:Aさ ん、発表会 はとて もお もしろか ったです。
A:あ りが とうござい ます。
B:日 本 の若い人が何 を考えているか、 よくわか りまし
た。
形 形
通 通 だ
>
A A
り
かどうか、∼
ヽ
>
リ
疑問文を文の中に組み込むとき、組み込まれる文が疑問詞を含まない場合、その文は
「〈普通形〉か どうか、∼」の形になる。ただし、な形容詞と名詞の非過去肯定の「∼
だ」の「だ」は落ちる。
口
赳赳舅∼かどうか、∼ 國四□回=コ 回=コ
何 かの情報 を得 よ う とネ ッ ト検索 して い る場面 を設定す る とよい。
第 2部 一各 課 の教 え方
B:天 気予報です。台風が心配なんです。
週末 に旅行 に行 く予定なんです。
A:そ うですか。台風 は来るんですか。
B:ま だわか りません。
台風 は来るか どうか、わか りません。
練習 A2 「∼かどうか、∼」の形を確認 し、練習する。
B3 与えられた2文 を結合 して、 「∼かどうか、∼」の文を作 る。
B4「何をしているんですか」とい う質問に対 して、 「∼かどうか、
一0 =
∼ているんです」 という形で答える練習。
t′﹃=
文作 り 就職や結婚するにあたって会社や相手について知 りたいこ
とを述べ る。
例 :休 みはどのくらいとれるか、知 りたいです。
子 どもが好きか どうか、知 りたいです。
QA 「∼かどうか/∼ ないかどうか、∼」を使 って答えるよう指
示 して質問する。
例 l T:タ ワポンさんは彼女がいますか。
→ S:さ あ、いるかどうか、知 りません。
例 2 T:空 港で飛行機に乗るまえに何を調べ ますか。
→ S:ナ イフなどを持っていないかどうか、調べ ます。
C2 イベ ン トに参加す ることを決めたかどうか聞く。
「申し込み」は「申し込みます」の名詞の形である。『翻訳 。
文法解説』P。 43-6参 照。
□
財颯赳∼て
みます図
四□回
=コ
買 い物 の とき、買 うか どうか決める前に、試 しに着た り、履 いた り、食べ た
り飲んだ りす る場面 を想定する。
131
導入例 T きの うデパー トヘ 行 って、すてきな服を見 ま した。欲 しいです。
買 いた いで す。でも、サ イズが合 うか どうか 、わか りません。
店員 に聞 きます。 この 服 を一度着 てみます。 いいですか。 この
服を着てみても いいですか。
この ふ くを きて みても いいですか。
132
第 2部
Ⅲ.会 話 友達ができたかどうか、心配です
場面 母親が子 どもの学校 へ 面談 に行 く。
各 課 の教 え方
目標 心配 ごとの相談が で きる。
表現 ・ どうでしょうか 「どうですか」 と同じ意味で、丁寧な言い方。
。友達ができたかどうか 第 27課 で学習 した「 スーパー/建 物 /ご 飯が
で きます」 と同 じ用法で、存在 しなかった も
のが 存在す る状態 になった こ とを意 味す る。
例 :友 達 /新 しい家族 /子 どもがで きます
。ところで 会話の途中で、話題を変えるのに使う。
練習 内容確認の質問例
・ハ ンス君はた くさん友達がい ますか。
・ハ ンス君は、勉強 は大変 だと言 っています か。
・ハ ンス君 のお父 さんは運動会 を見 に行 きますか。
身につ けたい会話表現
一0 一
一4 一
・ハ ンス はどうで しょうか。
・ 友達 がで きたか ど うか、心配 なんですが ……。
。安心 しました。
。ところで
。これか らもよろしくお願 い します。
発展 日本語学校や大学、様 々な教室に通 っている学生、生徒 自身が、そ こ
の先生 または担 当者 と成績や生活 な どについて懇談す る。「身につ け
たい会話表現」を必ず使 うように促 す。
Ⅳ.そ の他
1.∼ をいただきます
︵Z
︵∠
2.∼ をくださいます
う0
3.∼ をや ります
う乙
う0
4ュ
つん
4.∼ ていただきます
4ェ
う0
′
FD
5.∼ て くださいます
う0
FD
4
′
/0
︵Z
6.∼ てや ります
rD
4
6・ 7
′0
Oё
う0
7.∼ て ください ませんか
7′
「いただきます」を使う。
「もらいます」ではなく、
目上の人から物をもらう場合、
国
菫藝]わ た
蟹 し 人)に ∼をいただきます 口四■
はく
目上 の人か ら物 をもらった経験 を話題 にする。第 7課 で学習 した「 もらい ます」
お よび、 これ までに学習 した 身分 を表す語彙 (家 族呼称、役職名 な ど)を 復
習 してお くとよい。『初級 I翻 訳 ・ 文法解説』 p.49、 P.133が 参考 になる。
一
導入例2 きの うはわた しの誕生 日で した。わた しはプ レゼ ン トをた くさ
諄 一
丁
■4 ■ 一
んも らいま した。妹 に八 ンカチをも らいま した。彼 にバ ッグを
も らいま した。英語の先生 に本 をいただきま した。
がダジ
せ んせ い │こ
わた しは 暑上生三二 か れ に
`ヽ
長
ミ いもうとに
「もらいます」ではなく「いただきます」
目上の人からもらう場合、
。
を使うことを『翻訳 文法解説』P.102の ような図を示して説明す
る。
練習 Al 「〈人)に 」 の 〈
人〉 を入れ替えて文 を作 り、形 と意味を確認
す る練習。
Bl イラス トを見なが ら、相手の感想に対 し、「 もらい ます」「い
ただ きます」 を使 い分 けて、誰か らもらったかを言 う練習。
練習 の前 に、「 もらい ます」「 いただ きます」 のた形 を確認 し
てお く。
QA 質問に対 し、動詞 の使 い分けに注意 しなが ら、答 えさせ る。
例 :誕 生 日にブ レゼ ン トをもらい ましたか。だれに何 をもら
い ましたか。
135
大学 に入ったとき、プレゼ ン トをもらい ましたか。だれ
にもらい ましたか。
目上の人が何かをくれる場合、
「 くれます」ではなく、
「くださいます」を使う。
国
匡熙 人)が
⑮く (わ たし ださいます 回
に)∼ をく
=コ
項 目 1と 同様、 い ろ い ろな立 場 の人が物 を くれ る状 況 を設 定す る。 第 24課
で学習 した「 くれ ます」 を復習 してお くとよい。
かちようが く慾 レ
)ょ
ょ
ともだちが 二隻主生, わた しに
タ
″
い もうとが メノ
各 課 の教 え方
その後、教師がSlに 尋ね、Slが 答 えるや りと りを行 う。
T:Slさ ん、すて きな帽子ですね。
Sl:こ れですか。誕生 日に部長が くださったんです。
T:こ のかばんは ?
Sl:妹 にもらったんです。
T:き れいな写真 の本 ですね。買 ったんですか。
Sl:い いえ、先生にいただ きました。
留意点 「〈人)が ∼をくださいました」となるのはどうしてかという質問が出るかも
しれない。 「 くれます/く ださいます」は受け手の「わたし」になされた行
為であることは自明で、動作主「だれが」の部分が聞き手にとっての新情報
となるので、 「〈人)が 」 を使うのが自然である。
¨
弟や妹、子 どもや孫など目下の人、動植物などに物をあげる場合、「あげます」では
鷲 一
撃饉■ 一
■●● ′■● ”
なく、
「や ります」を使う。
一
は∼に∼をやります 回文
睡亘憂]わ たし コ
子 どもの誕生 日、 ペ ッ トや植物 の世話 な どの状況 を設定す る とよい。
137
4.わ た しは先生 に漢字 のまちがいを直 していただきました。
(Vて 形 )い ただ きます
国
匡嚢蜃∼ていただきます 図四口回=]
友達、 日上 の 人 な どにいろいろ して もらった こ とを列挙す るとよい 。
﹂一
たし」であ り、「∼て くれます」 と同様、「∼て くださいます」を使うときも受け手の
一 一
ヽ
「わたし」は省略される。
■
∼て くださいます 口四口 回
=コ
目上 の人が話者の願望 をかなえて くれた り、困った場面 で助けて くれた りす
るような状況 を提示するとよい。
一■■
4
目上の人の親切な行為は「∼て くださいます」を使うことを説明す
る。
140
B:え え。でも、大変 なんです よ。毎晩寝 るまえに歌 を
第 2部 各 課 の教 え方
歌 ってや らなければならないんです。それに、食事
の とき、特別な食事 を作 ってや らなければならない
し・・
・。
A:そ うですか。大変 ですね。
□
は文]∼ て
瞑 ださいま
く せんか匝
区互 │
一4 一
〓■ ︻
丁 :先 生 にお願 い します。何 と言 いますか。
S:す みません。 ひ らがなで書 いて いただ けませんか。
T:い いですね。でも、丁寧なお願 いの言 い方がもう一つあ ります。
「すみ ません。 ひ らがなで書 いて くださ いませ んか」
141
A:会 議室 を予約 したいんですが、 どうすればいいか、
教 えて ください ませんか。
B:え え、いいです よ。あそ こに会議室の予約 のノー ト
があ ります か ら、使 いたい 日と時間と名前 を書 いて
ください。
A:は い、わか りました。
留意 点 「∼ ていただ けませんか」 と「∼ て ください ませんか」 の丁寧度 の違 い につ
いて質問が出た ら、下記 のように整理す るとよい。一般的に相手 の意向を尋
ねる「∼ て ください ませんか」 よ り話者 の希望 の可否を尋ね る「∼ ていただ
けませんか」 のほ うが丁寧度が上 とい う感覚 があると言われるが、 どちらも
丁寧度が高 い とい うことで、特 にその レベ ル差 については説明 しな くて もよ
い。
目上 の 人 ∼て くださいませんか。 ∼ て いただけませんか。
∼て くれませんか。 ∼て もらえませんか。
ていね い
∼て ください。
│ 友達、家族 ∼ て。
142
時第 2部 品各課 の教 え方
Ⅳョその他
問題 7「 太郎 を海の中のお城へ連れて行 って くれ ました」
読者 自身を太郎に重ね させて、物語の主人公になった気分 で読 ませ
るため、「太郎 を∼ て くれました」 となってい る。
子 どもに読み聞かせる昔話なので、 まず聞かせ ることか ら入るとよ
い。で きれば、紙芝居 のようにす ると楽 しい。
機構
■ 磐■ =
143
できるようになること
。行為 の 目的や 目的を達成す るためにす ることを表明で きる。
・物 の用途、評価が述べ られる。
・何かをす るのに必要 な時間、経費が言 える。
学習する こと
1・ 2 1・ 2
1.∼ ために、∼
3・ 4 3。 4
う∠
^Z
︵Z
2.∼ は ∼ (の )に 、 ∼ 5。 6 5・ 6
う0
7′
7′
う0
3.∼ (の )に ∼かか ります
144
中
¨
Ⅱ.学 習項 目の導入 と練習
第 2部 鰐各 課 の教 え方
1.将 来 自分の店を持 つため に、貯金 しています。
の 〉ために、Vま す
□
仄藝]∼ た
は めに、∼図
四■回 回
=コ =コ
まず、 動詞辞書形〉ために」を導入する。新出語彙「目的」の文字カー ド
「〈
を準備する。
導入例 教 師 は一人 三役 をす る。
A:毎 月貯金 していますか。
B:は い。毎月 10万 円貯金 しています。
A:貯 金 の 目的 は何 ですか。
B:自 分 の店を持つ ことです。
自分 の店 を持つために、貯金 して います。
一
一
絡 ,一
り
じぶんの みせを もつ ために、ちょきんして います。
練習 Al 動詞辞書形〉ために、∼」の文の形 と意味を確
上段 2文 「〈
認する練習。
B1 2文 をつないで、「〈動詞辞書形〉ために、∼」の文を作る練習。
匡
轟嚢嚢│∼ のために、∼ 回=コ 回区コ
名詞)の ために」を導入する。
「〈 名詞)の ために」は目的を表す以外に、
「〈
名詞が人や団体 の場合、その人や団体 にとっての利益を表す。
導入例 1 教 師 は一 人二役 をす る。
A:Bさ んはよ く働 きますね。月曜 日か ら土 曜 日まで働 きます。
どう してそんなに働 くんですか。
B:将 来 のためです。将来店を持 ちたいです。将来 のために、働 き
ます。
145
しょうらいの ために はたらきます。
かぞ くの ために はたらきます。
睫蜃は国 目的を尋ねる疑間文 回
=コ
目的 を尋 ねるのに、「 どう して」「なぜ」「何 のために」「だれのために」「 目
的 は」な どが使 われる。「なぜ 」「 どうして」は本来原因、理由を問 う疑問詞
であるが、意志的な行為 について、 目的を問うことが可能である。
`
なぜ やまに のぼるんですか。
…ひとりに なって かんがえる ために、やまに のぼるんです。
146
協
一
B:あ りがとう。ぜひ行ってみたいです。 ところで、A
第2部 榊各課の教え方
さんの留学の目的は ?
絆2 一=一
繊縣=
口
隧【]∼ は
陪 ∼のに/∼ に∼(用 途)回
=コ
まず、物の用途を表す文を導入す る。
い ろい ろな用途 を持 つ物 を持参す るか、絵 を準備 し、その用途 を説明す る。
例 えば、はさみや眼鏡やかばんなど。
147
に答 え となる物 の絵 (B5の 物 )を 見 せ る。
例 Sl:(示 された絵 「そ ろばん」 を見 て)計 算す るの に使
う物 は何ですか。
S2:そ ろばんです。
C2 名称を知 らない 日用品を買いに行 く。
新出語彙が多いので、語彙を確認 してから入るとよい。
さらに、B5に 出てくる物を買う場合もやってみる。
発展 や りとりのあ と、求めていた物が国で使 っている物 と違 うの
で、使い方を聞く。
例 A:す みません。 これはどうやって使 うんですか。
B:こ うやって使 います。 (使 って見せる)
A:わ か りました。 これをください。
匡
嚢璽]∼ は
嚢 ∼のに/∼ に∼(評 価 ) 図 聾ヨE理コ
物 の評価 を表す文 を導入す る。
148
3.家 を建てるのに 2000万 円かか ります。
第 2部
V の に に
´ヽ ´
か か
各 課 の教 え方
匡
藝褻1∼ の
画 に/∼ に∼かかります 回
=コ
結婚式や家 を建 てる場合 な どを取 り上 げ、時 間や費用 につい て述 べ る とよい。
一4
一
2 .
QA □ とB7を 参考に質問応答す る。
=コ
例 :東 京 スカイツリー を作 るのに何年 かかった と思います か。
Sさ んの国/町 で一人で生活す るのに月 に どの くらい必
要 ですか。
C3 東京 での生活の大変 さについて会話 をする。
発展 日本での生活について、実体験 に基 づいて質問 し合 う。
149
・林 さんは貯金 しますか。
・林 さんは何 のために貯金 しますか。
身につ けた い会話表現
。楽 しみですね。
・独 身 の人は いいですね。全 部 自分 のために、使 えて。
発展 宝 くじで 1億 円当 たった場合 、何 に使 うか話 し合 う。
Ⅳ.そ の他
学習する こと
1・ 2
1.∼ そうです (動 詞 1・ 2
∠ェ
)
3
うZ
う∠
2.∼ そうです (形 容詞 ) 3・ 4 5・ 6
うZ
う0
う0
3.∼ て来 ます 5・ 6 7・ 8
︵f 一
4 一
・楽 [な ] 苦労 した り、心配 した りせず に余裕 を持ってできることや肉体的な苦痛が少ない
ことに使 う。
例 :楽 な仕事/生 活、楽な座 り方、運転が楽だ
言語 によっては「や さしい/簡 単」 と同 じ訳 になってい るため、「楽な ことば」
など間違 えた使 い方が出て くるので、注意する。
。まずい この課では「おい しくない」 の意味のみで使用す る。
。優 しい 「親切」 との違いを聞かれ ることがある。「優 しい」はそ の人の性格や心情 を表現
し、「親切」 は具体 的な行動 に基 づい て使 われる。「両親 は優 しい」「優 しい 人 と
い
結婚 した 」 「 日本人は外 国人に親切 だ」「親切 な人が道 を教 えて くれた」。
火 「ガスの∼」など、熱と光を発して燃えているものをいう。
上が ります、下が ります、切れます、 とれます、落ちます、なくな ります
それぞれ、物事 の変化 を表す 自動詞で、対応す る他動詞 は「上 げます、下げます
(第 41課 )、 切 ります (第 7課 )、 取 ります (第 14課 )、 落 とします (第 29課 )、
なくします (第 17課 )」 である。
151
Ⅱ.学 習項 目の導入 と練習
1.今 にも雨が降りそうです。 ま そ
塵
璽璽図(今 にも)∼ そうです(動 詞 ) 図 璽 │[理 ヨ
事態 の発生が直前 に迫 っている状 況 を とらえて、「今 に も」 とともに状 況 の
変化 を推量す る表現 を導入す る。 直後 の変化が予測 しやす い イラス トや写真
を準備す る とよい。
轟囲(も うすぐ
踵菫 )∼ そうです 回
=コ
時を表す副詞 とともに、近 い将来発生する事態 を予測す る使 い方を導入す る。
現況か ら確実 に予測 されそ うな事柄 を提示す るとよい。
152
﹂
一 一
一第 2 部 一各 課 の 教 え 方
一 〓
えそうです。
一
一
の つ ぼみがふ くらんで い る写真 を見せ て)あ した咲 きますか。
あさって咲 きますか。来週、咲 きますか。わか りません。 でも、
もうす ぐ桜が咲 き… そ うです。
練習 Al 下段 2文 ことばを入れ替えて「∼そうです」の文を作 り、
文の形 と意味を確認する練習。
B3 与えられた文を「∼そうです」の文に変える練習。
B4 「∼そうですか ら、∼ ましょう」の形で、「∼そうですか ら」
である事態を予測 し、それへの対応を提案する練習。
文作 り 二つの文を「∼ので」でつ ないで、「∼そうです」の文を
で作 る。
例 :こ の製品はデザインがいいです・ よく売れます
→この製品はデザインがいいので、よく売れそうです。
学習者のレベルによっては、 「∼ので」の後 は自由に考え
一一“
一3 一
難 一一
させてもよい。
一
留意点 「(Vま す形〉そうです」の否定形 は「(Vま す形〉そ うも/に あ りません」
となるが、この課では扱わない。
この ケー キは おい しそうです。
この ひとは ひまそうです。
い形容詞の場合 は「∼い」
、な形容詞の場合 は「∼な」がそれぞれ
落ちること、「いい」の場合は「 よさそ うです」になることを説明
する。また、外見そのものを表現する「きれい」「ハンサム」や「赤
い」「白い」などの色を表す形容詞は普通使わないことを説明する。
練習 A2 ことばを入れ替えて文を作 り、 「〈形容詞〉そうです」の文の
形 と意味を確認する練習。
B5 イラス トを見ながら、 「〈形容詞〉そうです」の文を作る練習。
B6 相手の様子 を「∼そうです」を使って伝え、それに対 して理
由を述べ る練習。
さらに、文を与え、や りとりさせる。
例 :忙 しいです→ Sl:忙 しそうですね。
S2:え え、今日は会議が3つ もあるんです。
談話 1 相手の様子を述べ、相手のために申し出る。
Sl:そ のかばん、重そ うですね。持ちましょうか。
S2:あ りが とうござい ます。お願い します。
例 :眠 い/コ ー ヒー を入れる、 寒 い/暖 房 をつ ける…
談話 2 相手の感想に対 し、実際 にはそれほどではないことを伝える。
Sl:そ の本、難 しそ うですね。
S2:い いえ、そんなに難 しくないです よ。
Sl:そ うですか。
例 :あ の映画/お もしろい、 あの レス トラン/高 い…
C2 相手の様子か ら受ける印象 を述べ る。相手 はそ う見 える理由
を説明す る。
「∼て来ます」は今いる場所を離れ、 「∼」の行為をして、元の所へ戻 って くる (「 (こ
こへ)来 ます」
)こ とを意味する。
154
側第 2部 糊各課 の教 え方
︺ 粋
¨
” ¨
圃蒻藝邊]∼ て来ます 図四口 回 回
=コ =コ
具体的な場所 とそこで行 うこと、そして今いる場所へ戻ることをはっきり伝
えるとよい。
155
2)こ れまでに学習 した「持 って来る」「連れて来る」 は第 34課 で学習 した
付帯状況 を表す表現「∼ て∼」 と同 じものである。
Ⅲ日会話 毎 日楽 しそうです
156
螂第 2部 螂各 課 の教 え方
発展 学習者 どうしで家族や友達の写真 を見せ合 い なが ら、 印象 を話 し合 う。
『翻訳 。文法解説』P.113の 「性格 ・性質」 の語彙 な どを使 い、会話
を作 る。
例 Sl:こ れ、家族 と北 海道旅行 をした ときの写真 です。
S2:こ の方がお父 さんですか。
Sl:え え。
S2:お 父 さん、や さしそ うですね。
/
Ⅳ口その他
=4 =
¨
職Y
で きるようになる こと
・ 動作や程度が度 を越 し、好 ま しくない状態 になった ことが言 える。
・ 物 を使用す る際 の難易度 を示す ことに よって、その物 の評価 が 表 せ る。
・ 自分 の選択、決定 を伝 える ことがで きる。
学習 する こと
1・ 2
1.∼ すぎます 1・ 2
3・ 4
︵
^∠
Z
3・ 4 2・ 3 5。 6
′4
7′
う0
う0
FD
nё
4.∼ にします
民υ
158
第 2部
Ⅱ.学 習項 目の導入 と練習
1.ゆ うべお酒を飲みすぎました。 / A ヤヽ /
各 課 の教 え方
ま / い な ぎ
腫璽国目∼すぎます 図四■回=コ
まず、「〈動詞ます形〉すぎます」を導入する。
べ
「食 す ぎた/飲 みす ぎた」のように、体のためによくないことをした場合
を取 り上げるとわか りやすい。
「すぎます」の前はます形であることを確認する。
認
F4 ■
臨 “
匿
≡亜団∼すぎます回Xコ
¨
一
「〈
形容詞〉すぎます」を導入する。
大きすぎる洋服や小さすぎる靴など、日に見えるものを取 り上げる。
ツ
ヤ
士い
﹂ 7
おおきすぎます。
ま
﹂
しずかすぎます。
各 課 の教 え方
目で見て明 らかに使 いやす い/に くい ものを準備 し、見せて導入する。
│
C2
l'II:,1:‐
家具 の使 い やす さについ て話す。
1:'■ ,■
161
導入例 紙袋 (薄 い もの と丈夫 な もの)と 、 中 に入れ る ものを準備す る。
T:紙 の袋です。 りん ごを入れ ます。
(薄 い袋 は破 れ、丈夫 な方は破 れないの を見せ て)
この紙 の袋 は破れやす いで す。役 に立 ちません。
この紙 の袋 は破れ に くいで す。丈夫です。
フ
の の
C ワ
ふ くるは やぶれやす いです。
﹂
ふ くるは やぶれにくいです。
R櫃 蜃∼く
鯰 /に します 図四
口回
=コ
具体的なもの、たとえば、長す ぎるズボンや高さの合わないいすな どで、不
都合な状態 をよい状態 にす ることがで きるものを使 って導入す る。
導入例 ]高 す ぎる椅子 に座 って
T:こ れはち ょっと高す ぎます。少 し低 くします。
162
咄第 2部 翻各 課 の教 え方
(高 さを調節 して)い すを低 くしま した。 ち ょうどいいで す。
このいすは少 し汚れています。
(テ ィッシュ を出 して拭 く)き れ いに しま した。
、な形容詞、名詞は「∼に」になることを確認
い形容詞は「∼ く」
す る。
■■ 一
一
■鮨 一
4.晩 ごはんはカ レ… ライスに します。 Nに しま¬
一
名詞)を 選択 したこと、あるいは 〈
名詞〉にします」は 〈
「〈 名詞)に 決定したことを
表明する文である。
口
蜃【財∼にします 回=コ
レス トラ ンのメ ニ ューや ス ケジ ュール表 を準備 し、食 べ る物 またはイベ ン ト
の 日を相談す る場面 を設 定す る。
導入例 一 人 二 役 をす る。
レス トラ ンでメニ ュー を見 なが ら、何 を食べ るか相談 して い る。
A:Bさ ん、何 に しますか。 ここはカ レーライスが有 名 です よ。
B:そ うですか。 じゃ、わた しはカ レーライスに します。
A:わ た しは、 きの うもカ レー ライスを食 べ ま したか ら、 き ょうは
てんぶ らに します。
163
なんに しますか。
…カ レーライスに します。
練習 A5 形 と意 味 を確認 して練習す る。
B8 与 え られた 質 問 に、 イ ラス トを見 なが ら、「 ∼ に します」 で
答 える練習。
秘書が社長 に出張 につい て い くつ かの候補 を示 し、選択 を求
めて い る場面 であ る。
談話 第 13課 会話「別 々 にお願 い します」 を応用 した会話 をす る。
「会話 DVD」 または第 13課 の「会話」 の イラス ト (『 初級 I
教 え方 の 手 引 き』 CD― ROM)、 お よび メ ニ ュー (『 初 級 I
店 の人 :ご 注文は ?
ミラー :わ た しはてんぷ ら定食にします。
山田 :わ た しは牛丼 にします。
店 の人 :天 ぷ ら定食 と牛丼 ですね。お飲み物 は何 に しま
すか。
ミラー :お 茶 をお願 い します。
山田 :わ た しは ビールに します。
店 の人 :少 々お待 ち ください。
場面 美容 院
目標 美容 院に行 って、希望 の髪型 が伝 え られ る。
表現 ・ どうな さいますか。 パーマかカッ トかなどのメニュー を尋ねている。
164
第 2部
・[ど うも]お 疲 れ 長時間同じ姿勢を取 っていた客に対 し、美容師が
さまでした。 かけることば。これで終わりであるというあいさ
つでもある。
各 課 の教 え方
練習 内容確認の質問例
。イー さんは美容院へ何 をしに行 きましたか。
・イー さんはどうして美容院の人に写真 を見せ ましたか。
・ イー さんの髪 はどうな りましたか。
身につ けた い会話表現
・ カッ ト、お願 い します。
。この写真み たい にして ください。
。そうですね。 もう少 し短 くして ください。
発展 『翻訳 。文法解説』P,119「 美容 院・理髪店」 の語彙 を参考 に、美容
院または理髪店に実際に行 ったつ もりで演 じてみる。
事前 に好 きな髪型 の写真 を持 って くるように言 ってお くとよい。
Ⅳ.そ の他
一
4 一
4 一
165
で きるようになる こと
。ある事態 を想定 し、その対処 の し方 を述 べ ることがで きる。
・ 期待外 れの結 果 に対す る話 し手の意外感や不満 の気持 ちを表す ことがで きる。
学習する こと
一
一
一
蘇一
書 二 1
た上
レト ト L II I I ︲
練習 B
,
1・ 2
1.∼ 場合 は、 ∼ 2・ 3
︱︱
1・
3・ 4
4・ 5
つ“
うZ
2.∼ の に、 ∼ 5・ 6 2・ 3
6・ 7
・ 中止 「試合は∼ にな りました」
「試合 を∼ します」 「試合は∼だ」の形 で使 わ
れる。
岬第2部 一各課の教え方
Ⅱ口学習項 目の導入 と練習
應
甕藝]∼ 場
藝 合は、∼ 図四■国
=コ
動詞)と ともに「場合」を使 う場合を導入する。いろいろなケース
まず、〈
を想定した注意事項などを挙げるとよい。
〓
“彗 ■
警一
ー
カ ドが つかえない ばあいは、げんきんで はらって ください。
カードを なくした ばあいは、すぐ カードがいしゃに れんらくして ください。
167
囃
鯰茫]∼ 場
鯰 合は、∼ 回 回
=コ =]回 =コ
い形容詞、 な形容詞、名詞 とともに「場合」 を使 う場合 を導入す る。
「場合」の前の接続の形を確認する。
第 2部
S:休 みの 日に病気やけがをした場合は、 どうした ら
いいですか。
各 課 の教 え方
T:そ の場合 は、 まず近所 の人に休みの 日にやってい
る病院 を聞いて ください。大 きなけがや急 な病気
の場合 は、119に 電話 します。
『翻訳 。文法解説』p.35「 非常 の場合」 を参照 し、地
震や台風 の場合 について会話 を作 らせてもよい。
発展 2 『翻訳 。文法解説』p.125の 「病 院」 の 図 を見 なが ら、症
状 によって、 どこへ行けばいいか、会話 を作 る。
例 Sl:す み ませ ん。子 ど もが耳が痛 い と言 うんですが、
どうしたらいいですか。
S2:耳 が痛 い場合 は、「みんなの病 院」の耳鼻咽喉科
へ行 った らいいです よ。
Sl:耳 鼻咽喉科 ですね。あ りが とうござい ます。
留 意点 「∼たら」や「∼ とき」 との違いについて質問が出ることがある。テキス ト
や練習に出て くる「∼場合 は」の文はすべ て「∼ とき (は )」 に言い換え可
能である。また「〈 動詞辞書形〉場合は」以外 の文は「∼たら」で言い換え
可能である。 しか し、反対に「∼ とき (は )」 「∼たら」の文を「∼場合 は」
に言い換えられるケースは限られる。 「∼場合 は」は起 こ りうると想定され
るいろいろな状況の一つを取 り上げて、その状況下での対処のしかた、行動
の制限などを言う。したがって、「子 どものとき (は )、 よく海で遊んだ。 」「学
へ
校 行 くとき、先生に会った。 」などの文は「∼場合 は」に置き換えること
い
はできな 。また、実現の可能性の低い仮定の文 (例 「 もし宇宙人に会えた
ら、おもしろい」)や 確定条件を示す文 (例 「仕事が終わったら、食事に行
“
一
Й 驀一
轟=
)も 「∼場合は」に言い換えることはで きない。
きます」
169
導入例2 T (レ ス トラ ンの 写真 を見せ て)こ の レス トランは有名です。わ
た しはここで食事 しま した。でも、おい しくなか ったです。 こ
のレス トランは値段が高いです。 (不 満そうな表情で)値 段が
高いのに、おいしくないです。有名なのに、おいしくないです。
170
S2:え っ、本 当 で す か。最 近調 が い い と言 っ て い た
第
のに。 2
『
吉
留 意点 「∼のに」 と「∼が」や「∼ても」 との違いについて質問が出ることがある。 各
① わたしの部屋は狭いですが、きれいです。 (第 8課 ) 課
の
②あ した雨が降って も、出かけます。 (第 25課 ) 教
え
③約束 したのに、彼女は来ませんでした。 方
①② を「∼のに」で置 き換えることはで きない。「∼のに」は意外感や不満
感が表されるが、① は単に二つの対比する内容の文をつないでいるだけであ
「∼のに」は既定の事実 しか表せないので、②のように「∼ても」
る。また、
が仮定条件を表 している場合 は置き換えることができない。
一=
・気分が悪 くな った場合 は、 ど う した らいい です か。
一
一一
■静
■ ■ “ ■■
懸薔
・ ミラー さんは何位 で したか。 どう思 ってい ますか。
4呻醤十
身 につ けたい会話表 現
・ コース をまちが えた場合 は、 どう した らいい ですか。
・ あ の う、途中 でやめたい場合 は ?
。一生懸 命練習 したの に、優勝 で きな くて、残念 で
す。
。また来年 /次 があ ります よ。
発展 団体旅行 の 自由時間、 山登 り、見学 な どの場面 を想定 し、注意 を与 え
た り、質 問 を した りす る。
Ⅳ.そ の他
171
「た くさん買っておいた」「地図を持って行った」 のように過去時制
に変更 して入れることを確認す る。
・7「 3つ もあるのに」の「 も」は第 42課 の会話「半分 も貯金す る
んです か」 で学習 した「 も」 と同様、数値 の多 さに対する話 し手の
意外な気持 ちを表す。 (『 翻訳 ・文法解説』p.109参 照)
7
2
1
一
一
一
一
¨
第2
部¨
各課
の教
え
躍轟
轟瓢
方
できるようになること
一一¨一¨軸
・動作の段階を述べることによって、事態や状況を説明す ることができる。
臨¨¨¨¨
・動作が終了してからあまり時間がたっていないとい う気持ちを表す ことがで
きる。
・話 し手が確信 していることが述べ られる。
学習する こと
︵Z
2.∼ たばか りです
う∠
4・ 5 5。 6・ 7
/0
う0
00
3.∼ はずです
う0
う0
173
・半年 「半日、半月」を提示 してもよい。
。ちょうど 「今何時ですか。・¨ちようど9時 です。
」
導入例 教 師 は一人 三役 をす る。
A:12時 です。今 か ら昼 ご飯 を食 べ ます。 いただ きます。 (ジ ェス
チ ャー で示す。)
(携 帯電話が鳴 って、電 話 に出るジェスチ ャー)は い。
B:Aさ ん、 こんにちは。 今、 いいですか。
A:す み ません。今 か らごはんを食 べ るところです。急 ぎますか。
B:い いえ。 じゃ、 またあ とで電話 します。
174
暇第 2部 岬各 課 の教 え方
恭 一
B:Aさ ん、 もう食 べ ま したか。
A:い いえ、今食 べ ているところです。終わ った ら、 こち らか らか
けます。
,
B:い え、 また こちらか らかけます。大切 な用事 じゃあ りませんか
ら。
A:え え。
丁 :(「 食 べ る」 3段 階 の絵 を見せ て)
今か ら食 べ るところです。
已 1筵 1農
今食 べ ているところです。
た った今食 べ た ところです。
貫 1下
いまから
いま
たべ る
たべ て いる
ところです。
ところです。
「
たったいま たべ た ところです。
練習 Al 「ところです」の三つの段階を確認 し、練習する。
Bl あることが終わったかとい う質問に「いいえ、〈 辞書形)と
ころです」 とい う形で、今の状況を説明する。
B2 あることが終わったかという質問に「今∼ているところです」
とい う形で、今の状況を説明する。
3
B
質問に「∼たところです」 を使って答える練習。
B
4
1翁 辟
`
今生 まれた ところです。 ヽイ │
今えさを食 べ てい るところです。 │ │
Cl 電話での応答
電話をかけたときは、まず 自らを名乗 り、 「今いいですか」 と、
相手 の都合 を尋 ねることを説明する。
発展 かけなお した ときのや りと りを考える。
例 (Cl)
B:Bで す。 さ っ きは失礼 しま した。今 いい で す か。
A:は い。
175
留意点 「∼ ところです」を使 った表現 と、使わない「今から∼ます」 「今∼ています」
「たった今∼ました」などの表現はどう違うのかという質問が出ることがある。
「∼ ところです」は、状況を説明す ることによ り、聞き手に対 し、それに対
する対応を促す場合に用いられる。
例 :回 故障の原因はわか りましたか。
=コ ……いいえ、今調べているところです。
言外 に「ちょっと待 って ください」 とい う含みがある。
「(た 形〉ばかりです」はある行為や出来事が行われてから、あまり時間がたっていな
いという話し手の気持ちを表す。
肉
舅頌申∼たばかり
です収四ロ
「∼ た ところです」 との違 いがはっ きり出るような例 を考 える。話者 にとっ
て心情的に「時間が たっていない」 ことを言 いたい場合、 た とえば、来 日し
たばか り、卒業 したばか り、就職 したばか り、結婚 したばか りな どを取 り上
げ るとよい。
は
璽藝隕∼たば
かりなの
で∼/∼ たば
かりなのに
、∼回 回
=コ =]
「∼ たばか りです」に、既習 の「 ので」 (順 接)、 「のに」 (逆 説)を 接続 させ
て文 を作 る。「なので、∼」 と「なのに、∼」 の「∼」の 部分 が、際立 って
対立す る状 況を設定す るとよい。
176
¨
第2
部
る とき、 日本人 に聞きます。 どこでも一人で行 きます。電車 も
¨
各
バスも地下鉄 も乗 ります。
課
S2さ んは先月 日本 へ きたばか りなのに、何 でもわか ります。
の教
え方
Slさ んは せんげつ にほんへ きたばかりなので、なにも わかりません。
S2さ んは せんげつ にほんへ きたばかりなのに、なんでも わかります。
¨
一一¨一一醐
翻
「 ∼ ので」 (順 接 )は 第 39課 、「∼ の に」 (逆 説)は 第 45課 で既習。
¨一一¨
それぞれの形 と意味機能を よ く思 い 出させ、確認す る。
177
3.ミ ラーさんは会議室にいるはずです。
ない ない い な な の は
冒∼は
□は文 ずです口
四口回
=コ
学習者 も知 っていることなど、話者が確信 してい ることが学習者にも納得 で
きるような ことを取 り上 げるとよい。
178
C3
第 2部
集合場所 に現 れ ない ミラー さんを心配す る。
発展 や りと りの あ と、確認 のために ミラー さんに電話 を してみ る。
例 B :も しもし、 Bで す。 ミラー さん、今 どこで すか。
各 課 の教 え方
ミラー :今 か ら電車 に乗 る ところです /今 電車 を降 りた
ところです。 あ と 10分 ほ どで着 くと思 い ます。
、留意点 :
「はずです」には、この課で学習するもの以外に「∼たはずです (例 :き の
う言ったはずですが)」 や納得の「はずです (例 :道 理でうまいはずだ)」 な
どの機能がある。この課で扱う「はずです」の範囲を出ないように注意する。
一一盆w一
一一4♯,
Ⅲ日会話 先週直 してもらったばか りなのに、 また……
Ⅳ.そ の他
179
睫
痣屁屁瑕
で きるようになる こと
。ほかか ら得 た情報 をその まま伝 える こ とがで きる。
・ 自分 の五 官 で とらえたその場 の状況か ら判断 され る ことが述 べ られる。
学習する こと
1・ 2
1.∼ そうです 1・ 2・ 3 1・ 2
3・ 4
^∠
つ“
う0
2.∼ ようです 5・ 6 4・ 5。 6
別 れ ます いっしょにいた人と離れる、あるいは恋人や夫婦の関係を絶つこと。
例 :「 駅で友達 と別れた」「家族 と別れて、一人で生活する」「彼 と別れ
たい」 「3年 まえに二人は別れた」
・ ひ どい 悪いことについて、その程度がはなはだしいことを言 う。
「彼の言い方は∼」
例 :「 ∼地震」 「∼風邪をひいた」
。 い
怖 怖 い とい う感情 の対象 は「が」 で示す。
例 :わ た しは高 い ところが怖 いです。
一般 的な意見 として述 べ る ときは「 は」 を用 い、「地震 は怖 い です」 と
言 う。 日本人が怖 い ものの代表例 を表す ことばとして、「地震 。雷 ・火事 。
親父」がある。
180
協
一
“ 獅
第2部い
h
一 轟
・賛成/反 対 対象 は「に」で表す。「彼 の意見に∼」 。名詞なので、ほかの名詞を修飾
す るときは「∼の (名 詞〉
」 となる。
各課の教え方
例 :彼 の意見に賛成の人は少なかった。
一融 一
る と」 で表 される。 この課 では情報源 として、天気予報、新 聞、雑誌、手紙、人 の話、
デ ー タな どを扱 ってい る。
てんきよほうを みたんですが、ヽ
あしたは さむく なる そうです。
てんきよほうに よると、 ノ
181
そ うです。
B2 イラス トを見て、「∼ による と」 を使 って情報源 を添 え、質
問に答える練習。
QA ニ ュースや話題になって い る ことについ て質問 し、「 ∼ によ
ると、∼そ うです」 を使 って答 えさせる。
例 :Sさ んの国の天気 はどうですか。
→ Siニ ュース によると、毎 日雨だそ うです。
B3 知人や店の情報を「 ∼ そ うです」を使 って伝 える。そ の情報
を得て、現況に納得 したことを表すや りと り。
Cl 共通 の知人か らメールで得 た情報 を伝 える。
発展 Clの や りと りに続 けて、Bが 「お祝 い」「お見舞い」 の内容
をAに 相談 し、Aが 人か ら聞いて知 っている情報を伝 える会
話 を作 る。
例 B:じ ゃ、お祝 い をしない と……何 が いいで しようか。
A:木 村 さんとワッ トさんはよくワイ ンを飲むそ うです
よ。
B:じ ゃ、ワイ ンにしましょう。
C2 ニュースについて話す。
発展 話の切 り出しを「雑誌を読みましたか」「○○さんに聞きま
したか」などほかの情報源に変え、実際に学習者が知 ってい
る出来事を使 って会話を作 らせる。
182
圏∼ようです 図四
口回 回
第 2部
鍾
藝璽 =コ =コ
音や匂い、触感などから推測できる物や残された視覚情報から何があったか
各 課 の教 え方
を推測できるようなイラス トを準備するとよい。
゛ ヽ´´″
隣 の部屋 の人 は先月引 っ越 ししま した。
今、だれ も住んで いません。 いつ も静
かです。でも、今、 隣 で何 か音が しま
彎一
す。人の声が します。隣の部屋 にだれ
かいるようです。
183
さらに、冒頭 に下のようなセ リフを付け加 えさせて、談話練
習に発展 させるとよい。
例 Sl:足 音が します ね/人 の声 が lン ます ね ハ
S2:え え、だれか来たようですか ら、ちょっと見て来
ます。
C3 普段 と違 う事態について、推測を述べる。
発展 『翻訳 。文法解説』p.137の 「擬音語 。擬態語」を参照 して、
人の様子 を描写してもよい。
例 A:太 郎君、テ レビを見ながら、げ らげら笑っています
ね。
B:と て もお もしろい番組 の ようですね。ち ょっ と見 て
きます。
A:何 を見てい ましたか。
B:○ ○のアニメを見 てい ました。
∈亘Ξ)1) 形容詞を使 って様子 を述べ る場合、第 43課 で学習 した「∼そうです」
との違いについて質問されることがある。
① ミラーさんは忙 しそうです。
② ミラーさんは忙 しいようです。
① は発話の時点で目撃 した外見そのものの様子を述べているのに対し、
② は観察の結果から推測した結論を述べている。なかなか連絡がつかな
い、きのうのパーテイーに来なかったなどの根拠があって、出てきた推
測結果である。『翻訳・文法解説』p.139参 照。
2) 「ようです」は実際には推測を述べ るとい うより断定 を避けるための婉
曲表現 として使われる場合が多いが、 ここでは特にそれに触れる必要は
ない。
場面 事務所 で 同僚 につ い ての話 をす る。
目標 伝 聞や推測 の表現 を用 い て、お しゃべ りに参加 で きる。
表現 ・ どうも 推測の表現「∼ ようです」 とともに用 い られ、
推測の不確か さを強調す る。この会話での使
用例では「 ひ ょっとして違 うか も」 とい う一
綾 の望みが垣 間見える。
。すみません、ちょっと 具体的な理由を言わず に誘 いを断る表現。
急 ぎますから。
練習 内容確認 の質問例
。渡辺 さんは ど うして高橋 さん といっ しょに帰 らな い んですか。
・ 林 さんは高橋 さんにどんな ことを教 えてあげ ま したか。
・ 高橋 さんは どんな気持 ちだ と思 い ます か。
184
清第2部 沖各課の教え方
榊
絆 “
身につ けた い会話表現
。すみません、ちょっ と急 ぎますか ら。
門
・知 らないんですか。
一
・ ところで、○○さんは ?
。僕/わ た しは仕事が恋人です。
発展 昼休みや退社後に同僚や友人 とニ ュース などで知った ことを話題 にお
しゃべ りをする。
彎一
Ⅳ.そ の他
問題 ・7「 笑うようになるし、・
・・話す ようになるそ うです」
可能動詞〉ようになります」で、できなかったことがで
第36課 「〈
きるようになる変化の表現を学んだ。可能動詞ではな く、普通の動
詞が使われる場合は、習慣の変化を示す。『翻訳 。文法解説』p.72-2
参照。
185
で きるようになる こと
。他者 (下 位 の者 )へ の行為 の 強制や許可 ・容認 を表す ことがで きる。
・丁寧 に許可 を求め ることがで きる。
学習する こと
︵Z
1.∼ (さ )せ ます (強 制
) 1・ 2・ 3 1・ 2・ 3
∠ュ
う∠
うZ
2.∼ (さ )せ ます (容 認
) 3・ 4 4・ 5
う0
′0
Eυ
FD
3.∼ (さ )せ ていただけませんか
・嫌 [な ] ここでは「∼が嫌です」 の形で使っている。
186
第 2部
Ⅱ口学習項 目の導入 と練習
各 課 の教 え方
す る機能があ る。 この課 では機能別 に、 1.強 制、2.許 可 ・容認、3.許 可 ・容認 の
機能 を使った丁寧な依頼 の文型 を学習す る。なお、 ここでは便宜上使役 の形 の動詞を
「使役動詞」 と呼ぶ。
せます」 となる。
(さ )せ ます (自 動詞 )/∼ に∼を∼
圏
璽璽理國 ∼を∼ (さ )せ ます (他 動詞)
図 馴 IE図 〕匪 コ
親が子供 にしつ け としてさせ ることを取 り上 げる とよい。
はじめに、使役動詞 を導入す る。
導入例 1 (自 動詞 )
T:わ た しの子 どもは学校が嫌 いです。毎朝行 きた くないといいま
す。 で も、学校 は行かな ければな りません。わた しは子 どもを
学校 へ 行かせ ます。
(他 動詞 )
T:わ た しの子 どもは牛乳が嫌 いです。 でも、わた しは、健康のた
めに牛乳を飲 まな ければな らな いと思 います。わた しは子 ども
に牛乳 を飲 ませ ます。
導入例2 (自 動詞 )
T:わ た しの息子 は英 語 が下手 です。英語 は国際語なので、 自由に
使 えるようにな つたほうがいいと思 います。留学 したほうがい
いと思 います。
わた しは息子をイギ リスヘ 留学 させ ます。
(他 動詞 )
丁 :わ た しの息子 は部屋 を片づ けません。息子の部屋 はとてもきた
な いで す。部屋 を片づ けな ければ、遊 び に行 ってはいけないと
言 います。わた しは息子 に部屋 を片づ けさせ ます。
「留学させます」
、「片づけさせます」は使役動詞であることを言う。
自動詞 の使役 と他動詞 の使役 の構造 の違 い につい てはフォー ムの後
に練習す るので、 この時点 で は取 り上 げない。
練習 Al 使役動詞 の導入
①難易度を考えて、 Ⅱ→ Ⅲ→ Iグ ループの順に導入す る。Ⅱ
グループは「〈ます形〉させます」 、Ⅲグループは「 こさせ
ない形〉せま
ます」「させます」 とな り、 Iグ ループは「〈
す」 となる。
②全体 の形 を紹介 したあ と、Alの 「使役」 もしくは CD―
ROMに 収録の「使役 の作 り方」で確認させ、各 自で整理
する時間を与える。
③動詞文字カー ド、動詞絵教材でグループごとに練習 してい
く。
A2 自動詞の使役文 (強 制)を 作 る練習。
自動詞の使役文の動作の主体 は「(人 )を 」で示す ことを確
認する。
A3 他動詞の使役文 (強 制)を 作 る練習。
他動詞の使役文の動作 の主体 は「〈 人)に 」で示す ことを確
認す る。
B] 自動詞 の使役 文 を作 る練習。
親が子 どもに行為 を強制 して い る。
右図 とテキス トのイ ラス トを示 して文
を与 える。
B2 他動詞 の使役文 を作 る練習。
部長が部下 に仕事 を命 じて いる。
B3 親が息子 ・娘 にさせ て い ることを理由 とともに述 べ る。
例 1と 1)、 2)は 自動 詞、例 2と 3)、 4)は 他 動 詞 の 使 役 文
である。練 習 の前 に使役動詞 のて形 を練習 してお く。
Cl 子 どもの しつ け につ いて話す。
発展 うちの仕事以外 に子 どものしつけのためにどんなことをさせ
ているか話す。「しつけ」は訳語 を準備 しておく。
例 B:Aさ んは しつ けのために子 どもにどんなことをさせ
てい ますか。
A:そ うですね。電車 に乗 ったときは必ず子 どもを立た
せています。座 らせ ません。
B:そ うですか。厳 しいですね。
留意点 1)自 動詞 と他動詞
他動詞が、 目的格の「∼ を」 を持 つ動詞 であ ることは第 4課 か らの流れ
で間違える学習者 はいないが、 自動詞 とい うと、第 29課 で学習 した「開
きます、閉まります、 つ きます、消 えます」 といった無意志動詞 を思 い
浮かべ る学習者が多 い。使役 の形 にで きる自動詞は意志動詞であること
を確認す る (「 行 きます、立ちます、歩 きます、走 ります」な ど)。
188
一第 2部 .
一
一 ●
一
一¨ 一
既習 の動詞 を 自動詞か他動詞か、 さらに、その 自動詞が意志動詞か無意
志動詞か を分類 す る作 業 をさせ る と頭 の整理 になる。
2)自 動詞 の文 で も「橋 を渡 る」や「道 を歩 く」 な ど、「 を」 (通 過 )を 伴 う
各 課 の教 え方
ものが ある。それ らが使役文 となる場合、他動詞文 と同 じ構造 になる。
例 :わ た し 。子 ども 。歩 きます
→ わた しは子 どもを歩かせ ます。
わた し 。子 ども 。道 の右側 を歩 きます
→ わた しは子 どもに道 の右側 を歩かせ ます。
3)「 泣 く」「笑 う」「びっ くりす る」な ど、 自分 で コン トロールで きない行
動 を表す 自動詞の使役文 (例 :先 生は生徒 を笑わせ ます。)は ここで は
扱わない。
一
麟 一
4
2.娘 に ビアノを習わせ ます。 (容 認) Nlを 使役 V
Nlに N2を 使役 V
使役文 は、上位者が下位者にある行為をすることを許可・容認する場合にも用い られ
る。強制の場合 と同様、自動詞の場合 は「〈 人)を ∼ (さ )せ ます」、他動詞の場合は、
「〈人)に ∼を∼ (さ )せ ます」となる。
口
仁凩]∼ を
巡 ∼(さ )せ ます/∼ に∼を∼(さ )せ ます 図四
口回
=]回=コ
親が子 ど もの希 望 を聞 き、それ を容認す る場合 や、会社 で 部下か らの要望 を
聞 き入 れ、許可 す る場面 な どを設定す る とよい。
導入例 (自 動詞 )
T:娘 は歌が好 きです。音楽 の成績 もいいです。大 学 はアメ リカヘ
行 きたいと言 います。 ニ ューヨークの大学で歌 を勉強 したいと
言 います。わた しは行 ってもいい と言 いま した。
わた しは娘をア メ リカヘ 行かせ ます。
(他 動詞 )
T:娘 は歌が好 きですが、 ニ ュー ヨークヘ 行 くまえ に、 ビアノを習
いたい と言 います。わた しは習 ってもいいと言 いま した。
わた しは娘 に ピアノを習わせ ます。
189
B4 イラス トを見 て、許可 。容認 の使役文 を作 る練習。親 が子 ど
もの希望 を許可 ・容 認 した ことを述べ て い る。
QA 回区]、 B4を 参考 に実際の場合 につい て質問応答す る。
例 :学 校 の勉 強 のほか に何か習 わせて い ますか。
息子 /娘 さんが柔道 を習 い た い といった ら、習 わせ ます
か。
談話 『翻訳 。文法解説』 p.143「 しつ け る 。鍛 え る」 を活用 して、
子 どもが い た ら、何 をさせ た い か につい て話 し合 う。
例 A:Bさ んは子 どもに何 をさせたいです か。
B:わ た しはで きるだけ本 を読 ませ ます。
お じい ち ゃん、おばあち ゃん と話 させた い で す が、
一 緒 に住 んで い ないので、難 しい です。
Ciわ た しはなんで も自分 で決 め させ たいです。 自分 で
決 めた ら、責任 を持 つ し、 自信 も持 てます。
せていただけませんか」 を用 いる。
贔
卜画蜃∼(さ )せ ていただけませんか 回文
コ
自分が したいことだが、相手 に許可 を得 ない とい けない よ うな場面 を設定する。
導入例 1(自 動詞 )
教師 は一 人二役 をす る。
A:課 長、すみ ません。今週 の金 曜 日、休んでもいいですか。
B:え ? 金曜 日 ? 金曜 日は会議があるで しよう ?
A:は い。実 は、週末 に国 か ら両親が来 るんです。両親 は 日本が初
めてだ し、 日本語 もわか らない し……、すみ ませんが、休 ませ
ていただ けませんか。
B:じ ゃ、 いいで す よ。
A:あ りが とうございます。
導入例2 (他 動詞 )
丁 :公 園を散歩 している とき、かわ いい犬を連れて いる人 を見まし
た。犬の写真 を撮 りたい と思いま した。連れて いる人 に許可を
も らいます。「すみ ませ ん。かわ いい犬ですね。写真 を 撮 らせ
ていただけませんか。」
190
一第 2部 一各課 の教え方
あ した やすませて いただ けませんか。
しゃしんを とらせて いただ けませんか。
練習 A6 丁寧 なお願 い の 文 を作 る練 習 。行為 をす るの は誰 か を確 認す
る。
B5 二つ の 文 を つ な い で、理 由 を述 べ て 丁寧 な依 頼 をす る文 を作
る。
前文は「ので」 につ な ぐため普通形 に、後文 は使役 のて形 に
変えなければならないので、十分な時間を取 って練習する。
C3 クラスの取材 のための許可 を得 る。
蘊一
発展 Aの 二つめの発言のあ と、許可 を得たい理 由を説明する。許
可 を得たあ と、感謝を伝 える。
例 A:来 週の金曜 日に先生 のクラス を見学 させていただけ
ませんか。先生のクラスの様子 を大学新聞に紹介 し
たい んです。
B:い いです よ。
新 聞が できた ら、ぜ ひ見せて ください。
A:は い、 もちろんす ぐ持 って きます。あ りが とうござ
い ます。
Ⅲ日会話 休 ませていただけませんか
場面 上司 に一 時帰国 の相談 をす る。
目標 丁寧 な表現 を用 いて、許可 を求める ことがで きる。
表現 ・今お忙 しいですか。 忙 しいか どうかを尋ねてい るのではな く、今、お
話 したいが、時間がもらえるかどうかを尋ねている。
191
練習 内容確認 の質問例
・ ミラー さんはいつ アメ リカヘ 帰 ります か。
・ アメ リカで何 を しますか。
・ ミラー さんは営業会議 に出席 しますか、休 み ます か。
身につ けた い会話表現
。今 お忙 しい ですか。
・ ち ょっ とお願 いが あ るんで す が ……。 (第 28課 )
。実 は∼ んです。 (第 28課 )
。か まい ませ ん。
・ 楽 しんで きて くだ さい。
発展 休暇 をとる 日数、理 由な どを入 れ替 えて許可 をもらう。
Ⅳ.そ の他
192
“
第2部卿
“一 ﹄
各課の
教え方
隕
写隕辟翁
できるようになること
。
「上下」「親疎 (ウ チ・ソ ト)」 の人間関係に基づ く尊敬語の表現を理解 し、
適切に使うことができる。
学習する こと
一
種一
1.∼ (ら )れ ます 1・ 2 1・ 2
^Z
う∠
う0
一
3・ 4
3・ 4
3.特 別 な尊敬語
う0
4・ 5 5・ 6
5。 6
′
4.お /ご ∼ ください
ワ′
′0
7′
う0
4
Iコ 新出語彙 導入の留意点
・利用 します 意味は「使 い ます」だが、使 う対象 は交通機関や施設、設備な どが多 い。 「タ
クシー を利用する」 「 いつ もこの図書館 を利用 してい る」
「 (ト イレの壁 に)こ
の トイレは従業員 も利用 します」な ど。
193
Ⅱ口学習項 目の導入 と練習
敬語
敬語 は話 し手が聞き手や話題 の人物 に敬意 を表す ために使 われる。話 し手 は聞 き手や
話題 の人物 との「上下」「親疎」「ウチソ ト」 などの社会的人間関係 を考慮 して、敬語
を用 いなければならない。その対象 となるのは「上 (年 長者、社会的地位 の ある人、
「疎 (親 しくない、初対面 )」 の人、「 ソ ト (話 し手の属する家族や
先生 な ど)」 の人、
会社 などのグルー プに属 さない)」 の人である。
敬語 はおおまかに、尊敬語、謙譲語、丁寧語 の三つ に分 けられ る。 この課では尊敬語
を学 ぶ。
尊敬語
尊敬語 は話 し手が聞 き手や話題 の人に敬意 を示すために、聞き手や話題 の人 の行為や
状態、所有物 などを高めて表す ものである。 また、聞 き手や話題の人物に属す る物や
人などにも尊敬 の接頭語「お」 または「 ご」 をつ けることがある。
なお、 ここでは説明のための用語 として、尊敬 を表す動詞 で受身 と同様の形 を「尊敬
動詞」、尊敬 を表すために使 われる個別 の動詞 (例 :い らっしゃい ます)を 「特別尊
敬語」 と呼ぶ。
1.課 長 は帰 られ ま した。 尊敬 V
轟
国憂熙
]∼ (ら )れ ます口四■回
=コ
聞き手に対して尊敬語を用いる場合 と、話題の人物に対して用いる場合の両方
について導入する。尊敬語を使う場合 と使わない場合を対比させて示す とよい。
「かえられました」を尊敬動詞 と言い、受身と同じ形であることを
説明する。
194
Al
第 2部
練習 尊敬動詞 の導入
①難易度 を考えて、 Ⅱ→ Ⅲ→ Iグ ループの順 に導入す る。
② 全 体 の形 を紹介 したあ と、Alの 「尊敬動 詞」 もし くは
各 課 の教 え 方
CD― ROMに 収録 の「尊敬動詞 の作 り方」 で確認 させ、各
自で整理す る時間を与 える。
③動詞文字 カー ド、動詞絵教材で、グループごとに練習 して
い く。
なお、受身動詞が定着 してい るクラスでは、尊敬動詞は受身
動詞 と同 じであることを伝 え、フォームの練習 を簡略化 して
もよい。
A2 動作 の部分 の尊敬動詞 を入 れ替えて文 を作 り、形 と意味 を確
認す る練習。
さらに、文を与 え、変換練習 させる。
例 :こ の本 を書 きました→伊藤先 生はこの本 を書かれました。
一
一
一9 一
4
Bl 文 の動詞を尊敬動詞に変 える練習。 この練習では、話題 の人
一
物 の行動 を尊敬 の形で表現 してい ることを確認 してお く。
さらに、文を与 え、練習 させ る。
例 :先 生の奥様 。生 け花 をします
→先生 の奥様 は生 け花 をされます。
B2 尊敬動詞 で質問 し、答える側 は尊敬動詞 を使 わず に答え る質
問応答練習。
質問の相手が 目上、あるい は初対面 の場合な どであることを
確認 してお く。
QAl 初対面 とい う設定 で質問 をし、答えさせ る。
例 T:い つ 日本へ 来 られましたか。
S:今 年の 3月 に来 ました。
QA2 日常生活について教師に質問させ る。
例 S:先 生は毎朝何時 に起 きられますか。
T:6時 に起 きます。
QA3 動詞 を提示 し、質問 と答 えを作 らせ る。答 える方が 目上であ
ることを伝 えてお く。
例 :乗 ります→ Sl:け さ、何時の電車 に乗 られましたか。
S2:7時 半の電車に乗 りました。
Cl 伝 え聞いた近況を本人に確かめる。Bが 目上である。
練習 の前 に、尊敬動詞 の普通形 を確認 してお く。
尊敬動詞はすべ て Ⅱグルー プの動詞 と同 じ活用 をする (例 :
「お∼になります」は尊敬動詞「 ∼ (ら )れ ます」に比べて、高い敬意を表す。「∼ (ら )
れ ます」が作 れない「で きます」「わか ります」 も「お∼ にな ります」の形 で敬意を
表す ことがで きる。ただ し、 Ⅲグループの動詞 と「い ます」「寝 ます」「見 ます」など
「ます」 前が 1音 節 動詞、お よび「行 きます」「言 ます」「 くれます」 は この形
の の い
が使 えない。
懃
舅舅]お ∼
凸 になります国四口回区コ
項 目 1と 同 じよ うな状況 を設定す る とよい。
一
一
4
轡 一
導入例 l T :あ したパーテ ィー があ ります。先生 に来 るか どうか 聞 いて くだ
さい。
S
:先 生、 あ したのパーテ ィー に来 られ ますか。
T
:い いで すね。でも、 も っと丁寧な言 い方 は ?
S
「なさいます」など、尊敬動詞より高い敬意を表す「特別な尊敬語」
があることを説明する。
197
名前→お名前 仕事→ お仕事
家族→ ご家族 住所 → ご住所
B6 レポー ターが街角で外国人にイ ンタビューす るとい う設定で
質問応答す る練習。 レポー ター側 は尊敬語 を用 いて質問す る
が、答 える側 は敬語 は用 い ない。
さらに、質問を追加 して、疑問詞、名詞の使 い分けも合わせ
て練習 させる。
例 :仕 事 は何 をしてい ますか。
→ Sl:お 仕事 は何 をなさってい ますか。
S2:銀 行員です/銀 行 に勤めてい ます。
どこに住 んでい ますか。
→ Sl:ど ちらに住んでい らっしゃい ますか。
S2:○ ○に住 んでいます。
談話 1 パ ーティーで初めて会 った者 どう しとい う設定で、尊敬語
を使 って質問 しあう。
例 Sl:は じめまして。Slと いい ます。
失礼 ですが、お名前 は何 とおっしゃいます か。
S2:S2と いい ます。
Sl:ど ちらか らい らっ しゃい ましたか。
S2:ベ トナムか ら来ました。
Sl:お 仕事 は何 をなさってい ますか。
S2:エ ンジニアです。Slさ んはどちらからい らっしゃ
い ましたか。
談話 2 日本へ 来た外国人観光客 にイ ンタビューす るとい う場面 を
「 お ∼ にな
設定す る。 質問 には特別 な尊敬語 だ け でな く、
ります」、尊敬動詞 も取 り混ぜ、使 うように指示す る。
例 :(空 港 で帰国前 の外国人にイ ンタビュー)
Sl:失 礼 ですが、 どちらか らい らっしゃいましたか。
S2:○ ○か ら来 ました。
Sl:ご 旅行 ですか。お仕事ですか。
S2:旅 行 です。
Sl:そ うですか。 どの くらい旅行 なさいましたか。
S2:2週 間、旅行 しました。
Sl:ど ちらへ行かれましたか。
S2:え ― と、東京 と京都、大阪へ行 きました。
Sl:東 京では何 をご覧 にな りましたか。
S2:ス カイツリーに上 った し、秋葉原 も行 きました。
とて もお もしろかったです。
Sl:お 寿司 を召 し上が りましたか。
S2:え え、 もちろん。おい しかったです よ。
留意点 1)名 詞 の尊敬語「 お名前」「 ご家族」 な どの「お」「 ご」 の使 い分 けについ
て 質問 が 出る こ とがあ る。原 則 として、和語 には「お」、漢語 に由来す
第 2部
るものには「ご」が付 くが、 ことばによって例外 もあり、使い慣れてい
くほかない。『翻訳 。文法解説』p.151参 照。
2)「 ∼ています」を使った文の尊敬表現は以下のものがある。
各 課 の教 え方
‐
例 :① 休みの日は何 をなさっていますか。
②休みの日は何をしてい らっしゃいますか。
「休みの日は何をなさっていらっしゃいますか。 」のような言い方は過剰
に敬語を使 っている印象を与えるため、①② のようにどちらかの部分を
尊敬表現 にす ればよい。ただし、 「住んでい ます」のような場合 は「住
んでいらっしゃいます」のほうが自然であろう。 ことばに応 じて、その
都度、自然な表現を示すとよい。
一
動詞 は「お +ま す形」、Ⅲグループの動詞 は「 ご +名 詞」を用 い る。ただし、Iグ ルー
一
9
4 ,
プ、 Ⅱグループの動詞で も「お∼にな ります」 にならない もの、及びⅢグループの「来
ます」「 します」は この形 を使 わない。
圏
亜亜 ださい 区 翌ヨE理コ
国お/こ ∼く
来客に頼むような状況を提示す るとよい。
200
¨
第2
。熱を出しまして 「出 します」の「ます」の部分が て形 になった も
部輛
ので、フォーマルで丁寧な表現。『翻訳・文法解説』
各課の
P.151参 照。
・休 ませ ますので 理由の「∼ので」には普通形が接続する と学習 し
教え方
たが、より丁寧に言 いたい ときはます形が使われ
ることがある。『翻訳 。文法解説』p.151参 照。
練習 内容確認の質問例
・ クララさんはだれ に電 話 をかけ ましたか。
。どうして電話をかけたんですか。
・伊藤先生はい ましたか。
・ クララさんはどうしましたか。
身につ けたい会話表現
・ はい、ひまわ り小学校 です。
・ハ ンス・ シュミッ トの母 ですが、伊藤先生はい らっ しゃい ますか。
・ では、∼ に伝 えてい ただ きたいんですが……。
。実は∼ んです。 碍 11
。それで、∼
。∼ によろし くお伝 え ください。
・失礼 いた します。
発展 伊藤先 生が電話に出た場合、 まちが い電話 をかけて しまった場合 など
に状況を変更 して会話 を作 る。
Ⅳ.そ の他
201
饉舅爬吻蜃
できるようになること
。
「上下」「親疎 (ウ チ・ソ ト)」 の人間関係に基づ く敬語全体の体系を理解 し、
謙譲語を適切に使うことができる。
学習する こと
うZ
︵∠
1.お /ご ∼ します 1・ 2 1・ 2・ 3
2.特 別 な謙譲語
う0
う∠
3・ 4 3・ 4 4・ 5
(目 上 のための行為 )
3.特 別 な謙譲語
う0
Eυ
5。 6 6・ 7
(自 分 自身 の こと)
・ ス ケ ジュ ー ル 「スケジュール」は「出張のスケジュール」のようにある特定のイベ ン
トの行程や具体的な行動の順番を言う。第30課 で学習した「予定」 と
の違いを聞かれることがある。「来月の予定」「来月のスケジュール」は
ほぼ同様の意味だが、「来月アメリカヘ出張する予定だ」は「スケジュー
ル」では言い換えられない。
202
一第 2部 各 課 の教え方
一 一
一 一
Ⅱ口学習項 目の導入 と練習
謙譲語
一
話 し手が聞 き手や話題の人に対 して敬意や丁寧 さを表す ために、話 し手 自身の行為 を
低 めて述べ る表現 で ある。
お∼します 図四■
目上の相手 に対 し、何 か手助 けをす る場面 を提示す る とよい。
一
¨
=nV一
6一
で示す。)と ても重そ うです。 学生が言 います。「先生、荷物 を
一﹁
持 ちます」 いいで すか。
S:い いえ、先生、荷物 を……
T:丁 寧な言 い方があ ります。荷物 をお持 ち します。
導入例2 T:こ こは会社 です。お客 さんか ら電話があ りま した。
教 師が 一 人 三役 をす る。
A:資 料を送 って ください。
B:は い。 きょうお送 りします。
丁 :「 送 ります 」 ではあ りません。「お送 りします 」 です。丁寧です。
しりょうを おお くりします。
目上の人のために何かするときは「お 〈
動詞ます形〉します」を使
うことを説明する。
203
圏
撥⑮財ご∼し
ます回
=コ
Ⅲグループの動詞 は名詞 の部分 に「 ご」 をつ け ることによって、謙譲表現 と
「電話 します」「洗濯/掃 除 します」などは「お∼ します」の
なる。ただ し、
形になる。
204
一第2部 需各課の教え方
報
一
一 ″
2.あ した 3時 に伺 います。
一 一
な 目上 のための行為 )
一
の動 詞 は特別 な謙譲語 を用 い る。
増籠 ¨
=わ帯
導入例2 T:Sさ ん、あ したの午後、うちでパーテ ィーを します。3時 に来
一
て ください。
S:あ りが とうございます。では、あ した 3時 に先生のうちへ行き
ます。
T:3時 に伺 います。
あ した 3じ に うかがいます。
205
発展 Bの 答 えを「 いい え、存 じませ んで した。」 に変 え、続 きを
作 る。
例 A:ワ ッ ト先生が引っ越 しされたのをご存知です か。
B:い い え、存 じませんで した。いつですか。
A:先 月です。 きの う伺 い ましたが、 とて もすて きなお
宅です よ。
B:そ うですか。
QA 特別 な謙譲語 だ けでな く、「お/ご ∼ します」 も含め て、総
合的な質問応答練習 をさせる。
例 T:あ した、事務所 の引 っ越 しをします。だれか手伝 っ
て くれませんか。
Sl:は い、私がお手伝 い します。
T:じ ゃ、Slさ ん、あしたの朝、8時 ごろに来てください。
Sl:は い、8時 に参 ります。
T:S2さ ん、○○先生 のメール ア ドレス を知 っていま
すか。
S2:は い、存 じてお ります。
T:じ ゃ、あ したの予定を○○先生 に連絡 して ください。
S2:は い、 ご連絡 します。
「来ました」が「参 りました」になるように、自分のことを言うと
きに、特別な謙譲語 を使 うことにより、改まった丁寧な言い方にな
ることを説明す る。
206
一
一
→一 一
B6
第 2部 一各課 の教 え方
カリナさんの自己紹介の文 を謙譲語の表現 に変える練習。
文作 り B6を 参考に自分 自身について謙譲語 を使 って発表 させ る。
例 :私 は○○ と申 します。 ××か ら参 りました。 (家 族 は
一
△△ にお ります)
今、◇◇大学 で∼ を勉強 してお ります/◇ ◇ に勤めて
お ります。…
B7 パー テイーで初対面 どうしが尊敬語 を使 って質問 し、それに
謙譲語 で答える。
談話 1 パ ーテ イー で初 めて会 った者 ど う しとい う設定 で、B6、
B7を 参考 にまずあい さつ と自己紹介 を し、その後、お互
い に尊敬語 を使って相手 のことを質問 し、 自分 のことは謙
譲語 を用 いて答え、会話 を続 ける。
談話 2 有名人にイ ンタビューす るとい う設定 で、一人が有名人に
な り、ほかの学習者が記者 となって尊敬語 で質問 し、答 え
る方 は謙譲語を交えて応答する。第 49課 問題 7あ るい は間
題 8で 書 い た作文 を参 考 に、まず司会者が有名人を紹介 し、
¨
■AH一一
♯0●
その後、記者 たちが い ろいろな質問をする とい う流れで行
っとよい。
207
身につ けた い会話表現
。そうです ね。∼。
・∼のが夢 です/で した。
・皆様 に心か ら感謝 いた します。
発展 。自分が賞金をもらったら、 どんなことをしたいか、 どうしてか、話す。
・スピーチ大会 をマ ラソ ンなどのスポー ツ大会、創作料理や歌唱の コ
ンテス トなどに変え、苦労話などを含め、優勝イ ンタビューの会話
をす る。
Ⅳ.そ の他
208
監修
鶴尾能子 石沢弘子
執筆協 力
田中 よね 牧野昭子
イラス ト
佐藤夏枝、柴野和香、向井直子
装丁 。本文 デザ イ ン
山田武
詢
級
に はん ご しょ だい はん
みんなの 日本語 初 I 第 2版
おし かた て び
教 え方 の手 引 き
2001年 10月 19日 初 版 第 1刷 発 行
2016年 12月 5日 第 2版 第 1刷 発行
2017年 3月 23日 第 2版 第 2刷 発行
!SBN978-4-88319-745-3 C0081
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韓国語版 ………………… …… … 2,000円 +税 隋 教え方 の手引き ・…………………2,500円 +税
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