You are on page 1of 7

2022/06/22

「個人に関する研究テーマ」
2020UI0018 甲斐友佳子
自己紹介
か い ゆ か こ
名前:甲斐友佳子甲斐友佳子
生年月日:2001 年 12 月 6 日
出身:大分県
専攻語:中国語学科
趣味:音楽を聴く、·野球観戦
部活:陸上部(中学生) 野球部のマネージャー(高校生)

このゼミを選んだ理由
日々の成長と共に、また地元を離れ大学に入学し多くの人とかかわる機会が増えた今。私は多
くのことに疑問を抱くようになった。環境問題や外交問題、宗教問題、スポーツ関連などたくさんの
人に出会い、多くの情報を得るようになったからこそ今までは気にならなかったことが気になるよう
になった。
このゼミでは今現在起こっている問題や自分の興味があることを、先生、先輩方、同級生の人
たちと意見をあらゆる観点からシェアすることができて、自分の視野が広がると思いこのゼミを志望
した。

興味・関心
国際問題、国際交流、スポーツ、地域創生、安楽死問題、貧困問題

1
【安楽死】 : 行為自体として、他人が関与
安楽死は、行為の主体として他人が関与し、自分自身ではもはや実行することのできなくなった患者
に、身体的侵害によって直接死をもたらすことである。

① 積極的安楽死;患者の命を終わらせる目的で、「何かをすること」。医者が薬を投与することで、
積極的に患者を死に至らせる。日本の法律的に、患者自身が自分で自分の意思で積極的安楽
死を行った場合は自殺としてとらえられる。他人が積極的安楽死を行った(未遂を含む)場合、
刑法上殺人罪の対象となる。しかし、名古屋安楽死事件や東海大学安楽死事件の判例では厳
格な条件をすべて満たす場合には違法性はない、刑事責任の対象とならず、有罪にならない。

② 消極的安楽死:患者の命を終わらせる目的で、「何かをしないこと」。自然に死を待つ。
日本では完全に個人の意思であれば法律的に認められる。

【自殺幇助】 : 患者本人が関与
自殺幇助とは「自殺の意図を持つのに、有形・無形の便宜を提供することによって、その意図を実現
させること」である。日本では倫理的にも法的にも許容されていない。しかし、オランダや米国のオレゴ
ン州、オーストラリアなどでは条件はあるものの合法化されている。

1940 年に法律を整備した先駆的な国 スイス (特別な法律は制定されていない)


2000 年代 アメリカのいくつかの州、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク
2010 年代 カナダ、オーストラリア
2021 年 スペイン、ニュージーランド

アメリカ尊厳死(安楽死)認めている州
カリフォルニア、コロラド、ワシントン D.C、ハワイ、メイン、ニュージャージー、ニューメキシコ、オレゴン、
バーモント、ワシントン

韓国では 2017 年に尊厳死法を試験導入して、

既読文献・講読予定文献
オーストリアにおける自発的幇助自死の法制化の進展と法制度の特徴
AA12468526_13_019.pdf(2022 年 6 月 20 日)

2
はじめに
1. オーストラリアにおける安楽死法制定の流れ
⑴ 北部準州における Rights of the Terminally Ill Act1995 (NT) の成立
⑵ ビクトリア州における Voluntary Assisted Dying Act 2017 (Vic) の成立
⑶ 西オーストラリア州における Voluntary Assisted Dying Act 2019 (WA) の成立
⑷ タスマニア州における End-of-Life Choices (Voluntary Assisted Dying) Act 2021
(Tas) の成立
⑸ 南オーストラリア州における Voluntary Assisted Dying Act 2021 (SA) の成立

2. 各州の VAD 法の主な特徴と比較


⑴ VAD 法の枠組み
⑵ VAD にアクセスする資格要件
⑶ 薬物の投与
⑷ VAD についての医療従事者からの情報提供

3. オーストラリアの VAD 法の特徴にみられる変化


⑴ VAD の実施における厳格化
⑵ VAD の実施における法規制緩和の動き
⑶ VAD の広がりと法規制の緩和を危惧する意見
終わりに

自発的幇助自死法(Voluntary Assisted Dying Act=VAD)


終期末患者に自死を行い、かつ自死を幇助した物を自殺幇助から免罪するものである。
(以下 VAD と略す)
各州に住む 18 歳以上で、意思決定能力があり、耐え難い苦痛を抱える、余命の限られた末
期患者に対して、自ら命を絶つために医師に致死薬を要請する権利が認められる

3
この論文は、オーストラリアの 4 州で成立した VAD 法の特徴を比較分析し, VAD の
法制化の進展と法制化に伴う課題を明らかにしている。安楽死は、助かる見込みのない患者
の耐え難い苦痛を 緩和・除去して安らかな死を迎えさせる行為と考えられるが、同時に他
者の生命を終わらせることになる行為を意図的に行うことにほかならない、倫理的にも、刑
法上 からも主に問題となるのは,終末期患者の要請に基づいて医師が行う「積極的安楽死
(active euthanasia)」,あるいは自殺幇助により患者を死に導く「医師による自殺幇助
(physician-assisted suicide)」が許されるのか否かということである。近年安楽死に関する
法制度が急速に進展しているオーストラリアでは、6 州が自発的幇助自死を認め、そのうち
の4州が自発的幇助自死法を法制化された。在、オーストラリアでは、VAD の法制化の流
れが全国的に広がりつつあるが、一方では、それに反対する意見、特に VAD 法の厳格な規
制が緩和されつつあることを危惧する意見のあることは,注目すべき点である。

個人の意見
オーストラリアは自殺を罪とするカトリックの信者が多く、法制度は難しいと考えられ
ていが、オーストリアでは自分自身の価値観や信念に基づいて死の迎え方を決定するとい
う考え方を支持する人が増え、合法化に踏み切った。この背景には、オーストリアという国
の多文化社会で、文化や宗教の多様性を受け入れる寛容さがあると思った。そして、そこが
日本と大きく異なるところであると思う。
日本では消極的安楽死(尊厳死)は認められているが積極的安楽死(自殺幇助)は認めら
れていない。私個人は、安楽死という制度に賛成であるが、誰が安楽死をすることができて、
またそれをだれが決めるのかなどを考えると安楽死を認める前段階でかなりの時間と労力
が必要になると思うので、認めることは難しいと思う。
しかし、もし自分が余命宣告をされて、治療法もなく、体も自由に動かず、痛みに耐えな
がらベッドの上で余生を過ごすと考えたら、安楽死という選択があってほしいと私は思う。
この機会に皆さんも安楽死問題について考えてほしい。

今後の方針
今回調べてみて、自分自身が持っている情報が少なかったので、日ごろから情報を率先し
て得るとともに、歴史等も学びながら問題を様々な視点から考えていきたいと思いました。

4
参考文献
オーストラリア・ビクトリア州における自発的幇助自死の成立と特徴
_pdf (jst.go.jp)(2022/6/17)
AFPBB News 豪ビクトリア州が安楽死を合法化へ、19 年 6 月から施行 同国初 写真 1 枚
国際ニュース:AFPBB News(2022/6/19)
日本臨床倫理学会日本臨床倫理学会 (umin.ac.jp)(2022/6/10)
東海大学安楽死事件(横浜地裁 7.3.28 判決)<事件概要> (rikkyo.ac.jp)

5
【名古屋安楽死事件】
愛知県のある町で農業を営む青年(山内某:当時 24 歳)の父(当時 52 歳)は昭和 31 年に脳溢血
(のういっけつ)で倒れ、昭和 34 年に再出血を起こして半身不随になり、少しでも動かすと激痛が走
るようになった。「苦しい、殺してほしい」と家族に訴えるようになった。36 年の夏に主治医から余命 1
ヶ月もないかもしれない」と告げられ、父親の苦しむ様子をみて、この苦痛から父親を救うことが最後
の親孝行になると決意した青年が、自宅に配達された牛乳に有機リン殺虫剤を混入し、事情を知ら
なかった母親が飲ませ、死亡し、青年は尊属殺人の罪に問われた。
昭和 37 年名古屋高裁における山内判決は安楽死の六要件である
1) 病者が、現代医学の知識と技術から見て不治の病に冒され、しかもその死が目前に迫っている
こと
2) 病者の苦痛が甚だしく、何人も真にこれを見るに忍びない程度のものなること
3) もっぱら病者の死苦の緩和の目的でされたこと
4) 病者の意識がなお明瞭であって意思を表明できる場合には、本人の真摯な嘱託または承諾の
あること
5) 医師の手によることを本則とし、これにより得ない場合には医師により得ないと首肯するに足る特
別な事情があること
6) その方法が倫理的にも妥当なものとして認容しうるものなること

青年には上記の5,6の条件が満たされなかったため、懲役 1 年執行猶予 3 年の判決がおりた。

【東海大学安楽死事件】
東海大学付属病院において、医師であった被告人が男性末期患者に対して、患者の家族から「早く
楽に死なせてやってほしい」旨の要請を強く受け、迷った挙句薬物を注射し、死に至らしめた行為
が、積極的安楽死に該当するのかが争われた事例である。結論としては、この事件は安楽死に該当
せず、殺人罪に当たると判断され、被告人は懲役 2 年執行猶予 2 年の判決が言い渡された。

【京都 ALS 患者嘱託殺人事件】


2020 年 7 月、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者に対する嘱託殺人罪で医師 2 名が
起訴された事件。2 人は女性の主治医ではなく、「安楽死」を望んだ女性患者と SNS を通じて知り合
ったとみられている。

日本医師会 終末期医療の在り方 (med.or.jp)

6
7

You might also like