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はじめに

哲学・思想の世界へようこそ!
文学部
これから全15回、6名の教員で担当します。
哲学・思想への招待
今日は、全体のイントロダクションです。
- 西洋哲学編 -
担当者プロフィール、シラバス概要、評価方法、
第1回:イントロダクション
そして、哲学とはそもそも何か?

担当教員 : 伊藤 貴雄
少しだけ、内容に入っていきます。
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担当者プロフィール 担当者プロフィール

伊藤貴雄 (いとう たかお=西洋哲学担当) 成田和信 (なりた かずのぶ=西洋哲学担当)


・1973年生まれ。創価大学大学院文学研究科人文学専攻博士後 ・1956年生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程、ミネソタ大学哲
期課程修了。博士(人文学)。 学科博士課程。博士(PhD)。
・主な著書 『ショーペンハウアー』(晃洋書房、2014年)など。 ・主な著書 『責任と自由』(勁草書房、2004年)、『幸福をめぐる哲
・趣味:音楽鑑賞、美術鑑賞。古本屋巡り。 学』(勁草書房、2021年)など。

福谷 茂 (ふくたに しげる=西洋哲学担当) 蝶名林亮 (ちょうなばやし りょう =西洋哲学担当)

・1953年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程学修 ・1982年生まれ。カーディフ大学大学院哲学研究科。博士(PhD)
認定退学。京都大学名誉教授。博士(文学)。 ・主な著書 『倫理学は科学になれるのか: 自然主義的メタ倫理
・主な著書 『カント事典』(共編、弘文堂、1997年)、『カント哲学 説の擁護』(勁草書房、2016)。
試論』(知泉書館、2009年)。

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担当者プロフィール 担当者プロフィール

古川洋平 (ふるかわ ようへい=東洋思想担当) 大西克明 (おおにし かつあき=宗教学担当)


・1979年生まれ。大阪大学大学院博士課程。博士(文学)。 ・1972年生まれ。東洋大学社会学研究科社会学専攻博士後期課
・主な著書 『ブッダゴーサの著作に至るパーリ文献の五位七十 程修了。博士(社会学)。
五法対応語-仏教用語の現代基準訳語集および定義的用例 ・主な著書『本門佛立講と創価学会の社会学的研究 : 宗教的排
集』(山喜房佛書林, 2014年)など。 他性と現世主義』(論創社、2009)など。

松森秀幸 (まつもり ひでゆき=東洋思想担当)


・1978年生まれ。中国人民大学哲学院宗教学系博士課程修了、
創価大学大学院文学研究科人文学専攻博士後期課程修了。
博士(人文学)。
・主な著書 『唐代天台法華思想の研究』(法蔵館、2016年)。
・趣味:サイクリング。
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シラバスの確認: ①授業概要 シラバスの確認: ①授業概要

万学の母、「哲学(フィロソフィー)」。それは人類の最古にして 本授業では、その入門として、西洋哲学の源流であるプラトン
最先端の学問であり、その歴史はまさに古今東西の智者が 『ソクラテスの弁明』から、カント哲学、現代倫理学に至るまで
おりなす絢爛たる知の絵巻といえます。 の代表的なテクストと、初期大乗仏教として重要な『法華経』
を学びます。
新たな知の形成へ参画しゆく力をつけるために、西洋と東洋
の古代から現代までの「知の歴史」を学ぶことは、きわめて大 いずれも人類の知的遺産を代表する古典中の古典であり、日
事な営みです。 本の文化・思想に与えた影響も我々の想像以上に大きなも
のがあります。

現代にも脈々と受け継がれているそれらの思想の魅力とは何
か、またそれらが今日の我々に示唆する智恵は何か、受講
生とともに考えていきたいと思います。

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シラバスの確認: ②計画・教材 シラバスの確認: ②計画・教材

・第1回 イントロダクション ・第11~15回 東洋思想編(担当:松森秀幸、大西克明)


哲学とは? 何を学ぶのか?
※教材:『法華経入門』(菅野博史著、岩波新書)は、各自で事
・第2~3回 『ソクラテスの弁明』 (伊藤) 前に購入をお願いします。
「不知の自覚」とは?
・第一部 『法華経』とは何か
・第4~5回 カント哲学 (福谷) ・第二部 『法華経』の中心思想
「理性批判」から「実践哲学」まで
・第6~7回 現代倫理学 (成田)
「帰結主義」と「義務論」と
・第8~10回 メタ倫理学 (蝶名林)
「倫理」ってそもそも何!?

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シラバスの確認: ③評価方法 シラバスの確認: ③評価方法

【平常点】 【期末レポート】
◆事前学習: 各授業で指示する。 ・12月の授業内で、論題を公表します。
◆事後学習: ・全7題(各教員が1題ずつ出題)から、1題を選択。
・ポータル「アンケート」に感想記入(毎回300~400字程度) ・1600~2000字(40点満点)。
・1回4点。15回で60点満点。(内40点までレポートで代替可) ・締切:2021年1月19日(金)23:55まで。ポータルで提出。
・字数不足・提出遅れは減点(合理的配慮対象者を除く)。
① 授業の内容を理解し踏まえている 0 / 4 / 8 / 12点
1点:授業を踏まえているが、自分の言葉でまとめていない。 ② 自分なりの結論を示している 0 / 4 / 8 / 12点
2点:授業を踏まえており、かつ自分の言葉でまとめている。 ③ 結論の根拠を論理的に説明している 0 / 4 / 8 / 12点
3点:授業を踏まえており、かつ自分の言葉でまとめた上で、 ③´ 論述の明快さなど著しい長所がある 0 / 4点
自分なりの考察を展開している。
計40点
4点:上記に加えて申し分のない論述。
【その他】 相談事が生じたときはメールで伊藤に連絡を下さい。
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「哲学」とは? 「哲学」とは?
❖『哲学・思想事典』(廣松渉ほか編、岩波書店刊、1998年)で ❖「哲」とは? 『角川最新漢和辞典』(鈴木修次ほか編、角川
「哲学 〔英〕philosophy」(渡邊二郎執筆)を引くと・・・ 書店、1975年)によると・・・

「フィロソフィは、もとは愛(philos)と知(sophia)の二語の結 「「口」と「折」(二つに断ち切る)とを合わせて、わからないこと
合から成るギリシア語に由来し、知を愛すること、<愛知> やよしあしをずばりと言い切って判断する意味をあらわす。そ
を原義とする」(1119頁) こから、「かしこい」「かしこい人」の意味に使う」(176頁)

「哲学の語は、明治7年(1874)に著された『百一新論』のな ❖プラトンの弟子アリストテレスが諸学の分類・体系化
かで、西周〔にし・あまね〕が西洋語のフィロソフィの訳語とし 「論理学」 「自然学」 「天体論」
て新たに造語した言葉である」(同頁) 「気象学」 「生理・心理」 「動物誌」
「形而上学」 「倫理学」 「政治学」
「家政学」 「弁論術」 「詩学」

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人類の「枢軸時代」 改めて、哲学とは・・・
K・ヤスパース 『哲学入門』 (1949年:草薙正夫訳、新潮社) ヤスパース 『哲学入門』 から

「紀元前500年ごろ―800年ないし200年の間―人類をして 「哲学の本質は真理を所有することではなくて、真理を探究す
今日あらしめている精神的基盤が築かれたのであります。そ ることなのであります。
れは中国、インド、ペルシア、パレスチナ、ギリシアにおいて、
時を同じくしてではあるが、それぞれ孤立して、できたのであ 哲学とは途上にあることを意味します。哲学の問いはその答
ります。私たちはこの時代を簡単に《枢軸時代》(Achsenzeit) えよりもいっそう重要であり、またあらゆる答えは新しい問い
と呼ぶことができるでしょう」(127-128頁) となるのであります」(14頁)

中国: 孔子、老子、墨子、荘子、列子・・・ 「現代において真剣に哲学することによってだけ、歴史的な現


象のうちにある永遠の哲学に触れることができるのです。・・・
インド: ウパニシャッド、釈尊・・・
イラン: ゾロアスター この登攀は現に自らそれに参与するという根源的な衝動から
パレスチナ: エリア、イザヤ、エレミア・・・ だけ、研究によって目ざめる自己自身の「哲学すること」によ
ギリシア: ホメロス、プラトン、アルキメデス・・・ ってだけ、成功するのであります」(180-186頁)
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考えてみよう
ショーペンハウアー(ドイツ、1788-1860)
• 「読書」=「他人にものを考えてもらうこと」
「読書は、他人にものを考えて
もらうことである」
• 「多読する人」=「自分で考える力を失う」
「一日を多読に費やす勤勉な
人間は、しだいに自分でもの ・・・あなたは、このショーペンハウアーの主張
を考える力を失っていく」 に、賛成? それとも反対?

3
考えてみよう
またショーペンハウアーいわく・・・

「良書を読むための条件は、
• 「良書」とは? 基準はある?
悪書を読まぬことである。
• 「悪書」とは? 基準はある?
人生は短く、時間と力には
限りがあるからである」 • あるいは、良い/悪いの基準などない?

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