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学習心理学講義Ⅱ 2020/06/30(火)

発展途上国における女性と子どもの差別に関する研究
保健体育領域 19AW115 河内菜々美
:「休息とセルフ・コントロールの関連について」
教育学領域 19AW126 櫻井愛弓
:「児童生徒の生活に根ざした持続可能な開発のための教育(ESD)に関する研究」
キーワード:発展途上国、女性、子ども、児童婚、周産期医療
1.寄与
女性や子どもが健やかに暮らすための具体的な開発教育の援助に寄与する。
2.研究・実践報告
2-1.問題
世界では、毎日 15,000 人の 5 歳未満児が命を失っている。その数は、2016 年は 564 万 2 千人に上った(ユニセフ,
2017)。また、毎日 800 人以上の女性が妊娠に関連した合併症で命を落としている。そして毎年数百万件もの出産は、医
師、看護師、助産師等の専門技能者に付き添われずに行われている(ユニセフ,2019)。
そして、世界の 15~19 歳の女の子の最大の死因は妊娠に関連する合併症である。10 代後半の女の子はまだ成長過
程にあるため、妊娠した場合の合併症リスクが高い。また、彼女たちの子どもは 5 歳の誕生日を迎える前に亡くなるリスク
がより高い。しかし、児童婚(18 歳未満での結婚)をした女の子が妊娠した際に適切な医療ケアを受け、保健施設で出産
する確率は、18 歳以降に結婚した女性と比べて低いのである(ユニセフ,2019)。
児童婚の問題は多くの場所で慣習となっており、2030 年までに 1 億 5,000 万人以上の女の子が 18 歳の誕生日を迎え
る前に結婚するといわれている。世界では、現在生存している推定 6 億 5,000 万人の女の子と女性が 18 歳の誕生日を迎
える前に結婚しており、その数は年間で 1,200 万人と推定される。うち、南アジアが占める割合は 40%以上(2 億 8,500 万
人、世界合計の 44%)と最も高く、次に高いのはサハラ以南のアフリカ( 1 億 1,500 万人、世界合計の 18%)である。しかし、
児童婚は高所得国でも起こっている。米国では全 50 州のうち半数を超える州の法律に 18 歳未満の結婚を認める例外が
ある。EU では、2017 年現在、18 歳を結婚できる最少年齢と定めた法律に例外を認めていないのは 4 カ国だけである(ユ
ニセフ,2019)。
出産時に命を落とす女性の年間人数について、いまだに正確なデータが存在しないのだが、その理由として 女性の生
命が十分に重視されていない場所が多過ぎることがあげられている(2009,世界子供白書)。このように、前述した問題に
は、女性の社会的立場の低さが背景にあると推察され、女性が社会で不利な立場に置かれ続ける限り、妊産婦・新生児
保健の問題も解決できないと考えられる。自分の人生をコントロールするための手段を女性に提供し、それにより女性の
エンパワーメントを図ることができれば、女性にとっても子どもにとっても一層の支えとなるような環境をつくりだすことが
可能である(2009,世界子供白書)。
2-2.目的
私達は、「知ることから思考がはじまる」と考えた。そのため本研究では、 上記のような現状について、知り、考えること、
そしてそれは、教育現場でどのように行われるべきかの2点について、受講者の方々と思索することを目的とする。
2-3.方法
 本レジュメを提示する。受講者はその内容について、感じたこと・意見を発言し合う。その後、上記のような内容について
「知り、考えること」は教育現場でどのように行われるべきかについて話し合う。最後に話し合った内容を掲示板にグルー
プの代表が記入する。
3.議論してほしいこと
・本テーマについて感じたことや、どのような方策が必要か、他にどのような問題が関連しているか、など
・本テーマのような内容を、どのように教育現場で扱うべきか

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