COBOLを活用した

銀行オープン・ミッションクリティカル
システムの構築

2005年12月13日

日本ユニシス株式会社
金融第一事業部 金融ビジネス推進部 部長
田中 淳

S-BITSコンソーシアム概要
†日本ユニシスの地方銀行・基幹系ユーザ７行と日本ユニシスで
設立したコンソーシアム
„ "Succeeding Banking Information Technology for Success"
„ 秋田・北越・山梨中央・百五・紀陽・大分・鹿児島の各地方銀行が参画
„ 総資産計 : １６兆５千億円
„ 総店舗数計: ８００ヵ店
„ 総従業員数計: １４，０００人
„ ２０００年１１月設立
„ 目的① 次世代銀行基幹系システムのグランドデザインを共同検討
† 勘定系システム
„ 営業店端末及びＡＴＭ総設置台数:１５，０００台
„ 年間トランザクション総件数: １０億件
† 対外接続系システム
† 基幹系データウェアハウスシステム 秋田

† 営業店サーバシステム 北越

„ 目的② 共同利用を目指した基幹系システム共同開発 山梨中央

百五
大分
紀陽

鹿児島

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S-BITSサービスとしての構築範囲

資金証券系
全銀

BankVision®
MT伝送 国際系
勘定系

ODEX 基幹系ＤＷＨ 勘定系IF 営業店サーバIF

対外接続系
ANSER 国際系IF

勘定系IF 外接系IF 営業店サーバIF 勘定系IF 国際系IF

統合ATM
営業店サーバ
融資支援系
CAFIS

営業店端末
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「BankVision®」開発概要
† 共同開発モデル行 : 百五銀行
† 開発スケジュール
„ 2004 要件定義、論理設計、プロトタイピング（実証実験）
„ 2005 物理設計、プログラミング・単体テスト
„ 2006 統合テスト・システムテスト、移行準備、研修
„ 2007 モデル行本番稼動
† ハードウェア : ES7000
† ソフトウェア基盤 : Windows Server DCE, SQL Server
MIDMOST,COBOL 他
† 要求パフォーマンス : 200件／秒以上
„ SQL発行件数 8,000-9,000件／秒
† 要求信頼性水準 : 99.999%以上

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 「BankVision®」開発状況

† スケジュール
平成12-14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度

▲
モデル行基本合意

SS-BITS要件
-BITS要件
BITS要件 要件定義
本番
開発準備 物理設計 システム
コンソーシアム作業部会による
コンソーシアム作業部会による ・商品企画
・開発計画
論理設計
プロト
プログラミング
単体テスト
統合テスト テスト
研修
稼動
機能要件
機能要件 タイピング モデル行
アウトソーシング要件
アウトソーシング要件 ▲
アウトソーシングセンタ設置

モデル行
モデル行 ビジネス要件・機能要件
ビジネス要件・機能要件

† 実機検証 2003 2004年度 2005年度 2006年度

シ ス テ ム テ ス ト に 照準
ステージ0 ステージ2
„ 開発着手当初より、既稼動ＡＰを用 基盤系
実機検証 ステージ1
いてシステム基盤のストレスを検証
† パフォーマンスおよび高負荷時障害 セキュリティ
ステージ1
の際の現象追及 実機検証 ステージ2

† セキュリティ管理ツールの機能検証
と負荷分析 運用 ステージ0 ステージ2
実機検証
† 運用管理ツールの機能検証と負荷 ステージ1

分析
要件定義
勘定系 設計
オンライン システムテスト
AP開発 プログラム開発
AP開発
統合テスト

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「BankVision®」実装機能(1)

† アプリケーション機能の論理構成

ｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝ CRMﾌﾛﾝﾄ ﾌﾟﾛｾｼﾝｸﾞ 基幹系DWH

バッチ

外部
外部
センタ
センタ 対外接続 為替
ＡＰコントローラ
顧客情報統合

ｲﾝﾀﾌｪｰｽ
預金
ＤＷＨ

サブシステム

営業店
連携

本部
本部
営業店
営業店 融資 営業店
営業店
ｲﾝﾀﾌｪｰｽ
照会分析

外為連動
ﾁｬﾈﾙ
他
他
ﾁｬﾈﾙ
ﾁｬﾈﾙ
ｲﾝﾀﾌｪｰｽ ：

ビジネス拡大対応 コスト低減対応

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「BankVision®」実装機能(2)
† テーブルウェア
„ テーブルウェアにより、
商品属性の設定を追加
することで、基本的な新 ■ 　複 合 商 品 の 多 様 化 へ の 対 応
商品開発が可能になり
ます。 【商品特性ﾃｰﾌﾞﾙ設定画面】

„ 後述のコンポーネント指 ■ オブジェクト部品の再利用
向との組み合わせによ ■ テーブルの設定変更
り、複合的な商品の開
発についても、格段に容 【ｵﾌﾞｼﾞｪｸﾄ・ﾓﾃﾞﾙ図】
易になります。 積立式
新商品 財形預金 定期預金
定期預金

定期預入明細
定期預入明細

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「BankVision®」実装機能(3)
† コンポーネント指向
„ 業務上の「振る舞い」の集
合を「コンポーネント」とし BankVision®のアプリケーション構造
て定義し、業務処理とデー
アプリケーション・コントローラ（APコントローラ）
タをカプセル化します。
„ それぞれのコンポーネント 出力
パラメタ
入力
パラメタ
出力
パラメタ
入力
パラメタ
出力
パラメタ
入力
パラメタ
への業務処理の指示は、 業務サブシステム 業務サブシステム 業務サブシステム
アプリケーション・コント （コンポーネント）
1
（コンポーネント）
2
（コンポーネント）
n

ローラが実施します。 オブジェクト オブジェクト オブジェクト

„ アプリケーション・コント
ローラが指示する実行順 ・・・
序やパラメータを変更・追
加することで、新商品や業 RDB RDB RDB RDB RDB RDB
務プロセス変更のシステ
ム化が格段に容易になり ◇APコントローラ ＝ 個々の業務取引（取引パターン）に相当
ます。 （業務取引：「定期預金の入金」、「融資明細の照会」、等）
◇業務サブシステム ＝ 業務の振る舞いの集合体（顧客、通帳、手数料 等）
（業務の振る舞い：入金、出金、開設、記帳、徴求、減免 等）

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 「BankVision®」実装方針

地域金融をリードする地方銀行に対して、ビジネ
ス上の「接続性」メリットの高いオープンシステム
を基盤として採用する Windows DCE®
•『オープンと言いながら、実質的にハードウェア・ベンダ独自のシス
SQL Server®
テム基盤』 は採用しない
•OSとDBMSは同一ベンダ製品とする

『国内メガバンクのオンライン系システムで既に安 MIDMOST®
定稼動実績のあるシステム基盤』 を採用する

『国内で既に安定稼動実績のある、コンポーネント SBI21
指向・テーブルウェア指向の基幹系システム COBOL
（COBOLで稼動済み）』 をベースとして活用する

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オープン化の経緯 － オープン化技術の成熟度に応じた最適な移行 －
＜TRITON＞ ＜SBI21＞ ＜BankVision＞
メインフレーム環境 メインフレーム環境 オープン環境

勘定系
勘定系 AP
AP 勘定系AP 勘定系AP（COBOLﾍﾞｰｽ）
勘定系AP
勘定系AP 勘定系AP
勘定系AP
（（COBOL
COBOLベース）
ベース） （COBOLベース）
（COBOLベース） （COBOLベース） ＭＩＤＭＯＳＴ

実行環境／運用環境 実行環境／運用環境
実行環境／運用環境 実行/運用環境（MIDMOST）
実行環境／運用環境
実行環境／運用環境
実行環境／運用環境
実行環境／運用環境
(XIS） (XIS）
(XIS）
(XIS） Ｗｉｎｄｏｗｓ

オープン環境

開発環境
開発環境
開発環境
開発環境
開発環境（SBI21/DE） 開発環境（MIDMOST/DE）
開発環境
（IDES）
（IDES） Ｗｉｎｄｏｗｓ Ｗｉｎｄｏｗｓ

ネットワーク環境
ネットワーク環境
ネットワーク環境
ネットワーク環境 ネットワーク環境 ネットワーク環境
ネットワーク環境
（固有プロトコル）
（固有プロトコル） ＴＣＰ／ＩＰ ＴＣＰ／ＩＰ

営業店端末
営業店端末（固有OS）
営業店端末
営業店端末 営業店端末
営業店端末
営業店端末（固有OS）
Ｗｉｎｄｏｗｓ Ｗｉｎｄｏｗｓ

統計帳表作成バッチ群
統計帳表作成バッチ群 統計帳表作成ツール（SQLレポータ） 統計帳表作成ツール（SQLレポータ）
統計帳表作成バッチ群
統計帳表作成バッチ群
（COBOLバッチ）
統計帳表作成バッチ群
（COBOLバッチ） Ｗｉｎｄｏｗｓ Ｗｉｎｄｏｗｓ

＊Ｗｉｎｄｏｗｓは米マイクロソフト社の登録商標です。

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 ミドルウェア「ＭＩＤＭＯＳＴ®」の位置付け

【主な機能一覧】
主な機能一覧】

■TPモニタ基本機能
TPモニタ基本機能
・トランザクション制御
・メッセージの送受信
■金融AP支援機能
■金融AP 支援機能
・メッセージの保存と取出し
勘定系 対外系 情報系 国際系 証券系 信託系 ・処理の振り分け
・ログの出力
・センターカット
AP AP AP AP AP
AP ・タイマースケジュール
・バッチチェックポイント
・サービス閉塞
・I/Oトレース機能
I/Oトレース機能
■24時間 365日稼働支援機能
24時間365 日稼働支援機能
・静的データベース作成
API API API API API ・プログラムの動的入れ替え
・構成定義の動的変更
■プロセス／スレッドの状況監視機能
・Max Time監視
Time監視

ＭＩＤＭＯＳＴ
・Max Copy管理
Copy管理
・強制終了
・エラー情報出力
■運用支援機能
・統合コンソール
・稼働状況表示
・統計情報出力
通信用S/W DBMS S/W 運用管理S/W ・構成管理
・マルチノード管理

Ｗｉｎｄｏｗｓ／ＵＮＩＸ／ＬＩＮＵＸ
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MIDMOST/DE開発環境全体図
分析／設計支援 テスト支援
ＥＸＣＥＬ

各種定義機能
テスト指示書
・サブシステム プログラム作成支援 作成機能
・オブジェクト CSV形
・取引ナビゲータ 式
・ユーザ定義型 登録集生成 プログラム・
・コード/SYSVAL スケルトン生成 ＤＢ
機能
・サブルーチン 機能 エディタ テスト環境生成
・汎用登録集 機能
テストコントローラ

リポジトリ 登録集 プログラム

ＤＢ
ＣＯＢＯＬ ハンドラ ＤＢ
リポジトリ
各種ドキュメント 分割/統合機能
テスト結果マッチング

出力(CSV形式)
規約チェック Ｂ／Ｌ
機能 スタブモジュ
ール機能
機能

リポジトリ Ａ／Ｌ

VSS Version管理 前回テスト

VSS
機能 実行環境
実行環境 結果
Automated
コンパイル＆ 実行環境 Testing機能
リンク ﾌﾟﾛｸﾞﾗﾑ生成＆転送 前回テスト
登録集 ＆実行／監視機能 データ
影響度
プログラム
分析
実行環境支援
プログラム管理＆影響度分析
＊EXCEL、VSSは米マイクロソフト社の登録商標です。

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「BankVision®」を支えるシステム基盤構成
† オープンシステム
„ Windows Server® DCE & SQL Server®
† トータルサポートにより、OSとDBの挟間のトラブルを回避
† 高可用性を支えるシステム構成
„ DBミラーリング
„ クラスタリング
† 右図はイメージ
ロードバランサ

切替
ＡＰ ＡＰ ＡＰ
障害時 サーバ サーバ サーバ
クラスタリング

切替
ＤＢサーバ ＤＢサーバ

証人
サーバ DBミラーリング
常時
同時
更新
データベース データベース

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マイクロソフト社との密接な連携

マイクロソフト株式会社内に金融専門の組織を発足 米国マイクロソフト本社内に専門のメンバーを設置
エグゼクティブ・スポンサーの設置
営業・マーケティング・製品開発メンバーで構成（10名規模）
製品開発部隊、コンサルタントに専任の技術者を設置

米国Unisys Corp. 米国Microsoft Corp.

Redmond Technology Center 開発部門：サーバーテクノロジー ＆ ソフトウェア共同開発
米国ユニシスのMS窓口
サーバー製品開発・検証・ラボ サポート部門：High Availability Resolution Queue
マイクロソフト製品担当の
マーケティング・コンサルティングチーム コンサルティング部門：共同提案・早期導入
Microsoft Partner Solution Center
Executive Briefing Centerでの共同提案
セールス・マーケティング：グローバルアライアンス Microsoft’s System Architecture
高信頼性事例の創出

日本ユニシス（株） マイクロソフト（株）
開発部門：日本語環境での製品共同検証 Joint Support Queue
マイクロソフト内に常駐
.NETビジネスデベロプメント サポート部門： High Availability Resolution Queue Datacenter Serverを常設
U.S.サポート部隊の
業界でも最大規模の.NET専任体制 ノウハウを共有
ES7000に関する包括的アライアンス コンサルティング部門：共同提案・早期導入
日本ユニシス担当コンサルタント
セールス・マーケティング：ローカルアライアンス SE・営業チームの設置
各業種セールスとの連携

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 セキュリティ対策実施の考え方
物理セキュリティ防御
不審者・不正サーバ
多層防御による情報資産のプロテクト 入退管理
サーバラック防御

物理セキュリティ防御
物理セキュリティ防御 ネットワーク境界防御
Firewall
ネットワーク型不正侵入検知
ネットワーク境界
ネットワーク境界防御
防御 プロキシサーバ
ネットワーク上でのウィルスチェック
セキュリティ脅威

ネットワーク機器改竄防御
WAN回線の暗号化
内部ネットワーク防御
内部ネットワーク防御

内部ネットワーク防御
サーバ防御
サーバ防御
セグメント分割
Firewall
ネットワーク機器改竄防御
データ防御
データ防御

サーバ防御
守るべき情報資産 サーバ上でのウィルスチェック
OSの要塞化
重要なデータの情報漏洩・改竄

データ防御
不正なアクセスによる提供サービス停止
データアクセスコントロール
ファイル改竄検知
ウィルスの感染による提供サービス停止 データベース不正侵入検知

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AP開発言語としてのCOBOLの選定

業務APを記述する上での可読性⇒保守性確保

業務APを担当する上級技術者の確保⇒短期開発

既存APをベースとした開発方針⇒短期開発

コンパイラ提供ベンダ殿の絶大なる協力

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資料中の商品名・製品名は、提供する各社の登録商標です。

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