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Q 8901:2012

目次

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1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 1
4 設計・製造から性能保証までの品質管理 ··············································································· 2
4.1 機能耐用年数と設計及び製造との整合性 ············································································· 2
4.2 機能耐用年数と性能保証との整合性 ··················································································· 2
4.3 設計における信頼性の確保······························································································· 2
4.4 製造に関わる品質管理 ···································································································· 2
4.5 引渡し後の製品の性能保証······························································································· 3
5 記録の保存 ······················································································································ 3

(1)
Q 8901:2012

まえがき

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本電機工業会(JEMA)から,
工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経
済産業大臣が制定した日本工業規格である。
また,令和3年10月20日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標
準化法の用語に合わせ,規格中 日本工業規格 を 日本産業規格 に改めた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(2)
日本産業規格 JIS
Q 8901:2012

地上設置の太陽電池 (PV) モジュール−


信頼性保証体制(設計,製造及び性能保証)の
要求事項
Terrestrial photovoltaic (PV) modules-Requirement for
reliability assurance system (design, production and product warranty)

1 適用範囲
この規格は,製品責任者に対して,地上設置の太陽電池モジュール(以下,PVモジュールという。)の
設計,製造及び性能保証に関わる信頼性保証体制の要求事項について規定する。

2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 8960 太陽光発電用語
JIS Q 9000 品質マネジメントシステム−基本及び用語
JIS Q 9001 品質マネジメントシステム−要求事項

3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 8960及びJIS Q 9000によるほか,次による。
3.1
機能耐用年数
PVモジュールが一定の条件下で規定された性能を満足する設計目標期間。
注記 一定の条件には,設置環境,使用条件などが含まれる。また,設計目標期間は使用する部品及
び材料の経年変化による性能の変化を考慮し設定される期間である。
3.2
信頼性
PVモジュールが機能耐用年数の期間において,規定された性能を維持する能力。
3.3
性能保証
製品責任者(3.5に規定する製品の主たる責任をもつ事業者)が,規定された期間及び条件において規定
された性能を保証すること。
注記 保証は,製品責任者とPVモジュールの購入者との間の契約によって規定された期間・条件を
前提とする。また 規定された条件 とは,通常は基準状態をいう。
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3.4
サービス
製品責任者又はその代理者がPVモジュールの購入者に対して,製品保証書に規定された保証措置を行
う行為。
3.5
製品責任者
PVモジュールの製品(設計,製造及び性能保証)の主たる責任をもつ事業者。
注記 主たる責任をもつ事業者は,設計,製造及び性能保証を,第三者に対して責任の一部を委託す
ることができる。

4 設計・製造から性能保証までの品質管理
4.1 機能耐用年数と設計及び製造との整合性
製品責任者は,PVモジュールの設計及び製造について,機能耐用年数との整合性を確保しなければな
らない。性能保証の期間にわたり,性能保証の範囲内で規定された性能を,製品単体の信頼性とサービス
との組合せで確保しなければならない。
4.2 機能耐用年数と性能保証との整合性
製品責任者は,PVモジュールの性能保証の期間を満たすように,機能耐用年数と性能保証との整合性
を確保しなければならない。機能耐用年数が性能保証年数より短い場合には,サービスの運営で担保しな
ければならない。
4.3 設計における信頼性の確保
製品責任者は,PVモジュールの機能耐用年数にわたり,規定された性能が確保される構造であること
を,次の4.3.1∼4.3.2で設計かつ検証しなければならない。
4.3.1 機能耐用年数の設定
PVモジュールの特徴及び設置条件に応じて,機能耐用年数を設定しなければならない。
4.3.2 信頼性を確保するための方策
PVモジュールの信頼性を確保するため,次の項目をこの順序に従って実施しなければならない。
4.3.2.1 信頼性設計及び検証方法の規定
PVモジュールの信頼性を確保する設計及びその検証方法を定めているルール及び仕組みを規定しなけ
ればならない。
4.3.2.2 信頼性の評価
製品責任者は,機能耐用年数内で規定された性能の信頼性について,適切な検証の項目及び方法を定め,
評価を実施しなければならない。例えば,セル,封止材,受光面材,裏面材,枠,端子ボックス,内部配
線材,接続方法及び内部回路について,検証しなければならない。
注記 製品責任者は,上記検証の責任を委託することができる。
4.3.2.3 信頼性に関わる教示
製品責任者は,機能耐用年数を満たすために,使用上及び/又は据付上の注意が必要な場合はPVモジ
ュールの施工者に通知しなければならない。
4.4 製造に関わる品質管理
製品責任者は,JIS Q 9001の7.5(製造及びサービス提供)によって,PVモジュールの製造を管理しな
ければならない。
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注記 製品責任者は,上記製造の責任を委託することができる。
4.5 引渡し後の製品の性能保証
4.5.1 性能保証の内容と運用規定との関係
製品責任者は,PVモジュールの性能保証の内容と性能保証に関する運用規定及び体制とを整合させな
ければならない。
注記 製品責任者は,上記保証の責任を委託することができる。
4.5.2 製品保証書
製品責任者は,PVモジュールの購入者に対して,性能保証の内容,これに付随する保証条件及びサー
ビスを受けるための必要事項を,保証書として正確に開示しなければならない。
4.5.3 サービス運営
製品責任者は,保証を担保するためのサービスなどの体制を整備しなければならない。サービス運営規
定には,問題が発生した際の購入者からの相談受付,問題を特定する診断,問題特定後の補償,問題の再
発防止策についてのルール及び/又は仕組みを規定しなければならない。
4.5.4 重大不具合発生時
製品責任者は,重大不具合発生時の対応方法を規定しなければならない。

5 記録の保存
製品責任者は,サービス運営に必要な記録について,性能保証の期間にわたり,適切に保存及び管理し
なければならない。

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