You are on page 1of 258

● 安全上のご注意 ●

(ご使用前に必ずお読みください)

本製品のご使用に際しては,本マニュアルおよび本マニュアルで紹介している関連マニュアルをよくお
読みいただくと共に,安全に対して十分に注意を払って,正しい取扱いをしていただくようお願いいたし
ます。
本マニュアルで示す注意事項は,本製品に関するもののみについて記載したものです。シーケンサシス
テムとしての安全上のご注意に関しては,QCPUユーザーズマニュアルを参照してください。
この●安全上のご注意●では,安全注意事項のランクを「危険」,「注意」として区分してあります。

取扱いを誤った場合に,危険な状況が起こりえて,死亡または重傷を
危険 受ける可能性が想定される場合。

取扱いを誤った場合に,危険な状況が起こりえて,中程度の傷害や軽
注意 傷を受ける可能性が想定される場合および物的損傷だけの発生が想定
される場合。

なお, 注意に記載した事項でも,状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。
いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。

本マニュアルは必要なときに読めるよう大切に保管すると共に,必ず最終ユーザまでお届けいただくよ
うお願いいたします。

A - 1
安全にお使いいただくために
1.感電防止のために
危険
● 通電中および運転中は前面ケースや端子台カバーを開けないでください。感電の原因となります。
● 前面ケースや端子カバーを外しての運転は行わないでください。高電圧の端子および充電部が露出
していますので,感電の原因となります。
● 電源OFF時でも配線作業・定期点検以外では前面ケースや端子カバーを外さないでください。コン
トローラ,サーボアンプ内部は充電されており,感電の原因となります。
● ユニットの着脱,配線作業および点検は,必ずシステムで使用している外部供給電源を全相遮断し
てから行ってください。感電の原因となります。
● 配線作業や点検は,電源OFF後,10分以上経過した後に,テスタなどで電圧を確認してから行って
ください。感電の原因となります。
● コントローラ,サーボアンプおよびサーボモータは,D種接地(第三種接地)以上の接地工事を行
ってください。また,他の機器の接地とは共用しないでください。
● 配線作業や点検は専門の技術者が行ってください。
● コントローラ,サーボアンプおよびサーボモータは据え付けてから配線してください。感電,傷害
の原因となります。
● 濡れた手でスイッチ操作しないでください。感電の原因となります。
● ケーブルを傷つけたり,無理なストレスをかけたり,重いものを載せたり,挟み込んだりしないで
ください。感電の原因となります。
● 通電中はコントローラ,サーボアンプ,サーボモータの端子台に触れないでください。感電の原因
となります。
● コントローラやサーボアンプの内部電源や内部グランド,信号線に触れないでください。感電の原
因となります。

2.火災防止のために
注意
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータ,回生抵抗は,不燃物に取り付けてください。可燃物
への直接取付け,または可燃物近くへの取付けは,火災の原因となります。
● コントローラ,サーボアンプが故障した場合は,サーボアンプの電源側で電源を遮断してください。
大電流が流れ続けると,火災の原因となります。
● 回生抵抗を使用する場合は,異常信号で電源を遮断してください。回生トランジスタの故障などに
より,回生抵抗が異常過熱し,火災の原因となります。
● サーボアンプや回生抵抗を設置する制御盤内面や使用する電線は,難燃処理などの熱対策を実施し
てください。火災の原因となります。
● ケーブルを傷つけたり,無理なストレスをかけたり,重いものを載せたり,挟み込んだりしないで
ください。火災の原因となります。

A - 2
3.傷害防止のために
注意
● 各端子には取扱説明書に決められた電圧以外は印加しないでください。破裂,破損などの原因とな
ります。
● 端子接続を間違えないでください。破裂,破損などの原因となります。
● 極性( + - )を間違えないでください。破裂,破損などの原因となります。
● 通電中や電源遮断後しばらくの間は,コントローラやサーボアンプの放熱フィン,回生抵抗,サー
ボモータなどは高温になる場合がありますので,触れないでください。火傷の原因となります。
● サーボモータ軸やそれに連結する機械に触れる場合は,電源を遮断した後に行ってください。傷害
の原因となります。
● 試験運転やティーチングなどの運転中は機械に近寄らないでください。傷害の原因となります。

4.諸注意事項
次の注意事項につきましても充分留意ください。取扱いを誤った場合には,故障,けが,感電などの原
因となります。

(1) システム構築について

注意
● コントローラ,サーボアンプの電源には漏電ブレーカを設置してください。
● エラー発生時の電源遮断用電磁接触器の設置を取扱説明書で規定しているサーボアンプなどにつ
いては,電磁接触器を設置してください。
● 即時に運転停止し,電源を遮断できるように外部に非常停止回路を設置してください。
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータ,回生抵抗は,取扱説明書に記載された正しい組合せ
で使用してください。火災,故障発生の原因となります。
● コントローラ,ベースユニット,モーションユニットは,取扱説明書に記載された正しい組合せで
使用してください。故障発生の原因となります。
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータを使用したシステムとしての安全基準(たとえばロ
ボットなどの安全通則など)のあるものは安全基準を満足させてください。
● コントローラ,サーボアンプの異常時動作とシステムとしての安全方向動作が異なる場合は,コン
トローラ,サーボアンプの外部で対策回路を構成してください。
● 緊急停止,非常停止,サーボオフ,電源断時のサーボモータのフリーランが問題となるシステムで
は,ダイナミックブレーキを使用してください。
● ダイナミックブレーキを使用した場合でも惰性量を考慮したシステムとしてください。
● 緊急停止,非常停止,サーボオフ,電源断時の垂直軸落下が問題となるシステムでは,ダイナミッ
クブレーキと電磁ブレーキを併用してください。
● ダイナミックブレーキは緊急停止,非常停止およびサーボオフの起こるエラー時にのみ使用し,通
常の制動には使用しないでください。
● サーボモータに組込むブレーキ(電磁ブレーキ)は保持用ですので,通常の制動には使用しないで
ください。
● ストロークリミットスイッチは,最高速で通過しても停止可能な機械的余裕を取るシステム構成と
してください。

A - 3
注意
● 使用する電線やケーブルは,システムに適合した電線径,耐熱性,耐屈曲性を有するものを使用し
てください。
● 使用する電線やケーブルは,取扱説明書に記載された範囲内の長さのものを使用してください。
● システムに使用する部品(コントローラ,サーボアンプ,サーボモータ以外)の定格,特性はコン
トローラ,サーボアンプ,サーボモータと適合したものを使用してください。
● 運転中,サーボモータの回転部には絶対に触れないよう,軸にはカバーなどを設けてください。
● 電磁ブレーキは寿命および機械構造(タイミングベルトを介してボールねじとサーボモータが結合
されている場合など)により保持できない場合があります。機械側に安全を確保するための停止装
置を設置してください。

(2) パラメータ設定・プログラミングについて

注意
● パラメータは,コントローラ,サーボアンプ,サーボモータ,回生抵抗の形名,システムの用途に
適合した値を設定してください。誤った設定により保護機能が働かなくなることがあります。
● 回生抵抗の形名と容量のパラメータは,運転モード,サーボアンプ,サーボ電源ユニットに整合し
た値を設定してください。誤った設定により保護機能が働かなくなることがあります。
● メカブレーキ出力,ダイナミックブレーキ出力の使用,未使用のパラメータは,システムの用途に
適合した値を設定してください。誤った設定により保護機能が働かなくなることがあります。
● ストロークリミット入力の使用,未使用のパラメータ設定は,システムの用途に適合した値を設定
してください。誤った設定により保護機能が働かなくなることがあります。
● サーボモータのエンコーダのタイプ(インクリメント,絶対位置タイプなど)のパラメータはシス
テムの用途に適合した値を設定してください。誤った設定により保護機能が働かなくなることがあ
ります。
● サーボモータの容量,タイプ(標準,低慣性,フラットなど)のパラメータは,システムの用途に
適合した値を設定してください。誤った設定により保護機能が働かなくなることがあります。
● サーボアンプの容量,タイプのパラメータ設定は,システムの用途に適合した値を設定してくださ
い。誤った設定により保護機能が働かなくなることがあります。
● プログラムで使用するプログラム命令については,取扱説明書で規定した条件で使用してくださ
い。
● シーケンサのプログラム容量設定,デバイス容量,ラッチ使用範囲,I/O割付け設定,エラー検出
時の続行運転の可否の設定は,システムの用途に適合した値を設定してください。誤った設定によ
り保護機能が働かなくなることがあります。
● プログラムで使用するデバイスについては用途が固定されたものがありますので,取扱説明書で規
定した条件で使用してください。
● リンクに割り付けられた入力デバイス,データレジスタは,通信エラーなどにより通信が停止した
場合,通信が停止する直前のデータを保持していますので,取扱説明書で規定したエラー対応イン
ターロックプログラムを必ず使用してください。
● インテリジェント機能ユニットに対するプログラムについては,インテリジェント機能ユニットの
取扱説明書に規定したインターロックプログラムを必ず使用してください。

A - 4
(3) 運搬・据付けについて

注意
● 製品の重量に応じて,正しい方法で運搬してください。
● サーボモータの吊りボルトはサーボモータの運搬だけに使用してください。サーボモータを機械に
取り付けた状態での運搬には使用しないでください。
● 制限以上の多段積みはおやめください。
● コントローラやサーボアンプ運搬時は,接続されている電線やケーブルを持たないでください。
● サーボモータ運搬時はケーブルや軸,エンコーダを持たないでください。
● コントローラやサーボアンプ運搬時は前面ケースを持たないでください。落下することがありま
す。
● コントローラやサーボアンプの運搬,据付け,取外し時は,エッジ部を持たないでください。
● 据付けは,重量に耐える所に,取扱説明書に従って取り付けてください。
● 製品の上に乗ったり,重いものを載せたりしないでください。
● 取付け方向は必ずお守りください。
● コントローラやサーボアンプと制御盤内面または,コントローラとサーボアンプ,コントローラや
サーボアンプとその他の機器との間隔は規定の距離をあけてください。
● 損傷,部品が欠けているコントローラ,サーボアンプ,サーボモータを据え付け,運転をしないで
ください。
● 冷却ファンが付いているコントローラ,サーボアンプ,サーボモータの吸排気口をふさがないでく
ださい。
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータ内部にねじ,金属片などの導電性異物や油などの可燃
性異物が混入しないようにしてください。
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータは精密機械なので,落下させたり,強い衝撃を与えな
いようにしてください。
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータは,取扱説明書に従って確実に機械へ固定してくださ
い。固定が不十分ですと運転時に外れる恐れがあります。
● 減速機付サーボモータは必ず指定の方向で設置してください。油漏れの原因となります。
● 下記の環境条件で保管・ご使用ください。
条 件
環 境
コントローラ・サーボアンプ サーボモータ
0℃~+40℃
周囲温度 個別の取扱説明書による
(凍結のないこと)
80%RH以下
周囲湿度 個別の取扱説明書による
(結露のないこと)
保存温度 個別の取扱説明書による -20℃~+65℃
屋内(直射日光が当たらないこと)
雰囲気
腐食性ガス・引火性ガス・オイルミスト・塵埃のないこと
標 高 海抜1000m以下
振 動 個別の取扱説明書による

● 同期エンコーダやサーボモータの軸端へカップリング結合するときに,ハンマーでたたくなどの衝
撃を与えないでください。エンコーダの故障の原因となります。
● 同期エンコーダやサーボモータの軸へ許容荷重以上の荷重を与えないでください。軸折損の原因と
なります。

A - 5
注意
● 長期間ご使用にならない時は,電源線をコントローラやサーボアンプから外してください。
● コントローラ,サーボアンプは静電気防止のビニール袋に入れて保管してください。
● 保管が長期間に渡った場合は,最寄りのシステムサービス,代理店または支社に点検を依頼くださ
い。また,試運転を実施してください。

(4) 配線について

注意
● 配線は正しく確実に行ってください。また,配線後に接続誤りや端子ねじの締付けなどを再度確認
してください。サーボモータの暴走の原因となります。
● 配線後に端子カバーなどの保護カバーは元どおりに取り付けてください。
● サーボアンプの出力側には,進相コンデンサやサージ吸収器,ラジオノイズフィルタ(オプション
FR-BIF)を取り付けないでください。
● 出力側(端子U,V,W),アースは正しく接続してください。誤った接続によりサーボモータが異
常動作します。
● サーボモータに商用電源を直接接続しないでください。故障の原因となります。
● ブレーキ信号などの制御出力信号用のDCリレーに取付けるサージ吸収用のダイオードの向きを間
違えないでください。故障して信号が出力されなくなり,保護回路が動作不能になることがありま
す。
サーボアンプ サーボアンプ
DC24V DC24V
DOCOM DOCOM

制御出力信号 RA 制御出力信号 RA
DICOM DICOM

シンク出力 ソース出力
インタフェースの場合 インタフェースの場合

● 通電中に各ユニット間の接続ケーブル,エンコーダケーブル,シーケンサ増設ケーブルの接続,脱
着をしないでください。
● ケーブルコネクタの固定ねじや固定機構を確実に締めてください。固定が不十分ですと運転時に外
れる恐れがあります。
● 電源線やケーブルを束ねないでください。

(5) 試運転・調整について

注意
● 運転前にプログラム及び各パラメータの確認・調整を行ってください。機械によっては予期しない
動きとなる場合があります。
● 極端な調整変更は動作が不安定になりますので決して行わないでください。
● 絶対位置システム機能を使用している場合,新規立上げしたとき,または,コントローラ,絶対値
対応モータ等を交換したときはかならず原点復帰を行ってください。
● 試運転は,パラメータの速度制限値を遅い速度に設定し,危険な状態が発生したとき緊急停止など
で即座に停止できる準備をしてから動作確認を行ってください。

A - 6
(6) 使用方法について

注意
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータから煙,異音,異臭などが発生した場合,すぐに電源
を遮断してください。
● プログラムやパラメータの変更後および保守・点検後は,必ず試験運転を行ってから本運転を行っ
てください。
● 当社が認定した専門の技術者以外の方は,分解修理を行わないでください。
● 改造は行わないでください。
● ノイズフィルタの設置や配線のシールドなどにより電磁障害の影響を小さくしてください。
コントローラやサーボアンプの近くで使用される電子機器に電磁障害を与える恐れがあります。
● CEマーク対応の設備について,モーションコントローラは,本マニュアルを,サーボアンプ,イン
バータ等他の機器については,対応のEMCガイドライン資料を参照し使用してください。
● 下記の使用条件でご使用ください。
項 目 条 件
入力電源 個別の取扱説明書による
入力周波数 個別の取扱説明書による
許容瞬停時間 個別の取扱説明書による

(7) 異常時の処置について

注意
● コントローラ,サーボアンプの自己診断エラーが発生した場合には,取扱説明書に従ってチェック
内容を確認し,復旧してください。
● 停電時および製品故障時に危険な状態が想定される場合には,保持用として電磁ブレーキ付きサー
ボモータの使用または外部にブレーキ機構を設けて防止してください。
● 電磁ブレーキ用動作回路は,外部の非常停止信号でも動作するような二重の回路構成にしてくださ
い。
サーボオン信号 OFF・アラーム・ 非常停止信号(EMG)で
電磁ブレーキ信号で遮断する。 遮断する。

サーボモータ
RA1 EMG

電磁
DC24V
ブレーキ

● アラーム発生時は原因を取り除き,安全を確保してからアラーム解除後,再運転してください。
● 瞬停復電後,突然再始動する可能性がありますので,機械に近寄らないでください。(再始動して
も人に対する安全性を確保するよう機械の設計を行ってください。)

A - 7
(8) 保守・点検・部品の交換について

注意
● 取扱説明書に従って日常点検,定期点検を行ってください。
● コントローラやサーボアンプのプログラムやパラメータのバックアップを取った後に,保守・点検
を行ってください。
● 開閉部を開け閉めする時に隙間に手や指を入れないでください。
● 電池などの消耗部品は取扱説明書に従って定期的に交換してください。
● ICなどのリード部あるいはコネクタのコンタクトに手を触れないでください。
● ユニットに触れる前には,必ず接地された金属などに触れて,人体などに帯電している静電気を放
電してください。静電気を放電しないと,ユニットの故障や誤動作の原因になります。
● ユニットの導電部分や電子部品には直接触れないでください。
ユニットの誤作動,故障の原因になります。
● 漏電の可能性のある金属および静電気が帯電する木材,プラスチックやビニール類などの上にコン
トローラやサーボアンプを置かないでください。
● 点検時にメガテスト(絶縁抵抗測定)を行わないでください。
● コントローラやサーボアンプ交換時には,新しいユニットの設定を正しく設定してください。
● コントローラまたは,絶対値対応モータの交換後は,下記のいずれかにより原点復帰を行ってくだ
さい。行わないと位置ずれの原因となります。
(1) サーボデータを周辺ソフトウェアによりモーションコントローラに書込みした後,電源を入れ
直したうえで原点復帰操作を行う。
(2) 周辺ソフトウェアのバックアップ機能を使用し,交換前のバックアップデータをロードする。
● 保守・点検終了時,絶対位置検出機能の位置検出が正しいか確認してください。
● ユニットに装着するバッテリには,落下・衝撃を加えないでください。
落下・衝撃によりバッテリが破損し, バッテリ液の液漏れをバッテリ内部で発生している恐れがあ
ります。落下・衝撃を加えたバッテリは使用せずに廃棄してください。
● バッテリは短絡,充電,過熱,焼却および分解をしないでください。
● 電解コンデンサは故障時にガスを発生しますので,コントローラやサーボアンプに顔を近付けない
でください。
● 電解コンデンサやファンは劣化します。故障による二次災害を防止するため定期的に交換してくだ
さい。交換は最寄りのシステムサービス,代理店または支社にて承ります。
● 電気設備に関する教育を受け,十分な知識を有する人のみ制御盤を開けることができるよう,制御
盤に鍵をかけてください。
● コントローラやサーボアンプを焼却,分解しないでください。焼却,分解により,有毒ガスが発生
する恐れがあります。

A - 8
(9) 廃棄物の処理について
本製品が廃棄されるときには,以下に示す2つの法律の適用を受け,それぞれの法規ごとの配慮が
必要となります。また,以下の法律については,
日本国内において効力を発揮するものであるため,
日本国外(海外)においては,現地の法律が優先されます。必要に応じて,最終製品への表示,告
知等をしていただくようお願いします。

注意
● 資源の有効な利用の促進に関する法律(通称:資源有効利用促進法)における必要事項
(1) 不要となった本製品は,できる限り再生資源化をお願いします。
(2) 再生資源化では,鉄くず,電気部品などに分割してスクラップ業者に売却されることが多い
ため,必要に応じて分割し,それぞれ適正な業者に売却されることを推奨します。
● 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(通称:廃棄物処理清掃法)における必要事項
(1) 不要となった本製品は,前1項の再生資源化売却等を行い,廃棄物の減量に努められることを
推奨します。
(2) 不要となった本製品が売却できず,これを廃棄する場合は,同法の産業廃棄物に該当します。
(3) 産業廃棄物は,同法の許可を受けた産業廃棄物処理業者に処理を委託し,マニフェスト管理
等を含め,適正な処置をする必要があります。
(4) 電池は,いわゆる「一次電池」あるいは「二次電池」に該当しますので,自治体で定められた
廃棄方法に従って,廃棄してください。

(10) 一般的注意
● 取扱説明書に記載されているすべての図解は,細部を説明するためにカバーまたは安全のための
遮断物を外した状態で描かれている場合がありますので,製品を運転する時は必ず規定どおりの
カバーや遮断物を元どおりに戻し,取扱説明書に従って運転してください。

A - 9
改 定 履 歴
※取扱説明書番号は,本説明書の裏表紙の左下に記載してあります。
印刷日付 ※取扱説明書番号 改 定 内 容
2008年 12月 IB(名)-0300154-A 初版印刷
2009年 4月 IB(名)-0300154-B [機種追加]
QX40H,QX70H,QX80H,QX90H,Q170MIOCON,Q170MPWCON,Q170MPWCBL2M,
Q170MPWCBL2M-E
[追加修正・誤記修正]
安全にお使いいただくために,マニュアルについて,内蔵I/F,EMC指令,
バッテリの輸送について,欧州新電池指令対応のシンボル,内蔵入出力
回路のトラブル事例,MCプロトコルによる通信,マーク検出機能,リア
ルモードでの同期エンコーダ現在値モニタ,演算命令処理時間,移行条
件式の処理時間,トラブルシューティング,その他誤記
2011年 6月 IB(名)-0300154-C [機種追加]
SV43対応ソフトウェア,GX Works2,MR Configurator2
[追加修正・誤記修正]
安全にお使いいただくために,マニュアルについて,ソフトウェアの
バージョンによる機能の制約,モーション制御のシステム回路設計例,
その他誤記修正
2011年 12月 IB(名)-0300154-D [一部修正]
4.2.1 一部文章見直し

本書によって,工業所有権その他の権利の実施に対する保証,または実施権を許諾するものではありません。また
本書の掲載内容の使用により起因する工業所有権上の諸問題については,当社は一切その責任を負うことができません。

© 2008 MITSUBISHI ELECTRIC CORPORATION

A - 10
は じ め に

このたびは,三菱モーションコントローラ Q170MCPU をお買い上げいただきまことにありがとうございまし


た。
ご使用前に本書をよくお読みいただき,モーションコントローラの機能・性能を十分ご理解のうえ,正しく
ご使用くださるようお願い致します。

目 次
安全上のご注意 ············································································ A- 1
改定履歴 ·················································································· A-10
目次 ······················································································ A-11
マニュアルについて ········································································ A-14

1 概 要 1- 1~1-14

1.1 概 要 ··············································································· 1- 1
1.2 Q170MCPUとQ173DCPU/Q172DCPUの比較 ··················································· 1- 3
1.3 ソフトウェアのバージョン,製造番号による機能の制約 ··································· 1-12

2 システム構成 2- 1~2-60

2.1 モーションシステム構成 ······························································· 2- 1


2.1.1 Q170MCPUシステム全体構成 ························································· 2- 3
2.1.2 Q170MCPUシステム内部構成 ························································· 2- 4
2.1.3 Q170MCPUモーションコントローラ機能説明 ··········································· 2- 5
2.1.4 モーションコントローラの制約事項 ················································· 2- 6
2.2 製造番号と本体OSソフトウェアバージョンの確認方法 ····································· 2- 8
2.2.1 製造番号確認 ····································································· 2- 8
2.2.2 本体OSソフトウェアバージョンの確認 ··············································· 2-10
2.3 システム構成機器の一覧 ······························································· 2-11
2.4 一般仕様 ············································································· 2-15
2.5 構成機器の仕様 ······································································· 2-16
2.5.1 Q170MCPUモーションコントローラ ··················································· 2-16
2.5.2 増設ベースユニット,増設ケーブル ················································· 2-38
2.5.3 Q172DLX サーボ外部信号入力ユニット ··············································· 2-41
2.5.4 Q173DPX 手動パルサ入力ユニット ··················································· 2-46
2.5.5 手動パルス発生器 ································································· 2-54
2.5.6 SSCNETⅢケーブル ································································· 2-55
2.5.7 バッテリ ········································································· 2-57
2.5.8 緊急停止入力端子 ································································· 2-60

3 設 計 3- 1~3-14

3.1 システムの設計手順 ··································································· 3- 1


3.2 外部回路の設計 ······································································· 3- 4
3.2.1 電源回路の設計 ··································································· 3- 7
3.2.2 安全回路の設計 ··································································· 3- 8
3.3 収納盤内の配置設計 ··································································· 3-10

A - 11
3.3.1 設置環境 ········································································· 3-10
3.3.2 モーションコントローラの発熱量の計算方法 ········································· 3-11
3.4 設計チェックリスト ··································································· 3-14

4 取付けと配線 4- 1~4-28

4.1 ユニットの取付け ····································································· 4- 1


4.1.1 取扱い上の注意事項 ······························································· 4- 1
4.1.2 ユニットの取付け上の注意事項 ····················································· 4- 3
4.1.3 ベースユニットへの取付け・取りはずし ············································· 4- 9
4.1.4 バッテリホルダの取付け・取りはずし ··············································· 4-12
4.2 ケーブルの取付け・取りはずし ························································· 4-17
4.2.1 SSCNETⅢケーブル ································································· 4-17
4.2.2 緊急停止入力ケーブル ····························································· 4-23
4.2.3 DC24V電源ケーブル ································································ 4-24
4.3 配 線 ··············································································· 4-25
4.3.1 配線上の注意事項 ································································· 4-25
4.3.2 電源への配線 ····································································· 4-28

5 立上げ手順 5- 1~5-10

5.1 立上げ前の確認事項 ··································································· 5- 1


5.2 立上げ手順 ··········································································· 5- 3
5.3 本体OSソフトウェアのインストール手順 ················································· 5- 7
5.4 試運転調整チェックリスト ····························································· 5- 9

6 保守点検 6- 1~6-32

6.1 保全作業 ············································································· 6- 2


6.1.1 点検作業時の注意について ························································· 6- 2
6.2 日常点検 ············································································· 6- 4
6.3 定期点検 ············································································· 6- 5
6.4 寿命 ················································································· 6- 6
6.5 バッテリ ············································································· 6- 7
6.5.1 バッテリの寿命 ··································································· 6- 8
6.5.2 バッテリの交換手順 ······························································· 6-10
6.5.3 モーションコントローラを保管した後の運転再開 ····································· 6-13
6.5.4 欧州新電池指令対応のシンボル ····················································· 6-13
6.6 トラブルシューティング ······························································· 6-14
6.6.1 トラブルシューティングの基本 ····················································· 6-14
6.6.2 モーションコントローラのトラブルシューティング ··································· 6-15
6.6.3 エラーコードの確認方法 ··························································· 6-30
6.6.4 内蔵入出力回路のトラブル事例 ····················································· 6-31

7 位置決め専用信号 7- 1~7- 6

7.1 デバイス一覧 ········································································· 7- 1


7.2 位置決め専用信号 ····································································· 7- 2
7.2.1 内部リレー ······································································· 7- 2
7.2.2 データレジスタ ··································································· 7- 4
7.2.3 モーションレジスタ ······························································· 7- 6

A - 12
7.2.4 特殊リレー ······································································· 7- 6
7.2.5 特殊レジスタ ····································································· 7- 6

8 EMC指令 8- 1~8- 8

8.1 EMC指令適合のための要求 ······························································ 8- 1


8.1.1 EMC指令に関する規格 ······························································ 8- 2
8.1.2 制御盤内への設置 ································································· 8- 3
8.1.3 ノイズ対策部品 ··································································· 8- 5
8.1.4 ノイズ対策例 ····································································· 8- 7

付 録 付- 1~付-66

付1 Q170MCPUとQ173DCPU/Q172DCPUの相違点 ················································ 付- 1
1.1 パラメータの相違点 ································································ 付- 2
1.2 プログラムの相違点 ································································ 付- 3
1.3 エラーコードの相違点 ······························································ 付- 4
1.4 周辺機器インタフェースの相違点 ···················································· 付- 5
1.5 CPU表示とI/O割付の相違点 ·························································· 付- 6
1.6 入出力信号の相違点 ································································ 付- 8
1.7 マーク検出機能(SV13/SV22のみ) ··················································· 付-10
付2 プロジェクトの作成 ·································································· 付-20
2.1 サンプルデータ ···································································· 付-21
付3 処理時間 ············································································ 付-39
3.1 演算制御・トランジション命令処理時間 ·············································· 付-39
3.2 モーション専用シーケンス命令処理時間 ·············································· 付-52
付4 ケーブル ············································································ 付-53
4.1 SSCNETⅢケーブル ·································································· 付-53
4.2 緊急停止入力ケーブル ······························································ 付-56
4.3 DC24V電源ケーブル ································································· 付-57
4.4 内蔵I/Fコネクタケーブル ··························································· 付-58
付5 外形寸法図 ·········································································· 付-60
5.1 モーションコントローラ(Q170MCPU) ················································ 付-60
5.2 サーボ外部信号入力ユニット(Q172DLX) ··············································· 付-61
5.3 手動パルサ入力ユニット(Q173DPX) ··················································· 付-61
5.4 バッテリホルダ ···································································· 付-62
5.5 コネクタ ·········································································· 付-63
5.6 手動パルス発生器(MR-HDP01) ························································ 付-65

A - 13
マニュアルについて

本製品に関連するマニュアルには,下記のものがあります。
必要に応じて本表を参考にしてご依頼ください。

関連マニュアル

(1) モーションコントローラ
マニュアル番号
マニュアル名称
(形名コード)
Q170MCPU モーションコントローラユーザーズマニュアル
Q170MCPUモーションコントローラ,Q172DLXサーボ外部信号入力ユニット,Q173DPX手動パルサ入力ユ
IB-0300154
ニット,サーボアンプおよびSSCNETⅢケーブルなどの仕様と,システムの保守・点検,トラブルシュー
ティングなどについて説明しています。 (1XB940)
(本体OS(CD)に同梱)

Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラプログラミングマニュアル(共通編)
マルチCPUシステム構成,性能仕様,共通パラメータ,補助/応用機能およびエラーリストなどについ IB-0300126
て説明しています。 (1XB921)
(本体OS(CD)に同梱)

Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラ(SV13/SV22)プログラミングマニュアル
(モーションSFC編) IB-0300127
モーションSFCの機能,プログラミング,デバッグおよびエラーリストなどについて説明しています。 (1XB922)
(本体OS_SV13/SV22(CD)に同梱)

Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラ(SV13/SV22)プログラミングマニュアル
(リアルモード編) IB-0300128
サーボパラメータ,位置決め命令,デバイス一覧およびエラーリストなどについて説明しています。 (1XB923)
(本体OS_SV13/SV22(CD)に同梱)

Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラ(SV22)プログラミングマニュアル
(仮想モード編)
仮想メインシャフト,メカモジュールで構築されたメカ機構プログラムにより同期制御を行うための専 IB-0300129
用命令,サーボパラメータ,位置決め命令,デバイス一覧およびエラーリストなどについて説明してい (1XB924)
ます。
(本体OS_SV22(CD)に同梱)

Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラ(SV43)プログラミングマニュアル
EIA言語(Gコード)のモーションプログラムで位置決め制御を行うための専用命令,サーボパラメータ, IB-0300130
位置決め命令,デバイス一覧およびエラーリストなどについて説明しています。 (1XB925)
(本体OS_SV43(CD)に同梱)

モーションコントローラセットアップガイダンス(MT Developer2 Version1)


IB-0300141
モーションコントローラプログラミングソフトウェアMT Developer2のセットアップに関する内容につ
いて説明しています。
( ─ )

A - 14
(2) シーケンサ
マニュアル番号
マニュアル名称
(形名コード)
QCPUユーザーズマニュアル(ハードウェア設計・保守点検編)
CPUユニット,電源ユニット,ベースユニット,増設ケーブル,メモリカードなどのハードウェア仕 SH-080472
様と,システムの保守・点検,トラブルシューティング,エラーコードなどについて説明しています。 (13JP56)
(別売)

QnUCPUユーザーズマニュアル(機能解説・プログラム基礎編)
SH-080802
プログラム作成に必要な機能,プログラミング方法およびデバイスなどについて説明しています。
(13JY94)
(別売)

QCPUユーザーズマニュアル(マルチCPUシステム編)
マルチCPUシステムの概要,システム構成,入出力番号,CPUユニット間の交信,入出力ユニット/イ SH-080475
ンテリジェント機能ユニットとの交信について説明しています。 (13JP59)
(別売)

QnUCPUユーザーズマニュアル(内蔵Ethernetポート通信編)
SH-080806
CPU内蔵Ethernetポート通信の機能について説明しています。
(13JY96)
(別売)

MELSEC-Q/Lプログラミングマニュアル(共通命令編)
SH-080804
シーケンス命令,基本命令および応用命令などの使用方法について説明しています。
(13JC22)
(別売)

MELSEC-Q/L/QnAプログラミングマニュアル(PID制御命令編)
SH-080022
PID 制御を行うための専用命令ついて説明しています。
(13JC01)
(別売)

MELSEC-Q/L/QnAプログラミングマニュアル(SFC編)
MELSAP3 のシステム構成,性能仕様,機能,プログラミング,デバッグおよびエラーコードなどにつ SH-080023
いて説明しています。 (13JC02)
(別売)

ビルディングブロック入出力ユニット ユーザーズマニュアル
QシーケンサCPU入出力ユニット,コネクタ,コネクタ/端子台変換ユニットなどの仕様を説明してい SH-080024
ます。 (13JQ45)
(別売)

A - 15
(3) サーボアンプ
マニュアル番号
マニュアル名称
(形名コード)
SSCNETⅢ対応MR-J3-□B サーボアンプ技術資料集
サーボアンプMR-J3-□Bの入出力信号,各部の名称,パラメータ,立上げ手順などについて説明して SH-030050
います。 (1CW201)
(別売)

SSCNETⅢ対応リニアサーボMR-J3-□B-RJ004 技術資料集
リニアサーボアンプMR-J3-□B-RJ004U□の入出力信号,各部の名称,パラメータ,立上げ手順などに SH-030053
ついて説明しています。 (1CW942)
(別売)

フルクローズド制御SSCNETⅢ対応MR-J3-□B-RJ006 サーボアンプ技術資料集
フルクローズド制御対応サーボアンプMR-J3-□B-RJ006の入出力信号,各部の名称,パラメータ,立 SH-030055
上げ手順などについて説明しています。 (1CW303)
(別売)

SSCNETⅢ対応2軸一体ACサーボMR-J3W-□B サーボアンプ技術資料集
2軸一体ACサーボアンプMR-J3W-□Bの入出力信号,各部の名称,パラメータ,立上げ手順などについ SH-030072
て説明しています。 (1CW602)
(別売)

SSCNETⅢ対応ダイレクトドライブサーボMR-J3-□B-RJ080W 技術資料集
ダイレクトドライブサーボMR-J3-□B-RJ080Wの入出力信号,各部の名称,パラメータ,立上げ手順な SH-030078
どについて説明しています。 (1CW600)
(別売)

SSCNETⅢ三菱ドライブセーフティ対応MR-J3-□BS サーボアンプ技術資料集
ドライブセーフティ対応MR-J3-□BSの入出力信号,各部の名称,パラメータ,立上げ手順などについ SH-030083
て説明しています。 (1CW204)
(別売)

A - 16
1.概 要

第1章 概 要
1
1.1 概 要

本ユーザーズマニュアルは,QシリーズシーケンサマルチCPUシステム対応のモー
ションコントローラQ170MCPUのハードウェア仕様,取扱いについて記載しています。
また,モーションコントローラ用オプションユニット,手動パルサ,ケーブルの仕
様などに関する事項についても記載しています。
なお,本マニュアルでは,下記のように略記します。
総称・略称・用語 総称・略称・用語の内容
Q170MCPU
Q170MCPU モーションコントローラ
もしくはモーションコントローラ
Q172DLX/Q173DPX
Q172DLX サーボ外部信号入力ユニット/Q173DPX 手動パルサ入力ユニット
もしくはモーションユニット
MR-J3(W)-□B MR-J3-□B/MR-J3W-□B 形サーボアンプ
AMPもしくはサーボアンプ MR-J3-□B/MR-J3W-□B 形サーボアンプシリーズの総称
マルチCPUシステム
QシリーズシーケンサマルチCPUシステムの略称
もしくはモーションシステム
シーケンサCPU部 Q170MCPUモーションコントローラのシーケンサ制御部(1号機)
モーションCPU部 Q170MCPUモーションコントローラのモーション制御部(2号機)
CPUn マルチCPUシステムにおけるn号機のCPUユニット(n=1~4)の略称
本体OSソフトウェア SW7DNC-SV□Q□/SW8DNC-SV□Q□の総称
SV13 モーションSFC対応搬送組立用本体OSソフトウェア:SW8DNC-SV13Q□
SV22 モーションSFC対応自動機用本体OSソフトウェア:SW8DNC-SV22Q□
SV43 工作機周辺用本体OSソフトウェア:SW7DNC-SV43Q□
周辺ソフトウェアパッケージ MT Developer2/GX Works2/GX Developer/MR Configurator□の総称
MELSOFT MT Works2 モーションコントローラエンジニアリング環境MELSOFT MT Works2の略称
モーションコントローラプログラミングソフトウェアMT Developer2
MT Developer2*1
バージョン1.05F以降の略称
GX Works2 シーケンサエンジニアリングソフトウェアGX Works2 バージョン1.11M以降の略称
GX Developer シーケンサプログラミングソフトウェアGX Developer バージョン8.76E以降の略称
MR Configurator□ MR Configurator/MR Configurator2の総称
MR Configurator サーボセットアップソフトウェアMR Configurator バージョンC2以降の略称
MR Configurator2 サーボセットアップソフトウェアMR Configurator2 バージョン1.00A以降の略称
手動パルサもしくはMR-HDP01 手動パルス発生器(MR-HDP01)の略称
SSCNETⅢ*2 モーションコントローラ サーボアンプ間高速同期ネットワーク
絶対位置システム 絶対位置対応のサーボモータおよびサーボアンプを使用したシステムの総称
CC-Link IEユニット/CC-Linkユニット/MELSECNET/10(H)ユニット/
インテリジェント機能ユニット
Ethernetユニット/シリアルコミュニケーションユニットの略称
*1:モーションコントローラエンジニアリング環境「MELSOFT MT Works2」に含まれるプログラミングソフトウェアです。
*2:SSCNET:Servo System Controller NETwork

1 - 1
1.概 要

備 考

各種ユニット,プログラム作成方法,およびパラメータ作成方法などについては,
下記マニュアルを参照してください。

項 目 参 照
シーケンサCPU部/シーケンスプログラム作成用周辺機 MELSEC-Qシリーズシーケンサ,および各ユニットに関連
器/入出力ユニット/インテリジェント機能ユニット したマニュアル
MT Developer2の操作方法 ソフトウェア付随のヘルプ
・マルチCPUシステム構成
・性能仕様 Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラ
SV13/SV22/SV43
・共通パラメータ作成方法 プログラミングマニュアル(共通編)
・補助/応用機能(共通)
・モーションSFCプログラム作成方法 Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラ
・モーションSFCパラメータ作成方法 (SV13/SV22)プログラミングマニュアル
・モーション専用シーケンス命令 (モーションSFC編)
SV13/SV22
・リアルモードの位置決め制御プログ Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラ
ラム作成方法 (SV13/SV22)プログラミングマニュアル
・位置決め制御用パラメータ作成方法 (リアルモード編)
SV22 Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラ(SV22)
・メカ機構プログラム作成方法
(仮想モード) プログラミングマニュアル(仮想モード編)
・モーションプログラム作成方法
Q173DCPU/Q172DCPU モーションコントローラ(SV43)
SV43 ・モーション専用シーケンス命令
プログラミングマニュアル
・位置決め制御用パラメータ作成方法

1 - 2
1.概 要

1.2 Q170MCPUとQ173DCPU/Q172DCPUの比較

(1) ハードウェアの比較
項 目 Q170MCPU Q173DCPU Q172DCPU
電 源 内蔵(DC24V) 電源ユニット(DC24V,AC100V,AC200V)
シーケンサCPU部 Q03UDCPU相当(20kステップ) QnUD(E)(H)CPU
プログラム容量 20kステップ 30k~260kステップ
LD命令処理速度 0.02μs 0.0095~0.02μs
モーションCPU部 Q172DCPU相当(16軸) Q173DCPU Q172DCPU
緊急停止入力 緊急停止入力端子を使用
基本ベース マルチCPU間高速基本ベースユニット
不要
ユニット (Q35DB/Q38DB/Q312DB)
増設ベース
1段(Q52B/Q55B使用可) 7段
ユニット
ベース
・増設ベースユニット使用時:
ユニット
1段目の増設ベースの後に接続
基本ベースユニットまたは増設ベースユニットに
GOTのバス接続 ・増設ベースユニット未使用時:
バス接続
モーションコントローラに直接
バス接続
Q172DLX 2台 4台 1台
Q172DEX 使用不可 6台 4台
モーション
Q173DPX*1 3台 4台 3台
ユニット
取付けベース 基本ベースユニット,増設ベースユニット
増設ベースユニット
ユニット (基本ベースI/Oスロット0~2に装着不可)
バッテリ 必要
Q6BAT 同梱
Q7BAT(大容量バッテリ) 使用可(別売) 使用不可
CPU台数 2 2~4
1号機 シーケンサCPU部 シーケンサCPU,C言語コントローラ
マルチCPU 2号機 モーションCPU部
3号機 - シーケンサCPU,モーションCPU,C言語コントローラ
4号機 -
取付け方法 制御盤に固定ネジで取付け 基本ベースユニットに装着し固定ネジで取付け
外形寸法[mm] 178(H)×52(W)×135(D) 98(H)×27.4(W)×119.3(D)
本体OSソフトウェアの媒体 CD-ROM(1枚)
SV13 SW8DNC-SV13QG SW8DNC-SV13QB SW8DNC-SV13QD
本体OSソフト
SV22 SW8DNC-SV22QF SW8DNC-SV22QA SW8DNC-SV22QC
ウェア形名
SV43 SW7DNC-SV43QF SW7DNC-SV43QA SW7DNC-SV43QC
プログラミング シーケンサCPU部 GX Works2/GX Developer
ツール モーションCPU部 MT Developer2 MT Developer2/MT Developer

*1:INC同期エンコーダを使用する場合(SV22使用時)の台数です。手動パルス発生器を接続する場合には1台のみ使用可能です。

1 - 3
1.概 要

(2) SV13/SV22モーション制御仕様,性能仕様の比較
(a) モーション制御仕様の比較
項 目 Q170MCPU Q173DCPU(-S1) Q172DCPU(-S1)
制御軸数 最大 16軸 最大 32軸 最大 8軸
0.44ms/ 1~ 6軸
0.44ms/ 1~ 6軸 0.44ms/ 1~6軸
SV13 0.88ms/ 7~18軸
0.88ms/ 7~16軸 0.88ms/ 7~8軸
1.77ms/19~32軸
演算周期
0.44ms/ 1~ 4軸
(デフォルト時) 0.44ms/ 1~ 4軸
0.88ms/ 5~12軸 0.44ms/ 1~4軸
SV22 0.88ms/ 5~12軸
1.77ms/13~28軸 0.88ms/ 5~8軸
1.77ms/13~16軸
3.55ms/29~32軸
補間機能 直線補間(最大4軸),円弧補間(2軸),ヘリカル補間(3軸)
PTP(Point To Point)制御,速度制御,速度位置制御,定寸送り,等速制御,
制御方式
位置追従制御,定位置停止速度制御,速度切換え制御,高速オシレート制御,同期制御(SV22)
加減速処理 台形加減速,S字加減速,アドバンストS字加減速
補正機能 バックラッシュ補正,電子ギア,位相補正(SV22)
プログラム言語 モーションSFC,専用命令,メカサポート言語(SV22)
サーボプログラム容量 16kステップ
位置決め点数 3200ポイント(間接指定可能)
USB/RS-232 シーケンサCPU部管理 シーケンサCPUユニット管理
周辺装置I/F
PERIPHERAL I/F モーションCPU部管理 モーションCPUユニット管理*1
近点ドグ式(2種類),カウント式(3種類),データセット式(2種類),
原点復帰機能 ドグクレードル式,ストッパ停止式(2種類),リミットスイッチ兼用式,スケール原点信号検出式
原点復帰リトライ機能あり,原点シフト機能あり
JOG運転機能 あり
3台接続可能(Q173DPX使用時)
手動パルサ運転機能 3台接続可能(Q173DPX使用時)
1台接続可能(内蔵I/F使用時)*2,*3
8台接続可能(SV22使用時)*4
同期エンコーダ運転機能 12台接続可能(SV22使用時) 8台接続可能(SV22使用時)
ABS同期エンコーダ使用不可
Mコード機能 Mコード出力機能あり,Mコード完了待ち機能あり
出力点数32点
リミットスイッチ出力機能
ウォッチデータ:モーション制御データ/ワードデバイス
ROM運転機能 あり
外部入力信号 Q172DLXまたはサーボアンプの外部入力信号(FLS/RLS/DOG)
内蔵I/F経由/入力ユニット経由,
高速読み出し機能 入力ユニット経由,Q172DEX/Q173DPXのトラッキング経由
Q173DPXのトラッキング経由
緊急停止 モーションコントローラの緊急停止(EMI端子,システム設定),サーボアンプの強制停止端子
合計256点
入出力点数 (内蔵I/F(入力点数4点, 合計256点
出力点数2点)+I/Oユニット)
マーク検出機能 あり なし
時計設定 マルチCPU間時計同期
セキュリティ機能 あり
オールクリア機能 あり
リモート操作 リモートRUN/STOP,リモートラッチクリア
デジタルオシロ機能 あり
サーボアンプにバッテリ装着にて対応可能
絶対位置システム
(軸ごとにアブソリュート方式/インクリメント方式の指定が可能)

1 - 4
1.概 要

モーション制御仕様の比較(つづき)
項 目 Q170MCPU Q173DCPU(-S1) Q172DCPU(-S1)
*5
SSCNETⅢ系統数 1系統 2系統 1系統
Q172DLX 4台使用可能 Q172DLX 1台使用可能
Q172DLX 2台使用可能
モーション関連ユニット装着数 Q172DEX 6台使用可能 Q172DEX 4台使用可能
Q173DPX 3台使用可能*6
Q173DPX 4台使用可能*6 Q173DPX 3台使用可能*6
モーションCPU(部)で管理可能な 割込みユニット,入力ユニット,出力ユニット,入出力混合ユニット,
シーケンサユニット アナログ入力ユニット,アナログ出力ユニット

*1:Q173DCPU-S1/Q172DCPU-S1のみ。
*2:内蔵I/Fで手動パルサを使用する場合は,システム設定でQ173DPXを設定しないでください。
*3:CPU内蔵の手動パルサI/Fは,演算周期7.11ms以下で使用できます。
*4:内蔵I/FのINC同期エンコーダの軸No.には,Q173DPXに割当てられた軸No.の後の軸No.が設定されます。
*5:SSCNET対応のサーボアンプは使用できません。
*6:INC同期エンコーダを使用する場合(SV22使用時)の台数です。手動パルス発生器を接続する場合には1台
のみ使用可能です。

1 - 5
1.概 要

(b) モーションSFC性能仕様の比較
項 目 Q170MCPU Q173DCPU/Q172DCPU
コード合計
543kバイト
モーションSFC (SFC図+演算制御+トランジション)
プログラム容量 テキスト合計
484kバイト
(演算制御+トランジション)
SFCプログラム数 256(No.0~255)
SFC図サイズ/1プログラム 最大 64kバイト(SFC図コメント含む)
モーションSFC SFCステップ数/1プログラム 最大 4094ステップ
プログラム 選択分岐数/1分岐 255
並列分岐数/1分岐 255
並列分岐のネスト 最大 4重
F(1回実行型)/FS(スキャン実行型)
演算制御プログラム数
合わせて4096(F/FS0~F/FS4095)

トランジションプログラム数 4096(G0~G4095)
演算制御プログラム
コードサイズ/1プログラム 最大約 64kバイト(32766ステップ)
(F/FS)
ブロック(行)数/1プログラム 最大 8192ブロック(4ステップ(最小)/1ブロックの場合)

文字数/1ブロック(行) 最大 半角 128文字(コメント含む)
トランジション
被演算子数/1ブロック 最大 64個(被演算子:定数・ワードデバイス・ビットデバイス)
プログラム (G)
( )のネスト/1ブロック 最大 32重
演算制御プログラム 計算式・ビット条件式
記述式 トランジション
計算式・ビット条件式・比較条件式
プログラム
同時実行プログラム数 最大 256本
同時活性ステップ数 最大 256ステップ/全プログラム
ノーマルタスク モーションコントローラのメイン周期にて実行
定周期 定周期(0.44ms・0.88ms・1.77ms・3.55ms・7.11ms・14.2ms)ごとに実行
実行仕様 イベント
実行 外部割込み 割込ユニットQI60の入力16点のうち,設定した入力ON時に実行
タスク
タスク シーケンサ
(マスク可) シーケンサからの割込み命令(D(P).GINT)にて実行
割込み
NMIタスク 割込ユニットQI60の入力16点のうち,設定した入力ON時に実行
入出力点数(X/Y) 8192 点
合計256点
実入出力点数(PX/PY) (内蔵I/F(入力点数4点, 256 点
出力点数2点)+I/Oユニット)
内部リレー(M) 12288 点
リンクリレー(B) 8192 点
アナンシェータ(F) 2048 点
デバイス点数
特殊リレー(SM) 2256 点
(モーションCPU(部)
データレジスタ(D) 8192 点
内蔵分のみ)
リンクレジスタ(W) 8192 点
( 位置決め専用デバ
特殊レジスタ(SD) 2256 点
イスを含む)
モーションレジスタ(#) 12288 点
フリーランタイマ(FT) 1点(888μs)
マルチCPU共有デバイス(U□\G) 最大 14336 点*1

*1:システム設定の設定により,使用できる点数が異なります。

1 - 6
1.概 要

(c) メカ機構プログラム仕様の比較
項 目 Q170MCPU Q173DCPU Q172DCPU
駆動 仮想サーボモータ
PLS
モジュール 同期エンコーダ
ローラ
制御単位 mm,inch
出力 ボールネジ
モジュール 回転テーブル degree
カム mm,inch,PLS
プログラム言語 専用命令(サーボプログラム+メカ機構プログラム)
駆動 仮想サーボモータ 16 32 8
合計 24 合計 44 合計 16
モジュール 同期エンコーダ 8 12 8
仮想メインシャフト 16 32 8
仮想軸 合計 32 合計 64 合計 16
仮想補助入力軸 16 32 8
ギア 32 64 16
ダイレクトクラッチ
32 64 16
1CPUあたりの スムージングクラッチ
伝達
設定可能 変速機 32 64 16
モジュール
モジュール数 ディファレンシャルギア 16 32 8
メインシャフトへのディ
16 32 8
ファレンシャルギア
ローラ 16 32 8
出力 ボールネジ 16 32 8
合計 16 合計 32 合計 8
モジュール 回転テーブル 16 32 8
カム 16 32 8
*1
種類 最大256
1サイクル分解能 256,512,1024,2048*1
メモリ容量 132kバイト
カム
カムデータ格納メモリ CPU内部RAMメモリ
ストローク分解能 32767
制御モード 往復カム,送りカム

*1:カムの1サイクル分解能と種類との関係は,下記のようになります。

1サイクル分解能 256 512 1024 2048


種 類 256 128 64 32

1 - 7
1.概 要

メ モ

1 - 8
1.概 要

(3) SV43モーション制御仕様の比較
項 目 Q170MCPU Q173DCPU(-S1) Q172DCPU(-S1)
制御軸数 最大 16軸 最大 32軸 最大 8軸
0.44ms/ 1~ 4軸
0.44ms/ 1~ 4軸
演算周期 0.88ms/ 5~12軸 0.44ms/ 1~4軸
0.88ms/ 5~12軸
(デフォルト時) 1.77ms/13~28軸 0.88ms/ 5~8軸
1.77ms/13~16軸
3.55ms/29~32軸
補間機能 直線補間(最大4軸),円弧補間(2軸),ヘリカル補間(3軸)
制御方式 PTP(Point To Point)制御,等速位置決め,高速オシレート制御
加減速処理 台形加減速,S字加減速
補正機能 バックラッシュ補正,電子ギア
プログラム言語 専用命令(EIA言語)
モーションプログラム容量 504kバイト
プログラム本数 1024
軸指定プログラム:16 軸指定プログラム:32 軸指定プログラム: 8
同時始動可能プログラム数
制御プログラム :16 制御プログラム :16 制御プログラム :16
位置決め点数 約10600ポイント(間接指定可能)
USB/RS-232 シーケンサCPU部管理 シーケンサCPUユニット管理
周辺装置I/F
PERIPHERAL I/F モーションCPU部管理 モーションCPUユニット管理*1
近点ドグ式(2種類),カウント式(3種類),データセット式(2種類),ドグクレードル式,
原点復帰機能 ストッパ停止式(2種類),リミットスイッチ兼用式,スケール原点信号検出式
原点復帰リトライ機能あり,原点シフト機能あり
JOG運転機能 あり
3台接続可能(Q173DPX使用時)
手動パルサ運転機能 3台接続可能(Q173DPX使用時)
1台接続可能(内蔵I/F使用時)*2,*3
Mコード機能 Mコード出力機能あり,Mコード完了待ち機能あり
出力点数32点
リミットスイッチ出力機能
ウォッチデータ:モーション制御データ/ワードデバイス
スキップ機能 あり
オーバライド比率設定機能 オーバライド比率設定:-100~100[%]
ROM運転機能 あり
外部入力信号 Q172DLXまたはサーボアンプの外部入力信号(FLS/RLS/DOG)
高速読み出し機能 あり(入力ユニット経由, Q173DPXのトラッキング経由)
緊急停止 モーションコントローラ緊急停止(EMI端子,システム設定),サーボアンプの強制停止端子
入出力点数 合計256点(I/Oユニット)
時計設定 マルチCPU間時計同期
セキュリティ機能 あり
オールクリア機能 あり
リモート操作 リモートRUN/STOP,リモートラッチクリア
デジタルオシロ機能 あり
サーボアンプにバッテリ装着にて対応可能
絶対位置システム
(軸ごとにアブソリュート方式/インクリメント方式の指定が可能)
SSCNETⅢ系統数*4 1系統 2系統 1系統
Q172DLX 2台使用可能 Q172DLX 4台使用可能 Q172DLX 1台使用可能
モーション関連ユニット装着数
Q173DPX 1台使用可能 Q173DPX 1台使用可能 Q173DPX 1台使用可能
モーションCPU(部)で管理可能な 入力ユニット,出力ユニット,入出力混合ユニット,
シーケンサユニット アナログ入力ユニット,アナログ出力ユニット

*1:Q173DCPU-S1/Q172DCPU-S1のみ。
*2:内蔵I/Fで手動パルサを使用する場合は, システム設定でQ173DPXを設定しないでください。
*3:CPU内蔵の手動パルサI/Fは,演算周期7.11ms以下で使用できます。
*4:SSCNET対応のサーボアンプは使用できません。

1 - 9
1.概 要

(4) シーケンサCPU部制御と性能の比較
項 目 Q170MCPU Q173DCPU/Q172DCPU
シーケンサCPU部 Q03UDCPU相当(20kステップ) QnUD(E)(H)CPU
制御方式 ストアードプログラム繰返し演算
入出力制御方式 リフレッシュ方式
リレーシンボル言語(ラダー),ロジックシンボリック言語(リスト),
シーケンス制御言語
MELSAP3(SFC),MELSAP-L,ストラクチャードテキスト(ST)
LD命令 0.02μs 0.0095~0.02μs
処理速度 MOV命令 0.04μs 0.019~0.04μs
(シーケンス命令) PC MIX値(命令/μs) 28 28~60
浮動小数点加算 0.12μs 0.057~0.12μs
総命令数 858
実数演算(浮動小数点演算)命令 可
文字列処理命令 可
PID命令 可
特殊関数命令(三角関数,平方根,指数演算など) 可
コンスタントスキャン 0.5~2000ms(0.5ms単位で設定可能)
プログラム容量 20kステップ 30k~260kステップ
QCPU標準エリア 8kバイト
CPU共有メモリ
マルチCPU間高速通信エリア 32kバイト
入出力デバイス点数(X/Y) 8192点
512点
入出力点数(X/Y) (入出力ユニットは最大320点使用 4096点
可能(64点×5台))
内部リレー(M) 8192点
ラッチリレー(L) 8192点
リンクリレー(B) 8192点
タイマ(T) 2048点
積算タイマ(ST) 0点
カウンタ(C) デフォルトでの点数 1024点
データレジスタ(D) (パラメータにより変更可能) 12288点
リンクレジスタ(W) 8192点
アナンシェータ(F) 2048点
エッジリレー(V) 2048点
リンク特殊リレー(SB) 2048点
リンク特殊レジスタ(SW) 2048点
ファイルレジスタ(R,ZR) 98304点 98304~655360点
ステップリレー(S) 8192点
インデックスレジスタ/汎用演算レジスタ(Z) 20点
インデックスレジスタ(Z) 最大10点(Z0~Z18)
(ZRデバイスの32ビット修飾指定時) (インデックスレジスタ(Z)をダブルワードで使用)
ポインタ(P) 4096点
割込ポインタ(I) 256点
特殊リレー(SM) 2048点
特殊レジスタ(SD) 2048点
ファンクション入力(FX) 16点
ファンクション出力(FY) 16点
ファンクションレジスタ(FD) 5点
ローカルデバイス あり
デバイス初期値 あり

1 - 10
1.概 要

シーケンサCPU部制御と性能の比較(つづき)
項 目 Q170MCPU Q173DCPU/Q172DCPU
増設段数 1段(Q52B/Q55B使用可) 7段
・増設ベースユニット使用時:
1段目の増設ベースの後に接続
増設ベースユニット 基本ベースユニットまたは
GOTのバス接続 ・増設ベースユニット未使用時:
増設ベースユニットにバス接続
モーションコントローラに直接
バス接続
GX Works2/GX Developerにおいてプログラム作成時のPC
Q03UDCPU QnUD(E)(H)CPU
タイプ

1 - 11
1.概 要

1.3 ソフトウェアのバージョン,製造番号による機能の制約

本体OSソフトウェア,周辺ソフトウェアのバージョン,およびモーションコントロー
ラの製造番号により,使用できる機能に制約があります。
各バージョンと機能の組合せを下記に示します。

本体OSソフトウェアバージョン*1,*2 周辺ソフトウェアバージョン
機 能 MELSOFT MT Works2
SV13/SV22 SV43
SV13/SV22 SV43
マーク検出機能 00H 1.07H ―
モーションコントローラ内蔵I/F
00H 1.07H ―
(入出力信号(DI/DO))
モーションコントローラ内蔵I/F
00H ― 1.07H ―
(手動パルサ,INC同期エンコーダ)
MCプロトコルによる通信 00H ― 1.07H ―
リアルモードでのINC同期エンコーダ現在値モニタ 00H ― ―
モーションSFC演算制御命令
00L ― 1.12N ─
型変換(DFLT,SFLT)
ビジョンシステム専用関数
(MVOPEN,MVLOAD,MVTRG,MVPST,MVIN,MVFIN, 00L 1.12N
MVCLOSE,MVCOM)
スケール原点信号検出式原点復帰 00L ― 1.12N 1.23Z

パルス変換ユニット(始動時バイアス速度) 00N 1.18U

デジタルオシロ機能にてリアルタイム表示機能に
00N ― 1.18U 1.23Z
対応

1 - 12
1.概 要

周辺ソフトウェアバージョン
製造番号 参照項
MR Configurator2 MR Configurator

― ― F*********3 付1.7項

― ― F*********3
2.5.1項
― ― ―

― ― ― *4
― ― ― *7

― ― ― *5

― ― ― *5

― ― ― *6

1.02C 未対応 ― *6

― ― ―

―:バージョンによる制約はありません。
*1:SV13/SV22は全て同じバージョンです。
*2:本体OSソフトウェアバージョンは,本体OS(CD-ROM),MT Developer2,および
GX Works2/GX Developerで確認できます。(2.2節,2.3節参照)
*3:製造番号の上1桁目が“F”以降のモーションコントローラを使用してください。
製造番号は,定格銘板,モーションコントローラ前面で確認できます。(2.2節参照)
*4:Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラプログラミングマニュアル(共通編)
*5:Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV13/SV22)プログラミングマニュアル(モーションSFC編)
*6:Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV13/SV22)プログラミングマニュアル(リアルモード編)
*7:Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV22)プログラミングマニュアル(仮想モード編)

1 - 13
1.概 要

メ モ

1 - 14
2.システム構成

第2章 システム構成

モーションコントローラ(Q170MCPU)のシステム構成,システムによる使用上の注
意事項,構成機器について説明します。

2.1 モーションシステム構成 2
(1) Q170MCPUシステムでの機器構成
Qシリーズユニットの増設

緊急停止入力ケーブル モーションユニット
(Q170DEMICBL□M) (Q172DLX,Q173DPX)

*1

M IT S U B IS H I
L IT H IU M B A T T E R Y

PROGRAMMABLE CONTROLLER
TYPE Q6BAT

バッテリ モーションコントローラ 増設ケーブル Q5□B増設ベースユニット


(Q6BAT) (Q170MCPU) (QC□B) (Q52B,Q55B)

*2

M IT S U B IS H I
L I T H I U M B A T T E R Y

PROGRAMMABLE CONTROLLER PUSH

TYPE Q7BAT

大容量バッテリホルダ SSCNETⅢケーブル Qシリーズ入出力/インテリ


(Q170MBAT-SET) (MR-J3BUS□M(-A/-B)) ジェント機能ユニット

サーボアンプ
(MR-J3(W)-□B)

システムに応じて選択可能
*1:バッテリホルダにバッテリ(Q6BAT)を装着してください。(Q170MCPUに同梱。)
*2:大容量バッテリ使用時(Q7BAT同梱),別売

2 - 1
2.システム構成

(2) Q170MCPU用の周辺機器構成
以下に示す(a)(b)(c)があります。
(a)USB用構成図 (b)RS-232用構成図 (c)Ethernet用構成図

モーションコントローラ モーションコントローラ モーションコントローラ


(Q170MCPU) (Q170MCPU) (Q170MCPU)

USBケーブル RS-232通信ケーブル
Ethernetケーブル*2
(推奨品)*1 (QC30R2)

パソコン パソコン パソコン*3

*1:当社で動作確認したUSBケーブル
製品名 形 名 会社名
MR-J3USBCBL3M 三菱電機株式会社
USBケーブル
KU-AMB530 サンワサプライ株式会社
(USB Aタイプ-USB miniBタイプ)
AUMFC30 バッファローコクヨサプライ株式会社

*2:対応するEthernetケーブル
製品名 接続方法 ケーブル Ehternet規格 形 名
10BASE-T
ハブ経由接続 ストレートケーブル
100BASE-TX Ethernet規格対応ケーブル(カテゴリ5以上)
Ethernetケーブル
10BASE-T ・シールドツイストペアケーブル(STPケーブル)
直結接続 クロスケーブル
100BASE-TX

① ケーブル選定条件
・カテゴリ:5以上
・導体径:AWG26以上
・シールド:銅編シールドとドレイン線あり,または銅編シールドとアルミテープシールド
② 当社で動作確認したEthernetケーブル

形 名 会社名
IETP-SB 日本電線
AWG26 4P TPMC-C5(SV) 沖電線
R-OKTP-E5-P-AWG26×4P-SASB
岡野電線
R-OKTP-5-P-AWG24×4P-SASB

*3:MT Developer2のみ対応

2 - 2
2.システム構成

2.1.1 Q170MCPUシステム全体構成

モーションコントローラ
Q170MCPU

USB/RS-232
PERIPHERAL I/F

パソコン パネルパソコン
(PC/AT互換機)
SSCNETⅢケーブル
(MR-J3BUS□M(-A/-B))
緊急停止入力ケーブル DC24V
d01 d02 d03 d16
(Q170DEMICBL□M) SSCNETⅢ

緊急停止入力(DC24V)

M M M M
E E E E

MR-J3(W)-□B形サーボアンプ 最大16軸

P 手動パルス発生器/
INC同期エンコーダ 1台 サーボアンプの外部入力信号
・近点ドグ/速度・位置制御切換え
汎用入力信号/マーク検出入力信号(4点) ・上限ストロークリミット
汎用出力信号(2点) ・下限ストロークリミット

増設ケーブル
(QC□B) モーションCPU部* シーケンサCPU部
管理ユニット 管理ユニット

入サ 入手
力| 力動
ユボ ユパ
ニ外 ニル
ッ部 ッサ
ト信 ト

*:モーションCPU部管理ユニットとして
Q172DLX Q173DPX QX□□ 割込みユニット(QI60),アナログ入出力
/ I/Oユニット, ユニット(Q6□AD/Q6□DA)も使用可能
QY□□ インテリジェント
機能ユニット
(最大512点)
GOT
増設ベースユニット
(Q52B/Q55B) 入力/出力(最大256点)
最大1段
P 手動パルス発生器/INC同期エンコーダ 3台/ユニット
(MR-HDP01)

外部入力信号 入力点数
・FLS :上限ストロークリミット
・RLS :下限ストロークリミット
8軸分/ユニット
・STOP :停止信号
・DOG/CHANGE:近点ドグ/速度・位置制御切換え

注意
● コントローラ,サーボアンプの異常時動作とシステムの安全方向動作が異なる場合は,コントローラ,
サーボアンプの外部で対策回路を構成してください。
● システムに使用する部品(コントローラ,サーボアンプ,サーボモータ以外)の定格,特性はコントロー
ラ,サーボアンプ,サーボモータと適合したものを使用してください。
● パラメータはコントローラ,サーボアンプ,サーボモータ,回生抵抗の形名,システムの用途に適合し
た値を設定してください。誤った設定により保護機能が働かなくなることがあります。

2 - 3
2.システム構成

2.1.2 Q170MCPUシステム内部構成

(1) Q170MCPUのマルチシステムとは
Q170MCPUのマルチCPUシステムは,シーケンサCPU部とモーションCPU部をマルチ
CPU間高速バスで接続し,各々で入出力ユニット,インテリジェント機能ユニット
を制御するシステムです。
シーケンサCPU部は1号機(固定),モーションCPU部は2号機(固定)となります。
また,モーションCPU部では,SSCNETⅢケーブルで接続したサーボアンプを管理し
ます。

モーションコントローラ
シーケンサCPU部(1号機固定) モーションCPU部(2号機固定)

デバイスメモリ デバイスメモリ
シーケンサ制御 モーション制御
プロセッサ(PLC) マルチCPU間 プロセッサ
電 マルチCPU間 高速バス マルチCPU間
源 高速通信メモリ 高速通信メモリ

Qシリーズシーケンサシステムバス

シーケンサ シーケンサ モーションユニット


DC24V I/Oユニット インテリジェント (近点ドグ信号,手動パルサ入力)
(DI/O) 機能ユニット
(A/D,D/A,ネットワーク等)
緊急停止入力(DC24V)
パソコン
GX Works2/GX Developer 手動パルス発生器/INC同期エンコーダ 1台 P SSCNETⅢ
MT Developer2
汎用入力信号/マーク検出入力信号(4点)
汎用出力信号(2点) サーボ
アンプ

PERIPHERAL I/F
M M モータ

パソコン サーボ外部入力信号
MT Developer2 (FLS,RLS,DOG)

(a) デバイスメモリはビットデバイス(X,Y,M等)とワードデバイス(D,W等)の
メモリエリアです。

(b) シーケンサCPU部とモーションCPU部のマルチCPU間高速通信メモリ間を0.88ms
間隔で送受信します。

2 - 4
2.システム構成

2.1.3 Q170MCPUモーションコントローラ機能説明

(1) 全体
(a) シーケンサCPU部とモーションCPU部間にマルチCPU間高速バスを搭載しており,
CPU専用のマルチCPU間高速バスにより,0.88msごとに最大14kワードの高速
データ交換が可能です。
(b) シーケンサCPU部とモーションCPU部は,マルチCPU間高速通信メモリや自動リ
フレッシュ等によりデータ交換が可能です。
(c) マルチCPU間高速通信周期はモーション制御に同期しており,制御の無駄を削
減できます。

(2) シーケンサCPU部
(a) シーケンスプログラムにより,入出力ユニット,アナログ入出力ユニット,
パルス入出力ユニット,位置決めユニット,情報ユニットおよびネットワー
クの制御を行います。
(b) モーション専用シーケンス命令により,モーションCPU部のデバイスデータの
アクセスやプログラムの起動などを行うことができます。
(c) マルチCPU間同期割込みプログラムによるリアルタイムな処理が可能です。

(3) モーションCPU部
(a) Q170MCPUでは1系統16軸のサーボアンプ制御が可能です。
(b) モーション演算周期に同期し,定周期(0.44ms,0.88ms,1.77ms,3.55ms,
7.11ms,14.2ms)で実行するプログラムが設定可能です。(SV13/SV22のみ)
(c) Q170MCPUとサーボアンプ間をSSCNETⅢケーブルで接続することにより,サー
ボアンプへのサーボパラメータのダウンロード,サーボアンプへのサーボオ
ン/オフ,位置指令等を行うことができます。
(d) Q170MCPUへ用途別本体OSソフトウェアをインストールすることにより,サー
ボ制御機能/プログラミング言語を選択できます。
(e) モーションユニット(Q172DLX/Q173DPX)をモーションCPU部で管理し,モー
ションユニットに接続されたストロークリミット信号,INC同期エンコーダ*1
等の信号をモーション制御に使用できます。
(f) INC同期エンコーダ*1(最大8軸)を使用して同期制御が可能です。また,
Q170MCPU内蔵のINC同期エンコーダ1軸を使用することができます。
(g) サーボアンプに接続されたストロークリミット信号,
近点ドグ信号をモーショ
ン制御に使用できます。
(h) Q170MCPU内蔵(モーションCPU部)I/O制御(DI 4点,DO 2点)が可能です。
(SV13/SV22のみ)
(i) シーケンサ入出力ユニットをモーションCPU部で管理可能です。
(2.3(2)項参照)
(j) 外部信号(上/下限ストロークリミット,近点ドグ)をサーボアンプ経由で
入力することにより,配線工数を削減することができます。

*1:INC同期エンコーダは,SV22で使用可能です。SV13/SV43では使用できません。

2 - 5
2.システム構成

2.1.4 モーションコントローラの制約事項

(1) 電源ユニット不要タイプの増設ベースユニット(Q52B/Q55B)のみ使用可能です。

(2) Q170MCPUは,シーケンサCPU部(1号機固定),モーションCPU部(2号機固定)で
構成されるマルチCPUシステムです。他のCPU(3号機,4号機)を設定することは
できません。

(3) モーションコントローラの立ち上がり(制御可能な状態となるまで)に10秒程度
かかります。システムにあわせてマルチCPU間同期立上げ設定を行ってください。

(4) モーションCPU部とシーケンサCPU部間で自動リフレッシュを行う場合は,マルチ
CPU間高速通信エリア設定の自動リフレッシュを使用してください。

(5) モーションユニット,入出力ユニット,インテリジェント機能ユニットなどは,
増設ベースユニットにのみ装着できます。

(6) 増設ベースユニットには,CPUユニットは装着できません。

(7) GOTをバス接続する場合,増設ベースユニット使用時は1段目の増設べースの後に,
増設ベースユニット未使用時はモーションコントローラに直接バス接続してくだ
さい。

(8) 同期エンコーダ入力ユニットQ172DEX,Q172EX(-S1/-S2/-S3)は使用できません。

(9) モーションユニット(Q172DLX/Q173DPX)の管理は,必ずモーションCPU部(2号機
固定)で行ってください。誤ってシーケンサCPU部(1号機固定)で設定すると,
正常に動作しません。

(10) Q173HCPU(-T)/Q172HCPU(-T)/Q173CPUN(-T)/Q172CPUN(-T)/Q173CPU/Q172CPU
対応のQ172LX/Q173PX(-S1)は使用できません。

(11) モーションCPU部は,インテリジェント機能ユニット(一部ユニットを除く),表
示器(GOT)の管理CPUには設定できません。

(12) バッテリを必ず装着して使用してください。

(13) 緊急停止入力には,Q170MCPUのEMI端子で行う方法とシステム設定の緊急停止入
力設定で指定したデバイスを使用する方法があります。

(14) Q170MCPUのEMI端子の緊急停止入力をパラメータで無効にすることはできません。
Q170MCPUのEMI端子を使用せず,緊急停止入力設定で指定したデバイスを使用す
る場合は,EMI端子にDC24V電圧を印加し,EMI端子の緊急停止入力を無効にして
ください。

2 - 6
2.システム構成

(15) 緊急停止入力ケーブルを必ず使用してください。使用しないと緊急停止を解除で
きません。
緊急停止入力ケーブルはお客様にて製作していただくか,当社製品(別売)を購
入してください。

(16) 演算周期が0.4[ms]の場合は,サーボアンプの軸選択ロータリスイッチの設定を
“0~7”にして,システム設定を行ってください。
サーボアンプの軸選択ロータリスイッチを“8~F”に設定した場合は,サーボ
アンプが認識されません。
注)使用するサーボアンプにより,軸選択ロータリスイッチの設定が異なります。
詳細は,サーボアンプの技術資料集を参照してください。

(17) 増設ベースユニットを使用する場合,Q170MCPUと増設ベース上の各ユニットの
DC5V消費電流合計が,Q170MCPUの電源出力容量を超えないようなユニット構成
にしてください。

(18) モーションユニット(Q172DLX/Q173DPX)の機能バージョンにより,GX Works2/


GX Developerのシステムモニタの製品情報一覧で表示されるユニット形名表示
が異なります。
注)機能バージョン「C」と表示されても,オンラインユニット交換には対応して
いません。
形名表示
ユニット形名
機能バージョン「B」 機能バージョン「C」
Q172DLX Q172LX Q172DLX
Q173DPX MOTION-UNIT Q173DPX

2 - 7
2.システム構成

2.2 製造番号と本体OSソフトウェアバージョンの確認方法

モーションコントローラ,モーションユニットの製造番号,および本体OSソフトウェ
アバージョンの確認方法を示します。

2.2.1 製造番号確認

(1) モーションコントローラ(Q170MCPU)
(a) 定格銘板
定格銘板は,モーションコントローラの側面にあります。

(b) モーションコントローラ前面
モーションコントローラの前面に製造番号が印字されています。

MITSUBISHI Q170MCPU
MODE
RUN
ERR.
USER
BAT.
PULL
BOOT

POWER

USB RESET STOP RUN

PERIPHERAL I/F
RS-232

EMI

CN1
MITSUBISHI PASSED
定格銘板 MOTION CONTROLLER
MODEL
Q170MCPU EJECT

製造番号 SERIAL B8Y054306


C UL 80M1
US LISTED
IND. CONT. EQ

MITSUBISHI ELECTRIC JAPAN

EXT.IO
CARD

FRONT

OUT

24VDC

B8Y054306 製造番号

PUSH

(c) システムモニタ(製品情報一覧)
GX Works2/GX Developerのシステムモニタで確認できます。(2.2.2項参照)

2 - 8
2.システム構成

(2) モーションユニット(Q172DLX/Q173DPX)
(a) 定格銘板
定格銘板は,モーションユニットの側面にあります。

(b) モーションユニット前面
モーションユニットの下部前方にある突起部に製造番号が印字されています。

Q172DLX

MITSUBISHI
MOTION I/F UNIT PASSED 定格銘板
MODEL
Q172DLX
12/24VDC 2/4mA
SERIAL B86054999 製造番号
C UL 80M1 IND. CONT. EQ.
US LISTED CLASS2 ONLY

CTRL MITSUBISHI ELECTRIC JAPAN

Q172DLX

製造番号 B86054999

備 考

モーションユニットの製造番号表示は,2008年4月上旬生産分のモーションユニット
から対応しています。

2 - 9
2.システム構成

2.2.2 本体OSソフトウェアバージョンの確認

モーションコントローラの本体OSソフトウェアバージョンは,GX Works2/
GX Developerのシステムモニタで確認できます。
GX Works2/GX Developerの[診断]-[システムモニタ]で表示されるシステムモニタ
画面の[製品情報一覧]ボタンを選択します。

モーションコントローラ
の製造番号

本体OSソフトウェアのバージョン

<画面:GX Works2>

2 - 10
2.システム構成

2.3 システム構成機器の一覧

(1) モーション関連ユニット一覧
消費電流
品 名 形 名*1 内 容 備考
DC5V[A]
電源,シーケンサCPU,モーションCPU一体型
(バッテリ(Q6BAT),内蔵I/Fコネクタ,DC24V電源コネクタ,緊急停止入力ケーブ
ル用コネクタ付属)
・モーションCPU部
最大16軸制御,演算周期 0.44ms~,サーボプログラム容量(SV13/SV22) 16k
モーションコントローラ Q170MCPU 2.0*2
ステップ,モーションプログラム容量(SV43) 504kバイト,内蔵I/F(INC同期
エンコーダ用インタフェース 1ch,汎用入力信号/マーク検出入力信号 4
点,汎用出力信号 2点)
・シーケンサCPU部
プログラム容量 20kステップ,LD命令処理速度0.02μs
サーボ外部信号
Q172DLX サーボ外部信号入力8軸分(FLS・RLS・STOP・DOG/CHANGE×8) 0.06
入力ユニット
手動パルス発生器MR-HDP01/INC同期エンコーダ用インタフェース×3
手動パルサ入力ユニット Q173DPX 0.38
トラッキング入力3点
パルス分解能 25PLS/rev(4逓倍後で100PLS/rev)
手動パルス発生器 MR-HDP01 許容軸荷重 ラジアル荷重:最大19.6N,スラスト荷重:最大9.8N 0.06
許容回転数 200r/min(通常回転時),電圧出力
バッテリ Q6BAT モーションコントローラ内蔵RAMデータ保持用 公称電流容量 1800mAh

大容量バッテリ Q7BAT モーションコントローラ内蔵RAMデータ保持用 公称電流容量 5000mAh
大容量バッテリホルダ Q170MBAT-SET Q7BAT用バッテリホルダ(Q7BAT付属) -
INC同期エンコーダ/マーク検出信号インタフェース接続用コネクタ
内蔵I/Fコネクタセット Q170MIOCON -
(Q170MCPUに同梱)
*3
緊急停止入力ケーブル Q170DEMICBL□M 長さ 0.5m,1m,3m,5m,10m,15m,20m,25m,30m -
緊急停止入力ケーブル用
Q170DEMICON 緊急停止入力ケーブル製作用コネクタ(Q170MCPUに同梱) -
コネクタ*4
Q170MPWCBL2M DC24V電源用ケーブル 2m,圧着端子R1.25-3.5付き -
DC24V電源ケーブル
Q170MPWCBL2M-E DC24V電源用ケーブル 2m,圧着端子R1.25-3.5付き,EMI端子あり -
DC24V電源コネクタセット*4 Q170MPWCON DC24V電源用コネクタ(Q170MCPUに同梱) -
*5 Q52B 入出力ユニット 装着台数 2スロット,電源ユニット不要タイプ 0.08
増設ベースユニット
Q55B 入出力ユニット 装着台数 5スロット,電源ユニット不要タイプ 0.10
QC05B 長さ 0.45m
QC06B 長さ 0.6m
QC12B 長さ 1.2m
増設ケーブル -
QC30B 長さ 3m
QC50B 長さ 5m
QC100B 長さ 10m
・Q170MCPU MR-J3(W)-□B/MR-J3(W)-□B MR-J3(W)-□B
MR-J3BUS□M -
・盤内用標準コード 0.15m,0.3m, 0.5m,1m, 3m
・Q170MCPU MR-J3(W)-□B/MR-J3(W)-□B MR-J3(W)-□B
SSCNETⅢケーブル MR-J3BUS□M-A -
・盤外用標準ケーブル 5m, 10m, 20m
・Q170MCPU MR-J3(W)-□B/MR-J3(W)-□B MR-J3(W)-□B
MR-J3BUS□M-B*6 -
・長距離ケーブル 30m,40m,50m

*1:□はケーブル長を示す。
(015:0.15m,03:0.3m,05:0.5m,1:1m,2:2m,3:3m,5:5m,10:10m,20:20m,25:25m,30:30m,40:40m,50:50m)
*2:内蔵I/Fコネクタには,DC5V消費電流が0.2[A]以下の手動パルス発生器/INC同期エンコーダを接続可能です。
*3:緊急停止入力ケーブル(別売)は必ず使用してください。使用しないと緊急停止を解除できません。
モーションコントローラに緊急停止入力ケーブルは付属されていません。システムに応じて長さを指定して別途手配してください。
*4:緊急停止入力ケーブル,DC24V電源ケーブルをお客様にて製作する場合,以下の専用工具が必要です。
専用工具は,当社では販売しておりません。お客様にてご用意ください。

メーカ名 使用工具
圧着工具:57026-5000(UL1007用),57027-5000(UL1015用)
緊急停止入力ケーブル用コネクタ 日本モレックス(株)
引抜工具:57031-6000
DC24V電源コネクタ タイコエレクトロニクスアンプ(株) 圧着工具:1762846-1

*5:シーケンサ共用機器のDC5V消費電流は変更されている場合がありますので,必ずMELSEC-Qシリーズシーケンサのマニュアルを参照してください。
*6:30m未満のケーブルについては,当社にお問合せください。

2 - 11
2.システム構成

(2) モーションCPU部で管理可能なシーケンサのユニット
品 名 形 名 消費電流DC5V[A]*1 備 考
QX10 0.05 (TYP.全点ON)
AC QX10-TS 0.05 (TYP.全点ON)
QX28 0.05 (TYP.全点ON)
QX40 0.05 (TYP.全点ON)
QX40-TS 0.05 (TYP.全点ON)
QX40-S1 0.06 (TYP.全点ON)
QX40H 0.08 (TYP.全点ON)
DC(プラスコモン) QX41 0.075(TYP.全点ON)
QX41-S1 0.075(TYP.全点ON)
QX41-S2 0.075(TYP.全点ON)
QX42 0.09 (TYP.全点ON)
QX42-S1 0.09 (TYP.全点ON)
入力 DC/AC QX50 0.05 (TYP.全点ON)
QX70 0.055(TYP.全点ON)
QX70H 0.08 (TYP.全点ON)
DCセンサ
QX71 0.07 (TYP.全点ON)
QX72 0.085(TYP.全点ON)
QX80 0.05 (TYP.全点ON)
QX80-TS 0.05 (TYP.全点ON)
QX80H 0.08 (TYP.全点ON)
QX81 0.075(TYP.全点ON)
DC(マイナスコモン)
QX81-S2 0.075(TYP.全点ON)
QX82 0.09 (TYP.全点ON)
QX82-S1 0.09 (TYP.全点ON)
QX90H 0.08 (TYP.全点ON)
QY10 0.43 (TYP.全点ON)
QY10-TS 0.43 (TYP.全点ON)
リレー
QY18A 0.24 (TYP.全点ON)
トライアック QY22 0.25 (TYP.全点ON) MELSEC-Qシリーズシーケンサのマニュアルを
QY40P 0.065(TYP.全点ON) 参照してください。
QY40P-TS 0.065(TYP.全点ON)
シンク QY41P 0.105(TYP.全点ON)
QY42P 0.15 (TYP.全点ON)
出力
QY50 0.08 (TYP.全点ON)
トランジスタ
独立 QY68A 0.11 (TYP.全点ON)
QY80 0.08 (TYP.全点ON)
QY80-TS 0.08 (TYP.全点ON)
ソース
QY81P 0.095(TYP.全点ON)
QY82P 0.16 (TYP.全点ON)
QY70 0.095(TYP.全点ON)
TTL・CMOS(シンク)
QY71 0.15 (TYP.全点ON)
QH42P 0.13 (TYP.全点ON)
入出力 DC入力/トランジスタ出力 QX48Y57 0.08 (TYP.全点ON)
QX41Y41P 0.13 (TYP.全点ON)
割込み入力 QI60 0.06 (TYP.全点ON)
電圧入力 Q68ADV 0.64
Q62AD-DGH 0.33
電流入力 Q66AD-DG 0.42
アナログ入力 Q68ADI 0.64
Q64AD 0.63
電圧・電流入力 Q64AD-GH 0.89
Q68AD-G 0.46
電圧出力 Q68DAVN 0.38
電流出力 Q68DAIN 0.38
Q62DAN 0.33
アナログ出力
Q62DA-FG 0.37
電圧・電流出力
Q64DAN 0.34
Q66DA-G 0.62

*1:シーケンサ共用機器のDC5V消費電流は変更されている場合がありますので,必ずMELSEC-Qシリーズシーケンサのマニュアルを参照してください。

2 - 12
2.システム構成

(3) シーケンサCPU部で管理可能なシーケンサのユニット
ユニバーサルモデルQCPU“Q03UDCPU”で管理可能なユニットと同じです。
詳細は,MELSEC-Qシリーズシーケンサのマニュアルを参照してください。

(4) サーボアンプ一覧
品 名 形 名 内 容 備 考
MR-J3-□B
MR-J3W-□B 2軸一体
MR-J3シリーズ MR-J3-□B-RJ006 フルクローズド制御対応
サーボアンプの技術資料集を参照して
サーボアンプ MR-J3-□B-RJ004 リニアサーボモータ対応
ください。
MR-J3-□B-RJ080W ダイレクトドライブモータ対応
MR-J3-□BS ドライブセーフティ対応
バッテリ MR-J3BAT 絶対位置検出用バックアップ

(5) 本体OSソフトウェア
用 途 形 名
搬送組立用(SV13) SW8DNC-SV13QG
自動機用(SV22) SW8DNC-SV22QF
工作機周辺用(SV43) SW7DNC-SV43QF

(a) 本体OS形名・バージョン
① 本体OS(CD-ROM)での確認方法
(ア)

(イ)

(ウ)

(ア)本体OS形名
(イ)本体OSバーション
(ウ)製造番号

例) Q170MCPU,SV22,バージョン00Gの場合,
(ア) SW8DNC-SV22QF
(イ) 00G
となります。

② MT Developer2での確認方法
(本体OSソフトウェア) S V 2 2 Q E V E R 3 0 0 G

FまたはG:Q170MCPU 本体OS
バージョン
3:モーションSFC対応を示す
.:モーションSFC非対応を示す

接続CPUの本体OS形名・バージョンは,以下の画面で確認できます。
① インストール画面
② メニューバー[ヘルプ]→[CPU情報]で表示されるCPU情報画面
(MT Developer2 バージョン“1.07H以降”)

2 - 13
2.システム構成

(6) 周辺ソフトウェアパッケージ
(a) モーションコントローラエンジニアリング環境
品 名 形 名
MELSOFT MT Works2
SW1DNC-MTW2-J
(MT Developer2*1)
*1:モーションコントローラエンジニアリング環境「MELSOFT MT Works2」に含まれるプログラミング
ソフトウェアです。

(b) シーケンサ用ソフトウェアパッケージ
品 名 ソフトウェアパッケージ形名
GX Works2 SW1DNC-GXW2-J
GX Developer SW8D5C-GPPW-J

(c) サーボセットアップソフトウェアパッケージ
品 名 ソフトウェアパッケージ形名
MR Configurator2 SW1DNC-MRC2-J
MR Configurator MRZJW3-SETUP221

ポイント
本ソフトウェアを操作する上でWindows® の操作方法に不明な点がある場合は,
Windows®の取扱説明書,または市販のガイドブックを参照してください。
*:Windows® は米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標
または登録商標です。

2 - 14
2.システム構成

2.4 一般仕様

モーションコントローラの一般仕様を下記に示します。

項 目 仕 様
使用周囲温度 0~55℃
保存周囲温度 -25~75℃*3
使用周囲湿度 5~95%RH,結露なきこと
保存周囲湿度 5~95%RH,結露なきこと
周波数 加速度 振幅 掃引回数
5~9Hz ― 3.5mm
断続的な振動がある場合 X,Y,Z
耐振動 9~150Hz 9.8m/s2 ―
各方向10回
5~9Hz ― 1.75mm
連続的な振動がある場合 (80分間)
9~150Hz 4.9m/s2 ―
2
耐衝撃 147m/s ,XYZ 3方向各3回
使用雰囲気 腐食性ガスがないこと
使用標高 2000m以下
設置場所 制御盤内
オーバーボルテージ
Ⅱ以下
カテゴリ*1
汚染度*2 2以下

*1:その機器が公衆配電網から構内の機械装置に至るまでのどこの配電部に接続されていることを想定しているかを示
す。
カテゴリⅡは,固定設備から給電される機器などに適用。
定格300Vまでの機器の耐サージ電圧は2500V。
*2:その機器が使用される環境における導電性物質の発生度合を示す指標。
汚染度2は,非導電性の汚染しか発生しない。ただし,たまたまの凝結によって一時的な導電が起こりうる環境。
*3:モーションコントローラは,標高0mの大気圧以上に加圧した環境で使用または保存しないでください。使用した場合
は,誤動作する可能性があります。

注意
● モーションコントローラは上記仕様一覧の環境条件に従って,保管,使用してください。
● 長期間ご使用にならないときは,電源線をコントローラやサーボアンプから外してください。
● コントローラ,サーボアンプは,静電気防止のビニール袋に入れて保管してください。
● 保管が長期間に渡った場合は,最寄りのシステムサービス,代理店または支社に点検を依頼してくださ
い。また,試運転を実施してください。

2 - 15
2.システム構成

2.5 構成機器の仕様

2.5.1 Q170MCPUモーションコントローラ

モーションコントローラの仕様について説明します。

(1) Q170MCPUの基本仕様
項 目 仕 様
DC21.6~26.4V
入力電圧*1,*2
(DC24V+/-10%,リップル率5%以内)
DC24V電源
突入電流*3 100A 1ms以内(DC24V入力時)
最大入力電流 1.36A
最大供給電流 4.0A(Q170MCPU消費電流含む)
DC5V内蔵電源 2.0A
Q170MCPU消費電流
(手動パルス発生器/INC同期エンコーダ:0.2A)
効 率 80%(TYP)
入力方法 コネクタ
許容瞬停耐量*4,*5 10ms(DC24V入力時)
質量[kg] 0.9
外形寸法[mm] 178(H)×52(W)×135(D)

ポイント
*1:入力電源
Q170MCPUはDC24V入力専用です。DC28V以上を入力するとユニットが故障しま
す。
*2:Q170MCPUの入力コネクタ部で測定し,リップル電圧,スパイク電圧を含めて,
DC21.6~26.4Vの範囲となる直流電源,電線を選定してください。
*3:突入電流
急峻な立上りの電圧をかけたり,機械式スイッチでの電源投入時には,数十A
程度の突入電流が流れる可能性がありますので注意してください。
直流電源の一次側(AC側)で電源のON/OFFすることを推奨します。
外部回路のヒューズやブレーカを選定する場合には,溶断・検知特性および
上記事項を考慮の上,設計してください。
*4:許容瞬停時間
(1) 10ms*以内の瞬時停電時は,DC24Vダウン検出しますが,継続運転します。
(2) 10ms*を超える瞬時停電時は,電源の負荷によって継続運転する場合とイ
ニシャルスタートする場合があります。
*:DC24V入力時です。DC24Vより低い場合は,10ms以下となります。
*5:使用する直流電源は,許容瞬停耐量が20ms以上のものを選定してください。

2 - 16
2.システム構成

(2) SV13/SV22モーション制御仕様,性能仕様
(a) モーション制御仕様
項 目 仕 様
制御軸数 最大 16軸
0.44ms/ 1~ 6軸
SV13
0.88ms/ 7~16軸
演算周期
0.44ms/ 1~ 4軸
(デフォルト時)
SV22 0.88ms/ 5~12軸
1.77ms/13~16軸
補間機能 直線補間(最大4軸),円弧補間(2軸),ヘリカル補間(3軸)
PTP(Point To Point)制御,速度制御,速度位置制御,定寸送り,等速制御,
制御方式
位置追従制御,定位置停止速度制御,速度切換え制御,高速オシレート制御,同期制御(SV22)
加減速処理 台形加減速,S字加減速,アドバンストS字加減速
補正機能 バックラッシュ補正,電子ギア,位相補正(SV22)
プログラム言語 モーションSFC,専用命令,メカサポート言語(SV22)
サーボプログラム容量 16kステップ
位置決め点数 3200ポイント(間接指定可能)
周辺装置I/F USB/RS-232(シーケンサCPU部管理),PERIPHERAL I/F(モーションCPU部管理)
近点ドグ式(2種類),カウント式(3種類),データセット式(2種類),
原点復帰機能 ドグクレードル式,ストッパ停止式(2種類),リミットスイッチ兼用式,スケール原点信号検出式
原点復帰リトライ機能あり,原点シフト機能あり
JOG運転機能 あり
3台接続可能(Q173DPX使用時)
手動パルサ運転機能
1台接続可能(内蔵I/F使用時)*1,*2
同期エンコーダ運転機能 8台接続可能(SV22使用時,インクリメンタルのみ)*3
Mコード機能 Mコード出力機能あり,Mコード完了待ち機能あり
出力点数32点
リミットスイッチ出力機能
ウォッチデータ:モーション制御データ/ワードデバイス
ROM運転機能 あり
外部入力信号 Q172DLXまたはサーボアンプの外部入力信号(FLS/RLS/DOG)
高速読出し機能 あり(内蔵I/F経由/入力ユニット経由,Q173DPXのトラッキング経由)
緊急停止 モーションコントローラ緊急停止(EMI端子,システム設定),サーボアンプの強制停止端子
合計256点
入出力点数
(内蔵I/F(入力点数 4点,出力点数 2点)+I/Oユニット)
マーク検出機能 あり
時計設定 マルチCPU間時計同期
セキュリティ機能 あり
オールクリア機能 あり
リモート操作 リモートRUN/STOP,リモートラッチクリア
デジタルオシロ機能 あり
サーボアンプにバッテリ装着にて対応可能
絶対位置システム
(軸ごとにアブソリュート方式/インクリメント方式の指定が可能)
SSCNETⅢ系統数*4 1系統
Q172DLX 2台使用可能
モーション関連ユニット装着数
Q173DPX 3台使用可能*5

*1:内蔵I/Fで手動パルサを使用する場合は,システム設定でQ173DPXを設定しないでください。
*2:CPU内蔵の手動パルサI/Fは,演算周期7.11ms以下で使用できます。
*3:内蔵I/FのINC同期エンコーダの軸No.には,Q173DPXに割当てられた軸No.の後の軸No.が設定されます。
*4:SSCNET対応のサーボアンプは使用できません。
*5:INC同期エンコーダを使用する場合(SV22使用時)の台数です。手動パルス発生器を接続する場合には1台のみ使用可能です。

2 - 17
2.システム構成

(b) モーションSFC性能仕様
項 目 仕 様
コード合計
543kバイト
モーションSFC (SFC図+演算制御+トランジション)
プログラム容量 テキスト合計
484kバイト
(演算制御+トランジション)
SFCプログラム数 256(No.0~255)
SFC図サイズ/1プログラム 最大 64kバイト(SFC図コメント含む)
SFCステップ数/1プログラム 最大 4094ステップ
モーションSFCプログラム
選択分岐数/1分岐 255
並列分岐数/1分岐 255
並列分岐のネスト 最大 4重
F(1回実行型)/FS(スキャン実行型)
演算制御プログラム数
合わせて4096(F/FS0~F/FS4095)
トランジションプログラム数 4096(G0~G4095)
演算制御 コードサイズ/1プログラム 最大約 64kバイト(32766ステップ)
プログラム(F/FS) ブロック(行)数/1プログラム 最大 8192ブロック(4ステップ(最小)/1ブロックの場合)
・ 文字数/1ブロック(行) 最大 半角 128文字(コメント含む)
トランジション 被演算子数/1ブロック 最大 64個(被演算子:定数・ワードデバイス・ビットデバイス)
プログラム (G) ( )のネスト/1ブロック 最大 32重
演算制御プログラム 計算式・ビット条件式
記述式 トランジション
計算式・ビット条件式・比較条件式
プログラム
同時実行プログラム数 最大 256本
同時活性ステップ数 最大 256ステップ/全プログラム
ノーマルタスク モーションコントローラのメイン周期にて実行
定周期(0.44ms・0.88ms・1.77ms・3.55ms・7.11ms・14.2ms)ごと
定周期
実行仕様 イベント に実行
実行タスク タスク 外部割込み 割込ユニットQI60の入力16点のうち,設定した入力ON時に実行
(マスク可) シーケンサ
シーケンサからの割込み命令(D(P).GINT)にて実行
割込み
NMIタスク 割込ユニットQI60の入力16点のうち,設定した入力ON時に実行
入出力点数(X/Y) 8192点
合計256点
実入出力点数(PX/PY)
(内蔵I/F(入力点数 4点,出力点数 2点)+I/Oユニット)
内部リレー(M) 12288点
リンクリレー(B) 8192点
アナンシェータ(F) 2048点
デバイス点数
特殊リレー(SM) 2256点
(モーションCPU部内蔵分
データレジスタ(D) 8192点
のみ)
リンクレジスタ(W) 8192点
(位置決め専用デバイスを
特殊レジスタ(SD) 2256点
含む)
モーションレジスタ(#) 12288点
フリーランタイマ(FT) 1点(888μs)
マルチCPU共有デバイス(U□\G) 最大14336点*

*:システム設定の設定により,使用できる点数が異なります。

2 - 18
2.システム構成

(3) SV43モーション制御仕様,性能仕様
(a) モーション制御仕様
項 目 仕 様
制御軸数 最大 16軸
0.44ms/ 1~ 4軸
演算周期
0.88ms/ 5~12軸
(デフォルト時)
1.77ms/13~16軸
補間機能 直線補間(最大4軸),円弧補間(2軸),ヘリカル補間(3軸)
制御方式 PTP(Point To Point)制御,等速位置決め,高速オシレート制御
加減速処理 台形加減速,S字加減速
補正機能 バックラッシュ補正,電子ギア
プログラム言語 専用命令(EIA言語)
モーションプログラム容量 504kバイト
プログラム本数 1024
軸指定プログラム:16
同時始動可能プログラム数
制御プログラム :16
位置決め点数 約10600ポイント(間接指定可能)
周辺装置I/F USB/RS-232(シーケンサCPU部管理),PERIPHERAL I/F(モーションCPU部管理)
近点ドグ式(2種類),カウント式(3種類),データセット式(2種類),ドグクレードル式,
原点復帰機能 ストッパ停止式(2種類),リミットスイッチ兼用式,スケール原点信号検出式
原点復帰リトライ機能あり,原点シフト機能あり
JOG運転機能 あり
3台接続可能(Q173DPX使用時)
手動パルサ運転機能
1台接続可能(内蔵I/F使用時)*1,*2
Mコード機能 Mコード出力機能あり,Mコード完了待ち機能あり
出力点数32点
リミットスイッチ出力機能
ウォッチデータ:モーション制御データ/ワードデバイス
スキップ機能 あり
オーバライド比率設定機能 オーバライド比率設定:-100~100[%]
ROM運転機能 あり
外部入力信号 Q172DLXまたはサーボアンプの外部入力信号(FLS/RLS/DOG)
高速読出し機能 あり(入力ユニット経由,Q173DPXのトラッキング経由)
緊急停止 モーションコントローラ緊急停止(EMI端子,システム設定),サーボアンプの強制停止端子
入出力点数 合計256点(I/Oユニット)
時計設定 マルチCPU間時計同期
セキュリティ機能 あり
オールクリア機能 あり
リモート操作 リモートRUN/STOP,リモートラッチクリア
デジタルオシロ機能 あり
サーボアンプにバッテリ装着にて対応可能
絶対位置システム
(軸ごとにアブソリュート方式/インクリメント方式の指定が可能)
SSCNETⅢ系統数*3 1系統
Q172DLX 2台使用可能
モーション関連ユニット装着数
Q173DPX 1台使用可能
モーションCPU(部)が管理可能 入力ユニット,出力ユニット,入出力混合ユニット,
なシーケンサユニット アナログ入力ユニット,アナログ出力ユニット

*1:内蔵I/Fで手動パルサを使用する場合は, システム設定でQ173DPXを設定しないでください。
*2:CPU内蔵の手動パルサI/Fは,演算周期7.11ms以下で使用できます。
*3:SSCNET対応のサーボアンプは使用できません。

2 - 19
2.システム構成

(b) モーションプログラム性能仕様
項 目 Q170MCPU
プログラムファイルの総容量 504kバイト
プログラム容量
プログラム数 最大1024本(No.1~1024)
算術演算 単項演算,加減演算,乗除演算,剰余演算
演算制御 比較演算 等号,不等号
論理演算 論理シフト演算,論理否定,論理積,論理和,排他的論理和
G00,G01,G02,G03,G04,G09,G12,G13,G23,G24,G25,G26,G28,G30,
Gコード 位置決め指令 G32,G43,G44,G49,G53,G54,G55,G56,G57,G58,G59,G61,G64,G90,
G91,G92,G98,G99,G100,G101
Mコード データレジスタへの出力指令 M****
特殊Mコード プログラム制御指令 M00,M01,M02,M30,M98,M99,M100
変数 デバイス変数 X,Y,M,B,F,D,W,#,U□\G
三角関数 SIN,COS,TAN,ASIN,ACOS,ATAN
関数
数値関数 ABS,SQR,BIN,LN,EXP,BCD,RND,FIX,FUP,INT,FLT,DFLT,SFLT
起動・終了 CALL,CLEAR
原点復帰 CHGA
速度・トルク指定 CHGV,CHGT,TL
モーション制御 WAITON,WAITOFF,EXEON,EXEOFF
命令
CALL,GOSUB,GOSUBE,IF…GOTO,IF…THEN…ELSE IF…ELSE…END,
Jump・繰り返し処理
WHILE…DO…BREAK…CONTINUE…END
BMOV,BDMOV,FMOV,BSET,BRST,SET,RST,MULTW,MULTR,
データ操作
TO,FROM,ON,OFF,IF…THEN…SET/RST/OUT,PB
プ ロ グ ラ ム 呼 び 出 し (GOSUB /
最大8段
制御段数 GOSUBE)
プログラム呼び出し(M98) 最大8段
入出力点数(X/Y) 8192点
実入出力点数(PX/PY) 256点
内部リレー(M) 8192点
リンクリレー(B) 8192点
アナンシェータ(F) 2048点
デバイス点数
特殊リレー(SM) 2256点
(モーションCPU部内蔵
データレジスタ(D) 8192点
分のみ)
リンクレジスタ(W) 8192点
(位置決め用専用デバ
特殊レジスタ(SD) 2256点
イスを含む)
モーションレジスタ(#) 8736点
フリーランタイマ(FT) 1点(888μs)
マルチCPU共有デバイス(U□\G) 最大14336点*

*:システム設定の設定により,使用できる点数が異なります。

2 - 20
2.システム構成

(4) シーケンサ制御仕様
項 目 仕 様
シーケンサCPU Q03UDCPUに対してプログラム容量,I/O点数・増設段数を制限したもの
制御方式 ストアードプログラム繰返し演算
入出力制御方式 リフレッシュ方式
リレーシンボル言語(ラダー),ロジックシンボリック言語(リスト),
シーケンス制御言語
MELSAP3(SFC),MELSAP-L,ストラクチャードテキスト(ST)
LD命令 0.02μs
処理速度 MOV命令 0.04μs
(シーケンス命令) PC MIX値(命令/μs) 28
浮動小数点加算 0.12μs
総命令数 858
実数演算(浮動小数点演算)命令 可
文字列処理命令 可
PID命令 可
特殊関数命令(三角関数,平方根,指数演算など) 可
コンスタントスキャン 0.5~2000ms(0.5ms単位で設定可能)
プログラム容量 20kステップ(80kバイト)
QCPU標準エリア 8kバイト
CPU共有メモリ
マルチCPU間高速通信エリア 32kバイト
入出力デバイス点数(X/Y) 8192点
入出力点数(X/Y) 512点(入出力ユニットは最大320点使用可能(64点×5台))
内部リレー(M) 8192点
ラッチリレー(L) 8192点
リンクリレー(B) 8192点
タイマ(T) 2048点
積算タイマ(ST) 0点
カウンタ(C) デフォルトでの点数 1024点
データレジスタ(D) (パラメータにより変更可能) 12288点
リンクレジスタ(W) 8192点
アナンシェータ(F) 2048点
エッジリレー(V) 2048点
リンク特殊リレー(SB) 2048点
リンク特殊レジスタ(SW) 2048点
ファイルレジスタ(R,ZR) 98304点
ステップリレー(S) 8192点
インデックスレジスタ/汎用演算レジスタ(Z) 20点
インデックスレジスタ(Z) 最大 10点(Z0~Z18)
(ZRデバイスの32ビット修飾指定時) (インデックスレジスタ(Z)をダブルワードで使用)
ポインタ(P) 4096点
割込ポインタ(I) 256点
特殊リレー(SM) 2048点
特殊レジスタ(SD) 2048点
ファンクション入力(FX) 16点
ファンクション出力(FY) 16点
ファンクションレジスタ(FD) 5点
ローカルデバイス あり
デバイス初期値 あり
増設段数 1段(Q52B/Q55B使用可)
増設ベースユニット ・増設ベースユニット使用時 :1段目の増設ベースの後に接続
GOTのバス接続
・増設ベースユニット未使用時:モーションコントローラに直接バス接続
GX Develperにおいてプログラム作成時のPCタイプ Q03UDCPU

2 - 21
2.システム構成

(5) Q170MCPU各部の名称

前面カバーを開き,
バッテリホルダを
側面 正面 取りはずした状態
23) 2)
11)
MITSUBISHI
MODE
Q170MCPU 12) MODE
RUN
1) RUN
1)
ERR.
USER
13) ERR.
USER SW1 SW2
BAT. 14) BAT. F01 F01

3)

AB E

AB E
23 6

23 6
CD

CD
PULL

45

45
BOOT BOOT
15)
789 789

POWER
4) 16) POWER

17) USB RESET STOP RUN


5) USB RESET STOP RUN
18)

PERIPHERAL I/F

PERIPHERAL I/F
RS-232
6)

EMI EMI

19) 7)
CN1 CN1

EJECT EJECT

20)

8)
EXT.IO EXT.IO
CARD

CARD
21)
FRONT FRONT

OUT OUT

24VDC 24VDC

9)
(注)
10)

PUSH

24) 22) (注):使用不可


25)

下面

2 - 22
2.システム構成

No. 項 目 機 能
1) 7セグメント LED ・運転状態,エラー情報を示す。
機能選択1用
2)
ロータリスイッチ(SW1) ・動作モード(通常運転モード,インストールモード,ROM運転モードなど)を設定する。
機能選択2用 ・各スイッチの設定は0~F。(製品出荷時:SW1「A」,SW2「0」)
3)
ロータリスイッチ(SW2)
・赤点灯:内部制御電源(DC5V)が正常に出力されている状態を示す。
4) 「POWER」 LED
・消灯 :内部制御電源(DC5V)が出力されていない状態を示す。
・RUN/STOPに倒して使う。
RUN :シーケンスプログラム/モーションSFCプログラム(SV13/SV22)/モーションプロ
グラム(SV43)を実行する。
5) RUN/STOP/RESETスイッチ STOP :シーケンスプログラム/モーションSFCプログラム(SV13/SV22)/モーションプログ
ラム(SV43)を停止する。
・RESET(モーメンタリスイッチ)
スイッチをRESET側に1秒以上ONさせて,ハードウェアのリセットを行う。
・周辺機器との通信インタフェース用。
・上側LED
点滅:周辺機器とアクセスしている状態
点灯:周辺機器とアクセスしていない状態
6) PERIPHERAL I/Fコネクタ
・下側LED
データ伝送速度
点灯:100Mbps
消灯:10Mbps
7) SSCNETⅢ CN1コネクタ*1 ・サーボアンプとの接続を行うためのコネクタ。
・手動パルサ/INC同期エンコーダ接続,信号の入出力を行うためのコネクタ。
8) 内蔵I/Fコネクタ
(電圧出力/オープンコレクタタイプ,差動出力タイプ)
9) DC24V電源コネクタ ・DC24Vの直流電源を接続する。
10) 製造番号表示部 ・定格銘板に記載されている製造番号を表示する。
・シーケンサCPU部のモードを示す。
11) 「MODE」 LED
緑点灯:Qモード
・シーケンサCPU部の動作状態を示す。
点灯:RUN/STOP/RESETスイッチがRUNで運転中のとき。
消灯:RUN/STOP/RESETスイッチがSTOPで停止中のとき。
運転を停止するエラーを検出したとき。
点滅:RUN/STOP/RESETスイッチがSTOPでパラメータ/プログラムを書込み,RUN/STOP/
RESETスイッチをSTOP→RUNにしたとき。
・プログラムの書込み後にRUN LEDを点灯させるためには,次の操作を行う。
① RUN/STOP/RESETスイッチをRUN→STOP→RUNにする。
12) 「RUN」 LED
② RUN/STOP/RESETスイッチでリセットする。
③ モーションコントローラの電源再立上げを行う。
・パラメータの書込み後にRUN LEDを点灯させるためには,次の操作を行う。
① RUN/STOP/RESET スイッチでリセットする。
② モーションコントローラの電源再立上げを行う。
(パラメータを変更後,RUN/STOP/RESETスイッチをRUN→STOP→RUNにした場合
は,ネットワークパラメータおよびインテリジェント機能ユニットパラメータ
は反映されません。)
・シーケンサCPU部の状態を示す。
点灯:バッテリエラーを除く運転を停止しない自己診断エラーを検出したとき。
(パラメータ設定でエラー検出時運転続行に設定したとき。)
13) 「ERR.」 LED
消灯:正常
点滅:運転を停止するエラーを検出したとき。
RUN/STOP/RESETスイッチによるリセットが有効になったとき。

2 - 23
2.システム構成

No. 項 目 機 能
・シーケンサCPU部の状態を示す。
14) 「USER」 LED 点灯:アナンシェータ(F)がONしたとき。
消灯:正常
・シーケンサCPU部の状態を示す。
黄点灯:メモリカードのバッテリの電圧低下により,バッテリエラーが発生したとき。
緑点灯:標準ROMへのラッチデータバックアップにてバックアップしたデータのリストア
15) 「BAT.」 LED 完了後,5秒間点灯する。
緑点滅:標準ROMへのラッチデータバックアップにて標準ROMへのバックアップが完了した
とき。
消灯 :正常
・シーケンサCPU部の状態を示す。
16) 「BOOT」 LED 点灯:シーケンサCPU部のブート運転を開始したとき。
消灯:シーケンサCPU部のブート運転を実行していないとき。
・USB対応周辺機器と接続するためのコネクタ。(コネクタタイプminiB)
17) USBコネクタ
・USB専用ケーブルで接続可能。
・RS-232で周辺機器と接続するためのコネクタ。
18) RS-232コネクタ
・RS-232用接続ケーブル(QC30R2)で接続可能。
・サーボアンプ全軸を一括して緊急停止させる入力。
*2
19) 緊急停止入力コネクタ(EMI) EMI ON(開放) :緊急停止
EMI OFF(DC24V入力):緊急停止解除
20) メモリカードEJECTボタン メモリカードをモーションコントローラより抜き取るときに使用する。
21) メモリカード装着用コネクタ モーションコントローラにメモリカードを装着するコネクタ。
*3
22) バッテリホルダ Q6BAT/Q7BAT装着用のバッテリホルダ
*4
23) ユニット固定ネジ穴 制御盤へ固定するネジ穴。
24) FG端子 プリント基板上の遮蔽パターンと接続された接地端子。
25) 増設ケーブル用コネクタ 増設ケーブル(増設ベースユニットとの信号送受信用)を接続するためのコネクタ

*1:SSCNETⅢコネクタ部分にSSCNETⅢケーブルの自重がかからないよう,ダクトに収めるか,またはモーションコントローラに近いケー
ブル部を束線材で固定してください。
*2:緊急停止入力ケーブル(別売)は必ず使用してください。使用しないと緊急停止を解除できません。
緊急停止入力ケーブルをお客様において製作する場合,ケーブル長は30[m]以下にしてください。
*3:バッテリは必ず装着して使用してください。
バッテリコネクタが確実に装着されていないと,モーションコントローラ内蔵RAM内のデータ(6.5節参照)が保持されません。
*4:M5ネジを手配してください。

2 - 24
2.システム構成

(6) 7セグメントLED表示
モード表示は,各エラーとの組合せにて点灯,点滅します。
項 目 7セグメントLED 備 考
初期化(RUN/STOP表示されるまで)には,10秒程
度かかります。
初期化表示で停止した場合は,モーションコント
ローラの電源OFF→ONしてください。再度同じ状態


起動時 初期化項目表示
となる場合,モーションコントローラのハードウェ
ア異常が考えられます。
最寄りのシステムサービス,代理店または支社に不
具合状況(LEDの表示)を説明,ご相談ください。
点滅にてモーションコントローラの正常動作を表
正常時 “ ”点滅
示。

“INS”点灯 パソコン経由での本体OSソフトウェアをインス
インストールモード
“ ”点滅 トールするモード。

モーションコントローラ内蔵RAMに格納したユーザ
RAM運転モード “ ”点滅
プログラム,パラメータにて運転するモード。
運転モード モーションコントローラ内蔵FLASH ROMに格納した
“ . ”点灯
ROM運転モード ユーザプログラム,パラメータをモーションコント
“ ”点滅
ローラ内蔵RAMにブートした後,運転するモード。
シーケンサレディフラグ(M2000)OFFで“STOP”とな
る。
STOP “STP”点灯
モーションSFCプログラム(SV13/SV22)/モーショ
ンプログラム(SV43)を停止する。
シーケンサレディフラグ(M2000)ONで“RUN”となる。
RUN “RUN”点灯 モーションSFCプログラム(SV13/SV22)/モーショ
ンプログラム(SV43)を実行する。
バッテリ電圧2.7V以下で表示。
初期(2.7V以下) “BT1”点灯
バッテリ 「6.5 バッテリ」を参照してください。
エラー バッテリ電圧2.5V以下で表示。
末期(2.5V以下) “BT2”点灯
「6.5 バッテリ」を参照してください。

本体OSソフトウェア 本体OSソフトウェアが未インストール時は,インス
“A00”点滅
未インストール トールモードの状態となる。

モーションコントローラのシステム設定エラー
“ AL”3回点滅
詳細は,「Q173DCPU/Q172DCPUモーションコント
システム設定エラー ↓
ローラプログラミングマニュアル(共通編)」を参
“L01”点灯
照してください。

“ AL”3回点滅 モーションコントローラのサーボエラー
サーボエラー ↓ 詳細は,使用する本体OSソフトウェアのプログラミ
“S01”点灯 ングマニュアルを参照してください。

ハードウェア異常またはソフトウェア異常
WDTエラー “. . .”点灯 詳細は,使用する本体OSソフトウェアのプログラミ
ングマニュアルをを参照してください。

2 - 25
2.システム構成

項 目 7セグメントLED 備 考

“ AL”3回点滅

“ A1”点灯
マルチCPUシステムの設定エラー
(自己診断エラー)
自己診断エラー 詳細は,「Q173DCPU/Q172DCPUモーションコント

(マルチCPU関連のエラー) ローラプログラミングマニュアル(共通編)」を参
エラーコード4桁を2
照してください。
回に分けて表示。
(左記はエラーコー
ド[3012]の場合)

ポイント
(1) 7セグメントLEDにてエラー表示した場合,MT Developer2にてエラーコード等
を確認してください。
(2) エラーの詳細は,MT Developer2のモーションCPUエラー一括モニタもしくは,
各プログラミングマニュアルのエラーリストを参照してください。

(7) ロータリスイッチ割付
(a) 機能選択1用ロータリスイッチ(SW1)
ロータリスイッチ 設定* モード 内 容

F01 0 通常モード 通常の運転モード


CDE

23
4 56
AB

789
A インストールモード MT Developer2から本体OSソフトウェアをインストールする。

*:上記以外は設定禁止

(b) 機能選択2用ロータリスイッチ(SW2)

ロータリスイッチ 設定* モード 内 容


通常の運転モード
0 RAM運転モード (モーションコントローラ内蔵RAMの設定データ,パラメータで動作す
る。)
F01
CDE

23

モーションコントローラ内蔵FLASH ROMに書込まれた設定データ,パラ
6 ROM運転モード
4 56
AB

789 メータで動作するモード
Ethernet IPアドレス
8 Ethernet IPアドレスを表示するモード
表示モード
C SRAMクリア SRAMの0クリア
*:上記以外は設定禁止

注意
● ロータリスイッチ設定を変更する場合は,必ずモーションコントローラの電源をOFFしてから変更してく
ださい。

2 - 26
2.システム構成

(8) 動作モード
(a) ロータリスイッチ設定と各動作モードの対応
ロータリスイッチ設定*1
動作モード
SW1 SW2
A 任意(Cを除く) インストールモード
0 0 RAM運転モード
0 6 ROM運転モード
0 8 Ethernet IPアドレス表示モード
任意 C SRAMクリア*2
*1:上記以外は設定禁止。
*2:モーションコントローラ内蔵RAM内のデータ(6.5節参照)がクリアされます。

(b) 各動作モードの動作概要
動作モード 7セグメントLED表示 動作概要
・7セグメントLEDにて“INS”を表示します。
・本体OSソフトウェアをインストール可能な状態となります。
インストールモード ・モーションコントローラ前面のRUN/STOP/RESETスイッチのRUN/STOPの状態にかかわら
ずSTOP状態となります。
・シーケンサCPU部ではMULTI CPU DOWN(エラーコード:7000)の停止エラーとなります。
・7セグメントLEDの1桁目の“.”が点滅します。
・モーションコントローラ内蔵RAMに格納されたユーザプログラム,パラメータに基づき
RAM運転モード 運転を行います。
・ROM運転用ユーザプログラム,パラメータをモーションコントローラ内蔵FLASH ROMに
書込みできます。
・7セグメントLEDの1桁目の“.”が点滅,2桁目の“.”が点灯します。
・モーションコントローラの電源ON時,またはリセット時にモーションコントローラ内
蔵FLASH ROMに格納されたユーザプログラム,パラメータをモーションコントローラ内
蔵RAMにブート(読出し)した後,運転を開始します。
ROM運転モード中にMT Developer2よりユーザプログラム,パラメータを変更しても,
ROM運転モード ROM書込みを行わなければ,次回電源ON時またはリセット時,モーションコントローラ
内蔵FLASH ROMの内容に戻ります。
同様に,サーボアンプをオートチューニングの設定で運転し,オートチューニングデー
タがモーションコントローラのサーボパラメータに反映されても,ROM書込みを行わな
ければ,次回電源ONまたはリセットによりモーションコントローラ内蔵FLASH ROMの内
容に戻ります。
・次ページ「(c) Ethernet IPアドレス表示モード動作概要」を参照してください。
Ethernet IPアドレス ・モーションコントローラ前面のRUN/STOPスイッチの状態にかかわらずSTOP状態となり
次ページ(c)参照
表示モード ます。
・シーケンサCPU部ではMULTI CPU DOWN(エラーコード:7000)の停止エラーとなります。
・7セグメントLEDの1桁目の“.”が点滅します。
SRAMクリア ・ロータリスイッチ2を“C”にして,モーションコントローラの電源をONすると,モー
ションコントローラ内蔵RAM内のデータ(6.5節参照)をクリアします。

2 - 27
2.システム構成

ポイント
(1) ロータリスイッチ設定を変更する場合は,必ずモーションコントローラの電源
をOFFしてから変更してください。
(2) プログラム,パラメータが固定された時点で,ROM運転モードに移行すること
をお奨めします。バッテリ切れになった場合でも,プログラム,パラメータの
消失を回避できます。(絶対位置システムでのサーボモータの現在位置,原点
位置,ラッチデバイスはROM書込みできません。事前に,MT Developer□にて
バックアップしてください。)
ROM運転の詳細は,「Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラプログラミ
ングマニュアル(共通編) 4.4節」を参照してください。

(c) Ethernet IPアドレス表示モード動作概要


7セグメントLED表示 動作概要

IPアドレス*
(192.168.3.39の場合)

サブネットマスク
パターン*
(255.255.255.0の場合)

デフォルトルータ
IPアドレス*
(192.168.3.1の場合)

リンク状態
切断中のとき

接続中
(10Mbps)のとき 全二重通信のとき

接続中
(100Mbps)のとき 半二重通信のとき

*:モーションコントローラにEthernetパラメータが書込まれていない場合,以下のように表示されます。
・IPアドレス :192.168.3.39
・サブネットマスクパターン :255.255.255.0
・デフォルトルータIPアドレス:192.168.3.1

2 - 28
2.システム構成

(9) 内蔵I/Fコネクタ
(a) 内蔵I/Fコネクタのピン配列
手動パルサ信号,INC同期エンコーダ信号は,Q170MCPU前面の内蔵I/Fコネク
タを使用して接続します。
Q170MCPUの内蔵I/Fコネクタを正面から見たピン配列を下記に示します。

内蔵I/Fコネクタ
ピン番号 信号名 ピン番号 信号名
50 SG 25 HBL
*1 49 SEL 24 HBH
*3
48 SG 23 HAL
47 SG 22 HAH
46 5V 21 HB
*2
45 5V 20 HA
44 使用不可 19 使用不可
43 使用不可 18 使用不可
42 使用不可 17 使用不可
41 使用不可 16 使用不可
40 使用不可 15 使用不可
39 使用不可 14 使用不可
*6 *6
38 使用不可 13 使用不可
37 使用不可 12 使用不可
36 使用不可 11 使用不可
35 使用不可 10 使用不可
34 使用不可 9 使用不可
33 使用不可 8 使用不可
*5 32 COM2 7 COM2 *5
*7 31 DO2 6 DO1 *7
*4 30 COM1 5 COM1 *4
29 DI4 4 DI3
*7 *7
28 DI2 3 DI1
27 使用不可 2 使用不可
*6 *6
26 使用不可 1 使用不可

適用コネクタ形名……HDR形コネクタ(本多通信工業(株)製)
HDR-E50MSG1+ コネクタ
(標準付属)
HDR-E50LPH コネクタケース
*1:手動パルサ/INC同期エンコーダからの入力タイプをSELで切換えます。
未接続で電圧出力/オープンコレクタタイプ,SEL-SG接続で差動出力タイプ
となります。
*2:手動パルサ/INC同期エンコーダが電圧出力/オープンコレクタタイプの場合
A相信号はHA,B相信号はHBに接続してください。
*3:手動パルサ/INC同期エンコーダが差動出力タイプの場合
A相正転信号はHAH,A相反転信号はHALに接続してください。
B相正転信号はHBH,B相反転信号はHBLに接続してください。
*4:DI1~DI4のコモンはCOM1であり,4点で共通です。
*5:DO1~DO2のコモンはCOM2であり,2点で共通です。
*6:使用不可の端子には何も接続しないでください。
*7:SV43使用時,汎用入力/汎用出力の端子には何も接続しないでください。

備 考

マーク検出機能を使用する場合は,製造番号の上1桁目が“F”以降のモーションコ
ントローラを使用してください。
製造番号の確認は,2.2節を参照してください。

2 - 29
2.システム構成

(b) 汎用入力部/マーク検出
① 汎用入力信号/マーク検出入力信号の仕様
項 目 仕 様
入力点数 4点
入力方式 プラスコモン/マイナスコモン共用
コモン方式 4点/コモン(コモン端子:COM1)
絶縁方式 フォトカプラ絶縁
定格入力電圧 DC24V
定格入力電流(IIN) 約5mA
DC21.6~26.4V
使用電圧範囲
(DC24V ±10%,リップル率5%以内)
ON電圧/電流 DC17.5V以上/3.5mA以上
OFF電圧/電流 DC5V以下/0.9mA以下
入力抵抗 約 5.6kΩ
OFF→ON
応答時間 1ms以下
ON→OFF

② 汎用入力信号/マーク検出入力信号とのインタフェース
入出力 ピン番号
信号名称 配線例 内部回路 内容
区分 1 2 3 4

*1
汎 用 入 力 / DI□ 3 28 4 29
汎用信号入力
入力 マーク検出 + ー
5 マーク検出信号入力
入力 COM1
30 DC24V*2

*1:□=1~4
*2:DC24Vの+/-の符号はどちらでも可能です。

2 - 30
2.システム構成

(c) 汎用出力部
① 汎用出力信号の仕様
項 目 仕 様
出力点数 2点
出力方式 シンク/ソース共用
コモン方式 2点/コモン(コモン端子:COM2)
絶縁方式 フォトカプラ絶縁
定格負荷電圧 DC24V ±10%
最大負荷電流(IOUT) 40mA/1点,80mA/コモン
DC21.6~26.4V
外部供給電源
(DC24V ±10%,リップル率5%以内)
ON時最大電圧降下(Vdorp) DC2.75V以下
OFF電圧/電流 DC11V以下/1.7mA以下
入力抵抗 約 5.6kΩ
OFF→ON 1ms以下
応答時間
ON→OFF 1ms以下(定格負荷,抵抗負荷)

② 汎用出力信号とのインタフェース
入出力 ピン番号
信号名称 配線例 内部回路 内容
区分 1 2

DO□*1 負荷
6 31
出力 汎用出力 汎用信号出力
7 + ー
COM2
32 DC24V*2

*1:□=1~2
*2:DC24Vの+/-の符号はどちらでも可能です。

2 - 31
2.システム構成

(d) 手動パルサ/INC同期エンコーダ入力部
① 手動パルサ/INC同期エンコーダの仕様
項 目 仕 様
信号入力形態 A相/B相
最大入力パルス周波数 1Mpps(4逓倍後,最大 4Mpps)
パルス幅 1μs以上
立上り・立下り時間 0.25μs以下
位相差 0.25μs以上
High電圧 DC2.0~5.25V
Low電圧 DC0~0.8V
差動電圧 ±0.2V
差動出力タイプ
ケーブル長 最大 30m
(26LS31相当) 1μs以上
0.5μs以上 0.5μs以上

A相
0.25μs以上
波形例
B相

0.25μs以上 0.25μs以上
注:デューティ比50%の場合

最大入力パルス周波数 200kpps(4逓倍後,最大 800kpps)


パルス幅 5μs以上
立上り・立下り時間 1.2μs以下
位相差 1.2μs以上
High電圧 DC3.0~5.25V
Low電圧 DC0~1.0V
電圧出力/ ケーブル長 最大 10m
オープンコレク 5μs以上
タタイプ(DC5V) 2.5μs以上 2.5μs以上

A相
1.2μs以上
波形例
B相

1.2μs以上 1.2μs以上
注:デューティ比50%の場合

ポイント
内蔵I/Fコネクタには,DC5V消費電流が0.2[A]以下の手動パルサ,INC同期エンコー
ダを使用してください。

2 - 32
2.システム構成

② 差動出力タイプの手動パルサ/INC同期エンコーダとのインタフェース
入出力
信号名称 ピン番号 配 線 例 内部回路 仕 様 内 容
区 分
・定格入力電圧 手動パルサ/INC
A+ 22 A DC5.5V以下 同期エンコーダの
手動 HAH A相,B相の接続用
パルサ A ・HIGHレベル
A相 A-
23 DC2.0~5.25V ・パルス幅
1μs以上
HAL 手動パルサ/
INC同期
・LOWレベル
0.5μs以上 0.5μs以上
B+ エンコーダ
DC0.8V以下
(デューティ比50%の場合)
24
入力 手動 HBH B ・立上り,立下り時間
パルサ ・26LS31相当 ・・0.25μs以下
B
B相 B-
25 ・位相差
HBL
A相

B相
0.25μs以上
タイプ選択
*2 1.A相がB相より位相
信号 49
が進んでいるとき
SEL 位置決めアドレス
が増加する。
2.B相がA相より位相
が進んでいるとき
45
P5*1 位置決めアドレス
46 5V DC5V電源 が減少する。

電源
SG -
47
SG 48
50

*1:手動パルサ/INC同期エンコーダ電源として別置電源を使用するときは,Q170MCPU側の電源
5V(P5)は接続しないでください。別置電源は5V安定化電源としてください。
異電圧の電源を使用しますと,故障の原因となります。
*2:差動出力タイプの手動パルサ/INC同期エンコーダを使用するときは,SELとSGを接続します。

③ 電圧出力タイプ/オープンコレクタタイプの手動パルサ/INC同期エン
コーダとのインタフェース
入出力
信号名称 ピン番号 配 線 例 内部回路 仕 様 内 容
区 分
・定格入力電圧 手動パルサ/INC
A DC5.5V以下 同期エンコーダの
手動パルサ
A相,B相の接続用
A相 20 ・HIGHレベル
・パルス幅
HA DC3~5.25V/ 5μs以上
手動パルサ/ 2mA以下
INC同期 2.5μs以上 2.5μs以上
・LOWレベル
エンコーダ (デューティ比50%の場合)
DC1V以下/
入力 手動パルサ B ・立上り,立下り時間
5mA以上
B相 21 ・・1.2μs以下
HB ・位相差
A相

B相
2.5μs以上
タイプ選択
49 未接続 1.A相がB相より位相
信号
が進んでいるとき
SEL 位置決めアドレス
が増加する。
2.B相がA相より位相
が進んでいるとき
45
P5*1 位置決めアドレス
46 5V DC5V電源 が減少する。

電源
SG -
47
SG 48
50

*1:手動パルサ/INC同期エンコーダ電源として別置電源を使用するときは,Q170MCPU側の電源
5V(P5)は接続しないでください。別置電源は5V安定化電源としてください。
異電圧の電源を使用しますと,故障の原因となります。

2 - 33
2.システム構成

④ 手動パルサ/INC同期エンコーダの配線接続例
差動出力タイプ 電圧出力タイプ/オープンコレクタタイプ
手動パルサ/ 手動パルサ/
Q170MCPU Q170MCPU
INC同期エンコーダ側 INC同期エンコーダ側
信号名 信号名
HAH A HA A
HAL A HB B
HBH B SG 0V
HBL B SG 5V
SG 0V SG *1
5V 5V 5V
*2
SG *1 SEL
シールド
SEL シェル
:ツイストペアケーブル
シェル シールド
:ツイストペアケーブル

*1:手動パルサ/INC同期エンコーダ電源として別置電源を使用するときは,Q170MCPU側の電源
5V(P5)は接続しないでください。別置電源は5V安定化電源を使用してください。
異電圧の電源を使用しますと,故障の原因となります。
*2:手動パルサ/INC同期エンコーダからの入力タイプをSELで切換えます。
未接続で電圧出力/オープンコレクタタイプ,SEL-SGで差動出力タイプとなります。

注意
● 手動パルサ電源/INC同期エンコーダ電源として別置電源を使用するときは,別置電源は5V安定化電源と
してください。異電圧の電源を使用しますと,故障の原因となります。
● 電源ON状態で配線すると,ユニットの回路が破損することがありますので,配線は必ず電源OFFの状態で
行ってください。
● 誤配線しますと内部回路が破損することがありますので,配線には十分注意してください。

2 - 34
2.システム構成

(e) 手動パルサ/INC同期エンコーダの接続
手動パルサ/INC同期エンコーダは,電圧出力/オープンコレクタタイプと差
動出力タイプが接続可能で,それぞれ接続方法が異なります。
(本項(9)(a)参照)

接続可能な
モーションコントローラ
手動パルサ/INC同期エンコーダ
Q170MCPU(内蔵I/F) 1台

(f) 手動パルサ/INC同期エンコーダの軸No.
内蔵I/FのINC同期エンコーダの軸No.には,Q173DPXに割当てられた軸No.の後
の軸No.が設定されます。
内蔵I/FとQ173DPXで使用する手動パルサ/INC同期エンコーダの軸No.の設定
について下記に示します。

Q170MCPU 内蔵I/F
*3
P□*1

1台目 2台目 3台目


*2
Q173DPX Q173DPX Q173DPX
*1:□=軸No.
Q173DPXの使用台数により下記のように設定されます。
・0台:P1
・1台:P4
・2台:P7
P7~P8 *2:増設ベースの若番スロット番号に装着されたQ173DPXが,
1台目となります。
P4~P6 *3:手動パルサの軸No.は,P1~P3が使用可能です。
*3
P1~P3 (注) 内蔵I/Fで手動パルサを使用する場合は,システム設定で
Q173DPXを設定しないでください。

Q173DPX使用台数
軸No.
0台 1台 2台 3台
P1 ●
P2 ① ① ①
P3
P4 ●
P5 ― ② ②
P6

P7 ●

P8 ―

●:内蔵I/Fで使用可
①:1台目のQ173DPXで使用可
②:2台目のQ173DPXで使用可
③:3台目のQ173DPXで使用可
―:使用不可

2 - 35
2.システム構成

(10) PERIPHERAL I/Fコネクタ


項 目 仕 様
データ伝送速度 100Mbps/10Mbps
通信モード 全二重/半二重
伝送
伝送方式 ベースバンド
ケーブル長 最大 30m

(11) DC24V電源コネクタ
モーションコントローラ前面のDC24V電源コネクタからDC24V電源を供給します。
DC24V電源コネクタを正面から見たピン配列と接続を以下に示します。

1A 1B ピン番号 信号名 ピン番号 信号名


1A* 24V(+) 1B 24V(+)
2A* 24G 2B 24G

*:EMI端子にDC24V電圧を印加し,EMI端子の緊急停止
2A 2B 入力を無効にする場合に使用してください。
・適用コネクタ形名
DC24V電源コネクタセット(Q170MPWCON)(標準付属)
1-1827864-2 コネクタ(タイコエレクトロニクスアンプ(株)製)
1827587-2 端子
・圧着工具
形名 :1762846-1
メーカ名:タイコエレクトロニクスアンプ(株)
・電源線
0.34~0.37mm2

注意
● モーションコントローラのDC24V電源コネクタを正面から見て,24V(+)は上側,24Gは下側です。
符号を間違えないでください。
● DC24V電源線は,できるだけツイスト線を使用してください。
● DC24V電源を配線するときは,モーションコントローラの電源をOFFしてください。
● DC24V電源線には,適切な太さの芯線を使用してください。

2 - 36
2.システム構成

(12) 増設ベースユニットで使用するユニットの選定
増設ベースユニットで使用するユニットは,モーションコントローラおよびモー
ションコントローラ内蔵電源により供給される各ユニット,周辺機器(手動パル
サ,INC同期エンコーダ等)の合計消費電流により選定します。

シーケンサ共用機器のDC5V消費電流は,変更されている場合がありますので,必
ずMELSEC-Qシリーズシーケンサのマニュアルを参照してください。

(a) ユニット選定計算例
<システム構成>

Q170MCPU

INC同期エンコーダ

Q55B
QX40 Q173DPX QY40P QJ71 Q62DAN
LP21-25

MR-HDP01

MR-HDP01

・各ユニットのDC5V消費電流
Q170MCPU :2.00[A] QY40P :0.065[A]
INC同期エンコーダ:0.20[A] QJ71LP21-25:0.55[A]
QX40 :0.05[A] Q62DAN :0.33[A]
Q173DPX :0.38[A] Q55B :0.10[A]
MR-HDP01 :0.06[A]

・全ユニットによる消費電流値
I5V=2.00+0.20+0.05+0.38+0.06×2+0.065+0.55+0.33+0.10
=3.795[A]

全体の消費電流3.795[A]は許容値4[A]以内であるため,システム構成可能
です。

ポイント
全ユニットのDC5V消費電流値の合計が許容値4[A]以内におさまるよう,システムを
構成してください。

2 - 37
2.システム構成

2.5.2 増設ベースユニット,増設ケーブル

増設ベースユニット,増設ケーブルの仕様および増設ベースユニットの使用基準に
ついて説明します。
増設ベースユニットのDC5V消費電流は変更されていることがありますので,必ず
MELSEC-Qシリーズシーケンサのマニュアルを参照してください。

(1) 増設ベースユニット仕様
形 名
Q52B Q55B
項 目
入出力ユニット装着台数 2 5
増設接続可否 増設接続可能
適用ユニット Qシリーズユニット
消費電流(DC5V)[A] 0.08 0.10
取付け穴サイズ M4ネジ穴またはφ4.5穴(M4ネジ用)
外形寸法[mm] 106(W)×98(H)×44.1(D) 189(W)×98(H)×44.1(D)
質量[kg] 0.14 0.23
付属品 取付けネジ M4×14 4本

(2) 増設ケーブル仕様
使用できる増設ケーブルの仕様を示します。
形 名
QC05B QC06B QC12B QC30B QC50B QC100B
項 目
ケーブルの長さ[m] 0.45 0.6 1.2 3.0 5.0 10.0
用 途 モーションコトローラ-増設ベースユニット間
質 量[kg] 0.15 0.16 0.22 0.40 0.60 1.11

ポイント
10m以内の増設ケーブルを使用してください。

2 - 38
2.システム構成

(3) 増設ベースユニットの各部の名称
増設ベースユニットの各部の名称について説明します。

(a) 増設ベースユニット(Q52B,Q55B)

6) 5)

IN OUT

3)
2)
I/O0 I/O1 I/O2 I/O3 I/O4

1)

4)

No. 名 称 用 途
1) 増設ケーブル用コネクタ 増設ケーブル(増設ベースユニットとの信号送受信用)を接続するためのコネクタ。
増設ケーブル用コネクタの保護用カバー。GOTを接続するときは,ベースカバー上のOUT
2) ベースカバー
の文字下部をマイナスドライバなどの工具で取り除く必要があります。
3) 段数設定コネクタ 増設ベースの段数を設定するコネクタ。(1段目の設定で使用します。)
モーションユニット,入出力ユニット,インテリジェント機能ユニットを装着するコ
ネクタ。
4) ユニットコネクタ
ユニットを装着しない予備スペースのコネクタには,塵埃進入防止のため付属のコネ
クタカバーか,またはブランクカバーユニット(QG60)を装着してください。
5) ユニット固定用ネジ穴 ユニットを増設ベースユニットに固定するためのネジ穴。ネジサイズ M3×12ネジ。
6) ベース取付け穴 本ベースユニットを制御盤などのパネルに取り付けるための穴。(M4ネジ用)

2 - 39
2.システム構成

(4) 入出力割付け
入出力割付けは,シーケンサCPU部のI/O番号とは独立してモーションCPU部で独自
に割付けができます。
モーションCPU部へのON/OFFデータの取込みは入力デバイスPX**で,モーション
CPU部からのON/OFFデータの出力は出力デバイスPY**で行います。
モーションプログラムで使用する入出力デバイスPX/PYの番号とシーケンサ入出
力番号は必ずしも一致させる必要はありませんが,極力一致させることをお勧め
します。

入出力割付けの例を示します。

Q170MCPU

0 1 2 3 4

QX41 Q62DAN QY41P QX41 QY41P

X0~X1F 20~3F Y80~ Y9F PX0~PX1F PY20~PY3F

(X40~X5F) (Y60~Y7F)

シーケンサCPU部 モーションCPU部
管理ユニット 管理ユニット

* 装着するユニットをすべて32点とした場合
* PX/PY番号とシーケンス入出力番号が一致していない場合

モーションCPU部の入出力割付けの設定方法については,「Q173DCPU/Q172DCPU
モーションコントローラプログラミングマニュアル(共通編)」,シーケンサCPU
部の入出力割付けについては,付1.5,および「QnUCPUユーザーズマニュアル(機
能解説・プログラム基礎編)」を参照してください。

ポイント
モーションCPU部の入出力デバイスはPX/PY000~PX/PYFFFの範囲で設定してくださ
い。
実I/O点数は256点以内としてください。(I/O番号は連続していなくても可)

2 - 40
2.システム構成

2.5.3 Q172DLX サーボ外部信号入力ユニット

Q172DLXは,位置決め制御に必要な外部からの信号(サーボ外部信号)入力取込み用
ユニットです。

(1) Q172DLX各部の名称

1)
Q172DLX
5)
2)

CTRL 3)

6) Q172DLX

7)

4)

No. 名 称 用 途
1) ユニット固定用フック ユニットをベースユニットに固定する(ワンタッチ取付け)
外部機器からの入力状態を示す

LED 内 容
2) 入力表示LED 0~1F 各軸のサーボ外部信号入力状態表示用LED
システム設定でQ172DLXを設定しないと,近点ドグ/速度・位置
切換え信号(DOG/CHANGE)は点灯しません。
3) CTRLコネクタ 各軸のサーボ外部信号入力用
4) ユニット装着用レバー ベースユニットへユニットを装着するときに使用する
ベースユニットへの固定ネジ用
5) ユニット固定ネジ穴
(M3×12ネジ:ユーザ手配品)
6) ユニット固定用突起 ベースユニットに固定するための突起
7) 製造番号表示板 定格銘板に記載されている製造番号を表示する

ポイント
近点ドグ/速度・位置切換え信号(DOG/CHANGE)の入力表示LEDを点灯させる条件を
以下に示します。
・MT Developer2のシステム設定でQ172DLXを設定する。
・近点ドグ/速度・位置切換え信号(DOG/CHANGE)を入力する。

2 - 41
2.システム構成

(2) 性能仕様
(a) ユニット仕様
項 目 仕 様
入出力占有点数 32点(I/O割付:インテリ,32点)
消費電流(DC5V)[A] 0.06
外形寸法[mm] 98(H)×27.4(W)×90(D)
質量[kg] 0.15

(b) 入力部
項 目 仕 様
サーボ外部制御信号 32点
入力点数 (上限ストロークリミット,下限ストロークリミット,
停止信号,近点ドグ/速度・位置切換え信号:4点×8軸分)
入力方式 シンク/ソース共用
コモン方式 32点/コモン(コモン端子:B1,B2)
絶縁方式 フォトカプラ絶縁
定格入力電圧 DC12/24V
定格入力電流 DC12V 2mA/DC24V 4mA
DC10.2~26.4V
使用電圧範囲
(DC12/24V +10/-15%,リップル率5%以内)
ON電圧/電流 DC10V以上/2.0mA以上
OFF電圧/電流 DC1.8V以下/0.18mA以下
入力抵抗 約5.6kΩ
上限・下限ストロークリミット OFF→ON
1ms
と停止信号の応答時間 ON→OFF
近点ドグ/速度・位置切換え OFF→ON 0.4ms/0.6ms/1ms
信号の応答時間 ON→OFF (パラメータで選択可能,デフォルト0.4ms)
動作表示 ON表示(LED)
外部接続方式 40ピンコネクタ
適合電線サイズ 0.3mm2
外部配線適用コネクタ A6CON1(付属),A6CON2,A6CON3,A6CON4(別売)
適合コネクタ/端子台変換ユニット A6TBXY36,A6TBXY54,A6TBX70(別売)

2 - 42
2.システム構成

(3) サーボ外部信号入力ユニットの接続
(a) サーボ外部信号
サーボ外部信号には,以下の種類があります。
(上限ストロークリミットは,アドレス増加方向の極限値/下限ストロークリ
ミットは,アドレス減少方向の極限値)
Q172DLXでは,サーボ外部信号が軸あたりに1組の入力番号が割付けられてお
り,MT Developer2のシステム設定により,軸No.に対して該当する入出力番
号を決定します。
Q172DLX
サーボ外部信号 用 途
1ユニットでの点数
上限ストロークリミット入力(FLS)
ストロークリミットの上下限検出用
下限ストロークリミット入力(RLS)
停止信号入力(STOP) 速度制御,位置決め制御時の停止用 32点
近点ドグ式,カウント式の原点復帰時の近点ドグ検出用, (4点/8軸分)
近点ドグ/速度・位置制御切換え
または速度・位置切換え制御時の速度→位置への切換え
入力(DOG/CHANGE)

2 - 43
2.システム構成

(b) CTRLコネクタのピン配列
サーボ外部信号は,Q172DLX前面のCTRLコネクタを使用して接続します。
Q172DLXのCTRLコネクタを正面から見たピン配列を下記に示します。

CTRLコネクタ
ピン番号 信号名 ピン番号 信号名
信号No. B20 FLS1 A20 FLS5 信号No.
B19 RLS1 A19 RLS5
1 5
B18 STOP1 A18 STOP5
B17 DOG1/CHANGE1 A17 DOG5/CHANGE5
B16 FLS2 A16 FLS6
B15 RLS2 A15 RLS6
2 6
B14 STOP2 A14 STOP6
B13 DOG2/CHANGE2 A13 DOG6/CHANGE6
B12 FLS3 A12 FLS7
B11 RLS3 A11 RLS7
3 7
B10 STOP3 A10 STOP7
B9 DOG3/CHANGE3 A9 DOG7/CHANGE7
B8 FLS4 A8 FLS8
B7 RLS4 A7 RLS8
4 8
B6 STOP4 A6 STOP8
B5 DOG4/CHANGE4 A5 DOG8/CHANGE8
B4 アキ A4 アキ
B3 アキ A3 アキ
B2 COM A2 アキ
B1 COM A1 アキ

適用コネクタ形名……A6CON1形ハンダ付けタイプ コネクタ
FCN-361J040-AU コネクタ(富士通(株)製)(標準付属)
FCN-360C040-B コネクタカバー

A6C0N2形圧着タイプ コネクタ
A6CON3形圧接タイプ コネクタ (別売)
A6CON4形ハンダ付けタイプ コネクタ

各軸(1~8)のDOG/CHANGE, STOP, RLS, FLSの機能 信号の詳細機能につ


・DOG/CHANGE……近点ドグ/速度・位置切換え信号 いては,プログラミ
・STOP……………停止信号 ングマニュアルを参
・RLS…………… 下限ストロークリミット 照してください。
・FLS…………… 上限ストロークリミット

*:CTRLコネクタ配線時には,コネクタ/端子台変換ユニットとケーブルが使用できます。
A6TBXY36/A6TBXY54/A6TBX70 コネクタ/端子台変換ユニット
AC□TB(□は長さ[m]) コネクタ/端子台変換ユニット用ケーブル

ポイント
信号No.1~8は,指定の軸に割付けることができます。割付けはMT Developer2のシ
ステム設定により行います。

2 - 44
2.システム構成

(4) CTRコネクタとサーボ外部信号とのインタフェース

入出力 コネクタ 表示
信号名称 配 線 例 内部回路 仕 様 信号名/内容
区 分 ピン番号 LED
FLS1 B20 0 ・供給電圧
FLS2 B16 4 DC12V~24V
FLS3 B12 8 上限ストローク (DC10.2~
FLS4 B8 C リミット入力 5.6kΩ DC26.4V,安定 FLS
FLS5 A20 10 化電源使用の
FLS6 A16 14 こと)
FLS7 A12 18
FLS8 A8 1C
RLS1 B19 1
RLS2 B15 5
RLS3 B11 9
RLS4 B7 D
下限ストローク RLS
RLS5 A19 11
リミット入力 5.6kΩ
RLS6 A15 15
RLS7 A11 19
・HIGHレベル
RLS8 A7 1D
DC10.0V以上/
STOP1 B18 2 2.0mA以上
入力
STOP2 B14 6
STOP3 B10 A
STOP4 B6 E
STOP5 A18 STOP
12 停止信号入力
5.6kΩ
STOP6 A14 16
STOP7 A10 1A
STOP8 A6 1E ・LOWレベル
DOG/CHANGE1 B17 3 DC1.8V以下/
DOG/CHANGE2 B13 7 0.18mA以下
DOG/CHANGE3 B9 B 近点ドグ/
DOG/CHANGE4 B5 F 速度・位置
DOG/CHANGE5 A17 13 DOG/CHANGE
切換え信号 5.6kΩ
DOG/CHANGE6 A13 17
DOG/CHANGE7 A9 1B
DOG/CHANGE8 A5 1F

- + サーボ外部
電源* B1 B2 入力信号の
DC12V~24V コモン端子

*:電源線(B1,B2)への接続は,+,― どちらでも可能です。

注意
● コネクタと外部機器との接続ケーブルは,必ずシールドケーブルを使用し,動力線,主回路線との近接,
束線は避け,電磁傷害の影響を小さくしてください。(200mm以上離してください。)
● 接続ケーブルのシールド線は外部機器のFG線と接続してください。
● パラメータの設定を正しく行ってください。誤った設定により,ストロークリミットなどの保護機能が
働かなくなる場合があります。
● 電源ON状態で配線すると,ユニットの回路が破損することがありますので,配線は必ず電源OFFの状態で
行ってください。
● 誤配線しますと内部回路が破損することがありますので,配線には十分注意してください。

2 - 45
2.システム構成

2.5.4 Q173DPX 手動パルサ入力ユニット

Q173DPXは,手動パルサ信号およびINC同期エンコーダ(電圧出力/オープンコレク
タタイプ,差動出力タイプ)入力信号取込み用ユニットです。

(1) Q173DPX各部の名称

1)
Q173DPX
5) PLS.A PLS.B TREN
1
2
1
2
1
2 2)
3 3 3

PULSER 3)
ON
1 2 3 4 5 6

6)

7) Q173DPX

8)

4)

No. 名 称 用 途
1) ユニット固定用フック ユニットをベースユニットに固定する(ワンタッチ取付け)
外部機器からの入力状態を示す
LED 内 容
PLS.A 1~3 手動パルサ/INC同期エンコーダのA相,
PLS.B 1~3 B相信号入力状態表示用LED
2) 入力表示LED トラッキングイネーブル信号状態表示用
TREN 1~3
LED
システム設定でQ173DPXを設定しないと,手動パルサ/INC同期エ
ンコーダA相,B相信号およびトラッキングイネーブル信号は点灯
しません。
3) PULSERコネクタ 手動パルサ/INC同期エンコーダの入力用
4) ユニット装着用レバー ベースユニットへユニットを装着するときに使用する
ベースユニットへの固定ネジ用
5) ユニット固定ネジ穴
(M3×12ネジ:ユーザ手配品)

2 - 46
2.システム構成

No. 名 称 用 途
ディップスイッチ 1 TREN1信号の検出設定
SW1 SW2
OFF OFF
ディップスイッチ 2 ON ON TREN信号の立上がりでTREN検出
ON OFF
*1 OFF ON TREN信号の立下がりでTREN検出
ディップスイッチ
ディップスイッチ 3 TREN2信号の検出設定

ON
1 2 3 4 5 6
SW3 SW4
OFF OFF
6)
ディップスイッチ 4 ON ON TREN信号の立上がりでTREN検出
ON OFF
OFF ON TREN信号の立下がりでTREN検出
(製品出荷時,全てOFF)
ディップスイッチ 5 TREN3信号の検出設定
SW5 SW6
OFF OFF
ディップスイッチ 6 ON ON TREN信号の立上がりでTREN検出
ON OFF
OFF ON TREN信号の立下がりでTREN検出
7) ユニット固定用突起 ベースユニットに固定するための突起
8) 製造番号表示板 定格銘板に記載されている製造番号を表示する
*1:インストールする本体OSソフトウェアにより機能が異なります。

注意
● ディップスイッチに触れる前には,必ず接地された金属などに触れて,人体などに帯電している静電気
を放電してください。静電気を放電しないと,ユニットの故障や誤動作の原因になります。
● ユニットの導電部分や電子部品には直接触れないでください。
ユニットの誤作動,故障の原因になります。

ポイント
手動パルサ/INC同期エンコーダA相,B相信号およびトラッキングイネーブル信号
の入力表示LEDを点灯させる条件を以下に示します。
(1) PLS.A 1~3,PLS.B 1~3
・MT Developer2のシステム設定でQ173DPXを設定する。
・全軸サーボON(M2042)をONする。
・手動パルサ許可フラグ(M2051,M2052,M2053)をONする。
・手動パルサ信号を入力する。
(2) TREN 1~3
・MT Developer2のシステム設定でQ173DPXを設定する。
・トラッキングイネーブル信号を入力する。

2 - 47
2.システム構成

(2) 性能仕様
(a) ユニット仕様
項 目 仕 様
入出力占有点数 32点(I/O割付:インテリ,32点)
消費電流(DC5V)[A] 0.38
外形寸法[mm] 98(H)×27.4(W)×90(D)
質量[kg] 0.15

(b) トラッキングイネーブル入力部
項 目 仕 様
入力点数 トラッキングイネーブル信号3点
入力方式 シンク/ソース共用
コモン方式 1点/コモン(コモン端子:TREN.COM)
絶縁方式 フォトカプラ絶縁
定格入力電圧 DC12/24V
定格入力電流 DC12V 2mA/DC24V 4mA
DC10.2~26.4V
使用電圧範囲
(DC12/24V +10/-15%,リップル率5%以内)
ON電圧/電流 DC10V以上/2.0mA以上
OFF電圧/電流 DC1.8V以下/0.18mA以下
入力抵抗 約 5.6kΩ
OFF→ON 0.4ms/0.6ms/1ms
応答時間
ON→OFF (パラメータで選択可能,デフォルト0.4ms)
動作表示 ON表示(LED)

*:インストールする本体OSソフトウェアにより機能が異なります。

(c) 手動パルサ/INC同期エンコーダ入力部
項 目 仕 様
使用可能台数 3台/1ユニット
電圧出力/ High電圧 DC3.0~5.25V
オープンコレクタタイプ Low電圧 DC0~1.0V
差動出力タイプ High電圧 DC2.0~5.25V
(26LS31相当) Low電圧 DC0~0.8V
入力可能周波数 最大 200kpps(4逓倍後)
・電圧出力/オープンコレクタタイプ(DC5V),
適応タイプ 推奨品:MR-HDP01
・差動出力タイプ(26LS31相当)
外部接続方式 40ピンコネクタ
適合電線サイズ 0.3mm2
外部配線適用コネクタ A6CON1(付属),A6CON2,A6CON3,A6CON4(別売)
電圧出力/
ケーブル長 オープンコレクタタイプ 30m(オープンコレクタタイプは10m)
差動出力タイプ

2 - 48
2.システム構成

(3) 手動パルサの接続
手動パルサは,電圧出力/オープンコレクタタイプと差動出力タイプが接続可能
で,それぞれ接続方法が異なります。(本項(5)参照)
Q173DPXに手動パルサを接続した場合,内蔵I/Fには手動パルサを接続して使用で
きません。

モーションコントローラ 接続可能な手動パルサ
Q170MCPU 3台(Q173DPX:最大1ユニット)

(4) INC同期エンコーダの接続
INC同期エンコーダは,電圧出力/オープンコレクタタイプと差動出力タイプが接
続可能で,それぞれ接続方法が異なります。(本項(5)参照)

モーションコントローラ 接続可能な同期エンコーダ
Q170MCPU 8台(Q173DPX:最大3ユニット)
Q170MCPU(Q173DPX,内蔵I/F*併用時) 7台(Q173DPX:最大2ユニット)
*:内蔵I/Fについては,2.5.1項を参照してください。

・トラッキングイネーブル信号
Q173DPXのトラッキングイネーブル信号は,クラッチの外部入力モードにおいて,
INC同期エンコーダからの入力を開始するために使用します。
INC同期エンコーダの外部入力信号を,以下に示します。
Q173DPXでは,トラッキングイネーブル信号は,INC同期エンコーダからの入力
開始信号または高速読出し機能として使用します。
Q173DPX
INC同期エンコーダ外部入力信号 用 途
1ユニットでの点数
トラッキングイネーブル信号入力 INC同期エンコーダからの入力開始機能 各1点(合計3点)

2 - 49
2.システム構成

(5) 手動パルサ入力ユニットの結線
(a) PULSERコネクタのピン配列
手動パルサ信号,INC同期エンコーダ信号は,Q173DPXユニット前面のPULSER
コネクタを使用して接続します。
Q173DPXのPULSERコネクタを正面から見たピン配列を下記に示します。

PULSERコネクタ
ピン番号 信号名 ピン番号 信号名
*2 B20 HB1 A20 HA1 *2
B19 SG A19 SG
B18 5V A18 HPSEL1 *1
B17 HA1N A17 HA1P
*3 *3
B16 HB1N A16 HB1P
*2 B15 HB2 A15 HA2 *2
B14 SG A14 SG
B13 5V A13 HPSEL2 *1
B12 HA2N A12 HA2P
*3 *3
B11 HB2N A11 HB2P
*2 B10 HB3 A10 HA3 *2
B9 SG A9 SG
B8 5V A8 HPSEL3 *1
B7 HA3N A7 HA3P
*3 *3
B6 HB3N A6 HB3P
B5 アキ A5 アキ
B4 TREN1- A4 TREN1+
B3 TREN2- A3 TREN2+
B2 TREN3- A2 TREN3+
*4 B1 FG A1 FG *4

適用コネクタ形名……A6CON1形ハンダ付けタイプ コネクタ
FCN-361J040-AU コネクタ(富士通(株)製) (標準付属)
FCN-360C040-B コネクタカバー

A6C0N2形圧着タイプ コネクタ
A6CON3形圧接タイプ コネクタ (別売)
A6CON4形ハンダ付けタイプ コネクタ
*1:手動パルサ/INC同期エンコーダからの入力タイプをHPSEL□で切換えます。
未接続で電圧出力/オープンコレクタタイプ,HPSEL□-SG接続で差動出力タイプ
となります。
(入力1~3ごとに切換え可能)
*2:手動パルサ/INC同期エンコーダが電圧出力/オープンコレクタタイプの場合,
A相信号はHA1,HA2,HA3,B相信号はHB1,HB2,HB3に接続してください。
*3:手動パルサ/INC同期エンコーダが差動出力タイプの場合
A相正転信号はHA1P,HA2P,HA3P,A相反転信号はHA1N,HA2N,HA3Nに
接続してください。
B相正転信号はHB1P,HB2P,HB3P,B相反転信号はHB1N,HB2N,HB3Nに
接続してください。
*4:FG信号は手動パルサ/INC同期エンコーダとQ173DPXとを接続するケーブルの
シールド線を接続してください。
*5:コネクタ/端子変換ユニットは使用できません。

2 - 50
2.システム構成

(b) PULSERコネクタと差動出力タイプの手動パルサ/INC同期エンコーダとの
インタフェース

入出力 ピン番号
信号名称 配 線 例 内部回路 仕 様 内 容
区 分 1 2 3
・定格入力電圧 手動パルサのA相,
A+ A17 A12 A7 A DC5.5V以下 B相の接続用
手 動 HA□P
パルサ A ・HIGHレベル ・パルス幅
20μs以上
A 相 A- DC2.0~5.25V
B17 B12 B7
HA□N 手動パルサ/
INC同期
・LOWレベル 5μs以上 5μs以上

B+ エンコーダ
DC0.8V以下 (デューティ比50% 25%)

A16 A11 A6 ・立上り,立下り時間


入力 手 動 HB□P B ・・1μs以下
パルサ ・26LS31相当
B ・位相差
B 相 B-
B16 B11 B6 A相
HB□N
B相
2.5μs以上

タイプ選択 1.A相がB相より位相
*2 が進んでいるとき
信号 A18 A13 A8
位置決めアドレス
HPSEL□ が増加する。
2.B相がA相より位相
が進んでいるとき
位置決めアドレス
P5 *1 B18 B13 B8 が減少する。
5V DC5V電源

電源
SG -
A19 A14 A9
SG
B19 B14 B9

*1:手動パルサ/INC同期エンコーダ電源として別置電源を使用するときは,Q173DPX側
の電源5V(P5)は接続しないでください。別置電源は5V安定化電源としてください。
異電圧の電源を使用しますと,故障の原因となります。
*2:差動出力タイプの手動パルサ/INC同期エンコーダを使用するときは,HPSEL□とSG
を接続します。

2 - 51
2.システム構成

(c) PULSERコネクタと電圧出力タイプ/オープンコレクタタイプの手動パルサ/
INC同期エンコーダとのインタフェース

入出力 ピン番号
信号名称 配 線 例 内部回路 仕 様 内 容
区 分 1 2 3
・定格入力電圧 手動パルサのA相,
A DC5.5V以下 B相の接続用
手 動
パルサ A20 A15 A10 ・HIGHレベル ・パルス幅
20μs以上
A 相 DC3~5.25V/
HA□ 手動パルサ/ 2mA以下 5μs以上 5μs以上
INC同期
・LOWレベル (デューティ比50% 25%)
エンコーダ
DC1V以下/ ・立上り,立下り時間
入力 手 動 B
5mA以上 ・・1μs以下
パルサ B20 B15 B10
・位相差
B 相
A相
HB□ B相
2.5μS以上

タイプ選択 1.A相がB相より位相
信号 A18 A13 A8 未接続 が進んでいるとき
位置決めアドレス
HPSEL□ が増加する。
2.B相がA相より位相
が進んでいるとき
位置決めアドレス
P5*1 B18 B13 B8 が減少する。
5V DC5V電源

電源
SG -
A19 A14 A9
SG
B19 B14 B9

*1:手動パルサ/INC同期エンコーダ電源として別置電源を使用するときは,Q173DPX側
の電源5V(P5)は接続しないでください。別置電源は5V安定化電源としてください。
異電圧の電源を使用しますと,故障の原因となります。

(d) PULSERコネクタとトラッキングイネーブル信号とのインタフェース

入出力 ピン番号
信号名称 配 線 例 内部回路 仕 様 内 容
区 分 1 2 3
トラッキングイネー
TREN□+ A4 A3 A2 ブル信号入力
入力 トラッキン
グイネーブ
ル + -
TREN□- B4 B3 B2
DC12V~24V
*:トラッキングイネーブル(TREN□+,TREN□― )への接続は,+,― どちらでも可能です。

2 - 52
2.システム構成

(6) 手動パルサの配線接続例

手動パルサ(電圧出力タイプ/オープンコレクタタイプ) 手動パルサ(差動出力タイプ)
Q173DPX Q173DPX
信号名 手動パルサ側 信号名 手動パルサ側
HA* A HA*P A
HB* B HA*N A
SG 0V HB*P B
SG 5V HB*N B
SG *1 SG 0V
P5 P5 5V
シールド
FG FG シールド
*1
:ツイストペアケーブル
*:1~3 SG
*2
HPSEL*
:ツイストペアケーブル
*:1~3

*1:手動パルサ/INC同期エンコーダ電源として別置電源を使用するときは,Q173DPX側の電源5V(P5)
は接続しないでください。別置電源は5V安定化電源としてください。
異電圧の電源を使用しますと,故障の原因となります。
*2:差動出力タイプの手動パルサ/INC同期エンコーダを使用する際にはHPSEL□とSGを接続します。

注意
● 手動パルサ電源/INC同期エンコーダ電源として別置電源を使用するときは,別置電源は5V安定化電源と
してください。異電圧の電源を使用しますと,故障の原因となります。
● 電源ON状態で配線すると,ユニットの回路が破損することがありますので,配線は必ず電源OFFの状態で
行ってください。
● 誤配線しますと内部回路が破損することがありますので,配線には十分注意してください。
● P5端子は手動パルサ用の電源です。電圧の印加,および他の用途には使用しないでください。

2 - 53
2.システム構成

2.5.5 手動パルス発生器

(1) 手動パルス発生器仕様
項 目 仕 様
形名 MR-HDP01*1
使用周囲温度 -10~60℃
パルス分解能 25PLS/rev(4逓倍で100PLS/rev)
出力方式 電圧出力/出力電流 最大 20mA
電源電圧 DC4.5~13.2V*2
消費電流[mA] 60
*2
「H」レベル:電源電圧 -1V以上(無負荷時)
出力レベル
「L」レベル:0.5V以下(最大引き込み時)
寿命 100万回転以上(200r/minにて)
許容軸荷重 ラジアル荷重:最大 19.6N,スラスト荷重:最大 9.8N
質量[kg] 0.4
最大回転数 瞬時最大 600r/min,通常 200r/min
パルス信号形態 A相,B相 90°位相差2信号
始動摩擦トルク 0.06N・m(20℃にて)
*1:内蔵I/F,またはQ173DPXに接続して使用してください。
*2:別置電源を使用する場合,電源電圧はDC5V±0.25Vの安定化電源を使用してください。

2 - 54
2.システム構成

2.5.6 SSCNETⅢケーブル

モーションコントローラとサーボアンプおよびサーボアンプ間はSSCNETⅢケーブル
にて接続します。
最大16台までのサーボアンプを接続することができます。

(1) SSCNETⅢケーブル仕様
形 名 ケーブル長[m] 内 容
MR-J3BUS015M 0.15
MR-J3BUS03M 0.3
MR-J3BUS□M
MR-J3BUS05M 0.5
(盤内用標準コード)
MR-J3BUS1M 1
MR-J3BUS3M 3
・Q170MCPU MR-J3(W)-□B接続用
MR-J3BUS5M-A 5
MR-J3BUS□M-A ・MR-J3(W)-□B MR-J3(W)-□B接続用
MR-J3BUS10M-A 10
(盤外用標準ケーブル)
MR-J3BUS20M-A 20
MR-J3BUS30M-B 30
MR-J3BUS□M-B
MR-J3BUS40M-B 40
(長距離ケーブル)
MR-J3BUS50M-B 50

(2) Q170MCPUとの接続
SSCNETⅢケーブルは下記のコネクタに接続します。
SSCNETⅢケーブルの取付け・取りはずしについては,4.2.1項を参照してください。

Q170MCPU
SSCNETⅢケーブル長
・ MR-J3BUS□M使用時
①≦3m
・ MR-J3BUS□M-A使用時
①≦20m
・ MR-J3BUS□M-B使用時
①≦50m

① CN1A CN1A

キャップ
CN1B CN1B

サーボアンプ サーボアンプ

*:CN1A,CN1Bの接続を間違えると,通信できません。

2 - 55
2.システム構成

(3) 軸No.とサーボアンプの軸選択ロータリスイッチの設定
軸No.は,SSCNETⅢコネクタに接続したサーボアンプをプログラム上,何軸目とし
て使用するかを設定するものです。
軸No.1から16まで設定できます。
軸No.設定は,MT Developer2のシステム設定で行います。設定されたサーボアン
プの軸番号(d01~d16)に対して,軸No.(1~16)を割付け設定します。
システム設定画面上のサーボアンプの軸番号(d01~d16)は,サーボアンプの軸
選択ロータリスイッチ(0~F)に対応していますので,下記の表を参考に,軸選
択ロータリスイッチを設定してください。

・軸No.の設定画面 ・軸選択ロータリスイッチ
(サーボアンプ)

7 8 9

3 4 5 6

A
B C D E
2
F 0 1

軸番号(dno.)に対して,軸No.を設定する

*:dno.とサーボアンプの軸選択ロータリスイッチの対応表を,下表に示します。

dno.とサーボアンプの軸選択ロータリスイッチの対応表
サーボアンプの軸選択 サーボアンプの軸選択
dno.* SSCNETⅢの系統 dno.* SSCNETⅢの系統
ロータリスイッチ ロータリスイッチ
d01 1 “0” d09 1 “8”
d02 1 “1” d10 1 “9”
d03 1 “2” d11 1 “A”
d04 1 “3” d12 1 “B”
d05 1 “4” d13 1 “C”
d06 1 “5” d14 1 “D”
d07 1 “6” d15 1 “E”
d08 1 “7” d16 1 “F”
*:dno.は,MT Developer2のシステム設定で表示されるサーボアンプの軸の番号です。
軸No.は,システム設定でdno.に対して設定します。

備 考

使用するサーボアンプにより,軸選択ロータリスイッチの設定が異なります。
詳細は,サーボアンプの技術資料集を参照してください。

2 - 56
2.システム構成

2.5.7 バッテリ

モーションコントローラに使用するバッテリの仕様,および取扱い上の注意事項に
ついて説明します。

(1) バッテリ仕様
形 名
Q6BAT Q7BAT
項 目
種 別 二酸化マンガンリチウム一次電池
初期電圧[V] 3.0
公称電流容量[mAh] 1800 5000
保存寿命 実力5年(常温)
リチウム含有量[g] 0.49 1.52
用途 モーションコントローラ内蔵RAMのデータ保持用
外形寸法[mm] φ16×32 φ24×52

注)国連勧告第15版およびICAO-TI 2009-2010版が改定されたことにより,リチウム金属電池の
海上輸送,航空輸送に関して次のとおり内容が変更になりました。
① 機器に組み込まれている場合を除き,24個以下の単電池,12個以下の組電池を含む各包
装物の取扱いラベルの貼付,危険物申告書,1.2m落下試験が免除であったが,その免除
が撤廃された。
② 取扱いラベル(サイズ:120×110),および危険物申告書に緊急連絡先“a telephone
number for additional information”が必須になった。
③ 電池のイラストが追加された取扱いラベルに変更された。(航空輸送のみ。)

CAUTION!

IF DAMAGED

Lithium Metal batteries


DO NOT LOAD OR TRANSPORT
PACKAGE IF DAMAGED
For more information,call
+81-3-3218-3639
International

図2.1 電池イラスト入り取扱いラベル例

・お客様輸送時の注意
海上輸送,および航空輸送を実施される場合,指定デザインの取扱いラベル,危険物申
告書などの別梱包箱への貼り付けが必要です。指定デザインの取扱いラベル,危険物申
告書を梱包箱に貼り付けてください。

また,電池安全性試験に対して,自己認証書が必要な場合は,当社支社にお問合せください。
詳細については,当社支社もしくは代理店までご照会ください。

2 - 57
2.システム構成

(2) バッテリによるモーションコントローラのデータ保持
バッテリは,必ずモーションコントローラに装着してください。
バッテリ(Q6BAT/Q7BAT)を,バッテリホルダに装着して使用してください。
バッテリを使用しないと,モーションコントローラ内蔵RAM内のデータ(6.5節参
照)が保持されません。
下記に示す状態の場合,電源OFF後の停電保持時間は3分です。
・Q6BAT/Q7BATのリードコネクタがはずれている。
・Q6BAT/Q7BATのリード線が断線している。

バッテリ寿命(合計停電時間)[h]*1
実力値*5
保証値*3 保証値*4
バッテリの種類 通電 (参考値) アラーム発生後の
(MIN) (TYP)
時間率*2 (TYP) 停電保持時間
(75℃) (40℃)
(25℃)
0% 13000 40000
30% 18000
Q6BAT 50% 21000
43800
70% 24000
100% 43800 90
43800
0% 39000 (SM51,SM52 ON後)
30%
Q7BAT(大容量バッテリ) 50% 43800
43800
70%
100%

*1:実力値とは平均的な値を示し,保証値は最小値を示します。
*2:通電時間率は,1日(24時間)のモーションコントローラ電源ON時間の割合を示しています。
(17時間電源ON合計時間,7時間電源OFF合計時間の場合は,通電時間率が70%になります。)
*3:保証値(MIN)とは,保存周囲温度-25~75℃(使用周囲温度0~55℃)の範囲内において,部品メーカから
提供されたメモリ(SRAM)の特性値をもとに当社が保証する合計停電時間です。
*4:保証値(TYP)とは,空調された通常の環境条件(40℃)にて当社が保証する合計停電時間です。
*5:実力値(参考値)とは,保存周囲温度25℃における当社の実測値をもとに算出した合計停電時間です。
実力値は部品の特性ばらつき等によって変化する値であり,参考値としてご参照ください。

ポイント
Q6BAT/Q7BATは,モーションコントローラに接続していない場合でも自己放電によ
る寿命がありますので,4~5年を目安に交換してください。
また,合計停電時間が保証値以下でも,4~5年で交換してください。

2 - 58
2.システム構成

注意
● バッテリを短絡させないでください。
● バッテリを充電しないでください。
● バッテリを分解しないでください。
● バッテリを火の中にいれないでください。
● バッテリを加熱しないでください。
● バッテリを電極にハンダ付けしないでください。
● バッテリを装着しないと,モーションコントローラ内蔵RAM内のデータ(6.5節参照)が保持されません。

(3) モーションコントローラとの接続
バッテリ(Q6BAT/Q7BAT)をバッテリホルダに装着し,バッテリのリードコネク
タとモーションコントローラのコネクタを接続します。
リード線をバッテリホルダ内に収納し,バッテリホルダをモーションコントロー
ラに装着します。

モーションコントローラ

PROGRAMMABLE CONTROLLER
TYPE Q6BAT PUSH

バッテリホルダ

バッテリホルダの取付け・取りはずし,およびバッテリリードコネクタの接続に
ついては,4.1.4項を参照してください。

2 - 59
2.システム構成

2.5.8 緊急停止入力端子

(1) 緊急停止入力端子仕様一覧
項 目 仕 様
入力点数 緊急停止信号 1点
入力方式 シンク/ソース
定格入力電流 2.4mA
絶縁方式 フォトカプラ絶縁
DC20.4~26.4V
使用電圧範囲
(+10/-15%,リップル率5%以内)
ON電圧/電流 DC17.5V以上/2.0mA以上
OFF電圧/電流 DC1.8V以下/0.18mA以下
入力抵抗 約 10kΩ
OFF→ON
応答時間 1ms以下
ON→OFF
外部接続方式 2ピンコネクタ
推奨電線サイズ 0.3mm2(AWG22)

2 - 60
3.設 計

第3章 設 計

3.1 システムの設計手順

システムの設計手順を以下に示します。

モーション制御システムの設計

対象機械設備によりモーションコントローラにインストール
する本体OSソフトウェアを選定します。 3
2.5.3項参照
各軸ごとの軸制御方式,サーボ外部信号の要否により,
Q172DLXの数量を選定し,設計を行います。
・機械式原点があり原点復帰を行う場合:近点ドグ要
・速度制御の場合:速度・位置制御切換え信号要
・オーバラン防止が必要な場合:ストロークリミット要
・軸ごとの停止が必要な場合:STOP信号要

2.5.1項参照
モーションコントローラ内蔵の手動パルサ,INC同期エンコー
ダ,入出力信号の要否を選定します。

2.5.4項参照
手動パルサとINC同期エンコーダの要否により,Q173DPXを選定
し設計します。

割込入力の要否により,割込ユニットQI60を選定します。

MELSEC-Qシリーズのマニュアル参照
制御対象の外部機器の仕様により,I/Oユニット/インテリジェ
ント機能ユニットを選定します。

2.5.3項,2.5.4項,
Q172DLX/Q173DPXとI/Oユニット/インテリジェント機能ユニッ
MELSEC-Qシリーズのマニュアル参照
トの必要台数により,増設ベースユニット/増設ケーブルの選
定およびI/O割付けを行います。

該当するサーボアンプのマニュアル
各軸ごとに制御対象の機械機構から算出したモータ容量,回転
参照
数にあうサーボアンプ,サーボモータを選定します。

2.5.6項参照
SSCNETⅢによるサーボアンプの接続と軸番号(dno.),および
軸No.の設定をします。

3 - 1
3.設 計

3.2節参照
外部回路設計

電源回路の設計

3.2.1項参照
モーションコントローラ,入出力機器,サーボアンプ等のシス
テム構成機器に供給する電源回路を,保護協調,ノイズ対策を
踏まえて設計します。

安全回路の設計

3.2.2項参照
モーションコントローラ,サーボアンプの異常発生時,および
非常停止時等の異常時のシステムを停止させる運転準備回路,
電源起動時の電源が不安定な間の誤動作を回避する回路,およ
びサーボモータの電磁ブレーキ回路を設計します。

収納盤内の配置設計

3.3節参照
ユニットからの発熱を踏まえた温度,および振動等の設計環境,
ユニット取付け後の取扱いなどを考慮し,配置設計します。

注意
● 外部電源の異常時や,コントローラ本体の故障時,システム全体の異常動作につながるような危険な状
態が想定される場合には,コントローラの外部で対策回路を構成してください。
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータ,回生抵抗は,不燃物に取付けてください。可燃物への直
接取付け,または可燃物近くへの取付けは,火災の原因となります。
● コントローラ,サーボアンプが故障した場合は,サーボアンプの電源側で電源を遮断してください。大
電流が流れ続けると,火災の原因となります。
● 回生抵抗を使用する場合は,異常信号で電源を遮断してください。回生トランジスタの故障などにより,
回生抵抗が異常過熱し,火災の原因となります。
● サーボアンプや回生抵抗を設置する制御盤内面や使用する電線は,難燃処理などの熱対策を実施してく
ださい。火災の原因となります。
● 各端子には取扱説明書に決められた電圧以外は印加しないでください。破壊,破損などの原因となりま
す。
● 極性( + - )を間違えないでください。破裂,破損などの原因となります。

3 - 2
3.設 計

注意
● 通電中や電源遮断後しばらくの間は,コントローラやサーボアンプの放熱フィン,回生抵抗,サーボモー
タなどは高温になる場合がありますので,触れないでください。火傷の原因となります。
● サーボモータ軸やそれに連結する機械に触れる場合は,電源を遮断した後に行ってください。傷害の原
因となります。
● 試験運転やティーチングなどの運転中は機械に近寄らないでください。傷害の原因となります。
● コントローラ,サーボアンプの電源には漏電ブレーカを設置してください。
● エラー発生時の電源遮断用電磁接触器の設置を取扱説明書で規定しているサーボアンプなどについて
は,電磁接触器を設置してください。
● 即時に運転停止し,電源を遮断できるように外部に非常停止回路を設置してください。
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータ,回生抵抗は,取扱説明書に記載された正しい組合せで使
用してください。火災,故障発生の原因となります。
● コントローラ,サーボアンプ,サーボモータを使用したシステムとしての安全基準(たとえばロボット
などの安全通則など)のあるものは安全基準を満足させてください。
● コントローラ,サーボアンプの異常時動作とシステムとしての安全方向動作が異なる場合は,コントロー
ラ,サーボアンプの外部で対策回路を構成してください。
● 緊急停止,非常停止,サーボオフ,電源断時のサーボモータのフリーランが問題となるシステムでは,
ダイナミックブレーキを使用してください。
● ダイナミックブレーキを使用した場合でも惰走量を考慮したシステムとしてください。
● 緊急停止,非常停止,サーボオフ,電源断時の垂直軸落下が問題となるシステムでは,ダイナミックブ
レーキと電磁ブレーキを併用してください。
● ダイナミックブレーキは緊急停止,非常停止およびサーボオフの起こるエラー時にのみ使用し,通常の
制動には使用しないでください。
● サーボモータに組込むブレーキ(電磁ブレーキ)は保持用ですので,通常の制動には使用しないでくだ
さい。
● ストロークリミットスイッチは最高速で通過しても停止可能な機械的余裕をとるシステム構成としてく
ださい。
● 使用する電線やケーブルは,システムに適合した電線径,耐熱性,耐屈曲性を有するものを使用してく
ださい。
● 使用する電線やケーブルは,取扱説明書に記載された範囲内の長さのものを使用してください。
● システムに使用する部品(コントローラ,サーボアンプ,サーボモータ以外)の定格,特性はコントロー
ラ,サーボアンプ,サーボモータと適合したものを使用してください。
● 運転中,サーボモータ回転部には絶対に触れないよう軸にはカバーなどを設けてください。
● 電磁ブレーキは寿命および機械構造(タイミングベルトを介してボールねじとサーボモータが結合され
ている場合など)により保持できない場合があります。機械側に安全を確保するための停止装置を設置
してください。

3 - 3
3.設 計

3.2 外部回路の設計

モーションシステムの外部回路の設計方法に関して,電源回路の安全回路や安全回
路等の設計方法の注意点に関して説明します。

(1) モーションCPU部のシステム回路設計例

3相
AC200~230V

Q170MCPU
NFB1
R S T 緊急停止*1
Q5□B
出力ユニット
EMI.COM EMI QY10

QC□B
PYm *2
Ra1
Q170MCPU用電源 サーボ正常出力
CP1 (サーボ正常でON
+24V +24V アラームでOFF)
DC24V
電源
24G 24G COM
FG

SSCNETⅢ

CP2 I/O用電源
EMG
+24V +24V
DC24V
電源
24G 24G
非常停止
EMG

運転準備 運転準備
Ra1 OFF ON
CP3
MC1 MC2 MC3
MC
SK SK SK

CP4 電磁ブレーキ用電源
+24V
DC24V
電源
24G

3 - 4
3.設 計

ポイント
<例> 軸1,軸2,軸3を制御する場合
(1) *1:緊急停止入力ケーブル長は,30[m]以下にしてください。
また,入力ユニットの緊急停止端子を使って緊急停止を行うこともでき サーボエラー検出
ます。
(2) *2:モーションSFCプログラム例を右記に示します。 [F 1]
SET PYm ・・・イニシャルでPYm ON
(3) *3:電磁ブレーキ用電源は,全波整流電源も使用可能です。 (エラーなし時常時ON)
(4) *4:サーボアンプの強制停止端子を使って強制停止を行うこともできます。 [G 1]
M2408+M2428+M2448 ・・・軸1,軸2,軸3
(5) *5:配線用遮断器および電磁接触器の選定は,サーボアンプの技術資料集を サーボエラー検出
参照してください。
[F 2]
RST PYm ・・・エラー検出時PYm OFF

END

NFB2 MC1
*5 U
L1 MR-J3-B U
V
L2 V SM
W Ra2
L3 A W

L11 アース 電磁
ブレーキ
L21 DICOM *3

SSCNETⅢ CN1A ALM Ra2

CN1B EM1 +24V


DOCOM 24G
*4

NFB3 MC2
*5 U
L1 MR-J3-B U
V
L2 V SM
W Ra3
L3 B W

L11 アース 電磁
ブレーキ
L21 DICOM *3

CN1A ALM Ra3

CN1B EM1
DOCOM
*4

NFB4 MC3
*5 U
L1 MR-J3-B U
V
L2 V SM
W Ra4
L3 C W

L11 アース 電磁
ブレーキ
L21 DICOM *3

CN1A ALM Ra4

CN1B EM1
DOCOM
*4

注1:サーボアンプの制御電源を遮断したときは,それ以降のサーボアンプとの通信はできません。
例)上図 B のサーボアンプの制御電源L11/L21を遮断すると, C のサーボアンプとも通信ができなくなります。
特定のサーボアンプの制御電源だけを遮断したいときは,主回路電源L1/L2/L3を遮断し,制御電源L11/L21は遮断しないでください。
注2:サーボアンプを交換するときは,主回路電源L1/L2/L3と制御電源L11/L21の両方を遮断してください。このときサーボアンプとモー
ションコントローラ間の通信はできませんので,あらかじめ機械の運転を停止してからサーボアンプを交換してください。

3 - 5
3.設 計

(2) シーケンサCPU部のシステム設計回路例
電源

トランス トランス
ヒューズ ヒューズ
直流電流確立
信号入力 シーケンサCPU部
SM52 直流電源
起動・停止回路
Ym
シーケンサのRUN (-)(+)
出力であるRA1 SM403
Yn ヒューズ
ONで起動可能 XM TMの設定はDC入力信
TM
号が確立するまでの
TM 時間とする。
MC1 NO M10
NO
M10
プログラム
起動SW RA1
MC
MC 停止SW
RA2
電圧リレーを推奨
します。
RA2
XM

出力ユニット 警報用出力
(ランプまたはブザー)
Ym
L SM403によりRUNでON
Yn
RA1

出力ユニット
MC MC
インターロック回路
正転,逆転などの相 停止で出力機器
反する動作や機械の の電源OFF
破損,事故につなが 非常停止時
る部分は外部でイン MC2 極限リミットによる
MC1
ターロック回路を組 停止時
みます。 MC1
MC2

立上げ手順は次のとおりです。
[1] モーションコントローラの電源を「ON」にする。
[2] モーションコントローラを「RUN」する。
[3] DC電源確立でRA2「ON」する。
[4] DC電源100[%]確立でタイマ(TM)を「ON」する。
(TMの設定値はRA2「ON」からDC電圧100[%]確立までの時間とする。設定値は0.5
秒としてください。)
[5] 起動SW「ON」する。
[6] 電磁接触器(MC)「ON」でプログラムにより出力機器駆動。(RA2に電圧リレー使
用の場合はプログラム上のタイマ(TM)は不要です。)

3 - 6
3.設 計

3.2.1 電源回路の設計

電源回路の保護協調,ノイズ対策に関して説明します。

(1) 電源系統の分離と保護協調(漏れ電流保護,過電流保護)
モーションコントローラの電源と入出力機器およびサーボアンプとは次のとおり
系統を分離して配線してください。
ノイズが多い場合には,絶縁トランスを接続してください。
モーションコントローラは,電源系統からの電路ノイズ,コンダクタからの電磁
ノイズ等さまざまなノイズにより影響を受け,誤動作する可能性があります。
このようなトラブルを避けるために,DC24V電源は用途ごとに設けてください。
モーション 絶縁
コントローラ トランス
主電源 電源
DC24V モーション
AC100/AC200V
電源 コントローラ
NFB CP
T1
入出力電源

入出力機器
CP
動力電源

動力機器
CP
サーボアンプ用主回路電源

AC100/AC200/AC400V
NFB
サーボアンプ用制御電源 サーボアンプ

CP

(2) 接地
モーションコントローラは,電源系統からの電路ノイズ,他の機器やサーボアン
プならびにその配線からの輻射ノイズや誘導ノイズ,コンダクタからの電磁ノイ
ズ等さまざまなノイズにより影響を受け,誤動作する可能性があります。
このようなトラブルを避けるために,各機器のアース用グランドならびにシール
ド付きケーブルのシールドグランドを接地してください。
接地に関しては,共通インピーダンスにより,他の機器からノイズが回り込む可
能性があるため,できる限り各機器のグランド端子専用の線で接地するか1点アー
スとし,共通の配線での接地は避けてください。

ラインノイズ DC24V モーション


AC100/AC200V
フィルタ 電源 コントローラ

SSCNETⅢ

サーボ
サーボアンプ
モータ

*:D種接地(第三種接地)をしてください。

3 - 7
3.設 計

3.2.2 安全回路の設計

(1) 安全回路の考え方
モーションコントローラの電源のON-OFF時は,モーションコントローラ本体電源
と制御用外部電源(特にDC)の遅れ時間,および立上がり時間の差により制御出
力が一時的に正常動作しない場合があります。
また,外部電源の異常時やモーションコントローラ本体の故障時は異常動作とな
ることが考えられます。
これらの異常動作がシステム全体の異常動作につながらないために,フェール
セーフの観点より異常動作による機械の破損や事故につながる部分(非常停止回
路,保護回路,インターロック回路など)はモーションコントローラの外部で回
路を構成してください。

(2) 非常停止回路
モーションコントローラ,サーボアンプの外部で回路を構成してください。
この回路によってサーボアンプへの電源供給を遮断し,サーボモータの電磁ブ
レーキを作動させるようにしてください。

(3) 緊急停止回路
(a) モーションコントローラの緊急停止入力を使用することにより,サーボアン
プの全軸を一括緊急停止することができます。
緊急停止後,緊急停止要因を取除き,緊急停止を解除します。
(緊急停止では,サーボエラー検出信号はONしません。)
緊急停止入力は,システム設定のパラメータ設定で無効にすることはできま
せん。
緊急停止入力ケーブル長は,30[m]以下にしてください。

下記に,モーションコントローラ緊急停止入力の配線例を示します。

Q170MCPU

緊急停止
EMI

EMI.COM DC24V

<モーションコントローラ>
DC24V*1
EMI.COM
R
R

EMI
緊急停止

*:緊急停止入力をシステム設定で無効にすることはできません。

*1:プラスコモン,マイナスコモンどちらでも使用できます。

3 - 8
3.設 計

(b) 入力ユニットの緊急停止入力を使用することにより,サーボアンプの全軸を
一括緊急停止することができます。
緊急停止後,緊急停止要因を取除き,緊急停止を解除します。
(緊急停止では,サーボエラー検出信号はONしません。)
緊急停止入力は,システム設定のパラメータ設定にて入力番号を割付けるこ
とができます。
デバイスを使用する場合,EMI端子にはDC24V電圧を印加し,EMI端子の緊急停
止入力を解除してください。

下記に,入力ユニット(QX10)を使用した緊急停止入力の配線例を示します。

Q170MCPU

EMI.COM
EMI
DC24V電源
+24V
QX10
24G Xn

COM
緊急停止

AC100V
<入力ユニットQX10>
AC100V
TB17 QX10

TB16

LED

内部回路
R

R
TB1
R
緊急停止

*緊急停止入力はシステム設定で任意に設定できます。

(c) サーボアンプ側の強制停止端子を使用することもできます。
詳細はサーボアンプの技術資料集を参照してください。

下記に非常停止,緊急停止の動作状態を示します。
項 目 信号ON時の動作状態 備 考
外部回路によりサーボアンプへの供給電源を遮断
非常停止
し,サーボモータを停止させる
サーボオフ
モーションコントローラからサーボアンプへ停止
緊急停止
指示が出力されて,サーボモータが停止する

3 - 9
3.設 計

3.3 収納盤内の配置設計

3.3.1 設置環境

モーションコントローラシステムの設置にあたっては,次のような環境条件で配置
設計してください。

(1) 周囲温度が0~55[℃]の範囲内であること。

(2) 周囲湿度が5~95[%]RHの範囲を超えないこと。

(3) 急激な温度変化で結露が生じないこと。

(4) 腐食性ガス,可燃性ガスのないこと。

(5) 塵埃,鉄粉などの導電性のある粉末,オイルミスト,塩分,有機溶剤が少ないこ
と。

(6) 直射日光が当たらないこと。

(7) 強電界・強磁界が発生しないこと。

(8) 本体に直接振動や衝撃が伝わらないこと。

3 - 10
3.設 計

3.3.2 モーションコントローラの発熱量の計算方法

モーションコトローラを収納した盤内の温度は,モーションコントローラの使用周
囲温度55℃以下に抑える必要があります。
収納盤の放熱設計にあたっては,内部に収納する装置・器具類の平均消費電力(発
熱量)を知る必要があります。
ここでは,システムの平均消費電力の求め方について説明します。
消費電力より盤内温度上昇を算出してください。

平均消費電力の計算方法

モーションコントローラの電力消費部分は,大別すると下記のブロックになります。

(1) 各ユニット(モーションコントローラを含む)のロジックDC5V回路の合計消費電力
内蔵電源のDC5V出力回路部から供給される電流を各ユニットが消費する電力です。
(ベースユニットの消費電流も含まれます。)
W5V=I5V×5 [W]
I5V:各ユニットのロジックDC5V回路の消費電流

(2) 内蔵電源の消費電力
内蔵電源の電力変換効率は約80[%]程度であり,20[%]が発熱として消費される
ため出力電力の1/4が消費電力となります。
したがって計算式は,
1
WPW= ×W5V [W]
4

(3) 内蔵出力回路,出力ユニットの合計DC24V平均消費電力(同時ON点数分の消費電力)
外部DC24V電源の平均電力が内蔵出力回路,各出力ユニットの合計消費電力です。
W24V=I24V×24×同時ON率 [W]
I24V:外部DC24V電源の平均消費電流[A]
(同時ON点数分の消費電流)

(4) 内蔵出力回路,出力ユニットの出力部ドロップ電圧による平均消費電力
(同時ON点数分の消費電力)
WOUT=IOUT×Vdrop×出力点数×同時ON率 [W]
IOUT :出力電流(実使用上の電流)[A]
Vdrop:内蔵出力回路,各出力ユニットのドロップ電圧 [V]

(5) 内蔵入力回路,入力ユニットの入力部平均消費電力(同時ON点数分の消費電力)
WIN=IIN×E×入力点数×同時ON率 [W]
IIN:入力電流(交流の場合は実効値)[A]
E :入力電圧(実使用上の電圧)[V]

3 - 11
3.設 計

(6) インテリジェント機能ユニットの外部供給電源部の消費電力
WS=I+15V×15+I-15V×15+I24V×24 [W]
I+15V:インテリジェント機能ユニットの外部供給電源部DC+15Vの消費電流
I-15V:インテリジェント機能ユニットの外部供給電源部DC-15Vの消費電流
I24V :インテリジェント機能ユニットの外部供給電源部DC24Vの消費電流

以上により,各ブロック別に計算した消費電力を合計した値が,モーションシス
テム全体の消費電力になります。

W=W5V+WPW+W24V+WOUT+WIN+WS [W]
この全体の消費電力[W]より,発熱量の計算・盤内温度上昇の計算を行ってくださ
い。

盤内温度上昇の概略の計算式を次に示します。
W
T= [℃]
UA
W:モーションシステム全体の消費電力(上記で求めた値)
A:盤内の表面積[m2]
U:ファンなどにより盤内の温度を均一にしているとき ····6
盤内の空気を循環させていないとき ··················4

ポイント
盤内の温度が規定範囲を超える場合は,熱交換器を盤に取付けて盤内温度を下げる
ことを推奨します。
通常の換気扇を使用しますと,外部の空気と共にほこり等も吸い込みます。ほこり
等によるモーションコントローラへの影響が出ることがありますので,注意してく
ださい。

(7) 平均消費電力の計算例
(a) システム構成

Q170MCPU

INC同期エンコーダ

Q55B
QX40 Q173DPX QY40P QJ71 Q62DAN
LP21-25

MR-HDP01

MR-HDP01

3 - 12
3.設 計

(b) 各ユニットのDC5V/DC24V消費電流
形 名 DC5V DC24V
Q170MCPU 2.00 [A] 0.08[A](内蔵出力回路)
INC同期エンコーダ 0.20 [A] -

QX40 0.05 [A] -
Q173DPX 0.38 [A] -
MR-HDP01 0.06 [A] -
QY40P* 0.065[A] 1.60[A]
QJ71LP21-25* 0.55 [A] -

Q62DAN 0.33 [A] 0.15[A]
Q55B* 0.10 [A] -

*:シーケンサ共用機器のDC5V消費電流は,変更されていることがありますので,
必ずMELSEC-Qシリーズシーケンサのマニュアルを参照してください。

(c) 各ユニットのロジックDC5V回路の合計消費電力
W5V=(2.00+0.20+0.05+0.38+0.06×2+0.065+0.55+0.33+0.10)×5
=18.975[W]

(d) 内部電源の消費電力
1
WPW= ×18.975=4.744[W]
4

(e) 内蔵出力回路,出力ユニットの合計DC24V平均消費電力
W24V=(0.08+1.60)×24×1=40.32[W]

(f) 内蔵出力回路,出力ユニットの出力部ドロップ電圧による平均消費電力
WOUT=0.04×2.75×2×1+0.1×0.2×16×1=0.54[W]

(g) 内蔵入力回路,入力ユニットの入力部平均消費電力
WIN=0.005×24×4×1+0.004×24×16×1=2.016[W]

(h) インテリジェント機能ユニットの外部供給電源部の消費電力
WS=0.15×24=3.60[W]

(i) システム全体の消費電力
W=18.975+4.744+40.32+0.54+2.016+3.60=70.195[W]

3 - 13
3.設 計

3.4 設計チェックリスト

現場では,下表をコピーしチェックシートとしてお使いください。
項 目 詳細項目 設計確認 チェック
軸数 軸 □
モーションコントローラ 手動パルサ 台 □
の選定 INC同期エンコーダ 台 □
I/O点数 点 □
手動パルサ 台 □
INC同期エンコーダ 台 □
上限リミット点数 点 □
下限リミット点数 点 □
モーションユニット STOP入力点数 点 □
ユ ニ ッ ト の の選定 近点ドグ入力点数 点 □
選定 速度切換え入力点数 点 □
トラッキングイネーブル信号 点 □
Q172DLX 台 □
Q173DPX 台 □
増設ベースユニット取付けI/Oユニット,インテリ
台 □
ジェント機能ユニットの台数
増設ベースユニット モーションコントローラと増設ベースユニットの
mm □
と増設ケーブルの選定 距離
選定増設ベースユニット □
選定増設ケーブル □
外 部 回 路 の フェール・セーフ 電源立上げ時の誤動作の回避 □
設計 回路設計 モーションコントローラ故障時の危険回避 □
周囲温度,湿度,塵埃などの一般仕様の準拠 □
ベースユニット総消費電力(発熱量) W □
配置設計 ユニットの配置設計
盤内での盤内壁,その他の構造物とユニットのクリアランス,お

よびユニットの発熱量も考慮して配置

3 - 14
4.取付けと配線

第4章 取付けと配線

4.1 ユニットの取付け

4.1.1 取扱い上の注意事項

注意
● モーションコントローラは,本マニュアル記載の一般仕様の環境で使用してください。
一般仕様の範囲以外の環境で使用すると,感電,火災,誤動作,製品の損傷あるいは劣化の原因になり
ます。
● ベースユニットにユニットを装着する場合は,ユニット下部のユニット装着用レバーを押さえながら,
ユニット固定用突起をベースユニットの固定穴に確実に挿入し,ユニット固定穴を支点として装着して
ください。ユニットが正しく装着されていないと,誤動作,故障,落下の原因になります。
4
振動の多い環境で使用する場合は,ユニットをネジで締め付けください。
ネジの締付けは,規定トルク範囲内で行ってください。ネジの締付けがゆるいと,落下,短絡,誤動作
の原因になります。ネジを締め過ぎると,ネジやユニットの破損による落下,短絡,誤動作の原因にな
ります。
● 増設ケーブルは,ベースユニットのコネクタに確実に装着してください。装着後に,浮き上がりがない
かチェックしてください。接触不良により,誤入力,誤出力の原因になります。
● ユニットの着脱は,必ずシステムで使用している外部供給電源を全相遮断してから行ってください。全
相遮断しないと感電あるいは製品の損傷の恐れがあります。
● ユニットとベースおよび端子台の着脱は,製品ご使用後,50回以内としてください。50回を超えた場合
は,誤動作の原因となる恐れがあります。
● ユニットの導電部分や電子部品に直接触れないでください。ユニットの誤動作,故障の原因になります。
● 電気設備に関する教育を受け,十分な知識を有する人のみ制御盤を開けることができるよう,制御盤に
鍵をかけてください。
● 通電中や電源断後しばらくの間は,モーションコントローラの放熱フィンが高温になる場合があります
ので,触れないでください。火傷の原因となります。
ユニットを取りはずすときは,取扱いに注意してください。

モーションコントローラ,モーションユニット,入出力ユニット,インテリジェン
ト機能ユニット,ベースユニットなどの取扱い上の注意事項について説明します。

(1) ユニット,端子台コネクタ,ピンコネクタは落下させたり,強い衝撃を与えたり
しないでください。

(2) ユニットのプリント基板は,ケースから取りはずさないでください。故障の原因
になります。

4 - 1
4.取付けと配線

(3) ユニット固定ネジ,端子台ネジの締付けは下記の範囲で行ってください。
ネジの箇所 締付けトルク範囲[N・m]
モーションコントローラ固定ネジ(M5ネジ) 2.75~3.63*1
モーションコントローラFG用固定ネジ(M4×12ネジ) 0.82~1.11
ユニット固定ネジ(M3×12ネジ) 0.36~0.48
入出力ユニット端子台ネジ(M3ネジ) 0.42~0.58
入出力ユニット端子台取付けネジ(M3.5ネジ) 0.68~0.92
ベースユニット取付けネジ(M4×14ネジ) 1.40~1.89*1
*1:厚さ2mmの盤に裏からナット締めした場合

(4) 増設ケーブルを使用する場合,主回路(高電圧,大電流)線とは束線,近接しな
いでください。100mm以上を目安として離してください。

(5) モーションコントローラ,ベースユニットを盤に取り付ける場合,振動による誤
動作の恐れがありますので,必ず固定用ネジで固定してください。

4 - 2
4.取付けと配線

4.1.2 ユニットの取付け上の注意事項

モーションコントローラ,ベースユニットを盤などに取付ける場合,操作性,保守
性,耐環境性を十分に考慮してください。

(1) 取付け寸法
(a) モーションコントローラ
[単位:mm]
38 7

3-固定ネジ(M5)

8
MITSUBISHI Q170MCPU
MODE
RUN
ERR.
USER
BAT.
PULL
BOOT

POWER

USB
RESET STOP RUN

PERIPHERAL I/F
RS-232

EMI

CN1

EJECT

154
178
EXT.IO
CARD

FRONT

OUT

24VDC

7
52

(b) ベースユニット

4-取付けネジ(M4×14)

IN OUT
Hs2
H

I/O0 I/O1 I/O2 I/O3 I/O4


Hs1

Ws1 Ws2
W

Q52B Q55B
W 106 189
Ws1 15.5
Ws2 83.5±0.3 167±0.3
H 98
Hs1 7
Hs2 80±0.3
[単位:mm]

4 - 3
4.取付けと配線

(2) ユニットの取付け位置
風通しをよくするため,またユニットの交換を容易にするために,ユニット上下
部と構造物や部品とは,下記の距離を設けてください。
(a) モーションコントローラ
盤の天井,または配線ダクト部分の位置を示す。

40mm以上

100mm以上
モーション
サーボアンプ
コントローラ*1

盤 扉

増設ケーブル
90mm以上
135mm

30mm以上 30mm以上

10mm以上

*1:モーションコントローラは,サーボアンプの左側に配置してください。

(b) ベースユニット
盤の天井,または配線ダクト部分の位置を示す。 ベースユニット

30mm以上*3
IN OUT

盤 扉

20mm以上*2
30mm以上
98mm

5mm以上*1 5mm以上

*1:隣接するユニットをはずさずに増設ケーブルを装着する場合は20mm以上。
*2:コネクタタイプの場合は80mm以上。
*3:配線ダクトの高さ50mm以下の場合,その他の場合は40mm以上。

4 - 4
4.取付けと配線

(3) ユニット取付け方向
(a) 放熱のため,風通しのよい下図の取付け方向で使用してください。

(b) 下図の取付け方向では使用しないでください。

縦取付け 水平取付け 天地逆取付け

(4) 取付け面
モーションコントローラ,ベースユニットは,平らな面に取付けてください。
取付け面に凹凸があると,プリント基板に無理な力が加わり,不具合の原因にな
ります。

(5) 他機器との混在
大型の電磁接触器やノーヒューズ遮断器などの振動源との混在を避けて,別パネ
ルにするか,離して取付けてください。

4 - 5
4.取付けと配線

(6) 他器具との距離
放射ノイズや熱の影響を避けるため,モーションコントローラまたはベースユ
ニットと器具(コンタクタやリレーなど)とは,下記の距離を設けてください。
・モーションコントローラ,ベースユニットの前面 100mm以上
・モーションコントローラ,ベースユニットの左右方向 50mm以上

50mm以上

100mm以上 50mm以上

100mm以上

コンタクタ,リレーなど

4 - 6
4.取付けと配線

(7) ユニットの取付け方法
(a) モーションコントローラ
モーションコントローラの取付けは,次の手順にて行ってください。
① モーションコントローラ下側用の取付け用ネジ1本を盤に取付ける。

② 下側のネジにモーションコントローラ下側のきりかきを掛ける。

③ モーションコントローラ上側の取付けネジ穴に固定ネジを取付け,すべて
の固定ネジを増し締めする。

ポイント
モーションコントローラは,必ず盤にネジで固定してください。

注意
● 通電中や電源断後しばらくの間は,モーションコントローラの放熱フィンが高温になる場合があります
ので,触れないでください。火傷の原因となります。
ユニットを取りはずすときは,取扱いに注意してください。

4 - 7
4.取付けと配線

(b) ベースユニット
ベースユニットの取付けは,次の手順にて行ってください。
① ベースユニット上側用の取付け用ネジ2本を盤に取付ける。

② 右側のネジにベースユニット右側のダルマ穴を掛ける。

③ 左側のネジにベースユニット左側のダルマ穴を掛ける。

④ ベースユニット下側の取付けネジ穴に取付けネジを取付け,すべての取付
けネジを増し締めする。

注:ベースユニットを盤に取付けるときは,右端のスロットにはユニットを
装着していない状態で行ってください。
取りはずすときは,右端のスロットのユニットをはずしてからベースユ
ニットを取りはずしてください。

4 - 8
4.取付けと配線

4.1.3 ベースユニットへの取付け・取りはずし

モーションユニット,入出力ユニット,インテリジェント機能ユニットなどのベー
スユニットへの取付け・取りはずし方法について説明します。

(1) ベースユニットへのユニットの取付け,取りはずし
(a) 取付け

ユニット固定用突起がユニッ ベースユニット
ベースユニット
ト固定穴からはずれないよう
に,確実に挿入する
ユニット
コネクタ
ユニット
固定用突起
ユニットは,ユニット固定穴
を支点とし,矢印方向に押し ユニット
てベースユニットに装着する 装着用レバー
ユニット固定穴 ユニット

ユニット ユニット
固定用突起 固定用突起
ユニットがベースユニットに
確実に装着されているのを確 ユニット ユニット固定穴
認する 装着用
レバー

ユニット固定穴
ユニットを振動,衝撃の大き
い所に使用する場合は,ベー
スユニットにネジ締めする

ベースユニット
ベースユニット

ユニット
完 了
固定用フック

ユニット
固定用突起

ユニット固定穴

4 - 9
4.取付けと配線

ポイント
(1) ユニットは必ずユニット固定用突起をユニット固定穴に挿入してください。
その際,ユニット固定用突起がユニット固定穴から外れないよう確実に挿入し
てください。挿入せずにむりやり装着するとユニットコネクタおよびユニット
を破損させます。
(2) 特に振動,衝撃の大きい所に使用する場合は,ユニットをベースユニットにネ
ジ締めしてください。ユニット固定ネジ:M3×12(ユーザ手配品)
(3) ユニットとベースおよび端子台の着脱は,製品ご使用後,50回以内としてくだ
さい。50回を超えた場合は,誤動作の原因となる恐れがあります。

注意
● ベースユニットにユニットを装着する場合は,ユニット下部のユニット装着用レバーを押さえながら,
ユニット固定用突起をベースユニットの固定穴に確実に挿入し,ユニット固定穴を支点として装着して
ください。ユニットが正しく装着されていないと,誤動作,故障,落下の原因になります。
振動の多い環境で使用する場合は,ユニットをネジで締め付けください。
ネジの締付けは,規定トルク範囲内で行ってください。ネジの締付けがゆるいと,落下,短絡,誤動作
の原因になります。ネジを締め過ぎると,ネジやユニットの破損による落下,短絡,誤動作の原因にな
ります。

4 - 10
4.取付けと配線

(b) 取りはずし

押す
ユニット固定ネジを使用して
いる場合は,ネジをはずす

ユニット固定用フック
両手でユニットを持ち,ユ
ニット上部のユニット固定用
フックを指で止まるところま
で押す ベースユニット
ユニット
ユニット
コネクタ
ユニット固定用フックを押し
ながら,ユニット下部を支点
にしてユニットを手前に引く ユニット固定穴

ユニットを上に持ち上げなが 持ち上げる
ら,ユニット固定用突起部分
手前に引く
をユニット固定穴からはずす

完 了

ポイント
ユニット固定ネジを使用している場合,ユニットの取りはずしは必ずユニット固定ネ
ジをはずし,次にユニット固定用突起をユニット固定穴からはずしてください。
むりやりユニットを取りはずそうとすると,ユニット固定用突起を破損させます。

4 - 11
4.取付けと配線

4.1.4 バッテリホルダの取付け・取りはずし

バッテリホルダのモーションコントローラへの取付け・取りはずし方法について説
明します。

(1) バッテリリード線の取扱い
(a) バッテリリード線取扱い上の注意事項
バッテリリード線の取付けまたは取りはずしは,バッテリリードコネクタを
確実に押さえながら作業を行ってください。

モーションコントローラ

Q170MCPU側コネクタ リード線は持たない

バッテリリードコネクタ
バッテリリード線

PROGRAMMABLE CONTROLLER

バッテリホルダ TYPE Q6BAT PUSH

(b) バッテリリード線の取付け
モーションコントローラにバッテリ(Q6BAT/Q7BAT)を取り付けるときは,
バッテリリードコネクタを押さえながら,モーションコントローラ側のバッ
テリコネクタに接続してください。装着時には,必ずカチッと音がする位置
まで確実に差し込んでください。

(c) バッテリリード線の取りはずし
バッテリリード線を取りはずすときは,バッテリリードコネクタとモーショ
ンコントローラ側のバッテリコネクタをしっかり持って抜いてください。

ポイント
(1) バッテリリード線を持って,むりやりコネクタを取りはずそうとすると,バッ
テリコネクタおよびバッテリリード線を破損させます。
(2) バッテリコネクタを確実に装着しないと,モーションコントローラ内蔵RAM内
のデータ(6.5節参照)が保持されません。

4 - 12
4.取付けと配線

(2) バッテリホルダ(Q6BAT用)
(a) 取付け

バッテリリードコネクタをモー ・・・①
ションコントローラのバッテリコ モーション
ネクタに接続する コントローラ
バッテリコネクタ
① (Q170MCPU側)

コネクタをバッテリ抜け防止フッ ・・・② バッテリリード


クに取付ける コネクタ
(バッテリ側)

リード線をバッテリホルダ内に収 ② バッテリ抜け防止フック
納する

バッテリホルダ
取付け溝にバッテリホルダを合わ ・・・③
せ,リード線に注意しながらバッ
テリホルダを矢印方向に押す
(カチッと音がするまで押し込む)
取付け溝

バッテリホルダがモーションコン
トローラに確実に装着されている
ことを確認する

完 了
バッテリホルダ

押す

4 - 13
4.取付けと配線

(b) 取りはずし

バッテリホルダ固定用フックを押 ・・・①,②
しながらバッテリホルダを手前に モーション
引き,モーションコントローラか コントローラ
ら取りはずす

コネクタをバッテリ抜け防止フッ ・・・③
クからはずし,引き抜く 注) バッテリホルダ
② 固定用フック

バッテリリードコネクタとモー ・・・④ 押す ①
手前に引く
ションコントローラのバッテリコ
ネクタを取りはずす バッテリホルダ

完 了
バッテリコネクタ
④ (Q170MCPU側)

バッテリリード
コネクタ
(バッテリ側)


バッテリ抜け防止フック

LITHIUM BATTERY
M IT SU B IS H I

バッテリホルダ上面

注):コネクタを引き抜くときはリード線を持って無理やり
引っ張らないでください。

4 - 14
4.取付けと配線

(3) バッテリホルダ(Q7BAT用)
(a) 取付け

バッテリリードコネクタをモー ・・・①
ションコントローラのバッテリコ モーション
ネクタに接続する コントローラ

バッテリコネクタ
① (Q170MCPU側)
リード線とコネクタをバッテリホ ・・・②
ルダ内に収納する バッテリリード
コネクタ
(バッテリ側)
取付け溝にバッテリホルダを合わ ・・・③ ②
せ,リード線に注意しながらバッ
テリホルダを矢印方向に押す
(カチッと音がするまで押込む) バッテリホルダ

バッテリホルダがモーションコン
トローラに確実に装着されている
ことを確認する
取付け溝

完 了

③ バッテリホルダ

押す

4 - 15
4.取付けと配線

(b) 取りはずし

バッテリホルダ固定用フックを押 ・・・①,②
しながらバッテリホルダを手前に モーション
引き,モーションコントローラか コントローラ
ら取りはずす

コネクタをバッテリホルダ内から ・・・③
引き抜く 注) バッテリホルダ
② 固定用フック

・・・④ 押す ①
バッテリリードコネクタとモー 手前に引く
ションコントローラのバッテリコ
ネクタを取りはずす
バッテリホルダ

完 了

バッテリコネクタ
④ (Q170MCPU側)

バッテリリード
コネクタ
③ (バッテリ側)

注):コネクタを引き抜くときはリード線を持って無理やり
引っ張らないでください。

4 - 16
4.取付けと配線

4.2 ケーブルの取付け・取りはずし

4.2.1 SSCNETⅢケーブル

(1) SSCNETⅢケーブル取扱い上の注意事項
・SSCNETⅢケーブルは足で踏まないようにしてください。
・SSCNETⅢケーブルを布線する場合,ケーブルの最小曲げ半径以上を確保してく
ださい。最小曲げ半径未満の場合は,特性劣化,断線などにより誤動作する恐
れがあります。
・SSCNETⅢケーブルの取付けまたは取りはずしは,ケーブルコネクタのツマミ部
分を確実に持ちながら作業を行ってください。

モーションコントローラ

CN1

(2) SSCNETⅢケーブルの取付け
・モーションコントローラにSSCNETⅢケーブルを取付けるときは,SSCNETⅢケー
ブルのコネクタのツマミ部分を持ちながらモーションコントローラのSSCNETⅢ
コネクタCN1に接続してください。
装着時には,必ずカチッと音がする位置まで確実に差し込んでください。
・SSCNETⅢケーブルのコード部(先端)の端面に汚れが付着していると,光の伝
達が阻害され,誤動作の原因になります。汚れた場合,不織布ワイパーなどで
汚れを拭きとってください。アルコールなどの溶剤は使用しないでください。

(3) SSCNETⅢケーブルの取りはずし
・SSCNETⅢケーブルを取りはずすときは,SSCNETⅢケーブルコネクタのツマミ部
分,またはコネクタ本体の部分を持ち,コネクタを抜いてください。
・SSCNETⅢケーブルを取りはずしたときは,モーションコントローラおよびサー
ボアンプに付属されたキャップをモーションコントローラおよびサーボアンプ
に取付けてください。
・SSCNETⅢケーブルは,コネクタの先端に光コード端面保護用のチューブを被せ
てください。

4 - 17
4.取付けと配線

(4) SSCNETⅢケーブル配線時の注意事項
SSCNETⅢケーブルは光ファイバを使用しています。光ファイバに大きな衝撃,側
圧,引っ張り,急激な曲げ,ねじれなどの力が加わると,内部が変形したり折れ
たりして,光伝送ができなくなります。特にMR-J3BUS□M,MR-J3BUS□M-Aの光ファ
イバは合成樹脂でできているので,火や高温にさらされると溶けてしまいます。
このため,サーボアンプの放熱器,回生オプション,サーボモータなど,高温に
なる部分に接触しないようにしてください。
光ファイバは,本マニュアルに記載された使用温度範囲内で使用してください。
本項の記載事項をよく読み,取扱いには十分注意してください。

(a) 最小曲げ半径
必ず最小曲げ半径以上で設置してください。機器の角などに押し当てられる
ことがないようにしてください。SSCNETⅢケーブルは,モーションコントロー
ラ,サーボアンプの寸法,配置を十分考慮し,布線時に最小曲げ半径以下に
ならないよう,適正な長さを選定してください。制御盤の扉を閉めたときに,
SSCNETⅢケーブルが扉に押さえ付けられて,ケーブル屈曲部分が最小曲げ半
径以下になってしまうことのないよう,十分配慮してください。
SSCNETⅢケーブル形名 最小曲げ半径[mm]
MR-J3BUS□M 25
MR-J3BUS□M-A 補強被膜ケーブル部:50, コード部:25
MR-J3BUS□M-B 補強被膜ケーブル部:50, コード部:30

(b) 張力
SSCNETⅢケーブルに張力が加わると,SSCNETⅢケーブルを固定している部分
や,SSCNETⅢコネクタが結線されている箇所に外力が集中することで伝送損
失が増加し,最悪の場合,SSCNETⅢケーブルの断線やSSCNETⅢコネクタの破
損につながります。布線時には,無理な張力がかからないように取り扱って
ください。 (最大張力は,「付4.1 SSCNETⅢケーブル」を参照してください。)

(c) 側圧
SSCNETⅢケーブルに側圧を加えると,ケーブル部自体が変形をおこし,内部
の光ファイバに応力が加わり伝送損失が増加し,最悪の場合,断線すること
があります。束線時も同様の状態になるので,SSCNETⅢケーブルをナイロン
バンド(タイラップ)のようなもので強く締め付けないでください。
足で踏みつけたり,制御盤の扉などで挟みこんだりしないでください。

(d) ねじり
SSCNETⅢケーブルにねじりが加わると,局部的に側圧や曲げが加わったとき
と同様に,応力が加わる状態になります。これにより,伝送損失が増加し,
最悪の場合,断線することがあります。

(e) 廃棄
SSCNETⅢケーブルに使用している光ケーブル(コード)は,焼却時に腐食性
の有害なフッ化水素ガスや塩化水素ガスが発生する恐れがあります。
SSCNETⅢケーブルの廃棄は,フッ化水素ガスや塩化水素ガスを処理すること
ができる焼却施設を有する専門の産業廃棄物処理業者に依頼してください。

4 - 18
4.取付けと配線

(f) SSCNETⅢケーブルの配線処理
モーションコントローラのSSCNETⅢコネクタにSSCNETⅢケーブルの自重がか
からないよう,ダクトに収めるか,またはモーションコントローラに近いケー
ブル部を束線材で固定してください。
配線時は,下記の距離を設けてください。

・ダクトに収める場合
盤の天井,または配線ダクト部分の位置を示す。

40mm以上

100mm以上
モーション
コントローラ*1 サーボアンプ

盤 扉

135mm

90mm以上

30mm以上 30mm以上

10mm以上

*1:モーションコントローラはサーボアンプの左側に配置してください。

4 - 19
4.取付けと配線

・束線材で固定する場合
コード部は,最小曲げ半径以下にならないようなゆるやかなたるみを持たせて,ねじらないようにしてください。また,
ケーブル部の束線の際は,移行性のある可塑剤を含まないスポンジ,ゴムなどの緩衝材を介して動かないように固定し
てください。束線用に粘着テープを使用する場合,難燃アセテートクロス粘着テープ570F(寺岡製作所)を推奨します。

モーションコントローラ

コード部
緩やかなたるみ

PUSH

束線材
ケーブル部
推奨品:NKクランプSPタイプ
(ニックス)

4 - 20
4.取付けと配線

ポイント
(1) SSCNETⅢケーブルはコネクタに正しく接続してください。接続を誤ると,モー
ションコントローラとサーボアンプ間の通信を行うことができません。
(2) SSCNETⅢケーブルをむりやりモーションコントローラから取りはずそうとす
ると,モーションコントローラおよびSSCNETⅢケーブルを破損させます。
(3) SSCNETⅢケーブルを取りはずした後は,SSCNETⅢコネクタにキャップを取付け
ないと,ゴミやほこりの付着により,特性が劣化し,誤動作する恐れがありま
す。
(4) モーションコントローラやサーボアンプの制御電源が投入されているときに,
SSCNETⅢケーブルを取りはずさないでください。モーションコントローラや
サーボアンプのSSCNETⅢコネクタおよびSSCNETⅢケーブルの先端から発せら
れる光を直視しないでください。光が目に入ると,目に違和感を感じる恐れが
あります。(SSCNETⅢの光源は,JISC6802,IEC60825-1に規定されているクラ
ス1に適合します。)
(5) SSCNETⅢケーブルに大きな衝撃,側圧,引っ張り,急激な曲げ,ねじれなどの
力が加わると,内部が変形したり折れたりして,光伝送ができなくなります。
なお,短いSSCNETⅢケーブルを使用されるときには,ひねりが加わりやすい環
境になります。十分注意してください。
(6) SSCNETⅢケーブルは,本マニュアルに記載された使用温度範囲内で使用してく
ださい。特にMR-J3BUS□M,MR-J3BUS□M-Aの光ファイバは合成樹脂でできてい
るので,火や高温にさらされると溶けてしまいます。このため,サーボアンプ
の放熱器,回生オプション,サーボモータなど,高温になる部分に接触しない
ようにしてください。
(7) SSCNETⅢケーブルを布線する場合は,SSCNETⅢケーブルの最小曲げ半径以上を
確保してください。
(8) SSCNETⅢコネクタ部分にSSCNETⅢケーブルの自重がかからないよう,ダクトに
収めるか,またはモーションコントローラに近いケーブル部を束線材で固定し
てください。ケーブル部を束線する場合,コード部は,最小曲げ半径以下にな
らないようなゆるやかなたるみを持たせて,ねじらないようにしてください。
ケーブル部の束線の際は,移行性のある可塑剤を含まないスポンジ,ゴムなど
の緩衝材を介して動かないように固定してください。
束線用に粘着テープを使用する場合,難燃アセテートクロス粘着テープ570F
(寺岡製作所)を推奨します。

4 - 21
4.取付けと配線

ポイント
(9) ビニルテープは移行性のある可塑剤が使用されています。光学特性に影響を与
える可能性がありますので,MR-J3BUS□M,MR-J3BUS□M-Aケーブルに接触させ
ないようにしてください。

光コード部 ケーブル部

SSCNETⅢケーブル コード部 ケーブル部


MR-J3BUS□M △
MR-J3BUS□M-A △ △
MR-J3BUS□M-B ○ ○
○:基本的に可塑剤の影響を受けません。
△:DBP,DOPなどのフタル酸エステル系可塑剤がケーブルの光学特性に影響を与える可能性があ
ります。

一般的に,軟質ポリ塩化ビニル(PVC),ポリエチレン(PE),フッ素樹脂には非
移行性の可塑剤が含まれており,SSCNETⅢケーブルの光学特性に影響を与える
ことはありません。ただし,一部の移行性のある可塑剤(フタル酸エステル系)
を含んだ電線被覆,結束バンドなどがMR-J3BUS□M,MR-J3BUS□M-Aケーブル(プ
ラスチック製)に影響を与える可能性があります。
なお,MR-J3BUS□M-Bケーブル(石英ガラス製)は可塑剤の影響を受けません。
(10) SSCNETⅢケーブルのコード部は,溶剤や油が付着すると光学特性,および機
械特性が低下することがあります。そのような環境下で使用する場合には,
コード部に保護対策をしてください。
(11) 保管する場合には,SSCNETⅢコネクタ先端にゴミやホコリ等が付着しないよ
うに,コネクタ部分には,キャップを取付けてください。
(12) SSCNETⅢケーブルを接続するSSCNETⅢコネクタには,コネクタ内部の光デバ
イスを塵埃から保護するために,キャップを取付けてあります。このため,
キャップはSSCNETⅢケーブルを取付ける直前まではずさないでください。ま
た,SSCNETⅢケーブルを取りはずした後は,必ずキャップを取付けてくださ
い。
(13) SSCNETⅢケーブル取付け時に取りはずしたキャップとSSCNETⅢケーブルの
コード端面保護用チューブは,汚れないように,SSCNETⅢケーブルに付属し
ているジッパー付きのビニール袋に入れて保管してください。
(14) モーションコントローラ,サーボアンプ交換時は,必ずSSCNETⅢコネクタに
キャップを取付けてください。なお,故障などでモーションコントローラ,
サーボアンプの修理を依頼する場合にも,必ず,SSCNETⅢコネクタにキャッ
プを取付けてください。キャップを取付けていない状態では,輸送時に光デ
バイスを破損させる恐れがあります。この場合,光デバイスの交換修理が必
要になります。

4 - 22
4.取付けと配線

4.2.2 緊急停止入力ケーブル

(1) 緊急停止入力ケーブル取扱い上の注意事項
緊急停止入力ケーブルの取付けまたは取りはずしは,緊急停止入力ケーブルコネ
クタを確実に押さえながら作業を行ってください。

モーションコントローラ

ツメ

(2) 緊急停止入力ケーブルの取付け
モーションコントローラに緊急停止入力ケーブルを取付けるときは,コネクタを
押さえながら,モーションコントローラのEMIコネクタに接続してください。装着
時には,必ずカチッと音がする位置まで確実に差込んでください。

(3) 緊急停止入力ケーブルの取りはずし
緊急停止入力ケーブルを取りはずすときは,ツメを押し,コネクタをしっかり持っ
て抜いてください。

ポイント
緊急停止入力ケーブルを持ってむりやりモーションコントローラから取りはずそ
うとする,ケーブルに引っかける,またはケーブル束線時に無理な力が加わると,
モーションコントローラおよび緊急停止入力ケーブルを破損させます。配線には十
分注意してください。

4 - 23
4.取付けと配線

4.2.3 DC24V電源ケーブル

(1) DC24V電源ケーブル取扱い上の注意事項
DC24V電源ケーブルの取付けまたは取りはずしは,DC24V電源ケーブルコネクタを
確実に押さえながら作業を行ってください。

モーションコントローラ

ツメ
24VDC

(2) DC24V電源ケーブルの取付け
モーションコントローラにDC24V電源ケーブルを取付けるときは,コネクタを押さ
えながら,モーションコントローラのDC24V電源コネクタに接続してください。
装着時には,必ずカチッと音がする位置まで確実に差込んでください。

(3) DC24V電源ケーブルの取りはずし
DC24V電源ケーブルを取りはずすときは,ツメを押しコネクタをしっかり持って抜
いてください。

ポイント
DC24V電源ケーブルを持ってむりやりモーションコントローラから取りはずそうと
すると,モーションコントローラおよびDC24V電源ケーブルを破損させます。

4 - 24
4.取付けと配線

4.3 配 線

4.3.1 配線上の注意事項

危険
● 配線作業などは,必ずシステムで使用している外部供給電源を全相遮断してから行ってください。全相
遮断しないと,感電あるいは製品の損傷の恐れがあります。
● 配線作業後,通電,運転を行う場合は,必ず製品に付属の端子カバーを取付けてください。
端子カバーを取付けないと,感電の恐れがあります。

注意
● FG端子およびLG端子は,モーションコントローラのD種接地(第三種接地)以上で必ず接地を行ってくだ
さい。感電,誤動作の恐れがあります。
● ユニットへの配線は,製品の定格電圧および端子配列を確認した上で正しく行ってください。定格と異
なった電源を接続したり,誤配線をすると,火災,故障の原因になります。
● 外部接続用コネクタは,メーカ指定の工具で圧着,圧接または正しくハンダ付けしてください。接続が
不完全になっていると,短絡,火災,誤動作の原因になります。
● 端子ネジの締付けは,規定トルク範囲で行ってください。
端子ネジの締付けがゆるいと,短絡,火災,誤動作の原因になります。
端子ネジを締め過ぎると,ネジやユニットの破損による落下,短絡,誤動作の原因になります。
● ユニット内に,切粉や配線くずなどの異物が入らないように注意してください。
火災,故障,誤動作の原因になります。
● ユニットは,配線時にユニット内へ配線くずなどの異物が混入するのを防止するため,ユニット上部に
異物混入防止ラベルを貼付けています。
配線作業中は,本ラベルをはがさないでください。システム運転時は,放熱のために本ラベルを必ずはが
してください。

電源線を配線する上での注意事項について説明します。
接地方法,ノイズ対策については,「第8章 EMC指令」を参照してください。

(1) 電源の配線
(a) DC24V電源線はできるだけ密にツイストし,最短距離で接続してください。
また,電圧降下を小さくするためにできるだけ太い線(最大 2mm2)を使用し
てください。
各配線は以下の芯線の線材を用いてください。

適 用 推奨芯線 AWG*1

DC24V電源線 0.34~0.37mm2 AWG22


2
入出力機器 0.3~0.75mm (外径2.8mm以下) AWG18~AWG22
2
接地線 2.0mm 以上 AWG14以下
*1:AWGは「American Wire Gauge」の略であり,導体の太さを表すものです。

(b) DC24V電源線は主回路(高電圧,大電流)線,入出力信号線と束線や近接はし
ないでください。100mm以上を目安として離してください。

4 - 25
4.取付けと配線

(c) 雷サージノイズによって瞬停が検出されたり,モーションコントローラがリ
セットされることがあります。雷サージノイズ対策として,雷用サージアブ
ソーバを下図のように接続してください。
雷用サージアブソーバを使用することで,雷の影響を低減することができま
す。

モーション
AC DC24V電源
コントローラ

E2 E3

E1 雷用サージアブソーバ

ポイント
(1) 雷用サージアブソーバの接地(E1),DC24V電源の接地(E2),モーションコント
ローラの接地(E3)は分離して行ってください。

(2) 電源電圧最大上昇時でも,サージアブソーバの最大許容回路電圧を超えないよ
うな雷用サージアブソーバを選定してください。

(2) 入出力機器の配線
(a) 端子台には絶縁スリーブ付圧着端子は使用できません。
圧着端子の電線接続部には,マークチューブまたは絶縁チューブをかぶせる
ことを推奨します。

(b) 端子台に接続する電線は,芯線0.3mm2~0.75mm2,外径2.8mm以下のものを使用
してください。

(c) 入力線と出力線とは分離した配線ルートとしてください。

(d) 主回路線や動力線と分離できないときは一括シールドのケーブルを使用し,
モーションコントローラ側で接地してください。
ただし,場合によっては反対側に接地を行ってください。
モーション
コントローラ
シールドケーブル
入力

RA
出力 シールド被膜

DC

(e) 配管配線を行ったときは管を確実に接地してください。

(f) DC24Vの入力線はAC100VやAC200Vの線とは分離してください。

(g) 200m以上の長距離布線では,線間容量によるもれ電流により不具合を発生し
ます。
入出力ユニットユーザーズマニュアルのトラブル事例の章を参照してくださ
い。

4 - 26
4.取付けと配線

(h) 雷によるサージ対策として,AC系配線とDC系配線の分離,雷用サージアブソー
バの接続(4.3.1(1)参照)を行ってください。
雷によるサージ対策を行わないと,落雷などにより入出力機器が故障する恐
れがあります。

(3) 接地
接地は下記の(a)~(c)を実施してください。
(a) 接地はできるだけ専用接地としてください。
接地工事はD種接地(第三種接地)です。(接地抵抗100Ω以下)

(b) 専用接地がとれないときは,下図の②共用接地としてください。

モーション モーション モーション


コントローラ 他の機器 コントローラ 他の機器 コントローラ 他の機器

D種接地
D種接地 (第三種接地)
(第三種接地)

① 専用接地・・・・・最良 ② 共用接地・・・・・良 ③ 共通接地・・・・・不可

(c) 接地用の電線は2mm2以上を使用してください。
接地点はできるだけモーションコントローラの近くとし,接地線の距離を短
くしてください。

4 - 27
4.取付けと配線

4.3.2 電源への配線

モーションコントローラへの電源線,接地線などの配線例を示します。

AC100/200V DC24V
AC AC DC

ヒューズ

AC
DC DC24V

24VDC
汎用入力信号,汎用出力信号で +-
DC24Vを必要とするDC24V端子へ
接続 FG

ポイント
(1) モーションコントローラのDC24V電源と汎用入力信号,汎用出力信号のDC24V
電源は別電源にしてください。
(2) 電磁ブレーキ付サーボモータを使用する時のDC24V電源も別電源にしてくださ
い。
(3) DC24V電源コネクタのピン配列は「2.5.1(11)項」,DC24V電源ケーブルの接続
図は「付4.3節」を参照してください。
(4) モーションコントローラおよびDC24V電源は開放型機器であり,必ず制御盤内
に設置して使用する必要があります。これは,安全性の確保のみならず,モー
ションコントローラおよびDC24V電源から発生するノイズを,制御盤にて遮蔽
する意味でも大きな効果があります。

4 - 28
5.立上げ手順

第5章 立上げ手順

5.1 立上げ前の確認事項

表5.1 立上げ前の確認事項
項 目 確認事項 チェック 参照項
(1) 取付けに緩み,ガタ,ひずみはないか □ 4.1.2項
(2) 取付けネジの締付けトルクは規定どおりか □ 4.1.1項
(3) ケーブルの電線サイズは正しいか □
4.3.1項
(4) 電源線の配線は正しいか □
(5) FGの配線は正しいか □ 4.3.2項
(6) FG端子ネジの締付けは確実か □
(7) FG端子ネジの締付けトルクは規定どおりか □ 4.1.1項
(8) DC24V線は,できる限り密にツイストし最短距

離で配線しているか
Q170MCPU 4.3.1項
(9) DC24V線は,動力線との束線や接近はしていな
モーションコントローラ □
いか
5
(10) FGはD種接地(第三種接地)されているか □ 4.3節
(11) 緊急停止入力の配線は正しいか □ 3.2節
(12) バッテリを装着したか □
(13) バッテリリードコネクタは確実に装着されて 4.1.4項

いるか
(14) 内蔵I/Fの配線は正しいか □
(15) 手動パルサ/INC同期エンコーダの配線は正 2.5.1項

しいか
(1) 増設ベースユニットは,Q52B/Q55B(電源ユ
□ 2.5.2項
ニット不要タイプ)であるか
(2) 装着しているユニット形名は正しいか □ 2.3節
(3) 装着しているユニットに損傷はないか □
(4) ユニットが確実に装着されているか □ 4.1.3項
(5) 取付けに緩み,ガタ,ひずみはないか □ 4.1.2項
増設ベースユニット (6) 取付けネジの締付けトルクは規定どおりか □ 4.1.1項
Q173DCPU/Q172DCPU
モーションコントローラ
(7) 入出力ユニット,インテリジェント機能ユニッ
プログラミングマニュアル
トの入出力点数の合計がモーションコント □
(共通編),QCPUユーザーズ
ローラの入出力点数を超えていないか
マニュアル(ハードウェア
設計・保守点検編)参照
Q173DCPU/Q172DCPU
Q172DLXサーボ外部信号/ (1) ユニットの装着位置とシステム設定は一致し モーションコントローラ

Q173DPX手動パルサ入力 ているか プログラミングマニュアル
ユニット (共通編)参照
(2) 外部機器との接続は正しいか □ 2.5.3項,2.5.4項

5 - 1
5.立上げ手順

項 目 確認事項 チェック 参照項


(1) ケーブルの電線サイズは正しいか □
(2) 端子台ネジの締付けは確実か □ ビルディングブロック入出
(3) 端子台の各端子に接続されているケーブルは 力 ユ ニ ッ トユーザーズマ

信号名と合っているか ニュアル参照
(4) 外部供給電源の接続は正しいか(DC24V, DC5V) □
入出力ユニット (5) AC100V線,AC200V線,DC24V線は,それぞれで
きる限り密にツイストし最短距離で配線して □
いるか
4.3.1項
(6) AC100V線,AC200V線,DC24V線の入出力線との

束線や接近はしていないか
(7) 入出力線の配線は正しいか □
(1) SSCNETⅢケーブル形名は正しいか □
(2) SSCNETⅢケーブルのコネクタの装着位置は正 2.5.6項

しいか
(3) SSCNETⅢケーブルは確実に装着されているか □
(4) 取付けに緩み,ガタ,ひずみはないか □
SSCNETⅢケーブル
(5) SSCNETⅢケーブルは,最小曲げ半径以上を確

保しているか 4.2.1項
(6) MR-J3BUS□M,MR-J3BUS□M-Aは,移行性のあ
る可塑剤が含まれる材料を使用した電線/ □
ケーブル類と接触していないか

5 - 2
5.立上げ手順

5.2 立上げ手順

開 始
各手順のブロック左上の[ ]は,MT Developer2/
GX Works2/GX Developerによる確認,または設定
電源OFF 用モードを示します。
モーションコントローラの電源がOFF
になっているか確認する。

配線およびユニットの取付けチェック ・ユニットの取付けについては,4.1.3項参照。
(1) 各ユニットの装着位置および装
着状態を確認する。
危険
(2) コネクタの装着状態を確認する。 ●コントローラ,サーボアンプおよびサーボ
(3) 各端子ネジに緩みがないか確認 モータは,D種接地(第三種接地)以上の
する。 接地工事を行ってください。また,他の機
(4) サーボアンプなどのアース線を 器の接地とは共用しないでください。
確認する。
(5) モータの配線(U,V,W)を確認 注意
する。
●使用するユニットの組み合わせが正しいか
(6) 回生オプション配線を確認する。
確認してください。誤った組み合わせで使
(7) 非常停止,緊急停止の回路を確
用すると,ユニットが破損する恐れがあり
認する。
ます。
[インストール
モード]
本体OSソフトウェアのインストール* 5.3節参照
MT Developer2により本体OSソフト *:モーションコントローラ購入時には,本体
モーションCPU部 OSソフトウェアはインストールされていま
ウェアをモーションコントローラに
インストールする。 せん。システム始動前には使用する本体OS
ソフトウェアを必ずインストールしてくだ
さい。
サーボアンプ設定 2.5.6(3)項参照
サーボアンプ
サーボアンプの軸番号を設定する。
注意
●回生抵抗を使用する場合は,異常信号で電
電源ON 源を遮断してください。回生トランジスタ
モーションコントローラのRUN/STOP/ の故障などにより,回生抵抗が異常過熱し,
RESETスイッチをSTOPにして,モー 火災の原因となります。
ションコントローラの電源をONする。 ●サーボアンプや回生抵抗を設置する制御盤
内面や使用する電線は,難燃処理などの熱
[システム設定] 対策を実施してください。火災の原因にな
パラメータの設定 ります。
下記パラメータをMT Developer2にて
設定する。
モーションCPU部
(1) マルチCPU設定
(2) 自動リフレッシュ設定
(3) システム設定
(4) Q170M I/O設定

[パラメータ設定]
パラメータの設定
シーケンサCPU部 シーケンサパラメータをGX Works2/
GX Developerにて設定する。 (注) システム設定前に電源をONするとエラーが発
生することがあります。エラーが発生した場
合はシステム設定後,リセットしてください。
電源再投入 システム設定エラーが発生した場合は,
モーションコントローラの電源再投入 「Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ
またはリセットを行う。 プログラミングマニュアル(共通編)」を参照
してください。

5 - 3
5.立上げ手順

内蔵I/Fのパルス入力信号チェック 2.5.1項参照
内蔵I/Fのパルス入力信号の配線を
MT Developer2のモニタにて確認する。
(1) 手動パルサ,INC同期エンコーダ
設定(「D1120,D1121」がカウン
トアップすることを確認する。)

内蔵I/Fの入出力信号チェック 2.5.1項参照
内蔵I/Fの入出力信号の配線を確認
する。

Q172DLXへの外部入力チェック 2.5.3項参照
下記外部入力の配線をMT Developer2
のモニタにて確認する。
(1) FLS
(上限ストロークリミット入力)
(2) RLS
(下限ストロークリミット入力)
(3) STOP(停止信号)
(4) DOG(近点ドグ)

サーボ外部入力信号チェック
サーボ外部入力信号の配線を
MT Developer2のモニタにて確認する。
(1) FLS
モーションCPU部
(上限ストロークリミット入力)
(2) RLS
(下限ストロークリミット入力)
(3) DOG(近点ドグ)

Q173DPXへの外部入力チェック 2.5.4項参照
下記外部入力の配線をMT Developer2
のモニタまたはLED表示にて確認する。
(1) 手動パルサ,INC同期エンコーダ
設定

注意
入出力ユニットチェック ●サーボアンプの出力側には,進相コンデン
入出力ユニットの配線を確認する。 サやサージ吸収器,ラジオノイズフィルタ
(オプションFR-BIF)を取付けないでくだ
[サーボデータ さい。
設定] ●出力側(端子U,V,W),アースは正しく接続
してください。誤った接続により,サーボ
位置決め用パラメータの設定
モータが異常動作します。
下記位置決め用パラメータを
MT Developer2にて設定する。
(1) 固定パラメータ 注意
(2) 原点復帰データ ●パラメータは,コントローラ,サーボアン
(3) JOG運転データ プ,サーボモータ,回生抵抗の形名,シス
(4) サーボパラメータ テム名の用途に適合した値を設定してくだ
(5) パラメータブロック さい。誤った設定により保護機能が働かな
(6) リミット出力データ くなることがあります。
(7) ワーク座標データ(SV43)

5 - 4
5.立上げ手順

[プログラミング]
モーションプログラムの作成 危険
モーションCPU部 モーションプログラムを
MT Developer2にて作成する。 ●配線作業や点検は,電源OFF後,10分以上
経過した後に,テスタなどで電圧を確認し
[プログラミング] てから行ってください。感電の原因となり
ます。
シーケンスプログラムの作成
●コントローラ,サーボアンプおよびサーボ
モーションプログラムの始動用シー モータは据え付けてから配線してください。
ケンスプログラムをGX Works2/ 感電,傷害の原因となります。
GX Developerにて作成する。
シーケンサCPU部
注意
シーケンスプログラムの書込み
●コントローラ,サーボアンプの電源には漏
作成したシーケンスプログラムを
電ブレーカを設置してください。
シーケンサCPU部(1号機固定)に書
●即時に運転を停止し,電源を遮断できるよ
込む。
うに外部に非常停止回路を設置してくださ
い。
●プログラムで使用するプログラム命令につ
モーションプログラムの書込み いては,取扱説明書で規定した条件で使用
モーションCPU部 作成した位置決め用データ,モー してください。
ションプログラムをモーションCPU部 ●プログラムで使用するデバイスについては
(2号機固定)に書込む。 用途が固定されたものがありますので,プ
ログラミングマニュアルで規定した条件で
使用してください。
電源再投入
モーションコントローラの電源再投
入,またはリセットを行う。 注意
●コントローラ,サーボアンプ,サーボモー
タを使用したシステムとしての安全基準
サーボアンプ制御電源ON (たとえばロボットなどの安全通則など)の
非常停止ON,緊急停止ONを確認し, あるものは安全基準を満足させてください。
サーボアンプの制御電源をONする。 ●コントローラ,サーボアンプの異常時動作
とシステムとしての安全方向動作が異なる
[テストモード 場合は,コントローラ,サーボアンプの外部
・サーボ立上げ で対策回路を構成してください。
(初期チェック)]
サーボアンプのチェック 初期チェック画面に異常を検出したサーボアン
実装状態のサーボアンプが正常かを プの軸No.,エラー内容を表示する。
確認する。

[テストモード・
モーションCPU部 サーボ立上げ(上
下限LSチェック)]
上限,下限ストロークリミットチェック
上限ストロークリミットおよび下限ス
トロークリミットが正しく動作するか
確認する。

5 - 5
5.立上げ手順


[テストモード・
JOG運転]
機械の動作確認 注意
MT Developer2のJOG運転で機械を動
●ストロークリミットスイッチは最高速で通
作させ,下記を確認する。
過しても停止可能な機械的余裕をとるシス
(1) 機械が正常に動作するか
テム構成としてください。
(振動,ハンチングなどの確認)
(2) ストロークリミットが正常に機
能するか 注意
(3) 非常停止,緊急停止により停止
●テスト運転は極力低速で,かつ非常停止が
するか
かけられる態勢で実施し,動作および安全
を確認してください。
[テストモード・
原点復帰]
モーションCPU部 原点復帰の確認
原点復帰を行い,下記を確認する。
(1) 原点復帰方向
(2) 原点復帰データ
(3) 近点ドグの位置

[プログラミング]
モーションプログラムのチェック
モーションコントローラのRUN/STOP/
RESETスイッチをRUNにし,モーション
プログラムによる各々の位置決め制御
が正常に行えるか確認する。

[モニタ]
自動運転でのチェック

シーケンサCPU部 実際の外部入力によりシーケンスプ
ログラムを実行させ,一連の動作を
確認する。

完 了

ポイント
(1) サーボモータを機械に取付けると,銘板が見えなくなり,形名の確認ができな
くなるため,サーボモータを機械に取付ける前にサーボモータ形名を記録して
おいてください。
(2) サーボアンプ,サーボモータに初めて電源を投入する場合は,機械破損などの
予期せぬ事故を避けるため,サーボモータを機械に取付ける前に動作確認を必
ず行ってください。

5 - 6
5.立上げ手順

5.3 本体OSソフトウェアのインストール手順

モーションコントローラは,MT Developer2を用いて本体OSソフトウェアをインス
トールする必要があります。
下記にインストール手順を示します。

開 始

モーションコントローラのロータリス
インストールモードにします。
イッチ1(SW1)を“A”に設定する。
ロータリスイッチについては2.5.1(7)項参照。
(ロータリスイッチ2(SW2)は任意)
製品出荷時:SW1「A」
:SW2「0」

モーションコントローラの電源をONす 7セグメントLEDが“INS”の表示になります。
る。 RUN/STOPは無視されます。

MT Developer2のインストールを起動
する。

接続先設定にて,パソコンとモーショ
ンコントローラの接続方法を設定す
る。
MT Developer2
での操作*
モーションコントローラにインストー
ルする本体OSソフトウェアを選択し,
インストールを実行する。

「インストールが完了しました。」の ダイアログ表示で,モーションコントローラに本体OS
ダイアログが表示される。 ソフトウェアが正常にインストールされます。

モーションコントローラの電源をOFF
する。

モーションコントローラの
ロータリスイッチ1(SW1)を"0"に設定
する。 RAM運転モードにします。
ロータリスイッチ2(SW2)を"0"に設定
する。

完 了

*:MT Developer2の画面に従いインストールしてください。
詳細はMT Developer2のヘルプを参照してください。

5 - 7
5.立上げ手順

ポイント
(1) モーションコントローラ購入時には,本体OSソフトウェアはインストールされ
ていません。システム始動前には,使用する本体OSソフトウェアを必ずインス
トールしてください。
(2) 本体OSソフトウェアは,モーションCPU部にのみインストールされます。
シーケンサCPU部は製品に書込み済みです。
このインストール操作によって,シーケンサCPU部が書き換わることはありませ
ん。
(3) ロータリスイッチを変更する場合は,必ず電源をOFFしてから行ってください。
(4) インストールを行っても,モーションコントローラに書込まれているプログラ
ム,パラメータおよび絶対位置データは書き換わりません。
(5) インストール実行中に下記の作業を行わないでください。モーションコント
ローラが故障する恐れがあります。
・モーションコントローラの電源をOFFする。
・モーションコントローラのRUN/STOP/RESETスイッチをRESETにする。
・パソコンの電源をOFFする。
・パソコンとの通信ケーブルを抜く。

5 - 8
5.立上げ手順

5.4 試運転調整チェックリスト

現場では,下表をコピーし,チェックシートとしてお使いください。
作業段階 項 目 確認事項 チェック
各ユニットは正確に取付けられているか □
各コネクタは正確に装着されているか □
各端子ネジに緩みがないか □
モーションコントローラやサーボアンプなどの各アース線は正常か □
ユニットの取付け
電源投入前 モータの配線は正確か □
と基本配線
回生オプション配線は正確か □
非常停止,緊急停止の回路は正確か □
各電源線,各入出力線の配線は正確か □
ロータリスイッチの設定は正確か □
OSのインストール 適合した本体OSソフトウェアをインストールしたか □
システム設定 システム設定の内容は正確か □
上下限ストロークリミット入力は正常か □
Q172DLX/サーボア
STOP信号入力は正常か(Q172DLXのみ) □
ンプの外部信号
近点ドグ,速度・位置切換え信号入力は正常か □
プログラム, モーションプログラム,シーケンスプログラム,位置決めデータは,

電源投入, 位置決めデータ 正常にモーションコントローラに格納されているか
モーション サーボアンプとの交信ができるか □
コントローラ JOG運転での回転方向は正常か □
STOP状態 上下限リミットスイッチは正常に動作するか □
最高指令速度での回転はモータの定格以下か □
軸基本動作
JOG運転で機械が正常に動作するか □
(各軸で確認)
上下限ストロークリミットで停止するか □
非常停止,緊急停止で停止するか □
原点復帰が正常に行われるか □
モーションプログラムの各位置決め制御が正常に動作するか □
モーションプログラム実行状態でシステムの手動運転モードにより各動作確認
非常停止,緊急停止により,機械動作が即停止するか □
手動運転 各アクチュエータの動作と動作確認リミットスイッチの作動 □
非常停止,緊急停止や設備の異常信号が正確にとれているか □
その他システム,設備に固有の制御仕様に準拠して確認 □
モーション モーションプログラム実行状態でシステムの自動運転モードにより各動作確認
コントローラ 一連の自動運転動作確認 □
RUN状態 非常停止,緊急停止により,機械動作が即停止するか □
自動運転
ユニットや設備の異常により即停止もしくはサイクル停止するか □
異常により停止した場合に,復旧操作は可能か □
その他システム,設備に固有の制御仕様に準拠して確認 □
加減速トルクが最大トルク以下になっているか □
トルクチェック
連続実効負荷トルクが定格トルク以下になっているか □

5 - 9
5.立上げ手順

メ モ

5 - 10
6.保守点検

第6章 保守点検

危険
● 通電中に端子に触れないでください。感電の原因になります。
● バッテリは正しく接続してください。充電,分解,加熱,火中投入,ショート,ハンダ付けなどを行わ
ないでください。
バッテリの取扱いを誤ると,発熱,破裂,発火などにより,ケガ,火災の恐れがあります。
● 清掃,端子ネジ,ユニット固定ネジの増し締めは,必ずシステムで使用している外部供給電源を全相遮
断してから行ってください。全相遮断しないと,感電の恐れがあります。
端子ネジの締付けがゆるいと,短絡,誤動作の原因になります。ネジを締め過ぎると,ネジやユニット
の破損による落下,短絡,誤動作の原因になります。
● ユニットにコンデンサが実装されています。コンデンサは焼却すると破裂する場合がありますので,ユ
ニットを焼却しないでください。
ユニットを焼却廃棄する場合は,必ず焼却施設を有する専門の産業廃棄物処理業者に依頼してください。

注意
● 運転中のモーションコントローラに周辺機器を接続して行うオンライン操作(特にプログラム変更,強
制出力,運転状態の変更)は,マニュアルを熟読し,十分に安全を確認してから行ってください。
操作ミスにより機械の破損や事故の原因になります。
● 各ユニットの分解,改造はしないでください。故障,誤動作,ケガ,火災の原因になります。
6
● 携帯電話やPHSなどの無線通信機器は,モーションコントローラ本体の全方向から25cm以上離して使用す
るようにしてください。誤動作の原因になります。
● ユニットの着脱は,必ずシステムで使用している外部供給電源を全相遮断してから行ってください。全
相遮断しないと,感電あるいはユニットの故障や誤動作の原因になります。
● ユニットとベースおよび端子台の着脱は,製品ご使用後,50回以内としてください。
なお,50回を超えた場合は,誤動作の原因となる恐れがあります。
● ユニットに装着するバッテリには,落下・衝撃を加えないでください。
落下・衝撃によりバッテリが破損し,バッテリ液の液漏れをバッテリ内部で発生している恐れがありま
す。落下・衝撃を加えたバッテリは使用せずに廃棄してください。
● ユニットに触れる前には,必ず接地された金属などに触れて,人体などに帯電している静電気を放電し
てください。静電気を放電しないと,ユニットの故障や誤動作の原因になります。
● ユニットの導電部分や電子部品には直接触れないでください。
ユニットの誤作動,故障の原因になります。

モーションコントローラを常に正常で最良の状態で使用していただくために,本章
では,日常あるいは定期的に実施していただきたい項目について説明します。

6 - 1
6.保守点検

6.1 保全作業

6.1.1 点検作業時の注意について

モーションコントローラを安全にかつ正常に稼働させるための注意事項を下記に示
します。

危険
● 通電中および運転中は前面ケースや端子カバーを開けないでください。感電の原因となります。
● 前面ケースや端子カバーを外しての運転は行わないでください。高電圧の端子および充電部が露出して
いますので,感電の原因となります。
● 電源OFF時でも配線作業・定期点検以外では前面ケースや端子カバーを外さないでください。コントロー
ラ,サーボアンプ内部は充電されており,感電の原因となります。
● 配線作業や点検は,電源OFF後,10分以上経過した後に,テスタなどで電圧を確認してから行ってくださ
い。感電の原因となります。
● 濡れた手でスイッチ操作しないでください。感電の原因となります。
● ケーブルを傷つけたり,無理なストレスをかけたり,重いものを載せたり,挟み込んだりしないでくだ
さい。感電あるいは火災の原因となります。
● 通電中はコントローラ,サーボアンプ,サーボモータの端子台に触れないでください。感電あるいは火
災の原因となります。
● コントローラやサーボアンプの内部電源や内部グランド,信号線に触れないでください。感電の原因と
なります。

注意
● コントローラと,サーボアンプおよびサーボモータはD種接地(第三種接地)以上の接地工事を行ってく
ださい。また,他の機器の接地とは共用しないでください。
● 配線作業や点検は専門の技術者が行ってください。
● コントローラ,サーボアンプおよびサーボモータは据付けてから配線してください。感電,傷害の原因
となります。
● 取扱説明書に従って日常点検,定期点検を行ってください。
● コントローラやサーボアンプのプログラムやパラメータのバックアップをとった後に,保守,点検を行っ
てください。
● 開閉部を開け閉めするときに隙間に手や指を入れないでください。
● 電池などの消耗部品は取扱説明書に従って定期的に交換してください。
● ICなどのリード部あるいはコネクタのコンタクトに手を触れないでください。
● 漏電の可能性のある金属および静電気が帯電する木材,プラスチックやビニール類など上にコントロー
ラやサーボアンプを置かないでください。
● 点検時にメガテスト(絶縁抵抗測定)を行わないでください。
● コントローラやサーボアンプ交換時には新しいユニットの設定を正しく設定してください。
● 保守,点検終了時,絶対位置検出機能の位置検出が正しいか確認してください。
● バッテリは短絡,充電,過熱,焼却および分解しないでください。
● 電解コンデンサは故障時にガスを発生しますので,コントローラやサーボアンプに顔を近付けないでく
ださい。

6 - 2
6.保守点検

注意
● 電解コンデンサやファンは劣化します。故障による二次災害を防止するため定期的に交換してください。
交換は,最寄りのシステムサービス,代理店または支社にて承ります。
● コントローラ,サーボアンプの自己診断エラーが発生した場合には,取扱説明書に従ってチェック内容
を確認し,復旧してください。
● 停電時および製品故障時に危険な状態が想定される場合には,保持用として電磁ブレーキ付きサーボ
モータの使用,または外部にブレーキ機構を設けて防止してください。
● 電磁ブレーキ用動作回路は,外部に設ける非常停止信号でも動作するような二重の回路構成にしてくだ
さい。
サーボオン信号 OFF・アラーム・ 非常停止信号(EMG)で
電磁ブレーキ信号で遮断する。 遮断する。

サーボモータ
RA1 EMG

電磁
DC24V
ブレーキ

● アラーム発生時は原因を取り除き,安全を確保してからアラーム解除後,再運転してください。
● 瞬停復電後,突然再始動する可能性がありますので,機械に近寄らないでください。
(再始動しても,人に対する安全性を確保するよう機械の設計を行ってください。)
● 運転前にプログラムおよび各パラメータの確認・調整を行ってください。機械によっては予期しない動
きとなる場合があります。
● 極端な調整変更は動作が不安定になりますので決して行わないでください。
● 各端子には取扱説明書に決められた電圧以外は印加しないでください。破裂,破損などの原因となりま
す。
● 端子接続を間違えないでください。破裂,破損などの原因となります。
● 極性(+ -)を間違えないでください。破裂,破損などの原因となります。
● 通電中や電源断後しばらくの間は,コントローラやサーボアンプの放熱フィン,回生抵抗,サーボモー
タなどは高温になる場合がありますので,触れないでください。火傷の原因となります。
● サーボモータ軸やそれに連結する機械に触れる場合は,電源を遮断した後に行ってください。傷害の原
因となります。
● 試験運転やティーチングなどの運転中は機械に近寄らないでください。傷害の原因となります。
● 制御線や通信ケーブルは,主回路や動力線などと束線したり,近接したりしないでください。100mm以上
を目安として離してください。ノイズにより,誤動作の原因になります。

6 - 3
6.保守点検

6.2 日常点検

日常実施していただきたい点検項目について下記に示します。

表6.1 日常点検
項目 点検項目 点検内容 判定基準 処 置
モーションコントローラの取付け
1 取付けネジの緩みやカバー ネジの緩みがないよ
状態 確実に取付けられていること
のはずれを確認 う締め直す
2 ベースユニットの取付け状態
ユニットのはずれかけや,ユ
モーションユニット,入出力ユニッ 確実にユニット固定用フックがかかって 確実にユニット固定
3 ニット固定用フックが確実
トなどの取付け状態 おり,取付けられていること 用フックをかける
にかかっているかを確認
端子ネジの緩みがな
端子ネジの緩み 緩みがないこと
いよう締め直す
圧着端子間の近接 適正な間隔のこと 矯正
4 接続状態
コネクタの固定ネジ
ケーブルのコネクタ部 コネクタが緩んでいないこと の緩みがないよう締
め直す
点灯
「POWER」LED 点灯を確認
(消灯は異常)
点灯
「MODE」LED 点灯を確認
(消灯,点滅は異常)
点灯
「RUN」LED 「RUN」状態での点灯を確認
(消灯は異常)
消灯
「ERR.」LED 消灯を確認
(点灯,点滅は異常)
2.5.1項参照
消灯
「BAT.」LED 消灯を確認
(黄点灯は異常)
“RUN”が点灯表示していること
(“RUN”が点灯表示していない,または
本体表示ランプ

モーション 正常に表示していない場合は異常)
コントローラ 正常時
“STP”点灯表示していること
5 (“STP”が点灯表示していない,または
正常に表示していない場合は異常)
バッテリエラー “BT1”が点灯表示していないこと
(初期2.7V以下) (“BT1”が点灯表示した場合は異常)
6.5節参照
バッテリエラー “BT2”が点灯表示していないこと
(末期2.5V以下) (“BT2”が点灯表示した場合は異常)

“. . .” が点灯表示していないこと
WDTエラー
(“. . .”が点灯表示した場合は異常)
2.5.1項参照
“ AL”が点滅表示していないこと
その他のエラー
(“ AL”が点滅表示した場合は異常)
点灯・・・入力ON時/消灯・・・入力OFF時 ビルディングブロッ
入力表示LED 点灯,消灯を確認
入出力 (上記以外は異常) ク入出力ユニット
ユニット 点灯・・・出力ON時/消灯・・・出力OFF時 ユーザーズマニュア
出力表示LED 点灯,消灯を確認
(上記以外は異常) ル参照

6 - 4
6.保守点検

6.3 定期点検

6ヵ月~1年に1~2回程度実施していただきたい点検項目について説明します。
なお,設備を移転や改造したとき,布線の変更を行ったときなどにも点検を実施して
ください。

表6.2 定期点検
項目 点検項目 点検方法 判定基準 処 置
周囲環境

周囲温度 0~55℃
温度・湿度計で測定 盤内使用の場合,盤内温度
1 周囲湿度 5~95%RH
腐食性ガスの測定 が周囲温度となります
雰囲気 腐食性ガスのないこと
2 電源電圧チェック DC24V端子間で電圧測定 DC21.6V~DC26.4V 供給電源の変更
ネジの緩みがないように締
取付け状態

め直す
強固に取付けられてい モーションコントローラ,
緩み,ガタ ユニットを動かしてみる
3 ること モーションユニット,入出
力ユニットの場合は,緩み
がある場合ネジで固定する
ごみ,異物の付着 目視 付着がないこと 除去,清掃
接続状態

端子ネジの緩み ドライバーによる増締め 緩みがないこと 緩みがないように締め直す


圧着端子の近接 目視 適正な間隔のこと 矯正
4
コネクタ固定ネジの緩みが
コネクタの緩み 目視 緩みがないこと
ないように締め直す
モーションコントローラ
BT1,BT2が表示されて
前面の7セグメントLEDを バッテリ容量低下の表示が
いないこと
確認 なくても,規定寿命超過で
バッテリ購入後からの期 は交換する
5 バッテリ 5年以内であること
間を確認
MT Developer2 の モ ニ タ SM51もしくはSM58がONして
にてSM51もしくはSM58の OFFしていること いる場合は,バッテリ交換
OFFを確認 をする

6 - 5
6.保守点検

6.4 寿命

部品の交換寿命を下記に示します。
ただし,使用方法や環境条件により変動しますので,異常を発見したら速やかに交換
する必要があります。
部品交換は,三菱電機システムサービス株式会社で承ります。

表6.3 寿命
ユニット名 寿命部品名 寿命の目安 備考
寿命の目安は参考時間を記載し
モーションコントローラ ています。
電解コンデンサ 10年 この時間に満たない場合でも異
モーションユニット 常を発見したら,交換する必要
があります。

(1) コンデンサ
コンデンサの寿命は,周囲温度と使用条件に大きく左右されますが,空調された
通常の環境条件で連続運転した場合,10年で寿命になります。

6 - 6
6.保守点検

6.5 バッテリ

モーションコントローラに装着するバッテリは, プログラムメモリおよびラッチデ
バイス停電保持用として使用されます。
モーションコントローラ内蔵RAMに保存されるデータは以下のとおりです。
・シーケンサCPU部:時計データ,ラッチデバイス(L),ラッチ範囲のデバイス,故
障履歴,標準RAM中のデータ
・モーションCPU部:プログラム,パラメータ,モーションデバイス(#),ラッチ範
囲のデバイス,絶対位置データ
バッテリの電圧低下によって,モーションCPU部の特殊リレー(SM51,SM52,SM58,
SM59)がONします。この特殊リレーがONしても,すぐにはプログラムおよび停電保持
の内容は消えませんが,特殊リレーのONを見落すと内容が消えることがあります。
SM51もしくはSM58がONした場合は,電源OFF後の停電保持時間(3分間)内を目安と
して,速やかにバッテリを交換してください。

ポイント
(1) SM51またはSM58はバッテリ電圧が規定値以下になるとONし,以後バッテリ電圧
が正常になってもONを保持します。バッテリ電圧が正常になった後,電源を
再投入またはリセットするとOFFします。
(2) SM51,SM52,SM58またはSM59 ON後は速やかにバッテリを交換してください。
・SM51,SM52はバッテリ電圧2.5V以下でONします。
・SM58,SM59はバッテリ電圧2.7V以下でONします。
(3) SM51がONした場合,モーションコントローラ内蔵RAM内のデータの内容は保証
できません。
定期的にバックアップすることをお奨めします。

6 - 7
6.保守点検

6.5.1 バッテリの寿命

バッテリの寿命を下記に示します。
バッテリ寿命(合計停電時間)[h]*1
実力値*5
保証値*3 保証値*4
バッテリの種類 通電 (参考値) アラーム発生後の
(MIN) (TYP)
時間率*2 (TYP) 停電保持時間*6
(75℃) (40℃)
(25℃)
0% 13000 40000
30% 18000
Q6BAT*7 50% 21000
43800
70% 24000
100% 43800 90
43800
0% 39000 (SM51,SM52 ON後)
30%
Q7BAT(大容量バッテリ)*7 50% 43800
43800
70%
100%
*1:実力値とは平均的な値を示し,保証値は最小値を示します。
*2:通電時間率は,1日(24時間)のモーションコントローラ電源ON時間の割合を示しています。
(17時間電源ON合計時間,7時間電源OFF合計時間の場合は,通電時間率が70%になります。)
*3:保証値(MIN)とは,保存周囲温度-25~75℃(使用周囲温度0~55℃)の範囲内において,部品メーカから提供された
メモリ(SRAM)の特性値をもとに当社が保証する合計停電時間です。
*4:保証値(TYP)とは,空調された通常の環境条件(40℃)にて当社が保証する合計停電時間です。
*5:実力値(参考値)とは,保存周囲温度25℃における当社の実測値をもとに算出した合計停電時間です。
実力値は部品の特性ばらつき等によって変化する値であり,参考値としてご参照ください。
*6:下記に示す状態の場合,電源OFF後の停電保持時間は3分です。
・Q6BAT/Q7BATのリードコネクタがはずれている。
・Q6BAT/Q7BATのリード線が断線している。
*7:バッテリ(Q6BAT/Q7BAT)は,バッテリホルダに装着して使用してください。

6 - 8
6.保守点検

ポイント
(1) バッテリ寿命は,保証値を超えないようにしてください。
(2) バッテリの使用時間(合計停電時間)が保証値を超えることが予想される場合
は,次の対策を実施してください。
・モーションコントローラの電源OFF時にバッテリが消耗しても,プログラム
を保護できるようにROM運転を行ってください。
・SM51がONした場合,モーションコントローラ内蔵RAM内のデータ(6.5節参照)
の内容は保証できません。
定期的にバックアップすることをお奨めします。
(3) バッテリは,合計停電時間が保証値を超え,モーションCPU部のSM51,SM52,
SM58,SM59がONした場合には,速やかに交換してください。
ただし,アラーム発生前であっても使用状況に合わせ,定期的にバッテリを交
換することをお奨めします。
(4) バッテリは,モーションコントローラに接続していない場合でも自己放電によ
る寿命がありますので,4~5年を目安に交換してください。また,合計停電時
間が保証値以下でも,4~5年で交換してください。
(5) プログラム,パラメータが固定された時点で,ROM運転モードに移行すること
をお奨めします。バッテリ切れになった場合でも,プログラム,パラメータの
消失を回避できます。(絶対位置システムでのサーボモータの現在位置,原点
位置,ラッチデバイスはROM書込みできません。事前に,MT Developer2にてバッ
クアップしてください。)
ROM運転の詳細は,「Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラプログラミ
ングマニュアル(共通編) 4.4節」を参照してください。

6 - 9
6.保守点検

6.5.2 バッテリの交換手順

バッテリに寿命がきたら,次の手順によりバッテリを交換してください。

ポイント
バッテリを交換する場合は,次の点に注意してください。
(1) 交換作業は,MT Developer2にてデータをバックアップしてから始めてくださ
い。
(2) 電源ON状態で初めにMT Developer2がインストールされたパソコンに,モーショ
ンコントローラ内のデータをバックアップした後,バッテリ交換を行います。
バッテリをバッテリホルダに装着後,MT Developer2がインストールされたパ
ソコンでバックアップしたデータとモーションコントローラ内のデータの照
合を行って,データが変化していないことを確認してください。
下記に示す状態の場合,電源OFF後の停電保持時間は3分です。
・Q6BAT/Q7BATのリードコネクタがはずれている。
・Q6BAT/Q7BATのリード線が断線している。

6 - 10
6.保守点検

(1) Q6BAT

バッテリの交換

モーションコントローラ
モーションコントローラの電源をOFF
する

バッテリホルダ固定用フックを押し ・・・①,②
ながら,バッテリホルダを手前に引 バッテリホルダ
② 固定用フック
き,モーションコントローラから取
りはずす 押す ① 手前に引く
バッテリホルダ
コネクタをバッテリ抜け防止フック ・・・③
からはずし,引き抜く 注)
バッテリコネクタ
・・・④ ④ (Q170MCPU側)
バッテリリードコネクタとバッテリ 注)
コネクタを取りはずす 注) 抜き取る
バッテリリード
⑤ コネクタ
バッテリ
・・・⑤ (Q6BAT) (バッテリ側)
使用中のバッテリをバッテリホルダ ③
から抜き取る
バッテリ抜け防止フック

新しいバッテリのプラス(+),マイ ・・・⑥ LITHIUM BATTERY

ナス(-)側を確認し,バッテリホル マイナス
M ITS U B ISHI
プラス
ダに正しく装着する (-)側 (+)側

バッテリリードコネクタをモーショ ⑥
バッテリホルダ上面
ンコントローラのバッテリコネクタ
に接続する
マイナス プラス(+)側
(-)側
コネクタをバッテリ抜け防止フック
に取付け,リード線をバッテリホル
ダ内に収納する

取付け溝にバッテリホルダを合わせ ・・・⑦
て,リード線に注意しながらバッテ 取付け溝
リホルダを矢印方向に押す
(カチッと音がするまで押し込む)

モーションコントローラの電源をON
する

バッテリホルダ
完 了

押す

注)コネクタを引き抜くときは,リード線を持って無理やり引っ張らないでください。

6 - 11
6.保守点検

(2) Q7BAT

バッテリの交換

モーションコントローラ
モーションコントローラの電源をOFF
する

バッテリホルダ固定用フックを押し ・・・①,②
ながら,バッテリホルダを手前に引 バッテリホルダ
② 固定用フック
き,モーションコントローラから取
りはずす ①
押す 手前に引く
バッテリホルダ
コネクタをバッテリホルダ内から引 ・・・③
き抜く 注1)

・・・④ リード線をはずす バッテリコネクタ


バッテリリードコネクタとバッテリ ④ (Q170MCPU側)

コネクタを取りはずす 注1) 注1)

リード線 ③ バッテリリード
固定用 コネクタ
リード線固定用フックからリード線 ・・・⑤
フック (バッテリ側)
をはずす 注1)

ツメを押し,使用中のバッテリを ・・・⑥
バッテリホルダから抜き取る

新しいバッテリのマイナス(-)側を ・・・⑦
手前にし,リード線を正しい位置 注2)
にしてバッテリホルダに挿入する
(カチッと音がするまで押し込む) バッテリ(Q7BAT)

リード線固定用フックにリード線を ・・・⑧ 手前に引く
引っ掛ける 押す
ツメ
バッテリリードコネクタをモーショ
ンコントローラのバッテリコネクタ
に接続する
注2)
リード線
リード線とコネクタをバッテリホル ⑧
ダ内に収納する

取付け溝にバッテリホルダを合わせ ・・・⑨ 押す
て,リード線に注意しながらバッテ マイナス(-)側
リホルダを矢印方向に押す
(カチッと音がするまで押し込む) 取付け溝

モーションコントローラの電源をON
する

完 了


バッテリホルダ

押す

注1):コネクタを引き抜くときはリード線を持って無理やり引っ張らないでください。
注2):バッテリホルダにリード線が引っかからないようにバッテリを傾けてください。

6 - 12
6.保守点検

6.5.3 モーションコントローラを保管した後の運転再開

バッテリを外して保管,またはバッテリ寿命を超えて保管した後にモーションコン
トローラの運転を再開する場合,モーションコントローラ内蔵RAM内のデータ(6.5節
参照)の内容は保証できません。
運転を再開する前には,保管する前にバックアップしておいたデータの内容を,モー
ションコントローラ内蔵RAMに書き込んでください。

ポイント
モーションコントローラを保管する場合には,保管前にモーションコントローラ内
蔵RAM内のデータの内容を必ずバックアップしてください。

6.5.4 欧州新電池指令対応のシンボル

バッテリに貼付されている欧州新電池指令(2006/66/EC)対応のシンボルについて
説明します。

注.このシンボルマークは欧州連合内の国においてのみ有効です。

このシンボルマークは,EU指令2006/66/ECの第20条「最終ユーザへの情報」および
付属書Ⅱにて指定されています。
三菱電機の製品は,リサイクルおよび再利用を考慮して,高品質の材料や部品類を
使用して設計,製造されています。
上記シンボルは,電池および蓄電池を廃棄する際に,一般ゴミとは分別して処理す
る必要があることを意味しています。
上記のシンボルの下に元素記号が表示されている場合,基準以上の濃度で電池また
は蓄電池に重金属が含有されていることを意味しています。
濃度の基準は次の通りです。
Hg:水銀(0.0005%),Cd:カドミウム(0.002%),Pb:鉛(0.004%)

欧州連合では使用済みの電池および蓄電池に対して分別収集システムがありますの
で,各地域の収集/リサイクルセンタにて,電池および蓄電池を正しく処理していた
だけるようお願いいたします。
私達の地球環境を保護するために,どうかご協力をお願いいたします。

6 - 13
6.保守点検

6.6 トラブルシューティング

システムを使用する上で発生する各種エラーの内容,原因究明および処置方法につ
いて説明します。

6.6.1 トラブルシューティングの基本

トラブルシューティングを実施する上で心がけねばならない基本的な点は次の3点
です。

(1) 目視による確認
次の点を確認してください。
(a) 機械の動き(停止状態,動作状態)
(b) 電源の有無
(c) 入出力機器の状態
(d) モーションコントローラ,入出力ユニット,モーションユニット,インテリ
ジェント機能ユニット,SSCNETⅢケーブル,同期エンコーダケーブルの装着
状態
(e) 配線の状態(入出力線,ケーブル線)
(f) 各種表示器の表示状態
・MODE LED,RUN LED,ERR.LED,BAT.LED,7セグメントLED(インストールモー
ド,運転モード,バッテリエラー,STOP/RUNなど)など
(g) 各種設定スイッチの設定状態(増設段数設定,停電保持など)

(a)~(g)を確認後,MT Developer2,GX Works2/GX Developerにて,サーボモー


タの動作状態やエラーコードをモニタします。

(2) 不具合の確認
次の操作で不具合がどう変化するかを確認してください。
(a) モーションコントローラのRUN/STOP/RESETスイッチを「STOP」にする。
(b) モーションコントローラのRUN/STOP/RESETスイッチでリセットする。
(c) モーションコントローラの電源をON/OFFする。

(3) トラブル発生原因の範囲を挟める
上記(1),(2)により故障箇所が次のどれかを推定します。
(a) モーションコントローラか,外部か。
(b) モーションCPU部か,シーケンサCPU部か。
(c) 入出力ユニットか,その他か。
(d) サーボプログラムまたはモーションSFCプログラム/モーションプログラムか。
(e) シーケンスプログラムか。

6 - 14
6.保守点検

6.6.2 モーションコントローラのトラブルシューティング

異常内容の究明方法とエラーコードに対するエラー内容と処置について説明します。
なお,シーケンサCPU部のトラブルシューティングは「QCPUユーザーズマニュアル
(ハードウェア設計・保守点検編)」,入出力ユニットのトラブル事例は「ビルディン
グブロック入出力ユニットユーザーズマニュアル」を参照してください。

ポイント
モーションコントローラ立上げ時には,本体OSソフトウェアがインストールされて
いるか確認してください。

(1) トラブルシューティングフロー
異常内容を現象別に分けて各々に説明します。

異常の発生内容

「POWER」LEDが消灯した (a)「POWER」LEDが消灯した場合のフロー

7セグメントLEDに1桁目の「 」が点滅しない ● (b) 7セグメントLEDに1桁目の「 」が点滅しない場合のフロー


7セグメントLEDに「A00」が点灯表示した (c) 7セグメントLEDに「A00」が点灯表示した場合のフロー

7セグメントLEDに「“AL”→“L01”」が表示 (d) 7セグメントLEDに「“AL”→“L01”」が表示した場合の


した フロー

7セグメントLEDに「“AL”→“A1”→“□”」 (e) 7セグメントLEDに「“AL”→“A1”→“□”」が表示した


が表示した 場合のフロー
モーション
CPU部
7セグメントLEDに「BT□」が点灯表示した (f) 7セグメントLEDに「BT□」が点灯表示した場合のフロー

7セグメントLEDに「 ● ● 」が点灯表示した
● (g) 7セグメントLEDに「 ● ● ● 」が点灯表示した場合のフロー

サーボアンプが立ち上がらない (h) サーボアンプが立ち上がらない場合のフロー

7セグメントLEDに「“AL”→“S01”」が表示 (i) 7セグメントLEDに「“AL”→“S01”」が表示した場合の


した フロー

「MODE」LEDが点灯しない (j) 「MODE」LEDが点灯しない場合のフロー

「MODE」LEDが点滅した (k) 「MODE」LEDが点滅した場合のフロー

「RUN」LEDが消灯した (l) 「RUN」LEDが消灯した場合のフロー

シーケンサ 「RUN」LEDが点滅した (m) 「RUN」LEDが点滅した場合


CPU部

「ERR.」LEDが点灯/点滅した (n) 「ERR.」LEDが点灯/点滅した場合のフロー

「USER」LEDが点灯した (o) 「USER」LEDが点灯した場合

「BAT.」LEDが黄点灯した (p) 「BAT.」LEDが黄点灯した場合

6 - 15
6.保守点検

(a) 「POWER」LEDが消灯した場合のフロー
電源投入時あるいは運転中に「POWER」LEDが消灯した場合のフローを示しま
す。

「POWER」LEDが消灯した

NO
電源が供給されているか 電源を供給する

YES

NO YES
「POWER」LEDが点灯するか

配線・端子 NO 配線を正しく接続し,端子接続を
接続は正しいか 確実に固定する

YES

NO YES
「POWER」LEDが点灯するか

電源電圧は定格範囲 NO
供給電圧を定格範囲内にする
内になっているか

YES

NO YES
「POWER」LEDが点灯するか

モーションコントローラから内蔵I/F
コネクタをはずす


完 了

6 - 16
6.保守点検

手動パルサ,INC同期エンコーダ,ま
YES たは接続ケーブルが故障
「POWER」LEDが点灯するか (正常な手動パルサ,INC同期エンコー
ダ,接続ケーブルに交換する)

NO

YES
「POWER」LEDが点灯するか

NO

ハードウェア異常
増設ベースユニットからすべてのユ 動作しないユニットについては,
ニットを取りはずす 最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください

増設ベースユニットまたは増設ケー
NO ブルの故障
「POWER」LEDが点灯するか
(正常な増設ベースユニット,増設
ケーブルに交換する)

YES

YES
「POWER」LEDが点灯するか

NO
増設ベースユニットから取りはずし
たすべてのユニットを増設ベースユ
ニットに装着する ハードウェア異常
最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください
システムを構成しているユニットご
との内部消費電流の合計を確認する

合計電流は定格出力 YES 合計電流が定格出力電流を超えない


電流を超えているか ように,システム構成を再検討する

NO

NO YES
「POWER」LEDが点灯するか

ハードウェア異常
最小システムから順次動作確認を実
完 了
施する
動作しないユニットについては,
最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください

6 - 17
6.保守点検

(b) 7セグメントLEDに1桁目の「 」が点滅しない場合のフロー


7セグメントLEDの1桁目の「 」が点滅しない場合のフローを示します。

7セグメントLEDに1桁目の「 」が ●

点滅しない

NO (a) 「POWER」LEDが消灯した場合の
「POWER」LEDは点灯しているか
フローへ

YES

増設ケーブルの
接続方向は正常か(IN-IN NO
増設ケーブルを正常に接続する
またはOUT-OUTに接続
していないか)

YES
NO 7セグメントLEDの YES
1桁目「 」が点滅するか

RESET位置
RUN/STOP/RESET RUN/STOP/RESETスイッチをSTOPにす
スイッチはSTOPか る

STOP位置

NO 7セグメントLEDの YES
1桁目「 」が点滅するか

ハードウェア異常
最小システムから順次動作確認を
実施する 完 了
動作しないユニットについては,
最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください *:通常(正常時)は,7セグメントLEDに1桁目の
「 」が点滅する。

6 - 18
6.保守点検

(c) 7セグメントLEDに「A00」が点灯表示した場合のフロー
「A00」は本体OSソフトウェアがインストールされていない場合に表示されま
す。
電源投入時あるいは,運転開始時に7セグメントLEDに「A00」が点灯表示した
場合のフローを示します。

7セグメントLEDに「A00」が点灯
表示した

モーション NO
コントローラに本体OS
ソフトウェアをインス
トールしたか

YES 本体OSソフトウェアをインストール
する

モーションコントローラのリセット
を行う

7セグメントLEDの NO
「A00」表示が消えたか

YES

完 了 最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください。

6 - 19
6.保守点検

(d) 7セグメントLEDに「“AL”→“L01”」が表示した場合のフロー
「“AL”(3回点滅)→“L01”(点灯)」は,システム設定エラーの場合に表示さ
れます。
運転中に「“AL”(3回点滅)→“L01”(点灯)」が表示した場合のフローを示
します。

7セグメントLEDに
「“AL”→“L01”」が表示した

MT Developer2のモーションCPUエ
ラー一括モニタにより異常内容を確
認する

ROM ERROR□ YES


が発生しているか

NO
NO
ROM運転を実施するか

YES

モーションコントローラの モーションコントローラの
ロータリスイッチ1(SW1)を「0」, ロータリスイッチ1(SW1)を「0」,
ロータリスイッチ2(SW2)を「6」に ロータリスイッチ2(SW2)を「0」に
し,ROM書込みを実施する する(RAM運転モード)

YES 装着しているユニットとシステム設
LAY ERROR(SL**)
定が一致しているか見直し,異常内
が発生しているか
容を修正する

NO

システム設定の相対チェックでエ
ラーとならないように設定を行い,
モーションCPU部(2号機固定)に
書込む

モーションコントローラのリセット
を行う

7セグメントLEDの NO
「“AL”→“L01”」
表示が消えたか

YES

完 了

6 - 20
6.保守点検

(e) 7セグメントLEDに「“AL”→“A1”→“□”」が表示した場合のフロー
「“AL”(3回点滅)→“A1”(点灯)→“□”」は自己診断エラーの場合に表示
されます。
運転中に「“AL”(3回点滅)→“A1”(点灯)→“□”」が表示した場合のフロー
を示します。
□はエラーコード4桁を2回に分けて表示します。

7セグメントLEDに「“AL”→“A1”
→“□”」が表示した

MT Developer2のモーションCPUエ
ラー一括モニタにより異常内容を確
認する

ハードウェア要因 YES
の異常か

NO
NO
ノイズ要因か
異常要因に基づきモーションコント
ローラの設定を修正する
YES

ノイズ対策を施す

モーションコントローラのリセット 最寄りのシステムサービス,代理店
を行う または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください

7セグメントLEDの NO
「“AL”→“A1”→“□”」
表示が消えたか

YES

完 了

6 - 21
6.保守点検

(f) 7セグメントLEDに「BT□」が点灯表示した場合のフロー
バッテリが低下したときに「BT1」,または「BT2」が点灯表示します。
「BT1」,「BT2」は以下の場合に点灯表示します。
・BT1:バッテリ電圧2.7V以下
・BT2:バッテリ電圧2.5V以下
7セグメントLEDに「BT1」または「BT2」が点灯表示した場合のフローを示し
ます。

7セグメントLEDに「BT□」が点灯
表示した

モーションコントローラの電源をOFF
する

バッテリを交換する

モーションコントローラの電源をON
する

7セグメント
LEDの「BT□」が消えたか NO(SM58もしくはSM51 ON)
(SM□をモニタしてON/OFF
を確認)

YES(SM58,SM51 OFF)

完 了
ハードウェア異常
最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください

備 考

SM51がONした場合,モーションコントローラ内蔵RAM内のデータ(6.5節参照)の内
容は保証できません。定期的にバックアップすることをお奨めします。

6 - 22
6.保守点検

(g) 7セグメントLEDに「...」が点灯表示した場合のフロー
「...」はWDTエラーの場合に表示します。
運転中に7セグメントLEDに「...」が点灯表示した場合のフローを示します。

7セグメントLEDに「...」が点灯
表示した

MT Developer2のモーションCPUエ
ラー一括モニタにより異常内容を確
認する

モーションCPU部 NO
WDTエラー要因のエラー
コードは「1」か

YES
モーションCPU部 NO
WDTエラー要因のエラー
下記の方法でメイン周期が1.0「s]を コードは「2」か
超えないように修正し,モーション
CPU部(2号機固定)に書込む
① システム設定にて演算周期を大き YES
い値に変更する
② モーションSFCプログラムにてイ
ベントタスクプログラム,NMIタ 下記の方法でモーション演算時間を
スクプログラムの実行数を減らす 短くなるように修正し,モーション
(SV13/SV22) CPU部(2号機固定)に書込む
③ モーションSFCプログラムにて同 ① システム設定にて演算周期を大き
時に実行するノーマルタスクプロ い値に変更する
グラムの実行数を減らす ② モーションSFCプログラムにてイ
(SV13/SV22) ベントタスクプログラム,NMIタ
④ CPU共有メモリの自動リフレッ スクプログラムの実行数を減らす
シュの点数を減らす (SV13/SV22)

モーションコントローラのリセット
を行う

7セグメントLEDの NO
「...」表示が消えたか

YES

完 了 最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください

6 - 23
6.保守点検

(h) サーボアンプが立ち上がらない場合のフロー
サーボアンプが立ち上がらない場合のフローを示します。

サーボアンプが立ち上がらない

モーション
コントローラの7セグ NO
エラー要因を取り除く
メントLEDにエラー表示
はないか

YES
NO サーボアンプは YES
立ち上がったか

システム設定 NO システム設定にて該当軸の設定を
で該当軸の設定を
行う
行っているか

YES
NO サーボアンプは YES
立ち上がったか

SSCNETⅢケーブル NO
SSCNETⅢケーブルを正しく接続する
の接続は正しいか

YES
NO サーボアンプは YES
立ち上がったか

サーボアンプの NO 軸選択ロータリスイッチを正しく設
軸選択ロータリスイッチの
定する
設定は正しいか

YES
NO サーボアンプは YES
立ち上がったか

該当軸より
コントローラ寄りに NO 立ち上がっていないサーボアンプ
接続されているサーボ
のエラー要因を取り除く
アンプは立ち上がって
いるか

YES
NO サーボアンプは YES
立ち上がったか

最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください。 完 了

6 - 24
6.保守点検

(i) 7セグメントLEDに「“AL”→“S01”」が表示した場合のフロー
「“AL”(3回点滅)→“S01”(点灯)」は,サーボエラーの場合に表示します。
運転中に7セグメントLEDに「“AL”(3回点滅)→“S01”(点灯)」が表示した
場合のフローを示します。

7セグメントLEDに
「“AL”→“S01”」が表示した

MT Developer2のモーションCPUエ
ラー一括モニタにより異常内容を確
認する

サーボアンプのエラー要因を取り除
き,サーボエラーリセット
(M3208+20n ON)を実施,もしくは
サーボアンプ制御電源を再投入する

7セグメントLEDの NO
「“AL”→“S01”」
表示が消えたか

YES

完 了

6 - 25
6.保守点検

(j) 「MODE」LEDが点灯しない場合のフロー
モーションコントローラの電源投入時に「MODE」LEDが点灯しない場合のフ
ローを示します。

「MODE」LEDが点灯しない

パソコンとモーションコントローラ
を接続する

GX Works2/ YES PC診断を行い,診断結果に応じてト


GX Developerと
ラブルシューティングを行う
交信できるか

NO

増設ケーブルの
接続方向は正常か(IN-IN NO
増設ケーブルを正常に接続する
またはOUT-OUTに接続
していないか)

YES
NO YES
「MODE」LEDは点灯するか

RUN/STOP/RESET NO RUN/STOP/RESETスイッチでリセット
スイッチはSTOPか 後,RUN/STOP/RESETスイッチをSTOP
にする

YES

NO YES
「MODE」LEDは点灯するか

ハードウェア異常
最小システムから順次動作確認を実
完 了
施する
動作しないユニットについては,
最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください

6 - 26
6.保守点検

(k) 「MODE」LEDが点滅した場合のフロー
モーションコントローラの電源投入時,運転開始時,または運転中に「MODE」
LEDが点滅した場合のフローを示します。

「MODE」LEDが点滅した

強制ON/OFFの設定 YES
強制ON/OFFを解除する
を行っているか

NO

NO YES
「MODE」LEDは点灯するか

RUN/STOP/RESET NO RUN/STOP/RESETスイッチをSTOPにす
スイッチはSTOPか る

YES

NO YES
「MODE」LEDは点灯するか

ハードウェア異常
最小システムから順次動作確認を実
完 了
施する
動作しないユニットについては,
最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください

6 - 27
6.保守点検

(l) 「RUN」LEDが消灯した場合のフロー
運転中に「RUN」LEDが消灯した場合のフローを示します。

「RUN」LEDが消灯した

NO (a) 「POWER」LEDが消灯した場合の
「POWER」LEDは点灯しているか
フローへ

YES

「ERR.」LEDが点灯/ YES (n) 「ERR.」LEDが点灯/点滅した


点滅しているか 場合のフローへ

NO

モーションコントローラのリセット
を行う

YES (1) コントローラの部品・接触など


「RUN」LEDは点灯するか の不良
(2) 過大ノイズによる

(1)の場合 (2)の場合
NO

RUN/STOP/RESETスイッチをSTOPにし, 最寄りのシステムサービス,代理店
GX Works2/GX Developerにてアドレ または支社に不具合症状を説明,
ス0にENDを書込む ご相談ください。

RUN/STOP/RESETスイッチをRUNにし,
GX Works2/GX Developerにてモニタ
モードで運転する

NO
「RUN」LEDは点灯するか

YES

シーケンスプログラムの不良と考え
られる

ノイズ源にCRなどサージキラー回路
プログラムをチェックし,プログラ を接続する
ムの不良箇所を修正する

NO
「RUN」LEDは点灯するか

YES

完 了

6 - 28
6.保守点検

(m) 「RUN」LEDが点滅した場合

「RUN」LEDが点滅した場合について説明します。
モーションコントローラは,STOP中にプログラムまたはパラメータを書込み
した後,RUN/STOP/RESETスイッチをSTOP→RUNにすると「RUN」LEDが点滅しま
す。この状態のとき,モーションコントローラはエラーではありませんが運
転を停止しています。
モーションコントローラをRUN状態にするには,RUN/STOP/RESETスイッチで
モーションコントローラをリセットするか,再度RUN/STOP/RESETスイッチを
STOP→RUNにしてください。
「RUN」LEDは点灯します。

(n) 「ERR.」LEDが点灯/点滅した場合のフロー
モーションコントローラの電源投入時,運転開始時,または運転中に「ERR.」
LEDが点灯/点滅した場合のフローを示します。

「ERR.」LEDが点灯/点滅した

GX Works2/GX DeveloperのPC診断に
より異常内容を確認する

ハードウェア要因 YES
の異常か

NO

RUN/STOP/RESETスイッチをSTOPにす ハードウェア異常
る 最寄りのシステムサービス,代理店
または支社に不具合症状を説明,
ご相談ください

GX Works2/GX Developerのヘルプを
参照して異常内容を修正する

モーションコントローラのリセット
を行う

RUN/STOP/RESETスイッチをRUNにする

NO
「ERR.」LEDが消灯するか

YES

完 了

6 - 29
6.保守点検

(o) 「USER」LED が点灯した場合

「USER」LEDが点灯した場合について説明します。
「USER」LEDは,CHK命令でエラーを検出したとき,またはアナンシェータ(F)
がONしたときに点灯します。
「USER」LEDが点灯した場合は,GX Works2/GX Developerのモニタモードで特
殊リレーのSM62とSM80をモニタしてください。
・SM62がONしていた場合
アナンシェータ(F)がONしています。
SD62~SD79によりエラー要因を確認してください。
・SM80がONしていた場合
CHK命令の実行により「USER」LEDが点灯します。
SD80によりエラー要因を確認してください。
エラー要因を確認後,エラー要因を取り除いてください。

「USER」LEDは,下記により消灯できます。
・RUN/STOP/RESETスイッチによるリセット
・シーケンスプログラムによるLEDR命令の実行

(p) 「BAT.」LEDが黄点灯した場合

「BAT.」LEDが黄点灯した場合について説明します。
「BAT.」LEDは,バッテリ低下を検出したときに黄点灯します。
「BAT.」LEDが点灯した場合,GX Works2/GX Developerのモニタモードで特殊
リレー,特殊レジスタをモニタして,SRAMカードのバッテリが低下したかを
確認してください。(SM51~SM52,SD51~SD52)
確認後,新しいバッテリと交換してから,RUN/STOP/RESETスイッチによるリ
セット,またはLEDR命令の実行で,「BAT.」LEDが消灯できます。

6.6.3 エラーコードの確認方法

エラーが発生した場合,エラーコード,エラー内容などをGX Works2/GX Developer,


およびMT Developer2で読出すことができます。
操作方法の詳細については,GX Works2/GX Developerオペレーティングマニュアル,
およびMT Developer2のヘルプを参照してください。

6 - 30
6.保守点検

6.6.4 内蔵入出力回路のトラブル事例

内蔵入出力回路におけるトラブル例とその対策方法について説明します。

(1) 内蔵入力回路のトラブルとその対策
内蔵入力回路におけるトラブル例とその対策方法を説明します。

内蔵入力回路のトラブルとその対策
状 況 原 因 対 策
・LED表示付スイッチによる駆動 ・モーションコントローラに流れる電流がOFF
電流を下回るような,適当な抵抗を下図のよ
うに接続する。
DC入力(プラスコモン) DC入力(プラスコモン)
内蔵入力信号が
例1
OFFしない もれ電流 抵抗 R
モーション モーション
コントローラ コントローラ

*:接続する抵抗値の計算例は下記に示します。
・2電源使用による回り込み ・2電源を1電源にする。
・回り込み防止ダイオードを接続する。(下図)
DC入力 DC入力
内蔵入力信号が
例2
OFFしない L モーション L モーション
E1 E2 コントローラ E1 E2 コントローラ

E1>E2

<例1の計算例>
モーションコントローラにLED表示付スイッチが接続され,もれ電流が4[mA]あっ
た場合。
モーション
コントローラ

もれ電流4[mA]
汎用入力部
3.6k[Ω]
DC24[V]

(a) モーションコントローラのOFF電流0.9[mA]を満足していません。そのため抵
抗を次のように接続します。
モーション
4[mA] コントローラ
Iz=0.9[mA]
IR=3.1[mA] R Z 入力インピーダンス
5.6k[Ω]
3.6k[Ω]
DC24[V]

6 - 31
6.保守点検

(b) 接続抵抗Rの値の算出は
モーションコントローラのOFF電流0.9[mA]を満足させるため,接続抵抗に
3.1[mA]以上流れるような抵抗Rを接続すればよいので,
IR:IZ=Z(入力インピーダンス):R
IZ 0.9 3
R≦ ×Z(入力インピーダンス)= ×5.6×10 =1625[Ω]
IR 3.1
R<1625[Ω]となります。
抵抗Rを1500[Ω]とすると,抵抗Rの電力容量Wは,
W=(入力電圧)2÷R=26.42÷1500=0.464[W]

(c) 抵抗の電力容量は実際の消費電流に対して3~5倍で選定しますので, 1.5k[Ω],


2~3[W]の抵抗を,問題となる端子に接続すればよいことになります。

(2) 内蔵出力回路のトラブルとその対策
内蔵出力回路におけるトラブル例とその対策方法を説明します。
ランプ・リレーまたはフォトカプラをドライブできます。誘導負荷(リレーなど)
の場合には,ダイオード(D),ランプ負荷には突入電流抑制用抵抗(R)を設置して
ください。
(許容電流:40mA以下,突入電流:100mA以下)モーションコントローラ内部で最
大2.6Vの電圧降下があります。
(a) シンク出力の回路例
ダイオードの極性を間違えると,
モーションコントローラが故障します。

負荷

DC24V±10%

(b) ソース出力の回路例
ダイオードの極性を間違えると,
モーションコントローラが故障します。

負荷

DC24V±10%

注意
● ダイオードの極性と“+,-”を間違えないでください。間違えると,モーションコントローラが故障
します。

6 - 32
7.位置決め専用信号

第7章 位置決め専用信号

モーションコントローラQ170MCPUで使用可能なデバイスを示します。

7.1 デバイス一覧

表7.1 デバイス一覧
デバイス
種 別 点 数 使用範囲
名 称 コード
入力 X 8192 X0~X1FFF 16進
出力 Y 8192 Y0~Y1FFF 16進
実入力 PX 256 PX0~PXFFF*1 16進
ビット 実出力 PY 256 PY0~PYFFF*1 16進
デバイス 内部リレー M 12288 M0~M12287 10進
リンクリレー B 8192 B0~B1FFF 16進
アナンシェータ F 2048 F0~F2047 10進
特殊リレー SM 2256 SM0~SM2255 10進
データレジスタ D 8192 D0~D8191 10進
リンクレジスタ W 8192 W0~W1FFF 16進
ワード
モーションレジスタ # 12288 #0~#12287 10進
デバイス
特殊レジスタ SD 2256 SD0~SD2255 10進
フリーランタイマ FT 1 FT 10進
*1:使用範囲内で256点が使用できます。
SV43では,内蔵I/Fの入出力信号(DI/DO)を使用できません。

7 - 1
7.位置決め専用信号

7.2 位置決め専用信号

位置決め専用信号のデバイス一覧を示します。
位置決め専用信号の詳細は,下記マニュアルを参照してください。
マニュアル名称 マニュアル番号
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ
IB-0300126
プログラミングマニュアル(共通編)
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV13/SV22)
IB-0300127
プログラミングマニュアル(モーションSFC編)
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV13/SV22)
IB-0300128
プログラミングマニュアル(リアルモード編)
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV22)
IB-0300129
プログラミングマニュアル(仮想モード編)
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV43)
IB-0300130
プログラミングマニュアル

7.2.1 内部リレー

表7.2 内部リレー一覧
SV13 SV22 SV43
デバイ デバイ デバイ
用途分類 用途分類 用途分類
ス番号 ス番号 ス番号
M0 ユーザデバイス M0 ユーザデバイス M0 ユーザデバイス

(2000点) (2000点) (2000点)


M2000 共通デバイス M2000 共通デバイス M2000 共通デバイス

(320点) (320点) (320点)


M2320 ユーザ使用不可 M2320 ユーザ使用不可 M2320 ユーザ使用不可

(80点) (80点) (80点)


M2400 M2400 各軸ステータス M2400
各軸ステータス (20点×16軸) 各軸ステータス

(20点×16軸) リアルモード・・各軸 (20点×16軸)


仮想モード・・・出力モジュール
M2720 ユーザデバイス M2720 ユーザデバイス M2720 ユーザデバイス

(320点)*1 (320点)*1 (320点)*1


M3040 ユーザ使用不可 M3040 ユーザ使用不可 M3040 ユーザ使用不可

(32点) (32点) (32点)


M3072 共通デバイス(指令信号) M3072 共通デバイス(指令信号) M3072 共通デバイス(指令信号)

(64点) (64点) (64点)


M3136 ユーザ使用不可 M3136 ユーザ使用不可 M3136 ユーザ使用不可

(64点) (64点) (64点)


M3200 M3200 各軸指令信号 M3200
各軸指令信号 (20点×16軸) 各軸指令信号

(20点×16軸) リアルモード・・各軸 (20点×16軸)


仮想モード・・・出力モジュール
M3520 M3520 M3520

ユーザデバイス ユーザデバイス ユーザデバイス


(320点)*1 (320点)*1 (320点)*1
M3839 M3839 M3839

7 - 2
7.位置決め専用信号

SV13 SV22 SV43


デバイ デバイ デバイ
用途分類 用途分類 用途分類
ス番号 ス番号 ス番号
M3840 M3840 ユーザ使用不可 M3840 ユーザデバイス


(160点) (160点)
M4000 M4000 各軸入出力信号


(各軸ステータス2)


仮想サーボモータ軸ステータス
(10点×16軸)
(20点×16軸)*2,*3
M4160 ユーザデバイス


(160点)*1
M4320 M4320 ユーザ使用不可


(80点)
M4400 各軸入出力信号


ユーザデバイス
(各軸指令信号2)
(320点)*1
(10点×16軸)
M4560


ユーザデバイス ユーザデバイス
M4640 同期エンコーダ軸ステータス
(160点)*1

(4352点)
(4点×8軸)*3
M4672
ユーザ使用不可
M4720
(128点)*2


M4800 仮想サーボモータ軸指令信号

(20点×16軸)*2,*3
M5120 ユーザデバイス

(320点)*1 ユーザデバイス
M5440 同期エンコーダ軸指令信号 (3472点)

(4点×8軸)*3
M5472 ユーザ使用不可

(16点)*2
M5488 ユーザデバイス

(2704点)*4
M8192 M8192 M8192

ユーザ使用不可 ユーザ使用不可 ユーザ使用不可


(4096点) (4096点) (4096点)
M12287 M12287 M12287

はユーザデバイスにて使用可能
*1:Q17□DCPU/Q17□HCPU(-T)/Q17□CPUN(-T)/Q17□CPUに移行して17軸以上のシステムに
拡張する場合,本デバイスを使用しないことを推奨します。
*2:SV22リアルモードのみで使用する場合は,ユーザデバイスにて使用可能
*3:仮想モードを使用する場合は,M4000~M5487をラッチ範囲に設定しないでください。
*4:カム軸指令信号,スムージングクラッチ完了信号は,パラメータにて任意デバイスに設定
できます。

ポイント
・ユーザデバイス合計点数
6352点(SV13),4704点*(SV22),5472点(SV43)
*:仮想モードで使用しない場合は,最大6096点使用可能です。

7 - 3
7.位置決め専用信号

7.2.2 データレジスタ

表7.3 データレジスタ一覧
SV13 SV22 SV43
デバイ デバイ デバイ
用途分類 用途分類 用途分類
ス番号 ス番号 ス番号
D0 D0 各軸モニタデバイス D0
各軸モニタデバイス (20点×16軸) 各軸モニタデバイス


(20点×16軸) リアルモード・・各軸 (20点×16軸)
仮想モード・・・出力モジュール
D320 ユーザデバイス D320 ユーザデバイス D320 ユーザデバイス


(320点)*1 (320点)*1 (320点)*1
D640 制御変更レジスタ D640 制御変更レジスタ D640 制御変更レジスタ


(2点×16軸) (2点×16軸) (2点×16軸)
D672 ユーザ使用不可 D672 ユーザ使用不可 D672 ユーザデバイス


(32点) (32点) (32点)*1
D704 共通デバイス(指令信号) D704 共通デバイス(指令信号) D704 共通デバイス(指令信号)


(54点) (54点) (54点)
D758 ユーザ使用不可 D758 ユーザ使用不可 D758 共通デバイス(モニタ)


(42点) (42点) (42点)
D800 D800 仮想サーボモータ軸 D800

モニタデバイス ~
各軸モニタデバイス2
(10点×16軸)*2
(20点×16軸)
D960 ユーザデバイス

(160点)*1
D1120 同期エンコーダ軸モニタデバイス D1120

(10点×8軸)
D1200 ユーザ使用不可

ユーザデバイス
(40点)
(320点)*1
D1240 カム軸モニタデバイス

(10点×16軸)*2
D1400
D1440 制御プログラムモニタデバイス

ユーザデバイス ユーザデバイス
(6点×16本)
(7392点) (160点)*1
D1536

制御変更レジスタ2
(3点×16軸)
D1560
D1584 ユーザデバイス

(48点)*1
D1632 ユーザデバイス

(18点)

ユーザデバイス
D1650 工具長オフセットデータ

(6632点)
設定レジスタ
(2点×20個)
D1690

ユーザデバイス
(6502点)
D8191 D8191 D8191

はユーザデバイスにて使用可能
*1:Q17□DCPU/Q17□HCPU(-T)/Q17□CPUN(-T)/Q17□CPUに移行して17軸以上のシステ
ムに拡張する場合,本デバイスを使用しないことを推奨します。
*2:SV22リアルモードのみで使用する場合は,ユーザデバイスにて使用可能

7 - 4
7.位置決め専用信号

ポイント
・ユーザデバイス合計点数
7392点(SV13),6632点*(SV22),6502点(SV43)
*:仮想モードで使用しない場合は,最大7272点使用可能です。

7 - 5
7.位置決め専用信号

7.2.3 モーションレジスタ

表7.4 モーションレジスタ一覧
デバイス番号 用途分類
#0
~ ユーザデバイス
(8000点)
#8000 モニタデバイス

(640点)
#8640 モーションエラー履歴デバイス

(96点)
#8736

ユーザ使用不可
(3552点)
#12287

はユーザデバイスにて使用可能

7.2.4 特殊リレー

表7.5 特殊リレー一覧
デバイス番号 用途分類
SM0 システムデバイス

(2000点)
SM2000
システムデバイス(置換え用)*1

(256点)
SM2255
*1:Q17□HCPU(-T)/Q17□CPUN(-T)/Q17□CPUのプロジェクトからQ170MCPUのプロジェクトへの置換え用です。
詳細は「Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラプログラミングマニュアル(共通編)」の「付1.3 特殊リレー
/特殊レジスタの置換え」を参照してください。

7.2.5 特殊レジスタ

表7.6 特殊レジスタ一覧
デバイス番号 用途分類
SD0 システムデバイス

(2000点)
SD2000
システムデバイス(置換え用)*1

(256点)
SD2255
*1:Q17□HCPU(-T)/Q17□CPUN(-T)/Q17□CPUのプロジェクトからQ170MCPUのプロジェクトへの置換え用です。
詳細は「Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラプログラミングマニュアル(共通編)」の「付1.3 特殊リレー
/特殊レジスタの置換え」を参照してください。

7 - 6
8.EMC指令

第8章 EMC指令

欧州域内で発売される製品に対しては,1996年から欧州指令の一つであるEMC指令
への適合証明が法的に義務づけられています。また,1997年から欧州指令の一つであ
る低電圧指令への適合も法的に義務づけられています。
EMC指令および低電圧指令に適合していると製造者が認めるものは,製造者自らが
適合宣言を行い,“CEマーク”を表示する必要があります。

MITSUBISHI PASSED
MOTION CONTROLLER
MODEL
Q170MCPU
SERIAL B8Y054306
C UL 80M1
US LISTED
IND. CONT. EQ
CEマーク
MITSUBISHI ELECTRIC JAPAN

(1) EU域内販売責任者
EU域内販売責任者は下記の通りです。
会社名:Mitsubishi Electric Europe BV
住所 :Gothaer strase 8,40880 Ratingen,Germany

8.1 EMC指令適合のための要求

EMC指令では,“外部に強い電磁波を出さない:エミッション(電磁妨害)”と“外
部からの電磁波の影響を受けない:イミュニティ(電磁感受性)”の双方について規
定しており,対象製品はこの規定を満足することが要求されます。以下に示す8.1.1
項~8.1.4項は,モーションコントローラを使用して構成した機械装置をEMC指令に適
合させる際の注意事項をまとめたものです。
なお,記述内容は当社が得ている規制の要求事項や規格をもとに最善を尽くして作
成した資料ですが,本内容に従って製作された機械装置全体が上記指令に適合するこ
とを保証するものではありません。EMC指令への適合方法や適合の判断については,
機械装置の製造者自身が最終的に判断する必要があります。

8 - 1
8.EMC指令

8.1.1 EMC指令に関する規格

EMC指令に関する規格を下表に示します。
認証規格 試験項目 試験内容 規格値
*2
EN55011:2007/A2:2007 製品が放出する電波を測定 30M-230MHz QP :40dBμV/m(10m測定)
放射エミッション*1 する。 230M-1000MHz QP:47dBμV/m(10m測定)
AC電源線
0.15M-0.5MHz QP :79dBμV
AV*5:66dBμV
EN55011:2007/A2:2007*3
EN61000-6-4:2007 0.5M-30MHz QP:73dBμV
(電源線) 製品が電源ライン,電気通信
EN61131-2:2007 AV:60dBμV
EN55022:2006/A1:2007*4 ポートに放出するノイズを
電気通信ポート
(電気通信ポート) 測定する。
0.15M-0.5MHz QP,AV:周波数の対数で直線
伝導性エミッション
的に減少。
0.5M-30MHz QP:87dBμV
AV:74dBμV
EN61000-4-2:1995
製品に対し静電気を印加す 8kV:1s間隔10回 気中放電
+A1:1998+A2:2001
るイミュニティ試験 4kV:1s間隔10回 接触放電
静電気イミュニティ
80-1000MHz 10V/m,1400M-2000MHz 3V/m,
EN61000-4-3:2006 電界を製品に照射するイ
2000M-2700MHz 1V/m
放射イミュニティ*1 ミュニティ試験
80%AM変調@1kHz
EN61000-4-4:2004 電源線と信号線にバースト AC電源線 :±2kV/5kHz
ファーストトランジェントバース ノイズを印加するイミュニ DC電源線 :±2kV/5kHz
ト(EFT/B)イミュニティ ティ試験 I/O,通信線 :±1kV/5kHz
AC電源線
コモンモード:±2.5kV
EN61000-6-2:2005 ディファレンシャルモード:±1.5kV
電源線と信号線に雷サージ
EN61131-2:2007 EN61000-4-5:2006 DC電源線
を印加するイミュニティ試
雷サージイミュニティ コモンモード:±0.5kV

ディファレンシャルモード:±0.5kV
I/O,通信線
コモンモード:±1kV
EN61000-4-6:2007 電源線と信号線に高周波ノ
+A:2001 イ ズ を 印 加 す る イ ミ ュ ニ 0.15-80MHz,80%AM変調@1kHz,10Vrms
伝導性イミュニティ ティ試験
EN61000-4-11:2004*3 電源を瞬停させるイミュニ
定格電圧の0%状態,250サイクル
瞬停イミュニティ ティ試験
EN61000-4-11:2004*3 電源にディップを印加する 定格電圧の40%状態,10サイクル
電圧ディップ 試験 定格電圧の70%状態,25サイクル
EN61131-2:2007*3 電源にディップを印加する
EN61131-2:2007 定格電圧の0%状態,0.5サイクル 20回
電圧ディップイミュニティ イミュニティ試験

*1:本製品は開放型機器(他の装置に組み込まれる機器)であり,必ず導電性の制御盤内に設置する必要があります。当該試験項目に
ついては,制御盤内に設置された状態で試験を行っています。
*2:QP(Quasi-Peak):準尖頭値
*3:AC電源にて動作する製品のみ試験対象です。
*4:電気通信ポートを備えた製品のみ試験対象です。
*5:AV(Average):平均値

8 - 2
8.EMC指令

8.1.2 制御盤内への設置

(1) 設置
モーションコントローラは開放型機器であり,必ず制御盤内に設置して使用する
必要があります。
これは,安全性の確保のみならず,モーションコントローラから発生するノイズ
を制御盤にて遮蔽する意味でも大きな効果があります。

(a) 制御盤
① 制御盤は導電性としてください。
② 制御盤の天板,底板などをボルトで固定するときは,金属面を露出して面
接触が図れるようにしてください。
③ 制御盤内の内板は制御盤本体との電気的接触を確保するために,本体への
取付ボルト部分の塗装をマスクし,可能な限り広い面で導電性を確保して
ください。
④ 制御盤本体は高周波でも低インピーダンスが確保できるよう,太い接地線
で大地に接地してください。
⑤ 制御盤の穴は直径が10cm以下となるようにしてください。10cm以上の穴は
電波が漏れる可能性があります。
また,制御盤扉と本体の間にすき間があると電波が漏れるため,極力すき
間のない構造としてください。
なお,下記のEMIガスケットを塗装面上に直接貼って,すき間を塞ぐこと
で電波の漏れを抑えることができます。
メーカ名 シリーズ形名 お問合せ先
北川工業株式会社 UCシリーズ 052-261-5522
日本ジッパーチュービング株式会社 71TSシリーズ 06-6457-3135
星和電機株式会社 E02S□□□A 03-5687-2043

(2) 電源線,接地線のとりまわし
モーションコントローラの接地端子は,必ず接地した状態でご使用いただく必要
があります。接地は安全確保およびEMC指令適合のために必要です。
モーションコントローラの接地および電源供給線のとりまわしは,下記に示すよ
うにして行ってください。
(a) FG端子の近くに制御盤への接地点を設けて,可能な限り太く短い(線長は30cm
程度またはそれ以下)接地線(接地用の電線)でFG端子(フレームグランド)
を接地してください。FG端子は,モーションコントローラ内部で発生したノ
イズを大地に落とす役目をしていますので,接地線は可能な限り短く配線し,
低インピーダンスを確保しておく必要があります。
接地線自体には大きなノイズを帯びているため,短く配線することはそれ自
体がアンテナとなり,ノイズを放射してしまうことを防ぐ意味を持っていま
す。

8 - 3
8.EMC指令

(3) ケーブルの接地方法
制御盤から引き出されるケーブルは高周波のノイズ成分を含んでいるため,制御
盤外においてはアンテナの役目をしてノイズを放射します。
入出力ユニットやインテリジェント機能ユニットに接続されているケーブルを,
そのまま制御盤外へ引き出す場合は,必ずシールドケーブルを使用してください。
また,ノイズ耐量のアップのためにもシールドケーブルの使用は有効です。
シーケンサの入出力ユニットとインテリジェント機能ユニット,および増設ケー
ブルの信号線(コモン線含む)は,シールドケーブルを使用してシールドを接地
処理することによって,ノイズ耐量は規格値を満足しています。シールドケーブ
ルを使用しない場合,または使用してもシールドの接地処理が適切でない場合の
ノイズ耐量は,規格値を満足できません。

(a) シールドケーブルのシールドの接地処理
① シールドケーブルのシールドの接地処理はユニット近くで行い,接地後の
ケーブルと接地前のケーブルを束線すると電磁誘導を受けますので注意
してください。
② シールドケーブルの外被を一部取り除いて露出させたシールド部は制御
盤に対して広い面で接地できる方法をとってください。
図8.2に示すようにクランプ金具を使用することも可能です。
ただし,クランプ金具と接触する制御盤の内壁部分は塗装時にマスキング
し,金属面を露出してください。
ネジ

クランプ金具
シールド部
シールドケーブル

金属を露出

図8.1 露出させるシールド部 図8.2 シールド接地処理(良い例)

注) 図8.3のように,シールドケーブルのシールド部にビニール電線をハ
ンダ付けして,その先で接地処理をする方法は,高周波インピーダン
スが高くなり,シールドの効果がなくなります。

シールドケーブル
ビニール電線

圧着端子

図8.3 シールドの接地処理(悪い例)

(4) 静電気に関する注意事項
ユニットの表面には,静電気に弱い部分があります。ユニットに触れる前には,
必ず接地された金属などに触れて,人体などに帯電している静電気を放電してく
ださい。静電気を放電しないと,ユニットの故障や誤動作の原因になります。
また,ユニットの導電部分や電子部品には直接触れないでください。
ユニットの誤作動,故障の原因になります。
8 - 4
8.EMC指令

8.1.3 ノイズ対策部品

(1) フェライトコア
フェライトコアは,30MHz~100MHzの帯域のノイズ低減に効果があります。
フェライトコアのケーブルへの装着は必須ではありませんが,盤外へ引き出され
るシールドケーブルのシールド効果が十分得られない場合は,フェライトコアの
装着を推奨します。
なお,フェライトコアは,ケーブルが盤外へ引き出される直前に装着してくださ
い。装着位置が適切でないと,フェライトコアの効果がなくなります。

・フェライトコア推奨品
メーカ名 形 名
TDK株式会社 ZCAT3035-1330

(2) ノイズフィルタ(電源ラインフィルタ)
ノイズフィルタは,伝導ノイズに対して効果のある部品です。
サーボアンプやコントローラ電源に対して,電源ラインへノイズフィルタを取り
付けるとノイズ低減に効果的です。(ノイズフィルタは,10MHz 以下の帯域の伝
導ノイズ低減に有効です。)

・ノイズフィルタ推奨品
メーカ名 形 名
三菱電機株式会社 FR-BLF
双信電機株式会社 HF3010A-UN

ノイズフィルタを取り付ける際の注意事項を下記に説明します。
(a) ノイズフィルタの入力側と出力側の配線は束線しないでください。束線する
と,フィルタでノイズ除去された入力側配線に出力側のノイズが誘導されて
しまいます。
入力側 入力側
(電源側) (電源側)

誘導
ノイズ ノイズ
フィルタ フィルタ
出力側 出力側
(機器側) (機器側)

入力配線と出力配線が束線されると 入力配線と出力配線を離して布線する。
ノイズが誘導される。

図8.4 ノイズフィルタの注意事項

(b) ノイズフィルタの接地端子は,可能な限り短い配線(10cm程度)で制御盤に
接地してください。

8 - 5
8.EMC指令

(3) ケーブルクランプ
シールドケーブルには,ケーブルクランプを使用し,露出したシールド部分を盤
に接地することも可能です。
・シールド部分の接地は,ユニットから20~30cm離した位置で行います。
・制御盤から引き出す場合,制御盤の引き出し口および引き入れ口から5~10cm
離した位置で,ケーブルクランプにて接地します。

モーションコントローラ

制御盤内

20~30cm
AD75CK
AD75CK

5~10cm

・ケーブルクランプ推奨品
メーカ名 形 名
AERSBAN-DSET
三菱電機株式会社 AERSBAN-ESET
AD75CK

注意
● ケーブルクランプは,盤の天井に接地しないでください。
取付け,または取外し時にネジ等が落下し,破損の原因になります。

8 - 6
8.EMC指令

8.1.4 ノイズ対策例

制御盤A
:AD75CK形ケーブルクランプ
モーションコントローラ
:フェライトコア(推奨品:ZCAT3035-1330)
Ethernetケーブル
(カテゴリ5以上のシールドツイストペア)

SSCNETⅢケーブル

⑤ 内蔵I/Fコネクタ
ケーブル 手動パルサ/
同期エンコーダ/
① DI/DO 制御盤B
⑤ ⑤
増設ベース

増設ケーブル(QC□B)

③ ③ ③

DC24V電源
AC電源 NF

① モーションコントローラおよびDC24V電源のFG端子は,制御盤に接地する。
② 電源ケーブル(DC24Vツイスト線)のノイズ対策
・電源ケーブルはツイスト線を用いて,可能な限り短くする。
・製品から20cm~30cmの位置にフェライトコアを挿入(4ターン程度)。
③ 増設ケーブル(QC□B)のノイズ対策
・ユニットから20cm~30cmの位置でケーブルクランプ等にて接地。
・制御盤から引き出す場合,制御盤の引き出し口,および引き入れ口から5cm~10cmの位置で
ケーブルクランプ等にて接地。
④ NFの二次側にフェライトコアを挿入(1ターン程度)。
⑤ 内蔵I/Fコネクタケーブルのノイズ対策
・ユニットから20cm~30cmの位置にフェライトコアを挿入。
・ユニットから30cm~40cmの位置でケーブルクランプ等にて接地。
・制御盤から引き出す場合,制御盤の引き出し口,および引き入れ口から5cm~10cmの位置で
ケーブルクランプ等にて接地。

(1) 下記の各種ケーブルについては,第2章を参照してください。
・Ethernetケーブル
・RS-232通信ケーブル
・USBケーブル
・SSCNETⅢケーブル
・増設ケーブル
・緊急停止入力ケーブル

(2) 内蔵I/Fコネクタケーブルについては,付4.4を参照してください。
内蔵I/Fコネクタケーブルは,ツイストペアケーブルを使用し,正しく配線してく
ださい。

(3) 電源配線やサーボアンプ駆動線などの動力線と,増設ケーブルやネットワークな
どの通信ケーブルは混在しないように配線してください。ダクト内では動力線と
通信ケーブルは10cm以上離し,金属製のセパレータ等で分離してください。同一
制御盤内でも同様です。
動力線と通信ケーブルが混在した配線にすると,相互にノイズの影響を受け,ノ
イズ放射の増大や誤動作を引き起こす場合があります。

8 - 7
8.EMC指令

メ モ

8 - 8
付 録

付 録

付1 Q170MCPUとQ173DCPU/Q172DCPUの相違点

Q170MCPUとQ173DCPU/Q172DCPUの相違点,および変更内容について示します。
Q173DCPU/Q172DCPUと共通の内容については,下記マニュアルを参照してください。
マニュアル名称 マニュアル番号
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ
IB-0300126
プログラミングマニュアル(共通編)
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV13/SV22)
IB-0300127
プログラミングマニュアル(モーションSFC編)
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV13/SV22)
IB-0300128
プログラミングマニュアル(リアルモード編)
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV22)
IB-0300129
プログラミングマニュアル(仮想モード編)
Q173DCPU/Q172DCPUモーションコントローラ(SV43)
IB-0300130
プログラミングマニュアル

付 - 1
付 録

付1.1 パラメータの相違点

表1.1 パラメータ相違点一覧
項 目 Q170MCPU Q173DCPU/Q172DCPU
1段目 ·····なし 1~7段目 ··· なし
2スロット 2スロット
5スロット 3スロット
増設ベース GOT(バス接続) 5スロット
2段目 ·····なし 8スロット
GOT(バス接続) 10スロット/GOT(バス接続)
12スロット
[軸No.] [軸No.]
1~16 Q173DCPU:1~32
Q172DCPU:1~8
[軸名称] (SV43) [軸名称] (SV43)
Q170MCPU:X/Y/Z/U/V/W/A/B/CX/CY/CZ/CU/ Q173DCPU:X/Y/Z/U/V/W/A/B/CX/CY/CZ/CU/
CV/CW/CA/CB CV/CW/CA/CB/DX/DY/DZ/DU/DV/DW/
DA/DB/EX/EY/EZ/EU/EV/EW/EA/EB
システム設定 アンプ設定
Q172DCPU:X/Y/Z/U/V/W/A/B/C
[アンプ形名] [アンプ形名]
MR-J3(W)-B MR-J3(W)-B
MR-J3-B(S) フルクローズド MR-J3-B(S) フルクローズド
MR-J3(W)-B リニア MR-J3(W)-B リニア
MR-J3(W)-B DDモータ MR-J3(W)-B DDモータ
MR-MT1200 MR-MT1200
使用する/使用しない
[先頭I/O番号]
0000~0FF0
Q170M I/O設定
[高速読出しデータ設定] ―
(SV13/SV22)
使用/未使用
[入力信号検出方向]
立上り有効/立下り有効

ポイント
MR-J3W-□Bを使用する場合は,「MR-J3-B」として設定してください。
MR-J3W-□Bは,2台のサーボアンプとして認識します。2軸分を「MR-J3-B」として
設定してください。

付 - 2
付 録

付1.2 プログラムの相違点

表1.2 メカ機構プログラム相違点一覧
使用可能個数
メカモジュール
Q170MCPU Q173DCPU Q172DCPU
メカ モーション 1ブロック 1ブロック 1ブロック
モーション モーション
区分 コントロー 1システムあ あたりの個数 1システムあ あたりの個数 1システムあ あたりの個数
名 称 部品図 CPU1台あた CPU1台あた
ラ1台あた たりの個数 接続 補助入 たりの個数 接続 補助入 たりの個数 接続 補助入
りの個数 りの個数
りの個数 軸側 力軸側 軸側 力軸側 軸側 力軸側
駆動モジュール

仮想
16 16 ─ ─ 32 32 ─ ─ 8 8 ─ ─
サーボモータ 合
合計 合計 合計 合計 合計

24 18 44 34 10
同期 16
8 8 ─ ─ 12 12 ─ ─ 8 8 ─ ─
エンコーダ

仮想メイン
仮想軸

- 16 16 ─ ─ 32 32 ─ ─ 8 8 ─ ─
シャフト 合計 合計 合計
仮想補助 32 64 16
- 16 16 ─ ─ 32 32 ─ ─ 8 8 ─ ─
入力軸

ギア 32 32 1 1 64 64 1 1 16 16 1 1

ダイレクト
クラッチ
32 32 1 1 64 64 1 1 16 16 1 1
伝達モジュール

スムージング
クラッチ

変速機 32 32 1 1 64 64 1 1 16 16 1 1

ディファレン
16 16 1 32 32 1 8 8 1
シャルギア

─ ─ ─
メインシャフ
トへのディ
16 1 ─ 32 1 ─ 8 1 ─
ファレンシャ
ルギア

ローラ 16 16 32 32 8 8
出力モジュール

ボールネジ 16 16 32 32 8 8
合計 合計 合計 合計 合計 合計
1 1 1 1 1 1
16 16 32 32 8 8
回転
16 16 32 32 8 8
テーブル

カム 16 16 32 32 8 8

付 - 3
付 録

付1.3 エラーコードの相違点

表1.3 エラーコード相違点一覧
エラーコード Q170MCPU QnUD(E)(H)CPU
・設定可能スロット数以降にユニットを装
・65スロット以降にユニットを装着した。
着した。
・ベース割付けで設定したスロット数以降に
・ベース割付けで設定したスロット数以降
ユニットを装着した。
シーケンサ にユニットを装着した。
自己診断エラー 2124 ・入出力点数4096点以降にユニットを装着し
CPU部 ・入出力点数512点以降にユニットを装着し
た。
た。
・入出力点数4096点の境界をまたいでユニッ
・入出力点数512点の境界をまたいでユニッ
トを装着した。
トを装着した。

エラーコード Q170MCPU Q173DCPU/Q172DCPU

モーション モーションSFC
17004 イベントタスク演算周期設定エラー -
CPU部 パラメータエラー

Q170MCPUのエラー詳細を以下に示します。

(1) 自己診断エラー(エラーコード:2124)

エラー LED表示
エラー共通情報 エラー個別情報
コード エラーメッセージ CPU動作状態 診断タイミング
(SD5~SD15) (SD16~SD26) RUN ERR.
(SD0)
2124 SP. UNIT LAY ERR. - - 消灯 点滅 停止 電源ON時/リセット時

異常内容と原因 処置方法
・設定可能スロット数以降にユニットを装着した。 ・設定可能スロット数以降のユニットを取りはずす。
・ベース割付けで設定したスロット数以降にユニット ・ベース割付けで設定したスロット数以降に装着した
を装着した。 ユニットを取りはずす。
・入出力点数512点以降にユニットを装着した。 ・512点以降に装着したユニットを取りはずす。
・入出力点数512点の境界をまたいでユニットを装着 ・最終ユニットは512点を超えない占有点数のユニッ
した。 トに交換する。

(2) モーションSFCパラメータエラー(エラーコード:17004)

エラー
名 称 エラー内容 エラー時の処理 処置方法
コード
イベントタスク シーケンサレディフラグ(M2000)をOFFと
演算周期設定値が設定範囲 指定したモーションSFCプログ
17004 演算周期設定 し,演算周期設定を0.44ms以上または初期
外である。 ラムは起動しません。
エラー 値にしてください。

付 - 4
付 録

付1.4 周辺機器インタフェースの相違点

表1.4 周辺機器インタフェース相違点一覧
項 目 Q170MCPU Q173DCPU/Q172DCPU
USB シーケンサCPU部のUSBコネクタ/
シーケンサCPUユニットに接続
RS-232 RS-232コネクタに接続
直結接続 モーションCPU部のPERIPHERAL I/F モーションCPUユニットの
PERIPHERAL I/F
ハブ経由接続 コネクタに接続 PERIPHERAL I/Fコネクタに接続

付 - 5
付 録

付1.5 CPU表示とI/O割付の相違点

表1.5 CPU表示とI/O割付の相違点一覧
項 目 Q170MCPU Q173DCPU/Q172DCPU
・モーションCPU部:Q170MCPU-PCPU ・モーションCPU:Q173DCPU,Q172DCPU
CPU表示
・シーケンサCPU部:Q170MCPU-SCPU ・シーケンサCPU:Q06UDHCPUなど
・内部的に8スロット相当の基本ベースが設
・基本ベース,増設ベースを自動判別する。
ベースモード 定される。
・入出力,空き等を自動判別して点数を割付
(自動) ・各空きスロットに16点が設定される。
ける。
・増設ベースの先頭アドレスは「70」。
I/O割付設定 ・I/O割付の点数を個別に割付ける。
増設ベースの先頭アドレスを0番地にする
ベースモード
設定は以下のとおりです。 ・I/O割付の点数を個別に割付ける。
(詳細)
・基本ベース:8スロット
・各空きスロットの点数:0点

Q170MCPUのCPU表示とI/O割付けの設定方法について以下に示します。

(1) CPU表示
シーケンサCPU部とモーションCPU部のCPU表示は,GX Works2/GX Developerの[診
断]-[システムモニタ]で表示されるシステムモニタ画面で確認できます。
シーケンサCPU部はQ170MCPU-SCPU,モーションCPU部はQ170MCPU-PCPUと表示され
ます。

シーケンサCPU部
(Q170MCPU-SCPU)
モーションCPU部
(Q170MCPU-PCPU)

<画面:GX Works2>

付 - 6
付 録

(2) I/O割付けの設定
I/O割付けの点数は,GX Works2/GX DeveloperのPCパラメータの[I/O割付設定]
にて行います。
(a) ベースモードが「自動」(デフォルト)の場合
基本ベースの空きスロットに16点が設定されます。このため,増設ベースの
先頭アドレスは「70」になります。

(b) ベースモードが「詳細」の場合
基本ベースの空きスロットに0点を設定すると,増設ベースの先頭アドレスは
「0」になります。

スロット1(0-1)~7(0-7)の
点数を「0点」に設定する。

入出力ユニットの点数を
設定する。

「詳細」を設定する。

基本ベースのスロット数を
「8」に設定する。
増設ベースのスロット数は
使用するスロット数を設定
する。

<画面:GX Works2>

ポイント
サンプルデータを流用すると,増設ベースの先頭アドレスを0番地から割付けでき
ます。サンプルデータの詳細は,付録2を参照してください。

付 - 7
付 録

付1.6 入出力信号の相違点

表1.6 入出力信号の相違点一覧
項 目 Q170MCPU Q173DCPU/Q172DCPU
*1,*2
・内蔵I/F
入出力信号 ・シーケンサ入出力ユニット
・シーケンサ入出力ユニット

*1:実入力デバイス(PX),実出力デバイス(PY)は16点単位です。
・実入力(PX):4点+ダミー(使用不可:0固定)12点
・実出力(PY):2点+ダミー(使用不可:0固定)14点
(例) 先頭I/O番号が0(H)の場合
・PX0~PX3(実入力),PX4~PXF(使用不可:0固定)
・PY0~PY1(実出力),PY2~PYF(使用不可:0固定)
*2:SV13/SV22で使用可能です。SV43では使用できません。

(1) Q170M I/O設定


内蔵I/Fの入出力信号の設定方法について以下に示します。

汎用入出力信号使用時の設定

マーク検出信号(DI)使用時の設定

項 目 設定範囲 初期値 備 考
I/O設定 使用する/使用しない 使用する
先頭I/O番号 0000~0FF0(16点単位) 0000 入出力点数は合計256点
高速読み出し 以内にしてください。
使用/未使用 未使用
データ設定
マーク検出信号(DI)の
入力信号検出方向 立上り有効/立下り有効 立上り有効
検出方向を設定します。

(2) 入力信号の用途
内蔵I/Fの入力信号には,汎用入力とマーク検出の2種類の用途があります。
同一の入力信号を汎用入力とマーク検出で併用可能です。
I/O設定 汎用入力 マーク検出
実入力デバイス(PX),マーク検出信号
使用する 実入力デバイス(PX)として使用可
(DI)として使用可
使用しない 使用不可 マーク検出信号(DI)として使用可

付 - 8
付 録

(3) 指定データの高速読出し機能
モーションCPU部の管理するユニットからの信号をトリガとして,指定の位置決め
用データを,指定のデバイス(D,W,U□\G)に格納する機能です。
指定データの高速読み出し機能については,「Q173DCPU/Q172DCPUモーションコ
ントローラプログラミングマニュアル(共通編)」を参照してください。
(a) 使用するユニットと信号
入力ユニット 信 号 読出しタイミング 設定可能点数
Q173DPX TREN 3
*1
内蔵I/F 0.8[ms] 4
PXデバイス
シーケンサ入力ユニット*2 8

*1:SV13/SV22で使用可能です。SV43では使用できません。
*2:シーケンサ入力ユニットは1ユニットのみ使用可能です。

付 - 9
付 録

付1.7 マーク検出機能(SV13/SV22のみ)

マーク検出信号の入力タイミングで,任意のモーション制御データやデバイスデー
タをラッチすることができます。
また,マーク検出するデータ範囲を指定して,範囲内のデータだけをラッチするこ
とも可能です。
マーク検出を行うモードとして,以下の3種類があります。

① 常時検出モード
マーク検出時,常にラッチデータを格納します。
高速読出し機能と同等の動作となります。
マーク検出信号

マーク検出データ
格納デバイス
+0n

② 指定回数モード
設定回数分ラッチデータを格納します。

例)設定回数「3」の場合
マーク検出信号

マーク検出データ
格納デバイス
+0n 4回目以降は
無視される
+1n

+2n
3回目
+3n

③ リングバッファモード
設定回数分のリングバッファにラッチデータを格納します。
マーク検出時,常にラッチデータを格納します。

例)設定回数「4」の場合
マーク検出信号

マーク検出データ
格納デバイス
+0n

+1n 5回目は先頭に戻る

+2n

+3n
4回目

*:上図中の“n”は,格納デバイスのデータ型により異なります。
・16ビット整数型 :1
・32ビット整数型 :2
・64ビット浮動小数点型:4

付 - 10
付 録

(1) 動作説明
マーク検出時の動作は以下のようになります。
・マーク検出信号の立上り/立下りで,マーク検出データが推定計算されます。
ただし,マーク検出モードが指定回数モードの場合,マーク検出回数カウンタ
値を確認し,マーク検出を行うかどうかを判定します。
・マーク検出データ範囲が設定されている場合,マーク検出データが範囲内であ
ることを確認します。範囲外のデータは検出しません。
・マーク検出モードに従って,マーク検出データをマーク検出データ格納先頭デ
バイスに格納し,マーク検出回数カウンタを更新します。
各モードの動作例を下図に示します。

(a) 常時検出モード時

マーク検出データ範囲の確認
(上/下限値設定有効時)
マーク検出信号
(立上り検出設定)
範囲外はラッチしない
マーク検出データ現在値 実現在値(常時更新)

マーク検出データ格納
検出実現在値 検出実現在値
デバイス

マーク検出回数カウンタ ** 0 1 2

ユーザプログラムで0クリア

(b) 指定回数モード時(設定回数「2」)

マーク検出回数カウンタが
マーク検出データ範囲の確認
2回(設定回数以上)のため
(上/下限値設定有効時)
マーク検出しない
マーク検出信号
(立上り検出設定)

マーク検出データ現在値 実現在値(常時更新)

マーク検出データ格納
検出実現在値(1回目)
デバイス

マーク検出データ格納
検出実現在値(2回目)
デバイス(2回目のエリア)

マーク検出回数カウンタ ** 0 1 2

ユーザプログラムで0クリア

付 - 11
付 録

(2) マーク検出設定
マーク検出設定データ一覧を下記に示します。
最大32マーク検出設定登録できます。
No. 項 目 設定範囲
マーク検出信号 モーションコントローラ内蔵I/F(DI)/デバイス(ビットデバイス(X,Y,M,B,SM,U□\G))
1
マーク検出信号検出方向*1 立上り有効/立下り有効
2 マーク検出信号補正時間*2 -5000000~5000000[μs]/ワードデバイス(D,W,#,U□\G)
マーク検出データ モーション制御データ/デバイス(ワードデバイス(D,W,#,SD,U□\G))
データ型 16ビット整数型/32ビット整数型/64ビット浮動小数点型
推定計算 有効(通常データ)/有効(リングカウンタ)/無効
3 デバイス
16ビット整数型 :K1~K32767,H0001~H7FFF
選択時
リングカウンタ値 32ビット整数型 :K1~K2147483647,H00000001~H7FFFFFFF
64ビット浮動小数点型:K2.23E-308~K1.79E+308
4 マーク検出データ格納デバイス ワードデバイス(D,W,#,U□\G)
直接設定(K,H)/ワードデバイス(D,W,#,U□\G)
上限値
16ビット整数型 :K-32768~K32767,H0000~HFFFF
5 マーク検出データ範囲
32ビット整数型 :K-2147483648~K2147483647,H00000000~HFFFFFFFF
下限値
64ビット浮動小数点型:K-1.79E+308~K-2.23E-308,K0,K2.23E-308~K1.79E+308
常時検出モード/指定回数モード/リングバッファモード/
マーク検出モード設定
デバイス(ワードデバイス(D,W,#,U□\G))
6
設定回数 1~8192(指定回数モード/リングバッファモード時)
マーク検出回数カウンタ -*3(常時検出モード時)/ワードデバイス(D,W,#,U□\G)
7 マーク検出現在値モニタデバイス -*3/ワードデバイス(D,W,#,U□\G)
8 マーク検出信号ステータス -*3/ビットデバイス(X,Y,M,B,U□\G)

*1:モーションコントローラ内蔵I/F(DI)の入力信号検出方向は,システム設定の“Q170M I/O設定”にて設定してください。
*2:推定計算「無効」選択時,マーク検出信号補正時間は設定できません。(0[μs]となります。)
*3:省略可

(a) マーク検出信号
マーク検出の入力信号を設定します。

① ユニット入力信号
信号検出方向
入力ユニット 信号 信号No. 検出精度[μs]
(立上り/立下り)
システム設定の“Q170M I/O設定”
モーションコントローラ内蔵I/F DI 1~4 30
にて設定

② ビットデバイス
信号検出方向
ビットデバイス 設定範囲 検出精度[μs]
(立上り/立下り)
X(PX) 0~1FFF
Y(PY) 0~1FFF
M 0~8191
444 マーク検出信号検出方向にて設定
B 0~1FFF
SM 0~1999
U□\G 10000.0~(10000+p-1).F*

*:pは各号機のマルチCPU間高速通信エリアのユーザ自由点数です。

付 - 12
付 録

(b) マーク検出信号検出方向
入力信号の立上り有効(OFF→ON),または立下り有効(ON→OFF)でマーク検出
動作を行うかどうかを設定します。
モーションコントローラ内蔵I/F(DI)の入力信号検出方向は,システム設定の
“Q170M I/O設定”にて設定してください。
入力信号検出方向 備 考
立上り有効 マーク検出信号のOFF→ONでマーク検出を行います。
立下り有効 マーク検出信号のON→OFFでマーク検出を行います。

(c) マーク検出信号補正時間
マーク検出信号の入力タイミングを補正します。
センサ入力の遅れなどを補正する場合に設定してください。(遅れを補正す
る場合は,正の値を設定してください。)ただし,推定計算「無効」選択時,
マーク検出信号補正時間は設定できません。(0[μs]となります。)

間接指定にて補正時間を-5000000以下に設定すると「-5000000」,5000000
以上を設定すると「5000000」として補正します。

① 直接指定
設定範囲
-5000000~5000000[μs]

② 間接指定
ワードデバイス 設定範囲*1 備 考
D 0~8191
W 0~1FFF 設定値は演算周期ごとに取込
# 0~9215 まれます。
U□\G 10000~(10000+p-1)*2

*1:デバイスの始まりは偶数番号としてください。
*2:pは各号機のマルチCPU間高速通信エリアのユーザ自由点数です。

付 - 13
付 録

(d) マーク検出データ
マーク検出時にラッチするデータを設定します。
① モーション制御データ
項 目 単 位 データ型 軸番号の設定範囲 備考
送り現在値
10-1[μm],10-5[inch],
実現在値
10-5[degree],[PLS]
モータ実現在値
32ビット整数型
サーボ指令値
位置フィードバック [PLS]
絶対位置検出器1回転位置 ―
1~16
絶対位置検出器多回転位置 ― 16ビット整数型
偏差カウンタ値 [PLS]
サーボ指令速度 [PLS/s] 32ビット整数型
モータ回転数 0.01[r/min]
モータ電流 0.1[%] 16ビット整数型
仮想サーボモータ送り現在値
SV22 仮 想
同期エンコーダ現在値 1~8
[PLS] 32ビット整数型 モード時
カム軸1回転内現在値
1~16 のみ有効
カム軸1回転内現在値(実位置)*

*:サーボの遅れ分を考慮したカム軸1回転内現在値です。

② ワードデバイスデータ
ワードデバイス 設定範囲 備 考
D 0~8191
W 0~1FFF
# 0~9215 ―
SD 0~1999
U□\G 10000~(10000+p-1)*

*:pは各号機のマルチCPU間高速通信エリアのユーザ自由点数です。

③ データ型
ワードデバイスデータ設定時は,データ型を設定します。
データ型 備 考
16ビット整数型 ―
32ビット整数型
デバイス番号は偶数で設定してください。
64ビット浮動小数点型

付 - 14
付 録

④ 推定計算
ワードデバイスデータ設定時は,推定計算の“有効/無効”を設定します。
推定計算 リングカウンタ値
通常データ ―
16ビット整数型 K1~K32767,H0001~H7FFF
有効 リング K1~K2147483647,
32ビット整数型
カウンタ H00000001~H7FFFFFFF
64ビット浮動小数点型 K2.23E-308~K1.79E+308
無効 ―

1) 推定計算“有効”の場合
演算周期間内のワードデバイスデータが推定計算されます。
マーク検出信号を入力したタイミングにおいて推定計算された値を
ラッチデータとします。
ワードデバイスデータが通常データかリングカウンタかにより,下図
のように値が計算されます。リングカウンタの場合は,リングカウン
タ値を設定してください。
・有効(通常データ)
演算周期 推定直線
ワードデバイスデータ

ラッチデータ

マーク検出信号

・有効(リングカウンタ)
演算周期

リングカウンタ値
ラッチデータ

推定直線
ワードデバイスデータ
t

マーク検出信号

注)リングカウンタとして更新されるワードデバイスデータに対し
て“有効(通常データ)”を選択すると,ラッチデータを正しく
推定できないことがあります。

付 - 15
付 録

2) 推定計算“無効”の場合
演算周期間内のワードデバイスデータは推定計算されません。
マーク検出信号を入力したタイミングにおけるワードデバイスデータ
をラッチデータとします。
検出精度は,マーク検出信号種別にかかわらず,演算周期となります。
演算周期
ワードデバイスデータ

ラッチデータ

マーク検出信号

(e) マーク検出データ格納デバイス
マーク検出データを格納するデバイス(指定回数モードまたはリングバッ
ファモードで使用する場合は先頭デバイス)を設定します。
指定回数モードまたはリングバッファモードで使用する場合,設定回数分の
デバイスエリアを確保してください。
ワードデバイス 設定範囲*1 備 考
D 0~8191
W 0~1FFF

# 0~9215*2
U□\G 10000~(10000+p-1)*3

*1:32ビット整数型/64ビット浮動小数点型の場合,デバイスの始まりは偶数番号としてください。
*2:指定回数モード,リングバッファモードでは,#9216~#12287に格納することができます。
*3:pは各号機のマルチCPU間高速通信エリアのユーザ自由点数です。

付 - 16
付 録

(f) マーク検出データ範囲
マーク検出時のデータが範囲内の場合,マーク検出格納デバイスに格納され,
マーク検出回数カウンタが+1されます。範囲外の場合は,マーク検出処理は
行われません。
・上限値>下限値の場合
マーク検出データが“下限値以上かつ上限値未満”のときに,マーク検出
処理を行います。

下限値 上限値

・上限値<下限値の場合
マーク検出データが“上限値未満または下限値以上”のときに,マーク検
出処理を行います。

下限値 上限値

・上限値=下限値の場合
マーク検出データの範囲チェックは行いません。全範囲に対してマーク検
出処理を行います。

① 直接指定
データ型 設定範囲
16ビット整数型 K-32768~K32767,H0000~HFFFF
32ビット整数型 K-2147483648~K2147483647,H00000000~HFFFFFFFF
64ビット浮動小数点型 K-1.79E+308~K-2.23E-308,K0,K2.23E-308~K1.79E+308

② 間接指定
ワードデバイス 設定範囲*1 備 考
D 0~8191
W 0~1FFF 設定値は演算周期ごとに取込
# 0~9215 まれます。
U□\G 10000~(10000+p-1)*2

*1:32ビット整数型/64ビット浮動小数点型の場合,デバイスの始まりは偶数番号としてください。
*2:pは各号機のマルチCPU間高速通信エリアのユーザ自由点数です。

付 - 17
付 録

(g) マーク検出モード設定
マーク検出データの格納方法を設定します。
① 直接指定
モード 設定回数 マーク検出動作 マーク検出データ格納方法
常時検出モード ― 常時マーク検出 マーク検出データ格納デバイスに上書き
指定回数分マーク検出
(マーク検出回数カウン
指定回数モード 1~8192 タが設定回数以上の場
合は,マーク検出を行い 下記デバイスエリアに格納
ません。) 「マーク検出データ格納デバイス+
常時マーク検出 マーク検出回数カウンタ×
( 設 定 回 数 分のリング マーク検出データサイズ」
リングバッファ
1~8192 バッファとして,マーク
モード
検出データ格納デバイ
スを使用します。)

② 間接指定
ワードデバイス 設定範囲 備 考
D 0~8191 ・1ワードデバイスとして使用されます。
W 0~1FFF ・マーク検出モードを下記の設定値で指定します。
# 0~9215 0 :常時検出モード
1~8192 :指定回数モード
(指定回数を設定します。)
-8192~-1:リングバッファモード
U□\G 10000~(10000+p-1)* (バッファ回数を負数にした値を設
定します。)
上記以外 :マーク検出無効
・設定値は演算周期ごとに取込まれます。
*:pは各号機のマルチCPU間高速通信エリアのユーザ自由点数です。

付 - 18
付 録

(h) マーク検出回数カウンタ
マーク検出時に+1されるカウンタです。指定回数モードやリングバッファ
モードでマーク検出する場合は,あらかじめユーザプログラムで初期値(0
など)を設定してください。
常時検出モードを設定した場合は,省略可能です。
ワードデバイス 設定範囲 備 考
D 0~8191 ・1ワードデバイスとして使用されます。
W 0~1FFF ・マーク検出データ格納後,下記のように更新され
# 0~9215 ます。
常時検出モード:0~65535
カウンタ値が+1されます。
65535を超えると0に戻ります。
指定回数モード:0~(指定回数)
U□\G 10000~(10000+p-1)*
カウンタ値が+1されます。
リングバッファモード:0~(バッファ回数-1)
カウンタ値が+1されます。カウンタ値がバッ
ファ回数以上になった場合,0に戻ります。
*:pは各号機のマルチCPU間高速通信エリアのユーザ自由点数です。

(i) マーク検出現在値モニタデバイス
マーク検出するデータの現在値をモニタすることができます。
本設定は省略可能です。
ワードデバイス 設定範囲*1 備 考
D 0~8191
W 0~1FFF モニタ値は演算周期ごとに更
# 0~9215 新されます。
*2
U□\G 10000~(10000+p-1)

*1:32ビット整数型/64ビット浮動小数点型の場合,デバイスの始まりは偶数番号としてください。
*2:pは各号機のマルチCPU間高速通信エリアのユーザ自由点数です。

(j) マーク検出信号ステータス
マーク検出信号のON/OFF状態をモニタすることができます。本設定は省略可
能です。
ビットデバイス 設定範囲 備 考
X 0~1FFF
Y 0~1FFF
ON/OFF状態が演算周期ごとに
M 0~8191
反映されます。
B 0~1FFF
U□\G 10000.0~(10000+p-1).F*

*:pは各号機のマルチCPU間高速通信エリアのユーザ自由点数です。

付 - 19
付 録

付2 プロジェクトの作成

Q170MCPUのプロジェクトを作成するには,以下の方法があります。
(1) 新規にプロジェクトを作成する。
(2) Q17 □ DCPU / Q17 □ HCPU(-T) / Q17 □ CPUN(-T) / Q17 □ CPU の プ ロジェクトを
Q170MCPUのプロジェクトに変換し作成する。
(3) サンプルデータを使用し,プロジェクトを作成する。

プロジェクトの作成方法については,MT Developer2のヘルプを参照してください。

サンプルデータを使用し,プロジェクトを作成する場合について,付2.1に記載しま
す。

付 - 20
付 録

付2.1 サンプルデータ

サンプルデータを使用すると,マルチCPU設定の自動リフレッシュ設定,I/O割付設
定などのパラメータ設定が容易になります。
シーケンスプログラムにて機械制御を行う場合に適しています。
サンプルデータには,モーションCPU部とシーケンサCPU部の2種類があります。

(1) 概要
(a) マルチCPU設定
シーケンサCPU部とモーションCPU部間の位置決め専用信号の自動リフレッ
シュ設定が容易になります。

(b) I/O割付設定
Q170MCPUは,内部的に8スロット相当の基本ベースを内蔵しています。
サンプルデータを使用すると,基本ベース上で使用されていない“空きスロッ
ト”の点数をすべて0点にします。

(c) デバイスコメント
位置決め専用信号の名称をシーケンスプログラムのデバイスコメントとして
使用できます。

(2) 使用方法
サンプルデータを使用するには,以下の方法があります。
・サンプルデータを流用する
・作成したプロジェクトにサンプルデータを上書きする

(3) 設定内容
上書きされるサンプルデータの項目の概要を下表に示します。
システムに応じ,増設ベース,各ユニットを追加してください。
サンプルデータの詳細内容は,本項(7)を参照してください。

周辺ソフトウェア
CPU部 項 目 内 容 プロジェクト名
パッケージ
・増設ベース
ベース設定 SV13:Q170M_SV13_MT2
モーション 1段目,2段目の設定
MT Developer2 SV22: Q170M_SV22_MT2
CPU部 ・マルチCPU間高速通信エリア設定
マルチCPU設定 SV43:Q170M_SV43_MT2
・1号機,2号機の自動リフレッシュ設定
・基本設定
使用する基本ベースのスロット数の設定
<GX Works2使用時>
・I/O割付
I/O割付設定 SV13:Q170M_SV13_GX2
ユニットの種別,入出力点数,入出力番
SV22:Q170M_SV22_GX2
号の設定
SV43:Q170M_SV43_GX2
シーケンサ ・ベースモードの設定 GX Works2/
CPU部 PCシステム設定 空きスロット点数 GX Developer
<GX Developer使用時>
・CPU台数
SV13:Q170M_SV13_GX1
マルチCPU設定 ・マルチCPU間高速通信エリア設定
SV22:Q170M_SV22_GX1
・1号機,2号機の自動リフレッシュ設定
SV43:Q170M_SV43_GX1
デバイスのコメントに位置決め専用信号の
デバイスコメント
名称を設定

付 - 21
付 録

(4) 注意事項
(a) サンプルデータを使用すると,自動リフレッシュにより,モーションCPU部の
位置決め専用信号がシーケンサCPU部のデバイス値に変更されます。モーショ
ンSFCプログラムを使用して位置決め専用信号にデータを転送する場合,サン
プルデータ上書き後,自動リフレッシュを設定をしなおす必要があります。

(b) 作成したプロジェクトにサンプルデータを流用すると,既に設定されている
データが上書きされ,元のデータは消去されます。

(5) プロジェクト作成手順
(a) サンプルデータを流用する場合

① モーションCPU部
開 始

MT Developer2を起動する。

サンプルデータのプロジェクトを ・サンプルデータ
開く。 ・保存先
C:\Program Files\MELSOFT\MTD2\SampleData\MT2
・プロジェクト名
SV13:Q170M_SV13_MT2
プロジェクトの名前を付けて保存 SV22:Q170M_SV22_MT2
する。 SV43:Q170M_SV43_MT2

完 了

② シーケンサCPU部
開 始

GX Works2/GX Developerを
起動する。

サンプルデータのプロジェクトを ・サンプルデータ
開く。 <GX Works2使用時>
・保存先
C:\Program Files\MELSOFT\MTD2\SampleData\GX2
・プロジェクト名
プロジェクトの名前を付けて保存 SV13:Q170M_SV13_GX2
SV22:Q170M_SV22_GX2
する。 SV43:Q170M_SV43_GX2
<GX Developer使用時>
・保存先
C:\Program Files\MELSOFT\MTD2\SampleData\GX1
完 了 ・プロジェクト名
SV13:Q170M_SV13_GX1
SV22:Q170M_SV22_GX1
SV43:Q170M_SV43_GX1

付 - 22
付 録

(b) 作成したプロジェクトにサンプルデータを上書きする場合

① モーションCPU部

開 始

MT Developer2を起動する。

プロジェクトを作成する。

システム設定の基本設定にて下記 ・サンプルデータ
のサンプルデータを流用する。 ・保存先
・ベース設定 C:\Program Files\MELSOFT\MTD2\SampleData\MT2
・マルチCPU設定 ・プロジェクト名
SV13:Q170M_SV13_MT2
SV22:Q170M_SV22_MT2
SV43:Q170M_SV43_MT2
完 了

② シーケンサCPU部
開 始

GX Works2/GX Developerを
起動する。

プロジェクトを作成する。

PCパラメータのマルチCPU設定ま
たはI/O割付設定にて下記のサン
プルデータを流用する。 ・サンプルデータ
・I/O割付設定 <GX Works2使用時>
・PCシステム設定 ・保存先
・マルチCPU設定 C:\Program Files\MELSOFT\MTD2\SampleData\GX2
・プロジェクト名
SV13:Q170M_SV13_GX2
SV22:Q170M_SV22_GX2
プロジェクトのコピーにて下記の
SV43:Q170M_SV43_GX2
サンプルデータを流用する。
・流用ファイル
・デバイスコメント
グローバルデバイスコメント
<GX Developer使用時>
・保存先
完 了 C:\Program Files\MELSOFT\MTD2\SampleData\GX1
・プロジェクト名
SV13:Q170M_SV13_GX1
SV22:Q170M_SV22_GX1
SV43:Q170M_SV43_GX1
・流用ファイル
デバイスコメントの“COMMENT”

ポイント
作成したプロジェクトにサンプルデータを流用すると,既に設定されているデータ
が上書きされ,元のデータは消去されます。

付 - 23
付 録

(6) サンプルデータの操作手順
詳細は,MT Developer2のヘルプを参照してください。

(a) モーションCPU部(MT Developer2)


① マルチCPU設定
1) サンプルデータの流用
システム設定の基本設定のベース設定,またはマルチCPU設定の[マル
チCPUパラメータ流用]ボタン選択で,サンプルデータを流用します。

[マルチCPUパラメータ流用]
ボタンを選択

2) サンプルデータの確認
自動リフレッシュ設定一覧画面で,本項(7)の内容と比較し,サンプル
データが流用されていることを確認してください。

自動リフレッシュ
のデータ

付 - 24
付 録

(b) シーケンサCPU部(GX Works2/GX Developer)


① マルチCPU設定/I/O割付設定
1) サンプルデータの流用
PCパラメータのマルチCPU設定,またはI/O割付設定の[マルチCPUパラ
メータ流用]ボタン選択で,サンプルデータを流用します。

[マルチCPUパラメータ流用]
ボタンを選択

<画面:GX Works2>

付 - 25
付 録

2) サンプルデータの確認
自動リフレッシュ設定画面で,本項(7)の内容と比較し,サンプルデー
タが流用されていることを確認してください。

・マルチCPU設定

自動リフレッシュ
のデータ

<画面:GX Works2>

・I/O割付設定

各空きスロットの点数

基本ベースのスロット数

<画面:GX Works2>

付 - 26
付 録

② デバイスコメント
マルチCPU間高速通信エリア設定で割付けた,位置決め専用信号に対する
デバイスコメントデータです。シーケンサCPU部にてモーションCPU部の制
御を行う場合,コメントを見ながらデバイスを使用することができます。
1) デバイスコメントの流用
a) GX Works2使用時
流用元のプロジェクト(サンプルデータ)と流用先のプロジェクト
を開き下記操作を行います。
1. 流用元プロジェクト(サンプルデータ)の操作(コピー)
プロジェクトビュー内の“グローバルデバイスコメント”を選
択し,メニューバーの[プロジェクト]-[データ操作]-[データ
コピー]を選択します。
2. 流用先プロジェクトの操作(貼り付け)
プロジェクトビュー内の“グローバルデバイスコメント”を選
択し,メニューバーの[プロジェクト]-[データ操作]-[データ
貼り付け]を選択します。

流用元から流用先プロジェ
クトへ“グローバルデバイ
スコメント”をコピーする

b) GX Developer使用時
メニューバーの[プロジェクト]-[コピー]で表示されるコピー画
面にて,デバイスコメントの“COMMENT”を選択します。

“COMMENT”を選択

<画面:GX Works2>

付 - 27
付 録

(7) サンプルデータの内容
(a) モーションCPU部
① SV13(Q170M_SV13_MT2)
1) ベース設定
設定項目 内 容
1段目 なし
増設ベース
2段目 なし

2) マルチCPU設定
設定項目 内 容
動作モード 1/2号機のエラーで全号機停止
マルチCPU間同期立上げ設定 1/2号機のマルチCPU間の立ち上がりを同期する

3) マルチCPU間高速通信エリア設定
各CPU送信範囲
CPU ユーザ自由エリア 自動リフレッシュ
点数(k)
点数 先頭 最終 点数
1号機 7 7022 G10000 G17021 146
2号機 7 6482 G10000 G16481 686

4) 自動リフレッシュ設定
・1号機(受信)
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E0\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 28 M3072 M3519 ← G17022 G17049
2 118 D640 D757 ← G17050 G17167

・2号機(送信)
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E1\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 46 M2000 M2735 → G16482 G16527
2 320 D0 D319 → G16528 G16847
3 320 #8000 #8319 → G16848 G17167

付 - 28
付 録

② SV22(Q170M_SV22_MT2)
1) ベース設定
設定項目 内 容
1段目 なし
増設ベース
2段目 なし

2) マルチCPU設定
設定項目 内 容
動作モード 1/2号機のエラーで全号機停止
マルチCPU間同期立上げ設定 1/2号機のマルチCPU間の立ち上がりを同期する

3) マルチCPU間高速通信エリア設定
各CPU送信範囲
CPU ユーザ自由エリア 自動リフレッシュ
点数(k)
点数 先頭 最終 点数
1号機 7 6980 G10000 G16979 188
2号機 7 5840 G10000 G15839 1328

4) 自動リフレッシュ設定
・1号機(受信)
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E0\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 28 M3072 M3519 ← G16980 G17007
2 42 M4800 M5471 ← G17008 G17049
3 118 D640 D757 ← G17050 G17167

・2号機(送信)
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E1\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 46 M2000 M2735 → G15840 G15885
2 42 M4000 M4671 → G15886 G15927
3 320 D0 D319 → G15928 G16247
4 600 D800 D1399 → G16248 G16847
5 320 #8000 #8319 → G16848 G17167

付 - 29
付 録

③ SV43(Q170M_SV43_MT2)
1) ベース設定
設定項目 内 容
1段目 なし
増設ベース
2段目 なし

2) マルチCPU設定
設定項目 内 容
動作モード 1/2号機のエラーで全号機停止
マルチCPU間同期立上げ設定 1/2号機のマルチCPU間の立ち上がりを同期する

3) マルチCPU間高速通信エリア設定
各CPU送信範囲
CPU ユーザ自由エリア 自動リフレッシュ
点数(k)
点数 先頭 最終 点数
1号機 7 6960 G10000 G16959 208
2号機 7 6062 G10000 G16061 1106

4) 自動リフレッシュ設定
・1号機(受信)
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E0\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 4 M3072 M3135 ← G16960 G16963
2 20 M3200 M3519 ← G16964 G16983
3 10 M4400 M4559 ← G16984 G16993
4 32 D640 D671 ← G16994 G17025
5 54 D704 D757 ← G17026 G17079
6 48 D1536 D1583 ← G17080 G17127
7 40 D1650 D1689 ← G17128 G17167

・2号機(送信)
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E1\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 20 M2000 M2319 → G16062 G16081
2 20 M2400 M2719 → G16082 G16101
3 10 M4000 M4159 → G16102 G16111
4 320 D0 D319 → G16112 G16431
5 320 D800 D1119 → G16432 G16751
6 96 D1440 D1535 → G16752 G16847
7 320 #8000 #8319 → G16848 G17167

付 - 30
付 録

(b) シーケンサCPU部
① SV13(GX Works2:Q170M_SV13_GX2,GX Developer:Q170M_SV13_GX1)
1) I/O割付設定
・I/O割付
設定項目 内 容
スロット CPU CPU 1 2 3 4 5 6 7
種別 1号機 2号機 空き 空き 空き 空き 空き 空き 空き
点数 0点 0点 0点 0点 0点 0点 0点
先頭XY 3E00 3E10 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000
スイッチ1 - - - - - - -
スイッチ2 - - - - - - -
スイッチ
スイッチ3 - - - - - - -
設定
スイッチ4 - - - - - - -
スイッチ5 - - - - - - -
エラー時出力モード - - - - - - - - -
H/Wエラー時CPU動作モード - - - - - - - - -
詳細設定
I/O応答時間 - - - - - - - - -
管理CPU - - 1号機 1号機 1号機 1号機 1号機 1号機 1号機

・基本設定
設定項目 内 容
スロット数(基本) 8
ベースモード 詳細

2) マルチCPU設定
設定項目 内 容
1 CPU台数 2台
2 自号機 指定なし
3 動作モード 1/2号機のエラーで全号機停止
4 マルチCPU間同期立上げ 1/2号機を同期立上げする
オンラインユニット
5 他CPUでのオンラインユニット交換を許可しない
交換設定
6 グループ外の入力設定 状態を取り込まない
7 グループ外の出力設定 状態を取り込まない
マルチCPU間高速通信機能を使用する
各CPU送信範囲
CPU ユーザ自由エリア 自動リフレッシュ
マルチCPU間高速通信
8 点数(k) I/O No. 点数 先頭 最終 点数
エリア設定
1号機 7 U3E0 7022 G10000 G17021 146
2号機 7 U3E1 6482 G10000 G16481 686

付 - 31
付 録

3) 自動リフレッシュ設定
・1号機
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E0\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 28 M3072 M3519 - G17022 G17049
2 118 D640 D757 - G17050 G17167

・2号機
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E1\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 46 M2000 M2735 - G16482 G16527
2 320 D0 D319 - G16528 G16847
3 320 D8000 D8319 - G16848 G17167

4) PCシステム設定
サンプルデータ流用時,上書きされるデータは“空きスロット点数”
のみです。その他のデータは上書きされず,流用前の内容が保持され
ます。
設定項目 内 容
低速 100ms
1 タイマ時限設定
高速 10.00ms
RUN 設定無し
2 RUN-PAUSE接点
PAUSE 設定無し
3 ラッチデータバックアップ操作有効接点 設定無し
4 リモートリセット 許可しない
5 STOP→RUN時の出力モード STOP前の出力(Y)状態を出力
6 浮動小数点演算処理 -
7 インテリジェント機能ユニット設定 設定無し
8 ユニット同期設定 同期する
9 共通ポインタNo. 設定無し
10 空きスロット点数 16点
割り込みカウンタ先頭No. -
I28定周期間隔 100.0ms
システム割り込み
11 I29定周期間隔 40.0ms
設定
I30定周期間隔 20.0ms
I31定周期間隔 10.0ms
12 割込プログラム/定周期プログラム設定 高速実行しない
13 AシリーズCPU互換設定 設定無し
14 サービス処理設定 スキャンタイムの割合 10%
15 CPUユニット交換設定 設定無し

付 - 32
付 録

② SV22(GX Works2:Q170M_SV22_GX2,GX Developer:Q170M_SV22_GX1)


1) I/O割付設定
・I/O割付
設定項目 内 容
スロット CPU CPU 1 2 3 4 5 6 7
種別 1号機 2号機 空き 空き 空き 空き 空き 空き 空き
点数 0点 0点 0点 0点 0点 0点 0点
先頭XY 3E00 3E10 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000
スイッチ1 - - - - - - -
スイッチ2 - - - - - - -
スイッチ
スイッチ3 - - - - - - -
設定
スイッチ4 - - - - - - -
スイッチ5 - - - - - - -
エラー時出力モード - - - - - - - - -
H/Wエラー時CPU動作モード - - - - - - - - -
詳細設定
I/O応答時間 - - - - - - - - -
管理CPU - - 1号機 1号機 1号機 1号機 1号機 1号機 1号機

・基本設定
設定項目 内 容
スロット数(基本) 8
ベースモード 詳細

2) マルチCPU設定
設定項目 内 容
1 CPU台数 2台
2 自号機 指定なし
3 動作モード 1/2号機のエラーで全号機停止
4 マルチCPU間同期立上げ 1/2号機を同期立上げする
オンラインユニット
5 他CPUでのオンラインユニット交換を許可しない
交換設定
6 グループ外の入力設定 状態を取り込まない
7 グループ外の出力設定 状態を取り込まない
マルチCPU間高速通信機能を使用する
各CPU送信範囲
CPU ユーザ自由エリア 自動リフレッシュ
マルチCPU間高速通信
8 点数(k) I/O No. 点数 先頭 最終 点数
エリア設定
1号機 7 U3E0 6980 G10000 G16979 188
2号機 7 U3E1 5840 G10000 G15839 1328

付 - 33
付 録

3) 自動リフレッシュ設定
・1号機
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E0\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 28 M3072 M3519 - G16980 G17007
2 42 M4800 M5471 - G17008 G17049
3 118 D640 D757 - G17050 G17167

・2号機
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E1\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 46 M2000 M2735 - G15840 G15885
2 42 M4000 M4671 - G15886 G15927
3 320 D0 D319 - G15928 G16247
4 600 D800 D1399 - G16248 G16847
5 320 D8000 D8319 - G16848 G17167

4) PCシステム設定
サンプルデータ流用時,上書きされるデータは“空きスロット点数”
のみです。その他のデータは上書きされず,流用前の内容が保持され
ます。
設定項目 内 容
低速 100ms
1 タイマ時限設定
高速 10.00ms
RUN 設定無し
2 RUN-PAUSE接点
PAUSE 設定無し
3 ラッチデータバックアップ操作有効接点 設定無し
4 リモートリセット 許可しない
5 STOP→RUN時の出力モード STOP前の出力(Y)状態を出力
6 浮動小数点演算処理 -
7 インテリジェント機能ユニット設定 設定無し
8 ユニット同期設定 同期する
9 共通ポインタNo. 設定無し
10 空きスロット点数 16点
割り込みカウンタ先頭No. -
I28定周期間隔 100.0ms
システム割り込み
11 I29定周期間隔 40.0ms
設定
I30定周期間隔 20.0ms
I31定周期間隔 10.0ms
12 割込プログラム/定周期プログラム設定 高速実行しない
13 AシリーズCPU互換設定 設定無し
14 サービス処理設定 スキャンタイムの割合 10%
15 CPUユニット交換設定 設定無し

付 - 34
付 録

③ SV43(GX Works2:Q170M_SV43_GX2,GX Developer:Q170M_SV43_GX1)


1) I/O割付設定
・I/O割付
設定項目 内 容
スロット CPU CPU 1 2 3 4 5 6 7
種別 1号機 2号機 空き 空き 空き 空き 空き 空き 空き
点数 0点 0点 0点 0点 0点 0点 0点
先頭XY 3E00 3E10 0000 0000 0000 0000 0000 0000 0000
スイッチ1 - - - - - - -
スイッチ2 - - - - - - -
スイッチ
スイッチ3 - - - - - - -
設定
スイッチ4 - - - - - - -
スイッチ5 - - - - - - -
エラー時出力モード - - - - - - - - -
H/Wエラー時CPU動作モード - - - - - - - - -
詳細設定
I/O応答時間 - - - - - - - - -
管理CPU - - 1号機 1号機 1号機 1号機 1号機 1号機 1号機

・基本設定
設定項目 内 容
スロット数(基本) 8
ベースモード 詳細

2) マルチCPU設定
設定項目 内 容
1 CPU台数 2台
2 自号機 1号機
3 動作モード 1/2号機のエラーで全号機停止
4 マルチCPU間同期立上げ 1/2号機を同期立上げする
オンラインユニット
5 他CPUでのオンラインユニット交換を許可しない
交換設定
6 グループ外の入力設定 状態を取り込まない
7 グループ外の出力設定 状態を取り込まない
マルチCPU間高速通信機能を使用する
各CPU送信範囲
CPU ユーザ自由エリア 自動リフレッシュ
マルチCPU間高速通信
8 点数(k) I/O No. 点数 先頭 最終 点数
エリア設定
1号機 7 U3E0 6960 G10000 G16959 208
2号機 7 U3E1 6062 G10000 G16061 1106

付 - 35
付 録

3) 自動リフレッシュ設定
・1号機
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E0\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 4 M3072 M3135 → G16960 G16963
2 20 M3200 M3519 → G16964 G16983
3 10 M4400 M4559 → G16984 G16993
4 32 D640 D671 → G16994 G17025
5 54 D704 D757 → G17026 G17079
6 48 D1536 D1583 → G17080 G17127
7 40 D1650 D1689 → G17128 G17167

・2号機
自動リフレッシュ 各CPU送信範囲(U3E1\)
設定No.
点数 先頭 最終 先頭 最終
1 20 M2000 M2319 ← G16062 G16081
2 20 M2400 M2719 ← G16082 G16101
3 10 M4000 M4159 ← G16102 G16111
4 320 D0 D319 ← G16112 G16431
5 320 D800 D1119 ← G16432 G16751
6 96 D1440 D1535 ← G16752 G16847
7 320 D8000 D8319 ← G16848 G17167

付 - 36
付 録

4) PCシステム設定
サンプルデータ流用時,上書きされるデータは“空きスロット点数”
のみです。その他のデータは上書きされず,流用前の内容が保持され
ます。
設定項目 内 容
低速 100ms
1 タイマ時限設定
高速 10.00ms
RUN 設定無し
2 RUN-PAUSE接点
PAUSE 設定無し
3 ラッチデータバックアップ操作有効接点 設定無し
4 リモートリセット 許可しない
5 STOP→RUN時の出力モード STOP前の出力(Y)状態を出力
6 浮動小数点演算処理 -
7 インテリジェント機能ユニット設定 設定無し
8 ユニット同期設定 同期する
9 共通ポインタNo. 設定無し
10 空きスロット点数 16点
割り込みカウンタ先頭No. -
I28定周期間隔 100.0ms
システム割り込み
11 I29定周期間隔 40.0ms
設定
I30定周期間隔 20.0ms
I31定周期間隔 10.0ms
12 割込プログラム/定周期プログラム設定 高速実行しない
13 AシリーズCPU互換設定 設定無し
14 サービス処理設定 スキャンタイムの割合 10%
15 CPUユニット交換設定 設定無し

付 - 37
付 録

(8) サンプルデータの自動リフレッシュ
シーケンサCPU部の内部リレー,データレジスタにデータを設定すると,マルチCPU
間高速通信エリア経由でモーションCPU部の位置決め専用信号へ転送されます。
シーケンサCPU部のシーケンスプログラムを制御するだけで,モーションCPU部の
位置決め専用信号を制御できます。
なお,特殊リレー,特殊レジスタ,ユーザデバイスは,必要に応じ自動リフレッ
シュのパラメータに追加してください。

サンプルデータを使用した自動リフレッシュのデータの流れを,以下に示します。

(例) SV13使用時
シーケンサCPU部(1号機) モーションCPU部(2号機)
内部リレー マルチCPU間高速通信エリア マルチCPU間高速通信エリア 内部リレー
M0 U3E0\G10000 U3E0\G10000 M0
1号機 1号機
M1999 送信データ 受信データ M1999
M2000 0.88ms M2000
各軸
周期 ステータス
M2735 自動 で転送 自動 メ M2735

M2736 理 リフレッシュ リフレッシュ ン M2736
D処 周
EN エリア エリア 期
M3071 M3071


M3072 M3072
各軸


EN


D処

U3E1\G10000 U3E1\G10000 指令信号


M3519 M3519


2号機 2号機
M3520 受信データ 送信データ M3520

メイ
処理

0.88ms M8191
ン周

周期
END

データレジスタ データレジスタ

自動 で転送 自動
D0 リフレッシュ リフレッシュ D0 各軸モニタ
END処理 メイン周期
エリア エリア デバイス
D319 D319
D320 D320
D639 D639
D640 D640 制御変更
D757 D757 レジスタ

D758 D758
D処
EN

メイ

D7999
ン周

D8191
D8000

モーションデバイス
D8319 #0
D8320

#7999
#8000 モニタ
#8319 デバイス
#8320

#12287

付 - 38
付 録

付3 処理時間

各命令の演算処理時間を示します。
演算処理時間は,ソース,ディスティネーションの内容によって多少異なりますの
で,表中の値は処理時間の目安として参照してください。

付3.1 演算制御・トランジション命令処理時間

(1) 演算命令(SV13/SV22)

演算命令処理時間
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
#0=#1
1.5
D800=D801
U3E1\G10000=U3E1\G10001 2.0
#0L=#2L
1.5
= 代入 D800L=D802L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L 2.0
#0F=#4F
2.0
D800F=D804F
U3E1\G10000F=U3E1\G10004F 3.0
#0=#1+#2
2.0
D800=D801+D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001+U3E1\G10002 3.0
#0L=#2L+#4L
2.5
+ 加算 D800L=D802L+D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L+U3E1\G10004L 3.5
#0F=#4F+#8F
3.0
D800F=D804F+D808F
U3E1\G10000F=U3E1\G10004F+U3E1\G10008F 4.5
二項演算
#0=#1-#2
2.5
D800=D801-D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001-U3E1\G10002 3.5
#0L=#2L-#4L
2.5
- 減算 D800L=D802L-D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L-U3E1\G10004L 3.5
#0F=#4F-#8F
3.0
D800F=D804F-D808F
U3E1\G10000F=U3E1\G10004F-U3E1\G10008F 5.0
#0=#1*#2
2.5
D800=D801*D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001*U3E1\G10002 4.0
#0L=#2L*#4L
2.5
* 乗算 D800L=D802L*D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L*U3E1\G10004L 4.0
#0F=#4F*#8F
3.5
D800F=D804F*D808F
U3E1\G10000F=U3E1\G10004F*U3E1\G10008F 5.0

付 - 39
付 録

演算命令処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
#0=#1/#2
2.5
D800=D801/D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001/U3E1\G10002 3.5
#0L=#2L/#4L
2.5
/ 除算 D800L=D802L/D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L/U3E1\G10004L 3.5
#0F=#4F/#8F
3.5
二項演算 D800F=D804F/D808F
U3E1\G10000F=U3E1\G10004F/U3E1\G10008F 4.5
#0=#1%#2
2.5
D800=D801%D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001%U3E1\G10002 3.0
% 剰余
#0L=#2L%#4L
2.5
D800L=D802L%D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L%U3E1\G10004L 3.5
#0=~#1
1.5
D800=~D801
U3E1\G10000=~U3E1\G10001 2.0
~ ビット反転(補数)
#0L=~#2L
1.5
D800L=~D802L
U3E1\G10000L=~U3E1\G10002L 2.5
#0=#1&#2
2.5
D800=D801&D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001&U3E1\G10002 3.5
& ビット論理積
#0L=#2L&#4L
2.0
D800L=D802L&D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L&U3E1\G10004L 3.5
#0=#1|#2
2.0
D800=D801|D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001|U3E1\G10002 3.0
ビット演算 | ビット論理和
#0L=#2L|#4L
2.0
D800L=D802L|D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L|U3E1\G10004L 3.0
#0=#1^#2
2.0
D800=D801^D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001^U3E1\G10002 3.0
^ ビット排他的論理和
#0L=#2L^#4L
2.0
D800L=D802L^D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L^U3E1\G10004L 3.0
#0=#1>>#2
2.5
D800=D801>>D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001>>U3E1\G10002 3.5
>> ビット右シフト
#0L=#2L>>#4L
2.5
D800L=D802L>>D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L>>U3E1\G10004L 3.0

付 - 40
付 録

演算命令処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
#0=#1<<#2
2.0
D800=D801<<D802
U3E1\G10000=U3E1\G10001<<U3E1\G10002 3.5
ビット演算 << ビット左シフト
#0L=#2L<<#4L
2.0
D800L=D802L<<D804L
U3E1\G10000L=U3E1\G10002L<<U3E1\G10004L 3.0
#0=-#1
1.5
D800=-D812
U3E1\G10000=-U3E1\G10001 2.5
#0L=-#2L
2.0
符号 - 符号反転(2の補数) D800L=-D802L
U3E1\G10000L=-U3E1\G10002L 2.5
#0F=-#4F
2.0
D800F=-D804F
U3E1\G10000F=-U3E1\G10004F 3.0
#0F=SIN(#4F)
4.5
SIN 正弦 D800F=SIN(D804F)
U3E1\G10000F=SIN(U3E1\G10004F) 5.5
#0F=COS(#4F)
4.5
COS 余弦 D800F=COS(D804F)
U3E1\G10000F=COS(U3E1\G10004F) 5.5
#0F=TAN(#4F)
6.0
TAN 正接 D800F=TAN(D804F)
U3E1\G10000F=TAN(U3E1\G10004F) 7.0
#0F=ASIN(#4F)
12.5
ASIN 逆正弦 D800F=ASIN(D804F)
U3E1\G10000F=ASIN(U3E1\G10004F) 14.5
#0F=ACOS(#4F)
10.5
ACOS 逆余弦 D800F=ACOS(D804F)
U3E1\G10000F=ACOS(U3E1\G10004F) 11.5
#0F=ATAN(#4F)
4.5
標準関数 ATAN 逆正接 D800F=ATAN(D804F)
U3E1\G10000F=ATAN(U3E1\G10004F) 6.0
#0F=SQRT(#4F)
2.5
SQRT 平方根 D800F=SQRT(D804F)
U3E1\G10000F=SQRT(U3E1\G10004F) 3.5
#0F=LN(#4F)
5.5
LN 自然対数 D800F=LN(D804F)
U3E1\G10000F=LN(U3E1\G10004F) 5.5
#0F=EXP(#4F)
4.0
EXP 指数演算 D800F=EXP(D804F)
U3E1\G10000F=EXP(U3E1\G10004F) 4.5
#0F=ABS(#4F)
2.0
ABS 絶対値 D800F=ABS(D804F)
U3E1\G10000F=ABS(U3E1\G10004F) 3.0
#0F=RND(#4F)
2.5
RND 四捨五入 D800F=RND(D804F)
U3E1\G10000F=RND(U3E1\G10004F) 3.5

付 - 41
付 録

演算命令処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
#0F=FIX(#4F)
2.5
FIX 切り捨て D800F=FIX(D804F)
U3E1\G10000F=FIX(U3E1\G10004F) 3.5
#0F=FUP(#4F)
2.5
FUP 切り上げ D800F=FUP(D804F)
U3E1\G10000F=FUP(U3E1\G10004F) 3.5
#0=BIN(#1)
2.0
D800=BIN(D801)
U3E1\G10000=BIN(U3E1\G10001) 2.5
標準関数 BIN BCD→BIN変換
#0L=BIN(#2L)
2.5
D800L=BIN(D802L)
U3E1\G10000L=BIN(U3E1\G10002L) 3.0
#0=BCD(#1)
2.0
D800=BCD(D801)
U3E1\G10000=BCD(U3E1\G10001) 3.0
BCD BIN→BCD変換
#0L=BCD(#2L)
2.5
D800L=BCD(D802L)
U3E1\G10000L=BCD(U3E1\G10002L) 3.5
#0=SHORT(#2L)
2.0
D800=SHORT(D802L)
16ビット整数型 U3E1\G10000=SHORT(U3E1\G10002L) 2.5
SHORT
(符号付き)に変換 #0=SHORT(#4F)
2.5
D800=SHORT(D804F)
U3E1\G10000=SHORT(U3E1\G10004F) 3.5
#0=USHORT(#2L)
2.0
D800=USHORT(D802L)
16ビット整数型 U3E1\G10000=USHORT(U3E1\G10002L) 2.5
USHORT
(符号なし)に変換 #0=USHORT(#4F)
2.5
D800=USHORT(D804F)
U3E1\G10000=USHORT(U3E1\G10004F) 3.5
#0L=LONG(#2)
2.0
D800L=LONG(D802)
32ビット整数型 U3E1\G10000L=LONG(U3E1\G10002) 2.5
型変換 LONG
(符号付き)に変換 #0L=LONG(#4F)
3.0
D800L=LONG(D804F)
U3E1\G10000L=LONG(U3E1\G10004F) 3.5
#0L=ULONG(#2)
2.0
D800L=ULONG(D802)
32ビット整数型 U3E1\G10000L=ULONG(U3E1\G10002) 2.5
ULONG
(符号なし)に変換 #0L=ULONG(#4F)
3.0
D800L=ULONG(D804F)
U3E1\G10000L=ULONG(U3E1\G10004F) 4.0
#0F=FLOAT(#4)
2.0
D800F=FLOAT(D804)
64ビット浮動小数点型 U3E1\G10000F=FLOAT(U3E1\G10004) 2.5
FLOAT
(符号付き)に変換 #0F=FLOAT(#4L)
2.0
D800F=FLOAT(D804L)
U3E1\G10000F=FLOAT(U3E1\G10004L) 3.0

付 - 42
付 録

演算命令処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
#0F=UFLOAT(#4)
2.0
D800F=UFLOAT(D804)
64ビット浮動小数点型 U3E1\G10000F=UFLOAT(U3E1\G10004) 2.5
UFLOAT
(符号なし)に変換 #0F=UFLOAT(#4L)
2.0
D800F=UFLOAT(D804L)
U3E1\G10000F=UFLOAT(U3E1\G10004L) 2.5
型変換
#0F = DFLT(#4L)
浮動小数点値の32ビット 3.5
DFLT D2000F = DFLT(D2004L)
→64ビット変換
U3E1\G10000F = DFLT(U3E1\G10004L) 3.5
#0L = SFLT(#2F)
浮動小数点値の64ビット 3.5
SFLT D2000L = SFLT(D2002F)
→32ビット変換
U3E1\G10000L = SFLT(U3E1\G10002F) 3.5
SET M1000 = M0 2.5
SET M1000 = X100 3.5
ON(A接点)
なし 7.5
(条件成立時) SET M1000 = PX0
4.5*1
ビットデバイス SET M1000 = U3E1\G10000.0 3.5
状態 SET M1000 = !M0
3.0
SET M1000 = !X100
OFF(B接点)
! 7.0
(条件成立時) SET M1000 = !PX0
4.0*1
SET M1000 = !U3E1\G10000.0 3.5
SET M1000 2.0
SET Y100 2.5
SET デバイスのセット 3.5
SET PY0
4.0*1
SET U3E1\G11000.0 2.5
RST M1000 2.0
RST Y100 2.5
RST デバイスのリセット 3.5
RST PY0
4.0*1
ビットデバイス
制御 RST U3E1\G11000.0 3.0
DOUT M0,#0 3.0
DOUT M0,#0L
2.5
DOUT Y100,#0
DOUT Y100,#0L 4.0
DOUT デバイスの出力
4.0
DOUT PY0,#0
4.5*1
5.5
DOUT PY0,#0L
5.5*1

*1:モーションコントローラ内蔵I/F(DI/DO)で入出力デバイス(PX/PY)使用時

付 - 43
付 録

演算命令処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
DIN #0,M0
3.0
DIN #0L,M0
DIN #0,X0 2.5
DIN #0L,X0 3.0
DIN デバイスの入力
8.0
DIN #0,PX0
4.0*1
ビットデバイス
10.5
制御 DIN #0L,PX0
4.0*1
OUT M100 = M0 2.5
OUT Y0 = M0 3.0
OUT ビットデバイスの出力 4.0
OUT PY0 = M0
4.0*1
OUT U3E1\G10000.0 = M0 3.5
SET M1000 = M0*M1 3.0
SET M1000 = X100*X101 4.0
* 論理積 10.0
SET M1000 = PX0*PX1
4.5*1
SET M1000 = U3E1\G10000.0*U3E1\G10000.1 3.5
論理演算
SET M1000 = M0+M1 3.0
SET M1000 = X100+X101 3.5
+ 論理和 11.0
SET M1000 = PX0+PX1
5.5*1
SET M1000 = U3E1\G10000.0+U3E1\G10000.1 3.5
SET M1000 = #0==#1
3.5
SET M1000 = D800==D801
SET M1000 = U3E1\G10000==U3E1\G10001 4.5
SET M1000 = #0L==#2L
4.0
== 一致(条件成立時) SET M1000 = D800L==D802L
SET M1000 = U3E1\G10000L==U3E1\G10002L 4.5
SET M1000 = #0F==#4F
4.5
SET M1000 = D800F==D804F
SET M1000 = U3E1\G10000F==U3E1\G10004F 6.0
比較演算 SET M1000 = #0!=#1
4.0
SET M1000 = D800!=D801
SET M1000 = U3E1\G10000!=U3E1\G10001 4.5
SET M1000 = #0L!=#2L
4.0
!= 不一致(条件成立時) SET M1000 = D800L!=D802L
SET M1000 = U3E1\G10000L!=U3E1\G10002L 4.5
SET M1000 = #0F!=#4F
4.5
SET M1000 = D800F!=D804F
SET M1000 = U3E1\G10000F!=U3E1\G10004F 6.0

*1:モーションコントローラ内蔵I/F(DI/DO)で入出力デバイス(PX/PY)使用時

付 - 44
付 録

演算命令処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
SET M1000 = #0<#1
4.0
SET M1000 = D800<D801
SET M1000 = U3E1\G10000<U3E1\G10001 4.5
SET M1000 = #0L<#2L
4.0
< 未満(条件成立時) SET M1000 = D800L<D802L
SET M1000 = U3E1\G10000L<U3E1\G10002L 4.5
SET M1000 = #0F<#4F
4.5
SET M1000 = D800F<D804F
SET M1000 = U3E1\G10000F<U3E1\G10004F 6.0
SET M1000 = #0<=#1
3.5
SET M1000 = D800<=D801
SET M1000 = U3E1\G10000<=U3E1\G10001 4.5
SET M1000 = #0L<=#2L
4.0
<= 以下(条件成立時) SET M1000 = D800L<=D802L
SET M1000 = U3E1\G10000L<=U3E1\G10002L 4.5
SET M1000 = #0F<=#4F
4.5
SET M1000 = D800F<=D804F
SET M1000 = U3E1\G10000F<=U3E1\G10004F 6.0
比較演算
SET M1000 = #0>#1
4.0
SET M1000 = D800>D801
SET M1000 = U3E1\G10000>U3E1\G10001 4.5
SET M1000 = #0L>#2L
4.0
> 超(条件成立時) SET M1000 = D800L>D802L
SET M1000 = U3E1\G10000L>U3E1\G10002L 4.5
SET M1000 = #0F>#4F
4.5
SET M1000 = D800F>D804F
SET M1000 = U3E1\G10000F>U3E1\G10004F 6.0
SET M1000 = #0>=#1
4.0
SET M1000 = D800>=D801
SET M1000 = U3E1\G10000>=U3E1\G10001 4.5
SET M1000 = #0L>=#2L
4.0
>= 以上(条件成立時) SET M1000 = D800L>=D802L
SET M1000 = U3E1\G10000L>=U3E1\G10002L 5.0
SET M1000 = #0F>=#4F
4.5
SET M1000 = D800F>=D804F
SET M1000 = U3E1\G10000F>=U3E1\G10004F 6.0
CHGV(K1,#0)
3.5
CHGV(K1,D800)
CHGV(K1,U3E1\G10000) 4.5
CHGV 速度変更要求
CHGV(K1,#0L)
3.5
CHGV(K1,D800L)
モーション CHGV(K1,U3E1\G10000L) 3.5
専用関数 CHGT(K1,#0)
2.0
CHGT(K1,D800)
CHGT(K1,U3E1\G10000) 2.5
CHGT トルク制限値変更要求
CHGT(K1,#0L)
2.5
CHGT(K1,D800L)
CHGT(K1,U3E1\G10000L) 3.0

付 - 45
付 録

演算命令処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
EI イベントタスク許可 EI 0.5
DI イベントタスク禁止 DI 0.5
NOP 無処理 NOP 0.5
BMOV #0,#100,K10
5.5
BMOV D800,D100,K10
BMOV U3E1\G10000,U3E1\G10100,K10 7.5
BMOV #0,#100,K100
19.0
BMOV ブロック転送 BMOV D800,D100,K100
BMOV U3E1\G10000,U3E1\G10100,K100 28.0
BMOV N1,#0,K512
123.5
BMOV N1,D800,K512
BMOV N1,U3E1\G10000,K512 250.5
FMOV #0,#100,K10
3.5
FMOV D800,D100,K10
FMOV U3E1\G10000,U3E1\G10100,K10 4.0
FMOV 同一データブロック転送
FMOV #0,#100,K100
7.5
FMOV D800,D100,K100
FMOV U3E1\G10000,U3E1\G10100,K100 5.0
MULTW H800,#0,K1,M0
4.0
MULTW H800,D800,K1,M0
MULTW H800,U3E1\G10000,K1,M0 5.0
その他
MULTW H800,#0,K10,M0 5.5
MULTW H800,D800,K10,M0 5.5
自 号 機 共 有 メ モ リ へ の MULTW H800,U3E1\G10000,K10,M0 9.5
MULTW
データ書込み MULTW H800,#0,K100,M0
23.5
MULTW H800,D800,K100,M0
MULTW H800,U3E1\G10000,K100,M0 61.0
MULTW H800,#0,K256,M0
58.0
MULTW H800,D800,K256,M0
MULTW H800,U3E1\G10000,K256,M0 151.5
MULTR #0,H3E0,H800,K1
20.5
MULTR D800,H3E0,H800,K1
MULTR U3E1\G10000,H3E0,H800,K1 22.0
MULTR #0,H3E0,H800,K10
30.5
MULTR D800,H3E0,H800,K10
共有メモリからのデータ MULTR U3E1\G10000,H3E0,H800,K10 31.5
MULTR
読出し MULTR #0,H3E0,H800,K100
140.5
MULTR D800,H3E0,H800,K100
MULTR U3E1\G10000,H3E0,H800,K100 152.0
MULTR #0,H3E0,H800,K256
412.0
MULTR D800,H3E0,H800,K256
MULTR U3E1\G10000,H3E0,H800,K256 435.0

付 - 46
付 録

演算命令処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
TO H0,H0,#0,K1
18.5
TO H0,H0,D800,K1
TO H0,H0,U3E1\G10000,K1 20.5
TO H0,H0,#0,K10
28.0
TO H0,H0,D800,K10
インテリジェント機能ユ
TO H0,H0,U3E1\G10000,K10 30.5
TO ニットへのワードデータ
TO H0,H0,#0,K100
書込み 145.5
TO H0,H0,D800,K100
TO H0,H0,U3E1\G10000,K100 183.0
TO H0,H0,#0,K256
432.0
TO H0,H0,D800,K256
TO H0,H0,U3E1\G10000,K256 545.0
FROM #0,H0,H0,K1
20.0
FROM D800,H0,H0,K1
その他
FROM U3E1\G10000,H0,H0,K1 19.5
FROM #0,H0,#0,K10
30.0
FROM D800,H0,H0,K10
インテリジェント機能ユ
FROM U3E1\G10000,H0,H0,K10 33.5
FROM ニットからのワードデー
FROM #0,H0,#0,K100
タ読出し 188.0
FROM D800,H0,H0,K100
FROM U3E1\G10000,H0,H0,K100 200.5
FROM #0,H0,H0,K256
559.0
FROM D800,H0,H0,K256
FROM U3E1\G10000,H0,H0,K256 577.5
TIME K1 2.5
TIME #0
TIME 時間待ち 2.5
TIME D800
TIME U3E1\G10000 3.5
MVOPEN K1,K1000 5.5
MVOPEN #0,#1
MVOPEN 回線オープン 7.0
MVOPEN D2000,D2001
MVOPEN U3E1\G10000,U3E1\G10001 7.5
MVLOAD K1,K1000 5.0
ビジョンプログラム MVLOAD #0,#1
MVLOAD 5.5
ロード MVLOAD D2000,D2001
ビジョン
MVLOAD U3E1\G10000,U3E1\G10001 7.0
システム
MVTRG K1,K1000 4.5
専用関数
MVTRG #0,#1
MVTRG トリガ発行 5.0
MVTRG D2000,D2001
MVTRG U3E1\G10000,U3E1\G10001 6.5
MVPST K1,K1000 5.0
MVPST #0,#1
MVPST ビジョンプログラム起動 6.5
MVPST D2000,D2001
MVPST U3E1\G10000,U3E1\G10001 6.5

付 - 47
付 録

演算命令処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
MVIN K1,"A1",#0L,K1000 7.5
*1
MVIN D2000,D2001,#0L,K1000 11.5
MVIN データインプット *2
MVIN D2000,D2001,#0L,K1000 17.5
MVIN U3E1\G10000,U3E1\G10001,U3E1\G10010L,
39.5
K1000 *2
MVFIN K1 3.0
状態格納デバイス MVFIN #0
MVFIN 4.0
リセット MVFIN D2000
ビジョン
MVFIN U3E1\G10000 4.0
システム
MVCLOSE K1 176.0
専用関数
MVCLOSE #0
MVCLOSE 回線クローズ 183.0
MVCLOSE D2000
MVCLOSE U3E1\G10000 184.5
MVCOM K1,"GO",#0,K0,K1000 9.5
*3
MVCOM D2000,D2001,#0,D2100,K1000 13.5
任意ネイティブモード *4
MVCOM MVCOM D2000,D2001,#0,D2100,K1000 64.5
コマンド送信
MVCOM U3E1\G10000,U3E1\G10002,U3E1\G11000,
191.5
U3E1\G10001,K1000 *4

*1:MVIN (S1),(S2),(D),(S3)の(S2)には2バイトの文字列を設定
*2:MVIN (S1),(S2),(D),(S3)の(S2)には32バイトの文字列を設定
*3:MVCOM (S1),(S2),(D),(S3),(S4)の(S2)には2バイトの文字列を設定
*4:MVCOM (S1),(S2),(D),(S3),(S4)の(S2)には191バイトの文字列を設定

付 - 48
付 録

(2) 移行条件式(SV13/SV22)

移行条件式の処理時間
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
M0
1.0
X100
ON(A接点)
なし 4.5
(条件成立時) PX0
2.0*1
ビットデバイス U3E1\G10000.0 1.5
状態 !M0
1.5
!X100
OFF(B接点)
! 4.5
(条件成立時) !PX0
2.5*1
!U3E1\G10000.0 1.5
M0*M1
2.0
X100*X101
* 論理積 8.0
PX0*PX1
3.5*1
U3E1\G10000.0*U3E1\G10000.1 2.5
論理演算
M0+M1 1.5
X100+X101 2.0
+ 論理和 8.5
PX0+PX1
3.5*1
U3E1\G10000.0+U3E1\G10000.1 2.5
#0==#1
1.5
D800==D801
U3E1\G10000==U3E1\G10001 2.5
#0L==#2L
2.0
== 一致(条件成立時) D800L==D802L
U3E1\G10000L==U3E1\G10002L 2.5
#0F==#4F
2.5
D800F==D804F
U3E1\G10000F==U3E1\G10004F 4.0
比較演算
#0!=#1
1.5
D800!=D801
U3E1\G10000!=U3E1\G10001 2.5
#0L!=#2L
1.5
!= 不一致(条件成立時) D800L!=D802L
U3E1\G10000L!=U3E1\G10002L 2.5
#0F!=#4F
2.0
D800F!=D804F
U3E1\G10000F!=U3E1\G10004F 3.5

*1:モーションコントローラ内蔵I/F(DI/DO)で入出力デバイス(PX/PY)使用時

付 - 49
付 録

移行条件式の処理時間(つづき)
処理時間[μs]
分 類 記 号 命 令 演 算 式
Q170MCPU
#0<#1
1.5
D800<D801
U3E1\G10000<U3E1\G10001 2.5
#0L<#2L
2.0
< 未満(条件成立時) D800L<D802L
U3E1\G10000L<U3E1\G10002L 2.5
#0F<#4F
2.0
D800F<D804F
U3E1\G10000F<U3E1\G10004F 3.5
#0<=#1
1.5
D800<=D801
U3E1\G10000<=U3E1\G10001 2.5
#0L<=#2L
1.5
<= 以下(条件成立時) D800L<=D802L
U3E1\G10000L<=U3E1\G10002L 2.5
#0F<=#4F
2.5
D800F<=D804F
U3E1\G10000F<=U3E1\G10004F 3.5
比較演算
#0>#1
1.5
D800>D801
U3E1\G10000>U3E1\G10001 2.5
#0L>#2L
1.5
> 超(条件成立時) D800L>D802L
U3E1\G10000L>U3E1\G10002L 2.5
#0F>#4F
2.0
D800F>D804F
U3E1\G10000F>U3E1\G10004F 3.5
#0>=#1
2.0
D800>=D801
U3E1\G10000>=U3E1\G10001 2.5
#0L>=#2L
1.5
>= 以上(条件成立時) D800L>=D802L
U3E1\G10000L>=U3E1\G10002L 2.5
#0F>=#4F
2.0
D800F>=D804F
U3E1\G10000F>=U3E1\G10004F 4.0

付 - 50
付 録

(3) F/Gの組合せによる処理時間(F/Gの中に記述のプログラムはNOP)(SV13/SV22)

F単独 G単独 F+G GSUB CLR JMP・結合

CLR SUB
SUB

F (注) (注)
SUB P
F G SUB P
G F
F P
G
END P

処理時間[μs]
14.0 13.5 15.5 22.0 14.5 4.5
Q170MCPU

(注):起動・クリアするプログラムにより大きく異なります。

並列分岐(2個) 並列分岐(5個)

F F F F F F F

G G G G G G G

分岐時 結合時 分岐時 結合時


処理時間[μs]
23.0 18.5 49.0 32.5
Q170MCPU

選択分岐(2個) 選択分岐(5個)

G G G G G G G

F F F F F F F

処理時間[μs]
48.0 55.0
Q170MCPU

ポイント
処理時間が長くなると,モーションCPU WDTエラーや,サーボ異常が発生する恐れ
がありますので,特にイベントタスク/NMIタスクで動作するモーションSFCプログ
ラムは,処理時間があまり長くならない(演算周期オーバーにならない)よう注意
してください。

付 - 51
付 録

付3.2 モーション専用シーケンス命令処理時間

モーション専用シーケンス命令処理時間(SV13/SV22)
処理時間[μs]
分 類 記号 命令(条件) Q170MCPU(シーケンサCPU部)
最小 最大
D.SFCS 指定されたモーションSFCプログラムの起動要求 62.0 95.0
D.SVST 指定されたサーボプログラムの起動要求 82.0 122.0
マルチCPU間高速バス対応
D.CHGA 指定軸の現在値変更要求 82.0 122.0
モーション専用命令
D.CHGV 指定軸の速度変更要求 82.0 122.0
D.CHGT 指定軸のトルク制限値変更要求 82.0 122.0
自 号 機CPUのデバイスデータの他号機 書込みデータ数= 1 76.0 126.0
D.DDWR
モーションCPUのデバイスへの書込み 書込みデータ数=16 91.0 142.0
マルチCPU間高速バス対応
モーションCPUのデバイスデータの自号 読出しデータ数= 1 82.0 133.0
他号機アクセス命令 D.DDRD
機CPUのデバイスへの読出し 読出しデータ数=16 82.0 133.0
D.GINT 他号機モーションCPUのイベントタスク実行要求 50.0 80.0

モーション専用シーケンス命令処理時間(SV43)
処理時間[μs]
分 類 記号 命令(条件) Q170MCPU(シーケンサCPU部)
最小 最大
D.SFCS 指定されたモーションプログラム(制御プログラム)の起動要求 62.0 95.0
指定されたモーションプログラム(軸指定プログラム)の起動要
D.SVST 82.0 122.0
マルチCPU間高速バス対応 求
モーション専用命令 D.CHGA 指定軸の原点復帰要求 82.0 122.0
D.CHGV 指定軸の速度変更要求 82.0 122.0
D.CHGT 指定軸のトルク制限値変更要求 82.0 122.0
自 号 機CPUのデバイスデータの他号機 書込みデータ数= 1 76.0 126.0
D.DDWR
マルチCPU間高速バス対応 モーションCPUのデバイスへの書込み 書込みデータ数=16 91.0 142.0
他号機アクセス命令 他号機モーションCPUのデバイスデータ 読出しデータ数= 1 82.0 133.0
D.DDRD
の自号機CPUのデバイスへの読出し 読出しデータ数=16 82.0 133.0

付 - 52
付 録

付4 ケーブル

このケーブル接続図では,コネクタのメーカ名を省略しています。なお,コネクタ
のメーカ名については「付5.5 コネクタ」を参照してください。

付4.1 SSCNETⅢケーブル

SSCNETⅢケーブルは,一般的には当社の製品を使用してください。

(1) 形名の説明
表中のケーブル長さ欄の数字は,ケーブル形名の□部分に入る記号です。記号の
ある長さのケーブルを用意しています。
ケーブル長さ
ケーブル形名 屈曲寿命 用途・備考
0.15m 0.3m 0.5m 1m 3m 5m 10m 20m 30m 40m 50m
MR-J3BUS□M 015 03 05 1 3 標準 盤内標準コード使用
MR-J3BUS□M-A 5 10 20 標準 盤外標準ケーブル使用
MR-J3BUS□M-B*1 30 40 50 高屈曲 長距離ケーブル使用

*1:30m未満のケーブルについては,当社にお問い合わせください。

(2) 仕様
内 容
SSCNETⅢケーブル形名 MR-J3BUS□M MR-J3BUS□M-A MR-J3BUS□M-B
SSCNETⅢケーブル長さ[m] 0.15 0.3~3 5~20 30~50
補強被膜ケーブル部:50 補強被膜ケーブル部:50
最小曲げ半径[mm] 25
コード部:25 コード部:30
420 980
最大張力[N] 70 140
(補強被膜ケーブル部) (補強被膜ケーブル部)
使用温度範囲[℃]*1 -40~80 -20~70
屋内(直射日光が当たらないこと)
雰囲気
溶剤,油が付着しないこと

光ケーブル 4.4±0.4
2.2±0.07

2.2±0.2
(コード) 4.4±0.1
2.2±0.07

2.2±0.07
外観[mm]

(10.16)*2 4.4±0.1
6±0.2
7.6±0.5

*1:光ケーブル(コード)単体での値です。
*2:コネクタの付け根部分の寸法です。
2本のコードの間隔はコードの曲げ方により変わります。

付 - 53
付 録

ポイント
(1) SSCNETⅢケーブルのコード部(先端)の端面に汚れが付着していると,光の伝
達が阻害され誤動作の原因となります。汚れた場合,不織布ワイパーなどで汚
れを拭きとってください。アルコールなどの溶剤は使用しないでください。

(2) SSCNETⅢケーブルのコネクタに無理な力を加えないでください。

(3) SSCNETⅢケーブル(光ファイバ)焼却時に,腐食性の有害なフッ化水素ガスや
腐食性の有害な塩化水素ガスが発生する恐れがあります。
SSCNETⅢケーブル(光ファイバ)の廃棄には,フッ化水素ガスや塩化水素ガス
を処理することができる焼却施設を有する専門の産業廃棄物処理業者に依頼
してください。

(a) MR-J3BUS□M
① 形名の説明
形名:MR-J3BUS□M-*
記号 ケーブル品種
なし 盤内用標準コード
A 盤外用標準ケーブル
B 長距離ケーブル

記号 ケーブル長さ[m]
015 0.15
03 0.3
05 0.5
1 1
3 3
5 5
10 10
20 20
30 30
40 40
50 50

付 - 54
付 録

② 外形寸法図
・MR-J3BUS015M
[単位:mm]

保護チューブ (6.7)
(20.9) (15) (13.4) (37.65)

150 +50
- 0
+0
(2.3) 8
(1.7)

・MR-J3BUS03M~MR-J3BUS3M
ケーブル長さ(L)は本項(1)の表を参照してください。
[単位:mm]

保護チューブ
(注)

(100) (100)
L

注) コネクタ部分の寸法はMR-J3BUS015Mと同一です。

・MR-J3BUS5M-A~MR-J3BUS20M-A・MR-J3BUS30M-B~MR-J3BUS50M-B
ケーブル長さ(L)は本項(1)の表を参照してください。

変化寸法[mm]
SSCNETⅢケーブル
A B
MR-J3BUS5M-A~MR-J3BUS20M-A 100 30
MR-J3BUS30M-B~MR-J3BUS50M-B 150 50

[単位:mm]

保護チューブ
(注)

(A) (B) (B) (A)


L
注) コネクタ部分の寸法はMR-J3BUS015Mと同一です。

ポイント
SSCNETⅢケーブル取付け時に取りはずしたキャップとSSCNETⅢケーブルのコード
端面保護用チューブは,汚れないようにSSCNETⅢケーブルに付属しているジッパー
付きのビニール袋に入れて保管してください。

付 - 55
付 録

付4.2 緊急停止入力ケーブル

緊急停止入力ケーブルは,一般的には当社の製品を使用してください。
当社の製品に必要な長さがない場合には,お客様において製作してください。
緊急停止入力ケーブル長は,30[m]以下にしてください。

(1) Q170DEMICBL□M

(a) 形名の説明
形名:Q170DEMICBL□M

記号 ケーブル長さ[m]
05 0.5
1 1
3 3
5 5
10 10
15 15
20 20
25 25
30 30

(b) 接続図

Q170MCPU側 圧着端子

2
1

5556PBTL (端子)
5557-02R-210(コネクタ) 圧着端子サイズ:R1.25-3.5

EMI.COM 2 EMI.COM

EMI 1 EMI

:ツイストペアケーブル
*:ケーブルは,電線サイズAWG22を使用してください。

付 - 56
付 録

付4.3 DC24V電源ケーブル

(1) 接続図
(a) 形名の説明
形名:Q170MPWCBL□M-*
記号 ケーブル品種
なし EMI端子なし
E EMI端子あり

記号 ケーブル長さ[m]
2 2

(b) Q170MPWCBL2M(EMI端子なし)
Q170MCPU側 圧着端子
2A 2B

1A 1B

1827587-2 (端子)
1-1827864-2(コネクタ) 圧着端子サイズ:R1.25-3.5

24V(+) 1B 24V(+)
24G 2B 24G
24V(+) 1A
24G 2A
:ツイストペアケーブル
*:ケーブルは,電線サイズAWG22を使用してください。

(c) Q170MPWCBL2M-E(EMI端子あり)
Q170MCPU側 圧着端子
2A 2B

1A 1B

2
1
EMI端子

1827587-2 (端子)
1-1827864-2(コネクタ) 圧着端子サイズ:R1.25-3.5

24V(+) 1B 24V(+)
24G 2B 24G
24V(+) 1A
24G 2A
:ツイストペアケーブル
*:ケーブルは,電線サイズAWG22を使用してください。

EMI.COM 2
EMI 1

5556PBTL (端子)
5557-02R-210(コネクタ)

付 - 57
付 録

付4.4 内蔵I/Fコネクタケーブル

内蔵I/Fコネクタケーブルは,お客様において製作してください。

(1) 差動出力タイプ
(a) 接続図
ケーブル長は,30[m]以下にしてください。
Q170MCPU側 圧着端子

25 50

1 26

HDR-E50MSG1+(コネクタ)
HDR-E50LPH(コネクタケース)

HBL 25 HBL
HBH 24 HBH
HAL 23 HAL
HAH 22 HAH
HB 21 差動出力タイプ
手動パルサ/INC同期エンコーダ側
HA 20

SG 48 5VGND
5V 46 5V
SG 47
5V 45
SEL 49
SG 50
*1

DO1 6 DO1
COM2 7
汎用出力側
DO2 31 DO2
COM2 32 DOCOM

DI1 3 DI1
COM1 5
DI3 4 DI3

汎用入力/マーク検出入力側
DI2 28 DI2
COM1 30
DI4 29 DI4
DICOM
FG シェル

FG
:ツイストペアケーブル
*1:差動出力タイプを使用する場合に,SEL-SG間を接続してください。

付 - 58
付 録

(2) 電圧出力タイプ/オープンコレクタタイプ
(a) 接続図
ケーブル長は,10[m]以下にしてください。
Q170MCPU側 圧着端子

25 50

1 26

HDR-E50MSG1+(コネクタ)
HDR-E50LPH(コネクタケース)

HBL 25
HBH 24
HAL 23
HAH 22
HB 21 HB

HA 20 HA 電圧出力タイプ/
オープンコレクタタイプ
手動パルサ/INC同期エンコーダ側
SG 48 5VGND
5V 46 5V
SG 47
5V 45
SEL 49
SG 50
*1

DO1 6 DO1
COM2 7
汎用出力側
DO2 31 DO2
COM2 32 DOCOM

DI1 3 DI1
COM1 5
DI3 4 DI3

汎用入力/マーク検出入力側
DI2 28 DI2
COM1 30
DI4 29 DI4
DICOM
FG シェル

FG
:ツイストペアケーブル
*1:電圧出力タイプ/オープンコレクタタイプを使用する場合に,
SEL-SG間を開放してください。

付 - 59
付 録

付5 外形寸法図

付5.1 モーションコントローラ(Q170MCPU)

[単位:mm]

38 7

8
MITSUBISHI Q170MCPU MITSUBISHI Q170MCPU
MODE MODE
RUN RUN
ERR. ERR.
USER USER
BAT. BAT.
PULL PULL
BOOT BOOT

POWER POWER

USB RESET STOP RUN USB RESET STOP RUN

PERIPHERAL I/F

PERIPHERAL I/F
RS-232 RS-232

EMI EMI

CN1 CN1
161
EJECT EJECT
168

178

154
EXT.IO EXT.IO
CARD

CARD
FRONT FRONT

OUT OUT

24VDC 24VDC

PUSH

6
135 4.6 52 52

バッテリホルダを
取りはずした状態

付 - 60
付 録

付5.2 サーボ外部信号入力ユニット(Q172DLX)

[単位:mm]

Q172DLX

98
CTRL

Q172DLX

23

4
90 45 27.4

付5.3 手動パルサ入力ユニット(Q173DPX)

[単位:mm]

Q173DPX
PLS.A PLS.B TREN
1 1 1
2 2 2
3 3 3
98

PULSER
ON
1 2 3 4 5 6

Q173DPX

23
4

90 45 27.4

付 - 61
付 録

付5.4 バッテリホルダ

(1) バッテリホルダ(Q6BAT用)
[単位:mm]
25.35
27.15

2.4 47.2 1.5 26.2

6.9
23.9
19.9

PUSH

49.6 3.1 22.6

(2) バッテリホルダ(Q7BAT用)
[単位:mm]
29.4
10

2.4 47.2 27.7


1.5 26.2
6.9

PUSH
34.7
29.4
4.8

18 45.9 2 27.4

付 - 62
付 録

付5.5 コネクタ

(1) SSCNETⅢケーブルコネクタ
[単位:mm]
4.8

13.4
1.7

15
2.3
6.7
9.3

17.6±0.2 8
20.9±0.2

(2) 緊急停止入力コネクタ(日本モレックス(株)製)
形名 コネクタ :5557-02R-210
端子 :5556PBTL
[単位:mm]
5.4 10.6
10.7
8.5

19.6
6.3

3.5
9.6

付 - 63
付 録

(3) DC24V電源コネクタ(タイコエレクトロニクスアンプ(株)製)
形名 コネクタ:1-1827864-2
端子 :1827587-2
[単位:mm]
12.45

7.6
3.1

11.3
9.4
5.9 9

(4) 内蔵I/Fコネクタ(本多通信工業(株)製)
形名 コネクタ :ハンダ付けタイプコネクタ:HDR-E50MSG1+
圧接タイプコネクタ :HDR-E50MAG1+(AWG30)
HDR-E50MG1+(AWG28)
コネクタケース:HDR-E50LPH
[単位:mm]
22.8

φ9
38.14

34.59
25.34
3

33.8 8
10

付 - 64
付 録

付5.6 手動パルス発生器(MR-HDP01)

[単位:mm]

3.6 27.0 ±0.5 3-M4スタッドL10


PCD72 等配

0
90
10

φ60±0.5
80
20

φ80 ±1
+5to
φ70
φ50 12V 0V A B
30

70

60
40
50
M3×6

16 20 パッキン t2.0 8.89 7.6


3-φ4.8
等配

空き
2-+2
0
φ6

φ7
2 ±0.2

盤加工図

付 - 65
付 録

メ モ

付 - 66
保証について
ご使用に際しましては,以下の製品保証内容をご確認いただきますよう,よろしくお願い致します。
1.無償保証期間と無償保証範囲
無償保証期間中に,製品に当社側の責任による故障や瑕疵(以下併せて「故障」と呼びます)が発生した場合,当
社はお買い上げいただきました販売店または当社サービス会社を通じて,無償で製品を修理させていただきます。
ただし,国内および海外における出張修理が必要な場合は,技術者派遣に要する実費を申し受けます。また,故障
ユニットの取替えに伴う現地再調整・試運転は当社責務外とさせていただきます。
【無償保証期間】
製品の無償保証期間は,お客様にてご購入後またはご指定場所に納入後36ヶ月とさせていただきます。
ただし,当社製品出荷後の流通期間を最長6ヶ月として,製造から42ヶ月を無償保証期間の上限とさせていただき
ます。また,修理品の無償保証期間は,修理前の無償保証期間を超えて長くなることはありません。
【無償保証範囲】
(1) 一次故障診断は,原則として貴社にて実施をお願い致します。
ただし,貴社要請により当社,または当社サービス網がこの業務を有償にて代行することができます。
この場合,故障原因が当社側にある場合は無償と致します。
(2) 使用状態・使用方法,および使用環境などが,取扱説明書,ユーザーズマニュアル,製品本体注意ラベルなど
に記載された条件・注意事項などにしたがった正常な状態で使用されている場合に限定させていただきます。
(3) 無償保証期間内であっても,以下の場合には有償修理とさせていただきます。
① お客様における不適切な保管や取扱い,不注意,過失などにより生じた故障およびお客様のハードウェア
またはソフトウェア設計内容に起因した故障。
② お客様にて当社の了解なく製品に改造などの手を加えたことに起因する故障。
③ 当社製品がお客様の機器に組み込まれて使用された場合,お客様の機器が受けている法的規制による安全
装置または業界の通念上備えられているべきと判断される機能・構造などを備えていれば回避できたと認
められる故障。
④ 取扱説明書などに指定された消耗部品が正常に保守・交換されていれば防げたと認められる故障。
⑤ 消耗部品(バッテリ,ファンなど)の交換。
⑥ 火災,異常電圧などの不可抗力による外部要因および地震,雷,風水害などの天変地異による故障。
⑦ 当社出荷当時の科学技術の水準では予見できなかった事由による故障。
⑧ その他,当社の責任外の場合またはお客様が当社責任外と認めた故障。

2.生産中止後の有償修理期間
(1) 当社が有償にて製品修理を受け付けることができる期間は,その製品の生産中止後7年間です。生産中止に関しま
しては,当社セールスとサービスなどにて報じさせていただきます。
(2) 生産中止後の製品供給(補用品を含む)はできません。

3.海外でのサービス
海外においては,当社の各地域FAセンターで修理受付をさせていただきます。ただし,各FAセンターでの修理条件
などが異なる場合がありますのでご了承ください。

4.機会損失,二次損失などへの保証責務の除外
無償保証期間の内外を問わず,当社の責に帰すことができない事由から生じた障害,当社製品の故障に起因するお
客様での機会損失,逸失利益,当社の予見の有無を問わず特別の事情から生じた損害,二次損害,事故補償,当社製
品以外への損傷,およびお客様による交換作業,現地機械設備の再調整,立上げ試運転その他の業務に対する補償に
ついては,当社責務外とさせていただきます。

5.製品仕様の変更
カタログ,マニュアルもしくは技術資料などに記載の仕様は,お断りなしに変更させていただく場合がありますの
で,あらかじめご承知おきください。

6.製品の適用について
(1) 当社モーションコントローラをご使用いただくにあたりましては,万一モーションコントローラに故障・不具合
などが発生した場合でも重大な事故にいたらない用途であること,および故障・不具合発生時にはバックアップ
やフェールセーフ機能が機器外部でシステム的に実施されていることをご使用の条件とさせていただきます。
(2) 当社モーションコントローラは,一般工業などへの用途を対象とした汎用品として設計・製作されています。
したがいまして,各電力会社殿の原子力発電所およびその他発電所向けなどの公共への影響が大きい用途や,鉄
道各社殿および官公庁殿向けの用途などで,特別品質保証体制をご要求になる用途には,モーションコントロー
ラの適用を除外させていただきます。
また,航空,医療,鉄道,燃焼・燃料装置,有人搬送装置,娯楽機械,安全機械など人命や財産に大きな影響が
予測される用途へのご使用についても,当社モーションコントローラの適用を除外させていただきます。
ただし,これらの用途であっても,使途を限定して特別な品質をご要求されないことをお客様にご了承いただく
場合には,適用可否について検討致しますので当社窓口へご相談ください。
以 上
サービスネットワーク(三菱電機システムサービス(株))

北海道支店
(011)890-7515

新潟機器サービスステーション
(025)241-7261

北陸支店
(076)252-9519

京滋機器サービスステーション
(075)611-6211

関西機電支社
(06)6458-9728

姫路機器サービスステーション
(079)281-1141

中四国支社
(082)285-2111

北日本支社
(022)238-1761
東京機電支社
(03)3454-5521
神奈川機器サービスステーション
(045)938-5420

関越機器サービスステーション
(048)859-7521

静岡機器サービスステーション
(054)287-8866

中部支社
(052)722-7601

四国支店
(087)831-3186

岡山機器サービスステーション
(086)242-1900

九州支社
(092)483-8208

長崎機器サービスステーション
(095)818-0700

IB(名)-0300154-D

You might also like