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推量ムードの「よう」

「そう」「らしい」
内容
01. 推量のムード「よう」 02. 推量のムード「そう」

03. 推量のムード「らしい」
推量のムード
「よう」・「みたい」
例:1. 彼は何か言いたいようだ。
2. 何も起こらないように祈る。
3. 君の瞳はまるで真珠のようだ。

質問:どちらが推量ムード?

→ 答え:1
接続
動詞の普通形
イ形容詞
ナ形容詞 (な) + 「よう」
名詞+の

※注意点:否定・疑問形なし
特徴
1.人間の五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)を使っ
て得た情報から、総合的に考えて、推量した結果を述べる

例:
(歩いている時、ある家からカレーの臭がしてき
た)
→ この家、夕飯はカレーのようですね。(嗅覚)
2.視覚、聴覚はもちろん、現在の状況を見て、過去の
体験も踏まえて、総合的に判断を述べる

話し手は山田さんの同僚

1.山田さんの服は昨日と同じ (視覚)

2.最近、忙しい時期に入って、残業しな
ければならなかった (経験)

⇒ 山田さんは昨日自宅に帰らなかったようだ。
3.自分のことについても使うことができる。
例:(あなたは朝起きた時、頭痛がした。少し寒気もする)

風邪を引いたようだ
3.1 比喩
用法:比喩を表します。(就像…一样/宛如…/…似的)

V普通形
Aい
+ようだ
Aな/である
Nの

・人生は桜のようだ。
・この銅像は精巧に作られていて、まるで生きているかのようだ。
・ホームステイ先の家族はみんな優しくて、自分の家にいるようだ。
3.2 推測
用法:話し手が自分の五感から主観的に判断し、推測する表現.
発言者が見たこと、体験したことが情報源になっています。発言者
が判断したことを述べる時に使います。

V 普通形
Aい
Aな/である + ようだ
N の/である
・ベルの音が聞こえる。誰か来たようだ。
・あれ、店が閉まってる。今日は休みのようだ。
・いい匂いがする。この家の晩ご飯はカレーのようだ。
3.3 例示・列挙
用法:人物や物事を例として挙げます。(像…那样/按照…样)

V 普通形
Aい
Aな/である + ように/な
Nの

・数学、物理のような計算する科目は大っ嫌いだ。
・彼女のような美しさが欲しい。
・あの人のような人生は送りたくない。
「よう」の以外の意味用法
意味用法 主な形
ようだ
たとえ(比喩・比況) ように思う/ように感じる
ような気がする/ような感じがする
指示・命令 ように言う/ように言ってください

祈願・願望 ように祈る/ように願う

変化 ようになる

努力・勧告 ようにする/ようにしてください

目的(結果) ように~

例示 ように~
ような名詞2に/を/は~etc.
前置き ように~
推量ムードの
「そう」
2つの意味があります

様態 伝聞
様態
接続
Vます
Aい + 「そうだ」
Aな

※注意点
- 動詞/形容詞の普通形は「そうだ」とともに 「伝聞」の意味になってし
まう。
- 「そうだ」は名詞とともには用いられない。
推量ムードの「そう」は2つの否定形がある

• 否定の形「そうだ」の前を否定にする形1:
形容詞:~なさそうだ 例:おいしくなさそうだ
動詞: ~な(さ)そうだ 例:行かな(さ)そうだ

• 「そうだ」そのものを否定にする形 2:
形容詞:~そうではない 例:おいしそうではない
動詞: ~そうに(も)ない 例:行きそうに(も)ない
特徴
1.外観をもとに次の展開が存在していることを表す。

例:空が急に暗くなったのを
見る

=> 今にも雨が降りそうだ。
特徴
2. 仮定や未実現の事態がある事態を起こす可能性を表す。
例:山田ダンさんは社長になったら、会社の事業がよくなりそうだ。

3.外観をもとに主体(物、人)がある性質や感情などを
持っている可能性を表す。
例:桜さんはさびしそうだ。

*注意すべきもの: ちなみに、「あの
犬はかわいい」「あの人はきれいだ」
など誰もが「目」で見て分かるものに
は「そうだ」は使えない。
伝聞
「そう」のムード表現以外の用法:伝聞

接続:動詞/形容詞の普通
形+そうだ

情報源: 間接的に得た情報
他人から聞いたこと、本な
どで読んだことなど、...
用法:誰かに聞いたり、何かを見たり
して得た情報を相手に伝える時に使
います。

(動詞・Aい)普通形/ない形
}
(Aな・名詞) + だ/ じゃない/ だった/じゃなかった
✙ そうです
場面
聞いた情報が確
天気予報を見た後
「明日は雨が降
かです。 るそうだよ。」
で、その情報を友
だちに教える
02
らしい
用法: 使い
この文型は、聞いた情報に基づ 方:
いた当て推量を表しています。 (動詞・Aい)普通形/ない形

話者がその推測の根拠を持っ
}
(Aな・名詞) + だ/ じゃない/ だった/じゃなか
った
らしい
ているときに推測を示す

うわさを友だちに教える場合:
来月、あの歌手の新しい曲が出るらしいです。

最近、駅の近くにおいしいお店ができたらしいね。もう行ってみた?

声が聞いた場合:
誰が来たらしいです。
03 「ようだ」と「そうだ」
の使い分け
01. 接続 そうだ ようだ

・「そうだ」の前を否定にする形1

形容詞:~なさそうだ
動詞:~な(さ)そうだ

否定形 ・「そうだ」そのものを否定にする ☓
形2

形容詞:~そうではない
動詞:~そうに(も)ない」

疑問形 そうですか ☓
02. 事態 発話時以前 発話時点 発話時以後

様態・推量の
☓ ◯ ◯
「そうだ」

推量の「ようだ」 ◯ ◯ ◯

※ ~たそうだ ☓ → 過去のことを述べたいときは「~ようだ」か「~
らしい」を使わなければならない!

例: ◯ 道が濡れていますので、雨が降ったよう・みたい・らしいです。

☓ 道が濡れていますので、雨が降ったそうです。
03. 「そうだ」 「ようだ」

・五感(視覚・聴覚・触覚・味
視覚を使う 覚・嗅覚)を使って得た
例:あっ、危ない!枝が折れそうだ。 ・周囲の状況を観察して、推量・判
断したことを述べる
(空を見上げている)今にも雨が降り出
しそうですねえ。

例:
(地面が濡れている・雨の匂いがする)
「雨が降ったようですね」→目や鼻からの情報
(変な匂いがする・音がする)
「何か燃えているようですね」 →鼻や耳からの情報
(足音を聞いて)
「誰か来たようですから、ちょっと見てきます」→耳からの情報
04. 関心度 確信度

そうだ 高 高

ようだ 高・中 中

例:
a「このケーキはおいしそうだ」 → ケーキを近くで見て、心が惹(ひ)かれている感
じがする
話し手の心はケーキに一直線に向けられている。

b「このケーキはおいしいようだ」 → 「そうだ」よりも遠い位置からケーキを見る
客観的に言っている感じがする。
ケーキに関心がないわけではないが、ケー
キに夢中というほどでもない
練習

例: 違い点は?

a「雨が降りそうです。」

b「雨が降るようです。」
a「雨が降りそうです。」

急に暗くなった空を自分の目で見て、今にも雨が降りそうだ 視覚を使う

関心の度合いの高さとともに、雨の降る可能性の高さについても述べる

b「雨が降るようです。」

「雨が降るようです。」実際に空を見ているのかは不明で、雨が降ることに対して
それほど関心が高いとは言えないと思われる。今は梅雨の時期で、雷の音を聞いて、
身体でまわりの状況を感じてから言う表現だ。判断するのは「自分」だ。
意味 情報源 確信度 例
話し手自 (空が厚い雲で暗くなった
発言者が実際に見たことが情報源になってお
り、確信の度合いが高いです。今にも起こりそ 身が見た 高い のを見て)雨が降りそうだ。
うだったり、見てわかることに使います。 こと
天気予報、 (天気予報を見た後で、その
誰かに聞いたり、何かを見たりして得た情
報を相手に伝える時に使います。 テレビな 高い 情報を友だちに教える)雨が
ど 降るそうだ。
発言者が見たこと、体験したことが情報源 話し手自身
(天気図を見て)明日は雨
になっています。発言者が判断したことを述 が見たこと・ 中程度 が降るようだ。
べる時に使います。 体験したこと

発言者が他者(テレビ、友人など)から 話し手が他
人から聞い
聞いたことが情報源です。直接的に (他の人から聞いた)明日
ではなく間接的に情報を得ている場
たことなど間
接的
低い は雨が降るらしいよ。
合に用います。 に得た情報
練習
A1:おでんを作ったんだけど、見てくれる?
B1:うん。<鍋の中を覗く>おいし そう ね。
A2:どう?
B2:<箸でつつきながら>ほかのはいいけど、大根はま
だかたい よう ね。
A3:・・・。
B3:大根はやわらかくなるのに、時間がかかる らしい
から。

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