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ロボット実装モデル構築推進タスクフォース

活動成果報告書

2020年3月
(事務局)経済産業省
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
(委託先)アーサー・ディ・リトル・ジャパン株式会社
Agenda

1. 検討概要

背景・目的 P2

体制・アプローチ P14

2. 検討成果

ロボット実装モデル構築(施設管理、小売、飲食、食品の4分野) P19

優先検討環境整備施策の詳細 P63

横展開の取組 P80

ロードマップ P86

2
背景・目的

省人化ニーズは高まっている一方、環境・業務オペレーションの多様性等がロボット導
入の難易度を上げる一因となっている。本検討ではロボットの利用環境整備および、
標準的なロボット実装モデルの構築・普及加速への取り組み指針を示す。
背景 目的

• 人手不足を背景にロボット導入ニーズが拡大 協調領域におけるロボットフレンドリーな利用環境整備
• 自動車や電機電子業界の生産現場ではロボット導入が進ん およびロボット実装モデル構築によるソリューション創
できた一方、特に食品やサービス業のロボット導入は費用対 出と、社会実装に向けたアクションの整理
効果が低く、限定的に留まる
• 「協調領域」を明確化した上で、標準化などがなされた目指す
– これらの産業では、多様な業務対応が求められ、既存の業務オペ べき環境・業務オペレーションやロボットと周辺領域とのイン
レーションにおける人手作業代替では費用対効果が低く、導入が ターフェイスなどを定義
限定的
• 上記を通じて、ロボット導入の費用対効果を向上させ、実現性
– また、導入環境もスペース制約や人との協調などロボットに対する
要求が厳しく、実装に難しさがある があるロボット実装モデルを構築
– “業務サービスレベルの見直し“によるロボットフレンドリーなオ
• 費用対効果の低くなる要因は、ロボット導入が「既存の環境・
ペレーション条件の構築
業務オペレーションを前提に」、「ユーザーごとのバラバラな環
境・業務オペレーションに合わせるべく、バラバラにロボット開 – ”ロボットとの人の最適な役割分担“を踏まえた、業務オペレー
ションの変革・最適化とロボット・人の業務機能定義
発・カスタマイズ導入が行われている」ことであり、このような
実態を解消することが必要 – “ロボット導入に適した利用環境整備”(バーチャル環境:通信
規格、データ、フィジカル環境:周辺設備の形状・素材、温度・、
• 「競争領域」として個社性・バラバラさを残す領域がありつつも、 人の混在性、設置スペースなど)
「協調領域」として企業横断で足並みを揃えることが、費用対
効果などのロボット活用の壁を超えることに寄与すると想定 • 2020年度以降の社会実装、他分野へ展開に向けてアクション
プランを整理

3
用語の定義

本検討で使用する主な用語の定義は以下の通り。

# 用語 定義
1 ロボット センサ系/駆動系いずれかが外界と接合した上で、それに知能系を加えた3技術要素中2要素以上を有するもの
2 ユーザー ロボットを活用してサービスを提供するプレーヤ
3 ベンダー ロボットを開発・製造・販売するプレーヤ
4 インテグレーター ロボット導入の企画・選定、ロボット・周辺システムの統合作業などを行うプレーヤ
5 施設管理 施設を保有して、その空間運用を担う(ユーザーの立ち位置)
6 業務機能 サービス産業における業務をその目的(顧客提供機能)別に分解した構成要素
7 人時 人的リソース投入量を人員数×業務時間で示す単位(例示:人2人が1時間業務に従事する場合2人時と示す)
8 オペレーション サービス産業における現場業務内容の全体像であり各業務機能の一連の流れ
ロボットの普及促進に繋がる汎用的なロボット実装のモデルケース
9 ロボット実装モデル
ロボットの機能要件(#10)と環境整備施策(#12)のセットで構築される
ユーザーがロボットに求める機能水準、ベンダー目線ではロボットの仕様とも言い換えられる
10 ロボットの機能要件
(ロボットを通じて)提供するサービス水準や、ロボットに担当させる業務機能の設計が重要となる
11 ロボットフレンドリー ロボットが稼働しやすい状況を形容する新語 用語は暫定
ロボットフレンドリー(#11)な環境を実現するための施策とその内容
12 環境整備施策 ロボットの周辺環境(バーチャル環境(#13)とフィジカル環境(#14)の両方)の設計と、ロボット運用ルール(法規も
含む)の整備に関する施策が含まれる
13 バーチャル環境 物理的に存在しない環境(本文脈に近い意味合いの用語:デジタル)
14 フィジカル環境 物理的に存在する環境(本文脈に近い意味合いの用語:リアル)
ロボット実装モデルを広く認知・活用してもらうための活動内容
15 横展開の取組 ロボット実装モデルを導入する企業への知見・コスト面での支援施策とともに、ロボット実装モデルを実現するため
の協力企業(部品サプライヤーなど)や実装モデルの有用性を市場に周知するプレーヤーの候補を定義

4
本タスクフォースの検討の射程(ロボットフレンドリーな周辺環境)

本検討ではロボットの実装環境および運用プロセスを標準化しロボットフレンドリーな
環境を整備することでロボット導入の加速を推進する。

ロボットフレンドリーな周辺環境の構成要素

■業務プロセスのロボット親和性向上 ■実装環境のロボット親和性向上
• 要求サービス水準の適正化 • 物理空間設計特性
– 例) コンビニにおける物品販売のみならず、公共 – 例) ”ルンバブルな家具”(ルンバが通れる床下
料金決済等の24時間対応の必要性是非を検討 10cm以上のベッドなど)という言葉が生まれてい
する る様に、ロボットを設置する空間をどの様に設計
すべきか? 安全性を担保した人とロボの空間分
離等
• ロボット導入を前提とした業務プロセス再設 ロボット本体
計・標準化 • 過酷環境特性
– 例) 温度/埃
– 例) 物流倉庫では、ピックアップに動き回る人間
をロボットで代替するのではなく、人間工数を要
している探し回る部分をロボットで代替するという • 通信環境
発想で、棚をロボットで代替し人間は静止してピ
ックアップする • 周辺装置
– 人とロボットの役割の最適な定義が重要 – 例) エレベータ / ドア / 既存コンベア / etc.

要求サービス水準の適正化には、過剰サービスとなっている部分を
削減する検討も必要(cf. 海外では土日は小売店は休業している)
尚、削減したリソースをどう活用するかは各社の競争領域

5
本タスクフォースの検討の射程(ロボットの定義)

本活動では、ロボットフレンドリーな環境整備と照らし合わせ、Input もしくはOutputが
いずれかが外界に接合し(センサー、またはアクチュエーターを持つ)、知能を有するも
のをロボットとして広く定義し検討する。
「ロボット」の指す範囲の捉え方(定義)

“狭義の”ロボット “広義の”ロボット(本検討における考え方)

一般にロボットを構成すると言われる Input/OutputのいずれかがPhysical領域で、
3技術要素を満たす 2技術要素以上であれば満たす
Input Analysis Output
感じる(センサ系) 考える(知能系) 動く(駆動系)

Physical
Sensor Actuator

AI 表示系(音声・映像)
Data
Virtual Controller 情報処理

• 本取組の趣旨は、必ずしも“凄いロボット”を作る/使うことではなく、人手不足/生産性向上を目的としたロボット導入の障壁を取り除くことで
ある
• 従って、本取組で検討する“ロボット”が、動かない機器(例 倉庫にて在庫状況をセンシングして、作業者に適切な指示を出すARシステム)
や、センサのない機器(例 作業者の指示に基づき、座標位置を計算して積み込みを行うパレタイザ)であっても、こうした“ロボット”にフレン
ドリーな環境/プロセスの規定により省人化等に寄与するのであれば、本取組の目的の射程。

6
本タスクフォースの検討の射程(ロボット提供価値)

本検討における「協調領域」の目的に鑑みて、競争優位源泉となる新価値創出ではな
く、各社共通の業務効率化に射程をおく(状況に応じて現行サービスの価値・品質の
向上などの価値追加までを検討の射程とする)。
前提となる課題感 ロボットの提供価値 協調/競争領域の区分

ユーザー企業視点 × ベンダー企業視点

協調領域 競争領域

革新的価値の創出 競

人手不足 (現行サービスを 領
新サービスに転換) 域
トップライン向上
(価値創出)
現行サービスに
低生産性
価値を追加

バリューアップ 調
に活用 領

ロボット活用の ボトムライン低減 削減したリソース
拡大 (コストカット) (コストカットに活用)

削減したリソースをどう活用
するかは各社の競争領域

7
本タスクフォースの検討の射程(ソリューションの検討範囲)

業務課題と具体化するソリューションの対象は施設・店舗の現場とする。ただし、ソリューション
の検討過程においてはサプライチェーン全体を通じて検討し、局所最適解になるのを防ぐ。

ロボットソリューション
現場(施設・店舗・
現場(施設・店舗・工場) 事業の川上での 事業の川下での
工場)の業務課題
内でのソリューション ソリューション ソリューション

施設管理

現場(施設・
小売・飲食 店舗・工場)の
課題を棚卸

食品

川上、川下の打ち手よりも優位性が 他の打ち手は、具体化はしないが
あるものを対象に具体化 素案は構築し、課題提起

8
本タスクフォースの検討の射程(2019年度のフェーズ)

2020年度以降の実証実験~実装~他業種・海外展開を見据えて、2019年度の活動
では、国内市場を対象に机上でのロボット実装モデル構築まで行うことを目指す。
実施主体
「ロボット実装モデル 想定スケジュール
構築推進TF」
※これは検討開始時の想定のため、時間軸が変更される可能性は存在する

2023年度~

2022年度
2021年度 業界全体への
2020年度 当該業界・隣接業界に 波及、
2019年度
実証と開発 横展開 海外への
実証と開発 ✓ ガイドラインの整備や標準化等を推
売り込み
「ロボット実装モデル」を設計 ✓ ロボットの実運用

✓ ロボットの活用を前提とした業
✓ ロボット活用モデルのブラッシュ 海外動向を踏まえての本
✓ 業務フロー及び施設環境等の 務フローへ対応 ✓ 継続して、広くロボット実装モデルを
アップ 取組の位置づけの定義は
精査と変革 ✓ 導入実証の計画(ロボットの 普及させていくための課題抽出・解
✓ 実証結果のとりまとめ 決策検討を行う
2020年度以降環境整備施
✓ ユーザー側の共通課題を抽出 仕様変更、通信インフラ等ロ 策の具体化と並行して実施
ボット使用環境の整備)
✓ ロボットフレンドリーな環境の実
現 ✓ 導入実証



検証を経たロボット実装モデルの

産業への展開 ロ

ロボットフレンドリーな環境に ロボット実装モデルが タ
基づくロボット実装モデル提示 現実にビルトインできるかどうかの検証 イ

社会実装に向けたステージ
2019年度のフェーズ
= 2020年度以降の実証と開発を見据えたロボット実装モデル構築

9
(参考)COVID-19によるサービス産業におけるロボット普及ドライバーの変化

低価格・高品質なサービスを効率的に実現することに加えて、人接触レスの実現・局
所的労働力の枯渇対処や危険業務の代行に向けてロボット導入が加速。
ロボット導入の主たる普及ドライバ

Before COVID-19 After COVID-19

低価格なサービスの享受
人接触レスによる
消費者視点 + 感染リスクの低減
充実したサービスの享受
(24時間対応、オンデマンド対応etc.)

局所的な
人手不足の解消
労働力枯渇への対処
事業者視点 +
労働生産性の向上 危険業務の代行

After COVID-19のドライバは一時的なものに留まる可能性はあるが、サービスロボットの浸透を着実に加速

10
(参考)新たなロボット導入ドライバー詳細と導入事例

After COVID-19のロボット導入ドライバーを踏まえて実際に世界各地でロボット導入
がみられる。

After COVID-19のロボット導入ドライバーと導入事例

ドライバー勃興背景詳細 関連事例

◼ 屋外配送ロボット(Neolix,
Baidu)
人接触レスによる ◼ 対人業務による飛沫感染や、不特定多数との
消費者視点 設備共有による感染リスクへの不安が勃興
◼ 配膳ロボット(Pudu
感染リスクの低減 Technology)
◼ 無人決済店舗 (amazon)

◼ 在庫管理・価格チェックロ
◼ 渡航制限・都市封鎖により、海内外の移動が
ボット(Simbe Robotics)
制限されることで労働力が枯渇
局所的な ◼ オンラインストアのピック
◼ 感染者がでた場合特定拠点が封鎖され、周
アップロボット(Alphabot)
労働力枯渇への対処 辺拠点に労働のしわ寄せあり
◼ 調理、洗浄、盛付自動化ロ
◼ 感染者の濃厚接触者の隔離措置により、業
ボット(Qianxi Robotic
務機能がマヒ
Catering)
事業者視点
◼ 人の移動監視・業務代行ド
◼ 汚染拠点洗浄や汚染地域の住民移動監視に ローン(DJI)
感染や有害物質の被ばくリスクあり ◼ 通行人の検温ロボット
危険業務の代行 ◼ 飲食の提供、物品の搬送など対人業務に従 (Megvii)
事する労働者の保護が求められる ◼ 清掃ロボット・殺菌ロボット
(Blue Ocean Robotics)

11
(参考)新たなドライバーによるロボット導入の加速動向 1/2

本検討の検討対象分野においても、こういった新たなドライバーを捉えてのロボット導
入が実施されている。

直近の導入事例と導入動向

ロボット
開発企業名 概要 訴求価値 直近の導入動向
タイプ
◼ 店内の在庫の過不 ◼ 省人化による接触レス
Simbe Robotics 在庫・価格管 足や価格表示を把 ◼ 都市封鎖による局所的な ◼ ジャイアント・イーグル、シュ
(米) 理ロボット 握 労働力枯渇への対応(在 ナックスに導入済み
◼ 15分で36食提供 庫補充効率化)


◼ 商品の搬送 ◼ 省人化による接触レス ◼ 6週間以内に、90台のロボット
屋外搬送・店
ZhenRobotics ◼ 店内の顧客のマス ◼ 都市封鎖による局所的な を製造する予定
内顧客監視ロ クの有無などを確 労働力枯渇への対応(在 ◼ 注文数は、感染症の流行が
(中) ボット 認・警告 庫補充効率化) 始まって以来3倍に増加

◼ 無人による接触レス ◼ 各国の病院・ホテルに展開
Keenon Robotics 配膳 ◼ 無人配膳ロボット ◼ 都市封鎖や医療崩壊に ◼ 日本の飲食店にも導入
(中) ロボット ◼ 1日300-450食配膳 よる局所的な労働力枯渇 ◼ 年産3,000台⇒10,000台ペー
への対応 スに増加

食 ◼ 無人による接触レス
◼ 24時間対応無人調 ◼ 都市封鎖による局所的な ◼ 武漢市の病院に導入。各種メ
Qianxi Robotic Catering 食事製造
理ロボットを提供 労働力枯渇への対応 ニューに合わせて複数台の調
(中) ロボット ◼ 15分で36食提供 ◼ 飲食労働者の感染から 理ロボットを導入済み
の保護(危険業務代行)

12
(参考)新たなドライバーによるロボット導入の加速動向 2/2

本検討の検討対象分野においても、こういった新たなドライバーを捉えてのロボット導
入が実施されている。

直近の導入事例と導入動向

ロボット
開発企業名 概要 訴求価値 直近の導入動向
タイプ

◼ 無人による接触レス ◼ Beijing Haidan Hospitalに提供


Neolix, Baidu 屋外配送 ◼ 商品や医療品を個
◼ 都市封鎖による人手不足 ◼ この2カ月間で200台以上の
(中) ロボット 人宅や病院に搬送
◼ 危険業務の代行 大幅受注増

施 ◼ 紫外線照射による
◼ 事業計画の2-3倍の売れ行き
無人殺菌を行う ◼ 都市封鎖による局所的な
設 Blue Ocean Robotics
殺菌ロボット ◼ 人手ではできない 労働力枯渇への対応
◼ 中国から2000台を超える注文
管 (デンマーク) 強度の紫外線で殺 ◼ 危険業務の代行
があり、現在40カ国以上で使
理 用されている
菌効果大

◼ 無人による接触レス ◼ 病院に無償提供推進
清掃・消毒・ ◼ 病院や小売店向け
Gaussian Robotics ◼ 都市封鎖や医療崩壊に ◼ 小売店から急激に需要増
に無人清掃・消毒・
(中) 搬送ロボット よる局所的な労働力枯渇 ◼ 事業計画の1.3-1.4倍の売れ
搬送を行う
への対応 行き

◼ 省人による接触レス
◼ 3品産業のロボット化への投
棟内搬送・盛 ◼ 都市封鎖による局所的な
食 各種ベンチャー企業・ ◼ 工場での人作業の
労働力枯渇への対応
資が加速
り付けロボット
品 大手FA企業
など
代替・支援を行う
◼ サプライチェーン維持に
◼ 盛り付けロボットなどへの引き
合いが増加
むけたBCP対応

13
Agenda

1. 検討概要

背景・目的 P2

体制・アプローチ P14

2. 検討成果

ロボット実装モデル構築(施設管理、小売、飲食、食品の4分野) P19

優先検討環境整備施策の詳細 P63

横展開の取組 P80

ロードマップ P86

14
検討体制

ユーザー業界別で詳細な検討を進めるワーキンググループ(WG)と、その取り纏めを
行うタスクフォース(TF)で構成。それに加え、技術開発項目を具体化するため、ベン
ダーサブWG(SWG)を設け検討した内容をWGにフィードバックし検討を推進。
業種別WGのアウトプットを受け、業種横断での知
タスクフォース 見共有(例えば、「清掃」業務については各業種で
(TF) 共通的)と2020年度以降に向けた各社間での合
意形成のためのMtgを実施

小売・飲食 施設管理 食品 業種別WGを設置し、現場全体を見られている方


WG WG WG 々で現場のオペレーションを踏まえた議論を実施

搬送、清掃、警備ロボット等
の知見を共有
サプライチェーンの観点から連携

環境整備・技術開発項目の肉付けとROI評価に向けたインプット 各WGで検討したソリューションについて、ベンダ
効果的な開発・導入に向けてプレーヤー横断的に取り組みたい協調テーマの拡充
ーからみた普及課題を踏まえて、あるべき環境整
サプライチェーンの観点から連携 備・技術開発項目を具体化する。またその実装に
ベンダーSWG 伴うROI試算に向けた情報共有を図る

ベンダーの事業効率化の観点から取り組みたい
プレーヤー横断での取り組み整理を図る

15
検討アプローチ

本検討で解くべきユーザーの業務課題を整理し、ユーザー⇔ベンダー・インテグレー
ター間で協議しながらロボットフレンドリーな環境整備によるロボット実装モデルを構築
し、その実現に向けた横展開取組具体化とロードマップ策定を進める。
ロボット実装モデル構築
1
個社ヒアリングより各業務拠点における業務機能の全体像を把握、各社共通の業
既存業務の全体俯瞰
務を洗い出し

2
重要検討課題 現状必要な人時の大きさ、ユーザー企業間の協調余地、ロボットの活用意義の3つ
(=検討対象業務)の特定 の観点から各分野における重要検討課題を抽出

3
課題を解決する 重点検討すべき対象業務について課題を踏まえたロボットフレンドリーな環境整備 優先検討
ロボット実装仮説の構築 によるロボット実装仮説を検討 環境整備
施策の詳細
4 ロボット実装仮説
実現に向けた現行オペレ ロボットフレンドリーな環境実現に向けたオペレーション課題の具体化
ーションの課題把握
5 ロボットフレンドリーな ロボットフレンドリーな環境実現に向けたサービス水準や人/ロボの役割分担の設計
環境整備施策の構築 と環境整備項目(周辺環境、運用ルール等)の具体化。実現の容易性と実現効果の +
(ロボット機能要件含む) 規模感の2つの観点から優先順位を設定
6 ロボットフレンドリーな環境整備施策を実装したロボット実装モデルを構築、現状の
ロボット実装モデル構築
人手対応、人/ロボ対応と比較して、導入効果を概算。その際、環境整備により普及
とROI試算
が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定
7 ユーザーサイドの実装障壁やモデル活用のインセンティブからロボット実装モデルを
横展開の取組の具体化 横展開していく上で必要な実装支援施策を検討。また、施策、業務機能、施設の3つ
の観点から普及加速に向けて巻き込むべき重要プレーヤも具体化 横展開の取組
8
ロボット実装モデル普及に向けた環境整備施策や実装支援施策、重要プレーヤの
ロードマップの策定
巻き込みのロードマップの検討 ロードマップ

16
(参考) 6 ロボット実装モデル構築とROI試算について

①~⑤で構築したロボットフレンドリーな環境下でロボット導入を促進に向け、⑥では
ROIの目指すべき数値と、関係者間の明確な役割分担の提示を意図しているため、
一部仮定に現実と乖離しているところがある点に留意が必要。
1
既存業務の全体俯瞰
ロボットフレンドリーな環境整備を構築する目的は、現状の導入環境(業務
2
重要検討課題 プロセスや施設環境等)を変革することで、ロボット導入を促進していくこと
(=検討対象業務)の特定

3
課題を解決する
ロボット実装仮説の構築

4 ロボット実装仮説
実現に向けた現行オペレ
ーションの課題把握
5 ロボットフレンドリーな 具体的なロボットフレンドリーな環境
ロボット導入判断で重要な要素となる
環境整備施策の構築 整備施策を伴うロボット実装モデルを
(ロボット機能要件含む) 導入効果(ROI)の試算にあたっては、
あわせて提示することで、ロボット
6
ロボット実装モデル構築 現状(ロボット価格、メンテナンス価格、
導入を取り巻くユーザー、メーカー、
とROI試算 リース契約といった取引形態等)を ×
システムインテグレーター等の関係者
7 一定程度加味しつつも、“目指すべき
横展開の取組の具体化 が今後担っていくべき役割の明確化
数値”を取り上げる
に繋げることを意図
8
ロードマップの策定

17
検討スケジュール

昨年10月より半年に亘り、全3回のTF、分野毎に各5回のWG、1回のベンダーSWG
を実施。
9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月
TF 第1回 第2回 第3回

会議体 WG 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回

SWG SWG

1
既存業務の全体俯瞰

2 重要検討課題
(=検討対象業務)の特定

3 課題を解決する
ロボット実装仮説の構築

4 ロボット実装仮説実現
に向けた現行オペレ
ーションの課題把握
5 ロボットフレンドリーな
環境整備施策の構築
(ロボット機能要件含む)
6 ロボット実装モデル構築
とROI試算

7
横展開の取組の具体化

8
ロードマップの策定

18
Agenda

1. 検討概要

背景・目的 P2

体制・アプローチ P14

2. 検討成果

ロボット実装モデル構築(施設管理、小売、飲食、食品の 4分野) P19

優先検討環境整備施策の詳細 P63

横展開の取組 P80

ロードマップ P86

19
施設 小売・飲食
1 既存業務の全体俯瞰 と 2 重要検討課題(=検討対象業務)の特定 管理 小売 飲食
食品

人時や協調余地の大きさ、ロボット活用意義に基づき、「搬送」「清掃」「警備」を優先す
べき検討対象業務としてロボットソリューション導入の加速を図ることを合意。
既存業務の全体俯瞰 重要検討課題(=検討対象業務)の特定
現状必要な ユーザー企業間 ロボットの 検討
業務機能の全体像 Not Exhaustive 評価(例)
人時の大きさ の協調余地 活用意義 優先度
※施設管理分野は業務拠点
オフィスビル 商業施設 駅 ホテル 病院
が多様なため、例として記載
荷卸し・かご車積み込
荷卸し・積み込み 荷卸し・積み込み (バゲージ)縦移動 温度管理

バックヤード内水平移
防火扉開閉 防火扉開閉 (バゲージ)部屋搬入 衛生管理
動 • ホテルのバゲージは、
バックヤード内上下移 (ルームサービス)縦
エレベータホール移動 エレベータホール移動
動 移動
ルームサービス同様 チェックイン開始から数
(ルームサービス)部 時間の間にピーキーな
搬送 エレベータ移動 エレベータ移動 防火扉開閉
屋搬入
ステーションに戻る 大 大 高
工数が発生し必要人員

共用部移動 共用部移動 コンコース内移動 (飲材/食材)温度管理 数の拡大を招いており、
通知・(受け渡し:顧客 通知・(受け渡し:顧客
店舗前荷卸し (飲材/食材)番重詰め
解決の必要性が高い
) )

かご車回収(逆工程) (リネン)縦移動

用具の準備 用具の準備 用具の準備 部屋番号と連動 部屋番号と連動

清掃 清掃 清掃 セキュア セキュア
清掃
用具回収 用具回収 用具回収 ゴミを取る ゴミを取る
大 大 高 高
遺失物検知・管理 遺失物検知・管理

立哨業務 立哨業務 立哨業務

巡回業務 巡回業務 巡回業務

警備 現地確認・現場対応 現地確認・現場対応 現地確認・現場対応 中~大 大 中~高 中~高


人の移送・救護 人の移送・救護 人の移送・救護

外構案内 外構案内 外構案内

受付・ • 省人化するとしても、タ
案内 ブレットで十分であり、ロ
その他 中 中 低~中
ボット活用の有効性は

施設管理 低い

20
施設 小売・飲食
3 ロボット実装仮説の構築 と 4 現行オペレーションの課題把握 管理 小売 飲食
食品

ロボット実装のあるべき姿に向けた現行オペレーションの課題を抽出。施設管理は各
業務による実装イメージの違いはないため、一本化した上で施策方向性まで規定。
ロボット実装仮説の構築 現行オペレーションの課題把握 施策の方向性の規定
※施設管理分野は業務による実装イメージに違いはないため、
凡例: 施設側 消費者側 ロボット 一本化した上で施策の方向性を規定し、環境整備施策を検討

施設内において、エレベータや扉といった各空間 A
を接合する機構をロボットが操作できないと、ロ ロボットの通過可能経路を増やし
ボットの稼働可能範囲が著しく制限され、ロボット 稼働率を向上
導入効果が薄れる
「Returnを
B 上げる」
ホテルにおける、フロントから部屋までのバゲー
EV
ジ搬送などについて、スピーディに搬送、更に搬 ロボットのできる業務を増やし
監視室 X3F 送後も別の搬送を行うなどしない限り、ロボット導 時間当たり仕事率を上げる
× 入効果が薄れる
トイレ X2F
C
施設によっては、床面やWiFi環境などの空間制
ロボットの個別開発・
X1F 約でロボットをそのまま利用できないため、個別
インテグレーションコストを抑える
エントランス
× 開発・インテグレーションコストを生んでいる
「Investを
× 抑える」
D
ロボットの運用を担える人材が限られる中で、ロ
ボットを導入しても各施設でロボットのお守りが必 ロボットの運用コストを抑える
要なことが多く運用コスト高を生んでいる

既に各業務に対応するロボットは存在するが、
導入の障壁を俯瞰すると、結局 (ロボット導入の)
「移動する」機能は共通しているため、導入障壁
「不十分なROI」という障壁に帰着 「Returnを上げる」・「Investを抑える」
も共通的なものが多い

21
施設 小売・飲食
5 環境整備施策の構築 管理 小売 飲食
食品

施策の方向性に基づき、ロボットの実装効果拡張に向けた環境整備施策を規定。

環境整備施策の構築

施策レイヤー 施策の方向性

移動・空間横断型(搬送・清掃・警備)ロボット
A B C D
1 2 3 4 5 6
ロボットと ロボットと
ロボットと ロボットと
エレベータの 上位IT(統合施設 複数ロボット間の
バーチャル 扉の 施設センサーの デジタルマップ
連携標準化 管理)システムの 連携標準化
環境 連携標準化 連携標準化 整備
(コマンドI/Fの 連携標準化 (〃)
(〃) (〃)
規格化を含む) (〃)
ロボット周辺
環境設計 7
施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)

フィジカル 8
業務対象物の規格化(材質・寸法・重量)
環境
9ロボットと充電ステーションの連携
標準化(充電方式の規格化を含む)
10
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成(消費者啓発を含む) / 人共存運用ガイドライン整備
ロボット運用 法規/
ルール整備 運用等 11 監視カメラデータ
防火扉連携
の活用ガイド
に関する検討
ライン整備

22
施設 小売・飲食
5 優先検討施策の絞り込み 管理 小売 飲食
食品

各環境整備施策について、実現の容易性と実現効果の規模感に基づき優先順位を設
定。優先度:高に分類された3施策を優先検討施策として深掘り実施(詳細は後述)。
優先検討施策
環境整備施策 凡例: 検討施策 概要 実現の容易性 実現効果の規模感 優先度
巻き込むステークホルダー 顕在化している課題な上、
ロボットとエレベータの連携標準化
1 (コマンドI/Fの規格化を含む)
も前向きな上、実装方法も 移動可能範囲拡大による 高
実証段階にある 導入効果改善幅大

■ 接続経路方式のガイドライン化
2 ロボットと扉の連携標準化(〃)
ロボットと通信連携しやすい環境の構築のため、各事項について、ロボ
同上 同上 高
ットとの接続経路方式を整理。具体的には、短期的にはユースケース
エレベーターや扉に比べ、
ロボットと上位IT(統合施設管理)システムの連携標準化 をとりまとめ、中長期的にはガイドライン化することを検討。 実装方法が研究~実証段階
3 (〃) にあり
対象施設が大規模なものに 中
限定される
■ コマンドI/Fの規格化
ロボットと各施設の設備間や、ロボット間でやり取りするコマンド内容と
4 複数ロボット間の連携標準化(〃) 形式の規格化を検討。 同上 同上 中

5 ロボットと施設センサーの連携標準化(〃) 同上 同上 中
ロボット導入検討時のデジタルシミュレーションやロボットが施設内を移 施設地図データの秘匿性 1施設内で稼働するロボット数
6 デジタルマップ整備 動・走行する上で必要な施設の地図データの品質(2D/3Dの要件含む) などもありエコシステム の増加に従い効果も増大する 中
、生成主体、管理・運用方法について検討。 形成に時間を要する (中長期的に重要な施策)
ロボット導入の横展開性担保
ロボットが業務を行う施設環境の物理特性(材質、寸法、色、等)のガイ 物理特性毎に既存/新規の
7 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
ドライン化を検討。
の必要条件であり、創出価値
どちらで実現可能かを整理 高
の波及範囲が広い
対象物特定はロボット側の
ロボットが業務を行う対象物の物理特性(材質、寸法、重量、等)のガイ 対象物の規格は最適化されて
8 業務対象物の規格化(材質・寸法・重量)
ドライン化を検討。 おり変更は難しい
技術革新(画像認識、等)でも 低
実現可能
「(異なるベンダーの)複数のロボット間で充電ステーションの設置個所 ステークホルダーが多く 1施設内で稼働するロボット数
ロボットと充電ステーションの連携標準化
9 (充電方式の規格化を含む)
のガイドライン化」を検討。また、「充電ステーションの充電方式、スペッ エコシステム形成に時間を の増加に従い効果も増大する 中
クの規格化」を検討。 要する (中長期的に重要な施策)
施設空間内でロボットと共存することとなる一般消費者の間での、安全 ステークホルダーが多い上、
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成 ロボット普及に必要な部分で、
10 (消費者啓発を含む) / 人共存運用ガイドライン整備
に関する共通理解醸成に向けた取組の促進。JISY1001やRRI、 様々な活動の整合も取る必要
創出価値の波及範囲が広い 中
COCNの活動等も踏まえてガイドライン化を検討。 もあり時間を要する
安全性を損なうことなく、ロボットが防火扉と連携して施設内を移動する 顕在化している課題な上、
施設は常開/常閉に応じて
11 防火扉連携に関する検討 ための業務オペレーションのあり方について「バーチャル環境」の環境
設計されており変更は難しい
移動可能範囲拡大による 中
整備施策である「ロボットと扉の連携標準化」の内容も踏まえて検討。 導入効果改善幅大

23
施設 小売・飲食
6 搬送 ロボット実装モデル構築 管理 小売 飲食
食品

現状は稼働可能な床面の特定フロア・オープン空間のみの導入・運用となるが、人/ロ
ボ役割分担設計と環境整備施策実装により、ロボットの稼働率向上/人時削減が可能。
現状 目指す姿
人手対応 凡例: 要人時(イメージ) 小売側 消費者側 ロボット 実装されている環境整備施策
EV 1 2
ロボットとエレベータの連携標準化 ロボットと扉の連携標準化
(コマンドI/Fの規格化を含む) (〃)
X3F
3 4
バーチャル
環境
X2F ロボット周辺 5 6
デジタルマップ整備
環境設計
7 8
X1F 施設の物理特性の標準化
フィジカル (材質・寸法・色)
環境 9
ロボットと充電ステーションの連携
配送 標準化(充電方式の規格化を含む)
センター
10消費者も含めた安全に関する 11
ロボット運用 法規/
共通理解の醸成(消費者啓発を含む) 防火扉連携に関する検討
ルール整備 運用等 / 人共存運用のガイドライン整備

人/ロボ対応 ロボット実装モデル
EV EV

X3F X3F
×
扉により移動範囲 X2F 扉により移動範囲 X2F
郵便物の受け 郵便物の受け
を制限される を制限されない
取りは人手 取りは依然人手

郵便物の積み X1F 郵便物の積み X1F


込みは人手 込みは依然人手
×
配送 エレベータを自律的に 配送 エレベータを自律的に
センター 活用できないため、移 センター 活用して各フロアに郵
動範囲を制限される 便物を搬送
業者のトラックが搬入で出入り ベンダー/ロボットの種類毎 施設の物理環境をロボットフレンドリ 充電方式の規格化によりベンダ
するため、床の消耗が激しい等 に充電ステーションが必要 ーにしてロボットの稼働範囲を拡大( ー/ロボットの種類毎に充電ステ
ロボット移動の悪条件となりやすい で費用的/空間的にコスト大 空間的に棲み分けるのも一案) ーションを設置する必要なし

24
施設 小売・飲食
6 搬送 ロボット実装モデルのROI試算 1/2 管理 小売 飲食
食品

◼ 3年間の累積コストについて試算し優位性を比較
◼ 考慮施策(環境整備施策・横展開施策)は「ロボットとエレベータの連携標準化(コマンドI/Fの規格化を含む)」「リース支援」「メンテシェア
前提条件 ード化」(搬送の場合、「施設の物理特性の標準化」は効果が限定的なので、今回は対象外)
◼ ロボットならではの付加価値や、ロボット導入による付加価値へのマイナス影響は未考慮(例:来訪者への心理負担やその影響)

◼ 対象施設については、10F構造で各フロアの共用部が一律600㎡、共用部の延床面積6,000㎡、各フロアには店舗が10-15店舗存在、全
体で135店舗の施設を想定(百貨店、デパート相当)
◼ 搬送業務は365日実施。各店舗は平均して3日に1度搬送が行われる(生鮮は毎日、アパレルは週1回程度)ため、業務量は均質として
45店舗分/日と想定
◼ 搬送担当者は、カーゴへの積み込みと、貨物スペースから各店舗への配送を行う
◼ カーゴへの積み込みは、専用人員が3人体制で、貨物スペースから各店舗への配送は、2人1組の約3組、計約6人体制で、早朝集荷分
人手コスト を対象に6:00-9:00の3時間で行う。この際、配送については、各店舗平均12分(0.2時間)で実施するため、3人×3時間+6人×3時間の
延べ27人時の業務となる
◼ ロボットを3台導入し、配送業務をロボットに担当させ人員削減したいが、現状はエレベータ連携ができないため、各ロボットに人1人が随
行する必要があり、延べ18人時の業務となっている
◼ 環境整備後は、ロボットが自律移動するため配送業務は無人化、積み込み人員(3人×3時間)のみ残るため、延べ9人時の業務となる
見込み
◼ 人の時間当たりコストは、1,200円/時とする。(最低賃金に、採用コスト、通勤手当、保険料を考慮)
◼ 導入するロボットの仕様については、搬送スピードは人手と同等の作業能力と想定
◼ 現状は、600万円
ロボット ◼ 環境整備後は、月額リースで7万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
本体コスト ✓ リース事業者視点での償却期間を、SWアップデートなどを加味して、最大耐用年数10年、償却期間5年と想定⇒月額10万円
✓ スケール化により部品調達、アセンブリコスト、開発費償却効率化や、開発工数削減(コマンド開発など)を実現し、3割コストダウ
ンし7万円/月
◼ 現状は3万円/月
ロボット
◼ 環境整備後は、月額リースでメンテコスト:1万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
メンテコスト ✓ メンテナンス共同運営化やスケール化(普及拡大)により、オペレーション効率を高めメンテ費用を3割程度とする

ロボット ◼ ロボット初期導入に向け、マップ構築や現地調整で導入先拠点1箇所につき、200万円の導入初期コストが発生(台数とは連動せず、1-2
導入初期コスト か月分のエンジニアリング費)

◼ エレベータ連携にかかる環境整備コストは、施策による接続方式やコマンド開発の効率化、スケール化により、エレベータ1機につき、
200万円/機。ロボットが連携するエレベータは1機とし、保守費用は既存のエレベータ保守に含まれるため増加なしとする
環境整備コスト ◼ エレベータ連携をする対象ロボットは搬送以外にも、清掃や警備も該当するため、環境整備コスト負担率を50%と仮定
✓ 清掃や警備は施設によっては導入しないケースもあるため、搬送の負担率を高めに設定
出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

25
施設 小売・飲食
(参考)ROI試算の前提条件 管理 小売 飲食
食品

ロボット本体コストとロボットメンテコストについては、以降の全てのROI試算において、
下記のような仮定に基づいて試算を行なっている。
◼ 環境整備により目指すべき将来の目標値として試算
✓ ロボットの普及が拡大、スケールメリットを享受できる状況となっている
前提条件
✓ ロボットのリース(ファイナンスリースではなく、メンテナンスやOSのアップデート等も行うオペレーティングリ
ース)が普及している

◼ 償却年数の違いによる1年当たりのコストの減少
✓ ユーザーがロボットを買い切り、保有するモデルでは、ロボットは技術進化等ライフサイクルが早いため、
耐用年数および償却年数は3年となってしまう(3年で残存価値が0となってしまう)
✓ 一方、ベンダーがロボットを保有しリースするモデルでは、ベンダーがメンテナンスやOSのアップデート等、
型落ち品の低価格再リースも行うことで、耐用年数は10年に延ばすことが可能と想定。しかしこの場合、ベ
ンダー側は、リースの金融リスクを負担するリスク分の補填や事業マージンを勘案して償却期間を設定す
るため、償却年数は5年となると仮定
ロボット
本体コスト ◼ スケールメリットによるリース金額の低下
✓ 部品調達、アセンブリコスト、開発費償却効率化や、開発工数削減(コマンド開発など)を実現し、3割のコ
ストダウンが可能と想定
➢ 現状FA向けのコンポーネント(アーム、各種モーター・アクチュエータ)が転用されているが、サービスロボットのス
ケール化により、サービスロボットスペックの導入が進むことでコスト低減
➢ 部品の筐体など専用設計部品もスケール化により調達コストが低減
➢ ロボット開発費はスケール化によりロボット一台あたりに按分される金額が低減
➢ アッセンブリもスケール化により、ライン効率化・海外生産移管などにより1-2割の低減を見込む

◼ スケールメリットによるメンテ人員のオペレーションコストの減少
ロボット
✓ ロボットメンテコストは、部品交換コストと、メンテ人員のオペレーションコストで構成される中、後者の割合
メンテコスト
が大きいという仮定の下、メンテの共同運営を行うことで、1人当たりの業務効率が4~5倍になると想定
出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

26
施設 小売・飲食
6 搬送 ロボット実装モデルのROI試算 2/2 管理 小売 飲食
食品

環境整備を推進してロボットによる自律配送を可能にすることで、大幅なコスト低減が
見込め、投資に値することが確認される。当該業務の人員数圧縮分を他の人手不足
業務に充当することで、コスト削減以上の価値創出が見込める。
現状 目指す姿

人手対応 人/ロボ対応 ロボット実装モデル

単位(円) 人手コスト ロボット本体コスト ロボットメンテコスト ロボット導入初期コスト 環境整備コスト


46,892,000
0 2,000,000
3,240,000
35,478,000
0
0 0
0 18,000,000

23,466,000
1,000,000
2,000,000
1,080,000
35,478,000
7,560,000
23,652,000

11,826,000

9人雇用 6人雇用+ロボット3台 3人雇用+ロボット3台


出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

27
施設 小売・飲食
6 清掃 ロボット実装モデル構築 管理 小売 飲食
食品

現状は稼働可能な床面の特定フロア・オープン空間のみの導入・運用となるが、人/ロ
ボ役割分担設計と環境整備施策実装により、ロボットの稼働率向上/人時削減が可能。
現状 目指す姿
人手対応 凡例: 要人時(イメージ) 小売側 消費者側 ロボット 実装されている環境整備施策
EV 1 2
ロボットとエレベータの連携標準化 ロボットと扉の連携標準化
(コマンドI/Fの規格化を含む) (〃)
X3F
3 4
バーチャル
環境
トイレ X2F 5 6
ロボット周辺
デジタルマップ整備
環境設計
7 8
X1F 施設の物理特性の標準化
フィジカル (材質・寸法・色)
エントランス
環境 9
ロボットと充電ステーションの連携
標準化(充電方式の規格化を含む)
10 消費者も含めた安全に関する 11
ロボット運用 法規/
共通理解の醸成(消費者啓発を含む) 防火扉連携に関する検討
ルール整備 運用等 / 人共存運用のガイドライン整備

人/ロボ対応 ロボット実装モデル
EV EV

X3F X3F
×
トイレ 扉により移動範囲 X2F トイレ 扉により移動範囲 X2F
を制限される を制限されない
起動は人手 自律移動
トイレ清掃は X1F トイレ清掃は依然 X1F
ゴミ回収 ゴミ回収は
エントランス 人手で対応 エントランス として人手で対応
× も人手 依然人手
現在の清掃ロボットでは 端は依然として
エレベータを自律的に エレベータを自律的に
端までは清掃できない 人手で清掃
活用できないため、移 活用して各フロアを
動範囲を制限される 移動し清掃を実施
大理石で滑る、雨で ベンダー/ロボットの種類毎 施設の物理環境をロボ 充電方式の規格化によりベンダ
濡れる等ロボット移動 に充電ステーションが必要 ットフレンドリーにしてロ ー/ロボットの種類毎に充電ステ
の悪条件となりやすい で費用的/空間的にコスト大 ボットの稼働範囲を拡大 ーションを設置する必要なし

28
施設 小売・飲食
6 清掃 ロボット実装モデルのROI試算 1/2 管理 小売 飲食
食品

◼ 3年間の累積コストについて試算し優位性を比較
◼ 考慮施策(環境整備施策・横展開施策)は「ロボットとエレベータの連携標準化(コマンドI/Fの規格化を含む)」「リース支援」「メンテシェア
前提条件 ード化」(清掃の場合、「施設の物理特性の標準化」は効果が限定的なので、今回は対象外)
◼ ロボットならではの付加価値や、ロボット導入による付加価値へのマイナス影響は未考慮(例:来訪者への心理負担やその影響)

◼ 対象施設については、10F構造で各フロアの共用部が一律600㎡、共用部の延床面積6,000㎡の施設を想定(百貨店、デパート相当)
◼ 清掃業務は週5日間、年間約250日実施と想定
◼ 清掃担当者は、共用部の床清掃とトイレ清掃を行う(専用部は別事業者が行う想定)
◼ 2人1組となり、床清掃とトイレ清掃それぞれ1人時/フロアで業務を分担、各組5フロアを担当するため、計2組(4人)5時間で、延べ20人時
の業務となる
◼ ロボットを2台導入し、ロボットと清掃人員が清掃バディとなり、床清掃をロボット、トイレ清掃を人が主に担当。しかし、現状はエレベータ
人手コスト 連携ができないため、ロボットのフロア移動(回収:3分、移動:9分、設置:3分)に2人時(0.25人時/フロア間×4回×2組)必要となるため
、トイレ清掃の10人時(1人時/フロア×10フロア)と、ロボットの床清掃後の人手仕上げ2人時(0.2人時/フロア×10フロア)と合計して、延
べ14人時の業務となっている
✓ 尚、ロボットの初期配置、最終回収には各5分/台要するが、清掃用具の運搬と同時に実施するので人時は増加しないと想定
◼ 環境整備後は、ロボットが自律移動するためフロア移動は必要なくなり、延べ12人時の業務となる見込み
◼ 人の時間当たりコストは、1,200円/時とする。(最低賃金に、採用コスト、通勤手当、保険料を考慮)

◼ 導入するロボットの仕様については、600㎡/hrの清掃能力(人手と同等の作業能力)と想定
◼ 現状は、200万円
ロボット ◼ 環境整備後は、月額リースで2.3万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
本体コスト ✓ リース事業者視点での償却期間を、SWアップデートなどを加味して、最大耐用年数10年、償却期間5年と想定⇒月額3.3万円
✓ スケール化により部品調達、アセンブリコスト、開発費償却効率化や、開発工数削減(コマンド開発など)を実現し、3割コストダウ
ンし2.3万円/月
◼ 現状は3万円/月
ロボット
◼ 環境整備後は、月額リースでメンテコスト:1万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
メンテコスト ✓ メンテナンス共同運営化やスケール化(普及拡大)により、オペレーション効率を高めメンテ費用を3割程度とする

ロボット ◼ ロボット初期導入に向け、マップ構築や現地調整で導入先拠点1箇所につき、200万円の導入初期コストが発生(台数とは連動せず、1-2
導入初期コスト か月分のエンジニアリング費)

◼ エレベータ連携にかかる環境整備コストは、施策による接続方式やコマンド開発の効率化、スケール化により、エレベータ1機につき、
200万円/機。ロボットが連携するエレベータは1機とし、保守費用は既存のエレベータ保守に含まれるため増加なしとする
環境整備コスト ◼ エレベータ連携をする対象ロボットは清掃以外にも、搬送や警備も該当するため、環境整備コスト負担率を50%と仮定
✓ 搬送や警備は施設によっては導入しないケースもあるため、清掃の負担率を高めに設定
出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

29
施設 小売・飲食
6 清掃 ロボット実装モデルのROI試算 2/2 管理 小売 飲食
食品

環境整備を推進して複数フロアの自律清掃を可能にすることで、大幅なコスト低減が
見込め、投資に値することが確認される。当該業務の人員数圧縮分を他の人手不足
業務に充当することで、コスト削減以上の価値創出が見込める。
現状 目指す姿

人手対応 人/ロボ対応 ロボット実装モデル

単位(円) 人手コスト ロボット本体コスト ロボットメンテコスト ロボット導入初期コスト 環境整備コスト


20,760,000
0
18,000,000 2,000,000
0
0 0 2,160,000
0 16,200,000
1,000,000
4,000,000 2,000,000
720,000
1,680,000

18,000,000

12,600,000
10,800,000

4人雇用 2人雇用+ロボット2台 2人雇用+ロボット2台


出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

30
施設 小売・飲食
6 警備 ロボット実装モデル構築 管理 小売 飲食
食品

現状は稼働可能な床面の特定フロア・オープン空間のみの導入・運用となるが、人/ロ
ボ役割分担設計と環境整備施策実装により、ロボットの稼働率向上/人時削減が可能。
現状 目指す姿
人手対応 凡例: 要人時(イメージ) 小売側 消費者側 ロボット 実装されている環境整備施策
EV 1 2
ロボットとエレベータの連携標準化 ロボットと扉の連携標準化
(コマンドI/Fの規格化を含む) (〃)
監視室 X3F
3 4
バーチャル
環境
X2F ロボット周辺 5 6
デジタルマップ整備
環境設計
7 8
X1F 施設の物理特性の標準化
フィジカル (材質・寸法・色)
エントランス
環境 9
ロボットと充電ステーションの連携
標準化(充電方式の規格化を含む)
10 消費者も含めた安全に関する 11
ロボット運用 法規/
共通理解の醸成(消費者啓発を含む) 防火扉連携に関する検討
ルール整備 運用等 / 人共存運用のガイドライン整備

人/ロボ対応 ロボット実装モデル
EV EV

監視室 X3F 監視室 X3F


×
各所のデータを集約する 扉により移動範囲 X2F 各所のデータを集約する 扉により移動範囲 X2F
監視室には監視員(有事 を制限される 監視室には依然監視員 を制限されない
の際は各所に人を派遣) 必要(有事の際は各所
X1F に人を派遣) X1F
エントランス エントランス
×
エレベータを自律 エレベータを自
的に活用できな 律的に活用して
いため、移動範 各フロアを移動
大理石で滑る、雨で 警備員が依然 囲を制限される ベンダー/ロボットの種類毎 施設の物理環境をロボッ フラッパーゲートとカメラ し警備を実施 充電方式の規格化によりベンダ
濡れる等ロボット移動 立哨中 に充電ステーションが必要 トフレンドリーにしてロボッ の併用、或いは警備ロボ ー/ロボットの種類毎に充電ステ
の悪条件となりやすい で費用的/空間的にコスト大 トの稼働範囲を拡大 ット巡回による自律警備 ーションを設置する必要なし

31
施設 小売・飲食
6 警備 ロボット実装モデルのROI試算 1/2 管理 小売 飲食
食品

◼ 3年間の累積コストについて試算し優位性を比較
◼ 考慮施策(環境整備施策・横展開施策)は「ロボットとエレベータの連携標準化(コマンドI/Fの規格化を含む)」「リース支援」「メンテシェア
前提条件 ード化」(警備の場合、「施設の物理特性の標準化」は効果が限定的なので、今回は対象外)
◼ ロボットならではの付加価値や、ロボット導入による付加価値へのマイナス影響は未考慮(例:来訪者への心理負担やその影響)

◼ 対象施設については、10F構造で各フロアの共用部が一律600㎡、共用部の延床面積6,000㎡の施設を想定(百貨店、デパート相当)
◼ 警備業務は365日実施と想定
◼ 警備担当者は、屋内共用部の立哨・巡回と、警備室での監視カメラ確認やトラブル対応など各種役務を行う
◼ 立哨・巡回は、9:00-21:00は立哨1人の巡回なし、21:00-9:00は立哨なしの巡回1人とし、警備室は、24時間1人の警備員が駐在するた
め、2人体制(立哨・巡回1人、警備室1人) ×8時間3シフト24時間体制で、延べ48人時の業務となる
◼ ロボットを1台導入し、立哨・巡回業務をロボットに担当させ人員削減したいが、現状はエレベータ連携ができないため、立哨のみロボット
人手コスト に任せ、以前巡回は人が担当する必要があり、延べ36人時の業務となっている
✓ ロボットは立哨業務のない夜間は機能停止する
◼ 環境整備後は、ロボットが自律移動するため巡回業務も担当しフロア内は無人化、ロボット管理も含めて警備室業務のみ残るため延べ
24人時の業務となる見込み
◼ 人の時間当たりコストは、日勤(2シフト)1,200円/時、夜勤(1シフト)1,500円/時とする。(最低賃金に、採用コスト、通勤手当、保険料を考
慮)

◼ 導入するロボットの仕様については、巡回スピードは人手と同等の作業能力と想定
◼ 現状は、1,500万円
ロボット ◼ 環境整備後は、月額リースで17.5万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
本体コスト ✓ リース事業者視点での償却期間を、SWアップデートなどを加味して、最大耐用年数10年、償却期間5年と想定⇒月額25万円
✓ スケール化により部品調達、アセンブリコスト、開発費償却効率化や、開発工数削減(コマンド開発など)を実現し、3割コストダウ
ンし17.5万円/月
◼ 現状は3万円/月
ロボット
◼ 環境整備後は、月額リースでメンテコスト:1万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
メンテコスト ✓ メンテナンス共同運営化やスケール化(普及拡大)により、オペレーション効率を高めメンテ費用を3割程度とする

ロボット ◼ ロボット初期導入に向け、マップ構築や現地調整で導入先拠点1箇所につき、200万円の導入初期コストが発生(台数とは連動せず、1-2
導入初期コスト か月分のエンジニアリング費)

◼ エレベータ連携にかかる環境整備コストは、施策による接続方式やコマンド開発の効率化、スケール化により、エレベータ1機につき、
200万円/機。ロボットが連携するエレベータは1機とし、保守費用は既存のエレベータ保守に含まれるため増加なしとする
環境整備コスト ◼ エレベータ連携をする対象ロボットは警備以外にも、搬送や清掃も該当するため、環境整備コスト負担率を50%と仮定
✓ 搬送や清掃は施設によっては導入しないケースもあるため、警備の負担率を高めに設定
出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

32
施設 小売・飲食
6 警備 ロボット実装モデルのROI試算 2/2 管理 小売 飲食
食品

環境整備を推進してロボットによる自律巡回を可能にすることで、大幅なコスト低減が
見込め、投資に値することが確認される。当該業務の人員数圧縮分を他の人手不足
業務に充当することで、コスト削減以上の価値創出が見込める。
現状 目指す姿

人手対応 人/ロボ対応 ロボット実装モデル

単位(円) 人手コスト ロボット本体コスト ロボットメンテコスト ロボット導入初期コスト 環境整備コスト


68,328,000 69,326,000
0 0 0 1,080,000 2,000,000 0
0
15,000,000

43,824,000
2,000,000 1,000,000 360,000
6,300,000
68,328,000

51,246,000

34,164,000

6人雇用
4.5人雇用+ロボット1台 3人雇用+ロボット1台
(警備室待機+立哨+巡回)
出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

33
施設 小売・飲食
1 既存業務の全体俯瞰 と 2 重要検討課題(=検討対象業務)の特定 管理 小売 飲食
食品

人時や協調余地の大きさ、ロボット活用意義に基づき、 「接客」「商品陳列」を優先す
べき検討対象業務としてロボットソリューション導入の加速を図ることを合意。
既存業務の全体俯瞰 重要検討課題(=検討対象業務)の特定
現状必要な ユーザー企業間 ロボットの 検討
業務機能の全体像 Not Exhaustive 評価
人時の大きさ の協調余地 活用意義 優先度
通常決済業務
レジ 認証決済業務 • 全体の約3割の人時を要しており、業界全体としての協調
接客 大 大 高 余地も大きい(代行決済はCVSのみのため少し優先度は 高
代行決済業務 落ちる)
案内
荷受・検品
品出し(荷受場→棚)
• 全体の3-5割の人時を要しており、業界全体としての協調
商品
陳列・前陳 大 大 高 余地も大きい(発注については自動化アルゴリズムは競 高
陳列 争領域だが、データ標準化などは協調可能と想定)
商品管理
発注
ファストフード加工
• 全体の1-3割の人時を要しているが、今回この領域につ
調理 農水産・デリカ・ベーカリー加工 中 中 低~中 いては飲食で主に議論を想定 中
調理場清掃
床清掃

ほか 棚清掃
• 全体の約1割の人時に過ぎないため、優先度は少し落ち
施設 トイレ清掃 小 中 中 る(ロボット活用意義の観点で、床清掃は高になるが、そ 低~中
れは施設管理で議論を想定)
管理 警備
設備管理

34
施設 小売・飲食
3 ロボット実装仮説の構築 と 4 現行オペレーションの課題把握 管理 小売 飲食
食品

ロボット実装のあるべき姿に向けた現行オペレーションの課題を抽出。業務毎に課題
が異なるため、それぞれ環境整備施策を検討する必要あり。
ロボット実装仮説の構築 現行オペレーションの課題把握

凡例: 施設側 消費者側 ロボット


セルフレジなど業務を消費者に寄せるソリューションは存在するが、中大規模
で商品数が多くなるとスキャニング時間が課題となる

バックヤード フロントヤード
決済時に年齢認証が必要な商品について、対面販売の規制があり、自動化
が進まない
通常
× 決済

認証
決済 商習慣(代行元との個別契約)で払込票・証跡は紙媒体での遣り取り・保管が
代行
年齢認証
決済
義務付けられており、管理工数が膨れ上がっている
決済

判子押印 送付
消費者 現金
領収書 先別
認証 決済 自動発注の最適化に向けた、データ標準化における協調についてはまだ個
(紙)発行 仕分け
社で検討しているだけで、業界全体としての検討はなされていない
商品
管理

荷受・ 探索・
検品 品出し 陳列・
商品管理 どの棚の在庫が欠品しているか、消費期限切れを起こしている、現状は人に
(欠品管理・ 発注
(在庫 (バック→ 前陳 よる目視で対応しており、工数がかかる上、充分に行えていない
販売許容)
管理) フロント)

カゴ車搬送へのロボット適用は検討されているが、作業速度の遅さ、バック
ヤードのスペース制約、ROIの見合なさなどが原因で導入は進まない

35
施設 小売・飲食
5 環境整備施策の構築 管理 小売 飲食
食品

施策の方向性に基づき、ロボットの実装効果拡張に向けた環境整備施策を規定。

環境整備施策の構築

施策レイヤー 重点検討課題

接客 商品陳列

通常決済 認証決済 代行決済 荷受・検品 探索・品出し 陳列・前陳 商品管理 発注


(在庫管理) (荷受場→棚) (欠品管理・販売許容)

1
デジタルマップ整備

バーチャル 2
ロボットと商品情報の連携標準化
環境

附帯情報の内容・表示方法の規格化
ロボット周辺
環境設計 3
施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
フィジカル
環境 4
業務対象物の規格化(材質・寸法・重量)

5
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成(消費者啓発を含む) / 人共存運用ガイドライン整備
ロボット運用 法規/ 年齢判定機能
ルール整備 運用等 付き無人レジの
6 7
運用に関する 代行決済業務
検討(年齢推計ア の電子化推進
ルゴリズム要件を含
む)

36
施設 小売・飲食
5 優先検討施策の絞り込み 管理 小売 飲食
食品

各環境整備施策について、実現の容易性と実現効果の規模感に基づき優先順位を設
定。優先度:高に分類された3施策を優先検討施策として深掘り実施(詳細は後述)。
優先検討施策
環境整備施策 凡例: 検討施策 概要 実現の容易性 実現効果の規模感 優先度

ロボット導入検討時のデジタルシミュレーションやロボットが施設内を移 施設地図データの秘匿性 1施設内で稼働するロボット数


1 デジタルマップ整備 動・走行する上で必要な施設の地図データの品質(2D/3Dの要件含む) などもありエコシステム の増加に従い効果も増大する 中
、生成主体、管理・運用方法について検討。 形成に時間を要する (中長期的に重要な施策)

小売店舗等においてロボット導入をし易くするために、共通の商品デー
ステークホルダーは多いが、 小売分野の接客と商品陳列と
タを整備。これに向けて商品データの仕様、生成主体、管理・運用方法
2 ロボットと商品情報の連携標準化
を定義。また、店舗での商品認識・商品情報取得に向けて、検出機器
研究~実証段階の実装方法 いう2大業務をカバーする上、 高
も存在 流通まで波及する
性能及び商品マスタデータとの連携方式を整備、データ検証を検討。

ロボット導入の横展開性担保
ロボットが業務を行う施設環境の物理特性(材質、寸法、色、等)のガイ 物理特性毎に既存/新規の
3 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
ドライン化を検討。 どちらで実現可能かを整理
の必要条件であり、創出価値 高
の波及範囲が広い

対象物特定はロボット側の
ロボットが業務を行う対象物の物理特性(材質、寸法、重量、等)のガイ 対象物の規格は最適化されて
4 業務対象物の規格化(材質・寸法・重量)
ドライン化を検討。 おり変更は難しい
技術革新(画像認識、等)でも 低
実現可能

施設空間内でロボットと共存することとなる一般消費者の間での、安全 ステークホルダーが多い上、
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成 ロボット普及に必要な部分で、
5 (消費者啓発を含む) / 人共存運用ガイドライン整備
に関する共通理解醸成に向けた取組の促進。JISY1001やRRI、 様々な活動の整合も取る必要
創出価値の波及範囲が広い 中
COCNの活動等も踏まえてガイドライン化を検討。 もあり時間を要する

無人レジ普及は、幅広いプ
年齢判定機能付き無人レジの運用に関する検討 無人レジ対応に向けて年齢認証方式、検出機器性能を定義し、運用ル 実装方法が研究~実証段階
6 (年齢推計アルゴリズム要件を含む) ールを整備。 にあり
レーヤにとって喫緊性が高い 高
課題で、導入効果改善幅大

主にコンビニを対象施設と
「未だ現金が主流な一部決済の電子マネー化」および、「紙証跡保管 巻き込むステークホルダー
7 代行決済業務の電子化推進
の商習慣を変える電子証跡化」の検討。 も前向きに検討中な模様
する施策のため、波及範囲は 中
限定的

37
施設 小売・飲食
6 接客 ロボット実装モデル構築 管理 小売 飲食
食品

商品データ整備、販売規制緩和を進め、商品認識と顔認証の自動化によるセルフレジ
の有効利用対象を最大化する(商品データは欠品管理・商品案内などへも活用)。
現状 目指す姿
人手対応 凡例: 要人時(イメージ) 小売側 消費者側 ロボット 実装されている環境整備施策
1

通常 自由 バーチャル
決済 決済 環境 2
ロボットと商品情報の連携標準化
ロボット周辺
環境設計 3

認証 自由 フィジカル
決済 環境 4
決済
年齢認証
5

代行 … ロボット運用 法規/ 6 年齢判定機能付き無人レジの運用に関する検討


決済 消費者 現金 判子押印 送付先別 ルール整備 運用等 (年齢推計アルゴリズム要件を含む)
認証 決済 領収書(紙)発行 仕分け 7
代行決済業務の電子化推進

セルフレジは消費者側が 欠品管理や商品
商品の自動認識が可能
人/ロボ対応 1つずつバーコード商品 ロボット実装モデル 案内へ展開
となり、大幅な手間を削
認識する必要があり、そ
減、普及・活用拡大(自
の手間が故に、中大規 … …
通常 自由
模店舗を中心に普及・
通常 動認識できない商品は
決済 決済 折角セルフレジを 決済 人が手打ち対応) 決済の運用方法によっては、
活用が進まない(結局人 導入しても人時削 一部人手が残る可能性もある
レジに並んでしまう) 減効果は限定的 顔認証・属性分析
OK/要チェック
が、大幅な人時削減が可能
店舗における年齢認証 (年齢推定)技術
認証 自由
を要する決済時の対面 認証 本人認証は依然
の活用により人に
決済 決済
販売規制により人手で 決済 よる年齢確認の
人手の可能性あり
年齢認証 の確認が必須 顔認証・属性分析 or 本人認証
手間を大幅削減

代行 … 代行 …
決済 消費者 現金 判子押印 送付先別 決済 電子押印・証跡発行
払込票・決済の電子化
認証 決済 領収書(紙)発行 仕分け (それに伴う送付先別自動仕分け)
寄付金・貸金返済・送金の電子 送付先に応じた紙 各種代行決済の電子 電子証跡のため、
決済を規制する資金決済法によ 証跡の仕分けには 化により代行業務の 送付先に応じて自
り人手での対応が発生 膨大な人時が必要 店頭対応を削減 動で仕分けされる

38
施設 小売・飲食
6 接客 ロボット実装モデルのROI試算 1/2 管理 小売 飲食
食品

◼ 3年間の累積コストについて試算し優位性を比較
◼ 考慮施策(環境整備施策・横展開施策)は「ロボットと商品情報の連携標準化」「年齢判定機能付き無人レジの運用ルール整備(年齢推
前提条件 計アルゴリズム要件を含む)」「リース支援」「メンテシェアード化」
◼ ロボットならではの付加価値や、ロボット導入による付加価値へのマイナス影響は未考慮(例:来訪者への心理負担やその影響)
◼ 対象施設については、1F構造で施設面積200㎡、バックヤード比率30%、フロントヤード面積140㎡の小規模店舗を想定(コンビニ、小規
模スーパー相当)
◼ 接客業務は365日実施と想定
◼ 接客担当者は、通常決済・認証決済・代行決済を行う
◼ 接客は、1レジ1人体制で、繁忙度に応じて1~3レジで業務を分担して行い、延べ約13人時の業務となる
◼ セルフレジを3台導入し、接客業務をセルフレジ化して人員削減したいが、現状は年齢認証や代行対応については人手で行う必要がある
ため、通常決済(約47%)のみセルフレジ化、認証決済・代行決済を人が担当、延べ約7人時の業務となっている
✓ 現状のセルフレジは消費者が商品1つずつのバーコードを読み取る必要があるので、中規模以上の店舗で導入が進んでいない
◼ 環境整備後は、認証決済の年齢認証の曖昧な場合の対応を除いてすべてをセルフレジ化するため、延べ1.65人時の業務となる見込み
人手コスト ✓ 日商(50万円/店)に酒・たばこの平均売上割合(15%・25%)を乗じた後、各平均単価(150円・500円)で除すことで、各販売数量
(500個/店・ 250個/店)を算出
✓ 酒は半数をパック(6本)買いで半数を1本買い、たばこは半数をカートン(10箱)買いで半数を2箱買いと仮定、各レジ対応回数(
292回・75回)を算出
✓ 酒とたばこを同時に購入する確率(10%)、人手による年齢認証対応が発生する確率(30%)を勘案すると、従業員が年齢認証
業務を行う回数(99回)が算出されるので、最後に年齢認証1回要する人時(1分=1/60人時)を乗じて、 年齢認証に要する人時:
1.65人時/日・店と想定
◼ 年齢認証のみの場合、既存の通常決済(約47%)対応の倍の6台必要だが、商品データ構築により商品認識速度が向上すれば、再び3
台で対応可能となる想定
◼ 人の時間当たりコストは、1,200円/時とする。(最低賃金に、採用コスト、通勤手当、保険料を考慮)
◼ 現状は、200万円
◼ 環境整備後は、月額リースで2.9万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
ロボット
✓ リース事業者視点での償却期間を、SWアップデートなどを加味して、最大耐用年数10年、償却期間5年と想定⇒月額4.2万円
本体コスト ✓ スケール化により部品調達、アセンブリコスト、開発費償却効率化や、開発工数削減(コマンド開発など)を実現し、3割コストダウ
ンし2.9万円/月
◼ 現状は3万円/月
ロボット
◼ 環境整備後は、月額リースでメンテコスト:1万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
メンテコスト ✓ メンテナンス共同運営化やスケール化(普及拡大)により、オペレーション効率を高めメンテ費用を3割程度とする
ロボット ◼ ロボット初期導入に向け、マップ構築や現地調整で導入先拠点1箇所につき、200万円の導入初期コストが発生(台数とは連動せず、1-2
導入初期コスト か月分のエンジニアリング費)

環境整備コスト ◼ 商品データ構築にかかる環境整備費用は、自動認識セルフレジ1台につき月額1万円/台
出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

39
施設 小売・飲食
6 接客 ロボット実装モデルのROI試算 2/2 管理 小売 飲食
食品

環境整備を推進してセルフレジの処理能力を向上することで、大幅なコスト低減が見
込め、投資に値することが確認される。当該業務の人時圧縮分を他の人手不足業務
に充当することで、コスト削減以上の価値創出が見込める。
現状 目指す姿

ロボット実装モデル ロボット実装モデル ロボット実装モデル


人手対応 人/ロボ対応
(年齢認証のみの場合) (連携標準化も加えた場合) (リース販売も加えた場合)

単位(円) 人手コスト ロボット本体コスト ロボットメンテコスト ロボット導入初期コスト 環境整備コスト

21,328,100
20,293,460
0 2,000,000 0
2,000,000
17,082,000 2,160,000
0
0 0 3,240,000
0
13,828,100
1,080,000
6,000,000 2,000,000
1,080,000 9,478,100
15,000,000
17,082,000 1,080,000
2,000,000
7,500,000 1,080,000
9,053,460
3,150,000

2,168,100 2,168,100 2,168,100

13人時/日(レジ関連のみ) 6.9人時/日 1.7人時/日


出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

40
施設 小売・飲食
6 商品陳列 ロボット実装モデル構築 管理 小売 飲食
食品

物理環境要件定義と商品データ整備を進め、商品認識走行ロボットによる、期限切れ
POP検出や欠品管理、中長期的にはバックヤードからの商品搬送などへも展開。
現状 目指す姿

人手対応 凡例: 要人時(イメージ) 小売側 消費者側 ロボット 実装されている環境整備施策


1
デジタルマップ構築
バーチャル
環境 2
… … … … ロボットと商品情報の連携標準化
ロボット周辺
環境設計 3
施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
フィジカル
環境 4

5 消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成(消費者啓発を含む)
/ 人共存運用のガイドライン整備
搬入 在庫管理 探索→品出し 陳列・前陳 欠品管理・販売許容・発注 ロボット運用 法規/ 6
ルール整備 運用等
7

人/ロボ対応 ロボット実装モデル

商品の自動認識が可能
期限切れPOP検出業務だけ となり、欠品管理なども
… …を担当しているため、費用対
… … … … …
担当することで、人時削 …
効果が見合わない 期限切れPOP 減効果が拡大 期限切れPOPの修正や
の修正は人手 欠品補充などは依然人手

搬入 在庫管理 探索→品出し 陳列・前陳 ベンダー規格のスペック


欠品管理・販売許容・発注 搬入 在庫管理 探索→品出し 陳列・前陳施設の物理環境をロボット
欠品管理・販売許容・発注
で適用可能な店舗・空間 フレンドリーにして、適用
にしか導入できない 可能な店舗・空間を拡張

41
施設 小売・飲食
6 商品陳列 ロボット実装モデルのROI試算 1/2 管理 小売 飲食
食品

◼ 3年間の累積コストについて試算し優位性を比較
◼ 考慮施策(環境整備施策・横展開施策)は「ロボットと商品情報の連携標準化」「リース支援」「メンテシェアード化」(商品陳列の場合、「施
前提条件 設の物理特性の標準化」は効果が限定的なので、今回は対象外)
◼ ロボットならではの付加価値や、ロボット導入による付加価値へのマイナス影響は未考慮(例:来訪者への心理負担やその影響)

◼ 対象施設については、1F構造で施設面積1,800㎡、バックヤード比率30%、フロントヤード面積1,260㎡の中規模店舗を想定(中規模ス
ーパー相当)
◼ 商品陳列業務は365日実施と想定
◼ 商品陳列担当者は、バックヤードでは搬入・在庫管理・商品探索を、そして店出し後にフロントヤードでは陳列・前陳・欠品管理・販売許
容・発注を行う
➢ 本モデルのロボットはフロントヤードでの商品認識が主な機能なため、対象とする業務は(店出し・)陳列・前陳・欠品管理・販売許容・
人手コスト 発注となる
◼ 商品陳列は、開店前や閉店後、他業務の隙間時間に分担して行なっており、延べ約60人時の業務となる
◼ ロボットを1台導入し、商品陳列業務をロボットに担当させ人員削減したいが、現状は期限切れPOPの検出(約4%)しかできないため、そ
の他の業務は人が担当、延べ約58人時の業務となっている
◼ 環境整備後は、商品データ構築により、期限切れPOP検出以外にも、欠品検出や販売許容確認などの業務(約20%)も対応可能となる
ため、人はその他の陳列・前陳・欠品補充・許容切れ商品の除去などを対応するだけで良くなり、延べ約48人時となる見込み
◼ 人の時間当たりコストは、1,200円/時とする。(最低賃金に、採用コスト、通勤手当、保険料を考慮)

◼ 現状は、300万円
◼ 環境整備後は、月額リースで3.5万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
ロボット
✓ リース事業者視点での償却期間を、SWアップデートなどを加味して、最大耐用年数10年、償却期間5年と想定⇒月額5万円
本体コスト ✓ スケール化により部品調達、アセンブリコスト、開発費償却効率化や、開発工数削減(コマンド開発など)を実現し、3割コストダウ
ンし3.5万円/月

◼ 現状は3万円/月
ロボット
◼ 環境整備後は、月額リースでメンテコスト:1万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
メンテコスト ✓ メンテナンス共同運営化やスケール化(普及拡大)により、オペレーション効率を高めメンテ費用を3割程度とする

ロボット ◼ ロボット初期導入に向け、マップ構築や現地調整で導入先拠点1箇所につき、200万円の導入初期コストが発生(台数とは連動せず、1-2
導入初期コスト か月分のエンジニアリング費)

環境整備コスト ◼ 商品データ構築にかかる環境整備費用は、商品認識走行ロボット1台につき月額1万円/台

出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

42
施設 小売・飲食
6 商品陳列 ロボット実装モデルのROI試算 2/2 管理 小売 飲食
食品

環境整備を推進してロボットによる商品陳列を可能にすることで、コスト低減が見込め、
投資に値することが確認される。当該業務の人時圧縮分を他の人手不足業務に充当
することで、コスト削減以上の価値創出が見込める。
現状 目指す姿

人手対応 人/ロボ対応 ロボット実装モデル

単位(円) 人手コスト ロボット本体コスト ロボットメンテコスト ロボット導入初期コスト 環境整備コスト

78,840,000 81,766,400
0 0 0 3,000,000 1,080,000 0
0 2,000,000
67,052,000
360,000
360,000 2,000,000
1,260,000

78,840,000 75,686,400
63,072,000

60人時/日(陳列関連のみ) 57.6人時/日 48人時/日


出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

43
施設 小売・飲食
1 既存業務の全体俯瞰 と 2 重要検討課題(=検討対象業務)の特定 管理 小売 飲食
食品

人時や協調余地の大きさ、ロボット活用意義に基づき、 「配膳・下膳」「調理・洗浄」等
を優先すべき検討対象業務としてロボットソリューション導入の加速を図ることを合意。
既存業務の全体俯瞰 重要検討課題(=検討対象業務)の特定
現状必要な ユーザー企業間 ロボットの 検討
業務機能の全体像 Not Exhaustive 評価
人時の大きさ の協調余地 活用意義 優先度

配膳 大 大 中~高 中~高
• 配膳下膳が最もロボット活用実現性の高く、取組優先度
配膳・ 高い
下膳 大 大 高
• 特に、下膳は配膳と比べてもロボット化の心理的障壁なく、

下膳
進めやすい

… … … … …

調理 大 小~中 高 • 皿や調理機器の洗浄工程は、単調/過酷で労働者離反 中
調理・ の原因になりがち
洗浄 • 特に、(調理工程等と比べ)皿洗浄は、各社業務の共通
皿洗浄(調理機器洗浄含) 大 大 高 性が高く、本WGで取り組む意義の高い業務課題である 高

床清掃 中~大 大 高 • 皿や調理機器の洗浄工程は、単調/過酷で労働者離反 中~高


施設 の原因になりがち
管理 • 特に、(調理工程等と比べ)皿洗浄は、各社業務の共通
… … … … 性が高く、本WGで取り組む意義の高い業務課題である …

受付・
… … … … …
案内

44
施設 小売・飲食
3 ロボット実装仮説の構築 と 4 現行オペレーションの課題把握 管理 小売 飲食
食品

ロボット実装のあるべき姿に向けた現行オペレーションの課題を抽出。業務毎に課題
が異なるため、それぞれ環境整備施策を検討する必要あり。
ロボット実装仮説の構築 現行オペレーションの課題把握

バック フロントヤード バックヤード


他業界と共通している業務機能も存在するが、バックヤードを中心に空間制
約が厳しいため、飲食店舗で活用するにはロボットのカスタマイズが必要

×
床清掃
バックヤードでは空間制約が厳しいため、従業員と共存して運用するにしても
× 安全要件が存在。一方、バックヤードと比較すると空間制約の緩いフロント
× × × ヤードは、消費者混在のため更に安全要件が厳しくなる

食洗台に 食洗台を
バック
テーブル テーブル テーブル 残飯 事前の 食器を配置 取り出し、
ヤード
まで運搬 に配膳 から下膳
まで運搬
処理 水洗い 食洗機に 食器を 業界としてプレーヤが非常にフラグメント化しているため、空間制約を充たす
挿入・洗浄 仕分け カスタマイズや、安全要件を充たす開発をしても、大してスケールしない

45
施設 小売・飲食
5 環境整備施策の構築 管理 小売 飲食
食品

施策の方向性に基づき、ロボットの実装効果拡張に向けた環境整備施策を規定。

環境整備施策の構築

施策レイヤー 重点検討課題

配膳・下膳 調理・洗浄 施設管理

配膳 下膳 調理 皿洗浄 床清掃
1

バーチャル 厨房機器連携推進(I/F規格化)
環境

ロボット周辺
環境設計 2 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
※バックヤードを中心に空間制約が厳しいケースが多く、施設側での対応が難しい場合は、
フィジカル ロボット側のカスタマイズ要件を標準化することも要検討
環境 3
業務対象物の規格化(材質・寸法・重量)
※容器(グラス・皿等)に求める標準要件などを規定

4
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成(消費者啓発を含む) / 人共存運用ガイドライン整備
※特に消費者混在となるフロントヤード(バックヤードに比べ空間制約は緩いが、安全要件が厳しく導入できない)
ロボット運用 法規/
ルール整備 運用等 5 業務集約の視点も
含めた食器洗浄業務
省人化に向けた検討

46
施設 小売・飲食
5 優先検討施策の絞り込み 管理 小売 飲食
食品

各環境整備施策について、実現の容易性と実現効果の規模感に基づき優先順位を設
定。優先度:高に分類された施策を優先検討施策として深掘り実施(詳細は後述) 。
優先検討施策
環境整備施策 凡例: 検討施策 概要 実現の容易性 実現効果の規模感 優先度

厨房機器とロボットとの連携の
「ロボット-厨房機器間の接続経路方式について、短期的にはユースケ 調理工程の自動化による省人
規格化を実現しても、実際に
ースを取り纏め、中長期的にはガイドライン化」することを検討。その検 化効果は大きい(省人化の達
1 厨房機器連携推進(I/F規格化)
討を踏まえて、必要に応じて「ロボット-厨房機器でやり取りするコマンド
調理工程の自動化を一定範
成には調理の前後工程を含

囲で実現に至るには技術的
内容と形式の規格化」を実施。 めた自動化が必要)
難度が高い

ロボットが業務を行う施設環境の物理特性(材質、寸法、色、等)のガイ
ドライン化を検討。 ロボット導入の横展開性担保
物理特性毎に既存/新規の
2 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) ※特に飲食では、バックヤードを中心に空間制約が厳しいケースが多
どちらで実現可能かを整理
の必要条件であり、創出価値 高
く、施設側での対応が難しい場合は、ロボット側のカスタマイズ要件を の波及範囲が広い
標準化することも要検討

対象物特定はロボット側の
ロボットが業務を行う対象物の物理特性(材質、寸法、重量、等)のガイ 対象物の規格は最適化されて
3 業務対象物の規格化(材質・寸法・重量)
ドライン化を検討。 おり変更は難しい
技術革新(画像認識、等)でも 低
実現可能

施設空間内でロボットと共存することとなる一般消費者の間での、安全 ステークホルダーが多い上、
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成 ロボット普及に必要な部分で、
4 (消費者啓発を含む) / 人共存運用ガイドライン整備
に関する共通理解醸成に向けた取組の促進。JISY1001やRRI、 様々な活動の整合も取る必要
創出価値の波及範囲が広い 中
COCNの活動等も踏まえてガイドライン化を検討。 もあり時間を要する

中国などで実現例はあるが、 食器洗浄業務の省人化は、人
飲食分野は特にバックヤードの空間制約が厳しくロボット導入の難易 日本では容器種類の多さ・容 時削減に加え、離職率低下の
業務集約の視点も含めた
5 食器洗浄業務省人化に向けた検討
度が高い。このため、複数店舗の業務を集約して食器洗浄を行う仕組 器ストックスペースの制約によ 効果もある(集約という視点は 中
みについても検討。 り難度が高い(但し、特定用途 大型食洗ロボ設置が困難な飲
向けの実現性はあると想定) 食店に対しても有効な打ち手)

47
施設 小売・飲食
6 配膳・下膳 ロボット実装モデル構築 管理 小売 飲食
食品

現状飲食店舗で人と協働可能な移動ロボットは存在しない上、店舗毎に規格設計が
必要なため、他業界とのロボットの共通仕様と飲食独自の運用の検討が必要。
現状 目指す姿
人手対応 凡例: 要人時(イメージ) 小売側 消費者側 ロボット 実装されている環境整備施策
1
バーチャル
… … … … … 環境
2
ロボット周辺 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
環境設計
フィジカル
環境 3

4
食事テーブル 食事をテーブル 食器をテーブル 食器をバックヤード 消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成(消費者啓発を含む)
残飯を処理
まで運搬 に配膳 から下膳 まで運搬 / 人共存運用ガイドライン整備
ロボット運用 法規/
ルール整備 運用等 5

人/ロボ対応 テーブルへの配膳、下膳 ロボット実装モデル テーブルへの配膳・下膳、


全体、残飯処理は人手 残飯処理は消費者

人と同一空間での 接客
… … … …
協働を志向すると、 水準
充分な稼働範囲・
速度を確保できない
低~中
運搬はロボットに任せ、テーブルへの配膳・下膳、残飯処理は消費者が行う

× … … …

接客
水準
食事テーブルまで 食事をテーブル 食器をテーブル 食器をバックヤード
ロボットが運搬 に配膳 から下膳 まで運搬
残飯を処理 中~高
運搬はロボットに任せ、テーブルへの配膳・下膳、残飯処理は従業員が行う
各店舗の物理空間に
応じた規格設計が必要 施設の物理環境をロボット テーブルへの配膳・下膳、
で汎用ロボットとして多 フレンドリーに標準化すること 残飯処理は依然人手
店舗に導入できない で複数店舗導入を可能とする

48
施設 小売・飲食
6 配膳・下膳 ロボット実装モデルのROI試算 1/2 管理 小売 飲食
食品

◼ 3年間の累積コストについて試算し優位性を比較
前提条件 ◼ 考慮施策(環境整備施策・横展開施策)は「施設の物理特性の標準化」「リース支援」「メンテシェアード化」
◼ ロボットならではの付加価値や、ロボット導入による付加価値へのマイナス影響は未考慮(例:来訪者への心理負担やその影響)

◼ 対象施設については、(平均)10人体制で営業している飲食店舗(約100人収容)を想定
◼ 365日営業のため、配膳・下膳業務も毎日発生と想定
◼ 配膳・下膳は、一般的な店舗のホール人員比率(60%)に基づき6人体制、営業時間を10:00-22:00の12時間と想定した際の、ホール業
務72人時のうち、3割程度を占めていると仮定、延べ約22人時の業務となる
◼ 低速走行ロボットを2台導入し、配膳・下膳業務の約半分をロボットに担当させることで、延べ約11人時の業務となっている
◼ ロボットを2台導入し、ロボットと清掃人員が清掃バディとなり、床清掃をロボット、トイレ清掃を人が主に担当。しかし、現状はエレベータ
人手コスト 連携ができないため、ロボットのフロア移動(回収:3分、移動:9分、設置:3分)に2人時(0.25人時/フロア間×4回×2組)必要となるため
、トイレ清掃の10人時(1人時/フロア×10フロア)と、ロボットの床清掃後の人手仕上げ2人時(0.2人時/フロア×10フロア)と合計して、延
べ14人時の業務となっている
✓ 尚、ロボットの初期配置、最終回収には各5分/台要するが、清掃用具の運搬と同時に実施するので人時は増加しないと想定
◼ 環境整備後は、ロボットが自律移動するためフロア移動は必要なくなり、延べ12人時の業務となる見込み
◼ 人の時間当たりコストは、1,200円/時とする。(最低賃金に、採用コスト、通勤手当、保険料を考慮)

◼ 導入するロボットの仕様については、配膳スピードは人の約半分と想定
◼ 現状は、600万円
ロボット ◼ 環境整備後は、月額リースで7万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
本体コスト ✓ リース事業者視点での償却期間を、SWアップデートなどを加味して、最大耐用年数10年、償却期間5年と想定⇒月額10万円
✓ スケール化により部品調達、アセンブリコスト、開発費償却効率化や、開発工数削減(コマンド開発など)を実現し、3割コストダウ
ンし7万円/月

◼ 現状は3万円/月
ロボット
◼ 環境整備後は、月額リースでメンテコスト:1万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
メンテコスト ✓ メンテナンス共同運営化やスケール化(普及拡大)により、オペレーション効率を高めメンテ費用を3割程度とする

ロボット ◼ ロボット初期導入に向け、マップ構築や現地調整で導入先拠点1箇所につき、200万円の導入初期コストが発生(台数とは連動せず、1-2
導入初期コスト か月分のエンジニアリング費)

環境整備コスト ◼ 物理環境ガイドラインに従い、店舗最小限の対応にかかる環境整備費用は、300万円/拠点

出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

49
施設 小売・飲食
6 配膳・下膳 ロボット実装モデルのROI試算 2/2 管理 小売 飲食
食品

店舗内の物理環境規格にロボットを対応させ、低コストでの導入を促進することで、店
舗毎の個別対応では実現できなかった総コスト削減を達成可能。
現状 目指す姿

人手対応 人/ロボ対応 ロボット実装モデル

単位(円) 人手コスト ロボット本体コスト ロボットメンテコスト ロボット導入初期コスト 環境整備コスト


94,608,000 96,576,800
0 0 0 2,160,000 2,000,000 0 91,176,800
0 3,000,000 2,000,000
12,000,000 720,000
5,040,000

94,608,000
80,416,800 80,416,800

6人雇用(ホール関係のみ) 5人雇用+ロボット2台 5人雇用+ロボット2台


出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

50
施設 小売・飲食
6 調理・洗浄 ロボット実装モデル構築 管理 小売 飲食
食品

現状食器の仕分け業務から徐々にロボット化が進んでいるが、厨房の空間制約など
が大きな障壁となっているので、環境整備施策実装により洗浄自動化を目指す。
現状 目指す姿
人手対応 凡例: 要人時(イメージ) 小売側 消費者側 ロボット 実装されている環境整備施策
1
バーチャル 厨房機器連携推進(I/F規格化)
… … … 環境
2
ロボット周辺 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
環境設計
フィジカル
環境 3

4
残飯を処理して 食洗台に食器を配置 食洗機から食洗台を取り
食器洗浄機で洗浄
事前の水洗い 食洗機に挿入 出し、食器を仕分け ロボット運用 法規/
ルール整備 運用等 5
業務集約の視点も含めた食器洗浄業務省人化に向けた検討

人/ロボ対応 ロボット実装モデル

… …
人と同一空間での協働を
志向すると、充分な稼働
食洗機から食洗台を
速度を確保できない
取り出し、ロボットに
食器を流すのは人手 × … ×
×
残飯を処理して 食洗台に食器を配置 食洗機から食洗台を取り出し、 (必要に応じて)
食器洗浄機で洗浄 前処理・後処理も含めた洗浄の自動化
事前の水洗い 食洗機に挿入 ロボットが食器を仕分け 業務集約化

各店舗の厨房の 環境をロボットフレンドリーに標準化することで、 厨房の空間制約が大きくロボット導


前処理はすべて人手
空間制約が大きく 前処理も含めた洗浄工程全体をロボット化 入の難しい店舗の業務については、
導入できない (全体自動化および稼働速度確保) セントラル食洗工場に集約して実施

51
施設 小売・飲食
1 既存業務の全体俯瞰 と 2 重要検討課題(=検討対象業務)の特定 管理 小売 飲食
食品

人時や協調余地の大きさ、ロボット活用意義に基づき、 「盛付」「出荷物流」を優先す
べき検討対象業務としてロボットソリューション導入の加速を図ることを合意。
既存業務の全体俯瞰 重要検討課題(=検討対象業務)の特定
現状必要な ユーザー企業間 ロボットの 検討
業務機能の全体像 Not Exhaustive 評価
人時の大きさ の協調余地 活用意義 優先度
食材・容器供給
盛り付け
• 全体の5割以上の人時を要しており、業界全体として協調
計量 余地が非常に大きい(食材・容器供給は棟内物流と併せ
盛付 大 大 中
て検討すべき内容、蓋閉じはかなり自動化が進んでい

蓋閉じ
る)
ラベル貼付
品質検査
積み付け
出荷 • 全体の約2割の人時を要しており、業界全体としての協調
搬送・保管 中 大 中 余地も大きい 中~高
物流
仕分け
洗浄
前 カット • 現状要している人時は小さいため、上記2つに比べて優
小 中 高 先度は劣後 中
処理 殺菌
炊飯
過熱・冷却 • 現状要している人時は小さいため、上記2つに比べて優
加工 小 中 中 先度は劣後 低~中
ミキシング・配合
棟内 搬送 • 現状要している人時は小さいため、上記2つに比べて優
小~中 中 中 先度は劣後 低~中
物流 番重洗浄等

52
施設 小売・飲食
3 ロボット実装仮説の構築 と 4 現行オペレーションの課題把握 管理 小売 飲食
食品

ロボット実装のあるべき姿に向けた現行オペレーションの課題を抽出。業務毎に課題
が異なるため、それぞれ環境整備施策を検討する必要あり。
ロボット実装仮説の構築 現行オペレーションの課題把握

凡例: 施設側 消費者側 ロボット 対象商品により異なる品位(要求品質基準)を、量(内容量)と質(見栄えの綺


麗さ)の両側面から捉え、空間・作業速度・コスト要件を満たす適切なロボット
化アプローチの設計が必要

計量法について、法律・商習慣(取引先との契約規定)・社内規定のどのレイ
ヤーでの課題なのかを特定、その厳格性に応じた対応設計ができていない
(歩留まり低減のため、過量にも制限あり)

ラベル 品質 積み 搬送・
盛り付け 計量 仕分け 表示法について、法律・社内ルール・商習慣のどのレイヤーでの課題なのか
貼付 検査 付け 保管
を特定、その厳格性に応じた対応設計ができていない

ラベル発行後に品質検査で引っかかり、手直しが発生するため、結構な手戻
り工数が存在している

多様な商品について、盛付ラインの終端でターンテーブル上を回転する商品
仕分け先を読み
共通モジュールの 取り自動仕分け
を掴み、品質検査と並行して番重に積み付けるので、容器の多様性・回転速
自動計量、盛り付け 蓋閉じトップ 仕分け前 度への対応、更にマルチタスク性能が必要
自動盛り付け化 &ピッキング
人による最小限の シール化 一時保管
(ご飯、麺類:容器、食 把持しやすいよう
手直し ラベル張付 ・整列
材の自動供給ライン) 容器の特定個所 盛付の終了した商品は番重に詰められ棚で保管、出荷に併せて都度番重を
を標準化
取り出しては出荷先別仕分けに回されるが、その棚からの出し入れ工数が無

盛付後積み付けた番重から、出荷先別番重への積み替えに相当な工数を要
している(生産計画が全体最適化されていないので、同商品を複数回仕分け
る等の無駄が存在)

53
施設 小売・飲食
5 環境整備施策の構築 管理 小売 飲食
食品

施策の方向性に基づき、ロボットの実装効果拡張に向けた環境整備施策を規定。

環境整備施策の構築

施策レイヤー 重点検討課題

盛付 出荷物流

盛り付け 計量 ラベル貼り付け 品質検査 積み付け 搬送・保管 仕分け


1
商品情報の連携標準化(寸法・重量)

バーチャル 2
高精度な需要予測実現に向けた必要データ整備
環境

生産計画ツールの導入
ロボット周辺
環境設計 3
施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
フィジカル
環境 4
包装容器の特定個所標準化(材質・色)

ロボット運用 法規/ 盛り付け方式の標準化


ルール整備 運用等 (消費者の要求度合いの緩和に向けた取組を含む)

54
施設 小売・飲食
5 優先検討施策の絞り込み 管理 小売 飲食
食品

各環境整備施策について、実現の容易性と実現効果の規模感に基づき優先順位を設
定。優先度:高に分類された2施策を優先検討施策として深掘り実施(詳細は後述) 。
優先検討施策
環境整備施策 凡例: 検討施策 概要 実現の容易性 実現効果の規模感 優先度

小売分野の商品データの ロボット導入の横展開性担保
出荷物流の際にロボットが把持・仕分けするにあたって、対象物の寸
1 商品情報の連携標準化(寸法・重量)
法・重量を参照し最適配置できるよう商品情報との連携について検討。
取組と連携して進める するための有効な施策であり、 中
構想~研究段階の施策 創出価値の波及範囲が広い

ステークホルダーが多い上、
需要に対する生産量の適正化に向けて、小売と食品メーカーが協調し
店舗売上データには秘匿性 無駄な工程がなくなるため、
2 高精度な需要予測実現に向けた必要データ整備 、需要予測に必要なデータ範囲(環境データ等)を定義し、 管理・運用
もありエコシステム形成に 業務全体の創出価値大 中
方法について検討。
時間を要する

ロボットが業務を行う施設環境の物理特性(材質、寸法、色、等)のガイ
ドライン化を検討。
現状は構想~研究段階で、 ロボット導入の横展開性担保
※施設管理、小売・飲食の分野における標準化の内容に加えて、食品
3 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
分野特有の制約(既存工場の小スペースにライン設計を行う)を勘案し
他分野の動向などを踏まえて に寄与しうる施策で、創出価 中
検討を進めるべき 値の波及範囲が広い
、必要な物理環境特性を検討。また、新規施設における物理環境特性
も合わせて検討。

ロボット導入の横展開性担保
出荷物流の際にロボットが把持(吸着)し易くなるよう対象となる包装容 ステークホルダーは多いが、
4 包装容器の特定個所標準化(材質・色)
器の特定個所の物理特性(材質、色、等)の標準化を検討。 実装方法を検討する意義大
するための有効な施策であり、 高
創出価値の波及範囲が広い

「商品に対する消費者の要求度合いの緩和に向けた取組」を促進する 盛り付け業務の省人化は、
盛り付け方式の標準化 とともに、「その要求度合いを踏まえた盛り付け」について、短期的には ステークホルダーは多いが、 幅広いプレーヤにとって
5 (消費者の要求度合いの緩和に向けた取組を含む) ユースケースをとりまとめ、中長期的にはガイドライン化することを検討 実装方法を検討する意義大 喫緊性が高い課題で、 高
。 導入効果改善幅大

55
施設 小売・飲食
6 盛付 ロボット実装モデル構築 管理 小売 飲食
食品

現状一部品目の専用機から徐々に活用が始まっているが、多品目小ロットの惣菜工
場では効果が限定的なので、環境整備施策実装により盛付人時の大幅削減を目指す。
現状 目指す姿
人手対応 凡例: 要人時(イメージ) 小売側 消費者側 ロボット 実装されている環境整備施策
1

バーチャル
環境 2
高精度な需要予測実現に向けた必要データの整備
ロボット周辺
環境設計 3

フィジカル
環境 4
食材供給 蓋閉じ 仕分け前一時
計量、盛り付け
容器供給 ラベル張り 保管
5
ロボット運用 法規/ 盛り付け方式の標準化(消費者の要求度合いの緩和に向けた取組を含む)
ルール整備 運用等

人/ロボ対応 ロボット実装モデル
共通モジュール専用盛り付けラインと
ロボット盛り付けによる複合ライン型
一部専用機を導入はするものの 自動プロセスを構築、大幅な人時削減
依然として膨大な人手を要している

現状ロボットは導入されていない 共通モジュールの自動盛り付け化
(ご飯、麺類:容器、食材の自動
供給ライン) 蓋閉じ
エンドの消費者の受容性から品位を緩和 トップシール化 仕分け前一時
しないと、計量・盛り付けのロボット化は難 ロボットによる自動計量、盛り付け ラベル張り 保管
しい 食材供給 人手による最小限の手直し
消費者も含めた品位水準の緩和を啓発、
トップシール化なども許容される共通理解
の醸成により、ロボット化を容易に

56
施設 小売・飲食
6 (参考)盛り付けのロボットソリューションのイメージ 管理 小売 飲食
食品

各ロボットソリューションのユースケースが既に存在する他WGと違い、食品WGにはユースケー
スもそこで活用されるロボット(ソリューション)も存在しないため、その構築から始める必要あり。

(参考)現状の専用機例 構築されるユースケースのイメージ

共通モジュール専用盛り付けラインと
ロボット盛り付けによる複合ライン型
自動プロセスを構築、大幅な人時削減
アームで 半液状にして
対象を掴む 絞り出す

スクープで 共通モジュールの
対象を上から 自動盛り付け化
すくう(はみ
吸着して持ち
出た部分は
上げる

+
摺り切り)

対象を容器 ところてん
上部に集め 方式で押し ロボットによる
定量落とす 出し 自動計量、盛り付け

出所:インターネット展示会、DENSO, アラハタフードマシン, 三宝産業, 松田機械工業ホームページ

57
施設 小売・飲食
6 盛付 ロボット実装モデルのROI試算 1/2 管理 小売 飲食
食品

◼ 3年間の累積コストについて試算し優位性を比較
◼ 考慮施策(環境整備施策・横展開施策)は「盛付方式の標準化(消費者の要求度合いの緩和に向けた取組を含む)」「メンテフリーの低価
前提条件 格ロボット実現(ターゲット価格:100万円/台)」「ソフト開発、SI費用の業界共通化による低価格化(ターゲット価格100万円/台)」
◼ ロボットならではの付加価値や、ロボット導入による付加価値へのマイナス影響は未考慮(例:来訪者への心理負担やその影響)

◼ 対象施設については、盛付工程が20ライン存在する食品工場を想定(食品や容器の供給除く)
◼ 惣菜や弁当などの日配品は通年稼働であり盛付業務も365日発生と想定
◼ 盛付担当者は、食材の盛り付けから最終仕上げ・確認などを行う
◼ 盛付は、日勤180人(10人18ライン)体制、9時間稼働の1,620人時、夜勤90 (10人9ライン)人体制、9時間稼働の810人時と仮定すると
人手コスト 、延べ2,430人時の業務となる
◼ モデルとする1ラインについて、ロボットを10台導入し、初期的な盛り付け業務をロボットに担当させ、人は難度の高い食材への対応や盛
り付けの最終仕上げ・確認のみを行うことで、8人分の人作業を代替、ライン人員を10人から2人体制に削減、延べ486人時の業務とする
ことができる
◼ 人の時間当たりコストは、1,200円/時とする。(最低賃金に、採用コスト、通勤手当、保険料を考慮)

◼ 導入するロボットの仕様については、盛り付け速度は人の約半分と想定
ロボット ◼ 現状は、600万円
本体コスト ◼ 環境整備後は、100万円(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
✓ 導入初期費用の大半を占めるロボットアーム価格を、軸数を減らすことで低減(盛付工程自動化に多軸は不要と想定)

ロボット ◼ 現状は3万円/月
メンテコスト ◼ 環境整備後は、月額リースでメンテコスト:0万円/月(ロボットに予兆診断を具備)

◼ ロボット初期導入に向け、現地調整で導入先拠点1箇所につき、300万円の導入初期費用が発生(台数とは連動せず、2-3か月分のエン
ロボット
ジニアリング費)
導入初期コスト ✓ 現地の食材別の補正などが必要なため、導入負担大

◼ 消費者の要求度合いの緩和は消費者啓発に向けた取組が必要だが、事業者負担は限定的と想定
◼ しかし、消費者受容性を高めるためのトップシール化やフィルム封入にかかる環境整備費用は、トップシール包装設備2,500万円となる
環境整備コスト 見込み
◼ 当該ロボットは出荷物流の効率化にも寄与するが、それは飽くまで附帯効果と見做し、費用分担率を100%と仮定

出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

58
施設 小売・飲食
6 盛付 ロボット実装モデルのROI試算 2/2 管理 小売 飲食
食品

品質基準の緩和により、ロボットの低コスト化、普及によるスケール化を実現すること
で、費用対効果の見合う導入モデルを構築可能。
現状 目指す姿

人手対応 人/ロボ対応 ロボット実装モデル

単位(円) 人手コスト ロボット本体コスト ロボットメンテコスト ロボット導入初期コスト 環境整備コスト


3,193,020,000
0 0
0
0

現状ロボットは
3,193,020,000
導入されていない 1,341,604,000

500,000,000
0 3,000,000
200,000,000

638,604,000

2,430人時/日
- 486人時/日+ロボット200台
(盛り付けラインのみ)
出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

59
施設 小売・飲食
6 出荷物流 ロボット実装モデル構築 管理 小売 飲食
食品

現状包装容器も多品種小ロットにつきロボット化が難しいので、環境整備施策を実装
ロボットによる把持・仕分けを容易化して当該業務を自動化、大幅な人時削減を志向。
現状 目指す姿
人手対応 凡例: 要人時(イメージ) 小売側 消費者側 ロボット 実装されている環境整備施策
1
商品マスタデータとの連携推進(寸法・重量)
バーチャル
環境 2
高精度な需要予測実現に向けた必要データの整備
ロボット周辺
環境設計 3

フィジカル
環境 4
包装容器の特定個所標準化(材質・色)
仕分け前一時
方面別 or 店別仕分け
保管 5
ロボット運用 法規/
ルール整備 運用等

人/ロボ対応 ロボット実装モデル
方面別・店別に仕分けながら
一時保管パレットから人手で積み下ろし、 積み下ろし・積み付け可能なロ
再度方面別・店別のパレットに仕分ける際 ボット活用による省人化を実現
に膨大な人時が発生

現状ロボットは導入されていない
包装容器も多品種小ロットのため、材質・
寸法・重量などがすべて異なるものを把持 仕分け前一時 仕分け先を読み取り自動仕分け&ピッキング
するには高いアーム・ハンド技術が必要 保管・整列 把持しやすいよう、容器の特定個所を標準化
商品マスタ経由で各商品の包装容器特性と
行先を参照、容器の特定個所を標準化する
ことで、ロボットによる把持・仕分けを容易化

60
施設 小売・飲食
6 出荷物流 ロボット実装モデルのROI試算 1/2 管理 小売 飲食
食品

◼ 3年間の累積コストについて試算し優位性を比較
前提条件 ◼ 考慮施策(環境整備施策・横展開施策)は「包装容器の特定個所標準化」「リース支援」「メンテシェアード化」
◼ ロボットならではの付加価値や、ロボット導入による付加価値へのマイナス影響は未考慮(例:来訪者への心理負担やその影響)

◼ 対象施設については、出荷物流工程が1ライン存在するの食品工場を想定
◼ 惣菜や弁当などの日配品は通年稼働であり出荷物流業務も365日発生と想定
◼ 出荷物流担当者は、一時保管のための積み付けや、仕分け、積み崩し、再積み付けなどを行う
人手コスト 出荷物流は、5人体制、12時間稼働となると仮定すると、延べ60人時の業務となる
◼ ロボットを4台導入し、方面別・店別に仕分ける再積み付け業務をロボットに担当させ、人は一時積み付け(1人)と、出荷パレットの供給・
管理(2人)のみを行うことで、2人分の人作業を代替、ライン人員を5人から3人体制に削減、延べ36人時の業務とすることができる
◼ 人の時間当たりコストは、1,200円/時とする。(最低賃金に、採用コスト、通勤手当、保険料を考慮)

◼ 導入するロボットの仕様については、仕分け・積み付け速度は人の約半分と想定
◼ 現状は、600万円
ロボット ◼ 環境整備後は、月額リースで7万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
本体コスト ✓ リース事業者視点での償却期間を、SWアップデートなどを加味して、最大耐用年数10年、償却期間5年と想定⇒月額10万円
✓ 包装容器の特定箇所標準化、スケール化により部品調達、アセンブリコスト、開発費償却効率化や、開発工数削減(コマンド開
発など)を実現し、3割コストダウンし約7万円/月

◼ 現状は3万円/月
ロボット
◼ 環境整備後は、月額リースでメンテコスト:1万円/月(環境整備により普及が拡大、スケールメリットを享受できる将来像を想定)
メンテコスト ✓ メンテナンス共同運営化やスケール化(普及拡大)により、オペレーション効率を高めメンテ費用を3割程度とする

◼ ロボット初期導入に向け、現地調整で導入先拠点1箇所につき、200万円の導入初期費用が発生(台数とは連動せず、1-2か月分のエン
ロボット
ジニアリング費)
導入初期コスト ✓ 容器の特定個所標準化を進めることで現地の導入コスト最少化

◼ 容器の特定個所の標準化は、ガイドラインに沿って調達先への依頼となるため追加コストはないものと想定
✓ 調達先の容器ベンダーでは金型や材料・塗料の見直しなど発生するが、量産品とすることで開発費用を回収
環境整備コスト ◼ 容器の把持を容易にするトップシール化にかかる環境整備費用のトップシール包装設備2,500万円は盛付側で償却するため、費用分担
率は0%と仮定

出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

61
施設 小売・飲食
6 出荷物流 ロボット実装モデルのROI試算 2/2 管理 小売 飲食
食品

品質基準の緩和により、ロボットの低コスト化、普及によるスケール化を実現すること
で、費用対効果の見合う導入モデルを構築可能。
現状 目指す姿

人手対応 人/ロボ対応 ロボット実装モデル

単位(円) 人手コスト ロボット本体コスト ロボットメンテコスト ロボット導入初期コスト 環境整備コスト


78,840,000
0 0
0
0
60,824,000
0
1,440,000 2,000,000
10,080,000

現状ロボットは
78,840,000
導入されていない

47,304,000

60人時/日 36人時/日+ロボット4台
-
(出荷工程のみ) (+トップシール)
出所:ADL推計(現状数値につき、一部事業部ヒアリングや二次情報に基づくが、一部仮置きの前提を含むため、前提条件に応じて享受できるスケールメリットは異なる)

62
Agenda

1. 検討概要

背景・目的 P2

体制・アプローチ P14

2. 検討成果

ロボット実装モデル構築(施設管理、小売、飲食、食品の4分野) P19

優先検討環境整備施策の詳細 P63

横展開の取組 P80

ロードマップ P86

63
施設 小売・飲食
5 ロボットフレンドリーな環境整備施策 管理 小売 飲食
食品

施設管理 小売 飲食 食品
ロボットとエレベータの連携標準化 ロボットと商品情報の連携標準化 厨房機器連携推進(I/F規格化) 商品マスタデータとの連携推進(寸法・重量)
ロボットと通信連携しやすい環境の構築のため、
各事項について、ロボットとの接続経路方式を コマンドI/Fの規格化
整理。具体的には、短期的にはユースケースを
とりまとめ、中長期的にはガイドライン化すること
を検討。また、ロボットとの間のコマンドI/Fの規格 小売店舗等においてロボット導入をし易くするために、共通の商品データを整備。 出荷物流の際にロボットが把持・仕分けするにあたって、対象物の寸法・重量を
化もあわせて検討。 これに向けて商品データの仕様、生成主体、管理・運用方法を定義。また、店舗での商品認識・商品情 参照し最適配置できるよう商品マスタデータとの連携について検討。
ロボットと各施設の設備間や、ロ 報取得に向けて、検出機器性能及び商品マスタデータとの連携方式の整備、データ検証を検討。
バ ロボットと扉の連携標準化
ボット間でやり取りするコマンド内
ー 同上 容と形式の規格化を検討。 ◼ 仕様:商品データの生成機器のスペックや、生成するデータの規格、等
生成主体:当該商品を製造している主体が生成する、生成する主体を一元的に設ける、等
チ ロボットと上位IT(統合施設管理)システムの
◼ コマンド内容:X階から ◼
◼ 管理・運用方法:商品データを保持/認識するのは、それぞれクラウド/エッジいずれにするか、
「ロボット-厨房機器間の接続経路方式について、短
期的にはユースケースを取り纏め、中長期的にはガ
Y階への移動コマンド、
ャ 連携標準化 等 データの更新・セキュリティ確保の手段、等 イドライン化」することを検討。その検討を踏まえて、 高精度な需要予測実現に向けた必要データ整備
ル 同上 ◼ 形式:送受信データ ◼ 検出機器性能:店舗で商品認識を行う際に活用する検出機器のスペック、等 必要に応じて「ロボット-厨房機器でやり取りするコマ
環 複数ロボット間の連携標準化
形式、変換方式 ◼ 商品マスタデータとの連携方針:商品マスタデータの保持や認識のあり方、データの更新・セ
キュリティ確保の手段、等
ンド内容と形式の規格化」を実施。

境 同上
ロ 需要に対する生産量の適正化に向けて、小売と食品メーカーが協調し、需要予
ボ ロボットと施設センサーの連携標準化 測に必要なデータ範囲(環境データ等)を定義し、 管理・運用方法について検
ッ 同上 討。

ト デジタルマップ整備
周 ロボット導入検討時のデジタルシミュレーションやロボットが施設内を移動・走行する上で必要な施設の地図データの品質(2D/3Dの要件含む)、生成主体、管理・運用方法について検討。

環 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色)
境 ロボットが業務を行う施設環境の物理特性(材質、寸法、色、等)のガイドライン化を検討。以下に、JIS B 8446-1やベンダー各社の情報を基に物理特性のイメージを記載。
整 〇新規施設対象(イメージ) ○既存施設対象(イメージ) ※ 特に飲食では、バックヤードを中心に空
備 ✓ 通路幅:最小通路幅1,000mm ✓ 段差:走行経路上に10mm以上の段差がない、電源モールが剥き出しでない(床マットは可) 間制約が厳しいケースが多く、施設側
での対応が難しい場合は、ロボット側
✓ 通路斜度:最大斜度5° ✓ 障害物:走行経路上に障害物がない、スイングドアは開放して退店可能(ゴンドラから600mm以上に販促物が
✓ 床材:タイルやコンクリート等の固形(硬い)素材(長 掲出していない) のカスタマイズ要件を標準化することも 左記の施設管理、小売・飲食の分野における標準化の内容に加えて、食品分
フ い毛足のものは難しい) ✓ 粉塵・水滴:走行経路上に粉塵や水滴がない 要検討 野特有の制約(既存工場の小スペースにライン設計を行う)を勘案し、必要な
ィ ✓ 壁材:ガラス・鏡は使用しない/使用する場合は透過・ ✓ 温度・湿度:10℃~35℃ 物理環境特性を検討。また、新規施設における物理環境特性も合わせて検討。
ジ ✓
反射度に制約を設定
保管場所:1立米の空間


照度:最小照度〇lx
営業・納品時間:24時間営業以外で閉店時間帯は無人、ロボット走行時間中は納品がない
カ ✓ 電源:保管場所近辺にAC100V給電が可能 ✓ 警備システム:走行範囲内の警備システムを解除可能
ル ✓ 通信環境:LTEで通信可能


業務対象物の規格化(材質・寸法・重量) 包装容器の特定個所標準化(材質・色)
ロボットが業務を行う対象物の物理特性(材質、寸法、重量、等)のガイドライン化を検討(食品分野の「包装容器の特定個所標準化(材質・色)」と同様の施策)。
出荷物流の際にロボットが把持(吸着)し易くなるよう対象となる包装容器の特定
ロボットと充電ステーションの連携標準化(充電方式の規格化を含む) 個所の物理特性(材質、色、等)の標準化を検討。
◼ 材質:吸着しやすい素材を採用
「(異なるベンダーの)複数のロボット間で充電ステーションの設置個所のガイドライン化」を検討。ま
◼ 色:ロボットが認識しづらい透明やコンベアと同系色以外の色を採用
た、「充電ステーションの充電方式、スペックの規格化」を検討。

消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成(消費者啓発を含む) / 人共存運用ガイドライン整備 盛り付け方式の標準化(消費者の要求度合いの緩和に向けた


ロ 施設空間内でロボットと共存することとなる一般消費者の間での、安全に関する共通理解醸成に向けた取組の促進。JIS Y 1001やRRI、COCNの活動等も踏まえてガイドライン化を検討。 取組を含む)
ボ 防火扉連携に関する検討 年齢判定機能付き無人レジの運用に関する検討(年齢推計アルゴリズム要件を含 業務集約の視点も含めた食器洗浄業務
ッ む) 省人化に向けた検討
ト 法 無人レジ対応に向けて以下を検討。
運 規 ◼ 年齢認証方式:顔による本人認証、属性分析による年齢推計、判定不能時の人による最 「商品に対する消費者の要求度合いの緩和に向けた取組」を促進するとともに、
「その要求度合いを踏まえた盛り付け」について、短期的にはユースケースをとりまと
/

終確認など認証オペレーションの設計を行う。(認証の仕方や認証用データの保持の仕方、
用 運 安全性を損なうことなく、ロボットが防火扉と連携して施設内を移動するための業務オペレーションの
及びデータの更新・セキュリティ確保の手段、等 飲食分野は特にバックヤードの空間制約が厳しくロ
め、中長期的にはガイドライン化することを検討。
◼ 消費者の要求度合い:質(見栄え)、量(内容量)それぞれについて消
ル 用 あり方について、「バーチャル環境」の環境整備施策である「ロボットと扉の連携標準化」の内容も踏
◼ 検出機器性能:店舗で年齢認証を行う際に活用する検出機器のスペックや、検出用画像
の規格
ボット導入の難易度が高い。このため、複数店舗の
業務を集約して食器洗浄を行う仕組みについても
費者の受容性を充たす範囲内での水準(例:トップシール化)
ー 等 まえて検討。
検討。
◼ 盛り付け:盛り付け対象を特性や消費者啓発により緩和された消費
者の要求度合いを踏まえた、最適な盛り付けを定義

代行決済業務の電子化推進

「未だ現金が主流な一部決済の電子マネー化」および、「紙証跡保管の商習慣を変える電子証跡化」
備 の検討。

64
施設 小売・飲食
5 ロボットとエレベータの連携標準化(コマンドI/Fの規格化を含む) 詳細 管理 小売 飲食
食品

当施策では、HW/SW*の両面から環境整備を行うことで、個別開発の脱却による連携
コスト水準の合理化を実現する。
*HW(ハードウェア): ネットワーク接続経路方式のガイドライン整備/SW(ソフトウェア): コマンドI/Fの規格化
現状 目指す姿

ロボット→ELV連携を試みると発生する事象
課題のポイント
(イメージ)

HW(ELV本体) 実現難度(コスト)の高さ等に鑑み、環境整備施策としては対象外
“連携したい”
• ELV本体への接続口がない (接続口追加などの工事の実施orELVのリプレースが必要と想定)

ロボット/ ELV/
ロボットサーバ ELVサーバ
■接続経路方式のガイドライン整備
コスト等の判断基準の元、既設ELV状況に応じた接続経路例(接続階層/通信規格等)を示す
■ELV本体起因(古すぎ等)の問題 既設 現状パターンX
クラウド
Y Z W
HW(ネットワーク) ELV状況
XX基盤
ELV
サーバ
ELV

• ELVメーカーもベンダーも 方式A B C D
“そもそも物理的に接続口がないの (適した)
適切な接続方式を特定出
クラウド

で、無理です” 接続経路 ロボット


ロボット
XX基盤
ELV
ELV
サーバ サーバ

来ず、コストが上振れしがち
■施設内のELVの繋がるネットワークの問題 ✓ コスト(ELV制御システム、 ELV本体、 配線系、通信系でコストが発生)
適正の
✓ 拡張性(他メーカーのELVとも接続可能、他施設システムとも接続可能の二段階)
判断
✓ 信頼性(ハッキングに晒された際などに備えたセキュリティ担保)
“ケーブルを這わせるのに、¥〇〇 基準
✓ 導入期間(通信接続が整備されるのに要する期間)
程度のコストがかかります”

■ELV制御(SW)の問題 ■コマンドI/Fの規格化
ロボットメーカー横断で同じコマンド形式で通信がなされ、ELVメーカーのSW開発を共通化
“ロボットからのコマンドに応じて、 要件 コマンド内容 通信形式 ELV制御 ELV/
動作させるためのSW開発に¥〇 SW ロボット/ ロボットが指定の 上記コマンドに対し、多 ELVサーバ
〇程度のコストがかかります” ロボットサーバ 階から指定の階 X階からY階へ移動 001001X00Y くの人が乗車している場
• ELVメーカーからすると、ベンダ (A社) へ移動可能である したい …. 合を除き、人がボタンを
(X社)
ーごとに異なるコマンド・要 こと 押したのと同様に扱う
(Y社)
ELVの年代・設置状況等によるが、 件に個別に対応したくない (B社) … … … …

総じて高コストな請求により実現困難 … … … … (Z社)

(C社) ロボット-ELV間でやり取りする情 ロボットからの情


報と形式(プロトコル)の規格化 報に対すELV制
御内容要件」
*略称) HW: ハードウェア、SW: ソフトウェア、ELV: エレベータ

65
施設 小売・飲食
5 ロボットとエレベータの連携標準化(コマンドI/Fの規格化を含む) 詳細 管理 小売 飲食
食品

本検討のアウトプット
「ロボット-ELV間の接続経路方式について短期的にはユースケースを取り纏め中長期にはガイドライン化」および、「ロボット-ELVでやり取りするコマンド内容と形
式(プロトコル)の規格化」を整備することで、個別開発の脱却による合理的なコスト水準での実装を実現する

(HW面)
◼ 接続経路方式:施設の現状のネットワーク構造を踏まえた、最適なロボット-ELV間ネットワーク方式(ELV制御の階層構造、 ELVとロボットの接続階層、有線/無
線接続、等の分岐が存在)

(SW面)
◼ コマンド内容:X階からY階への移動コマンド、等(ロボットメーカーで共通化)
◼ 形式(プロトコル):送受信データ形式、変換方式(ロボットメーカーで共通化)

今後の継続検討対象
◼ 実証実験の実施
➢ 本検討の実証はELVに人と同乗する、またはロボット単独で乗車するケースを対象とする。
➢ 最適な接続経路を判断するための評価指標の明確化
✓ コスト(ELV制御システム、 ELV本体、 配線系、通信系でコストが発生)
✓ 拡張性(他メーカーのELVとも接続可能、他施設システムとも接続可能の二段階)
✓ 信頼性(ハッキングに晒された際などに備えたセキュリティ担保)
✓ 導入期間(通信接続が整備されるのに要する期間)

◼ ガイドラインの規定
➢ 施設の設備状況に応じた各接続方式の評価指標を定義、目的に応じて評価指標の重み付けを変更し、適切な接続方式を算出
➢ 情報通信が必要な内容を洗い出し、それに応じた型を設計、実証実験を通じて必要な内容を追加

ロードマップ
2020年度 Q1 2020年度 Q2 2020年度 Q3 2020年度 Q4 2021年度 2022年度 2023年度

関係会社の洗い出し・ 実証実験の実施 ガイドライン


関連企業や団体へのガイドラインの浸透
参加依頼 (コマンドI/Fの初期開発が完了するQ4のタイミングで実証範囲の拡張) の規定
規格化すべき対象の具体化
具体化した内容に応じた コマンドI/Fの
(専用運転、共同乗降時の コマンドI/Fの開発 関連企業や団体への規格の浸透
コマンドI/Fの素案設計 規格化
挙動、等)
インセンティブの検討

66
施設 小売・飲食
5 ロボットと扉の連携標準化(コマンドI/Fの規格化を含む) 詳細 管理 小売 飲食
食品

当施策では、HW/SW*の両面から環境整備を行うことで、個別開発の脱却による連携
コスト水準の合理化を実現する。
*HW(ハードウェア): ネットワーク接続経路方式のガイドライン整備/SW(ソフトウェア): コマンドI/Fの規格化

現状 目指す姿

ロボット→扉連携を試みると発生する事象
課題のポイント
(イメージ)

“連携したい”
HW(ELV本体) 実現難度(コスト)の高さ等に鑑み、環境整備施策としては対象外
• ELV本体への接続口がない (後付けアクチュエーターの設置or自動扉へのリプレース:が必要と想定)

ロボット/ 扉/
ロボットサーバ 扉サーバ
■接続経路方式のガイドライン整備
コスト等の判断基準の元、既設扉状況に応じた接続経路例(接続階層/通信規格等)を示す
■扉を開放できない(自動扉以外)問題 既設 現状パターンX
クラウド
Y Z W
HW(ネットワーク) 扉状況
XX基盤

サーバ

“そもそも自動扉以外の扉について • 扉メーカーもベンダーも 方式A B C D


(適した)
は物理的機構がないので、ロボット 適切な接続方式を特定出
クラウド
XX基盤

で開放するのは無理です” 接続経路 ロボット


ロボット
サーバ

サーバ

来ず、コストが上振れしがち
■施設内の扉の繋がるネットワークの問題 ✓ コスト(扉制御システム、 扉本体、 配線系、通信系でコストが発生)
適正の
✓ 拡張性(他メーカーの扉とも接続可能、他施設システムとも接続可能の二段階)
判断
✓ 信頼性(ハッキングに晒された際などに備えたセキュリティ担保)
“ケーブルを這わせるのに、¥〇〇 基準
✓ 導入期間(通信接続が整備されるのに要する期間)
程度のコストがかかります”

■扉制御(SW)の問題 ■コマンドI/Fの規格化
ロボットメーカー横断で同じコマンド形式で通信がなされ、扉メーカーのSW開発を共通化
“ロボットからのコマンドに応じて、 要件 コマンド内容 通信形式 扉制御 扉/
動作させるためのSW開発に¥〇 SW ロボット/ ロボットが指定の 上記コマンドに対し、多 扉サーバ
〇程度のコストがかかります” ロボットサーバ 階から指定の階 X階からY階へ移動 001001X00Y くの人が乗車している場
• 扉メーカーからすると、ベンダ (A社) へ移動可能である したい …. 合を除き、人がボタンを
(X社)
ーごとに異なるコマンド・要 こと 押したのと同様に扱う
(Y社)
扉の種類等によるが、 件に個別に対応したくない (B社) … … … …

総じて高コストな請求により実現困難 … … … … (Z社)

(C社) ロボット-扉間でやり取りする情報 ロボットからの情


と形式(プロトコル)の規格化 報に対す扉制御
内容要件」
*略称) HW: ハードウェア、SW: ソフトウェア、ELV: エレベータ

67
施設 小売・飲食
5 ロボットと扉の連携標準化(コマンドI/Fの規格化を含む) 詳細 管理 小売 飲食
食品

本検討のアウトプット
「ロボット-扉間の接続経路方式について短期的にはユースケースを取り纏め中長期にはガイドライン化」および、「ロボット-扉でやり取りするコマンド内容と形式
(プロトコル)の規格化」を整備することで、個別開発の脱却による合理的なコスト水準での実装を実現する

(HW面)
◼ 接続経路方式:施設の現状のネットワーク構造を踏まえた、最適なロボット-扉間ネットワーク方式(扉制御の階層構造、 扉とロボットの接続階層、有線/無線接
続、等の分岐が存在)

(SW面)
◼ コマンド内容:扉の開閉コマンド、等(ロボットメーカーで共通化)
◼ 形式(プロトコル):送受信データ形式、変換方式(ロボットメーカーで共通化)

今後の継続検討対象
◼ 実証実験の実施
➢ 最適な接続経路を判断するための評価指標の明確化
✓ コスト(ELV制御システム、 ELV本体、 配線系、通信系でコストが発生)
✓ 拡張性(他メーカーのELVとも接続可能、他施設システムとも接続可能の二段階)
✓ 信頼性(ハッキングに晒された際などに備えたセキュリティ担保)
✓ 導入期間(通信接続が整備されるのに要する期間)

◼ ガイドラインの規定
➢ 施設の設備状況に応じた各接続方式の評価指標を定義、目的に応じて評価指標の重み付けを変更し、適切な接続方式を算出
➢ 情報通信が必要な内容を洗い出し、それに応じた型を設計、実証実験を通じて必要な内容を追加

ロードマップ
2020年度 Q1 2020年度 Q2 2020年度 Q3 2020年度 Q4 2021年度 2022年度 2023年度

関係会社の洗い出し・ 実証実験の実施 ガイドライン


関連企業や団体へのガイドラインの浸透
参加依頼 (コマンドI/Fの初期開発が完了するQ4のタイミングで実証範囲の拡張) の規定
規格化すべき対象の具体化
具体化した内容に応じた コマンドI/Fの
(専用運転、共同乗降時の コマンドI/Fの開発 関連企業や団体への規格の浸透
コマンドI/Fの素案設計 規格化
挙動、等)
インセンティブの検討

68
施設 小売・飲食
5 ロボットと商品情報の連携標準化 詳細 管理 小売 飲食
食品

当施策では、商品データの生成から管理、活用までの全体の流れを環境整備すること
で、個別開発の脱却によるコスト水準の合理化を実現する。
現状 目指す姿

商品データ構築を試みると
課題のポイント
発生する事象(イメージ)
商品データを
小売 ベンダー/ 生成しよう”
■上流プレイヤーを巻き込んだ商品データ生成体制の構築
プレイヤー SIer 商品特性に応じて最適なプレイヤーが商品データを生成する体制を整備(メーカー・物流を
商品データの生成 巻き込むためには、生成するデータの規格化や店舗情報共有などインセンティブ設計が不
商品データを 小売とベンダー/SIerだけで生成すると、 可欠、また商品によっては商品データを生成しない判断も必要)
小売 小売 生成しよう” 重複生成が発生し、コストが膨 ナショナル プライベート
プレイヤー プレイヤー デリカ 生鮮 ほか
れ上がりしがち ブランド ブランド(PB)
メーカー 小売 生成しない

■商品データが満足に生成できない ■商品データの適切な管理体制の構築
商品データの管理 商品データの管理体制として、下記のような項目について整備が必要
“個社毎に商品データを生成する/商品 商品マスタも領域毎に事業者が異なっ  どのような構造で管理するか
ラインナップ変更に伴うアップデートを ているようにマスタデータ間の連携 ➢ 一元管理、分散管理(恐らく左記を組み合わせた階層構造になると想定)
行うのはコストかかりすぎ”  誰が管理主体となるか
体制が整備されておらず運用に
➢ 流通BMS協議会、ベンダー、国(SIP)、等
支障が出る恐れあり
■商品データを適切に管理できない

“統一的に管理しようにも ■商品データ連携による商品情報認識
主導するプレイヤーがいない”
商品データと連携することで商品の価格情報
商品データとの連携 など商品データには含まれない負荷情報を参照し、
■商品データと適切に連携できない レジや欠品管理業務の効率化に寄与
商品認識ができるだけでは価格認識
などは行えない
“商品データを活用するには
商品マスタデータとの連携が必須”

69
施設 小売・飲食
5 ロボットと商品情報の連携標準化 詳細 管理 小売 飲食
食品

本検討のアウトプット
商品データ共通整備に向けて商品データの仕様、生成主体、管理・運用方法を定義し、店舗での商品認識・商品情報取得に向けて検出機器性能および、商品マ
スタデータとの連携方式の整備、データ検証を検討。

◼ 仕様:商品データの生成機器のスペックや、生成するデータの規格、等
◼ 生成主体:当該商品を製造している主体が生成する、生成する主体を一元的に設ける、等
◼ 管理・運用方法:商品データを保持/認識するのは、それぞれクラウド/エッジいずれにするか、データの更新・セキュリティ確保の手段、等
◼ 検出機器性能:店舗で商品認識を行う際に活用する検出機器のスペック、等
◼ 商品マスタデータとの連携方針:商品マスタデータの保持や人強いのあり方、データの更新・セキュリティ確保の手段、等

今後の継続検討対象
◼ 実証実験の実施
➢ 既存の単体店舗における単機能ロボット導入を拡張させる実証実験の実施を想定
➢ SW面では「アプリ・店舗間データ連携・入出力の精度・速度とコスト感」、HW面では「商品データの生成機器とデータの規格」等が検証項目となる想定
◼ ガイドラインの規定
➢ 商品に応じた商品データの生成者の役割分担を定義、生成する商品データについても生成機器のスペックや生成するデータ規格を規定
➢ 商品データと連携が必要な内容を洗い出し、それに応じた最適な連携方式を規定

ロードマップ
2020年度 Q1 2020年度 Q2 2020年度 Q3 2020年度 Q4 2021年度 2022年度 2023年度

商品データを利用する
ユースケースから商品データ 実証実験Ⅰ 実証実験Ⅱ
ソリューションベンダーの巻き データ基盤に対する全体設計 他商流、企業が保有するデータ連携の拡大、
を生成する範囲の定義 拡張版デー
込み (例:小規模ブランド1つ× (例:データ生
タの要素技 関連プレーヤの巻き込み・業界全体への浸透
実証実験の計画と プロトタイプ 複数ロボットでデータ整備・ 成~学習識別
全体アーキテクチャ設計およ 術開発 (トレーサビリティ含めた物流改革や次世代店舗
検証などを実施) までのEtoE)
主要マイルストン、KPIの設計 データ基盤の構築 び基盤各機能の要件定義 などについても適宜要検討)
業界全体での利活用が浸透するためのインセンティブ設計・施策展開

70
施設 小売・飲食
5 (参考)「ロボットと商品情報の連携標準化」の創出価値 管理 小売 飲食
食品

当施策は、接客(セルフレジ普及)、商品陳列(期限切れPOP検出・欠品管理などの確
認業務の自動化)という業務機能(モデル)に留まらず、中長期的には物流改革(上流
の卸・物流領域の効率化)や次世代店舗(店舗バックヤード業務の効率化)にも資する
ため、非常に大きな創出価値をもたらすポテンシャルあり。

71
施設 小売・飲食
5 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) 詳細 管理 小売 飲食
食品

当施策では、施設HWの環境整備を行うことで、ベンダーが自社規定で開発したスペッ
クで適用可能な施設のみに導入している現状から脱却し、スケールメリットを享受でき
る状況を実現する。
現状 目指す姿

ロボット導入を試みると発生する事象 ■既存の規定を整理
課題のポイント
(イメージ)
建築基準法やバリアフリー法による、通路幅や天井高、階段等の規定内容をまとめ、ベン
ダーに共有することで、ロボットのスペックを検討する上で参照可能なように整備
ユーザーA 個別対応性が高く、スケー ※同時にユーザー側として変更の難しい物理環境については、業界標準などを纏める想定
環境A … ルメリットを享受できないこ
とで、費用対効果が合わず ■施設の物理特性の標準化
ロボットシステムA ロボット導入進まず 適応範囲の汎用化に向けて、設計レイアウトの在り方をガイドライン化、価値・効果の可視化
ベンダー
うちの施設で ※人共存とロボットのみとなど、ロボットの用途で場合分けが必要
使えるので導入 〇新規施設対象(イメージ)
SIer 検討します ✓ 通路幅:最小通路幅1,000mm
× ユーザーB
ロボットシステムB
✓ 通路斜度:最大斜度5°
✓ 床材:タイルやコンクリート等の固形(硬い)素材(長い毛足のものは難しい)
✓ 壁材:ガラス・鏡は使用しない/使用する場合は透過・反射度に制約を設定
うちの施設では ✓ 保管場所:1立米の空間
使えないので ✓ 電源:保管場所近辺にAC100V給電が可能
導入しません ○既存施設対象(イメージ)
■既存の施設設計に関する規定が
施設の物理特性 ✓ 段差:走行経路上に10mm以上の段差がない、電源モールが剥き出しでない(床
ベンダーに認識されてない • ベンダーからすると、施設ごと マットは可)
に異なる環境・設備に個別に対 ✓ 障害物:走行経路上に障害物がない、スイングドアは開放して退店可能(ゴンドラ
ベンダー 応したくない から600mm以上に販促物が掲出していない)
“施設に関する既存の規定項目が
分からないので汎用的なスペック ✓ 粉塵・水滴:走行経路上に粉塵や水滴がない
が規定できません” ✓ 温度・湿度:10℃~35℃
✓ 照度:最小照度〇lx
■施設側がロボットフレンドリーに設計
する上で参照可能な規定が存在しない ✓ 営業・納品時間:24時間営業以外で閉店時間帯は無人、ロボット走行時間中は納
品がない
ユーザー ✓ 警備システム:走行範囲内の警備システムを解除可能
“参照すべき規定がないので
✓ 通信環境:LTEで通信可能
整備もできません”

72
施設 小売・飲食
5 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) 詳細 管理 小売 飲食
食品

本検討のアウトプット
ロボットが業務を行う施設環境の物理特性(材質、寸法、色、等)のガイドライン化。JIS B 8446-1やベンダー各社の情報を基に物理特性のイメージを以下記載

〇新規施設でしか整備が困難なもの(イメージ) ○既存施設でも整備可能(既存+新規)なもの(イメージ)
✓ 通路幅:最小通路幅1,000mm ✓ 段差:走行経路上に10mm以上の段差がない、電源モールが剥き出しでない(床マットは可)
✓ 通路斜度:最大斜度5° ✓ 障害物:走行経路上に障害物がない、スイングドアは開放して退店可能(ゴンドラから600mm以上に販促物が
✓ 床材:タイルやコンクリート等の固形(硬い)素材 掲出していない)
(長い毛足のものは難しい) ✓ 粉塵・水滴:走行経路上に粉塵や水滴がない
✓ 壁材:ガラス・鏡は使用しない/使用する場合は ✓ 温度・湿度:10℃~35℃
透過・反射度に制約を設定 ✓ 照度:最小照度〇lx
✓ 保管場所:1立米の空間 ✓ 営業・納品時間:24時間営業以外で閉店時間帯は無人、ロボット走行時間中は納品がない
✓ 電源:保管場所近辺にAC100V給電が可能 ✓ 警備システム:走行範囲内の警備システムを解除可能
✓ 通信環境:LTEで通信可能

※特に飲食では、バックヤードを中心に空間制約が厳しいので、施設側での対応が難しい場合はロボット側のカスタマイズ要件の標準仕様規定による対応も要検討

今後の継続検討対象
◼ ロボット適合物理空間の数値指標具体化(実証実験の実施)
➢ ロボットのみ用途は既に様々な実証実験が行われているので、本検討の実証は人共存を対象とする
➢ 「具体的な定量値・内容に関する知見蓄積」「環境整備のコスト感(既設/新設、施設規模など必要に応じて場合分け)」等が検証項目となる想定
◼ ガイドラインの整備
✓ 建築基準法等、既に規定が存在する項目については、既存規定を参考にロボットスペックを算出
✓ 特に規定の存在しない項目については、人共存は実証実験の結果を受けて、ロボットのみ用途は現行の実証実験の知見を集約

ロードマップ
2020年度 Q1 2020年度 Q2 2020年度 Q3 2020年度 Q4 2021年度 2022年度 2023年度

業界横断的な共通仕様の方向性検討
各実証実験の結果を踏まえた共通仕様・
業界毎に独自の運用設計 業界毎の独自運用の最終化
施設の物理
実現したい絵姿の明確化 関連企業や団体への浸透
特性明確化
既存の規定・知見の集約
インセンティブの検討

73
施設 小売・飲食
5 包装容器の特定個所標準化(商品マスタデータとの連携推進) 詳細 管理 小売 飲食
食品

当施策では、容器の特定個所を標準化することで、容器特性が多種多様でロボットに
よる把持が難しい現状から脱却し、出荷物流をロボット化する(また、商品マスタ経由
で各商品の包装容器特性と行先を参照、ロボットによる把持・仕分けを更に容易化)。
現状 目指す姿

出荷物流業務にロボット導入を試みると
課題のポイント
発生する事象(イメージ)
“ロボット化したい”

ロボット/
惣菜工場
ロボットサーバ ■包装容器の特定個所標準化
多品種小ロットな包装容器すべてに対応可能なハンド+アームロボットを生産するのではなく、
“多品種小ロットで
コスト高止まり”
把持ロボットの低コスト化 容器の上面の重心位置に滑りづらい材質で平らな個所を設けるよう規格化することで、ロ
• ベンダーがすべての商品を把持 ボットに過剰なスペックを要求する必要がなくなる
■把持能力を充たすとコストが大きい できるようにロボットを設計す ※ロボットは吸着型での把持を想定
ると、包装容器は多品種小ロ ※また、容器の色についても、透明やコンベアと同系色を避けることで、ロボットにとって認識
“すべての商品を把持できる を容易化
ロボットを設計すると、 ットのため、コストが上振れし
¥〇〇程度のコストがかかります” がち
■容器が認識できない

“透明な容器やコンベアと同じ黒色
の容易だとロボットは認識できない” ■商品マスタデータ連携
各商品についているバーコード等から、商品マスタデータと連携することで下記情報を参照、
■仕分け先が把握できない 把持や仕分けを容易化
商品マスタとの連携  包装容器特性
“積み下ろし・積み付けを代替しよう
にも各商品の行先がロボットには ・同上 ➢ 寸法や重量、重心などを参照、把持(吸着)する際に、どの程度の吸着力で対象物を
把握できないから仕分けられない” ・商品の把持ができるだけでは仕分
把持すべきかを認識可能とする
 行先
け先は認識できない
取り扱う商品数や川下の物流の組み方にも ➢ どの方面・店行きなのかを参照、該当パレットに仕分け可能とする
よるが、総じて高コストな請求により実現困難

74
施設 小売・飲食
5 包装容器の特定個所標準化(商品マスタデータとの連携推進) 詳細 管理 小売 飲食
食品

本検討のアウトプット
「(吸着型で把持するロボットの実装を想定した場合)包装容器の上部の吸着する箇所の規格化」と「商品マスタデータから対象商品の特性データ(サイズ・重量・
重心など)を参照」することで、把持の難易度を下げ、商品に依存しない積み付け・仕分けを実現、低コスト化に繋げる

◼ 出荷物流の際にロボットが把持(吸着)する対象となる包装容器上部の特定個所の物理特性(材質、色、等)の標準化を整備
➢ 材質:吸着しやすい素材を採用
➢ 色:ロボットが認識しづらい透明やコンベアと同系色以外の色を採用

◼ 出荷物流の際にロボットが把持・仕分けする商品については、対象物の寸法・重量・重心などを参照し、最適配置にできるよう商品マスタデータとの連携を促進

今後の継続検討対象
◼ 実証実験の実施
➢ 上記含め、規格化すべき項目を洗い出し、どの項目を規格化することにより、ロボット導入ハードルはどの程度下がるのか、またどの程度コスト低減効果が
得られるのかを実証実験を通じて検証

◼ ガイドラインの規定
➢ 実証を通じて効果の見受けられた項目について、ガイドラインを規定

◼ 商品マスタデータの共有
➢ 商品マスタから共有してほしいデータ項目を洗い出し、共有体制を構築

ロードマップ
2020年度 Q1 2020年度 Q2 2020年度 Q3 2020年度 Q4 2021年度 2022年度 2023年度

実証が必要な項目選定
実証実験の実施 ガイドラインの
規定すべき項目の洗い出し 関連企業や団体へのガイドラインの浸透
運用設計 規定

インセンティブの検討

75
施設 小売・飲食
5 年齢判定機能付き無人レジに関する検討 詳細 管理 小売 飲食
食品

当施策では、デジタル活用型年齢確認の精度担保した業務オペレーションを検討する
ことで、レジ業務の消費者によるセルフ化を推進するものである。
現状 目指す姿

セルフレジ導入を試みると発生する事象
課題のポイント
(イメージ)
■関係法令の確認
レジ業務 認証決済の対人義務により 店舗における対面販売に関する法規制を確認(販売免許、未成年者飲酒禁止法、表示基準、
レジ業務の無人化に向けて 等)財務省が自販機販売について“機械”を認証方式として認可した事例については、重点
通常決済 認証決済 代行決済 セルフレジ等を導入しても 的に要確認
費用対効果が見合わない
■20歳未満に販売しないことが担保されるようにするためのデジタル
“対面販売に
人手がかかる” 活用型年齢認証の検討
ICカード認証、顔認証、属性分析(年齢推定) 、等の年齢認証方式を整理
最適な年齢認証方式を判断するための評価指標の明確化
■法規制が入り乱れている  カバー範囲(認証対象物の保有率、実際に当該方式を活用する登録率、等)
 認証精度(選択するに値する方式なのか、コストと相対で検討)
関係法令の確認と  認証速度(消費者が受容可能なペースで認証可能か)
“そもそもどの法律で対面販売義務が
 コスト(年齢認証機器本体、 配線系、通信系でコストが発生)
規定されているか曖昧” 年齢認証方式の確定  信頼性(ハッキングに晒された際などに備えたセキュリティ担保)
• 施設ごとに異なる方式に対応し
たくない ◼ 顔認証 ◼ 属性分析
■最適な年齢認証方式が分からない
➢ 顔写真を1枚登録するだけで高速・ ➢ 顔映像から各ユーザーの属性
“自販機で認可された年齢認証方式に 高精度な1対N認証(顔画像とデータ (年齢、性別、笑顔度、等)を
ついてメーカー側が自主的に取り下げ ベースの全保存顔で最も類似度の 推定
た事例などあり、結局どれが最適な方 高い顔を算出) ➢ 原則顔写真の事前登録は不要
式か分からない” ➢ 生体検知によりなりすましも防止

■年齢認証方式の実装コストが大きい
認証要件 ■年齢認証実施時のHW/SW面の要件の規格化
• 不要な個別対応によりコストが (HW面)顔認証・属性分析用の画像の撮影要件(例:ピクセル、枚数、画角、等)の規定
“最適な年齢認証方式が分かっても 上がったり、認証精度が落ちた (SW面)顔認証用の顔情報をどのような形式でクラウド/エッジいずれに保有/認証するのか
コストが高すぎると、導入が難しくなる” りするのは避けたい の規定

76
施設 小売・飲食
5 年齢判定機能付き無人レジに関する検討 詳細 管理 小売 飲食
食品

本検討のアウトプット
店舗での無人レジ対応に向けて年齢認証方式、検出機器性能を定義。

◼ 年齢認証方式:顔による本人認証、属性分析による年齢推計、判定不能時の人による最終確認など認証オペレーションの設計および、認証用データの保持や
認証するのは、それぞれクラウド/エッジいずれにするか、データの更新・セキュリティ確保の手段、等
◼ 検出機器性能:店舗で年齢認証を行う際に活用する検出機器のスペックや、検出用画像の規格

今後の継続検討対象
◼ 実証実験の実施
➢ ICカード認証、顔認証、属性分析を組み合わせ実証実験の実施を想定
➢ SW面では「当該認証方法のカバー状況やデータ連携・入出力の精度・速度とコスト感」、HW面では「顔認証・属性分析用画像の要件」等が検証項目となる
想定
◼ 業務オペレーションの検討
➢ 定義した評価指標の重み付けを設計して、最適な年齢認証方式を定義
➢ 顔認証・属性分析用の画像の撮影要件や、顔認証用の顔情報の保有/認証のやり方などを規格化

ロードマップ
2020年度 Q1 2020年度 Q2 2020年度 Q3 2020年度 Q4 2021年度 2022年度 2023年度

年齢認証方式と
実証すべき認証方式の選定 適切な認証方式の整理
評価指標の整理
実証実験の実施 運用ルール
追加項目の洗い出し 関連企業や団体への浸透
洗い出した項目の素案 の具体化
規定すべき項目の洗い出し
具体化 具体化した項目の見直し
関連法規制の確認

77
施設 小売・飲食
5 盛り付け方式の標準化(消費者の要求度合いの緩和に向けた取組を含む) 詳細 管理 小売 飲食
食品

当施策では、消費者の要求度合いを緩和しながら盛り付け方式を標準化することで、
専用機しかないため人時削減効果が限定的な現状から脱却し、盛付業務をロボット化
する。
現状 目指す姿

出荷物流業務にロボット導入を試みると
課題のポイント
発生する事象(イメージ)
“ロボット化したい”

ロボット/
惣菜工場
ロボットサーバ ■緩和された要求度合いに則った盛り付け方式の標準化
“多品種小ロットで ロボットによる盛り付け方 ご飯や麺類など多くの商品に使用される食材については、共通モジュール専用盛り付けライ
ンを設置、その他の食材のための盛り付けロボットと複合ライン型自動プロセスを構築
コスト高止まり” 式の標準化  アームを共通としながらハンドを複数使い分けルなど、各食材に応じた盛り付け方式を実
• ベンダーがすべての品目を計量 証を通じて検証
■計量・盛り付け能力を充たすとコスト大 ・盛り付けられるようにロボッ
トを設計すると、惣菜は多品
“すべての品目を計量・盛り付け
できるロボットを設計すると、
種小ロットのため、コストが上
¥〇〇程度のコストがかかります” 振れしがち

■品位水準の許容範囲が分からない
■消費者も含めた要求度合いに関する共通理解の醸成
ロボットで計量・盛り付けを行なった商品を実際に小売の店頭で販売し、消費者がどこまで許
“どこまで品位を落としても商品が
容可能なのか、実証実験を通じて、インセンティブ含めて検証、ガイドライン等で規定
売れるのか分からない” 消費者の要求度合いの緩  トップシール化
和 ➢ 中身の盛り付けの綺麗さで商品を選ぶという消費者行動がなくなるため、品位の緩
現状の品位水準を保ったまま計量・盛 和が可能
現状の品位水準で、すべての品目をロボット り付け業務をロボット化するのは技術  ロボット盛り付け商品のタグを付与
化するのは、高コストな請求により実現困難 的ハードルが非常に高い ➢ 品位に拘らない代わりに値引きを行うなどインセンティブ設計が重要(ロボット化によ
る余剰利益を生産・小売・消費者でシェア)
※品位のうち、量については法律についても要チェック

78
施設 小売・飲食
5 盛り付け方式の標準化(消費者の要求度合いの緩和に向けた取組を含む) 詳細 管理 小売 飲食
食品

本検討のアウトプット
「完成品を消費する一般消費者の間での、品位水準に関する共通理解醸成に向けて取組」の促進および、「盛り付け対象の特性・要求される品位水準を踏まえた
盛り付け」については短期的にはユースケースを取り纏め中長期的にはガイドラインを整備。

◼ 品位水準:質(見栄え)、量(内容量)それぞれについて消費者の受容性を充たす範囲内での水準緩和を目指す
➢ 質的側面では、品質を維持する技術開発を行うだけでなく、品質低下を感じさせない商品形態として売り出すなどのアプローチも要検討
✓ 例:トップシール化、等
➢ 量的側面では、適量を量る技術開発を行うだけでなく、表示の仕方や販売の仕方を変えることで厳密な重量を要件としないアプローチも要検討
✓ 例:量り売り、等

◼ 盛り付け:盛り付け対象を特性や消費者啓発により緩和された品位水準を踏まえた、最適な盛り付けを定義
➢ 例:充填盛り付け、等

今後の継続検討対象
◼ 実証実験の実施
➢ 質・量の両面から品位が分散してしまうことへの対処アプローチを洗い出し、どのアプローチが消費者の受容性を獲得しつつ、コストが見合うか実証実験を
通じて検証

◼ ガイドラインの規定
➢ 適切な品位とアプローチの関係性を整理、ガイドラインとして規定

◼ 関連法規制の整理
➢ 食品表示法等の関係法規制の有無・内容を整理、必要に応じて対応を設計

ロードマップ
2020年度 Q1 2020年度 Q2 2020年度 Q3 2020年度 Q4 2021年度 2022年度 2023年度

消費者の受容性の範囲の 実証実験の実施
要求度合いを考える 売り手側への売り方の啓発
再定義 (消費者の受容性確認) 適切な要求度合いと
実証実験の実施(盛り付け アプローチの関係性を整理 盛り付け方式の 関連企業や団体へのガイドラインの浸透
盛り付け方式の仮説検討 盛り付けロボットの素案設計
ロボットの技術実証) ガイドラインの規定
関連法規制の整理

79
Agenda

1. 検討概要

背景・目的 P2

体制・アプローチ P14

2. 検討成果

ロボット実装モデル構築(施設管理、小売、飲食、食品の4分野) P19

優先検討環境整備施策の詳細 P63

横展開の取組 P80

ロードマップ P86

80
施設 小売・飲食
7 横展開の取組の具体化 モデル実装支援施策の全体像(案) 管理 小売 飲食
食品

モデルの実装支援施策は、「(知見面・コスト面の)実装障壁の解消策」と「実装モデル
を活用するインセンティブ措置」の両輪で構成される。
実装モデルを活用する
ユーザーサイドの実装障壁 実装障壁の解消策
インセンティブ措置
• 導入ガイドブック(現場オペレーション変更支援・安全性対応
導入判断のための土台となる検討 等も含む)の提供
(ロボットを導入した場合の具体的 • レンタル期間を設けて導入効果を実感できる仕組みを構築 <例>
なラインや想定ROIなど)が困難 • ユーザーに構想を可視化する/導入ケース別にROI試算が
可能なデジタルシミュレーションツール*の活用
ロボットフレンドリーな環境
知見面 に関する評価
サブスクリプション、 +
各店舗・拠点で運用・保守(故障対 オペレーティングリース リース料の優遇
応等)を推進できる知見・人員がい 保守・メンテナンス支援等を担うシェアードサービスの構築 による財務・技術的支
ない 援の包括的サポートの
仕組みの構築 ある施設が本TFで検討したロボ

+
ットフレンドリーな環境を実装し
た場合に、例えば星の数でその
実装度合いを評価し、その星の
初期費用負担が困難 中小ユーザーが利用しやすいようにリースの優遇を推進 数に応じて、ロボット導入に伴う
リース料が低くなるといったイン
センティブ措置の導入を検討。
コスト面
※特に飲食のようにプレーヤが分散
ベンダー毎にI/Fやエラーコード等が 構造となっている業界は、個別プレ
ーヤの施設以外の実証の場を作る
異なるためオペレータ育成のハード ロボットU/I(操作/表示方法、等)を標準化 ことも要検討か
ル高い

(補足)デジタルシミュレーションツール*
◼ 現場に手を加えるのではなく、デジタル上でシミュレーションして最適化した上で現場に実装するアプローチ(この実装により下記の様なことが実現可能) 「実装障壁の解消策」と「実装モデル
➢ 工程設計の事前検討、日々の運用計画、等
◼ 将来的には、誰(中小規模の企業)でもデジタルシミュレーションを行なえるような環境整備を行なっていくのも一案と想定 を活用するインセンティブ措置」の
➢ そのためには個社で当該専門知識を有したエンジニアを抱える、或いは外注できるインテグレーターが充分に存在する状況を作る必要がある 両輪で取り組む
✓ 上記実現に向けた取組例:オープンソースとしてデジタルシミュレーションのキットを準備、等

81
施設 小売・飲食
7 横展開の取組の具体化 普及加速に向けて巻き込むべき重要プレーヤ(例示) 管理 小売 飲食
食品

各分野で横展開を推進するために巻き込むべきキープレーヤを、施策/業務機能/施設
の3軸に基づいて議論した。
施策 参画プレーヤとそれを募る団体例 業務機能 参画プレーヤとそれを募る団体例
◼ ELVメーカー、ELV業界団体 ◼ 全国ビルメンテナンス協会
ロボットとエレベータの連携標準化 ◼ ベンダー(移動系ロボットを取り扱う企業) 搬送 ◼ 物流会社
◼ デベロッパー(施設オーナー)
◼ 防火扉メーカー ◼ 全国ビルメンテナンス協会
◼ ベンダー(移動系ロボットを取り扱う企業) 清掃 ◼ 日本ビルメンロボット協議会
ロボットと扉の連携標準化 ◼ デベロッパー(施設オーナー) ◼ 清掃会社
◼ ゼネコン、設計会社、建築センター
◼ 通信キャリア(安定接続・セキュリティ担保のため) ◼ 全国ビルメンテナンス協会
警備 ◼ 日本ビルメンロボット協議会
◼ 各施設設備メーカー ◼ 警備会社
◼ ベンダー
コマンドI/Fの規格化
◼ デベロッパー(施設オーナー)
◼ 通信キャリア(安定接続・セキュリティ担保のため) 施設 参画プレーヤとそれを募る団体例
ロボットと上位IT(統合施設管理)システムの連携標準化
複数ロボット間の連携標準化 - ◼ 不動産協会
ロボットと施設センサーの連携標準化 オフィスビル/ ◼ 全国ビルメンテナンス協会
商業施設 ◼ ショッピングセンター協会
デジタルマップ整備 - ◼ 百貨店協会
◼ 設計会社
施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) ◼ 鉄道会社
◼ 物流会社 駅 ◼ 関東民鉄協議会、等
業務対象物の規格化(材質・寸法・重量) -
ロボットと充電ステーションの連携標準化 ◼ ベンダー ◼ 地下街管理協会
地下街 ◼ 事業者
(充電方式の規格化を含む) ◼ デベロッパー(施設オーナー)
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成 ◼ 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会
-
(消費者啓発を含む)/ 人共存運用ガイドライン整備 ホテル ◼ ホテル協会
◼ 防火扉メーカー ◼ 不動産協会
◼ ベンダー(移動系ロボットを取り扱う企業)
防火扉連携に関する検討 ◼ 医療機器メーカー、製薬会社、医療商社
◼ デベロッパー(施設オーナー) 病院
◼ ゼネコン、設計会社、建築センター ◼ 医師会、管理部門、等

(注)上記関連団体・企業は、本TFでの議論においてあがった団体・企業であり、現時点において参加の了承を得ているものではない。

82
施設 小売・飲食
7 横展開の取組の具体化 普及加速に向けて巻き込むべき重要プレーヤ(例示) 管理 小売 飲食
食品

各分野で横展開を推進するために巻き込むべきキープレーヤを、施策/業務機能/施設
の3軸に基づいて議論した。
施策 参画プレーヤとそれを募る団体例 業務機能 参画プレーヤとそれを募る団体例
◼ 管理主体:流通BMS協議会 ◼ 日本代理収納サービス協会
◼ 生成主体:小売、メーカー、卸 ◼ 流通システム開発センター
◼ 活用主体:小売、物流(、メーカー) 接客 ◼ 日本クレジット協会
◼ 包材(レジ袋等)メーカー ◼ 全国銀行協会
◼ ベンダー ◼ メディア消費者団体(消費者啓発の観点)
ロボットと商品情報の連携標準化
◼ スキャナ/レジメーカー
◼ 日本ディープラーニング協会
◼ カメラデバイスメーカー
◼ 次世代センサ協議会
◼ 流通経済研究所
◼ 流通システム開発センター
商品陳列 ◼ 台車/陳列棚メーカー
◼ 運輸/倉庫運営プレーヤ
◼ 製販配協議会
◼ 店舗レイアウト改装/内装業者
デジタルマップ整備 -
施設 参画プレーヤとそれを募る団体例
◼ 大手ゼネコン
◼ 陳列棚(オープンケース、ゴンドラ)メーカー ◼ 日本小売業協会
施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) コンビニ ◼ 日本フランチャイズチェーン協会
◼ 包材(レジ袋等)メーカー
◼ ユニバーサルデザイン協会(障害向け活動団体) ◼ 日本チェーンストア協会
◼ 日本商工会議所、東京商工会議所
業務対象物の規格化(材質・寸法・重量) - ◼ 日本小売業協会
スーパー ◼ 全国スーパーマーケット協会
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成 ◼ 日本スーパーマーケット協会
-
(消費者啓発を含む)/ 人共存運用ガイドライン整備
ドラッグストア ◼ コンビニ・スーパーの隣接業界
◼ 全国小売酒販組合中央会 100均 ◼ コンビニ・スーパーの隣接業界(但しPB)
◼ 日本たばこ協会
年齢判定機能付き無人レジに関する検討 ショッピング ◼ 日本ショッピングセンター協会
◼ 全国たばこ販売協同組合
(年齢推計アルゴリズム要件を含む) センター/百貨店 ◼ 百貨店協会
◼ ベンダー(顔認証技術を有するプレーヤ)
◼ プライバシー観点の有識者(表示関連、等) 東急ハンズ/
◼ ショッピングセンターの隣接業界
ホームセンター
代行決済業務の電子化推進 -
無印/ニトリ ◼ ショッピングセンターの隣接業界(但しPB)
(注)上記関連団体・企業は、本TFでの議論においてあがった団体・企業であり、現時点において参加の了承を得ているものではない。

83
施設 小売・飲食
7 横展開の取組の具体化 普及加速に向けて巻き込むべき重要プレーヤ(例示) 管理 小売 飲食
食品

各分野で横展開を推進するために巻き込むべきキープレーヤを、施策/業務機能/施設
の3軸に基づいて議論した。
施策 参画プレーヤとそれを募る団体例 業務機能 参画プレーヤとそれを募る団体例

◼ 日本フードサービス協会
◼ 日本フードサービス協会 配膳・下膳 ◼ 日本メディカル給食協会
◼ 日本厨房工業会 ◼ ベンダー
厨房機器連携推進(I/F規格化)
◼ 厨房機器/食洗機メーカー
◼ ベンダー

◼ 日本フードサービス協会
◼ 日本厨房工業会
◼ 設計事務所
施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) ◼ 新調理システム推進会
◼ 物流会社 調理・洗浄 ◼ 日本自洗機メンテナンス協会
◼ 厨房機器/食洗機メーカー
◼ ベンダー

業務対象物の規格化(材質・寸法・重量) -

施設管理 ◼ 施設管理分野の内容参照
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成
◼ 新調理システム推進協会
(消費者啓発を含む)/ 人共存運用ガイドライン整備
施設 参画プレーヤとそれを募る団体例

◼ 食洗機メーカー
業務集約の視点も含めた食器洗浄業務省人化に向けた検討 チェーン店 ◼ 日本フードサービス協会
◼ ベンダー

(注)上記関連団体・企業は、本TFでの議論においてあがった団体・企業であり、現時点において参加の了承を得ているものではない。

84
施設 小売・飲食
7 横展開の取組の具体化 普及加速に向けて巻き込むべき重要プレーヤ(例示) 管理 小売 飲食
食品

各分野で横展開を推進するために巻き込むべきキープレーヤを、施策/業務機能/施設
の3軸に基づいて議論した。
施策 参画プレーヤとそれを募る団体例 業務機能 参画プレーヤとそれを募る団体例

◼ 流通BMS協議会
◼ 流通経済研究所 ◼ 日本食品包装協会
商品マスタデータとの連携推進(寸法・重量) ◼ 流通システム開発センター ◼ 日本包装技術協会
◼ 小売プレーヤ 盛付 ◼ 日本包装機械工業会
◼ 食品プレーヤ ◼ 包装容器/番重メーカー
◼ 運輸/倉庫運営プレーヤ

◼ 流通BMS協議会
◼ 流通経済研究所
高精度な需要予測実現に向けた必要データ整備 ◼ 流通システム開発センター
◼ 小売プレーヤ
◼ 食品プレーヤ ◼ 日本ロジスティクスシステム協会
◼ 日本加工食品卸協会
◼ 日本マテリアルフロー研究センター
出荷物流 ◼ SBM会議(食品物流未来推進会議)
施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) - ◼ 持続可能な加工食品物流検討会
◼ F-LINEプロジェクト

◼ 包装容器メーカー
◼ ベンダー、インテグレーター
包装容器の特定個所標準化(材質・色)
◼ 小売プレーヤ
◼ 食品プレーヤ 施設 参画プレーヤとそれを募る団体例

◼ 食品プレーヤ ◼ 日本惣菜協会
◼ ベンダー、インテグレーター(把持技術を有するプレ ◼ 日本べんとう振興協会
盛り付け方式の標準化 惣菜工場
ーヤ) ◼ 日本加工食品卸協会
(消費者の要求度合いの緩和に向けた取組を含む)
◼ 小売プレーヤ ◼ 日本冷凍食品協会
◼ 包装容器メーカー

(注)上記関連団体・企業は、本TFでの議論においてあがった団体・企業であり、現時点において参加の了承を得ているものではない。

85
Agenda

1. 検討概要

背景・目的 P2

体制・アプローチ P14

2. 検討成果

ロボット実装モデル構築(施設管理、小売、飲食、食品の4分野) P19

優先検討環境整備施策の詳細 P63

横展開の取組 P80

ロードマップ P86

86
施設 小売・飲食
8 ロボット実装モデル普及に向けたロードマップの策定(案) 管理 小売 飲食
食品

2020年度 2020年度 2020年度 2020年度


2021年度 2022年度 2023年度
施策軸 施策 分野 Q1 Q2 Q3 Q4

ロボットとエレベータの連携標準化 施設管理 関係会社の洗い出し・参加依頼 実証実験の実施


ガイドラインの
関連企業や団体へのガイドラインの浸透
規定

ロボットと扉の連携標準化 施設管理 規格化すべき対象の具体化


具体化した内容に応じた コマンドI/Fの
(専用運転、共同乗降時の挙動、 コマンドI/Fの開発 関連企業や団体への規格の浸透
コマンドI/Fの素案設計 規格化
等)
コマンドI/Fの規格化 施設管理
インセンティブの検討
ロボットと上位IT(統合施設管理)システムの連携標準化 洗い出した項目の具体化 実証実験の実施
具体化が不充分な項目の 関連企業や団体への
複数ロボット間の連携標準化 施設管理 洗い出し
ガイドラインの規定
ガイドラインの浸透
インセンティブの検討
ロボットと施設センサーの連携標準化
業界横断的な共通仕様定義
施設管理 デジタルマップの
バーチャル デジタルマップ整備 実現したい絵姿の明確化 業界毎に独自の運用設計 実証が必要な項目選定 実証実験の実施 管理・運用方法 関連企業や団体への浸透
環境 小売 既存の規定・知見の集約
インセンティブの検討
の明確化

ユースケースから商品データを 商品データを利用する 実証実験Ⅱ


実証実験Ⅰ データ基盤に対する全体設計
生成する範囲の定義 ソリューションベンダーの巻き込み 拡張版データの (例:データ生成 他商流、企業が保有するデータ連携の拡大、関連プレーヤの巻き込み・
(例:小規模ブランド1つ×複数ロボッ
ロボットと商品情報の連携標準化 小売 実証実験の計画と
プロトタイプデータ基盤の構築 トでデータ整備・検証などを実施) 全体アーキテクチャ設計および 要素技術開発 ~学習識別までの 業界全体への浸透(トレーサビリティ含めた物流改革や次世代店舗
主要マイルストン、KPIの設計 基盤各機能の要件定義 EtoE) などについても適宜要検討)
業界全体での利活用が浸透するためのインセンティブ設計・施策展開
調理ロボット・厨房機器間の ユースケースの明確化
厨房機器メーカーの既存の取組 連携内容に合わせた調理ロボットの開発 実証実験の実施
ロボット周辺 厨房機器連携推進(I/F規格化) 飲食 (IoT実現等を目的とした周辺機器連携の取組)と連携
連携内容の規定 接続I/Fに係る 関連企業や団体への浸透
インセンティブの検討 ガイドラインの検討
環境設計 商品マスタから入手したいデータの洗い出し 商品マスタを共有してもらうプレーヤの巻き込み 共有してもらう商品マスタ範囲の拡張
商品マスタデータとの連携推進(寸法・重量) 食品 実現したい絵姿の明確化
グランドデザインの素案構築
関連企業や団体への浸透
インセンティブの検討
需要予測実現に必要なデータの洗い出し 必要データを共有してもらうプレーヤの巻き込み 共有してもらうデータの拡張
高精度な需要予測実現に向けた必要データ整備 食品 実現したい絵姿の明確化
グランドデザインの素案構築
関連企業や団体への浸透
インセンティブの検討

施設管理 業界横断的な共通仕様の方向性検討
各実証実験の結果を踏まえた共通仕様・
業界毎の独自運用の最終化
業界毎に独自の運用設計 施設の物理特性
施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) 小売 実現したい絵姿の明確化
明確化
関連企業や団体への浸透
環 既存の規定・知見の集約
境 飲食 インセンティブの検討

備 施設の物理特性の標準化(材質・寸法・色) 食品 TBD
施 フィジカル 施設管理
策 環境 業務対象物の規格化(材質・寸法・重量) 小売 TBD
飲食
ロボットと充電ステーションの連携標準化 施設管理 規定すべき項目の洗い出し 洗い出した項目の具体化 実証実験の実施 規格化
関連企業や団体への
(充電方式の規格化を含む) 規格の浸透

実証が必要な項目選定
実証実験の実施
包装容器の特定個所標準化(材質・色) 食品 規定すべき項目の洗い出し 運用設計 ガイドラインの規定 関連企業や団体へのガイドラインの浸透
インセンティブの検討
リスクに対する消費者の受容性向上に
施設管理 向けた施策の検討
各分野において、ロボットと人が共存する場合のリスク項目の洗い出し 洗い出したリスク項目の評価
消費者も含めた安全に関する共通理解の醸成 小売 リスクに対応できるロボット仕様の検討
ユーザーによるイニシアティブのもと、
関連企業や団体へのガイドラインの浸透
ガイドラインを規定
(消費者啓発を含む)/ 人共存運用ガイドライン整備
飲食 既存の取組との連携

各分野において、ロボットと人が共存する場合のリスク項目の洗い出し 洗い出したリスク項目の評価 リスクに対応できるロボット仕様の検討 ロボットが防火扉と連携して施設内を


防火扉連携に関する検討 施設管理
移動するための運用ルールを整備
関連企業や団体への浸透
既存の取組との連携
年齢認証方式と
実証すべき認証方式の選定 適切な認証方式の整理
年齢判定機能付き無人レジに関する検討 小売
評価指標の整理
実証実験の実施 運用ルールの
関連企業や団体への浸透
ロボット運用 法規/ (年齢推計アルゴリズム要件を含む) 規定すべき項目の洗い出し 洗い出した項目の素案具体化
追加項目の洗い出し 具体化
具体化した項目の見直し
ルール整備 運用等 関連法規制の整理

代行決済業務の電子化推進 小売 TBD
(各コンビニ含めた関係者で調整しスケジュール含めて検討)
事業性確立に向けた要件定義 シェアードセンターでのロボット活用による シェアード工場建設など
業務集約の視点も含めた食器洗浄業務省人化に向けた検討 飲食
事業化に向けた実証実験の実施(人手で小規模に実施)
事業性の検証(ロボットの活用)
皿洗浄自動化の実現
横展開計画の策定
ロールアウトを実現

実証実験の実施
消費者の受容性の範囲の再定義 要求度合いを考える 売り手側への売り方の啓発
(消費者の受容性確認) 適切な要求度合いとアプローチの
盛り付け方式の標準化 関係性を整理
食品 実証実験の実施 盛り付け方式の 関連企業や団体へのガイドラインの浸透
(消費者の要求度合いの緩和に向けた取組を含む) 盛り付け方式の仮説検討 盛り付けロボットの素案設計
(盛り付けロボットの技術実証) ガイドラインの規定
関連法規制の整理

モデルケース 横展開が本格化するフェーズに備えて 実際に各モデルケースを業界内で横展開していく上で、


支援取組 詳細は「横展開の取組」参照 全体
実装支援施策 各実装支援施策の内容を具体化・詰めていくフェーズ 実装支援施策が重要な役割を果たしていくフェーズ

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