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ドライブトレイン設計仕様書
学部 3 年 恒岡 佑哉
1. 設計目標
本年度のマシンコンセプトを実現するために, Table 1 Sprocket
チームとして向上を目指すのは フロント リア ファイナル
1) 車両の即応性 スプロケット スプロケット ギヤレシオ
2) 車両の限界性能 13 38 2.923
である.これらの実現のために「操作系統のガタ
の低減」と「軽量化」を行う.ドライブトレイン
ではこのうち「軽量化」を主な目標として掲げ,
設計を進める.また,昨年度のドライブトレイン
には大きな問題は発生せず,確実な動作ができて
いた.本年度は大きな機構の変更はせず,マシン
コンセプトに沿った小さな改善をいくつか行い,
かつ昨年度同様の確実な動作が可能なドライブト
レイン機構を目指す.
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NK09 ドライブトレイン設計仕様書 January 16, 2013
2.3 デフケース
NK08 のデフケースを Figure4 に示す.図中に
円で示した穴を開ける際に一部ボスを削らなくて
はならず,加工しにくかった.本年度はこの部分
の改善を行った. また,使用するベアリング径を
小さいものに変更したため以前のものより軽量に
Figure 2 Differential gear mount (NK08) することができた.
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NK09 ドライブトレイン設計仕様書 January 16, 2013
不等径シャフトと不等径シャフトでは左右のねじ
れ角が変わっただけで,理想的に補償ができてい
ないことが確認できる.
2.4 ドライブシャフト
2.4.1 左右等径シャフトの採用
昨年度,ドライブシャフトはトルクステア軽減
を狙い,左右不等径シャフトを使用していたが,
今年度は左右等径シャフトを採用する.これは Figure 5 Strain verification
2.4.2 の検証において,左右不等径シャフトの効果
があまり見られないこと,左右等径シャフト(D18)
を 使 用 し た 場 合 左 右 不 等 径 シ ャ フ ト ( Dr=20,
Dl=18)よりも 250g 程度軽量になる点が理由であ
る.
2.4.2 トルクステア軽減の検証
左右不等径シャフトを使用することで,実際に
トルクステアを軽減できているかを実験的に検証
した.実験には共和電業の歪みゲージ
KFG-2-120-C1-11 L1M2R を使用した.左右のシ
ャフトにねじれが検出できるように貼り付け,伝
達トルクを計測し,左右の伝達トルクの差がどの
程度あるかを比較した.左右不等径シャフトだけ
でなく,同長の左右等径シャフトも計測し比較評
価を行った.この結果をグラフに示す.トルクス Figure 6 Torque steering verification
テアは急激な加減速時にねじれ角の差によって生
じるため,左右のねじれ角を比較すればよい.理
想的なねじれ角は y = x の特性を示す.実験では
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2.5 チェーン
チ ェ ー ン は 520 サ イ ズ の レ ー ス 用 チ ェ ー ン
(520ERV3:D.I.D)を使用する.