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デジタル・ストレージ・オシロスコー


取扱説明書

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目 次
1. 安全に関する一般的な要件 ............................................................. 1

2. 安全に関する用語とマーク ............................................................. 3

3. クイックガイド ................................................................................ 6
オシロスコープの仕組みについて ....................................................................................... 6
フロントパネル............................................................................................................... 6
リアパネル....................................................................................................................... 7
ボタンコントロール区域 ............................................................................................... 8
ユーザーインターフェースについて ................................................................................... 9
一般的な検査について ......................................................................................................... 11
製品機能の検査方法について ............................................................................................. 11
プローブ補償方法について ................................................................................................. 12
プローブ減衰係数の設定方法について ............................................................................. 13
プローブの安全な使用方法について ................................................................................. 14
自己校正方法について ......................................................................................................... 14
垂直システムの仕組み ......................................................................................................... 15
水平システムの仕組み ......................................................................................................... 16
トリガーシステムの仕組み ................................................................................................. 16
自動測定方法について ......................................................................................................... 17

4. ホストコンピューターのソフトウェアとの通信 ........................ 18

5. 規格仕様 .......................................................................................... 19

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1.安全に関する一般的な要件

1.安全に関する一般的な要件
事故などを防ぐため、以下の安全性に関する注意事項を確認した上で、本
製品またはそれと接続したその他のあらゆる製品が損傷しないように注
意してください。危険を最小限に抑えるため、本製品を指定用途以外に使
用しないでください。
修理は、資格のある技術者のみ行ってください。
火災や傷害事故を防ぐため、
プローブを正しく接続してください。プローブのアース端子は地相電位で
す。アース端子を正相電位に接続しないでください。
適切な電源コードを使用してください。本製品専用、かつ、国の規格に適
合した電源コードのみを使用してください。
接続と切断を正しく行ってください。プローブまたはテスト用導線が電源
と接続している時は、プローブまたはテスト用導線をむやみに接続したり、
外したりしないでください。
アース。本製品は、電源コード接地線を介してアースを取っています。感
電を防ぐため、接地線を必ず地面と接してください。本製品の入力または
出力端末と接続する前に、本製品のアースが正しく行われていることを確
認してください。
交流電源を使用する場合、測定地と電源コードのアースがつながっている
ため、くれぐれも直接交流電源を測定しないでください。電源短絡の原因
となります。
すべての端末のスペックに注意してください。火災や感電を防ぐため、本
製品のすべてのスペックとマークに注意してください。本製品を接続する
前に、本取扱説明書をよく読んでスペックに関する情報を把握してくださ
い。
カバーが外された状態では操作しないてください。カバーまたはパネルが
外された状態では、本製品を操作しないてください。
適切なヒューズを使用してください。本製品に適したタイプと仕様のヒュ
ーズのみを使用してください。
むき出し状態の電気回路を触らないでください。製品の電源が入っている
時は、むき出し状態の接点や部品に触れないでください。
故障と思われた時は、操作しないでください。損傷したと思われた場合は、
資格のある担当者に修理を依頼してください。

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1.安全に関する一般的な要件

十分な換気を行ってください。本製品を正しく取り付け、十分な換気を行
うため、本取扱説明書における詳細な取付手順を参照してください。
本製品を湿気のある環境で使用しないでください。
本製品を爆発しやすい、燃えやすい環境で使用しないでください。
本製品の表面が常に清潔で乾燥した状態になるようにしてください。

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2.安全に関する用語とマーク

2.安全に関する用語とマーク
安全に関する用語
本取扱説明書における用語。本取扱説明書では、次の用語が使用されています。

警告:人の命に危険を及ぼすおそれのある状況または操作について注意
すべき事柄を記載しています。

注意:本製品およびその他の財産に損傷を与えるおそれのある状況また
は操作について注意すべき事柄を記載しています。
製品上の用語。製品では、次の用語が使用されています。

危険:操作すると直ちに使用者に危険を及ぼすおそれがある事柄を記載して
います。
警告:操作すると使用者に潜在的な危険を及ぼすおそれがある事柄を記載し
ています。
注意:操作すると本製品または本製品に接続されたその他の設備に損傷を与
えるおそれがある事柄を記載しています。

安全に関するマーク
製品上のマーク。製品では、次のマークが使用されています。

高電圧 取扱説明書要確認 保護用アース端子 ケースアース端子


テスト用アース端子

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2.安全に関する用語とマーク

事故などを防ぐため、以下の安全性に関する注意事項を確認した上

で、本製品またはそれと接続したその他のあらゆる製品が損傷しな

いように注意してください。危険を最小限に抑えるため、本製品を

指定用途以外に使用しないでください。

警告:
オシロスコープの 2 つチャンネルは非絶縁チャンネルです。測定を行う際
は、チャンネルで共通の基準を使用し、2 つのプローブのアースが 2 つの隔離
されていない直流電位の異なる場所に接しないように注意してください。オ
シロスコーププローブのアース接続不良による短絡の原因となります。

警告:
測定を行う際は、チャンネルで共通の基準を使用してください。オシロス
コーププローブのアース接続不良による短絡の原因となります。
オシロスコープ内部アース接続説明図:

オシロス
プローブ 電源プラグ
コープ
測定対象
信号
ワニ口クリ 電源コード
ップ

交流電源と接続したオシロスコープをポート経由で交流電源と接続したコ
ンピューターと接続した場合、送電網の一次側電源を測定しないでください。

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2.安全に関する用語とマーク

警告:
入力ポートがピーク値 42 V 以上(30 Vrms)の電圧または 4800 VA 以上
の電気回路に接続されている場合、感電または火災を防ぐため、次の措
置を講じてください。
 オシロスコープ付属の絶縁仕様の電圧プローブ、テスト用導線、ま
たは当社が指定しているオシロスコープシリーズ製品専用の付属
品のみを使用してください。
 使用前にまずオシロスコーププローブや部品に損傷がないか確認
してください。損傷がある場合は直ちに交換してください。
 使用しないすべてのテストペン、プローブや付属品を取り外してく
ださい。
 パソコン通信ケーブルを取り外してください。
 製品規格仕様値を超えた入力電圧を使用しないでください。1:1 テ
スト導線を使用する場合、プローブの電圧が直接オシロスコープに
流れるため、取り扱いに注意してください。
 むき出し状態の金属 BNC に触れないでください。
 金属製物体をコネクタに挿し込まないでください。

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3.クイックガイド

3.クイックガイド
オシロスコープの仕組みについて

本章は、オシロスコープのフロントパネルの操作および機能に関する簡単な説
明と紹介を通じて、使用者に短時間でオシロスコープの仕組みを理解できるよ
うサポートします。

フロントパネル

オシロスコープのパネルにはツマミとユーティリティボタンがあります。モニ
ターの右側にそれぞれ 5 つのメニュー選択ボタンがあります。これらのボタ
ンを操作することで、現在のメニューで異なる項目を選択することができます。
それ以外のボタンはユーティリティボタンであり、これらのボタンを操作する
ことで、様々な機能メニューに入ったり、特定の機能を直接使用したりするこ
とができます。
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7 6 5 4

図 3-1:オシロスコープのフロントパネル
1. モニター区域
2. メニュー選択ボタン:画面の右側のメニュー項目を選択します。
3. ボタンとツマミコントロール区域
4. プローブ補償器:5V/1KHz 信号出力。
5. 信号入力チャンネル

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3.クイックガイド

6. USB Host ポート:オシロスコープを「メインデバイス」として外部 USB


デバイスと接続する場合、このポートを経由してデータを転送する必要が
あります。例えば、波形を USB メモリーに保存する場合、このポートが使
用されます。
7. オシロスコープの電源スイッチ

リアパネル

図 3-2:オシロスコープのリアパネル
1. 収納型ハンドル
2. 放熱口
3. 電源ジャック
4. スタンド:オシロスコープの傾斜度を調整できます。
5. USB Device ポート:オシロスコープを「サブデバイス」として外部 USB
デバイスと接続する場合、このポートを経由してデータを転送する必要が
あります。例えば、PC と接続する場合、このポートが使用されます。

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3.クイックガイド

ボタンコントロール区域

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3
5
4

図 3-3:ボタンとツマミコントロール区域説明図
1. ファンクションボタン区域:合計 6 つのボタンがあります。
2. 水平コントロール区域:
1 つのボタンと 2 つのツマミがあります。
「HOR」ボタンは水平システム設定メニューに対応し、「水平移動」ツマ
ミはトリガーの水平移動を、「水平スケール」ツマミはタイムベースレベ
ルをそれぞれ制御します。
3. トリガーコントロール区域:
2 つのボタンと 1 つのツマミがあります。
「トリガー電位」ツマミはトリガー電位を調整します。残りの 2 つのボタ
ンはトリガーシステムの設定に対応します。
4. Copy コピーボタン:このボタンは、ユーティリティパネルボタンの機能
メニューにある「保存」機能のショートカットです。このボタンを押すと、
保存メニューで保存を選択することと同じです。保存メニューで選択され
た保存タイプに従って、波形、設定または画面上の画像を保存します。
5. 垂直コントロール区域:
3 つのボタンと 4 つのツマミがあります。
「CH1」、「CH2」ボタンはそれぞれチャンネル 1、チャンネル 2 の設定
メニューに対応し、「Math」ボタンは波形計算メニューに対応します。計
算メニューには加減乗除および FFT などの計算があり、2 つの「垂直移動」
ツマミはそれぞれチャンネル 1、チャンネル 2 の垂直移動を制御します。2
つの「スケール」ツマミはそれぞれチャンネル 1、チャンネル 2 の電圧レ

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3.クイックガイド

ベルを制御します。
6. M ツマミ:モニター上のメニューに マークが表示された場合、M ツマ
ミを回して現在のメニューまたは設定値を変更できます。ツマミを押すと、
モニターの左側と右側のメニューをオフにすることができます。

ユーザーインターフェースについて

図 3-4:モニター画面説明図
1. 波形表示区域。
2. 運転/停止。
3. トリガー状態指示は次のようなタイプの情報があります。
Auto:オシロスコープが自動モードでトリガーのない状態の波形を採
集しています。
Trig:オシロスコープがとあるトリガーを検知し、トリガーアフター
情報を採集しています。
Ready:プリトリガデータが全てキャッチされ、オシロスコープがトリ
ガーを受け入れる準備が出来ています。
Scan:オシロスコープがスキャンモードで波形データを連続的に採
集・表示しています。
Stop:オシロスコープが波形データの採集を停止しています。
4. 2 本の青色の垂直点線はカーソル測定の垂直カーソル位置を示します。
5. T ポインタは水平移動のトリガーを示し、水平移動ツマミはその位置を調整
できます。

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3.クイックガイド

6. ポインタは現在の記録長さにおけるトリガー位置を示します。
7. 現在のトリガー水平移動値を指し、メモリーにおける現在の波形ウィンド
ウの位置を示します。
8. オシロスコープに USB メモリーが挿入されていることを表します。
9. 現在のメニューのチャンネルマーク。
10.チャンネル 1 の波形。
11.画面の右側のメニュー。
12.チャンネル 2 の波形。
13.アイコンは対応するチャンネルで選択されたトリガータイプを示します。
立ち上がりエッジトリガー ビデオライン同期トリガー
立ち下がりエッジトリガー ビデオフィールド同期トリガー
目盛りは対応するチャンネルトリガー電位の数値を示します。
14.対応するチャンネルの測定項目と測定値を表示します。そのうち、T は周期、
F は周波数、V は平均値、Vp はピークピーク値、Vr は RMS 値、Ma は最大
値、Mi は最小値、Vt はトップ値、Vb はボトム値、Va は振幅、Os はオーバ
ーシュート、Ps はプリシュート、RT は立ち上がり時間、FT は立ち下がり
時間、PW は正パルス幅、NW は負パルス幅、+D は正デューティ比、-D は
負デューティ比、PD は遅延 A->B 、ND は遅延 A->B 、TR は周期 RMS、

CR はカーソル RMS、WP はデューティサイクル、RP は位相、+PC は正パ


ルスの数、-PC は負パルスの数、+E は立ち上がりエッジの数、-E は立ち下
がりエッジの数、AR は面積、CA はサイクル面積をそれぞれ表します。
15.現在の記録長さ。
16.トリガー周波数は、対応するチャンネル信号の周波数を示します。
17.現在のサンプリングレート。
18.それぞれ対応するチャンネルの電圧レベルおよびゼロポイントを表します。
BW は帯域幅の制限を表します。
アイコンはチャンネルのカップリング方式を表します。
「—」は直流カップリングを表します。
「~」は交流カップリングを表します。
「 」はアースカップリング示度表示を表します。
19.目盛りはメインタイムベース設定値を示します。
20.カーソル測定ウィンドウで、カーソルの絶対値および各カーソルの示度を
表します。
21.青色のポインタは CH2 チャンネルに表示される波形のアース基準点(ゼロ
ポイント)を表します。チャンネルを指すポインタがない場合は、このチ

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3.クイックガイド

ャンネルがオフになっていることを表します。
22.2 本の青色の水平点線はカーソル測定の水平カーソル位置を示します。
23.黄色のポインタは CH1 チャンネルに表示される波形のアース基準点(ゼロ
ポイント)を表します。チャンネルを指すポインタがない場合は、このチ
ャンネルがオフになっていることを表します。

一般的な検査について

新しいオシロスコープが届いた後、まず次の手順に従って事前確認を行って
ください。
1. 輸送による破損がないかの検査。
段ボール箱や発泡スチロールに著しい破損がある場合は、そのままに
して、本体と付属品の電気的及び機械的試験を行ってください。
2. 付属品検査。
同梱された付属品リストについて本取扱説明書の「付録A:付属品」
に説明があります。これと照らし合わせて、付属品に不足がないか確
認してください。付属品の不足があった場合、ご購入された販売店ま
たは地元の当社支店までご連絡ください。
3. 全体検査。
本体外観の破損、本体の不具合を発見し、または性能試験で不合格と
なった場合、ご購入された販売店または地元の当社支店までご連絡く
ださい。輸送により本体が破損した場合、外箱等の包装材を捨てずに
保管した上で、輸送業者やご購入された販売店までご連絡ください。
当社が修理または交換を提供致します。

製品機能の検査方法について

本製品が正しく作動することを確認するため、次の手順に従ってクイックチ
ェックを行ってください。
1. 本製品の電源コードをコンセントに差し込み、本体の左下にある電源
スイッチ を押します。
本体内部のリレーから微かにガッチンと音が聞こえると、本製品は自
己診断を開始し、ウェルカム画面が表示されます。Utility(ユーティ
リティ)フロントパネルボタンを押し、右側のファンクションメニュ
ーを選択し、左側のファンクションメニューで校正を選択し、右側の
メニューで出荷時設定を選択します。プローブメニュー減衰係数のデ
フォルト設定では 10X になります。

2. オシロスコーププローブ上のスイッチを 10X に設定し、オシロスコー


ププローブを CH1 チャンネルと接続します。

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3.クイックガイド

プローブ上のスロットを CH1 信号入力チャンネル(BNC)上のプラ


グに挿し込み、右回りに回してプローブを固定します。
プローブ端部とアースをプローブ補償器のアダプタに挟んで固定し
ます。
3.「自動設定」フロントパネルボタンを押します。
数秒で矩形波表示(1KHz 周波数、5V ピークピーク値)が表示されま
す。図 3-5 を参照してください。

図 3-5:自動設定
手順 2 と手順 3 を繰り返して CH2 チャンネルでテストをもう一度行い
ます。

プローブ補償方法について

初めてプローブを任意の入力チャンネルと接続する時、この調整を行って
プローブが入力チャンネルとマッチングするようにします。補償されてい
ないまたは補償偏差のあるプローブは測定誤差やエラーの原因となりま
す。プローブ補償を調整するには、次の手順に従って操作してください。

1、 プローブメニュー減衰係数を10Xに設定した上で、プローブ上のスイ
ッチを10Xに設定し (P.10「プローブ減衰係数の設定方法について」
を参照)、オシロスコーププローブをCH1チャンネルに接続します。
プローブホック型ヘッドを使用する場合、プローブとしっかり接続し
ていることを確認してください。プローブの端部をプローブ補償器の
信号出力コネクタと、基準導線クリップをプローブ補償器のアースコ
ネクタとそれぞれ接続し、自動設定フロントパネルボタンを押します。

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3.クイックガイド

2、 表示された波形をチェックして、正しく補償されるまでプローブを調
整します。図 3-6、図 3-7 を参照してください。

補償オーバー 補償完了 補償不足


図 3-6:プローブ補償波形表示

3、 必要な時は、手順を繰り返してください。

図 3-7:プローブ調整

プローブ減衰係数の設定方法について

プローブには多数の減衰係数があり、どれもオシロスコープ垂直スケール
因数に影響を与えます。
オシロスコープメニューのプローブ減衰係数設定値を変更(検査)するに
は、次の手順に従って操作してください。
(1) 使用したいチャンネルの機能メニューボタン(CH1 ボタンまたは CH2
ボタン)を押します。
(2) 右側のメニューでプローブを選択し、M ツマミを回して画面の左側の
メニューで必要な減衰係数を選択します。この設定は次に設定するま
で有効です。
注意:出荷状態のオシロスコープのメニューではプローブ減衰係数
は 10X に設定されています。
プローブ上の減衰スイッチ設定値がオシロスコープメニュー
のプローブ減衰係数選択肢と同じであることを確認してくだ
さい。

プローブスイッチの設定値は 1X と 10X になります。図 3-8 を参照してく


ださい。

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3.クイックガイド

図 3-8:プローブ減衰スイッチ
注意:減衰スイッチが 1X に設定されている時は、オシロスコープの
帯域幅はプローブによって 5 MHz に制限されます。
オシロスコープの全帯域幅を使用したい場合は、必ずスイッ
チを 10X に設定してください。

プローブの安全な使用方法について

プローブ本体を取り巻く安全リングは、指を感電から守る役割を果たしてい
ます。図 3-9 を参照してください。

図 3-9:プローブの安全リング
警告:プローブを使用する際に感電しないよう、指をプローブガード後
部に置いてください。
プローブを使用する際に感電しないよう、プローブに電圧がかか
っている時は、プローブ先端部の金属部分に触れないように注意
してください。
測定作業を始める前に、プローブを本製品に接続してアース端末
を地面と接続してください。

自己校正方法について

自己校正機能により、本機を最適な状態にしてより正確な測定値をサンプ
リングすることができます。この機能はいつでも使用できますが、周囲温
度の変化が 5℃を超えた場合、必ずこの機能を使用してください。
自己校正を行う前に、まず全てのプローブまたは導線を入力アタブターか
ら外します。次に Utility ボタンを押して、右側のメニューでファンクショ
ンを選択し、左側のメニューで校正を選択し、右側のメニューで自己校正
を選択して実行します。

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3.クイックガイド

垂直システムの仕組み

図3-10に示すように、垂直コントロール区域には一連のボタン、ツマミが
あります。次に簡単な練習を通じて垂直設定の使用方法について説明しま
す。

図 3-10:垂直コントロール区域
1. 垂直移動ツマミを使用して波形ウィンドウの真ん中に信号を表示させま
す。垂直移動ツマミで信号の垂直表示位置をコントロールします。垂直位
置ツマミを回すと、チャンネルアース基準点を指す針が波形とともに上下
に移動し始めます。
測定のコツ
チャンネルカップリング方式がDCの場合は、波形と信号値との間の差を
観察して信号の直流成分を素早く測定することができます。
カップリング方式がACの場合は、信号に含まれる直流成分はカットされ
てしまいます。これにより高い感度で信号の交流成分を表示できるように
なります。
デュアルアナログチャンネルにおける垂直移動をゼロポイントにリセッ
トするショートカットキー
垂直移動ツマミを回すことで、チャンネルの垂直表示位置を変更できるだ
けでなく、さらにこのツマミを押してチャンネルの垂直表示位置をゼロポ
イントにリセットすることもできます。
2. 垂直設定を変更し、この変更による状態の変化を観察します。
波形ウィンドウの下にあるステータスバーに表示される情報をもとに、任
意のチャンネル垂直スケール因数の変化を確認することができます。
 垂直スケールツマミを回して垂直スケール因数(電圧レベル)を変更す
ると、ステータスバーにある関連チャンネルのスケール因数も変化しま
す。

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3.クイックガイド

 CH1、CH2とMathボタンを押すと、モニター上に関連チャンネルの操作
メニュー、マーク、波形とスケール因数情報が表示されます。

水平システムの仕組み

図3-11所示に示すように、水平コントロール区域には1つのボタンと2つの
ツマミがあります。次に簡単な練習を通じて水平タイムベースの設定方法
について説明します。

図 3-11:水平コントロール区域
1、水平スケールツマミを回して水平タイムベースを変更し、この設定に
よる状態の変化を観察します。水平スケールツマミ回して水平タイム
ベースを変更すると、ステータスバーにある関連水平タイムベースに
も変化が生じます。
2、水平移動ツマミを回して波形ウィンドウにおける信号の水平移動を調
整します。
水平移動ツマミで信号のトリガー水平移動をコントロールします。水
平移動ツマミを回すと、波形は水平に移動するようになります。
トリガー移動を水平ゼロポイントにリセットするショートカットキー
水平移動ツマミを回すことで、波形ウィンドウにおける信号の水平移
動を調整できるだけでなく、さらにこのツマミを押してトリガー移動
を水平ゼロポイントにリセットすることもできます。
3、水平HORボタンを押すと、ノーマルモードまたは波形拡大・縮小モー
ドに切り替えることができます。

トリガーシステムの仕組み

図3-12に示すように、トリガーコントロール区域には1つのツマミと2つの
ボタンがあります。次に簡単な練習を通じてトリガーシステムの設定方法
について説明します。

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3.クイックガイド

図 3-12:トリガーコントロール区域
1. トリガーメニューボタンを押してトリガーメニューを読み出し、メニ
ュー選択ボタンでトリガーの設定を変更することができます。
2. トリガー電位ツマミでトリガー電位の設定を変更します。
トリガー電位ツマミを回すと、モニター上のトリガー指針がツマミの
回転とともに上下に移動します。トリガー指針が動くと、モニター上
のトリガー電位値が変動するようになります。
注:トリガー電位ツマミを回すことで、トリガー電位値を変えられる
だけでなく、さらにこのツマミを押してトリガー電位をリセットする
ショートカットキーとして使うこともできます。
3. 強制トリガーボタンを押して、一つのトリガー信号を強制的に発生さ
せます。この機能は主にトリガー方式における「ノーマル」と「シン
グル」モードで使用されます。

自動測定方法について

測定ボタンを押すと自動測定を行うことができます。30種類の測定方式があ
り、画面左下に最大で8種類の測定方式を表示することができます。
30種類の自動測定方式は次の通り:周期、周波数、平均値、ピークピーク値、
RMS値、最大値、最小値、トップ値、ボトム値、振幅、オーバーシュート、プ
リシュート、立ち上がり時間、立ち下がり時間、正パルス幅、負パルス幅、正
デューティ比、負デューティ比、遅延A->B 、遅延A->B 、周期RMS、カー
ソルRMS、デューティサイクル、位相、正パルスの数、負パルスの数、立ち上
がりエッジの数、立ち下がりエッジの数、面積、サイクル面積。

測定を行うには、波形チャンネルをオンにする必要があります。ストレージ
波形または数学波形の場合、あるいはビデオトリガーを使用する場合は、自動
測定を行うことはできません。低速走査の場合、周期と周波数を測定すること
はできません。
例:CH1チャンネル信号の周期、周波数を測定するには、次の手順に従って

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4.ホストコンピューターのソフトウェアとの通信

操作してください。
1. 測定ボタンを押すと、画面の右側に自動測定メニューが表示されます。
2. 右側のメニューでCH1追加を押します。
3. 画面の左側に測定タイプメニューが表示され、Mツマミを回して周期を
選択します。
4. 右側のメニューでCH1追加を押し、周期の測定を登録します。
5. 画面の左側のタイプメニューで、Mツマミを回して周波数を選択します。
6. 右側のメニューでCH1追加を押し、周波数の測定を登録します。
測定値は画面の左下に自動的に表示されます。

4.ホストコンピューターのソフトウェアと
の通信
オシロスコープは、USB ポートを経由してホストコンピューターと通信す
ることができます。コンピューターにインストールされた Oscilloscope 専用ソ
フトウェアにより、オシロスコープ測定データの保存、解析、表示及びリモー
トコントロールなどの機能を実現することができます。
Oscilloscope 専用ソフトウェアの具体的な操作方法については、ソフトウェ
ア画面で F1 キーを押してヘルプドキュメントを確認してください。
それでは USB ポートを経由してコンピューターとの接続方法について説明
します。
(1) ソフトウェアのインストール:コンピューターの CD-ROM で Oscilloscope
専用ソフトウェアをインストールします。
(2) 接続:USB データケーブルを使用して、オシロスコープのリアパネルにあ
る USB デバイスポートとコンピューターの USB ポートを接続します。
(3) ドライバーのインストール:コンピューターで Oscilloscope 専用ソフトウ
ェアを起動した後、F1 キーを押してヘルプドキュメントを開き、「1.デバ
イスを PC に接続する」手順に従って、ドライバーをインストールします。
(4) ホストコンピューター通信ポートの設定:Oscilloscope ソフトウェアを起
動し、メニューの「転送」をクリックし、「ポート」設定を選択します。
ダイアログボックスで通信ポートを「USB」にしていします。接続が完了
すると、ソフトウェア画面右下の接続状態を示すマークが緑色に変わりま
す。

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5.規格仕様

5.規格仕様
性能特性 説明
帯域幅 110 MHz
立ち上がり時間 ≤ 3.5 ns
(BNC の標準値)
2 ns/div~1000 s/div
タイムベース範囲 1 - 2 - 5 方式でステップバイステッ

最大リアルタイム 1 GS/s
サンプリングレー

ディスプレイ 7 インチ TFT(トゥルーカラー)液晶画面 65536 色 800×480 画素
チャンネル 2 チャンネル
記録長さ 10K
タイムベース精
±100 ppm

入力カップリン
直流、交流、アース

入力インピーダ
1 MΩ±2%、20 pF±5 pF パラレル
ンス
最大入力電圧 400 V(DC + AC ピーク値)
DCゲイン精度 ±3%
垂直感度 5 mV/div~5 V/div
トリガータイプ エッジトリガー、ビデオトリガー
トリガーモード 自動、ノーマル、シングル
信号方式とライ
ン/フィールド周 任意のライン周波数またはフィールド周波数の NTSC、PAL と SECAM
波数(ビデオトリ 放送方式に対応
ガータイプ)
周期、周波数、平均値、ピークピーク値、RMS 値、最大値、最小値、
トップ値、ボトム値、振幅、オーバーシュート、プリシュート、立ち上
がり時間、立ち下がり時間、正パルス幅、負パルス幅、正デューティ比、
自動測定
負デューティ比、遅延 A->B 、遅延 A->B 、周期 RMS、カーソル
RMS、デューティサイクル、位相、正パルスの数、負パルスの数、立ち
上がりエッジの数、立ち下がりエッジの数、面積、サイクル面積。
数学計算 加減乗除、FFT
波形保存 16 組の波形
通信ポート USB 2.0、USB デバイス対応
電圧 100 - 240 VACRMS 50/60 Hz CATⅡ
ヒューズ 2 A T 級 250 V
機械的仕様
寸法 301 mm(長さ)× 152 mm(高さ)× 70 mm(幅)
重量 1.1 kg(本体)

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