TheJapanSociety of MedicalEntomology and Zoology

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The 　Japan 　Sooiety 　of 　Medioal 　Entomology 　and 　Zoology

衛 生 動 物 1969 年 Vo1 ．20 　 No ．2 （ 65 ）

− 　 Periplaneta ’
　 　 　　 　 　 　Fig．7 10． 　j apanna 　 sp ．
　 nov ．ウ ル シ ゴ キ ブ リ

　 　 　　 　 　 　 Fig ． 11 − 14 ．
　 PeriPlaneta
　fuliginosa ク ゴ キ ブ リ ロ

7 ，11 ： ♂ Supraanal　 plate， 　 dorsa

工 8
　 12 ： ♂ Subanal 　plate，
， 　 ventral
　9 ，13 Apical ：

part　of 　 left　phallosome 　 10，14 ： ♀ Supraanal 　plate ， 　 dorsal

　 　 　　 　 　 　　 　 　　 　 　表 L 　 ク ロ ゴ キブ リ との 区別点

区　 別 　 点 ウ ル シ ゴ キ ブ リ ク　 ゴ
ロ 　 　 キ　 ブ 　 リ

頭部 の 幅 ひ ろ い ，
4．
5mm （♂ ） 5，
．
Omm （♀ ）． よ りせ ま い ， 0mm
4， （♂ ） 4
， 5mm
． （♀）．
前 胸 の 幅
ひ ろ く て ， 後 脛 節 長 よ り大 （比 　 12 　mm ： よ りせ ま く て 後脛 節 長 よ ）小 （比 　10mln ：
11 　mm ） ． 11mm ）．
前 翅 長 （♂ ♀） 通常辛 う じて 腹端 ま で 達す る Fig．1
（ ，
2 ）． 腹 端部 をは る か に こ え る ．
角 張 つ て 中 央 部 の 凹み
肛 上 板 （♂） 角 は 円 味 を帯 び 中 夫 は 少 し 凹 む Fig
（ ．7）， の 左右 の 下 面 に は 小棘
を生 じ た 隆 起 が つ い て い る Fig．11）．
（
全 体 円 昧 を帯 び 中 央 は 浅 い 弧 状 の 2 山 を 画 く
肛 下 板 （♂） Fig．8）， ’ や や 角 張 り ，中 央 の 凹 み は 顕著 Fig ．12 ）．
（
（ 　　　　　　　　　　　　
状で ・そ 幅は や や ひ ろ v’
h U
碑 藁雪
の
左 ・ ・ ・ ・… 先 ）？ 細い 棒状 に な る F 三g ．13）．
（

肛上 板 （♀）　 　 　 　 屋 根 形 で 浅 く二 叉 す る （Fig．10）． 屋 根 形 で ，よ り 長 く，凹 み は 深 い Fig ．14），

（

N 工工 一
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（66 ） 衛 生 動 物 1969 年 Vol ．20　 No ．2

fQrd の Key （1910）に よ れ ば ，　 Dorylaea は 1 ．後 肢 第 ：

ρ
　　　　　　　　　　　　15
2 附 節 の 短 い こ と ， 2 ．後 肢 第 4 跼 節 下 面 に 歯列 の な い
こ と ，3 ，附 節 の 褥 弁 は 中庸 大 な る こ と で あ る ．

　 Dorylaea 属の 代表で あ る Dororlaeaflavicincta

　De
（

Haan ） キ ベ リゴ キ ブ リの 紅 頭 嶼産 の 標本 で 比べ る と ，

Fig ．15）
16 後肢 の 附節 に つ い て は 図示 の 如 くで （ ，
こ れ ら

の 差異 は 決 定 的 で な く，ク ロ ゴ キ ブ リ ，ウ ル シ ゴ キ ブ リ，

Dor ）ilaea 　」7avicincta の 頂に 階段 的 に なつ

】 て い る．ま
r

第 2 項 に云 う よ う な第 4 附節 に ，先 端 両 側 1棘
17 た， は に

が あ る が ，下 面 の 歯 列 は 両属 の い ずれ に も 認め られ な
　 Dorrvlaea
Fig ．15 ． 　flavicinctct ♀，　 left 　hind−
い ．こ の 両 属 の 差 は 改 め て 別 に 求 め られ ね ば な らな い で
　 　 　 　 tarsus ，】ateral キ ベ リ ゴ キ ブ リ
Fig ．16 ．
　 Periplaneta ノ α ρζ覘 ‘t ♂ 　 right η　hind− ，
あ ろ う．

　 　 　 　 tarsus ，1ateralウ ル シ ゴ キ ブ リ

　 PeriPlaneta 　fbUliginosa
Fig ．17 ． ♂ ，Ieft 　hind
− V ． 所 検標 本 と分 布
　 　 　 　 tarsus ，1atera1ク ロ ゴ キ ブ リ

　次 の よ うな 標 本 が 得 られ た の で ，こ の 際 模 式 標本 を 指
ス ，セ ラ ム ，ボ ル ネ オ な ど に 分 布 す る も の で ，又 Princis
定す る．
の 図 1950 ） に よ れ ば
（ ，こ の もの の ♂ ♀ の 肛上 板 及 び ♂
　 1 Paratype ）
早 （ 　 V ，1952 ，朝 比 奈 ，
佐 多岬 ， こ れか
の 左 phallosome の 形 は ウ ル シ ゴ キ ブ リ と全 く 異 る も の
　 ら次 の よ うな第 2 代の 資料 を得 た ．
で あ る ．な お ，こ の 種 類 は現 在 Doryl α ea 属 に移 され，
Dorylaea Hanitsch ） とな つ て い る ． 　 19 ♂ 7 ♀ 　（1 ♂ Holotype， 1 ♀ Allotype， 18 ♂ 6 ♀
　robinsoni （
　　　Paratypes ） 佐 多 岬 ， 1953 ／1954 ， 朝 比 奈 ・三 原
　d ． Periplaneta 　fallax　BeiBienko （1957 ） と の 差
　 　 　飼 育 ．
　 雲 南 省 産 の 本種 は 体 全 体 褐 色 で ♀は短翅，む しろ ，

・ 　1 Paratype） 佐 多 岬 ，25 ．
♀ （ V ．1953 ， 木 元 新 作
Cat toblatta に 属 す る も の ら し く ウ ル シ ゴ キ ブ リ と は ，

　1 （ ♀ V ．1954 ，黒 沢 良 彦
Paratype ） 栗 生 ，屋 久 島 ，7 ．
全 く異 る ．
　 1 ♂（Paratype ） 佐 多岬 ，22 ．V 【．1958 ，三 宅 義 一
IV ．
　 Dorgtaea 属 と Periplaneta 属 Paratype ） 富 野 ，石 垣 島 ，19． V ．1962 ，朝 比 奈
　 1 ♂（
こ の 両属は Blattidae中近 縁 の もの で あ つ て ， 　 Shel ・ 　 4 ♂2 ♀ （Paratype） 同 上 飼 育 し た 代 目 個体 （液 漬 ）
2

聯 ． ・・

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譫気 ． 。
・1 ．

Fig．18． 　juPanna
　 Distribution　of 　Periplaneta ウル シ ゴ キ ブ リ分 布

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衛 生 動 物 1869 年 VoL 　 20 　 No ．2 （67 ）

1 Paratype） 悪 石 島， ト カ ラ 列 島 ，19 ．
♀ （ V ．1962 ， cockroaches 　 of 　the 　Amanli 　 Islands　（ Battaria）．
　 佐藤 正
．
孝 Kontyu ， 32 （1 ）， 工01 −104 ． （ln Japanese）　 − 2 ） 　

BeiBienko ， 　G ．　 Y ，，1957 BlattQidea 　 of 　Szechuan ：

1 Paratype）
♀ （ VIII．1963 ， 宮
阿 久 根 大 島 ， 18 ． ノ
and 　Yunnan ，1 ． 　 Rev ． 　 Ent． 　 URSS ，36 （ 4 ） 895− ，

　 原栄蔵 915 ．（Russian with Engl ． summary

　 ＞． 3 ） H ni −
　 一 一 　 乱

1 ♂ Paratype ）
（ 三 京 ，徳 ノ 島，L5 ．顎 ．1963 ，黒 沢 tsch，R ． ， 1915 Malayan Blattidae．Journ，Str．
　 ： 　 　 　

　 良彦 Br ．R ．As 三a ．Soc．
　 　 ，No ．69．17 − 178 7pls ．− 4 ）
　 　 ，

Hanitsch R ． 1923 Malayan Blattidae，Part．II．

　 ； 　 　 　
1 Paratype ） ウ シ ク 森 ， 西 表 島 、 11．X ．1963 ， ，

，1 ， 393 −472 ，
♀ （
Journ．Malayan Br ．R ．Asiat ．Soc．
　 　 　 　 　

　 森本 桂 2p1s ．− 5 ） Hebard ， 　M ． ，1917 The 　 Blattidae 　 of ：

19　　 （
　　 Paratype ） 宝 島 牧揚 ， トカ ラ 列 島 ， 13 ．
　VII ． NQrth 　 America ， 　 north 　of 　the 　Mexican 　 boundary．

Mem ． 　 Amer ． 　 Ent ．　 Soc． ，2 ，

　 pp ． 284 ，10　 pls．− 6）
　 　 　 1964，田 中 章
Karny ， 　 H ， 1908 Blattaeformia 　 Wiss ．
， ： 　 Ergbn ．
　 1 ♂伊豆 味 ，沖 繩 本 島 ，3 ．VI ．1961 ， 東平 地 清二 Exped ． 　 Fllchner　nach 　 China　 und 　 Tibet ，1903 ／ 05 ．
　 1 ♂ 一湊 ，屋 久 島，
3．VI ．ユ960 橋 本 碩 10 ，1 ，1 ，Zoo1． − − ． − −
，
，14 22 ，54 55， ユ Taf 7 ） Pri
　 1♀ 中 ノ 郷 村 ，入 丈 島 ，VIII ．1952 （
科 博標 本 ） ncis ，K ． ， 1950 Indomalaische und
　 ： australische 　 　

Blattarien　 aus 　 dem 　Entomologischen 　 Museum 　der

　 幼 虫 　 中 島底 無池 ， ト カ ラ 列 島 ，24 ．
1 ノ VII ．1964 ，
Universitatin Lund ．Opus ．Ent ．
　 　 ．15 ，161− 188 ．
　 　
　 　 　 田 中章 − 8） Prlncis，K ，1951 Kleine Beitrage zur Ken −
　 ： 　 　 　

　2幼 虫 　カ ープ 山 ，石 垣 島 ，11 ．VI ．1962 ，朝 比 奈 ntnis der Blattarien und ihre Verbreitung，IV ．
　 　 　 　 　 　

　 3 最 終 令 ，10 若 令幼 虫 ，富 野 V 工 1962 ，
，石 垣 島 ，19 ． Opus ．Ent ． ，16 ，89 −93 ．− 9 ） Princis，K ，1966
　 　 ：

　 IX ．
DittO ， 　 OpUS ．　 Ent ，31 ，43 ・ −60 ．− 10） PrinCiS ，
　 　 　朝 比 奈 （飼 育幼 虫 ）
K ，1966 0rthopterorum　Catalogus， 　 Pars　8 ， 　 Bla ・
11．X ．1963
：
　 1 幼 虫 　 ウ シ ク 森 ，西 表 島 国吉
ttidae−Nocticolidae ．401−614．− 11） Roth ，L ．M ． ，
， ，
　 　

　 な お ，田 中 洋 （1968） に よ れ ば ，こ ほ か ，鹿 児 島県 The 　tergal 　 glands 　 in

の
1969 ： 　 evolution 　 of 　 male

志 布 志 町 の 枇 榔 島 か ら も得 ら れ て い る とい う．上 記 標 本 Blattaria
．Ann 　 　 Ent ．
． 　 Soc． ，62 （1），176 −208 ．
　 Amer ．

− 12） Shclford ，R ．， 1910 Genera Insectorum ，

う ち ，模 式 標 本 の 大 部 分 は 現 在 ，当 所 標 本 室 に 保 管 さ
　 ： 　
の
Fasc．109 ， −Blattinae
　 Blattidae 　 pp ．27 ，2pls ．
．
れ て い る．

　 こ れ ら の 産 地 を 地 図 上 に プ Pt ッ 1・す る と Fig ユ 8 の よ
Summary
うに な る が ，い ず れ も黒 潮 に 洗 わ れ る 地 城 で あ る こ と は
　 　In 八生ay 　1952 　a 　 black−coloured 　cockroach 　cLosely
興味が ある．
allied Periplaneta 　f’uliginosa
　to 　 　was 　 captured 　at
Cape　 Sata， 　 the　 southernmost 　 point 　 of 　 Kyushu ，

VI ． 生態に つ い て Fortunately 　 this　female　insect 　produced 　 a nurnber 　

of 　progenies 　 including　 both　sexes ． During −

一一 　 　subse
　 本種 は 見 ク ロ ，純 然 た る
ゴ キ ブ リに よ く似 て い る が 　 fro
quent 　 years 　 more 　 specimens 　 were 　 secured 皿

屋 外 棲 息 種 で ，い ず れ も野 外 で 採 集 され て お P ，例 え ば va rious 　small
　 　 islands　 belonging 　to 　 Kagoshima
．
筆 者 の 採 集 し た 石 垣 島 産 の も の は ，1963 年 6 月 19 日 ，裏 Prefecture ， 　 the Ryukyus ， 　 and 　 Hachijo　 Island　 of
the 　Izu−group ．
石 垣 富 野 部落 付近 の 開墾 地 に お い て ，立 枯 れ の 株 の ． 樹皮
一 　 　 As 　 the 　coekroach 　proved 　丘nally 　 tQ 　 be　 an
を は が し た と こ ろ ，隠 れ て い た 成 虫幼 虫 が 斉 走 り出
に
description 　is　given
undescrlbed 　 species
　in　this
　a 　

した ．そ の 行動 は 頓 る 敏速 で 捕獲 に は 苦心 した ．冒 頭 に paper ． be
　 Grateful　 thanks 　 should 　 　 presented ，　 in

述 べ た よ うに恒 温 の 飼育 室 で の 蕃 殖 も可 能 で あ る が ，住 this occasion

　 ，to Iny 　cQlleagues
　 　 　 who 　generously
　 addltional material forthis 　 study ．
． 　 me 　 　 　
offered
家性 と なつ た こ とは きか な い
’
　本 種 の 卵 鞘 は 同属 の 他種 の もの に 酷似 し ， 長 さ13nlm Pe 吻 laneta 　J apanna 　 sp ．nOV ．
　

． ．幼 虫 は 若 齢 　　B dy 　length 　24−27　mm （♂ ）， 　 26−28 　mm （♀ 〕．

に達する もの もあ る で は ク ロ ゴ キ ブ リの そ て）

れ と区 別 困 難 で あ る が ，一般 に 体 に 黒 色 味 強 く，特 に 最 forewing　21−23 　mm 〔♂｝， 口7 ）−21−25 − （ 27）mm （孚）．

Body 　 shining 　deep　blackish　brown ，　 as 　if　 lacqured
終齢 の もの Fig ．5 ）
（ は 全 体真黒 な感 を与 え る の で 同 属
or 　
japanned without particular pa 　
　 ！e markings ． 　 　

． 27 C ° ，
の 屋 内 害虫 の 幼 虫と の 区 別 は 困難 で な い の 恒温
田 ig．1　♂，2 　9 ）
室 で 集団 飼 育 した 場 合に は 最短 104 日 で 成 虫 となつ た ． 　 　11ead 　broad 　de p 　black 　including　 the 　 maxil −
，
∈

lary　and 　labia弖 palpi ，　apex 　of 　labrum 　and 　c ！y −

文 　 　献 peus paler ．
　

　 　Thorax 　 with 　large， 　 rQbust 　 prQthoracic　 ter −

1 ）Asahina，
　 S． − 一
，1964 ： Apreliminary 　list
　 of 　 the gite， 9． 5 10 ．
5mm 〔♂）　 ll ユ2 mm （♀ ） in widtl1 ． ，
　 　

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(68) ea !t tt tz 1969 iF Vol. 20 No.2

Legs almost all blackishbrown, rather robust for it is, in PL f, more angulated and with a stren-
a representative of this genus. Pulvillusof each ger median depression (Fig,12), 6. the end of
tarsal segment well developed, with a minute leftphallosome is of broad spatula shape (Fig. 9)
lateral spine on each segment, there is a row of against a narrow end of P. .f (Fig.13), 7, 9
minute spines on the lateral side of 1-3 tarsal supraanal plate short and shallowly divided (Fig.
segment, but not on 4 (Fig.16>. Wings broad 10), longer and deeply separated in R fl (Fig.
and short, when closed barely reaching the end 14).
of abdomen. Cornparison was also made with several South
Abdomen with an opening of tergal gland Asiatic,allied species, such as, P. caylonica Karny
by tuft hairs first segment. 0908),R lata (Herbst){1786),
``P.
surrounded of on the robinsoni

Male supraanal plate quadrate, but the corners Hanitsch <1915) ''=:Don}Flaea
robinsoni (Hanitsch)
are rounded with a slight medial depression(Fig, and P. follax BeiBienko (1957), but this species
7). Subanal plate ending in a gentle arc only can readilybe separated by the structure of proctal
slightly divided at the centre, the styli are of sclerites and phallosome.
moderate length (Fig.8). The left phallosome A brief consideration was made of the

with peculiar apical structure as illustrated (Fig. generic difference between lleriplaneta and Dot:>,-
9). The female subgenital plate short and reof- laea (D. .flavicincta).The items stated by Shel-
like, shallowly divided {Fig.10). ford (1910)do not seem suMciently applicable for
This new species can be distlnguishedfrom this purpose, and the present new species seems

the closest relative, I'.faligilnosa, in the follow- to come to a rather intermediatesituation of the
ing characters : 1. head broader,4.5-5.0 mm against two genera LFig.15-171).
4.0-4.5mm of P. f, 2. prothoracic tergite bro- The geographical distribution
of this species

ader than the hindfemur, ratio 12:11 Un P. f is shown in accompanying map CFig. 18),it ran-
the ratio 10: 11), 3. ferewing barely reaching ges southernmost coast of Kyushu, Ryukyu Island
end of abdomen while they are extending, in R Arc <Yakushima,Tokara-islands,Tokunoshima,
f, well beyond the abdominal end, 4. S supra- Okinawa Is., Ishigaki Is., Iriomote Is.),and
anal plate with rounded distalcorners <Fig.7), Hachijo-jima in the Izu Volcanic Islands.
while, in P. f, the corners are angulated and These specimens are exclusively found from
with two swellings underside the median crenu- wild environments, and, although they can be
lation (Fig.11), 5. 8 subgenital plate entirely bred in in$ectary, they do not seem te invade
rounded ending in two smooth arcsCFig. 8), while human dwellings as domicilarypest.

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