You are on page 1of 4

名機の回路を検証する(38)

船ん.

名機の回路を検証する(38)
パイロットSA-260
''・,嘱hd折雑観 掴睨調的頂疲 れ肝.(狛相続統耽S

6CA7pp
バワ-アンプ
(原機編)

渡辺直樹伽∩。b。N。。k.

Pjlot Radio C°rporationのModeI SA-260 eCA7プ 桟の回路はこの2機種に比べて,部品さえ揃えられれ

ツシュプルステレオアンプの原機について検証する.ば,容易に安定したアンプが製作できる,シャシー内
本稿シリーズでは,軋34/eCA7プッシュプルステレ 部の配線を気を付ければ失敗することなく,現行の部
オアンプ例はマランツのModei 8Bおよびダイナコの 品により良好な特性も得られることだろう.なお,実
Stereo 70の2縄について検証が終わっている,本 験機については次号で解説する,

整流方式には,シリコンダイオード 出力管は当然4本です.アンプとし
E輪4/eCA7ppステレオアンプ
を使用するものと,整流管のGZ34 ては,表1の参考アンプのように
現柾までに,メーカー製管球アン などを使用するものとがあります. ELSA/eCA7のパラレルプッシュプ
プの中型出力管として最も多く使用 EL34/6CA7を70.ソシュプルとし ルがあり,ステレオ同様出力管は4
されているのが,米国系の出力管 て,これをステレオ仕様にするとB
・彊彊賎rh臥 吋':難的雅語凋S 梯

本です.この場合には,ステレオア
6L6Gと欧州系のEL34/6CA7 (dC 電流が相当に大きくなり,整流管1 ンプでいえ!揃チャンネルを並列駆
A7は米国名)でしょう. 本の場合では少々苦しくなります. 動したときと同じ状態になるので,
EL34/eCA7を使用した著名なメ 流せる電流は,下記のようになりま ステレオとして使用する場合に比べ
ーカーのステレオアンプの代表的な
す. て,電源回路から見るとハードにな
出力管の使用法,および電源の整流 GZ34 : 250mA ります.
方式を表1に示します. 5UdGB : 275mA ダイナコのStereo 70や,リーク
ここにあげたアンプの電源回路の プッシュプルのステレオであれば, のStereo 50の場合,両チャンネル

同時に高い入力が入ったときにはク
リップ点が早くなることが考えられ
!表l I EL34/eCA7ppステレオアンプ(出力香の様式と亜流方式)
ます.シリコン整流の場合は,この
心配はありません(トランスのB巻
線で制限を受ける).しかし管球アi
ンプの整流は,やはり整流管でなけ
ればとこだわりをもつ人もいます.
本稿で取り上げたパイロットの
SA-260は,整流管5∪4GBを2本使

MJ i53
パイロットSA-260原按,左から真空
管5∪4GDX2,その後ろが電源トラン
ス,前面の四角はACコンセント,そ
の後ろは40uFX2と20uFX2宣教
コンデンサー,その右の小さい真空
管が12AU7,後ろは12AX7×2,右霊

当勘 認識iJ莞朗叱.器i,蒜南以組む岩出貌洞勘翻信軌豊幻一㍍一肋
の2列がecA7×4,そして出力トラ
ンス×2と盛りたくさん

用して, B種流を十二分に供給でき この図は,片チャンネル(Rch)の  原機の最大の特徴はこだわりのB
るようにしています.      みを記載してあります.他チャンネ 電源回路で, 5UdGBを2本並列使
ル(Lch)は同一の各増幅段に対し 用している点です.規格上では,こ
パイロットSA-260
て,図中記入の点(Lch)より電流 れで550mAまで取り出せることに
図1が原機SA-260の回路です.を供治します.         なります.電源トランスの巻線の篭

100pF500V

5、6ko gbl6vF e: 03 0kn養 寸皇 80 4V7pF輔 量萎竃


ー/212AU7 189V 23kngooo4V7p 一一一I I ー2VIMo l励o-oho 68kn 27lV Lch 弓鵠…20km $ ビ # eb r ( ツ E 爾 畯%cc イ ヤヨ c & ナb Z播 ィ蒔B # b 6cA7 426V lkn‥‥:429V TP i.08VopT T霊睦: m===430V 426V 6CA7430V Lch

8描 ⑥ 排紙

i剪

・Lch_50V39kOA_#PTSV5∪4GB5U4GB許3誓〒 劔 3 b テVカ 5u
-49V 50ko50k謂煽鞠+'28V 4865±2g鮭

02 0.047F
68kn′6-≡三重ヨ 凵 2 剴C geJB


1図1 I パイロットSA-260原機の回蕗図(片チャンネルのみ)

?〟
劉貼尉相計・瑚脚討,i I・汀it砂防臨布駁胸轍袖七城珂乳剤坤詐轍巽和的
[表3i SA-260原稔の使用真空管規格表

- 偃R

12AU7 H ルYルw 6.3 12.6 .3 0.15 50 蔦ゅV 絣モr縋 r

双3極管 劔 (最大値)pp-2
12AX7 H ルYルw 6 12 b 0 0 R 250 300 蔦"蔕鳴 c" 511.6I100

致3極菅 劔 最大値)pp-1

6CA7    i織7 1i)i  5]4GB

は省略しているので,スクリーング 概略を示します.一口にいって,こ ます.
リッドの赤熱を心配しましたが,其 れはアメリカ型の配線です.     最も気になるアースとの接続は
鴬は起こりませんでした.      まず,チューブラーコンデンサー ワンポイントアースではなくて,図
および抵抗は言)-ド線によりソケ 7の注記にあるように,各真空管の
SA-260の配線など
ットのピンやブロック型電解コンデ 近くにアースポイント(E点)を作
図7に,原機のシャシー内部の ンサーの端子などと直接接続してい って接続しています.ひところ提唱

0】T OUT IN IN ヒューズ

(注)太線は,アースラインを示す 細線は.その他の配線の一部
L付き中継ラグ板の取り付け部,真空管ソケットおよび電曙コンデンサーの取り付け部を
アースポイントとして利用(E点)
MTソケット内の矢印は,ピン(Dと(①の間を示す

l図7i SA-260原機のシャシー内部部品配置

i58
名桜の回路を検証する(38)

された,各増幅段ごとにまとめる方 ----""〟"""-----"" 劔剪

式に近いやり方です.
原機の部品の取り付け方法は,ど
スどめではなくすべてカシメですの
i 劔剪
88
で,ビスどめのようにゆるんでノイ si111i sS漢

ズが発生するようなことも少なく, 811111音患 -喜

/ 臆音
比較的安全です.
また,カシメどめの場合は,シャ sm11!
榊1111音喜 鵜漢
シー上面の部品配置に関係なく,シ
ー111-一書 園園
Ol
ャシー内部を有効に使用できます. 1       001     01     1

入力電圧〔V〕 入力電圧〔V〕
可変抵抗器の傍のL型中継ラグ板 【図81入出力特性(片チャンネル動作) 1図9]入出力特性(両チャンネル動作)
(5P)は,出力段のグリッド抵抗と
DCバランス関係およびCバイアス )
05

電圧調整回路をまとめています.
0

4本のeCA7の中間にあるL型中 5 30W
0

継ラグ板(5P)は,ドライブ管と出 5

0
力管の問にある負荷分割型位相反転 \

回路の抵抗とコンデンサーをまとめ 05

るために取り付けられています. 0
(
曽︺

5 1W

セレン整流器のそばのL型中継ラ

5
グ板(4P)は, Cバイアスのフィル 0

ター回路用です. 10     100     1k     10k     100k lM

周波数([Z〕
その他に, NFB回路の中継用にL
【図10I 周波数特性
型中継ラグ板(lP)が使われていま
すが, L型中継ラグ板の使用数は全 見た感じはきれいな配線とは思えま ヤンネルごとに入力した場合の方が
部で4個と少なく,ほとんどの結線 せんが,最矯距離の配線ですから合 クリップポイントは高くなっていま
は部品のリード線で行っています. 理的といえます. す.
真空管の配置が信号の流れにそっ 図10は周波数特性です.原機の
ているので安定しており,発振の心 SA-260の測定
型番SA-260は, 30WX2の出力を
配もなさそうです.セットの内部は, 図8および図9は,原機の入出 意味しているので30Wで測定して
力特性です.両チャンネルとも動作 います.
状態にして,片チャンネルごとに入 図11は歪率特性です.iほぼ同じ
力して測定したものが図8です.図 傾向を示したカープになっています
9は,両チャンネル同時に信号を入 図12はダンピングファクター(DF)
力した場合の特性です.当然,片チ 特性です.負帰還量を少し増やして

i 10

88 8111188 88111臆音 111118音

11111臆音 8111一書音 8111-音容


Rl6
○○sliiEi iiiiiii


も 0
888118 811118菓 1111-8

10     100 lO 音 唐 loo 音 唐 ∴ 音 唐 lOk 菓 唐 免

出力電圧(W) 周波数(kHz〕

図11i 歪率特性 [図121ダンピングファクター特性

MJ ?59

You might also like