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ドンキホーテ PDF
ドンキホーテ PDF
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歴史の推移は碑の飾てある。環末無債値のものは、不断に飾ひ落され、
濁り永遠性を争めるもの、みが常に林変たる光を放って行く。優れたる
古典は、取りも直さず比種の極めて少数なる藝術に外ならない。面して
『「シ・キホーラ』の如きは方しくその一てある。由来『ドシ・キホーテ』と
言へば、一概に滑稽なる人間のボシ今書の如く思はれてみるが、必ずし
*さうてはない。滑稽の裸にも眞塾と誠質とがあり、可笑味の底にも一
味の哀調と懐しみとがある。要するに本書は人間性の一面を深刻に表現
せるもの、即ち永遠の生命ある所以てあらう。わけても過渡期に在
/
園現代の人々に封しては、痛切なる風刺として大いに訓ふる所あ を疑
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け
はない。常て文藝委員曾が世界に於ける代表的古典の翻課を企てたる際
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s に、先づ本書をその一に選定したのは、恐らく比故てあったらう
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文藝委員曾はその後魔止せられたが、常時本書の翻譚を擁常せられた
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島村抱月及び片上伸の雨君は、その事業を継績しこ、 にその出版を見る
に至つたのは、誠に我が譲書界の貸に喜ぶべきてある。格も来春四月二
十三日は作者セルヴシァスの残後三百年に常ってみる。この際本邦に於
て初めて本書完譚の完成を見るのは殊に慶賀に堪へ ぬ次第てある。余は
何人に取っても面白くして且つ意味深きこの一書を、敢て一般讃書子に
鹿める。
大正 四 年十 一月
一重ム
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私は片上氏の友人としてより も、むしろ職帯責任者の 一人として比の
翻譚の成るに至つた由来を述べ やうと思ふ。
「ドン・キホーテ」 が欧洲の文藝史上に領有する地位の重大てあることは
今さら競て繰り返すまてもあるまい。シュークスピアと相封して、十六
世紀の文壇を二分するものは比の物語の作者てある。鶴こそ違ふが、能
と狂言との封照が比の二人の上に職想せられる。見方によっては、能よ
りも狂言の面白い場合があると同じく「ハムレット」 よりも『ドン・キホー
テ」の面白い場合がある、シェークスピァのロマシナシズムに封して、セ
ルヴシラスが「ド シ・キホーテ 共の他の短篇に示してみるリアリズムは、
ァ
上、ボッカ今ォに接し、下は十九世紀の潮流に連なるものとも見られる。
、ンイ
我が文部省に文藝委員會とい もの 設けられた の
ある。 そ— て北の仲が古典國議の平業を計畫した のは、北の年の 人月で
イ
ダンテ の デ * * )、コ メディア 、 ゲ12 の ファッ スト 等と共に、 セ l
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»s · — 呢た北の選に入った そして ). ホ1 )
を課する ものは私 とい ことになった。 佛し社かつ からは、 人で彼
間にノを完成する際オを持っ て
トと合體すること に定め、 委員會
、
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本來 い'/
ドン・キホ 1 ) の 評は スペイン 語」 スペイン文學に納迪
— た文學者の手に成らなくてはならない ところが即時の段が部には、
機分の スペイン 語學者は あっ ても、 スペイン 文學者は無い。 まして此の
大古典を減るまでに外國文學に師 ,る と共に 収が文 に離能な人は
經無 て ある。 今一つ は、 スペイン 語學者とい へ とも、 現代詩を主」 する
限り、すてに古典語に入った部分の多い比の古文を自由に味譲すること
は非常の困難てあった。そこて己むを得ず他の外國語から重譚すること
にして、それが私の受持となったのてある。
***、*
そこて片上井石と相談して、文部省の手てまつ イギリス、フランス、ドイ
ツ三國語の課本しこスペイン の原本とを英集することに着手し、同時に原
文を参照し足止する便宜上、東京外園語学校出身て常時同校の西日鮮典
編算に闘係してるた故海老名最介石を頼んて、 りとした。
さて牛年あまりか、つて、集め得た課本中ては、比較研究の上イギリス
じ
のォームメセーのものを最完全と認め、之れを正系の基本と定め、同
く
イギリス の ジャーヴスとシェルトン、フランスのヴキアルドー、ドイツ
テイ ークをそれに参照すること、した。そして先つ片上君邦譚の豪本
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を作り、海老名付がそれをスペイン本に引合せて用語及び感じの上の異
ゲ E % 討論し、 それを私が東に外國本と計語) 、 北部 で、 合議の上完成
する」 いこ」 に限定 を定め た。 然るに中途、 海老名石は病死—、 文獻
委員 作も二年代 か 9 の後廢止とな9、 翻譯事業は常利の魔術者に文部省
が好意的引 つき を すると いこ- つ た
かなっ たのので、 私は またそれ を片上科
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。
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わたった背心
3 經過上 は片上氏み
からが説明するであ ろうと思。
私は こ ) に四年にわたった北の大體の完成を祀する と共に、 私 の古
任5之 江 によって来たされたことを感謝する。
大正 四 年 十
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* 9就けない。 スたしかにおもしろい試みものでもある。しかし、 いかにさ
ういふ與隊をのみ求めて諸も人でも、 この作の平成以上に達しては、 何も
のか人生の具實書重な もの に触れ さるを得よい。
二、 韓文の可否は元て私の責任であるが、 この翻譯はもとの文藝員會の
未完了の事業を終了 しめたものであるが故に、 これを護了する上に多大
の便宜を興 « かた島村地月氏、 及び外國語學校出身の旅遊者名被介に
深議の意を表し、またこの書の自由なる出版を許された文部當局にも特に
感謝の意を放さればならぬ。 此校正出版の上に幾多の友人認罪s &受
けたことを記して、 これまた深く調査を表する。
大正 四 年 十 月 八 日
セル 、ワンテス 小 下
伴
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『ドン・キホーラ』の作者ミグエル・デ・セルワシラス・サアエドラ (Niguc
uervutes ァuvda)
は 一五四七年、 *でないが、その名前に暗示され
マドリッドから ておるところから推察すると多
二十一理東に在 分ミカエル祭の日、(九月二十九
る アルカラ・デ・ た
へナレス(Alcula 月の九日に洗濃を受けた。父は
11curs)町 ロドリゴー・デ・セルヴンテス、
に生れた。その
先祀代々祀父に至るまでは、城主とか市長とかを勤めて来たが、父の代にはもう家運が全く衰へ
てみた。そんな事情の裸に彼は生れた。
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彼の砂年時代に就いては、彼が 落劇集』の序文の中で自らはのめかしてみることより外に
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この過渡期の風潮は、やはり文學の個中けにも侵入した。カルシチソー・デ ・ラ・チガ (( arangこ
ニel Vega)やディエゴー・フルタドー・デ・メンドザ (ニ gueeッrucz) などの如き人
々はイタリーの戦争に参加して、その園から後期文藝復興時代の文學の産物を持ち騎った。これ
はスペインに移植されるや、直に根を張って繁り禁え、土着の文學を枯潟せしめんばかりの勢を
示した。ダモン (Danon) やティルシス (Thyss) やフィリス (Phis) やクローエ (Chloe) な
どはスべイン化された。これと共に、鍵に焦れる羊飼ひや無情な女羊飼ひを主題にして、様々の
形で歌はれた田園詩が非常に流行した。これと相封して、古い歴史物やシとか、シ
な牧歌とか、農民生活の歌謡とか マ、致々として道集され、そして印刷に付せられた。中に就い
て最も注目すべきことは、酒々たる武勇物語本の流行である。これはガルシ・ォルパニョズ・デ・モ
ンタルチー (( ar Oronz de Mouvo) が『ゴールのアマディス』を復活させて以来腫を接して
刊行されたのである。
そんな時代に、しかも大學町と稲されるアルカ
代は何うであったらう。歳色の髪をした快活な熱心なこの少年は、一町の書店を祀き廻っては、 日
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に〜陳列されるいろ〜様々の表紙をした新刊物をあれやこれやと漁り歩いたに違ひない。彼
はまた正則の教育を受ける貸めにサラマシカの大學へ送られたと博へられてみる。しかしこれは
シに資しかった彼の父が、彼を百五十哺も隔ってみる所へ遊撃させよう答がなか
った。それにまた、彼がサラマシカ大學にもアルカラ大學にも撃はなかったといふ誇擁は、彼自
*の作物がこれを示してみる。彼ぐらみ自己の経験を語った作者は少いが、彼はっ%を 生々活
の。語ってみない。彼の教育といふ方面に就いて知られてみることは、た 常時多少の名望
を『してみか或る美文學の教授が彼を『わが愛する弟子』と呼んでみるだけである。これはイサべ
ル・デ・ヴロイス (Isle de Valos) 女皇の崩御に際して出版された哀悼歌集の うちに記されてを
。この歌集の中にセルヴシラスはッシネット風の戦歌や碑銘を四首だけ奉獣した。しか
し、その作には大詩人らしい面影は見えない。た。ありふれた平凡な詩である。そしてこの詩集
の出るのを見ないで、彼は既にスべインを去ったのである。
一五六八年の末、スペィシ園王フィリップ二世の許へ遣はされたローマ法王の使節シウリオ・
クェーヴィヴ((io Aeuvva) がローマ へ騎る時、 セルヴシラスはその侍従として同行した。
。、。 ァッラ がこの地位を長く保ってみたなら、疑sもなく法王廷で立身したに
ひない。しかし彼は 一五七○年の夏この職を 断して、ドン・ミグェル・デ・モンカダ (ニyo Nagry
de Mcucuda) の聯隊に一兵卒として入隊した。この撃に出でたのは、自分の今までの職務が嫌ひ
であった貸めか、それとも単純な軍人熱の貸めか、何れとも分らない。しかし大方その後者にあっ
たらう。といふのは、常時は一般に軍人熱が盛んだったからである。拾もスペイーとエニスとロー
マ法王との職合となり、その聯合艦隊は共同の敵なるトルコ軍をレパシトンで粉砕した。しかしこ
の大事件はセルヴシラスの博記によりも寧ろ全ョーロッパの歴史に属すべきものである。丁度こ
の大戦の時、セルヴシラスはドシ・ジョンの摩下についてメシナ港を船出した。それは一五七一
年の九月であった。同じく十月七日の挑暁、トルコ艦隊が見え出した。セルヴンテスは熱を病ん
で駄てみたが、この知らせを聞くや、起き上って、僚友や上官の止めるのをも肯んせず、『碑と君
王の御奉公の貸めならば、寧ろ死を撰ふ』 と言って、自分の持ち場についた。然るに彼の乗艦マ
ークェサ跳は激戦の眞只中に立った。この大激戦中彼は三個の弾傷を蒙ったーー二個は胸部に、
一個は左手に。その負傷の重かつたとは、彼の血気盛りの年輩、強壮な鶴格、快活陽気な気象を
以てして尚且つ七ヶ月の間病院の中に哺略しなければならなかったといふに依っても看られる。
V この負傷の結果、彼は永久に左手の働きを失った。しかし、それでも彼をして全然軍務に不適
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常ならしめはしなかった。一五七二年の四月、再び或る中隊に入った。こ
ゴーも勤務してみた。それから三年の間ゴレッタ城砦やテュニスなどに轄戦してトルコ軍に封抗
した。一五七五年の九月、少時の休戦を利用して本國へ騎る許可を得、『太陽』 跳に塔じ
ルスを船出した。兄のロドリゴーやその他歴々の人たちが澤山同船した。セルヴンテス
聯隊長ドン・ジョンやシシリーの継督セサ公爵等からスペイン國王へ宛てた書状を数通携帯して
みた。それは彼の功勢に依って、中隊長の地位を請願した推薦状であった。この航海をつ やけて
みるうちに、九月二十六日アルゼリアの艦隊と遭遇した。激烈な戦闘の後、途に彼等一同は捕虜
となつて、アルジールス へ伴れ行かれた。
これからアルジールスに於ける五年間の捕虜生活が始まるのである。『ドン・キホーテ』の中に挿
入してある『捕虜の話』はセルヴンテスの経験そのま、の記録ではないにしても、殆んどそれに髪
-
髭たるものであらう。
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アルジールス へ着いてから捕虜分け取りの闘引きの結果、セルヴンテスは或る船長の有になっ
た。兄のロドリゴーは別 の 人の有になった。かうして捕虜になった人も、郷家に財産があれば相
っ て
常の身請金を挑つて自由の 身に なられた。セルヴンテス兄弟も博手を得てこの不幸の出来事を郷
里へ知らせた。そこでァルヵラの郷家ではなけなしの財産を片付けて身請金を推 へた 二人の跡
妹もその嫁入り財産を悪く貢いだ。そして或る人の手を経てこの身請金はアルジールス へ届けら
れた。ところがミグエルの持ち主は、ドン・ ジョンやセサ公爵などからスペイン國王へ宛てた推
薦状を携帯してみるのを見付けた ので、その身請金だけでは不承知を唱へた。しかし兄の方は
容易く自由の身となって騎國した。その後セルヴンテスは度々大膳な逃亡を企てた。その結果こ
んな大脆な囚人を個人の手に有たせて置くのは危険だといって、アルジールスの継督の手に渡さ
れ、一層厳しく禁鋼された。この継督は残酷無類の男で、捕虜の命を奪ふことなどは何とも思は
なかった。彼の家には鼻や耳のない奴隷が充ち満ちてみるといふ程であった。こんな持ち主の手
に騎してからも、セルヴンテスは尚逃亡を企てた。その企てが露顕した時には、流石に陽気なセ
ルヴンテスも傑の極刑を覚悟してみた。しかし総督は彼の大膳な卒直な気質にめで、彼を殺さな
かつた。
アルカラの郷家では最後の血汐を絞って三百デュカットの身請金を調達し、或る教父に託して
これを届けて来 た。しかし継督はその金額を二倍にせよと命じた。そして、丁度この継督は任期
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満ちて コシ スタンティ ノープル へ引き揚げるところであつた。そこでセルゾンテスも継督に伴は
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れて既に甲板にまで乗せられた。が、どういふわけか継督は我を折って、その身請金を一倍牛にイーダ }
して彼を手離した。かうして彼は再び自由の身になった。それは一五八○年九月十九日であった
しい 闘には騎った。の、一文なしでは何うすることも出来なかった。拾もその時、彼が
* とめてみた職隊はボルラュガルへと出征するところであったので、彼もそれに加はった。そ
れか。二年はかりァッーァ群島に遠征した。一五八三年の秋、田園小説『ガラテア』の原稿を持っ
て、そして一人の幼い女の見を伴れて騎園した。この女児は出征中に、リスボシ生れの或る貴
人が生んだ。のと得へられてみるが、それ以上のことは分らない。この女見は一六○五年には二
十歳に達してみた。そしてセルヴンテスの私生児として 籍に入ってみた。しかし一六一四年に
は足寺に入って足になった。面してその尼寺にセルゾンテスは葬られたとのことである。
*はゃ四十城に垂んとし、片手は利かず、それに自分の馴染の職険長は死去した後なので、軍
隊生活には全く前途の望みも楽しみも無かった。しかし一方に於いて、永 間の囚人生活中、そ
の愛をゃる貸めにいっ*詩を作ってみたセルヴンテスは、多少詩人としての名盤を得てみた。そ
こで文學を以て自己の運命を試みゃうと決心した。そしてその最初の運試めしに『ガラテア」を故
郷アルカラで出版した。それが 一五八五年のことであった。しかしその結果は除りょくなかった。
この作を印刷に付してみる頃、彼はカタリーナ・デ・パラシォス・サラザール・イ・ョズメディァ
ノー (Dona Catain de Pucos Suzary Yozuelane)といふ身分ある婦人と結婚した。この婦
人は若干の持参金を持つて来た。
この頃スべインでは拾も芝居大流行の時であった。セルゾンテスは少年の頃から非常に興味を
有しておたこととて、早速戯曲作者として立った。そして足かけ三年のうちに、二三十の戯曲を
書いた。それ等のものは舞豪にのぼせて観客から弾次り倒されはしなかった、と彼自身言ってみ
る。しかしそれ以上何うといふこともなかった。
一五八九年の始め、彼はインド艦隊の食糧供給係長の下について御用達代理を勤めたが、至極
薄給であったから相鍵らず貧乏と戦った。この頃或る座長と特約して 『空前の成功をしたらば一
つの戯曲に付き五十デュカットを支挑ふ』といふ條件つきで、六つほど戯曲を書いたが何れも失
敗した。しかし一五九五年サラゴッサで開かれた文藝競技曾では一等賞(銀基三本)を偏ち得た。
これより一年前、彼はグラナダ園の牧税吏に任せられた。これは前の職ょりも重かったが、それ
び だけ責任も重かった。面してその責任の繊槍はやがて彼の頭上に落下した。それは、かねて彼が
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牧集した税金を國庫へ送附する貸めにとて委託してみた或る商人が失敗して通亡した。そこでそ
の貸めにセルヴシラスは牢舎に打ち込まれた。これは一五九七年の九月のことである。しかしそ
の税金の不足額は小さかったので、その年の暮れには保響を附けて出獄を許された。この獄舎で
『ドン・キホーラ』 の腹案を得、そしてその初めの一部を書いたと博へられてみる。面してこの書
に出てみる路傍の宿屋とか、騒馬に乗った修道僧とか、金盟を被った床屋とか、或ひは武勇博を
本気にして聞く百姓とかは、皆彼が牧税吏として所々方々を巡廻した間に出曾したものである。
一五九八年の九月までは尚セ みたものとは推測されるが、それから一六○三年までは
何虜にみたか不明である。この間に彼の不朽の大作 『ドン・ キホーテ』 の前篇は書かれたのであ
る。この書は一六○四年の九月に出版の許可を得、同年十二月までに印刷し、そして明くる新年
早々務質された。その一度世に出るや、怒ちにして世の喝采を博し、幾何ならずして五版を重ね
た。それと共に作者セルヴンテスの名もピレニース山脈の彼方にまで轟いたのである。
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『ドン・キホーテ』を出してからのセルヴシテスは、一方に於て多数の愛讃者奪敬者を得たと共に、
他方に於ては非常な敵を見出した。その敵封者の主なる者は常時の最大戯曲家ローペ・デ・エガ
(tore de vog) とその徒弟、及び詩人ゴンゴラ (Geugことその 一派の人々等であった。これ
等の人々はあらゆる意味に於いて『ドン・キホーテ』 を噛属した。 その常面の理由は、いふまでも
なく『ドン・キホーテ』 の前篇の中でローべの戯曲やゴンゴラ 派の詩人に封する痛快な批評を試
みたからであった。しかしまたセルヴンテスは、ジュアン・デ・ジャウレギィ (Juan e Jugu)
やクェーエドー (Quevedo) のやうな知己の友を得た。一鶴セルヴシラスは非常に人を引き付け
る性質の人であった。彼自らは友情に篤く、節操に堅く、友としてこの上もない人物であった。
如何なる逆境に虜しても従容として迫らず、気高い忍耐の気象を持して行った。またァルジ
ールスの囚徒生活の際しば〜現はしたやうに、死に面接しても尚不屈不境の精紳を保って、し
『おだやかな苦みのない額と、はれ〜しく輝く眼と』 を有ってみた。如何なる災難☆彼の
快活と陽気とを挫くことは出来なかったのである。
一六○八年に『ドシ・キホーテ』 は七版を重ねた。その翌年には、セルヴシラスは家族を撃げて
マドリッドのラ・マグダレーナ街に居住してみた。『ドン・キホーラ』 は一六○九年にィタリー語に
翻講され、その翌年にはプルッセルで謎出された。こんな勢びで資れ行くので、普通ならば漢然
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ながらその後篇を出すと約束してをるので、その約束を早速履行してょささうなものであるが、
シー
セルヴシラスはなか〜それには取り掛らなかった。その代りに彼は『ドン・キホーテ』の中に挿
入した小説とか捕虜の話とかに似寄った物語を数種出版した『ジラニーラ』(Gum ) 以下幾多
の作が 一六○六年から十二年の間に書かれた。
彼の最も思ひを凝らし力を注いだものは戯曲であった。しかし殆んど凡ての戯曲は失敗に終っ
た。彼の裏心に横たはってみたものは、ドン・キホーラでもなければ、騎士道の破城でもなかっ
た。彼は自ら言ってみる通り、『ドン・キホーテ』に封しては継父であった。これほどまでにその著
者に継子扱ひされた大作は蓋し古今にその例を絶して みょう。『ドン・キホーテ』はそ、 っ かしく、
不注意に、時々の発作やむら気に依って書かれた作である。それだけならまだしも、彼は恐らく
これを書き放しにして一度も譲み返さなかった。そして校正までも印刷屋に任せたので、馬鹿々
々しい間違ひが出来てみる。彼は全力を戯曲に傾倒して、た 、時々気まぐれに『ドン・キホーテ』
の績きを書き足して行った。
しかしその天罰は途にふりか、った。それは一六一四年の十月か十一月かに、丁度彼が第二篇
の五十九章に達してみた時、彼の机上には『ドン・キホーテ』の鷹の績篇が届けられた。これに就い
ては第三 の序文にも記してある。これに豊鶴されて、彼は『ドシ・キーテ定成にーっまり、
この上の厩物を出させまい貸めにドン・ キホーテの臨終に達することに全力を集中した。
一六一五年の二月にこの第二貸は脱稿したが、その年の暮れまで出版の運びに至らなかった
そしてこの期間に彼は二三年の間に書き溜めてみた喜劇や間劇を集めて出版した。その序文には
常時のスべ イン劇壇の批評や、自分の戯曲家としての企割やを述べてみる。
しかし流石の精力家ももはや次第に健康が衰へて、一六一六年の四月二十三日、水腫を病んで
逝去した。来年即ち千九百十六年の四月二十三日は、拾かも彼の没後三百年に常る。そしてそれ
が彼と同時代の大戯曲家シェークスピアの永眠したのと同年同月同日であるといふの☆一奇であ
る。彼はその生前と同じく、勇敢に快話に自分の運命を受け取って逝いた。彼は貧しくして死ん
だ。しかし貧といふことは彼の一笑に附し去るものであった。彼の日から浅れた唯一の太息は、
『碑様御自身の外には誰れにもお濃を言はずに済むやうにして、碑様から一片の勧包を頂いた人
こそ幸幅である』 と言ふのであった。
彼の遺骸は何虜に葬られたか確かめられてみない。た 、前に述べたやうに彼の娘の居た尼寺に
葬ったとだけ言ひ博へられてみる。
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「ドン・キホーテ」解題
●
小博の中にも述べた通り、この 『ドン・キホーテ』 の前篇は何時何虜で書かれたか、しかとは分
っておない。が、鬼に角、 一六○四年の九月に出版の認可を得た。しかし、これに先立って認可
を得て出版された成る書物の中に「ドン・キーこのことが書いてもるところから見ると、これ
はまだ原稿のうちに常時の文壇の或る方面には、既に廻讃されておたものらしい。この前篇は、
出版する運びに至るまでには方々の本屋へ持ち廻られた。けれどその構想が除りに奇抜 所新なの
で、これを引き受けるやうな大魔な本屋は容易に見付からなかった。それでも途にマドリッドの
フランシスョ・ロブレスといふのがこれを買ひ取ってその翌年一月に出版した。彼とてもこの本が
廣く責れるとは毛頭信じてみなかった。そこで版権の方もカスティールだけで十分だと思ひ、ア
ラゴンやボルチッガル方面には版権を登録しなかった 質はその登録費を惜しんだのである。然
るに一旦世間へ出して見ると、案外に歓迎され、ボルテュガルの方では早速版権侵害を企てる者
が出て来たので、二月には再版を出して、この方面の版権をも保留したのである。
*y セルヴシチスが在世中に、本園スペインでは前者は九版(三 部 を出し、その翌年に第十版を
カ 些した。同年の前半中に、後擔%五版を重ねた。そして代表的外國語義以北非常に放送に出來た。
シェルトン (T. Shelton) のイギリス諸は六O上年か非(ば入年に、ウーダン (Oudin)のフラ
シス戦は大六年に、ドイツ語は一大二年に、フランシオン (Franciosini) のイタリー諸
は六年にかの~)出版された。原秀の出てからセ年のうちに| Sº㎜㎜
評されたのである。その魔く行さ被っな方からい~~、聖書を抱いてこS書に及ぶものは無いと
Sはれる。
その書が初めてスペインに現はれた時には、一部の社會からは非常に冷遇された。特に登板等
の大部分は永がた(武勇物語を愛好しておたので、それ等のメのた本化し勝美し去つてわる此の
書を見て認をしく思った。しかし離隊や神教に長けた高級の設者からは熱誠な敵地を受けた。し
かしスペインに於いてもその他の団に於ても、初めの間はドン・キホーテの光緒なしぐさや、サン
テ
チョーのおどけた言S<さを持て難しなに過ぎない。そこで前輪は十版も登校なのに、その語能
*文明も人生に封する批評すいよ(彼利になり、いよ~)加熱しておる後備は五版しか出なか
*
つな。
地作者モアッシラスはその小說に於いて何を言S本はす社6であろならうか。當時流行した
篤
付
の
び、
思
つたらうか。それとも自 何きの奇想を出たらめに書いたのであらうか。その何れとでも
摩
摩することは出来ない。しかしまた 一方から言へば、面白い物を
書いて世間に喝采を博さう位の至極軍純な子どもらしい考へから書きなぐったかも知れない 。彼
の気象や、これを書いた態度から推測すれば、いかにもさうらしくも思はれる。
作者自身の根本動機は如何にもあれ、これを讃過した人の心に一種の偉大なる力を附興すると
いふ事質は動かし難い。この作の主人公ドン・ キホーテは何一つとして確質なものを有つてみな
い。彼の甲冑も、彼の乗馬も、彼の意中の婦人も、また彼の騎士たることすらも、番 く彼の幻想の圏
内に於いてのみ数力のあるもので、現質に於いては強上一片の雪にも如かない。しかし彼は雄々
しく勇ましく気高く、不朽の名誉を求めつ 、、形容枯稿せる疫獅を提げて武者修業の旅に上る。
彼の裏心の志しは封きを助け強さを挫き、極める者を救ひ高ぶる者をへり下らせるにあった そ
してこの志しにふさうた好機曾と思はれるものに遭遇すれば、どんな危険にもたちろぐことなく
TTT 立ち向つた 。しかし何時も〜彼の志しと事情とはちぐは ぐになつ た 彼の志が眞剣であればあ
る程、その結果はいよ〜外の方へそれた。そこに驚くべき滑稽が演出される。こんな空想家に
-
-
TJr
家来として仕へ たサンチョー・バンザは極端に地についた男である。彼は主人の狂気のことも、島
の継督にしてやるといふ主人の約束の頼りないとも、満更知らぬのではない。また 『俺はサンチ
ョーとして生れたから、そのま、のサンチョーで死んでも構ひはせん』 と考へる けれど、それ
でもやはり或る力に引かれて、何虜までも主人の後について行く この作の中でいろ〜の人物
が言ってみるやうに、気述sの主人と知りっ 尚もそれに従って行く正気のサシチョーこそ却っ
て一枚上の気違ひでもあらう。この主人と家来とは全々異なった性質を持ち異なった志しを抱い
てみる。しかし二人とも人生に封して飽くまでも奮闘的であるといふことに於いて、つまりその
心底から楽天的であるといふことに於いては一致してみる この主従の一致獣は確かに作者tル
ヴシラス自身にも共通するものであつた。面してこの 一獣はまた萬人の心に共通するものであら
ねばならぬ。さればこそ比の書が世界の如何なる國士にも歓迎され、そしてあらゆる民族に自然
化される所以である こう にセルヴシテスの力がーー即ち彼の天才が遺減なく発露してみる
思ふにドン・キホーテとサンチョー・パンサとの二つの性格は、世界文學への最も偉大なる寄興
として数ふべきであらう。
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なるドン・キホーテの得たる吉き幸運のこと。附けたり、盤
き ろく た た
に記録するに足るその他の出来事とも 。 * * * * * * * * * * *
●
Dん ゆうさうまう
しん れつ しんけん
*
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第 九 章 ては勇ましきビスケイ人と雄壮なマンチャ人との猛裂な賞剣
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あひ を っ
合 が終りを告げおしまひ になる・・・・ ・・・・・・ ・・・・ ・・・・・・・・ ・・・
けらいあひだ と
第 十 章 ドン・キホーテとその家来サンチョー・パンザとの間に取り交
ぎ ろん
は されたおもしろい議論のこと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・ ・・・
き かみ
やら あひ て お
第 十 一章 山 羊飼ひ等を相手にドン・キホーテ
の身に起ったこと * * * * - * *
しよ や
第 十 一章
が話したこと: 一三四ー一四五
B た で き こと とも
き * が%ェ :
第十三章 ては、女羊飼ひマルセラの物語が他のいろ〜の出来事と共
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に終る 、。。。。、、、。。。、、、・ ・ ・ ・ ・・・ ・ ・・ ・ ・ ・・・・ ・・・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・・・ ・ ・ ・ ・・ ・ 一四六ー一六四
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第十 四章 羊飼ひの 「絶望の歌」 及びその他の待ち設けざる出
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第十 五章
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の中には、ドン・キホーテが愛酷なャングアー人等と出遣っ
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なる物語 に 記載する に足る べ さ其他 の事とも . . . .
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第二十八章 は同じ連山に於て、 牧師師 と理髮師 の上により か いた奇異
&もしろ は 2: 3
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- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
なる面白 さ行 を説(
こい ** つ われ , * { '***
第二十九章 は熱に傷けられたる 音等の騎士を、 自ら認したる列 しさ者行
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よ 6 数が出さん ねめ に用いられたる州科なる手段方法 に就い
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第 三十章 は光しさドロテア の地 で たる演說、 及びその他さま~ )の像
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快に面白 さ事柄を説( .
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第三十 一 章 ドン・キホーテ,と家來す シチョー・メンザ,との おもしみき飛輪
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びその他の出來事とも ··· ··· ····· 五三1五四C
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第三十二章 はねぎ ドン・キホ 1テ 行の上に 起 》 之事ともを述べる · 五四 11工业三
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第三十三章 には 無分別なる好奇心 ,といふ小說が書い てある . --<
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第三十四章
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第三十五章 は赤他的酒の軍派 に対する ドン・キホーテ の 所 开枪 机 公 る問
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第五十二章 ドン・キホーテと 羊 りドン・キホーテが汗を
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流して目出度 き結末に らしめたる行者等との稀有の 冒険 ・・・・ 九 一○ー九三三
(第 一編 目次 完)
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関なる譲者ょ、この書物は余が頭脳の子てあるのて、余がそれの想像 得る限り美しく華美や -
> 3い』 シ 、シ) 共 きみ しん
かにまた冷倒ならんことを願ふのは 例等の誓言を用ひずして君の信じたまふところてあらう
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皆己に似たるものを生むといふ自然の法則は、 余も逆らうことが出来なかつた。 されば
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この 地な手入れの不十分な余の老響は、若だ便人の想傑にも選ばなかったやうなあらゆる稲
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の思想に充ちた、乾いた早縮びた鍵てこな子の 語ならずして何をか生み得よう 拾もこれ、
はくめい やど あいおん
* すらうこく なか うま
せいかん
あら 、 3 *
る薄命の宿り、あらゆる哀音の住みなせる牛獄の事 て生れさうなものてある、艦離と、舞し
こ 、ろよ は
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そら
* に 、 しづう
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めが みの
みほ きめ おどろ
㎞ NB % * よ *たら
まず女のミューズの女碑をさへも豊かに熟らしめ 驚きと喜びとに世間を充す誕生をこの世に鶴
いた みにく
* よめ 3〜 *: ぶ さいく
シ こ たい
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すに至るものてある。世には往々にして父が醜い不細工な僚を有ってみながら、その季に獣するシ
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ななごくら こ み
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めに眼香んて、その子の環は見ず、ともすると寧ろそれを心身の天賦または魅力と眠ひなし、
むか さい ち はな よ gつお よ
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友人に向って才智または愛始としてそれを話すことさへある。さりながら余はー も傘は「ド
*らき とほ なま し ちう
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シ・キホーラ』の父として通っては居るが、余はた やその継父たるに過ぎぬーー時流に従はうと
㎞ * 、計㎞ ㎞ 、パ こと よ め はきん なみだ うか よ
思はぬ、また、親愛なる讃者よ、他のする如く余の眼に殆ど涙を浮べ 尖
どけ つてん るみ ●
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が認めらる、鉄獣を許し見のがされんことを乞はうとも思は
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衣を着れば王をも殺す」㎞といふ 該 を知って居られよう。 -
Q) ぎ、む ものがたり つ おも ぞんぶん い
何の遠慮も義務もいらぬ。この物語に就いては思ふ存分を言はれてよいのて、
いひ なん しんばい よい む、 し
ったとて非難される心配もなく、善く言ったとて報いられるといふ心
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ものを供給するには力が及ばぬし、またさういふ人々を待たずして自分ご言へ ることを言ふ貸s
さてしやみ に せいらいうち き きみ み
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に他の 作者たちを漁りまはるやうなことには 生来内気て蝦頼着な方てすからな。それて君の見
は
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とほかんが こむ ちゆら を おはなし
は ぶんだうり
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られた通り考へ込んて夢中になって居ったのてす。それも合 話した通りて十分道理がありませ
よ ノ わら だ なったい
か し3 ● 。) に) 〜 * 、 お 、 まき
これを聴いて余の友人は、ぼんと 一つ額を打つて腹の底から笑ひ出し、『いや く今になつ
はじ し ぶん ま ちが さとしつき かたひざ あひだ
みか、 *
て初めて自分の眼造ひを語ったよ。質は君とお近づきになってからこの 久しい間といふもの、
わだ ご きみ な を いま
にきび 3 シ いご お* こさ *〜 * *) *
ずつと私は、君は何をしても機敏て冷測な人だと思うて居ったのちや ーになつて君が、そん
*
へだく ご ど
にんげん てん ちあなだ ひと いか *
>
な人間とは天と地の間ほども隔りのある人といふことが分りましたよ。何うしたんてす?そんな
さ さい たやすう よ こ くだ やぶ ゆきみち
- ㎞
細な容易いことを旨くするのに、もっとずっと面倒な故障ても砕き破って行ける君のゃうな智
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りよ じゆく ひとしやうけんめい あたま なや たい
*
慮の熟した人が、一生懸命に頭を悩ますとは一鶴どうしたんてす?、これはきっと、才能が不足
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せ けんし 、す わたし
た * C
な貸めてはなく、あんまり情けておるのと世間を知らなさ過ぎるとのためてすょ。私の言ふこと
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ミ ま慰 なら私の言ふ
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をお聞きなさい こ 、 ミュ *
*
さう
が本常かどうか知りたいと君は思ひますか?ふん、それなら私の言ふことをお聞きなさい
メ の いう
べん め つぶ あま わたし きみ Bに こら 手 しめ ㎞
すりや一遍眼を閉つて開ける間に、私が君の面倒を残らず一掃して、騎士道の光にして鏡なる有
〜じきみ ふ そく てん のこ
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話数 目
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*し自由とか四はれとかを述べる場合にはー」
Neu boue prototoliberus venditurauro 残㎞
“っにふらんぐわい くもん
〜 い ひと 、せ うむ
えた
を挿入して、そしてその欄外に、ホレースか誰れかこの文句を言った人を参照して置くのてす。
し ちから ば あひ
また若し死の方を する職金にはー
1三idu uorsacuuo bulsat bcde Dueru ulcrus
bん 青い死は平等の足もて貧民の
16たuuuucturres ㎞、
**
めい たま
* C) び 〜し P)に 比 )3 :、 、
と来るんてす。もし友情とか、われ等の敵をも愛せよと命じ給うた碑の愛とかになると、直ぐ様
つ だ
H・*A* G 詳 、 ピジ 能ェ 昨ドは) すみ
書に行くがよい。これは甚だ少しばかりの診索て碑様御自身のお言葉が見付け出される
が
ゆ)
び
ぐし
い
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ミれど
s
sミミミ
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告ミ
に
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愛
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敵
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等
次
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esべげミ
*
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ひみく
あねん
つば
、く
ふくいんしよ ゆ
● -
- -
し)。もし悪念に就いていふ場合はやはり顧音書に行けば ミ ミミミミミミミs ミ
いうじん たの がた が*
心 ド〜 - ) 、 C 参 C
(心より出づる所の悪念)がある。もし友人の頼み難いことをいふ場合にはケートーがある。この
ひと れん くちやら ど
人の聯句がそれに丁度よいーー
1)oureers felix nultos nuneralisanicos
Tenborasi herint nubih solusers
『 ーーーーーー*ーーー - - -
}-"、tij} - J- ー
㎞ん
こんな魔なラティシ語の地れ離を見せれば、眠眠の人はシだと獣ふから、これは盤眠
には少なから3名募てもあり利奪てもあるのです
シにシを附けるといふ方は、かうゃれば何てもないーもし君がその鷲の電に備か臣及
のことを書いてをるとすれば、それをあの巨人ョライアスたらしめるやうに工装するのてす。さ
ほとん すんがうらうだうん〜
** すなほ
●
うすれば、それだけて ドも、殆ど寸豪も勢なくして、堂々たる詳が出来るわけてす。餌ちかうい
、シ かきよじん もし びと ひつじ か た つよ いしう
ふ風に書けるから「この巨人ゴライアス者くばゴリアテはペリシテ 人にて、㎞ ひダビデの残め麗き 石 撃ちをもご
ころれつ おうききやく しる ごと ㎞ B・ ほか
チレセントの谷に殺されたり。それは列王 記 略に記しあるが如しーその何章といふところは君が捜して書き
い
入れるのてす。
*
にこ、 ) ㎞ 、 が望 ) 。
『その次に、雅文學や宇宙寧の領學泰斗たることを誇明するには、君のその物語の中にテーガス
なあ あんばい きみ たちま ひと な だかちうかいつ
の
名前を撃げるやうに臨梅するのてす。さうすれば君は怒ちまた 一っ名高い誌解を附けてかう
も
な
* かは こくわう な ちなみ よ 桑 と ばう *
地
の
『くことになります「テーガス河はスペイシの一國王の名に因てく呼ばれしものにして:その 源 を
たい
む
し
、P
い。
)% 、J せ じ
に発し、面してその太 洋に注ぐや名高きリスポン市の厳 場を洗ふ。面して該 河が
が翼 金色の砂を有するは監く眠人の信ず
B: き
ところ うんぬん )# がん
る所 なり云 。もし君が泥棒のことを記す場合には、あのカクスの物語を話して聞かさう。それは
* そら ** しる ば みひ
私が暗んじてをるところてす。もしふしだらな女を記す場合には、モンドニェドーのボ㎞がり
きみ ひと お -
どい
る。この人はラミアとかライダとかフロラとかを君に貸して呉れようから、 そのうちの何れを那
う だいしんよう はく れいこく ヒ・ゃ 参んだ しる ば あひ きみ
照しても大信用を博しませう。もし冷酷な心をした女を記す場合には、オザッドがメデアを君に
ていきょら み こま はふっか * あっか ば あひ いう
提供するてせう。もし巫女や魔法使ひを取り扱 ふ場合には、ホーマーはカリプソーを有し、ヴー
みづか し じょ でん
いら ゅらさ たい 、 が ひ
ジルはサースを有する。勇壮な大 将の場合には、ジュリアス・シーザーが自らその自叙 博の 「誌
ぶく てい きよら
、へ区 は・ド ・
響篇」 を君に貸すてあらうし、また プリュタークは百千のアレキサンダーを提供するてあら
きみこひと あつかわづ ここし を
語
ニー
う。もし君が獄を取り扱ふなら、た や僅か二オンスばかりタス カ を知つてさへ居れば、あ
。
きみ
ろ
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ゆこ
じん ●㎞よも
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ら
ひと きみ
*
行レブかし
行外ォンセカのるき園 もしへ
許
なあのあ心ゆく
供人
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ぐわいこく ゆ こくない かみあい ほん なか
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要するにし照なの が題目
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こ思
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㎞ きみ
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『
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うして入かのれ用語な
やす引様々
物た そしさ
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●
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て
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、
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文句
引用
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*
そ
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くだ
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ん
ハ し まか
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*
ことは私に任せて下さい。私は誓って君の本 の埋欄外を埋め、そして巻末の四シートを使ひっくし
む て上げよう。
ーーーーーー t ー
い 〜 しよせき あ 倉みきみ なかい だいさくしや
-* * ㎞ * *
『さてそこて、種々の書籍にも有るし、また君も君の著書の中に入れたがつてをる、その大作者
いんせうもくじ ち れうはふ いた かんたん きみ
みきみ し しんい
たちの引照目次になりますが、その治療法は至つて簡軍てす。君はた
君 や、君自身が言つてをられ
とほ -
ッとさつ いんよう あしよもっ み っ だ
る通り、 から、まてすっかり引用してある或る一冊の書物を見付 け出しさ へ すれ ばよいのて
エー・ビー・シーじゆん きみ しよもつ おこ へうせつ
す。さうすれば、そのまんまのABC順て君の書物へ押し込む のてす。そしてたとへその剰窃は
もの **
だ と も
Bい〜 g〜 、 パ * 院・
明々瞭々てあらうとも、君はそんな物を借りて来る必要を毛頭
る 有つ てをられぬから、それは何て
もの
き Q 拷 ㎞、、残㎞ * B や
初
もないことてす。君が君のこの率直な飾りの無い物語に、そんな物を残らず使用したのてあると
おもこ ば か やみちき ひと せ けん と
い *
思ひ込むやうな、そんな馬鹿正直な人も、そりや世間にはありさうなことてす。それは鬼もあれ
シ なん もくてき な 言には * ㎞、 もくろく きみ
シ だう〜 も
暇令別に何の目的も無くそれを挿入したとて、その大作者たちの長い〜目録は君の書物に堂々
ひと さうミわん ほか ま ね しよち
㎞、 ゆ ● ● も はミ ㎞ 3
ま ね
人を驚かすやうな壮観を興へるてせう。それにまた、君が他の作者等を眞似たか眞似ないかを誇
めい なん だ む だ ばね を と
明したところて、何にもなることてはないのてすから、誰れもそんな無駄骨は折りますまい。取
わ きみ ほん
* たれ) ● は 、いめはめ *
い
り分け、 私の誤りてなければ、君のこの本には、君が入用だと言つてをられるそんな引照目次な
をは しよせ こうげき
い ひとひら ● ● 子 * 比 * ● 戸 きか
どは一っも必要てないのてす。何故なれば、それは始めから終りまて騎士道の書籍に封する攻撃 ●
き し だう くわん ゆめ み せい
なのてす。この騎士道に闘しては、アリストートルはつひぞ夢見たこともないし、聖バシルは一
こい すこし しん り てんもん
o ご C * 瓦㎞ *
語も言うてをられぬ。またシセロは少しも知らなんだのてす。そしてまた、的確な眞理も、天文
誌設
墜 家か 。 A・ 上を 學。 ーエ一 、
等も 恋 み の の
堂 語。 観。
型。 ほ
難。 測き
劉 ** 攻。
撃。
目め 密 も
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72
がこの事業に成功すれば小さからぬ成功を牧めることになるてあらう。』
幻なし ふ うち わたし かれ げんせっ わたし ひしゃっ いんしゃら あた
必3い いらし% み Q
私は深いた獣の神にこの私の 人の言葉に耳傾けた。そして彼の言説は私に非常な印象を興へ
わたし い
C● ほ * ㎞%に っ c
た。そこて私はそれに疑ひを挿むことなく、その良分別を受け容れた。そしてその言葉によつて
つく けっしん しよくん しよ いう
㎞ ミ シ
この序文を作ることに決心したのてある。わが温厚なる讃者よ、諸君はこの序に於いて、この友
か しよげんしや み つ なほか
『) シ) % ) は注
人の良判断を認め、且つそんな困窮の場合にこんな助言者を見付けた私の華運を認め、衛旦つこ
な だかものかたり つくは かいさくらくしゆいた
の名高きラ・マンチャ のドン・キホーテの物語を附け加へも改剛もせずして落手されるに至つたこ
ほと きんりん み
e 、シ) に )毛 3
とを認められるてあらう。このドン・キホーテこそは、幾多の年月の間この近隣に見られなかつた
ほど じゅんけつ ゆうかんき み
シ。2、 「: -
巨 みお*
程の純潔な隷人、勇敢な騎士てあったと、カムポ・デ・モシティエル地方の住民は皆さう思うて居
な だかほま し よくん もつ しよくん さ、 らうえき わ
} ド 上だ 。
る。かくも名高く興 れある騎士を諸君に御紹介して以て諸君に捧げたその勢役を私は誇大にして
、
おも
いな しゅ し だか し あ
言はうとは思はぬ。しかし、その従士なる名高いサシチョー・バンザと諸君とが知り合 ひに成ら
たい どくしやかんしや もらおも お わたし かんぎうしゅ・とう
る、ことに封しは讃者に威謝して貰ひたいと思ひます。このサンチョーに於いて私は汗牛充棟も
たマ しっ** き し だう ぐんしよ さんけん み しゅ し のこけつしゃ っ え ・おも
質ならぬ時もない騎士道の群書に散見して居る従士のおとけを残らず継品せしめ得たと思うてを
しよしや けんメ ざい わたし わす たま なか
#
なれ、さうして私を忘れ給ふ初れ。さらば。
工夫に富める 紳士
-
ラ・マンチャのドン・キホーテ
* シ - *} 。
第
篇
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「 可き推測によれば、クェサーナと呼ばれたことが明白らしくもある。しかしこれは吾々の物語り
まこと 、
D さ 長 ミ * Q シ * 多& ● * *・ Q
に殆んど要がない。物語りをするに常って、髪毛一筋も基質を逸れねばそれて十分てあらう
ひとん〜 き
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さて人々聞きたまへ、上に言ふ神士は、いつも暇のあるときは( 一年中大抵さうてあつたが)熱
しん むぎば 「 ㎞ ほ 、、
*
心に貧るやうに騎士道物語に讃み呪つて、野外遊猟の楽しみも、家産を治めることさへも殆んど
-
かへp
に お む ) で、 、、
顧みなくなったほどてあった。果てはその熱心と惑溺とのあまり、騎士道物語の譲み本を購ふ貸
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おほ い たぐ いた
て に BS ひい れ、
めに多くのエーカー㎞。の耕地を買り挑つて、手に入る限りその類の書物を寄せ集めるに至
なかいうめい 「十 t、g) 、 *
c *え こ
つた。中にも有名なシルヴのフェリシアーノが仕組んだ物語はど彼の好んだものはなかった。そ
ぶんしやっ めい ぎ さくざっ で にら *
とよこ ひ
㎞ く、せっ で かれ め
の文章の明断と錯雑せる奇想とが、取りわけ讃むうちに隷の睦言や日説に出つくはすと、彼の眼
しば〜 り わい り
れ みえ ミ 』は
には兵珠とも見えたからてあるそこには腰々 「わが理性を悩ましめたる理外の理は、いたくわが -
ばう あるひ もつ
お さかよわ -
: * から〜
理性を弱のたれば、われ君が美貌をかこつも"職。
* え C * *
理 なり。」とか、或はまた、「星辰を以て碑々しくも
きみ かう〜 じゃってんきみ た
ほ* 、は) っ っ
君が碑々しさを守る崇高なる上天は、 君をして、 君の偉大がまさに受く可きむくいを受くるに
どく
き
ひと もん く みき
いき
さうた
こそ
る しど ならしむれ。」などいふ文句を見出だした。このたぐひの奇想の貸めにこの気の毒な
き ラしな こ とイ、 か、 で だ *、 よ
● ㎞ * めん
純士は正気を失った。そしてそれを曾得しその意味を探り出す貸めには、いつも夜の目も寝ずに
*
「&c し 、 て前 内世紀のギ 。2;、 * ま
苦心した。これ、たとひアリス トートル ㎞その人が、唯このことの貸めばかりに肥へ って来
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殊壺 嫡署 は
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ざわ ご
シシといふあのシを ェってやる貸めになら、自分のシとおまけに自分の姫まても、
くれてよいと彼は思った。
いっ常よミ“った しゃっ き かれ よ きら が ひ おも な ふ し ぎ セメばん かんが
にだら
結局全く正気の頼倒してしまった彼は、この世ては狂人も思ひついた例の無い不思議千萬な者
ばうけん もとせ かっちうみ がた うま かい
おも 、すなは かれみづか むしゃしゅ***
へを思ひついた。期ら彼自ら武者修行となって、甲冑に身を固め馬に跨り、冒険を めて世界を
よ おば ことん〜 おの なか しっさい おにな
へ きむ しやし**やゃしゃ おこな なら
遥歴し、武者修行者の行ふ慣ひとして譲み豊えたことともを、悪く己れ自ら質際に行ふとい ふ
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く せい たう きんえう お もこ
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己が名誉を維持する貸めにも國家に - か 、
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てある。あらゆる非違を正し、あらゆる危難災害に身を撃し、それによって騎するところ己が名
せい めいよ え あは ひと すで ぶりよく すくな
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に の を
* は 前* 打3 。
前* 贈。
登 や
基、
に
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v
い き
うれ いった かれ ち むら じやう うる のう か むす
どんなに艦しかったらう! 言ひ備へによれば、従の近くの棋に、非%に魔はしい魔家の姫があ
かれ ころこ *つさせ けん むす ゆめ
つた。それを彼は一と頃隷ひしたことがあつた。光も世間のうわさては、娘は夢にもそんなこと -
し おも ** むすや な
を知らなかったし、またそんなことは思ひも寄らなかったさうてある。娘の名はアルドシザ・ロレ
かれ むrめし ぶん い もゆっ か しん そんしよう さづか かんが
ンゾオてあつた。彼はその娘に、自分の意中の住人たる奪稲を授けて可なりと考へた。さて、そ
むすめ な ふ てう わ ほのめ み まへ な
ひめきみ じん い
不調和てなくて、しかも姫君や高貴の婦人の名前
●
や て〜こ ド に よ、ほ・ドは3 ドは)』 は 、?「 ・・) BC、
のてーと呼ぶことに決めた。その名前は、既に興へた凡ての名と同様
かれ く てう つきなみい み しんちよう
彼には日調がよく、月並てなく、そして意味慣重なつもりてあった。
き* *』 はび とで ●
は
章
二
第
に
工夫
富めるドン・キホーテの初めての門出を述べる。
と・の ひ みた ざ 行っ ㎞ すく ひだう *らに
*B』** * * * さも *
かういふ用意が整うたのて、非違の正さうと欲するもの、難儀の救ふべく、非道の改むべく
ぎ む ば おも し ぶん いう よ たせ かい そんまうみ
* %活 - * 。ミ
㎞の除くべく、義務の撃たすべきものを眠へは、自分の獅像の貸めに世が中が批Eをして居る ひき
かれ し ぶん
かんが
ば㎞ %ら かう
せ シ %
といふ葬へに促き た てられて、彼は自分のシの質行を、最革延ばす気はなかったのてある、そ * * ゃ
た *へもっ しぶん もくろ み し め ふ ひ しら
- ●
こて、誰れにも離以て申分の目論見を知らさず、また誰れの眼にも属れないて、まだ中の自みそ
むつど かれ ょ さ みかた には ざい く
あさ
A
ぐわっ つき あら 、、
ひ
● * * * シ ㎞
めぬある朝(それは七月の月の最も暑い日てあった)、彼は鎧に身を堅め、急か細工の兜を頂き、
う 法 が ●まるたて っか やりかこ だい もくてき ほつたん なおも
ロシナンテに打ち跨り、圓柄を掴み槍を播い込み、わが大目的の発端のやす〜と成れるを思う
まんぞく の だ
詳も
%
若
へ 得り出し
上
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。彼はまだ騎士の位を授 られて居な い
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らぬ等てある。また、たとひ騎士の依を掲げられ 。ったにしても、やはり紙%の射セとして能 はんずはん
や
おう ニ つ てい しゃも * し *メ - *
ら武勇によって之れを得るまては、姫の面には意匠なく、自の距 常を群せればならぬシそりう
Q }* かんがみ み “ * Q * だ のお つよ
鉱 群難
た。かういふ考へは彼の心をぐらつかせた。しかし彼の狂熱はいかなる道理よりも強かったのて、
*
だん どり かれ つ よ ほん みづか よ とほ おな ば おひ お
** や 七 ない * *
取
かういふ段取にまて彼を伴れ出した讃み本の中て、自ら讃んだことのある通り、同じ場合に於け
-
-
ほか ひとん〜-
れい なら じ ぶん
じき でつ し だい ひと しさづ もら かれ -
あ き
る他の人々の例に倣って、自分の出くはし次第の人から、騎士を授けて貰ふことに、彼は心を決
かっちう
み をb き し だい てんかは しろ
る c、 Rょ賞自でなくとも飾りさへなくばよいのである
白い甲冑㎞ のことは、よい折の来次第、犯の皮より白くな
し ぶん かっちう みが た き みづか なぐき かれ うえ ら
はきゃ ● }
るまて、自分の世間を脱き立てることにしようと深めたかうして自ら慰めて、彼は馬の選ぶが *9い や、ゃ>
みち お しん
ま
o } 抵け %) * ト*
ま、に道を追うた。かくするところに冒険の本領は在ると信じたからてある。
、 十・ 、う、シ) でよ、獣 、 を け 『3
かやうにして出て立つて、わが新参の冒険家はり言をいひつ、歩みを進めた。『やがて抽者
むつ れきし わた かけ さうてう の
㎞& ㎞ * シ七 んじゃA *A ●
の高名な事填の質歴が知れ渡つて それを書く賢人が、わが、単糖のシ世を述べねばならぬこ
ふう かど あかお わ今
にみ * に 、こそ
とになったら、かういふ風に書かいて何うするものぞ、「西さすアポルロ碑㎞は、廣
たい む へん だいち うへ シ
㎞ * ㎞ い ソ 、々作 い Bめ
大無漫なる大地の面の上に、その輝く髪の黄金の緑をひろげたまふひまもなく、彩初の小鳥たち
院 はB)ぼ 、 ㎞)最 いま にん
は、拓み強き夫の君の軟かなる裾を棄て、、マンチャの地平線の門や露豪のあたりより、今し人
。げん あらは 、、 あ%はのし め がな は 、、 ェ &い㎞ と 、e
75
参
間に現れたまふ蓄務色なす 昭 の女碑のいてましを、甘く滑らかに流る、譜 音もて歓び迎へんと
- シシ *** シ - = }『"-i-j} }}
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76
んなゃうなさま〜の他愛もないことを次ぎから次ぎへと綴くり合はせたのてある。そんなこと
めたまふことを許させられい。』
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をしながら彼はのそ)〜と馬を歩ませる。#はずん〜とシ う て、
か が いい たり っ ば と み
面かも非常なシごりのたの
て、彼がいくらか持って居つたにしても、 シは立派に溶けてしまったかけてあった
にち
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、かむ なにひと ほど お、こむ
かれ ぶん っよ けで
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一日、彼は何一っこれといふ程のことも起らずに旅した。彼は自分の強い腕方を説すべき継手に、
すい
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だ き や
直ぐさま世造ひたいと んて居ったのて、それには髪離したのてあった
かれ はじ で あ にうけん はざま よしや た ひと
彼が初めて出逢うた冒険は、ラピースの峡路のそれてあったといふ著者もある。また他の兄た
つ
、シ) C 〜 に てん
蛇、 ぽ 、
ちは、風車の冒険てあるともいふ しかし私がこの獣について確かめたところ、また私がラ・マン
も
ねんだいき かみ かれ にち
あさひ
チャの年代記に書いてあるのを見たところはかうてある。ー彼は一出途上に在ったが、心の
がた かれ ひ し
っ ㎞、 * しゃ G
きう
れ方になると彼の駄馬と彼とは、疲れるやら磯じいやらて死にさうになった。その時
もら
もしや体
そy きかっ すく J *
、昨 ㎞ 3 、シシ 、 * *: み あた
息させて貰うて、烈しい飢潟を救ってくれるやうな、調かの城か、但しは華師ひの小屋てもシ ちほら み まは を
え
に、 ㎞、 * けん # * み
* >
らないものかと、そこら中を見廻して居ると、その道から程遠からぬところに、一軒の艦能が見
Q、 、 、 い * ザ >
えた。それこそ、彼を救ふ宮殿へてはないまても、その玄闘へ導く星のやうにうれしかったのて
あゆ はや ゃら ど ひと
上 や ぐち
ある。そこて歩みを疾めてそこに辿り着いたのは、手度出の修れからった頃てあった。戸臣には
・ たり を
C、 。 *チ C、 〜 と まあ
二人の若い女が立って居った。請はゆる宿場の女て、その晩「偶「この シ籠に泊り合はせた隠馬追
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料 ・・、 き 。 なに おこ
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-
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ひ人足どもと一緒に、セザールへ行く途中てあった。わが冒険家には何が起こって来ようとも、
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て讃んだことのやうな風にあるものが起こって来るものと考へるが、さ
み かれ はた こみ
* や * ●
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はさう見えたと思ひ込んてしまふのがきまりてあるのて、彼はその旅籠を見る
彼常 吊 り
よん おも こ
、濁りて思ひ込んてしまつた。それに
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馬物をも忘れはしなかつたのてある。
*
に・・ そ カ ひか
んだ。そしてつい近くの手前て彼はロシナンテを控へた。
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、シ、 にょ 、 「)
剛以を吹き鳴らして、騎士の城に近づくよしを知らせる
しか ひとん〜 g
*心 うまや ゆ
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に人々はぐず〜して居るし、ロシナンテは厩へ行
きシ
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g 、メ・
戸日へ進んだ。そしてそこに立って居つた二人の派
で むすめ め め や
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手な娘に目をとめたが、そ 女か又は
かれ み
のと彼には見えたのてあつたこc
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㎞ ため、a とり ぶた か ぐん ぶた を あつ
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折しも 偶 一人の豚飼ひは一群の豚(遠慮なしにさう て居るのて)を集めながら、
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㎞) ミ、に 、 に、 ほ *
たちは
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期株の間を通って居つたが、豚を呼び寄せるとその角笛を一 吹き鳴らした。 すると怒ちドン・キ
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寺 ひら は七
ホーラは、 それこそかねて待ち設 法師か誰か ゃ彼の到着を披露する合圓て
ひ に
㎞ 参
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あると思うたのてある。そこて非常に満足して、 はその旅籠と婦人たちのところへ乗りつけた。
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し ていしゅ ひじやっ ふと &Uご にんげん
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事はこの上進んだかも知れなかったのごある。亭主は非常に太った男なのて、願る穏かな人間ご
っ た づな やり まる て ある むね あて そろ かっちうみ メ% *
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あつた。鞍、手綱、槍、圓研、或ひは胸甲など、同様に、不揃ひな甲冑に身を堅めたこの異様の
すがた み かれ むすめ そと だ ㎞に
* を主 * え A も * さ ) い
姿を見ては、彼も娘たちと一緒になって、をかしさを外へ出すのが、満更いやてもなかったのご
じっ こと も〜
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* * } い の、正 は * *} じ ㎞
ある。しかし質は、かやうな事々しい武装が怖くもあるのて、締麗に物を言ふのが上分別と考へ
ぶ け と て
㎞比 比み 、正 とは や
て、『お武家さま、あなた様御宿を御召しなさりまするならば、御寝具は取り除けに致しまして(手
まへ ゃど ほか なん たくさん い
だいさ C (* さ
前の宿には一豪もござりませぬのて)その他は何なりと澤山にござりまする。』と言った、ドン・キ
め っ ふる
いやfさい はたこ はた かれ
シ に * みさ に、
ホーテはこの城砦の守将 (旅籠の亭主と旅籠とが彼の眼にはさう見えたのて) の 恭 しげな振舞
み カステル シ せっしゃ なん こま を
けは
じ し ぶん カステルラン かれ じ ぶん cん
* Q - ● > ご も さ> * *
さ さ c
てござる。』と答へた。主は彼が自分を城 守 と呼んたのは -
自分を 「カステイル人らしい
シご お*
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こ D こ zuこ
Zuこ de
d C ニサノ
・デ・カステイラはゼルマニアの方言から出
( 7t二u サノ・デ・カステ はゼルマニアの方言から出 二㎞ で、(Q装した
で の義である、Cste二uこ
た ㎞)- ・ ガ 7、テルラノ
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クス㎞ のやうな悪ごすい稲盗て、大學生や小姓のやうに、悪戯ばかりするやっな
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配にェのシりに闘するシの式は貸したのてあると、ドン・キホーチはこれを撃らず能じた
か むかい し ぶん かれい でき て ばや こと す
そして彼に向って言ふには、自分はいつても彼の言ふま、 に、 出来るだけ手早く事を済ませるや
まみ
まん ふだ、こうげき う みづか じよにん き し
うにと待って居るのてある。それは、萬一再び攻撃を受けて、自らわれこそ継低せられた騎士と
あるじ もと
㎞ ゃ が い、 3 ゆる ほか Bゃらないたご に い お
思へば、主の求めにより敬意を表して許してくれやうもの、他は、城撃艦一応も生かしては説〜
おもみ
まいと思うて居るからてあると。
けいこくみ くわっ じゃっしゅ たマ
残っ さて しよもつ も だ なか
は 、 がにんを
か、る警告と威噛とに接して、城守は直ちに一冊 書物を持ち出した。その中には、購馬人定
よう だ い
㎞ ●
らふそく も さしも ひとり
B の Q
どもに用立てた豪や大変を平生書き入れるのてあった そして嫌欄の燃え層を持つた 一人の若者
れい ふたり むすめ つ
みか へき かれ ひざま
と例の二人の娘とを伴れて、ドン・キホーラの居るところへ還って来て、彼を蹴づかしめた。やが み ふう
3㎞、B、1 に で いりもやっ * とな
て拾かも
か一心籠めて斬り上げて居る風をして、その出入帳のところ〜を譲みながら、鴨へ
くびうへ
うけん も かた うこ ひら
る最中に手をあげて頭の上をうンと打ち、またドン・キホーテの魏を以てその艦の主を小ひどくシ
打う
し あひだ考ゆらいの
の
た
うち
ち
に
てある。その冊中さも祇りを上げて居るらしく、田の慰てもが〜やって胎たのて
は 、 かお くだん ふじん ひとり さしづ
じ% つ ふ しん
a
ると、彼は件の婦人の 一人に指離して、ドン・キホーチに鄭を務けさせた。船人は
しゅ『やっ
㎞)だ%ばめさと シ
ふ だ を か
非常に沈着に厳粛にそれを 行した。そしてその儀式の段取毎に、噴き出しさうな呼笑しさを擁
たいてい
なみき し
しんさん が うゆう
ゆらすか み
3 、 では
3
へるのは、並大抵のことてはなかったが、この新参の騎士の剛 勇は彼等も既に見て居るのて、そ
求る
を
と
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前火
急い
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みづか
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おほけん
づい
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ほ
お
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て
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剣
そ。
婦とき
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に
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を
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「
、
た
かれ
つめうが
しき
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いよ〜ばうけん
ふじん か
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こ
、
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もつ
きん ば じやヶ み しき %
- 』ふよ* *
* き
シドッ ・キホーラは尻も落ちっかなかったのてある。かくて能らにロシナ
だ 、 任 セっ しや
シラに鞍を置いて打ち跨がり、自分に騎士を授けてくれたその親切を謝するとて、毛を抱いてか
-
ことば あまとっ い みつた
●> N 、B ま 参 ● 撃 びき *
心を述べたのてあるが、その言葉が除りに突飛て、その意味を博へることも、またそのま、に
-
ていしゅ はたこ かれ お た た みじか いづ
㎞ き
知らせることも出来かねるのてある。亭主は旅龍から彼を逐ひ立てる貸めに、言葉は短けれど何
かざ たこた し はら もと ご ぶ し
%れ o 航
れ劣らず飾り立て、答へた。そして勘定の支挑ひを求めもせず、道中御無事にと立たせたのてあ
る。
ふむ
はたこ で
)は 、
R
な
つ
と
ど
*):
第四章 旅籠を出てからわが騎士の身に降りか
ひしの ころ *
、ドン・キホーテがかの旅籠をあとにしたのは、日も東雲の頃てあった。しかしながら、携
あみじ ご だ かれい
はず てうりよぎん っ
) ら、 ** ド
すべき鮮の獣魔、とりわけ艦銀とシャッとに就いてかの毛の心づけを ひ世して、彼は家に卵き
さ
さい
P と・の ひとり けらいめ っ
Q& さ * ㎞
還して一切の仕度を調へ、また一人の家来をも召し伴れやうと決心したのてある。それは、彼の
き し け らい やく、めきは あつらむ Sとり
きんじよ さいし
● * びシに)、 い
近魔のものて、妻子のある貧乏人てはあれど、騎士の家来の役目には極めて謎へ向きの、一人の
かれ うま 毛らむ
N さくにん い
*A ) * QBK に、 シ 、持
小作人を手に入れる常てが あつたからてある。この目的て彼は馬の鼻面をわが村の方へと向け
と ち だ あしだい ちっ *らう
じ ぶん 止 B く ~
く』 C)』
*} ロシナンテは、かうして自分の馴染みの土地を想ひ出させられ、足も大地に附かぬばかり宙
こ
はし *、
* ●
を飛んて走り出した
㎞ 、 、 H )偲)* 、㎞ 、 、 すれ
除り避く行かぬうちに、右手の林の中から、誰か籍められて居るやうな、力のない泣き盤が聞
き たもま かれ よさづ
- てん の、 おだビ
きむ * 参
こえたゃうてあった。それを聞くと怒ち彼は呼ばはつた、『われに授けたまふ天の恵みの香けなや、
しもはいふ
だあし
コ
やお
へ
うは
まぶんまし
やり
み
二歩歩踏み入れたばかりて、そこに一本の際の樹には牝馬が一瞬繋がれて居り、全 一シには、
のへん
し
ぶいのち
み
へ
ま
なたシ
が
ず
ひと
うみ
かつら
た
かんめ な
っ
びき
あうまし
み
あし
ふた
ふかし
返事
堅
身
甲冑
こ
た
自
見
に
前
眼
姿
人
無
は
命
の
諦
と
おもの
、
て
を
となしく
分
い
め ち廻し
思怯
を
こと 振分のげひやるり が
上といふ
て
そ知らせ
」
。
ぞ
う
自ませ
は
百姓
頭
の
居槍 繋舞
牝馬
れ
一
、
に
樹
怪
た
か
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先
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槍
あ
て が い
たから
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の
下
貴
『
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卑 り
け
つ
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似
下
貴
、
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か
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は
こ
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乗
に
馬
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ら
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を
槍
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のあなたのにあできやうり
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ま
と
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もつ
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ふ開けろ
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若て
『
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、
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せんり返しせうつん者とK
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居
そ打っ
打。
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日
『
、
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しか
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なの
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こと
頑
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百
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そ
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、
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因
い
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姓
の なの
も
に
五
十
かれこれ
も
若
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つ
廻
と
泣
、
た
来
て
出
撃
れ
ロ思
へ
方角
向
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そ
は
彼
。
た
中
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「そんなことは少しもあるまいそよ、 とド シ・キホーテは 言った 『瓶群は言 ひつけさへすればよ
き し ぶ *うき し くらお
いのちや。さうすりや そゃっは言ふことを聡くのちゃ 自分が受けた騎士の位をかけて、 そやつ
せつしゃ ちか ゆ& せつしや ゆるし はら せつしや ほしよラ た
が抽者に誓うた故、抽者はそやつを許してやる。また支挑ひは抽者 が保誇に立つてやる。』
-
に で かんがみ だん な わか もの いわし だんな き
「何を言うてるのか我が手 考へてお見なされ、旦那さん、』と若者は言った。『私がこの出那は騎
た
こ
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去らうもんてもなけりャ、 騎士の位なんか貰うたこともありゃ せん、あの 人はクィンタナールの
かま -
こた き し
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きい
『それはどうても構はん、」とドン・キホーテは答へた。『 ルデュドス㎞家の騎士もあらうわい。
ひと みな
*AP こま
それにまた、人は皆わが仕業の見なりちや。』 -
シt い
* et、 )」
『そりゃ基質ちゃ、」とァンドレスは言った。『が私のこの旦那はーどんな仕業の見ちやらうぞ・
われ 、 、 れ㎞ o
私が汗みづくの骨折賃をくれぬちうのは。』 *
、 ひゃくしゃ っ わし しま
㎞
いさ』 * き
こc *
「やらぬたァ言はんぞ、アンドレス兄よ、』と百姓は言った。『素直に私と一 に来いよ。世界中に
き し くら% のこ ゃくそくどほ み、 そろ
-
お *い -
む
ある騎士の位を残らずかけても、きっと約束通りに耳を揃へて締麗さつはりと挑うてやるわい 』
きれい
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およ
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シにしてゃるには及ばぬぞ、 とドン・キホーテは言った『レール銀てそやっにくれてやれ
-
てっしゃ まんぞ〜 * ) どほ * t
さうすりゃ 抽者は満足するのちや。そして次の誓ひ通りにするやうに気をつけい。萬一さうせぬと
き ま 、いこん せつしや ひか へき なか だ につやさな とか
きは次の誓言をそのま、に、きつと抽者は引き返して、次を狩り出して罰するぞよ。たとひ故が
M みみ めいれい くだ
ド・ ・ Q ミ *
場よりもこッそりと匿れて居らうと見つけ出すぞよ。また、この命令を下すのが誰ちやといふこと
-
おも せつしや た
しい は7、 まも ●
を知つて、奪々堅くそれを守らねばならぬやうにありたいと思ふなら、抽者こそは悪事不正を
し お
なほ がうゆう たっ * c
め直す、剛勇なるラ・マンデャのドン・キホーテちやと知って置けい。そんなら達者て暮しなさい
さほど い わた てんばつ もと やくそくちか おば を
先き程も言ひ渡したあのやうな天罰の下に、約束したり誓うたりしたことをよう豊えて居れよ。』
かれ はくしや たちを とほ へだ ひゃくしゃろ あと み おく ミ
いま *
かう言ひながら彼はロシナンテに拍車を常て、怒ち遠く隔たった。百姓は後を見送りーカ
はやし ではな みみ げ なん むか い
* )』 0
林を出離れて もはや見えなくなったのを見済まし、下男アンドレスに師ってかう言った。「こ、
ここ ぞう あく し 、ひと い どほ わし かゆ
へ来い、小僧、悪事をやめさすあの人の言ひつけ通りに、私の借を挑うてやろわい。』
おも を いよ さむらひい
『きっとさうちゃ ろと思うて居つたよ、』 とアンドレスは言つた。『あの善いお 侍 の言ひつけた
ねん
い
だん なき いとほ ひと
千き
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人
あの
も
居
て
生 年
ことを、日那さんがよう聞き入れてその通りしなさるちやろとよ。
うだん
すぐ
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はんじ
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なぜ な
あんとに
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ちは
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日
、
ほ何故
剛毅
から
ちや
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事
ん
って貰ひたいナ。
判
さ
ばら もどき いとほ
が私に挑うてくれなさらんと、戻って来て言うた通りにするちやろもの。』
わー を かわゆ
おも にはミ われ * に、
『私もきつとさうちやろと思うて居る、』と百姓が言った。『けれど私ァ お前が可愛うてたまらんか
|
|
ばら ねふや か ふゃ
42
わか もの うで つか かしき しば
ら、 ふ奪撃したさに借りを撃してゃろわい そして群若の腕を駆んて、またもや艦の船へ難り
お は -
なぐ
て
つけて置いて、牛死になるまて郷りつけた。
ひやくしやっ い あく、む ひと よみ ひと
『さァ、アンドレスどんや』 と百姓は言った。『あの悪事をやめさす人を呼んて見やれ。あの人ア
やわしまへ おそ を とほしん まへ
これを止めさしちゃくれまいぞよ。そのくせ私はお前の怖ろしがって居つた通りに、心からお龍
い
p) , ㎞ん 胆 い・ ま * ) も ㎞ けつ
の生き身の皮ァ剣ぐ気て居るのちゃから、まだお離を存分にしたとは獣へんのちや
意よく かれ と
』けれども継まを わた
お %の せんこく しっか さが ゆ
うたいば
局彼はその若者を響いて、申し渡された宣告を執行する貸めに、その裁判官を探しに行くことを
ゆる
許したのてある。
がうゆう がい しだい
つ
ァンドレスは、剛勇なるラ・マンチャのドン・キホーラを擁しに行って、あった次第をそのま、
-
ばい しか へ ののしか
告げてゃる、さうすればきっと七倍にして仕返しをしてくれるのだと警りながら、離ってふさぎ
こ で いい かれ な で い
込んて出て行った。そんなことを言ひながら、それておて彼はめそ〜と泣きながら出て行った
しゅ じん はうわら た を
剛繁 な
主人の方は笑ひながら立つて居つた。
うゆう
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ひ みた“ き し だう
かゃうにして剛勇なるドン・キホーテはその非違を正したのてある。かくて、わが騎士道の
たん ほさいさき りつ は かんが こと いち ぶ し じう まんぞく ひく こう
端の顔る幸先よく立派なりしことを考へて、事の一部始終につく〜満足しつ、、低い撃て かう
*
Ré、 じ ぶん むら みち たどけ ふ ち じや自 すべ ひと〜 ば
書く
ひながら、すっかり得意になって自分の樹へと避を避った。「シこそは、地上の見てのパ々に
かううん は よる **は ひと う* ●つぶ う*は
すぐれて幸運なりと、 側せられても賞しうこざいませう。 あ、麗しい人の中の最も麗しいドリル
-
いま あ こと のちあ こと
シネア・デル・トボッよ。ラ・マンチャのドン・キホーテの今在る如く、 またこの後も在らん如くさ
、 ) ふく し お にジ
はどまて名高い騎士をば、君が御心の思ひのま、に服し従へ置きたまふ御運とならせられたこと
ぜん せ かい し こと ふき し えい
。 、 みっ *
け ふ
、お ざん
なれば。彼は全世界の知る如く、昨日は騎士の楽位を受け、今日こそは、児そ不正が思ひっき残
をかなか もった おは ひだう たざこんにち
シミ * N比 む はふ
、
よわ せうねん むろら
忍が犯した中の 最も大いなる悪事非道を正しました。また今日、無法にもかのか弱き少年を鞭
㎞ からば以れ て むち
* 〜 ; C
っかしこの無慈悲なる歴迫者の手からその鞭をもぎ取りました。』
かれ いま はう わか むしゃしゆwやAしゃ い
ミ ?。 撃
彼は今、四方へ分れて居る道へやって来た。そして、武者修行者たちがどちらに行ってよいか
い % たよ つち す ㎞ だ ) 。し、 た
と思案していっても立ちどまる四つ辻のことを直ぐに想ひ出した。彼等の眞似をして彼も暫く立
と
㎞ す桑 かれ と・ろ うま こ、みう
くれ %, まかす
ちどまった。そして篤と思案をした末に、彼は己が心を馬の心に打ち任せて、ロシナンテを進ま
うまさいしよどほじ ぶん まや *
E・)』
せた。馬はその最初のつもり通りに、自分の厩へと眞直に道を辿った。二嘩ばかり来てから、ド
おほにん ず たい め わか あきうど
{) 3・ 参 *> *
ン・キホーラは大人数の一隊を眼にとめた。それは後て分つたのてあるが、トレードーのある商
眼め 乗の
きぬ かゆ と ちゆなかう にん ひと〜 さ うゆ
ま 参 。 ひ がき
き7
たちが、ムルシアて絹を買ふとて行く途中てあった。一行の中六人の人々は出傘を 残し、馬に
にん しも べ ち つき
、 シト た o だや・
った四人の下部と、歩行の騒馬引き三人とを伴れて遣って来て居つた。ドン・キホーテは彼等が
*
なに あこ
ばうけん おも
43
そ
や、これはまた何か新しい冒険てなくてはならぬと思ひ込んてしまったのてある。
シ
告白を求める目的の何てあるかを、静かに知らうと欲したのて、一
言葉とから、直ぐその持ち主の狂気を推察したのてある。けれども彼等は、自分等に離ってその
こくばく
シ :、 、む
もしいれ方まし
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二
と
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たまう
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く
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全
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、
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絶世
ドゥルシ
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きん
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聞き、それを喋る奇妙な人の姿を見て立ち止まった。そして、その姿と
世界になしと告白せぬに於いては、全世界も立ちどまれ。』
あなた
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いく
つか
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まを
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ひと
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たしませうから。』
せつしゃ きみ あ なた g み まを
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『もし抽者がその君を貴下に御見せ申すのてあったなら、 とドン・キホーテは衛へ た。『それ程獣 * こ
ま こと あ
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) 駐: * e
きみ み
らかな基質を告白なさるといふに、貴下に何の手柄がありませうぞ。その君を見ずして、シが
まこと しんこくばくだんげん “いこん よう こ がんも〜
その眞質を信じ、告白し、断言し、誓言し、また擁護せねばならぬといふのが眼目のところてす。
が ほ なん もら せつしや いくき
● ● : 。お 「B)
さもなくば、不届千萬な倣慢な弾見馬どもの次等、抽者と戦をせねばならぬぞ。騎士道の擁に従
ひとり ひとり ど こ せつしや
ぼェミシ)シ3 ㎞)E )
うて一人一人なり、また次等が仲間の習慣や卑劣な作法の如く一度になり、か、つて変い。抽者
ち せい ぎ たよ を まみ
●> * Q
はわが持する道の正義に頼って、こうに居つて待つて居るぞ。』
あきうど こた かう な もつ
-㎞ 、 の「ぼ そく か お ねが
『騎士足下、』とその商人は答へた。『私はこの王子たちの一行の名を以て、足下に御願ひいたしま
わだし みき こと
するが、私どものまだ見もし聞きもせなんだもの、また殊には、アルカルリアとエストレマデュ
くおっごうちよわう おんひが はげ まね ひと
スペインの地方の名、最も人日少な 、且つ『 群の 三巨 っこっこ ?*
ラ㎞。 との皇后たちまたは女望 たちの御備みを烈しく招くべき人のこと *}
こくばく わたし もやらしん おもに お 監むか た こむぎ ひとつぶ おほ
を告白して、私どもの良心に重荷を負はすことを免れまする貸めに、たとひ小変の 一粒ほどの
そく、かねが ご ふ しん おん る すがだ おんしめ な くだ
うとも
さなば下りて
ざき
足ご
、
くませ
は
願
り
そ の御婦人の御槍姿 とも御示し成されて下さります
わたし
まん
いと ひより と y まを もつ ぞく あんしん
まいか。緑から輸に届くとも申します。それて以て私どもは満足し安心するてござりませう。ま
満
そく かこ ほん こ る すがたこ ふ しん
い、 ェ・ さ さ o *
かため
㎞ *
かため
き
た足下も御本意御満脱てございませう。いやたとひその槍姿の御婦人の片眼は盲て、また片眼か
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ー } }シ r -
*。 - - ー、 " ー - -
46
硫 とが ちよば〜源って胎らうとも、 それても私どもは足下を満足させます貸め に、
ふじん ご つが ふよ なん まを ほど わたし
婦人の御都合の宜いように何なりと申すてござりませう。それ程まてに私ども
うい み
意 警して居ることと信じまする 』
を げ すい
つては居らんわい、下司めが、』とドン・キホーテは烈火の如く怒つて言つた
なに な りうえんかうわた
昨・じ ・・
は何も無いのちや。龍泥香と綿に 包んだ鷹猫香とば
せむし
たば小ここt」は、 っ む っす 意 きま ひめ
まい
も晩春てもなうて、グァダルラマ ㎞の紡録よりも眞直ちや。しかし次はわ ●A
ほど
い
れいじん ふ けい ばっ う
Nにら
の麗人を悪口した不敬の罰を受けねばならぬぞ。』
い かれ やり み かま ふんぜん い に もの い
*A をとこ よ
* * いじ だ
かう言ひながら、彼は槍を身構へて、憤然として勢ひ猛烈に物言つたかの男に攻め寄つたのて )
し あは
o ー しドミ 、駐し、、、 、: )B 、ね 。)試
ある。されば、もし仕合せよくロシナンテが 中途て顕いて倒れなかったなら、その向ふ見ずの
うど
めさには か うへ しゆしん
人は、ひどい眼に逢うたのてあつたらう。ロシナンテが倒れると、 に ● 参A -
その上に主人も倒れて、可な
あびだ ち めん うへ お あが で
長ミ o
き かれ じ やり
B%に
りの間地面の上を轄がつて居つた。そして起き上らうとしても出来なかった は質に槍、圓婚
> o
㎞い )、㎞) に 指 シ き C
鏡、兜の貸めに、さては古鎧の重みに悩まされて居つたのてある。そして起き 上らうと腕いて居
ほにゅ* ㎞ ひけふま を
あやま
㎞) * いれ ほ
る間中 『通げるな魔病もの卑怯もの!待ち居れい、抽者の過てはない抽者の馬の過によつて、こ
*
*
せつしや へたば を かれ いっマ
Q
こに抽者は平旬って居るのちや。』と彼は言ひ績けた。
*こら
ば ひ ● よ た ち に ん い
併の騒馬非きの 「人は、除り善い性質の人闘といふわけに行かなかったか、この競れなうっ供
た ふう み ば が な みき
ふこはいら、 あばもにね う( ひと こた
しに倒れた人が、こんな風に威張り我鳴つて居るのを聞いて、その助骨の上に 一 つ徹へさせてく
を
ゃり っかき かれ そい
れずには居られなかったのてある。そこて彼はその艦へ行って、彼の樹を 擁んてそれを期れ〜
を き はし もつ た、 だ よろひか・は
にへし折り、その切れ端の一つて以てドン・キホーテを郷き出し、鎧があるのに拘らず、それにも
シよさ 、 残 ・に 。 こみ ぶ
構はず、小変のやうになるまて郷きつけたのてある。主人等は撃をけかて、そんなにひどく打た
* さ
う や おいら ば ひ の ば を
は い、
ないて打ち遣つて置けと言つたが、跳馬引きは逆上せて居つたのて、すつかり腹癒せをしてしま
いたづら や しま のこみ やり はしかる き
ふまて、その悪戯を止めようとはしなかった。そして終ひには、残つて居る槍の切れ端を播き集
ふ し あはぎ せい むかな ひと ぼう き あらし じ ぶん う
めて、その不供盆せな鞭転に師って投げつけた。その人はまた、継期れの臓が自分の上に降って
*
-
あひだヴみら てん ち み くわくすこ
シ に浮い や か
来る間中も、天と地と山賊どもとを威職することを少しも止めなかったのてある。蓋し彼にはそ
o
ひい 〜 み
● ● ぶ ザト -
院 か
の人々が山賊に見えた のてあった。途に騒馬引きは疲れた。そこ て商人たちは、打ん郷られ た可
C)
やつ はな かれ じ ぶんひと なみ お あが -
哀さうな奴のことを話しのたねにしながら旅を績けた。彼は自分鋼りに成つたのを見て、起き *
いま ど
みむきず ガやっぶ み でき た、 す
らうと今一度やつて見た。しかし無庇て丈夫て居るときにすら出来なかつたものが、敵き据る ら
-
ぶ する お あが で き かれ
れてずた〜にならんばかりに打たれた末に、どうして起き上ることが出来ようぞ。それても彼
なほ し ぶん し あかんが なぜ
れも き
むれ まい院・ -
-
は尚自分を仕合せだと考へた。何故といへば、これは武者
47
修行者にお定りの災難てあると思はれ
*つた かんが お*
は、 ノ・ 、む は)
48
)
た
ま e
っこ
たし、 →ざ3 す、 全く、考へて見れば 自分の馬の過ちてあると思はれたからてある
みうら う あが もかふ
は
*
知るよしなければか、君よ、
駐 こと
はた誠なければか。
かれ うた もん く *
* つそ
●
かうして彼はその唄をこんな文句のところまて譲み績けた、
の
あ、マンテュアの貴き侯、
ミ )
わが叔父君わ 君!
ちやろ ど をりか れもん く * つ たま〜 かれ むら ひとり ひゃくしゃろ とほ
度折ょくも彼がこの文句まて譲み着いたときに、偶々そこへ彼の樹の 『心の爵態が避りか
こo ま蹴りB府りC 、シ、 残) 。 いか へ ひと
った。それは彼の近所の人て、粉換き屋へ小変の荷を持って行った返りてあった
へたば み
彼はそこに人
・、艦、お 、すじ 鯨、 、B ぬぐ ち
の平旬って居るのを見て、側へ寄って、お前さんは調だ、何てそんなに悲しげに慰㎞をこぼして
みた
居るのだと尋ねた。
し ぶん を ち こうしやく かた おも
、に こさ
ドシ・キホーラは、これこそ自分の叔父マンテュアの侯爵だと堅く悪ひ込んだの
いて、 そりシナて 下うこ
しないて、唯その唄を績けて行った。その中て、は 、ドは わうじ
ひ こひと
すべ うたう
彼は自分の不運の認を物語り、また撃とその
ほか た
妃との隷を、凡て一々唄に歌うてある通りに語った。 -
ひやくしゃA わけ き あき
シ た、
百姓はこんな譚も 究ら ぬ話を聞いて呆れてしまつた、敵かれてもう 下やばら〜に壊れてみる
めん ぼう と
かれ
* ㎞ に ふたも接 わか
険甲を取りのけて
塗れの彼の顔を拭いた。さうすると怒ちそれと発ったのて、『ドン・クイサ
け』
* に 、
ーダ さま、(蓋し彼が
を
* みた *> ㎞ いき
)*
ばれて居ったと見える、)誰れがあんた様をこんなにしましたかえ 』と言った。が、随を貼い
はうた。れいうた ニメ こた
一方は、唯例の唄て承け應へをするばかりてあった。
を
・、 、 は や、。いよ、 挿 *
むね あて
これを見て、その善い人は、もしや彼 手傷を負うては居らぬかどうかを見ようとて、胸甲と
せなあて でき と
き
*A ち ㎞ ㎞ さら み
*
かれ
*
背甲とを出来るだけ取り除けたが、血の一満も庇痕の一つも更に見えなかった。そこて彼は、ど
お く、ふうち
ばんあんらく かれ ぶん
説、
)
、B Q ㎞ を し
うやらかうやら工夫して、地面から彼を起こし、自分には一番安築な乗りものと思うて居つた自
ぶん 診. かれ を
* 上 ㎞ いた
撃
あつ
分の魔馬に、やつとこさと彼を引き上 をば槍の折れに至るまて集めて、それを
せな た づな
ェ ば は
に ひ
●
しやべ
ロシナシラの背に縛りっけ、ロシナンテは手綱て、魅馬は端綱て引きながら、ドン・キホーテの喋
ほ 、 、 むら はう みち たど おな を
-
は
る説語を聞くのが悲しげに、村の方へと道を辿った。ドン・キホーテも講じやうに悩いて居つた。
きづ た うへ
㎞㎞ *
まっすぐ を でき
え 、 残 ●
それは打撲や傷の貸めに、嘘馬の上に に乗って居ることが出来なかつたからてある。そして きん
とき〜てん あふ ためいき なに しんはい み また
o * ひやくしやら
*
き
* ●
時々天を仰いて吐息をついた。そこて、何を心配して居るのかと、又もや百姓に聞かれたのてあ
かれ じしん ばうけん ものがたり かれ おも おこ あく まし わざ
の も悪魔の仕業
ま
Bゃ多しや白 と
じん
「57
の城将ロドリゴー・デ・ナルヴェズの信となってその城内に送られた時の、ムーア人アビシダルレ
*
撃
じ ぶん %も を
● や 、はほう、B い確に *
ェ ズのやうに自分を思うたのてある。されば百姓が、何となされた、何を心配して居りなさるかと
かれ たづ とりこ い おな ことば
またもや彼に尋ねたとき、浮のアべンサーレージがロドリゴー・デ・ナルヴェズに言った同じ言葉
もん く へん じ うち か
- はー * ト・い ダ
や文句を返事にした。それはジォルジ・デ・モンラメーョルェ㎞の 『燃嫌』 の中に書いてある
ものがたり じ ぶん よ とほしかじ ぶん みあ ひやくしやっ
物語を自分の讃んだ通り、 もそのま、びったりと自分の身に常てはめたのて、年姓は、こんな
わけ わかき を じ ぶん うんめいろ みち たど
の分らないことを、ちっと聞いて居らねばならぬ自分の運命を呪ひっ 避を避ったのてあった。
き ひと なが
-
シ い、 みお * ●
しかしこれを聞いて百姓は、この人は気が鋼れて居るサと思うたのて、ドン ・キホーテのこの長
す
た
たら
つ
しまい
-
ん ぎたい・くつ おほいそ む
談
議の退屈さを助かる貸めに、大急ぎをして村へ着いた。その終ひにドン ・キホーテは言つた、
せつしや はな を
き * 参 * * * い。 Q% *
『ドン・ロドリゴー・デ・ナルバェズどの、抽者のお話し申した美しいサリフ は、今ては麗はしい
ひと た いま み
きま 践おれ * かい ) 、
ドゥルシネア・デル・トボソォてす。その人の貸めにこそ、抽者はこの世界の賞て見、今も見、ま
のち み な だか いた いま いた のち いた
P. 崎 ㎞ ㎞
たこの後にも見る騎士道の最も名高い振舞ひを管ても致し、今も致し、またこの後にも致すつも
こしよら ち ねが
さ ● ㎞ * o
りちやと、御承知置きを願ひたい
ひやくしやら
*
こた だんな わし つみ ふか にん じ ほん年 まへ わし
\}
ト * *} }
百姓はこれに答へた。『旦那さん、1私ア罪の深い人間ちや!ー眞のことお前さまにア、私
へ
ま
こうこうしゃく きんじよ もの
がドン・ロドリゴ・デ・ナルヴェズても、マンテュアの候爵さまてもない、お前さまの近虜の者のペ
さ
) 『 に * き * ● ●
ドロ・ァロシッォちゃちうことも、それからお前さまは、ボールドキシてもアビシダルァニズても
りっ は だん
い㎞。 き *
ない、ク* サーダさまといふ立派な田 郡衆ちやちうことも お分りなさらんかいの。』
じ し を
*: こた せっしゃ いま い
『自分が何者ちや *
といふことは知って居る、』とドン・キホーテは答へた。『それに 地者は今言うた
*
に Cこ 、 } い * シ、 な ド 、ゆら すいい
名前の人たちてあるばかりか、フランスの十二華族、また世に請ふ九勇将の兄ていもあると言う
せつしゃ こうせき かれ ら ちから あのこ
てょいのちゃぞよ。それといふのは、抽者の功填は彼等が力を合はせて貸たこと残らずにも、ま
めい〜 じ ぶん た こと?〜 た まさ を
た銘々自分の貸めにしたことにも、番 く立ち優って居るからちや。』
ほなし おな はなし なほ かれ ら むら -
** * ま *A
ど J ころ
かういふ話や、同じやうな話を向もしながら彼等が村に着いたのは、丁度中の暮れか、つた頃
●-
ひやくしやな た、 しんし ふうてい
* ●A
てあった。けれども百姓は、この敵かれた紳士がこんなみじめな風鶴をして乗って居るところを
ひと み を
* 、だ。ノ㎞ ・ シん お* に か むら は
人に見せまいとて、少し遅くなるまて待って居った。もうよい時分と思はれた頃に、彼は樹へ人
うち い いみ
* &* Q C シ3
って、ドン・キホーラの家へ行った。行って見ると家中大混雑て、ドン・キホーテの親友てあった
ば ほ むら り はつ しばふ
き
、H -
き
あさん-おほ ェ・ ひと い
牧師補と村の理髪師とが来て居つた。そして家嫡は大きな盤てその人たちにかう言って居つた、
あ * ば ●
たい
なおも
『まア貴 さまは、うちの日那さまが一 鶴どう成りなされたと思うておいてなさんすぞ。 べ ロ・ペ
が
かげ かたお ままるだて やり よろひみ つら わし
も
圓栃も、槍も鎧も見えません。あ、辛いことちや! こりやきつとさうちや、私
よ い
*A まま ひい . 部
53
* *
のが眞質な通りにさうちや。あの人が持つてこざつて、いつも〜譲んてばかりお出
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すからー シ焼いて 頂けたのてせうに。』
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『そりゃ私もさう思ひます 』と牧師補が言った。『そこて必ず胆 財のうちには、 その書物ともに正
くは よ ひと っ
総説 * Gシ *
わたし りゃういう し
式の審問を加へ、火刑に虜して、それを譲む 人たちがそれに釣られて、私の良友の貸たやうなこ
し で い
とを仕出かさないやうに致しませう。』
ひゃくしゃもの こ
残いふつと所分こいれら
は
こ百姓
聞ず
そを
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何近て
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鳴りちけた盤こるおうこう
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剛脆なロドリゴ・デ・ナルヴェスが停にして来た
ちや。』
き ひと〜 のこ か で みうこ た ろば
〜』
かういふ言葉を聞いて人々は残らず駆けて出た。そして、身動きのならない貸めに、まだ㎞馬
お み
3、 % し% を ち み ひと〜 はし よ だ
から降りずに居るその友だちなり主人なり叔父なりをそれと見ると、人々は走り寄つて抱かうと
した。
ひか かれ じ ぶん うま あやま きず を ね どこ っ
O 浅られ * * さ
『控へい!』 と彼は言った。『抽者は自分の馬の過ちから、 ひどく傷をして居るのちや。寝床へ伴
-
い でき かしこ よ
せら *㎞
れて行てくれ。そして、出来るなら、賢いウルガンダを呼びにやつて、抽者の傷を癒やして看病
5む
**ら
をして貰うてくれ。』
ま %ほ% ● い
ば、& な
『これちゃもの!なさけない!』と家腕はそれを聞いて言った。『E那さまの蹴にお 胞りな -
わし うそ い
どれ、 虚㎞ お *A
す 、
足が何方かちうこたァ、私の胸騒ぎが嘘は言ひませなんだわい。直ぐに御床へ
レァら やし・・ ミ、
。 、 は
そのラルガダを伴れて来いても、私らが慈て具合ようして癒して上げませうに。返
感 シ :ー シ * ) 、 Q い㎞) ); い ほ
ないことちゃ。眞個に百遍言うたてなさけないことちや。あの武勇博の本めが貴方
め あきを
こ
眼にお逢はせ申して。』
ひとん〜 たご す%
ミ * o ㎞ 、ひとみ *
人々は直ちに寝床へ彼を運んだ。そしてその傷を探した末に、「つも見つけることが出来なか
かれ およき づち じやろ み ほどおほ だいたん にん きよしん だ・か
た。けれど彼は凡そこの傷は、またとこの地上に見られぬ程大きな大脳な十人の巨人と戦った
じ ぶん うましよ たふ たい
ま
とき、自分の馬のロシナシテと一緒にひどく倒れた貸めてあると言った。
# を
# ㎞ > *
あす
『は、う!』 と牧師補が言った 『巨人が踊って居りますかな?イャどんなことがあらうと、明町
**
ひ ほん や
は日の暮れぬうちにあの本どもを焼いてしまひませう。』 -
ひとん〜 こと たづ なに き
●
かれ へんじ なに た
人々はドン・キホーテにいろ〜の事を尋ねた けれど何を聞いても彼の返事はー何か喰べ
ひと ねむ ばん ほ
ま> い
は、 ト }●
るものをくれ、そして濁りて眠らしてくれ、それが一番欲しいものちやからと言ふばかりてあっ
ひとん〜 と ほ
ほげ 、H シ G・ みてんまつ
た。人々はその通りにした。そして牧師補はその百姓に、彼がドン・キホーテを見つけた職業に
- * 、* *** ィ、
--
就いて長々と尋ねた。 彼は愛らず認した・ そして彼
見*
** か み・*
しゃべ わけ わか が見っけたときと還り路とに、ドン・キホーテ
はなし
もっ がく し あ
の喋った譚の分らぬことをも話した。 それて以て撃 士 はその
そ
ひ じ ぶん しいよ〜
㎞& き 勢
し ぶん
明〜る中自分て残たことをば、 念
熱心にする気になったのてある じ%
それは自分の友人 ㎞ B㎞ oほし -
の理髪師ニコラス親方を誘うて、一継にドン
よ
うち ゆ *
キホーラの家へ行くことてあつた。
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『 - -----
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も 露 文
知し 家* ひ
れ 婚" が
ぬ の 澤警 よ
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か 患や 山競
ら 直隷 居を 零 妊窓
* は り お
可達 學常 ま 零
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見み あ 検災
分やる 魔* 査さ
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冊封 は
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桜
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渡繋 に
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く に 置お 天足は
れ 足た 入い
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理。 幾。
髪学 ら
師し か
に あ
旨 る 露
岡づ か
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らも 、さこ がい
ノ。
-
かけてやる譚は少しもありません。どれもどれも害
うちに だ ひ
%、 《こ ㎞、 こ や *, がらこ -
*
をした本てす 窓から内庭へ投げ出して飛み上げて、そして火を掛けてやった方がよいのてす
び で き けむり た こま
が
火
。
よ
出来
ます
等 あすこなら姻が立つても困りはしません。』
か ひとは いかれ ら みェ ころ
㎞gし%
家嫡もその通りのことを言った。彼等はこの罪科もないものを殺すことにそれ程熱心てあつた。 -
だい よ どう い
けれども牧師補は、ともかく先づ標題だけは讃まないては、それに同意しようとせぬのごあつた。
だい ばん おやかた かわ た
A ジ * き
第一 にニョラス悪方が彼の手に したのは、 ゴールのアマディス』の四巻てあった 『これは
み ば・、し ほ い
は * 『ド 、は )*
不思議千萬なものに見える、 と牧師補は言つた 『何故といふに、私の聞いたところによると、これ
しよ もっ ほか のこ
● 収 『 巨な ま 。
がスペインて判に刷られた最初の騎士道の書物てあつたさうちや。そして他のものは残らずこれ
うま
*ーポ上 か
さ
から生れたり源を発したりして居るさうちや。それちやから質に磯はしい宗派の開祀として、暇
* パGB * われ 、お* ま
●
借せずこれを火刑に虜せねばならんと私は思ひますのちや。』
* ㎞ れ、 『は * 、、。 ド、 え
『いや、もし』 と理髪師は言つた。『私もこんな話を聞いて居りますが、今まてに書かれたかうい
- * *。
るみ のこ
お シ、 拝し 濃き に Mばい
ふ類の残らずの書物の中て、これは一番よいものちやさうて、さうすりやその道の格別のものと
ま
それからいなれのストラ
、
ル
*
まそう
駆
に
獅
の
作業
うその
ゃ
した
と
シ 言へ
が
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女
『
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』
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王
ン
残ら
それは
ちや
と
ちや
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統
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な 『
まっ
来
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次ぎ
理
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』
、
は
の
る
言
が
師
。
た すつ 。
髪 次た師ぎ
お
牧『
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㎞、もその結構を編んだのちや。もしアリオストーに慈て出くはして、あの人が自分 -
くに い ぐわい、ことば はな を わし う じ ぶん
の國以外の言葉を話してても居らうもんなら、私は一向敬意を表せんつもりちや。しかし自分の
くに ことば はな を わし ひと じ ぶん あたま うへ ただ
國の言葉を話して居るなら、私はあの人を自分の頭の上へ載きましよわい。』
わし ご も を り はつ し いわし
ゃ〜 * 、
『そんなら、私はイタリア語のアリオストーを持つて居ります、』と理髪師が言つた、『しかし私に
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は分りません。』
あんた わか たい し ほ い
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『貴方にそれが分つたところて大したことてもあるまいよ、』と牧師補は言った。『そこてもしあの
せんもや多 も き *こ
船長㎞、がアリォストー をスペインに持つて来て、それをカスティリア語㎞
*こ㎞ ご、 う、 ㎞ りシ る し
㎞に直してしまはなんだら、その廉てあの船長は罪を許してや
も まへ ちから だいぶんうば りつ ご か こと
トーの持ち前の力を大分奪うてしまうた。そして律語て書いた書物を他國の言葉に直
ひと み を
ひとみな
、シ * ず
人たちは皆その通りちや。それはその人たちは随分苦心もするし、また随分手際を見せては居る
はし つく と げんぼん あし とざ で
* 咲科 *A きま *
63
けれど、それても到底初めて作られた通り原本の足もとには届くことが出来ませんのちや。っま
しよもつど かぎ こと かみ しょ もっ かんが する
ど 江、まっ
りこの書物や、何れに限らずフランスの事を書いて居る書物は、よく
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へた末て何う始末したら
ゃ * 接に やど ●
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ょいかの定るまて 酒井戸へても投げ込むか蔵うて置くかするが宜しいと私は言ふのちやな
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*こ、てうろ〜して居る「べルナルドー・デル・カルビオ」といふのと、も一 「ロンセスヴルレ
と の なぜ ほん わし てい
ばあ
」といふのとだけは、いっても取り除けにして。何故ならこの本どもは、もし私の手へは人ると
、シー・ * 、B)れ らじお ひか い
婆さんの手へ渡るてあらうし、またそれから何の執行 醸もなしに火の中へ行ってしまふちやら
うからな。』
り はつ し ことうに〜 どう
は、 たァ もつき
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歴 理髪師は
(、し
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悪くこれに同意した。そしてそれを正しい光もなこと、眠ったのてある、それは、
しんかうかた #二と
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もあるまいと思ひ込んて居つたからてある。彼はまた郷の書 を開け て見ると、それ
そば こく
は「パルメリシ・デ・ォリヴ」てあった。そしてその側には「イギリス隣のパルメリシ」 といふ
ら お だ・ みがく、しい オ た
記ず o
O はひ のこ
別の書物があった。それを見て寧士は言った 『撤濃樹を直ぐに楚きつけにして、娘も残らんまて
も
パルム ぼん た を
燃やしてしまひなされ。それからそのイギリス の株欄はたった一本立って居るものちやからその
ま*
い残% お ● ぶんとりひん なかみ
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偉に保存して置きなされ は 、体
ァレキサンダアがダライャス㎞の分捕品の鹿て見つけて、詩人 さくぶつ ほ くわん たと
お
ギリシアの大叙事詩人、(イリ
こ誇 * *
*「マ「 ㎞ の作物の保管の貸めに取って置いた腰のやう にし
なさういふ別の便をそれ *
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兵 ● シ * % * シ き
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の貸めに拓へ させて下され。この書物はな、老爺さん、二た通りの譚て有り難いものなのちや。
だい ひじやっ だいかしご さい しわう
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第一はこれが非常によいからちや。第二には、ポルテュガルのある賢い才子の王さまがこれを
かった た しろ
員 、る B* 張
書いたといふ博 へのある貸めちや。ミラグッルダ㎞ の城ての 冒険は
こと〜 すぐ み し く ことば もの い ひと に あ はま
番 く優れた見ごとな みちや。そして言葉は、その物を言ふ人によう似合うた、きちんと適
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いぶく ふう まも を
*A - }
った言ひ振りを工夫して守って居るのて、品がようて明瞭して居る。そこてさ、もし貴方が宜か
おおゃかた ひ ぜめ ゆる
ろと思ひなさるなら、ニコラス親方、これと「ゴールのアマディス」とは火責を赦してやって、
ほか のこ う へたづ しんもん
他のは残らず、この上尋ねたり審問したりせずに亡くしてしまはうと言ふのさ。』
-
り はっし いわし も を いうめい
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『いや、もし、』と理髪師が言った 『私のここに持つて居るのは有名な「ドンべリアニス」㎞
㎞。てこざりますからな。』
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『なる程、』と牧師補は言った。『それと、その第二、第三、及び第四篇は、その脆 多
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貸めにどれも皆少し大黄が入り用ちやな。そしてその中の名聞の城に闘する
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もっとえらい気取った文句を取ってしまはにやなりません。その貸めに、夫 在意 リリ 控
㎞ )だ 。
駆㎞ ショと託 、シ
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g ゃりましょ。それまての間は、シさん、お方の家へそいつらは取って説いて下され。そし て誰
*
66
にも譲ませなさんな。』
り はっ し うへき し だう
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『え、・よろしいとも。』と理髪師は言つた。そしてこ の上騎士 道の書物を讃んて疲れたくないの
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て、彼は家魏に、天冊の書物は残らず持って行って裏庭へ投げ込んてくれと詐ひつけた。それが
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鈍間ゃ襲者ならこそ、この上もない艦の魔い精巧な継腕を織るよりも、更にそれを焼くのをおも
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しろがって居る人に言ひっけたのてある。そこて一度に八冊ばかりも携んて、彼の死 はそれを窓
から投げ出した。
たくさん しよ はこ を かちより はつ し あしさつ と
そんなに澤山を一緒に運んて居ったのて、彼の女は理髪師の足もとへ一眠取り獅としたのてあ
り ばっ しだれ か しよもっ ものず と あみ かうみやらき し
る。理髪師は誰の書いた書物かと 好きに取り上げて見ると、「高名の騎士、テイランテ・エル・ブ
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ランコーの博」 とあつた。
ば〜 し ほおほこ桑 い こ きらら くだ おや
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『おゃ〜』と牧師補は大きな盤て言った。『ティランテ・ェル・ブラショか!味方へ配され、
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ミュ お*
爺さん。私にゃこの本は、娯しみの質庫か、慰みの金山ても見つかったやうに眠はれますからな。
なか かうゆうき しきやへだい
この中にはモンタルヴンのドン・キリェレイッシといふ剛勇の騎士ちやとか、その児競のモンタル
き しだいたん ふ てきまうけん だ・か
ヴンのトーマスちゃとか、騎士フォンセカちやとか、それから大魔不敵のテイランラが猛犬と戦
いくさ をとめ -
しゃれ くわ ふ いろこと てく
うた戦ちゃとか、少女プラセルデミザダの酒落ちやとか、寡婦レポサーダの情事や垂管ちやとか
- - - - -
ー ま は う は エ。ー。 こ や が か 中芝 待*
あ た 誰露 と ジ チー話 さ と ら こ ら て 士れ
ら 出で を 想懇 オ 等ら う が れ れ、ま は ヒ
* 来き も 乗ル は し 翼要 て を だ _* ボ
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貴* も 害ば し ジ ・騎き ま 賞発 も 書か 騎き リ
* レ で、美 甚。 し を よ 。 士し ト
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怒 わ な 言い え な 理り ふ、 落 は り 喰* 慈浜
が い い つ メ い 髪リ こ 。委 " あ べ ち
言い 、E 娯s た l " 帥し と * こ る る や
つ き 富。ヨ 競* は が と、を が 眠器 と
こ の 志 ル 集。 言い分2 私 な " る か
騎 き =。 書き 等 の ほ、つ り は 馬* そ *
こ は - 違。 た ま 言い 鹿* ん ま
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-* 騎s や つ 牧リ つ こ も の て さ
ま 士し う た 師し て れ を 書芸 死しん
こ 零 に * 補n 居を を 巧警 物 ぬ "
焼ゃ 焼 焼ゃ そ は * 持もん に る 文意
く の く れ 言い こ つ で も ° 章を
や し に で つ の て 書* 他蹴 そ の
フ た や 他庶 た 小惑 返賞 き に し 廉な
に や 及盤 の " さ つ 綴? は て で
言い う び も そ な て つ 書・ 死と は
ひ な ま 残? し 鷲 設ェ た い ぬ 世*
つ 害ば せ ら て ど ん 盤 て 前受 界な
け を ん ず 一 も て に は ㎞ 、最器
て す * 同雲 冊* は 見みよ な 遺。 良姿
お る 何な じ 開総 何ど な つ い 言蓋 の
し こ 故* 種。 い う さ て の 状密書装
ま と と 類逸 て し れ い ち を_ 物。
ひ も い の 見み ま * 一 や 拓露 ち
な な ふ も る す 私? 生態 * へ や
さ け に の と か の 涯; て る「よ
つ り い て い な 言い 焼窯 は ° °
こ や こ あ そ 。 ふ、船露 あ そ そ
方要 * れ ら れ だ へ る し の
た
CS
か うう ふえ ふ もり の はらき な
岬ひになって眠を歌うたり館を吹いたりしながら、 や野艦をうろっくやうな怨にふいと脱るや
-
し わる し じん
らも、ほんとに知れたものちやないのてすもの。それに、それよりか悪いことは、詩人になりて
とても なほ ひと う つや まひ
もしましたら、それは到底癒らんて、人に博染る病ちやさうてすもの。』
考ゃろ い gつとばく し ほ いらやま いうわく わし
『お嬢さんの言はれるのは光もちや。』と牧師補は言った。『それらやこの邪魔なり誘惑なりを私ら
とも ばうがい と の よろ ダイアチ
の友だちの妨害にならんやうに取り除けるが宜しかろ。それちやモンテメーョルの 「燃破」 から
はじ わし かんが やけんじん ま はふすみくわん
初めなさい。私の考へては、それは焼かんがよい、た や、賢人フェリシアーノと魔法水に闘する
ぜんぶ *や多へん しほと ぜんぶ と の 3も さんぶん たぐひ しよもつ
全部と、長篇の詩の殆んど全部とは収り除けたがよいと思ふのちや、その散文と、その類の書物
なか だい めいよ *とお あ がた
の中ては第一ちやといふ名誉とだけは取って置いて、有り難がらせるがよい。』
つき り はっ しい ーしだい ん じん さ〜 へうだい
『次ぎに来ますこれは、』と理髪師が言った」「第二篇、サラマンカ人 作」と標題
ダ け いま おな へうだい さくしや
のある「燃娘」てす。それから今一つのは同じ標題て、作者はジル・ボロー㎞て
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しん かき はうば〜 し ほ いうらには し お もの かず ふや
『サラマシカ人の書いた方のは、』と牧師補は言った。『裏庭に居るお仕置き者の数を増しにやりな
がみ こ し しんで なん ほそん お
され。それからジル・ボローのは、アポロー碑御自身から出たものか何ぞのやうに保存して置きま
つ おやちいそ ・、だ おそき
しよ。いやお次ぎを、親釜さん。 そして急いて下され、だん〜晩うなって 条ますから。』
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型。 ま そ 人。
髪5 て の の
帥し 別す 整露 歌。
が に が を か;
う よ は うた いく *『うき しニむっ **
シ し 可助
シの方てシをしたの ゃ、その撃離の蛇にはよいシみのと
なに し みなにひと けつ まつい を
を
何か知らん見せてくれるが何一つ 末まて行って居らん。出る等の第二篇を待って居らにやなら
おそ ふで いなは いま な
ひゃなはん ぶん うまい
んのちゃ。恐らく筆を入れて直したら、今 こそ無いが、その記響 ることは旨く行きさ
うなものちゃ。さてそれまての魔、シさん、 方の御家へこれを撃うていて配され 」
「え、ょろしい、 とシは書った『それから奪度は三部一継てすぜ・ドン・アョシッーデニル
ミルッの「ァラッヵチ、 ョルドーヴのシ官シュァン・ルファーの「アッストリアダ 」それから
ァレンシアの詩人クリストァル・デ・ザルスのモシトセルラテ
ぶ ほ:、し ほ い ご し したい
が・
㎞ 、 * * シ・
『この三部は、」と牧帥補は言った 『カスティリア語て史詩鶴て書かれた世て一翻よいものちや。
むつ というめいくら
これら も を もつお たつお
ちゃからィタリァの最も有名なものとも比べられるのちや。比等はスペインの有って胎る も
しいか ほそん
シ 演 Q
い詩歌の資玉として保存して置きましよ。』
ぼく し ほっか f へしよもつ ぎん み
し -
なかみ
㎞、
牧師補は疲れた。そしてもうこの上書物を略味したくなかった そこて 「内容は確かめずに、」 ミ ひ ●
や *
-
のこさいや きちやっ ど とき り はっ \ なみだ
残りは一切焼いてしまはうと決めた、しかし予度その時理疑師は 「アンゼリカの 」といふのを
77
開けて居つた。
72
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ひと〜 かれ だ あむ り ね どこ かへ すこ
74
つき かれ ぼく
人々は彼を抱き上げて無理やり寝床へ還らせた。それから愛し獅ち奪いて撃たときに、艦は艦
ほ
旧 むかえ -
* -
われ〜ばうけんしゃ
さか
めいよ
師補に向ってかう言った 『まことに、大僧正テュルパンさま、吾々冒険者は先きの三中に名撃を
きう てい
㎞ A 、い 杉 い、B)だ心 え
いわぞ みづか
勾て置きながら、不覚千萬にも宮廷の騎士どもにこの試合の勝利を得させるとは、十二華族と配
よ
われ〜 だい *っ じよく
ら呼ぶ吾々にとって大の恥辱てこざりますわい。』
こ は・
しき 科 、 旧い ○ } ま
よ
*
う
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む こし こんにもっしび
『何の、御老
みやっ にち う
と彼師細は言った 「おかげて吉い運が命いて来ようも難れん * ●
今日失ふものは
さあた あんここ ぶん けんかう
B ) 、 c 、 いし
明日得ることあらんちや。差し常つて貴方は 自分の健康に気をおつけなされや。ひどく傷を受
い
なし 〜よgし上 ・ み
けてお出てちゃ無うても、貴方は疲れ切って居りなさるやうに見えますからな。』
ず き を い べぐ めった うちが
『傷なぞして居るものか、』とドン・キホーテは言った。『殿られて滅多打ちにせられたに避ひない
はセ 、シ)お)
-
のち い
ゃ。それはあの庶子のドン・ローランドが盤の樹の幹て抽者を打ちのめしたからちや。それ
あ
奴勢
): し ぶん
も 匠ェ ㎞ シ・ } お* にっ あ
須の女
やつ
自分と功業を競ふものは抽者ばかりちやと思ふによって、皆難む心からちや。しかし彼
ほど えうしゆっ せつしや ね どこ おまん あ やつ しか へ
奴にどれ程の妖術があらうとも、抽者がこの寝床から起きると直ぐ、 一彼艇に仕返しをしてや
せ つしや -
し
だ
ん、
ん
-
な
さら * ほ
あた なに
ことには、抽者は自分からモンタルヴンのレイナルドスとは各乗るまいかい。が、発し くだ
か
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シ ; ら
て
* * 、 ㎞ しかへ
口
喰べものを寄越して下され、それが何より抽者に 委 いてあらうと思ふのちや・但返
せっしゃ C しん まか お
-
{ま
-
しのことは抽者自身に任せて置かれたい。
ひと?〜 残 た
sいパ ) さ 法 Q
きやっも 封ざみ あや
人々はその望むま、にした。人々は何か喰べるものを興へた そして、その狙船を転きしむ
ひとん〜 さ かれ ふた・
お * * ㎞ ● ご
々を差し置いて、彼は再び熟睡したのてある -
な %)ェ っシ あしよもつ はひ
* % * ) に ほ
その夜家腕は、裏庭と家中とに在った書物を残らず焼いて死にしてしまった。不朽の文庫に保
ぞん た
ゃ うしな ちが めいちよ らしよもっ
、 バ -
存するに足るものも、多少は焼き失はれてしまったに違ひない。さしもの名著もそれ等の書物の
うん めい けんえっしゃ **
*g
* 3 % *〜 * かえ * やっ
運命と、検問者の怠慢とが、そのことを免れしめなかったのてある。かくして、罪なきものも往
きく*
みた S㎞ * こ㎞ ぎ, *
しよもつ ゅよ
* き
々にして罪あるもの、貸めに悩むといふ 認 が、その書物を侯つて確かめられたのてある。
ひど
シとシ 毛だg)びC) シ ㎞、お の)。
牧師補と理髪師とが時を移さず自分等の友人の病に適用した一つの魔法は、書物の在った室を
に g お しよ もっ み
● * 、だ 、 ) *、 *
壁園ひにしてしまって塗り隠すことてあった。さうすれば、彼が起きても書物は見つからないし
㎞ シミ ㎞、 や に
BB% いな き は か * も
(恐らく原因が除かれたら結果も止みさうなものて)また室も何もかも魔法遣ひが持つて行ってし
さけ ● c や 。
まったのだと言っても済むわけてある。そこてこの事は大急ぎて成された。二中経つてドン・キ
し しよ もっ し
指 Q 、 らい C *
ホーラは起きた。そして第一に彼の貸たのは、行つて書物を調べることてあつた。そして、その
ま * へ み かれ さが あ ち こ ち かれ と ぐち あ
僅にして置いた室が見つからないのて、彼はそれを探して彼方比方とうろついた。彼は戸口の有
き み
㎞ % ひとこと いめ はう
りっけの虜へ来た。そして雨手て押して見た。そして 一言も言はずに眼をきよろ〜させて八方
み まは- や、しばばアさん
- し ぶん しよもつい
-
、) たつ
75
を見廻した。が、稲敷 らくして家嫡に自分の書物の入れてある室はどの逸にあつたかと尋ねた。
何ん
な
ぶんをし こ を はアさん い
へん じすで だ メ
76
法
》
『その通りだりゃ、』とドン・キホーテは言うた。『そして共奴は賢い
っ うち せつしゃ そ ゃっ め を き し ㎞の大部の 元ち
や。体時かその中に、抽者が基奴の眼をかけて居る騎士と一騎打ちて *ゃ、そしてシ
打ち負かしてくれるシゃ、そして取妊はそれを離脱することが出来まいといふことを、シは
つ。
がくもん し
術。
せつしや うら
●
自分の と寧問とによつて知つて居るものち
3
から、抽者に恨みを有つて居るのちや。それてか
け
*)
-
を.C ) じ ぶん で * い し む せつしゃ を
ういふ譚から共奴は、自分に出来るだけの意 悪い仕向けを抽者にせうとして居るのちや。しか
てん さ そ やつ ちから お
㎞* だそ # - よ
し必ずちや、天の定めるところを反いたり避けたりすることは、共奴の力には及ぶまいわい。』
を ち あ
●*33、C い シ ・、
『そりやさうてすとも、』と姪が言つた。『けれど叔父さん。誰が貴方をそんな喧嘩にか、り合はせ
ひつじ け もらい け きか ( ひと おほ すこ かんが
* - に
るのてす? 羊の毛を貰ひに行つて毛を前 られて返る人の多いことも少しも考へなさらずに、小変
でき じやっとう は ある かは こ じ ぶん お
● 必 ㎞ * かか ㎞ 2
て出来たのよりもっと上等の麺類を探して、世界を歩き廻ったりなさる代りに御自分の家に落ち
つ な はう
着いておいて成された方がよいことはないのごせうか。』
わし け
まて、シ 、 ㎞、こ 『う 正 、シト・ 。 * *
『はて、姪よ、』とドン・キホーテは答へた。『お前はまア、えらい勘違ひらや。誰れなりと私の毛一
ぼん さは み わし け は やっ ひげ ひ
* 店れ ま *AC “ C: さいこ みなそ
本の、ほんの端にても鋼つて見るがよい。共奴が私の毛を前 まぬうちに、私が皆共奴らの髭を引
ぬ むし と
つこ抜いて擁り取ってくれるのちや。』
かれ み ふたり
じ㎞: 店% さ この
27
* *
の立腹が烈しくなって来るのを見たのて、二人はもうこの上返事をすることを好まなかった
73
のごある。
けつgよん か じ ぶん さき まうさう さいよう ゃう す すこみ
結局かうして、 彼は自分の前の妄想を探用したいらしい様 は少しも見せない
にちかんいと ざ 彩ひだかれ ふたり しんいう すなほ は・、し ほら は ひて
に十五日間家に留まつた。 そしてこの間彼はその二人の親友、即ち牧師補と理
成器 武む に
を相手に、
しや しゅ『ゃ* せ けん もっと ひっえうむ しやしゆ豪やっ
かれ **
三 者 修行は世間の最も必要とするところのものてあること、及び武群修行道の 彼を俊って
Bや多
かれ っ
㎞ 該 区長 る% 、 隋は はく し ほ
競 せらるべきてあるといふ彼の主張の要獣に就いて、盛んな議論を闘はした
さ ● *
* * さかき
、7 る。牧師補
かれ はんたい あ どう い
かけだ
は
かれ よう じん
或るときは彼に反封し、或るときは彼に同意した。蓋し彼がこの罪心を守ら
なだ な
はドン・キホーラを有めるすべは無かつたてあらう。 -
かこう* ひとり こ ざくにん と こ -
彼れ是れする中にドン・キホーテは、一人の小作人を収り込んてしまった。
しゃ っちき をとご しっ さいかた , びんばふ をとこ あたかま
て、正直な男て (質際その肩書きを貧乏なその男に興へても構はぬならば、)た
わ
、 ミ き c
ひくちい
* *
かれ や UU と ふ
カ
説がなかった。一と日に言へば、彼はうまくその男を説き伏せた、
すみ ●
か あい ば かかれ とも しゆっ
き職したり約束をしたりして。それてこの呼衰さうな馬鹿ものは、彼と共に罪
かれ つか
誌 きい ひま ひと
彼に仕へょうと腹を定めたのてある。殊にもドン・キホーテは。瞬く蹴に つの島を
かれ
たい ゅ * *
おこ -
わか
● 、
彼をその太守にしてやれるやうな冒険が、いつ起って来るかも分らぬのてあるから、
とも ゆき
-
を かれ はな
と共に行く気になって居つてくれねばならぬと、彼に話した。
・長 こ ども
〜のェて、
己ェ
ッチ・『 ッず(その小作 人はさう呼ばれて脂っ
じ ぶん ひと け らい のご
こ
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監まっこo・ っ いた
、
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や見供を棄て
、
、自分の近度の人の家来として雇はれた
は、や い。しく
ドシ・キーチはシ
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っ刀ダg
金の調達に取りか、つた ㎞・B )ss とり**
おけ) は
そして彼は資り是れは質入れして、その度毎に鄭の慰い慰群をしなが
●
かれ ひとり いうGん かもら
B に はけい、 た・
ら、相常の金高を集めたのてある。彼は 人の友人から貸して貰った圓糖を用意した。そして厳
わ で・ かぶと しゅふくじ ぶん ばんいりよう おも みよう いで か
き破られた兜をば、出来るだけよく修覆して、自分て一番入罪と思うて居るもの、罪意を世来す
けらいじ ぶん しゆったつ こく、
ひし し
ゃうにと、わが家来のサシチョーに、自分の出立するつもりの中と時刻とを知らせたのてある。
-
記 ・。 ) 、 い
C 〜 ㎞ 、、
例ょりも彼は二重胴籠を携へよと命じた。片方の男はさうしませうと言った それから彼は徒歩
を
ひろば つい い
には つて *
常にょい嘘馬をも伴れて行くつもりだと言った。
ろ、 ば け
いっ
* *
㎞ ゃ * 派 書
み
㎞ だ
*
魔馬に就いては、武者修行者て、魔馬に乗った家来を伴れて居るのを想ひ脂せるかどうかと考へ
㎞ほかう ためし おもうか
て見て、ドシ・キホーラは少し騎賭したのてある。けれども一郎そんな概は郷ひ浮 ばなかった。
-
か れ し ぜん をり -
ぶれいき し で あ しだい うま
さうてはあったけれど、しかし彼は、自然に が来れば、無濃な騎士に出逢ひ次第その馬をわが
はづ の れうか あたかっ
ゆき
ものにして、もつと恥かしからぬ乗り を彼に興へてやるっもりて、彼を伴れて行くことに定め
おの じ しん はた こ う したが
たのてある。己れ自身は、旅籠の主が 獣
よう いのこ き まお 、 の
79
し ぶん によっばうこ
ものを用意した。残らず定りがついて整うてしまったのて、サンチョー・パンザは自分の 女房子
思数 ・ で
な
; 家け (こ
ら サ 太選営
ン
い
チ 夫ぶ
き ; 三。 見み
1 つ
; 収と は か
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㎞ こさ さ られ かいりゃろ くは
あつてはなるまいと思ひ込んて居るのちや。それどころか 抽者はそれに改良を加へるつもりち
おそお
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㎞
* た じ ぶん けらい
何よるやも者故
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どとい
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に修行
時
いは
、
と
十
恐らくは
*
方 いっても、自分の家来ども
とし と ま を みつとっと 露 よ
の年取るまて得っているのちゃ。そして随分勤めに勤めて、つらい書や、それよりもひどい艇を
書
おく しぶん おに すく やま あひ ひら ち しう はくしゃく
送ってしまうたその時分に、多かれ少なかれ、どこかの山間の平地か州の伯爵とか、またはたか
こうしゃ、 しようがう なに まへ いみ せっしゃ い を
〜侯爵とかの稲跳か何かをくれてやるのちや。ちやが、お前も生きて居るし抽者も生きて居り
む わうこくせ っしや て
お*
かき )』 u らj ゃ〜 ・ ゞし ;
さへすりや、大丈夫六日と経たぬうちに、どこかの王國を抽者が手に入れることが出来ようと思
はか ふ ぞく わうこく 『やっ ど まへ ひと わう
ふのちや。それには他に附属の王國どもがある。丁度それて、お前をそのうちの 一 つの王にして
まへ ふ し ぎおも およ もの こと よ をりき
やれることになるのちや、お前はこれを不思議と思ふには及ばん。物事も好い折も、かういふ騎
し う ためしき おも よ ぐ あひ ふ **
主どもの運には、まことに例も聞かず思ひも寄らぬ共合に降りか、って来るものちゃ。さうすり
せつしや へ やくそく よけい ざう さま へ
や抽者がお前に約束するよりもっと除計にも、造作なしにお前にくれてやれるのちや。』
し
ふ
いわし あなた
こい
『さうなりやァ、』とサンチョー・パンザは言つた。『もしも私が、貴方さまの言ひなさるやうな不思
方
ぎ ひと かげ わうばあ
議なことのどれか 一つのお陰によって、王さまになれてもしたら、うちの姿さまのジュアナ・グ
きなわ
が
うじ
ちよの
う な
も
て
、
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は
さ
う
に
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女こ
レーズ
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ども
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子
王
ま
こ
成
て 王
供
子
ち
と
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ますの。』
-
い
% 『お、さうちやとも 』とドン・キホーテは言つた。
い なぜ わし かみさま よ
『さうちやろかの。』とサンチョー・パンザは言った。『何故ならの、私はの、たとひ碑様がこの世へ
わうこく ゆふだち ふく だ ひと あたま はま
王國を夕立ほど降らして下さろと、そりや一つもマリー・グティ エルレーズの頭にや適るまいか
わし おも きくだ だんな あれ
* * ●
と、どうも私にやさう思はれますのちや。まア聞いて下さりませよ、旦那さん、彼女や三文がと
ちよわう ね うち はくしゃく ふじん はううつ
こも女王さまの値打はありやしませんぞよ。伯爵夫人の方があれにやよう適りませうわい。それ
かみたす ひと
かて、碑さまのお助け 一 つによることちや。』
かみ まかこた かみ ばん に
さま
碑
『
に
お任せせい、サンチョー、』とドン・キホーテは答へた。『碑さまがあれに一番似
した
くだ まへ しう たいしゆ
の
まんぞく ほど
を下さるちやらう。しかしお前は一州の太守になるより下のことて満足してしまふ程に、自
み
を見くびるなよ。』 -
み だん なこた べつ わし に あわし も
『見くびりませんぞ、旦那さま、』とサンチョーは答へた。『別して私に似合ふものや私に持てるも
なん くだ で き あなた えら ひと こしゆ じん も を
のなら何ても下さることが出来ようといふ、貴方さまといふこんなお豪い人を御主人に持つて居
るのてこざりますもの。』
おそ セ ほめ かぼる達 ばうけん さいゆうかん
第八章 恐ろしい夢想せられたこともない風車の冒険に際して、勇敢なる
*
●
撃に * 試 ㎞ C つっ こ 、
ドン・キホーテの得たる吉き幸運のこと。附けたり、常に記
た で き こと
に足るその他の出来事ども。
かれ ら の はら * かざるま みき ,
キところ
風ホーテ
十
四
三
見る
の
。
た
来
に・
は
を
等える
車
ン
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折しも彼等はその野魔 在
ドそ
い
数 じ ぶん ら み
つて
見るや否や、自分の家業に 向 言つた。
わし ら
シん・ おの シ は さらわしら た ものこと と、の
は
『私等が自分て己れの離ひを撃せるよりも㎞運の碑が更によく私等の貸めに
*A
事を整へてくれて
み たいい じやっ い マやみ きよしん すがた あら を
* Q * * さ *
るわい。あれ見よ、サンチョー・パシザよ、あすこには三十鶴以上も異形の巨人が姿を現はし居
せつしゃ のこわた あ ぶんどり しな〜 われ らしんだい おこ はし
● は
る。抽者はあの残らずと渡り合うて居るつもりちや。またその分捕の品々て吾等は身代を肥し
なにゆ せい ぎた・かさ ち きう おもて はら の かみ
G * * むぞ 3
めう。何故とならこれは正義の戦ひちや、またかやうな悪い族を地球の面から掃ひ除けるのは紳
への善い勤めちゃ 」
おほを乞U い
『どんな大男てすかい。』とサンチョー・パンザは言つた。
S4
呼よ に の を は 祀き れ ち
ぽ 玉、孵 呼* 泌壺 か 盤 注、宏、総
り。 ?。ば ぶ 気* ㎞。う に 車器 分; に 。
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堺 温, 、 * 登 で、霊 れ ー
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の日 言っくはなのきしいっく 、
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附け
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彼
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大た
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惜しん
そ
に
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侍
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ひ
言
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わ
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い わし だん な おっしゃ とほなに
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『何も碑様任せてござりますわい。』とサンチョーは言った、『私は日那さまの仰有る通りを何もか
社ごと を まつすぐ よ
㎞ さ * o ふ *> 《 シだ * * 脱
も信と思つて居りますぞい。ちやがちっとお身鶴を兵直になされませ、まるて片側へ寄ってしま
おほかた ゆ お
うておいてなさるやうちゃ。シちるときに揺り沿とされたからちゃろ 」
とほ いわし すこ 〜 つうろった
『それはその通りちゃわい、』とドン・キホーテは言った、『そこて俺が少しも苦痛を訴へぬのは、
むしゃしゆげふい 派。 い ゆる いつはり
* ㎞、 ) ●
それや武者修業はどんな 偽 ても、痛いと言ふことを許されて居らぬからちや。たとひその 偽
ざうふ で
のために臓勝の出ることがあってもちや。』
いわし なに いかみ し
『そんなら』 とサシチョーは言った、『私や何も言ふことはござりませんわい。しかし碑さまが知
わし なん な い わし
;ゴ2 ㎞ ミ
つてこざる、私や何によらず日 那さまのお苦しいときには、泣き言を言うてござる方が私にやよ
わしい な こと
、P 望:、 * *・
いのてござります。私はと言ひますとな、打ち明けた話が、どんなちよいとした痛みても泣き言
こと いっき そく む」しゃしゅ げふ
書はずにや居られませんわい。全くのところ、滋き言を言はぬに就いてのあの規則が、武者修業
しゃけ ち **
&g
* き ゃ ま Q
の家業にまてもかって来るのてないのならちや 』 -
け らいむ わら み
けい
ドン・キホーテはその家来の無邪気を笑はずには居られなかつた。そして いつなりとどんなに
かつて じ ぶん す な ごと ほしよろけ から かれ
だき
なりと勝手に自分の好きなやうに泣き言を言つてもよいと保誇してやった。蓋しこれまて賞て彼
き し だう さら
シ 。 * # よこ *A ) くき e
は騎士道の抗の中て、これと反封のことは更に讃んだことがなかつたからてある
かれ ㎞ だ しゅしん む ぶん もゃら ど
& にい
サンチョーはもう書飯時てあることを彼に想ひ出させた。それに封してその主人は 自分は丁度
まなに は た た こた ゆる
、ミ、メ に さ 、封 さ * Q 撃
今は何も欲しくないが、お前は喰べたい時に喰べてもよいと答へた。この許しを得てサンチョーは
じ ぶん けもの うへ で『き の ち みお なか ぬこ お
、 〜 ●
自分の獣の上に出来るだけ乗り心地よく身を落ちつかせた。そしてその中へ蔵ひ込んて置いたも -
と だ かれ き ざけ く
㎞、 *A * * さ シミ
のを胴藍から取り出しながら、彼はゆつくりと噛みしめ〜、又潟き切ったマラガの酒 的み男が
うま とき
* * 「㎞ 、 ● *A じ% 、 ゆる
美次しがりさうに旨さうに、時々酒袋からグイ〜と飲みながら、主人のあとからコット〜と歩
の かれ じ ぶん っか
* ● 残、 正、 い㎞): い * * ゃA )
いた。そして一橋突一杯とグビ〜飲みながらかうやって歩いてみる間、彼は毛 人が自分に番へ
ち よっ
シ とお * ) D% ㎞ ゆる
た約束のことなどは 一寸も思うても見なかつた、またどれ程危険てあるにしても冒険を探して歩
かれ 、る お* っひ かれ ら
、 に
くことを彼は苦しみとは思はず 窓学ろ楽しみだと考へた。途に彼等はある木立の中て共の夜を過し
うち を
o 環%) 、 、ぶ )どし 宇し
た。その中の一本の木からドン・キホーテはともかく槍の役目をする枯れ枝を折り取つて、折れた
ほ さき うへ と つ よ ゆら か
ぶ、 &) 、 ) はじ%
検から取って置いた穂先をその上に取り着けた。その夜中ドン・キホーテは彼の貴婦人ドゥルシ
てむこ
、
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は
、
シー
シシ
〜
きみ
逢ようまめ前う
見危難
おところ
、
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かつてたう飯 。
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、
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、
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て
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。
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上り 呼りつける
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3 *A ● *
光も俺に打ってか、るものが鳥合の衆か下司のものどもちやとお前が認めたときはともかくもち
とき かう さ つか
*} * に、 好 で上 A ● 〜 シミ ㎞ 「
やが、それはその時にはお前が俺に助太刀しても一向差し支へはない。しかしもし彼等が騎士て
き し しや わした すき し だう はふ
『 はミ くっ ●
なん まへ
あると、お前が騎士の爵を受けるまては俺を助けることは騎士道の法によって何としてもお前に
ゆる は★ さ
は許されず、また認められぬのちや。』
こた おほ したが
3 %.g ぎん
『かしこまりました、E那さま』とサンチョーは奮へた『その修は十分正那さま のせに従ひま
なほ わし いきか なかま いかうなか
e * “)% 、 ㎞、 がら、 ㎞
せうわい。それにまた尚のこと、私といふ人間が一鶴穏かな方て評ひ喧嘩の仲間入りには一阿使
はう みかば
㎞、 ● ) o ㎞ は ミ *A * *
はふき
の悪い方てござりますからの 光も私がわが身を庇ふといふことになつたら そんな法は気には
なぜ にん げんか
はふ み はふたれ せ は むか
弦
かけますまいがの。何故なら人間の法ても碑さまの法ても、誰てあらうが攻めてくるものに%師
●A
み ま もたれ ゆる を
●
て
うてわが身を守ることは、誰にても許して居りますからの。』
し は むかわしたす
、 * 〜』 ド
『それはさうちや、』とドン・キホーラは言つた、『しかし騎士に刃向うて 徳を けると云ふことに
まへ ぶき はおさ を
●
ついては、お前のもちまへの性急を抑へて居つてくれねばならぬ。』
こた 封音て にちえう び
『さういたしましよ、きつとしますよ、』とサンチョーは答へた、『そしてこの提を出曜出のやう -
だいじ まも
-
●
に大事に守りましよわい。』
かれ ら はなし
*A )』 や ふたり せい けう は そう あら
*
等がこんな話をしてみる折から、その往還に二人の聖べネディクト教派の艦が現はれた、二
霧 要
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* 丁繁 眼や 駒損
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。
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女ぶれあなたみおしまなおいとかおこ、つもつあいいまなたつ
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彼
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振 杉多 こ
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らうに、個れな察め wれに勤して 多 人参《だ、私は耕志ゃないよーシ -
や かみちない
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●
まへ やり
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キリス
-
ト信者ちゃから碑さまに誓うて言ふが、お前さんは嘘つきちや。お龍さんが槍を
ぬき ね こうみじん
っ い *
カバレ
をか
*
投げて剣を抜いて来たら、まるて猫を海へ連れて行ったやうなものちや。ビスケイ人は陸て、純
バ まへ うそ いい
士は海に居りや、紳士は災難ちや。それてもお前さんが嘘を言はぬと言ふかい。
い を こた やり
ち じやう
クェス が言うて居る。』とドン・ キホーテは答へた。そして槍を
B ぬ しか つか
● ほほ に ●
めい
㎞ こ
* = ●
じん う
地上に投げて剣を抜き、圓枢を緊と掴んて、その一命を果たさうと思ひ込んてビスケイ人に拒っ
てか、 つた。
じ かう み も も
、シ で 、シ・ * かうたよ
セスヶィ人は衛の担ってかるのを基ると、態はそれはかな作し魔撃てあったのて、一郎艦
じ ぶん ら ば お
*
おもにら の脱 ほか し
りにならなかったのて、自分の騒馬から下りようとは思ったけれども、到頭剣を抜くより外に仕
きいほか れ ばし ちか を
Ao ) まい つか だ
子。 シ
ようがなかつた
でき
しかし ひに彼は 悪の近くに居ったのて も
その中から一枚の蒲園を掴み出す
かれ た やくつと **
● ● 参 に ふたり あたか ふ
お
ことが出来たのて、それが彼の貸めに稲の役を勤めて呉れた ● ㎞
そこて二人は拾も不倶戴天の敵の
こと たが う あ ほか ひと〜 らうさい ほね を
C でき え じん
o
如く互ひに打ち合うた。他の人々は仲裁をしようと骨折ったが出来なかった それはビスケイ 人
もん いくき し ま
くい ひい 〜
95
● *
参 * お ほほ だび
が文句もしどろもどろに、もし人々がこの戦を仕舞ひまてやらせなかったら ても誰ても邪魔
取ち受けつことのりぜ
&、
)ば
打
*Q める負ちっき残
じ
㎞
済
せるるたとじしわたやすこぎよはげめいし すまふれのるっし
殺を
ず
ら
言し者
と
あぞ
て
こたから
、
は
人
船
時
の
悪
撃
き。
に
幅
布
へと〜に勢れてみて、こんな勝負をしようなど、は思ひも寄らなかつたその職馬は、身動きす
き まと
う シ
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比
た
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か
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C
や
●う けっしん
じん
ひ
ぶ
かれ
たら
は あみ
弦
くる
よ
う
進あころがのみ
て
がけ
人目
ビスヶィ
とすばしこい
。
た
そ寄っ
は
人
ビスケイ
持
手
を
剣
、
に
側 - ひた
庇
を
身
ご
園
蒲
は
彼
待て
見
かと
赤
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う自分
、
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に
そ例
した
決心 あスケィ
たから
ビあつ
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こ
は
人
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、
て
見
を
様子
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よ
に
ひ
舞
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も
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の
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の
て 決心
に
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の
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、
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、
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ビホーテ
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、
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かね ま シ
ふとん たて ● ●
s きは とう
*
ち藩園を循にして彼を待って居たのてある。そこに居合せた一開は、まさこ シ ご げき
の 結薬加何と井瞳を廃んて得ちながら、艦へ〜並ってる
如何 円と
んて待ちなが
て待ちな 採 へ〜立ってみた。馬車の ㎞「せんとする拒軽
のシ
車の中の 7 ひと ら
薬 人とその供八等は、 -
い書 ニ N ㎞
今こ
おゆ多
差しかった危難から、例の家来もその他の者等をも碑願くは悪く救ひたまへと、スペ
せいざう しんでん かずかぎ
p㎞ こま
ィン中のあらゆる聖像と碑殿とに数限りない所誓所願を捧げてみたのてある。ところが困ったこ
ちやら どだい
* * が 時) ほか つせん ふで と
とには、丁度こ、の大事のところて、この物語の作者は差し切ったこの合戦の筆を止めてみるの
まをしわけ かみ すで の いじやっ ぶ こうっ
て ある。その申譚としては、上に既に述べたこと以上にはドン・キホーテのか、る武功に就いて
なん らき ろく はっけん え い
)
ほどめづ ものがたD
ばらば、 せんこく
何等の記録を発見し得なかったといふことを言って。しかしこれ程珍らしい物語が 悪却の宣告を
うお がくしやこ ぶんしよこ き ろくしよこ
受くるま、にして置かれたといふことも、ラ・ マンチャの寧者たちがその古文書庫や記録書庫の
いうめいき し くわん
、 だ 退、残る ㎞いゅは ひい
中に、この有名なる騎士に闘する文書を多少とも保存しないといふ程思慮のない人てあったとい
じつ さく だい さくしや いづ しんこの すなほ かれ
㎞
ふことも、質はこの作の第二の作者は、何れも信ずることを好まぬものてある。師ち彼はかく思
かれ はつけんっ
* 『 ㎞ ㎞) ば が
ふ が艇 に、彼はこのおもしろき物語の結末を発見することに就いては絶望はしなかったのてあっ * 、 ま
けつまつ てんかれ きいほ だい お の はつけん
e も * や ●
た。その結末は、天彼に幸ひして、第二篇に於いて述べらる、やうな次第によって発見したのて
あ
る。稚 が 、還を ゆ第
呼んだ、こ、に第二篇とあるのは前の分け方に
97
98
を 斬s
今客 り
に 裂さ
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かや へ \。
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こと ずこ、 き し なが に、 いき ・、
おどちろ こう ともら ● と タ し
の如く艇れた騎士てあり午らその鍛くべき所船を記録するの勢を取って慰みやうな 人の賢人も
こと う ささい せん れい は・ Cたち
た
かったと云ふ事は、あり得呼からざることてもありまた一郎の先 にも戻したこと、私に
、むしやし ゆげ ふしや ひとり *も
おもい ばうけん け へん もと で
は思はれた。これ、請はゆる冒険事鍵を求めて出かける武者修業者の、一人として有たざるはな
けだ むしゃしゅげふしゃ た かごしら
きところのものごある。蓋し武者修業者は誰れも彼れも、そのためにわざ〜推へられたやうな
けんしん ひとり ふたり もし ぶん ぶ こう きろく きは た あた かんが
賢人を一人や二人は有つてみて、自分の武功を記録させるばかりてなく、極めて他愛もない考へ
ば か かう み ないしよろ き じゆつ
や馬鹿げた行貸まても、たとひそれがどのやうに内誇のことてあらうとも記述させたのてある。
*えらき し に よ や から ああま ほども
それにドン・キホーテのやうな偉い騎士が、プラテイルやそれに似寄った董まて有り除る程有つて
-
ほどほど ふ し あは はず ゆる わたし
みたものを、有つてみないと云ふ程に、それ程不仕合せてあるべき笑宮がないのてある。それ故私
ふ ぐま ・ す おしん
孤及ば た
り落とされ不共の偲ておて、 かれたものとはどうも信ずる
っ B つ たんしょくしゃくわいしゃ とき き
罪を、あらゆる事物の貧食者にして破壊者なる 「時」 に騎し
とこ ものがたり いんべい もせうまう
てある。「時」
て が比の物語を隠蔽し若しくは消耗したのてある。
け
れ、彼常 妬と
*
よもっ
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わたし おもし
かよ う*
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身最 啓
* ま *
また一方に於いて、私はかうも思った 彼れドン・キホーテの讃んだ書物の中には、「嫉 の孔
●
二ムプ き せい みか
# つれん ん ふくえ
や 「へ ナレスの女碑と牧羊者」 のやうな近世の物が含まれて居るところから見ると、 自
ものがチり おな きんせい たと も しか くだ
語も離じく近世のことてなくてはならぬ。またそこて、暇令文字に き下さ
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に就いての て )*
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てるのてはあるが・ だし い こと
いい、 。 し出した次第はシの姫くてある。
秀 ひトレードし しみ ひとり こ ぞう ひとり * あきん ノ・さ つ せう、
こき カァチ
・ 、
市場に居たら、三人のシが
『# ・ シ・お
人のシに能かのが眠れ ; わだし せいへき か
ゃ反古を資りに来た。て私は反古の闘片ても道て譲むのが好きなのて、その程の性癖に騙られて
2 )ら せうさっ し ひと かみ
* ㎞
い% 、
その小僧の資つてみる小冊子の 一 っを買った。そして見るとアラビア文字と思はれる文字て書か
み わたし み わ でき よ でき た
(れて居る。私はさうだと見分けは出来たもの、それを讃むことは出来なかったのて、誰れかスペイ
は こ ほん わたレ よ **
ものみ
なじ %、 ● 〜
あたり み まは
●
シ語を話すムーア人て比の本を私に譲んて呉れる者はそこらに居ないかと四漫を見廻した。また
っQべ るにん みなに たい
に ●●& 、
そんな通婦人を見つけるのは何も大した困難なことてもなかった。それどころか若し私がもつと
ふる こ〜
っうべんにん わたし
㎞ み
ミ
● ㎞ *} * Q
古いもっとよい國語 駆っ の通婦人を捜したところて、私はそれを見つけたに違ひなかったのだ。
とかくつ がふ よ ひと ト っうべんにん は
はじ ぶん こと っ
ゃ
ほん て
更に角、都合好く一人の通掃 った。私が自分のして欲しい事を告げて、その本を手 渡
*7
をとこ ほん まんなか あ こよ わら だ わたし なに き
*
* * ) e
しすると、その男は本の眞中を開けて、少し讃んてから笑ひ出した。私は何を笑ってみるのかと 三Hロ
)
かれ ほん らんぐわい よ はくちうかい かみ わら
いた。すると彼はその本の欄外の除白に詳解のやうにして書いてあるところを見て笑っておるの
こた あだし き **
いかれ わら いいままを
だと答へた。私はそれを聞かして呉れと言った。すると彼はやつばり笑ひながら言った、『今申し
らんでわいえ こ ものがたり しば〜しるみ
たやうに、欄外にかう書いてあります、「比の物語に腰々記されて居るこのトボソーのドウルシネ
ずん 、駐にしん )』 *
ぜんそん - だ ㎞ Q●
初 ァは、醸豚を推へることにかけては、マンチャ全村のどの女よりも一番上手てあったといふ。」と。』
『シー「"ー『 シー 〜 ーjトーーー
き わたし あんぐおい
IO2
㎞、 お* う なぜ
トボッーのドゥルシネアといふ名前を聞いた時、私は案外の思ひと驚きとに指たれた。 何故な
ら せうさつ し
でんき、 - きづかんが
らば、これ等の小冊子はドン・キホーテの博記だと、たちどころに気付いたからてある。 かう考へ
わたし は しぶ ぶん よ **
かれ よ こそく ざ
て私はその始めの部分を讃んて呉れるやうにせがんだ。 彼は讃みながらアラビア語を即座にカス
こ やく れきし かよ ろく
ラィリャ語に譚して、それは、「アラビアの一歴史家シード・ハメット・べネシジェリに依つて録さ
むら い
*
に 、ぼ )。 ㎞』 -
*
Q
しよもの
れたる、マシチァ村のドン・キホーテの博記」といふことだと言った。この書物の名龍が私の耳に
たつ かく
㎞・、ぽ ) だ ㎞、 、F㎞、毛 * e
*ほん きぬ あき
達した時に、私の威じた喜びを隠すには、非常な用心を必要としたのてある。そしてその私を継商
んど て
ひら 出い 2 ㎞、 ご
リ
さらし % かと も
人の手から引奪って、例の小僧から牛リール翻五銭 てありつたけの反古と小冊子を買ひ取つた。若し e
こ
に 心 ら は み
* ぼら -
*A 〜』
み と
比の小僧がもっと例巧て、私がそれをどんなに欲しがって居るかと云ふことを見て取ったなら
こ しやう
*
いう み こ わたし すじん
比 の商貿て六リール以上は譚もなく儲かる見込みがついたてあらうに。私は直ぐそのムーア人と
し ひ
よら あくわん せうさつ し のこ
- ● 、だ 肝㎞
、一緒に寺の廊下に引き上げて、ドン・キホーテに闘したそれ等の小冊子の残らずをば、少しの龍除
つ くは -
だ
ミ、シト 、シ
*附け加へもなくカスティリャ語に翻譚して呉れるやうに、さうすれば報酬は望み通りに出すと
たの かれ
シ ぼけ * 、 おお むきま *
まんぞく られら お いそ
言って頼んだ。彼は乾術菊二ァローバ㎞と大変二ブッシェルョとて満足した。そして慰質に大急
ほんや 、 し こと よう いた は だ
さ
きよ もの わたし て
、
きて翻譚すると約束した。が仕事を容易にする貸めに、またこんな貴重な掘り出し物を税の手か
はな た わたし かれ わたし うち そ
らき こみ げつはん すこ ばか い か
*
ら離すまい貸めに、私は彼を私の家に連れて来た。共虜て彼は一ヶ用害と少し記りて、以下にあ
叩㎞達し やつたのごある。
* い
冊 には、ドシ・キホーチとビスケイ人との 共剣勝負の槍が生き〜〜と描か れ て あ
**
おなかくかうた あが
ものをたり ずノ
書
た、物語に書いてあるやうな同じ格好て立ち上って、名々
『 ー )シ は 、
手主・
龍て撃を蹴ってるた。そしてビスケイ人の騒馬は短距離間の賃貸馬だとすぐ見分けがっくゃう ~
か
しん せこじん あし した -
に撃に進ってみた。ビスケイ人の慰の下には「ドン・サンチョー・デ・アッべィラィァ」と云ふ書き あし
だ らてが え
参Ac
出しがあった。これは疑ひもなく彼の名前に相違なかった。そしてロシナシラの足のところには
すてき る が
か だ
「ドン・キホーテ」と云ふ書き出しがあった。ロシナンテは素敵にうまく書かれてあった。うんと
に すみじゃく
いい
なが せ ぼね
やき
長く継く、うんと撃せこけて、背電のこっ〜出たところ、消え入るやうに衰弱してるところは如
ん ら g もつ このうま Pに g え B、 っ
子
何なる分別と適宜とを以て 獣にロシナシテと云ふ各龍が授けられたかといふことを明かに示し ば あし
し ぶん 。 ろば おもがひ つな にぎ
シ ●
●
てみた。その傍にはサシチョー・パンザが 、自分の魔撃の耐勤の索を握ってみた 嘘馬の足のとこ こる よ
かっ さ ふだ つ しか
ろには「サンチョー・ザンカス」と書いた那の下げ札が付いてみた。面して比の給に依ると、サッ た
からだ なが すね も はず )
が、 、 *
で、更、
チョーは太い腹、ずんぐりしたシ、長い脳を有ってみた笑てある。その長い肝だった貸めに た
なか
Fに * * き
あたらが
● だ㎞ *
* に 下
シザ とかザシカ』とか云ふ名離を興へられたに違ひない。それにこの物語の中には、二っの た さ さい とくちよっ しる よろ
い みゃう いく ど よ
IO3
撃名て幾度もサンチョーを呼んてみるからてある。まだ他のいろんな、砦細な特徴を記して。
IO。
みこっ
たいい
ん
み 』 き なん ,っ くおんけい も
しか
が、 しそれ等はみんな大した意味もなく、比の鷹記に便等の闘備も有ってみない
でんき しんしつかぎわる
は
e
面して
博記もそれが眞質てある限りは悪 笑百がないのてある
や
き たい し じつてん ら
BP、 *
比の博記に勤して、史質の獣から何等か A
カ
い だ メん〜
㎞& 、巧っ シ
あったと云ふこと丈けてある。あの はお
々としては虚言は質に萬人共通の性癖てあるか 、
かれ ら われ〜 ひじやら てき ら
ら。しかし彼等は吾々の非常な敵てあるから、シ
個
したい さんたん ふで
p e。 でき もち
はず
に
士に封するシの筆を自由奔放に用ひることも眠泰、また朋ふべき鮮の脈を
わ たし
あくい
*
彼
なさら そ ニう あく いく、 よう
してみるやうに私には思はれるからてある。こ おもれ は
悪意て貸され、また更に一層の悪意て工夫さ
に
き し か む
㎞え㎞ 、遠 せいかく
シ
例故なれば、歴史家の職分及び義務は、正確てあること、撃て あること、また
しかい かきよっ み 飛よっ ふ にく あい かれ ら
。といふことてある。面して如何なる興味も恐怖も、慣みも撃も、艦等を しん り は れきし れきし
眞 とき
たいかうしや
くんこ 、はら 『 な ないのてある。基理の母は歴史てある。脳史は「勝」のシ、
こ にん とみ
しゃららいけい こく
動功の貯へ蔵、過去の誇擁人、 在に取っての見せしめてあり忠告てあって また将来への警告 *
おも こし よ なかつと
心っ なか もと
お
てある。思ふに比の書の中には うか
ぎみ い だ
-
び しつ
**しろい書物のシられ得る眠りのものが獣され
これ
-
わ
わたご だんげん えう
るてあらう。面して若し何か美質が
に触けてみるとすれば、私は闘言する、それは要するに、
ノー
シたる者の避ょってあつて、 泥し
しが
てんかい
しスヶィいり層た
起
身
一しめて
を
剣
し
面
握。
手
雨
じ固く
凄
、
ビつめ
地
幕
て
ひ
勢
突
に
人 得ころ
し
避
継
に
盤
態
あ、
艦
が
一業
と構
かの
ば
へ
あ言
再て
は
彼
踏。
を
鍵
らう
みびるう杯 見の毒っる 、
気は
なも
に
態
な
。
た 止ちゃ
け
丈
行っ
切
ら
去
も
の
等
れ
共
めた
凡
は
な
〜
地
て
落
に すべ
まっ
り を
れ
の
っ
上
ち
だ
い
き
そち
ご
と
さ
及分
彼
が
た
左
里
は
傷害
した
全
一
と
分
牛
条
耳
、 ば は
切り落し
部
大
の
兜
に
て
っ
携
やお
じかれ
らら
側
部
緒 うち
か
敵
て
た
思っ
し
ら
外
横
そ
。
打
を
上
肩
左
の
彼
剣
、
に
め
貸
し と 置
手
た
の り 我
終かし
も
告
十
させる
あ
て
運
し
併
。
う
たら
後
、
は
事
生大
を
彼
に
め
貸
のげ
分
っ
命
日
業 そ冒険
し
若
。
外た
剣
こ途中
たら しい士たのれ 下
烈なかっ
の
比
て
ま一撃
、
も
に
ひ
騎闘
が ビ打ち
雑
魔
した
一
に
き
先
撃
が
人
し
を
こ
を。
シ
と
加
な
密
非
は
一撃
さ
スケイ
以て
撃
た
の
れ
おの〜りや自 は
--
へばこんな風に初まってみる
雀々雨刀の剣を振り上げ、大上段に構へ合ったところは、拾も憤激せる勇壮なる二個の戦士が
自ンチア
彼
ああ
目
な
風
そこんな
マ見
が
我
、
充に
を
心
の
そ人
た
憤怒
の時のっら
たし
と地獄とを威鳴して衝立ち上ったやうにも見えた。それ
うよじ
た
てき
つたれ
ゆもの
いかれ
じうふた
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せいばい B
ら
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ちそげ
とはげ
きこうけん
ば
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お じげき
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まう
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まつ
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、
・ つゃろつ
おろ
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ふん
みづか
かれ
め
ふう
み
びと
みこうろ がき
ぜよろ
よかれ
おらむ ぶぶん
さお
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しゃ
ん
は
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た
、 んぶ
ど
ふ
いいぶ
そさら
よ
しみん も
お
かれ
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あい
けん
たけん
かれ
た
か
リ
ひだ
へ
う は
を
つぶん
しか
めい
うん
つ
こじ
だかれい
ふた
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服
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*して の題材のをち魔てはない。撃するにその第二鍵はェ
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ふんげき
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だい
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-
は
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、
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そ敏
。
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突駆けつけ
を
先
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剣
に
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眼
その
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ドホーテ
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は
そ
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平静
見
落
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威厳
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も
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一
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根
に
そく
つて
ぷよ と
、 の
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お ェや ヒ N
眠ら、おう 』 、
『 、比の騎士が、ドシーの 奪って %の代りにあの砦なきシルシェ
ニUN ニう
と N) やくそく
て、あの婦人の心のま に取り扱はれようといふことを、私に約束してくれるといふことてす』
こは ふ しん えうきう もん くい
は
恐がってひや〜してみた婦人
婦人たちは、ドン・キホーテの要求にとやかく文句を言ったり、またド
づ
た
*。
-
㎞、 けらいか
-
ミドピ ん み
*
ゥルシネアとは誰てあらうかと訳ねたりもせずに、その家来は、彼が自分の代りとして命じただ
かなら はた さう み やくそく
けのことを必ず果すに相違ないと約束 した。
やくそくしん もの こう へ しゃちがい あた をとこ
** *
『それては、そのお約束を信じて、この者にはもう比の上の傷害は興へますまい。この男はそれ
たうざん
ン
を受けるが常然てはありますがな。』とドン・キホーテは言ったのてある。
I07
* }}
I03
けら
間差
あひば と
第十章 ドン・キホーテとその家撃サシチョー・パシザとの 間に取り
かは
日 こ
ぎろん
交されたおもしろい議論のこと。
や ば ひ もや* ど ことき た あが じ
孔鉢僧の騒馬牽きどもに少々痛めつけられたサシチョーは、 度比の時立ち上つた。そして自
ぶん しゅじん しよう ぶ うち
みまも 、2 み よ け ぶん
い ) ㎞ 活ら
の主人ドシ・キホーラの勝負を見守りつ、心の中にはどうか碑様の御意に依って自分の毛元が
よし ぶん かつ ひと え
*
㎞ ㎞ い 、 シ
勝っゃうに、そしてそれに依って自分は、奪て主人が約束したやうに。つの島を得てその蹴のシ
ゆ
、。 、比 ・B ● 濃 2"
守になれるゃうにと、碑に斬ってみたのてある。そこて、今や勝負が終って、毛人がロシナシテ
-
ト み
、だよ に
に乗らうと引き返して来るのを見ると、彼は鏡を挑へ てやるために主人に近寄った。そしてまだ しさ
に て い
* とっ ぽん )
-
主人が乗馬しないうちに、その前に晩づき その手を取って接吻しつ、かう言つた、『ドン・キホー *
㎞ き *A -
こんど はげた、か
々
と
わたし 〜だ
しまい
ラ様揮りてこざりますが、どうぞ今度の激しい戦ひてお取りなさったあの島の支配権を樹に配さ
-
しま
- シ * ・ をさよ
なかた
りませ。その島はどれ程大きうござりましても、これまて島といふものを治めた世の中の誰にも
ま ほど りっ ば をさだ ちから
負けん程に立派にそれを治める丈けの十分な力を私は有っとると肥ひますから 』
たいこた * かんずみ
ばうけん
それに封してドン・キホーテは答へた、『考へて見に ならんぞ、のうサンチョー。この冒険は、
ばうけん しま ばうけん っじがいだうばうけん よ
またこれに似ょった冒険は、島ての冒険ちやなうて四つ近衛道ての電険ちや、これに依って愛け
㎞ 止 うし き
* 、 なく さほ C)
しんは
うに しまい 。 くらお
る。のは、頭を割られるとか片耳を失ふとか *闘の山ちや。辛抱せい、お前を島の太守にする位
ばうけん いま おこ **
ちゃない、もっとよいものにしてやれるやうな冒険が今 に趣って来るからの。』
㎞ いま て
㎞ む ) っば しゆしん
サシチョーは幾度も威謝した。そして今一度主人の手と鎖子鎧の裾に接吻して、主人をロシナ
たす の いづ
じ ぶん ば またが しゆ しん あと つ
-
% いしゆ しん はこば しん
ー 民 * 二 c )
シラに助け乗せ、自分も嘘馬に跨って主人の後に従いて行った。主人はかの継懸悪 の婦人たちに
ちか むか
ま い * ㎞ 残 C
はずに、早足て近くの森の方へ向って行った。サンチョーも魔
あし あま はゃ 、 うしろ とりのこ しま
たが、ロシナシラの足が除りに早いのて後方に取残されて 上つた、
しゆじん よ
る
ゃうにと主人に 呼びかけた。ドン・キホーテは ロシナンテの -
た づな ひか けらい お つ
、 Gし 上
。シよ己r、 、 、FB ・ い
手綱を控へて、疲れ切った家来の追ひ付くまて得った。家来は避付いてからかう言った、
い
馬駆艦、
どを、 ミシ シ ㎞) お % ㎞ * o
何虜かのお寺へ行って隠れる方が 分 別ちやらうと思ひますがな。その譚はな、貴方様の喧嘩敵
て を亡こ めき きつと こと せいじや う
*→
手の男をあんなに手荒い目に逢は て来たからにや、乾度あの事を 「聖浄 ロ
で わたし たち ・ しば
出て、私達を縛らせ る
け ま
や で まで
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め み
●
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牢屋から出る逸にえらい目を見にやなりませんがなア。』
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取から血が龍灘れとりますよ、昨虜に繊撃の時に麗布とシ薬が少しこざります。」とサシチョ
ーは答へた。
ふし ** )
『こんな物は凡て不要ちやつたらうになア、私があのフィールブラス㎞ の香油を一纏作 *}
こと は
おこ ) い ク ㎞ 、ほじ ㎞BB シ - Q
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る事を 忘れさへせなんだらのう。あれがたつた一酒あれば時間も薬品も省けるからのう。』とド
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ン・キホーテは言つた。
Kん かう ゆ
『そりやどう云ふ鶴てどう云ふ香油てこざりますぞい?』とサンチョー・パンザが云った。
しゆ かう ゆ しよはうせん わし あん きかう ゆ にんげ
にんげん し おそ
『それは一種の香油ちや、その虜方等 は私が暗記してをる。その香油があれば人間は死を怖れる
ひつえうい きず しき づかわし かう みこしら まへ
必要がない。またどう云ふ負傷ても死ぬる気遣ひはない。ちやから私がその香油を推へてお前に
あた お とき も かつせん わし からだ まんなか ふた きま へ みなに
へて置く時には、若し合戦て私の身鶴が眞中から二つに斬られるのをお前が見たところて
こと こと たご ちかたま
騒ぐには及ばん。ーそんな事はようありがちの事ちやからの が
ち べた お はうから - うへ と ま
㎞ だい」 - ぴ ㎞
に手際よう地上に落ちとる方の身鶴をば、鞍の上に止つとる方の牛分に常てがふのちや。そい
*や● ど はまき いまわしい かう ゆ ふたレプミ
-
-
o - 上 > -
- が丁度にきつちりと撮るやうに気を注けての。それからお前が、今私の云うた香油をほんの二酒
わし の わし りん こみづ〜
II2
さ ●
げんき
私にくれて飲ませるのちゃ。さうすると私は林橋よりも水々しく元気になるのちや。』とドン・キ
い
ホーテは言つた。
ほんたう わし
*A * ; )は) 、シ “ わし
『それが本常なら、そんなら私はあのお約束の島の支配権は願ひ下げにしまして、私がいろ〜
ほね み を こ ほうこう あなたさま き たい
㎞ シ ㎞ * >
くだ
骨身を惜しまず御奉公をします代りに、貴方様がその稀代の妙薬の調合書さへ下さりますれば、
ほか なん の くすD ど
*A た ● -
うへ ね うち
にはもう何にも望みはしませんがな。その薬なら何虜ても一オシス二リール
スカ から上の慣値が
お* * 、 * ●
わ
*>
のこめいよ
しやろ あんらく こと か
あらうと思ひますからの、それさへあれば私が残る一生を安楽に名撃に幕すに事は鉄きません
くずり
お き だいぶ
お
ょ。ちゃがその薬をこしらへるには大分か、るかどうてすか、それだけは御聞き眠して説きたい
い
ものて。』とパンザが言つた。
か でき
さい - い
『それは六クォート が三リールシとは掛からずに出来ようわい。』とドン・キホーテは言った。
ごしら わし をし くだ
もご
『ゃれまア、とんだこっちや!そんなら何て貴方様はそれを推へるなり、 私に教へて下さるなり
いままでうちちや い
するのを今逸打捨つときなさつたのてすぞい? とサシチョーは言つた。
㎞、 みし おほ ひ はふ おほ おんけい
* } に さづ
『まア、静かに、私はもつと大きな秘法をお前に教へ、 もっと大きな恩恵をお前に授けるつもり
あた ほうたい わ
な にし みこ
ま e * *> -
3 ㎞ いた
なのちゃ。ちやが差し常り綱帯をせうちやないか、 何しろ私の耳は思うたよりも痛むからの。』と
●
い
*
ドン・キホーテは言った。
かけ㎞ すこ と を
が e け ぶん ぶさ
サンチョーは鞍賞から麻布と言薬とを少し取り出した けれどもドン・キホーテは印%の電が
くだ み
Bc ぽい服 、 ・
砕かれてをるのを見ると、拾も失碑したやうになった。そして債剣をかた〜と譲き天を呪んて
い
、 ) ュ ぶん な ふくいんしよ
) は 、㎞ 、 *
言った、『萬物の造り主と十分な長さの顧音書とをかけて私は誓ふ。あのマシチュア大侯爵がその
をひ しま ふれうちが とき しよくたくしよく じ こと
ボールドウf ンの死を復讐せうと誓うた時にしたやうに (それは食卓について食事をせぬ事、
つ ほか いまちよっとわし で こ
まじ 巨。 ) * 巨。 *〜 * ㎞ *
妻を抱かぬ事、それからまた他のいろ〜の事ちやつたが、それは今一寸私の記憶に出て来ぬか
こい わし まで わし くはやっ ぶん
● * い ㎞ にい *
ら比虜てそれを言うたことにしておくが) 私はかほど逸の侮辱を私に加へた奴に封して、十分の
ふくしうとほ
復讐をするまては、その通りにするつもりちや。』
き かれい
* さは 、“ぷ ㎞
これを聞いてサシチョーは彼に言った、『ドン・キホーテ様、これだけのことはお心に持つて居つ
くだ つと は めどは
㎞ ㎞
て下さりませ、若しあの騎士が貴方様に言ひ付けられた通りトボソのドウルシネア様にお目通り
やとこ いつ こと のこ
● あ * - け
さへしてしまへば、あの男は貴方様に言ひ付かつた事を残らず済ましたことになりますよ。さう
㎞, ぶん 感フ ばっ
っ
すりやあの男がまた何か新規に無濃を働かぬ分には、もうその上の罰を受けるわけはござりませ
んぞ。』
づ
ぼ
し
いさ -
● *) 。)、㎞
J 13
『よう言うた、圓星を指したといふものちや。それては今の誓言の中の、(あの男に今一度復㎞す
*& 。 う5 お ぜ ) ) Cェ
る) といふところは取り消すぞよ。ちやが私が武力に依つて他の騎士から比の兜のやうな立派な
環 ひいわれ 、い。 ゆ おかひ あらだしつか なほ
II4
肥を ひ取るまては、私が令言うたやうにして行くと云ふ はまた監めて艦りとし耐すぞよ。しか *
わし むてつは な
うお も ま ね
しサンチョー、さうしたとて私が無繊砲なことをするなど、思うては成らぬぞよ。これには眞似
ミ すんぶんたが
シャンプリシー ま 。シ シミ
る手本があるのちや。即ちこれと寸分違はぬ事がマムプリノォの兜の場合㎞ きり
おこ かぶと なか〜だいじ
㎞" に起ったのちや、その兜はサクリパシラには却々大事のものてあったのちや。』とドン・
こた
キホーテは答へた。
だん こた せいこん よ
い㎞、 ㎞& は、 ●
すくひたい ほんしん
『E那様、 とサンチョーは答へた、『さう云ふシはあの世ての頼湾にはシになり、シを意
こ ち みん あくま しま
固地にするものてござりますから、いつそそんなものは皆な悪魔にやつてお ひなされませ。そ
も これからいくに かふどき と で あわし
れにまア、
P|ど
若し令後何出も兜を被た兄に世避はなんだら、 私はどうするのてござりますぞい?え
ぐ あひ わる 二・ろ も わる *かゆ も
んな具合の悪いことや心持ちの悪いことがありましてもその誓ひは守らにやなりませんか
さ
ま なほ こうしやく
いま むかし ば かもの ちか
が
様
_中
K
*
い 今武き直しをしようとしてこざる、あのマンチャの侯爵といふ昔の馬鹿者の誓ひの
なか、 こと うち ね こと ほかおびたマ
シ * が、 なん*やら
中には、着のみ着のま、寝る事や、家の中て寝る事や、その他 膨 しい難行 がござります ぞよ。
みこ らん こ よろいかぶと きたびにんげ ん を
こい ェ ひとり
まァよう見て御覧なされ、比虜らの街道にはどこにも甲冑を着て旅をする人間は一人も居らいで、
かぶと かぶ
もの ほなしき
こま 説い 3
こ
にん
を被ったことは愚か、大方、生れてからそんな物のことは話にも酷い
-
*y ことのないやうな、
* さ
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街な
うり こう しら
てこざりますぞよ。』 「そこはお前の眠避ひちや 。 何故とい へは 等はこの
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へ曲て三㎞た うちに、あの 人ァシップを得る残%にて、多ェ髪
にイW たょ りもシ
にっ 多勢の黒髪に 選ぶの とモシ・キキーラは書った
『さうてすかい、そんならさうとしましょうわい。どうか離態がシを授けて下さるやうに、
そして私には天事なあの魔の手に入る事を撃う来さして下さるやうに。さうなりゃ私は死んても
艦はん 」とサシチョーは言った。
さきほど いき いすこ
『先程も言うて聞かせたやうにの、サンチョー、』とドン・キホーテは言つた、『そのことは 少しも
だ わうこく
駄 つても、デンマアクの王國もあれば、
うこ あうへ
● きわ くい e ㎞でミ うに
ンブラディサの王國もあるのちや。それは指環が指に合ふやうにお前に合ふてあらう。その上こ
はう だいち うへ まへ もつか う つが
誌、 あさ 〜』 * 『 は o さ *>
の方は確かりした大地の上に在るのちやから、お前にはます〜以て好都合ちや。ちやがそれは
都 -
お ㎞) はに た も みわし ら す さま しろ さが
のことにして置かう。その鞍嚢の中に何か食べ物があるか見なさい。私
さ 等は直ぐ様城を捜しに
- そ こい こんや とままへ はないカう こしら
油
かねばならぬ。共虜へ行つて今夜は泊つて、そしてお前に話したあの香油を推へねばならぬ。
せこと こみ・ ひじやら いたし あた
は誠にどうも、比の耳が非常な痛みを私に興へるのてのう。』
たまねぎ ひとつ すこ あ なたさま つよ
パパシ)が
個と乾酔が少々と麺効の層 が 少しとござります。けれどこれは貴方様のやうな強いお
JI5
あ たべもの い
侍 様に差し上げられるやうな食物ちやござりませんわい。』とサンチョーは言った。
- - -
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シー シシ* - シ -シ--
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こと ご・残 え を こた *
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「お離は、まるてその事を心得て居らんの 」とドン・キホーテは奮へた 『サシチョー、お獣に知っ
お もら
。に )
が武シの撃なのちゃ。また食事をす
て置いて貰ひたいが、 一月の間も食事をせずにみるのが武者修業者の興 なのちや。また
てい し だい もの ここと
こ 、 分 、は にミ
るにしても、手に入り次第の物てすべきものちや。そして比の事は、私のやうにお前が澤山の物語
よ を まへ を
っこ シ * 、 シ *,メ o *
ふのは郡々澤眠に
を譲んて居つたら、お前にも明らかに解つて居つたらうが。さてその物語といしい 主ムァ、 信 n 〜
のこうち わし よ もの た、ふ
シミ ㎞ お 説 む *
あるが、その残らずの中て、私の譲んだ物には武者修業者が食事をしたといふ事は、兵不離した
罪おか、罪かェを脳
B ンこ競こ安 かしこ封 は、とこ
合か、 何か警澤を書 した晩察 に招か た時か して中を過こして居る時かの術に
またぶら〜して日を過ごして居 カ **
少しも書いてはなかったのちゃ。厳も彼等も質際私等と哺じ人間ちやからには、館事をした
は、少しも書いてはなかつたのちや。最も彼等も質際私等と同じ人間 カ、し たいい 上」 *7
ほか から だ
服訳らい 、い、こい * 学 )おむ 、 ご
りまたその他いろ〜の身鶴の機械を働かせずに居る事の出来なんだのは明白ちやが、かう云ふ
はくすなは かれ ら レや身がい おほかた き
シードし ㎞ の
事もまた駆自ちや、既ち彼等は生涯の 方を、森や荒野を、料理人も作れずに術役ひ避して来た
たいていかれ ら じゃ念しよミ いま に わし
* 応な ●
のちやから、 彼等の常食は、今お前が私にすゞ めるやうな部びた食物てあつたらう。そこて
わし きい
に ミ ㎞ こむ こま蹴よし * * o
た競歌
のうサシチョー、私の気に入つとるものを、お前が除計に気をつかふには及ばんぞよ。また新軌
く だ
* ) ん 、
輔を出さうとしたり、武者修業の避を破らうとしたりせんてもよいぞよ 』
だんな さま わし いま いよ か でき
「御免なさりませ、E㎞、私は谷も書ひましたやうに語みも書きも非来ませんのて 、シ
響 騎十道の
●
き、そて し おか ) こっ
撃 * も ㎞ ミー “A \さ
規則などは知りもせねば解りもしませんのて。これからは、貴方様は騎士さまてお出てなさりま
しく にもの * なたさま *****
すから、いろ〜の鍵撃 をシの発として昨の盤の弱へ繋へて設きませう。また盤はさう
もの - なか * ほか み の よう い お
いふ者てはこざりませんから、比私の薬の中 へは家奮やその他もっと身につく物を用意して設き
い
ませう。』とサンチョーは言つた。
し なに まへ くだも ほか な にひと
『おいサシチョー、私は備も、そのお離のいふ撃腕の鍵は健『っ亀ふなといふのが
-
ぜったい たご ひと おも じゃっしよく
試 - - ●
もの
する絶封の命令ちゃといふのてはないぞよ。只その人たちの重な常食はそんなやうな物てなけり
*、*、* ひと
% 名 み、 っ
ゃならんと言ふばかりちゃ。それからあの人たちは野原てある薬草を見付けた。その
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ひい㎞ 出 -
わし みい
人等も知ってをったし、また私も知って居るといふのちや“』とドン・キホーテは言った。
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やくさうし
|。
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*
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-- ㎞
『さういふ薬草を知っとるのは結構なことてござりますよ。いつかはさういふ智隷を質地に働か
おもこた
せにゃなるまいと思はれますてなア。』とサンチョーが答へた。
- 長 高 きみい もの と だ ふたり むつ なか よ しよそ
そこてサシチョーは自分が持って来て居ると書うた腕を取り出して、二人は鶴まじく艦艇く館
か
し しか とま しよみ つ れ
こc だ # -
&改 - ㎞、 きづ
-
こ ち そう
事をした。併し夜の泊り場所を見付けねば心配なのて、彼等は大急ぎてその貧しいまづい御馳走
す たマ う* の ひ うきら じん ところ ゆ
- 『、 いそ * C
を済まし、直ちに馬に乗って、日の暮れない内にどこか 人家 のある所に行き着かうと急いだ。し
ゃ ぎ かひ こ や ひかり
ひも かれ ら〜てき み
-- - - - - っ Q -
かしとある山羊飼の小屋のあたりて、日の光も彼等の目的を達する望みも、共に彼等を見棄て、
しシ を こ や あき じん か たつ
江
- 了ったのて、共虜て一夜を明かすことに決めた。そし て人家 に達しなかったことは、サンチョー
に
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あつ
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誇 あんな
こて
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魔
る
起
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分 不れだけ
る
順
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そところ
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自る
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即
それは
騎
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明
誇
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道
な
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助け分
士
ゃが
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いめ
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う
だ
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きぶたすらん
毎に、これこそ騎士稲跳の 所有権
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また
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しゅ じん
主人に取つては野天の下に
ると思つたからてある。
おも
と
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し しようがうし よいうけん
のでん
した
ろば
ゃ e●
ドン・キホーテは山羊飼ひ等に手厚く迎へられた。そしてサシチョーは ロシナシラと嘘馬とを
なか に み ぎ たかうきはう
でき まし まつ
* *
ひ
) シ シ に 、
出来るだけ好く仕末してから、火にかけた鍋の中に者 つて居る強山羊の肉片から立つ香気の方
かれ も にくきれ なべ み うつ
よき *
へ寄って来た。そして彼は若しこの肉片が鍋から胃の脳に移されるといふことになってみたのて
ゆか うへ
た ー ・シ 、 シミ é、
あつたなら、立ちどころにさうしたかったのてある、山 飼ひ共がそれを火から下して、床の上
あら ふたり とも
ひつほけ がは し そ まつ しよくもつ
な * 浸、 か うい、 *
*
に羊の毛皮を敷いて 末な食物を手早く並べ、そして心からの好意を現はして、この二人を共
ああは こ ち そう かれ ひかれい
にその有り発せの御馳走によんだのて、彼はさうすることを控へたのてある。ぞんざいながら祀 けがは まはり
ぎ あつきかき ふ をけうへ ましひ 、シ
鶴厚く、避まに供せた桶の上に先づドン・キホーラを巫るやうに強てす、めて、羊の毛皮の周園に
ん ざ すわ
や ぎ をり
㎞, ぞくに ● * ●
はこの山手艦に顧してみる六人の男が巫についた。ドン・キホーラは巫った。そしてサシチョー
た かれ た み しゆじん かれい
つの 二しらさかづき しゃく ●
は角て推 へた 杯 へ酔をするために立ってみた が立つてみるのを見て主人は彼に言った、『サ
なん っと は
うち ふく Pジ ・ む
II9
むしゃしゅ げふ
シチョー、武者修業といふもの、中に合まれて居る利益が、また何なり武者修業たるの務めを果た
もの すみや せ けんめい よ そんけい *タ を しだい まへ
72
す者はやがて速かに世間から名誉と算敬とを受けやうとして居るものてあるといふ次第が、お前
が て ゆま へ こ こわし そば こりつば かたん〜 こしよ せき つ わし
に合酷の行くやうに、お前も比虜に私の傍に、また比の立派な方々と御一緒に席に着くことを私
のぞ しだい まへ まへ しゆじん ほんらい しゆくん わし ひと わし さら た
は望む次第ちや。またお前がお前の主人てもあり本来の主君てもある私と一つて、私の皿から食
わし の 今つほ のぞ しだい なぜ むしやしゆげふだうこひ みちおな
の 参
べ私の飲む器から飲むことを私は望む次第ちや。何故といへば武者修業道にも緑の道と同じこと
かたじけな まを あ
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『まことに 系 いこと 那様に申し上げますが、
わした もの を
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私は食べるだけの物さへありやア、立って居って 『人てやりますのも、天子様のお備に割って居る
ひとり はう かへ まを
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のも・・・・・・・・ いや 一人の方が却って結構てござります。それから全く、本常のところを申します
たと はふ て すみ の か
も 『 N %に、 ㎞ き に ・・ ら
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暇シや玉 ても小配備な存修も作洪もなしに手離の隅っこて食ふ物の方が、そろ〜職 うへ
B ?や、1・ くみ ゆ
だ” ノ 、ノ・ トう収 * *
んて少し飲んて引つ切りなしに日を拭かねばならず、その上したくても 嘘 や豚をするわけに行
き ひと こと ゆ
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かなんだり、気まうと濁りッぼちの得ちやといはれるいろ〜の事をするわけには行かなんだり
よ そこ ち そう かへ わし
* ㎞、 、 - 、Bい %
するやうな、他家の御馳走の席ての七面鳥よりか、却つて私にはずつと除計に旨味がござります
つ びと わし こ けらい
●㎞、㎞A* CB A * ㎞
よ。それて旦那様、貴方様が武者修業の召使ひなり附き人なりとして、(私は貴方様の御家来てこ
ちが し くだ めいよ
を ミュ * さわ
はず わし
ざりますから、それに違ひござりません) その私に下さる答のいろんな名誉は、
それはもつと私
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飼は言つた 『わしらが日 那を心から喜んて持てなしたといふことを、武者修業の日 那、お前さんが
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言はしやつても全く本常ちやといふ誇擁に、わしらが仲間の 一人の男に歌はせて、お慰みや御愛
けう 塾とこき こひ ふかい
● 参> 心 B ㎞、 *
にしませうわい。その男はやがて来ましよがな、えらい利巧な若い衆て、継に深入りをしとり
あいつ よ か うへこ きう ひき
● ● ミド * ㎞ * ● o
ますよ。おまけに彼奴は讃み書きが出来て、その上胡弓㎞ 弾きと来ちやうまいもんてすよ。』
ゃ ば をは をは こきう ね ひと〜 み・ たつ ま ひきて
その山羊飼ひの言葉が終るか終らぬかに、胡弓の音が人々の耳に達した。そして間もなく弾人
終
く お 三
なか〜をUUぶ わか もの わか もの なか ま
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夕飯はすんだのかと彼に訳くと、済んだといふ返事てあったのて、先き程その事を言ひ 出した男 **
まへちょっとうき
にかう言った、 それちゃアントニオよ、お獣 『ポ限うて助かせてくれまいかの。そしたら
こ ざもう なか おん% しゃ を い
こうに御座るお客人の日 那も、山の中や森の中にても音楽者は居るもん らやと言はしやるちやら
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隷の唄な、あのお前の叔父さんの和尚さんが作って呉れて、町ても大分はや
た、あの唄を うてくれよ。』
*
わかもの い かし みき
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% 『よし来た、』と若者は言った。そして最早やその上強請むのを待たないて、伐り倒した {
う
、長き さ ●A い 、 >
やさ
●
けて、胡弓を鳴らしながら、直ぐとなだらかに優しく
ァントニオの唄
ォラルラよ、お前が眞質私をば
おも を し
思うて居るとは知つてみる、
もの いこひ した ゆ
ミ に
物言はぬ隷の舌、お前の眼こそつひぞまだ
い
それとはちらとも言はねども。
わし こ、や し
● に %。
お前が私の心をば、知つてみると思へばこそ
まへ こ・みたよ
『
お前の心を頼りもする。
たが むね うみ
互ひの胸を打ちあけて、 かくさぬやうになつて見りや
なん かな
何の叶はぬことがあろ。
はなし ● と書
ォラルラよ、ほんの話が、或る時は
すに れ% の
お前のつれなさは、眞除て
雪のよな、 お部の競は在ころ ちやと
まざ〜と見せ っけられたこともある。
*
そ れても やっばり、お獣の雨気なシみと
希霊 希霊 移装
ぎ
しり
気な 、お離のむら気のその時に
の みみ
が
望 ちら〜見えておるー せめてその
の
) はれ
望の衣の端だけ ま e
しんしつ
そのちら〜と見えるのが、撃態を非くおとりても、
わし しんしつかは
私の眞質ア鍵りやせぬ、
いま しんせつこ、丸 かたむけ
今さらの親切て、心が堅まる譚ちやなし、
* ひ
冷めたいからとて冷えもせぬ。
Ig7
こひ やさ
継は優しいものならば
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ゃ』 きか
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お前の優しさのその中に
ま
へ ものの残こ
お前をば、わが物にする望みへの
すがりどころがあらうもの。
1競不翻のその時に
うこ *かお
ら * * *A *
マ心を ば 動かす力があるならば
うに こむトj ㎞)、シー』シナミ )粘
お前に見せる毎日の 素振り仕向けがこの盤の
*かふ
力になつてくれうもの。
* きづ はず
* は *
幾度も、お前は気付いてをる宮ちやー
きづ おも
気付かうとさへ思ふならー
げら践め ひ にも様め ㎞ き かざ
月曜日にも日曜の、晴着をすッかり着飾つて
ある
は ミ ●
私がそこらを歩くのを
あ ま 堂 お お 夜ょ 購リ 盟壁 り 慈
け た の 前ま 前賛 年恋 着s 曜勢 で あ
す 私。 し の を か 姿蒸 も」な 国眼。
け が ら 気 起* ら の 月寒 み は
と い べ に こ * わ 曜秀 な \
ほ き げん い
はミ 『 に ● ● *
私がお前を讃めたのて、機嫌そこねてかう言うた、
てん つかひ こひき
『 に * *
「お前はな、天の使に、穏してこざる気なれども、
たま
「あのびか〜する玉かざりや
い げ かみ け
は
入れ毛て結うた髪の毛や、
こひめ たぶ み め きれい
、 *
継の目さ へも証らかす、見た目締麗な
いかさまものに釣りこまれ。」
う わしい
まゆみ
そりや嘘言ちや、それ故私はさう言うた。
いとこ
するとテレザの従兄めが
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それ聞いて、やにはに喰うてか、つたよ。
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私? お 汚燃 世*
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き い を 気き の き
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私がもしこの山を、出て行く時があるならば
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墨ぞめの僧衣姿て行くてあろ。 *
や ぎ か うた をは かれ
つうた **
こう てその山羊飼ひの歌は終りを告げた。 そしてドン・キホーテは、もつと彼に唄つて呉れるや
頼院
う。
き きい らき すこ
-
こノ
んだが、サシチョーは歌を聞かうよりか眠りたい方てあったのて、もうそんな気は少しも
歌露 寝等
かれ しゆしんい あなたさま こんばん ば しよ はや
か
つ
ひ
ひと いちんち くた うたよ あゆ
つ
さ
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たがえってござりましよ。この人たちは終日の草駄て 、唄うて夜を明かすわけにア行きま
ん
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せ よ。』
さかぶくろ たび〜 み お
こ
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『サシチョー、お前はさうちやらうの。あの酒賞へ度々のお見舞ひちやア、音楽よりか眠りの御
れい もら もつお ばん
濃を貰ひたがるも光も千萬ちや。』
ねむた ご・ろ もちあ がた 、い
『眠るのは誰れにても心持のえうものてござりますよ。あ、有り難い〜。』とサンチョーは言つ
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『 をさこ
に てないとは言はんのちや。』とドン・キホーテは答へた、『ちやがお前は 勝手 のところ
眠。
し ぶ ね にん はう
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がよ 。私の本 分は、眼るなりか寝ずの番をする方が似合はしいのちや。しかしやはり、
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第十二章 ドン・キホーテと一緒にみた山羊飼ひたちに「一人の山羊飼ひ
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話したこと。
*や自 ど とき むら しよくりやっひん はこ * れんもゆ* うち ひとり わかもの
度その時、樹から食糧品を運んて来た避語の雨の。人の若者が、そこへやって来て言った、
しゆっ まへ にち むら でき こと し
『盤なの衆、お離さん等は村の出来事を知っとんなさるかい?』
し ひとり こ
院・ シ・ * o ㎞、 たこ
『何て私等が知るもんて。』と一人の男が答へた
-
年 ・ ・ * * ㎞ がくしや ひつじ
『よし、そんなら話すがの、』その若者は績けた、『あのそら評判もの、クリソストムちう寧者の 手
かけ さ し をどこ むら あ まこ かねもち
飼ひが今朝死んだのちゃ。そしてな、あの男はそらあの村の阿魔つ子、金持のギイレルアモーの
むすめ こ この ふう をんなこ
ゆる 偲 しき
娘て、いつも、比虜らの野や森を女羊飼ひの風をして歩きよる女サ、あの娘に惚れて死んだちう
らはさ
噂ちや。』
*
ひとり
『ちア、マルセラのこと らやな?』 と 「人が云つた。 -
をんな ゃ き かこたと 『こん なか
「あの女のことサ、 とその山羊飼ひは答へた、『そしておもしろいことにや、あの髪は避議の電
いこお 、 を
し がいし * なか
しかも、あの「稲のシ
シ jシ
のそばの岩の根っこへ埋めてくれよとちや。その講は、人の話ちやア(またあの髪が申死てさう
言うたさうちゃが)、あの撃腕はあの男が姫を見そめたところちゃからといふことちゃ。それから
別づ
まだ な言ひきもしとるちうことちゃ。そいつは樹の携さん避の書ふにや、難宗撃いから言ふ
基 盛*
論 わけ ゆっ をとこ だい なかよ がく
にしてやる譚にも行かんし、またしてもならんとサ、それに就いて、あの男と大の仲好しの寧
やとこ ひっし かな
のアムブロシォさね、あいつもあの男のやうにやつばり羊飼ひの装りをしとつたが、あいつがな
なにこと のこい おどほすこ か へん じ
ア何事もクリンストムの残した言ひ置き通りに少しも峡かさずせんならんと返事したさうちや。
にと むら わけっきよく ともだち ひつじ から のぞ とほ
この事て村中は大騒ぎサ。ちやが結局アムブロシオやあれの友達の羊飼ひ等 の望みの通りになる
ああ
すわし いま ば しよ たい をとご
とむらうづ
所
場
* っこ
。明日は、私が今 し、 ょ7 て大したお葬ひをやつて彼の男を埋め る さうちや。そり
が あす むら かへ わか
。 ド、
はま
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ないよ。私は明日は村へ騎るわけにや行かんちうこたア分つとるにしたて、
ひ ゆ
それを見にだげア是非行くつもりちやよ。』
わし ら み や ぎき
C * だく お -
・野 ト、 O
『私等もさうせうよ。ちや、誰れが残つて皆んなの山羊を気をつけにやならんか闘を引かう。』と
や ぎ かこた - - -
山羊飼ひどもは答へた。
まへ *つと
いて かず - られ
* 『ペドローよ、お前よう言うた。光もそんな手数をすることもないがな
選
編語
ま 器 リIj筐
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競ま 薫 *つ
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と 別字
は 猪者 に
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愛
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ふ まう つま おん こた おんた **
不毛てもクモてもと ゃの詰りは同なじこつちや。』とべドローは答へた、『そこてなア貴方さう云
こと をし しんよう ひと おや ち 、たい シ
*
ふ事を教へるもんちやから、それを信用したあの人の親父さんや友達衆は大した金持になった
ま こ としま ま
ま ● ひい 、 、r P ㎞ ㎞ * } こ が *
て
ちや。といふのは、あの人が、「今年は裸変を播け、大変ちやいかん。今年は裁豆は播いてもえい
ミ ㎞よ、、、 、 北) 、、:) でし 、:。
が裸変はいかん。来年は油の満作ちや、そしてこれから三年の間は一酒も牧れまいぞ。」ちうやう
い
、 ) - こ、? C *説 :、、)
なことを言ひつけると、皆てその 指闘通りにしたからてすよ。』 『その 寧問は 占星寧といふのち
や。』とドシ・キホーテは言つた。
わし こと
『 * 出 *) * い *
さ は 出 -
『私ア何んちうもんか知りません とにかくあの人はこんな事やまだもつと外の事もよう知っ
ん
こた ひと
とりましたよ。』とべドローは答へた。『ところが、かいつまんて話すと、あの人はサラマンカから
て
か( いくつき た うきら あ ひき を がくしや ながうばぎぬ
騎つてから幾月も経たん内に、或る日のこと、それまて着て居つた撃者の長上衣を脱いてしまう -
かっる も ひっじ かは き ひっじかひな でき しよ
て、飼ひ杖を持ち羊の皮を着て羊飼のやうな装りをして出て来たのちや。するとそれと一緒に、
ひと だい なかよ をとご ひと メきゃっなか ま
あの人の大の仲好しのアムブロシオちう男も、そりやあの人の勉強仲間ちやったのちやが、やっ
B) 。 おば ・ ェ )さ * *
ばり羊飼の装をしたてすよ。言ふのを忘れとったがな、あの死んだクリッストムは歌作りの名人
まへ ばん と うしやにくさい やや「げん ごしら *ゃ っけん わし ら むら
てな、クリスマスの前の晩の讃へ 眠や郡関察の狙 も推 へたくらみちやつた。その狂言は私等の村 -
わかしゆら し じゃろ でき み ひやっはん むら ひと
I37
の若い衆が演たのちやが、なか〜上出来ちやといふ皆んなの評判ちやつたよ。ところて村の人
ふたり がくしゃ %は ひつじかひ なり で ● み たまげ し *
●
等は二人の寧者さんが思ひもよらぬ羊飼の装をして出て来たのを見ると魂消て仕舞うてな、どう
わけ
ふ
云
-
ひと とっびやっ し か はすみりやっ
* *)
iノ
てあの人らがそんな突拍子もない競りかたをするやうになったものか龍船がっ
もやら どころ おや ち し と ち たくさん どうさん
てすよ。丁度その頃あのクリッストムの親父さんが死んてな、土地はもとより澤山の動産と、ち
かず ぎう ば ひつじ かね あに ● C ● 、 :
つとの数てない牛馬や羊と、それから金もどつさり遺してくれたてすよ。そこてあの若い衆がそ
たい しんだい は3だい でき もちぬ まつだ ひと
、 しま C
の大した身代すつかりを、したい放題に出来る持主になつたのちや。また全くあの人はそれだけ
こと ひと ひと なか ま ひと ご・ろ
の事があつてもえ、人ちやつた。そりやあの人は仲間になつてもなか〜おもしろい人て、心が
や ひと ともたち なさぶか かほ
優しうて、えらい人たちの友選て、それは〜蘇け深い顔つきをしとりましたからな。それから
。 終 に) 、、* 、
あの人が身装を鍵へたのは、別の考へからちやなうて、つひ今しがたあの若い衆が話した、あの
をんなひつじかひ あと の はらまば ま
女羊飼のマルセラの後についてそこらの野原をほうつき廻りたいばつかりちやといふことが、間
をんなし
しほ
も
なく知れたてすよ、その女にその死んだクリッストムは惚れとりましたのさ。そこて、いよ〜
ばな たい むすめ い はな
*A * ) ゆだ *A ㎞の O に、 *
話さんならんが、一鶴この娘はどう云ふものか、そいつを貴方に話すのが順常ちや。おほ方、い
およ こと
に あいだ きる だ
やおほ方など、 云ふにも及ぶまい、 貴方はこんなやうな事はまこと聞くことアあるまいよ。 貴方
ひ ぜん
●A ながい
% (サル 剣の意、その全治し務いからと云ふので、(赤獅よりも
カ 広州癖㎞
が強い ふ gがみる
㎞よりも長生きしたところが サ。』
● や ぎ かへ こと ぶ
『サラだよ』
ラだよ』 とドン・キホ
とドン・キホー 巨記 う㎞ お しんぼう
。シを混用するのが 整しきれなくなってやった -
ふん
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㎞ - -
『療鶴は随分長生きしますぜ。ちやが旦那、貴方が一 つ〜言葉のあげ足を取らずにア居られん
ことし うち は こた 講
となると、今年の内にや果てませんぜ。』とべドローが答へた。
aっシ ら 、さ ㎞ みなか〜 さう み ま
わしい
『いや、これは失濃ちやが、療輝とサラとの間には中々の相違があるもんちやて、私はそこを言
なが い いぶん にっ
-
) ひ, * うに 、
うたのちや。しかし、療輝はサラよりも長生きするのちや。お前さんの言ひ分はなか〜御光も
まへ ほなし つて くだ なにこと
わしま もん く を
ちや。そこてお前さんの話を績けて下され、私はもう何事にも文句は申しますまい。』とドン・キホ
ーチは言った。
はな だん な や ぎ かい
『それちやお話しませう、旦那、』と山羊飼ひが言った、
わたし ら むら おや ち かねもち しやっ を な
『私等の村にクリンストムの親父さんよりも、もつと金持の百姓が居りましたが、その名
かみ さま をとご おほ しん だいうへ くは ひと り むすめ づ
や 郷繁 か
レルモーと云うて、碑艦はその男にその大身代の上に て、加へて、一人の娘を授けて 下さ
むずの さん ふそろ しんき が ばんみやま ひと
れたが、その娘の産てお袋は死にました。そりやこの近郷て一番敬はれとった女てがした
ひ さま かたばう つきさま かたばう
わし いま ** ** ㎞ 、
うなあのお上さんの客貌が眼に見える
私は今てもあの、お日様を片方にお月様を片方に持つたやうな
うへ びんばふにん いま
㎞ ● 説 ・ Q 『、 、 *
T
やうに思ひますよ。そしてその上まめ〜しうて、貧乏人に親切てさ。そのおかげて
*メ しん
たましひ P・㎞; ひい ) )・
; * e
お上さんの「魂「は、あの世て碑様のお 恵みを受けとること、信じますよ。あの人の亭主のギィ
いか 、 し むげ し とし かね も むすめ
%
ァ レルモーは、さう云ふえ、燃どんが死んだのを敷いて死んてしまふ。年の行かん金持ちの、娘の
を ちこうけん を ばう わたし らむらしやな
ひ * 徳3 , * * シー ミ
% マルセラを、その叔父に後見を頼んておいてさ、叔
叔父ちうのア坊さんなんて、私等の村の和尚
め)
や
ほ
た
す
著
り
う
だ
ま
や
い
ふくろ おも
んてすがな。その娘が大きうなると、大した美貌ちやつたお袋を思ひ出させる程の美貌になりま
むすめ はう う( おもこ
してな、それどころか娘の方が上になるちやらうと思はれとりましたよ。そこてあの娘が十四五
グ
としごろ こみ ものみ
* ㎞ ㎞ ● くだい ㎞
の年頃になりますとな、その娘を見る者は皆んな碑様の恵んて下さった美しさちやと云はん者は
たいてい て ほど ほ を ちこ たいそうだい し
だ %の ● C
ない位て、大抵の者はまるて手のつけられん程に惚れましたよ。叔父さんはあの娘を大層大事に
し こ だい
まこ * ● 打 *: ㎞ 、『
して仕舞ひ込んておいたのちやが、なんばそんな事をしてもあの娘が大の容貌よしちう評判は世
けん きりやう
B・
Q * シミ 持 * A *
間に廣がつてしまうて、容貌のよいのと財産があるのと雨方て、私等の村の者ばかりちやない
い
(%㎞)“>B・『) 、 好 、ぐ。
この漫のずつと遠方の人間まて、その中の立派な人達が、あの娘を嫁にくれと云うてな、叔父さ
りつ は むすめ じ
料㎞ S、 *ん
んは立派なキリスト信者ちやから、あの娘ももう年頃てもあるし、自分ちやおいそれと嫁入りさ
むすめ しよ含 ち この お* > C
せたかつたのちやが、あの娘の承知せんのをさうさせるのは好ましう思はなんだのちや。そりや、
むすめ よめいり
・ あひだ こ こうけんやく *んい ふる 小R
B ・
あの娘の嫁入を延ばしとく間に、あの娘の財産の後見役ちうもんて自分の 懐 にはいる利得や儲
なかま お しゃっ *つだ むら
め、 つこ、 * い * *●
を目常てにしたといふわけちゃないてすよ。全くのこと、そこは村のいろ〜の仲間ても和尚さ
記 あんた まを あ わたし らちひ
つこ ● * し』 A ふ
むら なに ごと
んを のた。んちゃ。そりゃ、貴方に申し上げますがな、死等のやうな弱さな継ては、艦によ
ろはさ なに こと とが
-
らず噂に のばるし、何事に ご しゃ4ちき やっ み
らず き」 ● し やお
*。「、 事にょらず落のだてされるてな、そこて慰のところが、あのェさ
とほ はなし
*A シ * Q
なか〜
りちゃ。がまア話を進めなさい。その話は中々おもしろい。さアこれ、ペドロ
お じ ひ はなく だい
ーさんや、どうぞ御慈悲に話して下され。』とドン・キホーテは言った。
だいじ
: ド):、
『どうぞ私が主の御慈悲を受けられますやうに。それこそ大事なものちや。』とペドローは言った
き を ち まを こ き おほぜい にんげん ひとり 〜
*
しい ㎞ *
『さてそれから、まア、お聞きなされ。叔父さんは縁談を申し込んて来た大勢の人間の 一人々々
C メ
だ jめ ゆ じ ぶん す
ぶ止 ) に * * 〜。 正平 小、
を姪御の前へ持ち出して、その人柄を細かに話して聞かせてサ、お嫁に行くことと、自分の好き
ひと え だ たの こ た ざじ ぶん よめい
* ゃ
な人を撰り出すことを頼んだてすよ。けれどもその娘は只もう、自分はまだ嫁に行きたうないこ
おもに お で き
* ㎞ お
と、こんなに年が若うては夫婦になるといふやうな重荷を負ふことは出来さうに思はれんといふ
うは みい を
た義 } \ さき さ Q え かっ に 打・
ゃうな返事しかっひぞせなんだのちや。こりや上べから見ると如何にも光もな返事ちやから、叔
ち
こ
いら ぶん す ひと
シ し こい ● *> 。
父さんも奨めるのを止めたてすよ。そしてあの娘がもう砦と年が行つて、自分の好きな人につれ
でき な ぜひとい
・ * だらし
添ふことの出来るまて待つことにしたのちや、何故なら、あの人の言ふにや (そりや全く道理ち
㎞ て しゃ ち こと きは
●A㎞・㎞)
J4 I やが)雨親が本人の意思に逆らうて子供等の一生の事を極めるちうことはないといふのちや、と
た ま ひうち き
-) い ささ * ● * * げ
ころがどうちや、まるて魂消げてしまうたことにや、ある日のこと、あの内気なマルセラが羊飼
-
でき を ち ほか むら ひと
I42
や はね を
ひ女の姿になって出て来たてすよ。そして叔父さんや他の村の人たちが止めさせうと鶴折ったけ
が
ーと
ほ) 、、シ しよ の はら で し ぶん む れ せ わ はじ
* ● ●
こ
う〜村の羊飼ひ娘等と一緒に野原へ出て、自分の羊群の世話を始めたてすよ。そこて
で ひとなか
きりやう おは み
あの娘が人中へ出て、あの美貌が大ビラに見られるやうになってからといふものは、そりやもう
おほぜい むず こ しゅ だん なしゆ しやら
㎞ み なり
の息子衆ゃ旦那衆や百姓たちが、クリッストムのしたやうな風装をして、こ
まは むすめ こひ はな いまはな
ほ
う付き廻って、あの娘に継をしかけたか、とても話しにやなりませんよ。発話し
し ・ や Uこせ
けん て あ勢 ひとり らはさ をとこ
-
むすめ ほ -
い
あの死んだ男もその手合の 一人ちやが、世間の噂ちやあの男はあの娘に惚れたんちやな
した を まを いき かつて みん
りよ
たド幕うて居ったまてちゃと申しますよ。ちやがマルセラがさう云ふ気ま、勝手な、また競
すくな ぶ %んりよ くら
や
*ミドは かたせうじゃろけつばく
慮の少い・・・・・・・ し、
まるて無遠慮な暮し方をしたからちうて、あの娘が自分の清海㎞な㎞を
けが
ド 院 みお *
汚してしまふやうな油 ちゃとか、またそれらしいものても見せたと思うてはいけませんぜ。そ
●
こ へ
たいへ% はらじん b ぶん めいよ
まも よ
*
れどころか、あの娘はそりゃ大鍵な用心をして、自分の名撃を守りましたのて、ちやほや言ひ寄
おほぜい を占ここ た ひとり じ ぶん のぞ かなみ こ
った大勢の男の子も誰れ一人として、自分の望みを叶へる見込みがこれんばかりても立ったとい
じ まん やつ -
ほんと じ まん でき やつ た
正感 丁恋 な
うて、自慢する奴もなけりゃ、また本常に自慢の出来る奴もありやしませなんだ。個正し、 あの娘
つじが つ あ はなさ きら ねい しん せつ
は羊飼ひらと付き合うたり したりすることを避けたり艦うたりもせ
た
た
ず 寧に
に 親切にも てなし
こつまう むね うち しき ふう ふ
旬
ますけれど、誰れなりあの娘に胸の中ても打ちあけようもんなら、たとへ 式の 夫婦にならうと
しんせい
“ い ゆみ はじ こ
-
あしても、ちやうど 経ても弾くやうにあの娘からは弾きとばされます。
こみ なか はいこ がい
* * ㎞、 Bい
な性質なもんて、あの娘はこの田舎に博染病が入り込んだよりも除計の害をしますの
* そ) Q、 ド 、 ドど 、
のは、あの娘の愛嫡や美貌はつきあふ者どもの心を引きつけて、惚れたり口説か
がけぎは
せたりします、 け れど、あの娘の下げすみや手密のないところが管んなをあきらめの胞
の へっれ
い やっ なきけし ほか こ
) ● ● 参 > 、び B ) は 、)』
て行くからてすよ。それて奴らは只もうあの娘を、邪見ちやとか情知らずちやとか。その他あの娘
い* わい でき あいだ
の気性によくはまるやうなさういふ名前を喚きちらすよりどう言ふことも出来やしません。貴方
しばふ こ お
● に 、 ㎞、 れんちゆる
さんがもう暫くこ 、に御返留なさつたら、この漫の岡も谷も、あの娘を追ひかけて弾かれた連中
なげ -
き ぼん た
㎞・ ) * 、 ㎞ ㎞ 活・
の敷く撃てわん〜鳴るのが聞かれませう。比虜から遠くないところに高い極が二三十本立つと
が はら 浮 かは うへ
*A * “ ・〜、 伊
る場所がありますがな、その極には一本ても、つる〜した皮の上へ マルセラの名前を彫り付け
か
、こ
-
き」 。 ● に * ば 、、L 、) ) Q も か彰
たり書いたりしてないのはありません。そしてその名前を書いた同じ樹の上の方へ、冠 が一 つ
は いみ めい よ
*> * * つ * ミミ ば せ % *
彫りつけてありますが、こいつははっきりと言うて見りや、あの娘が絶世の美人ちやからその名誉
U・ろ い
か%おり * **
の 冠 を被ってもよいといふ心を、あの娘の継人が言はうとしたもんらしいのてござりますよ。
ひとり ためいョ お☆ なげ を こひう
) * にら C・
こ、に一人の羊飼が吐息をついて居るかと思や、あしこにや別な奴が敷いて居る。あすこに隷歌が
I43
曾こ お* むね う きこ かし ねいは 武つ
『
* * : ㎞ * ** o
眼えるかと思ゃ、こ にや腕の翻けるやうな悲しい歌が聞える。糖の根っこや岩の上に夜どほし
I44
すこ な とほめ さま * さ
空り込んてみて、そこてき通しの眼をまんじりともさせんて、お 題があがって朝になると
らしな やつ おも きやす ためいき は
を襲うたゃうにほかんとなる奴もある。さうかと思ふとまた、気の安まることもなしにシの呼
あつ ほ て なか やうへ や じ ひ ぶか てんだうさま
きっめて、むし暑い眞書間のくわん〜照る中に焼けた砂の
に にへたばって、御慈悲深い天道様
しうそ やつ み きれい へいき
慢競 ラ
に熱訴する奴もある。そしてどれにもこれにも皆 の締麗なマルセラは平気て知ら
か ほかち を
今客
こ し
辻
n
ん顔して勝どきをあげて居る。それてあの娘を ん大
な
う
にと
すこき しやっ て なつせ じん てい くわ はうた
るもんか、あの凄い気性をうまく手慣らしてあの世の美人を手に入れる果報ものには誰れがな
しまいままでわし あ なた はな まを
るのちゃらうといふことばっかり知りたがって待っとりますのさ。全造私が貴方さんにお謡し眠
み ほけん ほんたうし
いま も と
したことア、皆んな保っきの本常てこざいますからな、あのクリッストムの死んだ原因も、谷
RH3 わた
ゃA ● ㎞ C *
あ
あの若い衆が話した通り、やつばり本常ちやと私は思ひますよ それちやから、なア旦那さん、明
した ひと さう しき いっ こらう たくさんともだち も
日はあの人の葬式にきっと行て御覧じろ、クリッストムは澤山友達を持つとりましたから、そり
み
) 残さ さ C い、 ㎞ Hシ お * 摂 しよこ
)
ゃなか〜見物てこざりませうよ。そしてあの人が葬ってくれと指騎して置いた腕 腕は、
はん り はな を
虜か
ら牛里と離れちや居りません。』
わし わしま へ おもしろ はなし 浄よっ そ 〜だ
『私はきっとさうしませう。また私はお前さんがこんな面白い話をきかせて興を添へ て下された
かたじけな おもい
ことを 系 く思ひます。』とドン・キホーテは言つた。
おたし こひびとみ む ぶん し
㎞ 連 ) ま *A
おほか た あす
『私はあのマルセラの隷人たちの身に湧いた事柄の牛分も知って居りやせん。ちやが大方明 市は
し でっじ か で あ しま へ っゆ お
)
それを知っとる羊飼ひどもに途中て出遇ふかも知れませんよ。ちやアもうお前さん、夜露の降り
㎞ c に B: F 参A さ くj
ん虜へ行て寝なさつたがようござりませう 夜風にéたるとお前さんの個臣が駆むかも知れんか
もつぎ れう
e ぼ ミ ・ む 「&ぜ -
や ぎ か
らな。光も私がして上げた療治てもう悪うなる心配などはないやうなものちやが。』と山羊飼ひは
い
言つた。
f ㎞ ㎞ き 、 じ こ
この山羊飼ひの長健舌を忌々しく思ってみたサンチョー・パンザは、彼も赤主人にペドローの小
や」 は ねも ねが しゆじ こひびとじ ぶん
生に入って眠るゃうに離った。毛人はさうした。そしてマルセラの懸人ともをまねて、申 の
かんが よ
へ
ウルシネァのことを考へながら、ちつとその夜をすごしたのてある。サシチョー・パンザはロシナ
e ば あただ か は こひびと
# ● け
の間に
シラと自分の噴馬との間に身鶴を置いて、弾ねつけられた緑人のやうてはなく、うんと蹴ら れ
や とこやうす ねむ
男のやうな様子をして眠った。
、 『45
巫4㎝
か か
第十三章 ては、 女羊飼ひマルセラの 語が、 他のいろ の
ひ たのが とほ そ や ぎ
く 参A ㎞ ㎞ 、 いに かな か にん
しかし日が東方の雲欄を通して輝き初めるか初めぬうちに、六人の山羊飼ひの鹿の五人はやっ
き お かれ
-
ひやろばん たか さうしき
て来て、ドン・キホーラを起こし、そしてもし彼がやはりあの評判の高いクリソストムの葬式を
みゆき しよ
ゆうへ のぞ
●
見に行く気てみるならば、1継につれて行かうと云った。ドン・キホーテはこの上もなく撃んてみ
お あが す くら に ぐら めい おほ
たのて、起き上って、サシチョーに直ぐさま鞍や荷鞍をつけるようにと命じた。サシチョーは大
いそ みな〜おなおほいそ で かれ り はん ゆうまら
急ぎてさうした。そして皆々同じく大急ぎて出かけたのてある。彼がまだ四里牛も行かない内に
ふた こ みち あ
できくろ か は もの あた# おの〜 けうちくたう
--
二つの小路の出曾つたところて、黒い羊皮の着物をきて、頭には各々サイプ や来竹桃の
いた、 にん ひっじか むか **
*
こ
花環を戴いてみる六人の羊飼ひが、こちらに向って来るのを見た。彼等は銘 - 修"の
っ桑 同 かれ ら だ み ぶん ふたり うま
C ひい みゆ かうふき
杖を持ってみた。そして彼等とつれ立つて身分のある二人の人が、 ことな旅行服を着て眠に乗
にん か ちげ なん したがき で あ 戸 3ほろ *>
とみ
o
って、三人の徒歩の下男を従へてやって来た。出曾ひがしらに盤熱な挨拶が取り換はされた。そ
たが たう - さ
*
して五ひに と。の道へ行くかと証れると、粗例の埋葬の式場へ行くところだと知れたのて、み
しよ *
い
ノイ
な〜1継に進んて行った。
うま うへ ふたり ひとり かたはう ひと はない
馬の上の二人のうちの 一人は、片方の人に話しかけて言つた。
ひゃっばん たか さういしき みた わたしたち じ かんだ
『ヴィヴルドーさん、この評判の高い葬式を見る貸めに私達は時間をつぶしませうが、それ丈け
こと おもし なっじ か をとごごろ ゃんぴっじ かっ なっしか
の事はあらうと思ひますな。あの死んだ羊飼ひと男殺しの女羊飼ひとに就いてこの羊飼ひさんた
きめづ -
はなし はんだん みさうしきか はちが
ちから聞いたあの珍らしい話から判断して見ると、どうもこの葬式は鍵つてをるに違ひありませ
お☆ わし 、みた
*・
『私もやはりさう思ひますよ。そして私はそれを見る貸めなら、一日とは言はず四日ても暇潰し
お こた
チ A
をしてよいと思ひますな。』とヴィヴルドーが答へた。
-
とっ こと き たづ
ドン・キホーラは、その人たちがマルセラやクリッストムに就いてどんな事を吐いたのかを証れ
たびびと こた 『やなど け さ ひつじ から あみ Uむら ふくさう
た。その旅人が答へるには、丁度今朝この羊飼ひ等に遇ふと、皆んな用ひの服装をしてみるのて、
-
わけ すがた たづ ひとり ひっじ かこた しぶんたち
どういふ譚てそんな姿をしてみなさるかと訳ねた。すると一人の羊飼ひがそれに答へて、自分達
くわいさう ゆ し つい はな ともなっじ か きめう
が曾葬しに行きっ 、あるそのクリッストムの死に就て話すと共に、マルセラといふ羊飼ひの奇妙
ふるまひ きりやう を々ない よ おほぜい を占t こひ はなし き
I47
な振舞や美貌や、それからこの女に言ひ寄った多勢の男の隷の話をして聞かせたのてあると。つ
I48
㎞。よ、 g, か はな こと のこ
まりこの艦 人は すてにべドョーがドン・キホーラに話した事を愛らず継り返したのてあった。 *A
メ
い
くわい わ くわ わ よ をどこ はし
この曾話はやんだ。そして他の 話が、ヴィヴルドーと呼ばれた 男によって始められた。即ち
よ
. 「みは
かれ り いう
* *} も 3* )』
へい くに ふう ぶ さう ある
彼はドン・キホーラが、どういふ理由からこんな平和な國をそんなに
風 武装して歩くやうになつ
たづ たい *
こた
●
じ しや 到Uな
%㎞ いでおい
たのかと訓れたのてある。これに封してドン・キホーテは答へた、『抽者の宿ふ㎞がこれ以㎞の
ふう ある
あんらく くら たの きうそく ほね な でんじゃっびと
風て歩くことをさせねば記しもしませぬのちや。シな
たく ふう
休 息は、骨無しの殿上人
しんらう ふきう
貸 れは いい
めに工夫せられたものちゃ。しかし 禁や不体や武器といものは、眠 に請ふ武者修業者ばか
たく ふう
つくっし
は
およ ひと〜 なかじ
カ
りの貸めに工夫せられ作られたものて、抽春も炭はずながら、そのパ対の脱の
の くれて ござり ま
よ
ひれ らき い
ながしま たしか
彼等はこれを聞くや否や、ドン・キホーテ 気 ひだときめて了った。そしてそれをもつと確 れ
しゆるみ きちが ん さこっ
め、且っはどういふ種類の気避ひてあるかを ㎞ しようと、ヴィヴルドーは更に進んて、武者修 す・ むしゃしゆ
% 、なん き
条とは何のことてあるかと訳ねた。
さ いい、 ミ
こく、 ねんだいき きしるみよこた
っこ
シ公がたはィギリス園の年代記や脳史類を譲まれんかな?』とドシ・キホーテは第
なか
=i" - な だかせ
ら
た、
きろく
g、
『あの中にはアーサー王㎞ の名高い事填が きわうわし
-
* こう
は 記録してある。 その王 のことを私ど
ごうわ よ を
。 〜 し* **
カ
。っ。っ
お
*
、あの大ブリテン
、 、
% のシに転 ね〜 〜%け入れられてをる。その陽説 は おはがらす か
といふのは、この王様は死にはせいて、魔術によって一作の に鍵へられた。そして時が来れ
ま誌 ミ くに をさ *
し ぶん わうこ〜 ともどこと
わ け
ば騎つて来て國を治め 自分の王國と王%とを取り戻すといふ事ちや。さういふ理由からして、
さき いらいこんにち いたい ゃしくじん おほがらす ころ でき
いい さ
あの時以来今日に至るまて、「荷 もイギリス人たるものが大鶏を殺したといふ説明は出来ぬのち
%B お じ だい テーブル き し
c * い も
の婚 資として受けたる大圓卓、
㎞ * *
な
ゃ。さて、そこて、この結構な王様の時代に、あの「圓卓の騎士」㎞
対㎞
- ぶ し せい ど さだかた つだ すん ぶん ちが みづうみ
れに因んで設けられたアー -*
㎞ と云ふ武士離度が定められた。そして誰り備へと説 違はずあの 湖 のドン・ラ
ちよわう じゃな D おこ なかつぎやく
- は の 騎士 王だ 一人、(湖上の女)こ * 、
シスロット ㎞と女王ギネザーアとの情事が起ったのちや。その仲次役て
%リ
とり もち をえな まこと
ん
りつ は
6
上げ * ふ
の間に仲次の女性のあっ たことはィタリーで附加せられた話であるが、こ、ではい
取持の女は、あの誠に立派なクィンタニョーナ ㎞夫人ち
*
c > し ひろ *
き
シミ *> ● } *>
やった。そこからして、わがスへィシになか〜よく知られて弘くひろがってをるあの唄が出た
のちやー
ふたり
とても二人とありはせぬ、あれほどに
じやう 、ふ て さむらひ
上龍の手てちやほやされた 得 は。
との
ご、2
ランスロットの殿さまが、
** ㎞
フリタニャからござつた時のそのやうに。
度ちや。抽
運命が抽者に命ずる最も危険な事にても抽者の力と身を以て手向はうと、深く心に決して居るの
ちや。そして先程名前を撃げた騎士どもが奉じたところは同じく抽者も奉じて居る。さればこ
むぶ
そ抽者は冒険を捜し求めて、寂しい場所や荒野などを遍歴し、弱い者や貧しい者を助ける貸めに
たらや。』
れから孫るゆうかんいたしそんおよだい たち
㎞・
貴いふ
て
こそこ
、
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とが
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修業
武者
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博
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たびびと ら
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旅人等はドン・キホーテのかういふ言葉によつて、
さ
● えみ
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き
さ
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さき ほど な
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出
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そ
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酢
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みき
たいてい
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先
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さき
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な
ほせをうつ
や
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警うお し士
話
令
唯
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抽
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もの
武
が
騎
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修業
制 た
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考からみ
いき
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だ
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もっ
さいし
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き
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ちが
いき
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う
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、
むてき
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たす
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たら
書 た
倒 し
* た% 、 、gしい
に威じた同じ驚きを彼等も威じたのてあった。ヴィヴルドーは、中々抜け目のないま
さこ
や た、 、 や)* *
の場所てある山へ行く貸めだと彼等の言ってみた
ば か はなし つて をり つく
ン・キホーテの馬鹿げた話を績けさせる 折を作つて やら
かい ばんいかめ
、『せいれ 、 -㎞
ン・キホーテに向つて言つた、『武者修業先生、貴方さんは世界て一番厳
パ おも は しうだうそう
をお選びなされたやうに思はれますな。あのシャルトルーズ派の修道僧
か ● おも
の職務ても、さうまては厳しいものちやあるまいと思ひますなア。』
-
い
よ
あらうけれど。』とドン・キホーテは言つた。『世間 にさほど必
と
すこぶ うだが を し だい しんしっ い み
*-
魔る うて居る次第ちや。といふわけは、眞質を言うて見れば、
め いれいく だ たいもやっ じしん あお と を
、その命令を下す隊長自身と鍛て劣らぬことをして居るのちゃ。といふ
- かよ しあはせいの せつしや ら ぶ しんき し
かに静かに碑に向うて世の顧利を斬るのちやが、抽者等武人なり騎
あをてんじゃっ) し 。 にっくわ っ つんぎ
ま 、巨、 * } }
の切 先とて、面も家根の下てなく青天井の下て、堪へ難い夏の日光や%く
ふゆ まと と
*H ● ら ゆ シ% い
慰
やうな冬 の電相の的となって、あれ等が所り求めるものを守護してこれを質現させるのちや。かう
らち じやっ お に かみ うで いく
ぼられ * * ふ㎞ ㎞ o
して抽者等は地上に於ける碑の使者て、またそこて碑の正義を行ふところの腕なのちや。それに戦
し ことならび ふ すべ ひ しん く はね を
パシ ㎞ ㎞せ
röf
さの仕事並にそれに闘係しそれに附属することどもは、凡て非常な大汗と辛苦と骨折りとなくし
か
や
152
、それらやから、戦
w*
の を
ることにか 、つて居る
っと ばうつと
● ㎞
修業の務めが庵室にをる坊さまの務めのやうな
推お
-
かこ られ せつしや みづか しの
忍
抽
て、
ぶ
の
か
者
●
し
自
ら
ら
ろ
・学
もりもなければ、考へにも浮んて来ぬのちや。抽者はた ド
り
つて、皇帝とまて
う み の
さか
*}*7
ちや。またさういふ高位に
けんしん も を
く * ●
こうみゃろしん
みる
れ、 その望み は失はれ てしまうたちやらう。』
き *
たびびと こた
* 〜
なかと わ
*
へもさうてすな、 とその艦人は答へた、 しかしいろ〜の世て取り究 け 一
おも ほか ひ たこ*っ
-
いと思ふことがありますよ。それは他てもありません、あの 人達が
お たい(ん あぶ にうけん
だ *
ぶ
はあ
イ井
撃
打っからうとする場合
-
ぶ
** * ひい㎞ き き えま ぎは き ィ、
があっても、あの人達は、それにイザ打つからうとする間際になっても、さういふ危険に臨んて
し ぶん まか
㎞、 説く ) * シミ に いつ おも
は誰ても信心の篤いキリスト信者がせねばならんやうに自分を碑様にお任せしようとは決して思
を
こ ㎞ 。2㎞よ、ドは)は )、 も ㎞) 、こら 蛇
ひません。さうする代りにあの人達は、自分の愛して居る婦人がたに、まるてその婦人がたが碑
じ ぶん み まか わたし
・・ い、 c き
様ててもあるやうに、眞心をこめてうや〜しく、自分の身を任せますな。それはどうも私には
れ おも
邪宗臭いやうに思はれますがな。』
こた や
『いやもし、 とドン・キホーテは答へた、『それはどんなことがあつても止めるわけにはなりませ
む な せ む は
A) & ゃ シミ 3に し
ん。またさうせなんだら武者修業者は指庁されますわい。何故といへば、武者修業者が方に晴れ
た ち うち と め
お :、 に ) #。、 ドト、ダ む
の
、
の太刀打に取りか、らうとする時に、その前に自分の愛する婦人が居るならば、必ずその眼を婦
人。
ー
こ ノこ
の方へ、これから取りか 、る危ぶない戦の間中、われに恵みをたれ護りたまへと願ふ
む た きくち なか
やさしく、いとしらしく向けるべきものちや。そしてたとひ誰れも聞いてをらずとも、口の中て
に、 い心 、 はじ) まか 、 比 しさ *
何か言うて、眞心をさ、げてわが身をその婦人に任さにやならん。そしてかういふ先例は歴史の
もつ す
、小 -
い 、 、 ● ド「:
中に数へ切れぬほどあるのちや。ちやがこれを以て直ぐさま、騎士たちが碑にわが身を推撃する
なぜ し あひ ちひだ
さ お* ● ㎞ に
ことをせぬのちやと思うてはならぬ。何故といへば、その仕合をしてをる間に、紳様に斬るゆと
f53
りも折もあらうからちや。』
なに ふ たびびと まを
㎞
も、慰はやはりどうも健やら船に ㎞ ちかねます。」とその艦 人は奮へた、 と明 、 *
いざまだ ん〜りやろはう げき
の 交されますな、そして一とことは一とこと、段々雨方て激
まは の か
シ んひ の に C
廻 し、随分廣く野原を駆けまはりますな。さうなるともう
ご か よう あう あ
から 幕 らに駆け寄って撃ち合ひますな、そしてその撃ち合ひ
㎞ し あひ P たいていかたはう
を推撃いたしますな。そしてこの仕合のお仕舞ひは、大抵片方、
とほうまこし うへ あひ て はう
腰の上へ おつこちて、またその敵手の方はといふと、
こっ
は わが 撃
とぎ むほんぶん さき わたし こと〜
それに
。
な
が
す
て
番
は
私
、
また
徒としての義務本分のために戯げたらよささうなも カ
は
お
むしやしゆげふしやじ ぶん すみきよこ ふじん
ま
●
くの武者修シに印分を龍撃するための御婦人が布るといふわ け てもなからうと思ひますがな。
しや みな みなこひ を
武者修業者の皆が皆隷しても居りませんからな。』
なことはありません、 とドン・キホーチは言った、眠ふ癖人を有
ほし し も かくじつ
そら ぼ ) % に さ &A
あるといふことは、空に星のあるのと同様に、自然な持ち前のことなのちや。確質なところが、
い かものが ョ % せい㎞) はい ー%㎞ き e
如何なる物語ても情事のない武者修業者の出て来る物語といふものはあるものてない。そしてそ
み
り いう
*
じやっ わ
●A ㎞) 、 も
はに ら
-
まこ シ
の理由は節電ちや、情事がなうては正統の騎士てない、庶出のものと見られるちゃ。所請騎士道
かべ こい こ み
じゃなさい
* 主に、 *
もの と ・C・
の城塞へ、門口からてなくて 取り夜盗のやうに壁を乗り越えて入り込んだ奴ちやと見られる
のちや。』
し わたし おは ち わたし
え ゅらさらき
* *> * & *- * *
『さうかも知れませんが、私の豊え違ひてなければ、私はいつか、あの勇壮なゴールのァマディ
とくさ つ ご ひとり
シやっだいじ ぶん すみきよ
婦人
スのシのドン・ガラオルは、自分を龍撃すべき特㎞の御婦人を『人も有って居らなんだといふ 海州
よ ひと そ んけい
お☆ * )
ことを譲んだやうに思ひますよ。それてもやはりあの人は、奪敬もせらるれば、またなか〜剛
さうな だか き したびびとい
拒な名 い騎士てこさりましたなア 」とその旅人は書 つた。
たいこた びき つばめ なつ
- こ
それに封してわがドン・キホーテは答へた、『もし、たった、一匹の燕ては夏にはなりませんぞ。
し を うへ し
し ひとし なか〜ふか こひ
また
は つしやき -
t」に* * さ, )*
者はあの騎士が人知れず中々深い緑をしたことを知って居りますぞ。その上に、自
おさ
分。
こひひと うまく せ
● す 、、ひい 、 ここと〜
が 好きと思うた人を 悪く隷す みる の人の生れつきの癖て、それを抑へることが出
し ぶん ひと %,
ま o *A)*
い、 っ aと ふし
だのちや。ちやが、とにかく、あの人にも自分の意中の人とするたった一人の つ
ふじん たい ひとしげん〜
し こくめいは〜 。旧
155
ん年ハ
三極駅自ちや、その婦人に封して、あの人はなか〜〜繁々とまたなか〜
〜ち - ピ
な を
759
て居ったのちゃ といふのは、あの人は無mな騎士ちゃといふことを自慢にして居ったからちゃ 」
むしゃし ゆ げふこひ を と ぜ ひかんえう あなたさま や は
『ては、どの武者修業も隷をして居るといふ事が是非肝要なことてすなら、貴方様も、矢張りそ
なか ますみりやっ たび
のお仲間てみられますからには、さうちやと推量してもよろしいわけてこざいますな、 とその旅
さま むくちこ し まん
方様があのトン・ガラオルのやうに無口 ちやといふことを御自慢にな
みん しう わたし じ ぶん な まへ しゃらけんめい ねが まを
皆なの衆と私の自分の名前にかけまして一生懸命にお願ひ申しますか
な
みい きい -
せつしやかた っか
*>
い溜息をついて、そして言った、『抽者がその方に仕へて
*
こと せ けん しらし 、 今つく せつしや
は -
といふ事が世間に知れるのをば、抽者の美しい相手方が喜ばれるかどうか、抽者 よ 、g 1二
き たい こた でき な
- シだいシ *
ませんのちや。た ド、それ程鄭重にお聞き下さるところに封して、お答への出来るのは、その名
まへきやなこく そん み ぶん よ
前はドゥルシネア。その郷國はラマンチァ の 一村、エル・トボソー、またその身分は、 わが女王な
-
㎞、び 、 、:)が ㎞) e シよ">説い。
り思ひ人ちやから、まづ少くも姫宮の身分てなうてはならぬ。そしてその美貌は 以上ちや、
しんし じん
ふ し めい あ よ な 〜う
シ
といふのは、あの婦人には、詩
*
ダイ
敷賞することが出来るばかりて、とてもものに準へ比べることなどは出来ぬやうなものちや。と、
抽者は思うても居るし想像しても居る次第ちや。
たんしゃな
せつしや
よっ
* うとく
さ
レルダ 。
% ルレレア
フウアラ
も
グ、
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う 家、もしくばポルテュガルのメネセ家からてもない
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けけつとうきん せい まさ きた じ
トボッ家から出たものて、その血統は、近世のてはあるが、将に来るべき時代
J
ゆ
い
● ●
か はなはだ き
そしてその山羊飼ひどもや羊飼ひどもさへも、ドン・キホーテが如何に「基「しく 正気を鍵れ
*
ほと ● ● さ * ひ がお し とき
* *
るかを認めた。サンチョー・パンザだけは、その人柄も知ってみるしまたそれの生れた時か
じ ぶん しゅ しんい 送 こと
おもたせ
●**- うし
かれん
ってみるのて、自分の主人の言ふことを最だと思った。そして彼が 少とも信ずるに困難を既じ
こと くわん
た事とい へ ば、た ド
こくらす 。 ま{ なっみゃ い
*ん
はト*ッの 近くに住んてるたけれども さういふ名前も、またさういふ㎞も、慰だ能て知る かれ ら ふう はな
・8 ㎞ か
ころがなかったからてある。さて彼等はかういふ風に話し
に話しなが ら進んて行った。折しもつの部
やま はぎは にメばか ひつじ か み か は
* 2㎞ *
こ ゃ〜 * A お、 *
わか
タ』
い山の峡の小径を、二十人許りの羊飼ひが、皆んな黒い羊の毛衣を着て これは後て分つたのだ
いちみ きつく はなわ いた、 お **
が、あるものは水松て、またあるものはサイプレスの樹て作った花環を戴いて、降りて来るのを
みうきち にん ひじやっ はな こえだ おほ くわん かみ
見た。その中の六人は非常にさま〜の花や小枝て厳はれた棺を昇ついてみた。それを見とめて
ひとり や き かい **
ひと
し、がい か * ゆ
一人の山羊飼ひは言った、『あすこへ来るのはクリソストムの死骸を昇ついてをる人たちてすよ。
やまね
ひい 、 、がい % チュ ・ C ●
かう
そしてあの山の根っこが、それ、あの人が死骸を埋めろと遺言した場所てすよ。』そこて一行はそ
声 、 っ とき むか ㎞っ、、 ち
《
の場所に達しようと急いだ。そしてそこに着いた時は、もう同ふの連中は棺を地べた おろして
にん うち
ほ ひと〜
C
㎞ * ㎞ 、 シ・ * いは 正 ㎞ o ㎞の が
みた。その中の四人は、鋭い鶴魔て堅い岩の側に墓穴を掘って居つたの人々は互ひに町噂
あいざつかは っ ひとん〜 くわん み *ら
に挨拶を換した。そしてそれから、ドン・キホーテとその連れの人々は、棺をよく見ようと近づい
なかばな かざ ひっじ か きもの き
ひる・ ● さ
た。するとその中には、さま〜の花て飾られた、羊飼ひの着物を着た死骸があった。それはど
、かつかう はな
みき
恥を 基 や 、 ない ● * ぜかば 3 ・ )
う見ても三十格好の年配て、死んてみながらも、その生前には秀てた顔だちや勇ましく花やかな容 -
す ひい あら
159
-
し がい すうさつ しよせき
c )H比 * お、
子の人てあったことを現はしてみた。死骸のぐるりの棺の内側には、数冊の書籍と、開かれたり
Cシ か * こし がい み ひと〜
む はか ぬか ゆ
160
) *
巻かれたりした数種の書きものが横たはつてみた。死骸を見てみる人々も、基穴を掘つてみる者
ら た もの ら ァ、 いやうちんも〜 まも くわえ かつ
等も、またそこにみたその他の者等も、皆んな異様の沈獣を守つてみたが、とう〜棺を昇いデ
* ひとり た ひとり はな ほとけ
まへ ゆみこん うち い
来たうちの 一人が他の 一人に話しかけた、『アムプロジオさん、お前さんは故人の遺言の中に言ひ
お こと すんぶんたが ま もしんばいこ こ
置いた事は寸分違はぬやうに守らにやならんと心配してみなさるによって、比虜がクリッストム
い ば しよ きっ み
さんの言うたその場所だかどうか、よう気を附けて見なされよ。』
こ ここたこ こわし か あい ともだち いく ど
『比虜がさうちやよ、』とアムプロジオは答へた、『比虜てな、私の可愛さうなこの友達は、幾度も
-
はし ぶん ふ し あははなし ひと わ はな
。ミ
自分の不仕合せの話をしてきかしたんちやからな。あの人が私にした話しちやと、あの人があの
-
にんげん をんてき はしこみ こ こ こ こ はし ひと
間の怨敵めを初めて見たのは、比虜ちやつたさうてすよ。そしてまた比虜て初めてあの人は、
こ しか りつ ば じ ぶん をえな う あ
「心 『 Q、シ * 丁
あの一心を打ち込んだ、耐も立派な自分の燃い眠ひをあの女に打ち明け たのてすよ。そしてとう
は っ ひとき おほづめ
*A ひ ㎞ * )*比 自
〜マルセラがあの人に悪口を言うて弾ね付けて、あの人の気の毒な一生の悲劇を大詰へ持つて
** こ こ ひと ほどおほふ し あは き ねん たこ みらい
来ることになつたのも、比虜てすよ。あの人はあれ程大きな不仕合せの記念の貸めに比虜て未来
シ3)シ) 、・シ や c
永代の忘却の臓腕の中へ葬られたいと思ったのてすよ。』それからアムブロジオは ドシ・キホーテ
シびふ なほ い だ あなた あなた どうしゃろ め ちつ ごらん
こ K
可 *A * *A*A a-
と 人たちに師き直って書ひ世した、シがた、シがたが陣艦の眼を吸て離 になってをるそ
し がい
A
とみ ばくだい わ まあた *、 ここ いこん・
えい こん
*
やど
・
の 死骸 こそは、 『 A
えり 、, わ
*その常の変大なる分け前を興へて下された薬魂の宿り家てありました。その
* さい お
死骸こそは、あの才気に も
いうじやら お ふ
も A * *
しとり
。 は不死のシの如く、 寛大なること眠 りなく、荘重
、荘 げ
よっgン
ず、
かさうmよラ
い せん **
て ● こい
言にして言へば、 善を組み立てる 一 凱のもの
記き
リ
朽繋
間
の
骸。 貴あ 憶
し
な
ら
め
方競 は
*
が
>
覧
な
死し に
だ
い
いた か *も
『貴方はその書きものをその提
づ
ひい ) おさん れっ かう
T67
* 事
てきたう 指闘する人の遺言を質行す
●
いことても適常なことてもありませんからな た
ひと ゆみこん うら のこ いっ しっかう ゆる
しんせい
I62
あの碑聖なマンチャの人の遺言の中に遺 した言ひ附けを、質行することを許したとしても、それ
だ あ なた ともだち し がい
かなはぬことといふべきてせう。そこて、アムブロジォさん、貴方はそのお友達の死骸
か( ひと) は 浅% ら o ・ ひい
正を 心忘 は
大地に騎されても、あの人の書き物を酒滅に騎してはなりませんよ。それはな、若しあの人が
た
も*
みのあまりにその遺言をなさつたとすれば、貴方が不道理にもそれに従はれるといふ事は
かいのみ ゆる じゃけん まつだい
し
ん
せ
ミュ
あ
ら
ま
り
か
く
な。さうせずに、この書きものに命を赦して、マルセラの邪怪さを末代ま
・ のちよ なか
い お き けん おもいざ 、 、*
) 、
ても生かして置いて、かういふ危険に陥ることを避けかはすやうにと、この後の世の中の、あら
おとU いま
レミ だ
じつ わたし Bは \ こひ
ゆる男の戒めにしなさるが宜しいのちや。質は私も、こう へ 一緒に来た人たちも、継になやみ、
ともだち はなし き を に
だみたい、 シ ゆなたこ * *
翻腸の思ひをせられたこの貴方のお友達の話はとくに聞いて居りますし、また貴方の御友情や、
りんしう しよ ち を
し
Bい杉 %
このお方の死なれた原因や、その臨終になされた遺言なども承知して居りますのちゃ。さういふ
が しやけん あいじやら あなた こ いうしゃろ あつ
いたましい物語からして、マルセラの邪怪さや、クリッストムの愛情や、また貴方の御友情の厚い -
ほ ひ じゃら みち っ
* 、 ゃA & ● ) * し%㎞ めさ
ことなどがどれ程非常なものてありましたか、それにつけては意馬心猿の目ざす径を幕地に突き
と
す、 ひと〜 は おも
-
うか
*
ゆうべ
進む人々のなれの果てがどんなてありませうか、さういふことも思ひ浮べられますわい。昨夜、
わたし し こと こ こまいさう きものめづ
私どもはクリソストムどのの死なれた事や、比虜に埋葬されることを聞きました。そして物珍ら
か あい -
じゅん ろ すみ はなし き ひ じゃ自 どうしゃろしん うこ
しいやらお呼おさうやらて、順路を捨て、こちらへ参って、お話を聞いて非常に同情心を動かされ
も● ちき〜
みきこ どうじゃ多
㎞。、
きっか おくゃ とい %になったのてこさります。そこてその 順艦と、もし
まを ああら
わたし
*へ こざりませんなら御悔みとを眠しおげて撃はしき
さま
*
わたし
さ
たいといふ私どもの願ひから、アムプロシ
ねが
*。
は や さ *> すくな たし -
* わたし あなた ねが まを
シりますが、いや少くとも死だけは死としてシにお離が服しますか
か や
うち いくまゆ
いた ・
-
-
*
*、その書きものをお焼き捨てなさらずに、その の幾枚かを頂いて行かしてくださりませ。』
ひつじ か へん しま
*
かれ て
・ じ
『てその羊飼ひの返事も得たないて、彼は手を伸ばして、詐
と あ 一番近くにあった書きもの
て
だ - みか
のこ
た丈 や
主む 、
と
シう しかしの薬 を かないゃうに
か なにか -
みた ま す
てあるか見たくて賑らなかったので、シ、その へうだい
っをシ、そしてそのシの駆」とるのを た
はこのシものさ
“のシ にどんなにまでなって座った
な
し
I63 。シんて下さい。シの輸りあがるのを ってを 眠に、 それを
りますからな。』
よろご いた い た き
4
ひ こo ない みなひを
ずん 『喜んてさう致しませう、』とヴィゾルドーは言つた そしてそこに 立つて た人々は 奪しく聞
-
か しう み あつ かれ かうせい つぎ か
きたがってみたのて彼の馬齢に集まった。 そして彼は 高撃てそれを 讃んて、 次のやうに書かれて
)
あるのを知ったのてある。
ひっじ か
う
かばう よ ま *う
第十四章 * こと さう にふ
シひのシびその他のシ 入
してある。
クリッストムの歌
なしひだけ む じ ひきび
次が暴虐の無慈悲なる厳しさを
ことば ことばく に く に った
國語より國語へ異邦より異邦へ博へよと
む じ ひみ ねが ゆみ
無慈悲にもおん身の願ふが故に
まつ ち こく し せま
われは量 その 「地獄」 に強ひ追つて
いた むね か なげしら か
深
わ く%し なれ
I65 ありとある我が苦みと次がしわざ
おが いつと
まざ〜と描き出てんと努むるなれば
にん Fやっ
I60
寸
*断せるわが九腸よりは
㎞ っ
いやまさる苦みを受けん。
し
ん
平
美音にとはいはず、
だされし
さうおん
の騒音に、
に刺を植る んがために。
し ほ たけ おほかみ あら
め
子の呪えこる 、恨 き 狼。の暴き喩き、
へび しつ〜 なこ%
ご
*7 つ 蛇のおそろしき 叱々の鳴き撃も、
ものすご さけ
も知らぬ妖怪の腕漢き叫びも
てう よ からすこる
浅 ㎞
兆を呼ぶ鳥の撃も、 息みなき海と
だ、か あらし から な
めき闘ふ嵐の空鳴り も、
た、 を らし
ち林されたる牡牛の
く つうに
娯まれたる ㎞の悲しき蹴も、
ち こく ものすこ がつ ろ き ひ あい どうこく
地獄の物凄き合唱より来たる悲哀の働果も
おん ぐわち〜 う
た 、一音に轟々と打ちまじり
ことう 〜 たましひなげ きたす
番 くわが 魂 の敷きを来たり助けよ、
こと あたら りつ ゆえ
わが苦しみの如きは新しき律の歌を求むるが故に。
きらき なみ
「父なるタナホス」㎞の浪うつところにも、
か たきし
織概立ちしげるべティス㎞影岸べにも
、さうおん ひゃき 、きこ
その騒音の除響は聞えざらん。
なげいほぼ むか あるひ ふみ ほら なか
わが敷きは魔に向ひ、或は深き洞の中に
いのみ したいのお ことば つた
なき舌により命ある言葉もて博へられん。
しんせき につミお多 た おと
日光も絶えて音づれぬ
さび はま
に、洪しき濱べに、
ん
く
巫67
また緩々たるナイルの瀧れに はる、
Jóg
い
わ 比? わ た 毒密
*つ が、類露 が、と、吹*
# な 悲答 ひ' &
き。し を、経
運。 淡* み は。獣。
& が の 人% の
け、無* す。跡書 群。
そ 情影 原”、遠# の
愛
2。途燃 と き、間器
じ。\
反乏 酷 た 荒残 に
響* を る 室零 こ
; あ
を 偉2 畳# の そ
世* へ
界燃
束露 地*
な な
*
ほ の き り
弘2 反を と
霧 き 響* も
に は
巻
疑盗 逢*
ねたみ * じき
棄す 地* た
)
タ
れ 鈴ょ か
ひ き娘%とさげすみとの駆館となりっ ながらふ、
くる こと ね さい
ふ なきに苦しむ如く、シにも新資まれっ、
亡*
げ *>
むね ほのぼ
まミ }
他ら 棄てられて、わが胸の炎を焦がすにまかせて。
な やうついうつら%
かくわれは悩みてあれど、その鬱豪を貫きて
ひ こ
院・ の 後 あしき
われを喜ばしむべき希望の線光だに来ず。
せつばう * ま まう
われもまた絶望してそを待ち設けず。
かへ いかなすが
却りて癒ゆるなき悲しみ に絶りつ 、
のぞみ とこしへ す
あらゆる希望をば永久にふり棄つるなり。
おそ のぞみ う *
怖れあるところに希望のあり得べしや?
%、 いしづみ
怖れの 礎 いや堅き時、希望全からんや?
まなご ねたみ むか と
われは眼を嫉妬に向ひて閉づ べきか
も、ち こ、ろ いた で あら
手
よしやそが百千の心の痛手より現はる、 とも。
Zt;9
さげすみはその覆面を除りー、っれなき鍵化なるかなーー
I70
。
あ
よ> 誰* う
れ る
あ
ら
言い 固数 自ら は 我露 倉た し か は ゆ
釜 あ し る
数
盤 く き 疑ぎ
自盤の。我; を ま 真塁 念党 、
で 理* は
な
も は 確笠
不。 信露 か
マ 信 り と
を な
# 歪 叫語 面 り
ば 愛。
も ざ
鎮 ら
ん
; 接
?
慈
こ
警
みなか おと ニ、A やど
うるはしきその身の中に、劣らぬうるはしき心を宿せり、
か れ っれ とが ほか
A * *
彼女の情なさはわが各に外ならず
こひびと おく いた とく こひ
鍵 人が送る痛みの徳により、獄こそは
ちから リや コ ど をご
やさしき権力もてその領土を治めんと。
もと
* 、長 、シ * *
かくも、自ら慰めつ、痛ききづなの下にありて
か れ た お
彼女がさげすみの貸めに歴しすくめられにし、
あさ いのち かけら す へ
浅ましき生命の砕片を擦り耗らしつ 、、
たましひる ふか あた
わが 魂 とわが身とを吹く風にわれは興へん、
さいはひか、リ え のぞ すべ た は
やがて天顧の冠を得ん望みも凡て絶え果て、。
な われ わいと よ
次がつれなさこそ我をして、我が厩ふものうき世を
シ も と
去らしむる原因とはなり つれ、
きずつ むね なれ し
この傷ける胸によりても次は知らん
ないけにえ
われいかにす、みて次が犠牲となりしかを、
ひと なみだ あた ひし
I7I
たとひ一 つゆの涙には債すとも、わが死をして
『 シ シ
772
な なに やど
、 * ㎞ い
滋が晴れやかなる眼に宿る青空をな曇らせそ。
ミ C: つみ つぐな
わが心を次が餌食となしたる罪の償ひは
なにひと な
仰 一 っ次れにもとめはすまじ。
むし な はな な
まわら 3
いな寧ろ次が笑ひの花やかに鳴りひゞきて
し なれ うたげ し
わが死は次の響宴なりと知らしめよ。
なれ い
ひら ば
か
にかく言ふ我が愚かさよー
か
なれ ひか
われは知れり、わが時ならぬ死の激が光りを拒さんことを
ならく、そこ
あ、早や時は泰ぬ、奈落の魔ひとり
こ
*
タンタ シリシャ碑話に出るリデア王、不行 *
かはけるタンタルス㎞よ来よ
たシジ ㎞シ、も眠シり宝を叱 ミ 、
またシジラス㎞、も無慈悲の石を押しあげて来よ
さ
ダ ●
はげたか こ
ラィラィウス㎞、も九鷹と、もに来よ、
-
こ
う =
また火車もてイキシオン㎞も来よ。
き を や くるしみ しまい
来たれ、小止みなき勢苦の姉妹㎞も、
シて の魔に の〜 たセr ビにラ
かくて(かる垂命が絶望にさ、ぐべきものならば)
しら
そのいと深き離べもてその悲しき席ひの歌を
けうかたびら し がい
㎞をも離ふにおよばぬ死修の上に唱へょかし
みつ あだま かどもり
三つの頭の門衛㎞をして、また
き くわい こ
ち こく ら
地獄のあらゆる奇怪なる子等をして
ものがな がつしやら くは
その物悲しき合唱に加はらしめよ。
し こひびと とむら おも
死ぬる線人にこれよりふさはしき葬ひはあるべしとも思はれず。
み むね
シ ぬ *
歌
望の歌よ、おん身この悲しめる胸より
なげ
いう 、わ㎞ひ o
世てたる上はな敷きそよ。わが 顧 は
なれ う みなもと さち
次を生むべき 源 に幸をもたらせり。
なか お ざ
* シ ㎞
されば墓穴の中にてさへ悲しみを逐ひ去れかし。
う』。 ひとん〜 かっさい はくもっ注 て
-
この「クリッストムの歌」は歌く人々の喝采を購したのてある。光もそのシ者は、クリッス
ス
な
う うち しっと じやすお すがだ み
3
イ
ァュ トムがその歌の中て、 嫉妬や邪推や姿を見 せぬことやを へてみるけれども、それは
ま>
マルセラ
歌 はUやと
あ
し
ふ
を
ま
●
て噂するマルセラの婦徳といふものは、そのまうて揺ぎはしません。そして猫みの眼て見たとて、
-
も見つけ出すわけにはゆくまいしまた見つけ出すことも出来ませんよ。』
像
継
や
の
の書きものを讃まうとした時に、不思議な 幻 が (と見えたのだが
こり穴ちるめと
む
讃
は
、
来
あ止れ
て
の
即た
墓。
が
等
掘彼
を なに
情
は
婦人
あの
高
位
気
稲
非
し
下
を
人
に
の
、
こと
のむ
い
常 こどく
や
の
ら
が
し
ろ
怖
ひに
、
悩
を
クリッストム
い
う
さ
。
た
まし
か
す
て
わけ
世間 と て
う
れ
め
ふ
ら け が
あらゆる
せ
ら
つ
勢
苦
と気
す
は
廻
そ
、
わけ
嫉
の
から
なし
思ひ
邪
や
ま
が
常
本いふ
の
妬
推
る 遠物事
身
すつら
。
よ
す
棄こて
継見
た
あられ
、
は
に
入
滅
を
気らゆる
ざけ
たの
ると
男ての 婦人
離あの
。
よ
世居す
ひ事
習
あの
が
効果
めどうに
わ試
、
てさる間れ の
うと
かのや
うか
ざと が
ます
書申し
時歌
こた
仕、
マ不
は
男
まな
り
を
離れ
から
てルセラ
にはしのい な
合せ 秘密
最
友
亡
の
へ
考 ももっと い の
しムブロジォ
一
ところ
れ
は
思
やう
しない
つ
言
と
こ
ア。
て
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封
に
そ
、 致
る
た
れ 持ルセラい分れつる
を
見
鮮
盤
と
名
あみ美
こ貸
、
自て
聞は
に
噂
マが
た
な
め
へ
控
『そりや全くてす。』とヴィヴルドーは言った。そして彼が 火に入れないて残して置いた今
何
、
はすげ
らはさ
いひみつ
う
ばが
かん
はう
だが
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」
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ほか
め
眼
おま
み
なん
きず
ラはぎき 、は ひつじか をえな 参 いま
美 しさは にまさるほど競しく、㎞ひ のマルセラが現はれたのてある。まて一度もシを み な ひと
み とふ〜 おどお ことば - かのちよっ
み かのちよ
見たことのない人々は、驚いて言葉もなく、彼女を見詰
{ *} た。そして彼女をよく見慣れてみた人
めた
ま ど み ひとん〜 おと 封ビろかのちよ
々も耐
も前に一度も見たことのない人々に劣らず驚かさ れ たのてある、しかしアムブロジォは彼女を
み いふん ぬ おもて あら ことば やま むじゃなれいこく トおいぶっ まへ むぜ ら
見るや否や、 を面に現はして言葉をかけた。『この山の無情冷酷な怪物め、お前の無情のおか
いのち とこ あは もの きずぐち も まへ め まへ ち しほ なが で
げて生命を取られた比の哀れな者の傷日から若しやお前の眼の前て血汐が流れ出はすまいかと、
みき また まへ むじゃなれいょく し わざ み わき
それを見ようとてやって来たのか。又はお前の無情冷酷な仕業を見て喜び騒がうとてやって来た
は ま
また む し ひ だいこ
のか。突は無慈悲な第二のネョ㎞のやうに、そこの高みから、 になったこのお部のョーマの
はい きよみ おろ また まへ かうまん ふかう むすの け ぶん ち、おや
聴をシさうとてか、突お離の敵視ちきなところから、あの不者な難が自分の父悲タルクィシ に き
し がい - うん し がいき
の死骸を踏みつけたやうに、この不運な死修を踏みつけやうとてやって来たのか?何をしに来た
、。C# ェ い ; に)
のか 側をして貰ひたいのか、さつさと言へ。クリッストムの心が生前一度もお前の言ふなり
を をとにし をとに
わし しよっち ㎞
にならなんだことのなかったことは私が承知して居るから、あの男は死んでみても、あの男の友
い みこ まへい もこっ
ひとみ な
て
だちちやと云うて居なさる比の人たち、皆さんに、お前の言ふなりになっ 貰うてやらうわい。』
ま へい き
は
シ 、こ、『こく、うこ
『わたしはお前の言ふやうな、そんなつもりて来はしません。』とマルセラ
*} 答へた、『たド、わた
かば
みた こ じ ぶん かな し とが
I75
しの身を庇ふ貸めに、また御自分らの悲しみやクリッストムの死んだのを、わたしの各になさる
みな あかした き ゆみ
I2 6
●A き
皆さんがどれほど無理かといふことの誇明を立てに来ましたよ。それ故こうに
に御
、
きく だ ひと 身 にと なつとく て ま
*
う聞いて下さるやうに願ひます。物の つ た人さんに眞を納得させるのは、手間もか、 らねば言
ば かずい みなおっ
㎞ ㎞
葉数も入りません。碑様はわたしを、皆さんの仰しゃるところては美しうなさいました。そして
た あなた ニ・ろ 今つく あかた あ
その貸めに貴方がたのお意か
意から てあらうとなからうと、わたしの美しさが貴方がたに わ
み あい むく
させるやうにさせました。そして貴方がたがわたしに見せなさる愛の報いに、わたしは *7
あい ● さま
*
●*Ao
を愛せねばならぬのちやと、貴方がたは言ひもしなされば、せがみもなさいます。わたし 様
くだ まへ ふんべつ うつく あいじゃろ
-
ひ し を
-
C
が下されたもち前の分別て、すべて美しいものは愛情を惹くといふことは知つて居ります。けれ
じ ぶん
* たい B・ ゆ ㎞の ●
ぷよ
い貸めに愛された者が、自分を愛したその者を愛さねば
つつく ひとみにく こと
美しい者を愛する人が醜いといふやうな事もありませう。
みにく わたし みにく
は、7うに ㎞ ぽ ㎞ に
そして醜いのはいやらしいもの故、「お前さんは差 が愛する。私は醜くともお前さんは
-
わたし あい ひじやら はうおた
● ● C ま
&らや
私を愛さねばならぬ」 といふのは非常に分らぬ話てす。けれど雨方とも同じ位の美しさとしまし
●
りや多ばう この おな い なぜ まを
) ●A ● ●
たところて、それだけから雨方の好みが同じてなければならぬとは言はれません。何故と申しま
㎞ ● ㎞・ あいじゃろ
も なかめ
すと
ころと * いしや自 うご ても愛情をおこさせるわけのものてはこざりません・ にはた、脳を ゆるみ を
喜ばせるだけて愛情を動かさ ぬものもあるのてす。 者しどんな
送を聞へるものてあったら、本心はどれをシんてよいかずに、あちこちとばんやり態ひがき
ませう。美しい シりなくあるゃうに、人の好みも数限りなくなければなりません。そして
ほんた あい い わ
うし
で まき を ゆ ぶん ご・あ
本常の愛といふものは幾人にも分けたりは出来ぬものと聞いて居ります。それ艇自分の心からの
し e しんとほ
*のて、強ひるわけには行かんものてせう。もしわたしの信ずる通りに、これがさういふものとし
なん あい おつ ほか なん わ けむ り
わ
たら、何て貴方がたは、わたしを愛すると仰しやるより外に何の理由もないのに、無理にわたし -
ほんしん ま
き や 、シ } *●
かみ つく
らら
の本心を曲げゃうとお思ひなされますか?い、えーそれてはー碑様がわたしを美しうなされ
かみ さま みにく つく あなた あい くだい
たゃうに、もし碑様がわたしを醜くお作りされたら、貴方がたがわたしを愛して下さらぬと云う
〜 ち
もうつミ
て、わたしは愚痴をこぼしてもよろしいてせうか!それにまた、わたしの有つてみます美しさは、
じ ぶん えら おば を くだ ど
わたしが自分て撰 んだものてはないといふことを、豊えて居つて下さいませ。何んなものにも
よ この みさま なさ
むか ラつミ くだ
せよ。わたしが願ひもせねば揮り好みもせぬのに碑様のお慈けから、この美しさを下されたのて
なむし どく ひところ どく し ぜん 廷ジ 、 *
す。あの頼だとて、毒て人を殺したりしはしますけれど、その毒は自然から授かったものてすか
ど〜 も を け
あた おな
〜』 む
ら、毒を有って居るからとて責めるには常りません。それと同じく、わたしも美しいからとて悪
い はず するど やいま
はじ% ) ェ で、
く言はれる答はありません。たしなみある婦人の美しさは遠くにある火か、または鋭い双のやう
人。
あま ちか
f77
き めい
お
い
、
ェ
は
なものてこざいます。除り近くへ来な たちを焼きもせねば、切りもしません。名誉と徳とは
-
』
ヒ・ろ かぎり から だ き ろつんっうよう
改り も
それ
て
飾
の
心
は
鶴
身
、
ば
なく
そ 利
つ、 *
松 *7 とひ美しうても、美しいとして通用する権利を持ちません。け
美
・A ことさ ゆか ふと〜
*}
*
れど若しっ ましやかといふも カ
心意 にも事艦にも残更ら慮しさや風情を添へる船徳の
添 「って
%じ
ミ
らく
はじない
ぶた
し
ろん
とく
うつく あい
わ
は
人
なら
あります
*
}
」
、
、美しさの貸めに愛せられる婦 、ほんの自分の快楽の貸めばかりにその徳を失
せいこん かぎ つく ほね を をとご まんぞく た なん わか
はせようと精根の限りを霊して骨折る男を満足させる貸めに、何てそれと別れてしまはねばなら
の うま の くこっ の はら さび
ぬのてせう?わたしは伸び〜と生れました。そして伸び〜と暮したいために野原の寂しさを
えら やま〜 き ざとも を がは みか 、み
撃びました。山々の木々はわたしのお友だちて、小冊の激んだ水はわたしの鉱てす。そしてわた
とほ は
しは本や水にわたしの思ひゃ属艦を知らせます。わたしは避くに離れた火、脳へ歌かれた巫てす
よ わたしは自分の妻を見せた貸めに、藤の心を燃やさせた人たちをば、シて臨しはしませんて
した、そしてその人たちの片思ひがもしゃのシにつながれてをるならば、 1そしてわたしは
クリッストムにも他の誰れにもシなんそは興へはしませなんだがー誰れが死んだとてわたし
のしわざちゃと言はれる磐はありません。何故と出せば、あの人を殺したのはわたしのシ艦と
いふよりもあの人の弾盤一途のせいなのてす。またクリッストムの離ひは並 なものてあったと
こと ゆみ が たが
いふ事 や、それ 故 わたしはその 離ひに従はねばならぬのちゃ
といふ事が、 わたしへ の 『つの密
めにされるなら、 いま まい
わたしはお答へ眠します、 シ カ
**の人の の循られてるこの撃弱て、
』-ーj ーー
*シ、シうとシ***
と ぐら この
みき
て発らすつもりといふことも、きたこの実地ばかりがわたしの郷り暮しの撃質とわだしの しさ
え もの たの -
うう ひとつ
の獲物とを享け楽しむことてあらうといふこともあの人に告げました。この打ちあけた暁
*>、。
ドは、 ほ * はふ
%
きながら、若しあの人が自ら好んて望みのないところに執念し逆風に舵を進めたのなら、自分か
㎞)は しづ なん まん ひと
ふれ い、 く
ら腕情の淵瀬に沈まれること、なるに何の不思議がありませう? 萬一わたしがあの人をそ、のか
●
うそ ひと よろこ
*> * ●
したとすれば、わたしは嘘つきといふことになりませう。もしわたしがあの人を喜ばせたとすれ
ば
し ぶん ほんたうけっ
しんこ めざそむひといなし
ま
ば、わたしは自分の本常の決心や 志 しに背いたことをしたことになりませう。あの人は戒めを
い ち は にく を
- い、 ばわ低 みな かんが こらん
聴き入れずに意地を張りました。僧まれては居らぬのに絶望しました。サア皆さん考へて御覧な
ひと 〜る とが だう り
%は
さい、あの人の苦しみをわたしの科にするといふことは、これても道理あることてせうか。敷さ
ひと ぐ ち まを のぞみ お
絶宰 れ
む だ ひと
た人なら思痴も申しませう。わたしが希望をそうのかして置いて、それが無駄になった人なら
ばうまど ひと うね 、 ミ ひ
望もしませう。わたしが惑はす人なら自惚れもするてせう。わたしが受け
し まん なん やくそく なにひと だままど フ い
自慢もしませう。けれどわたしが、何の約束もせず、何一つ敷しもせず、また惑はしも受け入れ
ひと はくじゃな ひところ いや
停め ●
もせぬ人が、わたしを薄情もの、人殺しのとはいはれますまい。わたしが否ても鷹ても愛さねば
Q かみさま み に、多 この
%、 にみ
ァ
ならぬといふことまても、碑様の御意にはありません。それにわたしのすき好みて緑をさせよう
む だ
ISO
方を馬鹿にしたり一方を 弄 んだりもしません。こうらの村々の娘の羊飼ひたちと慎ましやかに
話しをするのや、自分の山羊の世話をするのがわたしの楽みてございます。わたしの願ひはこの
ばうば
はなじ
すか
そら
と
み
まも
たよ
し
しか
て惚れるさみ
、
ざいます
そ
が
魂
によって
住
原始
す
て
の
ふ
通
へ こ
れ
の
ミ
うつ
と
高い
、
がら
は 武ホーテ
が
我
ふ應め
ドしする
て
へ
考
と
だ
曾
キ機
掛・
を
手
に
欄
の
剣
、
は
な
士道けンいさ用 これ
あたれっ 附
様子
らしい
思ふ
うと
行か
そいて
。
また
、
て
見
貸
ふ
救
を
等
女
虜
苦しめる
悩み
こそ いからと女着いみ分たらひとん〜じぶきつ、いばんめいとんちゃく
傷
め
自貸
ー
は
聞人々
今
が
包等
なた
頓飾り
も
に
彼言明
、
あなく
の かた
ずよう
音のまんつざち
か
みれやかいら女るた こと
、
ま
した
あぼんやり
彼て
ー
は
に
中
か晴。
眼
難な
し
敵
た
され
射出
の
矢 つして
入
へ
そ
。
行っ
合
居
人
た
彼
皆
、
は
し
美
劣
も
分
ず
あ
心の
威
にて
こ
せ
々
女
さ
ら
別
る
低
は
&
み
%いみ
ひは
〜
あとい
美
の
見空
に
た 限
て
山々 しま
こ
す
眠
を
「
取は
に
人
の
別
突
、
ねば
もせ
し
も
こと
ま
。
せんとも
わり入る
たし
ま
た の
し
らた
ひ
強
、
す
て
音曲
少なのは
わ好こと
。
ん
愛ませ
を
語
は
み
慣れるしみき
たし
如何なる
『 うす
とみな
すを
ら
おもや
ゆ るく
くた
や め
o
*
終もぐい女っ
ひ
彼かう
に
ず
た
得
も
へ
答
言
向一
を
う
同
直は
、
最て
近く
中
の
繁み
深い
ん
に
か今
*つみ
く よう
おう
わ
う
だ
し
ぶ
け
が
いかん
か
て
くわん
き
つか
かぎ
たもみ
に まよ 、
に
a
こ
か
る
たかこ
さけ -
-こん
い
は
をむか
ちなか
の
か
むす
しげ
ちか すじ
この
すこ
いう
し
居ります
られ
。
越ます
を
山
ひ
願
その
さもし
こて
ふ
あよ
そが
、
なら
してとまえり
れは
あらう
門地
身分
た
兄
一
敢
、
つ
を
後
の
マルセラ
美しき
あの
とも
な
は
て り
け
やま
を
も
ぶん
はミン
ひまた
っ
べと
ひとり
とい
もてあそ
や ぎせ
わたのし
ちが
の
か
なか
はめ
ていい
や
ただよき
-
と
ああ
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むら〜
むすめ
ひっしかつ・し
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勝 経
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別 や 暮 歪
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生前は彼羊飼ひの若者たり
し に え
㎞&
死しては侮蔑の犠牲となりぬ。
かれ せつばう しづ をえな
彼を絶望に沈めし女は
おメ し せ らおは
恩知らず、無情、洞郷にして麗しかりき。
こひ かた
* お% 、 論
さて 「 緑」 はその女を己が味方とし
もつ おの し
* %㎞ ひる c
以て己が暴虐を魔く布きぬ
ち み てう
ばけ 、、 ) に C こじん いし% の ●
一同は墓の上に花や小枝を澤山撤き散らした。そして皆んな故人の親友だるアムプロジオに用
-
つ ひと おな
# Bゆ o
詞を述べて、別れを告げた。ヴィヴルドーとその伴れの人も同じやうにした。ドン・キホーテもそ
ひと ふたり ふたり
㎞びい Sみつ * c いひい *
の亭主役の人たちと二人の旅人とに別れを告げた。その二人の旅人は ドン・キホーテに セヴィル
こ *ちとほ ど こ
は は接 ほか
べ * * び〜 に
㎞っへ 一緒に来ないか、その地まてはどの通りにもどの隅にも、他の何虜てよりも度々冒険的なこ
こと み し り と ち す・
A%*** ) ●
とが起って来るのて、そんな事を見つけるには、至極便利な土地てあるからと勧めたのてある。
-
かれ ら すめ *らう こく r ぶん かうい し **
こ 、ろざし しや はなし き
ドン・キホーテは彼等の忠告や、自分に好意を示して呉れた 志 を謝した。そして、話に聞けばそ
たひら あた
シむ みこ ㎞〜
こらの山中には追剣強盗が豊つて居るといふから、それを 番 く平げるまては、さし常りセヴィ
おばい いい か せっかく いかうたびびと
み ら
3
Q
ド、 てj “
-
ぐ
ずえ ル へは行かうとも思はず、また行ってはならぬと言った。彼れの折角の意向を見て、旅人等はそ
いま ど つかれ ん わか
*
冠
ァ カ った。そこて今一度別れを告げて、彼等はドン・キホーテに別れ、
かれ らきやう き
の道すがら彼等はドシ・キホーテの狂気と、 もにマルセラとクリ
はなし
-
るん お はう をんなひつじ か
ッストムの話を論じあはずには
には措かなかったのてある。ドン・キホーテの方てはまた、女羊飼ひの
ほ%
、pばら *
じんりよく まを で けっしん
マルセラを悲しに行って、自分が彼 に藍せるだけの霊方を眠し出ようと深心した。しかしなが *
い%っ シ)g お、 ㎞ 、 とほ
が% だ
らこの誠質なる物語の進み行く中に説かれてみるところに従へば、物ことは彼が待ち設けた避り
こ
ものパだp だい へん ) こ をは
には来なかったのてある。この物語の第二篇は比虜て終る。
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仲となしい
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の
ら
浮
や
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シナンテ
よく
り
事
た もさ
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お
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は よい
り
てみる草を喰はせる貸めに解き離しておいて、彼等は鞍嚢をあさつて、主人も従者も何
ちかいり
の
か
がひこ
な
ん
傘つじ
キンチョー
・
サドン
か
は
と
。
た
そ降り
、
馬
嘘
も らばめん 。
ロシナンテ
生
に
一面
つホーテ
して
こら
茂 ほごす
となぬ
時う
数
書
眞
暑い
過みた
虜
共
あ、
て
の
た
強
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誘
を
等
彼
に
やう
してる間らど 切れ
草へうれていの地ながちいこかみはしかたはらくさた に
中
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は
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つ傍
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流れ
そ涼しい
。
た
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堪が
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そろ 見草
時途
二
あず
も
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彼
、付からなたま間やほはうくさおほつじかんつひあげくらかめんらみれ 彼女
揚句
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起させはしないだらうと、 夫に思って、脚索かけるにも及ばぬと思ったのてあった。けれど、
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もの慣ひてあつた。またドン
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も非常によく適して居たのてある
と
ところがロシナンテは、ふと小馬
かんが めす にほか
う 《 ● へいぜい
しy *やも ま
-
“ * 惑 y㎞
いふ考へをおこした。そして牝の匂ひを嗅いだのて平生の行儀作法も 主
すばや だ はし さっそく じ ぶん ぞ め うま
し*受けないて、素選い蹴足てとこ〜と走って行って、シのみを牝駆ともに知 め う まむし ばくさう こい・
としたのてある。しかし牝馬どもはロシナンテよりも寧ろシを姫んだと見えて、難や 獅
も
-
み を か はらお
持てなして、 とう〜見る間に彼れの腹盤を弾き卵り、 つ
あつた。 けれどョシナンテにとって更に手施 か つた
れい み
来き 封
)
#して事らかうら。こぶ
て持ちかけられたロシナンテの無濃を見る
#っ ひっき か
てに根棒㎞を提げて駆けつけ
の 彼露
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*●
て べ
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地べたにうんとへたばるまて殿りちらしたことて あ
差
ら
ど
、 “ まで ばうう この
この時、今逸ョシナシラの棒打ちにされるのを見てみたドン・キホーテとサシチョーとは 試
き
載。
いわし か
せき切ってやって来た。 そしてドン・キホーテはサンチョーに言った、『のうサンチョー、私に
き し うまいや げす げ ら
*#
るところては、この連
* うま e われ *
十てはなうて、生れの魔しい下司下郎どもちや。私がかういふのは
っ
くは はづかし たい し ふくしう
前てョシナシラに加へられた、この『唇「めに獣する然るべき彼壁をする
い でき
然私に加勢が出来るからのことちや。』
しかたきうち でき にん
* うへ わし
ない、何て私らに敵討が出来ませうぞい?あいつらは二十人から上をるとすると、私ら
たり おは かた にん はん らなこた
一人、いや、それどころか大方一人牛位なもんてすによ。』とサンチョーが答へた。
たこたい じゃろ こん けん ぬ
『私は百人に常るのちゃ。」とドン・キホーテは答へた。そしてそれ以上一言も云はずに鄭を扱い
ら ダ
しゆじん て ほん じ うなが
、タニc 、B
等に撃ちか、つた。サシチョーも主人の手本に励まされ促されて、同じくついいた
ひとり うまかた げき く き
。 * ひ ほう
に、ドン・キホーラは一人の馬方に一撃を喰はして、その着てみた楽皮の短上着をあ
に
き とっ どう しか こぐち
ひじん きじ ぶん はう
んぐりと切り開き、同時に肩口にもした、か切りこんだ。ャングア人どもは自分の方がそんなに
おほぜい み ふたり う み
㎞, *
シ む
大勢居るのに、たった二人の男が打ってか、るのを見て、おの〜根棒をとった。そして一人を
まんなか とかこ ひいきば *から な ぐだ ふため だ ち
・ Q ぜいg ㎞
眞中に取り園んて非常な勢ひと力とて殿り出した。質際その一 つ目の打撃てサンチョーを地べた
しゅれん げんき か ひ おな め
」 ●
た
にへたばらせた。またドン・キホーテも、さしもの手練と元気との甲斐もなく、同じ#にあはされ
か
IN了
おジ あが
こ よ、貯 ・セ あし
には *
た。そして偶然にも彼は、倒れたま、まだ起き上らずにみたロシナンテの足もとに側された、こ
-
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で ゃじ に )』 おい うす
* -*
% れに依っても、怒れる野人の手にか、つては、根棒と難もいかに猛烈に打ち据るるかい分るてあら
しん じ ぶん ら しゃ っがいくは み じ ぶん ら に うま
e ● * *A * しれ % ●
う。さて、ャングア人どもは、自分等が傷害を加へたのを見て、一生懸命大急ぎて自分等の荷馬
に お ち ふたり ばうけん とや みき ど〜 ありさま
* ㎞ ● *
なほ さら き
に荷を負はせ、その旅路をつ ゃけて行った。二人の冒険者を見るも気の毒な有様に、また衛更気
どく こ・ろ も うち のこ
の毒な心持ちの中に残して。
じ ぶん
ほ振 しゅじん みみ *から
*A ● ●
も ぬ
サンチョーが先づ正気づいた。そして自分のすぐ側に の居るのを見て、力のない悲しげな
こ桑 よ さま さま
撃て呼びかけた、『ドン・キホーテ様、もし、ドン・キホーテ様!』
い おな きい
『サシチョーや、 どうせうと云ふのちや。』とドン・キホーテもサンチョーと同じく消え入るやう
〜る てう し こた
な苦しげな調子て答へた。
かな
ひま * -
3ろ *A
『叶ふことなら、あの火のやうなブラス %刻㎞「 の妙薬を一日頂きたうござりますが
だんな さま ィ
おほかたくずn き きずき にね 〜じ
な、もし旦那様がこ、に持ってこざるならなア。大方あのお薬は切り傷に利くやうに常の挫けた
きこた
のにも利きませうの。』とサンチョー・パンザは答へた
㎞ぬ% も 封ミ * ・ ほか い
『残念なこっちゃ、あの薬がありさへすりや、何が に要らうぞい。ちやがサシチョー・パシザよ、
私は武者修業の避にかけてお罪こ㎞
に
* 正 B 川 こさ
かけてお前に誓ふぞよ。 -
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ほか む カ
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て い 運が%へ ミ季B
げム
*の手に入れるつもりちや。
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かな
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か 偲りは三北と たぬ座に、 - -
7 -
あの薬を
『、私の手は利かぬや フこ・ト ) こ ) ー
立た
いくか
いわし あし やく おも
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ン・キホーテは言つた。『ちやが幾日したら私らの 足が役に やうになるとお思ひなさりますぞ
こた
い。』 とサンチョーは答へた。
こと いくかわか うき しい
えい
『その事なら幾日やら分りかねると言はに やならん。』と打ちた、かれた騎士ドン・キホーテは 言
わし さい とが しん さつ わけ わし くらおう
* u *A 上
つた、『ちやが私は一切の容を一身に引き受 けるぞよ。その譚は、私のやうに騎士の位を受けなん
いく
ごシこ武 じ e*: 、「ェ 浅 やぶ
毛 :、
だ者等に向つて剣を抜くといふ法はなかつ たのちや。そこて私が武士道の淀を破った罰に、戦さ
かみ ら わし くだ たま
お* Q やシ、 、は 、
の碑はこの懲しめを私に下し給うたこと、 思ふわい。さういふ次第故、のうサンチョー、私がこ
まへい こと あは と
% とく もらわしら ふたり P
れからお前に言ひきかせうとする事をよう曾得して 貰ひたいぞよ。それは私等二人の仕合せに取
なか〜だい し ら わし ら はづかしく は
、
って中々天事なとちやからの それはの、今止のや うな㎞人が私等に 属 めを加へようとするの -
み むか ま わし
* にミ f に *・ B な い
をお前が見てとつたら、お前は私がそいつ らに向うて剣を抜くまて待つとつてはならぬぞよ、私
けつ ま へけん ぬおも ぞんぶん
は決してさうしてはならぬのちやからの。そこてお前が創剣を抜いて、思ふ存分そいつらを懲しめ
も すけ だ ちか せい き し
きれ こうで さ に
てやるのちや、そして若しそいつらの助太 刀や加勢に騎士ても来よったら、私が腕のかぎりお前
かせいう 〜いき っ わし ほど
)
の加勢をしてそいつらを打ち挫くやうに気 を附けようわい。そして私のこの強い腕の力がどれ程
の
まへ おびた。 しるし し』 し よみ ち か あい
膨多しい記跳と誇擁によ つてちやんと 知し とることちや。』ーこの可哀さう
-
ゆう うか ほど うぬぼれ
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勇なビスケイ人に打ち勝つたことからしてこ れ程まてに自惚てみたのてある。
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敷 う ます
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の
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私
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思う
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ま
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き
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等
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私
約、
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貸
等
私
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これ
言
て
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。そこの主にした 暁 には、お前はどうなると眠ふぞい?やれ〜 、う信正
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お前は騎士てもなければ、
おも はづかし
㎞ れっし ぶん み くれ
騎 ㎞ なほ * ゆう き い き
こも 。シず、また
㎞、 * *
のにシして、自分の艦主たるシを弱るたけのシ
しま
込みも有たぬところから それを豪なしにして子ふちやらうぞよ ささ o 峠か 《 にミ ら転 〜
撃 あら の と わうこく
一鶴お前がよう心得ておかね
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新たに乗り取った王國や領地ては、 そこの住民どもの心は新しい ㎞ にい
領主に封して
㎞、 *
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な領主といふものは、よく治めるだけの分腕を へ またどういふ事が降りか、つて来ようとも
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出ては攻め、入つては身を るだけの武勇を有たねばならぬのちや めい
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いま いまわし ら それが肝腎要のことちや 』 ふ をり
㎞ たきい
『そんなら今の今私等に降りか、つたあの騒ぎの折に、 院に
ゆうき 貴方様の言はつしやるやうな分那ちやと
あまごと
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シとか 有ったら減に結構てこざりましたになあ
あは
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シかけて 言いたします、私は議論するよりかェりが映俗ひますわい しに ん
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貴方
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。ますかい、ゃって御覧じろ。それからロシナシチも越してやりませう・おもこいつ
いため み ばん もとおこ
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は、こんな痛い眼を見た一番の 一
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つ ・し やつ わし
定しちゃから、さうしてやるにや常りませんがな。私はロジナ
お*
シラは横みのよい奴て私のやうにおとな し P.」
いとばかり思うとりましたから、あんなことを仕出か
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私 たら
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そ、
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。
う なきもき
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打
に
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今
は
私
、
やたら
只
倒れ
死
ばかり
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て
の
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やら
たちち峠たざわしいま 承知
かっ
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て
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と
そ自
か。
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目
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つつ
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後
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来
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思
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、
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かい
もの
ますら
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落
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私
今
ひ
つつ
か
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棒
ひどい
あんな
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もの
ざ
ご
て
常
本
は
ふ
云
人
とか
貴
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ます
あ
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悪
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得 る ませ
り
方
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さ
思
ぞ
途
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寄
も
だ
なんと
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従士道
て
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封
に
これ
旦
『
た
へ
答
は
か
武様
が
災難
いふ
て
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牧
の
か
艦
一
、
なら
ます
ざり士
那
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こ かが
上
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布ぶが
肩
お前
い
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は
使
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嵐
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答 しや
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きこた むしゃしゅげふ しゃ ** **
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『これサシチョー、よう聞けよ、」とドン・キホーラは答へた、『武者修業のシは艦㎞の危㎞を ら わう
ま ● むれ ** ㎞い はゃ
家 そく ざ
受けるのちゃ。そして武者修業者等が王となり皇帝となるのは、早かれ避かれ戦座にといふわけ
ゆ そら き し
* Q
がェ 、はれ・ 、 〜 うちみ
には行かぬのちゃ。そのことは、私がすっかり暗んじてをる数多い様々の騎士たちの物語の慰に見
を * いた たごうで ちから いまい かう み き し
のば
えて居るのちや。若しこの痛みさへなければ、 唯腕の力だけて今言うたやうな高位に昇つた騎士
まへ はな えら ひとたち まへ
のことを、こ、てお前に話してやれるのちやがの。その偉うなった人達も、さうならん前にもな
のち いろ〜さま〜 さいなん しん 〜 な そもそ ゆうかん
た後にも、色々様々な災難や辛苦を常甘めたのらや。抑も、 勇敢なるあのゴールのアマディスも
ふ ぐ たいてん あだ しゆきゆら
B おも
いい
かくしつ ていせつ
その不倶戴天の能なる魔法師のアルカラッスの話に陥ったのちゃ。艦態な癒説によれば、その
ま はふし しろ はしら しば うま
●
●
に、 い じゃ う
らき
魔 師はァマディスを生捕って、城の柱に縛りつけて、その馬の手綱て二百以上もびし〜打つ
またすくな けん みあい にん
科 : ひと
*> * *
たといふことちゃ。それから又少からぬ構威ある或る隠れたる一人の作者があるが、その尺は
たいゃうき し
㎞・ け ぶん あし した
㎞ * ㎞な f ●
みきら なか
太陽の騎士はある城内て、自分の足の下にあった陥館におとされ、獅ちこんて見ると撃の時の深
●ななか て あし しばしま -
そ すな
* ● *・ ㎞ほか 毛 .㎞ し
い穴の中て手も足も縛られて了うた。共虜て、灌腸剤といふ、磯や雪水て遊へたものをその騎士
し かほ と めい はた を も とも ひとり けん しゃ
に仕掛けて、殆んど一命を果し了るところちやった。若しその友てある。「人の賢者によってその
き きふ
ば あひす くき どく き し うへ ふかう み
193
危急な場合を救はれなんだら、この気の毒な騎士はこの上もない不華を見たことてあったらう。
わし えら ひと〜 くろし かま ひとたち うち じよく し う
そこて私はさういふ偉い人々とともに苦むのは構はん。 あの人達の愛けた恥辱は私らの愛けるも
-
- - -
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なほ
794
わし し
のよりも尚ひどかったのちやからのう。サンチョーよ、私はお前に知らせて
も あは だうふ おきず なん
惑 は し ㎞ o
に持ち合せて居る道具て負はされた傷といふものは、何の「辱「めをも興へぬものちや。そしてこ
し、あ ひ おきて めいはく き ろく
ェ・ 比、 *
くつ なほ
・ て も あは
のことは試合の抗に明白な言葉て記録してある。例へばちや、若し 靴直し屋がその手に持ち 金
くつがた ほか ひと なぐき ぎれ
シ、 ほのみ * *) *
せてをった靴型て他の人を殿ったとしても、それは木片には相違ないが、さういふ譚からしてそ
なぐ やっ
は ミ #ら う 、 いわし こんど
に さ C 『 ミュ *A
の殿られた奴は棒打ちにされたとは云はれんのちや 私がお前にかう言ふ のは、た ド私らが今度
シ・ らい ゆる わし はづかし た
* うに 、㎞
の喧嘩て打たれたからと言うて、それ故私らが 唇 めを受けたなど、お前が思ひ違ひをせぬ貸め
- ら も ぶ きわし らうた * た
にちや。っまりあいつ等が持つとつた武器は、それてあいつらは私等を打ち叩いたが、あれは只
ら さ * ぼう わし おぼ かぎ なか ひとり ほそ み
* じ
あいっ等の支へ継と云ふだけのものて 私の豊えてをる限りては、 あの中の 一人として細身の剣
● *
つシ たんけん も
も、剣も、短剣も持つてはをらなんだからのう。』
み きは ひま こた わし つるぎ て
『そこまて見極める隙はありやしませなんだよ、』とサンチョーは答へた、『私が鱗に手をかけるか
ら わし め たまあか あし ちから ぬ しま いま む
〜>** ト * *:
かけんかに、あいっ等は、私の眼の玉の明りも足の力も引っこ抜いて子うて、私が今駄とる比虜
わし わし りやらかた ぼう めった な
-
へ私をへたばらせたほどに、私の雨肩ぶしをあの棒て滅多やたらに殿りつけましたぞい。そして
こ こ ばうう はち は ちかんが べっ **
比虜てあの棒打ちが辱ちやろか辱ちやあるまいかと考へるのは別に苦にはなりませんがのう。そ
なぐ いた **
わしかた はら そこ
、
れょりか殿られた痛みが苦になりますわい。どうせこいつア私の肩ぶしにも腹の底にも うんと泌
みこたへて りませうからの。』
とかくわしき き
* ● *』 ● * - *
『鬼にも角にも私の言ふことを聞けよ、のうバンザ。どういふ記憶ても時といふもの、消してく
いたし な
ぬのはないわい。またどういふ痛みても死といふものが無くせぬのはないわい。』とドン・キホ
ーテは言つた。
は
け な とき し まし あは うへ ふ
● P は *A
『また、それを消したり無くしたりするとて時や死を待つ不仕合せより上の不仕合せがござりま
ミュ は) 、 さいなみ たい -
●
すかい?二度分の営薬て癒る位のもんなら、私らの災難も大してひどいもんちやありませんわい
びやっみん けんかうやく * ー
ら もと かた たおし -
なん
いわし
、、*
ちゃが病院一軒の営薬みんなても、私等を元のやうにするにや大方足るまいかと、私ははや何と
き きこた
やら気にか うつて来ましたよ。』と ハンザは答へた。
いよわ うち ちから ひだ わし み
お*
『もうそんなことは言ふな、サンチョー、弱い中から力を引き出せよ。私がさうせうと思うて居
みか あい やっ こん
るゃうにの。そしてロシナンテはどうしてをるか見ようちやないかい。あの可愛さうな奴も、今
ど さいなん さうたう こた
止 に *A く 幸 c
度の災難には相常に割り前を常てがはれて居るらしいからの。』とドン・キホーテが答へた
はむ ふ
圧 ●* ㎞ > Q は 、
『それにや何も不思議はこざりませんさ。あいつも矢張り武者修業てござりますからな。私が不
お* はやめ *)や ザ・ ぬ
思議に思ひますのは、私等がえらい目に逢うたところを私の嘘馬がロ て脱けたことてござりま
I95
すよ。」とサンチョーは答へた。
こらせの て
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私
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むしゃしゅげ ふ たい ご あば おも を
眠るのが武者修業には似合はしいことて、また武者修業はそれを大した仕合せと思うて居るのち
いい
やと言うて。』とパンザが言つた。
-
こた
、シ ま 、ョ c やく 、 、転
『それは診方ない時のことちや、』とドン・キホーテは答へた。『さうてなくば武 業たちが 鍵を
ここと つた ふ しん すここ*ニ し
㎞● シ ㎞
事
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も
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*
してをる時ちや。そして比の事は全く眞質て、現在愛する婦人は少しもそいら ても
ひ て かげ てんこう
たん い じゃっ うち ね いて 、だい* は
* うへ
日に照らされ薩に立ち、あらゆる天候の異常の中に、二年の間も岩の上にじつとしてを
き し なんにん な ま へいは
す
ふやうな騎士が何人もあったのちや。そしてべルテネブロスといふ名前てポブ ル
とき フ* ひとり あ かん
き ふわ
しま シ
た時には、アマデイスもかういふ中の一人てあったのちやーさア、私は除り勘定は確 かてない -
は、う、:し 、 、 )脂・ 3 げら) 、、、シミ )・ ・・シ 。いよ、
から、それが八年の間ちやつたか八ヶ月の間ちやつたかは畳えぬがの。更に角あの人は、オリアナ
ひめ ふ 音よっ からむ わし し と た を こと 撃 くげふ
姫にどういふ御不興を蒙ったのか私は知らぬが、それを解く貸めに共虜に止つて苦業をしたのち
こ はなし や なに ろば
や。ちやがサンチョー、もう比の話は止めよう。 そしてまた何かこの嘘馬にロシナンテのやうな
さいなん うち いそ
災難がふりか、らぬ内に急ぐがよい。』
なきつら はちい たれ
『そんなことにてもなったら泣面に蜂てござりませう。』とサンチョーは言った。そして誰にもせ
じ ぶん き ひと むか べん べん
・ ためいき しいにめ㎞ *
よ自分をこ、まて運れて来た人に師っ て、三十遍の「あ、」と六十遍の溜息と百二十遍の悪口雑言
●
も お まつ すみ の 当から けいれい はん
797
じん
を波らしながら、起きあがつ たが、眞直ぐに身を伸ばす力がなくて、トルコ人の敬濃のやうに
かれ ば くら
f95
まま いたれ ゆろ ろ は
* ● *
を曲げてみた。けれども彼はそのあらゆる痛みを忍んて嘘馬に鞍をおいた。この嘘馬も、この
*
はふ う もらいき、 とほ まよい つぎ
をさせて貰ったのて、柳か遠くへ迷うて行つてみたのてある。サンチョーは次
に
は
ふ へいう
シラを起こした。こいっの方も、若し不平をこはすさへ有ってみたら、きっとその方て
はサンチョーやその主人にひけは取らなかったてあらう。とに角、サンチョーはドン・キホーテを
ろば と
*A * も ㎞) 、㎞) 、シ き
嘘馬にしがみっかせ、ロシナンテを手綱て嘘馬の後に繋ぎ、嘘馬の職継を取って、本街道のあるだ
*
㎞ はうがく
世 * 、 ) 科 、邦の 、騎 を
らうと思はれる方角へい 、加減に進んだ。然るに幸運は彼等の都合をだん〜善い方へ導いて居
: ド、 *: みち むか
●
C ㎞) は
ったのて、まださほど行かないうちに道路が見え出した。そしてその道の向ふに一軒の宿屋が
やど や よろこ
は困つとてあ
えた。その宿屋は、サンチョーには困ったことてありドン・キホーテには喜びてあるが、どうして
しろ い は
* しゆしん やど や
も城てなければならなかった。サシチョーはこれを宿屋だと言ひ張り、また主人は宿屋てはない
い はい なか〜
駐 * ながし * がっ㎞ A え
かれ ら
城てあると言ひ張った。そしてこの言ひ争ひは中々長く績いて、その決着がつかないうちに彼等
-
つ もはや うへるんきう とも
● * 「はい 抵
はもうそこに着いた。そこてサンチョーは最早その上の論争をしないて、馬や嘘馬と共にそこへ
はい
手
入つて行 た
●
D ぶん しろ * おも
-
ャと や なかく ふう と しん し う
●
第十六章 自分て城だと思った宿屋の中て、この工毛 に富める継むのピ に
ふりか 、つたこと。
やど や せよこたふみ たい ●ま
ミシ * *
衛屋の豪主は、ドン・キホーテが撃撃の背に艦徳しに乗せられてをるのを見て、一艦どういふ駆
*が たづ べつ なん こ ひと いは
違ひがあったのかとサンチョーに尋ねた。サシチョーは別に何てもないが、たド比の人が岩から
ころ お すこ あほらばね こた ふつう も
が 、 ●
e シの * ㎞い)
韓げ落ちて少しその助骨を挫いたのだと答へた。その亭主の女房は、こんな商賞の女が普通に有
ちが せいしつ をんなすなほかみうましんせつ こうろ を々な
ってみるのとは違った性質の女てあった。即ちこのお上さんは生れつき親切な心をもつた女て、
た にん なん ぎ どうじゃろ かいはう はじきりゃう
㎞
他人の難儀に同情した。そこて直ぐ様ドン・キホーテの介抱をし始めた。そしてなか〜容色よ
-
じ ぶん わか むすめ かいはう て つだ ほか やど や
㎞じ%
しの自分の若い娘にも、この客人を介抱するのを手博はせた。その外、この宿屋にはアスチュリ
うま むすめ ちよちゆっ を やんな ひら
Q ㎞、 ぼ・ め
ァ生れの娘が女中になって居つた。その女は平べつたい顔て、ひしやげ頭て獅子鼻て、そして目
つて
あま 考やろ ぶ まつだ こ をんなすがたやさ
っかちて、また長い方の中も除り装夫てはなかった。しかし全く比の女の髪の艦しさ
ん
*
た。
き を奪なあ
あた ます
しさき しやく ん
●
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●
シ 環姫を編うてみた。この は頭から足先まてド二尺五寸とはなかつた。そして や、
る りゃっかた
200
20I
ー・パンザは答へ た。
シ』
だんな さま なん おつ をんなき
『この旦那様は何と仰しやりますか?』 とアスチュリア女のマリトルネスが訳いた。
ききまを かた む げ
ーや しあげ
ふさ ㎞ひ また
『ラ・マンチアのドン・キホーテ様と申されて、このお方は武者修業のお 侍 ちや、そして又この
せ かいはじ ふたり ばん ㎞ 、、、“㎞。 こた
世界始まってから二人とないやうな一番えらい 一番強いお 侍 さまちや。』とサンチョーは答へた。
むしゃしゆげ ちよちゆらい
ふさ *
『武者修業て何てござんすかい?』 と女中は言つた。
まへ し せ けんし こた
『お前さんは、それを知らんほど世間知らずかい?』 とサンチョー・パンザは答へた、『よし、それ
むしゃしゅげふ こと い う
い㎞
* #っ
ちや、聴きなされ。武者修業といふものは、二た言て言へば棒打ちにされて、そして皇帝様にな
こんにちせ ばん ふ し あは あ すじ ぶん こ わう
* * *) も ㎞ *
るものて、今日は世界中て一番の不仕合せな貧窮人ちやが、明日はご自分の御家来に二つ三つ王
●まかんむりくだかた
様の 冠 を下さるやうになるお方のことちやよ。』
けつこう だんな さま
-
み まを
『そんなら、あんたはこんな結構な旦那様についとんなさるのに、まアお見かけ申すところては
どはり もこ ざ わけ かみい
郡一 つも有つて御座らんらしいのはどういふ譚てござんすかえ?』 とお上さんは言つた。
たわし
は こ ばうけん さが で
『
そりや、まアだ早やすぎますよ。』とサンチョーは答へた、『まアだ私らが冒険を探しに出かけて
ひつきたさが で
おがらたった 一と月しか経ちませんからの。それにあれを探してもこれに出くはすといふやうなこ
いままで ばうけん い
とになるものちゃから、まだ令海のところちゃ賞隊と云へるやうな事にや 「つも廻り令ひません
し こしゆじん さま き ほ
のす。けれど、私の御主人のドン・キホーテ橋のこの傷が、いや極我がおりなされて、それてやっ
に
㎞ ㎞
あなた
き、
ぎ
う
『
あるじ
ば
し
いう ながめ
ろ
・
こ
せつ い;
まる
、
の
て かみ あらずの従 り
ど
ね
知ませ
情
服美しい
を
者
抽
に
こ人
、
いて
させ
自
私
が
眼
の
御
少女
愛らしい 申して
そだけ
。
そます
が
愛
隷又
を
者
抽
ま控
、
つさせ
名
出その
に
口
は
とせきた従のし かぎ
いのち
せっしゃ
は
いたく
こ
しかしむこ
ぞ
あ何す
話て
来
家
貴か
は
者
抽
。
う
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さ申し
下
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霊
お
が
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御
たれ女しる者、
シしんミ ま
シ
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を
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讃
自
ぬ
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世
と
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ふ
言
こ
の
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さ
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私
、
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ご
て
もの 自ざり
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う
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ふ
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の
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私
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お
下
こ
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ます
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に
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手
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、
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私
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を
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。
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お心
へ
貯
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う
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謝
威
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貴女
そ限り
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た
、
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こ
は
問
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に
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そて
。
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が
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語
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に
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と
こに
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修業
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くは
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こ
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わし
み
しほ
きい
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き
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だ
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こもん
どの
ねこ
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ふことば
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ちあ まを
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ことば き な だい じ ぶん ら み な ひと がら ちが
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204
も
こんな風の言葉は聞き慣れてみないし、第一人間が自分等の見慣れてみる人たちとは柄の違つた
ひと おも かれ み かれ もの〜 じ
のやうに思はれたのて、彼を見つめたま、どぎまぎしてみたのてある。そして彼の物々しい鮮
れいたい の さ あひだ
㎞ ㎞: 3ぼろ o 出い
に封して、安宿風のぞんざいな言葉て挨拶を述べてそこを去った。その間に例のアスチュリア
をんなかいはう をとに しゅじん おとい よう
はサンチョーの介抱をしてやった。この男も主人に劣らずそれが入り用てあつたのてある。
うまかた ばん ちよちゆら あそ て はず をん きゃくじん
比 なび ・ *
しづ
例の馬方はその晩この女中と遊ぶことに手答をきめてみた。そして女の方ても、客人たちが静
うち ひと ねむ カ さがき ぶん ヒ・ろ したが ことば つが
まって家の人たちが眠ったら、彼れを探してやって来て十分にその心に従はうと言葉を番へた
みほきよ をんなしゆるみ やくそく たと ひ もり なか ひとり
てあった。そして噂によるとこの善い女は、かういふ種類の約束をすれば、暇令森の中て 一人の
しよろ こ にん を むす けつ ほ こけだ かのちよ
誇擁人も居らぬところてそれを結んだにせよ、決して反古にはしなかつたさうてある。蓋し彼女
じ ぶん み ぶん ふ しん ひじやら た
比ば・ ド 、 ほ
は自分は身分のある婦人だとて非常にそれを認りにした。そして、自分て書ふ脈ては、不運や不
し あば ため 『 やらがい た やど ゃ ちよちゆっ っと
仕合せの貸にかういふ境涯に立つやうになったのてあるから、 宿屋の女中といふやうな勤めをし
すこ はち おも かたせまみじ ね どこ
てみても少しも恥とは思ってみなかった。ドン・キホーテの堅い、狭い、惨めな、ぐら〜する寝床
こ ほしあか こ まや まんなか と すす そば
は、比の星明りのさし込む腐の眞中の取りつきに据るてあつた。そして、その直ぐ側にサンチョ
し ぶん ね どこ わづ あら こざ まい みやうまう でき
ーは自分の寝床をしっらへた。それは僅かに粗い産一枚と、見たところ半毛て出来たといふより
むし まうふ まい でき み ふた ね どこ むかう愛
いきま - * ●
も寧ろ緑の擦り切れたゾックともいふべき毛布一枚とて出来て居た。この二つの寝床の向ふに馬
さき に や、つ しよいうさ いしゅう き 、
基のがあった。それは先に述べたやうに、荷軟と、彼れの所有してみる最上の二gの騒撃のあり
かけ ぬの でき 勢つお こうまかた ものがり げん・よしや しだが ふ ゆう
つたけの掛布とて出来てみた。光も比の馬方は、この物語の原著者に従へば、アレヴローの富裕
うまかたれん にん つ や いふと さから ば ひき もこ
な馬方連の一人だつたのて、光澤の好い、肥った壮りの騒馬を十二正持つてみた。それから比の
うまかた とく しる かれ 参 とご ひじやっ し
げんちょしゃ
原著者がこの馬方のことを特に記してみるのは、彼がその男を非常によく知ってみたからて、そ
うへ たせうしんるみ あひだがら はなし
の上多少親類の闘糖てあったからだといふ語さへある。それにこのシード・ メット・べネンゼリ
む ぶつ っ ひじやら せんさく せいかく れきし かさ さい
はあらゆる事物に就いて非常な突撃をする正確な歴史家てあったのて、それは、どんな砦細なっ
こと すで き じゆつことがら も〜〜わ てんきは めいは 、
まらない事ても、既に記述された事柄を獣過してしまふことのないといふ獣から極めて明白てあ
しよ しけん そ そうかんりゃく き じゆつ ふ ちうい ぐわんめい あるひむ ち た *っよ
るのて、これは、諸事件を粗初に簡略に記述して、不注意か頑迷か或は無智かの貸めに、その著
しよ しゃ* み まった つば なか のこ お われ〜 は ん あっは あちは
書の正味は全くインキ壺の中へ残して置くところから、吾々に殆どその味ひを味はしめないやう
だう〜 れきし か よろいゆんばう 、 も はちよ し
な磐々たる麗史家の軍しく避撃すべき模範てある「タブランテ・デ・リカモシラシの著 若
はくみ げふ ろくしよもっ ちよしや うへ さいはひ あつかれ らい か
や、トミラス伯㎞。の偉業を録した書物の著者の上に天幅の厚からんことをー・彼等は如何に
せいさい む ぶつ き じゅつ 、み こと
精細にあらゆる事物を記述して居る事ぞ!
うまかた じ ぶん もうま ど みい ど めかひば
それはさておき、馬方は自分の持ち馬どもを一度見に行って、二度目の飼料をやってしまふと
に ぐら う ね しやうちきま かうやく ぬ
205
その酢酸の上に寝そべって、まっ正直なマリトリネスを得ってみた。サンチョーはもう管薬を塗
を ね ねむつとろくこつ
206
いた とき
り終へて風てみた、そして眠らうと努めたけれども肪骨の痛みがそれをさせなかった。その時ド ため ろさ賞
好 ら) おほ 、あ
しづ
ン・キホーラも助骨の痛みの貸めに眼を鬼のやうに大きく開けてみた。 屋 はしんと静まつた。 *}
いりくち まんなか つる とも *ても あか あた み ほ
かい (巧ゆら あか
びき
そして入日の眞中に吊されて獣ってみる燈し火が明りを興へて居る外には家中 に呪り はなかつた 撃
● い きっ いつ
*: 「) 、) * みなもと
のてある。この異様な静けさと、それから何時も我が騎士の心に現れる、彼の不但盆せの 艦。に ところ しる
比 ㎞ が%㎞ 正 ざった き こと っ
㎞ かれ
ほめぼら
*) * か
なった例の澤山の物語の到る虜に記されてある雑多な出来事に就いての考へとが の に任
と はうっ
おも まうさう ごしら
おもき
せて、途方もない、ょくも思ひ付かれたと思はれるやうな妄想を推へあげてしまった。それはか
かれ たか しろ
あな たうちやく おもこ さき の かれ とま
うてあった、彼は或る名高い城に到着したものと思ひ込んだ、(先にも述べたやうに、 彼の泊つた
やど ゃ
かれ め しろ
やど し ていしゆ むすめ じゃらしゆ ひめ
宿屋は彼の目にはすべて城てあったのて)そしてこの宿の亭主の娘は城主の姫てあった、そして
ひめ かれ け」だかものこと こ、ろ ひつ ひかれ こひ おもい こよ ひしぼや あひだ りやっしんし
この姫は、彼の気高い撃止に心牽かれて、途に彼と継に陥り、今電暫くの眠、 雨親に知らさない
かれ ね どこ しの **
やくそく かれ し ぶ **
たこ 〜f さう こと 〜
て、彼の寝床に忍んて来るといふ約束をしたのてあると、彼は自分て組み立てた雌の空想を 熱
かくれっ わ じっ おも こ ふ あん かん だ じ ぶん で あ
く確質な事質と思ひ込んて、だん〜不安を威じ出した。そして自分がまさに出避はうとしてみ
だうとくじゃな おそき けんかんが はじ かれ ちよわう こ C
る道徳上の恐るべき危険をつく〜と考へ初めた。 そして彼は、たとひギネヴィア女王㎞「御自
しんミわんちよ
で bぶん あいじん
* ィッタシ『ーチとが自分の部に出て来ようとも、自分の愛人たるドッルシネア・テル・
トボッに反くゃうなことはすま と深く心に深した
-
心に決したのてある
きん - し、
● e
は営
思 に たこ
5
つ
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つ 言い み
や
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く
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かざ みて おき したづ * み
20S
らゆる飾りを身につけて、ひどく傷を負うてみる騎士を訪ねて来たといふのを見たことがあつた
*ゃろ ど、おな ようばうおなすがだ をえなみ し ぶん さうざうる が
ゃう も *
に こ
が、それと丁度同じ容貌と同じ姿て、この女の槍姿を自分の想像に描き出したのてあつた。比の ● ●
き どく しん しまう もく
うまかた ふ せい もの はなし おうと もよは
気の毒な紳士の盲目さは、馬方風情の者てドもなければ話にだつて唯吐を催させるてあらうやう
こりつ は むすめ て さは にほほかなに かれ めさ た ほど
な、比の立派な娘の手鋼りも臭ひもまたその外の何ものも、彼の眼を醒ますには足りなかつた程
かれ び め がみいだ おもこ をえな
てあつた。それどころか、彼は美の女碑を抱いてみると思ひ込んてみたのてある。そこて女を し
つか やさ はじ
3 *A も B、 * に *
あいけ」だか こ ふ し
つかりと撰まへながら い、優しい撃て言ひ初めた、『愛らしい気高い御 婦人よ、 貴女がそのす
みき せつしゃ お あく だ あ がた めぐみ
* むく 書やA
ぐれたお美しさを見せてくだされて 離若に御興へ下さるこの布り難いお悪に報いまみらせる瞬
がい を おも
C
ぜんにん くきし ううん めい せつしゃ
に居ったならばと思ひまする。しかし、いっも驚人を蓄めて侮むことのない運命は、掘者をこ
ね どこ うへ お せつしや ニ・多 よろこ た お ヒ・ろ したが
ゆな
の寝床の上に置くやうにしましたのちや。抽者の心は喜んて貴女の御心に従はうとしましても、
せつしやかな みき 〜じ こ ふせ うへ かな
それが唯はぬまてに離者の身は傷つき挫けて昨虜に眠ってをりまする。その 上それが唯はぬと眠 まを
いまひと ほか また そう ゆみだいわけい
●
まを せつしや たぐひ
すには、今一つ外の又一層重大な譚をも言ひ添へねばなりませぬ。と申すのは、抽者は類ひなき o
ま せっしゃ E・ろ おくふか たマ ひとり
おもち ふ しん た か
明す、挑者の心に 深く眠ふ唯 『人の婦人へ立てた繋がありますの ーと
や
む
せつしや あなた お めぐ し あは
ちゃ、もしこのことさへ邪魔せねば、離者もシの御撃み興へたまふこの住谷せのよい機倉を取
し
駒士てはこざりますまいに。』
つか
れや、 *
あせ
し ぶ
マリトルネスはドン・キ*ーラに緊かりとシて、わく〜して泥をかいてみた。そして印が
-
むか
, ことば - わか きもの い み
- のお
に同って言はれたその言葉は解りもせれば肺いてみる条にもなれないて、跳は はずに撃を脱れ
てだん うき
かんが
みた
うと
あせっ
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方
馬
の
件
。
をんな と な 、もら
よ 方は、 溝 か らぬ考へて眠っかれないてみたのて、その安が戸臣を人 ***
き と たん かん
-
い のこみ ・
って来た途端にそれと威づいてみた の てある。そしてドン・キホーテの言ったことを残らず再を
㎞ こ -
pばん やぶ
して聴いてみた
o
* )“)
きき
そして比のァスチュリアの女が自分との約束を他の男の貸めに破りさうなの
% )振 %〜 か *
、pは & とく でき はな
*
て気が気てなく、ドン・キホーテの寝床の側へ段々近づいて来て、申分には倉得の獣来ないその謎
わ み -
たちよちゆ っ に もが
しの結果が、どうなるかを見ようとじっと立ってみた。しかしシは逃げようと瀬撮き、ドン・キ
に ほね を み
ホ ゃ の すか たうで
は逃がすまいと骨折ってみるのを見て、そのふざけた様子にむら〜となり、脱腕をふり
あこひき し やあこうへ おそげきくこっ 〜ちち まみ
上げて、穏の騎士の腹せた題の上に恐ろしい一撃を喰はせ、その田を血 れにしてやった。そし
こ まんぞく うへ うまのりあしど
て足れても 足せず、その腕の上に眠薬になって、薬事よりも悪い慰厳りて、その上を一耐に眠ね ど * くる
あし あま やっ ぶ
い
お
うまかた よ け
け は
た。その寝床は箱狂ってみて足が除り丈夫てなかったのて、この厩方の除訳な載み を
、ト ●
こ
たい へ% おと ていしゅ め
を支へることが出来ないてめり〜と折れてしまった。比の大鍵なめり〜いふ 置に藤七は財を
さす -
わ ちが はんだん
、)
龍ました。そして直ぐさまマリトルネスの何かの騒ぎに違ひないと離職した。といふのは雌の
㎞、 よ み
● に 打 参 )』 ●
こ
%ぎ - かれ お あが
% を大盤て呼んて見たけれど返事がなかったからてあった o
比の嫌疑を抱いて彼は起き上つた。そ
とも
ひさ わき こ は いそ ちよちゆらしゆじん **
み
210
うい *● *
してランプに火を酷して、その騒ぎの聞えた方へ急いだ。女中は主人のやつて来るのを見、また
き、しゃろ はげし ぼ
-
* %、 ● き
その気性の烈しいことも知ってみるのて、びつくり仰天してまだ眠つてみるサンチョー・バンザの
どこ も ぐこ ひみ かかく
原へ潜り込み、手朝のやうに身を肥めて隠れた。
っ いた ) ㎞) う。 ご、
『どこに亡せ居るんちやい、質女め、比の騒ぎや貴様の仕業に違ひないんちや。』と欧鳴りながら
しみじん はいき こ% ほと u ぶん
めし C さ ほかたまり
主人は入って来た。この盤てサンチョーは眼を配ました。そして殆んど自分の頭のところに「塊
かん と むゆっ なぐだ いく
-
ュー 、 さ シ * % ド・ Q *
のあるのを威じて夢魔に取りつかれたのだと思ひ、そこら中を拳固て殿り出した。その幾つかは
あたかの ちよ いた はら た を な うつ
マリトルネスにも常つたのて、彼女はその痛さに腹を立て、女のたしなみも打ちやつて、サンチ
へんれい かれ お さ
ョーへむやみにその返濃をしてそれて彼を起きたくもないのに醒ましてしまつた。 そこてサンチ
たれ し じ ぶん め あし お あが
ョーは、誰かは知らぬが自分がそんな目に遇はされてみるのを知って、えんやらやっと起き上っ
つか あ かれ かのちよ ひだ よ は う、み う
げに ゆ
て、 マリトルネスと掴み合 た。そして彼と彼女との間には、世にも郷しい滞積極まる組打ちが
は応 うまかた ていしゆ ともし あかじ ぶん をえな み こつ
* ㎞ *
始まった。しかし馬方は、亭主の燈の明りて、自分の女の有様を見ると、ドン・キホーテは打ちや
か ていしゆ
Sちょ ㎞ * おな
●
べ つかんが
* ●
すなは
って、彼女の加勢に駆けつけた。亭主も同じくさうしたが、これは別の考へからてある。即ちそ
すべ こ
-
) 、) 。 しんき c
れは、凡て比の一幕の原因は疑ひもなく比の女一人てあったと信じてみたのて、この女を折艦す
参 ● 書 * 記 、 * に 、駐: ことわざ うまかた
るつもりてあった。そこて、「猫が風へ 縄へ、縄が棒へ」といふ 誘 のあるやうに、馬方はサ
身 辞 の い*
密 鑑
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の儒そこから動くことが出来なかつた 。 巡週は、そこてドン・キホーテの髭を離した。そしてその
よ、 かげ ●
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とがに た あかり み
- ㎞ お で い し ぶん
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上
科人どもを捜して捕へる貸めに燈火を見つけに出て行った。しかし豪封が自
とき あかり け
の室へ 引きさがる
ゃ〜
み 花 や ろ たす
較
時に焼火を消してしまったのて、一っも見つからなかったから、避避は亡むを得ず、艦の暁けを
かそ こ かれ *む
* ま とき ほね を のち ペっ あかり
借りた。共虜て、彼は、多くの時と骨折りとの後に、那のランプに魔をつけたのてある。
うちがうゆう けら
勇なるドン・キホーテと順 良なる 家来す ンチョーとが
あ をさ
-
儀に遇ふことが 牧めてある。その宿屋をドン・キ
ど〜 しろ こ
の毒にもお城と思ひ込んてみたのてある。
とき きのふ とき
㎞う、 * シ) ●
この時はもうドン・キホーテは正気づいてみた、そして昨日 「根棒の谷 」にへたばつてみた時、
む ぶん けらいよ か おんな さ けら
いま いな
自分の家来に呼び掛けたのと同なじ情けない盤て今もまた家来に呼びかけた、
ま ねむ を ねむ まへ
『サンチョーや、おい、お前は眠って居るのか?眠ってをるのかお前は、おいサシチョー?』
いえ こん ゃ っ
㎞ 、 撃
『どうして眠られますかい、いま〜しい!今夜はありつたけの悪魔どもが私に憑いてをるのが
わか ふ へい にか〜 こた
分つとりますのに?』 とサンチョーは不平さうに苦々しげに答へた。
㎞ しやら きらしな
上・ こっ さ は 、 〜 くむ #
『お前がさう思ひ込むのも光もちや、つまり私が正気を失うてをるのか、それともこの城が魔法
-* さ シ さ、 、
み
にか 、つてをるかどっちかちや、といふ譚はのうーだがこれから私がお前に話さうとして居る
露。
273
し し こ ひみつ *っかもら こた
ことは、私の死後まて秘密にすると誓うて貰はねばならぬことちや。」とドン・キホーテは答へた。
せいこん こた
イ釜
ずん
のみ 『誓言いたします。』とサンチョーは答へた。
わしい ほか *も びにく
『私がさう言ふは外てもない、誰にもせよ人の美名を傷つけることを憎むからちや。』 とドン・キ
って
ホーテは績けた。 -
こ せいこんこうぐわい いた す
* ㎞ や ) ● * まあ
こうぐおい
『そりやもう、貴方様の御往生の時まては誓言日外は致しません、そこて明日はそれを日外させ
いた
* ㎞、F2 ト・・・・ *AC ㎞、こ。
て頂ければ有り難い仕合せてござりますがなア。』とサンチョーは答へた
*〜 f に ● や ㎞、 いま 『 に わし はや
『サシチョー、一鶴私がお前にどんな無理無鶴をしたからといふのて、お前は私をそんなに早く
し おもい
死ねばよいと思ふのちや?』 とドシ・キホーテは言つた。
わ けしかわし ものこと ながし おきら
『そんな理由てはこざりませんが、併し私は物事を長く仕舞うて置くことが嫌ひちやし、またそ
し ます 〜さも を
れを仕舞ひ過ごして、腐らして持って居りたうはこざりませんからの 』とサンチョーは答へた。
『何れにせよ、私はお龍の愛情と順良な性質とをェ々信離するそよ。そこて磁がお離に貼か
にせよ、私はお前の愛情と順良な性質とを奪々信頼するぞよ。そこて私がお前に聞かせた
い
㎞、 、 だ) )ね ) こと
いと思ふのは、今夜、言ふに言はれぬ位み不思議な椿事が私の身の上に降りか、つたといふ事ち
い わけ しばら まへ しろ ある ) むすめ こわし
や。まあそれを手短かに言へば、かういふ譚ちや、暫く前にこの城の城主の娘御が私のところへ
●まみ おも むすめ こ ひろせ かい また み ほど じゃろひん つミ
参られたと思ふがよい、そしてその娘は比の魔い世界に突と見られぬ程の上品なしい婦人と獣
ふがよい、
がよい、そ 形の美し
の艦の 姿形の美 こぼむか みっ ことがら
“「そのきび〜した才気!その外の秘密な事艦ーそれはドッ
ふ けわし こ・参 多しな *タ
ルシニア・デル・トポッ夫人への私の心づくしを はぬ貸めに、私は総シに監らずシにして
*ら
わたし なん い はな だまへ はなかうう
*} * に 〜
くが、私はそれ等を何と言うてお前に話したらよからうぞ!たャこれ丈けはお離に話さう、 運
よ
sぬ)ほ ) 、 ひ じゃろ おほ た、 に
に依つて私の雨手の中に置かれた非常に大きな恩恵物を悪連の奴が妬んだのか、それとも大
はう かへ わしさきい しろ ま はふ を
(この方が却つてありさうなことちやが)私の先に言うたやうに、この城に魔法がか 、つて居るの -
あゃ っ ど わし ひめ たの こひ ものがたり み ど こき わし み
か、丁度私があの姫とまことに築しい隷の物語をして居るところへ、何虜から来たのか私が見も
し きよじん うで てき わし
せず知りもせぬうちに、すばらしい巨人の腕にくっついてみる一 つの手がやって来て、それが私
りゃろあこ つよ げき あた あこち まみ わし めった う
の雨題に強い 一撃を興へたのて、願は血塗れになってしまうたのちや。それから私を滅多打ちに
きの ふみ じ ありさま きのふ まへ し ふ
して、昨日よりも惨めな有様にならせたのちや。昨日はお前も知つとるやうに、ロシナシテの不
らち にん ぶ わし ら がいくは ひ -
かんがみ ま はふ
将のことからあの人夫どもが私等に害を加へた日ちや。さういふところから考へて見ると、魔法
つか じん ひめ うつく たから こ %い を さう みたから わし
使ひのムーア人が、その姫の美しさといふ財資を護衛して居るに相違ない。そしてその財賞は私
お*
のものちやないと思はれるよ。』
わし い な まを ぶ
*
g ● さ * * 、シ にメ こ
『私のものてもござりません、 とサシチョーは言った、『何故と申しますに、根棒て打っ破たく事
くらくわ し くわし おも くらお にん うへ
などは、それに比べたら菓子か菓子パンのやうなものちやと思へる位に、四百人から上のムーア
あなたさまわし ら
じん わし うど
M ま
316
人どもが私を打ちのめしたんてござりますものな。けれど何うしてまた貴方様はそれを「私等
ことりつめづ
しまっ ばうけん しや
2ſび、
。来s
お、比 )シトに ・ ・ド・ 、は お
、この時、例の巡運は潮くランプに燈を酷けることが出 た。そして殺されたこと、思つてみた
-
-
み へや き へき も て
* ● 、毛
残
その男を見に、この室へ入って来た。シャッを着て、頭の上に布片をのせて片手にランプを持ち、
-
*
じ つ はいく じゆん ら ずがたと 〜ち あら み
そして非常にむづかしい顔をして入って来る巡遷の姿が戸口のところに現はれたのを見て、サン
しゆ
エ
* 〜 ーシ 〜 ー ? し、 『、北# ノ・*く ・、す・ ド・" り、 sー
だん な さま タ
に
い * 『 、ト こ
『日 那様、こりやあの魔法使ひのムーア人が非き返して来て、 まだ便か ゃり残しがあればもつと
B み -
-
懲罰を見せようといふのて ござりませうかの。』
しん はず やつ らち
ま は ふっかん ずがたれ
「あのムーア人の窮はない。魔法を使ふ奴等は自分の姿を何人にも見せはせぬからの 』とドン・
こた
キホーテは答へた。
すがた み
『あいっ 等は変を見せんなら見せんてそれと欧じさせますよ。 それてなきゃ私の扉がふる へる
のてわかりますよ。」とサショーは言った。
つい
わし かた わか あらは ま は ふっかじん
『私の肩ても解りはするがの、ちやがそれだけては、そこに現れたのを魔法使ひのムーア人ちや
お もこ ぶん り いう い
と思ひ込むには、十分な理由とはならん。』とドン・キホーテが言った。
き ふた みみ た ど
地ゆえにち *} * いう は ー * ひっ
巡避はやつて来たが、二人がこんな曾話をして居るのを見て、乾驚して立ち止まつた。光もド
㎞)、 、厄 、ト き は ●
シ・キホーテは打撲傷や高薬の貸めに、動くことが出来ないてやつばり仰向けになつたま、てみた
かれ はうむ い
* * f い お
のてある。巡遷は彼の方を向いて言つた、『おい、どうしたのちや、え!』
わし い
いら さこ 、ていシ はい に
『私が若し貴公ちやったら、もう少し町噂にものを言ひますよ。さういふ風に武者修業に封して
もの こくに う か こた
* *> ミュ 評 %の * C
物をいふのが比の國の風なのか?この馬鹿者ー・』 とドン・キホーテは答へた
みじ
C )“>託 、 ・
277
シト、 * -
巡遷は、こんな惨めな様子の人間から、こんな無濃な挨拶を受けたのて痛療を起してしまった。
ふ
2I&
ああだ傘 う
そしてその油の一杯入ってみるランプを振り上げて、ドン・キホーテの難のビにうんとた、きっ
た ま
デ
●
わ あたり まつくら かれ
けた ほパの
その貸めに頭の 天 ははひどく破れたのてある。そこて四漫は眞暗にな
になつ
い しまい
ぽ ㎞、 ゃ は ま はふっか
行って了った。するとサシチョーは言った、『そうら、旦那様、あいつは矢っ張り魔法使ひのムー
じ から たと
㎞ ㎞)%の お ひらて うち
・
ァ人てこさりますよ。あいっは眠賞は他の者の貸めに取っていて、慰にはシやランプ獣
ばつかり呉れますよ。』
とほ ま はふ こと
ゆ e ) きばら た
『それはその通りちゃ。しかしかういふ魔法の事について気をもんだり、 を立てたり、むしや
こと お えき なぜ ま はふ やっ め み まぼろし やう
くしゃしたりする事は無益なことちゃ。何故といふに魔法といふ奴は眼には見えぬ"鍵"の様な
わし ら たれ しか へ あい て みゆ
*のちゃから私等がどんなことをしたとて、龍に仕返しをするといふ封手を見つけるわけには行
おお ** -
しろ あるじ よ きき
かんのちゃ。さあ、サシチョー、起きられるなら起きて呉れ、そしてこの城の城主を呼んて、数
かう ゆ つくすこ あぶら さけ しほ まんねんかう **
たの
賞のあるシを造るによって、少しばかりの能と語と離とそれからシとを撃れるゃうに離ん
o
しつ ばけもの う
きず た だいぶ しゆっけつ み いま かう ゆ おほ
てくれ ● ● 参
にふよう
質はあの化物に撃たれた傷の貸めに大分出血して居るところちやて、令その番海が競い
おも
に入用だと思ふのちやからの。』
いた お あが
パミ 誌、 ●
くらゃみ なか やど や しゅじさがい
-
サシチョーは筋々が健かに痛むけれど起き上った。そして暗闘の明を宿屋のシを撃しに行っ
れい じゅん ら じ ぶん あい て
●A *A *A
しろかY で
〜
たが、 の避退が自分の 手がどうなったか知らんと態ってみたのに獣やったのて、ナシチー 参
2I9
遍歳 か つ の だ * あ
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2 鈴 を 2 持も に に チ さ 。
主。説。そ 態
窪っ 詩* 盛 露
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じT 森 あ、盤。 : 競の 宿g
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これが終へると、ドン・キホーテは自 こ転のシの 記がりも
が思ってみる程に比の貴重な香油の教験があるかどう
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をかうやってこんな風にして了うたその事を、立派なな珍らしい冒険ちやと仰有るのてこざります
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い。,、シシ )
ぞい。え、?そりや貴方様は、今お話したやうな絶世の美人を抱いて
きどくわわ
そんなにお気の毒なわけてもござりませなんだが、しかし私は、私の一生涯の
う ほか ふう
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く打ちのめされたといふ死に、何の得がこざりましたろぞ?あ、不運なのは
おふくろ た いわし む もの
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阿母てござりますよ! 一鶴私は武者修業てもなければ、そんな者にならうとも望
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お た
か災難が
『それてはお前もやはり打ちのめされたのか?』とドン・キホーテ
まを いま〜 い
『さう申したちやござりませんか? あ、忌々しいことちや!』 とサシチョーが言
わし いま たつとかう ゆ ごしら
- こ
かほ はい じゆん ら ずが とっ み
しい顔をして入って来る巡遷の姿が戸口のところに現はれたのを見て、サン
**1 も - ー ー ? ー →ノー・シ7/・1 ** sー ・・』
だん な さま じん のこ
『旦那様、こりやあの魔法使ひのムーア しがあればもつと
こらしめ み
の
懲罰を見せようといふのてござりませうかの。』
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じん はず - ま はふっ か やつ らち ぶん がただ れ
『あのムーア人の はない。魔法を使ふ奴等は自分の姿を何人にも見せはせぬからの。』とドン・
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キホーテは答へた。
ら すがた み
みき 湾 ● ●
『あいつ等は姿を見せん なら見せんてそれと威じさせますよ。それてなきや私の雨肩がふるへる
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のてわかりますよ。』とサンョーは言つた。
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『私の肩ても解りはするがの、ちやがそれだけては、そこに現れたのを魔法使ひのムーア人ちや
お こぶん り いう
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と思ひ込むには、十分な理由とはならん。』とドン・キホーテが言った。
じゅ後 ふたり みみ もつと
きま 撃 に ー *
巡運はやつて来たが、二人がこ
がこんな曾話をして居るのを見て、乾驚して立ち止まつた。光もド
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ン・キホーテは打撲傷や高薬の貸めに、動くことが出来ないてやつばり仰向けにな つたま、てみた
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のてある。巡還は彼の方を向いて言つた、『おい、どうしたのちや、え!』
すこ ていねい いふう むしゃしゅ げふ たい
『私が若し貴公ちやったら、もう少し町噂にものを言ひますよ。さういふ風に武者修業に封して
もの こくに ふう か こた
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物をいふのが比の國の風なのか?この馬鹿者ー・』 とドン・キホーテは答へた。
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巡運は、こんな惨めな様子の人間から、こんな無濃な挨拶を受けたのて腕療を起してしまった。
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そしてその湖の一杯入ってみるランプを振り上げて、ドン・キホーテの頭の上にうんとた、きっ
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けた。その貸めに頭 の 天漫はひどく
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破れたのてある。そこて四漫は眞暗になったのて、彼は出て ま
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や
よ *に *
行って了った。するとサンチョーは
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から ほか もの たと お
ア人てこさりますよ。あいっは財賞は他の若の貸めに取って歌いて、艦には震
ばっかり呉れますよ。』
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『それはその通りちや。しかしかういふ魔法
こと む えき なぜ
き
くしやしたりする事は無益なことちや。何故
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わし ら た れ しか
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ものちゃから私等がどんなことをしたとて、誰に仕返しをするといふ獣 けるわけには行
お -
き
㎞)
かんのちゃ。さあ、サシチョー、起きられる
る
なら起きて呉れ、そしてこの城の城主を呼んて、数
かう ゆ すこ ぶ しほ まんねんかう -
験のある番部を造るによって、少しばかりの能と溺 と臨とそれから迷送香とを呉れるやうに頼ん たの
ゆ
てくれ。質はあの他 れた傷の貸めに シして居るところちゃて、奪その警部が若い みかう ゆ お
に天罪だと思ふのちやか
闇雲
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々 なか やこ しゃしん さがい
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雲 毛人を撃しに行っ
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たのに出逢 ったのて、サシチョー
かれい * なたさま うぞ こ しゃ* や こま
は彼に言った、『シは仲非かは信じませんが、便率傑生てこざりますから御シに少しシ むしやし ゆげ
-
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蛇・ シ :シ 音こしるい
㎞
と油と醜と衛菊酒とを恵んて下さりませ。世界第一の武者修業のお方の療治にそれが入り用なの
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) 、
てござりますから。そのお方はこの宿屋に居る魔法使ひのムーア人の手にか、つてひどく傷をお
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ね だいうへ ね
受けなされてあそこの寝豪の上に駄てござります。』
ふう き じゅん ら かれ き ち よ
参 玉に * おも ●
サンチョーがかういふ風に話すのを聞いて巡遷は 彼を気避ひだと思った そして夜もまさに
あ がたき やど 封巻て ど あ ていしゆ よ きやくしん ほ
● 義 『 参
明け方になって来たのて、宿屋の表戸を開けて亭主を呼んて、そのお客人の欲しがってみるもの
ていしゆ はな ていしゆい よう しなん〜 く
を亭主に話した。亭主はその入り用の品々を呉れたのて、サシチョーはそれをドン・キホーテのと
も きりゃろ て あたま なぐ いた な
ころへ持つて来た。ドン・ キホーテは雨手を頭にあて、ランプて殿られた痛さに要 いてみたけ
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だと思つたのは、た や先きの騒動の折に苦しい目に逢つて流した汗に過ぎなかつた。更に角彼はそ
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の薬剤を手に取つて、残らず一緒に ぜて、それを十分だと思はれるまてや、暫らく者 立て 、一 *
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っの混合剤を作った。それから彼はその薬を入れる貸めの操を求めた。けれどその宿屋には限がな
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と 仕らかる者故やい様
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武何ち無さる
私
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確
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下
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響 から見上げると、共虜は仕事を始めるに少々天井が低すぎると思ったのて、一同は青天井に蔵は -
なかには で そ まう ふ まんなか いしゃにくさい とき
C ・ *
れてをる中庭へ出ることにした。そして共虜て、サンチョーを毛布の眞中に入れて、謝肉祭の時
いぬ あつか はじ ああは
群の。 のは 群の。 院)
に犬ても扱ふやうに察㎞ 胴上げを始めた。毛布の胴上げに遭つてみる隣れな男の泣撃が除りに
み、 とば しゆ しん ど
おほ * 、だしゆ しん ● Q
た
だ㎞ み、
*
大きいのて、彼の主人の耳にまても届いた 元は立ち止まってじっとその滋盤に耳を激まして、
なに あたら ちん じ おこき お* じ ぶん けら い
に 、 こと
* ● * *
また何か新しい格事が起つて来たわいと思ったが、やがてそれは自分の家来の撃だといふ事がは
わか かれ ば しゆ めぐ、 だいそくりよく やど や とか へ しま
つきりと分つたのてある。彼は馬首を廻らして、大速力て宿屋に取つて返したが、閉つてみるの
は 〜ち いまは あま たか
お* なかには
て、 どこかに大る田はあるまいかと思っ て家をぐるりと廻った。 ところが除り高くもない中庭の
かべ -
どう はつけん かれ くよご
* だ れいぶん シミ あざ
壁のところまてやつて来ると、怒ち、自分の家来が胴上げにされてみることを発見した。彼は、空
ちゆA のぼ お みあまみ けいくおいかれ
中を登り降りしてみるサシチョーを見たが、それが除りに見ことに軽快てあったのて、もし彼の
むししよ* ち かれ ふ だ かれ うま かべ
シ * きゃ
怒りの鼻さへ承知してくれたら、彼は噴き出したてあらうと作者は信ずる。彼は馬からその壁の
てつべん よ のぼ み
狩っ らん だ お で
義 *> * ㎞、
漫へ拳ち登らうとして見たが、ひどく傷付いて蹴打されてみるのて、馬から下りることすら出
き - まうふ あ どう むか ふで のは
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来なかった。それてサンチョーを毛布上げにしてみる一同に向って、とても精確には筆にも上さ どう
、) 。、 : )
れないやうな悪口暴言を、馬の上から吐き始めた。けれども一同はこれが貸めに彼等の笑ひ盤も
ゃ か G お とみ ある おド
● ) こ け・
止めねばその悪戯をも止めなかつた また飛んて居るサンチョーの方ても、或ひは魅かしたり説
勢。 殆撃
につ ほ き め まつだ む だ
こ
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年 シ
ひは頼んだりしながらそれさへ殆ど 効果なく全く無駄てあったその泣き盤をば、止めはしなかっ
無
どう まった つか いたづら よ どう ろ
たが、そのうち一同は全くた ド 分れ たためにその 悪戯を止した。それから一同はサンチョーを騙
ばら うへ の ジャケツ
㎞
Q
馬のところに連れて行き、その上に乗せて上衣を着せてやつた。また思ひやりの深い マリトルネ
ひ じゃっ っかき みみづ げん き な
㎞、 s》 お*
スは、彼が非常に疲れ切ってみるのを見て、水を飲ましたら元気がつくてあらうと思ひ、成るた
お* ど *〜
も き と
み た はい
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け冷たいのをと思って井戸から汲み立ての水を壺に入れて持つて来た。サンチョーはこの壺を取
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、B・・ ド、 ェ・ド。) ")にド *
って、ロに持って行かうとしてみる途端に自分の主人の叫び盤て止められた、『サンチョーや
、にを 、艦を 、ぐう や) 、うに、みい *)に :、 は Q *
これ、水を飲むな、水を飲むな、これ、水を飲めばお前は死ぬるぞ。そら、ここに私の貴とい香
ゆい れいく ずり はい とく b ざ だまへ てき の たし くわいふく
油がある (と言って例の薬の入つた徳利を差し出した。)お前はこれを二満飲めば確かに検復する
のちや。』
こと き にら め つき さら
㎞ に いあ たき
この言葉を聞いてサンチョーは呪むやうな眼附をした。そして更に高い盤て言つた、『貴方様は
はミ 「: わ ゆうべ は うへ はらわた
* ● い 〜 * シ
私が騎士てないことをお忘れになったのてすかい。それとも昨夜吐いたその上に残つてをる
だ わし ころ っg き * シ む & ) P
まて吐き出させて私を殺すお積りてすかい?え、い胸葉の悪い、貴方の油薬なんか仕舞つておい
くだ わし おく だ ・ ㎞
て下され。さうして私にや構はずに置いて下され。』そこまて言ふとふっつり言葉を止めて水を飲み
はじ ひと かれ の
227
のみづ わかい * 〜 こき
如めた。が一飲みするとそれが 水だと分つたのて、彼はそれを飲みたくなかった。そこてマリ
打説
に
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、
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230
まへ はな とほ き し
士道の提に抵鋼することは知って居るがの。その武士道の擁は毎々お前に話した通り、騎士たる
もの た じ こ せいめいしんたい ほ ご きふか だい ひつえうば あひ ほか けつき もの て し
者は共自己の生命身鶴を保護するに急旦つ大なる必要ある場合の外は、決して騎士ならぬ者に手
あひ な まを
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をかけては相成らぬと申すことちや
わし で きき し くらお しか
「私も眠察たことなら騎士の位があらうがなからうが、生誕しをしてやりたかったんてすが、 と
いわし でき *つど わし わし やつ ら *
サシチョーが言つた、『私には出来ませなんだわい。光も私はな、あの私をおもちやにした奴等は
あ なたさま おっしゃいうれいま はふ にんげん わし ら おな みほね
貴方様の仰有るやうに幽霊てもなけりや魔法のか、つた人間てもなうて、私等と同じ身もあり骨
にんげん おも あいつ らんなめん〜 な を も
わし あいつ ら
もある人間ちやと思ひますがの。そして彼奴等は皆面々の名を有つて居りましたよ。私は彼奴等
わし どう あ とき な まへ よ あき ひとり
が私を胴上げする時に名前を呼び合うとるのを聞きましたよ。一人はペドロ・マルテイネズ、も
ひとり ていしゆ ひだり きよ
う 一人はテノリオ・へ ルナンデズ、それからあの亭主は左手利きのジャン・パロメックと呼ばれて
を だんな さま あなたさま なかには かべ とこ
でき
居りました。それちやから、旦那様、貴方様があの中庭の壁を飛び越えることがお出来なさらな
うま おま はふ ほか なに ため
んだのも馬から降りられなんだのも、魔法より外の何かの貸てござりますよ。そんなところから
かんがみ わし わかわし ら さま〜 ちん b さが ●まは は
考へて見ると私にやはつきり分りますわい、私等がかうして様々の椿事を捜し廻るその果ては、
し ぶん あし みぎ わかん し おこわし ちひなうみ そ
自分の足さへどちらが右やら分らんやうな椿事が起りますよ。それちやから私の小さい脳味噌て
-
かんがい ま もやっ ど かりいれどき ばん よ かしこ むら いか げふ はげ ことわざ
考へると発は手度期入時ちゃし、一番良い賢いことは、樹へ住んて家業を職んて、誇 にもいふ
* き て をけ
A* や
ゃうに、ゼヵからメッカへ手羅からバケッへとうろつくのは虹の にすることてござります。』シ
もに国々 数の し
㎞
まへ ぶ し だうかうし を こた
『サシチョー、お前は武士道といふものを一同に知って居らんの。』とドン・キホーチは奮へた、『ま
しんばう つい まつた た くわいこく ど ほどめい よ こと
ア眠って発艦せい。こ の 務めを全うする貸めに廻國するのが何れ程名撃な事てあるか、それをお
じ ぶん み **
いくき
だ・ ゞ・ は: ㎞、 * * ●
かつ じ ぶん てき せいふく
前が自分の眼てしかと見る中が来るてあらう。いやまァ一鷹、戦に勝とか申術の転を艦眠すると る口
こと おほ ゆくわい よ か くら よろ こうだが
かいふ事よりも大きな倫快がこの世の中にあらうかい。それに比べられる ががあらうかい。駆
ひもなく何 「っありはせんのちゃ 」
私色
わし し おほかた し し
の
サンチョーは答へた、『私はようは知りませんが、大方さうかも知れません。た ド私の知っとり
こと わし ら むしゃしゆげふ あなたさま な な ぜ わし じ ぶん
ます事は、私等が武者修業になってから、いや貴方様がお成りになってから (何故なら私は自
えら ひとたち なかま おも けん り も わし ら じん た・か とき
てそんな偉い人達の仲間ちやと思ふ権利は有ちませんからの)、私等はあのビスケイ人と戦うた時
ほか ど か ためし とき
あなたさま み、は んぶん かぶと はんふん
の外はまだ一度も勝った例がこざりません。さうしてあの時ちやて貴方様は耳を牛分と兜を翌
へ
-
こ ざいま ばううち ほううち げんこつ げんこっ ゆ* わしまう
減らされて御座りました。あれから今まていつも棒撃また棒撃、拳骨また空骨て、お負けに私は毛
ふ あまりよく やつ ら しか( でき あなた
布上げにまてされましたよ。しかも魔力のある奴等にか、つたのて仕返しも出来ませんから貴方
さま つ てき かうざん うれ あち し でき
23Y
樹の研しゃるゃうな船を降参させる艦しさがどんな喉のものやら知ることも出来やしませんわ
、はせ うに ー・ #げ
『サンチョーや、私もそれておもしろうないのちや。またお前もおもしろうない答ちや。』とドン・
い わし
* * *; -
シ にシ) ミ
キホーラは言った、『ちやが是からは私は、どんな魔法もその剣の持主には力を及ぼすとが出来ぬ
3ら び てい
ま NB * :: ほ )
ほどに妙技を以て作られた業ものを手に入れるやうに心掛よう。アマデイスが「燃ゆる剣の騎士」
とき も を うん よ はい
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と呼ばれた時に有って居ったあの名刀ても、運好くば私の手に入らぬこともないからのう。あの
あいじ% 、おは いま ゃ
せ かい
〜 ㎞ )。E・ いっ 院 Xい はかき あち
名剣は凡そ今まてに世界の騎士が偏びた最上の 一日て、言ひ博へられてをる徳の外に、切れ味は
シ) B も
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きき
刺刀の如く、どのやうに頑丈な魔法のか、つてをる胃ても、あの剣を防ぐことは出来なんだのち
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㎞ ● * お肌・ ミ い㎞) も
『私はやっばり詰りませんわい。もしかそんな名剣があつてそれが貴方様のお手に入ったとて
かう ゆ くらみ も もの やく きめ
ま>
あの香油のゃうに騎士の位を有つた者にだけ役に立つて利き目があるといふことになりませう。
けらいっ め みい
そして家来どもには辛い眼を見せてくれませう。』とサンチョーは言つた。 ●
しんばい かみ ま( ょ くだ
『そんなことを心配するな。サシチョーよ、碑はお前をもつと好ぐして下さるわい。』 とドン・キ
い
ホーテは言つた。
かう 話しながらドン ・キホーテと家来 は奪を撃しご
* ら、
家来とは道を進んて行ったが * ふたり
折しもドン・キホーテは二人の
**
う( もう〜 ちか よ みみ
㎞) こ % き
辿る道の上に漂々たる砂姻の雲が起ってだん〜近寄って来るのを見た。それを見てドン・キホ
い
ーテはサンチョーに言った。
たくほおんけい み ひ
* 、ド *
『お、サンチョーよ、今中こそは私の華運が私の貸めに貯へてをる恩恵の見られる甘 ちゃわ こう
け ふ いっも わし うでむ から ひけ ふ シ
● ㎞、 どの ㎞
い。確かに今出こそは平生と同様に私の腕力を表はさねばならぬ日ちや。また今日こそは後世萬
な むか た すなけむり
だい ためい よ しる
、 に ひま ● * に
代の貸めに名誉の書籍に記し遺されるやうな偉業を貸すべき日ちや。お前は向ふに立っあの砂畑
しんぐん ** おこ
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み
> * 〜 すな 打 こ㎞〜 いまざ 3㎞ なか
見えるか?ウム、さうか、あの砂姻は 番 く今前面から進軍して来る大軍勢に依って播き起さ
だいたい た すう こくみん れんがふ
れたのて、あの大隊はさま〜の多数の國民の聯合したものちや。』
ふた うしろ はう
し *AQ ド * 、 ㎞・ ●
『あれ 勢ちやとすると、大軍勢が二つある講てござりますの。そら、こちらの背後の方にも
ちやっ どすなけむリ たい
丁度あんな砂姻が立つとりますもの。』とサンチョーは言った。
ふか へ み ひ すな㎞
*> c さ ㎞* *
ドン・キホーテは振り返って見たがそれは本常てあった。それて非常に喜んて、その砂畑はこの
けだ かれ うさう
なかい
まんま くわいせん こぐんぜいく
みしま
へいげん - *
平原の眞再て全 まさに曾戦しようとして居る二個の軍勢だと定めて了った。蓋し彼の空想は、い
せんと ま うけん * はな わ
「 いしよもつ
-
とき
* わ ら ) 、 うえ # えば *>
っ如
如何なる時にも、騎士道の書物にかいてある戦闘とか魔法とか冒険とか気ちがひしみた離れ業
れ メ* あるび てうせん み かれ いかんが
とか㎞愛とか或は挑戦とかに充たされておたからてある。そして彼の言ふことも考へることもす
ことがら み おな 済
みんな
シ ・ に *
223
さ C5
ることも皆そんな事柄に闘係したものてあった。さて彼が見たその砂塵の雲といふのは、同じ道
はんたい -
ふた ひつじ た すなけむり た
残㎞ 、 ㎞、 おびた。 * 鬱 ●A
競 を尻難の方角からやって来る二つの 競しい群の群が立てたのてあったが、それは隣郷の撃のに
ま ちかみ ふた ぐんぜいてづよ
間近くなるまては見えなかつたのてある。しかしドン・キホーテはそれは二つの軍勢だと手強く
い はおも こい
言ひ張るものだから、サシチョーもとう〜それと思ひ込んて、かう言つた、『は、ア、それちや、
わし ら **
私等はどうすりや好かろうぞの?』
なに よわ はう か せいい よう はうか せい -
き わし ら
* ま ● Q
『何?弱い方に、加勢の入り用な方に加勢をしてやるのちや。サシチョー、よう聞けよ。私等の
-
ぐんぜい き
ば %、 * * F。M㎞・ いし
前面から来る軍勢はトウラボバナ大島緒 ㎞の君主てあるアリファン ファロン皇帝に指揮せられ
いんそっ を **
はう てきがた はだかうで
シ、 ● ド・
引率せられて居り、また から来る方のは、その敵方たる、裸腕のペンタボリシとよばれるガ
じん わう なにゆ 会はだかうで ひとみぎ うで はだか
㎞・ C) 3
ラマンタス人㎞ の王の軍勢ちや。何 といふかとなら、あの人はいつも右の腕を裸にし
せんッゃA で
ま o
て戦場に出るからちゃ。」
ふたり かなきどうし を
B B, * ミ
『しかしその二人の王様は何ちやてそんな敵同士になって居られますかい?』 とサシチョーが尋
た。
ふたり かたきどう し わけ きよ自ばうい けうと ● ・
『二人が敵同士になつた譚はの、このアリファ、 シファロンは凶暴な異教徒ちやがペンタポリンの
むすめ こ
むすめ ここひなか が〜 そうへ 〜
しんしゃ
ま
城御と継仲になつた。その娘御は中々美しうて共の上しとやかて、またキリスト信者なのちや。
ゆ意 て 、こ ㎞ よ げんしゃ
ミ * お 肝
それ故父御はアリファンファロンが第一に偽の預言者マホメットの宗教を捨て、自分と同じ宗教
しんし むすお
を信ずるのてなくば、自分の娘を異教徒の王に興へることはいやなのちや。』とドン・キホーテは
こた
答へた。
注つだ もつき でき
:●e さ さ 。は ひと
だか
『なるほど、てすがペンタポリンは全く光もてこざりますな。私は出来る丈けその 人に加勢しま
い
すわい。』とサンチョーは言つた。
、すませ
に)* きを かつせん
『サンチョーよ、さうせい、さうすればお前の貸すべき義務を果すのちや。 かういふ合戦に付き
あかなら しよろがう も き しかぎい
合ふのは必ずしも稲跳を有った騎士には限らんからの。』とドン・キホテーは言った。
わか こ す み つ だ
o く シ らがミ * }
ど こ
お
「それはょう分ります。しかし比の魔馬は、合戦が済んてからきっと見付け出せるには、何虜へ
けものの せんちゃら の こ
Fい肝 -
* おもえ
置いときませうかの?こんな獣に乗って戦場にまても乗り込むといふ慣例はないと思ひますから
こた
の。』とサンチョーが答へた。
いろ ば しよ ち さいじゃも はうはふ
『それもさうちゃ。』とドン・キホーラは言った、『そこて嘘馬を所置する最上の方混は、そいつが
み ろしなみ らしな すまか なぜ いわし ら いくきか
見失はれようが見失はれまいが、そいつの好きに委せることちや。 例故と言へば、私等 が戦に勝
うま たくさん ぶんど でき わし ほか うま と か は めし
てば馬は澤山に分捕ることが出来て、 私の ロシナシテまて他の馬と取り代へ る羽目になるかも知
くらみ りやコはう ぐんぜい くはおも だき し ち まへ
れん位のものちゃ。しかし、この雨方の軍勢に加はつてをる重立った騎士たちのことを比三とお龍
し お わし つ けんぶつ まへ だん み め じる ご
% *> 毛
●% に知らせて置きたいから、私に従いて見物するがよい。それには、お前が一段とよう見て昆印
*
っ こ だか をか た の
み
へ
立ち
ぐんぜい
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付けられるやうに、あそこの小高い 退かう。あそこからはどっちの軍勢も見られるのち
やらう。』
シまた、も 、こ。 ミ ドル、 、 ) しま
彼等は立ち退いた。そして小高い地面に身を置いた。そこからドン・キホーラが賞察にして残っ
こ
ゃうぐん
-
み はず
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ゃうぐん すなけむり
きり
と見える答てあったが、それらの羊群の立て
% み わ 、は
ゃ> ) )』 さか み
さ
腕となって見分けが附かなかった それに拘らずドン・キホーテは、見えないも
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ひがこと ん いのおわた むさう き
さ にい %, っ院 しさ
ガラマンタに封する次が曲事の償ひとして次の命を渡させようとする無双の騎士ちや。』丁度この
こ
封、 ば ミ ・ ダシ れ % のいなか ea
時、小川の金平糖 ㎞。が飛んて来て彼の脇腹を撃ち、助常を二本胴の中へめり込ました。非常な
だ げき うか ん かれ たし う ころ ふかで おお☆ e
打撃を受けたやうに威じたのて、彼は確かに打ち殺されたか、深傷を負はされたのだと思った
ミずB と だくちあ な か みみ ふっ
比 ㎞ だび % 参 さ
そして例の薬のことを思ひ出して、、環を取り出し、日に常てがって、内容物を胃の脈に注ぎこみ
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はじ だ
ぶん お* 、、 ● 。) もい 、
始めた。しかし十分と思はれた丈けに飲み終へないうちに、またもや 一つ局桃が飛んて来て、彼
-
て バB びん み こと めいちゆっ こな〜 くだ かれ *〜ち まい ば
● び% )* * に
の手頸と操とに見事に命中した。それてその場は粉々に砕かれ、序に彼の口から三四枚の前歯と
シミ 、 )、 が 、 店% 、
臼歯が敵き出され、手の指も二本ひどく挫かれた。この第一撃と第二撃との烈しさに、哀れなこ
き し うまうしろ お ひつじ かかれ そば ● みたし
の騎士はわれにもあらず馬から後方にドウと落ちた。羊飼ひどもは彼の側にやって来て見て、確
ころ しま まと
お* 9 ひっしい むれ ひと ひき いじやっ
セ)
かに殺して了ったと思った。そこて大急ぎてその羊の群を 一つに纏め、七匹以上もあった羊の死
がい ひろ あど わか ましゆっばつ
骸を拾ひ上げて、これから何うなるか分るのを待つてみないて出発した。
こ
ほ をかうへ き はたお み
たい ㎞ ● e
比の間ちうサシチョーは丘の上に立って、主人のしてみる気違ひめいた働きをちつと見てみた
じ ぶん ひげ
ト 注記 %めいじ ぶん しゅじん t あ
移正 き くわい
SS
そして自分の髭を引き控りつ、運命が自分と主人とを知り合ひにしたその時刻と機曾とを証っ
から あ
24I
し%, 眠 み をか
● C *A * ちさ *A ト *
たのてある。やがて、主 地べたに倒され、羊飼ひ等が引き上げてしまつたのを見て、彼は丘
お しゆじん かみ しゆじん しゃっ き 多しな よう
242
え *A も * む *
を下りて主人のところへ騙けつけて見ると、主人は正気を失ってみなかつたが、なか〜悪い容
たい かれ い だん きは は は、
眠てあった。そこて彼は言った、『ドン・キホーテの旦那様、お引き返しなされと、私が言はなん
あんた せ ぐんぜい ひつじ むれ い
だことてすかい。また貴方が攻めなされるのは軍勢ちやない羊の群ちやと言はなんだことてすか
い?』
い られ) やっ 心の か だま
●
ミト
『さァそれほどまてに、私の敵のあの魔法使ひの奴めは物を鍵へたり敷したりすることが出来る
こた て あひ わし ら め シむし ぶん す
のちゃょ。』とドン・キホーラは答へた、『サンチョーよ、あの手合どもは私等の眼を欺いて自分の好
かたお み なん わし はくがいこ わるもの わし こん
きなゃうな形に見させるのは何てもないことなのちや。そして私を追害する比の悪者は、私が今
ど う
はずし ねた
㎞、 ㎞ てき ぐんぜ
* いし) ま
度の戦て名誉を得る答なのを知ってそれを嫁んて、あの敵の軍勢をば羊の群に鍵へよったのちや。
わし たの まへ ヴは わし い ほんたう
とにかく、サシチョーよ、私が頼むから、お前はあれに購されずに、私の言ふのが本常ちやとだ
お* *A * さ』 Q に ㎞ 砂 *
あと
ゆ こ こ
* e ● *
けは思ふがょいぞ。お前の魔馬に乗って、そつとあいつらの後をついて行け。さうすれば比虜か
いく はな *っ もとかたあか へ ひつじ *いしよ まへい シ
は ミ *
ら幾らも離れぬうちにあいっ等は元の形に返って、羊てなくなって、私が最初お前に言うて聞か
ぼB) にんげん わし
、 -o * 撃 に) ㎞、ミ 。
たのと一獣の違ひもない人間になるのが見えようわい。ちやが、私もお前の助けや手博ひが
前
お いま きわしま へ ば
● *っとき ● ㎞、低 なんばん なしら
用ちやて、今は一寸行かぬがよい。さてこ、へ来て私の前歯や興歯
トカ
が何本無くなつとるか検べて
は ん のこき
くれい。何うやら私の日には歯が一本も残ってをらんやうな気がするからの
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246
つたのちやからの。そこて、槍は更に筆を鈍らすことなく、筆は槍を鈍らすことなしといふこと
わかい
が分るわけちや。』とドン・キホーテは言つた。
る ) られゃ い
『なるほど、そりや貴方様の仰有る通りてござりましよ。』とサンチョーは言つた、『ちやが、もう
で こんや とま ば しよみ けつと
●
㎞ き ● * ~㎞
非
そろ〜出掛けてどこか今夜の泊り場所を見つけませうや。そしてどうか碑様のお恵みて、毛布
さ ●
けつと つか くわいぶつ ま はふつか じん さい を とま
や毛布使ひや、怪物や魔法使ひのムーア人などの一切居らんところへ泊りたいもんてござります
な。そんなものが居たことなら、個も彼もおしまひちゃ 」
*
かみさま ねが こんど わし ら とま ば しよ きま まか
雨前
よ。のう。そして今度私等の泊り場所を定めるのはお前 に任せるから、
び
へ さは み
て さてお離の手をこ、まて伸ばしてその掘て騙って最てく
は ぬ み **
た
れ。そして比の上腸の右側の幽が何本抜けとるか見て呉れい。そこのところが施むての 』とドン・
い
キホーテは言つた。
ゆび さこ さは まば おく ば
* * ● きも いっ こつち がは
サンチョーは指を差し込んて、鋼り廻しながら尋いた、『貴方様の使うてござった奥歯は比方側 -
-
なんばん
に何本てござりましたかえ?』
いとき ば ほか 考やら ぶ こ
● 、打 ● い
『締切り歯の外に四本ちや。みんな無事て丈夫ちやつた。』とドン・キホーテは答へた。
だんな さま きもの おっしゃ
「正那艦、ょう気を附けて蹴を仰在りませよ 」とサシチョーは言った。
ij』『』
ば おく ば ぬ
前歯
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『五料てなければ四
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じたりしたこともないのちやからの。』と、ドシ・キホーテは
が喰つたり弱つたりして抜けたり
こた
答へた。
れ
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や
か
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の
え
ア
す
さ
艦には国難は二君とシしかないし、上にはシも何にも
そ
う
し ひら
ありやしませんよ。こ、はまるて私の手の のゃうにすべ〜しとりますわい 」とサシチョ ーは
言った。
わし ふう にんげん Q ち かな ●
のをV ダ
「私は不運な尺駆ちやわい!』とドン・キホーチは家業からこの悲しい消思を助かされて言った、
みぎうで かたうで と はう なぜ
『右腕てさへなかったら、一そ片腕取られた方がましちやつたよ、何故といふに、のうサシチョー、
ば くち いしうす こひき ぐる修
●
ばん は ダ はるか たび
歯のない口は石臼のない幌総車のやうなものて、また一本の歯は一 つの金剛石よりも遥に債のあ
われ〜封 そ き し だう ほう もの こと
るものちや。しかし吾々厳かなる騎士道を奉ずる者は、とかくかういふ事になりがちのものちや。
ろ ば あんない あしど し だいわし つい
に ● ● *
さア、魔撃に乗って、シしてくれ。お龍の足取り次第に私は随いて行かう。』 -
めい とほ やど み つ おも はうかう ひと
サンチョーは命ぜられた通りにした。そして宿りの見付かりさうなと思はれる方向へ、その
どま はなす・ す・ とき けだ
シ ● ● ㎞ ・ シ 、 ㎞・ ● *
通りの大道を離れないて進んだ。やがて彼等が遅い歩調て進んてみる時に、-ー蓋しドン・キホー
いた たいを くる 倉 なに
㎞に ●A *A * 3 ミュ
テは雨鷹の痛みの貸めに急ぐことが苦しくて気が進まなかつたからてあるーサシチョーは何か
っぎ
には
倉 まざ かんが 、 な なか
248
3ら の
話しをして主人を慰め気を紛らしたらよからうと考へた。 そして彼が は したもの * - は ご
しやっ う
章て述べられるものがあつたのてある。
こ しゅ じ ぬけ め おおく し で
ェ、 ● ㎞
第十九章 サシチョーがその御毛人となしたる拠#なき議論、及び主人の出
あ ばこ いち じる でき こと
途うた死骸の情険、基の他の 著 しき出来事
ば ㎞、 ちかころわしらふ 取 さい%
『E那様、近頃私等に降って湧くかういふ艇 たす ㎞ 、 * *
みん た
はな、皆なきっと貴方様がお立てなさったあの誓
ぶ し みち そむ ば ㎞ ●
言を守らんて、武士の道に背きなさつた罰ちやらうと思ひますがなア。それ貴方様がマランドリ
なん じん いわし べつ よ おば
ノとか何とかあのムーア人のことを言はれましたが、私ア別に好うも豊えてをりませんがな、あ
ぶんど っ しよく、む ちよわう だ そ た
* 隠 * 引y * 3 3 * *
いつの兜を分捕るまては食卓に就いて食事もせんとか女王さまを抱きもせんとか、共の他いろい
まも *いごん
ろ守るというて誓言をなさつつろがな。』
いとに いしつい おく
へ に さ * ● ㎞い わき *
『お前の言ふ通りちや、」とドン・キホーテは言つた、『しかし質を言へば、あの誓言は私の記憶か
ぬ で また み まう おこ
● こ に シビの 、 * こ に * に
ら脱け出てしまうて居つたのちや。そして又お前の身にあの毛布騒動が起つたのも、お前が早う
わし こと なに こと たい
おy だき 《 し ㎞ たい お* ● ミュ 「 シ
私にその事を思ひ出させなんだお前の落度の貸めちやと思へよ。しかし騎士の道には何事に封し
みち
わ かいわし な
240
ても和解の道があるのちやから、私も償ひはしようわい。』
わし なに せい こん たい
『へえッ1それちや、私も何か誓言を立てたのてこざりますかい?』とサンチョーは言った。
おんな
まるみ
せいこん た
たま へ
誓いて前じ言
『
立を
う
同たら
おまい
。
全ちや
が
てといふ
一味
なその
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こと
こ
はな
ゆわか
じ
ぶんっ
と
どちら
わし
ふたり
とら
こつぐ
がな
ち
ま● *
、
が%れはシゃ。まァそれは何方にせよ、私等が三人ともその艦ひをするのは眠避うた事て
い
もあるまいよ。』とドン・キホーテは言うた。
せい こん わは こんど こと
●
おはい %
『そんならば、あの誓言を忘れなさったやうに今度も忘れちや可けませんぞ。事によるとあの燈
に、 参
き し
ミ 3 ● ぶたい、
るか
物どもがも一遍私をおもちやにする気になるかも知れませんからな。また貴方様がそんなに片意
ち あなたさま
わかめ あい
地ちゃと分ったら貴方様てもそんな目に逢はせるかもしれませんよ。』とサンチョーは言った。
はなし み うち かれ ら ゆ
*とばし ゆ つみ つ
こんな話をして居る中に、彼等がまだ泊り場所に行き着きもせねば見附けもせぬうちに、もう
ひ 、さし e * 比 )だ㎞ んじつ りゃろしょくぐら へいたん ぶ
道中て日が暮れた。それに更に悪いことには 例の鞍盤の鍵ともにシ麗も監部もすっか え
んじつかれ ら うし
さいなん うは ぬ
玩
りシしてしまったのて、彼等は飢えて死にさうになった。おまけにその慰撃のシりに、艦へ
こと #つた しお ことばうけん で あ しだい
た事てはないが全く推へ事のやうな一つの冒険に出逢ったのてある。その次第はかうてあった。
よ せま
や 、くら きか・ほかれ ら す みち こく だう
夜は稲暗く追って来た。それに拘らず彼等は進んだ。サンチョーは、この道は國避だから一二リ
うまら やど やみ あんしん よくら
「グシの内にはどこかに宿屋が見っかりさうなものと安心してみたのてある。そこて、夜は暗
け ら う
しゅ じ みち たど
も 誌・ -
いに こつ ち はう
く、家業は飢え、毛人はげっそり眠がへって、だんだん避を避ってみると 眠じ避を味方の へ、
ァ
し避
ひか
いづ
げ
へん
なん
出来るできい
% の
だから
なん
越せ
し跳び
。
野ちゃ
い
魔
は
度
こ令
ふ
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死
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も
私
、
から
ちや
がかしと原
ぞはこんど
も
お
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ふる
けん
の
ひろ
んぶん
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こいつのりて玉前
鶴
一
。
よ
ぞ
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時
お前
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に
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が
私
や
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の
中庭 そンチョー
私
、
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ぞ
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g 『私どもは急いております。また宿屋もなか〜遠いのて、貴君の仰有るやうなさういふ話をす
たとまま Q しろしやみぞくにん こたら ばばくしや
る貸めに止るわけには参りません。』と白装束の一人が答へた。そしてその騎馬に拍車をあて、
しんかうつ*
進行を績けた。
こたよりつぶく あひ て はづなっかい
ミば
ドン・キホーラはこの答へに 依ってした、かに立腹した。そして相手の躍馬の面勤掴んて言つ
と ちつ いまたづ 、こた
まも はミ
た、『止まんなさい、そしてもう砦と濃儀を守つて、私が今訳ねたことを答へなさるがよい。さも
る
あなた のこ わし いよ っ ぶ
-
●-*) *> さ ●
なくば、貴君がたは残らず私と勝負をさつしやるがよいのちや。』
ら た あが せ
㎞、 ● ● 毛にリ つかい も
うへ のり
㎞馬は臆病てあった。そこて面勤を掴まれたのて、乾驚して、後足て立ち上り、背の上から乗
て はうだ ひとみ を ひとり っきびと
ちさ 。 れ杉㎞ か *
手を地べたに拠り出してしまつた 昨の自装薬の人の都ちるのを見て、徒歩て胎った 人の附人
の・し はし はら た うへ あいさつ やり
はドン・キホーテを罵り始めた。それてドン・キホーテも腹を立て、その上の挨拶なしに、槍をひ
も ふくみ にん つ はう ばう
ェげ し ちさ 長ミ e3
ねつて喪服を着て居る一人を衝き、した、かに傷つけて地べたへ轄がした。それから四方八方に
の
255
ドン・キホーテは言つた。
呪 、 ) )*)・ 。 い 、
256
e
何てすと、貴方?私の不運の貸めてすよ。』とその僧は言つた
こと のこぶんこたくだ
には 、 なル ・うkーシ ㎞、
『さうすれば私が最初にお訳ね申した事を残らず十分答へて下さらんと、もっと悪い運に出逢ひ
なさらうぞ。』とドン・キホーテは言つた。
す そう い き くだ いまわたし しかく そうりよ まを
*
『直ぐにお答へ申します、』と僧は言つた、「てはお聞き下さい、たつた今私は資格のある僧侶と申
しつ しんば ちなまを わたし
しましたけれど、質はほんの新発意て、名はアロンゾ・ロべ ズと申します。私はアルコ べ ンダスの
し・ 、 "ト・・・ ) 、 に い ほか
に ) れは
生れて、今はバエザの市から、あの拒火を持つて逃げて行った外の十一人の僧侶たちと一緒に参
わたし つ だい あし がいとも まち ゆ
- *
りました。そして私たちはあの吊り豪に在る死骸のお侶をしてセゴヴィアの市まて行くところて
し がい しかりまいさ う あ しん し
こざります。その死骸はバエザて死んて、そこて暇埋葬にされてをいた或る紳士のてござります。
とほ まいこう
はな まを いまわたし ひと し がい ひと うま こ、きやっ
そこて、お話し申した通り、今私たちはその人の死骸を、その人の生れ故郷のセゴヴィアの埋葬
Dよら ゆ
所へ持つて行くところてござります。』
ひと たづ
)*
『そしてその人を殺したのは誰てすかい?』 とドン・キホーテは譲ねた。
㎞* P、 ) *
『紳様が、あの人に取り附いた悪性の熱病といふ手段て殺されました。』と新発意は答へた。
い ほか やっ ひと
、一 」 - 、よ つ こs 姿 、MN
怒にその人 殺されな
そうする三 kyキー は言った、 もし外の怒にその人 殺された ミると、私がその
しか( 、し こと {きま てミ ミ そこ 。しかし、そ
仕返しの仕事をせねばならんのらやが、軌様はその手数を許して下されたわけちゃ
もし* りん Qっ たり 、㎞ *、「
ひと ころ
* つこ ㎞ * ㎞ ほか
の人をお殺しなされたお方が
がその人を殺されたのちやら、た ド獣つて、肩をすくめるより 外にし
わし み ころ わし こ そう こしよ* ち
ゃうはない。もし私の身が殺されても、私はやつばりさうすることちやらう。さて御僧に御承知
ねが
●
、はお 、 * われ) ぶん せ かい
ン
おきを願ひますが、私はラ・マンチャの騎士て、名はドン・キホーテ、また私の職掌本分は、世界
シ よく したご お
%,%い 参
まが わたし ふ お 院は 、、、い
『どうもその曲ったものを正すと仰しやることは私の厩に沿 ちかねます、』と新登 意は言つた、『そ
あなた まっすぐ くだ
まわ だし かた あし こ
な を だ
れても貴方は真直なものを曲げて下さりましたもの。私の 片 脚は、もうとても比の世に居る間は
まつ すぐ あ なた
くじく わたし がい すく だ
眞直になりさうもないほどに挫かれてしまひました。それから貴方が私の害を救うて下さりまし
い つ がいう きずくだ
ぼく
事p の
つこ * ● ・
たのは、何時まても私がその害を受けたま、て居るやうな傷を残して下さることてござりますよ、
もん さが ゆ あなた で あ わたし み こ うへ ちん わ
格事を捜して行かれる貴方に出逢ひましたことは、私の身にとって比の上ない椿事てござりまし
ー
殿霧 = た
り物。 よ
-
』 〜 こに ば
事は皆同様に起って来るものてはない。』とドン・キホーテは答へた、『新発意アロンジ -
}
こことこや
お ちゆっ びやく えき ひっ - も
は
、すべて比の事の起りは、貴方等がなされたやうに、夜中に自衣を着て、火の附いた姫火を持
、シ ● 、 # ) 、 ふう -
ある
ち、斬りながら、喪服を纏うて、どうしても何か鍵化か他界の者ていもありさうな風をして歩い
わたし あなた
257
じ ぶん つと
● ● まこ A )』
㎞
てこざるからのことちや。そこて私は貴方がたに撃ちか、つて自分の務めを果さずには居られな
こく ほん もの あく、ま
シがたが地獄のシ の慰らやとちゃんと死ってを たとて、私は撃ち
258
もの わし おも
っこ
き7 をそんな者ちやとは私はちやんと思うてをったのちゃ
しんば むしやしゆげふしやさま
わだし ミ 、 いい ゃ B* ドゃ *
QA * あ
『㎞の霊がさうさせたからには仕方がありません』と新務意は言った、『どうぞ武者修業者様 おか かたあし
お やくめ わたし と 陰
とどむ
お やくめ ● 事 * 残
なたの御シは監に取っては謎に悪い御役#てこざりましたが、どうか御手を貸して私の片脚を こ した わたし だ くだ
C
浮る ななか ほこ き シ ミュ
鍵と縦の群に編み込んてみる比の藤馬の下から、私の身鶴を出させて下さりませ。 あなた いた わし し
わし こみ ゃ ってう は つを
「私は雌のま、明覇まて話し継けるところちやったわい。貴方はその痛みを私に知らせずにどん
まい
なに得たれるところちやったらうぞ?』とドン・キホーラは言った。 りつ は
かれ す よ を亡こ ョやっ ど
㎞、 比
彼は直ぐさまサシチョーを呼んだ。しかしこの男は丁度この時 この立派な紳士等がつれてみ
に ば に もつ おろさいもゆっ
おびき 『 *
*
、 てあつたのて
たところの、館継霊をどっさり負はせた一死の荷駄㎞馬から荷物を卸してみる最 ぶん うはぎ ふ区っ
つ
- きじ
そこへ来る気はなかったのてある。サシチョーは自分の 着を袋にして、それに詰めこまれるだ お
つ こじ
たくさんしよくれ うひ & シ C
シ
も
担い Q
け、そして嘘馬の背襲に容れられるだけ澤山食料品を詰め込んて、自 死 の嘘馬に負はせた。それ ●
た とえ康 こっ
す やさ &そし むるや 上 。 や おう れい 書こ
専びをした
A ミ こよニミ E
に撃にて、劉のェ 基 から引き出す 鶴ひ
街S発意を㎞の下
交湾むと 寝は いて書 の負しに鷹にて ら なお ま
かれ そう 、 の た、ま わた
お AQ ●
ニミ 最ひ、 仲間の
に乗せ、 拒火を した。そしてドン・キホーテは、その僧に*
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もの あと おなか ま こ
*
pい。、 授 B て」き
磐どもの蹴を追ふやうに、そしてその仲間の人々に封して自分が己むを得ず仕向けた無顧を自分
かは しゃ ** たの
の代りに謝して呉れるやうに頼んだ。
だん な
いじ *
め みや
サシチョーも言った、『もしひよいとあの旦那たちが、自分等にこんな目を見せてくれた英雄は
と
うれ がほ き し いく だ
「憂ひ顔の騎士」ちやと言うて下さりませ。』
*
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、 わたし
しゆっばっし
い、 しゆっばっ
雨明
● C
やがて新務意は出発した。私はこの僧が出発する前にドン
は ホーテに言つたことを記すのを
・キホ
て おば
しんせい
わば 『い 方 う* こい シ *
ェ
忘れておた。『貴方は碑聖なものに蹴暴な手をお掛けなさったからには破門されるといふことをシ 口 j
か だれ さそ
;*-* *●3*、*
えてお出てなされ、ミミミミミ
れ ミミ (彼によれば 若し誰ても悪魔に誘はる
おば わし
わし こわか にたわし
『私はそのラテン語は分りませぬ。』とドン・キホーテは答へた、『しかし私はょう豊 えてみる、私
) き ) * o う 設 &
は手はかけなんだ、た、この槍をかけたのちや。その上抽者は天主教徒て信心なキリスト信者て
たふと うやま そうりよ はうくわい もの ㎞
●
ゆる 隣られ にい ) さ *
こざる故、抽者の奪び敬ふところの僧侶や教曾の物に封して撃ちか、るとは思ひもょらずに、た
う
*
くわいぶつ
)
がい
く ㎞ ) さ o )』 、はせ
だ怪物か他界の鍵化かと思うて撃ちか、りましたのちや。しかしそれにもせよ、私はあのシード。
ー・: こおこ、どう、ふ事こう
259
リュイ・ディアズが例の王様の使者の椅子を法皇視下の御前て打段した時に、どういふ目に逢うた
200
か。 *
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いま いまわし ) ・㎞、) は > ご
し ぶん
今といふ今私を 「憂ひ顔の騎士」 と呼ばせたに違ひないのちや 私もこれからはずっと印%をさ
よ また そう に あ をり わ したて ひ じゃ今 うか ほ
う呼ぶっもりちゃ。そして又その一層よう似合ふやうに、折があったら私の婚に非常に浮かぬ顔
を一 つ描かせることにするつもりちや。』
かほか た
> むだ つひやん
い㎞ ㎞ -
-
だん
『その顔を描かせる貸めに無シするやうな除分な艦も もありやしませんそよ、正駆樹 』とサ
い み ・ こ じ ぶん めん むみ
* あ だ㎞ あら へ ㎞ 『
ンチョーは言った、『た ゃもう貴方様を見る者等に御自分のそのお顔を、面と向けて見せておやり
* すがた たてい もの
なさればそれてよいのてござります。さうすりやもうそれだけて、槍姿も婚も要つた物ちやござ
なった ●まを
Q% ュ、シ) e われ、、
りません。皆貴方様を 「愛ひ顔の騎士」 と呼びますわい。全くのところ私は本常のことを申して
を いみ ば
g ㎞、 * 浮 ●
居りますのて、日那様。(おもしろう言うて見りや、)ひもじいのと奥歯が た
まを *
かぬお難になってこざるのて、令も出しましたやうに、その競ひ艦のシは偲新して継橋てこさ
りますのちや。』
ドン・キホーラはサシチョーのシに失笑した。それにも拠らず彼は昨の名離を申ら稲し、また
とほ
pば 院 、七 院 ドー、 J&o
自分が工夫した通りに拓か闘婚に槍描かせようと決心した
つ だか がいいなしら おも
膨てあるか否かを検べようと思つたのだが、 サ
ま み あぶ
ァ
ひ
* れ * 、 こ々
Q 「まて私が見たうちて 一番無事に今度の危
し まこっ
262
ぶた こと
ない冒険をお仕舞ひになさりましたのちや。彼奴等は打たれたり破かれたりはしたもの、事に
じ ぶん ら おほぜいぶ あひ て
* *A ひとり、 お* 、シ たい 、 * *
よると自分等大勢を打った、いた相手がたつた一人ちやと思うて、腹は立つやら恥かしいやらて
げんき だ あ
われ㎞ がき ひを め
済し ば
また元気を出して私等を捜しに来てうんと辛い目に遇はせるかもしれませんぞ。魔撃はちやんと
でき やま ちか ひも み
われら なに こと
支度が出来とりますし、山は近いし、 はじさは身に染むし、もう私等は何もする事はござりませ
て ぎは ひ あ ことわざ
、た ド手際よう引き上げましよ。そら、 *
も
ノ
い ざき た
ゃ> Q * や -
**
じん
*> >
ひますがな。』さう言って、サシチョーは先に立って嘘馬を騙りながら 人に随いて来るやうにと
たの しゆじん もつ なに
おお% いか へ しばら あひだ ゆ
し
た
-
頼んだ。主人もサンチョーを光もと思って、何も言ひ返さずにさう 。そして暫くの間行くと、
日Hいイ *
をか ひだ ひろ たにあひで ふたり うま お
二っの丘の間にある魔いひっそりした谷間へ出た。そこて二人は馬からFりた。そしてサンチョ
ろば に もつ おろ のど て で ひも みどり 〜さばら うへ ね ふたり
ーは嘘馬から荷物を下し、脳から手の出るやうな鏡じさて、縦の墓原の に寝そべった。二人は
あさめし ひるめし ちゆみ、しき ば めし ど かれ もしよくよく し に入っ そうりよら
朝飯と書飯と 食と晩飯とを一度にやった。彼等の食懲は、かの死人に附いてみた僧侶等が (こ
ひと らき しよく し まんぞく に だら ば つた さ ひゃにく
の
等もなか〜切りっめの食事ては満足しなかったのだが)荷駄躍馬に積んて携へてみた溢
た vらやさいじやっ
ふかう いま
の一とかたけては足りない位てあった。しかしながら、サンョチーが最上の不幸とした谷 一つの
あくうこ ふたり うへ ふすなほ の だうぶ しゆ くちびる し る な
悪運が比の二人の上に降りか、た。それは即ち飲むべき菊衛酒が、いな を温めす水さへも無
かったことてある。そして二人とも溺きに蓄しんだのて、 ョーは自分等のみるシが始
みつぎ しやゥ かた い
五日
厳はれ てをるのを見て、次の 章 語られるやうなことを言つたのてある。
26。
よ も ご =
積っ こ り な ざ 旦媛
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* 終を 勤* 辛 潟艦 ま 様選
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今
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私
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十
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私
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わが眠ひないドサルシネア姫に逢うて、貴女に身命を捧げた騎士は、貴女の騎士ちゃと言はれて **
はづ こと めいらしなまを
も恥かしからぬだけの事をしようとして一命を ましたと申して呉れい。』
しゆじん こ ことば き ひじやろ かな な だい だんな
サシチョーは毛人の比の言葉を聞くと、非常に悲しげに泣き出した、かう言ひながら、『旦那
あなたさま なぜ ばうけん わし わか いま や ぶん
さま ㎞
艦、貴方様は何故そんな恐ろしい冒険をやらうとなさるのてすか、私にはりません。今は夜分
もの を のみ
たれ わ み、 メ か )
て、こ、には誰も私等を見とる者は居りません。ちやからこれから三日の間水さへ飲まずに居り
ひか へ こ あぶ た の やすだれ
や、このまメ非き返して比の危ないところから立ち退くのは安いことてござりますよ。それに誰
わし ら ひけふ もの けな
わしらみ
怯
も私等を見とらんから、さうしたとて私等を卑怯者ちゃと脱すものはござりますまい。それにま
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た、貴方様もよう知ってこざる私等の村の副牧師さんから、危きを求める者は危きに死ぬるとい
けう なん どなん どき を き せき のが
ふ説教を何度も何度も聞かされて居りますわい。それらやから、奇填てゃもなけりゃ免れゃうの
おそ はな わざ かみさま た
ないやうなそんな恐ろしい離れ業をやつて碑様を試めすのはようござりません。またこれまてに
あしびとっ おほぜい てき あ
あなたさま わし けつと あ
貴方様が私のやうに毛布上げにもお逢ひなされず、あの死人に附いとった大勢の敵に逢うても、
かみさま あなた さま た きせ きみ
カ いく きず うこ
勝ち戦さてやす〜と傷も受けずに来られたのは、碑様が貴方様の貸めにしっかり奇填を見せて
まを あなたさま ぐわん こ ご・ろ うこ やょ
くだ
Fさったのてこざります。こんなにいろ〜申しても、まアだ貴方様の頑固なお心が動き柔らぎ
かんが なほ くだ あなた さま こ ば しよ はな
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もせんやうなら、それちやかう思ふて考へ直して下さりませ、貴方様が比の場所を離れさっしゃ
265
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を思ひっかしめ給うた碑様は、お前の無事を見守りお前の悲しみを慰めて下さるてあらうからの
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お前はロシナシラの腹帯を緊かり引き締めてくれ、ばよいのちや。そして私は間もなく生きてか
しか へ ここ こま を
死んてか騎って来ようから、比虜に待つて居ればよいのちや。』
* 、シ>)シ) 、むば) に に ) た み
サシチョーは、これが主人の最後の決心て、自分の涙も勧めも懇願も何の役にも立たぬと見て
とじ ぶん く ふう でき *
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取ったのて、自分だけの工夫によって、世察るならば非 を夜明けまて待たせようと決心した。
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言ふやうに刺のある鞭を蹴りなさるのちや。』
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ドン・キホーテは馬が進まぬのて気が気てなくなった。しかし彼が拍車を常てれば常てる程、馬
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シチョーの思ひ附き以外 の何か 、 ら来たものとのみ堅く信じ、退いて夜が明けるかロシナシテが
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動けるまて待つことに し たのてある。そこて彼はサンチョーに言つた、『サンチョーよ、お前の言
こ 遊す 浅 3 、 *
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ふことも光もちや し、 またロシナンテも動けぬから、東雲白みそめるまて待つことにしようわい
シ こし
しの 、めき おそ わし な ほど おも
-
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東雲の来ようの遅いのは私には泣く程の思ひちやが
なあたわし よ あ はな あなたさま なぐさあ
『泣かっしやるにや常りませんよ、私がこれから 夜明けまて話しをして貴方様を慰めて上げます
こた よ あ あなたさまま
し もっを と はうばう
わい。』とサンチョーは答へた、『九も、夜が明けて、貴方様の待つてをんなさるあの途方もない冒
けん と を お む
* ㎞ 、 こお * やじう ●
も ) A * ㎞
険に取りか、る時が来た時に、気分がさつばりして居るやうに、馬から下りなされて、武者修業
ふう なら あを くさ うへ よこ ちよつ あひだねむ み あは
の風に習うて青い草の上へ横になって砦との間眠らつしやるなら見合せますがな。』
さノ まお ねむたい へ なに いき けん めん せつきうけい
『馬から降りるの眠るのと、一鶴お前は何を言うとるのちや?危険に面接してをりながら休憩す
き し わし おも ねむ うま きま へ ねむ
るゃうな騎士ちゃと私を思ふのか?眠るために生れて来たお前は眠るがよい、それがいやな
まへ す ん あみ お*
参AQ
前の好きにするがよい。私も私の性分に一番よう合うて居ると思ふ通りにするからの。』 とドン・
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キホーテは言つた。
だんな さま おこく だ わし つもい ● &』 *
『まアH那様、怒って下さるな、私アさういふ積りて言うたんちやござりませんぞい、」とサシチ
お し ゆじん ゆび
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ョーは答へた そして毛 人の乗艦へやって来て 片手を前鞍に片手を鞍尻に置いて、主人から指
ぼん なが はな ひだり も、 だ かれ おと た
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一本の長さだけも離れられないてその左の眼を抱いた。彼は、まだ引きつ やき規則正しく音を立
いざ れい う おと ほど お ミ*
て、響いてみる例の打ち音を、それ程まて恐れてみたのてある。ドン・キホーテはサシチョーが言
とほなに はなし めい きこ
だ じ ぶん たの ☆ゆおと)
ひ出した通り、何か自分を楽しませる話をするやうにと命じた。サシチョーは聞え てくる物音の恐
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ろしささへ無ければ話すのにと答へた。『ちやが』 とサンチョーは言つた、『 一 つ一生懸命
みわし はな でき じやま
して見ましよわい。それはな、私がどうにか話すとさへ出来、邪魔さへされにや、そりや一番面
しろ はなし はし きき
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白い話てござりますぞい。さア始めますから気をつけてお聞きなされませよ。あったことァ あ
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*7 のちや。これから来る吉事は皆なに来るやうに、また凶事はそれを捜しに行く者に来いー旦
な つま へおき はなし おもしろ
㎞、巨 )。2:、
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那様様、昔の人がいつも話の頭へ喰つ付け よつた前置ちうものア話て面白がるやうなもんちやなか
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お* ほ 託 ほ% ゆ ㎞の
つたと思うて居つて貰はにやなりませんぞい。「凶事はそれを捜しに行く者へ」 ちうのはローマ人
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277
の カトー・ゾンゾリノの金言てこざりましてな、これがな、貴方様はじッとしてござって、凶事を
272
『う、 、シ #は 溶 かたわし まか お
* * ㎞、
『お前の話しを進めい、サシチョー。そしてその道の選び方は磁に信せて設けよ。』とドン・キホ
ーラは言った。
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* *> あ むら ひとり や ぎ ひつじ
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「それちゃ申しませう、 とサシチョーが績けた、『ェストレマデュラの撃る棋に、 『心の町 の
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わか ひつじ か や ぎ ど
飼ひが
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それはその山羊の世話をする男てこざりますがーその羊飼ひか山羊飼ひは、 まア何
『 ● ●
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方て。分りますがな、ローペ・ルイズと言ひました。さうして比のローペ・ルイズはトラルヴちう
ひつじ かが、 か ほくちくしや
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羊飼ひ女に惚れました。そのトラルヴちう羊飼ひ女は金持ちのシの娘てこざりましてな。そ
かね も はふちくしや
して比の金持ちのシは:』
じ ぶん はなのこと く かへ まへ はなかた
「サッチョー、自分の話すことは残らず二度繰り返すといふのがお龍の話しをするやり方なら、
か を まつ すす、 わけ わか にんげん はな
二日かっっても終へはせぬわい。眞直ぐに進めい、そして議の発る人間らしう話すのちや、さう
、、院 は ●
てなくば何にも話さんがよい。』とドン・キホーテは言つた。
sれ)料に # * われ 、 B シュ・ 長 -
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『私の國ちやア話しちうものア、丁度私が話すやうな調子て話しますよ、おりやから私は別の調子
あなたさま pしたら てうし こ おっしゃ
ちや話せません。また貴方様が私に新しい調子を推さへろと仰有るのア、そりや無理てこざりま -
こた
すよ。』とサンチョーは答へた。
まへ す はなはな き -
-
『お前の好きなやうに話すがよい。私がお前の話を聞かにやならんといふのも宿世の因果ちやら
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うからの、さア進めい。』とドシ・キホーテは答へた。
わしだい じ だん な いま ほを ひっじ か でっじか 倉んな
㎞ 残 そ
・ 『そんなら私の大事な日 那様、そこて、今申しましたやうに、共の羊飼ひは羊飼ひ女のトラルヴ
ほ こむ んな ひげ は ど こ をとこ
*A * や * * } き だ、 *
に惚れました。ところが比の女は、比三とばかり髭まて生えとる位て、何虜やら男のやうな様子を
ふと の そだ む手の わし いま をんなめ み
した太っちよの野育ち娘てござりました。私は今てもあの女が眼に見えるやうてござりますよ。』
とサンチョーは話をつ ドけた。
まへ をえなし を い
『それてはお前はその女を知つて居つたのか?』 とドン・キホーテは言つた。
し を い わし こ はなし をとご まった
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『い 、え知つちや居りません。』とサンチョーは言つた、『ちやが私に比の話をした男が、これは全
ほか ひと こ はなし とき ちかみ い
シ、 ● * * はい・ は ミ ●
く本常の確かなことちやて、私が外の人へ比の話をする時にや、私が直に見たんちやと言ひ張つ
せいごん だいちゃっ まを う いつ
お: ・
て誓言しても大丈夫ちやと申しましたてな。そこて、だん〜時がたつ内に、何時も眠らんて諸
じ ばん じ か まみ みく ひとじか をんなむ こひ
273
まし 、 * 同
事蓄高事を播き混ぜて居る悪魔の奴がたくらんて、その羊飼ひが羊飼ひ女に向けて持つてをった慈
にく あいそ か ㎞
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の、 をば 慣しみや愛相づかしに鍵へてしまうたのてこざります。そしてさうなつた譚は、悪口屋の言
をどこ ちつ たい へ%
%, ミ
ふ話ちや、その女がその男に比三とばかり嫉妬を焼かせたのが度を過ごして大鍵になったのてござ
ひつじか
いん を な にく やんな に そ
りますとさ。それからと言ふもの、その羊飼ひはその女をえらう憎んて、女から逃げるとて、共
くに はな ふた、 をえな みくに ゆ はら け かへ
の國を離れてまたと再びその女の見えん國へ行かうと腹をきめました。トラルヴはローべに蹴返
わか そ をとど
*> * いまい、 手 * ㎞ ご *〜 ** にい
されたちうことが分ると、今逸は比三とも共の男を可愛い うと思うとらなんだのが、急に緑しうな
りましたのちや。』
ほ く は と ほ ただ -
は ・七 ● ㎞ )に 佐 c
『惚れて来る男を接ねつけて憎んて呉れる男に惚れるのが、女どもの持ち前のやり方ちや。さア
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それから、サシチョー。』とドン・キホーテは言つた。
たうとう ひっじかじ ぶん おもわくい しぶん や
・ 『それから到頭その羊飼ひは自分の意闘をやつてのけました。』とサンチョーは言つた、『自分の山
ぎお を どこ の こ はい
き シ * # 『 3
羊どもを追ひながらその男はエストレ マデュラの野原を越えてポルテュガルの園へ入つて行きま
だし
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BH ・ 、だ メ
した。それを知つたトラルヴはその男の後を追うて、徒歩て跳足て、少し離れて従いて行きました。
て じゆんれい つる も くび まはり こぶくろ かなか ばん
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には巡濃の杖を持って、頸の周園には小袋を懸けて、その中には鏡が一枚と締が一本とそれか
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㎞) 、毛、H%)。 上、 望・ さ c > 、 **
ら顔の化粧に入用な白粉の小さな壺や何かを入れとつたちう話てござります。ちやがその女が何
も かまわし ぎん み
を持つとつたらうが構ひやしません、私アわざ〜そいつを玲味せうとするのちやござりません。
ひつじ か し ぶん む れ しよ *は sた
鑑 と
にかくその羊飼ひは、自分の山羊群と一緒にグワディアナ河を渡らうとしましたところが、その
もやっ ど ときみづ で いま ど てこ やとこ たうちやく & し
河は丁度その時水が出て、今にも土手から越さうとしとりました。そしてその 男が到着した場所
や U」 む れ むかぎしわた タ*
わ たばこ ね にんげん を
にや、その男や山羊群を向う岸へ渡して呉れる渡し場も小舟も人間も居らなんだのて、それに は
たいそう こまちか ● みだ なが
大層困つとりました。といふのはトラルヴがだん〜近づいて来よつたもんて、涙を流したり口
ど し ぶん こま
お* さ - *> gr
説いたりしてえらう自分を困らせるちやらうと思ふからてござりますわい。ところが、懸命てそ
にん れうし みつ
い 昨 ひとひとり や びき
* *A ) C
こらを見廻しとりますと、一人の漁夫が見付かりました。その漁夫は側に人一人と山羊一定やつ
の くらお ちひ こぶ ね % ちひそ
いい
と乗せられる位の小さな小舟を持つとりましたのて、小さいけれど、まア共の漁夫に話して見る
しよっち
、武 ー ) け * )ー
と、漁夫は山羊飼ひも三百定の山羊も渡してやると承知しました。漁夫は小舟に乗つて 一定の山
ぎ か へき か き
# ㎞ C
羊を運んて行きました。騎って来てまた一正渡しました。また騎つて来て、また一定持つて行き
を くだ びき こ
㎞ い )はC ら
ました 日 那様、この漁夫の渡す山羊の数を算へて居つて下さりませよ、一定ても忘れると比
はなし こと はな
の話はおしまひになつて、もう一と言も話 ん
お むか ぎし あが ばし
て置かにやならんのは、その向ふ岸の上り場所
びき いき
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勤 もう一匹、もう一定。』
や ぎのこ はこ しまい き て ま
『おい、 もう山羊は残らず連んて了うたことにせい。 そしてそんなに往つたり来たりに手間とる
ことしちっ
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なょ、さうせんと、今年中にや山羊運びが果てまいぞよ。』とドン・キホーテは言った。
* えい ●
『今まてに何定渡りましたかい?』とサンチョーは言つた
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『それを私が知ることかい?』
る
とドン・キホーテは答へた。
わし あなたさま かん や白 まを
『さアそこてござりますぞい、 私が貴方様に勘定をようしておいてなされと申しましたのア。そ
はなっマ
れちや、やれ〜この話しはおしまひになりました。 もう績けやうがありやしませんものな。』と
い
サンチョーは言つた。
ど ひと はなし
ほ ㎞ ● * ㎞ はどかは わた
『何うしてさうなんちゃ?勘定に一っても間違ひがあれば話を進められんといふ程に、そのェ
や かず こ
%% しま シ たいせつ
〜
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りした山羊の数を綿密に知っとることが比の話に大切なのか?』とドン・キホーテは言った。
だん なつだ
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日 那様、全くそんな譚ちやござりません、」とサンチョーは答へた、『私が貴方様に、も
なんびきや ぎわた きまを あなたさ まし むっ
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う何正定山羊は渡りましたかとお聞き申しましたな、 そして貴方様が知らんと仰しやりましたな。
ちゃ* ど と、たん わし はなのこ おば ぬ だ
きつだ
度その途端に、私が話さんならんことが残らず豊えから抜け出してしまひましたぞい。そして
はなし たい た おもしろ はなし
全くこの話は大した貸めになる い話てござりましたがな。』
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“うか、ちゃ、その話は果てたんちやな?』とドン・キホーテは言った。
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たのて、彼は主人の側から爪の堀はとも離れることが出来なかった。かと言って彼 がしたいと思
け でき の びあん び *ん みぎ
ったことをしないて済ますことも出来なかった。そこて退つ引きならず、鞍尾に掛けてみた右の
て はな て おと た し あ ひも むすめ ほど
手を離して、その手てそっと音を立てないやうに、ズボンを緊め上げてみた紐の結び目を解いた。
婚を すぐりやらあし まはりあし かせ お でき
するとそれが解けたのて直にズボンは雨足の周園へ足 *7
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常
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窮境。
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恐ろしい
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思。
さと
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ま
よいとう
毛
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だけす ればよいと思って、比虜まては酒ぎつけたが、今一つ更に大きな困難が現
た
い き
* 、・ セ お*
それと言ふのは、幾らか音を立てないて身軽になることは出来ないこと、思はれたからて
きい き ころ
ダ 。
りやっか たか 載
は出来るだけ息を殺して、
るた 幽を食ひしばり雨府をすくめた。しかしながら、 彼が
・
こ
よ ばうさく かひ ふかう **
おとこ す かれ
さま〜の像防策もその教なく、 不幸に もとう〜低い音を出してしまつた。 彼をひどく恐がら
や *が おと
% お -
せてみたあの音とは非常に違った音を。
おとき い なん おと
ドン・キホーテはその音を聞いて言つた、『あれは何の音ちや?サンチョー。』
わし わか なん こと ばうけ ん はし いづ なにしん きちが
『私にや分りませんがな。何てもない事に冒険は始まりませんからの、何れ何か新規なことに違
い
* eC 。 し こえ 、
ひないてすよ。』とサンチョーは言った。今 一度彼は運試しをやった。そして今度は非常にうまく
ド 。B) 参 * )
行つて 何の音も騒きもたてないて、今まて非常な心配の研てあったその重荷を卸してしまっ
* ㎞、 を しう き ほき、
た。しかしドン・キホーテの嗅覚はその聴覚のやうに鋭かつたし、サンチョーは共の足気が殆ど
た のは はど かれ よ にほ
㎞ 》 ま * * &い *
一直線に立ち昇る程にびったり彼に寄り添うてみたのて、どうしても見ひが幾らかドン・キホーテ
-
わ ゆ しう き はな たついな
さき 参
の鼻に達しない 課には行かなかったのてある。そこてその嗅気が鼻に達するや否やドン・キホー
ふせ た - - 、はな
ボシ・・、 K・
が
恐
程
ラはそれを防ぐ貸めに指て鼻を拡んて、稲鼻にか、る盤て言つた、『サンチョー、お前は除程
み
つとると見えるの?』
き
さやうこた
に や
-
eC * いまことさら
『左様てこざります。』とサンチョーは答へた。『ちやが貴方橋は何うして空になって残更にそれに
き
お気がつきましたかい?』
もやっ ど まで
* さ * いま に に語りうぜんかう にほ
『さればちや、丁度今お前がこれ逸にないきつい臭ひをさせるからちや。それに龍延香の匂ひて
こた
もないやうちや。』とドン・キホーテは答へた。
撃つたとほ いわし おち ど あなたさま おち ど
れ
I" そ
『全くその通りて。』とサンチョーは言つた。『 やない貴方様の落度てござりま
なに と はうし こく
、
つ
* j
すぞい。何せ途方もない時刻にむやみに急いて引 の てござりますからの。』とサン
チョーは言つた。
あしあと しさ
はな い
い : QB ・ シ
『ては三足か四足後へ退れ。』と指て鼻を抑えたま、ドン・キホーテは言つた。『そして是からは
aro
に 、ド ㎞ む ミ CB ミ *
お前の身嗜みにも、私への濃儀にももつと気をつけるが好い。軍意私の心易立てが過ぎたからこ
2S(ル
参
んな無濃も仕出かさせたのちや。』
そむ
ゆ ㎞ B: & ㎞ さ o を
『貴方様はきつと私が身嗜みに反いたことをしたと思うてこざるのちやな。』とサシチョーは答へ
た。
ほどかへ い
* A むさ o * ●
『サンチョーよ、とやかく言ふ程却つて悪いぞよ。』とドン・キホーテは言つた
ここと に よ とほ あ
㎞ な 撃 参 た ㎞
主従は比の事やこれに似寄つたやうな事を話してその夜を通したが、やがて夜明けは大急ぎて
く *
ちか ききは とじ ぶん
近づいて来たのて、サンチョーは極めてひそかにロシナンテを解き、そして自分のズボンを絡っ
だし いう けっ
ご さ * に お に ) * * 評 む *
た。ロシナンテは自由になるや否や、もと〜決して将州の強い質てはなかったのだが、元気づい
㎞ こと い す
には ・ 比 -
、、、 よ 。1配
たらしく前足て爬き始めたー蓋しこんな事を言つてはロシナンテには済まないが、彼は跳ね廻
なん こと し うご
るといふことは何の事やら知らなかつたのてある。そこてドン・キホーテはロシナシテが動ける
み
* 長
シシ ㎞ こc
のを見て、これこそ自分が今度の恐ろしい冒険を決行すべき吉兆てあり合圓てあると思った。こ
あわた ばんぶっ あきや あらは ひ かげ
いら こ㎞〜 * ㎞ * や
の時夜は 番 く明け渡つて 萬物は鮮かに現れた。そしてドン・キホーテは、非常に深い 薩を作つ
たか なか し み ト とも う や
*じ ㎞え, 比 事に き
てみる高い栗の樹立の中に自分が居るのを知つた。それと共に例の打ち音のまだ歌まないことも
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ゃ〜 ; じ) 」 かえ ・こ g* *
分つたが、しかしそれが何の音てあるかは分らなかった。そこて彼はその上遂巡してみないて、
はくしや さら ふた・ わか つま へ いとほ
ロシナンテに拍車をあてた。そして更に再びサンチョーに別れを告げ、 前にも言った通りせいぜ
4
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徒歩て後に従った。そして薩深い の間を哨しばし進んて行くと、高い岩石の根もとにある
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い草原にゃって来た。その下には烈しい奔流が跳び立ってみた。その岩石の根もとには、 家とい
㎞ み いくけんた
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ふよりも 脳のゃうに見える粗末な作りの家が幾輌か建ってみたが、全も船は小収みなしに総い うお とき -
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きわ かみづ
てみるあのガラ〜ガタシ〜と打っ音はそこから聞こえて来るのだと分った。ロシナシテは娘
ひゞき う し
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の響や打つ音におびえた。 然しドン・キホーラは馬を静めっ、一心不蹴にBが愛人に祀りを捧げ、
こき けん ばうけん たす もと
㎞ %で *A 砂 じ ぶん わば た まいの
比の危険と冒険に際してその扶けを求め、序ながら碑も自分を忘れ給はぬやうにと祇りつ、
ぼぼ いへ はうす
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歩一歩その家の方へと進んだ。主人の側を少しも離れ にみたサシチョーも、 自分をか ほどまて
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なら、その打撃は彼の頭上に落ちて来て、全く彼の相績人へてなければ、給金を挑ふに及ばぬこ
しぶん じよっだん たい ありかた ほん き て っけきん いた、
とになつたてあらう。サンチョーは自分の冗談に封して有難くもない本気の手附金を頂い た の
なほうへ こと きは で い
* に%, しき ㎞ * C
て、それにまた主人が省同この上の事も仕かねないと恐れたのて、極めて下手に出てかう言つた
-
なほ ほんたう
談てござりますから。』
し じよらだんこた
も私は定説ちゃないぞ。」とドン・キホーテは答へた、『こら、ふざ
なに き けん わしたい ち
なうて、何か危険なものてあつたら、私がそれを退治するだけの
ある わし とほしん し もの
*} ふのか? 或ひは私がこの通り紳士てあるところから、かういふ物
な を ぬのさら すみ に い おとい はず い
* い、止
音は馴れて居つて 布聴し飛車から来る者かさうてないか*書へる警ちゃとても言ふ
うま そだまへ とほしやっ み な
のか。それにかういふ物の中に生
生れて育つたお前はその通りの百姓ちやからよう見慣れてもをら
み こっち にん
ゃ〜 *
うか 私 て も見たことがなかつたのちやわい?しかし比の六つの植を六人の
きよし へ わし み
、はれ
巨人に鍵 り一どきになり私にか 、らせて見るがよい。そして若し私がそ
す ひ
*> * Q
ずん しばこら、
ーé。ノ( } フて の時こ そお前
お龍の好きに私を冷やか
に私を冷やかすがよい。」
だんな さま こ おくだこた
ー *った むし じよろだん ちっ
『旦那様、その事 に置いて下されませ。』とサンチョーは答へた、『全く私の冗談が砦
す なかなほ
*
シ信、 わし ら C&
いま
みか 、さま撃 業
と過きましたわい。ちやがな、 日那様、私等が仲直りした今になって見りや (そしてとうか碑議
あなたさま のこ けん こん ぶ じ
あ おす、 ・、だ
き
が貴方様にふりか、る残らずの冒険から今度のやうに達者に無事に貴方様を御救ひ下さりますや
ばな
*
わし ら
ま に こ - し * * #し、
うに、)私等があんなに恐がってをつたのアお笑ひ草ちやこざりませんかい*・面白い一 っ話しちゃ
と かく わし こは を い よに 、
、 } 、 A ● ●
こざりませんかい?ー更も角も私だけア恐がって居りましたからの。そりや貴方様は恐いちゃ
たまげ どこぞん ち わか おし
の魂消るちやのいふことは何んなものか御存知もないし分りもなさらんちうことは、もう私に*
わか
分つとりますからの。』
-
し
こんど おこ 『 む わし 修* や *A 点は に
『今度起つた事が笑ふだけのことはあるかも知れんとは私も思はんちやないが、話しの種にする
ほど たれ かもの っか はづりかう
程のことはないぞよ。そりや誰ても彼てもちやんと物の援みどころを外さんだけに冷例ちゃとは
いい
言へんからの。』とドン・キホーテは言つた。
い あなたさま かみ さま わし よ かた すばや やり
『とにかく、』とサンチョーは言つた、『貴方様は碑様と私の避け方の素早いとのおかげてそのお槍
わし あたは ねら かた あ あなたさま ねら あ はふこ しよみ
て私の頭を狙うて肩に常てなされたのちやから、貴方様はちやんと狙ひどころに常てる法を御承
きち こと よみなあら ば なが で ことわざ
知てこざりますわい。ちやがもうその事は止しましよ。皆洗ひ場へ流れて出ますわい。診 にも
なが をとこ か あい を いけ ち い
まへ なみだま へ
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お前に涙を流させる男はお前を可愛がって居るのちや」 と言ひますからの。それにまた、家
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さ い 言葉を言ふた後てズボンを一揃ひ呉れるのはお大名衆のやり方てこざりますからの。
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修業様は殿つた後て島ちやとか陸績きの國ちやとかを呉れなさるかも知れんが、その衆は
なぐ あと なに **
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殿った後ては何を呉れるのか知りませんがの。』
まへ いのこ ほんたううん し だ
にんげん ものこと し はじ
『お前の言ふことが残らず本常になるかならぬかは運染第ちや 間の物事の貸初めといふもの
じ ぶん おもり かうまへ シ
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の思ふゃうにならんことは例巧なお前がよう擁へとるちやらうから、過きたことは見脱
ご お
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がすことちゃ。尚今後の貸めに心得て置いて貰ひたいのは、お前のその健舌を私の龍ては手加減
おさ なぜ わし よき し だう しよ もつ かずかき
して抑へることちゃ。何故といふに、私の譲んだあらゆる騎士道の書物には、それは数限りもな
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*㎞*A * ひとり ・ 『
信ら 信 抗 くちかずおほ
-
け らい
*
い程ちゃが、唯の一人てもお前がお前の主君に封してするやうに日数多く主君に話す家来はなか
せつだ こと まへ わし ひじやう おち ど おも ま おっ ど わし あま
ったわい。そして全くこの事はお前と私との非常な落度ちやと思ふわい。お前の落度は私を除り
今やま こと わし おち ど ち つうやま
敬はぬといふ事て、私の落度は、も砦と敬はれるやうにせぬちうことちや。ゴールのアマデイス
けらい はくしやく ひと を ひとこと
の家来に、ィシシュラ、フィルメ% の伯爵てあったガンダリンといふ人が居った。この人の事
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ひと い つ 、しゆくん はな とき ばうし ぬ あたま からだ
を譲んて見ると、 この人は何時もその主君に話しかける時は帽子を脱いて、頭をさげて、 身鶴は
ふう ヴゆる ゆ*
けらい ほ
トルョ風に二重に曲げたさうちゃ。それからまた、ガラォルの家来ガサバルのことはどう襲めて
わか ひと 封ビやむ くちい か はなはだ しめ た
● * *
・こんじつ
よいか分らんのちや。この人の驚くべき無口の如何に「甚 しかったかを示す貸めに、あれが眞
かジョ でんき つう ひと など しる を
てある限りは、 あの博記を通じてこの人の名はたッた 一度しか記されて居らんのちや。サンチョ
に は 、 いまい げ なん ノ んしゆ
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「ょ、お前は私が今言うた ゃけのことから、主人と下男と、君主と臣下と、騎士と従士との間に
武* こ = = ま 貫器 繋 き は ●
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盤霧 数 法 。 歪。腰 撃。盤 製。
続 盗。富。2。安 # " と 喜盤 リ ー。劉。愛読
経書・ 恩競 頃姦 ろ し > た 様毒 ぞ 入い 損競 つ
豊 溢あ 記
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そ あ た \。 さ 母。 笠区ん 御。 違。 来で り
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わし たましひ なゃ まへ しよう ち お もこっ
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私の 魂 を悩ましたうもないからちや。サシチョーよ、お前もよう承知して置いて貰ひたいが、 ●
こ よ なか ばうはん
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比の世の中ごは冒険といふことぐらみ危ないものはないからの。』
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『全くてござります。』とサシチョーは言った、『布晒し車の樋の音だけても、貴方様のやうに勇ま
ておいこくばうけん か けつ あ
* “ ド人 、 Q や *A も )
しい 廻國冒険家さんの心をわく〜びく〜させますからの ちやがもう決して これからは貴
なに こと SSK。 、た ● ゆ ㎞ こし % だん、い㎞
方様のことは何事によらず軽んじるやうな日は破きません。きつともう貴方様を御主人よ旦那様
たてまついた
よと 奉るやうにばかり致します。』
こ ながいき しゆじん 多や体
* に P・ * ● ㎞ っ * *
『さうしてこそ、お前は比の世て長生をするわい。雨親に次いては、主人は丁度雨親のやうに
ふべきものちやからのう。』とドシ・キホーラは答へた。
第二十一章 は得
こ さめ ふ だ ぬの うきち はい
さらす
やがて小雨が降り出した。そこてサンチョーは布晒し水車の家へ入らうとしたけれど、ドン、
さじよら だ た そ こい こと はいき
キホーテは先っきのシの めに、共虜を嫌やがつて、どんな事があっても入ることを肯かなか
ふたり みぎ て まが ゆうべ 倉 ちが で ま
● も 残、 終 に )は *
●
つた。それて二人は右手へ曲つて 夜歩いて来た道とは違つた別の道へ出た、すると間もなく
ひとり をとこ うま の きん ひか もの あた住 かぶ くみ
*
●
ドン・キホーラは一人の男が馬に乗つて金のやうに光る物を頭に被って来るのを見とめた。そし
みいなかれ むかい ことわざ すべ
てそれを見るや否や、彼はサシチョーに向って言った、『サンチョーよ、誘 といふものは、兄ての
がくもん はA けいけん できんげん と わ ばうと
* * れシ C
學問の母たる経験から出た金言ちやから、眞質てないのは一つもないのう。取り分け 「一方の戸
ミ 土 かたばう しんしつ
ミ ド では ミ *
が閉まれば片方の戸が開く」といふは基質ちや。何故私がさういふかといふと、天は昨夜あの布
わし ら だまわし ら さが ばうけん と くち
㎞ ㎞ ふさ
●
いま
メ
まさ
晒し車て私等を購して私等の捜してをる冒険の戸口を塞いだが、、今はあれに優つてしかもあれ
ばうけん と 〜ち ひら ゆる なか は
㎞、
2S9
われ、 いく の
ょりも稀かな冒険の戸口をひろ〜と開いてをる、それ故もし私がその中へ入る工夫をせなんだ
っ わし %は を おち ど ぬのさら ぐる法 し やみ よ
ら、 そおは詰り私の になる。 そしてその落度をば布晒し車を知らなんだせいや闘夜のせいに
わけ ゆ ぜ わしま ちが タ*
た う
する評には行かぬわい。何故といふに、私の間違ひてなくば、あそこにやって来る弱は難のBに
かぶ
環 * o 環 てい た わしまへ しみ
マムブリノーの兜を被つてをるからちや あの兜を手に入れる貸めに、私はお前も知って居るあ
ちか た
の誓ひを立てたのちや。』
い ㎞、 いきつく だす なはさらわし うへ
『貴方様、言ふことに気を付けて下さりませよ、また貸ること や尚更てすよ。私アもうこの上
めのさら ぐるは わし ち しやろ きた、 だ さらし もこっ よ
布順し車にか、って私等の正気を破き出したり、晒したりして仕上げて賞ふにや競びませんから
い
の。』とサシチョーは言つた。 -
ば かい かぶと さら みせ なん いんねん
『
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馬鹿なことを言ふな、兜と晒し車とは
-
た。
-
-
残務 ほんたう いままで 〜ち き
● さ *A は ミ あなたさま い
『存じません。ちゃが本常に、私が今逸のやうに日を利いてもよいのなら、 方艦の言はっしや
なつとく
シミ ゆ あ
● ●
こた
る事が間違うとることを納得の行くやうに譚を話して上げるのちやがなア 』とサシチョーは答へ
こた
ドン・キホーテは答へ た。
わし みわ かわし むずゅいろ ら ば ゃ ほなに ● ●きこ
「私が見て発るものァ、私のやうな撃色のシに乗って頭は健やらきら〜する瞬を般せとる弱
こた
だけてござります。』とサンチョーは答へた。
い
* ● ● 環 C * に みたシ な わし
『それ〜、あれがマムブリノーの兜ちや。』とドン・キホーテは言った、『お前は片側へ避けて私
あいつ ひま つぶ こん い こんど
㎞ ばうけん
P とれ 、 シ
と彼奴とは構はずに置け。隙を潰さんやうに一言も言はずに今度の冒険を仕途げて、私があれ程
を かぶと てい み
ほしがつて居ったあの兜を手に入れて見せるからの。』
け よ を ど まを ● マル*ジョラム
『気をっけて避けて居りませう。ちやが、も一度申し ますが、どうかあれが匂び薬てあってくれ
ぬのさら ぐる ま
も ●
。一 「匂ひシ」のB 軸は aJcrau 範味に供する野生の葉である、「碑よ顧くはそれのマ
て、布晒し車てあってくれませんやうに。』 録㎞とサンチョ
い
ーは言つた。
さら なに こと ど
㎞ いい お
『おい、あの晒し車のことは何事があらうとも二度と言ふなと言うて置いたてはないか。それを
わし ちかうへい
お、 ● うに) だ だ
聴かんなら私は誓うてーもうこの上は言はぬがーお前の 魂 を破き出すぞ。』とドン・キホー
い
ラは言つた。
き まり こと じ ぶん は
* こ ㎞ ㎞ *ら あが
29f
サシチョーは、主人が木㎞の如く自分に投げ着けたその誓ひを果たすことを恐れて、縮みHつ
くきち つぐ
て口を廃んだ。
292
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こ 、テ く 士と 連燃 " の。で に、出だ の
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g 『何を笑うて居るのちや、サンチョー?』 とドン・キホーテは言つた。
かふと な かなだらむ み も
を おも を かい
をして居りましたろと思ふと、可笑しうなりましてな。』とサンチョーは言つた。
まへ わし こと すみそ〜 わか - い
『サシチョー、お前は私がどんな事を推測しとるか分るかい?』とドン・キホーテは言った。『つま
こ ふ し ぎま はふ かぶと なに かは ふりよ こと かふど ね うちみ わが、 てん
り比の不思議な魔法の兜は、何か鍵った不慮の事から、この兜の値打を見分けたり合獣したりす
でき なに もの *て はい をと二 じ ぶん よしあし わきま
ることの出来ぬ何者かの手に入ったのちや。て、その男は、自分のすることの善悪も群へずに、
たッ でき み はんぶん と
● ㎞、 、 。 3 *
はんぶん まへ
只これが純金て出来とるのを見て、金目になりさうなところから牛分は銘かし、あとのシ分てお龍
いとほ とこや かなたらびこ しな ごしら ど かぶと
の言ふ通り床屋の金盟のやうな比の品を推へたのちや。ちやが、それは何うてあらうと、この肥
すじやろ み わ わし とかたち かは なん こと わしか ち や むら つ しだい
の素性を見分ける私に取っては形の鍵りは何てもない事ちや。私は鍛治屋のある村へ着き次第に
これ なほか ち かみ いく かみ こと
シ ㎞、 おろ およ
●A * ㎞ )
之を直させて、そしてあの鍛治の碑が戦さの碑に推へてやった兜ても、これに優る事は慰か及び
わか つかう いく まさ さあ た
もっかぬゃうな立派な格好にさせるからの、そしてまた幾らかても無いには優るから、差し盤り
わし でき ぐ あひ かぶ いし * -
私は出来るだけ具合ようこれを被ることにしようわい。それにひよつと石ころても飛んて来るや
とき ぶんふせ やく た
うな時には十分防ぐ役に立たうからの。』
さや うふたぐんぜい いく とき ( あい 、も あなたさま おく ば しき わし
『左様さ、あの二つの軍勢の戦の時のやうに彼奴等が貴方様の奥歯に十字を切ったり、また私の
ゆうゃく ふらすこ
服をすっかり撃呼させたあのシの欠れてある 艦 を確いたりした蹴のやうに、シて在ころ
を打っ作けさへしませんとなア 」とナシチョーは書った。
、前。
シはあのシを無くしたことは瞬り船しんては胎らんのちゃ・チシチ・ー、お離も知っとる
通り、 若はあのシを配記してをるからの 」とドシ・キホーチは書った。
私もその通りて、 とすシチーが奪へた、 しかし私がおしあの群を船へてもしましたら、また
のある内に二度と飲みてもしましたら、それこそ私の 質の喉の時てこざりましょ。それに私
ァェ表して手傷を負うたり はせたりせんゃうにするっもりてこさりますて、あの船の要るゃう
なことにゃなる気は毛頭ござりませんわい。も一度毛布上げにされるちう方は便とも書はれませ
なぜ さいなん よことき
んよ。何故ても、あ、いふ災難は避けるのがむづかしいし、またあんな事がやつて来よつても、
た。かたい * に% から ほか し
ゃ〜 % *} ● *
只居ぶしすくめて忠を殺して眼っふって、運但せ毛布侶せに駆離をさせる%にや化やうがこざり
ませんからの。』
きい えせ 社
* * は -
●
これを聞いてドン・キホーテは言つた、『サンチョーよ、お前は似面非キリスト信者ちや。それ
うにま きらrこ しー 。眠 ㎞ y): ㎞、
はお前は一度受けた害を何時まても忘れぬからちや。細かいことに重きを置かんのが気高い大様
-
ひと〜 こと かたあした
峠か シ わ
295
に *A ● ●A
な人々のする事ちやぞ。一鶴お前はいまだにあの戯れが忘れられんやうちやが、片足てもその貸
びつこ を ある い こうへい
* * ㎞、 * シ 止 *
めに破にされたとか、助覚ても折られたとか、或ひは頭ても割られたと言ふのか?、あれは公平
かんがみ
ド」 も シ%、 ま C ぼられほじよラだま おもき せつ
に考へて見れば、たドの冗談てあったのちやよ。もし抽者があれを冗談ちやと思はなんだら、抽
しや へ ちよわう がうだつ たい
とか じん ら て
者は取つて 返して、へ レン女王を強奪されたのに封してギリシア人等がしたよりも、もつと手ひど
Aふあるん
よい
く
しいま
み
ふ -
し フ
ァ ド
復が
く
。
ぞ
う
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へ
、
の
今
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あの
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生き
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居
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●
ほ
ほど まれ え
慰
がその常時に生きてをつたとしたら、ドウルシネア程には美しいといふ撃 は得なんだに違ひな
こ こい そら あふ と いき もい
い。』と比虜まて言ふとドン・キホーテは空を仰いて太息を浅らした。そこてサンチョーは言つた、
しか でき じよう だ
は ドド・ ミ ま 〜 ● *A
「あれは取面中ちゃ仕返しも出来ませんから定説にしときましょ。ちやが私にァそれがどんなg
ま じ め わかわし おば
%こ 詳・
〜 3 *
わし
薬ちゃったかどんなシちゃったか*究っとりますし、またそいっア悪の圧しからも私の
け わか あなたさま
えからも消してしまへんことも分つてをりますよ。ちやがまアそりやさうとして、 シが投げ
置
P
ねづみいろ ろ ば げ うま
とい も シ
っけなさったあのマルティノー㎞%封。の棄て、行った、風色の嘘馬のやうな連銭章毛のこの馬
し まつ よろしり は を に だ やう す こみ
はどう始末したら宜しうござりましょかい? あいつが尻端し折って通げ出した様子から見ます
七 かへ こ お づみいろ やつ
ミュ ㎞、 おだ・
と、とてもこれを連れに騎りさうもこざりませんからの。そして確かに比の最色の奴ア逸物てこ
ざりますよ。』
わし し ぶん ●ま んどりもの とかうな
㎞、 )』 を
「私は自分の負かした者からシを取ることには一郎慣れて居らんのちや」とドシ・キホーチ
* き し *
の
撃を うてシのはシひてない・おも撃ったが
やA 多 ま も%
o*
合は別ちゃ。その時は正常な戦の分損品として負けた者
るのちゃ。それちゃから、サンチョー、この馬が嘘懸か
す お わだし ら こ こ
あってよいが、これは棄て、置くがよい。私等が比虜を
りに来ようからの。』
わたし
とこた おだし
「私はこいっが取りたいのてこざりますがなア、」とサンチョーは答へた、『それてなきや、艦のよ
よ わたし からお
ろば か
りか良いゃうちゃから、せめて私のと換へっこ位したいもんてこざりますよ。嘘撃の換へっこを
ゆるゆる き し だう おきてきうくつど
許すだけにも緩められんとなると、まことに騎士道の擁は窮屈なもんてこざりますの。何うてこ
こ*ご かぎりものか よろ
ざりましょ、せめての事に飾物ぐらみは換へても宜しうござりましよか?』
てん わし たし なにぶんあいまい した しつ き
きた
「その獣は私も全く確かてない。便分隊味なことちゃから、艦かなことは他出を期するとして、
まへ ぜ にふよう と
お離が 非とも大罪とあれば取り換へてもよからうそよ。」とドシ・キホーチは答へた。
ぜ ひ かざ
にお が%・ わし から
「それは明々々是非
是 H ・
とも入用て、この飾り物がもし私の身鶴に着ける品ていもこざりましたら、こ
だっ
ぞ もの
㎞
よ
*
れより上に 望みの
み は きょ か こちづ ●
-*
なかろうと思ふ位てこざりますよ。」そこてサンチョーは、この許語 にェ
fſz
こく ろ ば しよろかじ ぶん ろ ぶ までよそは *つた
くなって早選速騙馬
船 のシへを新ました。そして自分の心肺を九十九シはせて奪く駆ものに
せん り ひん のこ あさは
29g'
* た す ふたり だ がうだつ
シ * ● ●
但 てた。これが瀬むと、二人はあのシ撃から㎞した戦和説の魔りて 観をやった。そして **
鳴) 、㎞ 『)C うら ** ミドは、
お*
例の布晒し水車から流れて来る小川の水を飲んだ 、しかしそれが自分等を駆かしたことを思へ
すみしや はう ふたり み む のこ
、、い 〜 * * Q ミ ・・び ぬ
ば忌々しいのて、その水車の方へは二人とも見向きもしなかった。やがて怒りも悲しみも残らず
と の さだ ェ
*g
ら ● じ ェ き
取り去られて、彼等は乗るものに乗った。そして別にどの道とも定めずに (どの道ともさだめぬ -
しゆつはつ
すれ以)*㎞ に き 活る 騎、
のが眞の武者修業者には常り前のことなのて) ロシナシテの意のま、に導かれて出発した。ロシ
は どこ
兵ら %し3 ) シ ) ● ) 0 杉」 が うっ れ ● み
ナシテの意はその主人の意を導いたからてある。また嘘馬の方は常に何虜へてもロシナシラの導
あいけう ひとなっ っ ゆ はうい およかれ ら もとこくだう
* *
くまうに愛橋よく人懐こく従いて行くから、この方は言ふにも及ばぬ。しかし彼等は元の國道へ
で みち なん
C
出た、そしてその道を何のあてもなく漫然と進んだ
だんな さま ちつ 陰をし あ よろ
あなた達きわし
ゆ たシ
『旦那様、貴方様に砦とものを申上げても宜しうござりましよか? 貴方様が私にものいふなと
たつ こと わし はら なか くさいま
きついお達しをなされてから、いろ〜の事が私の腹の中て腐ってしまひましたわい。そして今
*やら ど ひと くさ こと した
*
さき で
● * ま> Q
丁度 一つ腐らしたうない事が舌の尖まて出とるのてござりますがの。』
い はなし て みじか なが はなし かうおもしろ
『言うがよい、サンチョー、そして話は手短にせい。長い話は一向面白うないからの。』とドン・
こた
キホーテは答へた。
だんな さま こた
『へえ、それちゃ、正那樹、 とサシチョーが答へた、『そりゃ%てもこざりませんが、かういふ野
はら よ つじ あ ばうけん がい かきえ もの
㎞ *A ほ% * ささ すく落
原や四つ辻て貴方様が捜してこざるやうないろ〜さま〜の冒険を探しても如何にも獲物が少
わし 、までいくにち あひだ かんが ところ・ *メ
いちうことを、私ァこれ逸幾出の眠か考へっ*けてをりましたよ。かういふ虜てはこの上もない -
おそ もの み こと み もの し もの がら せ
恐ろしい物に見事に勝っても、見る者もなきァ知る者もないから、
けん った あなたさま あ て はづ て がら も ぐさ
間へ博はらずにしまひますから、つまりは貴方様の目的外れて、手柄の持ち腐れになりましよ。
あなたさま お かんがい か 、そん わし ら いくきど こ てん し
それちやから(貴方様の御考へは如何か存じませんが)私等ア、戦にか、つてござる何虜かの天子
おほ だいみやちい こ ほうこう はたら あなたさま こびん
じん こ だいりき
や力
品
人
御
また
やら
大 ら
のところへ行つて御奉公して、その働きて貴方様の
ね
うち みこ らん こ ほうこう とのさま
債値をお見せなさつたら、それを御覧にな 私等
〜 て 残: わし お*
ば 、か に
々の手柄によつて是非とも御褒美を下さりましよから、さうした方が却ってえ、やうに私ァ思
のこ
* * Q 小寺、 Q)騒 ㎞)北 *
ひますぞい。さうなりや何時まても人の豊えに残るやうに貴方様の御手柄を控 へて置く書き手に
こと か わし に まを けらいけ らい て がら
や ● 〜 ●
事ア鉄きませんぞよ。それから私の手柄のことは何も申しますまいよ。家来は家来らしい手柄を
た もつどけ らい て がら か ぶ し なら わし
* ・さ * e * だら *
立てりやえ、のてござりますからの。光も家来の手柄も書きとめるのが武士道の習ひなら、私の
ぬわし 桑んりよ まを
も抜かしちやならんと、私ア遠慮なしに申しますがの。』
まへ いま ちが こた そこ
『サンチョー、お前の言ふのは間違ひてはないぞよ、』 とドン・キホーテは答へた。『ちやが共獣
ゆ み なら ばうけん もと かんえう
● に * ななか 撃
まて行く前に、いは ド見習ひとして、世の中を遍歴して冒険を求めるとが肝要ちや。それはの、
たい かうみやうえい よ
S00
たいこく きう
し遂げれば大したシが得られる、獅ってそのシが艇かの基離のシ
て しき し まち もんま * はや
● くず *
によって知られてをる、そしてその騎士が市の門を入 るが早いか
し
ひと だいちき ひと うう
し%、 ●
(ゃうなことのあらうためちゃ。「この人こそはあの大力の巨人プロカプルノーを 「撃ちに拒 えら
ねん ちか あひだ
し
*ゃ、この人こそはあの偲いペルシアのマメリュータをば九百㎞い雌もかって
脱競 紋競 國。
シへょう、そして雌のシのシの駆きを吐かれて、順くさま の離の慰は
きうでん まどか ほ だ こき し ひと め こらん す
る
から顔を出される。そして比の騎士を一目御覧になると、直ぐその鎧や艦の
わ
- 鏡や艦の縦撃やてそ
かなら
騎き れ
もの 倉う
とお見分けになつて、 必ず言はれるてあらう、
これ獣の着、 が宮 廷の 「ホー、これは〜!
「: こなた こ
はな
の で むかで *』
挨怒 来t
* めいれい つけたまは み んな で
士どもよ 比方へ来られるあの騎士道の花を出迎ひに出やれー」比のシを ェ"って 出て
わらさま に じしん かいだん は おき
一ぶ
し
ん
-
んは しど
行い 拶災夢 る
『 だ ほう せつ
、そして王様御自身も階段 の牛発 程お下りになって騎士を緊とお抱きになり、頼 ●
世ょ に
『“
わう ひ やつ
つ を
わう ひ この
される。それから毛蛇の御部屋にお連れになる。そこには王妃と
へ
比
せう〜 〜 こっう みた よ
てもとても少々の苦勢て はシらぬゃうな雌の主ないシ備の艦群が御曲てなさる・獅ち
ひめぎみ き し だがひめ たがひにんげん しんせい
その姫君と騎士とはお互にちっと眼と眼を見かはして、庭に尽駆ならぬ離撃なもの やうに獣ひ またふたり ど なにゆわか ぬ
ひ㎞・ * o * *
ぬ
なすてあらうわい。そして又三人は何ういふ次第てとも何艇とも発らぬながら、脱けるに脱けら
こひなやかた
ふ
れぬ態の概みの事に巻き込まれ絡み込まれて、の蓄しみ艦みを誰りあかす便りがないのて
こ、ろ はなほ しづ -
い までき し & び
の心は甚だしく沈んてしまふ。言ふ逸もなく騎士はそこから案内されて、善美を霊した宮中の一
しつとほ そ よろひ ぬ めしっか ども も *〜
りつ は ひ は
e ・ ● もら * ㎞〜 邦
室に通される。共虜て鎧を脱がせて貰うて、召使ひ共の持つて来る立派な狙々耕のマントを羽織 -
し きけ」だかみ き なほ さら け み
● ㎞ ● ㎞ ㎞ よる
る。そしてその騎士が鎧を着て気高く見えたのなら胴衣を着れば尚更と気高く見えようわい。夜
わらい あらか、 い ひめぎは
弦 “)足 「 、む 説・ ド、 に は にば ●
になると毛や王蛇や姫君と御一継に御飯を認める。そして基の闘ちう、騎士は耐親に気府かれぬ
ぬす み ひめぎは すん じ め はな sめぎみ おな 過倉
やうに、そっと倫み見しながらその姫君から寸時も眼を離さぬ。姫君も同じやうになさる。が先
いとほ かた や は き し
シは も、 * は、じ
にも言ふた通りこの姫君はなか〜横み深いお方ちやから、矢張り騎士のやうに用心深くなさる
てつ ひとり ひとり
o * ほおは 、 が%㎞ 3い「 こ ふ しん しだが
のちや。食卓を撤すると不意にその大廣間の戸口から 一人の物凄い媛人が 一人の美しい婦人を従
ふたり きよしん シ はい **
けんしゃく、ふう あ もの
* だ
へ二人の巨人に護られて入つて来る。こいつらは往昔の賢者の工夫した或る力試めしの物を携へ
き と もの 。せ かいだいき し あが
て来をったのちや。そしてそれをやり遂げた者は世界第一の騎士と崇められるわけなのちや。そ
わうみ あのこ もの た 『 やくしん き し ほか
こて王はそこに居合はせる残らずの者どもにそれを試めさせられるが、その客人の騎士の外には
ひとり し をは うしきた めいよ か
307
一人としてそれを仕了せ得るものはないのて、その騎士の名誉はいよ〜ます〜高まる。そこ
- -
ー=ーーー -
-
シ
シーシ n="シー
シ お ㎞、 じ ぶんい お* うa
302
か ㎞) 、 あは )』 し
て姫君は大いに喜ばれて自分の思ひをかくも高きところに定め置かれたことを嫡しくも仕合せと
-
このわう あるむくんし
なん
ゆこ じ しん おな
はれる。それに加へて、比王は、或は君主は、まァそりア何てあってもよいが、御自身と配
は
くらみ いう りよく べっ わう をりからはげ いくおこ
きゃくじん き
じ位に在方な那の王と折極雑しい戦をしてをられるのちゃ。そこて比の客人の騎士は、その宮殿 しきう
なんにちとうりう た・ か ひく 。た
) はお つくねが わうそく ざむがひ ゆる
に何日か返留してから、その 戦 に加はつて王の貸めに 霊したいと願ふ。王は即座にその 願を許
C
う て き
うや〜 しわ を
残っぽん かま そよ じ ぶん ひめ -
し
す。騎士は王の手に 恭しく接吻してお濃を し% あさ o
申し上げる。そして共の夜騎士は自分の愛人たる姫
ぎみ お ね ま か うし まへ
㎞ ●
に、その御寝間の格子の前てお暇乞ひを申し上げる。そこは庭園に面してをつて、これまてもそ *●
Bば) い・ 託
の姫君のお気に入りの侍女を橋渡し、仲立ちにして、
かを *
その騎士と姫君とは比虜て度々話しをなさつ
き し っ
ためいき ひめぎみ
o B ら 託 も -
よ あ ちか
たのちや。騎士は溜息を 吐く、競君は闘絶する、侍女 に
は水を持って来る。夜明けが近づいて来る
* ● *>
ひとみ めいよ
つめぎ協 お* 3に ひめぎみ
のて、もし人に見付けられては姫君の名誉にか、 はると思ふて騎士は心を痛める。とう〜姫君 “
しやち きか へ しろ リやろ かう しめ だ ㎞、 P 残っ ぽん
は正気に返つてその白い雨手を格子の目から差し出して騎士に お、 、
*
接吻させる、と騎士はその雨手を
も、ち
㎞、 ゆ シっぽん c
ふたり ちびだ
たが 駐 て と・の
げ、
涙て洗うて百千度接吻する。二人の間には互ひに善きにつれ悪しきにつれ便りをする手答が整へ *
ひめぎみ でき る
㎞、 - 『 せ 逢 たの き し
いん
られる。そして姫君は騎士に出来るだけお留守を短うしてくださるやうにと頼む。騎士が誓言を D
やくそく
㎞ 。 シ) ㎞ ・・ おも ほど かなわか
重ねてそれを約束する。騎士は今一度姫の手に接吻して、殆ど死なばやと思ふ程の悲しみて跳
・ 「 ミュ
じ ぶん へ かへ み うへ
を告げる、騎士はそこから自分の部屋に騎って、身をを
な わか
* かな ねむ
寝床の上に投げるが、那れの悲しさて眠ら
かつ
そしてげれ婦ふわ
ふゆう
こ
み
*
あく あさ はや お わう わう ひ ひめ
に
。別御
告に
夫行くを
居
て
れぬ。明る朝は早く起きて、王や王妃 ひに
ひめぎみ こき、ぶんすぐ たれ あ でき き し つう き し じ ぶん
㎞・ *> ●
ると、姫君は御気分勝れず誰にもお曾ひ遊ばすことが出来ぬと騎士に通じられる 騎士は自分の
しゆつたつ かな くる
お* 店 いしほ * * * ノ・ ミシ:七
出立を悲しませてのこと、思ふと、胸も刺されるばかりてその苦しみを包んて居ることが殆ど出
のこ ひめぎみ もと い
い〜。 〜は)託 ば ひ
来ぬ。仲立ち役の侍女はそこにをつて残らず様子を見て取つて、姫君の許へ行ってそれを告げる
ひめぎみ なみだ なが ぶん ばんU、や いた たい ひと
いし
と姫君は涙を流して聴き入つて、自分の一番心を痛めることはこの騎士は一鶴どういふ人か、ま
わう けけ し い だし ちよき
っ㎞の ひい 、 * * ● P
た王家の血統の人てあるかないかを知らぬことちやと言はれる。侍女は、あの騎士様は起居振舞
いんぎん やさ を わうさまめいか で
からしてあれほど股熱てお優しく雄々しくみられますからどうしても王様かそれとも名家の出て
う あ ひめ しん つう いりやらしん ちだが おも
こざりますと受け合ふ。姫の心痛はこれて癒やされる、そして雨親に疑ひをおこさせてはと思ひ、
つとき たか め みな ところで はなし き し しゆつばつ し
は
ト 。
努めて気を引き立て、二日目には皆の虜へ出られる。話かはつて騎士はもう出発した。騎士は戦
**
おほまち〜 の と たび〜 た・かう
わ ) から
うては王の敵を征服し、多くの町々を乗り取り、度々の戦ひに打ち勝つて宮廷へ騎って来る。そ
か うし ひめぎみ み し こうらうむくひ ゆる もと
* に ● 『 ㎞ にい ㎞B
していつもの格子の前て姫君を見る。そして騎士の功勢の酬として雨親に封し縁組の許しを求め
㎞ 、 P に ひ の
るといふことに相談が整ふ。王はその騎士の素性を御存じないのて、姫君を興へることを好まれ
っ だ ひめぎみ き し はなよめぎみ しま
● 〜 シ・ 〜』
ぬ。しかし姫君が伴れ出されるかどうかして、姫君はその騎士の花嫁君となって了はれる。そこ
わうさまなか〜 し あば おも ふ と こき し あくに
劉 て王様もそれを中々の仕合せと思はれるやうになる。それは不圓したことから比の騎士は或る國
)わらいセそy ; ち づ
A い、シ :、
% の武勇の王の子息てあるといふことが分るやうになるからちや。その或る國といふのは、地圓の
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あお* # わし し おや ち ひめ
* シ * Q ㎞、 *} } e
に在りさうもないと思ふから何虜の國だか私も知らぬわい。親父の王様がおかくれになる。姫
あと っ しわうす き し けらいそ
㎞・ ●
-
君が後を継がれる。そしてつまりその騎士が王になる。さうなると直ぐさまその騎士の家来や共
ほから き し
、 したか くらお のぼ たす
Q じ
の他その騎士がこの高い位に昇る助けをした者共に恩賞が授けられるやうになる。この騎士は自
ん け きら ひめぎみ じ ちよ ひとり めあ だし ちよ いまでき し ひめ
g) 託ミ
死の家来を競君の侍女の 『人と船はせる。この侍女は言ふもなく騎士と艦との懸の艦がけにな
あ だいこうしゃく むすめ こ
%* ●
つた女て、或る大公爵の娘御ちや。』
わし うまゆ わし
のぞい
『私の望んどるのは、それてござりますよ。そいつアきつと旨いこと行きますぜ! 私アそれば
ま を な の
* ゃ> 。 ")シ すん ん) Q、) あ なた
つかり待ちこがれて居りますよ。今の話のことア寸分の違ひなしに愛ひ顔の騎士と名乗って貴方
さま うい
様がお受けなさることになつとるのてござりますぞい。』とサンチョーは言つた。
まへ うだが およこたわし は
「サンチョーよ、お前はそれを疑ふには及ばんぞよ。』とドン・キホーテは答へた。『私がこ、て調 -
とほ れい
琵 、ノ、 ・ さ
した通りの同じい様子や段取りて、武者修業者は王や皇帝に昇るものちや、またその例もあるの
わたし らいましんじゃ いくき
C ・ * ㎞ ひあきみ
ちや、私等は今キリスト信者てあらうと、異教徒てあらうと、戦をしてをつてそして美しい姫君
も わうみ だ ま とほ きうてい 封もむまへ
● 、 、 3・ 、われ ●
を持つてをる王を見つけ出さねばならぬ。しかし、私が今も言ふた通り、私等が宮廷へ赴く前に、
ほか とご めいせい おいまあひだ
えよ
外の所て名盤を獲て置かねばならんのちやから、今のやうなことをおもふまてには除ほどの間が
ひと か てん のだし こっ も いく*
あらうわい。それにもう Tっ鉄けた獣がある。それは私等が若し戦をしてをれば しいシも有っ みつ*
も
* だ
あ B: かうめい え *
てをるところの王様を見付け出して、そして私が世界に響き互る素晴らしい高名を得たとしても、
せつしゃ
わうけつと あた を ど
ううし iノ
抽者は王の血統てもな にも盤って居らんのちやから、そこを何うしたものか
㎞ )は *
と思ふのちや。王は先づ比の獣 シ れ *Bミ
て十分満足をせんと、暇令抽者の功名手柄はそれだけの値打があ さ
す ひめぎみ せつしや め は この よわ
り過ぎるほどてあったところて、その姫君を抽者に婚せることを好むまいからの。そこてこの弱
ぶ ゆう こと
*A られ 発 き てい らしな
みがあるによって、抽者 の武勇によって美事に手に入れたものを失ひはせぬかと気遣ふのちゃ。 〜 さ
はおれはミ ㎞ が で)戦 「: ドr )シ ねん
抽者が地所も財産もある名家の純士てあって、年に五百シュエルド㎞ の恩給㎞に
い史
は いう *) だ
あづかってをるちうことは繋質
*} }
ちや また私の衛記 、B)
を書く麗若は私の シゃ家来をほぜり出して き も
あ
Bれ 、 いい ㎞ い、 、 セ を逸 に みいだ
私が或る王様の五代か六代 叫 * o
かの子孫に常るちうことを見出さうやらも知れぬ。サシチョーょ、お
お
にし なか ふとほ はうわ あと う
前に知らせて置きたいが、世の中には二た通りのBおミ A
血統があるのちや。一方には王侯の資を承けっ こ
ゃ 、 い、*} だん〜 お
ぎながらも、 ほっ いは -
年代が経つにつれて段々と落ちぶれて丁度倒しまにしたピラミットシの頂獣のゃ
み かたはう
* ひと つひ だい
うになってしまうて居るものもあれば、また片方には平民から起って 一歩々々昇り昇って遂に大 ●
〜 の謀
くんしゆ もの そ ちが
いま は ばう もと かたはう
君主になる者もある。そこて共の違ひは、一方は元はさうちやったが今 は早やさうてなく、片方
もといまあ
せつしゃ しらみ せつ
は元はさうてなかったが今はさうてあるといふところに在る。そして抽者はょう調べて見ると抽
305
劉
やれる
は
祀
先
ら者
な
と
御
鼻
の
私
満
も
王
う
や
ぬ
なら
ねば
され
あ
て
もの
名高い
偉い
たと
がて
足
な
っ
様を揺さらうて伴れて通げる外に仕やうがないからてこざりますよ。けれど一つ困つ
さま
その仲直りが出来て、貴方様が平穏にお國をおさるやうになるまては、不欄な家来は御褒
た方がましちや」 と言うた方がよう欲りましよがの。私がかう申しますのは、貴方様の男御にな
るその王様がもし譲り合うてそのお姫様を貴方様に下されんと、貴方様が言はっしやる通りお姫
らうきうかさるせつしゃしたゆうばわしひめす 迎 して君分ず上れやかせ
いに
らしぬ
ぶつ
れ
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% い。』とサンチョーは言つた。
レよっがう いてうがふ しゆじん い
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『稲蹴と言ふものちや、調合ちやない。』と主人は言った
こた やろ ぎ さ はふ わか ** まを
『さうてすかい、』とサンチョーは答へた 『とにかく行儀作法も分って来るちゃろと申すてすょ。 うは に あ
こづかひ
わし うど くみあひ
こづかひ
* 』*A
残ら 博せ
、 い、 7ムリス
慰ア生れてからたった一度組合の小使をやりましたがの、その小使の 衣が私に によう似合うた
-
みんなくみ あひ かんちゃっかた みい
● い ) われ 、 ) %
て壁組合の潮定方にしたらよささうに見えると言ひましたよ それちやから私が公爵様の長着物
をシに非っかけたり、姫艦の個艦のゃうにシを希 ったりしたら何うてこさりましょ *
きっと三百里のところから私を見にシゃって来ますそよ。」
「お離はシにおえるちゃらう・ちゃがお離はシをもよい〜蘇らればならぬぞょ、お の
撃は駆シくてこわ〜してむさしいから、せめて二 中第に耕らんと、三百冊も師ふから
てもお離のシはシられるからの 」とドンキ・ホーラは書った。
「それにア限定を 『人艦うて、給金やって継へ込んどくに越したことァこざりませんの?そして
だいみやら うまかた わし とこや
うとも
も -
よう
群し要り罪てこざりましたら、大名がたのお馬方のやうに、私の後ろにいっも床屋をお供させま
い
しよわい。』とサンチョーは言つた。
まへ うし うま かた したが を し
なぜ
『伸故、どうしてお龍は大名がたが後ろにお馬方を従へ居ることを知っとるのちゃ?』とドン・キ
き
●
ホーテは訳いた
こた ねんまへわし ひとつき あひだみやこ で を
『それはかうてござりますよ、」とサンチョーは答へた、『五六年前私が 一月の間都に出て居りまし
そ こわし だいじんぶつ いこ U だんな うま の まは
たが、共虜て私ア、えらい大人物ちやと言はれとるえらい小男の日 那が馬て乗り廻してござるの
み か だん な ゆうま の ひとり こ けらい
を見掛けました。そしてその日那がどこに行かつしやろと馬に乗った一人の御家来がまるてその
だん なしつぼ っ わし こ を忘こ なぜ し 、Bう たん な ろしろくつつ
日 那の尻尾のやうに従いとりましたのちや。私ア比の男が何故始終この日那の後にばかり喰付い
を ほか ひとしよ き
ひとみ をと U ん な
だん うまかた
て居つて他の人と一緒にならんのかと人に訳いて見ました。すると、その男はその日 那のお馬方
き し ぶん らしみ
選3 の *A * い
ちうもんて、そしてシさんがたは自分の後にかういふ者を連れなさることになっとるのちゃと * *
**
をし わし
教へて呉れました。そこてそれからずつと私は そのことを知っとりますのちゃ。私がっひそそれ
を忘れませんからの 』
-
とほ し きた すべ しよ もち
『その通りちや。そして仕来りといふものは凡て一緒に用ひられるやうになったわけてもなけ
すべ ど はつめい おに っ
● * ; ある
ば凡て 一度に発明されたわけてもないから、お前は同じ様に床屋を伴れて歩いてもよいのちや。
とこや とも さいしよ はくしやく
* e
なほ と 松 % 上
そして床屋を伴にする最初の伯爵になるがよいのちや。それにまた、成る程、髪 髪 を刺らせると
うまい ば、 * * 詠お) はド * ● **
いふとは、馬の鞍を置かせるよりかずつと信用の入る役目ちやわい。』とドン・キホーテは言つた。
とこ ゃ *こわし
こう ひくだ あなたさま わうさま わし はくしやく くだ
劉 『床屋の事は私に引き受けさして下さりませ。そして貴方様は王様になって私を伯餌にして下さ
はう ひ う くだ
% る方を非き受けて下さりませ。」とサンチョーは言った
D
こため しやう はなし み
「さうしょう 』ドシ・キホーラはかう答へて、眼を上げると、 の撃て翻されるものが見えたのて
ある。
みづ船 すこ ● こ・参 つ ●
第二十二章 自ら少しも行きたくないところへ、意ならずも伴れ行かれつ、
ペ
さ
けん むら ぶんじ 倉
; ) は、 pい
アラビア人てマンチアの村の文人シード・ハーメット・べネシジェリが比の最も眞面目にして気
せいさい なか しる しやっ をほり き
ひんたか シめろ シ が送 *
品高く、精細にして軽妙、しかも濁創的なる物語の中に録すところによれば、二十一章の終に記
じゆつけ
な だか らい ぎ ろん のち
*
述されてあつた名高いラ・マンチャのドン・キホーテとその家来サンチョー・バンザとの議論の後
み わた じ ぶん ら おな
どん だうろ
ドン・キホーテは眼をあげて見渡すと、自分等の避ってみる園じ遊路を配ふから十三元ばかり **
と てつ くび ところ しみず めい〜 て て やっ
るの ㎞ 、残、
繋
の着が太い霊の鎖て頸の腕を珠子繋ぎにされ、鑑々の手には手錠をはめられて、歩いて来るのを
みと じよっ ば ひと ふたり か ち ひと わき そ 倉 ば ふたり おの
は 乗
打 昔も か 〉
れ 槍; の
認めたのてある。それにまた 馬 二人と従勢の人が二人俳き添うて来た。騎馬の二人は各
〜 ひなは しうなプき か ひと ら て
々火縄銃を携へ、徒歩 の人等 を指ち㎞を帯びてみた。サシチョーはこれを見るや否や言っ
わうさまめいれい
3II
た、『あれは王様の命令に無 理 強さ
-
シへ 、艦懲役
て様船へ行きよる、船懲役の連中てござりま
o この頃にょ四極の勢役
として韓船を遭かした
た
u*
む り じひびなん と のう 書やっりよく もち
%
3 『どうして無理強されるのちや?何 に封しても王が強力を用ひるといふことがあってよいもの
き
か?』 とドン・キホーテは訳いた。
しい
れんもゆら
こと めい〜 が たかみ ちから わうさま かひ
「私ァそれを書ふのちゃこさりません。た 昨の避眠は盤々の罪科の傘めにお七のシの極
難て のるゃうにし渡されたといふたりてこさりますよ 」とすシチ・ーは落へた
わけ たし これんちゆる きやっリよく ひ ばい
『その評はどうてあらうと、確かに比の連中は強力によって非っ張られるところへ、厩や〜な
ゆこた
がら行きよるのちや。』とドン・キホーテは答へた。
#つだ さ やうい
『全く左様て。』とサンチョーは言つた。
せっしゃ しよべぶん つく ●ゃっリよく う
『いょ〜さうとすればこれこそ抽者の職分を撃し、強力を拒ち餓して、競れの磐どもを瞬け
ば あひい
ふべき場合ちや。』とドン・キホーテは言った。
かんが てん かこ はふ
㎞、 に%B お *
お
* *
わ
『貴方様、ょうお考へなされませよ、天下の御法は王様がその御手本て、あらいふ人闘に無聖を
むひ だうむ
ひと とが ばつ **
し向けたり非道なことをし向けたりするものちやござりません。たいあの たちの科に罰を喰は
い
せるだけのことてござりますよ。』とサンチョーは言つた。
& に% をり ちかづき けい こ ひとん〜 むか
シの『 きは折から近いて黎た。そこてドシ・キホーチはシのパ対に離って
これら ものども こ そう ゆ
*
なぜ
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いう り いう
比等の者共をこんな魔にして護送して行くのか、その一つの聖由なりいろ〜の聖眠なりをどう
逆に く愛 たの ば じゃな けい ひとり こた こ ぞく
* ●
賑㎞ 艦 ● *
か話して下さるやうにと頼んだ。馬上の警護の 一人はこれに答へて、比の連中は國王様の船に属
㎞ えき ど いま ふね いじやう はな で
*・ 達。 -
する艦盤役の数継てあって、奪その艦へ行く途眠てある、そしてそれ以上のことは語すことも出 -
きき い
ぷら え
来ねば聞く必要もないのだと言つた。
しう べつ〜 ふ き
● ぼわれ とい 〜 Q *、
『てはござりませうが、抽者はこの囚徒の銘々から別々にその不運の原因を聞きたうござります
こた なおない ことば かさ かれ き
● 、 おも
がな。』 とドン・キホーテは答へた。そして尚は同じ意味の言葉を重ねて、彼の聞きたいと思つた
かれ ら き **
ひじやっ ていねい * こ いまひとり き ば けい こ
ことを彼等が聞かして呉れるやうに、非常に丁寧に頼み込んだのて、今 一人の騎馬の警護はドン・
むかい あくにん めい〜 き ろく けいばっせんこくしよ こ こ
キホーテに向って言った。『この悪人どもの銘々の記録や刑罰宣告書も比虜にありはしますが、そ
と だ よ ば あひらめい〜 # くだ
れを取り出したり讃んだりする場合てはありませんから、こいつ等銘々について訳いて下さい。
ら はな はなら わる こと はな
こいっ等は話したくば話ししてもよろしいてす。またこいつ等は悪い事をしたり話したりするの
よろこ はなし
を喜びますから、お話しませう。』
ゆる え 『つと ゆる あた む り と
この許しを得て、光もその許しは興へられなんだにしても、ドン・キホーテは無理にも取つたて
し ちかばん め をとこ ど た あはやっくう
*A うむ ほ *
あらうが、囚徒に近寄って一番目の男に、何ういふ罪科の貸めにこんな哀れな境遇になったのか
たづ
と訳ねた。
をとご け こひ
373
た こた
* ばミ *
その男は、自分が鍵をした貸めにかうなったのだと答へた。
も
374
きつしゃ
たったそれだけの貸 へ うえ、 若し撃をした貸めに艦へ送られるものなら、 抽者もと
むかし ねこ し こた
* ●
うの書から艦を潜い て か も知れんのちや。』 とド シ・キホーテは答へた。
こひ あなた かんが し ゆるみ しう とい
『隷をするちうのが貴方の考へてござるのと まで稲類の避うたやって、」とその四徳は書った、 磁の
たたくをんな ざる たいそうこひ
つ 女 の旅を大魔藤しまして、そいっを繋かり抱き込んだのて、若し
はなこんにちたざい まじ ぶん ど はな
離 されなんだら、今日只今まても自分からは何うしたつて離しは
か
わし げん
ん ば ひつか ひま
、シ * ㎞既
なんだてこざりましよ。私は現場て引っ捕まって、拷問にか、る隙もなしに、裁判はきまつて、
なか ちぶ うへ ねん うお し き
シを百継打たれてその上に三館のグラバを愛けました。それて御但類 ひになりました。』
なん たづ
『グラパとは何ちや?』 とドン・キホーテは訳ねた。
ね
● ㎞ えきにん てた 聖とこ
㎞ お ● ●
「グラバちうのは難のことてこさりますよ 」とその艦シは奮へた。この射は二十四シの群
もの じ ぶん うまい
者て、自分はピエドライタの生れだと言った。
どうやうと ばん め やとU や点U
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ふさ
ドン・キホーラは同様の問ひを二番目の男にしかけた。この男は非常にがつかりして鍵いてみ
ひとこと ばん め こ シU こたい
● ㎞ 〜』 ● 3 ㎞ミ も
発とに だん な
て、一言も答へなかった。しかし一番目の男が比の男の代りに答へて言った、「この弱はな、駆
・シ み
ド 、シ・Q 、
ォリァて通って居ますぜ、電業若て眠ひ撃といふわけてすよ 』
なん おんかいしゃ う
か
シ者とか撃ひ手ちゃとか書ふのてやはり艦へ 行くのかい?』とドン・キホーラは言っ
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な くる うむ * ・ 9
「さうてすよ、慰、獣しまぎれに眠ふのより悪いことァありませんからな。」と四徳は答へた い
わし 3 、じ ) はんたいう
わ 『、 な ゃ) * ト c
『慰はそれと魔獣に、歌ふ者は自分の悲しみを忘れると聞いとるがな。」とドン・キホーラは言っ
●
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ペんう しゃ多がい な どほしう と
『こ、てはそれとあべこべてさア、一遍歌うたら一生涯泣き通してこさいますからな。』と囚徒は
し わかい けい こ ひとり かれい
『私にはどうも らぬのちや 』とドン・キホーテは言った。しかし警護の 『人は彼に師って言っ
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、『いむ 、㎞ うい
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た、『貴方、シて蓄し紛れに眠ふと言ふのは、 拷問にか、つて白状することを言ふのてすよ。
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じ ぶん シ はシ
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この罪人は拷問にか、 つて牛泥棒をやつたといふ自分の犯罪を白状したのてす。その白状に依っ
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ねん ふな もよろえきせ なか *フ
P せんこく
収 ● Q
て、六ヶ年の船懲役と、それからもう脊中に受けて仕舞うた二百の答刑とに宣告されたのてす
こいつ しよ げ こいつ はくしゃA い は
そして比奴がいつも情気てふさいてをるのは、比奴が自状なんかしやがって、「イェ」と言ひ張る
き を みんな
きも たま いのこ シ つこ これ は ある S㎞
たか らと言うて、残して来た泥棒ども、比虜に一緒に歩いて居る奴等も皆
来
いち しか あくたい つけ な これ ん ゆら
を虐めたり叱つたり悪鶴を吐いたり財属したりするからてす。比の連中は、
-
しよろ こ に した よ
しよう こし なじたマ はんざいにん
3f5
ま説哺じちや、そこて撃 人 の舌ちやとか誇擁の品に依らないて只犯罪人自
しん 江に いのち き
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ぴ・ * け、 ) 尻、 え
あひ はんにん
P -
しつ
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身の百一枚て命が助かるか助からぬか ゃ定まるといふ場合は犯人は仕合せちやといふのてす。質
わたし あたとほ
㎞、 * まお *
際、私もそれは常らずとも遠からずちやと思ひますよ。』
わし かんが こた め や とこい
● ㎞ が% ●
『私もさう考へますわい。』とドン・キホーテは答へた。そして彼は三番目の男のところへ行って
たづ
に に ●
をとご
ぶ 巨㎞ * い・ こた
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わし
●
デュカツト
前と同じことを訓ねた。するとその男は非常に手軽に平気て答へた、『私ア十デュカット
かね な
は ねん
の金が無かったばかりてお船様へ五年やられることになりましたよ。』
すく、 ため せつしや
に おだ、 ㎞に ● ●
しんじゃな
『お前さんをその苦役から救ふ貸に、抽者は喜んて二十デュカットを進上せう。』とドン・キホー
い *
つ
テは言つた。
どうみうへ かつ し にんけん なに じ ぶん ほ ものか はふ
「それは丁度、海の上て餓え死にしかってをる人間が、個 一っ印分の欲しい腕を ふ のない
とき かね も
なぜ いいま あなたさま や 浮つ
時に、金を持ってをるゃうなものてこざりますよ。何故さう言ふかなら、シが興らうと確
しや ちやろ ど とき わし わし かね こうしようにん
㎞ ふですべ
有るその二十デュカットを丁度その時に私が貰うてをりましたら、私アその鋭て公誇人の筆を龍
だいげんにん ち A はたら いま ころ いち ば まんなか を
らかせ代言人の智隷を働かさして、今頃はトレードーのゾョドヴーの語場の最弱に居つて、こん
みち うへ れふけん つな を
かみさま えら
な道の上て猟犬のゃうに繋がれちア居らなんだてこざりましたらうからな。しかし離艦はお鶴う
むかい しんばう たくさん
こざります、向ふへ行って辛抱しませうわい、それて澤山てこざります。』
ばん めしらひげ むね した たふと
-
弦 かほつきらうじん ちか *
さ Fさ * 『、
ドン・キホーラは四番目の、自指を胸の下まて垂らしたどことなく奪げな顔付の老人に近づい
た。比の男はどういふ シ・ らうたづ
3 シんな身の上になったかと誰れられて、 シ
ばん め をとこ
*答へずに涙を派した。 っとい
さ なが
しかし五番目の男がそのシ おや ち
『代りを務めて言った、 この老父さんは、お獅のェをを着せられて馬に
うま
言 参 ミ おえ や
おほかたせ けん はち
とそす
「それはシ闘へ職を駆させたちうわけちゃな。」とサシチョー・パシザは言った。 **
とが みョ
*ったとほ ばん め た ばつ
は はえきにそこ
「鋭くその通りてす。』とその五驚中の艦艦役人は答へた、『そして、さういふ響を喰うた科は、耳
なかがひ からだ なかがひ おや ち ぜ げん
仲買を、いや身鶴の仲買をやつたからてござりますよ。つまりこの老父さんが国戸をやったり、
ま はふつか くさ
それにどうも魔法使ひ臭ひところがあつたせいてござりますよ。』 -
ぜ げん あた
お ●
は に 注
『若しその臭味が混りこんてをらなんだら、た ゃの国戸だけては船を遭ぐには常るまい、寧ろ船
なぜ ぜ げん し
さしづ ていとくい
を差闘して提督になるべきちやつたらう。』とドン・キホーテは言った、『何故といへば、園戸の仕
ようじんぶか にんげん し こと ふつう し こと し こと ちつ しよ と、の
こと
事といふものは用心深い人間のやる仕事て、普通の仕事てはないのちや。この仕事は秩序の整う
しっ さい ぜ
くに ひつえうい へがら ひと たち
た國てはなか〜必要なものて、また家柄のある人達ばかりがすることちゃからの。質際この園
かんとくてわん おなかがひにん にん
げん し こと そとし 『ことどうやうけんさっ てわん
戸の仕事にも、外の仕事同様に検察官とか監督官とかいふものを置いて、仲買人どものやうに
としま ひっえう ふう こし こと しよミぶん げんざい
ず
数をきめて取り縮ることが必要ちゃ。さういふ艦にすれば、比の仕事なり職分なりが、現在のゃ こしやうあが たいこもち ど
ぐ どん
*
けいけん とば *
ば か きみ ぶん
377
i 』 さ き
うに、どうせ馬鹿げた女どもや、身分も経験も乏し、小姓上りや計間などのやうな愚鈍な無智な
行予 ゆ
響 愛 二て
あ の き
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てあったとは聴かも へませなんだよ。それと明しますのは私はた *世の時の尺が監楽しんて、
シ
かし私の善い考へからした事も何の中斐なく、比の年をして、お負けに小便語りて 『ポの眠も 撃
シんとうシ? -
したわい 」と言って、 老人は離と賦じく激き崩れた。 サシチョーは除り取 相だと思ったのて、
あいさう
機車から四レエール銀を取り出して、 その老人に悪んてやった。
-
う
こ とU まへ
ドン・キホーテは更に進んて、その の男にお離の罪はどんな罪かと諏れた。すると比の男は離
*」
こい
シ、シ、
シ
す 、シし 、シし
まうたのてござります。 それがシの密になって、 鶴はかけて眠へず、 霊はなし、
うよ
ふね すんての まを
こと 根 こを抜かれるところてこざりましたが、六館の雌艦へやられること
にしシ
***また好い都倉にもなりませう。 もしか正那、 シ艦がらなりと貧乏人をおけ-
ばふに
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ま79
がつとりア、 な
かみさま てんじゃ* くわはうさづ
320
= ネ い エ の の や = 詐露 = と =
嘘2 シ 楚 な * こ 苗常 無韓 警 警惣 牛」。 こ ? 一
吐” ワ 間Z ら と、と、字c 名* 護ミ 護= の、の。“一 豊。
き。美 リ。の !! 桜 は 2、長盤 は、高宏 響彗 と ど
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"。は 貰。 様選ん 私。 で こ せ
返賞 い ひ に ° 等も す を fし
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* ギ な 数 私空前* そ の ふ*
ハえし ものみ よど こ
さうごす。しかし私は中に物北せてさうぶのを させるのちゃ 所魔てうするかは む ぶ けわし ら に くだ はや くだ ひとみ うへ
ひますまいよ。ところて御武家さん、私等に何か さるのなら、早う下さいよ。人の身の上を一
〜せんさ:、 だい お た いくつ こ き けん こ レゆったっ -
も あなた
々究撃なさるのも、大分御退篇のやうてすからな。そして御機嫌よう御距立なされ。帯しシが
わたし みう へ したし もの を主 こ でんき &び
私の身の上を知りたかつたら、 私はギネス・デ・パサモンテといふ者て、 その男 博記はこの指て
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居り
ます
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書か 申しましよかい。』とギネス は答へた。
はんたう
おもき
をとし ぶん る うへぼなし
『
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ありゃ本常のことてすよ。この男は自分の身の上話を眠ひ 卵
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書きましてな、そ
き
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よゃうこ 、シ *
の本を二百リール銀の質草に監獄へ置いて来ましたてすよ 」と警護長は言った
ハたし -
しち はいう *ど - -
「また私ァ、そいっが二百デュカットて質に入っとったにせよ、受け戻すっもりてす、とギネス
い
は言つた。
ほん
おもしろい
『そんなにその本は面白いものかの? 』 とドン・キホーテは言った。
おもしろい
『その面白い こしとう 言うたら、 ラザリロ ・デ・ ㎞ Kの生活を
、 いま か トルメス 上 *
・ ㎞
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て今造に書かれた%、 もし もの * 、
拓いた小説の初動%危 マごもっこ
の 初の作品。ても、またそんなシー
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にして頂きたいものて、
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ら御差支へはござりますまい。そしてこの御約定なら夜ても書ても、走って居っても体んて居っ
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㎞・ ㎞ ド・ ぼやミ 。
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ても、無事の時ても戦争の時ても果たせることてござります。しかも私等が今ェデプトの肉鍋の
き c )
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3 ㎞ ) * さ 博
中へ返って行くと思うて見るのは、つまり私等の鎖を持って、エル・トボッへ出かけると思うて見
ちやら ど あさ じ よる おも みわ ら
の十時 らやのに夜ちやと思うて見るやうなものて、またさういふことを私等
るのは、丁度まだ朝の十
い *や「 ど に社 き なし み と
にせいと言ふのは、丁度喩の木から梨の質を取らうとするやうなものてござりますよ。』 -
いま むほ
** } いか め すい ぬ
いこ
『そんなら何うあっても 、 とドン・キホーテは、今や大いに怒って言った、『牝犬の息子どんか、ド
しっ は っを ・ のこ
な まへ なん き さま あと おし ちひだ
シ・ギネシロ・デ・バロピロ か、名前は何てもよいが、貴様だけは後足の間へ尻尾を捕んて鎖を残
お せい み
らず負背うて行かして見せるわい。』
お・な このとき じ ぶん ら
なか〜を順しいどころてなかったパサモンテは(もう比時は、ドン・キホーテが自分等を解放
*やったい えん ひと あだま てう し すこ ちが み 江った 、
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するやうな任態を演じたのによって、この人は頭の調子が少し違って居るなと全く確信してみた
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せ か いう残みのこなしゃし あげ ふ *
ちん おも ほんと こっ や
し、世界中残らずの武者修業が来たって三文にも思ひやしませんからの、私常にあいっ等の よ
いま き
おに *
シの毛 * *A * 3
音が今といふ今私の耳の側をヒュー〜飛んごみるやうな気がしますわい。
ェ( うま お むつ
『サシチョー、お前は生れっき肢病者 やの二とドン・キホーチは言った、『しかし、私がェ
まへ す・ ちっ き
いまへい こんど ま( す、
やとか
お前の勧めを砦とも聞き入れんとかと、お前から言はれんやうに、今度だけはお耐の腕めに
* に ミシ に 、 事、 ひ あ
従うて、お前がそれ程に恐がってをるその恐ろしいもの、届かんところ へ引き上げよう。ちやが
ひと でうけん すなは せいぜん し ごま へ 、っ わし こは こ きけん み
それには一っの修件がある、即ち生前にも死後にもお前は決して、私が悪がって比の危険から
しりぞ ひ あたれ い こん、わん い
に) い
た*
を退いたとか引き上げたなどと誰にも言はずに、た ゃお前の懇願を容れてしたことちやと言ふと
とほ い -
上・ * こま
へ うそ
っ いまい
いふことちや。もしお前がその通りに言はぬなら ば お前は嘘を吐くことになる。そこて今から
いま * わし
R ・・、 ら、 上 おま へ は、 か
の嘘を吐く時まて、またその時から今まての間、 私はその嘘をお前に負はせて、お前は腹の中て
参 玉 * おっ ● 『いじ e
わし なん へんたふ ㎞、 わし
ても日てもいっても嘘を吐く人間ちやと言はう。いや、もう私に何にも返答するには及ばん。私
どけん
* * % こんど き けん に
は何んな危険からても、まして恐ろしさうな薩さへ除り さしてをらん今度のやうな危険から、逃
かく
お * }
わし ふと ダ た、ひとり ま を
げ隠れすると思うたばかりても、私は比虜に踏み止まって唯一人て得って居りたうなるがらの
まへ
こ *リ *> に ミ 長 E C にB あ ひにん し
ぞ 番やっ
お前が 窓がつて話すあの 碑聖救済組金 はもとよりのこと、たとへ イスラエル十二人支族の兄
J.93
ま
にん ふこ
*> き ダ い **
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場ともてあらうが、七人のマッカビー㎞てあらうが、二た見のカストルとポラックスてあらう
直に
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近
連としぐ
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一人
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再び
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ルモドーヴル いかれん
わん
いて
だけ
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く
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ざん
け
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教
と れいふ
衆
上
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分
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事
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心き入れとれり得 やり口
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そて
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私
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ア
私
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ざ
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世
、
も や ます
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な
の
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間
我 置申
使有残し
に
日
一
を
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の貯へがあの船懲役人どもと喧嘩の中を無事に通って来て居たからてあった。彼等が抗奪強奪を
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窓 にしたところから見れば、これだけ無事てあったのは彼には奇填と思はれたのてあった。
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よ ふたり れんざん おく たっ よ もちろん すくなあばりやらざよミ っ
その夜二人はモレナ連山の奥に達した。その夜は初論のこと、少くとも持ち合せの糧食が績く
あひだ すう しつ すかしニ お も ふたり せん ・ もなか
間は数日をそこて過ごすのが賢いことだとサンチョーには思はれた。そこて二人は怪の樹立の中
ふたいは ちひだろ えい むす *二と しんかう なかり も ひと〜 いけん したが よろづ
の二つの岩の間に露営を結んだ。しかし、眞の信仰の光を持たない人々の意見に従へば萬のこと
おもみちび あんばい と き むざん ・ ゆくめい とく やう き
を思ふま、に導き案配し取り定めるのてあるといふ無惨なる宿命は、ドン・キホーテの徳と狂気と
てつ さと はな な だい あく かん た「ぞく
によつて繊鎖から解き放されたるかの名代の悪漢にして盗賊なるギネス・デ・パサモシテをして、 -
かれ ぶんこはり いう しんせいきうさいくみあひこは こ れんざん うち かく こ
彼には十分悪がる理由のあったあの「碑聖救済組合」を悪がるあまりに、雌の避山の中に隠れ込
けっしん うメめい きよっ ふ かれ みちび
まうと決心させるやうなことにしたのてある。そしてギネスの運命と恐怖とは彼を導いて、ドン。
かれ ら うんめい *よっ ふみ書びきた おな ば しよっ
キホーテとサンチョーとが彼等の運命と恐怖によって導かれ来りしその同じ場所へとギネスを連
き しかっ もやっ ど ふたり かほかたみみ わ つ ほど し こく しか ふたり ね い ころ
れて来たのてある。面も丁度二人の顔形の見分けが付く程の時刻に、面も二人が寝入った頃に。
しか およ あ 、にん つね ばらおん ときうはく ひと あ 、『やろ みモび %んぜん せうり さい とは おもんばか
面して凡そ悪人は常に忘恩の徒にして、窮迫は人を悪行に導き、眼前の小利は 一切の遠き 慮り
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節義もな ギネスは、サシチョー・バ ン の嘘馬 を盗まうと腹を
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『私 貴方様が歌の中て締日とお譲みなさったと思ひましたがな。』とサンチョーは言った。
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さうちや。』とドン・キホーテは答へた。
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『それちゃ貴方様も詩を作ること、御存じてござりますの?』とサンチョーは言った。
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『お前の思ふよりはよう心得て居る。』とドン・キホーテは答
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か わし がみ も ゆ
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ル・トボッ姫に始終のことを詩て書いた私の手紙を持って行く時に発るてあらうぞよ。サシチョー
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ょ、お前に言うて置くが、昔の武者修業者たちは皆、てなくとも 方は、なか〜優れた鍵歌の
げい せいたうい
し じん く、シ・ ま ● * *
*
詩人てもあれば説業者てもあったのちや。この二部は、いやもっと正常に言へばこの二っの天賦 き
ぶ し どくとくせいしつ むかし き し こぎ よう
さいこひ しまう *
の才は、継する武士濁特の性質てあるからちや。昔の騎士たちの詩が小器用といふよりも気込み
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『E那様、もっと譲んて下され、さうすりや何か手掛りになるものがあらうも知れません。』とサ
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シチョーは言った。
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ドン・キホーテはページをめくつて言った、『こりア散文て手紙のやうちや。』
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㎞、 )』 だん、み o
『用向きの手紙てすかの?旦那 』とサンチョーは訳ねた
はじみ こひぶみこた
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『初めを見ると継文のやうちや。』とドン・キホーテは答へた
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『そんなら高い盤て譲んて下されませ、私アさういふ懸想事は大好きてござりますからの。』とサ
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シチョーは言つた。
手紙は紫の如くてあった
おん み いつほ やくそく よ かくしっ ふうん よ か きた そろ ょ ふいん よ %んげん
「御身が偽りの約束と余が確質なる不運とは余を駆りてこ、に来らしめ候。余の計音は余の怨言
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に先だちてこうより御耳に達すべし。不質なる人よ、御身は余よりも富みて余ょりも劣れる人
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の貸めに余を拒否せられたり。されど若し徳を以て富と見るべくんば余は敢て他人の幸幅を送
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まずまた自己の不幸を泣くまじく候。御身の美しさが高め上げしものは御身の行貸これを投げ
くだ そろ よ し
ょ おん み てんし しん よ よ おん み ふじん
下され候。かれに依りては余は御身を天使と信じ、これに依りては余は御身の婦人たるを知り
みだ 序ん いい ㎞ に叱 )ェ手 )
申候。余の心を播き蹴せし御身に平和あれ、また願くば碑御身が夫の裏切りを永く御身の眼に
た まあ んみ s おん みなづか く た
ふれざらしめ給はんことを。これ一っには御身の貸せしことを御身自ら悔い ざらんが貸めにし
よ ほつ よみづ うた そろ
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て、また一 っには余の欲せざる復讐を余自から受けざらんが貸めに候。」
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手紙を譲み終へるとドン・キホーテは言った、『この手紙を書いたのは見捨てられた緑人ちやと
ほか て %み し て づる すくな
いふ外には。この手紙にはこの詩よりも手莫が少いわい。」
て もやっ ほと のこみ むはたくさん し て かみ か
それからその手帳の殆んど残らずのページをめくって見ると、尚澤山の詩や手紙が書いてあっ
なか * よ か のこうこつげ うたが
た。その中には讃めるのもあったが譲み策ねるのもあった。しかしそれは残らず怨みや敷きや疑
した ニ・ろ いと ご・ろ なきけ むじやら ある くわん き ある ひ あい ご ち ひ
ひや、幕ふ心や厩ふ心や、情や無情や、或ひは歓喜或ひは悲哀、さま〜の心が書いてあった。
こ て ちやっ しらみ あひだ れいかまん しら かれ じ ぶん ちうい ほね
ドン・キホーテが比の手帳を検べて居る間に、サンチョーは例の飽を検べた。彼は自分の注意や配
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折の不足の貸めに一物ても通してはならぬと、鞭や鞍梅の隅々を残る隈なく探り廻し、祀き込み
さ ァ * ほど ひつじ け ふさ ふさ こと? 〜 むし かれ
番 く解き、羊の毛の房といふ房は 番 くきれ〜に揺った。彼
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の男は着物は着てみないて、濃い黒い鷹髭を生やし、 長い髪は縫れ、脳も足も裸
長 月 裸かて、その雨股
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*〜 も ・ ら、 ・
は朽葉色の天我 織らしく見えるが、ところ〜肌が透いて見える位に破れてをる牛ズボンて厳は
をと ごと とほ
C %け、 が Q 桜 き b * Q
れてみた。その男は帽子も被らずにみた。そして前述の如き敏提さて通り過ぎたに抱はらず、愛
むと あと
㎞) ・ *B は o
ひ顔の騎士はこんな小さい獣を残らず観察し注意したのてある。また彼はその男の後をつけよう
み でき なぜ よわ けは わた
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として見たが出来なかった。何故ならばロシナンテの弱さてはそんな険しいところを渡って行く
い うへ うま
)」 * * ふし 、 ゆ o
わけには行かなかったし、その上この馬は生来遅足て不活澄てあつたからてある。ドン・キホーラ
かょん やさU たち み き しま
水りシ 同 ㎞ ) Q *
はその男を例の鞍梶や駒の持ち主てあると立どころに定めて了つた。そして彼は、その男を見付
だ こ れんざん なか ゆ
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け出すまてには比の連山の中を一年の間彷得はねばならぬことにならうとも、是非とも捜しに行
かれ めい やま ばうらか みち し ぶん
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かうと決心した、そこて彼はサンチョーに命じてこの山の 一方の近路を行かせ、そして自分は別 *
こ はうはふ かれ らきは はや がんかい す をと
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の路から進むことにした。恐らく比の方法によって彼等は極めて速く眼界を過ぎ去ったあの男を
さがし
捜し常てるかも知れなかったのてある。
わし でき い -
わし あなたさま はな すこは
『私にアそりや出来ません。』とサンチョーは言つた。『私ア貴方様に離れたら直ぐに恐うなつてし
おき
㎞3 ㎞ * ●
まうて、あり丈けの臆病眠やシひが押しよせて来ますからの * )、
それちやからどうぞこれから先
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わし は くだ
ゆ * なお も
きは私ア貴方様からこれッばちても離れるもんちやアないと思うて下さりませ。』
ー 、g) p:、 、『協せ に ほ
『そんならさうしてやらうと愛ひ顔の騎士は言った、『私もお前が心から私の勇気に頼るのをま
㎞、 ㎞ 、 わし ゆう きま へ からだ うち たましひま へ み す
ことに喜ばしう思ふぞよ。私の勇気は、たとへお前の身鶴の中の 魂 がお前を見捨てようとも、
み すけつ
に わし しろ でき
●
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お前を見捨てることは決してあるまいぞよ。さア〜私の後からそろ〜と出来るだけ従いてく
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*> e に ㎞ん こみ ね まは み むほ
るがょい。そしてお前の眼を提灯のやうにして居れ、私等は比の嶺をぐるりと廻って見よう。大
かたわたし らいまみ をとこ で あ
㎞ み つ も ぬし ちが
c *> BB
方私等は今見えたあの男に出逢ふちやらう。あれこそきつと私等が見付けた品の持ち主に避ひな
い。』
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それに封してサシチョーは答へた、『あの人を捜さん方がようござりましよ。若し私等があのパ
み つ だ こ かね も
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を見付け出して、ひよいとあの人が比の金の持ち主て ゃもあったら、私アそれを返さにやなりま
む だ ほね を せ わ や よ けい
せんからの。それちゃからそんな無駄な骨折りはせずに、そんなに世話も焼けず除訳なおせっか
ほんたう ☆ ぬし わか
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Bれこし 『 け
いもせずに本常の持ち主の分るまては私が仕舞うておいた方がよろしうござりますぞい。そして
たいてい かね っか
は 、 『
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き わし とが
大 そりゃ私がこのお金を使うてしまうた時分てござりませう。 その時にあなあ王様も私にア%
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はないと思はしやるちやろ。』
f に 『 きい げんざい ぬし
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345
『それはお前間違うとるぞ、サンチョー。』 とドン・キホーテは言った、『現在その持ち主てはある
㎞ しか
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● わ 聖とこ
まいかと思ふ人が居って、面も私等の眼の前に居らんばかりちやとして見れば、私等はあの罪を
さが かへ
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も わたし ら や さが たん を ニ も
捜して返さねばならぬのちゃ。そして若し私等があの男を擁さぬとなると、一度 あの髪がち邦
おも こ つ
じっさい シ」 どうやうわしら つ
てはあるまいかと思ひ込んだのちゃから、質際あの男がさうてあったと同様に私等は ま )
シ・ c ま *
をとごみ っ だ
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譚ちや そこてのう、サンチョー
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あの男を見付け出せば私の心は落ち着かうから
、 〜』 *
す貸めに
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お前は何も心を騒がさずともよいぞよ。』
い は くしやあ
さう言ひっ、ドン・キホーラはロシナンテに拍車を常てた。そこてサンチョーは、ギネシロ・デ・
に お あと
●* ㎞・ もち
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みね はんぶん
い とき ふたり
サモシラのお陰て、徒歩て荷を負うて後につ ゃいた。そしてその略をシ位廻った時、 人は
はざ まなか くら はづな なかぼ いぬ く とり つ、 びき ら ば し がい よこ
とある峡間の中に、鞍や面勤をつけて牛は犬に喋はれ鳥に噛かれた一定の職撃の死骸の艦たはつ
み だ こっ さ に さ をと二 」 ら ば 〜rっしき もちぬ・
てみるのを見出した。これ等はすべて、先きに逃げ去った男こそは比の騒馬やあの鞍編の提 若て
ろだが な さらっよ
あるといふ疑ひを尚ほ更に強めたのてある。
だ 封・ B
し」がい み
㎞北、: 既
彼等が立ち止まってその死骸を見てみると、羊飼ひが単群を番する時に吹くやうなH館が眠え
た すう や あら らしろ
こo ㎞ )』 をA ●
とし と ひとり ゃ ぎ か やま
た。そして突然彼等の左手から多数の山羊が現はれた。その後には 取った一人の山羊飼ひが山
むれ ばん
。シ"こみ c * ㎞ ゃ ぎ かさけいし
『シして
居るところ * てその山羊飼びに叫びかけてシの
『てゃって来たのかと譲ねた。サンチョーはそれに鍵 へて、 ゆりて 撃い、 さうすれば残らず誤さ
著 た
声 いわんた
山羊飼ひは降りて来て、ドン・キホーラの立ってみる場所へ近づきっ 言った 『きっとシ方等は
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し だ ば み ほんたう こばん とし ころ
その窪みの中て死んどる駄騒馬を見てこざるのてしよ。そりあ本常にもう比の窮年もそこに轄が
を - あんた も
らら ば ぬし へんで あ
って居りますよ。なア貴方等はあの騒馬の持ち主にこの逸て出逢ひましたかの?』
わし ら だれ あこたこ ことほ
『私等は誰にも逢ひません。』とドン・キホーテは答へた。 『また比虜から遠くもない ところて最っ
に かばん ほか なにしな で あ
けた鞍梶や小粒の外には何品にも出逢ひません。』
わし み つや ぎ かい なん た・
『私もやっばりあれを見付けましたがな。』と山羊飼ひは言つた。『しかし、 何ぞ崇りてもありやせ
め すっと い おも と あ ちか よ あくま たく
んか、盗人ちやと言はれやせんかと思
思うて、取り上げもせにや近寄りもせんのてすよ。悪魔は説
ら みやっ よ なか こと ひと あしも たこ な ぜ ど うし
計のある奴ちやし、世の中の事ア人の脚下から鳥の うに起って、何故やら如何してやら知
か *7
わし わし
いさ &
わし いし と
ま *
私の言ふ通りちゃ。私もやっばりあれを見付けたがの、私アあれから石の届くとこ
ら
要。
347
鈴
私
つ
の
い
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か
た
ら
ら
c 倒 いてみよ ●
の。 ㎞』 とサンチョーは言つた
は
。
一
に急いて山の奥へ入って行くのか知らんと不審もしましたのさ。それからはその姿は見えませな
がこれから牛リーグも奥へ入って行きなさったら、大抵道を迷ふてしまひなさらうからの。それ
●A
*コ*
も も
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の 言 いん
ご おく
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から、私等が今立つとる比虜らちやと申しました また本常にさうてすよ。貴方等
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若い人は私等の返事をきくと向を鍵へて私等の教へた方へ行きました
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シご撃って行って ひました。シのシ こやま ばう
の事を聞くと、
その男を擁率 ㎞ ㎞ も ●
まば
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引発に行って、比の山の一番奥の方まて探し廻ったが、三#かってや
みつ W
う〜とその男が大きな繁った捨の樹の空洞の中に籠ってるのを見付けましたのちや。その男は
た
たいそうおとな やう すわしら はう でき きもの やぶ かほ やっ ひ や
大層柔順しい様子て私等の方へ出て来ましたが、もうその着物は破けて顔は葉れて日に焼けて、
わし ら 論とごみ わけ くらみ -
やぶ を き もの
私等ァその男とはよう見分がつかん位てござりましたよ。それても、破けては居つてもその着物
み おぼ おたしらさが をとこ ちペひ %も やとE わし ら
に見 えがあったのて、それてやうやく私等の捜しとる男に違ないと 思ひました。その男は私等
3C くちかず すくな じゃ今ひん
) * おき、 、、 ** 、s
丁寧に挨拶をしてから、日数の少い上品な言葉て、私はこんな姿てうろついてをるけれど、これ
し ぶん をか たくさん たわし み せ おく "やろ はた のが こと
白 した
た澤山の罪業の貸めに私 の に脊負はされた苦行を果すにどうしても脱れられん事
おも **
まを
* ㎞ * わし ら
* 峠が まへ ど ひと
ちゃから。不思議と思うては呉れるな、とさう申しましたよ。私等は、一鶴お 前さんは何ういふ人
き
どじ ぶん あ わし ら ま
が、何うしても自分からアそれを明かしませんのちや。私等はまた、お前さん
**
もの を は とき よろこ さっ てくとざ あんた み ど二ろ わ をし
も食ふ物なしにや居ら れまいから、欲しい時にア喜んて早速届けるから貴方の居所を私等に教へ
もら こと あんた きい あく。た はうき タ* もの **
といて貰ひたい、またさういふ事が貴方の気に入らんなら、貴方の方からやって来て食ひ物を呉
い ひつじ かむ り ひ たく もら たの
等。創
れと言ふやうにして、羊飼ひから無理に引つ奪る こ とはせんやうにして貰ひたいと頼みました。
れ
* をさだ わたし
349
いい に ら ばっ
祀。
や
それを聞いてその男は私 祀を言うて、前に観 をしたことを誇びて、これから よ *
色す
ほだら さ
びきけ が もら やくそく み ど二ろ
きっ ひ
Jó0
を働かずに、情に絶つて貰ふことにすると約束しました。定まった居所のことに就いちやア、日
**
ゆあたと残ま い おも
が暮れるところて行き常りばつたりに泊るんち やと、言ひましたよ。そしてさうかと思ふと、わ
かな な だ ら
きわしいし ころ はじみ とき すがたい ますがだ
つと悲しげに泣き出したのて、それを聞いた私等も 石塊ちやなし、初めて見た時の姿と今の姿と
くら な さ ほど を
と尼 * ひと やさ
たな%ふ
先
を比べて、ッイ皆貰ひ泣きしてしまひましたわい。先き程も申した通り、あの人は美しい優しい
き うま こと そだ じゃちひん わか
じゃ ひ必 ぬけ ば
若者て、そして上品な拓脱けのした言葉を聞いてもその生れのえ、事や育ちの上品なことは分り
きわしら みんな みなかものみ なかも の ぶ さわしら ひと
*e ゃ〜 * } #は
ましたからの。聞いとる私等は皆田舎者は田舎者ちやが、かういふ無作法な私等にさへあの人の
法な
た み ぶん わかばな と もゆっ ひと や
しとやかな起ち居て十分それと分りましたよ。ところがその話しの途中てその人はフッと止めて
だまこ あひだ ち うへ を わし ら
* * 毛 はむ 撃 * * さ *
獣り込んて、暫 らくの間、地の上を見据る て居りましたがの、私等アそれからどうなるかと心配
ま にんたうか あい いま ち にら っ ま ぶた うご
*
してちつと待っとりました。本常にまア可愛さうに、今地べたを呪み詰めて、眼蓋も動かさずに
に
め みはおも め つぶ
、 (㎞。 い、㎞ ㎞ * 、、 お
眼を呼つてをるかと思ふと、今度は眼を閉つて 唇 を喰ひ縛つて眉を上げる、さういふ様子 か ら
まとっか し
圧、 い・ ㎞ -
まわ
てつきりどうも、ふいと何か気が違うたものちやらうと思はれました。そして間もなく私等の思
ほんたう - わか ひと いま ね を ち
うたことが本常ちやちうことが分りました。その人は今まて欧そべつて居つた地べたからやには
お あが ばん て ちが た をとど おそ ひいきはっか
に起き上って、一番手近かに立つとつた男にそりア恐ろしい火のやうな勢ひて援みか、りました。
あ ときわし ちやとご ひ はな あひ て をとご た、 か
ころころ *ち
、
若しあの時私等があの男を引き離さなんだことなら、相手の男を叩き殺すか噛み殺すかしたに違
つか か、 わめ ふじつき さま
ひないてすよ。そして捜み掛りながら喚きましたよ、「こら、不質なフェルナンドー、さあ、貴様
む う つか
おれ % )ばら だ ざい
や い Q・ ㎞ 、 ジ
が己にし向けた非道の罰を受けるのちやぞ。この手て貴様の心臓を捜み出してやる、あらゆる罪
こふ やど 、 かと わ うそ か うへ こと い
移駐 D * *>
業の宿る住み家を、取り分け嘘と騙りの住み家を」。そしてその上いろ〜の事を言ひましたが結
*よくみんだ の、し うほ は科い * }* 、 さ さ *。
局皆そのフェルナンドーを撮つて、裏切りちや不質ちやと責めることばかりてございました。私
うら ほね を や おとこ し はな
が ひとこと い
ま
等は骨を折って辛っとあの男の獅腕みついとる手をこち離しました。するともう一言も言はずに
わし ら だ くわんば なか わし ら お
嘘、 さ * くじ 誌 *、 * * * *>
私等の側から騙け出して、そこらの灌木や刑藤の中へ飛び込んだのて、私等ア追つかけることが
でき すみ りや* 駒と とき〜 で
ごい ㎞ さ ●
出来ませなんだよ。これから推量すると、あの男の気違ひは時々出ますのちや。そしてフェルナ
いやつ なにわる こと し か
ンドーと言ふ奴に何かひどい悪い事を仕掛けられたのてござりませう、そりやこんなになつてし
ゃ の すみ わか この こと のち
『ミ わし ら を り *〜*
まうた様子から見ても分りますわい。比事は後に、あの男が私等と出曾した機曾々々にだん〜
たし たび〜 とき ひっじ から も く もの く たの
確かになりました。それは度々ありましたが、時によると羊飼ひ等の持つとる食ひ物を呉れろと頼
む り たく 聖とU き おことき
とき」 上 ゆま e ㎞ ゃ〜
みますし、時によると無理に引っ奪つて行きますのちや。あの男の気韓ひが起つとる時にア、た
ひつじ か *ら よろこく、ひもの だ なぐつ たく ゆ
ほ * うま 『う * 上
とへ羊飼ひ等が喜んて食物を差し出しても、それを受けずに殿り付けておいて引つ奪つて行きま
しやう き もど
シ ていぬい% %ぎ % お ㎞ ひ どうか いたの
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すからの、しかし正気に戻っとる時にア丁寧盤融に御慈悲に何卒と言うて頼みます。そして何度
れいい なが うと じつい
ァ 科 ㎞ ● もい だ: やぎ
% も濃を言うて頻りに涙を流して受け取ります。そして質を言ひますとな、貴方がた、』とその山羊
-
かつて
352
、『 。 ミ・は >) 、 、 ら 。) ) り
飼ひは績けた、『昨日のことちやが、
た 私と四人の若い衆とて、その中の二人は私の下男て他の二人
-
をとこみ さが ゆき
は私の仲間ちやが、あの男を見つけるまて捜しに行くことに決めたのてすよ。そして見付け出し
いや おう をと ここ こまち い
たら、厩ても應てもあの男を、比虜から八リーグあるアルモドーヴルの町へ伴れて行って、あそ
ひと ㎞ かな ひと しゃっ き
* れの - ag 〜』
こて (若しあの人の病気に療治が叶ふものなら) 一 つ療治に骨折るか、それともあの人の正気の
とき ひと きみ し あは
叫 * シ * シ
町に何ういふ人か訳いて見て、もし親類てもあることなら、この不仕合せを知らせてやらうと思
・いたミ
しご ;じ ㎞) - ● あ、だ
ひますのちや。貴方がたのお訳ねに私が返答の出来るのアこれだけてご ざります。そして貴方が
みつけ ぬ み
BBがんも しい ミ ㎞、・ お だ い
たの見付なさつた品物の持ち主はやつばり貴方がたの見なさったあの裸かて素敏く走つて行つた
やUu ちが
男に違ひござりませんわい。』
け だすで と をとこ みい ばな
、シ 残 - -
かれ
蓋しドン・キホーテは既に、山腹を跳び歩いてみた男を見たと言ふことを話したのてあつた。彼
いまや が と よ おどろ み
) 小 * ふっき がひなにもの
は今この山羊飼ひから聞き取つたことに依って驚きに充たされ、その不幸な狂人の何者てあるか
し いま さら くは ひとみ つ
㎞ & * c さんちゆうのこ
を知らうとする熱心は今まてよりも更に加はった。波はこの人を見付けるまては、この山中残ら
ひと のこ
ほ * け扱 シ だ * リ に み けつしん ぐうぜん
ず捜索して、一 つの隅も洞穴も残さず検べようと、先刻の如く、また深く決心した。しかし偶然
かれ よ * も
S㎞ * シ ら、が* もやっ ど とき かれ ら た
にも、彼の醸期し若しくは望んてみたよりも事の様子は都合好くなった。丁度この時、彼等の立
やま
お、 ㎞2B、 * む おも B すがた あら かれ
つてみた漫りに開いてみた山の窮合から、見付けようと思ってみたその若者が姿を現はした。彼
●
る。
ひと 『こと い * き
は濁り言を言ひながら歩いて来たが、それはすぐ近くても何の専
はなわかかれ
*み き もの さ の
まして離れてみては分らなかった。彼の着物は先きに述
-
*
かれ きみ
て来ると、ドン・キホーテは彼の着て居たばろ〜の牛 ズボン
き
づいたのて、㎞そこから考へい 着
-
おも こわか もの ちか が
あらう答はないと思ひ込んだ。その若者は彼等に近 枯
さい あいざつか へ
に挨拶を返し、そしてロシナ
あひだ し
も 、 しい ㎞ か あだな あま
て、しとやかに優しく彼を抱擁しようと近づいた。そして拾かも長い間の知り合ひて ドもあるら
、 は a 、 い)
しく、や、暫しひしと雨腕に抱き締めた。その若者は、(ドン・キホーテが「憂ひ顔の騎
をとご よ
ぬ に ) . P
又 か
*
ら
から、この男を 「悲しい顔の艦模の騎士」 と呼んてもよ ノ
すこ お Fやっ て
のかた うお し
キホーラを少し押し退けて、雨手はドン・キホーテの肩の上に置いたま、自分の
し あつこ 《、
**
るかないかを知らうするらしく相手を見詰めて立ってみた 悪 -
キ
よろむ み かれ ピろ うす み おどろ おと 養え
鎧を見た彼の驚きは、彼の様子を見たドン・キホーテの驚きに劣りはしなかつたらう。要するに抱
か
た
よう あと ま
ぎ
だいっ
〜ち き き し
かれい
23 擁の後て、先づ第一に口を切 つたの は 「艦換の騎士」てあった。彼の言つたことは次に語られ みる
てあらう。
354
355
そして七分に検べ終ってから言ひ出した、『もし何か食べる物をお持ちなら、後生てすから下さい。
だ エ、そ 挿器 の つ 場* し る。な
* 襟 の ん 不ト v 所また 人塗 い
あ 裸* 利* だ 仕し け へ の 々 程遷
の の 那なり # て 彼露 で も に
時器 騎* に し せ ぬ 等ら " 一 慌盤
は、士 私。 高。窯。ー 盤。獲露 語= て
河常 ー の。私8 少 が 導露 等 を ふ
を、の 話器 ?、い。 エ、い は。も。"断*
渡盤 比= で 悲答 霊産 搬数 だ 従” 獲5 み
つ 22。う し 繋* 製* ." 、 k 砕。
た。袁 と & 霊 ? を て な き
山雲 葉 す 話器 打う 騎* こ 行・ か も
差* は る の、読 士し 。 つ つ せ
2、ド 露 競な 盟* 、着や た た 。
; シ は 窪 け ー く 。". ." 。
を、; お 切* き 居* と 彼常食 鶴ク
数 キ 仕しら
へ ホ 舞* ぬ
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話器 チ い。 塗。 、 ". ㎞、人 了
は ヨ 忠 豊営 健*繋 然 を
結菩 l し で 方露 の れ に る
び の 醤。何。 が 煮競 だ 従” 問露
が 語。 畳。 か た 共露 と い は
つ つ 然。 お、" も こ て 彼*
か だ 寡 計{字 も さ ろ く れ 喰
!長
な 物。 鯨 ㎞ 。。 ー 愛、盟。
い リ 霊 。 私宅 よ あ や 身。
で を ワ な の た る う も
終話 思露 # 2 悲堂 ."。墓経 ー 彼常
つ ひ 霊 に、常獲 盤 ?、妻で 密
2 起愛 る | リ。続 茂。 嘉* 塁*
の さ 男 濡繋 2 製 エ
て せ 、を 山悲 を た を み
い
わ て ばや - *%、
ぶ
ればそれだけ私の話が手早くすむ譚てす。光も重要なことは一つも省かずに
しん まんぞく おはなし
心を満足させるやうに御話しますがな。』
た かれ
ひい 〜 は シ *> ●
ドン・キホーラも他の人々も話しの途中て日を挿まぬと約束した。これがきまつたのて彼は次の
はなし はし
やうな話を初めた。
わたし な ところ gつと りつ はまち い りや今
きら
㎞、 ● さ ㎞
『私の名はカルデニォ、生れた虜はこのアンダルシアの最も立派な龍の一って、家柄は貴族、眠
しん ふうゆう おだし ふ し みは かる で りやらしん
は 残 巨・ ミ *
親は富格てす。私の不仕合せが除 しりめ に、富の力てそれを軽くする事が出来ず、雨親
な か てん
g ぞ いや拷) みお ㎞ は に残れん ゆ わざはひ すく
は泣き暮らし家族は悲敷にくれて居ること、思はれます。蓋し富の賜物も天の興へる「祀 を救ふ
でき な と ちなか
● 転封 、 ㎞ ・、 た ㎞) 十
ことは出来ません。さてその同じ土地の中に一 つの極楽がありました、愛は共虜に私の望み得る
かぎ えいくおろ すなはい とみ わたし
武 はなさ ㎞ e ●
限りのあらゆる禁光を置いて した。師ち家柄も窓も私と稲並んだ少シルシンダの美しさは
ほど たかうう ニ・も
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驚い
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それ程てありました。けれど私よりはもっと華運て、そして私の賞とい㎞に報
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陸 二と た わたし きな わかう
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357
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誠が足りませんてした。私は幼いうち若い頃から比のルシンダを愛し、崇拝し、奪敬しました。
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我* こ う で は し べ す り 縁効 そ
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前受 筆。 て 行* 長壺 釣っ は 居を
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門のび 父にき 開監 い た げ 足し
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分かんが 父すしきる
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先こと
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私いが
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りま
きら方ふ さん
せい
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こ
ことば て
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た
言
直承知
ば
へする
あとも
て思ひ
たから
まし
そ好意
、謝
威
を
し。
した
う
さ
らう
ぐして
のま
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ぶとき
じ ん
うつ
が
ねゆ
わし
かしたしん ゆい
-
手
を
入シ
に牙
の
獣
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れこと
は駆
、
ちを
避
に
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*
父親の答へはかうてありました、かういふ申込みを父たる自分にし
てありますのて
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ばん
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と
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私自身てすら、それに書いてある頼みに従はぬと申せば、父
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父上
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正て
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決心
しま
。
した
そして
御覧 、
マ
、・ しん
けつ
*
内
は
お
て
所
取に
なわ
りるないしよ
せん
わたし
う
は
ミ
、なぜ
oや
ド、
を
ま
こ
し
しゃ
いかん
かう
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それ
やて
をっ
*
こ
け
したが
こと
け
な
なた
㎞
ち *
ま ちが を *** たの
に 〜には)ほ *)、に 修
360
が間違つて居るわけちやと思うた位てす。その頼みといふのは、私にその公爵の長子の、召使て
がくい うほ こうしやく めがね わだし てきたう やく
ひっ
はなく、寧友になつて欲しいから、また公爵の眼鏡によつて私に適常な役につけることも引き受
れなし -
て 』 よ わたし くち き
けようから、すぐさま私をよこして呉れいといふのてありました。その手紙を譲んて私は日も利
* * まへ こうしやくさま お のぞ おめか のち レゆっばっ
けませなんだ、それに父が 「カルデニオよ、お前は公爵様の御望みに應じて二日の後には出発す
-
まへ みち ひらくだ かみさま れい まを あまへ
るがよい、そしてお前にこの道を開いて下された碑様へ お濃を申し上げるがよい、これてお前は
お* を とほ りつ は み ちのば き なほさら *ら *
私が思うて居つた通り立派な位地に上れるのちや。 」といふのを聞いては尚更のことてした。父は
うへ ち・おや くんかい くわだし しゆつばつ とき き わたし あ よ
その上いろ〜父親らしい訓戒を加へました。私の出発の時は来ました。私は或る夜、ルシンダ
鷲 梁* 私
あぶ し しう はなち、おやう あ たせう いう ゆる
に曾つて一部始終のことを話し、またその父親にも打ち明けて、多少の 貰ひたい、
他
笠
て
けっこん わたし こうしゃん
いき こ ようむき やう す わか **
そして結婚のことは私に訳するリカルドー公鮮の御用朗の様子の発るまて延期して呉れるやうに
たのち・おや やくそく かぞ き ほど せいこん もんぜっ
と頼みました。父親はそれを約束しました、そしてルシンダも算へ 切れない程の誓言や関絶を
ちかつひ いだし こうしゃく もと で ひじやろ しんでつ こうしゃく むか たい
してそれを誓ひました。途に私は公爵の許へ出ました。そして非常に親切に公爵から迎へられ待
〜う ●
せんばうま こっうし ん ら たし ぬ こう
遇せられたものてすから、直ぐとェを招くやうになりまして、多くの老臣等は私を跳んて、公
しゃてい わだし たい ちょうあい かれ ら そんがい おもしか わたし いばんたろU こ・しやん
爵の私に封する寵愛を彼等の損害と思ふやうになりました。然し私が行って一番喜んだのは公爵
ばん め れいそく ひと こ ひと ま で わかさま けだか てわんだい た
いろ この
の二番目の令息 フェルナンドーといふ人てす。比の人は華美な若様て、気高い寛大な色好みの姓
**
て
はとても従はせることは出来なんだからてす。私はあの人と親友の闘係てありましたのて、あの
に んが かぎ ・ いうりよく こと
劇。 人。
と ひと や -
うか
く
にそんなことをさせぬやうに引き留めて止めさせようと言葉を霊し、考へられる限りの有力な けつ *
なん *め ァ、 ち、こうしゃく けん
こし
いし ほね を
よろい ● 〜』
数果もないのを見て父公爵に比の一件を知らさうと決
例誇をあげて骨を折りました。しかし何の数
しん はじ ぬ め ひと わたし ちうりやろ か しん
361
心しました。けれどもドン・フェルナン ドーは才弾けた抜け目のない人なのて、私が忠良な家臣の
け らく け らく う こひみ
もくてき
っ
と ドの詰りの 目的が 快楽てす、そこて 快楽を得ればおしまひになります、 そして隷と見えたもの
き な せ しき よく し ぜん き はん み
-
こ でき
は消えてしまひます。何故といふに色 懲は自然に定まった範園を超えることは出来ませんからて
こ
しん こひ まを
す、けれど眞の緑に はそんな制限はあ りません。
づ
と申しますのは、ドン・フェ ルナンドーは比
はし
し
ねっしん さ
ひやくしゃみむすの もて あそ はんなう
く
は の
の百姓娘を 弄 んてからはそ 静まり、その熱心は冷めたといふわけてす。そして初めは
こひい た たび かほ いま をんな やくそく まも
じ ぶん
自分の鍵を癒やす貸めに旅をしたいやうな顔をした ゃけてあったのてすが、今は女との約束を守
さ た しんじった で
るのを避ける貸めに最質艦に出たくなったのてす。 つ
こうしやミ ひと きょ か あた わたし とも めい わたしたち わだし まち
『公爵はあの人に許呼を興へました。そして私は供を命ぜられました。私達は私の市に着きまし あ
*ら * ひとみ ぶん ふさ もてなし わたし とき うつ
た。父はあの人に身分に應はしい数待をしました。私は時を移さずルシンダに曾ひました、す
し * あらた せいめい ふ かへ わだし
わたし あい ど
ると私の愛は一度だって死んだことはなかったもの、また新な生命を吹き返しました。私はド メy
おも ざんねん し ぶん
しんいう あひだがら なにひとい いわる
ン・フェルナンドーと親友の間柄てすから何一つ隠しては悪いと思って、っひ残念なとには自分の
こひ はなし き わたし うつく くわいくわつり かう ひじや台 ねっしん ほ
㎞の話をして聞かせました。私はルシンダの美しさや快活さや側巧さを非常に熱心に褒めそゃ もせう
ひと ひと ひっ ちかや
しやっさん
しましたのて、その賞讃にそ、のかされてあの人は、そんなにまて人を引き付ける力を持った少
ハだし のぞ したが ある よい っ
ちよみ おも ふ し あは
だをば見たいと思ふやうになりました。不仕合せにも私はその望みに従って、或夜のこと何時。
わだし ら ふたり むっ ごと かたはじ%, まどこらふそ 、なかp ふ しん ひとみ
ふ63
私等三人が曜言を語る窓のところて小㎞の光てあの婦人をあの人に見せました。あの婦人が鳴
-
ぎき あら ひと
露?4
み
れ着を着てそこに現はれますと、あの人はそれまてに見たありとあらゆる美人の
け しま ひと ことば で み あ
き消されて了ひました。あの人は言葉も出ず、見上げたま、うっとりして継魔
こと わたし かな
ま
ものがたり す* わか
ひました。この事は私の悲しい物語が進むにつれてお発りになりませう。私には隠してたい
に
あ
え
ひとり こと〜* あつ
美しさと冷側と魅力はルシンダ 一人に 悪く集めら
ス全く今は
逸 と 〜ち き
っては居りました もの、あの の口からそれを聞くと
だ ひと ろだが
Fぎ
ひ出しました。そして自然あの人を疑ふやうになりました。
まお % ●
きたけ
となればいっても待ち構へて居るといふ風て、また木に竹
じ も だ こと すくな
白
から持ち出したりしたのてす。この事は少からず
て ご -*
、づか
心の鍵るのを気 道うたのてはありませんが、し
-
こ・ は し
わたし
の婦人の心鍵りを強が知らせたのてす。ドン・フェルナンドーは私がルシンダにや
|
てがみ
かき送
**
へんじ わたし たり さい き
小寺 シ・ ㎞、 B い)。 、
る手紙も彼の女から来る返事も、私たち二人の才気や智隷が面白いからといふ日質の下に、何時
よ あ とき
ま r、、
も讃むやうに工夫しました。やがてするうちに、或る時ルッシンダは私に武勇博を讃むから貸し
年 * し ㎞ ) き ● が ・
てくれるやうにと頼んて来ました、それはあの婦人の大好きな 「ゴールのアマディスの物語」て
は
き こう な はし
博といふのを齢くや否や田を開いた、 若し#公がそのお話しの棚めに
ひめ ぶ し だ よもつ この おっ ほか さん じ
そのルシンダ姫が武士道の書物を好まれたといふことを仰しやつたら、もうその外の讃鮮はな
こ ふじん すぐれい り せつしやぶん かんめいいた なぜ
くとも、その御婦人の優れて冷例なことは抽者十分に威銘致したことてありましたらう。何故と
まを はなし すぐ ふ しんきよっ み ふかよ もの し ゆみ も
申せばお話のやうなえらい優れた婦人ならばかういふ興味深い譲み物に趣味を有たれぬといふこ
はずせつしや ふじん つく け」だか そめらい
とはあらう笑百がありませんからちや。そこて抽者だけには、その婦人の美しさや気高さや聴明さ
こうへ の およこ ふ しん しゆみ なん
を比の上くだ〜とお述べになるには及びません。それはた やその御婦人の趣味の何たるかを
*つけたまは せつしや かたせ かいだいうつく かしU こ ふ しん だんげん せつ
承った ゃけて、抽者はその方を世界第一 の美しい賢い御婦人と断言しますからちや。そして抽
しゃ あなた そえら こ ふ しん
者は貴方がそのゴールのアマディス 望
ャのドン・ルゲルをもその御婦 人に
㎞
し こく』 B: シリ
選 ン
っこ
送られたらよかったと思ひます。そのルッシンダ姫が、ダライダやガラャや、それから羊飼ひダ
Q
てり レッ ● * さ *
はナ * しい き
たくみ か 、げん ひ じゃA は、いくわい たくみ やす〜 の
-965
のS
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* き
こ石J こ じ さ し こ ん ーj 上
リネルの巧な格言や、またそのダリネルに依つて非 常に軽快に巧に安々と歌はれ述べられたあ
たんしゃゃ かず〜 か㎞ ㎞、 お* シミ
3öſ;
- - - - - Q - -
ほじ
敷賞すべき数々の牧歌などを、非常に喜ばれるてあらうと思ひますからちや。しかしやがて時 -
ふ そく お富なおyな あ なた
来てこの不足を補はれるてありませう。そしてそれを他ふには貴方 が
くだ わし
て下さりさへすればよろしいのてこざりますがな。さうすれば、私の
れ 魂 の喜びてまた私の生涯
㎞ * *
さつい じや身 ものがたりばん
ゆなた あさ 撃
でき
*
の慰めてござる三百冊以上の物語本を貴方へ差上げるとが出来ますからちや。
にく こっ ま はふ うこっ うち あ を
むう ㎞ つかさ ; も B % *A o
僧と悪い怨み深い魔法使ひどもに恨まれたお陰て、その内の 一冊も持ち合はせて居りませんが
はな ョゆみ ことば gほお やくそく やぶ だん
る 、Q
ーしかし、お話し中に言葉を挿まぬといふ御約束を破りました段はお許し下されい。これとい
け
せつしやぶ し だ ことば き くまら み
うむ )』 %、
ふのも、抽者は武士道とか武者修業とかといふ言葉を聞きますと、もうとても口を廃んて居る譚
ゆか ねつ だ つき だ
* ㎞ ㎞, れやき
に行き爺ねますのちや、それは丁度太陽の光が熱を出さずには居られず、月の光が温気を出さず
を ゆみ ゆるくだ いよ〜かん
には居られんやうなものてござります。それ故どうぞお許し下されい、そしてこれからが奪々肝
じん はなす くだ
心のところてすから、お話しを進めて下されい。』
はなし あひだ かほ むね うう つ む
*A }
ず
* 比づ ●
ドン・キホーテがかう話してみる間、カルデニォは顔を胸の上に俯向け深い考へに沈んてみるや
*㎞ 、 はなし す、
- シノ かれ かほ あ
ふ)
うてあった。そしてドン・キホーテが二度さても話を進めるやうに頼んだ れども、彼は顔も上げ
こた かれ おたしおん が
㎞ 特 っこ 砂指 いも ) す こc * ミュ ゃ
ず一と言も答へなかった。しかし質くたつてから彼は顔をあげて言つた 『私はこの考へを棄てる 『
で き - こよ なか なにびと うこ き
ことは出来ません、また比の世の も 力 いで ● だし かんが なほ
シの中の何人もこれを動かすことは出来ますまい・また艇を撃へ艦
でき こくあく むだう あくちよわう つう
-
きき * * や *A ●
させることも出来ますまい、1そして、あの極悪無道な悪エリサバッドがマダシマ女王と通じ
いしん やつ ば か
たんちやないと言ったり信じたりする奴は馬鹿てすよ。』 -
だん とほ
『それはさうてありませんぞ、断じてさうちやありませんぞ。』 とドン・キホーテは、いつもの通
い
a い㎞は 、シ ・ ・・ J) o ェ、 、 、
りに、非常に 憤 つて、腹立たしげに彼の方へ向き直つて言つた。『それは甚だしい評言ちや
寧ろ非道ちや。マダシマ 女王はなか〜優れた婦人て、あ、いふ気高い姫君が山師風情と通じた
よ また
き ㎞ -
にい ド、# ーC、シ め
など、は思ひも寄らぬことちや。して又これと反封なことを言ひ張る奴は誰てあらうと嘘つきの
せつしや やっ ぶ と と
㎞ ● * ・ っ残、
大悪窯ちや。抽者はさういふ奴には徒歩てなりと馬てなりと、武器を取つてなり取らんてなり、
つて
こ B・ ばん す おもし
夜ちやらうと書ちやらうと、またどうなりとそいつの一番好きなやうにして、思ひ知らしてくれ
るのちや。』
ど
かれ
ちゃっ
が
ち
」
き
つ
ほ
おそ
かれ み おき
す さ き
彼
は
カルデニォ
て
をちつと見据る てみた。そして丁度彼の気違ひの発作が襲って 来たの
じ ぶん みうへばなし き も き
持 * ● 玉 み
自分の身の上話を進める気はなかった。またドン・キホーテも最早やその話しに耳傾ける気はなか
ほど っ き かれ ふくわい
* 事 めろ シ 参
た。それ程まてに、マダシマに就いて聞いたことが彼を不快にさせた。妙な話てはあるが、ド
㎞ しんしっ こよ せいぞん
化」 %) ふ しん
* * ● *A
ン・キホーテは、このマダシマが宛ら眞質に比の世に生存してみる自分の愛する婦人ていもあるか
こと かのちよみかた ほど かれ よ
も * o ● シ がん㎞ 、
の如く、彼女の味方をしたのてある。それ程まてに彼の譲んだ荒唐無稽な物語本は彼を惑はして
『
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ひ
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等
用自分
の
だけ そこと
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山仇
に
の
走飼
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、
時て
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、
はころ々のっ羊しおこがとき〜きをとへあだやぎかたしはちこがい た
と男
うし
ょ
る
起
が
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違
いふ
いつ
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もを
へ
ま
、
なぜ
●
引られ
へ
家
つれ
あし
了
立サて
理は
な。
付も
り
殿
こんなに
を
腹
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き上げけく由たはらら
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あ
狂ちのめし
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打れ
を
等
彼
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き
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打ふと
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山棄て
自と
の
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分中々ちのま人 目
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山を
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眠
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た っシれ%ぶおなあかやんめ に
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せり 乳 、ひ ム日ひながり言ロク だ、『比 奴 ア 私と記がじ
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**--
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さりませ、&ひ顔の 主様 こい
怒と隣っく
は
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しや白ききこ し --
ミらお も
お、
にセ百姓て騎士の位は指たんから、私ァ比教。
かま
せをしてやっても構ひませんからの。
-*
こん とこ 院・ む た
『そりやそうちや、しかし今度のことは比の男が悪い貸めてはないのちや。』 とドン・キホーテは
い
言った。
ふたり や
} o 『 は、 *
かう言つてドン・キホーテは二人をなだめた。そしてまたも山羊飼ひに向かつて、カルデニォの
はなし をは き をとごみ つ でき たづ や
* A) *い
話の終、を聞きたくて堪まらないからあの男を見付けることは出来ぬものかと訳ねた。山羊飼ひ
まへ #な とB をと仁 さうくっ
、比
し きん%ょ
は前にも話した通り、あの男の集窟はどこにあるのか かに知るすべはないが、しかしこの近所
# 、 い 、) 』・ ド -ーシ ゃうこ。
を非常に長くうろついてみたら、正気か狂気かどちらかの彼に行き常らぬ答はないと言った
369
370
P.)
第二十五章 はモレナ連山に於て、剛壮なるラ・マンチャ の騎士の上に 起り
き い こと なら
㎞、 J・ さ
し奇異なる事ども、及び彼がべ ルテネブロスの苦行に習ひしこ
とりあつか
とを取扱ふ。
-
-
-
や ぎ う めい
r ゆか っ 、ほ 残 っ
ドン・キホーテは山羊飼ひに別れを告げ、再びロシナンテに打ち跨がり、サンチョーに績けと命
ば も したが ふたり こ やま ばんけは
-
さ -
*
じた。サンチョーは騙馬を有たぬのてしぶ〜ながらそれに従った。二人は比の山の一番険しい
に% いす * こ ほしゆしん # -
:
ところへ別入りつ
へ 、そろ〜と進んだ。その間ちうサンチョーは主人と話しをしたくて仕方が
じ ぶん うへ おくちど * んれい をか おそ しゆ しん はう はな
っこ
*7 けれども、自分の上に置かれてをる日留めの禁令を犯すことを恐れて、主人の方から 話
おい を
喋 その
* えい
てくれ、ばよいと思ひつ ゃけてみた。しかしさういつまても獣っては居られなか つた て
はう はな さま わし うち かへ なに はなし し
*
9
カ ら話しかけた、『ドン・キホーテ様、私アもう家へ騎つて、何はともあれ話したり喋つ
か・みこ ども ゆ
こ
情
* ** * }
さえ ●
)
る娯や子供のところへ行きたうござりますから、どうぞお -w にお 暇を下さりませ。かう
よる ひる っ ある わし はな おも
-
とき *
- *
いところを夜も書も連れ歩かれて、私が話したいと思ふ時にも獣つとらんならんといふ
業
わし いう じ だ いいt、 の
のは、私を生き埋めにするやうなものてこざりますからの。それもエッップの時代のやうに 獣 す
。 くち き - ふた ま うか なん はな では 〜るしん はう
が口を利くやうなら、頭に浮ぶことを何てもロシナンテと話すことが出来て、この苦しさを辛
あな * * B沈 さが ●
しられますから、除まり辛いこともござりますまいがの。ちやが、一生涯冒険を捜しまはつて、
こ なぐ ほか なに さいなん あ
あん% シ、 )』 % 、う
足蹴と毛布上げと煉瓦のかけらと拳固殿りの外にア何もなうて、お負けにさういふ災難に遇うて
-
やし なに ニ、ろ うら うか いくち 、 み
やうに、
に、 心の 中に浮んて来ることをよう言はんて口を禁んて居るちうこと
が、 で -
、我慢の出来るもんちやござりませんぞよ。』
-
わか * へ、 わし めい 〜*ら と きんれい *を もら
ふことはよう分るぞよ。お前は私が命じた口留めの禁令を解いて貰ひた
『サンチョー、お前の言ふこと
こと いた、
た さ o ● ド、 お* 『 に
うて堪らんのちやらう。それては解かれたものと思ふて、お前の言ひたい事を言ふがよい。但し
-
い
だ%) 、) B ㎞ 下、
その放免の期限は比の山中を彷得ふ間より長引かぬといふ條件つきちや。』 とドン・キホーテは言
つた。
さき *
い し
㎞ さ C * - く ゃA )
『宜しうござります。』とサンチョーは言つた、『この先のことアどうなるか知りませんが、とにか
はなくだ ゆる あ たづ
C) に ぎ へ まこ 参> * あ たェ -
・
く話させて下さりませ。さて早速お許しに甘へてお訳ねしますがの、貴方様はどういふ譚てあんな
; ) 好じ シ ) * c
にあのマジマサ女王とか何とか言はつしやるお方の味方されましたのかい。またあの方丈様が
ど
に ミ リサバット がいソト だ㎞ A 参A *)
37I
㎞ その女王のお友達ちやつたらうがなかったらうが、それが何う
も なたさ うな
372
したといふのてこさりますかい? おしシがそれを打ちゃっておきなさったらー何もか
な たさま ことがら はんらや ; き ちがひし ぶん ご す・
方様がその事柄の判者といふ露ちやなし たしかにあの気違さんは自分の話をずん〜進めて
わし らい し う あいゾ うへ 二
ド * - # ・ * ざ 上 、 - れ* )
行って、そして私等もあの石撃ちや足蹴や牛ダースから上の拳固を頂かずにすんだらうと思ふか
らの。
まつだ いま へ わし ちよわう
『全く、サンチョー、とドン・キホーテは言った、『もしお前が私のやうに、あのマダシマ安王が -
、だかりっ ば ふ しんし け こと い 〜*a き
どんなに気高い立派な婦人てあるかを知つてをったら、あ、いふ怪しからん事を言ふた日を切れ
ひさ わし かんにんふろ たいま へ いいや、 ちよわう
〜に引き裂かなんだ私の勘忍袋は大したものらやとお前も言ふてあらうぞよ。荷くも女王とも
かたげ くわい しゃ ねん ろ い さうざうしつ ひじおうけ
ある方が外科磐者っれと 懇 したなど、言ふたり想像したりするといふは、質に非常な怪しから
ものがたリー ん ら っ きちがい せんせい
んこ ちゃからの、その物 の基質はかうちゃ、あの気避ひの言ふたェリサパッド先生といふの
なか〜 りかうし 、 ふんペ っ ひと ちよわう しっせい 、ん じ いっか
は中々の例巧な確かりした分別のある人て、その女王に執政策侍賢として仕へたのちや。しかし -
ちょ わう ひと Bや「らん すみりやっ ちっ ゆうばつ み まうげん
あの女王があの人の情人ごあったなど、推量するのは、質に重罰に常る妄言ちや。またカルデニ
し でたらめ いしよら こ ひと いときき
ォが知りもせんて出鉱目を言ひをつたといふ誇擁としては、あの人がそれを言ふた時はもう気が
*っも か、バ み
違うてをつたのちやといふことを考へて見るがよい。 -
わーい いき ・ が いき
『私の言ふのもそこてこざりますよ。』とサンチョーは言った、「気違ひの言ふことを気にかけるこ
に
、
こ いし お
、 *に
常
に
*>
とアありアしません。もし貴方様の御運が悪うて、あの石ころが 『J らんて頭へ常りごもした
ため
わし ら * も ちよ わ さま み か
、
なら
こと
私等アとんだことご肝つぶしてこざるその女王様の味方をしたばかりに、えらい目に
あさ ドや 、 * に、
逢うたことてござりませうわい! さうなりや、あのカルデニオも気違ひちやからといふて只て
* い)">じい ョ、 * *
こ、
相手は正気の人間てあらうと気違ひてあらうと、一とドン・キホーテは言った、「武者修業者はす
ふしん めいよ た みかた ふ rん い
さこ 小、 。い *) も
べて婦人の名撃の貸めに味方をすべきものなのちや。その婦人は如何なる人てあってもちやが
あい た とく そんけ ちょわう み ちょあ
ぷ記ら シ・ いき 3 みた ) 説 ケ
その愛すべき性質の貸めに抽者が特に奪敬するマダシマ女王のやうに身分の高く品位ある女王方
ん そ
ただ お Cr 配 * * 〜 さ * え し* * つこ
の貸めには尚更のことちや。あの婦人は極めて美しいばかりてなく、なか〜賢明て、また共の
み おびた ャ ふ し あは
) シ、 、 し ● ・
身にふりか、つた 膨 しい不仕合せにもなか〜辛抱強かったからちや。そしてェリサバッド先
せい じゃ ち じ じゃら たす ちから
a% 区 いし% たか * パシ
生が常侍して進言したことは、あの婦人の貸めに非常な助けとなり力となって、その様々な災難
かしこ すなど た
は%・ * * お、 き
*っ
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げ
は *)C
をも賢く素直に堪へ忍ばれたのちや。そこて思かな日さがない下民どもは、あの婦人はあの人の -
やろしんい わし かさ
お* 、:、 いぼ
情人ちやなど、言ひふらしたり思ふたりしたのちや。しかし私は重ねて言ふが、さう言うたり思
ひとみ んっ また のちなん どうを っ
に BC
うたりする人は皆な嘘吐きちや、又この後も何百度も嘘を吐く人間ちや。
こと い ・ かんが
わし 、c 、記) 、シこ
『私はそんな事は言ひもせにア考へもしません。』とサンチョーは言った、『嘘の吐きたい奴等にァ
前の五官を働かしてよう承知して置
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、
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してと人け前く毛まへろばさいしたた、Qら もの
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はり出しうやるのんけくいまたいおたしことわざた、つっわらた
ち誇と
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中 たいら畑分るっかひもんなんじぶ、Jぶだうかみさまひかんば を
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* いさ
のが、騎士道の結構な控てござりますかいの。あの人が見付かつたら、大方自分の始めた話しの
ら ) ) ) 七 、
方ちやなうて、貴方様の頭と私の助骨の方を片付ける気になって頭や助骨を砕いてしまひませう
そよ。』とサンチョーは答へた。
まい せっしゃ こ さんもゆっ わい
『獣れといふに、サンチョー、』 とドン・キホーテは言った、「抽者が比の山中へ分け入るのは、あ
だ
* 七上 * 、、 、シ よ七う
の気違ひ男を見付け出すといふ望みよりも不朽の高名を全世界に沿く東郷かすやうな偉功をば比の
さんちゆ っ た ぬか た せつしや てか 、 む」ー ゃー げ ふしゃ ぜん むけ か*みゃ っ て〜
山中て立てたいといふ願ひの貸めちや。抽者はその偉功て武者修業者を完全無鉄な高名競々たる
さいし かく ごくいん
ものにする 一切の資格に極印をつけてしまふのちや。』
ょ はどあんど ばうけん
『そしてそれは除程危ないのてこざりますか、その今度の冒険は?』 とサンチョーは訳ねた
ちっと かは で さ いふ だし ばん し
『い 、やっ 光も六と六の代りに二と二 の出る骸子が振り出されるかも知れんがの。しかし萬事は
まへ たんせい うれ がほ き し こた
お前の丹精によることちや。』と愛ひ顔の騎士は答へた。
わし たんせいい
『私の丹精て!』 とサンチョーは言った。
い せつ、)やま へ つか お*
『さうちや』とドン・キホーテは言つた、『抽者がお前を使ひに遣はさうと思
- こ
はや もど はや わしく げ ふ をは は し r
た
が早う戻って来れば、それだけ早う私の苦業は終り、またそれだけ早う私の禁撃は始まるのらや"
-
いっしゃ だ *
いうへ ま * イし
375
* *
しかし抽者がどんなことを言ひ出すかと待ち あ ぐませてこの上お前に気を操ませるのも悪いか
376
、
ら っ* む を
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* ょしゃろ げんぐわ もしや
が知れる巨匠の原書を模寛す こ や
しょくふん おおき
おな
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技藝や職分に於いても、それと同じ抗が行はれる。され
ね
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はュリシス㎞。を眞似るてあらう。この の
と ずがた し
るが如き姿を示してをる。ヴージルの如きも ま
じいくれ たいしゃら そうめいし
描鈴 い
人
の
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の子の徳や勇敢にして執筆 な大将の聴明を示してをる。それはそ
ひとき
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その人たちの美徳の手本を後世に遺さう貸めに、 い
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* ッ ッこし いさ e なさ - き
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いふところを寛し描いたものちや。これと同じやうに、アマディスは勇壮にして騎依心厚き騎
も
も
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また日輪てもあるところから吾々隷と騎士道との旗印の下に戦ふ
し だいgる もっと ちか な
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ぬ。そこて、サンチョーよ、かういふ次第故、アマディス に最も近 習
こ * し
*つと ふか たっ せつしゃ かんず
* し だう おく ざ
むしゃしゅ け ふしゃ
者は考へるのちや。 さて も比の騎士が、
修業者が、 騎士道の奥義に最も深く達するものと へ とし れい きめ
おい *つき いち しるしめ
じ ぶん し りよ と、 ゆうき にんたい がらき
シのシや、シや剛数や撃を、最も 著しく した一っ シ、 「ァ。
な みづか この はい みもい
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こば
はしく意味深きべルテネプロス
拒 まれて、その名さ へ自ら好んて入ったその道にまことにふさ じじ
*』
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あらた
* う *
さんじやコ く げふ ト さ
抽者に取っ
おとめて、ベニア・ホプレの山上に苦業せんとて引き証ったことてあった、“て
きよしん ま たき さ だいじゃ *だま は りう たい
こ てん ひと なら
ては比の監てあの人に ふことが、臣人を罪ッ つに斬り潮き、大蛇の頭を別れ、シ、 げき ちん あるびま はふ やぶか へ
たやす
ぐんぜい お し
観勢を撃つ概ひ、艦隊を撃 し、撃は撃法を彼りなどするよりも、却ってシいことて。、 て たう
せっしや いま っ がふ
また こ ば しよく ふ
「これほどまご都合ょくその
又比の場所が 業にはまことに適常なところてもあるから、抽者は
だ を かうき ておいっか のが
まへ がみさ
離髪を差し出し居るこの好機倉を掴まずに逃してはならんのちゃ。 あなたさま ない たいなに『こと
、と、 はた
『こんな人気を れたとこのて貴方様が成さらうと言ふのは、 何事てござりますかい?』 と
サンチョーは言った。 こ こ 、なも てつばう
いこ
『 、
よへ
『お眠に書はなんだことかとドン・キホーチは答へた、郡春は比虜てァマディスを う 、シ
*やろしん やららん や ん どう し ゆうさう ま ね おも
いけ に
の犠牲となったシの質を演じ、それと同時にあの勇壮なョーランドを 似ょう。 今つく
あさ しよげ ふしよら こ
み
や。ローランドは泉のほとりて、美しいアンゼリカがメドローと浅ましい 業をしたといふ誇擁
いみ みづ にこ
はつきゃ っ * &、 r )ぐ しゅもく
377。
え
)*)こ㎞ 提き濁し、
を得て、 その悲しみの貸めに発狂した。 そして樹木を非き抜いてその淡んだ泉の水を
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なつて、そして廻もないところてさへかうてあるからは、まして火のあるところては初論のこ
せっしゃ ふじん し がんもく 巨い目に 、、 )
とちやといふことを、抽者の婦人へ知らせるのが眼目ちや。それに抽者は、抽者が生涯の愛人た
わけ
はなみ きちがり いう ぶん あ
ひめ ひさ
るドゥルシネア・デル・トボッ姫から久しく離れて居るのてあるから狂気となる理由は十分有る評
いま へき とほ はな を *よ し
お*
せんしつひつじか ● -
ちや。先日羊飼ひのアムプロジオが言うたのをお前も聞いた通り、離れて居れば凶事ばかりを思
こめづ たの ざんだい
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うて気遣はれるからちや。それちやから、のうサシチョー、 比のやうに珍らしい楽しいまた前代
も
み もん ま ね -と ひませつしゃ きちがひまへ
未聞の眞似を止めなどして暇をつぶすてはないぞよ。抽者は狂人ちや、そしてお前に持たしてド
の っか おもしよめん へん しま へ も かへ せっしゃ き ちが を
ウルシネア姫へ遣はさうと思ふ書面の返事をお前が持つて騎るまては抽者は気違ひて居らねばな
しんしっ むく シは い%
に 日・ や は * ●
らんのちや、そして若しその返事が抽者の信質に報ゆるやうなものてあれば、抽者の狂気も苦業
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へん はんたい けっくわ せつしや ほんたう きちが
も終りを告げるてあらうし、またその返事が反封の結果を賞すものてあれば、抽者は本常の気違
せつしや もはやくるし しだい ふ しん
ひになるてあらう。さうなれば抽者は最早苦しみは知らぬてあらう。かういふ次第てあの婦人の
も かへ
へん しま へ も かへ たま もの よろ二 しやう き うま へ
返事がどうあらうとも、お前の持ち返る賜物を喜んて正気て受けるか、それともお前の持ち返る
講よう しき ちが ゆ& かん いず
-
ま Pっしゃ わか とき せっしゃ はんもん くっう
凶事を気違ひ故に威じぬか、何れにしてもお前が抽者に別れて行く時の抽者の煩闘と苦痛とから
かぶと あんぜ ん も き を
のが
は通れるてあらう。しかしサンチョー、あの マムプリノーの兜は安全に持つて来て居るかどうち
379
きく だ できん り まへ ち
わる ものか
や。あの悪者があの兜を切れ〜に確かうとして出来なんだあの折に、お前があれを地べたから
3SO
㎞、。 シよし -
み かぶと つう -
いか と し
拾ひ上げるのを抽者は見て居ったが、それによって見ても、あの兜の作りの構巧な事は知られる
といふものちゃ。」
㎞ がほ
し シ - ㎞ - ェ あ い
これに封してサシチョーは答へた、『正直のところ、愛ひ顔の騎士様、貴方艦の言はッしやるこ
が まん
十 -
-
- ㎞ん -
-
わし かんが
とにァ我慢して聞いて居れんことが随分こざりますよ そして私ァさういふところから考へて、
〜に
シりゃま ド *
てんか てい しま くだ
貴方様の言はつしやる武者修業のことや 國や天下を手に入れるちうことや、 島を下さるちうこ
*
こ説シシ 上 ) みん ふうせんだま うそ
とやま
みん
た武者修業の ひによって共の他の後美や位を下さるらうことア、指な艦船記の嘘八百
メ
* ふ > つくら 、 * -
ちがわし あや
て、皆な槍の具か作り事か まァそんなゃうなタッイもないものに違ひないと、私アそろ〜路 ー1
き いま
A *
こ じ ぶん ま ちが * とこや かなたらひ
しうなって来ましたわい。今になってもまだ御自分の間違ひが分らいて、床屋の翁㎞をマムプリ
き
世」 じ ㎞、 *
-
にんげん あだな さ
ノーの兜ちやなど、言はつしやるのを誰かい聞いたら そんなことを言うて頑張る人間は頭が腐
お * 残 お* え
わし かなだらむ まが
っとるのちやと思はいて、何と思ひませうかい?
晃s 。
ふくろ
私ァその金盤のめちや〜にひん曲っとるの
アリ
なか
焼。
いがみさま
『』*
逢*
『
なさけ
何い
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中へ入れとります。が、もしや碑様のお情て
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-
いーリ か
家へ損 つ て行てそれを直して髭刺る道具に使はうと思うとりますわい 』 - -
れ
* -
さ - - ほ 序に しゃみちき い
『 -
これ〜サシチョー、とドン・キホーラは言った、『お前と同じやうに眠直なところを言ふが、
ま
もの わを けらい こわうこんらい せ かい ち
前
の)
) に また *
* 、 ひ わし
お -
ゃうに物の分らん家来といふものは古径
*
来世界中に又とはないわい。 今日が出まても私
貫
し
*
*
ば
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の
3
*
う
幻 て
に関を換してをりながら、 シ *
いってシもの ゃうに獣は=るもの ゃと ょことに* も私等には 天勢の た 〜いっ
ちや。突さう見えるのは、 質際さうてあるからてはなく、 シ *ず
-
-
う む
いて魔って、シの係はるいかなシ代へたりあいっシ
たりして、厩遊使ひ等のシ第て慰等を根けたり破滅させたりするからちゃ。さうい*ゃ ほか
まへ かなたら み ばお は 事 E 、 こ抵 Cこま正 a
から、お前には金盤と見えるものが抽者にはマムフリノーの兜と見え、また他の人には何か外の
かなだら み
- * * れ
瞬に えるのちゃらう・そしてシのマムダリノーの肥を の眼にもシと見えるゃうにし
かた
わ・
シ> 先見によ 第ちや、何故といふに、本物のマブリノーの
おっし お
も 直
営
はう だ
こは を
ド 下うこ* こい
それはあの肥を殴さうとした男が、あの兜を持って行かずに地べた へ放り出して行った事に依っ うつ らが
- 船とど し けつ お ご
ても眠かに分ることちや。もしあの男がそれと知ったら、決して打ちゃって置きはせなんだに
しつも を さ
シに 、“ お
に \ト 、い c A
ひないのちや。のう、そいっを確かりと持って居れよ、差し常り抽者は入用はないからの。なる なら せつしや
* ; む ば 、 、、
-3NI
さうちや、常磐をするにつけてアマディスよりも寧ろローランドに習はうと思へば、抽者はこ
ま繁み
棲
に
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の
森
ふ哀ライア
を
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て
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望
深
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の
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、
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ます
ド給
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い わし間郎きが
に
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の
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よろ - うま
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こんな
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男 ま 御手づから抽者をその中に投げ
ま
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ここ さびし
かみ
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絶林りかす
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動木の葉
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痛
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ところ かきしこいたら川い
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涙
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溢
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え間 な吐
ゆ
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を
ま水
、
深せ
の
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て
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や
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ら
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に
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ッドよ㎞ 願はくば御方々に拒まれたるあの素ばしこく放将なるサタア㎞によって側方々の
区・ みだ せ ふ し あ
主 はお * *: g、 に
*
芳ばしき憩ひのつゆ撮き蹴されざらんことを、た や抽者がこの不仕合せを共に敷いて下されよ
なげき いと お わ ひ
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あ、我が夜の甘、我が苦しみの光、
ゃう ゃう
せめてその敷きを聞くことを厩うては下さりまするな!
*: )録 、でミ ) ・ )す
我が行く手の道しるべ、我が運命の星なる、ドウルシネア・デル・トボソよ 、シ はくば御身の凡
* き
に ふん よみ たまおん み はな を た た
シ・ じ ド社は
ての願ひを十分に嘉し給はんことを、た ド御身に離れ居りし貸めに抽者が立ち到りしこの場所や
貸 者
ありさま おも -
Faド:
: * 、、 かへ 、だけ ふ
シは こ
有様を思ひや つて、 者が信質に適ふだけの情を返して下されい! あ、今日 より後抽者の孤濁
とし さびき y せっしゃ ろ まへらいと こえだ
べ し
の侶となるべき洪しき木々よ、抽者の居るのがお前等に厩はしうないといふことを、小枝をそよ
しど
や
く
うこ し
せつしゃ じゆん、やっ *
と
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動かし
り
*A -
な
と知らせてくれよ! あ、抽者が順境にも逆境にも楽しい道連てあるわが家来
こ
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ゆみ し も
みなもと
Q
まへ う
*
に
*
ょ、お前はこの場のことを残らず、その唯一 の 源 なるドゥルシネア姫へ語り博へられるように、 f
せつしやこ こ ニ、みおば お いかれ
- お
抽者が比虜てすることをしかと心に畳えて置いてくれい。』かう言ひつ、彼はロシナンテから降り
す さま うま おも がひと
: はづ ・ ち ひと ラ いじ いう
た。そして直ぐ様馬の鞍や面 勤を取り外して、その警部をピシャリと 一つ打つて言った、『自由
うしば もの みづか よへ じ いう あた うん いる て がら おい すぐ しみん め まへ べ た
を喪うた者が自らお前に自由を興へるぞ。あ、運の悪いだけ手柄に於て優れた駿馬よ。お前の前
ひつば こ まきは だい じ めい ば
額には、ァストルフォー㎞の翼ある駒も、またプラダマンテには極めて大事てあった名馬フロ
あし は やま およろくまへ す
シラィノーも、足の速さてはお前に及びもつかなんだ、と録されてあるから、お前の好きなとこ
ゆ
334
ろへ行くがよい。』
-
み い と
Cシ はぶ
シ *
これを見てサシチョーは言った、『あ、かうなりやあのダップルの鞍編を取りのける耐鋼を割い
**
を ありがた ー り
g 評 移に
ひと た、
* * はお )
て呉れた男は有難い課ちゃー、きっとあの堀馬ア俗べたを一つ叩かれて個かお讃めの言葉かけ
ある *っと
だい まこ ・こ を あしたれ
れにゃ歩き出さなんだてこざりましよ。光もあいつが今比虜に居りま したら私ア誰にもあいつ
なら 止: -
な ぜ うまッ
戦術を剥がしはせなんだてこざりませう。何故というて 、シ
・ さ
は 、 o * *>
縁のつながつとつた内ア私があいつの主
ちん しゅじん ん・ こひ ふ ながら
人て、その主人の私ァ隷をするとか振られて泣くちふ柄ちやござりませんのて、つまりあいつも
こと
* r、、、、: シ)ェ 、 *
さういふ事にゃまるて縁の遠い方ちやから、そんな目に逢ふ折がない課てこざりますからの。そ
はんたう し
に や ㎞ わらゆっばっ
あ こ
㎞、 ほんたう
で *
さ さ *
して本常に愛ひ顔の騎士様よ、もし私の出発や貴方様の御発犯が本常の海次てこざりますなら
ど
* *) い * -
みやうだい
ゃっばり。一度ロシナンラに鞍を置いて、私の行き婦りの手間っぶさんやうに、ダップルの名代
つと
-
わし ある た ある いい つ
を勤めさせたがょうこざりませう。私アほんとに歩き下手てこざりますて、 歩いて行ったら何時
むかつい っ こちら か むか
向ふへ着いて何時比方へ騎るか分りアしませんてな。
もくろ み
** 、 に * * に す
え
『サシチョーよ、お前の目論見は悪うはないやうちやから お前の好きなやうにするがよからう
**
ふ e シ ふ しん た なに な なに み
し
シド・ いえ に *
そょ。そしてまた抽者は、あの婦人の貸めに抽者が何を貸し何を言ふかをお前に見せて、それを
せ
ふ しん まへ った もら
) y } - じ か ご
いま
レゆっご つ
委し 、あの婦人へお前から博へて貰ひたいのちやから、お前は空から三指後に眠務するがよい。
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㎞ 上
㎞
幾角
げますからの 』
りゆ
㎞
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づ
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らんせれしい
㎞
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お
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満ところりせ事ら足 もの
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こら前れ山とふないあだたくさんたぐまへみひ
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メは)長 は、シ こた まへ しょ 、ち お
%
3
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『お前の厚意は有難いがのうサンチョー、」 とドン・キホーテは答へた、『しかしお前に承知して置
もら こと なに ひと
に ㎞・ 〜ほん きざ
* もなか o シむ
いて貰ひたいことは、抽者のしてをる事は何一つ申戯てはない、中々本気の沙汰ちや。一鶴本気
か あ修
、シミ 記 “B) は ㎞ )
てせぬといふことは、私等が如何なる嘘にもせよ嘘を吐けば破門の刑に所するといふ騎士道の抗
たが また な ひとこと かは ほか こと まさ うそつ
● にの C
に違ふことになるからちや。又貸すべき 一 つの事の代りに他の事をするのは正に嘘吐きも同様ち
・ B * B)* ぬく ふう くは しんしっ たし しっかう
や、そこて私の頭打ちは、それに何の言ひ抜けも工夫も加はらぬ眞質な確かな質効のあるものて
㎞ に ゆ もやっ ど
o さ 〜 ●> から該 *
なうてはならん。それ故抽者の傷口を包むために少々ガーゼを置いて行くことが必要ちや、丁度
3ら㎞ ) は め た いた
㎞
折悪うあの妙薬の香油を失うやうな羽目に立ち至つたからの。』
ろ ば ラしな はう よほど ふう こた
)
『それよりか魔馬を失うた方が除程不運てござりましたよ。』とサンチョーは答へた、『あの嘘馬と
しよ なか ものこ 今しな ssたま いま〜 みづ すり
一緒にガーゼも他の物も残らず失ひましたからの。しかし貴方様、あの恐々しい水薬のこと ア二
ど ふた、 だ くだ な まへ 言わしみ ふい
度と再び出させんやうにして下さりませ。その名前を聞いたばかりても、私の胃の腕は言はずも
わし たま ひか (
たまし ひと ねが あなたさま や
に \} 『ノ 、
のこと、私の まててんぐり返りますからの。それからも 一 つのお願ひは、貴方様のお演んな
き ちが み ゆるくだ 《 か た
さる気違ひことを見るために許して下されました、その三田といふものが、もう経つたことにし
㎞ わし き、ちが みたし
*A ㎞ *
て頂きたいのてござりますがな。私アもう貴方様のその気違ひごとア見て確かめたことにして
㎞〜 いぎ まを しよめん か
シ あこ
あのお姫様へは様々不思議なお話を申し上げますからの。それて御書面をお書きなされて直ぐに
- - - シ』 -講
は とこよ 。 、 シi、?・
私を立たせて下されませ。早う騎って来まして、貴方様を見葉て参るこの爆獄㎞。
なか す *
* くだき おも
中から救ひ出して差し上げたいと思ひますからの。』
れん こくまへい いっち こく あるびわる
「煉獄ちゃとお前は言ふのか、サンチョー? それよりも寧そ地獄とか、或はもっと悪いところ
あわ よい
が在るならもっと悪いやうにても呼ぶがよい。』とドン・キホーテは言った。
ち こく お にんげたうてい ほりうわしき
『それても地獄に落ちた人間は「到底保留せらる、ことなし」ちうことを、 私ア聞いとりますか
らの。」とサンチョーは言った。
、 ほ ゅうなん こ とむ
わかい
『その「保留」といふのは何の事か私にア分らん。』とドン・キホーテは言った。
ほ りうまを ど ち こく お もの たれ ど でき で で
『「保留」と申しますのは、一度地獄へ堕ちた者ア誰も二度と出て来もせねば、また出ることも出
きこた あなたさま いま ば あひ
来んちうことてござります。』とサンチョーは答へた、『それは貴方様の令の場合とはあべこべてこ
わし はくしゃも
。
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これ
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プ をはずませる拍車有ッとりましても、是を働か
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とや気違ひことを(まアどつちても同じこことてござりますが)お姫様へ申上げまして、たとへ あの
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らくその四度といふのも、抽者に見られて居るといふことは一度もあの婦女州
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てレ 人の父ロレンゾー・コルチュエローと母親アルドシザ・ノガーレスと
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ふ しん そだ あ
にしてあの婦人を育て上げたのちや。』
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『 、なる程! ロレンゾー・コルチュエローの娘がドゥルシネア・デル・トボソ姫てござりますか
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い、 またの名はアルドンザ・ロレシゾーてすの?』とサシチョーは言つた。
とほ また ふ しん う ちうふ じん*、 * さい
『その通りちや、又あの婦人こそは宇宙の婦人たるに恥ちぬ ものちや。』とドン・キホーテは言つ
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*7
むすめ し ごめん 陸をし あ
o も * ㎞
『あの娘さんならよう知っとります。』とサンチョーは言った、『そこて御免を蒙りまして申上げま
むすめ ばんつよ でき
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すが、あの娘さんは村中て一番強い若い衆位には繊棒投げが出来ますわい。ほんとにえらいこッち
% に、 せ たか を
いょ)
や。しかしあの娘は元気な娘て、背が高うてがッしりして居つて、今の武者修業にても、これか
あと む て だす こ ひと
㎞ ま 〜 *
お* 現 さ
ら後の武者修業にても、手助けになりますから、あの娘を思ふ人にすりや結構てござりますよ。
あ なん おほご% い こ
C・ ド }
あの阿魔ッちよは、何ちう力強て大盤な奴てござりましよ。何時てこさりましたかの、あの娘は
抗) や* 、や は)き)能・ * 〜、 Q
村の鐘擁き塔の天遊に棒立ちになって、自分の家の畑に居つた百姓どもを呼びましたんちや。と
を たふ した を
** ェ メ * き
ころがあいっ等ア牛リーグ」㎞ から上離れたところに居りましたのに、まるてその塔の下に居つ
こ ば
こえたちうことてござりますよ。そしてあの娘の一番よいところは、なかな
あいけう をえな もっ たい つめ あかれた
*
かの愛橋たつぶり ちやて、初鶴ぶるやうなところは爪の拓ほどもない。誰とてもふざけたり
-
なに こと わら に、 き し さき たこ
、# に Q
何事にても笑うたり戯れたりするのてござりますよ。そこて憂ひ顔の騎士様。貴方様は唯あの娘
*
きちがい
へ
の貸めに気違ひじみたことをしてもよいとか、せにやならんとか云ふばかりか、気をおとしたり
〜
くび わ けりつば し もの だれ
首を編つたりしなさる理由が立派にありますのちや。ちやからそれを知つとる者ア誰も、たとひ
な わし
㎞&*> 、**\ も
-
●
魔が貴方をかッさらうて行かうが、貴方はよう成さつたなとしきア言ひやしません。私ア あの
こま へ み だい こ あ で
*
娘をこの前見てからもう大分経ちますて、た ドあの娘に曾ふためばかりに、出かけとつたらよか
お
お* ● きまいにちの ら で
●
ひ あた
*
をんな
P
艦
ったと思ひます。あの女も毎日野良へ出ますて、そして日や風に常れば女は みんと容貌を落とし
いまころ だい かは “ いわし あて たき
ますから、今頃は大分鍵つとりませうよ。ちやが、ドン・キホーテ様、私ア貴方様にはんとのこと
はくじゃっ いま いまわし ま ちが を わし ひめ
を白状しますとな、今が今まて私はえらう間違うて居りましたよ。私はドゥルシネア姫ちうのは
あ 様選
あなたさま こひ ひめ あなたさま おく
貴方様が隷をしてをらつしやるどこかのお姫様 か、それてなきや貴方様が送らつしやれたビスケ
1
へ
じん わし こ けら ま ど
、 ㎞ ㎞ えき院 あなたき ;
ー人ちゃの、艦盤役ちやのそれから私がまだシの御家薬にならん離にシは個展もお勝ち
ち ほか たくさん りつ ば おく もの
なさつたに違ひありませんから、外にも澤山ありませうが、さういふ立派な贈り物をなさるだけ
違ひ
ね うち ぶん えら
た 、 &、 、*
297
~ 、3
日
ー」
り
の値打の十分ある偉いお方とばッかり、今日まて心から正宜に思ひ込んてをつたのてこさります
かんがみ ひめ
まい
392
** *
ちやがよう考へて見ると、貴方様が御遣しなさるあの負けた奴ども 、アルドシザ・ロレンゾー姫
ひめ ひざ を % ぎ
の(ドゥルシネア・デル・トボッ姫のことてござりますがの)そ の へ つて、膝を折つてお解儀を
おほ ま っ ら ゆ あさ
むず なん やく た
したところが、あの娘さんに何の役に立ちますかい? 大方負 *7 等が行くと、あの娘は亜
ここく う だい むぎ う を 、い しん もつ
を扱いてをるか、穀打ち豪て変を打って居りましよて、行っ た 奴ア恥かくし、あの娘アその進物
み わら おこ
を見て笑ふか怒るかしませうからの。』
まで い
ぼられ ;
『抽者はこれ逸にも幾度もお前に言うたことちやが、」とドン・キホーテは言った、『お前は恐ろし
だい へ のろま き きい ほ を
㎞ いま
い大の鏡舌家ちや、またお前は鈍間のくせにいつも気の利いたことを言はうとして骨を折って居
どか ど みた
● 、 ミ にミ ● シ *> >* *
る。しかしお前が何んなに馬鹿てあつて抽者が何んなに道理にかなうてをるかを見せる貸めに
き あ ひとり あし
㎞、 シ ) C > * * * B * *㎞
一 つ短い話を聞かせよう それはかうちや 或るところに 一人の美しい若い足手纏ひのない金持
* * と わ いい : 、、、 )
ちて、そして取り分け気の描けぬ気の軽い寡婦があって、それが厳丈な遅しい若い大學の小使に隷
その
た ほ ひとし ある ひも シ
い ● *A に * え
したのちや。やがて共小使の取締の人がその事を知って、或日その金持ちの寡婦に親切からの意
けん 昨む。):、 シミ 、 、
、「ば 、いなば ) 、、
見をして、「奥さん、貴方のやうに身分の高い美しい金持ちの御婦人が、あの何菜のやうな眼しい
み ぶん ひく ば か とU こひ 封どろ 封どろ 巨 、c
シの戦い騎胞な男に感をなさるとは驚きました、また驚いたのは無理てもありますまい 比虜
たくさん を と
に 『きみよ
には湾曲の先生方や、 卒業生や、 職撃生
シ } -- き
A* 3 * J
碑撃生ゃが澤山居りますから、基中から丁度梨の管てもら最
す どり し だい でき いや も
るやうに、それがよいあれは好かぬと、より取次第に出来ますのに。」と言うたのちや。しかし寡
め きがる ノ こた あなたさま ひと ば かみ わし なにがし
婦は気軽に打ちあけてそれに答へた、「貴方様、あの人は馬鹿のやうに見えますが、辛委があの何基
そら わる かんが あなた たいへん まちが ほ きうしき
を選んだのを悪いとお考へなさるなら、貴方は大鍵間違うてをられますよ。またそれは順る奮式
-
わたし ひと
まさおと ほど し おな だう り
らば 、 *A *:
トルに優るとも劣らぬ程の哲學を知つてをりますがな。」同じ道理ちやよ、サンチョー、私がドゥ
もと たい ふ しん よ もっと かう み ひめぎみ ぼ
ルシネア・デル・トボソに求めるところに封しては、あの婦人はこの世て最も高位の姫君に 一歩も
ゆづ し じん し ぶん ふ しん す なっ ふじん ほ い
譲らぬのちや。詩人たちが自分の婦人に好きな名を付けて、その婦人を讃めそやしたからと言う
なにほんたうこひびと めい〜 も おも たいま へ さま〜 しよ もっ
、何も本常にさういふ㎞人を銘々が持つてをつたと思うてはならん。一鶴お前は、様々の書物
てい
Q) く』 ) き
か
や唄や床屋の店や芝居小屋に充ち溢れてをる、アマリリースとかフィリースとかシルビアとかデ
『ル
ほか ち に
、 さ ミュ き はじ% 参 、 は
ィアナとかガラテアとかフィリダとかその他いろ〜の婦人たちが、皆眞質正味血や肉を有った婦
ふじん cん けつ
じ%、 総。 * %
人て、さういふ婦人を讃めそやす詩人たちの隷人てあったのちやと思うて居るの か? 決してそ
し しん * りん じ
じ さん だいも 、
んなことはないのちや。詩人どもは、九分九雇まて、自分等の詩の題目を得る貸めとか、また
め
ぶん ら こひをとU あるび じ ぶんめんきよ こひを ご せ けん つうよう た ふ しん
分等がさういふ継男として、或は自分免許の熱男として世間に通用しよう貸めに、さういふ婦人
つく だせつしや ふ
さいしよとけん びしん おも しん
393
-
*
ソ
を作り出したのちや。そこて抽者はあのアルドンザ・ロレンゾ ーさんを才色象備の婦人と思ひ信ず
こり紙やすと 男
組
ゃ
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出家
に
日
まは
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言
と
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いもん
。
の
手から
御
か
より
さそれ
を
ませ つざり
縦
首
のどうして
かちゃ
日
言私
う
ち
て馬鹿
の
た
出
が
うな
ませまこ
葉らす
たわい
り か眼
受人
を
あ非難
は
こと
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の
から
まい
ける
るらうら
奴
か
や
と
も
て
れ
は
言 及鶴ば 、
如リシア
の
往昔
ギまた
、
も
婦人
野名高い
あが
て
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何なる
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も
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上
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と
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抽
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じ 並ま
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艦
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そしたら御機嫌様、私は立ちますわい。』
と だ かたすみしりぞ きは ていねい か はじ
-
出いて ㎞ C 、 ㎞
ドン・キホーテは例の手帖を取り出した。そして片隅へ退いて めて丁寧にその手紙を書き初
を よ こ ば あひ ようじん
か がみ
めた。そして書き終へるとサンチョーを呼んて、途中て比の手紙を失うた場合の用心に、これを
㎞やおぼ
ト、 は い なぜ いままで *
演 * ) *
ちゃんと鶴えこんていて欲しいから一鷹議んて聞かせたいと言った、何故なれば令 の不運か
かんが おこし たいこた
ら考へると、どんなことが起るか知れなかったからてある。それに封してサンチョーは答へた、
なか か くだ わ よう
『 氏 が3 ㎞ * * D 3
『そのお手紙をその帳面の中に二ところ三ところ書いといて下されませ。私はそれをしつかり用
じん も ゆ
ア
。 に)宇 さ 、、、は
心して持つて行きますわい。私ア手前の名てもちよい〜忘れる位物豊えが悪いのちやから、私
にそれを覚えてをれと言はっしやるのは途方もないことてこざりますがな。ちやがそれにして
よ
きき
もら まを くだ はんこ おか
も、聞かしてお貰ひ申したいから、讃んて聞かせて下さりませよ。きつと版木に押したやうに書い
てあるてござりましよからの。』
きい
『よう聞くがよい、かうちやー』 とドン・キホーテは言つた。
あ てがみ
ドゥルシネア・デル・トボンに宛てたるドン・キホーテの手紙
たか ひめぎみ
いと高きやんごとなき姫君よー
-
あひみ かな きつさき ら
つらぬ こ・ろ もの
きずつつ うる
B
<995
謹
* * ● * *
相見ざる悲しみの切先に貫かれ、心の髄まても傷ける者、謹んていとも美はしきドゥルシネ
たの せいふく
し* しゅく お そろ きみ つミ
395
デレミ 、
ア・デル・トボッの君 へ 自らは楽しまざる清顧を祀 し 送り まおら せ候。 もし君が美しさわれ
た 倉み ち など 〜る たま ひさ かん
、 試 *> 参A - ゆ ●
をさげすみ、君が徳わが貸めにあらず、君が侮りわれに苦しみを興へ給ふべくば、 久しき㎞
のこ かた た きふら はげ うへ ながく つう
㎞)
難の道にこそは残る方なく堪へ 候へつれ、烈しきが上にも長き〜この苦痛には得堪ふべく
そんじそろ なきけし うつく てきちうりやっ じ&ろ しきみ
もあらずと存候。情知らぬ美しき人よ、いとしき敵よ、わが忠良なる従士サンチョーは、君
-
封ちい く やら ものがたまみ そろ きみ きいほ あた
ゆ
る%にわが陥れる苦境をつぶさに物語り参らすべく候。もし君幸ひにして われに救ひを興へ
た
ま きみ しきみ み ごくろ
『 まい 、われは君がものたるべ し。もし然らずば君が御意のまうになさしめたまへかし。わ
めい た ねが まを
みそろ
れ
は
はわが一命を断ちて君がつれなさとわが願ひとを満たし申すべく候
し
死に至るまて君のものなる
うれ がほ き し
憂ひ顔の騎士。』
まつだ て がみき をは いわし りつ ば もん くき
『いや全く、』とサンチョーはその手 紙を聞き了って言った、『私はこんな立派な文句を聞いたこと
㎞ か
E・シ # を 、 )
がござりません。、ほんとに貴方様は 何ても思うた通りに書いてござる! それに「憂ひ顔の騎士 」
な まへ は あなた さまま もの なん こ ぞんじ
といふお名前がよう欲まッとります わい。ほんとに貴方様ア魔物のやうて、何ても御存知てない
ことア ござりませんなア。』
せつしや しよ区 んがらなにこと あかい
『抽者の職 柄何事にも明るうなうてはならぬのちや。』とドン・キホーテは言つた。
の
貴
て
御 方 通ホーテたン用
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い。』とサシチョーは言つた。
ぜ ひ Pば ぜ ひ
『ともかくも、サンチョーよ、是非ともまたさういふだけの理由もあるのちやからー足非とも
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しん き な かな せ ひき ちが
とても新規に泣き出すことは叶ひませんからの。それても是非その気違ひ
わし なん
みお * * eゆ 、 でき
* * ㎞
ことを私に見せたいと思ひなさりや、着物のま、て、手短かなのを、何の造作もなしに出来るの
**
。 『 ザ% かうす さきはど まを
㎞ 、いだ経
て下さりませ。私ァさういふ狂言は一向好きませんし、また先程も申した通り、貴方様の
んじ すこ はや * かへ ゆ
し ま>
返事を少しも早う持つて騎りたうござりますからの。もしそれがさう行か
むすめ わけ わか へん し
シネ
ァ艦の故てこさりますわい。もしあの姫が の発った返事をせんゃう
B
おし いのち な ぐぜ ひよ に へん ゃや
ならそれこそ私が生命にかけても、あの娘を蹴ったり殿ったりして ゃも慰非とも好い御返事を昨
あ ェ o
な だか いいんえん
3㎞*
㎞ い、 *
かせてきっと持って参りますわい。貴方様のやうな名高い武者修業橋が請はれ囲線もなしに気が
くる
で *
狂ふちうことがあっちゃどうして我慢が出来ますかい? それも調の貸め、あんな・ いやあのお
わし
シ ら、 わし しゃろばいあが
姫様*私にそのあとを言はさんやうにする方がよござりましよ。私アたとへ商賞が丘ったりにな
いい ぬわし はうなか〜
っても、きッと言ひまくって言ひ抜いてやりますからの。私アこれてその にかけちやア中々え
こわし し
ゃ さ e ●
わし し こ
らものてこざりますよ。あの娘は私をよう知っとりませんがの。本常に私を知ったらあの娘もび
くびくしませうわい。』
ほんたうまへ せっしやどうやう み
き o
『本常にサシチョーよ、お前も抽者同様にどう見ても気が狂うてをるやうちやの。』とドン・キホ き
ーラは言った。
わし あなた 〜る を わし たん き
「私ァ貴方はどにァ狂うて居りませんわい。しかし私はずっと短気てこざりますよ。まアそれは
、 う十 ・ よg: む 2
それとして、貴方様は私が戻って来るまて何を食べてお出てなさりますぞい? い 〜*
貴方様もカルデ
き
あお
と だ ひつじがくひもの と
跳び
へ
出して羊飼ひどもから食物を取り上げる御つもりてこざりますかの?』と
へ
くひもの せつしやこ は こ だも
「その心配は無罪にせい、たとひ食物があったにせよ、都群は雌のシやそこらのシの撃へる
** せつしや こく 項やろ び てん い そ
なにもの
襲撃や悪質の外には個物も食はぬぞよ。抽者が比の苦行の美獣は何物をも日に入れず、また共の
こた
た ㎞x -
他の禁懲をなすところにあるのちや。』とドン・キホーラは答へた。
わし こ こ
い
* われ、 な
にし %呼ぶ き に B・ さ 〜
シ
●
そこてサンチョーは言った、『私が何を心配するか御存知てござりますかい? 私は戻りに比虜
* e㎞、・・)
へ来る道が分るまいかと案じますのちや。こ、 はこんな奥深いところてござりますからの。』
い せつしやこ へん はな
め じるし お 参A
-
* 、
* Q
『目標をようつけて置くがい。』 とドン・キホーテは言った、『抽者は比の漫から除り離れんやう
たかいは うへ のば まへ かへ * みなが
にしようし、また高い岩の上へ登ってお前の騎って来るのが見えるかどうかを眺めるやうにしよ
まよ た ばん よく ふう たく
せつしゃ み うしび
『 に 溶
9)』
うわい。しかし、抽者を見失うたりお前の道を迷うたりせん貸めに一番好い工夫は、そこらに澤
ひよ
えだ きい 〜
さん は き * にうら 話、お
山生えてをるエニシダの枝を切って行って お前が野原へ出るまて路々ところ〜へそれを撤い
え に か(
ゆ ● *> *> 残 い さい と
*A * o
て行くがよい。さうすればそれがあのシーシュースが迷路てたっきの緑を得たゃうに、お前が騎
㎞ せつしやみ つめ ㎞
る時に抽者を見付ける目標にならうわい。』
いた た えだき しゆ しん しゅそ
さこ *
『さう致しませう。』とサンチョー・パンボ は答へた。そしてェニシダの枝を切ってから、主人の祝 う
なみだ なが しゆじん 6かつ
㎞ 、 C#もと
み、 *
* * や C
㎞を求め、双方とも少からぬ涙を流していょ〜 人に別れを告げ、ロシナンテに打ち乗った。ド
こと だいじら めい
こうまし ぶん し しん 、
ン・キホーテは比の馬を自分自身の 如く大事にするやうにと心からサンチョーに命じた。サシチ
の はらさ しゆったつ
、 どほえ だま ●
しいす
ョーは毛 人の翻の通りにエニシダの枝をところ〜に撤きながら、野原を指して出立した。ドン,
みゆ なほ たの か
●
じ ぶん す ものぐる ふた き
**ーアはシを ったけてもよいから*て行くゃうにとシ、
い * 、f あん ゆき 上 に
きい
* B ド経、
はさうして行ってしまった。けれどもまだ百歩と行かぬうちに引き返して来て言った、「シト せいこん き
なたい
とほ たシ いみき * *A
やつばりシの言はっしやる通り、貴方様の気違ひことを見て来ましたと 誓言して気が引け
き ちが みい はうおも
たざ ばん
んやうにするにア、尺の一番てもその気違ひことを見て行ったがえ、やうに思はれますわい。 ざ た
こ こ ずみぶん りつばき ちが *>
もつや あなたさま
おもシが昨撃にかうしてこざるが、随分と立派な気違ひ沙汰てはこざりますがの。 を だいもくべんとな ひまし み
おし いま
「そうれ、私が言はんことかよ。待って居れよサシチョー、 お題目一遍唱へ る暇に演て見せう ぬ ** います はたか
い おほいそ
だけの素裸に
ぞ 」とドシ・キホーチは書った。そしてシぎてス*シを撒き て、シャッ よけい はぶ さつそく け - を と王 張& とんぼが(り
㎞ ばんえん う、
o
二番演じた
なった・それからもう除訳なことは省いて、早速蹴上げ踊りェ を二番と翻筋斗 ど み きくび めぶ
はづなに み
その継みに艦もかも見えたのて、サシチョーは二度と見る気がせず、ョシナシラの道を廻らした。
じ ぶん %
しゆじん はっきや身 みい
でき あんしん
も
こ・A まんぞく
そしてシの封及がまさにシして居たと誓言の出来るのを安心し、また心に満足したのてある。 みち たいど おか へ
ま
れ〜 か -
そこて酷外はサシチョーが騎って来るまてその道を辿らせて置くことにせう。その騎るのも間。
ないことてある。
会fOI
食の2
第二十六章 に
ほ
顔 るところによれば、ドン・
をは
キホーテは、腰から を使み腰から は ㎞
作を演じ終り、サンチ
為f
*ザ
い
た
うへ
う
シ
ョーがその上じつとして気 お
よ のば そ
㎞ * ●
こみ すい
の頂上に薬ち登った。そして共虜に身を据るて、今 まてにも
こと
㎞ シ きト 、
すなほ じ ぶん もくてき
真* に
達するに至らなかったところの事を、即ち自分の目的に封してはローラン
似a
気
が
ちんうつ
か
を
きま ね
よ
3 * や
らうか、それともアマディスの沈鬱なる狂気を取似たがよか
かんが だ ひと
* こがれ
か
といふ ことを考へ出したのてある。そして獅り言ちつ、彼は
かたょう あしのうち おほとめばり っ ころ いぶ
授
き
けられてをって、その片方の 蹴 に天留針を突き難して殺さぬ映長は艦気も艦を
しか かれ へ 〜 つ
ご は
しんしっ ひと まん
来 ず、面も彼はいっも七重の艦底の
靴を突いてをったとすれば、眞質あの人が の
すリアナ
隷
とに
た男
得
ば
を
名
名高い
あこの上ない
。
にちや
記
博
の
オ人
、
と
姫
してのるなたをとひかこ いた
わけ
よる 反マディス
に
ゴこれ
見アて
を
方
あの
、
正と
は
は人
失
ひも
違
気
ずールめず気のるし 。
もせ
こと うめる
や
」
ンド
狂
類
し同じ
起
そ
、
あ
明か
辱こそ
を
婦人
な
に
こと
ち
の な ローラ
たら
気
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の
る
や やれに
母
正み
操
そちに
あ。
が
者
抽
こ若
空ぬ
烈を
「
、
て
如し
の
しいき火想とらやう 娘
常して
ム衣
る
て
け
一っ
を
こ人
た
受な見
ちは
ひ
そ合
あ。
も
今
生
の らゥルシネアのられ ば
ーアのやけいと人義 濁
似
兵
を
だけ
発狂
その
ドどうしても
の
者
抽
?
ぞ
生う
かは
そて
、
も
一度
特 不かし
なも
して
そ。
は
者
原抽
の
あ発狂
似を
共
旨
に
出人
が
すこと
と
ぬ
、思議れ来るの因い した
質
眞
自
裏婦人
を
ち
の
た
思
す
と
だ
込ん
あ
、
ば
そ
が
人
発
て切っ
ふ いふ
分
や
ひ
の
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狂 以いふうかた告上 人
日
二
とと
た
寝
密も
飼
し羊
出
ひ
狂
気
、
に
め
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は
かこと
。
ちや
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事 、
や
擁
謎
アた
つ小が
て
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の
毛
き
搭
若い
といふ
メドロー
グラマンテ
ンゼリカ
ーアた姓じんわかここしやしよらろ 人
そともかく
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先
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こ正気
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。
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露
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の
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、
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立ンセスヴルレス
も
に
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は
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て
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殺
ち
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。
武
人
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4tルA
に、自分の気の映くまては髪を見せてはならぬと言はれて后けられると、あの兄は健も言はずに
、や まひ も おも
ひとり い・% しや ヒgな ぞんぶん な **
一人の隠者を伴うてべ ニャ・ポブレの山へ引き籠った。そしてあそこて思ふ存分泣き暮らしてみた
巨3 C 残った
*A もい * さ ● :
が、とう〜悲敷と窮乏との最中に天が救ひを遣はされたといふのちや。もし全くこれが眞質ち ●
ミシ、 せっしや なん がいくは
ピト * 子を拒 3 、 * *
やとすれば、何故抽者は今かうやつてわざ〜素裸かになつたり、抽者に何の害をも加へなんだ
こき y がいくは せつしや の おもの
比の木々に害を加へたりせねばならぬか。抽者が飲まうとさへ思へばいっても飲ませてくれる比
正 「)
蛇 、子 でシ、シ ● ● わ
の川々の清水をば何故抽者は濁したりせねばならぬか? あ、アマディスどの うことは忘れまい
- およ かぎ ま ね
ぞ。ラ・マンチャのドン・キホーテは及ぶ限りアマディスどのを旨共似しませうぞ。アマディス に就
- おな - ひと たいげふ なし な
いても、ローランドと同じ 、たとひあの人は大業を成さなんだにもせよ、死ぬるまてそれを成
つとかたつた また せつしや しりぞ こば
さうと努めたと語り博へらる、てあらう。又たとひ抽者がわがドゥルシネアに庁けられ拒まれて
を まへ いとほふ じん あひみ せつしやぶり いう
は居らずとも、前にも言ふ通り、あの婦人と相見ぬといふだけて抽者には十分の理由になるのち
っと き のぼ こ
●* ふ * ● き シ られ
や。さていよ〜勤めにか うらうか。アマディスの功績よ、抽者の記憶に上って来い。さうして
まへ ま ね ま はじ をし **
ひと もつは き ねん かみ
お前を眞似るには先づどう初めたらよいか教へて呉れい。あの人が専らしたことは所念して碑に
み げたてまつ せつしや すで しょっ ちあひにくじゆず も あは
身を薦め 奉ることてあったといふことは、抽者は既に承知してをる。しかし生僧珠数を持ち合
●
を ど
せて居らぬのて、それを何うしたものてあらうかの?』
じゅず ごしら き
やがてその 数を艦へる ぜ 、N- ●
ずそ きれ
法がふと彼の心に浮んて来た。それは垂れておたシャッの裾の布を
ほそなが さ ともす め Gしら ほか おほ
L )。)・
細長く割き取つて、それに十一 の結び目を推へ、その中の
へ 一 つだけを他のよりも大きくすること
た
-
かれ こ こJ たい
たいりう むす* タ たい
だいもく とな ちびだ か
かれ た じe
じゆず ゃく
てあつた。そしてこれは彼が比虜に滞留して無数のお題目を唱へた間ちう彼の貸めに珠数の役を
っと か
*** * で* X ㎞ 、、うば つ これ* を で
-
と訂正され * ㎞ ㎞
し 非常に難温
勤めたのてある。 ェ㎞しかし彼を非常に難満させた
ば あひ ちが あた
● シ 、
のは、アマディスの場合と違つて、犠悔を聞いたり慰めを興へたりしてくれる隠者を伴れてみな
かれ こ せま かは すな
* ● パ㎞ だ る
いことてあった。そこて彼は比の狭い草原を彼方比方に歩き廻ったり、また木の皮や美しい砂の
うへ ある し かず かぎ かっ
あるじ ) %、 ㎞ り
上に、或ひは自分の憂ひを打べ、或ひはドゥルシネアを讃美する詩を数限りなく書き付けたり鍋
みづか み
シ c 、シ れ p、
りつけたりして自らを慰めた。しかし後になつて見ると、見常つた詩の中て完全に譲み分けられ
つぎ
るものは次のものだけてあったー
なん考さんぶくい しげ
汲山腹に茂る
だち くさむら しげ すべ みどり
も も
木立よ よ、凡て縁なるものよ
この敷きに き果てたりや?
なげ なん考 ら
会05
シ
その敷き次等を煩らはし、
}
われ あがな
我その噴ひをなすべくば
いき
わが言ひわけを聞けよかし、
満み
なんだ あふ
ドン・キホーテの涙は溢れ てり
みぬ㎞ き
た
●
これも皆遠きドゥルシネア・デル・トボッの貸めぞ。
た は
は、
君が貸めにやつれ果て、
なや えば
ありとある悩みの餌となり
の やま わい み
かうる野山に分け入る身となりし
こひ 竜仁に Cと とき あか
継する男のこよなき誠は時こそ誇すべけれ。
をんてき こと こひ
S
怨敵の如く緑は彼を悩ませども
なにゆみ かれ し
その何故なるを彼も知らず、
妊う= すよ、 作 )臣
彼の知るは、た ド龍津瀬の如く
なみだ あふ み
ドン・キホーテの涙は溢れ満てり
みなとほ -
た
これも皆遠きドッルシネア・デル・トボソの貸のぞ。
Qは たに くに
は 、
輸しき山を上りこ 、しき谷 を下り
ばうけん もと
はよ p 。
冒険を求めつ 、彼は行く
たに
Bこも艦 、は
されど丘にも熱にも にも谷にも
わざはひかれ すべ ほだら
にともなひつ。
み㎞ た
これも皆遠きドッルシネア・デル・トボッの貸めぞ。
は ●
た みぎ し
きつ
ルシネァ」 の名前に 「デル・トボッ」を附け足したことは右の詩を
わら な だ きた かなら
酷 c
ノル/
を
ソ
ト
●
となった。ドッルシネアの名を出して来れば必ず 「デ
Lー
島*
も
か
ば、比の詩が講の晩らぬものになるてあらうとドン・キホーテが眠った 、こ
40Sv
し * に%
- はた * 、は はミ -
-
- *
-
) ㎞
ー Q
たからてある 果せるかな、後てドン・キホーテ自身がそれを承認したのて
● -
その艦察は盤っ み
かれ なほたくさん しか まへ いとほ ・ら ㎞ はBQ
*A
たのてある。彼は尚澤山の詩を書いた。けれども、前にも言つた通り、この三節だけが辛く明瞭
ふうじ ぶん こた じ ぶん みう
ド& ● 、 B
に完全に判讃出来たのてあつた。かういふ風にして、また自分に答へ、自分を慰め、自分に耳を
かたむ - もり なが なか ニンフ HB )・
-
* - - - % シの登 、
傾け呉れよと、森のフォーン㎞やセタア㎞や流れの中の女碑や潔つぼい陰鬱なエコー㎞
なげ よ かたは いのち さ *
\ して とい * 〜 ●A ほ
㎞。などに敷きかけ呼びかけながら、その傍ら生命を支へる薬草をも捜しつう、サ
もど -
ひ おく かれ もど
B か ●A
*A
ンチョーの戻つて来るまて日を送った。そして彼の戻るまてには事質三日経つたが、もしそれが
うれ がほ う かほ み わ ほど やつ
Bじ ㎞ *ト *
に む ュ ㎞・
三週間も隙どつたならば、比の憂ひ顔の騎士はその生みの母親てすら顔を見分けぬ程に寒れ果て
かは は こ * はう ためいき うつ・ お
鍵り果てたことてあったらう。さて慈て、ドン・キホーテの方は数息や歌に包まれたま、にして置
つか だうちゆうなに こと で あ はな はう よ
いて、サンチョー・パンザがその使ひの道中て何事に出遇つたかを話した方が好からう。
かれ はう か さいなん ふ
、シ・セ * き さむ 打 ・・。 シ比 ) 、
彼の方は、國道に出て、デル・トボッへ向つて進んだ。そしてその翌日例の毛布の災難の降りか
*
やどやさ
。 みいな また そら
こみ 心い
をりから『やっ ど しよく はし どき かれ なんにち つめ 、、 あ
-
*AQ
がした。折柄丁度食事時てはあるし、それに彼はこれまて何日も冷たい食物ばかりに有りついて
みた、 た しかた やど や はい はい
なに もの *
をったのて、何か暖かい物が食べたくて仕方がなかつたのてあるから、その宿屋へ入れば入るべ
ちやも ど とき うち はい ゆき はい
き丁度の時てはあつたのだが、 どうしてもその内へ入つて行く気になれなかつた。 そこて入らう
*
『
ま
㎞ぬ
一か
だ残㎞昨
、
駆も
なまい艦
ひの
は
彼
て
シ
に
られ
Aか
*
●
3
き
り立て
とり
こうか
がら方っる
ゃ
やど
た
す
そぐ づ み で さま
そば き -
●
-
、 い)。Vミ い 、
の側へ来てしまった。そして共虜に愚闘々々して居ると、二人の人が中から出て来て、直ぐ様サ
き ばう ひと い ばく し さま う、ゆよ の をとご むら
ひとり
シチョーと気がついて、 「人は一方の人に言った、『牧師様、あの馬に乗つとる男は、ありゃ村の
うち ばあ わたし ら ばな ばき
ばうけん か
冒険家の家の婆さんが私等に話したサンチョー・パンザちやござりませんかな。それあの婆さんの
こ しゅ じん けらいしよ で か
御主人の家来になって一緒に出掛けたといふ・・・・?』
●ま うま おたしら ともだち うま -
ばく し いこ
『さうちや、又あの馬は私等の友達のドン・キホーテの馬ちや。』 とその牧師は言った。そして比
ひと〜 かれ し ふたり おな むら ほくし ほり はつ し
の人々が彼をこんなによく知ってみるのは、この二人は同じ村の牧師補と理髪師とてあって、し
ひかれ
うらと
しっか
こく
たから
例
も
し
味
略
の
を
人
。
は
等
彼
て
書こ
あの
した
火
宣
執
た
あ
そ 物ぎんみくわけいせん
刑
告
行
ち
っ
る れいしよ
もっ
よき
ちか
みき
バシナンテ
ロチョー
見や
ドを
キと
こ・
聞の
近が
、
なっ
たく
来
て寄っ
ンザきとンる
ホーテ
ほよいこ
し
、
ばくゆ
し
しなん
そンチョー
ござる どん
は
補
呼牧師
を
名
言の
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や
『
、
パたシザ
主人
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こう
打
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き
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㎞ふたり
サンチョー
直か
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人
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見
、
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常
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た
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や
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自
主
別
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様
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分
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》
シ
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は がうと
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た
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主
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闘
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、
定ざる
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人
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大
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ぶろん
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こと
にち明ける
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眼
雨
のも
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し
㎞ B い こ しゅじみ
* む ● * & ● に い
『あかん〜、」と理髪師は言った、『サンチョー・パンザどん。もしお前が 御シの胎どころを詐は
*
㎞ 、ミ ば: 。 ノ・ ばお止
んとなると、私等ァ疾うから疑うとッた通り、お前があの人を殺して追難ぎをしたといふ疑ひを
まへ なぜ ひと うま の
* 《 に シ * 9
ほんたう うま
*
お前にかけるぞよ。何故てもお前は現在あの人の馬に乗っとるちやないか。シのこと、その獣
にしゆじん だ もら -
たざす
Q
の御主人を出して賞はにやならん さうせんと只ては済むまいぞよ。』
わし おど いわし ひところ
㎞ にんげん
ころ
「私を威かすことァ入らんわい。私ア人殺しをしたり泥棒したりするやうな人闘ちアない からの。
な ひとい Q かみ わし だんな やま
*
㎞、 * * P 、 c こ け ぶん だい
殺すの死ぬのといふは、その人の運か碑さまの仕業かちや 私の旦那はこの山の奥て御自分の大
す なん やろ い C
シ 〜お:
好きな難行をやってござるんちや。』とサンチョーは言った。 それから出放題に息も継がずに、自
ぶん しゅじん BゆきゃD す ㎞〜) % じ ぶん いま くび
し%, ● は
分が主人に別れて来た様子や、降って湧いた様々の冒険や、また自分は省、シが龍ったけ惚れ むすめ ひめ こひぶみ も ゆ
こんてこざるョレンゾー・ョルチュェローの娘のドッルシネア・デル・トボッ艦へ艦察を指 って行く
ふたり
はなはな き
ところてあるといふことなどを話した。二人ともサンチョー・パンザの話すのを聞いていた。ド
浅% れら か し き たび こと
いま㎞ に *
シ・キホーラの狂気やその狂気の性質は像ねて知っては居たもの、それを聞く魔にシの姫く獣
封どろ み かれ ら
たな驚きに充たされるからてあった。やがて彼等はサンチョー・パンザに、ドゥルシネア・デル・ト
ひめ も ゆ たの
参
江 Q * %) み
*ッ姫のところへ持って行くその手紙を見せてくれと頼んだ。サンチョーは、それは帳証の に書
ひとざと で しだいかみ うつ が しゅじん さしづこた
いてあるのて、人里へ出攻シに%し更へて最へといふ毛人の駆てあったと奮へた。そこてそ
4II
*臼 さ
為f は の
醤 ヨ手て 牧野
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鷲 響
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* シ 』
わし もや台めん なか いま
- ひめ %み * きばん き
「私ァ獣配をやとしたのちゃ、その世にア谷のドッルシネア艦へ宛てた手紙と、それから正脈さ -
) こ なか びきわし くだめひこ さしづ
㎞
んがお家に置いてござる四匹か五匹の嘘馬の子の中から三正私へ下さるちうて妊御へ指闘して、
だん な な まへ て がたまいい
ちやんと日 那さんの名前のある手形が一枚ありましたのちや。』とサンチョーは言った。それから
か らしな ふたり はな
ドは)・ ド ●
e
彼は自分のタップルを失うたことを二人にして叫かせた
はく し ほ ちゃっめん なか か て がた つうよう こんど しゅ しん がた
* * ・BB あて
牧師補は、帳面の中に書いた手形は通用もせねば信用もされんから、今度主人に曾うたら手形
らた ふ だ つうじやら しふくわん したが き て がたかみ か い
己 %ら -
を更めて振り出して貰うて、通常の習慣に従つて新規の手形を紙に書いて貰うてやらうと言つ
て、サンチョーを慰めた。
きき と なほ あ がみ
それを聞いてサンチョーは気を取り直した。そしてさういふ講ならドッルシネア宛ての手紙を
んじつ たい こま なぜ はう たいていそら お ばい つ ど こ
紛失したことは大して困りはせぬ、何故なれば、この方は大抵空て鶴えてをるから、何時仰撃て
こつ がふ とき くち いい
なり御都合のよい時に日て言へますからと言つた。
てがみ よ あ **
わし ら あと か B
『サシチョーどん、それちやその手紙を譲み上げてお呉れ、私等がそいつを後て書くから。』と理
はっし い
髪師は言った。
てがみ もん 〜 だ だか たあし かもしば
お* もた
サンチョー・パシザはその手紙の交何を思ひ出さうと頭を撮き出した。そして片足に身鶴。
や
、 をも かたあ・ から だ ちょっと pだ ち み すみ ㎞ *
に
*るかと思ふと、また脂足に射職をもたせ、「一寸の雌地べたを見据るて居るかと思ふと、。
たり い まじ だ まま お * ばむ
そら に・ちっめ はんぶん かき *
も
は空を隠み、爪を牛分も噛み切って 二人を今にも始めるかと獣って待たせて置いた揚句に、や だ
あむだ おい ほんと # ㎞ね * ㎞ e
やしばらく眠を説いてから言った、『若常に、牧師様。え、畜生根ッから思ひ出せませんわい、し
か だ たか ㎞ *
かし書き出しのところは、 いとき、やんやとこざる姫君様」とありましたわい。』 よ
『
り
「やんやとこざる」らう警はないよ。そりや「やんことなき」とか「世にすぐれたる」とかちゃ
り はっ しい
よ。』と理髪師は言った。
いわし おばい
『さうちや〜、』とサンチョーは言った、『それから私の豊えとるだけを言ふとかうてこざりま まをしさふらふ なさ し
て お ね ぶそくつ 上 ミ ゆなたさま お て な
- す。「手を負うて、寝不足て、突き刺された者が貴女様の御手を常め申 候。情け知らずの、なか
へつ びん ほか やらぶ びこ
観方艦
あなたさま
のなる憂ひ顔のり」 とありましたわい。』
よ も み ふたり シミ
む敵居 ミュ も 、 さ ●
サンチョーがいかに良い記憶力を有ってみたかを見て
*) 〜 } *
二人とも少からずつた そして
じ ぶん ら
や、 シ かれ お ● 、 も や、 *
それに就いて彼を非常に讃めそやした。それから、その手紙を後て書いて置きたいから、自分等 **
そら へ シノ・ どか
もよう暗んじられるやうに、もう二度だけ繰り返して呉れと頼んだ。サンチョーはそれを三度繰
かへ あひだ わけ わかうへなん ほどしゃべ かれ しゅしん
3 ●
り返した。そしてさうする間に講の分らぬことをこの上何千といふ程喋った。それから彼は主
なほ はな じ はい やど じ ぶん
、 シミ *: み
4ſ4
ゃう も *
*
のことを尚も話したが、しかし自分が嫌がっては入らなんだその宿屋て、自分の身にふりか、つ
けっと っ
ゆいとこと よい。
はなかれ 、さら じ ぷん
たあの毛布上げのことに就いては 一言も話さなかった。彼は更に、もし自分がドゥルシネア・デ
ひめ いろ へん し しゆじん も ゆ しゆじん くやってい すくは
、 こくわう
ル・トボッ姫から色よい返事を主人のところへ持って行けば、主人は皇帝か、少くとも國王になる
ほたん しうじゅろふたり あひだ しゅ しん しんびん
だけの働きをする営てあること、それは主従三人の眠に極められた事てあって、また七人の人霊
ぶ ゆう も もの た や と ?ら しかし
と武所とを以てすれば、さういふ者になるのは手 い事艦てあること、そしてシがさうなれば
じ ぶん だ はなよめ むか なぜ とき もちろん じ ぶん やもめ み
自分も新に花嫁を迎へることになり (何故といへば、もうその時には初論自分は鱗天になって居
く う し ちよ ひとり じ ぶん つま くだ たいりく あ ふ ゆう たい
るてあらうから)、しかも皇后の侍女の一人を自分の妻に下さるのて、それは大陸の威る常盤な太
こ〜 よ つ じ ぶん ひめ た、 し ましゆるみ しま ほ よう
國の世継ぎの姫てあること、但し自分はもう島はたとへどんな種類の島ても欲しくはないから朋
はな ご はなし は、e とき ノ*〜
はないのてあるといふやうなことを話した。かういふ語をサンチョーは落ちっき擁ってー時々
にはな こす ふたり き、て eゃっ き ちから こ あは * U しゃっ き
鼻を擦りながらーそして二人の聞手が、ドン・キホーテの狂気の力は比の哀れな男の眠気まても
くる でき
じゃっしきはづ また 封どろ み ほど の た
狂はせることが出来たのかと、又しても驚きに満たされた程、まるて常識外れに述べ立てたの
かれ ら ま よさ おも
ある。 彼 はわざと
ざ〜サンチョーの迷ひを醒まさせることをしやうとは思はなかつた、それ はこ
%
-
まよ すこ -
かれ りやらしん きずっ う
やむ はうか へ
A
の 心を傷けなかったのて、そのま、に打ち遣つて置く方が却つ
みい
はなし きか へ おもしろ *
***
* 修は ま G ●
% を こ
げた話を聴くこことは却つて面白からうと思つたからてある
そこて彼等はサン
㎞ さ
-
くめ ばうもり やく
目か、さもなきア坊守のやうな役を授けるが、
い
がある上にお寒銭が上るが、その方がずつと除計なものになる
いけ らい よめ も
『それはさうても、』とサンチョーは言つた、『家来は嫁を持たずにをらにアなりませんの。それに
く やうはふ けつと U・ろ え わしか・ も
とにかく供養法事を勤めることを心得とらにアなりませんの。さうなると、私やもう嫡ア持ちち
じ し こまわし だんな さま む
やーいろはのいの字も知りませんから、困つたこッ てござりますわい。もし私の日 那様が、武
しやしゆげふ なら どほ い㎞ だいそうじや多 きたいわし
にひ
i
イ盤 者修業の習ひ通りに皇帝様にならずに、大僧正にならうちう気にてもなつたら、一鶴私やどうな
4I6
りませうぞい?』
ばつ ぶ
は しいな
しんばいり
の
『㎞するなよ、のうサシチョーさん。』と理髪師は言った、『お前さんの旦那は文ょりか武の はう
ひと #: 、、は、 、 シ
シ耐
兄ちやから、大僧正になるよりか皇帝様になる方が易しい故 その方になりなされと、私等が
、すりやらしん ちっ死
みもすりや勧めもするわい。良心に朝 へてゃもさうするわい。』 に あ
わし ㎞ 、 ・ * Q
い
『私もさう思ふとりましたよ。』とサンチョーは言った 『光も旦那様ア何にても似合ふ御方てござ
ばん だん な ばん あ 、Bいこ 誌 評
●㎞ わし 博 ・ * ル * は ミ
りますがの。私アまあ私て、旦那様に一番よう似合うて、そして私が一番除計に御褒美の貫へる
『
やく
㎞ 妊 づく だ ㎞ 修3ら 業 o
やうな、さういふお役を旦那様に授けて下さりませと碑様へ御斬りするっもりてすょ。」
に ほ い
まへ * p わかい 科% 8 e *
『お離はなか〜究ったことを言ふわい。』と牧師補は言うた、『そしてお前は信心の厚いきリスト
か
ビびさ あた
鶴者のやうな存ひをしてをるわけちや。しかし差し常っては、お前の主人 はうはふ
く 系やラ やみ さ o -**
苦宿を収めさせる道を講ずることちゃ。そしてそれにはどういふ方法を採 しよく B こ
ちやろ ど とき
か
ら
も
と
《
ても見にゃならんし、 また丁度時ちやから食事もせにゃならんか
よ
が好からう。』
じ ぶん そ と ●ま を
あなた は
サシチョーは、貴方がたはお ぺりなされ、
**● *
しかし申分は戸外て得って居ります 参 *
そして自分 か シが
-
はい お〜 あひ わる あと はない
なぜ は
何故人るのがいやてあるか、また人るのが共 が悪いかといふ ことは後て話しませうと言つた。
*
**
B ぶん た もの なに そ ともき ㎞、 *
も
しかし自分の食べる物を何か戸外へ持って来て呉れるやうに、そしてそれは暖かいものてあって
は ㎞ も き **
ふたり たの ふたり
き
欲しい、それからロシナンテにも大変を持つて来て呉れるやうにと二人に頼んだ。二人はサンチ
のこうち は す たべもの も き ふたり
o ㎞H
ョーを残して困へ人った そして直ぐに理髪師はサンチョーに食る物を持つて来てやつた。二人
あひだ じ ぶん ら もくてき はた
㎞ ㎞ほ こと ばく
) ま ● ●
の間には何うやつて自分等の目的を果さうかといふことが慣重に熟慮されたが、やがての事、牧
き ひと かんが
B いじん ) は a ら、がょ ㎞
師補はドン・キホーテの気に も入り自分等の目的を果すにも非常に都合のよい 一 つの考へを思ひ
かれ じ ぶんい お つ すなは
C シ おじ ミュ ● ) ●
ついた。そして彼は理髪師に自分の思ひ付きを説明してきかせたが、それはかうてあつた、即ち
とあすがだか とこや おゃかた でき うけ らい み
B しん ㎞
牧師補自身は旅の少女に姿を鍵へ、床屋の親方は出来得るだけ家来らしく見えるやうに姿を推ら
ふたり みゆ ぼく し ほ なげ くる をと
へ、さうして二人はドン・キホーテの居るところへやって行く、そして牧師補は、敷き苦しめる少
め ふう たの い
* にの らむ ㎞
女のやうな風をして、ドン・キホーテに頼み入る、ドン・キホーテは剛勇なる武者修業者としてど
き ゆ たの あ をと
シ ●
うしてもそれを聞き容れない弾には行かぬ。そこてその頼みといふのは、或る悪い騎士がその少
-
めくは はづかし しか へ をとめ みちび しよ
女に加へた 辰 めに仕返しをするために、その少女の導くところ へドン・キホーテに一緒について
き どう まで か
㎞ * C しむ シ に 済 はい * ちよみ
来て貰ふことてある。それと同時にその悪い騎士を懲らして少女の恥を雪ぐ逸は、彼の女の被って
**
て か ち み うへ つっ
●
修 さ
をる暇面をはづせといふことも、彼の女の身の上に就いて尋ねることもして呉れるなと頼むのて
たの たの しよら ちこ はうはふよ
477
ある。かうして頼めばドン・キホーテはどんな頼みても承知するてあらうし、また比の方法に依つ
だ こ やな むら み
、 かへ
4 IS
・Tと)
て、彼を今居るところ ら引き出して 故郷の村へつれて メイ1 } るてもあらうし、 騎りさ へ すれば、
と はうかれ き れう ち く ふう み
か
途方もない彼の狂気は しど
療治のしやうのあるものかどうか知る工夫、もして見られるといふこ
*
-
、し ほ うだが
の
た
とを牧師補は疑はなか
は 、し ほり はつ し け いくわく およみ だい
● シ 妊いけ
シ、 及びこの偉大
第二十七章 牧師補と理髪師とが彼等の計書を質行せし次
き そ た
がェ G F
なる物語に記載するに足るべき共の他の事ども。
ほけいくわく し はず
比 ㎞ ㎞、 ㎞ * さ 3 * %ら お
師補のその計書は理髪師にも悪いものと思はれよう答なく、それどころかなか〜結構と思
かれ ら た しっかうと ほしんてう ころ
* * 〜』 - * B
はれたのて、彼等は立ちどころにその質行に取りか、 つたのてある。彼等は、牧師補の新調の法
も ていたうい や かみ したほか づきん - り はつ やど
『 どき #
衣を抵常に入れておいて、宿屋のお上さんの下椅と頭市とを借りうけた。そして理髪師は、宿の
〜しほ もち かみ
㎞ * * きう シ や o *
亭主が橋を挿しこんて置くのに用ひてみた、赤白斑の牡牛の尻尾て髭を推へた。お上さんは、そ
しなもの なん かれ ら た
、 づう ● げ、 F# シ
んな品物を何にするのかと彼等に譲ねた。そこて牧師補は手短に、ドン・キホーテ の発狂のこと
*江) に し七 〜 た ) ● は c
や、また今彼の居る山中から彼を連れ出して来る貸めに比の鍵装をするのてあると話した。亭主
シb% しぶん うち とま 、 かう は け
シ ㎞、 ㎞、 望 r
と毛婦とはすぐ橋、そのシ人こそ自分の家へ泊ったあの香油の男て、また毛布上げにされた
おは きやくしん し ぶん ら あびだ おこ
らし %, ㎞b%、 F ㎞ 、 ●
来の毛人てあるあの客人だと思った。そしてその客人に自分等との闘に越った事どもを凝らず
さ
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423
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と
美る
面
、
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彼
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してっ後とェ・や
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、
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深
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細
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るといふことはよく聞く話てはあるが、それは事 といふよりは寧ろ詩人 Hい
の空想てある。ま
きこう ひな
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でっじ か うた 、あか ぬき きみやごびと
Hリ **
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たその闘えてくる歌が離びた美師ひの地てはなくて、堀胞けのした鍛の和いた 人の喉てあると
き こっ なほさらおどろ
- リ 、 小し、いプ *
シ
気がっいて、彼等はシいた。そしてその眼は のやうなものてあったから、彼等のさうにし うい *
っ *
たのも光もてあつた
もと おも
駐 は さら
幸顧を求むるを、無益と思はすは何ならん?
さげすみ
軽蔑ゆる 。
あんらく のぞみ す なに
安楽の希望をば、棄てよといふは何ならん?
)つと
嫉妬ゆる。
ヒ・ろ くる むね なに
いづ こ なげ
ばわれ、何虜にたより敷きをば
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見み れ
んとは求むべき
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ぬと、嫉妬と、さげすみゆる%に
かうるわが悲しみのもとの起りは何ならん?
こひ
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わが禁興管をばいつも憎むは何ならん?
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苦しみの赦しは何虜より来るならん?
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高き御座に着きし時
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その上に自のが面被をかけんとこそ次は思ひしなれ -
かほぎ
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その面被もて折りにふれ偽善は
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次が姿をばよそひつ 、 眼を欺き
いや み
㎞ ㎞、 ●
その卑しさを美徳のごとく輝かしく、見えしむる
げ かいか( きた
び長 * 、 *
友情よ、下界へ騎り来れかし、さもなくば
いま いつほ
誌、 いく 、正 & ト、
今「偽り」の縄ひ居る次が制服をば取り返せ
いつは 二ろも *から ま ご 、ろ ほふ
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偽りはその衣をば力にて誠心を層りたり。
な で 胆:
次を偽り装へる暇面を次が手に剣がざらば、
よこふしよ とき
世はまたも勃初の蹴れの時のごとく
みそ えば
争ひの餌となりなまし。
に い g を ふたり き う て めだかたづ の
% その眠は深い吐息を以て終った。二人の助き手はその眠ひ手が更に眠ひ脂すかとシを収んて
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ム ら * 選 ノレ 愛 り 子すく 時。 し 見み を な
勢 れ で デ の し の 艦 に た が 届 。 見み び
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思 か に オ 大窯 言 と 胸露 ら で 等。よ 彼な 窓
は「 つ 見。 1、不。 葉* も の と、あ に う リ 歌露
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盤 ま る 。急。止* ば あ ."。眼* リ だ、ら 放 を
く、二# 獲器 め つ 牧野 を 驚 時 も 2 や
知し 人り 狂器 る こ た 師し あ に 行ゅ の く
2 ?。2。* 2. 柳" #。懲常盤 柔。
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薫。リ子す 等*
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燃 を 襲撃 頼誌 る %。 ー。を 見* し つ 法 胸部
の と は ん か 側産 話到 見み せ た と 妖。 も
や い れ だ も に ー ま す ? プリ 俗” 裂す
う、多忙 ず 豊、知し 進! よ う い、と。つ "
。に 少; リ。激" ! 恋 2 と 初。 同数 ?、リ る
* 2.2』悪 2 * 蜜* 魔。せ 不ュ、顔鑑
牧密 驚数 気* た い つ 比ā ?。焼。襟 角数 翻
署競 宏
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P 帥しき て り し て、磐挙 す、意・ 使* 盤、翌” 。
&。懸リ 鑑。翌 J .) 2 。。。ー。意。劉 、劉
繁ー 2。悪。
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好 # き 盟 歪社 想盤子。 容
言浜 は の の う 敷等 幸雰 に 人り 子す と
繋。
き
た 繋* て で 。 % の 歌 額。磁。薫 、リ
霊、が ず い あ れ い「 こ を、出で 男* サ / な
リ さ に 比= る ば し と 人。 て を ン そ つ
玄撃 う は ? * 本沈ん 穏、の、来・晃堂 チ た
が い 居* 山悲 カ 幸雰 み 容勢 如意 に 出2 ョ を の
さま ぞん きくだ ぜんに たす あたしば〜あくにん たず あた
たは、どなた様かは存じませんがお獣き下さい、 兄に瞬けを撃へ、また艦㎞にも瞬けを
たは ひとざと へんびと ちか、は わで た たいおたし あづね う
-
へ給ふ紳様は、この人里離れた偏個の土地にも拘らず私の貸めに、一鶴私はそれに預かる値打ち
おほぜい ひと〜 っか ひと〜 くらし おたし いた
はありませんが、大勢の人々を遣はされます。そしてその人々はかういふ生活を私が致してをる
ま ち
みいうりよく ぎ ろん しめこ こ
かい
のが冊 ってるといふことをいろ〜シによって弱され、昨撃よりももっとよい隠れ
が わたし つ ゆ しい ひとたち わたし し し
家へ私を連れて行かうとなさいます。然しその人達は私の知ってをることを知ってをりません、
すなは も なし こ ふ し あは のが こんど べっ ふ し あはい
即ち若しも私が比の不仕合せから通れるならば今度はもっとひどい那の不仕館せに ち入るてせ
、 学 パ * z)羽 、 ㎞ 〜 む2 “
うし 恐らく人々は私を心の弱い者と思ふか、それとももっと悪くすれば正気のない男と思ひま
わたし し ぶん よほど つよ
● やみ ㎞ かんし ぶん
せう。それにまた、私も自分の不幸を思ひ肥せば身も世もない程に強く深く威じるのは自分ても
おぼ ときわ し なん いしころ
#〜』* 済 ばら *
ふ し ぎ
知ってをりますから 時には我れ知らず何の豊えも威じもない石塊のやうになるのは別に不思議
ほんと かん
れら ㎞ ㎞o ほつ さ
てはありますまい。そしてそれを最質に私が成するやうになるのは、恐ろしい発作に襲はれてる
わたし し でき こき っ
ほ こと ㎞ )
つ
㎞・ わたし でき
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る間に私の仕出来した事の誇擁を聞かされたり突き付けられたりする時てこざいます。私に出来
*『、、 p) 、 でミ じ * ㎞) ) 、
ますことは只、徒 に我が身の上を敷き、空しく我が運命を唯ひ そして、私の狂気の頼末を物
き くだ か た、じ〜 「つた
㎞* 、・ シ
シ 小、 き (*
語って、それを聞きたいと思うて下さる方々に想へるだけてございます その頼末を聞か れた
ばれ ひと ろだし
429
* # ひとり いま
*
伊 ) ふい ㎞ ㎞ え まこ
き ひと
ら、道理を#へ居る人なら誰一人私の今の始末を不思議とは思はれぬからてす そして聞いた人
わたし せわ ご
〜 わた たす **
でき
430
々は私を助けて呉れることは出来ないまても、せめて私を責めることだけはしますまい。また私
い㎞ 、 、 ㎞ ) にい ㎞ ㎞ C)
のシひ湾決を脈に悪はれたのも、私の悲しみに封する隣れみと髪りませう。そこて貴方がた、
、こ こ お ひと〜 おな
、 *A * いま *
もし 方がたの比虜へ来られた御つもりが、今まて来られた人々のと同じことてありますなら、くだ
旧 ㎞ に わたし かず かぎ は っ) *
貴方がたの御賢明な御議論を 御龍
進めなさる前に、私の数限りない不幸の物語をお聞きになって下
わたし た ぶんわたし ぬ 跨
* ゃ C ;ト *
されたいのてす。私の物語をお聞きになれば、多分私の悲しみはとても慰められるものてないと
お わか 、や は、北シ e
御発りになって、無駄な御骨折りはなさらずにすむかと思ふからてこざいます ねが み
きこうへ
き ふたり ㎞) びじ Jp号 )B 、 ●
聞き手は二人とも彼の悩みの原因を彼 自身の日から聞くことを比の上もなく願うて居たのて、
い だ はな
かれ
に 、 *
なん
い) * シ * 残㎞ ド、
彼の望み通り、何の気体めも慰めも言ひ出さぬといふ約束て、その物語を話して聞かせるゃうに
はなし に
たの
o iじば r
んだ。そこてこの不幸な純士は、三四#前ドン・キホーテや山羊飼ひに話したのと殆ど同じ言葉
とほ
、 北 ェ 、、 残 れ お ・ ・
シノ 、 、 C
や話しぶりて、その悲しい物語を始めた。あの時は この物語に既に記して置いた通り、エリサバ
みくわん
せんせい *> %っ ) も 、 é * シ
ッド先生のことやドン・キホーラが厳密に騎士道の抗を守るといふことて その話は未完のま、に
き
かた
*・・) 、、こん 、“ ㎞ ㎞ ・ 、蜂 こ
なって胎たのてある。しかし今度は『幸 に気違ひの発作が遠のいてみたのて、終りまて語ること み
なこ ● *> きき ㎞ *・ *メ -
㎞)お
*A
が出来た。そしてドン・フェルナンドーが「ゴールのァマディス」 の巻の中て見出だした手紙の事
つぎ い
参A
ば こを き *
その手紙を完全に記憶してをるがそれは次のゃうてある と 言 つ
*
件に及ぶと、カルデニォーは
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か男
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ドた
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私
。
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残・
に
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ぼすらンのせひ て
つりま
よ
に
この
たのも
あなつ
こド
又
。
結した
の
私
、 っ婚のて やう
な手紙
と
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事
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は
現 まェルナン
。
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フまし
・
ドン
彼
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最
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常
を
深
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槇
婦
な
賢明
一
の
思
と
に た
女
も
く
人
ふ
ざるの己むを得ざること、相成申 候 。もし御許様にして姿の名誉を損ねたまふことなく比の
出にまし御記様の賢さを発見いたし 候 につけます〜高く御許様を仰ぎまみらせざる可から
ひ
やえ
ふみさ
さ
ふま
ふ
ふら
ら
に
㎞
*
、
C
*のこさ
ほみ
し
た
おくつ
もとわたし
を ろろこ 求める
手
比
お『
き
ッ
先 気 紙わわたしつまたし
ルによって
は
、
通り
した
としま
妻
の
私
を
な
にシンダ
話し
して こ
存こ参らじと 許し
、
候
せ ふし出
加
を
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か
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は
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御
、
申なく
御
の
様
差
も
ゃ
こと
べきる ほしく
なさる
呉れ許
し に戦
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記
御
仰
て
信
の
また
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い
を
姿
美
父
、
ド
は
候
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く
とら 居り
㎞
ばれ 参存知
御じ
は
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の
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いいたし
も
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ふまみと
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ふ
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* ら
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『 ちま〜
、
候たしと許ら 候
ざし召し
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こと
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、
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“
てがみ
ルシンダよりカルデニオーへ
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また
わたし
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ふ
ふら
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めさふらさふらふ
わらは
めい よそここ
易、とくた
こ手
候
し
は
御
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ゃ
お
に
もと
ド、
ソ
しい
*
話しました。ルシンダの父親は私の父から彼女を申し受けに行くのを待つてみるのだが、私は父
こと さん せい きづか ち * にほえ
● * き * さ C * z う
がその事に賛成しなからうと気遣ふから、父にはそれを匂はせも得せずにみる。それは、父がル
み ぶん せいしつ うつくん またあ をんな
シ
ゃ 出 * }3 * 哉㎞ ●
シンダの身分や性質や婦徳や美しさを十分に知ってみないからとか 又彼の女の品性はスペイン
どん い へがら も ゆめい よし
の如何な家柄に持って行っても名撃てあるといふことを知ってみないからといふわけてにない。
た 、ち、 こうしゃく わだしたい お あつか あそ わか うまちい わたし けつ
只父はリカルドー公爵が私に封してどういふ御扱ひを遊ばすか、それの分らぬ内に急いて私が結
こん この わだし しみ わたし みぎ まを めんだふてん
婚することを好まなんだことを私は知つて居るからてあると。つまり、私は右に申す面倒な酷や
ほかわだし わか を なに たし ねが し じっ
またその外私にははつきり分つては居らぬけれど何やら私の願つてをることはとても事質となっ
き おもわだし しりご ことがら た こと
て来さうにもないと思はれるやうな、いろ〜の私を尻込みさせるやうな事柄の貸めに、この事
ち、おやう あ はなぶ し じう き
を父親にまだよう打ち明けぬといふことをフェルナンドーに、話したのてす。この一部始終を聞
じ ぶん ひ う わたし ち、 う あまたち
いてドン・フェルナン ドーは、自分が引き受けて私の父にも打ち明けてやらうし、又父にルシンダ
』LPん
キ*
ち、おや はなこ す 、 こた や し ぶか
の父親へ話し込むやうに勧めてもやらうと答へました。あの野心深い マリウス! ㎞『あの
ん
あ
と
{
い 、、
か
さんこく -
はいとくかん a
残酷なカティリン! ㎞、あの姦悪なシルラ! ㎞、あの背徳漢ガネロン! ㎞“あの謀反
にん しうねんふか がう よく ざんこく
人
-
エリドー! ㎞あの執念深いジュリアン! ㎞あの強懲なユダ! 残酷な
% ろ は ん喜やくにん *っ よ ニ う ああは
まへ み
い 、
シ深い、二た心ある反逆人、心の秘密と脱びとをさほどまても打ち明けてお離に見せたこの競
反誌
何e
か
い
し
黙
虜
奴
罪
れ
私
を
犯
し
は
た
に
た
忠
が
を
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ア
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カ
ど
め
す * ●A *
ことを目的とせぬやうな何んなことを、私が言うたり勧めたりしたぞ? しか
へ し
こぐ ち わざはひ ほし わ とき *ら
あ、)〜、何て私は愚痴をこぼすのちや? 調 が星から湧く時は、 地
い か もつともゆっ きへy こ
ても、人間の如何なる工夫を以てしても、それを途中て遮つて来させぬこ
まやっまう げきれつ ちから そら われ〜 うへ お -
たし う
な狂猛な激烈な力て空から吾々の上に落ちか 、つて来るのは確かなことちや。高貴の
め きんかたじけ み じ ぶん あい じゃな ほど
系 ながって居たあのドン・フェルナンドーが自分が愛情をかける程
でき ひと せ けん わたし
れることの出来るあの人が、世間ていふやうに私のものにさへまだな
-
こ わたし ぬす と またれ かんが
羊の見を私から盗み取るまてに魔がさすとは、誰が考へられませうぞ
とし かう ものがたり いとぐち
わた *
し ふ しっ ひだ たくらみ と しや ま
な計書を途げる邪魔だ
さても、それから、ドン・フェルナンドーは私が居れば、自分の不質非道な
とこう しつもと わたし あに や
お* もう だ いき% め
と思って、六死の馬の代金を請け取りにやるといふ口質の下に、私をその兄さんのところへ遣る
き
o よ、書 は) たくみ ら、がふ に
ことに定めました。その馬は、自分のおそろしい計書を都合よく運ぶために私を留守にさせよう
わたし *ら * はな こ
ゆ 出い ひか
* シ *
といふ唯一 の目的から、丁度私の父へ例のことを話してやるというたその日にわざ〜買ひ込む
やく考やラ だいきん もらい うらぎ わたし
3
し
た
ま
3
* 約定をしたのてす。そしてその代金を取りに私に行って貰ひたいと言 。この裏切りを私
ー _
ー -
さとき
なに て づる わだし じゃすみ で -
、
434
が畳れましたらうか? 口
かの手豪て私がそれを邪推することが出来ましたらうか? いや〜
か
それどころか、私は そ の良い買物の整うたのを満足に思うて、すぐさま大喜びて出発しようと申
ばんわだし はな う あは こと
しました。その晩私は ルシンダと話しをして、ドン・フェルナンドーと打ち合せのしてある事や、
ぼ㎞) 、、 お、メ 。 - お、 ㎞ - 砂院 。ぽ 、 将
私等の立派な正しい願ひが叶ふといふ強い望みを持つて居ることなどを語りました。私と同じく
うだが ふたり
●* き *A ㎞ い こ ● 、ぼ %
ルシンダも、ドン・フェルナンドーが裏切らうなど、は疑ひもしませなんだのて、私たち二人の望
3やらしゆ わたし ち、 あれ て、おや まをし こ なが なが おも
おくわだし はや
みの成就は、私の父から彼女の父親へ申込むのが長びけば長びくだにけ遅れると思うて、私に早く
-
もど まを ●まを か ちよ め なみだ はいうか
戻って来るやうにと申しました。それを申しますと、彼の女は、その眼に涙を一杯浮べて、そし
眼
はか はな たくさん み の ど かた
てまだ〜外に話したいことも澤山あるやうに見えましたが、どうしても四際に固まりがつかえ
ひとこと で -
わだし わか わたし ちが
て、もう一言も出ませなんだてすが、そのわけは私には分りませんてした。私はいつもと違った
こ やう びつくり ど
昨の樹子にシしました、そんなことはついぞ一度も見たことがなかったのてす。私たち
は
な
話 とき *いは わたし かんが なみだ ためいき しつ と つだが しんばい ことば ま
す時はいつも幸ひにも、また私も考へて、涙や吐息や嫉妬や疑ひや心配の言葉などは混ぜな
口
うへ やう き は はな でき わたし はうか みさ た
てこの上なく陽気に晴れやかに話すことが出来たのてす。私の方ては、碑様があの婦人を私の
びと くだ かうふく さん ひ わたし をんならつく ほ
人として下 された華艦を説 するばかりてありました。 私はあの女の美しさ の
*ら わたし
お,れこ あい ・み さん び おも わたし び てん
B% - た
日山 才智をた、へました。彼女も私を愛する心から讃美するに足ると思うた ドけの私の美獣を撃
獅
それる
。
した
か
方
の
弟
『
知公
そ
、
ず
持
を
よ金
呉し
て
手
と
に
やう
れは
らさ
こし
ら
爵
の
た
紙
高々てありました。しかし私の出発する不幸な日
めてくれました。そしてその死、私たちは近
のたか
そじ
ない
さ
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お
公
う
や
ぬ
ら
か
に
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間
の
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、
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居
て
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ま
爵
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れ 親れ々切あにうへせつわたししむかなか〜きふたしかへわたしんわ
上
兄
と
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、
た
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を
に
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は
私
。
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ださむ
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うしちんわ
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私
は
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不
や
出来事兆 し
指悲しい
ま
り
を
て
。
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の
たらか
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つ
た
し 思悲しく
あの
て
何
が
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疑
よや
物か
、
に
ず
な分ら
と気落ち
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は
私
ま〜
がらし発うくるひおもパ今たがなわかものかなきおわゆっばつくたし 、
自
ず
威
と
だ
貸
さ
辛
別れ
様
は
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。
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物
の
さ
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かも
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希べて
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や
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様子
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私
深
愛
ま
、
や
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の
人
愛する
深く望
う
の
る
い
た 懐離
なず
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、
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た
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。
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ひま
かしましてうのら そシンダ
。
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引つい
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は
私
、
が
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ひま
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敷
い悲
の
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して
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ふかう
し
た
ひ
は
つ
ゆ 、
ず
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限
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る
容
目
格子
低い
美彼
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を
手
そ白い
、
あて
に
唇
私
が
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しい
して
り
女
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噂
そこと
。
した
あ
は
私
勇
の
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、
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揮 ま
り
気
差ェルナン
は
と私
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、
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ド
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兄
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ころ
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わたし
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おく
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わたし
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前夜は、彼女は泣いたり、敷いたり、吐息を
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㎞
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口
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436
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ふるい ことば き わたして がみ
4öſ
脚をがた〜艦はせてその男の言葉に聞き入りました。しかし私は手紙を開いて次のゃうな文
% を讃みましたー
ィ
と す、 お はない これある おん
経バ だ ● 、肥㎞ A む )』
ドン・フェルナンドー様が、御許様の父上様を説き勧めわが父へ御話し入れ有之やうかねて御
なされ さふらふ お お たまを に ㎞ に &
*㎞ ㎞ 、肥㎞
許様に被成 候 御約束は、御許様の御貸めと申すよりも却ってドン・フェルナンドー様御自身の
あ
こ まんぞく みあひな シさ㎞ ょ、 、序 、 ●
御満足を充たすこと、相成り申 候 。御許様、姿は御許様に申し上げねばならぬことこれあり
* ふらふ つeまこ さふら も、 ェ
ミ ㎞ ふい ㎞
候 、そはあの方が姿を妻に御所望遊ばされ 候 ことにて、姿の父もドン・フェルナンドー様を
まさおんかた お* おんまを こ お うまを こん ご か
%%とシ 、 ㎞ “
御許様に優る御方と思ふ心より、その縁談の御申し込みを心よく御受け申し上げ、今後二日の
たご じやってん ㎞ ない たまを ほど きは きは
*・・、 に% %の é
内に、立合人としては只上天と家内の二三の者とを立つるのみと申す程に極めて秘密にまた極
あひな まを さふらふ もく、か 辞) &んaとききみっか B、 お*
シ) ま
めてうちわに婚姻の式をあぐるまてに相成り申し 候 。目下の姿の境遇を御許様自ら御思ひや
-
くだ シ おかへ ドら がか ョ㎞ょ、 膨 、 “㎞ょ。 ㎞・
* *>
り下されたく、また御許様の御騎りが如何許り急を要し 候 かは御判じ下されたく 候 。姿が
あいさふらふ いな こと な まを おがは ふみ たん た
シ ㎞ さ㎞ょ。 き
御許様を愛し 候 や否やはこの事の成り行きこそ誇し申すべく 候 。願くばこの文の、一旦立
ちか ひと て し お て もと と ふら
ほ*
てし誓ひを守らざる人の手に彦の手をば繋ぐやう強ひられぬうちに御手許に届き候はんことを
ひとへ ね% さ㎞ょ、
偏に念じあげまみらせ 候 。 ●
てがみ ことぼ ㎞よ 比) を
つまりその手紙の言葉はそんなものて、その言葉は私を最早ゃ例の返事や金を持って居らせず -}
こ
わたし あにうへ
しゅうはつ
すきま
直ぐ様出発させたのてす。ドン・フ。 ルナンドーが私をその兄上のところへ使ひによこしたの
- かしい か た あいはく
- わか
は、獣を費ふ貸めてはなくて、自分の快築を賞ふ貸めてあったといふことがもう呪自に発ったか
-
た じゃろ なが としつき あい こと
- & -
らてす。ドン・フェルナンドーに封して威じた念怒の情と、あれほど長い年月の愛や誠に依つて手
え もの
いし しなし しよ わたし つばき
に入れた獲物を失ふかも知れぬといふ心配とが一緒になって、私に賞を貸してくれました。そこ
ほとん -』 こと わたし ひ *ゃろ ど おたし はなし こ〜
て殆ど飛ぶが如くに私はその日のうちに丁度私がルシンダといつもよく話すことにしておた時刻
へ
-
おたし ひとき づ
-
の き
や ば g てがみ と
に騎りつきました、私は人に気付かれずに着きまして、乗って来た購馬は、私に手紙を届けて呉
しんせつ ひと い の す こん ど かぎ うんめい わたし ふたり こひ しよう
れた親切な人の家て乗り捨てました。そして全魔限りの運命のおなさけて、私たち三人の藤の謎
にん れいか う し ああ れ わたし わたし あ れ たがむみ
人てある例の格子のところてルシンダに逢ひました。彼女はすぐ私を、私は彼女を互に見とめま
した。 しかしシシー 、 ㎞ C
*} かし彼女も私もいつも逢うたときとは様子が違うて居りました。しかし女のぐら〜す
-----
し *っ と
拒に、 おほ きなか
- - す」
る心や鍵り場 い 性質員を測り知ったとか曾得したとかと大きな日の利ける者が世の中にありませう -
んしっ ひとり わたし み
- D - - - -
か? 眞質一人もありません。それはさて置き、ルシンダは私を見るや否やかう言ひました、「カ
わたし は よめい し よう き うらぎ
オ
ルデニオさん、私は花嫁の衣 堂 を着てみます、そしてあの裏切りもの、ドン・フェルナンドーと
よく わたし ち・ ほか たちあひにん しよ おほひろ ま わたし シ たちあひにん わたし
懲ふかい私の父は、他の立合人たちと一緒に大廣間て私を待つてみます。あの立合人たちは私の
こんれいた あまへ わたし りんじうた あ ひにん あなた き おと いけにえ
婚濃に立ち合ふ前に私の臨終の立ち合人になりませう。貴方、気をお落しなさらずに、この犠牲
-
くだ わたし ことば
享33
しき
やった
式
の
し
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な
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て下さいませ。もし私の言葉てその式が止められませんなら、私の隠して
燃 蔵* で
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こ こ 敵器 に に 布" る た
そ と の。。。立* や .. 光
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よ 思 も び た 数 は は
う ひ、な ま 四う や 出で 心。
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思 せ しん 松感 い せ 気き
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せ が、眼めい 競* 玉害 私リ か
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比こよ 持も 安効 一 煙露 め で
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思常 の。情装 よ だ か 深 て
ふ 大 な 彼* し 紅 居*
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歴 を 思響 の。そ と。た
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つ器 な 出で 故* 2。も
非。 よ、ま 自f 焼。意
リ ." て
け 道零 い た 々《 そ あ に
ら の そ し し の つ 見*
れ 篤た れ て い 貴きた た
た め か も 褐* 重装 こ h 。
の に ら あ 色き な と 気*
ち い、彼ゃ の。の 器や を
や 私劉 の 私。 髪鉱石。 " 注『
* は「 女数 が の や 彼* け
景* 今室 が 幕。 美を 大羅 女" に
方露 復t し ふ し 廣霧 の り
た。そして定例の儀式を行はうと新郎新婦の手
ことば ;
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え でき
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さ
お
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私劉 もび出しシし
那
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答
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かま
間
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織
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私
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なされ
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出
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居
に
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思ふ に
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答
と
ある
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う
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も
種類
な
本
、
値話
傾聴
同様
あ
もの
非
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の
く
筋
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る
常 なけれらいし に
話こと
、
なよば
も
かもの
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て
の
』
。 ねしみし短つすうば ます
使
を
や言葉
ぬ
まなら
れ
悲思
私
て
ざの
小
、
手は
と
話ばり こ来事
、
た
が
聞
お
話
枝葉
な
に
思
と
脈
下を
出て
の
〜
つ
一
。
な
んな
さい
き
る
ふ
*
●ひと
くだ
*
c
ふ
負
に さルデニオー
『
カそ
と
(
て
け
績
は
大
皆
、
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こ
た に
もこ 牧かりしすらき分師
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勤
自これ
補
聞等
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て
き
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話ぬ
の
彼
、
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は
枝葉
お
し
・
シ
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)
好
、
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㎞
つか
な
は -
まへ
ところを思ひなさい、お前は私のものてあるから他の人のものになれないことを考へな
**
)
p
よ
は
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た
こ
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ら
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、
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一
ふ
言
と
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前
生
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り
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き
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***
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ある
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宣告
生
か
*
おも
こ
どう し
どの
の許可があるかと、その返答に耳をすましました。あ、そ
タシン ら
* ㎞
店
み
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わたし
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*
あ
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いのち
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を
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に
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あ
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*
こ!前けといきまへまへ
ふ
つ言
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なさい
の
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そがら
。
なた
せ
ら
離
胸
て
敬
を
耳
ル
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法女規 した
曾
貴教
て
に従う ひシンダ
言
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「ま
ほか
-
ひと
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-
て みじか
*>
が
かん
可*
うら なかり ぬすびと いのち しにがみ に
㎞
を
手て よ
し
裏切りもの、ドン・フェルナンドーよ! わが光の盗人よ、わが生命の死碑よ! 貴様 は
なに き さま もとき さま しんしゃ き さま
い㎞)
夫差 物
む
ート ●
うとするのちや? 何を貴様は求めるのちや? 貴様はキリスト信者としては貴様の望 を
い でき わたし おたし
かんがみ い
の
に入れることは出来ぬといふことを考へて見よ、ルシンダは私の妻ちや、私はルシンダの夫ちや
じ
ど わだし けん はな じ ぶん
ェ・ ● * ゃ> o 評 かい ㎞ )』 *
!」と大盤て喫鳴りさへすればよかつたが。私は馬鹿てす! 遠く危険を離れてから、自分のし
い お いま
● 〜』 。ドは)は 、仔 ミ
なかったことをすればよかったと言ひます。自分の貴とい質を盗まして置いた今となって、私が -
じ ぶん ふ なげ だ ゆうき でき をとこ ぬ すびと の・し
・ o
自分の不運を敷く低り に、それ丈けの勇気さへあれば復讐の出来たその男を盗人と罵ります。つ
ときわたし おくびやっもの
む* ば か いまはつかう こうくわい き くるし
み
まりあの時私は臆病者て馬鹿てあつたのて、今恥しさに打たれ、後悔して、気が狂うて死にか、
し
ってをらうとて何の不思議もないのてす
ば・、しゃ、しばし ひか へん しま わたし かのちよ
か㎞ 逸 ●
牧師は、稲暫らく返事を控へてみたルシンダの返事を待ち構へて居りました。そこて私は彼
いけ
を もやっ ど と たん わたし かのちよ
みお * * き *> })
うとしてあせつて居るのだと思って居りました。丁度その途端に、私は彼女がかすかな
ゆび わあた ふたり と でき *
の女に指環を興へ、二人はどうしても解くことの出来ない絆
なよめ -
だかちか よ をえなかた て
㎞
44g
は花嫁を抱かうと近寄りました。すると彼の女は片手を胸の上へ
れ 僅。 だ そ 紙数 ま て 呼ー ぼ 出で ッ
闘劉 ? 熱 2 と ぶ。吸; が 泰・シ
所ま 内。 も の を 彼* た 私2 ん な ン
な 中撃 し > 讃* 女“ ° の「 も と ダ
器。額。益 愛2 登。の、そ
出で 混姦 せ 態振
燃リ 懐 と 豊& じ なの
み て、2 言 、*
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を
。
た
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思ひ
うと
沈き出さ
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私
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を
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て
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ェルナ
ンりっ黙 らくなり
見
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も
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の
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り
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て
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。
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は
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ま
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に
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と
そ
、返りたむへみわたしたャひかみなかでとりよるやみつ、 顔
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、
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の
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ふ
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して
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の
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私
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、
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た
き
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居
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つ
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う
や
。
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て
だから
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は
私 るっの 終り
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先
、 何は
。
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しま
苦
の
那
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ば
へ
とい
直
は
、
ます
長ぐ
て
拷問 故引か命痛 もっと
痛
苦しかし
る
生され
、 あそ決心
受て
が
恐等
も
より
、
へ
さ
を
苦痛
ひどい
自らく
私
う
は
負
に
上
のいつれと身 ひ
ける そた
べう
く
受
然
常
の
等
ああいつ
否
、
を
た苦痛
あ時
斬して
に
私
が
等
さいつ
とのきしてれり
と殺 にかけて
な気
容み
そか出たから
、
)
が
た
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自知れ
私
を
復讐
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に
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だ
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きいし し 自等
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、
は
私*
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を
私
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だし
お
みんな
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、
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たい
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十私
の
共
、
は
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ひ
あ
ば
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に
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C
かべつ
も
ぶん
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。
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の
て きける度たりるしい
対
つと
に
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-
が
の
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私
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、
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さそ
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も
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た
みわたし
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お
ほか
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ど
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たい
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しかし
響
確か
を
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舞
心振る
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。
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私
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弱
、
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わたし
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そく
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お ぜら
う
た
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いな
つう
わたし
とき
ころ
き
ふま
けっしん
うお
めい
ん
ご
だ
のろ もっ ら 賞 は っみとが に
チ し か
名 ミ 十さ・ 。ほ社
ンドーを呪ひました。それて以てあいつ等が私に加へた罪科の仕返しが出来てもするやうに。私
あ れ
手て
㎞・ わ かつ よ
* 認出 * ェっ **
や
ち
は彼女を無情ちやの、恩知らずちやの、嘘吐きちやの、我 ま A
の と呼びましたが、 取
わたし てき ざいさん をんな あいじゃら め あいじゃも わたし わたし
り分け、 私の敵の財産があの女の愛情の眼をくらまして、その愛情を私から取り去って、磁より
くわん だいじゆんたく し あは う をとご はう をんな よく よ
もっと寛大に潤澤に仕合せを受けてをる男の方へむけたのてすから、あの女を懲ばりちやと呼び
おめ さいもゆら わたし れ
こo 〜』 ㎞にらい * ジ *
おこ
ました。しかしさうゃって喚きちらして悪日を言うてみる最中にも私は彼女をかばふgが 趣つ
りやらしん と りやらしん しだが わか むすめ
て、龍戦の家に開ち誰のられて、いっも耐業に従ふゃうにと数へこまれ住っけられた若い難が、
りやっしん
閉
み ぶん もちいもん とき -
りやっしん のぞ
参A 誌: た
雨親があんな身分の高い金持の名門の婿がねを持てとすゞめた時に、その雨親の望みに立ちどこ
したが
はいこば しゃ* き
た おも
思
ろに従ふといふに不思
な
て
と
ない、またもしそれを拒みてもしたことなら、正気の沙汰
ほか ゆる 呼ずつ ろだが
3 * じ」*ん) めい う **
はれるか、それとも他に心を許してをるといふ自分の操や名誉を傷ける疑ひを受けるに違ひある
いい か ちよ わたし し ぶん をつ あか
まいと言ひました。しかしまたかうも言ひました、もし彼の女が私を自分の夫ちやと明らさ ま
い りやっしん か わたし えら
ィ
㎞
言うてしまったら、雨親とて彼の女が私を揮んだのをさう揮びそこないとは思はずに、都って
ゆる なぜ いまを こい
れを許したらう、何故と言へば、ドン・フェルナンドーが申し込まなんだ以前には、もし蹴観の
だうり かな
A しぶん ら むすめ のぞむこいむたし
こ こ もの のぞ
みが道理に叶うたものてあったとすれば、自分等の娘の望ましい鍵としては税に越した船はシ あた
んなこ さい こうんめ だん
たからてある、 そしてあの女も、 その手を興へるといふ 後の運命をきめる既
て
で
ま
す
し
ど ゆ た う を なん い はず のたし
* -
取りに行かぬ前に、私の手を既に受けて居りますと、何てもなく言はれた答てある、 私が眠て行
をんない ど ことほ つらぬけ つちやく
つてあの女の言ふことは何虜まてもその通り貫かせてやったらうから。っまり決着するところ、
たかみ ぶん ほ わだしかた のび
よわ 、 ほや
ほお J& あさい ●A ゃう も *
弱い愛情と浅い思慮と大きな野心と高い身分を欲しがるのと、さういふものが 私の堅い希望や
たす で か ちょ わだし くらま
は ㎞し ●
●
い愛情に方づけられ助けられて出た言葉を彼の女に忘れさせ、そして私を購させたのてある
こうふん わたし のこじかん た
ふう ひと い み ●
〜
かういふ風に濁り言ひながら、興奮して
A *
慰はその傑の愛りの時間を旅しっ ゞけました。そし
みち さんちゆ身 か おむだ
よ あ これ んざん うち とすち
N に ● NS ㎞ *
て夜明けに比の連 の 「筋の小径に辿りつきましたが、路も小径もないこの山中を三日の間
ハたし し
で やま 脱 )』
に 「つの草原へ出ました、それはこの山のどつち側にあるのか私は知りませ
はうがく たづ ぼくしゃ ら
だ あ ぼく ばんけは
ん。その墓魔て私は或る牧者に比の山脈の一番輸しいところはどの方角かと訳ねました。牧者等 す
いま を こ こ をし わたし
ず、 こ こ いのち はおも
ら
は、今居ります比虜らがさうちやと教へました、 そこて私は比虜て生命を果たさうと思って直ぐg
み ま つかう
す、 きけはいは ま ある に)
さまこ、 へ 進んて来ました。しかしこ、らの輸しい厳間を歩いて居る間に、私の騒馬は疲れゃ触
のりに驚れました。それとも恋のゃうなっまらぬ衛 を撃ぶのを止めよう のてあったとう
て
た方がよいかも知れません。私はシにされてしまひ、駆れ薬て、飢えかっえ、シ。
なければ、断りを慰める第へも避りませなんだ、さういふ獣て私は地べたに非っ偲れてみなら、
% どれ㎞ってからか%らんが、やがて他 は撃えてき主りました。すると私の には四五人
や ぎ か を こ ひと うたが ひ わたし こえきうすく ひと ひとん〜
44S
の山羊飼ひが居りました、比の人たちは 疑 もなく私の困窮を救うてくれた人てす。その人々の
はなし わたし たふしやっ き *つしな もの おも たわごと い を
話ては、私は倒れて、たしかに正気を失うた者と思はるやうな議言を言うて居ったさうてす。そ
いら わたし しゃ ち きみ とき し ぶん きもの ひさ
してそれ以来、私はいつも正気て居るわけてなく、時には自分の着物を引き裂いたり、こ、らの
さびさ二み おほご% なじ ぶん うんめい のろ わたし てき かちよ なつかな ま へ いたづら
瀬しい魔て対艦に滋いたり、自分の運航を呪うたり、私の額てある彼の女の悩しい名前を 従 に
きを ひたし ぶ いのち た きちが
呼んだりして、 ひたすら悲敷にくれて自 の命を断た うとするやうな、いろ〜さま〜の気違
だき くるしやう き うしなみ じ ぶん し
ひじみたことをやり出すほどに気が狂うて正気を失うて居るといふことは、自分てもちゃんと知
しやう き もど とき てき み
みうこ でき つかよわ
つてをります。そして正気に戻った時には、もう身動きも出来ぬほどに疲れて弱り果て、居るの
わか わたし すまみ だいたい あさ からだ おほ た おほ せん き う ろ
が分ります。私の住居は大鶴いつも、この浅ましい身鶴を厳ふに足るほどの大きな栓の樹の洞空
く ひつじ か あい おも わたし
こ さんちゆう や ぎ か
てす。比の山中にしば〜やつて来る羊飼ひどもや山羊飼ひどもは、可哀さうと思うて、私に食
もの あ **
たいてい わたし とほ み つ おも みち
ひ物を常てがうて呉れますが、それは大抵私が通りか、つて見付けるだらうと思はれるやうな道
ばたいは うへ お ゆ ふう わだし しやう きろしなみ とき し も
端とか岩の上などへ置いて行きます。さういふ風て、私はたとひ正気を失うて居る時ても、飢じ
し ぜん じ ぶん いのち さ * い よう わか ほ と
うなれば、自然自分の生命を支へるに入り用なものが分りまして、それを欲しがり、それを取ら
わだし みち と だ ひつじが こっ むら やまこ や はこ もの かれ ら
ゆ -
うとあせります。私が路へ跳び出して、羊飼ひ等が村から山の小屋へ運んて行く食ひ物を、彼等
よろニ -
ちから うば と あびだ わたし しゃ っ き を とき み ひつじ
は喜んて呉れるのに、力づくて奪ひ取るといふことを、この間も私が正気て居る時を見かけて羊
*---シ
か はな わたし のこ み あさ いのち かみさま み u・ろ a
飼ひどもは話してくれました。かうして私は残って居るこの浅ましい生命をば、碑様の御意 て 果 *ー
わだし き おくらつく うら また をか
てるまては、それから私の記憶からルシンダの美しさも裏切りも又ドン・フェルナンドーの犯
ド した
つみき さっを éまみ もこ *て いのち うきら でき
罪も消え去るまては、績けて参ります。若しその事が生命のある内に出来るやうてありました ら
おだし ヒ・ろ いますこよ はうむ も でき わたし ちから かみさま ぶん じ ひ
私の心は今少し良い方に向きませう。若しそれが出来なんだら私の力ては紳様の十分なお慈悲を
・い
はす
だっ
いの もと わたし じ しん みづか こきう『やっ み けんのう
り
所
求める
ばかり
ら
てす。私自身としては、自ら進んて入った比の窮境から身を脱する権能も力も
おも
あるとは思はぬからてございます。 -
あ わたし ふかう いま こらん
だら * 参A ぬ * 残㎞ ● ●A
お
貴方がた、これが私の不幸の悲しい物語てこざいます。これが今御覧になったよりももつと落
つ わだし すく やくた
* ショ・ シ ● ) 、 * * の *
ち付いた調子て話せるものてせうか? 貴方がたは、私を救ふに役立つらしいと道理上思はれる
お つ
、ほ ・耐 砂、ばら o )にい
やうなことを、私に強ひたり押し付けたりするやうな面倒はなさいますな。それは丁度名賢の調
がふくずり の
㎞ にん ほど わたし わたし
も 勝の移 ) 牌の授 *
合した薬も、それを飲まうとせぬ病人には効能のない程にしか、私には効能がないからてす。私
けんかう のぞか ちよ わたし
はルシンダなくては健康を望みません、そして彼の女が私のものてあり、またあらねばならぬの
か ちよこの ひと
も e * タこ ● 〜』 * ㎞ 、 か㎞ ら ふみ ば
に、彼の女の好みて、他人のものになったのてすから、私が幸顧を享けてよいのに不率の餌食と
わたし この まかく だ ぶん うつ ぎ わたし はめつと
* * ● ゆSちはじ e も だっ
なるのは、私の好みに任せて下さい。彼女は自分の移り気て、私の破滅を取り返しの付かぬもの
ほね わだし み かちよ を
移 ● 好、 S㎞ みね
にすることを骨折りました。私は身を亡ぼすやうにして彼の女の望みを充たすやうに骨折りませ
口
のこ ふ し おば も を
450い
ひい〜 わたし うに
う。そして残らずの不仕合せな人々が有り除るほど有って居るものを、私だけは奪はれたのだと
まつだいわか ふ し あは ひと〜 ㎞ でき と
いふことが末代まても分りませう。不仕合せな人々には慰められることは出来ぬといふことが
なほ ひと なぐ書 わたし と なぐき ・おほか な くる
りも直さず一っの慰めてす。しかし私に取っては慰めといふものはます〜大きな悲しみや苦し
も と わたし し 〜る を
* ぬ はおは *
みの原因なのてす。それは私は死んてからさへもその悲しみや苦しみは終らぬてあらうと思ふか
らてす。』
ふかう あいみ なが ぎ ろん ものがたり をは っ ぼく し ほ
●
こうてカルデニォーの、不幸と愛とに充ちた長い議論や 語は終りを告げた。しかし牧師補が
かれ なに シ こと ばい みちやっ ど とき みたつ ひと こ% よ
彼に何か慰めの言葉を言ひかけようとして居ると、丁度その時、その耳に達した一つの撃に依つ
さへびこg いううつ てう し こ だい の い ちゃら ど
が%㎞ B・
てそれを遮られた。その撃は憂鬱な調子て、比の物語の第四篇て述べられることを言った。丁度
いんじん %び% れき し か くわんけつ
●
設 に チ
こうて賢人にして隷敏なる歴史家たるシード・ハーメット・べネシジェリは第三篇を完 せしめて
の 。
-
ミュ ●
。作者セルヴンテスょ初め・この書の上牛(こ を四㎞に 兄にの賞を追いて障へた、がそ
みるからてある。難㎞ ての課本の原本に第一篇とあるもの、
として居る時に、悲しげな調子て次のやうに言ふ撃が
おのがたり
と
お もしろ もん
ほん
ものがたり
わらわ
うせ
うわ
たいてい
は
ガ
あ
ふく
う
せ
わさ
挿葉
た
再
緑
記
繰り出し
や
ふ
て
牧
、
丁
が
補
慰
に
カルデニオー
言
の
う
は
言
を 話 、
び
し
う
師
度
め 面れ
ず
劣ら
あ
質
眞
て
にし
巧妙
こ
。
分
き
流
物語
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さ
は
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の
け
ぎ
れ は
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う
しか
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っ
あ
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ま
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さ
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ふ
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を
あ
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大
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こ
、
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ば物語
ふ
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か 来s 曾 り !
つ な * …
た か ど 私磁
愛 * つ れ の
る た ほ 心露
の ●
数 要 ど の
足 彼露 。 私。
ひ
ま
は 等。 に
と の >
い は 心姦 に
小を 極語 に 耐数
川露 め 浜 は 様器
自じ
蝶溢 の
静装
塊姦 か
て
判
う
で
か]
ら
婿説
し
か
へ
こ
の
*K う
子す
-
きづ ゆ *いほ まつ き し ほ ふたり
* 科・ * *
ころ
羽等が気附かれて居ないのを ひ、撃先きに立ってみた 師補はあとの二人に、そこらに轄がつ
いは かげ み N めくば ふたり * 〜 たい 5 %の なに
てみた岩 陰に身を隠すやうに目配せした。二人は隠れて、一鶴この若者は何をしようとしてをる
は、ほ* おっな
* 。 よ貸、 いろは
のかとちつと見守ってみた。若者は寛い二重裾のある風色のジャケットを白木綿て身鶴にしつく
ま 「 こいる い 設)・ かふ が あた修
りと巻きつけてみた。それにまた風色の木綿のズボンや甲掛けをはめて、頭には風色の木綿帽艦
み )
* Q だし、 ・ B、 、
シ㎞を被っておた。そして彼は、まるて純白な雷花石膏て作られたやうに見える脳の
かふ が
まて甲掛けをたくりあげてみたのてある。
あし す も と だ て ぬぐむふ
㎞ * を狙 * ェ た、 o
若者はその美しい足を洗ひ終ると直ぐ、木綿幅の下から取り出した手拭てそれを拭いた。その
て おぐひ *と だ とき かれ かほ あ かれ ひと〜
* C みまも ㎞ %
手拭を取り出す時、彼はその顔を上げた。そして彼を見守つてみた人々はその途端に非常な美
み ここg ばく し ほ にんげん
を見たのてある。それてカルデニオーは小撃て牧師補に 『これはルシンダてないからには人間て
かみい
はなうて碑さまてす。』と言つたほどてあつた。
わ %ばら さいうふ たいやう ミやらせ
㎞ ゃA38㎞ ●
若者はやがて本継艦を脱ぎ去った。そしてその頭を左右に振って、慰際の船継さへも競みさう
ふざ〜 かみ とみだ かれ ら のう ふみこ か あい をんな
㎞
な房々した髪を解き蹴した。これによつて彼等は一農夫と見えた比の若者は可愛らしい女、いな
-
にん ちゆ身 ふたり め
% 、 め、 み し
c3 c *
三人中の二人の眼には未だ夢て見たことのない絶世の美人てあることを知つた。カルデニオーも
あと らつく 〜ら だんげ ん かれ め もみ
3
5
イ てルシンダの美しさのみがこれに比べられると断言したから、彼の眼にすら若しルシンダを見
知し
*
みなかったら、やはりさう見えたのてある。その昆い㎞の かな髪は彼
か の雨肩を厳ふ
*
、s将。 )はかこ 〜 ざみしん み かい なが
・・
剰 へその房て雨足の外 番 く全身を見えぬやうに隠したほどに長くて豊かてあっ
っか あし すみらゆろ すみごやろ
*A 町㎞ o
やがてその手を揃代りに使った。もしその足が水中の水晶のかけらと
け ふこ せつへん み
はそのシの毛の中に吹き込まれたシとも見えたのてある。そ
は、ろ
* *S には 、
こ
こ
らせたのみならず、また彼女が何人てあるかを知りたいといふ心を募
た あら けつ がれ ら
こに立ち現はれようと深した。すると、彼等の立ち あ
まんなか て
怖愛 靴。 播。
がほ か ふ
*
㎞ * * ●
顔を上げ、そして顔の最中から雨手て髪を つに
類露見み
-
いな をど あが っ
そ
*
して彼等を見とめるや否や跳り上つ て
蒸。
知t て い 置。
つ・み ひか・ おどろ そ
九里 い
ま 人威 は て
はよ 石 の
*
ん 彼露 塊姦 た
やうの包を引つ抱へ、 驚き
は 見み 荻 に
い
し
えた
か
の
女露 の
とげ〜しさに得堪へずして、
-
はうばし
は
よ
れ
た
れ
倒
ば・、
そ
を
*イ
女の方へ走りよった。そして按師
鷹= 先器
かのちよ い
㎞ 考 な ま
へ
在
か
ミュ
に
い
が
せ
り
メ 言葉をかけて言つた、 どなた 、お嬢 さん、まア、お待ちなさ
た
こ お やく
㎞ ひい〜、、に、あ に おもみ
*
こ *〜
に御覧になる人々は只貴方の御役に立ちた } と思うて居るばつ カ りてすからの 。さうむ
あし またおたし
足も堪へられんし、又私たちもさうはさせま
せんからの。』
かのんび びつくり ことば
彼 は 船してどぎまぎして、その書撃には返事もしなか つ た。しかし彼等はシの雌にお
取ん
を
手
の
シ
は
都
離
艇
。
た
書
て
*
姫
お
『
あ
、 っ
た
・ きもの かく
着のし物
の
た
隠な
もが
る
て
、
を
ひ
け
さ
あ
かみ おたし し きれうふ に あひ な り かく
なたの髪が私たちに知らせましたのちや。そのお美貌をばこんな不似合な扮装てお隠しなさっ
さび ここと あ意を よ きいほこ
て、こんな洪しいところ へ来られるのは、よく〜の事からちやと明かに讃まれますが、幸ひ比
・こ わたし あまを あなた と さ ● で 倉
●A 〜』 ぬ
虜て私たちがお遇ひ申したからには、たとひ貴女の悲しみを取り去つて上げることは出来ずと
はぐき さあ かな いのち うば かぎ かう
も、せめて慰めて ドも差し上げたい。どのやうな悲しみても、生命を奪うてしまはん限りは、好
ド、 び ま 、a、 か でき ひと いた
●
きよくたん
意からの慰めに耳を貸すことも出来ぬほどに、人を痛めつけるものてもなければ、そんな極端な
ゆ 判や自 あなた なん
ところまて行くものてもありませんからな。そこて、お嬢さん、いや貴方、となり何なり、あな
ドだ。トシー・ ミ、ほ ミ き た
にJ%ぜ お *ょう
たのお好み通りてようごさいますが、私たちが出て参つて来た貸めの御心配なら御無用になさつ
かう ふかういづ わたし う あく だ わたし どう わたし
て、あなたの幸不幸何れなり私たちに打ち明けて下されませ。私たち一同からか、それとも私た
めい〜 こ なん どうじゃA
* ㎞ にいこ *
ちの銘々からか、あなたの御難儀に封して御同情をいたしませうから。』
すがだ やつ ど み
ばれ ㎞ 〜時、 だ よ㎞、持) 。
師補がかう話して居る間、この姿を築してみる少女は宛ら村の土百姓が今まて一度も見たこ
* とき かれ ら み つくら びる あご だ
は
ともない不思議なものを突然見せられた時のやうに彼等を見詰めて、唇 も開かず、一語も出さ
456
ほ なほことば すかのちよみ ぶん
が尚言葉を進めて、彼女にその身分を
とざとはなみ やまみ 協い
な 言つた、『人里離れたこの深山も身を隠す
きだ カ み 〜ち さき うそ い
来ませず、また配れた髪を見られましては田先て嘘を言はれもしませんから、もうこの
*}*7
ぎ り しん いた 、
作り飾りを申し上げて、あなた方にた ゃお義理に信じて戴きますやうなことは、たとひそれが
き -
む だい みなさま
来るにしましても、無駄なことてこざりませう。さう言ふわけてすから、皆様がた、あなた がた
せっかく
か お ことば あ がた を
-
㎞ 、、 *つと ド -
わたし
-
たづ いた
の折角の御言葉は
の 有り難くお濃を申します。そして私へのお訳ねには喜ん てお答へ致します。光
あおも わたし し あば
ふい すべ ゆるめ なぐき
も申し上げようと思ひまする私の不仕合せのかず〜はとてもそれを癒やす術や、緩和る慰めな
よ %* っ みなほ たいそうどうじやA いた、 こ しんばい
なか〜思ひ付かれはしませんから、皆様から大層同情して頂きますとともに、御心配を も
い〜 、 まを
か
をえなみ
け
〜
㎞, ㎞ ● *A * 珍
ますことかと気づかはれます。とは申しながら、もはや皆様がたに女の身と見露はされ、そ
み ひと b さび
れ
しよ かんが
に若い身てたった 一人、こんな洪しいところに かういふ て、つまりそれらのことを一継に考
み べつ〜 かんがみ び めい
へ んまずつ
て
め さま〜 ことがら
たよ
見ても、別々に考へて見ても、どのやうな美名 をも十シけるだけの艦々の事糖をお中
に
こい
カ
心姦
ろ ぎ ね
来s か
のこ
*。
㎞)
し
*
今客 け
こ
る ら
タ お*
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-、
し
出で た
I
私
には、どうか私の貞操を皆様の心に疑念として残したうないと思ひますから、 ●A
カ
é、ならお
て
はな まを
ば
ことならどうか秘密にして置きたいと 思うてをりましたことも、お話し申さねばな
残
らぬと存じます。』
-
き ふ し わか かのちよい じゃ* きこ違
いよ〜美しいシてあると発った彼 は、映Bのやうなことを個の蹴もなく、封しい酷て
さい き
の かれ ら ろつミ
コ計。
すら〜と述べたのて、彼等はその美しさに 気にも魅せら
かれ ら ふた、 じ ぶん ら まを かのちよ いま やくそく は
ぬだく
たのてあった。そして彼等は再び自分等の申し出を繰返し、そして彼女の今の約束 を果たして呉
たのか うへさ - う まりやっあし っ、
れるやうに頼んだ、そこて彼女はもうその上催促を受けないて、先づしとやかに雨足を包み、ま
な
かみ ば いしこし にん まは すわりやろが あ なみだ
た髪を薬ねて、一っの石に腰をおろし、三人をその麗りに電らせた。そして眠眠にせき上げる源
周
っとおさ お つぎ はし
㎞・ がん
次
を努めて抑へて、はっきりと落ちついた盤て、その物語を次のやうに始めた
-
しう * *ち うう いはゆるめいもん
このアンダルシア州に一 つの町があって、その を受けて、所請スべインの名門の一
ーヘた
に み こうしやミ くわぞく ふ し もやらなん はう こうしゃく あと と
豊競 ほ が
人となって居る変態があります。この華族には 人 の子意がありまして、長男の方は変爵の後取
じ ち・ 』み りつD たれ あと とおほかた
りて人霊も父君のやうに立派らしうこざいます。攻男の 蓋の後取りてすか、大方ヴェリドー ら
ふたご、み いつほ あと と こうしゃく
たしか み ぶん いや
の三心とガネョンの概りの後取りてこざりませう。私の雨親はこの公館の部下て、 死の撃しい
もの ひじやら かね もいへすちと なら あつ めぐ を りやっしん
若てす。しかし非盤の鉱指ちて、もし家筋にも常みと並ぶ程に厚く悪まれて居りましたら、雨親 わたし げんざいく つう わけ
うへ なん のぞ
はもうその上に何の望むところもありませんし、また私とても現 の やうな苦勢をする譚はなか
ふ し い た おこきを
全57
、さ
しいからてござります。 も私の獣親とて自分等の地位を恥ねばならぬやうな撃しい ものてござ
りやっしん うま ひく
-
またCだし
ふっ * おこっこま * “ ぽ 、
いません。しかし又私の不幸が雨親の生れの低いところから起ったのちゃといふ心の傷を私から
前が
たりやっしん ゆい
と さ *}
B : ひ
取り去って呉れるほどに高いものてもござりません。つまり雨親は、農夫て、平らの平民て、由
ことわざ まを ふるさび 紀㎞し
盤 露 景電器
あと
取と 柄 分数 器。
ち すち と よ 』
る信彦 で、園内や 調や
継のある血筋の跡もなく、 認 に申します「古錯たキリスト信者ェ㎞ み翔びたといふ意味と
くら た
、隠 いさ ん * *
家柄
・てござります。しかし財産もあつてゆたかに暮しの立っところから、家柄ても
*
ても お ひ
りやらしん い へがら
き ぞくみ Q ㎞
〜貴族と見られるやうになった程富んてをりました。雨親はその財産のことや 参柄のことより
を りやろしん た
わたし むずの もみ ばん シ こo よ
も、私を娘に持つて居るのを一番の誇りとして居りました。そして雨親にはその りになる他
こども こ わたし よ ふかりやろしん
●A
シB・ e *
の子供がありませなんだのて、また子煩悩てありましたのて、私は世にも深く雨親
カ
むずの ひとり
つこ
*y の 一人てございました。
- -
-
むね
獣戦が自分の髪を見る鉱て、都の抵て、また祀の獣に -
わたし りやろしん し を
た
*> ョ
そ
居
して私も雨親のありがたさを知って居りま
わたし *しん
りやっし ご、み あるじ
た
。私は獣親の心の毛てありましたやうにま 主
つうりやろしんやとびに ん やとい ひま
通じて雨親はその雇人を雇ひ入れたり暇をやつたりしま し -
れる郡手も聡種れられる賞も
い あぶらしめぐるま さけづく か ん やろ みつばち す
入 れしました。海戦車も酒駆り豪も、毛や
まシ
、
れ
つ劉
辛
踏眼
の
行自分
深て
程
ない
見え
しか
だけ
か脚下
を
顔
に
被
面くしくんとた●㎞やじぶんふみめほどヴエールかほあしもと
*
、
*
●
』
〜
す。雨親の家ての私の暮しはかういふ風てございました。そして私がこんなに細々と述べ立てま
シ
、
・
したのは、自慢の貸めてもなければ、私の富んて居るのをお知らせする貸めてもございません。
ました。音楽が気苦勢を安め元気を回復させるといふことは、今まてにも豊えがあったからて
だうみん
出(
㎞
引
祭
察
聖
は
早私
朝
も
その
、
中行き
女
や
や母親
ち
連に
と
ら
れはれん等くる
れに 通いふ
陥
に
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有
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稼
との
た
こと
り 貴方
っ どうか
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落
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何
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私
、
へ
た
が 気晴らし
暫
に
い
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さ
、
は
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正
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事
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ふ 事 として
どころか
い
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ひ是非
縫
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針
、
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了
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、
の
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ろし
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り
い わたし
あいたと
ひま
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ま-
満り人事足
て
方
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、
に
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女
取象
備
日
男
頭
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羊
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私
。
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など 取して心るげ分りE・し% は
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私
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わたし
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わたし
ほど
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程
ます
、
院に居るやうに引き籠って、また自分のつもりては家の召し使ひの外の人には誰にも見られず
㎞じ
おもい
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わたし
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わたし
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、
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境
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仕合せ
御覧い
な
遇
とみ
あさばやゆ
つかりにり
ば
たい
頂き
ざつて
ご
常て
本
。
ます
は
私
書物
の
信仰
誰
を
うち
なま
鎌
や
園
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避
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し
を
事
住
の
そ
。
したど
だしりかなたのもつてこと
たん
物
をを
難繋
て
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み
め
*
あし あは
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つか
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は、おやちよ ちゆ* ら
わたし
*
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おば
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こま〜
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う
た
ほん
わし
たし
う
の
み
た
つ
こらん
- -
シ * 』 * 『* * * 『
* いそが くこっ っを か・は こひ 離な 一
460
て居りました、こんな忙しい暮しを績けてをりました。それにも拘らず隷の眼は、
やまねこ め およめ
い、 は しく眠せば、正継の眼も 及ばぬほどのやくざな眼が、ドン・フェルナンドーの
み ほど まを こうしやく こ じ なん な まへ
は「心 * 、 、
執心の力て、私を見附けました。それが先き程 お話し眠した公鮮の御次男の名前てこざります。
o
*y
ない いな かほいろ カ あせ なが
はな て ●
その話し手がドン・フェルナンドーの名を言ふや否や、カ ルデニオーは顔色を鍵へて汗を流し、
**
かれ とき〜おそ き
ひじやろ こ、ふん みみ は 、し ほ ㎞ p
非常に興奮したらしく見えたのて、それを見た牧師補と理髪師とは、彼に 間々襲うて来ると聞き
およき ちが ほつ さ ** きづか
及んておる気違ひの発作が、またもや、やって来るのてはないかと気遣った。しかしカルデニォー
をんな たれ だ み す いじやう
お* ゃくシ%
は、この女は誰てあらうかと思ひ出したのて、その百姓娘をまじ〜と見据るっ、それ以上の
げき こう しめ しづかのちよ こうふん きっ
激昆も示さず静かにしてみたのてあった。けれども、彼女はカルデニォーの興奮に気も附かず、
し ぶん ものがたり つて はな だ
自分の物語を績けて、話し出したー
め み だ だか ひと あと はくじゃき
『ドン・フェルナンドーの眼が私を見 け出すか出さないに、彼の人は後て白状しましたやうに、
あき ひと め *
し たい ほげ こひ う こs ミ
し
-
ょj は こe 月 ついこ ここミ
もう私に襲する難しい競に拝たれました。それは明らかに人員にっくゃうになりました。
わたし か はし おたし **
お*
の悲しみ のシを認%と設み立てるのを離振りまして、私はドン・フェルナッドーがその思ひを
* こ
た
ひとし い( ァゆ身 もの
**
ドノ
ずに お きませう。あの人は私の家眠の若
い e
わだし りやっしん おく もの い ま( とほり
に 賄 を使ひました。また私の雨親へも贈り物や遣ひ物をしまし
よる おんが 、 うい
まれ
* さ
正
ひと わたし
- 、、
さしくさせるどころか、却って、あの人を私
しゃ っ わたし したが ひと な みなう
㎞、 %*
の一生の敵てドもあるやうに思はせ、また私を従はさうとてあの人の貸すことすることは皆要へ
こ・ろ を ひと たい わたし ご、ろ
らの心からされていも居るやうに、ます〜あの人に封して私の心をつれなくさせました。ドン・
パレ) 、 &* * さ ドセr ミ 。シ
フェルナンドーの生れの良い様子が厩やらしかったといふてもなく、またその日説きが 煩 しう
ほど もと
● 。ほ よ 事 はミ は) 、比 「 、
なつたといふのてもありません。私は自分があのやうに身分の高い紳士からそれ程に求められ奪
み なん まんぞく お* わたし をんなみにそ じ ぶん
㎞ C
ばれて居ると思へば何となく満足にも思はれました。また (私たち女はどんなに醜うても、自分
うつく ほ うれ あ ひと てがみ なか
● お* *
を美しいと褒められ、ばいつも嫡しいやうに思はれますから) 彼の人の手紙の中にある褒め言葉
みわる こ、みもち すで 、みた 、
C れ)
を見ては悪い心持はしませなんだ。しかし私の道徳心は、もう既にドン・フェルナンドーの心組を
ひと あま は、 あきかんづ
: #・旧 かき
46I
ーあの人はそれが世間に知られても除り揮りませなんだのてー明らかに威附いてみましたし
なら
したいまみなさま ま
ざて
ちご
もの
うた
ことや
誓の
あ、
人
日思が
し
若
ます
。
ごの
て
たらしい
なつ ひ に
りなうのざい こと
立り
そ
を
懲
ます
、
名う
がさ
は
私
を
熱情
す
封
に
私
が
あてる
人ー
を
懲
な
ら
浮
づけ
うのる
*
} のF
やいに
いら
シ
た
いひね
わたし
やう
つじ
し
を
わ だ
なん
。
ま興
こは
も
へ一
答
うさせる
や
かを
望も
せとなけみ のぞて
少し
らの
ふ
叶
ひ
願
そは
つに
向
ドー
フドン
・
そまし
、
た
強しく
を
決私
の
ェルナン
は
めのして
てめ心 付
見
は
手
封
も
てこから 私
ど、 と
富
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親
雨
。
た
まし
申て
と
」
、
も
かの
中
た人 しらは
近この
町
ま、
も
て
からち所*
、
たしんり
やひきんじ
よ
まち
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ま
こ*
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中
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人
た
立町
主こ、
う
ませ
上て
縁選人
を
な
好の
おと
な様
誰
すら
、
ち
付け
つのげんき前りぐ ひ貰
て
し
を
邪の
縁談
いに
反
道方
彼
の
し
若
が
お「
は
親
雨
、
そ。
たい 理前 せら
ざいます
魔たして 判と
ちめ
貸
快自御
の 只
も
より
思の
をめ
貸
私
、
も断や楽分ふし い よ
まして
にれ
た
は
言 へ 考
と
篤
を
ひ
違
の
身私
ドー
フ・
ド
まして
、
申
と
ちや
こと
頼
に
正
擁
ェルナン
の
私分ンしる義
あが
の
人そざ、
相に
ごつと
取
貸
いませんが
の
恥
め
差
は
人
あを
そは
用の
、私
この
のれ違たのれ心 すこ
かかね
*が
むなけつ
つよ
しん
だし
お も
ド
た
名面等
*
自親
のは
雨
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ざ封
ご
て
反
は
そも
戒の
、度いました
親
雨
私
た誉目分
れにめ々*7
さ
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*
A
* 必
お
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ひと
たと
ひと
う
さわたし を
こ封
の
そは
反て
た、
日
ひ志
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人
彼
は
私
か事
て
しそまし
。
た
付ひ
言
と
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わたし
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さ
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やリ
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いん〜
いたび
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が
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おを
そ、
そう
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て
だ
なん
ませ
なは
に
承を
御
事
そは
今皆話し
、
れは
れり知の様 ●
、
しに
㎞
づ
えん
えら
ひと
あ
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まち
-
ら
ト
う ぎよ
つん
み
て
あい 杉
に
だん
えん
そだ
り
う
た
あか
しん
もらやむっ
り
シ
*
お
ぶじ
たこ
ご
た
らくん
くわい
た
わたし
を『
ましよう
』 戒
ある
分
の
親
雨
、
や
こす
勧め
。
から
ざいました
て
て
り
う
か 別のこさ
あ
ひと
が
ち
ぶん*
み を
た
*:
、
ば
)
。
・
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*
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な
は
り
を
ひこ
わようじん
と
お
もの
けんご
まみ
だ
わ〜
お
ほど
たし
なか
しかん
が
い
もとし
ゆ の 。
した
しま
つ手
をうといふ
管や
吐に
やす
くな息う は
現
を
心
質
最
の
自濫
、し
源
に
やう
見撃
と
電は
吐この
そ。
嘘ざいます
せる
して
分撃き の
て初め
口〜
たい程
、
に
のられる
ぬ
分ら
も
飾やう
に
ら質ろか かう
見える
眞
て
ま
説き
り立て
こしく どが
嘘
、
て
抱
に
腕
雨
を
ま来
私近〜
とうして
して
寄っ
い
なんだか 言葉ことば ず
』
『
見まして
も
眼
、
して
し
驚
吹
は
私
見
そ
を
姿
。
ざいませんか
は
て
る
立に
つ
突
前
まひ
えのごつ・
は
びっくり
わす
みだ
が
たし
めた
あ
ねば
もせ
のっ
分り
た
起
が
事
そんな
ど時
、
居に
まし
部私
の かり屋重 ない
厳戸締り
て
にし
を
うに
うして や
犯の
を
撃
名
自分
から
注不
少て
き二
、人
たと
侍は
の一晩
私
る
或
。
た
され
った
意しり女人 は
人
の
彼
、
に
め
貸
懸や
知比
そ。
た
らせ
して
念私 見
を
少、
も居と
て思せ
よ絶み
くるうたさ 。
す
て
から
まい
とあります
〜
あ
には のう
の
年
まだ の
私
が
人
彼
、
て
中
居なも
物堅固
な用た
まに
奥
こせん
、
が
しへ
もられ程
間い音心つまれ ん
㎞ 手
を
慰
に
兄
の
彼
、
付が
て縦
私
親
融
け
おこわ
こと
や
へ
かとを
レ
わた
ゆまげん
考 きっ
じ
と ぶん
すこ
わたし
ばん
いじ
う
ち
ふ
か
を
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めい
ふた
ひとり
と
もあ
こし
し
は
たっ
しんし
わか
ほどく
かざ
ど
、み
へ
くて
いだき
と
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は
ド
い
社
)
ばん
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つじ
が
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なみ
うそ
の 立私
を
撃
に
も
人
の
まだし
彼、
なん
ませ
あ方
っ
『
盤
は
に
私
。
だ
ま出
てる
てる
たりせ
わた
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も
て
自ど私
か 、
は
慣
ない
に
そ娘
こと
ひ家
の
て
着
ぬ
行か
うして
んな
とり
分れ
ませ
持ち
力自分
る衛
を
ほ、
呑気
て
れつす
は
私
(
。
ます
思ひ
うに
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もま
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わたし
き
た
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ちか
わたし
の
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は
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ひつぎ
*
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お
に
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しき
こ
い
て
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づ
えん
わたし
のたし
かしまし
仕こと
を
うし
やまお話し
出なす ま
だし
で
なし
ォ B
しり
かず〜 うそ い やさじつ
しんとおも gつと あ ひと なみだ いき
いむ
464
*
りませんが、その数々の嘘の言ひ草を眞質と思ひだしました。光も彼の人の涙や吐息てはた ド無
** あは なきけ -
うごい ふう はじき
たうわく ご・み いく
拓な隣れみの情だけしか 動かされませなんだが。さう言ふ風て、初めの常惑した心は消えて、幾 *
わか へ わ *A こ お* い *
らか我れに返りまして、我れながらよくこんな勇気があつたと思ふ位に私は言ひました、「あなた
さま のだしたざいまりや4うでっか を い わたし おそし し つめ つが
様、私は只今あなたの雨腕に掴まれて居りますから、言はド私は恐ろしい獅子の爪に遷まれてみ
こ このがめ たいていほジ を
て、そして比虜を逃れるにはどうしても私の貞操に現つけるやうな行ひ
おとな ことば いままで わる
はぬことてありませうとも、行ひにせよ言葉にせよ、今逸のことが悪か
そむ でき あ な わたし ら だ あな で
ら、あれに反いたことをすることは出来ません。それてすから、もし貴方が私の身鶴を貴方の腕
つか わたし あ に じ
い に%
3 『〜、 * も * ㎞ ほも “ 、
分
にしつかり携まへておいてなさるなら、私は貴方のと全く違つた操を守る心から自分の霊魂を
いだ し を
● い 院ら %が ㎞・
しつかりと抱き締めて居りましよう。それは貴方がその汚れたお心を無理に果たさうとなされ、
こ けらい
;い。 ● 。ぽ &、 *A * には C
ばお分りになることてす。私は貴方の御家来の身てはございますが、奴隷てはありません。貴方
-
かうこ み ぶん いや わたし み ぶん 或い おと
も * 認し * * ㎞、 c
の高貴な御身分も、この卑しい私の身分を汚したり堕したりなさる権利はなく、またない答てす
おたし とほ し あ おな
㎞ 巨し ㎞ 戦 い
経 * はほ -
●) * ● 『 * é
私は現在 こ の通りの卑しい生れの百姓てはり
あるますが 様て紳士ておいてなさる貴方様と同じ
*イに
ゃう じ ぶん うやま こ・ろ も わたし あなた て あら て こ やく た
* ● 『 * ゆ
に、自分を敬ふ心を有ってをりまする。私には、貴方の手荒い手込めもお役に立ちません。貴
ざい おもル お た ㎞ でき ゆ だ
;
方の財産も服力とはなりません。貴方のお言葉も私を購すことは出来ますまいし、また貴方の
。 *、*も、
ーー ・「 j* * 、**り シ
わたし なづ で き
とい ● りやるしん をっとき る
も吐息も私を懐けることは出来ますまい。こんなもの、うちのどれか や、雨親に天として記され
ひと わだし ひ にし )
たその人にあることなら、私はその人の意のま、になって、私の意をその人の意に従へませう。
わたし ㎞ らよェ ぼ )に詳 ど、 )
たとひ私のすき嫌ひの心は満足しませずとも私の貞操が清く保たれ、ば、今貴方が手籠めて奪は
シト ノ・ ドは) ー 、:ー こ
うとなさるそのものを私は喜んて自分の夫に捧げませう。私がかう申しますのは、どうか貴方に
と でき こち
ひと
㎞) ぽ 、上 *
私の夫てない 人はとても私から何 つ取ることは出来ぬ と御承知を願ひたい
ふ しっ しんし まを
・うに 、シ -
ミン、
するとあの不質な紳士は申しました 「た ドそれだけてお前が騎賭してをるのなら、世にも美しい
-
ふかう ゃんな な まへ わたし て まへ
ドロテアよ(これがこの不幸なる女の名前てあった)、さア私の手をお前に
以
前*
ビ ら、
なに でき ま こ は
い 『 * f 上ミ
、
*
に何ものも隠る、ことの出来ぬ上天と、お前が比虜に有つてをる聖母の像をこの誓約の誇人に
た
並てませう。」と。
か な いき さら こうこん いろ
, に あら
カルデニオーは彼の女がドロテアといふ名前てあると言ふのを聞くと、更に興奮の色を現はし
聞き 彼高
し ぶん き ㎞ しんしっし
お*
、 * *} ● C
た。そして自分が先きからさうてはないかと思ってみたことが眞質てあったと思った。しかし え
ものが p さへ* この すで ほとし つく み ぜん こ
はその物語を遮ることを好まなかったし、また既に殆んど知り霊して居るのだが、その前後を
いな まへ
465
-*
私は貴方の不仕合せに大方劣らぬほとの同じ名前の別人のことを聞きましたよ。しかしお話しを
まを こ どうじやっ おこ
わたし ゆなた 封ど ほを
-
す、 ろく
進めて下さい。おひ〜私も貴女をお驚かせ申したりまた貴方の御同情をお起させ申したりする
** し
やうなことをお話しするかも知れません。』
-
くる
さ ただg) % ㎞
ドロテアはカルデニオーの言葉にも赤彼の異様なむさ苦しい、身装にも驚かされた。そしても
う **
みす
だ 、ドは シ、山 F、 シレ・・ェ ンE
し彼が自分のことに就いて何か知って居るのなら直ぐに聞かせて呉れるやうにと頼んだ。蓋し
も かの ちよ なんら のこ -
い し ぶん うへ
ぶミ * シ ピト * 子 *A
命が若し彼女にまだ何等かの祀顧を残し呉れてみるとすれば、それは如何なる祀ひが自分の上に
フ ゆうき すで
きた 。た)
ふりか、つて来ようとも、それに堪へ得るだけの勇気があることてあった。彼の女はこれまて既
〜る くは でき
* ) 、E% ドは) 封
に自分の携へ忍んだ苦しみに多少ても加へることの出来るやうなことはないと自分の心に固く信
み
じて居たからてある。
ほんとう わたし をり の
* ㎞ ㎞こ お ● お* あなた f に
『お嬢さん、若しやと私が疑うて居ることが眞質なら、私の思ふことを貴女にお話しする折を脱
いま はなそ こす・ を また
がしたくありません。しかしまだ今まてのお話しては共虜まて進んても居りませんし、それに又
わたし かんが あなた し たい ひつえう た ●
私の考へを貴女にお知らせする大した必要もありません。』とカルデニォーは答へた
わたし はなこた
『まアそれはどちらとも。私のお話しをす、めませう。』とドロテアは答へたー
き * た ひと せいざう と のだし ら こんゃく しようにん
ドン・フェルナンドーは部屋に立て、ありました 「つの 聖像を取って税等の艦縦のシとして
お ほんたう ●
ことば わたし をつご ゃくぞく
o
置きました。そして本常にのつびきならぬ言葉や非常な誓ひをたて、私の夫になると約束しまし
*つと わたし ひと をは じ ぶん かにお
㎞ もこ f
た。光も私はあの人のその誓ひの終らぬうちに、よく〜御自分のなさることをお考へなされて
お し ・
旧 をや * ガ
また御父様が家来のうちの百姓娘づれと結婚したのを御知りになれば御立腹なさるといふことも
おおメが まを わたし あ ひと ったご きりゃうめ
よく御考へなさるやうにと申しました。私は彼の人に、た ゃこれしきの私の美貌て眼をくらまし
あ なた お まちがい わ たまを
く
てはいけません、これては貴方の御間違ひの言ひ譚には足りませんからと申しました。それから
たし
* ) は に 、ぼ ・説に お* 、ほ )お だ馬㎞)ポ
若し彼の人が私を愛して何か私に親切をしたいと思はれるのなら、私の身分相應の相手に、私の
うちまかくだまを つり あ
うむ # は
運の命くま に拒但せておいて下さいとも申しました。こんなに釣合はぬ結婚はとても仕合せに
をさ はじ ** なが
納まるものてもなし、また始めの喜びは長くっ ゃくものてはございませんからてす。
いまく かのこ いまお* だ で きまを
今繰り返したことは残らず、それにまだ今思ひ出すことの出来ぬやうないろ〜のことも申し
あ ひるが { ちから お* ひと
ひい お ● 狙れ
ました。けれども彼の人の思ひを 翻 させる力はありませなんだ。挑ひをしょうと思はぬ人は、
やくヴやろ わたし どう し
かい
㎞ し ばらき “ぷ 『 巨悪 シ ●
買ひ入れの約定をする時の面倒には気を採みません。それと同時に私は心の中て手短にこの事柄
ば 、C 、 、7㎞) 、 ㎞ は 、升 *
を思ひ巡らしてかう考へました、「結婚のお陰て卑しい身分から高い身分へ昇るのは私が初めて 、
き りやうた てきせつい むか た し ん み ぶん
ァ、
● は、 ㎞
ひ
ィま はあるまいし、また美貌の貸めに、いつそう適切に言へば、向ふ見ずの執着の貸めに自分の身分
私窪 る さ が の あ の え
リ を ま 誇態 か 般 ら 繋 怒 2 桜 *
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じ の 本鷲 で 闘競 ? 故* 2 松 と と
妻 が 常霧 た 答露 承遷 と と て を こ て
予 取と の、聖g は、磯警 い い を 機" ろ も
誇張 愛感 像 瞬密 な > ふ る 。 て よ
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地、動き し 人澄 の「 部~ な ら 私劉 と 私 # 私。
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も 知し て 涙劉 び た 蓋 " を も 数 比に
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し ず 私劉 い し は て の、け 比ー て 人。
い 誠 の ま だ よ 薫・ 満雲 だ ?、リ 2
と。ら 心彦 た。、 も ひ 濡ま 公。 地ー 努あ
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フ り 捕誌 " 、 々 に た す 私空 と
ェ ま へ そ あ は な の る が、共。
ル す ら れ の * る は、気* 朝霧 。
ナ * れ に 人。 比こ て 私劉 て り 消*
Il。
ふた、 いこん いか へ しよなにん )
に さら く、
ンドーは再びその誓言を新に繰り返し、誇人として前にあげたのに加へてまた別の聖者を呼びか
のいっ c ぶん せいやく やぶい じ ふん うへ すうど
け、これから後もしも自分が誓約を破りてもしようものならかうだと言うて、自分の上に数百度
か
のろひよ なみだ なが わたし いだ
さらい
の呪阻を呼びおろし、更にまた涙を流し、吐息を重ね、そして私をひしと抱きしめました。そし
て わたし はない ふう し ちよい わたし と
て その手から私をどうしても離しませなんだ。さう言ふ風て侍女には行ってしまはれ、私は濁り
ひと うそっき せいごんやぶ
になり、そしてあの人は嘘吐となり、誓言破りとなりました。
ね
わたし ふ し あは ばんっ ひ が ほど はや
私の不仕合せのあつた 晩の次ぎの日は、ドシ・フェルナンドーが願うた程に くは 来なんだと
おも な せい もくてき
くせ
シドト
たつ
*
けらく き に
さ
だ
*
日
思ひます。何故と言へば、情懲はその目的を達してしまへば、その快楽の席から逃げ出すのが一
懲は
側話にな
よ
な
ばん くわいらく ●まを わ ご
離
私
の
か→
ら
番の快楽てござりますから。とさう申しますのは、ドン・フェルナンドーは大急ぎて
わたし こしもと まつだ ひと へ や つ
れて行かうとしまして、私の侍女(これが全くあの人を部屋に伴れこんだのてございますが)、それ
き てん よ あま へ とほり で ひと わたし わかき とこき し・%
の気轄て夜の明けぬ前に街路へ出たのてす。しかしあの人は私に別れしなに、来た時ほど眞剣て
ねっしん し ぶん しんじっしん たよ せいこん しんせい しんし つ
㎞、
も熱心てもありませなんだが、自分の信質心に頼つてわが誓言の碑聖と眞質とに安心してをるや
わたし まを ことば だしかた じ ぶん sびりつ は ゆび わ ぬ と
うにと私に申しました。そしてその言葉を確かめる貸めに、自分の指から立派な指環を抜き取っ
**
わた ご aび ひと た さ わたし あと のこ かな 。 イ
て私の指へはめて呉れました。そしてあの人は立ち去り私は後に残って、悲しいのか嫡しいのか
わたし た ニ・ろ みだ ほん う 〜
.ſ?り
し ん わ み で き こと
自分ても分りませなんだ、た ド私は、その出来事の貸めに、心をかき蹴され悩まされ殆ど常惑し
そしェルナン
。
した
部ひま
、
は
ド私
フへ
い・
お
て
し
匿
を
裏ドー
の
侍女
その
してたン屋ま
切り
居れども
て
へ
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無理
こ
だ
なん
なら
ねば
え
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。
ます
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お
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も
それ
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ままひ ●*を
らさりむをおをおにほばか に
と
て
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ら
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訳
返
嘘
無て
を
上
へ
推
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や
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なら
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な
こと
色
の
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も
涙
、
と れは
も
・
*
シ
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た
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理矢理
事
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い っほ
かいろ
だ
なと
の
聞いた
を
言
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また
、
も
こと
私
かいふ
ふ親
う
さ たいやるら ま
や何故
居
ちて
の
さい よれの女たてう ・
を
なっ
えうに
豊
まは
ます
侍居り
私
が
そ大
、
に
め
貸
の
事
た
聞
て えぬ
寛
よう
それは
経
が
日
。
ます
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始
ひ
疑
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ド
フ、
信ェルナン
を
質
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や てぜ わびし
つ
め
ン い 毎日
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こと
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て
毎
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共
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た
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時
ど毎
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に
私
、
たか
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日
間 は
私
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C
出かける
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方 た
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姿
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少し
あ
は
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私
。
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一
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ばん
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来
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。
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に
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、
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貴ご貴方
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こ
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わたし
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こと
や
は
お
うな* く ふう よ に と ●
した、そんな艦 の工おも仲にもならぬことになって、名撃も健も開うて胎られぬ時が来ました
わだし しんばうま おたし L・ろ ひみつ ひろせ けんし わた とき き
からてす。私の辛抱が負けて私の心の秘密が廣く世間に知れ渡る時が来ましたからてす。そのわ
ろはきこ ーと
けはかうてございますー その後四五眠経っと眠に噂が立ちまして、ドン・フェルナンドーが隣り
ゆま ちあ ひじやっ うつく むすめ けつこん まを す ち さんきん おほ たりつば
市て或る非常に美しい娘と結婚をしたと申すのごした。その娘は持参金の多い貸めそんな立派な
はなむこ さが あいかね もりやっしん れき〜 かたき
化婚を捜し常てたと言ふほどに金持ちてはなけれど、その雨親は歴々の方ちやと聞きました。ま
** むすめ ない こんれい ときなに かは おこ
た噂によるとその娘さんの名はルシンダと言うて、またその婚濃の時何か鍵つたことが起つたと
まを
も申すことてした。
かた くちびる か まゆ
かした ド肩をすばめ、辰 を噛み、眉をひそめたば
ふすち なみだ じ ぶん もの
* * o *} ㎞、 ●
かりてあつた。そしてやがてその雨眼から二た筋の涙をおとした。けれどもドロテアは自分の物
がたり もゆみぜつ
語を中絶させずにかう語りついけたー
あ
プに
め
●
二
こ かしらせ
なみ わたし 、はい
はい かつ はげ
比の悲しい消息が私の耳に入りました。すると私の心は冷たくなってしまふことか、却って激
ひ わたし ぎ せい
ぐも ぼ
会yI
しく火のやうに怒りに燃え、私を犠牲にしたその不質と裏切りとを高盤に腕き立て明からさまに
いとはり と だ 移さ と のば
472
言ひふらしながら街路へ飛び出すことを、もう〜抑へかねました。けれどもこの取り上せた
い㎞は ミ・ 。 に、 と
ばん は -
*
慣 りはやがて一っの固い決心てせき留められました。それをその晩に県たしましたが、これ
きもの きき もの げ なん のう か さくをとご に
はこの着物を着ることてありました。この着物は私の父の下男、農家て眠します作男の一人い、 カ
わたし を とニ じ ぶん し あは う あ わたし かたま みき
いこe シ -
手に入れました。私はその男に自分の不仕合せを残らず打ち明けて、そして私の敵の居ると聞い
ーど
を ●まち わたし っ い **
たの
-
げ なん わたし だい
て居りました町まて私を連れて行って呉れるやうに頼みました、その下男は私の大それたやり
㎞ わたし けっしん とが わたし みみ げ なん
を諫めて私の決心を各めはしましたもの、私の一 命 になって居るのを見ますと、下男は
かい は
- とも まを わだし あさ てらふくろ なか ふ しん き もの
界の果てまてもお供いたしませうとさう申しました。私は直ぐ艦魔の枕袋の中に姉人の春物を 一
まい とき よう いいく はうせき かい
ね ね し しん や
しづ
枚と、それからまさかの時の用意にと幾らかの賞石やお金を入れました。そして寝静まった深夜
金 つ
うらぎ こし も と しれい げ ん かぎ しんばい とも うち で
に裏切った侍女には知らさずに、例の下男と限りない心配とを伴にして、家から出かけました。
まち さか ち あゆ だ わたし し で かと かへ
そしてその町を差して徒歩て歩き出しました、けれども、私がすてに仕出来させたことは取り返
-
一・ろ し き
しがっかぬまても、せめては シ・フェルナンドーがどんな心てそれを仕出来したかそれを聞かう
おも まち ゆ ねん *やっ ど はさば まみ わたし か はん
と思ひまして、その町へ行きたい一念から丁度翼ても生えたやうにして参りました。私は二日牛
め ざつ をまきら * いま
りやっしん す み ひと た、づ
か、って目指すところへ着きました。そして町に つてからルシンダの雨親の住居を人に譲ねま
き を
ぽ (㎞・%)。、 おも こた **
した。私が訓ねかけた第一番の人が、私の聞かうと思うて居らなんだことまて答へて呉れました。
ひと わたし うまっ をし うへ むすめ こんれ おこ * し ** *ら
いい・
その人は私にその家を教へた上に、その娘の婚濃の席ご起ったといふ、最早やこの市ては町のあ
ひましん はき のぼ み
-
ひと
江 長
らゆる関人たちの噂に上って居る位評判になって居る事件を残らず話して呉れました。その人の
さもとニ
まを に かときい
申しますには ドン・フェルナン ドーとルシンダの婚 の時、ルシンダは「ハイ 」と言うて彼の男
はなよめ うち や には き」ぜっ ちか よ かとほ
しよろ にく
)
シ・
の花嫁になると承諾するかしない内に矢庭に気絶しか、りました。そして花婿が近寄って風を通
をえな もの もんなじ か でき
、“ き。 ド・ 参う
してやらうとその女の着物をあけてやりますと、懐 から女の自筆て書いた手紙が出て来ました。
ご
はなよめ はな よめ
なか わだし -
その中には、私はすてにカルデニオーの花嫁てありますからドン・フェルナンドーの 嫁にはなれ
あき か を いひとったし
ませんと、ちやんと明らかに書いて居りました。カルデニォーと言ふ人は、私に そ
わたしん し また
ひと いば E・
* ● き = ● き C
れた人のいふところては、同じ町て知れ渡った紳士ださうてござります。それに又あの女がドン。
りやっしん したが た ひと はなし
しよえだく た“
フェルナンドーを承諾したのは、貝その雨親に従ふ貸めばかりからちやさうてす。その人の話て
さっ り いう かきつけ
を々な こんれい すじ -
は、つまりその女は婚濃が済めば自殺するといふことや、またさうする理由などを、その書付に
あき しる を をんなき もの %B X㎞
明らかに記して居りましたさうてす。そのことは、その女の着物のどこかに懐剣を隠して持って
み
By、* *
ほ%たう お* き 3
見附かつたのて、いよ〜本常と思はれたさうてございます。これを見てドン・フョル
わ ぶん ば かかる ㎞\ ・ ら 、
シンダが自分を馬鹿にし軽んじ侮つたのちやと思ひ込んて、その女がまだ正気も
みっ くわいけん つり
さ やっしん
いたみ あ
473
の 見付かつた懐剣て突き刺さうと致しました。もし雨親や居合は
y* きへぎ をは - ろはき
474
せた人々がそれを遮ぎらなんだなら、やり終せたてござりませう。それからまた噂によれば、ド
やろ か
ン ってしまひ、そしてルシンダはその翌正まて正気に 返りま
いっん い
は撃質にあの腕のカルデニオーの花嫁てあると雨親に言う
ォーもその姫継の脳に出て胎ったさうてこざいま
魔いて艦載するのを最て、あの人は、その女が自分にし向
ゆ かんが てがみ かのこ
; や
う
なところへ行くといふ考へやを手紙に書き遺して、
じ けん たい ( とごろ ム はさ
『 ㎞。比・ * じ
事件は、あの町てはもう大鍵な評判て、到る虜その噂て
a *ら み しわた
家 にもその町にも見えなくなったといふとが知れ渡った
*}
- き わたし
っんしん -
さ * ㎞
暮れた雨親が 心してしまうたからてこざいます。そんなことを聞いて私の希望は
けつこん を はう よろ仁 し かな
した ン・フェルナンドーが結婚して居らぬ方を喜びました。それは私の悲しみに
ン
斐
*。
ぐ
*
と と
*}。 *A き * 学 批よしこ *
こ北㎞また じ 王
も慰めの戸Hがまだ全くは閉ざれて居らぬと思はれましたし、また神様は多分ドシ・フョルォッ
ミとへ ミミと&
っと ミ』 しえU こ
魂 のこ
する務めをはらせ、キリスト信者としてすべて肉身の“。
「」**
どけ つこん れ
ま
*
い
*
た
とい ことを発へさせようとて、この二腹中の継監にシ。
おも *A
のちやと思ひましたからて ございます。こんなことが残らず私の心に
いのち い なが
いまい -
ド、 * ㎞、、 、ト こ
今ては厩はしいこの生命を生き永らへて行かうといふ遠いかすかな希望に釣
わ みなぐさ
我が身を慰めようとつとめました。
みつ
、ノは 、 ミ ・、
しかし私はドン・フェルナン ドーを見付けることが出来ませなんだのて 何うしてよいか分らず
わたし み う れい だ と し
まち 者 あひだ ある
才 * は、 *A *
に市に居ります間に、布令歩き屋が私を見付けた者には大層なお濃を出すと言うて、私の年齢か
まは を き を
p 眠 e ミ 1
ら着物まて仔細にふれ廻つて居るのを聞きました。そしてまた私が伴れて居ります若者が私を父
いっ だい を き わたし ひやっば
の家から伴れ出したのちやと言はれて居るのを聞きました。私の
わかわだし むね た おもわた
すかはこれても分りますのて、私は胸を断たれる思ひてありました、私とても逃亡しましたから
たれ に い
シ が、 『 ●A ゆ * )』 疑い ● Q
にはシをおとす位ては瀬みますまいが、それても語と逃げたかを言うて貰はねばなりません
いや もの い わたし き わたし
そしてそんなに卑しいつまらぬ者ちやと言ふのてすもの。私はそのふらしを聞きますと、もう私
を げ なん す ●まち
たいらぎ らき * き
に封する忠義の心のぐらついて来て居りましたその下男をつれまして、直ぐその町を去りました。
こ
みっ こは よ わたし れんざん ばんほやし ふかい
そして見付かるのが恐さに、その夜私たちはこの連山のうちの一番林の深いところへ入り込みま
が
っ 、 じ ひと ひう をは
、 〜 % っ)#B *
した。しかし、凶事は園事を招き。「つの不華の終りはとかく更に大きな不華の始めになりがちじ
こ わたし
まなか こと 〜ちら ぎ たの
イ
ィ やとよく 読 にも中しますやうに、私もさういふ事になりました。それまては中々忠義て頼みに
だいじ げ なん さび わたし っ き わたし
* きりゃうい
476
なりました、その大事な下男が、この洪しいところに私を連れて来ますと、私の容貌からと言ふ
いや ご・ろか ひとざとはなこ こ を め は
よりもあれの卑しい心に騙られまして、人里離れた比虜てこそと折りを目がけて、恥もなければ
かみ さま おそわた ご あ 、と わたし - まを さうたう
碑様も恐れずまた私をも侮つて、私に言ひよりました。そして、そのづう〜しい中してに相常
*
を
こたつかく、ど ことば や
ェ・ ぼ
のきつい言葉て私が答へてやりますと、あれは に使うて居った日説きの言葉を正めまして、手
す たま
こいたろそか かマ こ な* たご 二・ろ
能のにしようと致しました。けれども、 心を電り助け給ふに鎌海のない正しい離艦は、私の心
たす くだ ちから すこ を がけ うへ っ お
をば助け下され、このかよわい力てほんの少し骨折ってあれをば崖の上から突き落としました。
うすし ぞん ) おそ
は存じません。それから私は恐れと
-
いくつき わか ま わたし あ ひとり
* ) ● みく * # ば ㎞
幾月になりますか分りません。こう へ参りましてから私は、この連山の一番奥の或る虜て 一人の
げ なん
ひっし かわた) やと たざいまおも わたし しやろたい み まのら
羊飼ひの下男として雇はれました。それから私は只今思はずも私の正鶴を見露はされるやうにな
かみ け か・、 た そ とみ ひっしか
りましたこの髪の毛を隠す貸めに、欧るべくいっも家の外に居るやうにして、ずっとその羊飼ひ
ミ
ョ ミ ミ
人へ > こ 、、
の下男として李容して居りました。しかし察の心配もェりも全く㎞でこさいました、その“
人が犯を射子てはないとシって、先きの予期のゃうな しい心を 〜ゃう。
うこん ば あひ すくい
-
また げ なん
す。そして 悪はいっも魔難な職合の救ひになって呉れるといふてはありませんし、又私が下男
っ お とき こし みじん つ お ばんなう 上
を突き落とした時のやうに、比の主人を突き落として、その煩悩を癒やしてやるやうな 魔や峡間
て ちか わたし ちから ため しゆじん あらそ み に
もすぐ手近にはなかつたものてすから、 私の力を試して主人と争うて見ようよりも、 そこから逃
こ いは まみ かく はう じゃ ふんべつ おもいままを とほふた・
げてまたもや比の岩間に身を隠した方が上分別と思ひました。そこて、今申しました通り、再び
わたし み かく ば しよ さが ゆ そ こと いき なみだ かみさま ふ し あは あは
私はどこか身を匿す場所を探しに行きました。共虜て吐息と涙て碑様へ、この不仕合せを隣れん
くだ ふ し あは のが たす ちから さづくだ じ ぶん おち ど
て下さりませ、この不仕合せから免れる助けと力を授けて下さるか、さもなければ、自分の落度
せい こくない ぐわいこく たね の、し こと ふ し あは もの
の故てもない のに、國内ても外園ても話の種
種となって罵られるやうな事になった不仕合せな者の
あとかた こ さんもゆっ し でき
跡形ものこさずに、比の洪しい山中て私を死 なして下さるやうにとお斬りすることの出来ますゃ
うに。
ッ、
学、
イシ
シ
傘78
こひきずつ われ らき し みづか *〜
はげ く *や多
第二十九章 は鍵に傷けられたる吾等の騎士を、 配ら したる郷しきシより
す〜 いた もち っ と
ド * ●
救ひ出さん貸めに用みられたる滑稽なる手段方法に就いて説く
おたし ふ し あは ほんたうお
『㎞ *> も *A ㎞ * シ・ C ㎞ 〜
き
「皆さんがた、これが私の悲しい不仕合せの本常の御話てございます。あなた方がお聞きなさ
なげ
ためいき め
}
なが なみだ に、つ
ゆき さわ *
った吐息や、敷きや、わたしの眼から流れる涙には、たとひもつと心行くまて既ったとて、無理か
やわ あ はう くだ
ミ
● 肢 区 、
あ に 3 * o き
わたし ふ し あは
無理てなからうか、貴方がたの方て判断して下さいませ。そしてもし貴方がたが私の不仕盆せを
かんがく・ たかなし * な、さむ えき わか
ょう考へて下されましたら、その悲みを癒やすすべはないほどに、慰めても無盆ちやとお分りに
-
みな㎞ ねが み つ
㎞ ) ほ
なりませう。たド皆様がたにお願ひしますのは、追手の者から見付けられる心配や懸念に煩はさ
くこっ ゆ をし いた みなさま なん
れずに幕して行けますところを教へて頂きたいのて、それは習様にはおやさしい何てもないこと
**
や さ
転説ま尽シシ * -
*A 、 残 戊 し
てこさいます。私の雨親は大層私を可愛がってそりますから学 私をやさしく迎へて呉れること
おむ 」
* K 言 まちこト(
きいへ つこ
つにく Jミ
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三トミ A さお
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とは愚びますもの 雨親が私に限っては慰sのないこと 信じて居りましたシ かほ みみ ら
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むも シり% 来永勃 お☆
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と獣ひますと、なまじひそんな肥ひをして雨親の顔を見るょ***
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』 『
はうおも は 浮%
とまらぬ方がましちやと思ふほどに恥しう存じます。』
と
はちあ意も
かちよ かは
- *引く つう
“3、E 、● しミ
女は日を際んだ。彼の女の顔に擁がっ た 色は、その心に威ずる苦痛と恥とを明
誌 パ) &) を)だ) * 駐し *セう 、こ。 * / t ーにこし7たてDr
しかし丁度牧師
手等もその銘々の心の中に彼の女の不幸を欄れみ旦っ驚いた
分数 あ 持も
-』〜 だ とた
女に持ち出さうとしてみた途端に、カルデニォ 1
た きんまん か ひとり むす
ずめ り
女
の金満家のクレナルドーさんの一人 の、容貌よしのドロテァ
ち な まへ きい ひと み はシ は、
の父の名龍を聞き、それを言うた人の見すばらしい風装を見て
〜る き もの きすで の
い か
院驚した。カルデニォーが如何に さ苦しい着物を着てみたかは既に述べたところてある。そこ
なた わたし も、 な こぞん
つ(』
*7 てせう、私の父の名をよう御存じのやうてこざいます
はなし うも きっ * な まへ まを
メメ わだし あは
が? 艦の撃え避ひてなければ、私の不仕合せのお話の中ては父の名前は申しませなんだのてす
が。』
あなた さきほどおっしゃ とほ む ぶん をつとい
ッやっ わたし
『お撃さん、艦こそシがシ健有った通り、あのルシンダが自分の夫ちゃと言ひならしまし こた わたし ふ し あは
ふ し あは をとニ
た、その不低俗 せな男てすよ。』とカルデニォーは答へた、『私がその不仕合せなヵルデニォ「て を亡L 〜 D こらん とほこ あり さま
わだし あなた いま ありさま おな
す。この私こそ、貴女を今の有様にさせたその同じ男の悪事のために、 御覧の通りの比の有様に こと} らし な しゃみき うレな を
は たし は ろ にんげん
きた の
なさ が
ひ
7
ィ 喉り配り、鍵足て、警護を着て、人間の楽しみは 悪く失ひ、それどころか正気まて失って*
わたし かみ お し き へ
N -
㎞ *
4ſNſ)
ます。私はた や碑さまの御心次第てちよいとの間正気に返るだけごす。ドロテアさん、あのドン・
み と いや ご いい き
打
フェルナンドーの悪事を見届け、ルシンダが自らあの男の花嫁ちやと言ふて「ハイ」と言ふのを聞
を わたし あ 名んな ど ふところ で
● むぼ P ま *> 〜 も え
いて居つたのは私てす。彼の女の気絶のお仕舞ひが何うなつたか、またその懐中から出た書付がど
いみ ゆうき も わたし わたし ニ、ろ ど
う言ふことになつたかを、見るだけの勇気を持たなんだのは、この私てす。私の心は一度にあん
だ こら い
㎞ 科 * o* * きい ) * 、*
な湾曲の不運の折撃を購へる非がありませなんだ。それて、もう葉へ切れずにあの家から飛び出
わたし う てがみ わた て とざ -
たの
記。いつ も き * お
して、私の知人に 一通の手紙を渡して、それをルシンダの手に届けて呉れるやうに頼ん て置い
じ ぶん にく こい のちこ こ こ さんちゆっ
* ほ イ、 } ● 望)、& *
て、自分の怨敵のやうに慣らしかった比の生命を比虜て果たさうと決心して、比の山中へやって
き たぶん だし あ わたし と
C 〜』 めい * * P %
泰ました。しかし運爺は、多分私をシに避り合はせるといふ仕合せを私に取っていて呉れる
わたし しゃ っ き と あ まんそく いのち す あ
* や
とて、た や私の正気を取り上げるだけて満足して生命を捨てさせようとはしませなんだ。もし貴
なた わたし しん
いま虐られ % の #% D
のたつた今仰有つたことが本常だとしますと、私はそれを本常と信じますが、また〜紳様は
わだし を あは あと わたし ふたり す、
お* 現Dまっ っ 逸
私たちが思うて居るよりもつと仕合せな結末をこの不幸の後につけようと私たち二人の貸めに蓄
し じ ぶん あか まを わたし
へてござるやらも知れませんからな。ルシンダは、自分て明らさまに申したやうに私のものてす
あ
いつ こん でき あ い
から、ドン・フェルナンドーと結婚は出来ず、またドン・フェルナンドーも貴女のものなのて彼の
おも わたし めい〜 かみさま めい〜 かへ くだ
をんな けつこん でき い ●
女と結婚は出来ぬと言ふことを思へば、私たち銘々のものを碑様が銘々へ返して下さるてあ。っ
のぞ * Q
い を よい を
●
と望むのは無理ちゃありますまいからな。まだどちらも生きて居ってあの世へ行っても脂らねば
し を
“ おも 院 め のぞ
死んても居らんのてすから、そしてこんなことを心やりに思ふのも、何も弱のやうな みやシ
さうざうわき
〜 ㎞ わたし
長き ● *
もない想像から湧いて来たのちやありませんから、どうかお嬢さん、 私もさうする積りなのてす
あなた き %
シ B)、& キ P は ジ ま
から貴女ももっと気を落ちつけて新たに決心をなさって、先き〜もっと仕盆せな運を得つやう
わたし しんし しんしゃ ちか
になさいませよ。私は紳士たりキリスト信者たることにかけて誓ひます、ドン・フェルナンドーが
あなた み み すまを
あなた ゼ) いた わ
o
貴女のものになるのを見るまては、貴女を決してお見捨て申しは致しません またもし私がドン・
と
あ にい ㎞ % 、ド ㎞
ッ“ ルナシドーを説いて貴女に封する義理を認めさすことが出来ませなんだら、その時こそは純
し わたし み -
ば、 ゆ
。ミ お りつ は 認心 小B なたくは はづかした
士たる私の身分が興へ てくれる権利を利用してあの人が貴女に加へた 残
た
辱めの貸めに立派な筋を
はた あまを こ わたし し しん う
C しか まか
㎞ ひき へ
立て、果し合ひを申し込みませう。私自身に受けた非道は、その仕返へしを祀艦にお信せして
こよ ちなだわたし はづかした
* み
いて、比の世にある間私はたド貴女の受られた「辱「めの貸めに身を捧げます。』
ことば おどろ
まを いで たい
ヵルデニォーの言葉はドロラァをすっかり驚かせてしまった。そしてそんな眠し獣にして、
れいい わか かちよ かれ あし せつぶん
どう祀を言ってよいか分らないのて、彼の女は彼の足を接吻しようとした。しかしカルデニオー
ゆる
*
ほくし ほ ふたり こた かんが
㎞んに C ●
* き
はそれを許さなかった。そこて 師補は二人に答へて、カルデニオーの分別ある考へを賞揚した ●
さいし よかれ ら
イSI
じ ぶん
おじ ぶん むら
3 ふたり もの か
い主 正 * ● *
そして最初に彼等二人は自分と一緒に自分の村へ来て、そこて二人の大朋な物を調へ、正っドン・
かう
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お
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ま
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行つた場所を見失つたのて、大盤て彼等を呼んてみたのてある。彼等はサンチョ
い
る 飢がら人のてにえ
死つて
分
つ牛
なか
そみ
婦、
の
中
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幕
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ドゥルシネア *7こ
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キホーテ
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と
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か 親どら師て葉切
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演 し 出で 頼 勝 は
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つく
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ひめ めいれいい か う
ル・トボッ へ来るようにといふ姫の命令てあったと言つたけれど 、艦は ㎞ も%)
し *
の婦人の寵愛を受けるに
た て がら ひと で
" ・ に * こ
たい
足るほどの手柄をした上てなうてはあの美しい人の前には出ない決心てあると答へた、と言ふこ
はな い ゆ
Q -
*
となどを話した。そしてサンチョーの言ふには、もしこのまうで行けば、旦那様はひよつとする
㎞ おろ ばん やす はず だいそうじやな
と、どうしてもならにアならん皇帝様にならっしやることは慰か、その一番なり安い等の大僧正
だん な
㎞ A * 出 * 〜 も * 、 ㎞ )』 ら だ -
㎞ かんが
様にさへならな かれ
*知れぬ、それちゃから、どうか旦那様をあすこから連れ出す工夫を考へて
だ けっ 、こた かれ
*
取田 ) ェ -
は、無理にも連れ出してやるから決して心配するなと答へた。そして彼はカル *
むか いた かれ
し 向
どっ て、ドン・キホーラを癒やす貸めにまたともかくも彼をその故郷へ連
-
こじら くろん はなき
うし
騎る貸めに、自分等の目論てみることを話して聞かせた。するとドロテアは、
をめ め かれ と
し ぶん じゃら ず でき こと かのちよ ほ
こき らミ
幕れた少女」を彼は床屋さんよりも自分の方が上手に出来ませう言った。殊に彼女はその役をシ
いしよら も を また かのちよ
れ
たくさん ぶ」ゆうでん よ
し
や
ら
むを
る
・
ふ
*
《
衣堂 をこ 、に持って居るし、それに又彼女は澤山武勇博を讃んて
又 の
*
れ やう す 科正 し こんど
*A 収
等が武者修業者の情を求める様子は精しく知ってみるのて、今度の計勤を
じっかう ひつえうと だい やろ えん でき い
ま
質行するに必要なことは一獣一割も落度なく、大丈夫演ずることが出来ようと言った。
かううん ら み かた を なに さっそく、し こと
もなく幸運は私等の味方をして居りますから便はともあれ早速化事に
た なぐさ と ぐち ひら わたし も 〜てき みち
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* 取りか、りませう。思ひがけなく貴女にも慰めの戸日が開きかけましたし、私たちの目的にも道
ー 何器 で ま と 常装 士 塾 ?、盛
ご を" あ だ 言・ ー 度e の 品 地* そ
の な る 一 つ 心露 も を て ?。三
き 天窓 3 * 度e た を を 。。。劉霊 競で
C' る そ 葛 * 牽み り 彼数 。 色。 ド
U不 あ し こ し か を。女響 身登 の "
女園。 が て ん か れ、使認 は 分数 Y Z
考茎数 と 常な し い ふ。ま 2。シ *
競 ご 三" 級* ぼ" 運。 彼露 比s 折驚き、高 。
と ぞ 齢 罪。 愛* 女 の 宏 盤 。。続、興。
は 補a 常養 g を や な ?、立。 収* 獄。
競 S 性 淀「 し、最愛 う か 場選派* 、、?
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喜 の 記 熟 で、リ な 2 合。 。 * 懸
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三み 。 ー" を「 議悲愛* い 篤* 人 、 ?
○ "、 "マ 見み じ「 い と、め ら 別。 中。
ラー 一 だ た 人霊 彼数 に し の が"
獲 ミ 豊誌 こ の を 霊 と く 小ー ら
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朝話 里露 た 生還 分。 や い な し や
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あ た 思 。 見み 美盤 ま、や し 殻。
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大諸 こ れ こ ぬ さ は の そ の
ミ ろ な ?。豊撃 監 ま 他蹴れ 精。
コ で の 方。 だ「 非。だ の 等 巧劣
は まへ しゆじん とほ ひろ と、 な
* *
㎞、 * に ㎞
して欲しいといふことちゃ。そしてお前の主人が遠く廣く轟かしたえらい騎士といふ名前を慕う
こ
シ たっ
君はギニア% からはる〜尋ねてござったのちや。』
; ** に *
ひだう
-
あなたさま
・ミて
い おほ
旦那が運好うてその悪者に仕返し、て、その非道を直して、そして貴方様の言はっしやるその大
ちこっう
や ころ なほ 陸つたまばろし
予→
男の畜生野郎を殺してもなさりや尚のことて ござりますわい。全くそいつが 幻、てさへなけりア
わし だんな で あし だいころ わし だんな まぼろし だ や
私の旦那は出曾ひ次第殺しますわい。私の旦那ア 幼「にか つちやアから駄目てござりますて
せんせいご3 あなたさま ひと と ぬが まを あわし だんな だいそうじやっ
なァ。ちゃが先生、シに一っ取りわけてお離ひ明し上げますがの、私の正駆がシ正にな
き
おこしんばい こと す さま
らうといふゃうな気を起さっしやりはせんかと心配しますて、そんな事のないやうに、直ぐ艦こ
シ いあ がたェ す、 くだ
のお姫様と旦那様と婚濃さっしやるやうに貴方様から勧めて下さりませんかい。さうなりや、も -
だんな だいそうじやう くらみ でき ゃす〜 に じ ぶん てんか
う日
口 那は
取 ることァ出来んから、易々と御自分の天下をとらつしやらうし、さうな
- わ わし こと かんが
りァ私の願ひも叶ふのてこざりますからの。私アその事をつく〜考へましたがの、やつばりど
かんが だん な たいじやっ た おも な ぜ
て 艦が大艦
う考へても旦那様が大僧正にならっしやるのア私の貸めになるまいと思ひ すの や、何故ても
わし
* も
こ ほんざん
“ て く
ふ む
私ァ鳩ァ持っとりますから御本山にア不向きてこざりますからの。それに、女房も子個も持つと
4Sa
は こ ほんざん まう * く*
とくべつめん きよ て
ります私ちゃから、もう早ゃ御本山の備け役の勤まる鶴シを手に入れようとしたとて、無駄
ほねをりあ さま わしかたさま さ シにしよ も
な配折てござりますからの。そこて、貴方様、このた このお方様のお名前を承知しと
め
うと
ば
て
州い
㎞
あき だん はや
ー
て
な まへ まを
りませんからお名前を申し上げることが 私の日 那様とを手早く女夫にするに
かぎ
限りますわい。』
ひめ おっしや なぜ こりやっこく
かた
ミ『
は
方
有お
仰
と
ち姫
何の
、
こコミコナ故やるの
とい
にその御領國が ミコミコンちやて、 それ
H
に はほ
ぼく
●Aくくっ
めい
な
名補
お
なが
明にと
』
こは
な
の白る前師
から
ちや
牧と
へ
ま
な
よろ
し
う
が
こうま
さう み
『そりアそれに相違こざりませ
フて ん、』とサンチョー は 答へた、『生れどころから名前や稲跳をつけ
アルカ
、
て
ラ のべ ドローとかウーべダのジュアンとかヴラドリッドのディーゴーなど、名乗って
シ
な
お
また
eし
ひみと
わし
澤やっ
うは
さ
。
の
から
ます
とりはあたり
ギ知っ
王又
女
も
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同
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)
居る人を私
へ
ま
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な と じ ぶん
うにそのお 國の名を取つて自分の名前になされませうてなア。』
つ
ほ
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ぼく
い
つい わたし をから およ かぎ
ご
まへ しゆじん けつこん
はね
あらうと婚人たっ師
て
う
牧さ
と
』
言よ
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『
、
主た
こ結お前
の
に を き ひ じゃも よろこばく
折いれる
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』
。
わい
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シ チョーは非常に喜んだ、牧師 *}
み
、
㎞
かれ しゅじん まうさう
参
*●
-、
シ
また彼が毛人の妄想にかぶれてみるのを見て驚いたのてある。それはサシチョーは
てい 参 きこえ
になると明らかに信じておたからてあった。
あ
●
いま かれ らいまし * にし%, ㎞いまった
を常てがってみた。そして今や彼等はサシチョーを戒めて、お前の主人が皇帝になるのは全くあ
し あ しゆ
ひ おだし ら H、、㎞ H
作a
の人が私等をそれと気附かぬといふことによるのだから、知り合ひの牧師補だとも理髪師とも主
*
● い ふく ばく
じい いい
には言はぬやうにせよと言ひ含めて、ドン・キホーラの居る虜へ案内せよと言った。しかし、牧
-
し ほ かれ らしよ ゆあた ㎞ き
師補もカルデニオーも彼等と一緒に行くには常らないと思った。カルデニォーはドン・キホーラに
およ
こ
㎞ あひだ あらそ だ きづか
# E、ド 、 、いまいまし ぶん で
昨の雌の電ひを眠ひ出させることを気遣ひ、また牧師離はまだ令と云ふ令は自分が出るに及ばぬ
ゆ いく だ
● *
じん ら ふたり
㎞、* * * うに き
のて 申術等三人は徒歩てそろ〜後からつい 行くから、お前さんたちは先きへ行つて下され
をし ばん
い ぼく し ほ P に わば
と言つた。牧師補はドロテアにいろ〜仕草を教へる事を忘れなかった、しかしドロラアは、萬
じ うち かとほや
やシ 3㎞北 ) *
聖は説明衛の悪に書いてある通りに避りますから、シ御安心なさるやうにと云った。
い ミわち ち みいだ とき かれ き
かれ ら
、
彼等は一里牛ばかり行ってから、岩石の荒地にドン・キホーテを見出した。この時はもう彼は着
もの よろひき かみ
物はつけてみたが、まだ鎧は着てみなかった。ドロテアは彼を見て、これがドン・キホーラだとサ
い 、ドは)ェ 。シ、シ) シよQ
鶴
シチョーに言はれると、自分の乗馬に鞭をあてた。長い髭の理髪師は後につ ゃいた。そしてドン・
**
お かのちよ
脂 * けが *ず、 S 歴 % o
キホーテの側に来ると、その家来は螺馬から降りて彼女を助け降さうと近寄った。彼女はひらり
ら あしもとい かのちよ た あが
3 も ㎞、 ●
と躍馬からおりて、ドン・キホーテの足許に行って晩づいた。ドン・キホーラは彼女を起ち上らせ
かのちよ あが いふう もの い たけ いさき
● * た * } )』 、
ようとしたけれども、彼女は立ち上らずに、かう言ふ風に物を言ひかけた、『お 、猛く勇ましき騎
-
ねがき と ごく だ ば しよ
) あ なたこ しんせつ ここう
士さまよ、貴方が御深切御厚意からわたしのお願ひを聞き届けて下さりますまては、この場所か
お あが し* * ねが まを あなた 上 めんもく こ かうめい
ら起き上りは致しません お願ひと申しますのは、貴方の御面目御高名を添へますことて、
こ ひ した ふた なや せうちよ たす あ た
*ん
また比の日の下に二 るべない悩める少女の助けとなることてござります。もし貴方の
つよ ご ぶ nよく あなた な まそ あなた こ かうめい した うみやまへだい こく
弾い御武力が貴方の朽ちぬ名前に添うほどのものならば、貴方の御高名を慕ふて海山隔てた異國
叔
し
は
ほ
は
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さいなん し より
の
災難
から
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、
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せつしやわうだうわ う こく
*
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レよっち っかまっ い
『
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それは承知 化 りました、』とドン・キホーテは言った、『もしそのお頼みが抽者の王道や、王園
* ミとミ
セって ニう )いっき む ここ
こうら ミき
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ミてこ 「す リ AA 、
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や、襲のシでないか。、シ
い区 よろ
引して宣しうございます。』
にい ㎞ 注 * * さ 、シ 、
『それはさういふものに封して損傷にも不利盆にもならぬことてござります、貴方さま、」と悩め
せうちよこた ことき しゆじん み、 そば ** きは ひく こ桑 さ・や
る少女は答へた。そして比の時サンチョー・バンザは主人の耳の側へ寄って、極めて低い撃て町い
と だいりやら 警 なん
* ㎞ へ 院 『 篠 上 \f で さ さ e
た、『貴方様はこのお方のお頼みを聞き届けておやんなさっても大丈夫てござりますよ。そりア何
でか おほをとど びきころ たの *
てもないことて、たや太い大男を一死殺すだけのことてこざいますわい、そしてこの頼みに来と
か
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わうこく
志 ひめ ●
るお方は、これこそエテオピアの大ミコミコン王園の女王様て、ミコミコナ姫君殿下てござりま
すぞい。
む
ド か r ・ * い㎞ ら ) * T 「シ ㎞ * ゃ ㎞
『たとへ如何なるお方てあらうと、抽者は抽者の守る騎士道に迎って、なすべき義務のあるとこ
いた こた
* シ ㎞& ば お C * 、 ㎞
ろと、抽者の本心の命ずるところを致すのちや。』 とドン・キホーテは答へた。そしてその少女に
あが *〜
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む
* * ● さ * * 税 、 『 * 『 に% こ *
向き直つて、言つた、『どうぞ、美しい姫君、お起ち上り下されませ、お頼みのことはお聞き容れ
まを
申しませうほどに。』
わたし こ
* *
しよちよ
、 シ あ %溶か
『それてはお言葉にあまへまして、』と虜女は言った、『寛大無量の貴方様に、すぐさま私の御案内
%# 遅% 9Q 、 ) 、
致し すところへ御一緒に来て頂きたう存じます そして又貴方様が、天地の抗に背いてわたし
くだ ぼけ
む に ) う
の王園を横領しましたあの謀反人に私の仇を打つて下さるまては、どのやうな冒険にも探索にも
お と やくそくくだ ねが いた
489
御取りか、りなさらぬと約束して下さるやうにお願ひ致します。』
重ホーテ
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そ申
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、
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そども
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ところ
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思
と
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、
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快
も
堪
に
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。
だ
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忍
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ひ
疑
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る
う
事
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キ乗せ
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自、
は
乗師
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馬
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。
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ホーテ
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シチ つに
立か
も
彼
見
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、
彼
て
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添
手
雨
馬
隠
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り
女 しあホーテ
。
そた
や
聞最早
そ頼み
、
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應
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して
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比
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少
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とも
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あに
思
と
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こと
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あ
た
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威
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ししみ
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今
、
主
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自分
深
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492
進む た も て 分数 ニ 等。行勢 た こ し け
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ご 彼常陸さて 下 1 目盤 元、ル な ど せ
み→ 等 に も、着s の。論” 緒 デ 考露 ん ん
行了勢 ら、は。先* 、" と、醤。 見み に = へ な ぞ
か; て 乗露 き わ ズ を、を な オ に に い
あ 馬ば へ れ ボ 勇* 果は れ ] 。 黒議 !
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かン 愛露 リ。み 晃堂 に ぶ、法輩 が、細* 霧 片数 き
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豊要塞 や 享# な % 。。。。。、“ 繋。 旅素 色霧 を
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連 総 く、す こ 1 胴雲 分校 極 。 る て の
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難競 見* も
儀ぎ せ 小
*_ご な と す は「 着s 箱空 工* 有数 は う さ
リ手にない 一 ま 今なせ あ丁 夫勢 様輩 す * い
忠キ や 行勢 せ ま 「 市弦 に を つ は の
り玉 - う に。た で 其* か 富と 愛空 か て も
委「ー な、先器 の と の。ら。A ら 塾。ま 私
空ニ 刑。 ん で 打う 上2 鉄器 で ず 器 蛮。微
ー 棘* じ い つ に を の 見み れ 私も 出で
窪 や、で、姿蒸 て、黒鏡 取。た で 嘉。器。業。
たミ 駿 闘選 を 愛常 "、 教リ る 獲。 便魔 数
そ と 導第 髪” 2 基礎 帯* 蝶 ー 燃 を
し し い 念 へ て 着s し 補n が ? 濫。ほ
そ 箇* 出* 急。ぶ。劉。て、は 。 ろ 悪* 議。
ー 所 る 間盛 彼常 興盤 " * ど : 農“ 恋
ぬ ン を こ に 自競 へ 手ま 間* う 露 澄。
ー、突" と 二。ら。だ 早。 も し #。や 学
Jど 立 ジ 。 行営 鏡数 の な 意 歩3 ろ 。
* き の に て カ 《 比こ み ぞ 、
*
う 出* 者。 瞬。 下 ル 自e ó 績で ! さ
ア て 来* ど し 自6 デ 分。 一 け = う
し さい しら だ 、 、シ
お* だい ふう 。
も思ひ出せないと言ふ風に、まじ〜と仔細に検べ出した。稲暫し彼を見詰めてから、雨腕をひ
し あは
か 松う いそ に 、、 * B ㎞ *
ろげてつか〜と彼れの方へ急いて、盤高く叫んだ、『あ、これは何と仕合せな逆近てせう 武道
ミ㎞ び %、『 銭)シ、シ )は民、シ)
の飽鑑、わが 設友ラ・マンチアのドン・キホーテ殿、士道の精華、悩める者の杖柱、武者修業の精
ひだり あし だ
ずみ いかれ じ ぶん りやゃうで こま
翻!』そしてさう言ひながら彼は自分の雨腕に、ドン・キホーラの左の脚を抱き込んだ。ドッキ かれ つひ
み し ひとこと ば ふ ●ま びつくり みっ *>
ホーテはこの見識らぬ人の言葉や振る舞ひに陀驚して、つく〜と彼を見詰めたが、遂にそれと
き ところ ひと あ ひじやっ おどろ ゆう* お
参っ
気が附いたのて、こんな虜てこの人に逢ふことを非常に驚いて、そして慌て、馬から降りょうと せん
ばく し ほ ゆるい
した。しかし般師補はどうしてもそれを許さなかったのて、ドン・キホーラは言った、『これは先 こ
つしや ば じゃな を もったい あなた か
かたち
せ お ゆるせ
くだ
盤、どうか御船し下され、艦船が撃上に居って初聴なくもシのゃうなおん方を徒歩てお立たせ
残まを はふ
申すといふ法はござりませんわい。』
ゆる まを ば 、し ほ い せんだい み、 そう だい にらき だいばう
『いえ、それはどうあつてもお許し申しません、』と牧師補は言った、『前代未曾有の大功路、大日
けん ば じゃな と あなた ば じやっと ざ ひんそう
険は馬上てこそ途げられるのてすから、貴方は馬上にお止まりなさらねばなりません、貧僧っれ
わたし あなた っ かた〜 ら ば ご ふ しよう はいしゃくでき ぶん まあ
の私は、貴方に従いてござるこの方々の購馬をば、もし御不承なくば、拝借出来れば十分間に合
な
る
* わたし しゆん め - あな だか
ひませう。それても私は駿馬べガサスか、或ひはかの名高いムーア人ムザラクーといふのは今
ムザ
にち いた ほどとほおほをか **
* ダ の } ュ き
●、
紛 田に至るまて大コムプラタムシ㎞から程遠からぬズレマ大丘に魔術て縛られて居りますが
ゆう し の しゅよう ゆよ ぐん ば う #,が
494
こ ち いた
「あの勇士を乗せた斑騒や軍馬にても、打ち勝つたやうな心地が致しませう。』
**s せんせい なん こば まを こた
こ
「いゃ、先生、それ位のこと何てお拒み申しませう』とドン・キホーテは答へた、『そして、これは
&めぎみ たい、 ご・ろ よろに けらい めいけ らい のみ ら ば あなた
比の姫君が私に封するお心やりから、喜んてその家来に命ぜられ、家来の乗って居る懸騎をシ
ようだ おもら
が、 で ば けらい あなた 、うしろ の
へお用立てられること、思ひます、また跳馬さへ我慢が出来ますれば家来も貴方の背後へ乗れま
せう。』
だいちやらぶ ひめぎみ い ●まを わたし けらい
『さゃう、大丈夫てこざいませう。」と姫君は言った、『そしてまた、眼すまてもなく、私の家恋は
れい ぎ あつ もの ぜんりやら しんじゃ
なか〜祀儀の厚い者てこざりまして、またなか〜善良なキリスト信者てござりますから、と
けうくわい か たのもの ある まを いた ハたしい さ
ても教倉のお方を、乗り物のあるのに、お歩かせ申しは致しませんから、私が言ひつけずとも左
やういた
様致しませう。』
まったとほり はつ し いす さま げ ば はふし ほす ばく し
全くその通りて、」と理 師は言った。そして直ぐ様下馬して、その鞍を牧師補に勧めた。牧師
ほおほす・ ま うり はつ し うしろ の
補は多く勧められるのを待たずしてそれを受けた。しかし理髪師がその背後へ乗らうとしてみた
とき うんわる ら ば たまノ〜ちん かちん か うま なら
時、
ら は
連悪く。その騒馬は偶々賃貸しものてあったのて、賃貸しはどれも〜ぼろ属てある奮ひて、
。とあし
●
か おやかた あた
職馬は後 シ、 ㎞、 *A
をあげてひん、〜と二っほど空を蹴った。それが若しもニコラス親方の腕か頭かに盤
かれ さが たち こく た
つたことなら、 はドシ・キホーテ控しの旅を地菊の艦としたことてあったらう それは 託 -
際危
ァ そして多 〜 何入したがむ ダレ
おほ “7 て指のないのこむ り、自分の鶴がむ
ッッシが落ちりたのに、シ
手デ 。のに気がつくと、
(と、彼はどう ょ*気がうかずに町
て顔を厳ひ、 そして p 移
地べ する
こも出来ない あ わ
かほ 川き折られたと ノ
**
。やのて、た ャ蹴てい 耐
* ひげ あき もう た 、ドン・キホーテょシ げ 、り
の顔から、
ヵら、その一束の髭 が聴
-
か
-
タ」
み dけど
* 「プは落馬したシ
されたのを見て叫んだ、『はてまア何うした野
ちや、これこそ一大奇議ちゃ わ い! ●
わざと明り落してもしたやうに、あの顔から鶴が蹴盤され
ひ
て引きちぎられたとは何うちや。』
ひげ * と
はく し ほし ぶん いま み やぶき けん み
はB・ も
*
牧師補は自分の計書が全にも見破られさうな危険を見て、やにはにその髭を捜み捕って、それ
かれ かほ じ ぶん
㎞㎞、・・ )* に g ) に拡 c
を持って急いて、爾も哺きつ、横たはつてみるニコラス親方の側へ寄った。そして彼の顔を自分
よ 詳た くつつ うへ なに き・や いま
むなもと ひげ
上 沿 * C
の胴元へ引き寄せて、瞬く際に髭を腰附け、その上に何かぶっ〜と眠いた。そして、 それは今
みんな わか ひげ くつつ た い ひげ
Nばら B ●
に髭に分らうが、撃を腰附ける貸めの特別の呪文てあると言った。そして彼は髭をっけてしまふ
ひげ とほ み
に派 # けらいしゆりつば に
とすぐその側を離れた。するとこの家来衆は立派な髭を生やしてそッくり前の通りに見えた。そ
ぼく し ほ むか とき た じゆもん をし
み ひじやら おどろ
*
れを見てドン・キホーテは非常に驚いて、牧師補に向って、まさかの時の貸めにその呪文を教へて
つい じやっ かうのうちが おも けだ
** たの ひげ
呉れと頼んだ。それは髭を附ける以上に効能があるに違ひないと思はれたからてある。蓋しその
ひげ ひ かなや ちぎ 、
*れ - あとし、 に い * ト rい 、
5
ひ 髭の引き摺られた跡の肉は必ず引き裂かれ千切られてをるに相違ない、そしてそれを癒やすこと
406
お
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そしてそこから、貴様はカルタゲナへの路をお取りになりまして、あすこからは中和次第に艦
で でき お ㎞
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出をなさることが出来まする。そしてもし風が追ひ手て瀬がなだらかに穏かてこざりますなら、 *〜
路ち 見み
たいてい ねん だいこ すみ まを
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大抵九年とはか、らずにメオナの大湖水ーと申しますのはメォタイデスのことてすがー
イ
つ あなた くに はま べ にも うへ で た
えるところへお着きなされます。あそこからは貴女さまのお國の濱漫まては百日の上は出ぬ
てござります。』
まちが かのちよい わたし くに た
㎞ - #: * *
『まア、貴方様は間違へてお出てなさいます、』と彼女は言つた、『私が國を立ちましてからまだ二
ねん た を -
てんこう ぶ あ ひかう よ
。* *>・㎞
年とは経つて居りません。そして天候の具合も一向好くはございませなんだが、それても私はお
した まを かた お めすなは
慕ひ申してをりました方にこうて御目にか、つてをります。それは即ちラ・マンチァ のドン・キホ
とのさま こ かうめい ふ すみ、 い
-
さ も ぼら
ーテの殿様の ことて、その御高名は私がこのスペインの土地を踏みますと直ぐもう耳に入りまし
- わたし かたさが まを かた お め わたし まを た
たのて、それて私はどうてもそのお方をお捜し申して、その方に御目にか、り、私の申し立ての
た“ まみ
・・妊 に、 い ほ かい、
正しい ことを天下に敵なき御武力に絶つ て誇して頂かうとて参りまして ございます。』
たくさん うへ こ ㎞ こむ
よう
%
さ
『もう澤山てござります、この上御賞讃は御無用になされませ。』とドン・キホーテはその言葉を
い へつらにく
ゆ 、いま お ら
小 * 、シ ● ㎞ ●
聞いて言つた、『抽者はあらゆる護ひを憎みます。またたとひ貴女の今の御言葉は諫ひてないにせ
-
ことば せっしや み、 ひざ ひめぎみ せつしやうで ちから
ド * おェ い -
* い *『『』 *き
%
ガせ よ、それらしい言葉は抽者の清浄な耳に忌まはしう響きます。姫君よ、抽者はた ゃ、この腕が力
かぎ
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公秀 居を
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- ●
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牧野 御s つ
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驚数 先* 女盤 を
師と奉繋 て
りませうと心りますまいと、その有ち得る限りのものを傾け霊して死に至るまても貴
とき こと
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* まを きく * *
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厩げますと戦しませう。それはその時が来てからの事として、只今のところ、私は
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ド っ ピ) こ、
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たいのてこざいますが、一鶴先生はこんな虜へ只濁り、供*伴れずに
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ても 腹それと謎じ撃魔あたりて、或る非常な勇壮な男の貸めに警護長ゃ数人
- うたか
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㎞ こ 2 、 * シシ)試㎞ 、、 * 、、お伊おみ か い
を失うてみたのか、その船懲役どもと同様の悪窯か、さうてなければ 競、を説の群へ 入れ、狐を
-
も さう み
にはとり なかい はい い にんじゃ っ
* さ ㎞& だ
鶏 の中へ入れ、また離を蜜の中へ入れるやうな人情も良心も有たぬ男てあったに相違ありませ
中
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めい
せい ぎくんしゆきみ
-
をとこわうさまこ
ん
髪
。その男は王様の御命令に反むいたのちやから、正義をなみして、わが王たり君主たる君に反
をと
e よ、 経) う監) * 、㎞
むいたことになりますな。その男は、王様のお船の足を奪ひとつて、そして今まて長い間事もな
し ぶん にくしん とく
3 シミ * 移に た ひ 、
離撃救瀬組盆
かつた「碑聖救済組合」を騒がせて、そしてつまり自分の肉身には何一つ得をせずに 魂 を亡ぼす
㎞ p シ>) 誌技 * }-●o*
やうなことをしてかしたのてすなア 』サンチョーは既に牧師補や理髪 師にその船懲役人の事件は
はな こと
㎞) ● C % ぶ歴 、 ㎞: ㎞ 、 ク
話してみたのてある。彼の主人がこれには美事に成功してみたのて、彼れも鼻が高かったのてあ
と た たい なん
ほくし は こ
る。そこて牧師補は、そのことを取り立て、ほのめかして、ドン・キホーラがそれに獣
放 結構
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人は
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はー。) * さ t*} Aト 、 ● ;
あれ等が常然受くべき刑罰を受けさせることを好まなかった人をばお慈悲を
ぼく し ほ い
うに。』と牧師補は言つた。
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500
の ほか
シg、 %は、
第三十章 は美しきドロテアの述べたる演説、及びその他さま〜の倫快
おもしろ ことがら と
に面白き事柄を説く。
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E ほ い をは をは うち い
*
は 必せいぎ㎞
艦離郡が書ひ総ったか総らぬ雨に、サンチ・ーは書った、「そんならほんとに、先生 、それを生
かんか
で
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われ 、だん
出かしたのア私の旦那様てござりますぞい。そして私も旦那様へ前以ってよう考へなされませ、
ら み めい〜 とが お くみこっ はなつみ
あいつ等は皆んな銘々てんての各て護送られて居るのちやから、あいつ等を放してやっちゃ罪に
いいさまを
なりますと言うて、お諫め申さなんだことちやござりませんぞい。』
-
あ はう きい
、 ) い はの *
『阿呆め!』とドン・キホーテはこれを聞いて言った、『天下の大道てあ、言ふ風に護送され、あ、
なや しいた
ふう
* ● B p 、・ い・に ・ 、院ない、
いふ風にさいなまれてをる者に曾へば、その悩まされ鎖に撃がれ虐げられて居る者が何人てあら
めい〜 ふ し あは だ
めい〜 ざいくわた -
● *
うとも、また銘々の罪科の貸めてあらうと、銘々の不仕合せからてあらうと、それを一々診義立
おしゃしうげふしゃ しこ し む
口
てするのは武者修業者の住 てもなければ
シ っみみ たャ **
らい あくた
どの
な悪窯同様に嘘を吐く奴ちや。 さういふ奴にはこの細て十%
うに
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こと し かぶと
い
彼電 尿生 は
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その事を知らせてやらうわい。』さう言ひながら、彼は う鑑を踏みしめ、その兜をしッかと柳へ
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例い
かなだらひな もよ えきにん
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けだ かれ しだが かふと
の
の金撃を、かの艦懲役人どもにしてやら
る
た。蓋し、彼に従へばマムブリノーの兜てあ
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運
シ)科㎞)お さ 、シり に金
ビ
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る
れた損所の修緒の出来るまて、鞍の前輪に吊 連んてみたのてあった。
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ぬ め くわいてわつ まつだ きやっ き 浅 いしつみ
今:
は
て
て
し
そ
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ドロテアは、抜け目がなくて快 はもう全くドン・キホーテの狂気の性質も曾
とく い ぐわい ひ と *} み かれ わかき
得し、サンチョー以外の人々は皆な彼をおもちやにしてをるのだといふとも分って来たのて、彼
み ひと おく だ わたし お
ふんがい バ 、『 ドュ ㎞ ゆ ㎞、 シ *
の憶概するのを見て、人には後れて居ず日を出した、『騎士様、貴方が私へ御約束なさいましたお
くだ また お やくそく ペっ ことがら なんて だ
ねが おば
願ひのことをよう豊えてみて下されませ。それに又その御約束によって別の事柄には何にも手出
こ
かなら かたま も くだき \っ e
しはなさらぬといふことも、必ず堅く守って下されませ。まア〜気をお静めなさいませ。比の
あなたさまで よ
ちよろえきにん と
さ%㎞
50I
シ艦が、もしもあの艦シ人を響き艇ってやったのは天下に敵なき 方様のお腕に依ってちゃ
自然の怒りを抑へませう。そして御約束を果たすまては、静かに穏やかにして参りませう。しか
と が な彼女
ど様
聞ば
かお
』
。
まし
カ下さい
、
否
や
ふ
言
はルデニォー
『
た
へ
答
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ア うぞうきらい ざロテアらり
なご
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ドませ
と
』
ば
。
た
へ
答
は 誰
よすに
そば
、
はのか
承
存を
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の
ます
』
。 怨たりもうきみ比
仕返しやじりれい 貴女
れ が
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霧
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鶴
一
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* 蔑りれなるろ ば
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塞
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『それはもう んてお答へ致します。いろ〜の不運不華の語をお聞きなさるのが御退艦てさ
り はっし
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才
頓
は
と
師
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が
作ドロテア
そあ物語
聞うか
を
、
て
たがっ
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んなきれらる シ 、 た のそた
姫君
退
〜
なか
は
どころ
ド
と
『
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キざり
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言
ドが
、
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ホーテ
れは
ロテ
屈
ご
ン
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しま
だ
(けかた
ら
ん
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貴ホーテ
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獣
、
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と
』
う
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キ居り
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言
こ
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抽
『
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た
来
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起
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て
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かう
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どど
まようち
く
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う
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だ こ
くだ そ師しき髭たりう
も『
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相違
それに
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引私
も
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り
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きっ
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か
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とこと
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よろ
とん さい
ら
店
せを
い
や
しきつ
ひみさ
ちうげく
こた
いた
ものがたり た
こ
わし
ひ
ふうき
つく
はなし
ふかう
だ
しづや
ぼく
むし
ま *
い
のた
も
の
性
いふ
どう
ま
、 か に
か
まみ
き
こ たいくつ
師前】し
補] ほ
す そば みよき おな ゃうかれ しゅじん おと
その直ぐ側に身を寄せて来た。そしてサンチョーも同じ様にした、といふのは、彼も主人に劣ら
みちよ ひか ちよ な うへ み こ、ち みす せき
ず彼の女に引きつけられてみたからてある。そこて彼の女は鞍の上に居心地よく身を据る て、豚
ぼらむ ほか まへ じ たく かんが すき ひじやら きがる てう し つぎ はし
挑やその他の前仕度て考へる隙をこしらへてから、非常に気軽な調子て次のやうに始めた
こ こ **
みなさま まだいまを あ わたし な まへ
『皆様がた、先づ第一 に申し上げたいのは私の名前てござりますが、それはー』と比虜まて来
かのちよ さばく し ほ あた じ ふん な まへ わす ちよっと
ると、彼女は先きに牧師補が興へた自分の名前を忘れてしまつてみたのて、一寸つかえた。しか
ばく し ほ ゆ つまみ かのぶ は いけ で、も いいひめぎはい あ は
し牧師補はその行き詰つたのを見て、彼女の助太刀をして言つた、「姫君、貴女様が不仕合せのお
ものがだp お ニ・ろ みだ さわ ・ こ む り ● なぜ まを
語をなさるとて、御心の蹴れ騒ぐといふとは、そりや御無理もござりません。何故と申します
なや た じ ぶん な まへ わす くらみ き おく うば さ
に、そのやうな悩みの貸めには、自分の名前すらも忘れる位に記憶を奪ひ去られるといふとは、
え が あなたきま ためし も た 、いま こ し しん だいわうこくせいとう
得てあり勝ちのことてすから、貴女様もその例に波れず、只今御自身がミコミコン大王園の正統 -
お よっぎ ひめ おっしや わす し をり
の御世嗣ミコミコナ姫と仰有ることをお忘れになったのてござりますよ。そこてこれを技折にし
あなたさま わたし はな くだ かなし こ き おく のこ おも だ
て、もう貴女様は私たちへ お話し下さらうといふ悲しい御記憶を残らずお思ひ出しなさることが
でき
出来ませう。』
とほ ひめ こうへ べつ なん こ し なん い
* * 移
『その通りてこざります、』と姫は言つた、『けれどもう比の上は別に何の御指南も要ら ぬ と存じ
わたご もの う
しんしつたn ぶ B をさ むす わたし ち・
óび3
ます。私はその眞質の物 語を無事に納め結びませう、そしてそれはかうてござりますー私の父
ぎみ ものと わう ご ひと い しゅつ ずみぶんたつ
óOf
*
君は、物知りのティナクリオ王と呼ばれまして、人の請ふ魔術といふものには随分達してをられ
じ ぶん にはつ Qたし は、ぎみ ちよわう を じ ぶん
ました。そこて自分の術によつて、私の母君が、それはジャラミラ女王と申されましたが、自分
さだ な あと お まし ぶん こ よさ
に先き立つて亡くなるとや、またその後を追うて間もなく自分も比の世を去られるとや、それか
わだし ち、 ば・ みなし このこし ち、ぎみ まを
らこの私が父も母もない孤児となって遺ることなどを知られました。しかし父君の申されますに
たい しぶん くる かなわうこく となあ を
は、それだけのことならば大して自分を苦しめも悲しませもせぬが、わが王國に隣り合うて居る
-
おほ しま やろしゆ しか がほ だい きよしん き が、 まを
大きな島の領主の、感 め顔のパンダフィ ランドーといふ大巨人のことが気懸り ちやと申しまし
きよしん な ま( っ ふため あた ま へ まっ す
た その巨人にそんな名前の付きましたわけは、その二つの眼は常り前に眞直ぐについてをる
やぶにら よこにら *つだ み もの おそ なび
のに、いつも厳呪みのやうに横呪みするからて、それは全く、その見る者を恐れ標えさすために ●
あくしん いた きよしん わたし みなし こ しかならい ぐんぜい
わざと悪心からさう致すのてござりますーこの巨人は、私が孤児になったと知れば必ず大軍勢
ひき わたし くにせ あら わたし み せうそんひと のこみ わたし もの うば と
%、
を率ひて私の國を攻め荒し、私の身を隠すべき小村一 つも残さずに、皆んな私の物を奪ひ取るて
も わだし す、 をとど けっこん すべ こ めっばう ふかう の でき
あらう。しかし若し私が進んてその男と結婚すれば、凡て比の滅亡や不幸は脱がれることが出来
ち、ぎみ し ち・きみかんが かぎ
るといふことを、父君は知ってをられたのてこざります。さりとて、父君の考へられました限り
おだし っ あ けっこん しよう ち けつ おも を
ては、私がそんな釣り合はぬ結婚を承知しようなど、は決して思うては居られませなんだ。そし
このこと っ つだ ち・きみ せんけん あた 、 こいろ きよしん い か
て比事に就いては全く父君の先見が常つてをりました。私の心には、その巨人てあらうと如何に
けつこん ご・% うを
て あらうとも、結婚することなどは心に浮びもしま
ち ち し こ 〜
を に
き -
● ゃ>
た父の申しましたことはー父の死後に、パンダフィランドーがわが國
わか ま かま ミはだ み まねく
残・ - *> * しい シ
が分れば、それを待ち構へて防がうなど、企てぬがよい、さうすれば身の破滅を招くてあらうか
のが
った S ㎞ 、“㎞、
ら、それよりも、もし私が死を免れ忠良な臣民の撃殺しになるのを免れようと望むなら、悪く
な せ まを
くに きよしん あ わたい >)ェ
ご ざ ました。何故と申しますと、あの巨人の悪魔
國をあの巨人に明け渡すがよいと言ふことてい
み ふせ ちから ●まを わたし すぐ
いきば てき たい ●
か
のやうな勢ひに敵封しては、とても身を防ぐ力 はないからと申すのてございます。それて私は直
い
わた ひとり
さまいくにん ともびか よも 逸り に にK い *
様幾人かの供人を供なうて、スペインへ渡れば、折柄スペイン國中に武名を轟かしてござる一人
ば
ヘふ
**
うん すま
えを
むしやしゆげふしゃ で あ ひと ノハ
の武者修業者に出逢うて、その人によってわが不運の助けを得るてあらうと申しました。そして
かた お な わたし おば ちが
*
その方の御名はー私の豊え違ひがござりませんなら たしかドン・アゾーテとかドン・ジゾーラ
まを まを
とか申されるてあらうと、申しました。』
ひめさま
- い
プマ
*
ツ
『お姫様、そりや 「ドン・キホーテ」 と言はッしやれたに違ひ 」ざりませんぞい。』とサンチョー
-
、 、 ド、、 、シ) 「:『
はそれを聞いて言つた、『またの名は夏ひ顔の騎士てござります。』
き
い 「:、 い、 がほ
『あ、さうちや』とドロテアは言った、「それからまた、「その騎士は背が高くて疫せ顔ちゃ」、
毛け
ひだり かたした みぎがは こわ げ みい
を
駅
の
の
や
の
あ
\。
は
狼
剛
505
る
な
フ
り
それから「その騎士の左の居下の右側か、そのあた
違ひはござりません。黒想がありさへしますれば、何虜にありませうとも、 同じ身鶴のことてす
ちが
それ
、
から まれにたっらりし
か
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は
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キホーテ 』
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わたし さま まか いた あは ㎞、 Pき
こ -
私もドン・キホーテ様にお任せ致しましたのて仕合せをいたしました。この騎士様こそは、そのお
へ
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ゆわた
、
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、
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わたし *ち ・ ま* かた わたし じゃっりく
せ
しく私の父の申しました方てこざいますからてす。私がォスナに上陸するか ぬ うちに、もうこ
か き かた わたし さが まみ かたす
《 たこ ㎞ * 『
のお方のお手柄話を聞きまして このお方こそはる〜私の捜しに参りましたその方ちやと直ぐ
おも あた ミらや
、
“ぷ いト : ●
様心に思ひ常りました位てござりました。』
あばた じやっりく
ひめぎみ - ダ
* ㎞
『ちやが、姫君、貴女はオスナにどうして上陸なされましたのちや、あそこは港てもこざりま
*A *** * い
-
たづ
せんのに? 』とドン・キホーテは訳ねた。
し ほ こた とい ひめぎみ おつ
き p * * ト *『
しかし牧師補はドロテアには答へさせないて、それを引き取って言った、『姫君の仰しやるのは
じやうりく のち はしあなたさま らはさ
*
っまり、マラガに上陰せられて後、オスナて初めてシの噂をお聞きになったと言ふことなん
てす。』
もやっ ど まを い
浮ん ●
『丁度わたしもさう申さうと存じて居りましたのてす。』とドロテアは言った。
も* ろん はなっ くだ はふれ ほ い
● ひい * e *
『初論さうてありませう。さてどうか貴女様のお話しをお績け下さいませんか?」と牧師補は言
つた。
っ くは もっさ
いさま わたし
*}
『もう別に附け加へることもござりません。』とドロテアは言った、『光も、私がドン・キホーラ様
さか だ ひじ
50S
P 、 ちやろ ど こ
㎞、 ざ% は *
を捜し出しましたことは非常な仕合せてござりまして、それは丁度もうはや自分て
あるじ
領土の女王
㎞ くらお なぜ まを かたこ
てい% f
となり主となったゃうに思はれる位てこざります。何故と申しますと、このお方は御㎞に、離
りつぶ く わたし ねが こい
きこ くだ わたし あんないいた *
立腹さへなく、私の願ひをお聞き容れ下さつて、 私の御案内致しますところへお出てになり、そ
しか づら ち た むかう ころり
してあの盛め面のパンダフィランドーに直き〜に立ち配うて、あいっを拒ち殺し、あいつが理
ふ じん わうりやる もの わたし へ
2
くだ
し
とか こと のこ た
不書にも横領してをります物を私に取り返して下さるからてこざります。この事は鍵らず、磁
ち き もの し よ げんかなら み かん はず
の父が「物知りのラィナクリォーが預言した とてこざいますから、必ず避概なくさうなる鮮
て
*ら
ここ まを わたし
こざります、それにまた父はカルデア語かそれともギリシア語の(と申しますのは、税にはそん
も し よ
かもの うきら
ょ げんいた を こよ、げん
な文字が譲めませんのて)書き物の中てちやんとかう預言致して居りますーもしや喉の乗認さ
き し きよしん き
*A
、、 シ は * & ㎞、 す
㎞
れてをる騎士がその巨人の脳膜を切った後て、私と結婚することを喜ばれるならば、私は直ぐ艦
ちうちよ かた せいさい わたし み こく か
ともさ A まを
騎籍なくその方の正妻となって、そして私の身と共に隣家をも捧げねばならんと眠すのてこざり
ます。』
きい
き
*
これを聞いてドン・キホーラは言った、『おい、サンチョー、さアお齢は便と眠ふぞ あれ酷い
せつしやまへい
●
こと わし ら をさくに めと シ
1 ●
たか?地者がお前にさう言はなんだ事かい?私等はもう治めるに園あり、髪るに如ありてははな * } ふん
か?』
しんじっせいこん とほ さま の どぶえ ひき みゃ
『寛賞誓言の通りてこざりますよ。さうしてそのパンダヒラドー様の脳膜笛引き切ってから夫
うと いや もの ば かこつちやっ なん きりやう
婦になるのを嫌がる者ア馬鹿の骨頂てござりませうよ!それに、このお姫様ア何ちう容貌よしち
わし ね どこ のみ のこ いやっ い
*A 、 e
や!あ、私の寝床の番が残らずかう言ふ奴ちやつたらえ、がなア!』 とサンチョーは言った。そ
なしき うれ やうす そら と あが す
してさういひ往 ら頻りに嫡しくてたまらぬといふ様子をして二つ三っ空へ跳ひ上った。それが済
願 島事 前素
はし いふ ば おもがひつか ひと ま じ ぶん
シ、 * * かち 、
むと走つて行つてドロテアの騒馬の面勤を掴んて引き止め、その前に晩 づいて、彼の女が自分の
競 吻ん
によわう をんなしゆじん しおし て せつ
ぶ ね けんぶつにんちゆっ なんびと
女王たりまた女主人たる印にその 手 を接吻させて呉れるやうにと願っ たに。見物人中の 何人が、こ
しゆ じん きやっ き *
な〜 ちよく み わら でき て あた
の毛人の狙気と家 来 の愚直を見て笑ひを禁ずる ことが出来たらう?そこてドロテアは手を興へ
エJ
・そこてド
へ
-
こくない だいみやう
か
ゆる じ ぶん くに と をさじ せっ **
て、そして祀のお 許 して自分の園を取り返して治める時節が来れば、彼を基の園内の大名にして -
やくそくみ な もの こと ばれいい
やると約束した。 築はせるやう な言葉てお濃を言
これに獣してサンチョーは、またもや皆の者を笑はせる
た。
みなさま わたし ものがたり っマ まを のこ
『皆様がた、これが私の物語てこざり ます、』とドロテアは績けた、『た ド申し残してをります
わたし くに レゆっばっ とき ともな まみ -
じゆっしゃ みん のこちやなど みなと み だ とき
のはー私が國を出発します時伴うて参りました従者は皆な残らず、丁度港が見え出す時になっ
で あおほあらした おばい のここ ひげ りつ は けらい
てから出逢うた大暴風の貸めに溺れてしまひまして、生き残つてをるのは比の髭の立派な家来だ
き せき わたし こ もの めい〜いた まい すがき し
509
けてござります。そして奇填のやうに私と比の者とが銘々板一枚に絶つて岸につきました。また
ら とほ き せき
570
頁
れは致しません、そこて先きにシへ御紛業しました艇を めて確証いたします・シの
きうてき せ かい
*
い は
*
ウ
とも
㎞* ● ● これ は かみ に じよりよく わし
ろしい仇敵に出逢ひますまては、世界の果てまても御一緒にお供して祀の御勝方と私の武がの おこ へ まを
シナこ * * ㎞ あいB わし ん
助けによりまして、そいっの促れる首をこのー名剣とは敢て申しません、私の剣はあのギネ
ぬす くち うち い あと つ
● 〜
ス・デ・パサモシラに盗まれましたから(これだけは日の中て言った、そして後を継けた)
さき
の剣の切先にかけて斬りまして、そしてそれからシが御無事に御飯幽を契配なさるやうになれ
あかつき もっと お き かなこ しん し まつたけ
ば、その 際 にはシゃうに離一撃のシをなさるのはシのシ一ってこき
。 ミ 0/A せっしゃ ほんしん そば せつしや
や ・
だに としっ
ますのちや それはかの婦人が抽著の記憶を発たし、 抽者の本心を縛り、 また抽者の分腕を四へ * いま
うへ なに まを *A 艦船としてはシのところ、 たとへ フェ
てをりますのてーいやその上は何も申しませんが「抽者
%い ァこら
すぞい。どうても夫婦におなりなされ、おなりなされ、さうして何の骨折りもせずに手に
のお國をお取りなされ。そして貴方が王
た気けアやり 嫌
っ
ちや
の
ます
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上
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時
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ニクス㎞とても結婚しようと考へることは出来ぬことてござりますから。』
堪と
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を
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、
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り上げこ来とへ
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も
言 う 行ま
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の
私
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*
*
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入焦れ
に
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ア り目のちうるかめい
ざこと
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わし
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も
ま
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は
言
と
て
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「
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を
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に きおッつくつあなたさまごちそいう お
馳走
ん
う
え
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が
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ま
て
何
?
い
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な
は
う
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美
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。
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に
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方座る
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と
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ざ付か
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が
方
の
姫 っとりうおもつひめはうつくう
ドウルシネア
ああの
も
て
うれとも
りま やんな
し
ッ
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も
何
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たかい
こまし
、
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て
何
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貰
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を
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えらい
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。
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は
彼
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キホーテ
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ドン
自
、
は
婦
こ
て
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封
に
ドゥルシネア
う
や
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の
濃
無 分
人
の
な
葉 ぞ 欲し
を
結婚
この
な
くに
なん
さま
ひめ
なぜ
もら
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よめ
い
くる
う減とし
こさ
の
後
加て
、
え
は
打
に
けっこん
なん
ぶを
ん
はな
あ
なざか
ん
を
を
つ
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んこ
と
ほっしゆ しん
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あと
う
ひ
かれ
と
の
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なん
てい
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さ
けつこん
い
ぶたい
し
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ふい
ぶれ
ん きこみ
いさま
多
や
じ
げさま
あなた
き
主ンチョー
、
言最といふ
サの
気非取は
もに
ぬ
て
に入らの常っ葉後人
-
でき
やり まホーテ
蹴
を
盤
て
し
激
に
つ
言
こ
『
ド
キ〜
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貴
、
気
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た
れ
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方
あわうさま
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な
こう -つみ
たいま
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あなた
もじ
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ん
フ
やっ
さい ここ
ツ
つなされきておちや 様
置棄
お
』
。
ませ ー
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に
や
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ッ
侯
を
私
、
たら
様 ら
つ
と
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き
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あ
-
こと
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わし ひ
、
い
と
*
やく
し
とく
そう
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-
か
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督
か
に
取と に
り
うみ
立
て
こっ ば
た
え。
こ
さく
ず、また顧も てずに、シに二っほどチシチーに照はしたのて、シってし
572
こみ うだが
も ゆる
まった・そして器しもドロテアがドン・キホーテに許してやれよと盤をかけなかったら、 。 と しばら あひだ お かれい
-
かれ いのち
そば
なく撃の瞬て艦のシを取ってしまったてあらう。暫く聞を説いてから彼はサシチョーに言った、 まへ いっ せつしや いせ わ や いっ しか
きたなど びやくしや今
『おい、こらッ、溺らしいセシ態め、お龍は何時も抽者に入らぬ世話を焼いて、そして何㎞。地 こと おも ぶれい やっ
ゆる もらおも
、
られては、いも厳して覧ふものちやと思うてをるのか?そんな事は思うなよ、この無 なめ ちが
あ〜 こう ぶれ
なら たい
ま( てんか
お龍は天下に転びなきドッルシネアに封して悪日をた、いたからには、無濃*のに述ひないの。
ふしん せっしゃ うで ふい たい
**
ど やろ やど なこ じ きま へ
や。七百姓、宿無しの、乞食め、お前は一鶴あの婦人が 者の腕に力を吹き込んて呉れなんだら まむし した もし
ちから わか
せつしや のみ びきころ
艦群は監一形態すだけの死もないのちやといふことが分らんのか?こら、地競の舌を持った
; 時
。 こうしやく
もの
お、 わうごく てい きょじん いバび に ほ *
* う定 *
この毛園を手に入れ、この巨人の首を叩き斬り、そしてお前を候爵に封じた
者め、お前は一 ない
-
のこすで な はた いや* しゆ せつしやみ
い
の は(まアさう言ふものが残らず既に成し撃され成就されたものと、抽者は石徹して言うのちゃ ちから たれ ちから も
せつし
つも )や うで て て がら だう ぐち
が)抽者の腕をその手柄の道具として 用 ひたドルシネアの死てなうて の加ちゃと
ふじやど いか
ふのか?
こきふ
た・か せつしや やど せいふく せっしやあ
ふじん せっしゃ やど
あのシは艦群に能って聴か郡春に語って転し、また都者は彼の 人に征って生き#っ呼吸す
せつしや せいめい そんざい あふ しん お を はがら あくたうめ
るのちや。そこて艦者は生盆も存在も彼の婦人に負うて居るのちゃ。あ、この治は しいシ%、 と た ひとかど だいみゃっ あ
まへ なん おん しま へ だいち ちり
お前は何たる恩知らずちや。お前は 地の塵から取り立てられて、一廉の大名にまて上げられな
むく
ぎあ くらお たま かた あくこう なん
がら、しかもその天慰義に報いるに、その位を興へ給うたお方を慰出するといふことは、随たる
業
ことちや。』
-
ばら * まし
ゆじん いのこ き と
サンチョーは全く気絶してはみなかつたのて、この主人の言ったことは残らず聞き取った。そ
か ㎞ お あが じよっ ば うしろ ばしかう c ぶん しゅしんい
* え
して可なり敏持 に起き上つて、ドロテアの乗馬の背後に走って行って、そこから自分の主人に言
だんな さま あなたさま ひめきみさ子 けつこん はらき
た、『どうて ござりませう、旦那様、もしか貴方様がこの姫君様と結婚せんと腹を極めさ
くに わかき
㎞
れたら、そのお國は貴方様のものにならんちうことア分り切ったことてござり
ょ7 ませうが
あなたさま て あなたさま わし こ はう び くだ
こてそれが貴方様のお手に入らんとなると、どうして貴方様水 ア私 へ御褒美を下されますか
な、ち
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あなたさま ひめ さま てん ふき
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い?私の愚痴こぼすのアそれてござりますぞい。貴方様。このお姫 様は からても降つて来た
こ ざ 上ひだ こ かた くだ
うにして御座らッしやッたのちやから、どうぞ常分の間ても、比のお
の シ
と結婚して下さりませ。
あと あなた おも ひめ かへ
そして後てまた貴方の思うてござるドゥルシネア姫へ返らッしやれても 構ひはしません。世の中
は
わ ろつミ
能 、、 も、 )、、 り」) 。
ど ッちが美しいちうとに
にア側産を置いてござる王様も乾度ござりませうからな。お二人の中てど
わに 、い ほんたう いわし
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ア、私ア嘴は容れません。ちやが本常のことを言はにアならんとすれば、私 ア
もっと わし ひめ ど み
ざります。光も私アドゥルシネア姫は一度も見たことアござりませんがな。』
あぶれ ん ど み こ
ふ
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『何ちやと!彼の婦人を一度も見たことがないと、比の無濃者め!たつ た今貴様は彼の婦人か
なか〜 じ ぶん
った私と、することの曲った貴方様とは、どっちが除計に悪いのか審いてFされませう 」とす
仲々自分の思ふ通りにもならんものちやからの。』とドン・キホーテは
ンチョーは言つた。
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『そんなら赦してやらう、又お前も抽者がお前に加へた無濃を赦して呉れい
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.ーばー せつぶん ゆる
うピン、 さ ド)・、じ 、経て
『サンチョーもうお止し、』とドロテアは言った 『走って行って、日 那様のお手に接吻して、お赦
は -
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3・ そこようじん >
しを願ひなさい。そしてこれから後は讃めるにも、訓るにも、もッと用心をおし。 それからその
かたっ わたし じ ぶん
ひめ はづかしさ いい -
トボサ姫を 辱めることは一切言はぬことになさい。そのお方に就いては、私はた ゞ自分がその
しま へ み そわら ㎞
院 めしっかむ わら㎞ g
方の召使ちやといふことだけしか知りません。またお前は王様のやうに暮されるやうな威光を必
かみさ ましん
ず得られるから、碑様を信じておいて。』 - -
-
** す 、 じ
サシチョーは龍を垂れて龍んだ・そして毛人に手を貸して奥れるゃうに離った。とドシ・キ* かれ て せつぶん をはいなっゆくたう あた
いか やうす て かれ あた
ーテは厳めしい様子てその手を彼に興へた。そして彼がその手に接吻し終るや否や、祀腕を興へ
なに たづ ひじやっ 育ゆへだい ともさ うだん
すか れ
た。それが済むと彼は何か譲ねたいともあり、また非常に重大なことて共に相談したい ともある
) も ずだ * } さけ * ぷ サンチョーはその通りにし
から、少しばかり先きになって進むやうにと、サシチョーに命じた
ふたり や 、しばら あひだす・ かれ はな まへ かへ
た。そして二人が糖焼くの間進んてからドン・キホーテは彼に話しかけた、『お前が騎ってからと メ
つかま へ も き へん し
いわし をり ひままへ
言ふもの、私はその折もなければ暇もなうてお前の使ひやまたお前の持っ て来た返事に就いてい
いま もやっ ど い あんば をり
こまたづ でき
ろ〜の細かいことを譲ねることも出来なんだのちやが、しかし今は丁度好い臨梅に、その折も
-
**
ひまで きまへ なに っ い おと よA ご わし あた
暇も出来たから、お前は何も包まずに、 その好い音づれの喜びを私に興へて呉れるがよいぞょ。』
にっく 〜
あなたさま ニ、み なん たづ 〜だこたわし
様の 下さりませ。』と -
『私ア楽々
い A〜ち み つ につ〜 〜 なに で 〜ち み つ
5It;
と入り口を見附けたやうに。また楽々と何にても出口を見附けませうからな。ちやが、旦那様に
ねがいたしか ( くだ
お願ひ致しますが、どうかこれからは、あのやうに仕返しはして下さるなよ。』
こと い
E・ ● に さ
『何てお前はそんな事を言ふのちや、サンチョー?』 とドン・キホーテは言った
まを こた
、「にい。) Bい ひめ㎞
『それを申しますわけは、』 とサンチョーは答へた、『只今の御打郷は、私がドゥルシネア姫様の
あくこう いせん ゃ わし ら ふたり あびだ みく き め けんくわ
ことを悪日言うたせいちやなうて、先夜私等二人の間に悪魔奴がおこしをッたあの喧嘩のせいち
おもわし B経ミ あ ㎞ )
やと思ひますからてござりますよ。私アドゥルシネア姫様が貴方様のものちやといふばかりに、
*ゃ参 ど こ もつと かた だい 妃
狂いが、 駐、 - * ミ
丁度御賞物か何かのやうにーー光もあのお方にアさういふところはござりませんがなー大事に
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思うてをりますがの。』
こと つい レやら なに いい せつしゃ
-
『その事に就ては、一生もう何も言ふてないぞ、サンチョー。』とドン・キホーテは言った、『抽
き おもしろ こと
シ 『 に ゆる
-
まへ
はそれを聞くと面白うないからちや。その事ては抽者はもはやお前を赦したのちや。またお前は
ことわざ し
ほっみとが ㎞ 、、 *> C
「新しい罪科には新しい苦行」といふ 診 を知って居らうがの。』
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はな をりおな みち むか はう の **
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こんな話しをしてみる折から、その同じ道を向ふの方から、一人の男が騎馬に乗って来るのが
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見えた その男はずっと接近して見ると チラシー人㎞といふとが分った。しかしサンチ
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ョー・パンザは、眼も心も駆撃さへ見れば引きっけられてしま のて その髪を見てとるゃ否ゃ
嘘馬といふ緑巻を探りあてたのてあつた。蓋し、そのパサモンテを乗せてをるのは、眞質のダッ
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