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展望 特集=医療と高分子I

血 栓 をつ く らな い材 料

生 体 が最 もcomfortableに 感 じ る ものは す べ て 自家 製 の もの で あ る.し か し,そ の 自


家 製 の も の に欠 陥 が 生 じた 場 合 に は,人 工 的 な 代替 物 で修 復 して や る必 要 が あ る.そ の と
き,わ れ わ れ は な ん とか して 生 体 を だ ま して,代 替 物 と認 識 しな い よ うに工 夫 しな くて は
なち な い.最 もだ ます こ とが 困難 な も のは 血 液 で あ る か ら,血 栓 をつ く らない 材料 は最 も
sophisticateな も の でな くて は な らない.ど うした ら血 液 を だ ます こ とが で き るか につ
いて 材 料 を デ ザ イ ンす る立 場 か ら考 えて み た い.

森 有 一 ・ 丹 沢 宏

物 を 認 識 す る こ とに よ り引金 が 引か れ る と考 え られ て
Lは じ め に
い るが,抗 原 抗 体 反 応 に 代表 され る よ うに血 液 の異 物

血 管 が破 損 し一
血 液 が1血管 外 に 流 れ 出す と血 液 は凝 固 ・
認 識 能 力 は 鋭 く,そ の 機 序 は 非常 に複 雑 で現 在 で も不

して血 栓 に よ って 血 管 の 破 損 部 を 補 修 し,そ れ以 上 の 明 な 点 が 多 い.本 稿 で は と くに材 料 の物 理 化 学 的 性 状

出血 の危 険 性 を 防 止 す る.あ るい は 生 体 の血 液 中 に異 の血 栓 形 成 に 与 え る影 響 に つ い て 整理 し,あ わ せ て筆

物 が挿 入 され る と異 物 の表 面 を 血 栓 が す っ か り覆 っ て 者 らの抗 血 栓 性 材 料 に対 す る考 え を述 べ てみ た い.
しま い,異 物 を 生 体 に 同 化 し て し ま うとい うよ うな現
2.抗 血 栓性 材 料 の研 究 動 向
象 は生 体 が 生 命 を 維 持 して い く うえで ぜ ひ 必要 な こ と
で あ るが,血 液 と直接 接 触 す る治療 診 断機 器(人 工 心 ・抗 血 栓 性 材料 に つ い て はす ぐれ た総 説D,3)が あ り
,

臓 人 工 肺 ・人工 腎臓 ・人 工 心 臓 弁 ・人工 血 管 ・各 種 詳 しい 内容 は 割 愛 す るが 、従 来 の研 究 を 整 理 し,第1

血 管 カテ ー テ ルな ど)に と って は この血 栓 形 成 の問 題 図 に示 す.
が逆 に 非 常 に 大 きな 障 害 とな って くる.そ こで血 液 自

身 の止 血機 能 に な ん らの 変 化 を 与 え る こ とな く血 液 ど
直接 接 触 して も血 栓 が で き な い よ うな材 料 が望 まれ て
い る.現 奮 種 々 の治 療 診 断機 塞 の 使 用 の際 の血 栓 の

形 成 に 関連 す る因 子 と して考 え られ て い る の は,(1)
血液 と直接 接 触 す る材 料 の物 理 的,化 学 的 性 状(血 液

成 分 と材 料 間 の相 互 作 用 を 支 配 す る)と,(2)機 器
の デ ザ イ ソの 問題(と くに 血 液 の 流 れ 方 を 支 配 す る)

に大 別 され る.血 栓 形 成 まで の一 連 の反 応 は血 液 が異

*YuichiMOR1東 レ株 式 会 社 基 礎 研 究 所(248鎌 倉

市 手 広1111)研 究員
**HiroshiTANZAWA同 上 ・研 究 主 幹 工一

Antithromb◎gさnicMaterials 第li1図 抗 血 栓 性 材 料 の アプ ロ・
一チ法

高 分 子,VoL22,N◎.260,1973 613
2-1.完 全 合 成 材 料 に よ る ア プ ロー チ よび そ の安 定 性 に問 題 が あ るの で は な か ろ うか.
a)表 面 疎 水 性化 2・2.天 然 物 と合 成 材 料 の 組 合 せ に よ るア プ ロー チ

材 料 の 表 面 エ ネ ルギ ーに よっ て,吸 着 した タ ンパ ク 合 成 物 を 構 造 材 料 と して 用 い,天 然物 を併 用 して 抗

質 分 子 の コ ンホ メ ー シ ョ ソ変 化 が誘 因 され,そ の結 果 血 栓 性 機 能 を 付 与 し よ うとい う考 え 方 で あ る.

血 栓 が 形成 され る とい う仮 定 に基 づ い て,表 面 エ ネ ル a)偽 内膜 形 成

ギ ーが 比 較 的 低 いTeflon,si1}cone3),fiuorinated ポ リマ ー基 質 に マ イ ク ロ ファ イバ ーか らな る不 織 布
silicon64)な どが 現 在 最 も多 く実 用 的 に 用 い られて い を張 りつ け そ の上 に沈 着 す る フ ィ ブ リ ンを 利 用 して 生
るが そ の抗 血 栓 性 は 満 足 の い くもの で は な い. 体膜 類似 膜 を形 成 させ る方 法13)t14)であ るが,フ ィブ
b)衷 面 親 水 性化 リソ沈 着 層 が しば しば 厚 くな りす ぎ壊 死 に よ る脱 落 が

理 論 的 に は 高 含水 率 のhydroge1は 水 溶 液 中 で は界 生 ず る欠 点 が あ る.
面 とはみ な され ず,し た が っ幽
て タ ンパ ク質 の吸 着 もな b)ヘ パ リ ン化 材料

く血 液 に対 して異 物 とは な らな い といわ れ て い る5)・6). ヘ パ リ ンは 第2図 の よ うに凝 血 系 酵 素 の拮 抗 剤 と し

す なわ ち表 面 に強 く結 合 され た 水 分 子 の 膜 を形 成 させ て働 くの で,そ の作 用 を利 用 す る.

る こと に よっ て タ ソパ ク質 の 吸 着 を 防止 し よ う とい う i)単 純 ブ レ ン ド法15)

考 え方 に基 づ い て い て,そ の例 としてPolyhydrox- ポ リマ ーマ トリ ッ クス とヘ パ リツ 間 に 結 合 が な い

yethylmethacrylateぐ`Hydron")?),Polyacrylamide た め血 液 中 で ヘパ リ ソが 容 易 に 脱 落 し,長 期 間 の

ge18)な どが あ るが 現 実 に は強 度,加 工 性 な どに 問題 抗 血 栓 性 が 得 られ な い.
が あ り,抗 血 栓 性 も完 全 な もの は 得 られ て いな い. ii)イ オ ン結 合 法16)「"20)
c)負 帯 電化 ポ リマ ー マ トリッ クス に塩 基 性 基 を導 入 しヘ パ リ

正 常 の血 管 内皮 が 負 帯 電 してお り,内 皮 に 傷 がつ く ンの 酸 性 基 と イオ ン的 に結 合 させ る方 法 で 今 ま で

と負 電 荷 が減 じ,血 栓 が 形 成 され る こ と,血 小板 膜 が 述 べ た 材 料 の 中 で 最 もす ぐれた 抗 血 栓 性 を示 す も

負 に帯 電 し て い る事 実,あ るい は 凝 血系 酵 素 の拮 抗 剤 の で あ るが,ヘ パ リンの脱 落 に よ る抗 血 栓 性 の持


で あ るヘ パ リソが 非 常 に大 きな 負 電 荷 を もつ こ とな ど 続 性 に 問題 が あ る.
か ら類 推 され た もの で,負 電 荷過 剰 の ポ リイ オ ン コ ン lii)共 有 結 合 法17)21)22)
プ レ ッ クス9),カ ル ボ キ シル基 を導 入 した セ ル ロ ー ヘ パ リンの機 能 にあ ま り関 係 が な い と考 え られ て

ス10),負 帯 電 させ た ポ リマ ー エ レ ク ト レ ッ ト11), い る官 能 基(-OH,⊥COOH)を 利 用 して ポ リマ


PyroliteCarbon(血 液 中 でQl一 イ オ ソを 表 面 に選 択 ー マ ト リッ クスに 共 有 結 合 しヘ パ リ ソの脱 落 を 防

的 に吸 着 して い る121)な どが 比 較 的 血 栓 が で きに くい 止 し,長 期 間 の 使 用 に 耐 え る よ うに工 夫 した 弔の


とい わ れ て い る.し か しな が ら完 全 に抗血 栓 性 を示 す で あ るが,そ の 抗血 栓 性 は疑 わ しい.結 合 ヘ パ リ

も のは まだ見 当 らない.イ オ ソの 解 離 度,電 荷密 度 お ンが 抗 凝 血 能 を 失 わ な い とい う 保 証 が な い うえ

に,ヘ パ リンが多 価 高分 子 で,溶 媒 も限 られ て い る


の で共 有結 合反 応 が 困難 な こ とも一 因 で あ ろ う.

以 上今 ま で 開発 され て きた 抗 血 栓 性 材 料 につ い て概

観 してみ た が,実 際 に これ らの 材料 が 人 工 臓 器 用 材 料
と して 用 い られ る場 合 には 血 栓 の 問 題 が 生 じて くる こ
とか ら そ の 抗 血 栓 性 は まだ 完 全 な もの とは 思 わ れ な
い.ま た 抗 血栓 性 の 評 価 方 法 に も問 題 が あ りこれ ら材

料 の相 互 比 較 を 共 通 の 尺 度 で と らえ られ ない こ とに も
問題 が あ る.

3,異 物 表 面 で な ぜ 血 栓 が で き るか
丹 沢 宏 氏 昭和22年 秋 東 京 大 学 工 学 部 応用 化学 科 卒
業.東 レに 入 社,現 在 に至 る.社 内 に お い て高 分 子 の基 血 栓 が 形 成 され る まで の一 連 の反 応 は,血 液 が 多成
礎 と応 用 の 研 究 に 従 事.現 在 はBiomedicalmaterials
分 混 合 系 で あ り,生 体 外 に 取 り出す とい う.操作 そ の も
の探 索.趣 味 は 山 歩 き と花 の 栽 培,(左)
の に よ って 変 化す るた め,各 凝 血 因子 の単 離,精 製 がむ
森 有 一 氏 昭 和40年 早 稲 田大 学 理 工 学 部 応 用 物 理 学
科 卒 業.東 レに入 社,現 在 に 至 る.高 分 子 の物 性 に つ い ず か し く確実 に は解 明 さ れ て い な い が,現 在 一 般 的 に
て の研 究 に従 事 し,現 在 はBiomaterial(特 に抗血栓性
通 用 す る考 え方23)を第2図 に示 す.血 栓 形 成 とい うの
材料)の 研 究 を 行 な って い る.趣 味 は ス キ ー,テ ニ ス.(右)
は 最 終 的 に は フ ィプ リ ノー ゲ ソが 不 溶 性 フ ィブ リソに

614 高 分 予 。Vol.22,No.260,1973
した タ ソパ ク質 分 子 の種 お よび そ の コ ソホ メ ー シ ョ ソ

変 化 が 情報 伝 達 の媒 体 とな っ て材料 表 面 の物 理 化 学 的
情報 を血 液相 に反 映 させ る ので,材 料 表 面 に未 変性 の
タ ソパ ク質 を 吸着 させ る こ とが血 栓 形 成 を 防止 す る う
え で重 要 で あ る と示 唆 して 小 る雛λ
しか しな が ら この よ うな 研究 方 法 に よっ て2.で 述

ベ た経 験 的 あ る い は直 感 的 な 抗血 栓 性 材 料 の好 ま しい

性 状 が解 明 さ れ,そ の結 果 優 れ た材 料 を デ ザ イ ソす る
上 で の決 定 的 な指 針 が 得 られ た と して も,そ れ は か な
りさ き の こ とで あ ろ う と思 わ れ る.

4.抗 血栓性材料に対する筆者 らの考 え方

今 ま で の抗 血 栓 性 材 料 の ア プ ロー チ方 法 を な が め て
み る と,材 料 衷 面 の物 理 化学 的状 態 を コ ン トロー ルす
る こ と に よ って 血 液 成 分 の 吸着 を抑 鯛 す れ ば よ い とか
ヘ パ リ ソ化 材 料 に関 して も材 料 表 面 に で き るだ け長 期

間 に わ た って ヘ パ リソを 固定 で きれ ば よ い とい うよ う

江 受 動 的 か つ 静 的 状 態 に あ る材 料 の系 だ けが お も に注
目 され て きた よ うに 思 わ れる.

今 生 体 を 構成 して い る材 料 の性 質(P)に 着 目す る
と生 きて い る材料 の特 微 は次 式 で 表 わ され る.
第2図 凝 血 の メ カaズ ム

変 化 す る こ とを 意 味 して い る鋤,・人 工 材料 の よ うな異
R:位 置 座 標t:時 間 座標
物 が 血 液 中 に挿 入 され た と き,異 物 表 面 に血 栓 が形 成
され る過 程 は,(1)内 因 系 の 径 路 と(2)血 小板 の (∂P/∂R)`キ0は 生体 を構 成 して い る材 料 が 空 間 的 に

作 用 に よ る も の とが 考 え られ て い る.内 因系 の径 路 は 均 一 な もの で は な い とい うこ とで あ り,た とえ ば 血 管

第 巫 因 子 が 異 物 面 接 触 に よ り活性 化 され る と以 下 酵 内 皮 は 内 皮 細胞 か らな り,そ の細 胞 膜 もそ れ ぞ れ 独 自

素反 応 的 に つ ぎつ ぎ と凝 血 因 子 が活 性 化 され 血 栓 が 形 のdomainを 形 成 して い る脂 質(疎 水 性 部)と タン


パ ク質(親 水 性 部)の 不 均 一 な 高 次 構 造 か らな っ て い
成 され る過 程 で,と くに 異物 面 が 関与 す る第 租 躍 子'
の活 性化 の機 構 は,第 双 因子 が異 物 表 面 に吸 着 した る.今 井 らは この不 均 一 性 に 注 目 して材 料 の ミク ロ不

結果 生 ず る 翼 ンホ メ ー シ ョ ン変 化 に よる も の と考 え ら 均 質 構 造 に よっ て抗 血 栓 性 の問 題 を 整理 し興 味 あ る結

れ て い る が推 灘 の 域 を 出 て い な い、 一 方,血 小 板 の異 果 を 得 て い る鋤.し か しなが ら完 全 に生 体 と同 じ高 次

物 表 面 に よる活 性 化 は い っそ う複 雑 で,従 来 材 料表 面 構 造 を人 工 的 に つ くる こ とは 現 状 で は 不 可 能 で あ り,

の種 々 の物 理 的,化 学 的 特 性 と血 小 板 の吸 着,粘 着 と ど の程 度 の類 似 性 が あれ ば よい か が 今後 に残 され た 問

の関 連 性 に関 す る研 究 が 多 数 あ り25)^ag),血小 板 の 機 題 で あ ろ う.
一方
能 が 血 栓 形 成 の キ ー一 ポ イ ソ トで あ る と考 え られ て い ,(∂P/∂ の況キ0は 生 体 の材 料 が恒 常 的 な もの で
る に もか か わ らず,い ま だ に統 一 的 な見解 は 見 当 らな は な く時 間 的 に 変 化 して い る こ とを意 味 して い て.た
い。 とえば 生 きて い る材 料 の 代 謝 現 象 あ る い は分 泌 現 象 に
しか し近 年 に な って,生 化 学 的,物 理 化 学 的手 段 に よっ て代 表 され る よ うに材 料 自身 が 動 的 状 態 に あ る と
よ って 材 料 との 界 面 で の 血 液 成 分 の 挙動 が研 究 され て 同 時 に 積 極 的 な 作 用 を もっ て い る.生 き て い る材 料 中
きた ・ た とえ ばVromanら は 血液 中 に シ ソセ キ され で は 化 学 変 性(た とえ ば タ ンパ ク質 分 子 の変 性,加 水
た 材料 表 面 に は 撫 とん ど瞬 間 的 に フ ィ ブ リノ ーゲ ソが 分 解 な ど)さ れ た生 体 分 子 が 常 に 新 しい も のに 置 き換

数10Aの 厚 さま で 吸着 しそ の後 は じめ て血 小 板 が 吸 克 られ て お り,も し外 界 か ら侵 入 した 異 物 表 面 で タ ソ
着す る こ とをみ つ け,最 初 に材 料 表 面 に吸 着 した タ ソ パ ク質 分 子 の 吸着 と変 性(界 面 で はshearが 最大

パ ク質 分 子 の種 類 とそ の コ ンホ メー シ ョ ンが そ の後 の とな りタ ンパ ク質 分 子 の コ ソホ メ ー シ ョ ン変 化 が 起 こ

血 小板 吸 着 を 中心 とし た血 栓 形 成 反 応 を 支 配 す るだ ろ りや す い鋤)が 生 ず る とす れ ば これ を 常 に除 去 し てや
う と考 え て い る30).ま たBaierら は材 料 表 面 に 吸 着 る か,あ るい は そ うい う現 象 を積 極 的 に 防 いで や る こ

高 分 子tVol.22,No.260,1973 615
とが完 全 な抗 血 栓 性 材料 の 必要=条件 で は な か ろ うか 、 き問題 で,か つ 新 しい 抗 血 栓 性 材 料 開 発 につ な が る問
そ の よ うな機 能 を ど うや っ て 付与 す るか,とい うこ とが 題 で あ る と思わ れ る.
問題 で あ るが,筆 者 らは材 料 表 面 か ら血 栓 防止 に積 極
5.お 、
わ り 菰

的作 用 を もつ ヘ パ リンを徐 々 に流 し出 し てや る こ とに
よ っ て生 体 材 料 の シ ミュ レ ー トを試 み てみ た 鋤. 以上抗血栓性材料につ いて概観 してみたが,実 際に
疎 水{生ポ リマ ー と塩 基 性 親 水性 ポ リマ ー の グ ラフ ト これ らの材料を各種治療診断機器 に癒 用す る場合には
共 重 合 体 に ヘ パ リソを イ オ ソ的 に結 合 させ,親 水 性 度 それぞれ要求 され る抗血 栓性の程度,機 械的性質,加.
に よ っ てヘ パ リソの流 出 の仕 方 を変 え た材 料 を 合成 し 工性が大 ぎ く異 な り,す べての用途 に共 通 した材料は

た.第3図 に ヘ パ リンの流 出 の 仕 方(ACDp1;asma 存在せず,各 用途 に応 じて材 料を きめ こまか くデザイ
を 用 い て 測定 した も の で,生 体 内 では も っ と流 出 速度 ンす る必要性を痛感す る.
が 低 く,流 出 ヘ パ リ ソの血 液 の止 血 能 力 に 与 え る影 響
は 完 全 に 無視 され る)と 抗 血 栓 性 のinvivo結 果(2 文 献
∼5週 間,犬 の下 大 静 脈 中 に留 置 す る3筆))を対 比 して
1)S.D.Bruck:J.Biomed.Mater.Res,,6,〔3〕,

示 した が(■)群 の材 料 の よ うに適 当 蟻 の ヘ パ リンが 173(1972)

少 な く と も初 期 の一・
定 期 間 流 出 しつ づ け れ ば血 栓 が で 2)V.L.Gott,et al.:Federation Proceedings,

きな い とい う こ とが わ か った.流 出 ヘ パ リ ソが潤 滑 油 30,〔5〕,1679(1971)

的役 割 を果 して血 栓 形 成 の 引 金 とな る タ ソパ ク質 の吸 3)D.J.Lyman,et al.:Trans.Amer.Soc.

着 あ るい は変 性 を お さえ て い るの か あ るい は材 料 の界 rtif.Int.Organs;11,301(1965)A

面 で はstagnant,fiowの た め 流 出 した ヘ パ リンがか 4)M.C.Musolf,et al.:ibid,15,18(1969)

な りの濃 度 に まで 蓄 積 され 積 極 的 に凝 血 系 酵 素 作 用 を 5)W.Drost-Hansen:Federation Proceedings,

ブ β ッ クして い るの か とい うこ とは 今後 解 決 され るべ 30,〔5〕,1539(1971)

6)J.D.Andrade,et al.:Abstiacts Amer.Soc.

Artif.Int.Organs,19,2(1973)

7)B.S.Levowitz,et al.:Trans.Amer.Soc.

Artif.Int.Organs,14,82(1968)

8)B.D.Halpern.,et al。:Proceedings Artificial

Heart Program Conference(AHPC),87

(1969)

9)K.V.Robert,et al.:J.Macromol.Sci.-

Chem.,A4,〔3〕,675(1970)

10)R.G.Nemchin,et al.:AHPC,71(1969)

11)P.V.Murphy,et al.:AHPC,99(1969)

12)B.D.Epstein,et al.:Trans.Amer.Soc.

Artif.Int.Organs,17,14(1971)

13)E.S.Nuwayser,et al.:AHPC,153(1969)

14)桜 井 靖 久 ら:日 本 人 工 臓 器 学 会 誌,8,23(1971)

15)1.O.Salyer,et al.;AHPC,59(1969)

16)V.L.Gott,et al.:Science,142,1297(1963)

17)G.Grode,et al.:AHPC,19(1969)

18)R.L.Merker,et al.:AHPC,29(1969)

19)A.Rembaum,et al.:J.Macromol.Sci.-

Chem.,A4〔3〕,715(1970)

20)A.Rembaum:NASA Tech.Brief,69-10299

21)B.D。Halpern,et al.:Annual Report to

National Heart Institute(1967)

22)H.R,Langergren,et al:Trans.Amer.Soc.

第3図 ヘ パ リンの 流 出 挙動 と抗 血栓 性 rtif.Int.Organs,17,10(1971) A

616 高 分 ・
予,VoL22,No.260,1973
23)た と え ばL.Poller 「Recent Advances in Organs,14,256(1968)

Blood Coagulation」,J.&A.Churchill 29)E.F.Leonard,et al.;Chemical Engineering

LTD.(1969) Progress Symposiums series,66,〔99〕,59

24)た と え ばH.A.Scheraga:「 タン パ ク 質 の 構 造 」, 30)L.Vroman,et al.:FederationProceedings,

共 立 出 版(1967) 30,〔5〕,1494(1971)

25)H.L.Nossel,et al.:Nature,221,4(1969) 31)R.E.Baier,et al.:ibid.,1523(1971)

26)D.J.Lyman,et al.:Trans.Amer.Soc. 32)今 井 庸 二:高 分 子,21,〔248〕,569(1972)

Artif Int.Organs,14,250(1968) 33)E.E.Spaeth,et al.;Abstracts Amer.Soc.

27)E.W.Salzman:Federation Proceeadings,30 Artif.Int.Organs,19,62(1973)

〔5〕,1503(1971) 34)H.Tanzawa,et al.:ibia.,19,63(1973)

28)H.Petschek:Trans.Amer.Soc.Artif.Int. 35)出 月 康 夫 ら:「 医 学 の あ ゆ み 」,82,〔9〕(1972)

*講 演要 旨集頒布案内 2,500円(第1分 冊=物 性 ・構 …


造 第2回 高 分 子 電 気 物 性 シ ンポ ジ ウ
加 工) ム

開 催 日4月26日 領 価1,000円
高 分 子 の 電 気 物 性講 演 ・討 論会1
開催 日6月14日500円
MS73/3生 体 と高 分 子・
集合体
〔内容 〕1.高 分 子 材 料 の電 気 物 性 第3回 高 分子 の 構造 と物 性 コ ロ キ
ウム 開 催 目4月19日 領 価600円
(東 大 工)和 田 八 三 久2・ 電舞物
開 催 日5月15日600円
性 と電 気 ・電 子 材 料 へ の応 用(電
MS73/2ポ リア ミノ酸II
〔内 容 〕1.ブpaッ ク共 重 合 体 の溶
総研)斉 藤 省 吾3.高 分子半導体
液 物 性(東 女 大)島 美 喜 子2.共 開 催 日3月13臼600円
の 応用(松 下 電 器 ・無 線 研)森 本
重 合 エ ス テ ル の構 造 と物 性(東 洋
和久
第2回 医 用高 分 子 シ ン ポ ジ ウ ムー
紡)村 野 政生 ほか3.ブ ロ ッ クお
よび グ ラ フ ト共 重 合 体 の ミク ロ相 抗 血 凝 固 と高 分 子 材 料 一
箏6回 反応 工 学 講 演 会
開催 日5月30日300円 分 離 と相分 離 組 織(京 大)河 合 弘 開 催 目2月17目600円

〔内容 〕1。 凝 集 の工 学(荏 原 イ ン 迫4.グ ラ フ トポ リv一 の ミセ ル


フ ィル コ)遊 佐 美 津 雄2.高 分子 形 成 と乳化 作 用(京 大)堀 井 文 敬 第6回 反 応工 学討 論 会
に よる コ ㌶イ ド凝 集 の 機 構(東 理 ほ か5.共 重 合 体 の結 晶化(東 工 開 催 目2月2日300円

大)北 原 文 雄3.高 分 子 の凝 集 機 大)河 倉 徹6・ 共 重 合 体 の転 移

構 とそ め実 例 につ いて(住 友 化 学) (東工 大)植 松市 太 郎7.共 重合 体 択頒価は,送 料を含み ます


鈴木 守 の 力学 的性 質(三 菱 レ)井 手文 雄
8.共 重 合 体 の 高分 解 能NMRと 得 連絡先 〔104〕東 京 都 中 央 区 銀座

第22回 高 命 子 年 次大 会 られ る情 報(東 工 大)中 條 利 一 郎 5-12-8高 分子学会 各行事係 電

開 催 日5月29日 ∼6月1日 (以下 の 内容 は,7月 号 に掲 載) 話 東 京(03)543-3771

高 分 子 , V e l . 2 2 , N o 。 2 6 0 , 1 9 7 3 6 1 7

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