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言葉の力 大岡 信

第2・第3のまとまりの内容と、第1のまとまりの内容をつな

・ 一部と全体のような対比を見つけだして整理させる。
「言葉に対する筆者の考えを読み取ろう。」です。

言葉に対する筆者の考えを読み取ろう。
桜の比喩を押さえて、筆者の主張を読み取り、言葉と人間のかかわりについて考える。

◇ 第二と第三のまとまりの内容を整理しよう。
・ 言 葉 の 一 語 一 語 は 、 桜 の 花 び ら 一 枚 一枚 だ
といってよい。
・ 一語一語が背負っているものがある。
題材名「言葉の力」を書く。
本時の目標を知らせる。

げて、筆者の主張をとらえる。
◇ 第 一 の ま と ま り の 内 容 を 整 理 す る と 、 筆 者は ど
第2と第3のまとまりの内容をつなげて、桜の比喩の意味を考

ん な 主 張を し て い る と 言 える の だ ろ う 。
・ 第2のまとまりにある「花びら」と「木全体」という言

筆者の主張について考え、言葉と人間とのかかわりについ
・ 花 び ら が 、 幹 や 樹 木 全 身を 表 し て いる よ う
葉に注目させ、両者の関係をしっかりと押さえさせる。

に 、 言 葉 一 語 一 語 は 、 人 間 全 体 の 世 界 を 背負
っていると言ってよい。
◇ 「美しい言葉、正しい言葉」に対する筆者の考

え 方 を 読 み 取 ろ う 。 ま た 、 自 分 は ど の よ う に考 え


るか交流しよう。
・ 単独で美しい言葉、正しい言葉はない。
言葉の力(第2時/全2時間)

・ 桜の花びらの色が、樹木全身とつながるよ
うに 、言葉の一語は人間全体を背負っている 。

ての自分の考えをもつ。
イウ

・ 自分自身が発する言葉も、自分の生きざま
が出るのだ。
読むこと

える。
◇ 学習を振り返る
ポイント


・ 筆者の「言葉」に対する考えをつかめた。


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題材名

領域等

板書例

78
授業の流れ
学 習 活 動 留意点・支援
導 ① 題材名「言葉の力」を書く。

3 ② 本時の目標を知らせる。 ・ ワークシートに記入させる。
分 「言葉に対する筆者の考えを読み取ろう。」です。

③ 第 2 と第 3 のまとまりの内容整理して、桜の比喩の意味を ・ 比喩や対比の表現を見つけだす
展 考える。 ことができていることを評価する。
開 ・ 第 2 のまとまりにある「花びら」と「木全体」という言
32 葉 に 注目 させ、 両者 の関係 をし っかり と押 さえさ せる 。そ
分 のうえで、第 3 のまとまりに書かれた内容について、考え
させたい。

④ 第 2・第 3 のまとまりの内容と、第 1 のまとまりの内容を ・ 文章全体の構成を理解し、筆者


整理して、筆者の主張をとらえる。 の主張を読み取れることを評価す
・ 第 3 のまとまりでは、「花びらの一枚一枚」「全身」と対 る。
の形で表現しているが、言葉については「言葉の一語一語」
があるだけ。それを第 1 のまとまりでは「人間全体の世界」
終 と表現し、対比させていることに注目させたい。

5 ⑤ 筆 者 の主 張につ いて 考え、 言葉 と人間 との かかわ りに つい ・ ペアや学習班、学級全体と、規
分 ての自分の考えをもつ。 模に合わせた意見の交流をさせる。
・ 「 美しい 言葉 、正し い言 葉」に ついて の考 えをま とめさ
え せ 、言 葉との かか わりに つい て自分 の考 えをグ ルー プな
評価の観点
どで話し合わせる。
・ 筆者の 「言葉」に対す
る考えをつかめた。

指導のポイント

【コラム】

原点「ことばの力」からの引用。

抜粋
今、言葉を大切にしましょう、言葉を愛しましょう、言葉を守りましょうと多くの人が言う。その場合、根
本の問題は、その大事な素晴らしい言葉というのは、実はそのへんにごろごろころがっているあたりまえの日
常の言葉なんだということに対する徹した認識があるかないかということだろう。そのへんに転がっている言
葉以外に、素晴らしい言葉なるものはないんだということに気がついてくると、私たちの口を ついて出てく
る一語一語の大切さがしんからわかってくるということにもなる。

日常用いているありふれた言葉が、その組み合わせ方や、発せられる時と場合によって、とつぜん凄い力を
もった言葉に変貌する。そこにこそ、「言葉の力」の変幻ただならぬあらわれがあり、そこにこそ言葉という
ものを用いることの不思議さ、恐ろしささえあるということだ。

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