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Autodesk Inventor 2009

Inventor iLogic Extension

Autodesk Inventor 2009


iLogic チュートリアル Part 1
パーツドキュメントのルール作成
これは、3つの章に分かれたチュートリアルのPart 1です。Part 1では、iLogic でルールを作成・実行し
て、パーツドキュメントのパラメータ値を外部からコントロールする方法を学習します。Part 2では、iLogic
でExcel スプレッドシートと関連付けたルールを作成・実行して、Excelスプレッドシートを参照して、パーツ
ドキュメントのパラメータ値を外部からコントロールする方法を学習します。Part 3では、iLogic でルールを
作成・実行して、アセンブリおよびコンポーネントのパラメータ値を外部からコントロールする方法を学習し
ます。
iLogic チュートリアルでの学習は、Part 1から順番に進めるようにしてください。

チュートリアルPart1のカリキュラムは、次のとおりです。

iLogic のツール構成 : iLogic の2つのエディタの用途について。

パラメータの作成:パラメータエディタを使用して、ルールの作成に使用するパラメータやパラメータ値のリ
ストを作成します。

パラメータフィルタの活用:パラメータフィルタを使用して、パラメータリストをフィルタリングします。

ルールの作成:ルールエディタを使用して、ルールを作成します。

ルールのテスト:ルールを実行して、パーツの各形状の変化を確認します。

ルール名の変更:ツリーエディタを使用して、作成済みのルールの名前を変更します。

Autodesk Inventor 2009 をご利用ください。


Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

チュートリアル Part 1 の概要

チュートリアルPart 1では、サンプルデータのブラケットを使用して、iLogicでブラケットの穴、面取り、幅寸
法に関するルールを作成・実行して、iLogicのルールに基づいて、パーツドキュメントのパラメータ値を外
部からコントロールする方法を学習していきます。

iLogicでの編集作業は、先に必要なパラメータやパラメータ値のリストを作成し、次にルールのプログラム
を作成して、最後にルールのプログラムをテストする順番になります。

パラメータの作成はパラメータエディタを、ルールのプログラムの作成でルールエディタをそれぞれ使用し
ます。

サンプルデータのロード
チュートリアル Part 1 で使用するサンプルデータをロードします。

1. Autodesk Inventor を起動し、[ファイル]メニューの[プロジェクト]を選択して、[プロジェクト]ダイアログ


を表示します。
2. [参照]ボタンをクリックして、[プロジェクトファイルを選択]ダイアログを表示し、iLogic 2009 と同時にイ
ンストールされた Inventor プロジェクトファイル「iLogic 2009 Tutorial.ipj」(既定値のフォルダ
C:¥Documents and Settings¥All Users¥共有ドキュメント¥Autodesk¥Inventor iLogic
2009¥Tutorials)にアクセスして、Inventor プロジェクト[iLogic 2009 Tutorials]をロードします。
3. プロジェクトリストに表示された [iLogic 2009 Tutorials] をダブルクリックしてアクティブにしてから、
[完了] ボタンをクリックします。
4. [ファイル] メニューの [開く] を選択して [開く] ダイアログを表示し、パーツドキュメントファイル
「bracket_no_rules.ipt」を開きます。
5. [ファイル] メニューの [名前を付けて保存] を選択して [名前を付けて保存] ダイアログを表示し、フ
ァイル名「bracket.ipt」を入力して保存します。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

6. [ファイル] メニューの [開く] を選択して [開く] ダイアログを表示し、パーツドキュメントファイル


「bracket.ipt」を開きます。

これで、チュートリアル Part 1 で使用するサンプルデータのロードが完了しました。

パラメータを作成する
これからパラメータエディタを使用して、ルールのプログラム作成に使用するパラメータ、
z [mass]パラメータ
z [holes]パラメータ
z [chamfers]パラメータ
を作成していきます。

パラメータエディタの起動
[iLogic]ツールバーの[Parameters]ツールをクリックします。これで、パラメータエディタが起動し、
[Parameter Editor]ダイアログが表示されます。

[mass]パラメータの作成
1. パラメータリストの一番下の行、[Name]列のセルをクリックして、パラメータ名「mass」を入力します。
パラメータ名は大文字と小文字が区別されます。後のルールの作成では、パラメータ名を参照してプ
ログラムを作成しますので注意してください。
2. [mass]行の[Type]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示します。このリストには、iLogic で
作成可能なパラメータのタイプ、[User]、[Strings]、[Boolean]が表示されます。ここでは、[User]を選
択します。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

3. [mass]行の[Unit]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[ul]を選択します。

4. [Equation]列のセルにパラメータ値「100」を入力し、適当な空白セルをクリックします。これで、
[Nominal Value]列には[100.000000]が表示されます。
5. [mass]行の[Key]列にチェックを入れます。これで、[mass]パラメータが、キーパラメータに設定されま
す。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

[holes]パラメータの作成
1. パラメータリストの一番下の行、[Name]列のセルをクリックして、パラメータ名「holes」を入力します。
2. [holes]行の[Type]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[Strings]を選択します。

3. [holes]行の[Unit]列のセルをクリックして空白にします。
4. [holes]行の適当な空白セルを右クリックしてメニューを表示します。このメニューには、[Make Multi-
Value]、 [Delete Parameter]が表示されます。ここでは、[Make Multi-Value]を選択して、[Value List
Editer]ダイアログを表示します。

[Add New Item(s)]フィールドにパラメータ値「base」を入力して、[Add]ボタンをクリックします。これで、


[Value]リストに[base]が追加されます。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

5. 先と同じ要領で、[flange]、[none]を[Value]リストに追加した後、[OK]ボタンをクリックして、[Value List
Editer]ダイアログを閉じます。

6. [holes]行の[Multivalue]列のセルをクリックして、ドロップダウンリストを表示します。このリストには、
先に、[Value List Editer]ダイアログで作成した[Value]リストが表示されます。ここでは、[flange]を選
択してから、適当な空白セルをクリックします。これで、[Equation]列と[Nominal Value]列には、
[flange]が表示されます。

7. [holes]行の[Key]列にチェックを入れます。これで、[holes]パラメータがキーパラメータに設定されま
す。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

[chamfers]パラメータの作成
1. パラメータリストの一番下の行、[Name]列のセルをクリックして、パラメータ名「chamfers」を入力しま
す。
2. [chamfers ]行の[Type]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[Boolean]を選択します。
3. [chamfers]行の[Equation ]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示します。このリストには、
パラメータ値[True]、[False]が表示されます。ここでは、[True]を選択してから、適当な空白セルをクリ
ックします。
4. [chamfers]行の[Key]列にチェックを入れます。

5. [Done]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。

これで、ルールのプログラム作成に使用するパラメータの作成は、すべて完了しました。

パラメータフィルタを活用する
チュートリアル Part 1 で使用するブラケットは、単純な形状とはいえ、27 のパラメータが関与しています。
モデルの形状が複雑になるのに比例して、パラメータの数は膨大になってきますが、パラメータエディタで
編集を行うには、この膨大な数のパラメータの中から、目的のパラメータを探し出さなくてはなりません。
ここで、[Parameter Editor]ダイアログの左下にある[Parameter Filter]フィールドに注目してください。
このフィールドでフィルタの条件を設定すると、パラメータリストに表示するパラメータをフィルタリングで絞
り込むことができます。
このように、パラメータフィルタを活用すれば、膨大な数のパラメータの中から、目的のパラメータをいち早
く探し出すことが可能になります。

z 右フィールド
パラメータのタイプ(iLogic,Model,User など)の表示を設定します。
z 左フィールド
キーパラメータ/非キーパラメータの表示を設定します。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

パラメータフィルタの設定とフィルタリングの結果の例
左フィールド選択 右フィールド選択 フィルタリングの結果
All All すべてのパラメータを表示しま
す。
All Key キーパラメータのみ表示しま
す。
All Non-key キーパラメータ以外のパラメー
タのみ表示します。
Model All すべてのモデルパラメータを表
示します。
Model Key キーモデルパラメータのみ表示
します。

ルールを作成する
これから、ルールエディタを使用して、ブラケットの各形状をコントロールするルール
z ブラケットの穴のルール
z ブラケットの面取りのルール
z ブラケットの幅寸法のルール(リストの値選択)
z ブラケットの幅寸法のルール(値入力)
のプログラムを作成していきます。

ルールエディタの起動
1. [iLogic]ツールバーの[Add Rule]ツールをクリックして、[Rule Name]ダイアログを表示します。

2. [Name]フィールドにルール名「Modify_Feature」を入力して、[OK]ボタンをクリックします。これで、ル
ールエディタが起動し、[Edit Rule]ダイアログが表示されます。

3. [Parametesrs]タブをクリックして、内容を表示します。
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z モデルツリーフィールド
プログラムの構文に使用可能なパラメータのノードを、ツリー形式で表示するフィールドです。
z [Parameter]フィールド
プログラムの構文に使用可能なパラメータをリスト表示するフィールドです。
z テキストフィールド
プログラムの構文を入力するフィールドです。[Parameter]フィールドのパラメータをダブルクリックする
と、そのパラメータを挿入できます。下にある 5 つの Keyword ボタンをクリックすると、そのボタンに
表示されているキーワードを挿入できます。

4. モデルツリーフィールドの[iLogic Parameters]をクリックします。
これで[Parameter]フィールドには、パラメータエディタで作成した [holes]、[chamfers]パラメータがリ
スト表示されます。

5. モデルツリーフィールドの[User Parameters]をクリックします。
これで、[Parameter]フィールドには、パラメータエディタで作成した[mass]パラメータがリスト表示され
ます。
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ブラケットの穴のルール
ブラケットのベース面とフランジ面には、ベース穴とフランジ穴が設けられています。
パラメータの作成段階では、[holes]パラメータを作成して、パラメータ値[base]、[flange]、[none]を割り当
てました。これから、このパラメータとパラメータ値を構文に使用して、ブラケットの穴のルールのプログラ
ムを作成します。
パラメータエディタの[Multi-Value]リストでパラメータ値を選択すると、ベース穴またはフランジ穴のどちら
かを省略する、両方の穴を省略する、そんな動作のルールを実行できるようにします。

ルールのプログラムの作成
ブラケットの穴のルールのプログラムを作成していきます。

パラメータ値が[flange]のときに実行するパート
まず、パラメータ値が[flange]のときに実行するパートを作成します。

1. テキストフィールドに「If」を入力するか、[If]ボタンをクリックして挿入します。
入力後に「If」の文字が赤色で表示されます。これは、有効な構文として受け入れらたことを示してい
ます。構文のタイプ別に自動で色分けされるのでわかりやすく、構文の意味を確認する手助けをしてく
れます。
2. モデルツリーフィールドの[iLogic Parameters]をクリックして、[Parameter]フィールドにパラメータをリ
スト表示します。
3. [holes]パラメータをダブルクリックして、テキストフィールドに挿入します。
4. 「="flange"」を入力します。
5. [Then]ボタンをクリックして、テキストフィールドに挿入します。

6. [Rule Syntax]タブをクリックして、内容を表示します。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

7. [Categories]フィールドの[Component/Feature]をクリックします。
これで、コンポーネントのフィーチャを制御する構文カテゴリが選択されて、[Functions]フィールドには、
関連する構文がリスト表示されます。
8. [Functions]フィールドの[Feature.IsActive(featurename”)]をダブルクリックして、フィーチャのアクティ
ブ化を制御する構文をテキストフィールドに挿入します。

9. [Features]タブをクリックして、内容を表示します。
10. モデルツリーフィールドの[flange_hole]をクリックして、[Feature]フィールドにパラメータをリスト表示し
ます。
11. 括弧内の構文「featurename」を選択セットに含めた状態で、[Feature]フィールドの[flange_hole]をダ
ブルクリックして、テキストフィールドに挿入します。
これで、括弧内の構文「featureneme」が「flange_hole」に置換され、対象のフィーチャとして、
[flange_hole]フィーチャのパラメータが割り当てられます。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

12. ("flange_hole")の後に「=True」を入力します。

If holes="flange" Then
Feature.IsActive("flange_hole")=True

ここでは、[holes]パラメータのパラメータ値が[flange]のときには、[flange_hole]フィーチャのアクティブ化
を有効にすることを指定しています。

13. [Rule Syntax]タブをクリックして、内容を表示します。


14. [Categories]フィールドの[Component/Feature]をクリックします。
15. [Functions]フィールドの[Feature.IsActive(featurename”)]をダブルクリックして、構文をテキストフィ
ールドに挿入します。
16. [Features]タブをクリックして、内容を表示します。
17. モデルツリーフィールドの[base_hole]をクリックして、[Feature]フィールドにパラメータをリスト表示し
ます。
18. 括弧内の構文「featurename」を選択セットに含めた状態で、[Feature]フィールドの[base_hole]をダ
ブルクリックして、テキストフィールドに挿入します。
これで、括弧内の構文「featureneme」が「base_hole」に置換され、対象のフィーチャとして、
[base_hole]フィーチャのパラメータが割り当てられます。
19. ("base_hole")の後に「=False」を入力します。

If holes="flange" Then
Feature.IsActive("flange_hole")=True
Feature.IsActive("base_hole")=False

ここでは、[holes]パラメータのパラメータ値が[flange]のときには、[base_hole]フィーチャのアクティブ化を
無効にすることを指定しています。

パラメータ値が[base]のときに実行するパート
次に、パラメータ値が[base]のときに実行するパートを作成します。

1. テキストフィールドに「ElseIf」を入力するか、[ElseIf]ボタンをクリックして挿入します。
2. モデルツリーフィールドの[iLogic Parameters]をクリックして、[Parameter]フィールドにパラメータをリ
スト表示します。
3. [holes]パラメータをダブルクリックして、テキストフィールドに挿入します。
4. 「="base"」を入力します。
5. [Then]ボタンをクリックして、テキストフィールドに挿入します。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

6. 先に作成したパラメータ値[flange]のパートの構文をコピー&ペーストし、次の通りに修正します。

ElseIf holes ="base" Then


Feature.IsActive("flange_hole")=False
Feature.IsActive("base_hole")=True

パラメータ値が[none]のときに実行するパート
最後に、パラメータ値が[none]のときに実行するパートを作成します。

1. 先に作成したパラメータ値[base]のパートの構文をコピー&ペーストし、「base」の箇所を「none」に、
「True」の箇所を「False」に修正します。

2. テキストフィールドに「EndIf」を入力するか、[EndIf]ボタンをクリックして挿入します。これまでに入力し
たプログラムの構文が、次の通りになっているか確認してください。

If holes="flange" Then
Feature.IsActive("flange_hole")=True
Feature.IsActive("base_hole")=False
ElseIf holes ="base" Then
Feature.IsActive("flange_hole")=False
Feature.IsActive("base_hole")=True
ElseIf holes ="none" Then
Feature.IsActive("flange_hole")=False
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

Feature.IsActive("base_hole")=False
End If

3. [OK]ボタンをクリックします。ルールのプログラムの構文に間違いがない場合は、エラーメッセージを
表示することなくダイアログが閉じます。

これで、穴フィーチャ省略のルールのプログラム作成は完了しました。

ルールのテスト
ブラケットの穴のルールを実行して、意図した通りに動作するかテストを行います。

1. [iLogic]パネルの[Parameters]ツールをクリックして、[Parameter Editor]ダイアログを表示します。
2. パラメータフィルタの左フィールドを[iLogic]に、右フィールドを[All]に設定して、パラメータリストをフィル
タリングします。
3. [holes]行の[Multivalue]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[flange]を選択してから
適当な空白セルをクリックします。パラメータ値[flange]を選択すると、ブラケットのフランジ穴が作成さ
れ、ベース穴が省略されることを確認してください。

4. [holes]行の[MultiValue]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[base]を選択してから、
適当な空白セルをクリックします。パラメータ値[base]を選択すると、ブラケットのフランジ穴が省略さ
れ、ベース穴が作成されることを確認してください。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

5. [holes]行の[Multivalue]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[none]を選択してから、
適当な空白セルをクリックします。パラメータ値[none]を選択すると、ブラケットのフランジ穴、ベース
穴ともに省略されることを確認してください。

6. [Done]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。
これで、ブラケットの穴のルールのテストは完了しました。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

ルール名の変更
先のブラケットの穴のルールの作成では、[Rule Name]ダイアログでルール名を入力しましたが、このル
ール名は、後からでもわかりやすい名前に変更が可能です。これから、ルール名[Modify_Feature]をルー
ル名[Hole_Rule]に変更してみましょう。

1. [iLogic]ツールバーの[edit iLogic Tree]ツールをクリックして、[iLogic Tree]ダイアログを表示します。

2. [In Document]タブをクリックして内容を表示し、iLogic ツリーのノード[Modify_Feature]をクリックしま


す。これで、[Modify_Feature]がハイライト表示されます。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

3. 「Modify_Feature」を削除してから、「Hole_Rule」を入力します。

4. [OK]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。

これで、ルール名の変更は完了しました。

ブラケットの面取りのルール
ブラケットのコーナー部には、面取りが設けられています。
パラメータの作成段階では、[chamfers]パラメータを作成して、パラメータ値[True]、[False]を選択できるよ
うにしました。これから、このパラメータとパラメータ値を構文に使用して、ブラケットの面取りのルールのプ
ログラムを作成します。
パラメータエディタの[Equation]列のドロップダウンリストでパラメータ値を選択すると、面取りを省略する
/省略しない、そんな動作のルールを実行できるようにします。

ルールのプログラムの作成
ブラケットの面取りのルールのプログラムを作成していきます。

1. [iLogic]パネルの[Add Rule]ツールをクリックして、[Rule Name]ダイアログを表示します。


2. [Name]フィールドにルール名「Chamfer_Rule」を入力し、[OK]ボタンをクリックして、[Edit Rule]ダイ
アログを表示します。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

3. テキストフィールドに、次の通りに構文を入力します。

If chamfers=True Then
Feature.IsActive("chamfers")=True
Else
Feature.IsActive("chamfers")=False
End If

4. [OK]ボタンをクリックしてダイアログを閉じます。

これで、ブラケットの面取りのルールのプログラム作成は完了しました。

ルールのテスト
ブラケットの面取りのルールを実行して、意図した通りに動作するかテストを行います。

1. [iLogic]パネルの[Parameters]ツールをクリックして、[Parameter Editor]ダイアログを表示します。
2. パラメータフィルタの左フィールドを[iLogic]に、右フィールドを[All]に設定して、パラメータリストをフィル
タリングします。
3. [chamfer]行の[Equation]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[False]を選択してから、
適当な空白セルをクリックします。パラメータ値[False]を選択すると、ブラケットのコーナー部の面取り
が省略されることを確認してください。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

4. [chamfer]行の[Equation]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[True]を選択してから、
適当な空白セルをクリックします。パラメータ値[True]を選択すると、ブラケットのコーナー部の面取り
が作成されることを確認してください。

5. [Done]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。

これで、ブラケットの面取りのルールのテストは完了しました。

ブラケットの幅寸法のルール(リストの値選択)
ブラケットの幅寸法は、[main_body]フィーチャの[bracket_width]パラメータで定義されています。パラメー
タの作成段階では、[mass]パラメータを作成して、パラメータ値を入力できるようにしました。これから、
[mass]パラメータに[Multi-Value]リストを追加し、このパラメータとパラメータ値を構文に使用して、
[main_body]フィーチャの[bracket_width]パラメータのパラメータ値と、[mass]パラメータの[Multi-Value]リ
ストを次の表の通りに関連付けて、ブラケットの幅寸法のルール(リストの値選択)のプログラムを作成し
ます。

[Multi-Value]リストのパラメータ値 ブラケットの幅寸法
100 1 in
200 2 in
300 3 in
400 4 in
パラメータエディタの[Multi-Value]リストでパラメータ値を選択すると、ブラケットの幅寸法があらかじめ定
義した大きさに変更される、そんな動作のルールを実行できるようにします。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

[Multi-Value]リストの追加
[mass]パラメータに[Multi-Value]リストを追加します。

1. [iLogic]パネルの[Parameters]ツールをクリックして、[Parameter Editor]ダイアログを表示します。
2. [mass]行の適当なセルを右クリックしてメニューを表示し、[Make Multi-Value]を選択して、[Value
List Editer]ダイアログを表示します。

3. [Add New Item(s)]フィールドにパラメータ値「100」、「200」、「300」、「400」を入力して、[Add]ボタンを


クリックします。

4. [OK]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。
5. [mass]行の[Multivalue]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、パラメータ値を確認しま
す。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

6. [Done]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。

これで、[mass]パラメータの[Multi-Value]リストの追加は完了しました。

ルールのプログラムの作成
ブラケットの幅寸法のルール(リストの値選択)のプログラムを作成していきます。

1. [iLogic]パネルの[Add Rule]ツールをクリックして、[Rule Name]ダイアログを表示します。


2. [Name]フィールドにルール名「Width_Rule」を入力し、[OK]ボタンをクリックして、[Edit Rule]ダイアロ
グを表示します。
3. [Parameters]タブをクリックして、内容を表示します。
4. テキストフィールドに「If mass=100 Then」を入力します。
5. モデルツリーフィールドの[Model Parameters]をクリックして、[Parameter]フィールドにパラメータをリ
スト表示します。
6. [bracket_width]パラメータをダブルクリックしてテキストフィールドに挿入し、「=1」を入力します。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

If mass=100 Then
bracket_width=1

ここでは、[mass]パラメータのパラメータ値が[100]のときには、[main_body]フィーチャの[bracket_width]
パラメータのパラメータ値を[1]にすることを指定しています。

7. テキストフィールドに「ElseIf mass=200 Then」を入力します。


8. テキストフィールドに「bracket_width=2」を入力します。

If mass=100 Then
bracket_width=1
ElseIf mass=200 Then
bracket_width=2

9. 先に作成した構文のコピー&ペーストと修正を繰り返して、テキストフィールドに[mass]パラメータのパ
ラメータ値[300]用、[400]用の構文を入力します。
10. テキストフィールドに「EndIf」を入力します。これまでに入力したプログラムの構文が、次の通りになっ
ているか確認してください。

If mass=100 Then
bracket_width=1
ElseIf mass=200 Then
bracket_width=2
ElseIf mass=300 Then
bracket_width=3

ElseIf mass=400 Then


bracket_width=4
End If

11. [OK]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。

これで、ブラケットの幅寸法のルール(リストの値選択)のプログラム作成は完了しました。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

ルールのテスト
ブラケット幅寸法のルール(リストの値選択)を実行して、意図した通りに動作するかテストを行います。

1. [iLogic]パネルの[Parameters]ツールをクリックして、[Parameter Editor]ダイアログを表示します。
2. パラメータフィルタの左フィールドを[All]に、右フィールドを[Key]に設定して、パラメータリストをフィルタ
リングします。
3. [mass]行の[Multivalue]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[100]を選択してから、
適当な空白セルをクリックします。パラメータ値[100]を選択すると、ブラケットの幅寸法が 1 インチに
変更されることを確認してください。

4. [mass]行の[Multivalue]列のセルをクリックしてドロップダウンリストを表示し、[200]を選択してから、
適当な空白セルをクリックします。パラメータ値[200]を選択すると、ブラケットの幅寸法が 2 インチに
変更されることを確認してください。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

5. 先と同じ要領で、パラメータ値[300]、[400]を選択して、ブラケットの幅寸法が 3 インチ、4 インチに変


化するか確認してください。
6. [Done]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。

これで、ブラケットの幅寸法のルール(リストの値選択)のテストは完了しました。

ブラケットの幅寸法のルール(値入力)
これから、ブラケットの幅寸法のルール(リストの値選択)のプログラムに修正を加えて、[main_body]フィ
ーチャの[bracket_width]パラメータのパラメータ値と、[Equation]列のセルに入力した任意のパラメータ値
を次の表の通りに関連付けて、ブラケットの幅寸法のルール(値入力)のプログラムを作成します。

入力パラメータ値 幅寸法
100 以下 1 in
100 を超え、200 以下 2 in
200 を超え、300 以下 3 in
300 を超え、400 以下 4 in
400 を超える

パラメータエディタの[Equation]列のセルに任意のパラメータ値を入力すると、ブラケットの幅寸法があら
かじめ定義した大きさに変更される、そんな動作のルールを実行できるようにします。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

ルールのプログラムの修正
ブラケットの幅寸法のルール(リストの値選択)のプログラムを修正していきます。

1. [iLogic]パネルの[edit iLogic Tree]ツールをクリックして、[iLogic Tree]ダイアログを表示します。


2. [In Document]タブをクリックして内容を表示し、iLogic ツリーのノード[width_Rule]をダブルクリックし
て、[Edit Rule]ダイアログを表示します。
3. [Parameters]タブをクリックして、内容を表示します。
4. テキストフィールドの構文を、次のとおりに修正します。

If mass<=100 Then
bracket_width=1
ElseIf mass>100 And mass<=200 Then
bracket_width=2
ElseIf mass>200 And mass<=300 Then
bracket_width=3
ElseIf mass>300 And mass<=400 Then
bracket_width=4
Else
bracket_width=6
End If

5. [OK]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。

これで、ブラケットの幅寸法のルール(リストの値選択)のプログラム修正は完了しました。

[Multi-Value]リストの削除
[mass]パラメータに定義済みの[Multi-Value]リストを削除します。

1. [iLogic]パネルの[Parameters]ツールをクリックして、[Parameter Editor]ダイアログを表示します。
2. [mass]行の適当なセルを右クリックしてメニューを表示し、[Edit Multi-Value]を選択して、[Value List
Editer]ダイアログを表示します。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

3. [Value]フィールドのパラメータ値をすべて選択し、[Delete Selected Items]ボタンをクリックします。こ


れで[Value]フィールドのパラメータ値はすべて削除されます。

4. [OK]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。

これで、[mass]パラメータに定義済みの[Multi-Value]リストの削除は完了しました。

ルールのテスト
ブラケット幅寸法のルール(値入力)を実行して、意図した通りに動作するかテストを行います。

1. [mass]行の[Equation]列のセルにパラメータ値「75」を入力してから、適当な空白セルをクリックしま
す。パラメータ値「75」を入力すると、ブラケットの幅寸法が 1 インチに変更されることを確認してくださ
い。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

2. [mass]行の[Equation]列のセルにパラメータ値「150」を入力してから、適当な空白セルをクリックしま
す。パラメータ値「150」を入力すると、ブラケットの幅寸法が 2 インチに変更されることを確認してくだ
さい。

3. 先と同じ要領で、パラメータ値「250」、「350」、「1500」をそれぞれ入力して、ブラケットの幅寸法が 3
インチ、4 インチ、6 インチに変化するか確認してください。
Inventor iLogic Extension 2009 チュートリアル Part 1

4. [Done]ボタンをクリックして、ダイアログを閉じます。

これで、ブラケットの幅寸法のルール(値入力)のテストは完了しました。

これをもって、iLogic チュートリアル Part1 のカリキュラムはすべて完了しました。


最後に、パーツドキュメントを保存して閉じます。

iLogic チュートリアル Part1 は終了です。Part2 へ進んでください。

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