Professional Documents
Culture Documents
哲学・思想の世界へようこそ!
文学部
これから全15回、6名の教員で担当します。
哲学・思想への招待
今日は、全体のイントロダクションです。
- 西洋哲学編 -
担当者プロフィール、シラバス概要、評価方法、
第1回:イントロダクション
そして、哲学とはそもそも何か?
担当教員 : 伊藤 貴雄
少しだけ、内容に入っていきます。
Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved. 2 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved.
担当者プロフィール 担当者プロフィール
・1953年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程学修 ・1982年生まれ。カーディフ大学大学院哲学研究科。博士(PhD)
認定退学。京都大学名誉教授。博士(文学)。 ・主な著書 『倫理学は科学になれるのか: 自然主義的メタ倫理
・主な著書 『カント事典』(共編、弘文堂、1997年)、『カント哲学 説の擁護』(勁草書房、2016)。
試論』(知泉書館、2009年)。
3 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved. 4 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved.
担当者プロフィール 担当者プロフィール
1
シラバスの確認: ①授業概要 シラバスの確認: ①授業概要
万学の母、「哲学(フィロソフィー)」。それは人類の最古にして 本授業では、その入門として、西洋哲学の源流であるプラトン
最先端の学問であり、その歴史はまさに古今東西の智者が 『ソクラテスの弁明』から、カント哲学、現代倫理学に至るまで
おりなす絢爛たる知の絵巻といえます。 の代表的なテクストと、初期大乗仏教として重要な『法華経』
を学びます。
新たな知の形成へ参画しゆく力をつけるために、西洋と東洋
の古代から現代までの「知の歴史」を学ぶことは、きわめて大 いずれも人類の知的遺産を代表する古典中の古典であり、日
事な営みです。 本の文化・思想に与えた影響も我々の想像以上に大きなも
のがあります。
現代にも脈々と受け継がれているそれらの思想の魅力とは何
か、またそれらが今日の我々に示唆する智恵は何か、受講
生とともに考えていきたいと思います。
7 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved. 8 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved.
9 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved. 10 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved.
【平常点】 【期末レポート】
◆事前学習: 各授業で指示する。 ・12月の授業内で、論題を公表します。
◆事後学習: ・全7題(各教員が1題ずつ出題)から、1題を選択。
・ポータル「アンケート」に感想記入(毎回300~400字程度) ・1600~2000字(40点満点)。
・1回4点。15回で60点満点。(内40点までレポートで代替可) ・締切:2021年1月19日(金)23:55まで。ポータルで提出。
・字数不足・提出遅れは減点(合理的配慮対象者を除く)。
① 授業の内容を理解し踏まえている 0 / 4 / 8 / 12点
1点:授業を踏まえているが、自分の言葉でまとめていない。 ② 自分なりの結論を示している 0 / 4 / 8 / 12点
2点:授業を踏まえており、かつ自分の言葉でまとめている。 ③ 結論の根拠を論理的に説明している 0 / 4 / 8 / 12点
3点:授業を踏まえており、かつ自分の言葉でまとめた上で、 ③´ 論述の明快さなど著しい長所がある 0 / 4点
自分なりの考察を展開している。
計40点
4点:上記に加えて申し分のない論述。
【その他】 相談事が生じたときはメールで伊藤に連絡を下さい。
11 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved. 12 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved.
2
「哲学」とは? 「哲学」とは?
❖『哲学・思想事典』(廣松渉ほか編、岩波書店刊、1998年)で ❖「哲」とは? 『角川最新漢和辞典』(鈴木修次ほか編、角川
「哲学 〔英〕philosophy」(渡邊二郎執筆)を引くと・・・ 書店、1975年)によると・・・
「フィロソフィは、もとは愛(philos)と知(sophia)の二語の結 「「口」と「折」(二つに断ち切る)とを合わせて、わからないこと
合から成るギリシア語に由来し、知を愛すること、<愛知> やよしあしをずばりと言い切って判断する意味をあらわす。そ
を原義とする」(1119頁) こから、「かしこい」「かしこい人」の意味に使う」(176頁)
「哲学の語は、明治7年(1874)に著された『百一新論』のな ❖プラトンの弟子アリストテレスが諸学の分類・体系化
かで、西周〔にし・あまね〕が西洋語のフィロソフィの訳語とし 「論理学」 「自然学」 「天体論」
て新たに造語した言葉である」(同頁) 「気象学」 「生理・心理」 「動物誌」
「形而上学」 「倫理学」 「政治学」
「家政学」 「弁論術」 「詩学」
13 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved. 14 Copyright © 1973-2009 SOKA University All rights reserved.
人類の「枢軸時代」 改めて、哲学とは・・・
K・ヤスパース 『哲学入門』 (1949年:草薙正夫訳、新潮社) ヤスパース 『哲学入門』 から
「紀元前500年ごろ―800年ないし200年の間―人類をして 「哲学の本質は真理を所有することではなくて、真理を探究す
今日あらしめている精神的基盤が築かれたのであります。そ ることなのであります。
れは中国、インド、ペルシア、パレスチナ、ギリシアにおいて、
時を同じくしてではあるが、それぞれ孤立して、できたのであ 哲学とは途上にあることを意味します。哲学の問いはその答
ります。私たちはこの時代を簡単に《枢軸時代》(Achsenzeit) えよりもいっそう重要であり、またあらゆる答えは新しい問い
と呼ぶことができるでしょう」(127-128頁) となるのであります」(14頁)
考えてみよう
ショーペンハウアー(ドイツ、1788-1860)
• 「読書」=「他人にものを考えてもらうこと」
「読書は、他人にものを考えて
もらうことである」
• 「多読する人」=「自分で考える力を失う」
「一日を多読に費やす勤勉な
人間は、しだいに自分でもの ・・・あなたは、このショーペンハウアーの主張
を考える力を失っていく」 に、賛成? それとも反対?
3
考えてみよう
またショーペンハウアーいわく・・・
「良書を読むための条件は、
• 「良書」とは? 基準はある?
悪書を読まぬことである。
• 「悪書」とは? 基準はある?
人生は短く、時間と力には
限りがあるからである」 • あるいは、良い/悪いの基準などない?
哲学(Philosophy)とは はちおうじ哲学カフェ「学び愛」
本学学生が哲学カフェで朗読劇を上演しました | 創価大学 |
• 常識にとらわれない自由な発想 Discover your potential 自分力の発見 (soka.ac.jp)
関心のある方は、Twitterで、はちおうじ哲学カフェ「学び愛」を