新しい健康の定義についてみてみましょう

健康の定義

米山 公啓 先生（医師 作家 評論家）
我々がまず気がつかなければならないことは、絶対的健康はありえないということである。
健康は定義できないことを認識すべきで、これは脳死の定義と同じように限界がある。
その時代を反映した健康は、イメージとしてあっても数値や検査結果では健康は存在し
ない。
もっと社会性を持たせ実現可能なものに定義する必要があるだろう。
「自分の目標設定したことを、苦痛なく遂行できる」という定義が、病気との共存という意
味も含まれ、新しい健康観ではないだろうか。病があったとしても、自分のやりたいことが自
分の許容範囲でできれば、それは健康であるとうことだ。主観的な個人の生き方を肯定
することが、QOLを重視した新しい健康の定義ではないだろうか。そこを自覚できれば、周
囲からの過剰な情報、医学的な介入など受けない、あくまでも個人の主体性をもった健
康を考えることができるのではないだろうか。
確認シート問３に回答

⚫ 医療や医者任せにしている時代ではない
⚫ 一人ひとりが、自分の健康論や信条を持つべき時代である
⚫ その中で自分ができることはなにかを考えていくべきである
⚫ 私たちが今考えなければならないのは、自分の満足する健
康論を自分で見出さなければならないということだ
⚫ 健康であるということの答はどこにもなく、あるのはその人の
生き方の中にあるのではないだろうか

健康の定義は多数あり、それは一人ひとり異なるものである。換言
すれば、いくつあってもよい。自分に合った自分だけの健康の定義を
我々は持つべきである。
このような新しい老化モデルがある社会的背景について考えてみて下さい！確認シート問４に回答

新しい老化モデルと従来の老化モデル

健康寿命を長く！
就労率、働くこと、社会参画することと寿命は関係ある？

70歳以上の就労率と平均寿命

出典：統計情報部「都道府県別生命表」（平成12年）
老人一人当たりの医療費と働いていることの関係は？

老人就業率と老人一人当たりの医療費の相関

老
人
一
人
当
た
り
の
医
療
費

70歳以上の就業率

出典：総務省統計局「国勢調査」（平成12年）厚生労働省保険局「老人医療事業年報」（平成13年）
このスライド(を含む)から6-21枚目までの内容を確認して問５に回答
一方で医療費は？

出典：厚生労働省保健局調査課 医療保険に関する基礎資料（平成23年度）