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商品案内

JATCO ─ Leading Transmission


エンジンで発生した動力を車輪に伝える装置のことをパワートレインと呼び、
その中でもトランスミッションは常に重要な役割を担っています。
ジヤトコはトランスミッションの専門メーカーとして、これまでも数々の“世界初”
を生み出してきました。
中でも CVT(無段変速機)

では世界シェア No.1 を誇る、
リーディングカンパニーです。
ドライバ―の操作や走行条件に合わせて最適なギアを選択する、人間の頭脳のような 
考えるトランスミッションを通じて、クルマ社会の未来をリードしていきます。
*Continuously Variable Transmission の略

World's First

❶ ❶ 1モーター 2クラッチ式ハイブリッドトランスミッション……2010 年

❷ トロイダル CVT …… 1999 年

❹ ❺ ❸ 副変速機付 CVT …… 2009 年
❹ 2リッタークラス金属ベルト式 CVT …… 1997 年
❻ ❺ 3.5リッタークラス対応 CVT …… 2002 年

❻ 5 速オートマチックトランスミッション…… 1989 年
❼ FF 車用 5速オートマチックトランスミッション…… 1995 年
CVT for medium / large FWD vehicles

JF016E/JF017E 中・大型 FF 車用 CVT


前進 / 後退用クラッチ &
減速用遊星ギア
トルクコンバーターに連結する
位 置 に 、前 進 / 後 退 切 替 用 の
遊星ギアが組み込まれ、回転
方 向 の 切り替 えと減 速 を
行なっています。

フロントハウジング
専用設計の超扁平トルクコンバー
ターを採用し、
レイアウトの自由度
CVT for medium / large FWD vehicles を向 上 。低 剛 性ロックアップダン
パ ー で 低 速 からロックアップし、
燃費性能と走りのダイレクト感を
バリエーター
改善しました。さらにはトルクコン
JF016E/JF017E バーターのスペースに、モーター トルク容量250Nmの
中・大型 FF 車用 CVT ユ ニットを換 装 す れば、そ のまま J F 0 1 6 E の バリエ ーター
ハイブリッド仕様にすることが可能 は金 属 ベ ルト、 トルク容 量
です。 380Nm の大容量タイプの
J F 0 1 7 E は チェー ン を
使用。特性に応じた使い分け
をしています。

エレメントの形状を
制御技術で、クルマの走りに「味つけ」
見 直し、ベ ルト姿 勢
アクセル開度、車速をはじめ、さまざまな車両情報から、ドライバーの意を汲んだ「走り」を演出。アクセルをオフに の 安 定 性 を 増し て
したときは、ギア比をそのままホールドして次回の発進に備えたり、旋回時のブレーキングで制動Gが大きい場合は、 います。
ギア比はややダウンシフトしてエンジンブレーキを効かせるなど、きめ細かい変速制御を行なっています。

大排気量車にも CVT の走りと燃費をワイドレンジ、高効率を突き詰めて完成した、Jatco CVT8


2Lクラス対応の金属ベルト式 CVT、世界最大3.5Lクラス シャフト径を細くし、より中 心 部まで ベ ルトが 巻き付く に変更しました。コントロールバルブボディでは、徹底した
対応の CVT 。常にCVT の高トルク対応をリードしてきた ス ペースを確保。すると今度は、巻き付き角が小さくなり 油 路 の 最 適 化 を 追 求した 結 果 、3 段 重 ね だった 構 造 が
ジヤトコには、中型・大型車用CVTを統合し、次世代のスタン すぎたことによって伝達効率が悪化するため、ベルトの 2 段 に 、スプールバルブの本数は 12 本から8 本へと減少
ダードモデルを開発したいという強い思いがありました。 エレメントも形状を見直し、小さい径に巻き付いた場合でも しています。さらには、スプールバルブのクリアランスを
そして、
トルク容量380Nmまでをカバーするユニットとして 効率よくトルクを伝達するベルトを採用しました。これらの 見直すことなどにより、
コントロールバルブ内部での油漏れ
(以下、CVT8)
開発されたのが、Jatco CVT8 です。 レシオカバレッジは従来の6.0から7.0に拡大し、
工夫によって、 を極 力 抑えました。これらの 工 夫 の 積 み 重ねによって、
低速での力強さ
(ローギア)
と高速での低燃費・静粛性(ハイ 吐出量の少ないオイルポンプでまかなえるようになりました。
レシオカバレッジの拡大 ギア)の両立に大きく寄与しています。 また 、デファレンシャル ギアまわりの 潤 滑 系を見 直し、
最初の課題は、
レシオカバレッジ(変速比幅)の拡大です。 バッフ ルプレートを立てることで、常にギアがオイルに
単純にプーリーの径を大きくすればレシオカバレッジは 多くの改良を加えた油圧制御系 浸っている状態を解消。オイルの攪拌抵抗によるエネル
広がりますが、CVT 全体が大きくなり車両搭載性が悪化 変速のためにプーリーを作動する機構では、
まずシールリング ギーのロスを抑えました。
します。そこで逆にプーリーの内側に着目し、レシオカバ の機械損失を減らし、さらにステップモーター式から油圧に 結果、ユニット全体でフリクションを従来比40%低減、燃費
レッジを拡 大する方 法を模 索しました。まずプーリー の よる直動式に変更。前進/後進の切り替え機構は可変油圧式 の改善に大きく寄与しています。
CVT for medium/large FWD vehicles

JF018E/JF019E 中・大型 FF ハイブリッド車用トランスミッション


クラッチ2 モーター

モーターに内蔵した
乾式多板クラッチの機能
モーターの内側に組み込んだ、乾式多板クラッチの
機 能 は 次 の 3 つ 。1 . エンジン停 止 時に、エンジンと
モーターを切り離し、エンジン側フリクションを遮断。
2. エンジン始 動 時 は、モ ータートルクをエンジンに
伝えることでエンジンを始動。 3. エンジンの動力を
トランスミッションに伝達。この乾式多板クラッチは、
摩擦材の偏摩耗を防ぐためにピストンの押し位置を
最適化したほか、空気の流れを解析し、摩耗粉を効率
良く外周側に排出させる構造になっています。

クラッチ1

全長を極力キープして
CVT for medium/large FWD vehicles モーターを追加
従 来 のトルクコンバ ーター のスペ ースに、
駆動・回生用モーターと、エンジンとモーター
の 切り離しを行う乾 式 多 板クラッチを配 置
JF018E/JF019E した、独自の 1 モーター 2クラッチシステムを
中・大型FFハイブリッド車用トランスミッション 採用。クルマ側の搭載スペースの見直しを
最小限に抑えることができます。

発進用クラッチを冷却する専用の電動オイルポンプ
北米のSUVは砂地を走ったり、
トレーラーやボートを牽引
(トーイング)することが多く、そうしたタフなシーン
では、発進用クラッチを滑らせながら駆動力をコントロールします。この滑りの際に発生する熱を冷却する
ために、専用の電動オイルポンプを搭載しました。これにより、高負荷な走行シーンにおいても、クラッチが
受けるダメージを最小限にとどめています。

1モーター 2クラッチシステムを採用した
ハイブリッド車用トランスミッション、Jatco CVT8 HYBRID*
同一車種にハイブリッドモデルを追加する場合、
トランス としては、世界初です。CVT8 HYBRIDに先立って開発 (クラッチ2)
としても活用しています。しかしこの方法には
ミッションのサイズ(特に全長)
を維持することができれば、 したFRハイブリッド車用トランスミッションでは、乾式単板 新たな課題がありました。発進時にクラッチを滑らせて
クルマ側を大きく見直しせずに済みます。中・大型車用に クラッチを採用しましたが、FF 車の狭い搭載スペースに 必要駆動力を確保するため、長時間にわたってその状態が
開発されたJatco CVT8 からトルクコンバーターを取り 適合するためにはコンパクトな構造を追求する必要があり 継続すれば、大きな発熱量が発生し、クラッチ摩擦材表面
の ぞ き 、そ の ス ペ ー ス に「 駆 動・回 生 用モーター 」と、 ました。この CVT8 HYBRIDでは、モーターとクラッチを 温度が次第に上昇してしまいます。CVT8 HYBRID は、
「 エンジンとモ ー タ ー を つ なぐ乾 式 多 板 クラッチ 」を 単純に並べるのではなく、
ドーナツ状になったモーターの 北米で販売するミディアムクラスの SUV などへの搭載も
コンパクトに収めたのが、Jatco CVT8 HYBRID(以下、 空洞部分に乾式多板クラッチを収めることで、軸方向の長さ 視野に入れ、外部に専用の電動オイルポンプを設けて冷却
CVT8 HYBRID)です。 を抑えることに成功しています。 性能を高める工夫をしています。発進用クラッチを必要に
応じて 効 果 的に冷 却 するシステムを 構 成し、長 時 間 の
駆動・回生用モーターとエンジンの断続用クラッチ 前後進切り替え用クラッチを発進用クラッチにも活用 高 負 荷 運 転にも耐えられるタフなトランスミッションに
エンジンとモーターの切り離しには、低回転域ほど引きずり ベースユニットであるCVT8 の場合は、プーリーの手前に 仕上げました。
トルクが大きくなる傾向の湿式クラッチではなく、乾式多板 配置されているもうひとつのクラッチが前後進の切り替え
クラッチ(クラッチ1)
を採用しました。ハイブリッドシステム を 担って い ました が 、この クラッチ を 発 進 用 クラッチ *日産自動車(株)/ジヤトコ
(株)共同開発
CVT for mini/small FWD vehicles

JF015E 軽・小型 FF 車用 CVT

CVT for small FWD vehicles

JF020E 小型 FF 車用 CVT
レシオカバレッジ 7.3 を実現 コンパクト化も同時に実現
搭載車種として想定されるコンパクトカークラスでは、エンジンのトル 副 変 速 機 の 採 用 によって 、プ ー
ク不足を補うために、発進や加速シーンではなるべくローギアを使用 リーの外径を小さくすることが可

従来の溝
したい。しかしレシオカバレッジを拡大せずにロー ギア ード化 する 能になり、ユニット全長を10% 、重
と、高速走行シーンでエンジン回転数が下がらずに燃費で不利にな 量を 13% も削減しました。エンジ 13

%軽量化
ります。従来の CVT では、 ンルーム内にあまりスペースの余
LOW 低速・出足のレスポンス
プーリー径の拡大にも限界 裕がない小型 FF 車にとって、
トラ

エンジン回転数
があり、レシオカバレッジを ンスミッションのコンパクト化は大
10%
一定以上に大きくできませ きなメリットです。 全長短縮
んでしたが、CVT7は副変速 従来のCVT変速比幅 従来の
機の 採 用により、これまで HIGH 構造CVT
の 数 値 を 大 きく上 回 る 高速・
エンジン低回転
「 7.3 」を実現しています。 プライマリープーリー
CVT for mini/small FWD vehicles
車速
トランスミッションオイルの
攪拌抵抗を低減

オイル面との距離を確保
前後進切り替え用の遊星ギアを活用した副変速機
アイドラーギアを用いてプライマ
セカンダリープーリーからの出力を受けて、前後進の切り替えを受け リープーリーを一段上部に移動。
JF015E 軽・小型 FF 車用 CVT
持つ遊星ギアに、直結出力と1.8 の減速比の 2 段階に出力できる機能 部 分 的 にオイ ル に浸 かって い た
プーリーが
を実装。変速は多板クラッチの締結、 解放による制御で、 副変速機の切り プ ーリー が 、オイルと干 渉しなく オイルを
替えに伴う変 速ショックを生じさせ な いよう、副変速機の変速と同 なったことで、攪拌抵抗が大幅に 攪拌しない
時に、プーリーの回転数とギア比を変えるといった緻密な制御を行 減り、従来比でフリクションロスを
トランスミッションオイル
なっています。 約 30% 低減しました。

「コロンブスの卵」を実用化。副変速機がひろげた CVT の可能性、Jatco CVT7


発進、加速時にはギア比をロー側へシフトし、力強い駆動力 2段ATでCVTのレシオカバレッジを拡大 遊 星ギアがあります。そのギアに2 段の変速要素を加えて
を得たい 。高 速 巡 航 時にはギア比をハイ側へシフトし、 広いレシオカバレッジは小排気量・低トルクの小型車にこそ 副変速機として活用。オリジナルの CVT が持つローギア
静 か で 燃 費 の 良 い 走りを実 現した い 。排 気 量 が 小さく 必要です。一方で、CVTのレシオカバレッジを拡大するため からハイギアへの変速だけでなく、
走行状態に応じて1速から
CVT for small FWD vehicles 非力なエンジンであるほど、
トランスミッションの果たす の一番簡単な方法は、プーリーの径を大きくすることです。 2速にシフトします。このとき1→2速への変速がドライバー
役割は大きく、より広いレシオカバレッジ
(変速比幅)が求め しかしながら、この方法では CVT の搭載スペース課題が にとって違和感(変速ショック)
とならないように、プーリー
られます。しかし一般的にレシオカバレッジを広くしようと 「小型のCVTに、
解決しません。 2段のステップAT(副変速機) は変速前後のギア比変動を極力抑えるようコントロール
JF020E 小型 FF 車用 CVT すれば、
トランスミッションのサイズが大きくなり、小さな を組み合わせれば、レシオカバレッジを拡大できる」この します 。この 2 段 変 速をスムーズに行う高 度 な 制 御 が 、
エンジン ル ー ムに収 まりませ ん 。この 両 立 をめざして アイデアがCVT7のスタートポイントになりました。 副 変 速機付きCVTを成立させるための重要な技術の 1つ
「コロンブスの卵」的な発想で実用化したのが、世界初の です。長年にわたり専門メーカーとして蓄積した、制御技術・
副変速機付き CVT であるJatco CVT7(以下、CVT7 ) 前後進の切り替えギアを副変速機として活用 ノウハウがあってこそ実用化できた商品なのです。
です。 もともと CVT には、前 後 進 の 切り替えに使われて いる

CVT7 をベースに燃費性能とドライバビリティを追求した、Jatco CVT7 W/R


CVT7 の優れた搭載性を確保したまま、高まる燃費性能 レッジ 8.7 を実現しました。また、ベルトの金属エレメント 優れたドライバビリティの追求
への要求に応えるために伝達効率を改善し、さらに走りの のプーリーとの接触面の溝ピッチを細かくし、
トルク伝達性 CVTの持つ「スムーズ感」だけでなく「ダイレクト感」を高い
ダイレクト感にこだわって開発されたのが、Jatco CVT7 を向上させました。さらに、フリクションロスの 1 つの要因 次元で実現するために、発進直後からロックアップさせ、
W/R ※(以下、CVT7 W/R )です。 で あるオイルポンプにお い てもオイル の 吸 入ポートの 発進時の過度なエンジン回転上昇や加速感を抑制して
※ Wide Range の略 形状を変更することで流量制御弁を廃止し、フリクション います。また、加速ニーズに合わせて車速とエンジン回転
を約 30% 低減しました。これらにより、燃費計測用走行 上昇が一体となるようコントロールすることにより、まさに
レシオカバレッジ8.7 が高い燃費性能を実現 モードのみならず、高速一定走行などの実燃費にも大きく ダイレクト感ある走りを実現しています。
CVT7 W/R では新型ベルト&プーリーを採用。最ハイの 貢献、多様な市場ニーズに対応できるトランスミッション
使用域を拡大し、CVTとして世界最大となるレシオカバ となりました。
9-speed automatic transmission
for medium/large RWD vehicles

JATCO JR913E
JR913E 中・大型 FR 車用 9 速オートマチックトランスミッション
フルベアリング支持構造を採用 Waveドライブプレートの採用
ロングインプットシャフトにすべての回転 全締結要素にWaveドライブプレートを採用
要素を配置。支持構造は従来のブッシュから することで、非 締 結 時にドリブンプレート
ベアリング支持構造とし、低フリクション化。 から引き剥がし、
ドラグトルクを低減。

回路リークの低減 クラッチ制御圧の応答性と
コ ント ロ ー ル バ ル ブ の ボ ア とス プ ー ル 安定性の向上
のクリアランスを小さくすることで 油 の クラッチ 弁に小 径 軽 量 ニッケ ルメッキス
リーク量を低減し、油圧精度や油圧応答性 プ ー ルを採 用し、全 域 可 変ディザ 制 御を
9-speed automatic transmission を向上。 織り込み既存 7 速 AT 比で約 5 倍の油圧応答
for medium/large RWD vehicles スピードと約10倍の応答安定性を確保。

JATCO JR913E
JR913E 中・大型 FR 車用 9 速オートマチックトランスミッション

変速パターンをリアルタイムに選択 9 速から4 速への変速パターンだけでも、


ドライバーのアクセル操作をリアルタイムに検知し、 9-4 9-5-4 9-7-4 9-7-5-4 9-7-6-5-4
求める駆動力を生成。 9-8-7-4 9-8-6-5-4 9-8-7-5-4 9-8-7-6-5-4
の 9 パターン。
ドライバーの欲する駆動力に合致した変速パターンを
リアルタイムに選択。

「究極の効率と究極の応答性」が合言葉、多段化によるメリットを最大化
多段化しても同等のサイズ・重量であれば、クルマの性能 リング。通常の 1 段ずつ変速するシーケンシャルシフトだけ よって各部品に行き渡る潤滑流量を最適化することで、
は飛躍的にアップする。
「究極の効率と究極の応答性」を でなく、変速中のアクセル開度変化率に応じてリアルタイム 無駄な潤滑を流さないシステムとしました。
求め、世界トップクラスの燃費性能と運転性能を実現した にギア段を飛ばす変速を採用し、
ドライバーが求める最適な さらに9 速化による恩恵もあります。レシオカバレッジ9.1
F R 車 用 9 速オートマチックトランスミッション、そ れが 駆動力に素早く移行することを可能としました。 というワイドな変速比幅のおかげで、発進からの力強い加速
JR913Eです。 と高速巡行時の低回転化による優れた燃費性能を実現
最適設計で優れた燃費性能を実現 しています。
9速ATでありながら、リズミカルな変速 高い燃費性能を確保するため、従来からトルクコンバーター
多段化すれば変速の種類が増えます。
ドライバーにして のロックアップ領域の低速化に取り組んでいます。しかし、 小型軽量化への挑戦
みると変速が多すぎると感じたり、アクセル操作からトルク これはこもり音と呼ばれる、振動が原因の車内騒音との 既存 7 速 AT に対する大型化、重量増は絶対に認めない。
が出力され、実際のクルマの挙動に現れるまでの時間を 戦いでもあります。JR913E では、ペンデュラムダンパー 同じ車載スペース内に収めようとすれば必ず達成しなければ
長く感じてしまったりする可能性があります。そこで変速 ( 振り子 式 動 吸 振 器 )を新たに採 用し、入 力 振 動 周 期に なりません。これを可能にしたのが材料置換による軽量化
前後の変速段差を小さくし、変速頻度の高いLowギア側は 合わせて振り子を逆位相に作動させることで振動を減衰、 技術です。ケースにはマグネシウムを初採用し、オイルパン
クロスギアのセッティングとすることでリズミカルな変速を 800r pmという低回転からのロックアップを可能としま は樹脂製に、ボルトにはアルミを取り入れました。また、
実現しました。 した。 高張力鋼板を用いた薄肉プレス部品を使用したり、磁気
また、変速にも工夫を加えています。変速判定時のみならず また、
トランスミッション内の潤滑流量をコントロールする エンコーダによる回転検知を用いたりするなど、細部に
変速中も常にドライバーのアクセル開度変化率をモニタ 機構も備えています。
トルクや回転数など走行シーンに 渡って徹底的にこだわり、小型軽量化へ貢献しています。
Transmission
for medium/large RWD hybrid vehicles

JATCO JR712E
JR712E 中・大型 FR ハイブリッド車用トランスミッション
クラッチ 2 は ベ ー スと
なっているFR 車用 7 速
ATと同じ変速クラッチ
の役割を担っています。

乾 式 単 板 構 造 の クラッチ 1 に
より、エンジンとモーターの断続
を行 います 。このクラッチ 1 で
エンジンとモ ー タ ー を 完 全に
切り離し、モ ー タ ー 単 独 で の
走行を実現します。

❶ モーター単独での走行 ❷ エンジン走行 ❸ パワーアシスト走行 ❹ エネルギー回生


(電気自動車としての走行) (通常のガソリン車としての走行) (ハイブリッド走行) (減速時)
Transmission リチウムイオンバッテリー
for medium/large RWD hybrid vehicles インバーター
電気の流れ

JATCO JR712E エンジン

JR712E 中・大型 FR ハイブリッド車用トランスミッション ❶ モーター単独での走行 ❷ エンジン走行 ❸ パワーアシスト走行 ❹ エネルギー回生


クラッチ1 クラッチ2 クラッチ1
クラッチ2 クラッチ1 クラッチ2 クラッチ1 クラッチ2
OFF ON ON 行)
ON ON ON OFF ON
モーター

クラッチ 1 を解放して、エンジンとモーターの動きを クラッチ1を締結し、


エンジンからの出力で走行します。 クラッチ 1を締結してエンジンの出力を伝達。同時に クラッチ1を解放し、エンジンとモーターの動きを切り
切り離し。エンジンは停止したまま、バッテリーの電力 エンジンによる力強いトルクがトランスミッションを バッテリーの電力によってモーターを駆動し、二つの 離し。減速によって生じる回生エネルギーを、エンジン
を用いて、モーター出力のみで走行します。 介して、最適な形でタイヤを駆動します。 動力源によるハイブリッド走行を行います。高出力で 側の引きずり抵抗によって失うことなく、効率的に発電
応答が速いというモーターの特性を生かして、レス に用いてバッテリーを充電することができます。
ポンスのよい加速感が得られます。

サイズをキープしつつ、1 モーター 2 クラッチを組み込んだ


FR ハイブリッド車用トランスミッション、JR712E*
ハイブリッド車のために、ジヤトコの持つノウハウや制御 原点になりました。
トランスミッションの搭載性を維持する 解 放を絶 妙なタイミングで行う( 掛け替え変 速 )ことが
技術を集大成したユニット。それが、FR ハイブリッド車用 ことができれば、ベース車両の改造も最小限にとどめる できるのは、これまでに培ってきたステップATの変速制御
トランスミッション、JR712E です。ハイブリッドシステム ことができます。JR712E では、既存の FR 用7速 AT から 技術のたまものです。
として の パッケ ージングをフリー ハンドで 追 求 すると、 トルクコンバーターを外して生まれた空間に、モーターと
ベース車から、かけ離れた製造コストになってしまいます。 クラッチを収めました。新たに追加したクラッチ1に対して、 2クラッチにこだわった理由
そ の 逆 に 、最 も 手 軽 な 方 法 の 一 つ は 、既 存ト ラ ン ス もともと7ATの変速用クラッチをクラッチ2とする、世界初の モーターだけでなくクラッチまで追加したことにも、
もちろん
ミッションのトルクコンバーターを、モーターに置換する 「1モーター2クラッチ式ハイブリッド車用トランスミッション」 大きな意味があります。ハイブリッドの代表的な走行モード
ことですが、
このやり方では、ハイブリッドシステムとしての です。 のうち「モーター単独での走行」や、
「 減速時のエネルギー
メリットも限定的です。ジヤトコはユーザーの視点に立ち、 もともとトルクコンバーターには、
「発進・加速時にトルクを 回生」において、エンジンが接続されたままだと、無駄な
この両者の理想的なバランスを追求しました。 増幅する役割」や、
「変速時のショックを和らげる役割」が 引きずり抵抗によって、エネルギーを損失してしまいます。
あります 。
トルクコンバ ーター の 省 略によって 生じた 、 ここに追加されたクラッチで、エンジンを切り離せることが、
製造コストと性能の、理想的なバランスが 発進時のトルク不足という課題については、新たに追加した さらに高効率なハイブリッドシステムを実現しているの
このパッケージングを誕生させた 電気モーターによって補完。また、変速ショックについては、 です。
「製造コストを抑え、少しでも多くの人に、ハイブリッドの モーターの出力後にあるクラッチ 2 の変速をより高度に
メリットを享受していただきたい。」この思いがコンセプトの コントロールして吸収しています。2 つのクラッチの締結・ *日産自動車(株)/ジヤトコ
(株)共同開発
Continuously Variable
ステップ ATとCVT のレシオカバレッジ比較
より低いギア比での発進加速、より高いギア比での静粛性や低燃費、その両者を実現するために、

Transmission
ステップATでは、多段化によってレシオカバレッジ
(変速比幅)
を拡大しています。CVTの場合「ベルトと
2対のプーリーによって変速する」という基本構造のポテンシャルが高いので、多段化によって部品
点数が増えることもありません。見た目の変化が少なくても、静かに確実に進化を遂げています。

ステップ AT-CVT のレシオカバレッジ比較

進化を続けるジヤトコの CVT 市場のステップATのベンチマークを参照すると、4速→5速→6速と、多段化によってレシオカバレッジを拡大


している傾向が見えてきます。ジヤトコのCVTが持つレシオカバレッジをそこにプロットすると、従来型でも
レシオカバレッジの拡大やフリクションの低減など、CVT の進化によって優れた燃費性能と快適な走りを、
ステップATの7速相当、
CVT7、CVT8では、8速相当以上の広い変速比幅であることがわかります。
さらに高い次元で両立。
*ジヤトコ調べ
そのポテンシャルの高さが認められて、ジヤトコの CVT は、世界中のマーケットに広がっています。 従来 CVT CVT8 CVT7

ステップ AT は 、多 段 化 によりレシオ 7.3


7 7.0

レシ オ カ バレッジ
カバレッジを拡 大してきています。
6 6.0
5
4
CVT7 、CVT8 では、8 速 AT 相 当
3
のレシオカバレッジを実 現 。
2
1
0 3速 4速 5速 6速 7速 8速

AT ギア段 数

世界の市場に認められた CVT
発進・加速を繰り返す都市部ほど、その性能が際立っていた初期の CVT 。まず日本市場で人気に火が
つき、いまや世界中の自動車ユーザに愛用いただいています。環境規制の厳しい北米市場、都市部の
慢性的な渋滞や大気汚染が問題になっている中国市場。ジヤトコの持つ 3 つの海外生産拠点が、すべ
て CVT の工場であることも、CVT が世界の市場に認められた証です。

中国 日本
メキシコ

タイ
ジヤトコは 中 国 、タイ、メキシコの 生 産 拠 点を含 むグロー バ ル な 事 業 体 制
を 構 築して います 。海 外 の 生 産 拠 点 はす べ て C V T の 生 産 工 場 で 、日 本 を
含むグローバルなネットワークで世 界のお客さまにお届けしています。
JATCO Transmission Lineup
トランスミッション専門メーカーならではのラインナップで、世界をリードする
世界で唯一、軽自動車から 3.5L クラスの大排気量車までをカバーする CVT で、世界トップシェアの実績。
加えて従来からのステップ AT も幅広いラインナップを取り揃えています。今や世界中で製造されるさまざまなクルマに、
ジヤトコの商品が搭載されており、多くのお客さまから熱い支持と高い評価を集めています。
ジヤトコは、
トランスミッションの専門メーカーとして、今後も世界をリードしていきます。

FF FF FR

CVT CVT CVT HYBRID AT AT AT AT HYBRID

JR711E
JF414E JF613E JR913E JR712E
JF021E JF015E / JF020E JF016E / JF017E JF018E / JF019E JR710E

7 0 0
軽・小型 FF 車用に開発され
6 0 0
た、世 界 初 の 副 変 速 機 付き
C V T 。そ の 世 界トップクラ
5 0 0 スの変速比幅で、コンパクト 小型 FF 車用 4 速 AT 。コ
カーのニーズをしっかりと実 ンパクトな外観形状で、
現。発進時の力強い加速と、 クラストップレベルの軽
4 0 0 量設計を実現。性能、品
高速走行時の高い燃費性能・
静粛性を高い次元で両立し 質の点で高い信頼性を
軽自動車専用に開発された 備え、汎用性の高いトラ
ています。さらに小型軽量な
3 0 0 CVT 。軽自動車の機能性を ンスミッションとして、
ボディで、幅広い搭載性も実
考慮した最適な変速比幅を 市場から高く評価され
現しています。
設定、またフリクションの低 ています。
減や小型・軽量化を徹底的に
2 0 0 追求し、走りと燃費を両立。軽
自動車のパフォーマンスを最 中・大 型 F F 車 用 6 速 中・大 型 F R 車 用 7 速 高効率・高応答 FR 車用 中・大 型 FR ハイブリッ
大限に引き出しています。 AT 。ワイドな変速比幅 AT。多段化により、優れ 9 速 AT 。9 速というギア ド車用トランスミッショ
を生 かして 、走 行 性 能 た運転性能と高い燃費 段の数を生かして、
これ ン。画期的な1モーター
1 0 0 と燃費性能を両立。FF 性能を実現しています。 までにな いダイレクト 2クラッチシステムを採
車 用として高トルク域 また、変 速 制 御では細 感のある力強い走りと 用し、ハイブリッド車な
中・大型 FF 車用 CVT 。CVT 中・大型 FF ハイブリッド車用 まで適用可能なトラン 部 に 至るまで 最 適 な 静粛性を両立。また、オ らではの 、どん な 場 面
の 滑らかな走りはそ のまま トランスミッション。Jatco スミッションは、ガソリ チューニングを実施。車 イルポンプやギアなど でもドライバーの思い
に、細 部に至るまで 高 効 率 CVT8のコンバーターハウジ ンエンジンだけでなく の 性 格に応じた「 味 つ のメカニカルロスを最 通りになるパワフルな
化を追求し、フリクションを ング内に、駆動・回生用モー ディーゼルエンジンと け」で、幅広い車両へ適 小 限に抑え、優 れた燃 走りと、モーター走行や
40% も低減。スポーティー ターと、エンジンとモーター も組み合わせた実績が 用しています。 費性能を実現するとと 効率的なエネルギー
で力強い走りと、優れた環境 断続用の乾式多板クラッチを あります。 もに、変 速 時 の 応 答ス 回 生 による高 い 燃 費
性能を両立しています。 内蔵。独自構造の 1モーター ピードを極限まで高め、 性能を両立しています。
2クラッチ方式を採用した、コ 良質な運転性能を実現
ンパクトな構造です。 しています。

ト ルク
容 量 軽・小型クラス
軽クラス 中・大型クラス 中・大型クラス 小型クラス 中・大型クラス 中・大型クラス 中・大型クラス 中・大型クラス
副変速機付
( Nm )

はCVT 、 はAT 、 はHYBRID


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