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クロックメニューを中心とした

JW-CADの解説

Ver 6.21a

090903

atelier NOAH
architects & associates
目 次

01 はじめに 26 切取り消去

02 JW-CAD のダウンロード 27 円を描く・円弧を描く

03 JW-CAD のインストール 28 弓型の円弧を描く

04 JW-CAD の起動 29 属性取得

05 画面の整理 30 複線

06 レイヤのこと 31 線伸縮

07 レイヤの表示・非表示 32 線一括伸縮

08 環境設定(環境設定の必要性) 33 パラメトリック変形

09 環境設定(レイヤの設定) 34 正確な変形

10 環境設定(クロックメニューの設定) 35 コーナー処理

11 環境設定(クロックメニューの詳細) 36 包絡(ほうらく)

12 環境設定(その他の設定) 37 文字

13 画面サイズ・縮尺 38 文字の特殊

14 作図の前に 39 寸法

15 線を引く 40 寸法の注意点

16 線を消す 41 軸角取得

17 「戻る」と「進む」 42 中心点

18 線を引く -2(交点から線を引く) 43 測定

19 右クリックと左クリック 44 線種変更・属性変更

20 複写 45 線をまとめて変える

21 移動 46 よそからデータを持ってくる

22 消去(まとめて消去する) 47 分割

23 線を引く -3(垂直・水平線を引く) 48 レイヤ表の見方

24 四角を描く・数値の入力 49 アンインストールとご注意

25 正確に複写する 50 おわりに
はじめに
■JW-CAD(ジェイ・ダブリュー・キャド)とは・・・
皆さんご存知のように JW-CAD は、フリーソフトの汎用 CAD です。
正確な数字はわかりませんが、現在日本中で多くの設計者がこの JW-CAD を実務で使用して
います。それは単に無料というだけでなく使い勝手の面からも優れているということの証し
ではないかと思います。

そんな優れた JW-CAD ですが、フリーソフトゆえ基本的には独学で操作方法等学んでいかな


くてはならず、サポートも受けられないという宿命があります。私も書籍など読みながら独
学で学びました。そんな私が、これから JW-CAD を始められる方に少しでもお役にたてれば
と思って、自分なりに「この方法が一番だと思う」というやり方を説いたのがこの解説書です。

■クロックメニューによる操作の解説書
私は画面上にはコマンドを並べずクロックメニューだけで殆どの作業を行っています。クロッ
クメニューとは「線を描く」「線を消す」「移動する」「複写する」などといったコマンドを、
画面上の何処かのボタンをクリックすることから始めるのではなく、マウスをドラッグさせ
ることで選択・実行するという方法で、慣れれば非常に製図効率の良い方法です。この解説
書はそういうクロックメニューを中心としたJW-CADの操作方法の解説書です。

クロックメニューは慣れるのに少々時間がかかります。従って「たまにしか図面を描かない」
という方には向いていません。今回だけ CAD で仕上げたいという方には、一つ一つコマンド
を選んで描く方法の方が取り敢えずは早いでしょう。しかし仕事等で日常的に CAD を使用し
たいと思っている方には、修得後のスピードが格段に速くなりますから、クロックメニュー
を習得されることをお勧めします。

クロックメニューは一度マスターしてしまえば、正に「手が覚えている」という感覚で製図
が出来るようになります。コマンドを探す手間も省けますので、創作において思考が中断す
ることもなくなります。JW-CAD の真骨頂もそこにあるのではないでしょうか。

■まずは慣れること
この解説書は必要最低限の機能を中心に、短時間でマンツーマンで人に教えるように順を追っ
てひとつひとつの操作を丁寧に解説致しております。不備の無さよりもわかり易さを優先さ
せ、まずは JW-CAD に慣れてもらうことを主眼にしています。JW-CAD の全ての機能を説明
している訳ではありません。不明な箇所は御自身で市販の解説本等を購入され、併用して研
究されるのが宜しいかと思います。慣れてしまえばそれも苦にならないと思います。

01
JW-CADのダウンロード
JW-CAD は、作者の方のサイトからいつでもインターネット上で最新版を無料でダウンロード
することができます。【著作権:Copyright (C)1997-2009 Jiro Shimizu & Yoshifumi Tanaka】

アドレスは ht t p : / / w w w . j w c a d . n e t です。

ここにアドレスを入力

①上記のアドレスを入力するか、それでもダメ
な場合は「JW-CAD」で検索してみて下さい。
左の画面は「JW-_CAD のページ」というサイト
のトップページの画像です。(別にこのサイトで
なくてもダウロード出来るサイトは幾つかありま
す。)「ダウンロード」を選びます。

②ダウンロードの画面に変わります。幾つか
のサイトからダウンロード出来るようになって
います。お好きな場所から最新版の JW-CAD を
ダウンロードして下さい。例は@nifty からダウ
ンロードした場合です。

③実行・保存・キャンセルと並んだボタンの中
から「保存」を選択し、あなたのパソコン上の
適当な場所に保存して下さい。(保存場所はどこ
でも構いませんが、後でそのファイルを実行し
てインストールしますので、どこに保存したか
は覚えておいてください。)

これでJW-CADのダウンロードが完了しました。

02
JW-CADのインストール
①インストールしたファイルを探します。ディ
スクトップ上に保存したならすぐにわかると思
いますが、違う場所に保存した場合は、エクス
プローラー等で探して下さい。
(エクスプローラーは WINDOWS の画面のスター
トボタンを右クリックすることで選択すること
が出来ます)

②目的のファイルは左図のようなアイコンで表
示されるか、又は違う表示かも知れませんが、
いずれにせよそのファイルをダブルクリックし
てインストールを始めます。

③途中、インストール先を聞いてきます。
「C:¥JWW」となっていると思います。その
ままOKをクリックして下さい。

④スタートメニューに登録しますか?と聞い
てきます。「はい」をクリックして下さい。
JW-CAD のインストールが完了します。

⑥右クリックしたら「コ
ピー」を選択して一度画
面を閉じ、ディスクトッ
プ上で右クックして「貼
り付け」を行ってくださ
い。ディスクトップにJ
WWのアイコンが出現し

⑤「jw_cad をインストールしました」と ます。以後はそのアイコ


出たら「OK」をクリックし、その後 ンから JW-CAD を起動
JWW のアイコンを右クリックします。 します。

03
JW-CADの起動
①ディスクトップにあるJWWのアイコンをダブルクリックして JAW-CAD
を起動させます。そうすると下図のような画面が現れます。
これがJW-CADの初期画面です。

②中央の白いエリアでに図面
を描いていく訳ですが当事務所
では通常この画面を「黒」で仕
事を進めています。説明も黒い
背景で行いますので背景色を黒
に設定します。

③上部メニューバーの中の「設
定」から「基本設定」を選んで
ください。

「設定」→「基本設定」
幾つかあるタグの中から「色・画面」 「背景色」をク
をクリックする。
をクリックする。 リックする。

色の設定の画面になりますので、黒
い色の枠をクリックし「OK」をク
リックします。前の画面に戻ったら
画面背景が「黒」に設定されました。 再び「OK」をクリックします。

04
画面の整理
メニュー・バー
コントロール・バー 画面背景が黒になりました。
画面の一番上にメニューバー、そのすぐ
下にコントロールバー、中央に作図ウィ
ツール・バー

ツール・バー
ンドウがあって、左右にツールバーと呼
ばれるコマンドのボタンがたくさんあり
ます。一番下がステイタスバーといいま
作図ウィンドウ
す。このまま作業を進めてもいいのです
が、クロックメニューで殆どの作業は出
来ますので当事務所では余計なツール
バーを消して画面を広く使っています。
(あった方が安心だという方はそのまま
ステイタス・バー にしておいてもらっても構いません)

■ツールバーの消し方
画面上部のメニューバー
の中の「表示」から「ツー
ルバー」を選んでクリッ
チェックを外す クします。
すると、ツールバーの表示という画面が現れますの
で、その中の「メイン」「レイヤ」「レイヤグループ」
「線属性(1)」以外の全てのチェックを外します。
そして左下にあるようなシンプルな画面構成に変え
ます。(元に戻したい時は同じ操作で「初期状態に
戻す」にチェックを入れれば戻ります。)

つまんでずらす
ツールバーがどちらかに寄っている場合
は、ツールバーのボタンでない部分をク
リックしてずらし(これをドラッグとい
います)場所を変えます。ひとつひとつ
画面外に追い出せばツールバーは奇麗に
収まる筈です。少しでも作図ウィンドウ
を広く使おうというものです。これでほ
ぼ準備は完了しました。再度起動すると
この画面から始まります。

05
レイヤのこと
■レイヤとは・・・
殆どのCADは「レイヤ」と呼ばれる概念で図面を描いて
いきます。JW-CAD もそうです。レイヤの概念がわかって
いないといけません。レイヤとは透明なシートと考えて下
さい。例えばその何枚目のシートに「□」の図形を描き、
他の何枚目かのシートに「×」の図形を描いて、それを上
から覗くと□と × が組み合わさった図形に見える筈です。

+ =

画面上では□と × が組み合わさった図形が見えています
が、□と × は別々のレイヤに入っています。それぞれの
レイヤは別々に表示させたり非表示にしたりすることが
出来ます。データをレイヤ分けすることで後々の加工・
修正を楽にしている訳です。
レイヤとは透明なシート
■JW-CADのレイヤ
レイヤは全部で 256 あります。256 ありますが、全部を
一遍に把握するのは面倒なので、それを 16 のグループに
分けて、各々に 16 のレイヤを持つ 16 のグループ、即ち
16 レイヤ ×16 グループ=合計 256 レイヤという構成に
なっています。(何故 16 なのかというとコンピューター
が 16 進数で出来上がっているのでその方が好都合だった
からです。16 進数では 0 から始まりFで終わります。)

画面上には左図のような二つのレイヤリストが表示され
ている筈です。二つのうちの左(一番下に 0 が表示され
ているもの)が「レイヤリスト」、右(一番下に × が表
示されているもの)が「レイヤグループ」のリストです。

レイヤリストの一番下の 0 は 0 グループを意味していま
レイヤリスト レイヤグループ す。ボタンが引っこんでいる場所が現在自分が居るレイ
リスト ヤを意味しています。左の表示では 0 グループの 0 レイ
ヤに今自分がいるということがわかるわけです。

06
レイヤの表示・非表示
レイヤの表示・非表示はCADを操作する上で是非ともマスターしなくてはならない基本です。
しっかりとマスターして下さい。何度か操作するうちに覚えてしまいますから・・・。まず、自分
のレイヤと自分以外のレイヤの区別があります。引っ込んでいるのが自分のレイヤです。あと
は「移動や消去が出来る編集可能な状態のレイヤ」(表示)と、「見えているだけで編集は出来
(表示のみ)、最後に「見えない状態のレイヤ」
ないの状態のレイヤ」 (非表示)の三種類があります。

■「ALL」を利用してレイヤを一斉に操作する
初期画面では左図の一番左の状態の筈です。この状態
は全てのレイヤが表示され尚且つ編集も出来る状態で
す。下の「ALL」のボタンを左クリックしてみて下さい。
0 以外の全てのレイヤが消えました。この状態は今自
分が居る 0 レイヤ以外を全て非表示にした状態です。
「ALL」をもう一度左クリックしてみて下さい。レイヤ
名は表示されましたがレイヤに○印は付いていませ
ん。この状態は 0 レイヤ以外は表示はされているけれ
ども編集は出来ないというものです。もう一度「ALL」

【初期状態】 【ALL を 【ALL を を左クリックすると初期状態に戻ります。


左クリック】 もう一度
表示 クリック】
非表示
■個別にレイヤを操作する
表示のみ
次に、ALL を利用しないで一つずつレイヤを
レイヤ クリックして表示・非表示を変える方法です。
表示 非表示 変更 初期状態から ALL を一回左クリックして自
分以外のレイヤが全て非表示になった状態か
ら始めてみましょう。1 にあたる場所を左ク
リックしてみます。1番レイヤが文字に○の
表示のみ
付いていない状態(表示だけの状態)になり
ました。次にもう一度その1番レイヤを左ク
リックしてみます。○がついて加工可能なレ
イヤになりました。もう一度1番レイヤを左
クリックすると非表示になります。最後に2
番レイヤにあたる場所を今度は右クリックし
【1番レイヤ 【1番レイヤ 【再度1番レ 【2 番レイヤ
てみて下さい。2番レイヤが引っ込んで自分
左クリック】 をもう一度 イヤを 右クリック】
左クリック】 左クリック】 のレイヤになりました。自分がそのレイヤに
なりたい時は右クリックします。

07
環境設定 (環境設定の必要性)

■データの再利用がCADの利点
図面は、1枚描いたら終わりというものではありません。これから先何枚も描いていくこと
になります。それぞれの図面をその製図の度にレイヤ分けをし、線色・線種を決めていくの
は大変面倒なことです。又1年前に描いた図面と今回描いている図面のレイヤの分け方や線
種・線色が違うとデータの再利用が出来ません。例えば一ユニットバスの平面図を一から描
くと何時間もかかってしまいますが、同じデータの使い回しすることが出来れば、次回は数
秒で済みます。このようにして作業を効率化できることがCADを使う利点の一つです。

■「環境設定」について
各レイヤの名前、各レイヤに入れる線色・線種など最初から決められるものは決めておくこと
をJW-CADでは「環境設定」と呼んでいます。環境設定では、レイヤの名前や線種・線色
だけでなく、その色の線を印刷した場合の実際の線の太さ、使用する文字の大きさなどに加え
て、後で説明するクロックメニューと呼ばれる製図作業の効率化も図れる環境も設定出来ます。
環境設定ファイルを持つことにより、データの使い回しが容易に出来るだけでなく、何時でも
いきなり図面を描き始めることが出来るようになります。

■「環境設定ファイル」について
環境設定は、環境設定ファイルによって行われます。最初に JW-CAD をダウンロードした状
態では、参考となる sample.jwf というファイルが付いていますが、jw_win.jwf はありません。
JW-CAD の起動と同時にそれを読み込む為には jw_win.jwf というファイルが、JWW というフォ
ルダの中(厳密には Jw_win.exe があるフォルダ)になくてはなりません。ありさえすれば起
動時に読み込まれます。下のボタンより当事務所の jw_win.jwf をダウンロードして JWW のフォ
ルダの中に入れて下さい。(ちなみに後日更新版をインストールされても、もともとないファ
イルですので jw_win.jwf が上書きされて不用意に消えることはありません。)

アトリエNOAH作成の jw_win.jwf のダウンロード

08
環境設定 (レイヤの設定)
当事務所の環境設定ファイルを簡単に説明させて頂きます。環境設定の中でも一番重
要なものがレイヤの設定です。0 ~Fまでの 16 のレイヤ毎に使用する線の色と線種、
それにレイヤ毎に名前を付けてあります。これにより自分がそのレイヤになる(その
レイヤを選択する)だけで、いつでもその色、その線種の線が描けるように設定して
あります。又コマンド(命令)ごとに例えば文字を入力すると必ず 7 番レイヤにデー
タが入るような設定も為されています。レイヤ毎の説明は下表の通りです。

選択されているレイヤ名は画面右下に表示
されています。(左の例の場合はWAKU)

0 レイヤ・・・ WAKU(枠) 極太(1.0mm 想定)図面枠の意味。一番太い線です。


1 レイヤ・・・ TOORI(通り芯) 細(0.2mm 想定)通り芯の線。
2 レイヤ・・・ SAKUZU(作図芯) 細(0.2mm 想定)壁芯など。
3 レイヤ・・・ KUTAI(躯体) 中太(0.4mm 想定)コンクリートや鉄骨、木の断面の線。
4 レイヤ・・・ TATEGU(建具) 中太(0.4mm 想定)サッシや扉の線。
5 レイヤ・・・ SUNNPO(寸法) 細(0.2mm 想定)寸法線全般。
6 レイヤ・・・ SIAGE(仕上線) 太(0.6mm 想定)仕上ライン(壁の外側の線)
7 レイヤ・・・ MOJI(文字) 細(0.2mm 想定)文字全般。(引き出し線もこのレイヤ)
8 レイヤ・・・ MIKAKE(みかけ線) 細(0.2mm 想定)断面ではなく、ただ見えている線。
9 レイヤ・・・ HATTI(ハッチ) 極細(0.1mm 想定)タイル目地など、一番細い線。
A レイヤ・・・ KAGU(家具) 細(0.2mm 想定)置き家具などの線。その他の点線。
B レイヤ・・・ HARIGATA(梁型) 細(0.2mm 想定)梁型や屋根のラインなど。
C レイヤ・・・ HITO(人) 細(0.2mm 想定)樹木や車、その他臨時の線など
D レイヤ・・・ NAIBU(内部) 細(0.2mm 想定)壁の内部の線。その他臨時の線
E レイヤ・・・ HOJO2(補助線 -2) なし(印刷されない)目立たない補助線
F レイヤ・・・ HOJOSENN(補助線 -1) なし(印刷されない)目立つ補助線。
上記 16 のレイヤの内、寸法と文字、ハッチのレイヤは、コマンドを選択すると自動的にそ
のレイヤに移動されるように設定
練習では、このレイヤを覚える必要は特にありません。
09
環境設定 (クロックメニューの設定)
■クロックメニューとは・・・
次に当事務所の環境設定に組み込んでいる「クロックメニュー」について説明します。
クロックメニューとは何かというと、画面上で何か操作する際いちいちコマンドを表からコマン
ドを探して選ばなくても、ドラッグ(右か左をクリックしたままずらす動作)だけでコマンドを
選択できる機能のことです。これにより作業能率がぐっと上がります。何故クロックメニューと
いうかというと、ドラッグする方向を時計の時間になぞらえて、例えば 5 時の方向にドラッグす
れば「線種変更」などというようにコマンドを割り当てている為です。
■クロックメニューを使わないと・・・
例えば、
「消去」というコマンドを選ぶ場合、
すぐに「消去」のボタンの場所が分かれば
いいですが、ボタン自体が小さくて中々見
つけるのに苦労もすれば、マウスのちょっ
としたぶれで違うコマンドを選んでしまっ
たりと、コマンド選択までにイライラする
ことがあります。左の赤い軌跡が消去とい
うコマンドをコマンドリストから探してい
る時のマウスの動きです。普通のCADは
皆こんな感じです。

■クロックメニューを使えば・・・
JW-CADの場合、左斜め上ドラッグを
「消去」というコマンドに当て嵌めればコ
マンドを探す手間が省けて、時間のロスが
なくスムーズに作業が続けられます。この
ドラッグ操作がJW-CADの大きな特徴
となっています。

ドラッグ方向を覚え、慣れ
るまでは面倒ですが、慣れ
てしまえば非常に便利な機
能です。
■最初は面倒だが後々楽になるクロックメニュー。
最初は、コマンドを選ぶのにクロックの方角がわからずまごつくことも多いと思いますが、何度
か繰り返している内に手が覚えます。この「手が覚える」という感覚がJW-CADの場合非常
に大切です。次に当事務所のクロックメニューについて詳しく説明します。

10
環境設定 (クロックメニューの詳細)
下図が当事務所のクロックメニューです。最初は大変複雑に思えるかもしれません。しかし慣れて
頂くほかありません。左ドラッグとは左クリックした後、クリックしたままある方向にずらすとい
うものです。そうすることで下図にある各種コマンドが選択できます。当事務所では頻度が高いも
のだけをクロックメニューにしています。ここにないものはメニューバーから選び実行します。

左ドラッグ用クロックメニュー 右ドラッグ用クロックメニュー

文字 円
2線 1/4
消去 -5 消去 コーナー
-11 -8 パラ -15 -12
12時 1時 メトリック 12時 1
1 時 1 時 時
1 1 -12
-15 -29 -15



2時

2時

9時 10

9時 10
包絡
3時

3時
AUTO 25 線上点 中心点
am am
4時

4時
8時

8時
-13 16 -39
7時 7時
5時 5時
-13
6時
複写 表計算 -31
6時 戻る
伸縮 線種
属性 変更 測定 オフ 進む
取得 セット

外部
建具 鉛直 建具
変形 線 断面 立面
中心点
-9
-30
-2
建具 -21
88
-22
1 1 時
12時 1
時 分割 平面 1 1 時
12時 1
時 多角形
-16 -26 20 -23


2時

2時


9時 10

9時 10

連続線 範囲

3時

3時

円/円弧 -4 -10 6 33
手書線 指定
pm pm
4時

4時
8時

8時

-7 -17 -27 -24


7時 7時
5時 5時
-7
6時
-42 移動 図形 -28
6時
-14 曲線
83 -35
寸法 属性
軸角 変更
線記号 面取
ハッチ
取得

amとpmは左ドラッグ時には空いた方の指で右クリック、右ドラッグ時はその逆の動作で切り替わります。
このクロックメニュー図は覚えるまで何処か見易い場所に貼ってすぐに確認できるようにして置きましょう。

11
環境設定 (その他の設定)
■現在の環境設定を確認する、又は修正する。
環境設定ファイルの中にはこの他にも様々な設定が為されてあります。しかし、煩雑になるので
ここではその説明は省略しますが、画面上部メニューバーにある「設定」から「基本設定」を選
ぶと現在の環境設定の状況を確認することが出来ます。ここを変えれば、現在作業中の環境だけ
を変えることが可能ですがここを変えても起動時には後述する「Jw_win.jwf」が読み込まれます。

■JW-CADの起動時に読み込まれる「Jw_win.jwf」
JW-CADを起動させると、まず最初に「Jw_win.jwf」という環境設定ファイルを読みに行き
ますが、それは「設定」→「環境設定ファイル」→「編集・作成」で内容を確認できます。この
「Jw_win.jwf」が、毎回立ち上げたときの初期設定になる訳です。様々な環境設定ファイルを持つ
ことが出来ますが、現段階ではこの「Jw_win.jwf」だけに注目していてよいと思います。

どうしても、自分なりの環境設定に変えたい場合は、こ
の「Jw_win.jwf」の内容を変更すればいい訳ですが、現
段階ではこのまま作業を進めましょう。

12
画面サイズ・縮尺
■画面のサイズ
JW-CADのモニター上の画面が現在どの程度のサイズなのかによって図形の見え方が変
わってきます。画面上には実際のサイズではなく図面の大きさに対して比率によって図形が
表示されるためです。そしてその画面サイズは、お使いのプリンターやプロッターの能力に
合わせた実際に印刷するサイズと一致させておくのが一般的です。

画面サイズの設定は、画面の
下のバー(ステータスバーと
いいます)の右隅にあります。
そこにある「A-*」という
ところを左クリックして画面
サイズを設定します。(練習で
はA3サイズにして下さい。)
ステータスバー

■縮尺
縮尺もモニター上の見え方に影響してきます。1/1 の縮尺(原寸)での 100mmの見え方と、
1/100 の縮尺での 100mmの見え方とは 100 倍違う訳です。先程と同じステータスバーの右隅
に「S=1/1」という欄がありますので、そこを左クリックして下さい。

画面上に左図のような「縮尺・読取 設
定」という表示が現れます。
その中に「レイヤグループ縮尺一覧」と
いう枠がありますが、そこにはレイヤグ
ループ毎の縮尺が表示されています。

初期設定では、全てのグループが 1/1 の縮尺になっていますが、グループ毎に縮尺を変える


ことが可能です。例えば1グループは 1/1、2グループは 1/100、3グループは 1/50 に設定
し、それぞれのグループに図面を描いて 3 つのグループを同時に表示させると、1/1 と
1/100 と 1/50 の図面が混在した一枚の図面を印刷することが可能となる訳です。
練習では 1/1 の縮尺で説明を進めていきますので、そのままにしてこの縮尺・読取設定画面
を閉じて下さい。又グループは 0 グループのまま練習を進めます。

13
作図の前に(癖にして欲しい二つのドラッグ操作)
■作業の前後で行うリセット動作「左クリック左ドラッグ」を癖にしよう!
コマンドをいちいち選択せず、マウスのドラッグ操作だけで作図する方法のことをAUTOモー
ドといいます。当事務所では AUTO モードで殆ど全ての作図をこなしています。
さて、いつでも AUTO モードで動いている訳ではありません。ちょっとしたマウスの間違った
操作で AUTO モードが解除されてしまうことが多々あります。「あれ、おかしいな?」と思った
時は「左クリックの左(9時方向)ドラッグ」を行ってください。これで AUTO モードがON
となります。作業の前、作業が終わったら常にこの動作を行うようにしてください。そうする
ことで環境設定で設定した通りのクロックメニュー操作が出来るようになります。

左クリック・左ドラッグ
カチッ

ズズズズッ

AUTO モード使用時に画面に
現れるマークを拡大したもの
です。このような表示が出て
今何のコマンドを選択してい
るのか確認できます。

■全画面表示「両クリック右上ドラッグ」も癖にしよう!
画面の拡大・縮小は最も頻繁に行う動作の一つです。 縮小 全体表示
JW-CADではこれもドラッグ操作で行います。
予期せぬマウス操作で画面から図形が無くなってしまったなどと
いう場合は、何もない箇所を拡大している可能性があります。
そんな時は両クリックの右上方向へのドラッグ(全体表示)をし
両クリック
て下さい。その他の拡大・縮小方法は下記の通りです。

●画面の全体表示:「両クリックの右上ドラッグ」
前倍率 拡大
●部分的な拡大:「両クリックの右下ドラッグ」
●縮小(広範囲を見たい場合):「両クリックの左上ドラッグ」
●前倍率(さっきの倍率)で見たい場合:「両クリックの左下ドラッグ」
●画面の中心を変えたい:(中心地点で)「両クリックのみ」

14
線を引く -1
さあ、それでは線を引いてみましょう。
「左クリックの左ドラッグ」
(AUTOモード)をしてから
画面上の適当な場所(左上付近)で左クリックして一度離します。次にマウスを右下に動かしてみ
て下さい(これはクリックしたまま動かすのではないのでドラッグとは違います。ただマウスを動
かすだけです)そうすると軌跡に沿って青いラインが見えると思います。そうしたら右下の適当な
場所で再び左クリックします。

(左)
カチッ





(左)
カチッ

これで線が引けました。
ちなみに紫色の実線になっている筈
ですが、それは 0 グループの 0 レイ
ヤになっている場合です。たのレイ
ヤになっている場合は違う色の線に
なっているかも知れませんが、ここ
では大した問題ではありません。
AUTOモードでは「何もない場所
で左クリック」をすると自動的に「線
を引く」というコマンドを選んだこ
とにになり、線が引けます。

15
線を消す
■消去コマンドを選択する。
次に引いた線を消してみましょう。
「左クリックの左ドラッグ」
(AUTOモード)をしてから画面
上の図形が無い場所で右クリックの左斜め上(10 時~ 11 時の方角)にドラッグします。左クリッ
「消去」
クから始めても構いません。どちらでも コマンドが選べるように環境設定で決めてあります。

さて、一本の線を消す場合の「消

ズ 去」には二つの方法があります。

ズ それは線を一気に消す方法と線の

カチッ
一部分だけを消す方法です。

■線を消去する。

①線を一気に消す方法・・・線を右クリックする
②線を部分的に消す方法・・・線を左クリックした後、消し始めと消し終りの点を左クリックする。

線を一気に消す場合は、線を右クリックすれば一瞬にして消えますので簡単です。
線を部分的に消す場合は、少々面倒です。まず、消したい線を左クリックします。
(すると線が赤
くなります)次に消し始めの点を左クリックします。すると白い丸が現れます。最後に、消し終り
の点(左図なら左上の方)を左クリックすれば線の中間部分が消されます。

線を左クリックして、消し始めの点をクリックした状態 消し終りの点を左クリックすると瞬時に中間が消去される

16
「戻る」と「進む」
■「戻る」コマンドを選択する。
「戻る」は間違えて作業してしまった時、前の状態に戻すコマンドです。これも頻繁に使うコマン
ドですのでよく練習して下さい。右クリックの4時方向ドラッグです

「戻る」コマンドは1回だけで
なく何回でも使用できます。環
(右)

カチッ
境設定では 50 回まで戻れるよ
うに設定してあります。




■「進む」コマンドを選択する。
「進む」は逆に戻し過ぎてしまった時に、さっきやった作業まで勧めるコマンドです。これは時た
ま使うコマンドですが、右クリックの5時方向ドラッグです

「戻る」コマンドと「進む」
(右)
カチッ

コマンドは4時と5時で近い
のでドラッグが難しそうです

が、画面上に「戻る」
「進む」

の表示が出るので確認しなが

らやれば問題ありません。

17
線を引く -2 (交点から線を引く)
再び「線を引く」に戻ります。日本

カチッ
の線を引いて × 印を作って下さい。
(左)
この時ドラッグにならないように注
意しましょう。クリックしたまま動

ー かすことをドラッグどいいますが、


ス そうするとAUTOモードが働いて
(左)
カチッ

しまいます。
「線を引く」ではない
違うコマンドが実行されてしまいま
す。そうなってしまったら、
左クリッ
クの左ドラッグ(AUTO モード)に戻
してもう一度やり直します。

× の図形が描けましたか?
次にこの × の線と線の交わった場所(交点)から線
を引きたいと思います。
交点から線を引くには交点付近で右クリックします。
そうして上方の適当な位置で今度は左クリックしま
す。そうすると交点から線が一本引けます。
交点から線を引き始めるには右クリックでなくては
なりません。交点で線を終わらせるのも同じ右クリッ
クです。
次頁では右クリックと左クリックの作図
上の使い分けについて説明したいと思い
カチッ

ます。
(左)
カチッ

(右)

18
右クリックと左クリック
■右クリックと左クリックの使い分け
JW-CADは、
WINDOWS上で動くソフトです。
WINDOWSで使用するマウスには、
MAC
と違い右クリックと、左クリックが使い分けできるようになっています。
JW-CADはこの右と左
のクリックの使い分けを多用するソフトです。例えば作図する場合「左クリックは自由点」
「右クリッ
(それ以外にも右・左の使い分けがあります
クは交点・端点」を選択するように設定されています。
が、それはその度に覚えて行って下さい。

(左クリック) 自由点

交点・端点 (右クリック)

例えば、上図のような交差する二線の交点から線を引く場合は、交点の付近で右クリックすれば、
交点から線を引くことが出来ます。端点も同じで端点付近で右クリックすれば端点から線を引くこ
とが出来ます。この右クリックを使わないと、例え画面上では交点や端点から線を引いているよう
に見えても、拡大すると交点・端点から線は出ていません。

左クリックでどんなに
正確にクリックしよう
としても・・・

また画面ではどんなに正確に
交点を捉えているように見えても・・・
左クリックした点は
拡大するとずれています

こうなるといろんなものが狂ってきますので正確を極める為にも右クリックは必須となります。

19
複写
複写とは、文字通り図形をコピーすることです。下図のように今まで描いた × に線が一本伸びて
いる図形を右斜め下にコピーしてみます。

複写は「左クリック 4 時方向へのドラッグ」です。この時注意しなければならないのは、ドラッ
グし始めた点からいきなり複写の範囲指定が始まるということです。ですから図形を囲い始める
点を想定してそこから「左クリック 4 時方向へのドラッグ」を始めて下さい。画面に「複写」と
いう表示が出たのを確認したらクリックは放して構いません。その後マウスを移動させると(ド
ラッグではありません)マウスに合わせて水色のラインが出て範囲を指定する状態になります。

(左) ドラッグ
① 開始点は ②
カチッ

ズズ 重要
ズズ


マウスに合わせて複

写図形を何処に置く
のか決めるモードに
入ります。適当な場
所で左クリックすれ
複写する範囲を囲ったらマウスを左クリック
ば複写されます。
します。そうすると選択図形が赤くなります。
最後は「左クリックの左ドラッグ」で操作を
完了させ、
AUTO モードに戻ります。AUTO モー

ドに戻さないといつまでも複写を続行します。 次に上のメニューバーから「範囲確定」を選びます。

20
移動
複写と同じように図形を自由な位置(例えば右斜め下の画面隅)に移動します。

移動は「左クリック 4 時方向へのドラッグのPM」です。この時注意しなければならないのは、や
はり複写と同じようにドラッグし始めた点からいきなり移動の範囲指定が始まるということです。
ですから図形を囲い始める点を想定してそこからドラッグを始めて下さい。
PMですから、
最初に
「複
写」という表示が出て、その後もう一方の指で右クリックをすると表示が「移動」に変わります。
それを確認したらクリックは放して構いません。その後マウスを移動させると(ドラッグではあり
ません)マウスに合わせて水色のラインが出て範囲を指定する状態になります。

(左) ズズ
ッ ① ②
カチッ
カチッ


マウスに合わせて移
動図形を何処に置く ⑤
のか決めるモードに
入ります。適当な場
所で左クリックすれ
ば移動されます。 移動する範囲を囲ったらマウスを左クリック
最後は「左クリックの左ドラッグ」で操作を します。そうすると選択図形が赤くなります。
完了させ、
AUTO モードに戻ります。AUTO モー ④
ドに戻さないとクリックするたびにいつまで
も移動し続けます。 次に上のメニューバーから「範囲確定」を選びます。

21
消去 (まとめて消去する)
一本の線を消す方法は「線を消す」で説明しましたが、ここでは何本もある線をまとめて消す方法を
説明します。途中までは一本の線を消すのと同じです。

(下図は、わかり易いように線の色を変えてあります。) ■消去コマンドを選択する。
幾つもの線や図形を引く方法を解
説します。まず最初に消去コマン
ドを「右クリック(又は左クリッ
ク)の斜め左上ドラッグ」で選択
します。

■「範囲選択消去」を選ぶ。

メニューバーのすぐ下(コントロールバーといいます)に「範囲選択消去」というボタンが現れます。
その中の「範囲選択消去」をクリックします。ここで範囲選択を選ばない限り一つだけ消すという
状態ですので、消去コマンドのドラッグはどの位置から始めても構いません。但し、線の上から始
めるとその線がいきなり消えてしまいますので、線の無い場所でドラッグして下さい。

始点と終点を左クリックして
範囲を決定します。
(水色の
ラインで囲まれ選択図形が赤
色に変わります。
)右下が囲
み辛いですね。そんな時は無
理せず、中心から伸びる一本
水色の縦横の線が現れます。こ 全てを囲わないで中心伸びる線が の線が囲まれたところ辺りで
れをクロスラインカーソルとい 囲われたところで左クリック 左クリックして下さい。
います。
選択出来なかった線を左ク
リックで追加選択して行き
このように、追加したい線、除外
したい線がある場合は、一度範囲 ます。選択されると線が赤
指定して「選択確定」をクリック 色に変わります。線をもう
する前に目的の線を左クリックす
一度クリックするとその線
て付け足し・除外を行います。こ
の方法は移動や複写など範囲指定 は選択を解除されます。
をするコマンド全般にわたって共 最後にコントロールバーの「選択確定」を
通する方法です。
クリックすれば選択図形が全て消えます。
22
線を引く -3 (垂直・水平線を引く)
今まで角度を決めない自由な線を引いてきましたが、実際の製図ではそんな機会は殆どなく、寧ろ
垂直・水平線を引く機会の方が多いものです。垂直水平に限らず、15 度 30 度 45 度といった角度の
線も良く引きます。ここではそんな決まった角度の線を引く方法を解説します。

まず最初に「左クリックの左ドラッグ」をして AUTO モードである


ことを確認して下さい。
(この動作は癖にして下さい)
画面上の何もない場所で左クリックします。
(何もない場所での左クリックは「線」コマンドになります)

■水平・垂直線を描く
次に画面上のコントロールバーにある「水平・垂直」の前の□をクリックしてチェックを入れます。
これで以後は線は全て垂直水平線となります。再度このチェックを外さない限り変わりません。

再び AUTO モードにして、画面上の何もない場所で
左クリックしてみて下さい。線は水平・垂直線しか
描けない状態になっている筈です。

■15 度毎に角度のある線を描く
同様にして、
「線」
コマンドの状態で、
コントロールバーにある 15 度毎の前の□をクリックしてチェッ
クを入れると、カクカクカクと 15 度毎の線しか引けなくなります。

「15 度毎」
と「水平・垂直」
の両方にチェックが入っ
ている場合は 15 度毎が優先されます。

■その他の線
この他にも、決まった角度で線を引く場合には「傾き」という欄に数値を入力すればいいですし、
決まった寸法の線(例えば 400mmの線)を引きたい場合には「寸法」の欄に 400 と入力すれば
その寸法の線しか引けなくなります。数値を消せば再び自由な長さ、自由な角度の線がひけるよ
うになります。チェックボックスでいろいろ試してみて下さい。

23
四角を描く・数値の入力
■「矩形」(四角)のコマンド
四角を描くには、画面の何もない場所で右クリックすれば描き始められます。
何もない場所での右クリックは「矩形」コマンドになっているからです。
しかし、寸法を決めない四角を描く機会はそんなにありません。殆どの場合は決まった数値の
四角を描くものです。例えば幅 200、高さ 150 の四角を描いてみましょう。

AUTO モードから、画面上の何もない場所で
「矩形」コマンドが選択
右クリックします。
されます。

その後コントロールバーの「寸法」とあるボッ
クスのすぐ右にある▼マークを右クリックし
ます。
(左クリックすると以前の寸法が出て
きますが、右クリックすると数値入力表が現
れます)

■数値入力表による数値入力
数値入力表は、キーボードを打たな
② いでマウスでのクリックだけで数値

③ を入力する便利な表です。

① 1 の位、10 の位・・・それぞれに数値が
クリック出来るようになっています。
ここで 200 のボタンをクリックし、

その後「,
」マークをクリックした後
100 のボタン、50 のボタンをクリッ
クして最後に「OK」ボタンをクリッ
⑤ クすれば 200×150 の四角が描けま
す。後は、画面上で適当な場所で左
クリックして位置を確定すれば完了
です。

JW-CADでは矩形に限らず様々な場所でこの数値入力表で数値が入力出来るようになっています。

24
正確に複写する。
10mm間隔の線を何本も引いてみます。
「複線」コマンドを使っても描けますが一本一本やっている
と面倒です。最初の一本だけ「複線」で正確に描いて、その線をどんどん複写する方が簡単です。

左クリック


画面上部のコントロールバーの複線
間隔の欄の右にある▼を右クリック
して数値入力表を立ち上げ、10 を入

左クリック ② 力したらOKをクリックします。
次に、その線を右クリック
まず、垂直線を一本引いてくだ します(「複線」コマンドと
さい。AUTO モードから適当な なり、線が赤く変化します) ④
位置で左クリック、コントロー 線の右側に複線を描く
ルバーの水平・垂直にチェック か、左側に描くか聞い
が入っていることを確認した後 てきます。右側にマウ
下側の適当な場所で左クリック スを持って行って左ク
です。 リックして確定します。


ここまでで、正確に幅
10mmの複線が描かれ ⑥ ⑦ ⑧
水色の四角が現れ複写の範囲 その後、複写させる線
ました。次にこの右側 二本の線の右側の何
が示されますが、その範囲の を左クリックします。
の線を同じように 10m もない場所で左ク
中に複写するべき緑の線は (追加した訳です。一
m幅で複写していきた リックの 4 時方向ド
入っていません。それでも構 本の線だけ複写させる
いと思います。 ラッグをして下さ
いませんので適当な位置で左 場合はこのような方法
い。「複写」コマン
クリックして下さい。 をよく取ります。)
ドが働き始めます。


後は、コントロールバーの
「連続」というボタンを何回 ⑨
かクリックして下さい。好 コントロール
きなだけ複写されます。 バーの「基準点
変更」をクリッ
クして右の線の
⑪ ⑩ 上部を右クリッ
右側に 1 本複写 その後右の線の上部を又 クします。(端点
⑬ されました。こ 右クリックします。「この を指示したいの
最後は左クリックの左ドラッグ の線の間隔も 点をこの位置に・・・」とい で右クリックで
(AUTO モード)で完了です。 10mmです。 う感じです。 す。)

25
切取り消去
「1 本の線を消す」
「まとめて消す」という方法を説明しましたが、ここでは範囲選択した中に一部含
まれている図形を切り取って消去する方法を解説します。
「消去」コマンドは右(又は左)クリックの斜め左上方向ドラッグです。そこから始めます。

選択されている(消せる) コントロールバーから「範囲選択消去」を選んで図
形を消去する時、消去する図形を囲みますが、その
時線を全て囲んでいないと図形は選択されません。
(一部だけ含まれていても選択はされません)左図参
照。この場合は残った線(左図の場合右の 4 本)は
個別に左クリック等して追加選択してから消します。

選択した範囲
選択されていない(消せない)

しかし、たくさんある全ての線の中間部分だけを消したい場合は、この方法では消せません。
「切り取り消去」は、そういう場合の消去方法です。

レ コントロールバーから範囲選択をクリックした後、範囲を決め始め
る前に同じコントロールバーの左隅に「切取り選択」という欄が表
示されますのでそこにチェックを入れます。そうすることで切り取
り選択が可能となります。切取り選択にチェックを入れた場合と、
入れなかった場合の違いは下図の通りです。

切取り選択 -OFF 切取り選択 -ON

一部しか範囲に含まれてい 一部でも含まれた線は
ないので何も選択されない。 赤い点線で表示され・・・ コントロールバーの「選択確定」を
クリックすると範囲に含まれた部分
だけ切り取られて消去される。

26
円を描く・円弧を描く
■「円・円弧」のコマンド
「円・円弧」コマンドは「左クリック左ドラッグのPM」です。
最初に画面上の何もない場所で左クリックをし、クリックしたまま左にドラッグします。画面には
「AUTO」と表示されます。その後左クリックをした状態で右クリックをします。そうするとPMに
変わりますので「AUTO」が「円・円弧」に変わります。そうしたらマウスを放して構いません。

空いたもう一方の 【PMの方法】 最初に左クリック


外部 指で右クリック &ドラッグ

カチッ

カチッ
(左は押したまま)
変形 線 ズズズズズッ
中心点 -30
-9 -2
11

12時 1
時 分割
-16 -26


2時
9時 10

連続線
3時

円/円弧 -4 -10
手書線
pm
4時
8時

-7 -17
7時
5時
-7
6時
-42 移動
83
寸法 属性
軸角 変更
取得 右もクリックすると「円・ ここら辺りで「AUTO」
円弧」に変わります。 が表示されます。

■コントロールパネルを利用して「円・円弧」を描く

円・円弧を描くにあたって半径が決まっていれば、半径の欄に数値を入力します(直接数値を入れ
ても、数値入力表を使ってもどちらでも構いません。
)円弧の欄にチェックを入れると線が途中で
途切れた円が描けます。チェックがなければ正円が描けます。最初に円の中心をクリックします。

【円弧にチェックのない正円の場合】 【円弧の場合】 左回り或いは右回りに円弧を描いて


中心から外側に向かって円を描いてい 中心から外側に向かって円の半径 いきます。円弧の終点を決めた段階
きます。適当な場所でクリックすれば を決めた後 で円弧が完成します。
円が完成します。

27
弓型の円弧を描く
弓型の弧を描く場合は、始点と終点、それに左右どちらかのはらみ具合を決めて円弧を描きます。

■コントロールパネルの設定

「円弧」
「3点指示」の両方にチェックを入れます。
円弧の半径が決まっている場合は、半径の欄に数値を入れることも出来ます。

①円弧の一点目の端点をクリッ
クします。自由な点なら左クリッ
③ ク、決まった点(交点・端点)な
ら右クリックです。

②円弧のもう一方の端点をク
リックします。
① ② ③最後に弓なりのはらんだ方向
とはらみ具合を決めてクリックす
れば弓型の円弧が完成します。

③で円弧のはらみ具合を決めている時、画面下部(ステイタスバーといいます)に円弧の半径がマ
ウスの動きに合わせてリアルタイムに表示されます。その数値を見ながら、半径を決めて③で円弧
を確定する前にコントロールパネルの「半径」欄に入力すれば、きりのいい半径の円弧が描けます。

例えば上記ステータスバーにはr=210.507 と表示されているので、コントロールパネルの「半径」
欄に 210 と数値入力すれば、半径 210mmの正確な円弧が描けるわけです。数値入力はキーボード
から打ってもいいですし、半径欄の右にある▼マークを右クリックして数値入力表を立ち上げて
210 と入力後「OK」をクリックすることで数値入力しても、どちらでも構いません。操作の途中
でも数値入力表は起動し数値を入力することが出来ます。

28
属性取得
属性取得とは、既に描かれている線の情報を知る機能ですが、二種類の取得方法があります。
【レイヤを知る】ある線が描かれていたとして、その線が何レイヤの線なのかわからない場合、そ
の線のレイヤに自分がなることで情報を知るという機能です。
【情報を知る】ある直線があった時、その線の角度や長さを知る、或いは円弧や円であったら、そ
の半径を知るというものです。

■自分がそのレイヤになる属性取得
左図の画面には緑色の実線が 3 本あります。3 本と
も違うレイヤのデータですが、一体何レイヤなのか
わかりません。こういう場合に行うのが属性取得の
カチッ

中の【レイヤ取得】です。知りたい線の上にマウス
(左)
を乗せてそこから「左クリック下方向ドラッグ」を
ズズズズッ

すれば画面上に「属性取得」と表示されて瞬時に自
分がその線のレイヤに変わります。

レイヤのリストを確認してみましょう。
Cレ
イヤになっています。即ちその線はCレイ
ヤに入っている線だということです。

確認してみましょう。レイヤリストの「C
レイヤ」の所を左クリックしてみて下さい。
左クリック
画面上で右下の短い線が赤色に変わります。
(現在のレイヤを左クリックすると、現在の
レイヤのデータだけが赤く変わるという機
今自分が居るレイヤのデータだけが赤くなる。
能があります。放せば元に戻ります。

■そのデータの情報を知る属性取得
キーボードの「Tab」キーを 3 回たたきます。その後
知りたいデータを左クリックします。そうするとそ
の線の情報が画面左上に表示されます。例では円弧
の半径は 210mmとわかりました。直線の場合は、長
さや角度が表示されます。

29
複線
画面上にある線から、ある距離だけ離れた平行線を引きたい場合に使用します。
AUTO モードでは、ただその線を右クリックすれば「複線」コマンドになります。

画面上に線を引きます。AUTO モードになって
いるのを確認してから(左クリックの左ドラッ
グを行ってから)そのせんを右クリックして下
さい。
「複線」コマンドになります。
この線から右に 50mm行った所に平行線を引き
たいと思います。画面左上に「複線間隔」とい
うバーが現れます。そこに数値入力表から 50 と
入力しOKとします。

この▼を右クリック
数値入力表の使い方
については別紙参照

50 という複線間隔が決まりましたので、後
はその線の右に置くのか、左に置くのかを決
める段階になります。水色の線がマウスの動
きに合わせて右に行ったり左に行ったりしま
す。右側に複線を置きたいのでマウスを線の
右側において左クリックします。それで複線
が描けます。

一度複線で選んだ間隔は覚えていますので、
以後同じ間隔で複線を描く場合は右クリッ
クした後、複線を置きたい位置でもう一度
右クリックすれば同じ 50mmの間隔の複線
が描けます。

30
線伸縮
一度描いた線を伸ばしたり、縮めたりしたい時に使うのが「線伸縮」というコマンドです。
AUTO モードでは、左クリックの左斜め下ドラッグで「線伸縮」コマンドになります。

■一般的な「線伸縮」
線伸縮は「この線を、ここまで・・・」という感覚で

操作します。最初はその感じに慣れるまで少々時

A ② 間がかかるかも知れません。
実際にやってみましょう。
① 「A線をB点まで」という説明にします。
左の図を参照して下さい。

B まず、伸縮させたい線を左クリックします。次に
どこまで伸縮させたいのか、最終的に落ち着かせ

A たい点を次に左クリックします。
(伸縮させたい
① 点が交点や端点なら右クリックとなります。

伸ばす方はわかり易いのですが、縮める場合は慣
れが必要です。何度か繰り返してマスターして下
さい。

■線を切ってから「線伸縮」
その際、注意しなければならないのは全て左ク
リックということです。最初に「この線を・・・」
右クリック
にあたる線を右クリックするとその線を分断する

機能があります。
「切ってから伸縮させる」とい
う使い方です。左図ではまず線を右クリックして
③ 切ってから、その後左クリック・左クリックとい
② う感じで「この線を、ここまで・・・」という風に
線伸縮を行っています。

■目標を定めてから「線伸縮」


「この線まで・・・」というのがはっきりしている場
合は、この線までにあたる線を右のダブルクリッ
クして、伸ばしたい線をそれぞれ左クリックす

れば、その線まで伸縮させることも出来ます。
右ダブルクリック
② その場合「この線まで・・・この線を・・・」という感
じになります。

31
線一括伸縮
何本もの線を一括してある線まで伸縮
させる方法の解説です。
下図のように上にある横線に下の何本
もの縦線をくっつけたい場合、一本一
本線を伸縮させてもいいですが、それ
では時間がかかるので一遍に伸縮させ
る方法が「線一括伸縮」です。

まず、復習を兼ねて「線を引く」
・「複線」
・「複写」を使って、下図のような数本の縦線と、その上
に長い横線を一本描いてください。
図が描けたら AUTO モードから
「伸縮」コマンドを選択します。
「伸
縮」は左クリックの左斜め下方向
ドラッグです。

コントロールバーの「一括処理」のボタンをクリッ
クします。(ボタンをクリックする時は左クリックです)


①最初に、目標となる線をクリックします。
③ ②次に一括処理をする線の片方の端の線をクリックし
② ③その後一括処理をする線のもう片方の端の線をク
リックします。
ただ線を指示しているだけなので(交点や端点ではな
いので)すべて左クリックです。

最後に、コントロールバーの「処理実行」のボタ
ンをクリックすれば縦線が一斉に上の横線にくっ
つきます。

32
パラメトリック変形
図形を伸縮させたり自由な形に変形させたりすることを「パラメトリック変形」といいます。
では実際にやってみましょう。

「線一括伸縮」で作った左の図形を
パラメトリック変形させてみます。
「パラメトリック変形」は左クリッ
クの 2 時方向ドラッグです。

上の横線全てと下の縦線の一部を左の図のように範
囲指定します。選択された線は赤く変色しますが、
全て囲われた横線は「実線」として表示され、線の
一部だけ囲われた縦線は点線として表示されます。

コントロールバーの「選択確定」をクリックする
とマウスの動きに合わせて図形が自由に変形する
のがわかります。
(確定前の図形は水色のライン
で表示されます)

更に、コントロールバー左に上図のようなボタンの内どれか一つが表示されている筈です。
もしも「任意方向」と表示されているなら、そのボタンをクリックすると「X方向」に変わり、
パラメトリックされる図形の変形方向がX方向に限定されます。同様にしてボタンをクリック
する度、
Y方向、
XY方向と変わり、もう一度クリックすると任意方向に戻ります。これにより
変形方向を制限して変形させることが出来る訳です。変形方向が決まったら適当な位置で左ク
リックして下さい。図形が固定されます。でもまだ赤い色の状態です。ここで左クリックの左
方向ドラッグ(AUTO モード)にするとやっと図形が元の色に戻り作業が完了します。

左クリックの左ドラッグで
変形位置を決めたら左クリックする AUTO モードにする 変形が確定し線色が元の色に戻る

33
正確な変形
「パラメトリック変形」でも実際の使用ではいい加減な位置に変形させることはまずありません。
基準点を定めて、
「あるポイントからあるポイントまで変形させる」という使い方もありますが、
ここでは、ある数値だけ変形移動する方法を解説します。

先程パラメトリック変形で使用した図形を使い
ます。パラメトリック変形で変形を施した図形
を「戻る」のコマンド(右クリックの4時方向
(又
ドラッグ)で左図の状態に戻して下さい。
はこの状態の図形を作図して下さい。

左クリックの2時方向ドラッグ「パラメト
リック」コマンドを実行します。
上の横線の全てと、下の縦線の上部分が含
まれるように範囲を選択します。
(ここま
では前のパラメトリック変形と同じです)

キーボードで数値入力する場合
は、「0,50」
(X方向に 0、
Y方向
に 50 の意味)を入力します。

コントロールバーの「数値位置」の欄の右にある▼
マークを右クリックしてす位置入力表を立ち上げま

す。
「50」を左クリックした後上向きの矢印(↑)
を左クリックして「OK」
そうすると下図左のように 50mm上に変形された
② ③ 状態が仮線表示されますので、確認したら画面上の
何処かで左クリック。まだ赤い色の状態ですから、
最後に AUTO モード(左クリックの左ドラッグ)を
施せば、右下の状態に落ち着いて変形完了です。

50mm上に伸びた図形 適当な場所でクリック AUTO モードにして


が仮表示される (でもまだ赤いまま) やっと落ち着く。

34
コーナー処理
下図のように離れている線をくっつけることを「コーナー処理」と呼んでいます。
右クリックの斜め右上ドラッグが「コーナー処理」のコマンドです。

操作は簡単、
①くっつけたい一本目の線を左クリック、
② ②もう一方の線を左クリックです。


ここで注意してしなければいけないのが、
右クリックしないことです。右クリック
をすると線を分断してしまいます。

「右クリックをしてはいけない」と書きましたが、では何故そのような機能があるのかと言えば、
コーナー処理をやっている最中に線を分断できると便利なケースもあるからです。
次にそんなケースを説明します。

例えば左図のような場合、一本の縦線を分断して
から上下二本の横線とコーナー処理しなければな
らないようなケースに、右クリックの機能を使い
ます。

「コーナー」コマンドにしてから、
①最初に縦線の中央部を右クリックします。
(そうすると縦線の
中央部に分断されたことを示す丸いマークがつきます。後はコーナー処理したい線を②、
③、④、

の順に左クリックして行けば一番右の図形が出来上がります。

① ④


35
包絡 (ほうらく)
同じ線種・同じ線色・同じレイヤのものに限って、二つの図形をまとめ合わせる
ことを包絡(ほうらく)処理といいいます。
左クリックの左方向ドラッグで結構重宝する機能です。説明するのが難しく、論
より証拠、実際にどのようになるのか試してみた方が早いです。
ドラッグし始めた地点が包絡の開始地点になるので、どこからドラッグし始める
かが重要です。下に包絡前後の例を示しますのでいろいろ試してみて下さい。

分断された線も一本
の線に戻ります。

包絡の対象となるのは「実線」だけです。点線や一点鎖線、破線、補助線などは崩落されません。

36
文字
■文字の入力
「文字」コマンドは左クリックの上方向ドラッグです。
そうすることでいきなり文字入力モードに入ります。

画面上に上記のような文字入力画面が現れます。ここにキーボードから文字
を入力した後、文字を画面上に配置します。

■既にある文字の調整
「文字」コマンドの状態で・・・ 既存文字 既存文字
○文字の内容の変更・・・文字を左クリック
○文字の位置の変更・・・文字を左クリック
○文字の消去・・・文字を右クリック
左クリック 右クリック
文字変更・文字移動 文字消去

■その他の文字調整

文字のサイズを変えます 縦書きの文字になります。
90 度の垂直文字になります 文字の基準点を変えます 写真など読み込めます

「文字」コマンドを選択すると、上のようなコントロールバーが表示され、各種設定が可能になります。
例えば既にある文字のサイズを変更したい場合は、コントロールバーにある [* ]W=* H=* D=* (*) のと
ころをクリックすると、下図のような文字設定の表が画面に現れます。

チェックが付いているところが、現在の文字設
定の場所です。
(このサイズで文字が書かれる
訳です)文字のサイズを大きくしたり小さくし
たい場合は、該当する文字にチェックを入れれ
ば変わります。

文字のフォントを変えたい時は、フォント
欄の右にある▼のマークをクリックして
フォントを変えることが出来ます。

37
文字の特殊
「文字」は線データとは違う特殊な取扱いをします。文字には線と違ってフォントという属性を
をもっているからです。
「移動」や「複写」
「消去」
「変形」などで範囲指定する時も、文字をそ
の範囲に入れるか入れないかを区別します。

■文字データを含む範囲指定の仕方
「移動」でも「複写」でも「消去」でも「変形」で
も範囲指定する時、図形全体を囲みますが、その時、
文字を含めないなら範囲指定の開始点は左クリッ
文字 文字 ク、終了点も左クリックします。しかし文字を含め
る場合は開始点は同じ左クリックですが、終了点は
右クリックします。終了点を右クリックするか、左
クリックするかによって文字を含めるか、含めない
か区別している訳です。

左 左

文字 文字 文字 文字

終点を左クリックすると文字だけ選ばれない 終点を右クリックすると文字も選ばれる

■文字データの追加・除外
文字 文字
一度範囲指定したものの中から、選
択を追加したり除外したりするには、 右

線データは左クリック、文字データ
は右クリックします。

38
寸法
図形の寸法を表示する方法を解説します。
寸法は左クリックの斜め左下ドラッグのPMです。

まず最初に、適当な大きさの四角を描いて
みましょう。画面上の何もない場所でただ
右クリックすれば「矩形」コマンドとなり
四角が描けます。もしも前回の寸法が出て
いる時にはその数値を消します。消し方は、
右の▼を左クリックして過去の数値の履歴
の一番上の「無指定」を選びます。

適当な大きさの四角が描けたら、左クリックの斜め左
下ドラッグのPMで「寸法」コマンドを選択します。
この時上部コントロールバーの表示に注意して下さい。

傾きが「0」となっているでしょうか?なっていない場合
は横の「0/90」のボタンをクリックして「0」にします。

次に左図のように、四角の上に近い方から
①、
②と左クリックします。
(これが寸法線の
引き出し線の距離になります)その後③、

と四角形の角を右クリックします。

③ ④① 49.5 両クリックの右下ドラッグで
寸法の部分を拡大してみて下
さい。左の例のように寸法が
出ていると思います。
(寸法
値は人により違います。

同じ要領で、今度はコントロールバーの傾きの値を(
「0/90」のボタンを1回クリックして)
90 に変えて垂直側の寸法も描いてみて下さい。
39
寸法の注意点
寸法文字は特殊な取扱いをします。文字のように見えますが、文字と同じように簡単に数値を変え
たり移動したりは出来ません。それは寸法の長さに応じて正確に数値も変化する機能を持っている
からです。
試しに、パラメトリック変形させてみましょ
う。寸法線を含む四角い図形の下半分を範囲
49.5
指定して、下側に伸ばしてみます。

パラメトリック変形は、左クリックの2時方
57.9

向ドラッグです。

コントロールバーの方向
49.5
をY方向にして下さい。
ている。
寸法値が自動的に変わっ

左図のように寸法線を伸ばすと、それに
120.9

合わせて寸法値も変化しています。図形
を変形する度に寸法をいら直さなければ
ならない煩わしさを防いでいるのです。
ケアレスミスも防げます。

しかし、時には左図のように寸法
値が他の線と被ってしまい見づら
49.5 49.5
くなっていて、どうしても寸法値
を移動したい場合があります。そ
んな時は、
「寸法」コマンドの時
120.9
120.9

180.2 180.2
のコントロールバーにある「寸法
値」ボタンをクリックして、移動
したい寸法値を右クリックすれ
右クリック
ば、寸法値を好きな場所に移動で
きます。

40
軸角取得
「軸角取得」とはある線データの角度に自分がなるということです。
通常、水平・垂直線を描く時は水平はあくまでも角度 0 を基準としていますし、垂直は角度 90
度の線ですが、既にある任意の角度の斜めの線を基準として、その線に対して水平・垂直線を
描こうとすると困ってしまいます。例えば下のような図形の場合、任意の四角形(黄色い線)
の対角線(緑色の線)を引くのは、四角形のコーナー・コーナーを右クリック・右クリックで
引けますが、その線に対して垂直な線を引こうとすると、まず斜めの線の属性を取得して角度
を出し、それに 90 度を加えた角度で線を引くということになり非常に面倒です。
「軸角取得」はこのような場合に便利なコ

四角の角から マンドです。使い方は緑色の線の上で左ク
緑の線に垂直な線を引きたい リックの下向きドラッグのPMです。

線の上から・・・
(左)

カチッ
「軸角取得」

ズズズッ
する

カチッ
(右)

軸角を元に戻すにはここを右クリックします!

「軸角取得」を実行すると画面左上に正確な角度、
右下のステータスバー上に概略の角度が表示されます。
(上の例の場合、
緑の線の角度は28.31278511度であったことがわかります。計算していたら大変でした。

これで軸角は変わりましたので、後は水平・垂直にチェックを入れて、黄色い四角の左上角から緑の線
まで引けばいいだけです。
(軸角は解除するまでずっとその角度を基準に何本でも線が引けます。

コントロールバーの「水平・垂直」に
チェックを入れておいて下さい。

(右) 線を長めに引く 線を伸縮させる 完成!

① ③

② (左)
黄色い四角の左上角を右クリック、 「線伸縮」コマンドにして伸びた線を左ク 図形が出来上がりました。軸角を元
線を長めにひいて、左クリック リック、緑の線との交点を右クリック に戻すにはステータスバーの「∠」
のボタンを右クリックします。

41
中心点
「中心点」コマンドは、作図の最中に使用するコマンドです。一本の線の中心の点、一つの円
の中心点、円弧の中心点、ある点とある点の間の中心点などを見つけて、そこから線を引い
たり、そこで線を止めたりといろんな使い方があります。例をあげながら説明します。

■線の中心点
左の図の線Aの中心点から、線Bの中心点まで線を引

1/2

きたい時、「中心点」コマンドを使います。まず、線
1/
2

② を引くわけですから「線」コマンドを使います。「線」
1/
1/2

コマンドは AUTO モードから自由な点を選ぶ場合には


2

線A 左クリック、交点や端点を選ぶ場合には右クリックと
線B
説明しました。中心点を選ぶ場合は線上(線上ならど
こでも構いません)で右クリックの右横ドラッグをし
線上で(右) ます。「線」コマンドの最中に「中心点」コマンドが
動くわけです。「中心点」コマンドが終わっても「線」
コマンドは生きています。
ズズズッ
図の場合①線Aの線上で右クリック右横ドラッグ、②
線B上で右クリック右横ドラッグすれば描けます。

点P
■円の中心点・点と点の間の中心点
左の例では、円Sの中心点Xから、線Aの端点Pと

線Bの端点Qの中心点Yへ向けての線を引こうと思
中心点X
中点Y います。作図順序は次の通りです。


③ ①円Sの円周上で右クリックの右横ドラッグ
線 点Q ②点Pの付近で右クリックの右横ドラッグ
円S ①
③点Qの付近で右クリックの右横ドラッグ
以上で左図のような線が引けます

■このような使い方もよくします。
円Sの中心点Xから、線Aに向けて垂直線を引きたい時、
線A

1/2

中心点M 線の角度を「水平・垂直」にしておいて、
①円Sの円周上で右クリックの右横ドラッグ
②線Aの線上で右クリックの右横ドラッグをします。本来
1/2

中心点X 終点に選んだ点は線Aの中心点Mなのですが、線の角度を
「水平・垂直」に拘束しているので、最寄りの点としてA
円S 線上点Q
線上のQ点に向けて線が引かれます。こうすれば線を長め
に伸ばした後、「線伸縮」で線を縮める手間が省けます。

42
測定
既にある図形の距離を測ったり、角度を測ったり、面積を出
したりするコマンドです。右クリックの7時方向ドラッグで
「測定」コマンドが動き出します。

■距離の測定
例えば、左図の点Aから点Bまでの距離を知りたい時は、
A B 右クリックの7時方向ドラッグで「測定」コマンドにして
点Aを右クリック、点Bを右クリックすれば画面下部のス
テータスバーの【 】の中に距離が表示されます。

【注意】右クリックでないと、交点
を選んでいませんのでいい加減な
寸法を表示してしまいます。

又この時画面上部のコントロールバーも確認して下さい。コントロールバーには今何を測
定しているのか(距離なのか、面積なのか、角度なのか)単位は何か(ミリなのかメート
ルなのか)、小数点何桁までを表示しているのか等といった各種設定が表示されています。

C ■面積の測定

D 左図のような図形の面積を求める場合、各コーナーを順に

右クリックして行きます。(どこから始めても構いません)
ステータスバーにはリアルタイムに今まで囲んだ部分の面
A F
積が表示されます。ですので左図の場合Aから始めてFま
図は、Aから始めてD点まで右クリック
でで【 】内に面積が表示されます。最後にA点まで戻っ
したところ。仮線と線色の変化で今何
処までクリックしたのかわかります。 ても【 】内の面積は変わりません。

線A ■こんな距離の測定方法もよく使います。
左図のように、ある四角形と線との間の最短距離が知りた
点Q
い場合、そこに線が無いと「測定」コマンドは使えません。
わざわざ補助線を描くのは面倒です。そういう場合は「複
線」コマンドを利用します。線Aを右クリック、点Qを右
右クリック
クリックして画面上部のコントロールバーを見るとそこに
右クリック
複線間隔が表示されますので距離がわかります。

「複線」コマンドで線から点までを実行すると、コントロールバーに複線間隔が表示される。

43
線種変更・属性変更
線を引いてから後になってその線を変えたくなる時があります。
「線種変更」とは、今そこにある線を一本だけ自分が今いるレイヤ
・線種・線色の線に変更することを言います。
「属性変更」とは、次から次へとクリックする度に、その線を今自
分が居るレイヤ・線種・線色の線に変え続けるコマンドです。
「線種変更」が左クリックの5時方向ドラッグのAM
「属性変更」が左クリックの5時方向ドラッグのPM

■線種の変更はレイヤの変更を意味する
左の図は黄色い線と緑色の線の二種類の線で構成さ
れています。線色が違うということは基本的にはレ
イヤも違うということです。そうやって環境設定で
レイヤを整理しています。黄色い線は【6番レイヤ
の SIAGE(太線)
】ですし、緑色の線は【8 番レイヤ
の MIKAKE(細線)
】です。さて、この図の線を変更
して行きたいと思います。

■一回だけなら「線種変更」連続なら「属性変更」で使い分ける
①一番下の黄色い線(SHIAGE)だけを紫色の線【0 番レイヤの WAKU(極太)
】に変えたいとします。
その場合は一本だけですので、自分が紫色の線 (0番レイヤを右クリックすれば自動的にそうなり
ます)になってから、一番下の線の上で左クリックの5時方向ドラッグ(線種変更)で線を変更し
ます。
②上の4本の黄色い線はもう少し細い線【3番レイヤの KUTAI(中太)
】に変更したいと思います。
線が4本ありますので、こちらは「属性変更」で線を変更します。自分が3番レイヤになってから
(こちらは線上でなくても結構です)で「属性変更」コマン
左クリックの5時方向ドラッグのPM
ドを実行して、一本一本左クリックして行きます。そうやって線色(レイヤも含む)変更します。

44
線をまとめて変える
「線種変更」「属性変更」では、一回きりにせよ連続にせよ一本ずつ線を変更していました。しか
し線の数が増えてくるとそれも面倒です。たくさんの線を一遍に変更する方法を解説します。

例えば、左図のように「通り芯」(緑の一点鎖線)と作
図芯(水色の一点鎖線)の線が混在してしまったデータ
があった時、全ての一点鎖線の線の線色を水色にし、且
つ作図芯の 2 番レイヤにさせたいとします。こういう場
合は「範囲選択」コマンドを使います。「範囲選択」は
右クリックの右横方向ドラッグのPMです。ドラッグの
開始点が範囲選択の開始点になりますので画面左上の端
からドラッグし始めます。
上図は説明の為数本ですが、実際には数十本
(右) ズズズッ(左)
の線が混在する時「範囲選択」を使います

「範囲選択」コマンドのドラッグは
データが全て囲める地点から始め
ます。

「範囲選択」で図形を全て囲みます。 一点鎖線だけが選択され、他の 一点鎖線が全て水色の2番レイ


その上でコントロールバーから「属 データは元の色に戻り選択から ヤ(作図芯)に変わりました。
性選択」を選びます。 除外されます。

① ⑥
選択するデータの表が出
ますので、その中から「指
定【線種】指定」を選び、
その後、コントロールバーに
該当する線種(この場合
ある「属性変更」をクリックし、
は一点鎖線)を選んでO
指定線色に変更、並びに「書
Kをクリックします。
き込みレイヤに変更」にチェッ
クを入れます。もしもこの時
2番レイヤになっていない場
合は、「レイヤ変更」ボタンを
③ クリックし、2番レイヤを右
クリックして2番レイヤに ⑦
② なってから、「書込【レイヤ】
に変更」をクリックします。 ⑧
OKボタンをクリックすれば
完了です。


⑤ もう一度表に戻ってOK ⑩ もう一度表に戻ってOK
45
よそからデータを持ってくる
昔作ったデータ、又は今作業中のデータ以外のデータから図形をコピーして持ってきて、それ
を貼り付ける(コピー&ペースト)の方法を説明します。

【今作業中のデータ】 【昔作ったデータ】 【データを入れ込む】

例えば、上図左が今作業中のデータで、そこに昔のデータ(真中)から便器のデータをコピー
してきて配置し、最終的に右上の状態にしようというものです。

①今作業中のデータはそのままにして、もう一つ JW-CAD を立ち上げます。


画面いっぱいに JW-CAD を使っている場合はウィンドウの最小化を行って下さい。

②新しく立ち上げた JW-CAD で目的のデータを読み込みます。 (最小化)

③範囲選択して、欲しい図形を囲みます。
囲んだらメニューバーから「編集」→「コ
ピー」を選ぶか、メインツールバーの中
から「コピー」をクリックします。

④作業中だったデータをもう一度立ち上げてメインツールバーから「貼付」
をクリックします。そうしてコピーしてきた図形を貼り付けます。

その際、向きが違ったら「90°毎」というボタンを
何度かクリックして向きを調整して配置します。

又、元のデータのレイヤに置くのか、別のレイヤに置くの
以上でコピー&ペースト
か決めます。
(初期設定では「元レイヤ」となっています。)
完了です。

46
分割
「分割」とは二つのデータの間に、指定した数だけ分割線を引くものです。
(点の場合もありま
すが、ここでは線の分割だけ説明します。
線A

線B
左図の線Aと線Bの間を5分割して4本の線を入れます。
「分割」コマンドは左クリックの2時方向ドラッグのPMです。

(右)

(左)

「分割」コマンドは開始線からドラッグし始めてもいいですし、
何もない場所でドラッグして、それから開始線をクリックし始
めても大丈夫です。
操作は簡単。コントロールバーにある分割数を 5 にして、最初
に線Aをクリック、次に線Bをクリックすれば瞬時にして分割
線が引かれます。

47
レイヤ表の見方
例えば、左のような図面データが
あったとして、様々な色と様々な
線種の線や文字が混在していま
す。しかしそれらは皆、環境設定
文字
ファイルの機能によって別々のレ
文字
イヤに整理され、いつでも非表示
にしたり、表示のみのデータにし

たり出来るようになっています。
文字
画面横のツールバーにあるレイヤ
表を見ると、各レイヤ毎のデータ
の有無が確認できます。

今自分が居る
レイヤ
何も入って
いないレイヤ

線データだけ
入っている

今いるレイヤを右クリックすると全てのレイヤを 文字データと
表にして見ることが出来ます。 線データが 【レイヤ表】
入っている (グループレイヤも
考え方は同じです。

レイヤ表の中の番号の上に引かれた紫色の小さな
線は、データの種類を表しています。左側に線が
文字 あれば、それは線データがあることを意味します。
文字
右側に線があれば、そこには文字データがありま
N す。両方に線があれば、線データと文字データが
文字 あることを意味します。それ以外にも今自分がい
るレイヤを右クリック・左クリックすることでレ
イヤの状態がわかるようになっています。
今いるレイヤを左クリックすると画面上でそのレイヤ
だけが赤く表示されます。
(放すと戻ります)

48
アンインストールと御注意
当事務所の環境設定ファイルがご自身の環境にそぐわないので変えたい、(削除したい)。
或いは JW-CAD 自体をアンインストールしたいという場合の手順を記します。

■jw_win.jwf ファイルを削除する。
環境設定ファイルの削除は、JW-CAD 上から行うのでは
なく、WINDOWS のエクスプローラー等によって行います。
WINDOWS のスタートボタンを右クリックし、エクスプ
ローラーを選んでください。そうして、JW-CAD が入っ
ているフォルダ(通常はCドライブの中のJWWという
フォルダです c:\jww)の中にある jw_win.jwf を削除する
か、別の名前に書き換えます。

■jw_win.jwf の内容を変更して、
独自の環境設定ファイルを作る。
環境設定ファイルの内容を変更するには、JW-CAD 上でメ
ニューバーにある「設定」→「環境設定ファイル」→「編集・
作成」をクリックして、jw_win.jwf を読み込めば、自動的
にエディタ(通常はメモ帳)が立ち上がりますので、そこ
で編集し、上書き保存します。環境設定ファイルの内容に
関しましては、詳細・多岐にわたりますのでここでは解説
は致しません。市販の解説本をご参照ください。

■JW-CADのアンインストール
WINDOWS の「スタート」ボタンから、「プログラム」→
「jw_cad」と選び、「jw_cad のアンインストール」をお選
び下さい。後は手順にそってアンインストールして下さ
い。

※御注意
この解説書にある当事務所作成の jw_win.jwf を使用したことによる、又はこの解説書の
通り操作したことによるあらゆる障害・損害に対して、当方は一切責任を負いません。
利用・使用にあたってはそのことを十分御承知の上お使い下さい。

49
おわりに・・・
「JW-CAD の説明なんて簡単だ!」と思って、解説書を作り始めましたが、気が付くと思った
以上のボリュームの解説書となってしまいました。と同時に、「あれも説明しなくては、これ
も説明しなくては」というものがまだまだ幾つも残ったままになっています。

しかし、それをやっているとそれこそ分厚い解説本と同じようなものになってしまいますの
で、この辺で説明を終わりたいと思います。この解説書通り練習を進められた方は、概略で
はありますが JW-CAD の操作の一通りをやられたことになると思います。実際にはたくさん
ある機能のほんの一部分でしかありませんが、この解説書の意図するところは、完璧さでは
なくまずは JW-CAD に慣れてもらうことでもありますので、それで十分かと思っています。

練習をされていてきっと「こういう場合はどうするんだろう?」「これはどういう意味なんだ
ろう?」と疑問に思うことがたくさん出てきているのではないかと思いますが、どうぞその
疑問は市販の解説書から答えをお探し下さい。一つ知り、二つ知る度に着実に技術が向上し、
より一層自分のCADとして愛着を持って活用できるようになります。

私もまだ JW-CAD の全ての機能をマスターしている訳ではありません。そういう意味からす


ると人に操作方法を教えるのはおこがましい話かもしれませんが、普段自分が使わない機能
を知る必要もなく、それは誰でも同じことだと思いますのでこれでいいと思っています。

おこがましついでに申しますと、JW-CAD をものにして実務で使うには、一にも二にも作業
の繰り返しだと思います「習うより慣れろ」です。クロックメニュー一つとってみても、慣
れるまではこんなにまどろっこしいものはなく、
「何でコマンドをボタンから選択しないんだ」
と思われた方も多いと思いますが、その操作に慣れてしまえば他のどんなCADよりも使い
勝手がよいものとなります。そして慣れる為には、一にも二にも繰り返しなのです。

人は年とともに物覚えが悪くなっていきます。参考書を読んでも頭に入ってきません。そう
いう方も多いと思いますが、そんな人でも同じ操作を 100 回繰り返せば操作を覚えます。そ
のうち考えなくても手が動くようになっていきます。JW-CAD はそういう風に学んでいくも
のだと思いますし、そういう学び方に答えてくれるCADだと確信しております。

最初はまどろっこしくても、どうぞ諦めないで継続してみて下さい。いつの間にか、あなた
にとってなくてはならない製図道具になっていること請け合いです。
宮野菊丸

50

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