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日本人の知らない日本語 Episode 7

ハルコ :このように日本じゃ一言で「赤」と言っても、いろな名前の色があります。

ゾエ :そんなとこは細かいのに何で日本人緑と青の違い わかないの?

だって、緑色の信号のことを青信号って言う。

ワン :そう、野菜も緑色なのに青菜って言う。変だよ!

ハルコ :中国だって緑色なのに青って言うことあるでしょ?

ワン :ないよ

ハルコ :だって….。「Chingensai」ってこう書くでしょ。緑色なのに。

ワン :そうか。

ゾエ :でも、何で緑なのに青? ややこしいよ!

ハルコ :そういう質問があろうかと思って….。
ぐんじょういろ

ジャン! これを見て 「 群青色」「」「」「」「」これぜ~んぶ 昔は「青」っ

て言ったのよ。

生徒 :へ~っ

ボッブ :どう見ても 真ん中のはグリーンじゃねかよ。

ジャック:端のは黒にしか見えません。

ハルコ :そう つまり元々「青」って言うのはこういう色 全体を指す言葉だった

のよ。

エレン :だったら緑って言葉は何だったの?

ハルコ :実は「緑」って言うのは そもそも。色の名前じゃありませんでした!

ゾエ :色じゃなかったら何?

ハルコ :本来「緑」って言うのは植物の「新芽」や「若々しい」って言う意味をあ

らわす言葉だったの。だからほら 例えばつややかな髪を「緑の黒髪」って言った

り生まれての赤ちゃんのことを「みどり児」って言ったりするのよ。 

ジャック:なるほど 「緑」は若々しいという意味ですか。

ゾエ :そういうば私の知り合いのスナックみどりのママがいつも….。「永遠の
ハタチよ….。」って言ってる。

ハルコ :それ、しらないないけどさあ、でか なんであんた水商売してる知り合い

いんのよ?

ルカ :ハルコ!太陽を絵で描くとき日本人赤い色で描くのはどうして?

マリ :花札でも「松に鶴」の太陽赤い。なぜ 太陽赤いですか? 

ハルコ :いや 日本でって太陽は赤色でしょ?

ジャック:夕日ならともかく 普通太陽の色は黄色かと思います。

ゾエ :中国では黄色か白だよ。

ボップ :太陽はゴールド。金色だよ。

ハルコ :太陽は赤って….少数派なんだ。

ダイアナ:ハルコ!ロシアでは赤いとも言いますよ。

エレン :北欧でも白夜の時は真っ赤です!

ハルコ :いや、日本は白夜ないからね。

ボップ :ハルコ!「ピンク映画」ってなんだよ?

ハルコ :「ピンク映画」!?

ゾエ :何それ?

マリ :どんな映画ですか?

ハルコ :いや、それは桃色な感じの映画です。

ボップ :何だ?それ。

ジャック:なんか桃色なんですか。

ハルコ :桃色 イコール エッチな感じよ!

ボップ :あ~っ!エロイ映画か~!

ハルコ :シーッ!声ででかいわよ!

ボップ :アメリカじゃ そういうの「ブルーフィルム」って言うそう。だから青が

エロイ。

ワン :中国では黄色です。でも「幸せの黄色いハンカチ」って映画 普通にいい

話でした。
ハルコ :あんた何期待してんの。

ルカ :スペインでは確かみどりですよ。

ボップ :エコじゃなくてエロかよ。

ゾエ :そういえばスナックみどりのママ イケメン来ると「あ~ん…」ってして

る。

ボップ :よ~し。!そのママ見に行こう。!

ハルコ :行かなくていいよ! 静か….座って!

ポール :ちょっと。男と女についてに質問なら この俺に聞いてくれ。

ハルコ :でか 何あんたかっこつけてんの? でか 遅刻だあらね!

ポール :俺のハニーが離してくれなくてね。

ハルコ :待ちなさいよ!いやんじゃないわよ!

ボップ :こいつ先週から新しいバイト始めでさ 日本人の彼女できたらしいよ。

生徒 :え~っ

ハルコ :それと遅刻とは関係ないでしょ。何なの?そのセンスの悪さは。

ポール :ハルコ。そんなに俺に見とれるなよ

ハルコ :ばっかじゃないんの?

ポール :さてはハルコもおれに惚れたんだな。

ハルコ :なわけないでしょ….。後で職員室来なさい!

ポール :もしかして 告白?

ハルコ :違うわよ!

……………..

ハルコ :ったく。勘違い男って万国共通でめんどうくさいわね。

ダイアナ:失礼します。渋谷先生…。

シブヤ :おおどうした?

ダイアナ:日本の男性の好みの色を教えてほしいのですが。

シブヤ :好みの色….。どうして。

ダイアナ:お世話になってるんで「肉体」をプレゼントしたいんです。
シブヤ :え~っ!!

ハルコ :に….肉体を?

シブヤ :俺の好きにしていいってこと?

鷹栖 :何言ってんだよ ネクタイ。肉体じゃなくてネクタイ。

ダイアナ:あ、ネクタイでした。

シブヤ :なんだ もう 早く言ってよ。

ダイアナ:ネクタイでした。

シブヤ :あの….早口ってことじゃなくて。

ハルコ :なんだ つまんね。

カトリ :あの….それとなくご本人に聞いてみたら?

ダイアナ:そうです。聞いてみます

シブヤ :なんだ 俺じゃなかったのか。

鷹栖 :何がっかりしてんだよ。

シブヤ :してませんよ!

ハルコ :本当勘違い男って多いよね。

ポール :ハロー ハルコ。

ハルコ :ちょっと 座りなさいよ。

ポール :ねえねえ 俺に電話なかった?

ハルコ :電話?

鷹栖 :あったぞ。マリって女の子から。「今日お店行くから プライベート

レッスンよろしく」。

ハルコ :は

鷹栖 :まだまだあるぞ。マユミ エリカ マイカ

ハルコ :ちょちょ….ちょっと!あんた。職員室はコールセンターじゃないのよ。

なんであんた学校に電話させてんのよ。

ポール :俺のケータイ教えちゃまずいだろう?

ハルコ :なんで
ポール :バッテリーがもたないんだよ。俺モテモテだから。

シブヤ :ああ、可愛い。

ハルコ :あんた 彼女いるんでしょ?何他の女に手え出してんのよ。

ポール :桃子はそんな事で文句言わないよ。ヤマトナデコシだもん。

カトリ :ナデシコです。

ハルコ :だったら 浮気してもいい手どういう意味よ。

ポール :浮気しても尽くしてくれる。それは日本の女性でしょ。

ハルコ :あんたね。あんたがモテるわけないんだからね。どこにあんのよ。モテる

要素が。

キャサリン:ハルコ先生。それは失礼ですよ。

ハルコ :じゃカトリーヌ賭けてみる?

カトリ :え?

ハルコ :もし こいつが本当にモテているのならば、寿司おごってあげるわ。

カトリ :いや、私はそんな….。

ハルコ :今日あんたのバイト先に行って確かめてやるからね。

ポール :カトリーヌ先生お朱子食べるよ。何しろ俺 色男だからね。

ハルコ :あの勘違い男。身の程を知るがわ。

鷹栖 :そういつはお前だ。全員卒業後は黄色信号だぞ。

ハルコ :は?何でよ?

鷹栖 :ああやって女にうつつを抜かして辞めで行く生徒を今まで何人もみてきた。

シブヤ :そうなんですか。

鷹栖 :見ただろう?あの浮かれよう。ありゃ典型的なバターンだ。ハハハ….。

ハルコ :はっ、誰ですか。

カトリ :ハルコ先生….。

ハルコ :大丈夫よ。あいつがホントにモテてるわけないんだから。フン!

……………..

女の子たち:ハロー ポール!
ポール :Good evening ladies. How’s it going ?

女の子たち:アイム ファアイン。

ポール :Great, the usual ?

女の子たち:オッケー

ポール :All right. So anyways I was talking once on the subway right ?

女の子たち:ポール 早い。プリース スピーク スロウリー ポール?

ポール :slow..ly..

カトリ :ポールさん 本当にモテでますね。すごい人気ですよね。

ハルコ :絶対そんあhあずないわよ。

カトリ :えっ?えっ?

ハルコ :あの….ちょっとすいません。その教科書って?

女の子 :ああ、私たち 上にある英会話教室に通ってるんです。 

ハルコ :ああ、じゃってことはポールと英会話がしたくて?

女の子 :そうだけど。だってタダで英会話できるし。ねえ。

ハルコ :あ~ぁ….。

カトリ :そうだったですか。それであんなに….。

ハルコ :現実はこんなもんよ

ポール :Oke, bye bye!

10 分

カトリ :あっ!また新しい女の人が!

ポール :いたなら声かけてくれればいいのに

可愛い女:でも楽しそうだったし悪いと思って

ポール :君の席はいつでもあけてあるさ

ハルコ :ちょっとちょっと!誰?あの子。何 あれ?

カトリ :もしかしてポールさんの彼女さん?

ハルコ :えっ?嘘!嘘

カトリ :ラフラフですね。うらやましい。
ハルコ :くっそ~!

...............

カトリ :別によかったんですけど。

ハルコ :一応 勝負は勝負だから。

タイヨ :しかし そんなに可愛いかったんだ 彼女

ハルコ :納得がいかないわ!何で あんな子が。

カトリ :でもあんな人ならポールさんがはまる理由もわかる気がします

タイヨ :だとすると こないだ鷹栖せんせいが言ってたパターンに。

カトリ :もし 今日も遅刻してきたら。

鷹栖 :赤信号だね。 このままじゃポールは辞めます。

ハルコ :いや まだよ!勝負はこれからよ。

...............

ハルコ :やっぱり来てないか。ジャック どうしたの?

ジャック:最近 肩こりがひどくて。

皆 :えーっ

ハルコ :何 みんな驚いてるの?

エッェン:肩こるなんて 日本人みたい。

ハルコ :え?あんた達 肩こんないの?

ジャック:ええ。アメリカでは そもそも「肩こり」っていう概念がありません。

こっちにきてから シップが手放せなくなって。

ハルコ :確かに その仕草 日本人くさいわね。

ルカ :それ 畳化ですよ。

ハルコ :畳化?何 それ?

ルカ :外国人の「日本化」のことです。漢字で書くと。こうです。

ハルコ :そんな言葉あるんだ。

マリ :日本に長くいると 日本の常識にだんだん慣れてきます。

ルカ :最近 本屋さんに行って本にカバーをかけてくれることが当たり前に感じ
られてきて…

ハルコ :それ 当たり前じゃないの

ルカ :今 一番気に入りはアキバで流行っているこの透明カバー。汚れも防いで

イラストも見える。もう これないとダメ

ハルコ :それ 貰えんだ。

マリ :私も気がついたら電話中に「うんうん」ってうなずいてて主人が「何う

なってるの?」って。

皆 :うんうん。

ハルコ :うわっ みんな言ってる。

ワン :僕も!最近の悩みは焼きギョーザがどうしても食べなくなって。

ハルコ :それのどこが悩みなのよ?

ワン :中国ではギョーザと言えば水餃子。なのに日本の焼きギョーザ。パーリパ

リ美味しいね

ジンリ :それに生ビールあれば最高だよね。

エッェン:生ビーリには枝豆でしょ!

ボップ :それ 畳化っていうかオヤジ化じゃねえか!

ジャック:でも 外国人が外国人ぼくないと 日本人嫌がるんですよね。

皆 :うんうん。

ハルコ :どいうこと?

ジャック:会社で私がシップのにおいをさせてると何だかがっかりさせるんです。

ハルコ :うん 畳化かぁ。

皆 :うんうん。

Bar で

ポール :まだ開店前だけど 何しに来たの?

ハルコ :あなたが学校に来ないから来てやったんでしょ 

ポール :俺 これから 夕食なんだけど

ハルコ :はあ?てかあんた納豆食べれるの?イギリス人なのに?
ポール :大好物だよ。もう納豆はいかに糸を出すか。魯山人風っていう食べ方が

あってね。糸が出るまで練って練って醤油を2~3滴入れては練りまたいれては練

り…もうとにかく糸がグングン伸びるまで練って練って練り続けるのが最高の食べ

方なんよ。

ハルコ :畳化だ。

ポール :何それ?

ハルコ :あんたが学校に来ないからわかんないんです。なんでこなかったのよ。

ポール :だって桃子がさあ。

ハルコ :あんたねえ…恋愛にうつつを抜かす前にやるべきことがあるでしょうが!

この国に何しにきたの?

ポール :確かに最初は日本の漁師に憧れてだけど。

ハルコ :てだけどって何よ!

ポール :うるさいな彼氏のいないハルコには分かんないよ。

ハルコ :はあ

ポール :とにかく出てってほら。

ハルコ :何よ!

ポール :開店なんだから出てって。はいバイバーイ。

ハルコ :ん?桃子?見てもうた。

学校で

ポール :ハルコの勘違いだよ。桃子はヤマトナデコシなんだから。

カトリ :ナデシコです。

ハルコ :っていうかだって路上でキスしてたのよ。

ポール :彼女はね今欧米文化を勉強中なの。キスは挨拶でしょ?

ハルコ :しかもその後タクシーでどっかいっちゃったよ。

ポール :女性を家まで送るのも欧米常識俺達のことはほっといてくれよ。

ハルコ :はあ?あんたが学校に来ないからでしょ!

ポール :宿題は出しに来たでしょ。ホラ!
ハルコ :ありゃもう…勘違いっていうかただのバカね。

カトリ :どうするんですか?

ハルコ :もうこうなったらあの作戦しかないわね。

カトリ :作戦?

............. ..

ポール :なんなんだよ。ハルコ。カトリーヌ先生まで。

カトリ :私はハルコ先生に無理矢理。

ポール :ホラ桃子もう来てるし。

ハルコ :いい?桃子があんたのことをどれだけ好きか証明してあげるから。

ポール :なんで呼び捨てなんだよ

ハルコ :何が起こるか。いいから見てなさい。

ポール :何が?

カトリ :私はとめたんですよ。

ポール :ん?あれ?ボブじゃん。何カッコつけてんの。あいつ。

ハルコ :し!いいから見てなさい。きたきた…

カトリ :積極的。

ハルコ :ずいぶんと楽しそうじゃない。彼女。

ポール :え?ああ 彼女は誰とでもコミュニケーションを取れる人だからね。

ハルコ :誰とでもねえまあ誰かにそうみたいだけど。じゃあ次はどうかな?

ポール :ん?

カトリ :今度はルカくん。

ポール :なんでいるんだよ?

ハルコ :積極的だわ…

ポール :あれぐらいのスキンシップは欧米じゃ普通だよ。

ハルコ :へえ~じゃあ次はどうかな?

ポール :え!?ジャック!?なんでみんないるんだよ!

ハルコ :みんなあんたのために協力してくれてんのよ!あんたの目を覚えまさせる
ためにね!

ポール :は?

ハルコ :あの子はあんたがすきなんじゃなくて外国人が好きなのよ。

ポール :彼女はそんな子じゃないって!

ハルコ :いい加減目を覚えましなさいよ!全部見たでしょ!?

ポール :だけど…別に何もしてないし。

カトリ :あっどっか行こうとしてますよ。逆お待ち帰り?

ハルコ :あれ?ポール。

ポール :桃子!

桃子 :あらポール。気にしないで。行きましょう。

ポール :一体なぜなんだ!?僕というものがありながら。

桃子 :あら…この人は素敵な人よ。あなたと違って。だってあなた…おソバは音

たててすするし。電話しながらペコペコ頭下げるし。それに魚の食べ方だってもの

すごくキレイじゃない。

カトリ :それはいいことじゃ?

桃子 :そういう日本的なとこは嫌いなのよ外国人なのに!何より嫌だったのがあ

なたが納豆好きだったことよ!しかも納豆の温度がどうとか魯山人がどうとか。挙

句の果てに納豆は糸を食べるって!?あなたホントに外国人!?

ポール :じゃ…君が僕と付き合ってたのは僕がただ外国人だったからなのか

桃子 :あんただってヤマトナデシコと付き合ってるって喜んでたでしょ。同じ

じゃない。さ いきましょ。

ジャック:残念ながら最近私も肩こりがひどくてシップが手放せないんですがそれ

でもいいですか?

桃子 :へ?

ボップ :俺もハンバーガ―よりおにぎりの方が好きなんだな。

ルカ :僕アニメオタクなんですけど。

女の人 :何よそれ。だったらまるでポールと同じじゃない。
ハルコ :そうよ!みんなご苦労様。もういいわよ。

女の人 :なんなのよこれ。誰なの?あんた!

ハルコ :日本語学校の教師です。

生徒達 :生徒です。

女の人 :あんたたちみんなグルだったの!?バカにしないでよ!

ハルコ :バカにされる方が悪いんじゃないの?

女の人 :はあ!?

ハルコ :雰囲気だけで外国人が好きだなんて あんたみたいな女がいるからね 日

本の女がバカにされんのよ!

カトリ :春子先生。

ハルコ :いい?ポールにはねちゃんとした夢があんの。

女の人 :漁師でしょ?イギリス人のくせに日本で漁師?フフフ。

ハルコ :人の夢を笑うな!ポールはね夢を持って 心死で日本のことを学んでんの 。

積極的にこの国になじもうとしてんの。あんたみたいなね。人を見た目で判断する

ような女に ポールの良さなんて分かんないわよ!

ワン :シャルウイーダンス。

ワン :ああ~ああ...。

ハルコ :これで分かったでしょ!?ポール。

カトリ :ポールさん?

ハルコ :ポール。

……………..

タイヨ :: ポール 今日も休みだったんだって?

カトリ :やっぱり昨日のがやりすぎだったんですよ。
ハルコ :ん~!

鷹栖 :赤信号で止まってりゃ良かったのにお前が突っ走るから大事故だな!

ハルコ :ちゃんと浮かれ気分からは脱出させてやったわよ!

鷹栖 :その結果来ねえじゃねえか!

ハルコ :来るわよ!きっと!

ポール :失礼します。

鷹栖 :あ!

ハルコ :ほーら来たじゃない。

ポール :ハルコ...俺...イギリスに帰ります。

ハルコ :はあ!?どうしてよ!

ポール :イギリスに帰ったらもしかしたら 桃子も もう一度振り向いてくれるか

もしれないから。

ハルコ :まっだ言ってんの!?あんた自分の夢とあんな女とどっちが大事なの

よ!ってか...あんたフラれたんだよ。

カトリ :それは言いすぎですよ。

タイヨ :あれ?昔夢をいかけて大切な人に逃げられた人がいたような..。

鷹栖 :なんだよ!

タイヨ :すいません。

鷹栖 :ポール ひと言いだけ言っておいてやる。たぶん夢を捨てた方が簡単だし

楽だぞ。簡単に捨てられるような夢ならな。俺は夢をとって多くのものを失った。

ハルコ :なんでそんなこと言うの。

鷹栖 :ただし!得たものもたくさんあった。

カトリ :ポールさん?

タイヨ :よかったんですか?言っちゃって。

鷹栖 :おめ~がふったんじゃね~かよ!

ハルコ :聞いちゃったわよ~。この耳でしっかりとね。さてさて...発言したことに

はきちんと責任とってもらわないと。ちょっと手伝ってくんない?
鷹栖 :いやいや...。「お手伝い願えませんか?鷹栖先生」でしょうが~!

ハルコ :ポール。

ポール :今度は何しにきたんですか?

ハルコ :はい。モテたいんでしょ。

ポール :ちょっと...何だよ。この格好。

ハルコ :漁師スタイルよ。

ポール :こんなんじゃ働けないよ。

女の人 :あっポール。え?何その格好。

ポール :ホラ...なんか引いてるじゃないか。

ハルコ :狙い通り!

ポール :え?

(ドアが開く音)

鷹栖 :いよ~!

ポール :鷹栖先生!?

鷹栖 :客連れてきてやったぞ。私の競馬仲間と師匠でございます。

ハルコ :いらっしゃいませ~。こちらはお通しで~す。

客 :お~。お?納豆かい?

客 :この店こんなメニュ―あんだ。

ポール :いやいやこれはただ僕が好きなもんで。

客 :スタンデイングバーって

客 :要するに立ち飲み屋だな。

女の人 :ね...帰ろう。

女の人 :ん。
女の人 :じゃあポール。

ポール :あっちょっと...!

ハルコ :い~の!今までみたいに上っ面だけで受け入れられててもダメよ。これか

らはあんた自身の人柄を出していかないと。

(ざわめき)

ポール :ちょちょちょちょっとダメだよ~。もっと混ぜないとさ~糸っちゅ~もん

が。

客 :わかってねえな。兄ちゃん。こういうのはパット食わないと風味ってもん

がな。

ハルコ :完全になじんじゃってるじゃん。

カトリ :お邪魔しま~す!

客 :お?お嬢さんが来たぞ。

カトリ :もう一人いるよっ。

ミドリ :どうも~ミドリで~す。わんばんこ。

(一同)わんばんこ~!
ハルコ :もしかしてミドリのママ!?

ポール :こちらはお嬢さんではないような?

ミドリ :ひ~ど~い~!永達のハタチよ~!

≪可愛い~≫ ≪アハハ≫

鷹栖 :じゃ帰るわ。

客 :え?もう帰るの?

鷹栖 :はい。確かこいつを使えたよな。とっどけ。

ポール :あ あの~こんなクーポンうちのお店ないんですけど。

鷹栖 :あいつ...だましやがったな!うわあ!
ミドリ :あんた...いい男ね。

鷹栖 :いいえ。

ミドリ :一緒に飲みましょう。

鷹栖 :はい... はい!

ハルコ :いよ!色男!楽しそうじゃん。

ポール :ありがとうございました。先生。俺得たもんあったよ。

ハルコ :ま~ま~ま!あんたはあんたらしくね!

客 :あれ?この二人はアチチですかな?

客 :じゃあお邪魔虫はドロンしますか。

(オヤジ達)ハハハ!

ハルコ :ちょっとやめてよ~もう~

(笑い声)

……………..

う~昨日はさすがに飲みすぎた~。

(ポール)失礼します。

ポール :ハルコ 俺あれからすっごく考えたんだけど 俺何も分かってなかった。

ハルコ :わかったならいいのよ。

ポール :やっぱりハルコ俺のこと好きなんだろ?

ハルコ :はあ!?

ポール :俺のためにあんなに頑張ってもしくれたのも全部俺のことが好きだったか

らなんだろ?

ハルコ :ダメだ...こいつなんも分かってないわ。

タイヨ :こりゃ筋金入りだ。

カトリ :ある意味うらやましいです。

ポール :気持ちはありがたいんだけど ハルコはちょっと...。じゃあ。

ハルコ :はあ!?ちょっ...!なんであたしがフラれてる感じになってんのよ!

鷹栖 :モテないおなごは辛いのお。
カトリ :ハルコ先生あまり気を落とさず。

ハルコ :落ち込んでないから!

タイヨ :はい光文学院です。はい少々お待ち下さい。鷹栖先生お電話です。

鷹栖 :だれ?

タイヨ :ミドリさんって方から。大丈夫ですか?顔真っ青ですよ。

ハルコ :へえ~ミドリで青くなることってあるんだね。

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