You are on page 1of 1

Japanese Urologioal

Japanese Urological Assooiation
Association

70 (116 )

DB1 −2
こ れ か らの生殖 医療一 許 され る ART − ?

近 畿大 学 生 物 理 工 学 部 遺 伝 子 工 学 科 教 授
入 谷 明

 許 され る ART と して 、す で に 古 くか ら人 工 授 精 が あ り、20 年 余 り 前 か ら は 体外 授 精 、10 年 前 か ら は 顕 微 授 精 に


よ る 体 外 授 精 、AID で 精 子 提 供 、さ ら に 国 に よ っ
の て 異 な る が 卵 子 donation、代 理 母等 も議 論 の 対 象 に な っ て い る 。

今 後 、 妊 治 療 一端 を 担 っ て い くで あ ろ う課 題 と し て 次 の よ う な 項 目 を え て
  不 の 考 み たい 。

1) Oocyte の 体 外 成 熟
  Spermatocyte の 体 外成熟

2) ヒ ト体 細 胞 ク ロ ー ン 由 来 の 万 能 細 胞 ES 細 胞 な ど) を 使 っ た 性 腺
( の 誘導

DB1 −3
男性 因 子

大 阪 大 学 大 学 院 器 官 制御 外 科 学 (
泌 尿 器 科)
松 宮 清美

 ART の 中心 技術は ICSIに 代表 され る卵 細胞 質内注入 法 で あ る 雄性 配 偶子 を卵細 胞 質内 に 注入す る わ け で あ るが 、当初 は成 熟 運


動射出精子 を用 い て い た そ の 後 、精 巣上 体精子 、精巣精子 が 用 い られ 、そ して 欧 米 で は 紡錘 型精子細胞、円形 精子 細 胞 の み な らず


精母細胞 を用 い た試 み も現 実 もの に なっ て い る。

 歯止 め を考え る 上 で 、技 術 的 な面 で は 、尖体 反応 を終 わ っ て い ない 精 子 も ISCIに 使用 され る わけで 尖体 成分 も注 入 され る こ との

影響 は 不明で ある 射 出精 子 の 精 子 選 別 で は、顕微鏡段 階 (
。 大雑把 な形 態 、運 動性 )で の 評価 だ けで あ る 未熟 精細 胞 を用 い る 場合 。

には sperm  factor
と総称 さ れ る精 子 側 の 授 精 、 卵活性 化因 子 に つ い て 不 明 の こ と も多い 。しか し 、評価 法 と して は 受 精卵の 発達 を指
標 とする こ とが 多 い が 、不 十 分 で あ る こ と は 言 うま で も な い 。 ICSI 妊 娠 の 出生 時 の 調査は され て お り、奇形 率 の 発 生 な どに 相違 は な
と さ れ て る しか し、 最初 の ICSI
出生 後 長 期 に わ た る 発 達に つ い て の 報 告 は 極 め て 乏 し く不明で ある こ れ は 当 然 の こ とで あ り、
い い 。

産児 は 現 在 10 歳 で あ る こ とか ら思春期 を過 ぎて ヒ トと して 成 長 を確 認す る ため に は 、さ ら に ユ0 年 を待 た ね ば な らな い 。

 適 応 面 で 、男性 因子 か ら歯止 め とすれ ば 泌 尿 器 科医 が 患 者 に 伝 え る こ と に な る 救済策は AID だ け とい っ た救済 に な ら な い 救


、 。

済策 しか残 らな い 。 兄 弟 、父 親か ら の 精子 提供は 禁 じ られ て い る が 、実 際 問題 と して は ART に 際 して誰 の 精 子 か を識 別で きず、患


者 申告 を信 じる しか ない の が現状 で あ る 。

 医療者側 で 現在 す るべ き こ とは、ガ イ ドラ イ ン に 従 うこ と、現 実 の ART に 内 在する 可 能性、


研 究段 階 で は どん な リス ク が ある か ?
を整理 し治療前 に伝 え る こ と、で ある 一方、男 性不 妊 外 来 で は配 偶 子体外操作 を忌避す る患 者 も見 られ る ART の

。 今後を考える
上 で は 、医 療者 だ け で は な く国民意識 に つ い て も考慮 す る必 要 が あ る が 、患 者サ イ ドで 踏み と ど まる 理 由 に つ い て 、調査す らな され
てい 外 来患 者 か らは 手 法に 対す る 不 信 ・不 自然 さ ・産 児異常、漠然 と した 不 安の 声 を聞 く 歯 止 め に は 、医 療上 の 問題の
ない 。
。 みな
らず、国 民 意識 に も 目を向 け る 必 要が あ ろ う 。


NNII-Electronic
工 工 Eleotronio  Library
Library  Service

You might also like