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英語コミュニケーション補完(最終回):総括と検証

*質問編

・中学でも read & look up をしていましたが、高校でやってみると単語が長いし内容もそもそも難しいし、


で難しく感じました。でもこれを続けていけば力がつくと思いました。Vocabulary Check では、英英辞典の
ような問題で難しいですが、改めて単語の意味を知れてよかったです。最後の授業では Grammar Check の全
文にはじめからスラッシュが入っていたので単語のチェックにだけ集中できたので良かったです。
Comprehension Check では問われていることは分かるし、どのようなことを答えればいいのかだいたいわか
るが、どうやって文にきれいに落とし込めばいいのかが難しかったです。どうすれば英文を上手に書くことが
できますか?文法解説の時にスピードが速くて全部書ききれなかったのでもう少しゆっくりにしてほしかった
です。あと重要な構文があれば付け加えていってほしかったです。最後に、3回も授業してくださり、ありが
とうございました。*記名コメント

→鋭いコメントで、高校の授業時間数の少なさと教材レベルの高さでは、音読を中心にした活動はかなりハー
ドになります。

英語の文章の組み立てを、「言いたいことを論理的に整理する」と「文を組み立てる」ことに切り分けます。
まず、内容が論理的に意味の通るものであることが重要です。日本語の記述も同じですが、下書きの段階で言
いたいことの「構造」を箇条書きまたは図解してから書くことです。真剣にまとめてから書くと、意外とその
作業で、書こうとしていることがよりクリアに、解像度が上がるはずです。本文のどこが答えなのか?あるい
は自分の意見の場合も、一番言いたいことは何なのか?まず材料を明確にし、論理的に整理することです。

組み立てについては「文」の単位では、主語(の中心)と動詞が何かを中心に考えることが重要です。最初
に大まかに誰が何をするのか言ってから、うしろでいろいろ説明するのが英語という言語の語順です。主語と
動詞だけすっきり下書きして、そこにあとから前置詞やらなにやら、適切な位置に挿入していくイメージです。
主語と動詞を決めると何の話を書くのかも明確になってよいです。これを意識するためには読んでいるときに
文全体の動詞がどこかを意識することです(それがわかればその前までが主語ですから)。以下は二年生の教
材になった入試問題から抜粋。まともに訳せない二年生も多かったですが・・・文全体の動詞はどこですか?

Many characteristics once believed to reflect natural talent are result of intense practice for a
minimum of 10 years.

それから、やはり、授業で言ったように、読みの中で「使えそうな表現」、「言い換え」に注目することで
す(ちょっとした言い回しでよい;たとえば今回なら「〇〇で、これは~と同じだ/, which equals…」「いろ
いろだ/vary from country to country」)。thus や therefore, it is because…、I admit…, but…など、ライ
ティングでよく使う表現というものがありますから、場合によってはそういうものをまとめた教材を利用する
のも手です(例:教科書 p.95 の右下)。

いろいろ書きましたが、具体的な問題と答案があった方がいろいろ伝えられると思うので、適当な英作問題
と答案を持ってきて、一緒に添削するのがよいです。何人かで持ってきてくれたらみんなでワイワイ添削でき
ていいですね。
・in とか of とかって、文によって、意味が変わってくるけど、並べ替えとかにされた時どこにおけばいいの
か、基本的なやつは分かるけど、難しくなるとわかりません。

→前提としてまず、

① 前置詞の意味は、「概念」in は「(空間の)中で」of は「(後ろから説明で)〇〇で」とか「複数の


中からいくつか選ぶ」at は「点」)。
② それから「前置詞は名詞とセット」ということも改めて覚えておいてください。
③ さらに「ほとんどの前置詞句は、修飾語である=なくても文は成立する(SVOCを作ってから、付
け足すのが前置詞。例外はSVOOの書き換え)」

その上で順番については、最初に「何を修飾しているのか」の確認です。

名詞を修飾している場合は、名詞のすぐ後ろが基本。The girl in front of the door is my sister. (ドアの前


「の」女の子)。動詞を修飾している場合は、I get up early in the morning. / In the morning, I get up
early. (朝「に」起きる)のように前後どちらにも置ける場合もあるが、I will arrive at the station. (駅
「に」着く)のように動詞とフレーズで結びついている場合は直後に置く。 特に、前回も書きましたが、
<for the delay <of the game>>のように、包含関係にも気を付けてください。

そして、同じものを修飾している前置詞句どうしの並べ方は「場所」→「時」というルールを守ってくださ
い。I arrived at the station at 6:00. (ふつう at the station が先)こんなところでしょうか?質問の意図が
汲めていなかったら1-4の前の部屋まで来てください。

・中学生の時は単語をすらすら暗記できていたのですが、高校になってからなかなか暗記するのが(難しく)
すぐ忘れてしまうんですが、やっぱり単語は書いて覚える方が効率的なんでしょうか。*記名コメント

→よく言われるやつで申し訳ないですが、「わからなかった単語」専用のノートを作ることだと思います。単
語は出会って「なにこれ?」と思ったらすぐノートに「つづり、日本語、品詞」できれば「発音の注意点」
「例文」まで書き込むことです。こうするとわからなかった単語だけ集めた単語帳ができますね。模試の前に
見て勉強できます。

あとは語源を調べることです。収録語数は少なく平易な単語に限られますが「英語語義イメージ辞典」は平
易な言葉で語源から説明しているので読み物として優秀です。同じ単語を何回も書く儀式みたいなやつはあん
まり意味を感じません。

*気づいたこと・覚えたこと編

・英英辞典について

「類語を知れる」「to で始まったら動詞、a や the で始まっていたら名詞」

・音読

「区切りを意識して読むことの大切さ」「ためになる、やってるうちに何回も読んで覚えていく」「自分は
うまく覚えられなかったが、周りはよく話せていて弱点がわかった」「いろいろな音読方法で理解が深まった」
「何回も読むことが大切」

・文法

「,which」について

・その他全体的に

「正しい発音がわかった」「一文が長くて読みにくい」「So… →Thus, … などの言い換え」


☆「,which」についての補足

カンマのない普通の which のことを「限定用法」といいます。何が「限定」か?

Children who learn easily should start school as early as possible.

これは「子ども」だけだったら誰でもよくなってしまうので、「子どもは子どもでも、物覚えのいい子供だ
けだよ」と「限定」しているわけです。物覚えのいい子と悪い子がいるから、いい子は早く学校へ行かせてし
まえばよい、という意見です(物覚えのいい子どもはできるだけ早く学校へ行った方がいい)

Children, who learn easily should start school as early as possible.

カンマがついた「非制限用法」は「制限」しません。「子ども」というもの全体に対して「子どもという存
在は、物覚えがいいものである」という追加説明をし、それをもって「だから子どもはみんなできるだけ早く
学校へ行く方がいい」という話をしているのです。(子どもというのは物覚えがいいから、できるだけ早く学
校へ行った方がいい)

では、part 3 の3行目。

Originally, one “grain” was about 0.07 grams, which equaled the weight of a single piece of grain.(もと
もと、1 grain というのは 0.07 グラムで、それは穀物の一粒と同じなんだ)

which の中身は 0.07 grams です(文全体ではありません)。これを制限用法で「一粒の穀物と同じ


0.07g」と訳すということは、「0.07g には一粒の穀物と同じものと、同じでないものがある(から、同じもの
に現エ呈する)」ということになって、意味不明です。先行詞を「制限」するために使うのが普通の which
で、単に先行詞に「追加の説明」をするのがカンマ付きです。でもって、Part4 のように文全体に対して使う
パターンも、「そのことによって世界の交易はより複雑になった」と「追加の説明」的な訳をしてあげればよ
い、ということです。

*感想編

・賛否両論あったけど私はこの授業スタイルはいいなと思いました。前よりも単語を覚えるときなど、音読を
するときにも発音に意識を向けて勉強するようになりました。実習生なのにすごいです。今回学んだことをこ
れからの学習に生かしたいです。ありがとうございました!!

→恐れ入ります。スペルと発音の間には一定のルールがありますが、hear, heard, heart(全部 ear の発音違


う)など法則が説明しきれないものも多々あります。「アクセント」「二重母音」「無声音+ed は濁らない」
「R と L」などポイントを押さえて学習してください。発音はネイティブっぽくできることが重要なのではな
く、ポイントを押さえて、似た発音でも自分なりに区別をつけて言うことが大事です。そうするとスペルも覚
えやすくなります(L も R も「ラ」行で読んでると、書く時もどっちかわからなくなるのは当たり前)。み
なさんには教科書音声が QR で与えられているので、これを使って「思ってたのと違う発音にチェック」「リ
ードアンドルックアップ」などの活動を予習やテスト前にやってみるとよいかと思います。

・look up say はとてもよかったと思う

→まぁまぁ好評の Read and Look up ですが、1・2回目はプリントに斜線を入れていなかったり(もともと、


1回目のときのように聞きながらつけてもらうつもりでしたが、自分で考えて引くのはともかく、言われたと
おりに引きながら聞く・・・とかしんどいよね。失礼しました)、やりかたには結構改善点があります
ね・・・

・普段の授業よりも音読がたくさんあるので、英語を読むのが好き(洋楽歌うのとか好きです。)な私にとっ
てはすごく楽しい授業です。個人的にはオーバーラッピングとブランクリーディングが楽しくて好きです。コ
ンプリヘンションチェックも少し難易度は高いですが、試行錯誤しながら考えられるので面白いです。初めの
方の授業は40分だったこともあって本文の解説が少ないと感じていましたが、回を追うごとに情報量が増え
て「へー」と思うことが多い授業だと感じます。3回の授業でしたが、とっても楽しい授業だったと思います。
足りないところはきちんとプリントで補完してくださったので嬉しかったです。有難うございました。*記名
コメント

→ありがとうございます。いつも意欲的に受けてくれている姿を覚えてますよ!!解説よりも活動主体で全体
的に難易度高めだったかと思います。Blank Reading はひとつの空欄が大きくて大変だったと思いますが、
前後から意味を推測しながら読むことの練習として取り入れています。わたしたちは日本語でも後ろを推測し
ながら読んでいます。「まさか~ない」「あたかも~かのように」といった呼応の副詞をはじめ、「しかし」
ときたら今から重要なことを言うのかなとか、「昔は」ときたら今と比べて、昔を肯定するのかなとか、無意
識に読みのための「方略」を立てて読んでいるのです。Read~で意味のまとまりを音としてインプットした
あとに、Blank Reading で疑似的にその読みの方略を実現し、全体的な読みの成果を「Comprehension
Check」で確認する、という流れです。足りないところは必ず出てくるのでプリントで補完しますが、できる
限り授業内で完結させたいところです。

・いままでの時武先生の授業とは違い、文を読むことが多くついていけないことも多々ありました。なのでこ
れからの予習しっかりと音声を聞かないといけないと思いました。*記名コメント

→お疲れさまでした。忙しく1時間終わるように設定しています。文法や内容の言語的な確認は予習・復習に
任せて、活動の中で理解を深められるように気を付けています。もっと授業回数があれば、みんなも慣れるし
こっちももう少しゆっくりやれるのですが・・・

・英英辞典のやつが難しかった。

→英英辞典は Longman を引用していますが、ネットで Longman と検索すると今回使った辞書が無料で使え


ます(単語で検索するページが出てきます)。今回の adopt や civilization や evolve などで検索してみてくだ
さい。ワークシートに引用した文が出てきます。ほとんどの単語は意味はひとつではないので、ほかの意味も
出てきます。これは英和辞典でもそうですが、辞書を引いたあとに、「結局すべての意味に共通していること
は何だろう?」ということを考えてください。これは助動詞の学習で特に重要になることです。Must には
「しなければならない」と「にちがいない」の両方の意味がありますが、共通することは何でしょうか?
have to は「しなければならない」ですが、don’t have to は「しなくてもよい」です。この違いは「中心の意
味は」ということを考えれば、理屈で説明可能です。気になる場合は聞きに来てください。

・今までやったことのない勉強法だったが、いつも以上に学習できたと感じている。3回の授業ありがとうご
ざいました!!

→ありがとうございました!いつもと違うものがなだれ込んできて大変だったと思いますがお疲れ様。

・中学で一度やった勉強法をまたやって正しいやり方に気づけた

→英英はともかく、オーバーラッピング、シャドウイング、リードアンドルックアップ、ブランクは、中学で
やったことある人もいましたね。僕はこのあたりは朱雀中学でも堀川高校でもやりました。いろんなやり方が
あるので試行錯誤を重ねてください。

・いつもとは違った授業内容を、3日間してみて中学の時と授業内容が似ていました。いつもは和訳と文法中
心で内容が進んでいるけど、今回は文に慣れたり、文の発音などを中心として学びました。なかなかに大変で
頭が混乱していたけど、ゆっくり読んでくれたりしていたので、発音とかもよく分かったので良かったです。
3日間有難うございました。

→中学まではこういうアクティブな授業をするけれども、高校以降は内容が難しく、あまり余裕がなくなって
しまうのが実情かと思います。ハードな3日間だったと思いますが、言語は頭の中で声が鳴らないと理解は難
しいです(内言)。和訳と文法の話も重要です。本当はもっと話したいです。2年生の英語表現ではそういう
授業をやっています。ただ今回は徹底的に活動中心にしました。頭を使って英語を読んでくれたのであればよ
かったです。

・いつもの形式とは異なっていたので、わからないことも多くあったが、ギリついていけた。いろいろな授業
方法があってよかった。

→ギリ!それが狙いです。たまには、ギリギリのトップスピードで駆け抜ける時間もあってもいいでしょう
(とはいえ、全くついていけない人が出ないように、もっと工夫ができたかもしれないという反省はありま
す・・・)。

・英語の音読の大切さを一番に感じました。そして正直時武先生よりわかりやすいなと感じました。

→ありがと。音読大事。まじめに答えると、前述もしましたが「(少なくとも)1年間、ほかの授業との兼ね
合いもありつつ、やり続ける」という前提があるのとないのとでは、良くも悪くも条件は全く違います。実際、
1年間今回の授業を続けるのはお互いにいろいろとキツイでしょ。

・短縮授業だったけれども、最後の方の和訳や文法の解説などが早すぎて聞き取れないところがいくつかあっ
た。またプリントの最後にあった問題はよく考えさせられて非常に頭を使えてよかった。

→早口ごめんなさい、大変だったと思いますがわからないところはいつでも聞きに来てください。プリントの
最後の問題は英作文ですから、いくらでも書きようがあるので、ほかのユニットでもテスト前などに自分たち
で作問するのがおすすめです。うちの高校では数学や英語は試験前になると Quizlet で単語帳を作って共有す
る人、数学のオリジナル問題を作って刷って配ってる人など、いろいろな人がいました。自分で問題を作った
り、人に教えたりするのは、ただ解いたり教わったりするよりもはるかに勉強になります。

・文章中の分からない単語一つ一つの意味を理解して終わるのではなく、その単語の前後のフレーズをひとつ
のまとまりとして覚えることが大事であることが Read and Look up や Blank Reading からわかったので今後
はまとまりを意識していきたい。意識した方が、文章全体の内容も分かりやすくなると思う。先生の授業はい
つもの授業と違って声に出して学ぶことが多く新鮮でした。最初は声に出すだけで文章の内容が理解できるの
かと思いましたが、声に出すことで文のまとまりがわかったりいつもは気が付かない発音の違いにも気が付け
たので、今後授業で声を出すことはないが、家で文章を声に出すことを意識したいです。また、
Comprehension Check ではあまり正しく答えられなかったので、文章全体を理解する力もつけていきたいと
思いました。短い間でしたがありがとうございました。*記名コメント

→まさに、前後を含めて「意味のまとまり」「音のまとまり」を意識し、予測しながらつなげながら読んでい
くことがこの授業の狙いです。そのことを実感できている人がいるのはとてもよかったです。大いに今後の学
習に生かしてください。そして斜線で区切った意味のまとまりは「主語が長すぎる場合は、動詞の前に切る
(動詞の後のものは、動詞が連れてきている語たちなので)」「前置詞+名詞、関係代名詞節などの修飾語は
括弧する」(この2点は自分で読むときにも超重要です)といった、文法の授業で説明するような知識をもと
に(そのうえで、Read and Look up の都合で長くしたり短くしたりしながら)区切られています。やっぱり
文法は重要なのです。あとはその教え方やね。SVOC のような構文解析で徹底的に教える授業も重要ですが、
コミュ英で別のアプローチをとるのであればこのような、音読を中心に覚えていく形式になるかと思います。
テストで問題文(それは教科書と同じやつでも、初見のものでも)を読むとき、頭の中で声が鳴っていること
が重要です。そこから文法や意味を勉強するのはたやすいことです(もちろん、実際には音読による学習と、
文法の学習は並行して行いますが)。読んだり聞いたりしないとわからない発音の違いもあるしね。リスニン
グ対策のためにも、教科書音声を大いに使って下さい。一番いいのは、教科書音声を聞きながら、友達と一緒
に音読することです。そこに録音の「音」ではなく人の「声」があることが重要です。しっかり聞いて頑張っ
てくれているのがとてもとても伝わります、ありがとう!!
・40分授業ということもあり、どうしても展開が早くなってしまっていましたが、先生が休み時間中に「高
校生をなめてはいけない」的なことを言っていたので、それがモチベーションになりました。難しい授業では
ありましたが、新たなやり方が取り入れられて新しい世界もあるのだなと思った。

→高校生をなめてはいけないのです。「実習生はこんなもん」「高校生はこんなもん」「教師はこんなもん」
僕はそういうヌルイ空気をブチ壊さずにはいられません。気持ちが伝わってよかったです。40分授業に関し
てお察しくださり助かります。みんなにとって「ギリギリいける」のラインを目指すのは難しいです。

・リードルックアップが難しかったけど楽しかった。先生の授業は予習をしっかりして内容の理解をしておく
ことが大切で、でも予習をしっかりしておくことによってより内容の理解が深められて、より長く記憶に残っ
た。リードルックアップは発音や文の区切りを意識して読むので、正しい発音を覚えられるので楽しかったけ
れど、本文の確認が少なかったので、もう少しだけ内容確認が欲しかったです(本文訳を配るなど)。文の品
詞の確認もできて、より理解を深められた授業だと思います。3時間ありがとうございました!

→ありがとうございます。英語なので読んでおくこと自体はできますよね。時武先生のおかげもあり、ちゃん
と予習の習慣が皆さんにあったのが一番助かりました。文の中で出会った単語はその文の中でどういう役割な
のか、が品詞であり(品詞は英語で part of speech)、名詞・前置詞はもちろん、動詞、そして形容詞 or 副
詞の区別、また that 節や when 節のように節全体で名詞や形容詞・副詞の役割を果たしている場合などの確
認を。

・声に出して文を読むことで、目で読んでいた時流していた単語が発音できていなかったことに気が付くこと
ができたのがよかった。区切って覚えて読み上げることで、熟語などを感覚的に覚えられたりすることが分か
った。

→ありがとうございます。せっかく出会えた単語、品詞や発音まで着目してあげてくださいませ。数学の問題
演習もそうですが、高2・3になって出会った単語・問題は、入試まで二度と出会わない可能性が高くなって
きます。今のうちに、出会った単語を記録するボキャブラリーノートを作っておくことをお勧めします。単語
を覚えるのがとてもとても苦手な僕が言うのだから間違いありません。リードアンドルックアップもまた試し
てみてください。

・音読が大切だと実感した

→その通りや。1行に詰まった実感。1行でも書いて出したその手間に感謝です。分量は問題ではありません。

・いつもの授業と少し違った感じで、新鮮だった。時間こそ短かったが、内容が盛りだくさんであったので、
学べることもいっぱいあってよかった。

→内容は本当に、あふれるほど・・・あふれてますね。すみません。詰まった感じ、新鮮な感じ、その「感じ」
も大事です。意味や概念を超えた授業のオントロジー。

・音読の大切さがわかった。Read and Look up や Reading セクションを通してフレーズを体でも覚えられた。

→ありがとうございます。体で覚えるために重要なことはもう一つあります。「言葉の身体性」です。「ジェ
スチャー」です。On one hand, ・・・. On the other hand・・・. という構文があります。このとき一方の
手にひとつの議論が、もう一方の手にもうひとつの議論が乗っているイメージができると、強固な記憶になり
ます。2回目の授業で Representation の意味の時に言ったジェスチャーを思い出してください。頭の中に一
度作った概念を、もう一度、今度は他人に向けてプレゼント(「プレゼン」と同じ)する、頭から何かを前に
出すジェスチャーです。単語の学習でも、すべての単語に使えるわけではありませんが、これぞという単語は、
みんなでジェスチャーを作ってみてください。テスト前にみんなで確認したりとか?
*辛辣編

・先生の授業は「英語が出来る人」に向けた授業のように感じました。 私にとって学校の授業は「分からな
い」をなくすところだと思っています。 予習は分からない事を見つけるためであり、完全に理解するためで
はないと思います。先生の授業は基本一方通行で、新たな知識は得られるかもですが、分からないところは分
からないままです。また先生は初回の授業で生徒に対し、英語をたくさん話してもらいたいといっていました
が、一方的な説明が多く、振り返るとあまり話していないように感じます。また、授業外でのやる事が多く、
他の授業の準備や移動もある生徒にとっては大変だと感じました。英英辞典の問題では 5 問 5 分程は日本語
で国語辞典でも難しい時間配分だと思います。またルックアップセイのやつでは、英語の苦手な私には全てを
読む前にアップを言われ、なかなかできませんでした。ブランクをうめるものでは私たちは予習で本文をおぼ
えようとまでしていないので難しく、せめて事前に説明や日本語でのヒントが欲しいです。

ここからはあくまでも私の意見なのですがルックアップセイのときに私たちはできるかぎり顔を上げて頑張
っているのに先生は下を向いていることがありすこし残念におもいました。またごくまれに「~するなよ。」
など命令口調になっている部分があり、いくら生徒と先生とはいえ敬語(せめてタメロ)で あるべきではないか
と感じました。 少し話はそれるのですが、私の中学ではある出来事で先生に否がないのに生徒が先生のせい
と保護者に伝え、運悪く、その親がモンスターペアレンツで学校をやめさせられるということがありました。
生徒と先生が仲良くある必要は無いですが、「信頼」は大切だと思います。その為にもしっかりと生徒 1 人
ひとりを見て考えて接して欲しいです。一人ひとりと向きあうことはとても大変だということは分かっていま
す。たとえ不可能だとしてもその努力をおしまないで欲しいです。最後に 3 回の授業ありがとうございまし
た。私には合わないところも ありましたが、先生の授業では発音が上手になれたような気が します。授業外
でも生徒と会話をしてもらいとても接しやすく ありがたかったです。おそらく先生はこの 3 回の授業の為に
多くの 時間をついやしてもらっていると思います。生徒の私にはとても理解しきれませんがいろいろと考え
てくださりありがとうございました。 ぜひこれからもすばらしい先生になれるよう頑張って下さい。応援し
ています。本当にありがとうございました。*記名コメント

→非常にためになるコメントありがとうございます。基本的に3回では無理のある内容をやっているので「は
やすぎ」という反応が一定数あることは想定しており、むしろそういう意見は思ったより多くなくて驚いてい
ます(遠慮もあるよね)。まったくおっしゃる通りで普通に速いです。1年まるごと授業ができればもう少し
ゆとりをもってできると思いますし、皆さんも少しずつ勝手がわかってきて慣れて来たかもしれませんが、な
にぶん3回しかなく、いろいろなことを加味して、このスピードで押し切る判断をしています。申し訳ありま
せん。授業中はかなりしんどかったと思いますが、この3回を通して新たにわかったことや知った勉強の仕方
など残るものがあれば、自分のペースで咀嚼しなおして頂ければと思います。Read & Look up に関しても確
かに、その次の活動を見通したりする関係で僕自身が参加できていなかったと思います。そういった余裕を身
に着けたいものです。接し方についてもさまざま意見があると思います。ご不快を与え・ご心配をおかけし申
し訳ありません。生徒の立場からの見え方はさまざまで非常に参考になります。細かいところまで見られてい
て、授業にできるだけついていこうとしたことが伝わります。このようなコメントをくださったことに感謝し
ます。

・先生が行った授業は、私にとってとても難しいもの でした。英語が苦手な私は、英英辞典の単語を書く際
に、意味の部分で何を言っているのかわからず、 書けませんでした。そして、全体的にペースが早く、 追い
着くことを意識した結果、あまり理解できませんでした。「英語が得意」な人を伸ばすのには、良いと思いま
すが、「英語が苦手」な私にはとてもむずかしくレベルが違うものに感じました。 予習は行っていましたが、
授業についていくことは難しかったです。 最後に、上記の内容は先生の授業を否定してばかりですが、感謝
していることもあります。 授業で言えなかったこと、言い忘れたことを、プリントにして配布して下さり感
謝しています。3 回の授業ありがとうございました。 生徒から好かれる授業を目指すには、口癖、態度など
あたり前のところから 1 つずつ改善する必要があります。 今回、実際に生徒の前に立ち初めて授業をしたと
思います。そして、想像とは違う「現実」というものを知ることが できたのではないでしょうか。この皆の
書いたアンケートや、授業を通し 改善する点良い点などを沢山見つけて下さい。 そして、改善し、教師生活
が良いものになることを 心より願っています。現実は、そう簡単にうまくいきません。脳内ではうまくいっ
ても、実際うまくいかない事も多々あると思います。1 年 4 組は、先生の想像をはるかに裏切ったでしょう。
だけど、これも「現実」です。 受け取めたくなくても、これが真実です。 しっかり受け取めて下さい。*記
名コメント

→こちらもわざわざありがたいです。英英の定義についてももう少し説明時間がとりたかったところです。申
し訳ありません。しんどい時間だったと思います。僕が高1のときなら、これくらいのことを書くと思います。
「私ができないだけかも」なんて思わず、どんな相手にもこのくらいのことを書ける精神を忘れず向かってい
ってください。ただし、予習で全訳している以上、少なくとも単語の日本語での意味がわからないことはない
はずです。Vocab Check は、それを前提に、英語の定義から語を予測する学習です。わからないことが多い
という人たち、質問には来たかい?授業外で、どのように勉強し、どのように教師を使えば活動に参加できた
か、「ギリついていけた」生徒とご自身との違いは何か、「英語が苦手である」以上にもう少し細分化して考
えることも必要かと思います。

この二件だけでなく、解説をもっとしてほしいという要望が出ること自体、活動の組み方が不十分だったと
いうことだと思います。40分ないし50分の授業3回で、音読等のタスクや最後の問題をやりながら、
Part1~4までやるという計画自体に多少無理はあり(4までやるというのも僕自身が決めたことです)、多
かれ少なかれついていけない人は出てきたかと思いますが、一方でそれでも、みんなに何回も文章を読んで
(音読だけでなく・読んで理解して)もらうためのしかけを増やすには、もう少し工夫が可能だったとも思い
ます。ここからは時武先生の授業に戻りますから、なんとかしっかり内容を押さえなおしてほしいと思います。
(ちなみに4回授業があったら、ロジックフローを宿題にして内容確認しつつ、4回目は Retelling:英語で
本文の内容をまとめて話すなどより「自分で考えて話すコミュニケーション活動」をするつもりでした、そこ
には3回の Comprehension Check で内容をまとめたのが生きていきます)

以上、至らない点も多々あったかと思いますが、伝えられるだけのことは伝えましたので、今後に生かして
ください。たった 3 時間ですが、せっかくのご縁ですから、記憶に残れていたら幸いです。1 年 4 組、面白か
ったです。できれば教師になってから、1年も2年も一緒に勉強できる生徒と先生として出会いたかった。あ
りがとうございました。

堀口渉
・3回目の授業の最後の記述の解答例

When and where is the unified system of units established?

→It was established in France in the 1790s. (修飾語は場所→時の順番で!)

What was the name of the system and what was special about it?(何が特別だった?)

→Its name was the metric system and it was innovative in that it is consistent. (in that:~という点
で)

Throughout the whole lesson, what do you think the system of units and measurement brought for
civilizations?

In other words, what is the essence of the concept “unit”?

→ We have become able to measure things fairly thanks to the system of units. Like a language, units
made it easier to measure things by the same universal basis, that both sides of the trade can believe.

What do you think is the meaning of the sentence 10(Today, the world is…)?
→I think it is globalization. It is that the movement of people, things, and money gets easier and faster.
The borders are broken away and we can get things fast even if it is far away now, which means
“smaller”. The unified system definitely played a role in globalization.

グローバル化:ヒト・モノ・カネの移動が、国境と無関係に展開していくこと。「国際化(「国家」の境界
を前提にした言葉)」が「国境を越えて外国と貿易するようになる」ことだとすれば、「グローバル化」は
「そもそも外国に工場を置いて現地で生産しちゃう」こと。素晴らしいことだけど、それが文化や言語にも起
きることは果たしていいことなのだろうか?知ること、考えることはいろいろある。英語「で」何を話す?何
を書く?お互いなんでも勉強しましょう。

「もう君たちとは逢えねえかも知れないけど、お互いに、これから、うんと勉強しよう。勉強というものは、
いい ものだ。代数や幾何の勉強が、学校を卒業してしまえば、もう何の役にも立たないものだと思っている
人もあるようだが、大間違いだ。植物でも、動物でも、物理でも化学でも、時間のゆるす限り勉強して置かな
ければならん。 日常の生活に直接役に立たないような勉強こそ、将来、君たちの人格を完成させるのだ。何
も自分の知識を誇る必要はない。勉強して、それから、けろりと忘れてもいいんだ。覚えるということが大事
なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。カルチュアというのは、公式や単語を
たくさん暗記している事でなくて、 心を広く持つという事なんだ。つまり、愛するという事を知る事だ。学
生時代に不勉強だった人は、社会に出てからも、かならずむごいエゴイストだ。学問なんて、覚えると同時に
忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に一つかみの砂金
が残っているものだ。これだ。これが貴いのだ。勉強しな ければいかん。そうして、その学問を、生活に無
理に直接に役立てようとあせってはいかん。ゆったりと、真にカルチ ベートされた人間になれ!」

―太宰治 「正義と微笑」

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