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○強意代名詞

a.「~自身」

「~本人」

「~自分一人」を意味する代名詞で、形容詞 の ίδεος「同
じの」 、μόνος「ひとつの」が転用されて使われる。そのため格変化も形容詞
と同じ。
A: Θα ήθελα να μιλήςω με τον κύριο Καλομοίρη.
(カロミリス氏とお話したいのですが。)
B: Ο ίδεος (μιλάει).
(私です。)
Η ίδια μου το είπε.
(彼女本人が私にそう言いました。)

動詞の語幹

○動詞の語幹
動詞 継続語幹
アオリスト語幹
a. 継続相… 継続語幹を元にして作られる相(アスペクト)で、その動
作を「過程」としてとらえる。現在形は全てこの継続語幹
から作られる。
b. アオリスト相… アオリスト語幹を元にして作られる相で、その動作を「完
結した行為」または「結果」

「全体」としてとらえる。過 去
形と未来形は継続語幹とアオリスト語幹の両方から作る
ことができ、それによって見方の違いを表す。

○継続語幹

現在形の動詞から、その変化語尾を取り除いたものが継続語幹となる。
<例>動詞 ακούω(聴く)→ 継続語幹 ακού-

○アオリスト 語幹
① 現在形でアクセントが語尾以外にあるもの
a. 基本的には継続語幹の後に σ をつけて作る。
<例>継続語幹 ακού-(聴く)→ アオリスト語幹 ακούσ-

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b. 継続語幹が π, β, φ(ευ, αυ も含む)で終わる場合は、π, β, φ が ψ になる
<例>継続語幹 ανάβ-(火をつける)→ アオリスト語幹 ανάψ-

c. 継続語幹が κ, γ, χ, χν, ττ, σσ, 一部の ζ で終わる場合は ξ となる


<例>継続語幹 ρίχν-(投げる)→ アオリスト語幹 ρίξ-

d. 継続語幹と同じ形のもの
< 例 継続語幹 έχ-(持つ) → アスペクト語幹 έχ-
>
継続語幹 θέλ-(欲する) → アスペクト語幹 θέλ-
継続語幹 πά-(行く、似合う) → アスペクト語幹 πά-
継続語幹 κάν-(する、かかる) → アスペクト語幹 κάν-
継続語幹 περιμέν-(待つ) → アスペクト語幹 περιμέν-

e. 不規則のもの
<例>継続語幹 βλέπ(見る)→ アスペクト語幹 δ

② 現在形でアクセントが語尾にあるもの
a. 継続語幹の語尾に ησ をつける
αγαπ-(愛する)→ αγαπήσ-

b. 継続語幹の語尾に ασ をつける
χαλ-(壊す)→ χαλάσ-

c. 継続語幹の語尾に εσ をつける
μπορ-(できる)→ μπορέσ-

アオリスト相過去

○アオリスト 相過去
a, アオリスト相過去は、完了した動作・1回あるいは瞬時の動作・全体とし
て捉えた動作・動作が行われたかどうかを示す。

○アオリスト 相過去の 活用

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単 1人称 (ε)-<アオリスト語幹>-α
数 2人称 (ε)-<アオリスト語幹>-ες
3人称 (ε)-<アオリスト語幹>-ε
複 1人称 (ε)-<アオリスト語幹>-αμε
数 2人称 (ε)-<アオリスト語幹>-ατε
3人称 (ε)-<アオリスト語幹>-αν

※大半の動詞はアオリスト語幹の語尾に ~α, ~ες, ~ε, ~αμε, ~ατε, ~αν


をつけ、2音節以下の語の場合は語頭に ε~をつける。また、アクセントは後
ろから3つ目につける。

○不規則動詞
έχω πάω θέλω ξέρω βλέπω λέ(γ)ω
単 1人称 είχα πήγα ήθελα ήξερα είδα είπα
数 2人称 είχες πήγες ήδελες ήξερες είδες ειπες
3人称 είχε πήγε ήδελε ήξερε είδε είπε
複 1人称 είχαμε πήγαμε θέλαμε ξέραμε είδαμε είπαμε
数 2人称 είχατε πήγατε θέλατε ξέρατε είδατε είπατε
3人称 είχαν πήγαν ήθελαν ήξεραν είδαν είπαν

○είμαι の過去
・動詞 είμαι は過去形が1つだけで、特殊な変化をする。
ειμαι
単 1人称 ήμουν
数 2人称 ήσονν
3人称 ήταν
複 1人称 ήμασταν
数 2人称 ήσασταν
3人称 ήταν

継続相過去

○継続相過去

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a. 動詞の継続語幹を元にして作られる過去を継続相過去と呼ぶ。
b. 継続相過去は、過去におけるある期間継続した動作や状態・過去において
繰り返された習慣などを示し、未完了過去とも呼ばれる。

○継続相過去 の活用
① 現在形でアクセントが語尾以外にある場合
単 1人称 (ε)-<継続語幹>-α
数 2人称 (ε)-<継続語幹>-ες
3人称 (ε)-<継続語幹>-ε
複 1人称 (ε)-<継続語幹>-αμε
数 2人称 (ε)-<継続語幹>-ατε
3人称 (ε)-<継続語幹>-αν

※継続語幹の語尾に~α, ~ες, ~ε, ~αμε, ~ατε, ~αν をつけ、2音節以


下の語の場合は語頭に ε をつける。また、アクセントは後ろから3つ目に
つける。
② 現在形でアクセントが語尾にある場合
単 1人称 <継続語幹>-ούσα
数 2人称 <継続語幹>-ούσες
3人称 <継続語幹>-ούσε
複 1人称 <継続語幹>-ούσαμε
数 2人称 <継続語幹>-ούσατε
3人称 <継続語幹>-ούσαν

※間に ούσ が挿入される。アクセントは常に ού の上におかれる。

完了相

○完了相
a. 継続相・アオリスト相とは別に、他の動作が示す時点においてすでに完了
している動作を完了相と言う。

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○完了相現在
a. 現在ギリシャ語では、完了した動作がアオリスト相過去で示されることが
多いため、完了相現在はあまり多く使われない。
εχω <ア オ リ ス ト 語 幹 >-
ει

○完了相過去
a. 完了相過去はある時点より以前に完了した動作を示す。
εχω の過去形 <アオリス ト語幹 >-
ει

未来形

○未来形の活 用
a. 未来形も過去形と同じように、継続相とアオリスト相の2つ形がある。
b. 継続相未来は、未来における動作や状態の継続・反復・習慣を示す。
c. アオリスト相未来は、未来における動作や状態の全体としての把握・瞬時
性・単純未来などを表す。
継続相未来 アオリスト相未来
単 1人称 θα <継続語幹>-ω θα <アオリスト語幹>-ω
数 2人称 θα <継続語幹>-εις θα <アオリスト語幹>-εις
3人称 θα <継続語幹>-ει θα <アオリスト語幹>-ει
複 1人称 θα <継続語幹>-ουμε θα <アオリスト語幹>-ουμε
数 2人称 θα <継続語幹>-ετε θα <アオリスト語幹>-ετε
3人称 θα <継続語幹>-ουν θα <アオリスト語幹>-ουν

○完了相未来
a. 完了相未来は未来のある時点で完了している動作を示す。

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εχω の未来形 <アオリス ト語幹 >-
ει

接続法

○接続法
a. ある動作・状態を確実なもの、あるいは現実のものとしてとらえる動詞の
形を直説法と言い、それに対し現実のもの・確実なものになっていない動
作や状態を表す動詞の叙法を接続法と呼ぶ。

○接続法の用 法
継続相未来 アオリスト相未来
単 1人称 να <継続語幹>-ω να <アオリスト語幹>-ω
数 2人称 να <継続語幹>-εις να <アオリスト語幹>-εις
3人称 να <継続語幹>-ει να <アオリスト語幹>-ει
複 1人称 να <継続語幹>-ουμε να <アオリスト語幹>-ουμε
数 2人称 να <継続語幹>-ετε να <アオリスト語幹>-ετε
3人称 να <継続語幹>-ουν να <アオリスト語幹>-ουν

※να は接続法であることを表す小詞である。

○接続法を導 く主な動 詞
・θέλω να 「~したい」
・ελπίζω να 「~を望む」
・μπορώ να 「~できる」
・πρέπει να 「~しなければならない」

命令形

○命令形の活 用
a. 命令形は2人称の単数と複数のみ持つ。

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b. 命令形にも継続語幹から作られる命令形(命令法継続相)とアオリスト語
幹から作られる命令形(命令法アオリスト相)がある。

① アクセントが語尾以外にある場合
命令法継続相 命令法アオリスト相
単数 <継続語幹>-ε <アオリスト語幹>-ε
複数 <継続語幹>-ετε < ア オ リ ス ト 語 幹 >-
(ε)τε

② アクセントが語尾にある場合
命令法継続相 命令法アオリスト相
単数 <継続語幹>-α <アオリスト語幹>-ε
複数 <継続語幹>-άτε < ア オ リ ス ト 語 幹 >-
(ε)τε

※② の場合、アオリスト相がしばしば継続相と同じ形で使われることもある
※単数で単音節になる場合は語末に~ς をつける。(πες「言いなさい」など)

○代名詞の位 置とアク セント


a. 命令形と共に代名詞を用いる場合、代名詞は動詞の後に置かれる。その時、代
名詞の語順は<間接目的語 >-<直接目 的語 >の順になる。
Δώσε μού το.(それを私に下さい。)

○接続法による命令形
a. να (ある いは ας) 接続 法 でやわらかい命令・勧告を表す。1人称及び3人
称の命令・勧誘は接続法を用いて行う。

○否定命令
a. 否定の命令は、(να) μη 接続法 で表される。

比較・最上級

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○形容詞の比較・最上級
① 副詞 πιο を用いる
a. 一般的な使われ方で、ほとんどの形容詞に応用できる。
比較級: πιο 形容詞 από 名詞 「~より…な」
παρά 節・句
最上級: 定冠詞 πιο 形容詞 属格 「~の中で最も…な」

② 語尾変化を用いる
a. 一部の形容詞は語尾を変化させて作ることができる。

比較級: ~ότερος (または~ύτερος)


最上級: 定 冠 詞 ~ ότερος ( ま た は ~
ύτερος)
~ότατος

○副詞の比較 級・最上 級
a. 副詞の場合、比較級は πιο を、最上級は πολύ をつけて表す。πολύ の最上
級は πάρα πολύ となる。

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