The Japan

The Sooiety
Japan Society of Meohanioal
of Mechanical Engineers
Engineers

215503 プ ラ ス チ ッ ク ね じ歯 車 の 強 度
Strength of P 且astic Crossed He 且ical Gear
○ 学 猿田 （木 更 津 高 専 ・専 攻 科 ）
浩 宗 正 高橋 秀雄 （
木 更津高専）
正 高橋 美喜男 （木 更 津 高専 ）
HironoriSARUTA Kisarazu National
， Collegeof Technology ， Advanced Course，
2−11−lKiyomidai−Higashi Kisarazu Chiba 292 −0041， ，

HideoTAKAHASHI ，Kisarazu National College ofTechnology

Mikio TAKAHASI ， Kisarazu National CollegeofTechnology

The spur
para］lelto the axis ．In contrast ，heLical
gears have teeth gearshave teeth lea ed to the axis ．A 皿

combination helical
of gearsiscalled the crossed helical gear，A lot of knowledge of cross ¢ d heiicalgear
has been obtained ．But the most know 【edge is about the combination of the metal gear． In recent year，
plasticgearsare widely ロ sed in AV equipment ，OA equipment and clectronic equipment ．B 乢 research
reports forplastic crossed helicalgearisnot enough ． Then， inthispaper we conduct experiment inthe life
，

ofthe plasticcrossed helical gearand the characteristic isclarified ．

Key Words：Gear，PLastic
，CrossedHelicalGear，

1 ．緒 言 Table l Dimensionsofhelical gear

現在様 々 な 種 類 の 歯 車 が 用 い られ て い る が
軸 と平 ，歯 が
行 に な っ て い る 平 歯 車 に 対 し ，歯 が 軸 に 対 し 角 度 を持 ち斜
Module m mm
［ ］ 1
め に な て い る 歯 車 を は す ぼ 歯 車 とい う． こ の は す ば歯 車
っ
Pressure angle α じ
［deg】 20
を 平 歯 車 ま た は ，は す ば 歯 車 とね じ れ の 位 置 で の 軸 間 で か
Number ofteeth z 37
Addendum
み 合 わ せ た と き ，こ の 歯 車 対 を ね じ 歯 車 と 呼 ぶ ，
modiGcation x 0
ね じ歯 車 に 関す る 研 究 は ，多 く報 告 され て い る Cl 〕 ． し coef 罰cient
か し，現 在 ま で に 得 られ て い る ね じ 歯 車 に 関 す る 知 見 は ， Face width b［
mm 】 10
金 属 粛 車 同 士 の か み 合 わ せ の 場 合 が ほ とん どで あ る ．近 年 Helix an le de 20
で は ，プ ラス チ ッ ク 歯 車 の 精 度 や 強 度 の 向 上 ，低 騒 音 化 ， Gear accuracy GradeJIS6
高 い 生 産 性 等 を 生 か し ，AV 機 器 や OA 機 器 ，電 子 機 器 等
に プ ラス チ ッ ク 歯 車 が 幅 広 く 用 い られ て い る が ，プ ラ ス チ
ッ ク を 用 い た ね じ歯 車 の 研 究 報 告 は 少 な い ．
そ こで 本研究で は ，実 際 に プ ラス チ ッ ク ね じ歯車 を 用 い

で 無 潤 滑 条 件 下 で 寿命 試 験 を 行 い ，そ の 特 性 を明 ら か に す
る こ と を 目 的 とす る ．

2 ．試 験 歯 車
試 験 歯 車 の 諸 元 を 表 1 に 示 す ．歯 車 の 材 料 と し て ，一般 グ
レ
ー ドの ポ リア セ タ ール （以 下 POM と称 す ） を 用 い た ．軸
径 は 6mm ，歯 車 精度 は 新 JIS6級 で あ る ． thermometerFig

，
1Test equipment
3 ．試 験 装 置
本 研 究 で は ，構 造 が 単純 か つ 操 作 も 簡 単 と な る と い う利 ばな らな い ．そ こ で雰囲気温度を 25 ± 3 ℃ に保 っ た．
点 か ら ，動 力 吸 収 方 式 の 試 験 装 置 を用 い た ．装 置構 成 の 模 歯車 の 温 度 は か み 合 い 部 本 体 温 度 上 昇 量 グb （歯車本 体温
式 図 を 図 1 に 示 す． 度 か ら雰 囲 気 温 度 を 引 い た 値 ） を 代 表 値 と し た ．ま た ，寿
本 研 究 に お け る 試 験 装 置 は ，軸 角 と軸 間 距 離 を 任 意 に 設 命 は 動 力 を 伝 え られ な く な た 時 の 積 算 回 転 数 ノV を 寿 命 と
っ

定 で き る 機構 を 有 し て ，実 験 条 件 と し て 負 荷
い る ．さ らに した ．
トル ク ，回 転 数 を変 化 させ る こ と が で き る ．ま た ，計 測 装 4．
2 試験結果 お 考察 よび

置 と し て 放 射 温 度 計 を設 置 し ，歯 車 本 体 温 度 を 測 定 し た ． 負 荷 トル 転 数 の 関係 を 示 し た S −N 曲線 を 図 2
ク と積算回

に 表 す ．負 荷 ト ル ク と 寿 命 の 関係 は 片 対数 グ ラ フ 上 で 直線

4 ，寿 命 試 験 近 似 で き ，比 較 的 に 良 い 関係 を 示 し て い る ．し か し ，近似
寿命試 験は ，歯 車 に 一定 の 負荷の 下 で 運 転 し ，破 損 に 至 直線 が 回 転 数 別 に な っ て い る た め ，回 転 数 を含 め た 寿 命 の
るまで の 歯 面 温度 変 化 お よび 寿 命 を測 定 し た ． 評価 にっ い て検討す る必 要が ある ．
4，
1 試 験 条件 図 3 に 度 上 昇 量 Om と 寿 命 の 関係 を 示 す ．
，平 均 本 体 温
試 験条件は ，
無 潤 滑下で 回 転数 を 500rpm 750 rpm ，
， 1000 平 均 本 体 温 度 上 昇 量 は ，本 体 温 度 上 昇 量 の 平 均 値 と し た ．
rpm お よび 1500rpm の 4 水準 とし，
負 荷 トル ク T は O．25Nm 負 荷 トル ク に よ る 寿 命 の 評 価 と 違 い ，若 干 の ば ら つ き は
〜O ．
6Nm の 範囲 任 意 に 設 定 した 、
で あ る が ，片 対 数 グ ラ フ 上 で 回 転 数 別 に な ら ず ，一本 の 直線
ま た ，POM の 物 性 値 は ，温 度 依 存性 を有 す る た め に ，試 で 近 似 が で き る ．そ こ で ，こ の 関 係 か ら 以 下 の 実 験 式 を 得

験 を 行 う際 に は 雰 囲 気 温度 に よ る影 響 を十 分 考 慮 しな けれ た，

’
17 期 総 会 講 演 会講 演 論 文 集 〔11 − 3 ．
18 ，
19 横 浜 〕
日本機 械 学会 関東支部 第

一 375 一
一
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工 工 Eleotronio Library
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−（θ耐一
123．
2
）
0807
V
ノ ＝θ
5617 … （1 ）

，プ ラ ス チ ク ね じ 歯 車 で は ，一般 的 な S−N
こ の よ うに ッ
E
O6

曲 線 で は な く ，本 体 温 度 上 昇 量 に よ る 寿 命 の 評 価 に いて つ
乙 。．
5
検 討 す る 必 要 が あ る ．ま た ，運 転 条 件 か ら ，本 体 温 度 上 昇 咢
ぎo・
4
量 を 推 定 で き れ ば ，試 験 を行 わ ず に 寿 命 の 推 定 が 可 能 に な
弓
る と 考 え られ る ． 03
4．
畳
3 せ ん 光 温 度 に よ る 評 価 〔2 ） （3 〕 量 020
ね じ歯 車 は 酋 面 の す りが 大 き い た め ，本 体 温 度 上 昇 量
べ

が ，摩 擦 発 熱 に 基 づ く接 触 歯 面 間 の せ ん 光 温 度 で 評 価 で き 、
1
る可 能 性 が あ る ．
ね じ歯 車 の 接 触 面 形 状 は ，摩 耗 や 接 触 圧 力 に よ り楕 円 接 品00 10000 1 100000010000000

触 と な る ．ま た 接 触 面 に 対 し 歯 面 1 ， 2 が そ れ ぞ れ 速 度
，
Numberofload cycles N
ベ ク トル Vl ，V2 を 有 し て い る ．こ の と き の ，歯 面 の 瞬 間 2 S−N curve
Fig，
温 度 上 昇 量 は ，Coleman の 式 を 基 に ，ね じ 歯 車 の せ ん 光 温 9
度 e と して ， 以 下 の よ うに 求 め た ．
， 魁
∈

ぢ
12
。

； μ o ー《 勿
蕊
⊆

ろ 〃 け
01q 物 ら 聾 02 唾 。
・
三
。
ξ
。

こ こ で， 」
省

μ ： 摩擦係 数 25
運
。
PHma 、 ： 最 大 接 触 圧 力 ［Pa］
v 、 ： 歯面 の す べ り速 度 匚m ！s ］ 含
2
．
A 、2、
： 熱伝導率 ［W ／（
mK コ
） 撃
く
71 ，2 ： 密 度 ［kg！
m3 ］ 000
Numbers ofload cycles N
Cl ，2 ： 比熱 ［J！（
kgK ）］
dl 一点 が 接 触 面 Fig，
3 Relationbetween averagc tcmperature of
，2 ： 歯 面上の を 動 く距 離 m ］
［
VF 歯 す じ 方 向 す べ り速 度 ［m ！s ］
： meshing tooth and number ofIoad cycles
VFel，F 。2 ： 歯 車 1 ，2 の 歯 す じ方 向 す べ り速 度 成 分 ［ m ！sユ
9
で あ り ，添 え 字 1 ， 2 は そ れ ぞ れ 歯 車 L 2 を表す． ，

200080604020
こ の せ ん 光温 度は ， か み 合 い 位置 に よっ て 変化す る の で ，
魁

か み 合い 範囲 内の 7 点 （ ピ ッ チ 点 ，か み 合 い 始 め ，か み 合 耄
9
D
い 終 わ り ，内 と 外 の 最 悪 荷 重 点 ，最 悪 荷 重 点 と か み 合 い 始 、。
5

め お よ び か み 合 い 終 わ りの 中間 〉で の せ ん 光 温 度 か ら， か み 奮
合い 範 囲 内で の 平均せ ん 光温 度θm を 求め た ． ξ
、
8切
図 4 に 平 均せ ん 光温 度 と 平 均本体温 度上 昇量 の 関係 を 示 ＝

す． 若 干 の ば らつ きが 見 ら れ る が ， 一次 式 に よ り 近 似 で き， 。

§
比 較 的 良い 関係 が 得 ら れ た ．両者 の 関係 式 は ，次 の よ う に
邸
h

匿
な る ． §
一
。
冫
く
0 50 100 150 200 250
θ初 ＝O．
345e … （3 ）
， Ave 』 ash temp ．θ cm ℃

Fig．
4 Relationbetwcen average temperature of
こ の 式 を式 （1 ） に 代 入 す る こ と に よ り， プ ラス チ ッ クね meshing teoth and flash temperature
じ歯 車 の 寿 命 を 推 定 す る こ と が で き る ．
（3 ） せ ん 光 温 度 に よ り，本 体 温 度 上 昇 量 を 推 定 し ，さ

5 ．結 ら にそ こ か ら 寿命 を 推 定 す る こ とが で き る と 考え
言
られ る ．
プ ラス チ ッ ク ね じ歯 車 の 寿 命 試 験 を行 っ た結 果 の 要 約 を
以下 に示 す ．
（1 ＞
一般 的 な S −N 曲 線 に よ る 寿 命 評 価 で は ，回 転 数 別
参考 文献
（1 ）た と え ば ， 成 瀬 長 太 郎 灰塚正次 他 2名 日本機 械
，回 転 数 の ， ，
に 評 価 曲線 が 分 かれ て し ま うた め 影響
学 会論 文集 C ，50−450 （昭 59−2 ） ，p ．
398
を 考 慮 した 本 体 温 度 上 昇 量 に よ る 寿 命 評 価 に っ い
（2 ） W ．
Coleman ，A Scoring Formula fbr Bevel and Hypoid
て 検討す る必 要が あ る．
Gear Teeth Trans ．
ASME Ser．F ，89，2 （1967 ） p ． 114
本 体 温 度 上 昇 量 と寿 命 の 関 係 が ，片 対 数 グ ラ フ 上
， ， ，

（2 ）
（3 ） 寺 内 喜 男 ，歯 車 の 歯 面 温 度 の 測 定 ，精 機 学 会 誌 ， （
昭
で 直 線 近 似 す る こ と が で き る た め ，本 体 温 度 上 昇 44−8） ，p ．
39
量で 寿命 の 評 価 が で き る 可能 性 が あ る．

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