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Field Workers Bag (Field+ Vol.9)
Field Workers Bag (Field+ Vol.9)
フィールドプラス
筆者愛用のカメラと携帯用複写台、一脚になる登山杖。
(本体 476 円 + 税)
定価 500 円
子となって儀式や瞑想法を習ったり、 で覚えろ! と言われてしまうので 使ったような面白い効果が得られま
古い手書き写本を集めて復刻出版し す。儀礼の様子を写真に収めて、論 す。ある村で密教舞踊を記録するこ
たりというように、参与観察と文献 文や記事に載せようという下心など とになった時は、地面に掘った穴に
調査を並行したフィールドワークを は完全に見透かされているのです。 一脚を突き刺して重りの石で固定し
進めています。 撮りたい気持ちをぐっと抑えてしっか て撮影しました。ときどき強風に煽ら
れて揺れてしまったのはご愛嬌です。
沢山の文献を手際よく複写するた
廃虚となったかつての瞑想修行
場シャンディン寺の本堂内部。 めには、どうしても複写台が欲しくな
[発売]
電話 042-330-5559 FAX 042-330-5199
東京外国語大学出版会
ります。山歩きでも持ち運べるような
手軽なものを探していたところ、写真
密教行者が住んでいた部屋に経
を業としている知人が丁度よいもの
典が無造作に残されていた。
を紹介してくれました。レンズのフィ
ルターネジ部分に金属枠をはめて、
そこに 4 本の脚をねじ込み、被写体
をまたいで撮影する珍しいタイプの
ものです。これを使って、数百ペー
ジに及ぶ本を何巻も撮影しました。
ですが、ある時などは、ほとんど
手ぶらで訪れたラマの家に探してい
[発行]
〒 183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1 電話 042-330-5600 FAX 042-330-5610
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所
た写本があることが分かり、急きょ
撮影させてもらえた事がありました。
結局、手ブレしないように一生懸命
に脇を固くしめて撮影して帰ってきた
のでした。
なるべく持ち歩かない。その場に
あるものでなんとかする。そして、
どうにもならなかったときは諦める。
フィールドワークの装備については、
携帯用複写台を使って撮影し
共同研究者として調査に協力 たチュウの手書き写本。トヨ そのくらい潔い気持ちでいるのがい
してくれたカルマ・ドゥンジョ タ財団の助成によって復刻出
ムさん(右)と筆者(左)。 版することができた。 いのかもしれません。