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Author(s) 渡辺, 尚志
Type Article
URL http://hdl.handle.net/10086/17669
Right
書評 と紹介
な内容をも つも のであ り、 私自身 も本章 の と、な どが指摘 され て いる。 な お' 頼 み証 本章 の成 果 をう け てさら に深 めら れ る必要
初出 の時点 (一九八 六年) から非常 に多 - 文 の問題を白 川部 氏 がさら に展開 し たも の があ ろう 。
のことを学 ん でき て いる。本章 で の到達点 とし て、「
近世 の百姓結 合 と社会意 識- 頼 み H 百姓的世界 の展開 と社会結合十 の第
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を ふまえ て、今後 は'① 中世 から近世 への 証 文 の世界像- 」(
﹃日本 史 研究﹄三九 二号' 一章 「
元禄期 の山野争 論 と村 」 では、常 陸
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百姓 の土地意識 の連続 と変化をより明確 に 一九九 五年) があ る。 国 西部 の筑波 郡太 田村 と小 田村 の山論を素
材 に、① 小 田村 は太 田村 に対し て中 世 から 通じ て同族 墓制 から村 落墓制 への展開 の可 撹)
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の伝統的な鎌取りを行 ったが、鎌取り勢 は、 能 性 が切り開 かれ た こと、 な ど が明ら か に A5判、三 一八 ペー ジ、七 二 一〇円、校倉書
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地代官を勤 めた有 力百姓 が中心 となり、若 され て いる。 房、 l九九 四 ・ 二 刊)
者 のほかに、家来 ・門屋 ・下人 ・下男な ど 第 三章 「
古河藩 宝暦 一操 の展開」 では、
が多 数参加す る構成 であ った こと、② 太 田 宝暦九年 (一七 五九) に古 河藩 でお こ った
村 の結集 のあり方 は、小 田村 と対 照的 に、 百姓 1校 の経過を 跡付 け、 1校前 後 の村落
頼 み証文を作成 し て村中 から合意を調達す の変化 に ついて、 正徳 ∼寛 延期 におけ る農
ると いう新 し いかたち であり、 そ の基礎 に 民闘争 が村役 人層 をも 「百姓 仲間」 とし て
は小首姓 のイ エの形成 が 〓疋度進展し、 百 包 摂す る惣 百姓結合 を 強化す る性格 をも っ
姓 がも はや村中 に埋没し た存在 ではな-な て いた のに対 し て、 宝暦 一操 の成 功後 は、
って いると いう事態 が存在した こと、な ど 村 役 人屑 と小 前 屈 と の対 立 が 激 化 し て い
が述 べられ て いる。 き'村 を こえ た規模 で検 見 入 用な ど の諸掛
第 二章 ・
「享保期 におけ る村落共同体 と祭 り ・村 入用 の監査 体制 の組織 化 がはから れ
舵問題」 は、常 陸国 西部農村 を対象 に'村 た、 とし て いるC
落祭紀を めぐ る村方 騒動 に ついて分析 し た 絵 じ て、本書 は、 Ⅰ の第 一 二二章 のよう
も ので、①村 レベ ルでは、念仏結衆 の編成 な全国的 に事例 を博捜 し て の立論 と、 そ の
や神 社 遷 宮 の供 奉 順序 な どを めぐ る抗 争 他 の諸章 のよう な北関 東 を中.心 とし た丹念
が' 可能 性 とし て分村化 の要素 を はら みな な地域研究 とがう ま-結 合 し ており、 土地
がら展開し、 そ の背後 には、新 百姓 ・組 子 意識、不 正観念、 頼 み証 文 に みられ るよう
百艶 の新 たな台頭 と、初期本 百姓 の系譜を な社会結合 のあ り方 な ど、 近 世 の百姓的 世
も つ村 役人層 の後退 とがあ った こと'②村 界を考 え る上 で核 とな る問題 に ついて の重
組」にお いても、 要 な提起 がなされ て いる。本書 が広 -読 ま
落 の下部編成単位 であ る 「
この時期、初期本百姓的村落 秩序 の 〓疋の れ、 それを通じ て近 世村 落 史 研究 がさら に
変質 がみられる こと、
③ 同族団 にお いては、 発展す る ことを願 ってやまな い。
廟所 を めぐ る争論 が急速 に展開 し' それを (
わたな べ ・たかし 1橋大学社会学 部 助教