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は、2010 年には男性 20.1%、女性 10.

6%にまで上昇した。この数
続け、内閣府の『平成 26 年版少子化社会対策白書』によると、203
Dia Forum 女性は 19.2%に達する見通しである。
65 歳以上の高齢者のうち一人暮らしの割合は、2010 年は男性が
だったが、2035 年には男性が 16.3%、女性は 23.4%に達すると予
未婚ミドルの生活と意識の実態を探る
保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」2013 年 1 月推

― 40代・50代未婚者の生活と意識に関するアンケート調査より ―
になった長寿女性に加え、生涯未婚者の増加が大きく寄与すること

次世代単身高齢者の生活と意識を調査
こうした状況を踏まえ、未婚ミドル層を対象とするアンケート
ダイヤ高齢社会研究財団 企画調査部長 森 義博
目としては、現在の生活実態や意識に加え、現況に至る経緯を探
就労環境、恋愛状況や結婚観などを設定した。なお、未婚要因を
急速に進む未婚化 に対する考え方に関する質問も設けている。
部の質問は同世代の既婚者にも訊いて比較を試みている。さらに
男性 27.0歳、女性 24.7歳―1975年、団塊の世代の多く 結婚するかどうかは本人の価値観や個々の事情によると
生活に対する考え方に関する質問も設けている。
が結婚した時 代の平均 初婚年齢である。それが 2014年 はいえ、国全体としては少子化対策は喫緊の課題である。こ
結婚するかどうかは本人の価値観や個々の事情によるとはいえ
には男性が 31.1歳、女性は 29.4歳まで晩婚化が進んでい 対策は喫緊の課題である。この調査結果から少子化対策のための
の調査結果から少子化対策のための何らかのヒントを、あ
る。30歳前後という平均初婚年齢は、思ったほど高くない せて単身高齢者の生活設計に向けたヒントが導き出されることを
わせて単身高齢者の生活設計に向けたヒントが導き出され
という印象を受けるかもしれない。しかし、平均初婚年齢 ている。
ることを期待し、現在分析を続けている。
は結婚した人だけを対象とした数字で、未婚の人は分母に
40代・50代4,000名を対象にインターネットで実施
入っていないことに留意が必要だ。未婚化は急速に進んで 40 代・50 代 4,000 名を対象にインターネットで実施
調査概要は以下のとおりである。
おり、現在、30代前半の男性のほぼ半数、女性は3人に1人 調査概要は以下のとおりである。
・調査対象 全国の40代・50代の男女
が未婚である。 ・調査対象 全国の 40 代・50 代の男女
・調査方法 インターネット
30年 前には男女とも4%前 後 だった 生 涯 未 婚 率(50 ・調査方法 インターネット
・調査時期 2016年1月22日~24日
歳までに結婚経 験のない人の割合)は、2010年には男性 ・調査時期 2016 年 1 月 22 日~24 日
・標本数
・標本数
20.1%、女性 10.6%にまで上昇した。この数字は今後も右
男性 女性 計
肩上がりを続け、内閣府の『平成 26年版少子化社会対策
未婚者 1,945 名 1,055 名 3,000 名
白書』によると、2035年には男性が 29.0%、女性は19.2%
既婚者 470 名 530 名 1,000 名 (既婚者
に達する見通しである。
(既婚者には離別 ・ 死別を含む)
65歳以上の高齢者のうち一人暮らしの割合は、2010年 1
未婚者はさまざまなクロス分析にたえられるよう、標本数を
は男性が11.1%、女性は 20.3%だったが、2035年には男
3,000と多めに設定した。一方、既婚者は一部の質問において
性が16.3%、女性は 23.4%に達すると予測されている(国
未婚者と比較することを目的とし、細かい分析を想定しないた
立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計」
め、標本数を絞っている。なお、未婚者・既婚者それぞれの内
2013年1月推計)。夫と死別して単身になった長寿女性に
未婚者はさまざまなクロス分析にたえられるよう、標本数を 3,000 と多めに設定した。
訳となる男女別・5歳階級別の標本数は、2010年の国勢調査
一方、既婚者は一部の質問において未婚者と比較することを目的とし、細かい分析を想定
加え、生涯未婚者の増加が大きく寄与することになる。
結果の比率に基づいて設定している。
しないため、標本数を絞っている。なお、未婚者・既婚者それぞれの内訳となる男女別・5

次世代単身高齢者の生活と意識を調査
歳階級別の標本数は、2010 年の国勢調査結果の比率に基づいて設定している。
主な調査項目は以下のとおり。 下線は既婚者も対象とした
主な調査項目は以下のとおり。下線は既婚者も対象とした項目である。
こうした状況を踏まえ、未婚ミドル層を対象
・同居者 ・親の存否 ・職業 ・就労実態 ・年収 ・恋愛経験
とするアンケート調査を実施した。調査項目と 過去 ・恋愛未経験理由 ・出会いのきっかけ ・結婚意向 ・結婚相手の条件

しては、現在の生活実態や意識に加え、現況 ・子どもを持つ意向
・同居者 ・住まい ・親の介護の要否 ・親との金銭援助関係
に至る経緯を探るために、過去の生活や就労
・職業 ・働く理由 ・年収・金融資産 ・結婚意向 ・結婚相手の条件
現在
環境、恋愛状況や結婚観などを設定した。な ・性格・タイプ ・生活満足度 ・日常の楽しみ ・友人・兄弟姉妹との交流

お、未婚要因を明らかにするために、一部の ・相談相手 ・独身のメリット・デメリット ・社会制度等への考え


・引退予定年齢 ・働く理由・引退する理由 ・引退後の住まい
質問は同世代の既婚者にも訊いて比較を試み
将来 ・老後世話になる相手 ・老後準備(金銭面/金銭面以外)
ている。さらに、老後への準備や将来の生活 ・老後の不安 ・親が要介護になった場合の対応

Dia News ◆ No.85


調査結果の一部をここで紹介したい。なお、本稿中の未婚者や既婚者に関する記述は、 3
特に断りのない限り、今回の調査対象である 40 代と 50 代に関するものである。
Dia Forum 図1 未婚者の結婚に対する気持ち――30歳の頃と現在

(%)
【男性】 30歳の頃 (n=1,945) 11.4 41.0 26.1 4.2 17.4

現在 40代(n=1,210) 16.9 17.7 33.1 4.2 28.1


項目である。
現在 50代 (n= 735) 7.8 10.1 36.9 4.6 40.7
調査結果の一部をここで紹介したい。なお、本
【女性】 30歳の頃 (n=1,055) 11.6 35.1 25.2 8.3 19.8
稿中の未婚者や既婚者に関する記述は、特に断り
現在 40代 (n= 706) 10.1 14.4 33.9 6.5 35.1
のない限り、今回の調査対象である40代と50代
現在 50代 (n= 349) 5.76.0 33.8 4.9 49.6
に関するものである。
できるだけ早く いずれは どちらとも できれば 結婚するつもり
結婚したい 結婚したい 言えない 結婚したくない はない
40代になって結婚に前向きになった人も 図2 30歳時の職業 (既婚者は結婚直前の職業) ―― 30 歳の頃と現在
図1 未婚者の結婚に対する気持ち
―― 結婚に対する気持ち (%)
40代と50代の未婚者に自身の結婚に対する 【男性】 未婚 (n=1,945) 67.6 14.0 11.6 5.5
結婚に対する気持ち(Q15-1、Q15-2)――現在のみ10歳刻みに
現在の気持ちを訊くとともに、30歳の頃にはどう 既婚 (n= 470) できるだけ早く 85.7
いずれは どちらとも 9.8 2.1 できれば
結婚したい 結婚したい 2.3
言えない 結婚したく
思っていたかも訊ねた(図1) 。 【男性】 【女性】
30歳の頃未婚 (n=1,945
(n=1,055) 11.4
49.0 41.0
29.5 11.3 8.0 26.1
現在 40代(n=1,210) 16.9 17.7 33.1
男女ともほぼ2割(男性17.4%、女性19.8%)が
735)(n= 530)
現在 50代 (n= 既婚 63.4
7.8 10.1 19.6 8.3 36.9 5.8
30歳の頃に「結婚するつもりはない」 と考えていた。 【女性】 30歳の頃 (n=1,055 11.6 35.1 25.2
現在 40代 (n= 706) 正規雇用 契約・派遣・
10.1 専門職・自由業
14.4 その他 33.9 無職
年齢が高まるにつれて結婚に前向きな人( 「で 現在 50代 (n= 349) (役員を含む) パート・アルバイト
5.7
・自営業
6.0 33.8
図2 過去の職業 ―― 未婚者:30 歳時、既婚者:結婚直前
きるだけ早く結婚したい」と「いずれは結婚した
【未婚者】30歳時の職業/【既婚者】結婚直前の職業(Q5.2)
い」
)が減っていく傾向が、全体としては明らかに認められる。 合が男性は85.7%、女性は63.4%であるのに対し、未婚者のそ
正規雇用 契約・派遣・ 専門職・自由業
しかし、40代の男性に着目すると、「できるだけ早く結婚した れは男性が67.6%、女性は49.0%で、
(役員を含む) 男性は18.1ポイント、
パート・アルバイト 女
・自営業
男性 【男性】 未婚 (n=1,945) 67.6
性も14.4ポイントという顕著な差が認められた。14.0
未婚男性の 11.6
い」と思っている割合が、30歳の頃よりも現在のほうがむしろ
既婚 (n= 470) 85.7 2.3 9.8
高くなっている。中高年を対象とした婚活イベントが、最近各
女性 14.0%、
【女性】未婚女性の29.5%が契約
未婚 (n=1,055) ・派遣社員、パート
49.0 29.5・アルバイ 11.3
既婚 (n= 530) 63.4 19.6 8.3
地の自治体などでもよく実施されているが、
結婚を真剣に考え トといった非正規就労で、これは既婚者を男性は11.7ポイント、
Q5_2 【未婚者】30歳時の職業/【既婚者】結婚する直前の職業
Q _ 【未婚者】 歳時の職業 【既婚者】結婚する直前の職業
ている40代の婚活をサポートすることは有効かもしれない。 女性は9.9ポイント上回る数字である。また、未婚者の場合、男
会社役員・団体 会社員・団体職 公務員・教員 契約
該当数
ところで、
未婚男性の3割
(28.1%)
、未婚女性の2割
(21.4%) 性の5.5%、女性の8.0%が無職だった。
役員 員(正規) (正規)
4,000 2.8 55.4 6.0
が、これまで異性との交際経験が一度もないと回答している。 若者が結婚しない理由として、就労が不安定な人が多いこと1/1
男性・未婚 1,945 3.1 58.4 6.1
交際未経験者はその理由として、「異性との交際が苦手だか 男性・既婚 がよく指摘されるが、 それを裏付ける結果となった。
470 5.1 70.6 10.0
女性・未婚 1,055 1.9 42.5 4.6
ら」を男性の30.0%、女性の27.9%が、「交際は面倒だから」
女性・既婚 親と同居中の未婚男性の3割強、
530 1.7 56.8 4.9
を男性の25.1%、女性では31.9%が挙げている(以上、図は
女性の半数弱が年収200万円未満
割愛)
。漠然とした結婚意向を持ちながらも具体的な行動に
―― 年収、親との経済的援助関係
移せない人も多い。そうした人の背中を押す仕組みが増えれ
未婚者の中で、親と同居している人と一人暮らしの人に着目
ば、少子化対策の一助となると考えられる。
し、年収の分布を比較した(図3)

未婚者と既婚者で正規就労率に大きな差 親と同居している未婚者のうち年収が400万円未満の人の
―― 30歳頃の就労状況 割合は、男性は6割、女性は8割を超えている(男性62.3%、
未婚者と既婚者の過去の就労状況を比較した。未婚者には、 女性82.7%)
。一人暮らしの男性が47.1%、女性が65.6%であ
平均初婚年齢に近い30歳の頃を思い出して答えてもらった。一 ることと比べると、その差は顕著である。
方既婚者のほうには、結婚に対する影響を見る趣旨から、結婚 親と同居している人の場合、
年収200万円未満と回答した人
する直前頃の就労状況を質問することにした。ちなみに、この に限っても、男性は3割強(32.2%)
、女性では半数弱(46.4%)
調査の既婚者の平均結婚年齢は、男性は33.5歳、女性は31.6 に上っている。
歳で、いずれも30歳を少し上回っている。 こうした年収の状況から、実家に住み、親に依存して経済的
図2のとおり、既婚者の場合、正規雇用で働いていた人の割 に自立できていない人が一定程度いることが想定できる。図

4 Dia News ◆ No.85


4を見ると、親と同居している未婚者のうち、男性では4人に1 女性65.3%)が
「(老後に)生活費が不足することにならないか」
人(24.9%)
、女性は3人に1人(36.5%)が生活費を自分では という不安を抱いている(図5)

ほとんど出していないことがわかった。これに「自分の生活費 一方、介護に関する項目には男女差が目立つ。
「認知症に
の一部を負担している」人まで加えると、
男性は半数(50.7%)
、 ならないか」は女性が26.5%、男性は17.5%、「もし寝たき
女性は3分の2(68.9%)に達する。 り等になった場合、必要な介護が受けられるか」は女性が
一方、一人暮らしの場合は、親から金銭的な援助を受けてい 23.1%、男性は17.2%と、いずれも女性が上回っている。
る人は1割程度(男性9.1%、女性14.3%)だった(図は割愛)
。 こうした男女差は、女性が男性より長寿であることも理由
のひとつと想像されるが、女性のほうが老後をより現実的な
未婚者の6割が老後の生活費不足を心配
問題ととらえて不安を多く感じる傾向がある、という解釈も
―― 老後に対する不安
できよう。この質問は選択肢から最大3つまで選んでもらう
未婚者が老後生活で不安に思うことは、男女を問わずトッ
図3 親と同居している未婚者と1人暮らしの未婚者の年収 複数回答方式だが、選んだ個数の平均は、男性の2.14個に対
プは生活費、次は健康だった。男女とも約6割(男性56.9%、 (%)
図3 親と同居している未婚者と1人暮らしの未婚者の年収
【親と同居】 男性(n=780) 28.3 30.1 21.2
し、女性は2.41個だった。
9.4 3.8 1.2
3.8
(%)2.2 「不安に思うことはない」と回答した割合で男性
【親と同居】 女性(n=433) 4.4
男性(n=780) 28.3 42.0 30.1 36.3
21.2 9.410.6
3.8 4.2
1.2 1.4
3.8
0.7 0.5
2.2 (12.5%)が女性(5.8%)を大きく上回っていること
【一人暮らし】 男性(n=764)4.4
女性(n=433) 3.7
16.4 42.0 27.1 25.7
36.3 10.6 4.2 1.4 2.2
14.5 8.1
2.4
0.7 0.5 からも、このことは言えそうだ。
女性(n=363)
【一人暮らし】 男性(n=764) 16.4 22.0 27.1 41.0
8.17.7 2.2 0.8
25.7 20.9
14.5
3.7 2.5
未婚男性の6割、女性の7割が老後資金
3.0 1.9
2.4
なし 200万円 200万円~ 400万円~ 600万円~ 800万円~ 1000万円~ 1500万円
女性(n=363)400万円 22.0
600万円 41.0
800万円 1000万円 20.9
1500万円 7.7 0.8
未満 2.5 以上

なし 200万円
未満
200万円~
未満
400万円~
未満
600万円~
未満
800万円~
未満
1000万円~
3.0 1.9
1500万円
不足を予想 ―― 老後資金の準備
未満 400万円 600万円 800万円 1000万円 1500万円 以上
未満 未満 未満 未満 未満 未婚者に、引退までに準備しなければならない
図3 未婚者の年収分布 ―― 親と同居している人と一人暮らしの人の比較 と思う老後資金額を答えてもらった(図6)。この質
図4 親と同居している未婚者と親との金銭援助関係(直近1年間)
(%) 問で訊いているのは、公的年金や退職金、企業年
図4 親と同居している未婚者と親との金銭援助関係(直近1年間)
男性 (n=985) 7.4 13.2 28.5 25.8 24.9

(%) 金を含めずに、自分自身で準備すべき金額である。
女性
男性 (n=576)7.45.2 13.2
(n=985) 7.3 18.4 28.5 32.5 25.8 36.5
24.9
回答の分布をみると、男性の2割強(22.8%)、女
自分が親の生活 自分が親の生活
自分の生活費 自分は生活費 自分の生活費に
女性 (n=576) 5.2費も含め、大半を
7.3 18.4
36.5 をほとんど負担 32.5
費も含め、ほぼ全
てを負担している 負担している 額を負担している
の一部を負担
している していない
ほぼ相当する金
性の3割弱(28.3%)が「1,000万円以上 2,000万
自分が親の生活 自分が親の生活 自分の生活費に 自分の生活費 自分は生活費 (図5)老後の不安
費も含め、ほぼ全 費も含め、大半を ほぼ相当する金
図4 親と同居している未婚者と親の経済的援助関係
図5 未婚者が老後を考えた時、不安に思うこと(複数回答) の一部を負担 をほとんど負担
(直近1年間) 円未満」で図6の区分では最多だが、大きな金額を
てを負担している 負担している 額を負担している している していない
【未婚男性】 (n=1,945) 【未婚女性】 (n=1,055) 答えた人もいるため、平均は男性が 3,614万円、女
(%) 60 50 40 30 20 10 0 0 10 20 30 40 50 60 (%)
【親と同居している人】親との直近1年間の金銭援助関係(Q30) 性が 3,964万円となった。(%)
生活費が不足することに
56.9 自分が親の生活 ならないか 自分が親の生活 自分の生活費に 65.3
自分の生活費 自分は生活費
費も含め、ほぼ全 費も含め、大半を ほぼ相当する金 の一部を負担 一方、 引退までにいく
をほとんど負担 ら準備できると思うかという
その他
【親と同居している人】親との直近1年間の金銭援助関係(Q30)
36.1 健康的な生活ができるか
てを負担している 負担している 額を負担している 37.6 している していない (%)
自分が親の生活 7.4 自分が親の生活 13.2 自分の生活費に 28.5 自分の生活費 質問に対しては、 男女とも約3割
男性 (n=985) 経済的に豊かな生活が 25.8 自分は生活費 24.9
0.2 (男性31.9%、女性
26.6 費も含め、ほぼ全 費も含め、大半を ほぼ相当する金
25.2 の一部を負担 をほとんど負担 その他
女性 (n=576) てを負担している 5.2 できるか負担している 7.3 額を負担している 18.4 している 32.5 していない 36.5 0.2
17.5 26.5
28.9%)が「500万円未満」と答えており、平均は2
男性 (n=985) 7.4 認知症にならないか13.2 28.5 25.8 24.9 0.2
女性 (n=576)
17.2
【未婚者】親との同居・非同居別現在の年収 (Q59-1)
5.2 7.3
もし寝たきり等になった場合、
23.1
18.4
千万円ほど(男性2,065万円、
32.5 36.5 0.2 女性1,999万円)であっ
必要な介護が受けられるか
なし 200万円 200万円~ 400万円~ 600万円~ 800万円~ 1000万円~ 1500万円
600万円 た (図7) 。
もし病気になったとき、
12.0 未満 13.7
400万円 800万円 1000万円 1500万円 以上
必要な治療が受けられるか 該当
【未婚者】親との同居・非同居別現在の年収 (Q59-1) 未満 未満 未満 未満 未満
【親と同居】 男性(n=
10.6 なし 住む所に困らないか
3.8
200万円
28.3
13.6
200万円~
30.1
400万円~ “ 必要だと思う
21.2
600万円~ ” 800万円~
金額と “ 準備できると思う
1000万円~
9.4 1000万円 3.8 1500万円 2.2
1500万円 ” 金1.2
未満 400万円 600万円 800万円 以上 該当数
生きがいを持った生活が
女性(n=433) 4.4 42.0 未満 36.3 未満 10.6 未満 4.2 未満 0.7 未満 0.5 1.4
12.8
できるか
10.9
額を比較すると、平均で男性は1,549万円、女性は
【一人暮らし】
【親と同居】 男性(n=
男性(n= 3.8 3.7 28.316.4 30.127.1 21.225.7 9.414.5 3.8 8.1 2.2 2.4 1.2 2.2 7
10.3 孤独死をしないか 12.3
女性(n=363)
女性(n=433) 4.4 2.5 42.022.0 36.341.0 1,964万円のマイナス、
10.620.9 4.2 7.7 つまり老後資金不足というこ
0.7 3.0 0.5 1.9 1.4 0.8 4
【一人暮らし】 男性(n= 8.2 3.7
社会的に孤独にならないか 16.4 9.0 27.1 25.7 14.5 8.1 2.4 2.2 7
1/1
女性(n=363) 2.5 22.0 41.0 20.9とになる。“ 準備できると思う”
7.7 3.0 から“ 1.9
必要だと思う” 0.8 3
5.9 一人暮らしにならないか 3.7
を引いた金額がマイナスになる人が、未婚男性は6割
1/1
12.5 不安に思うことはない 5.8
強(61.6%)
、女性では7割(70.0%)を占め、男女とも
図5 未婚者が老後を考えたとき、不安に思うこと(複数回答 < 3つまで >)
生活費が 健康的な 経済的に 認知症 もし寝たきり もし病気に 住む所 生きがい 孤独 社会的に孤 一人暮ら 不安に
不足すること 生活ができ 豊かな生活 にならない 等になった なったとき、 に困らない を持った生 死をしないか 独にならな しにならない その他 思うことはな
に るか が か 場合、 必要な治療 か 活が いか か Dia News ◆ No.85
い 5
ならないか できるか 必要な介護 が受けられ できるか
が受けられ るか
Dia Forum

3割(男性31.0%、女性 29.3%)が、不足額が1千万円を超え 分自身だと回答した(図9-3、図9-4)



る結果となった(図8)
。 図9-2の回答者(現在親の介護が必要な人)485名の約半
数にあたる254名が両親とも存命であり、現在は親がいわゆ
親が一人で介護が必要になれば、未婚者の
る老老介護をしている世帯も多い。そのため、親が一人になっ
半数が「自分が中心になって介護するつもり」
た場合に限定した図9-3や図9-4とは条件が異なる。図9-3と
―― 親の介護の現状と将来想定
図9-4を図9-2と比較すると、自分自身が主介護者になる割合
未婚者の約3割(男性31.5%、女性29.8%)が、現在介護が
はほぼ同等だが、現在親の介護が必要な人(図9-2)の中には、
必要な親がいると回答した(図9-1)
。その人たちに、主に誰が
今は父や母が介護しているが、親が一人になったら自分自身が
介護しているのかを訊ねたところ、男性の4割強(43.6%)
、女
主介護者になる人もいることを考え合わせると、将来自分自身
性の6割近く(58.4%)が自分自身だと答えている(図9-2)

が主介護者になる割合は、実際には回答者の予想(図9-3、図
一方、現在両親とも介護が必要ではないと回答した人に、将
9-4)よりも高くなると思われる。
来親が一人だけになり、仮に介護が必要になった場合、誰が主
なお、親が一人になって介護が必要になった場合、それが父
に介護することになると思うかを訊ねたところ、半数前後が自
図6 現役引退までに準備が必要だと思う金額
親のケースと母親のケースでは、主介護者の想定に多
(%)
未婚男性(n=1,591)
平均3,614万円
13.1 6.4 22.8 12.8 16.9 19.6 8.4
少差が見られた。平均
男女とも父親よりも母親が一人になっ
(万円)
未婚男性 3,614
未婚女性 (n= 842)
平均3,964万円
10.2 6.5 28.3 15.6 15.9 17.9 5.6 た場合のほうが、
未婚女性 自分自身が介護すると考えるケー
3,964 スが
5百万円 5百万~ 1千万円~ 2千万円~ 3千万円~ 4千万円~ 1億円以上
未満 1千万円未満 2千万円未満 3千万円未満 4千万円未満 1億円未満 多く、特に女性にその傾向が強い。一方、父親の場合は
図6 現役引退までに準備が必要だと思う金額 母親よりも、介護スタッフに頼ることを想定している人
図7 現役引退までに準備が必要だと思う金額
図6 現役引退までに準備できると思う金額

未婚男性(n=1,591)
(%)
(%) が多い様子が見られた。
未婚男性(n=1,591)
平均2,065万円 13.1 31.9
6.4 22.8 13.3 12.8 20.6 16.9 10.9 9.6
19.6 9.8 8.4
4.0
平均 (万円)
平均3,614万円
詳細な分析による発見の期待
未婚男性 2,065
3,614
未婚女性 (n= 842)
未婚女性 (n= 842) 3.6
平均1,999万円 10.2 28.9
6.5 28.3 20.1 15.6 23.9 15.9 10.0 17.9
6.7 7.0 5.6 未婚女性 1,999
3,964
平均3,964万円
5百万円
5百万円 5百万~
5百万~ 1千万円~
1千万円~ 2千万円~
2千万円~ 3千万円~
3千万円~ 4千万円~
4千万円~ 1億円以上
1億円以上 本稿で紹介したものは調査結果のごく一部であり、
未満
未満 1千万円未満
1千万円未満 2千万円未満
2千万円未満 3千万円未満
3千万円未満 4千万円未満
4千万円未満 1億円未満
1億円未満

図7 現役引退までに準備できると思う金額 しかも基本的な分析によって表われた特徴等を概観
図8 “準備できると思う”金額と“必要だと思う”金額の差
図7
図6 現役引退までに準備できると思う金額
現役引退までに準備が必要だと思う金額
(%)
(%)
したものである。この調査結果をさらに掘り下げて分
未婚男性(n=1,591) (%) 平均 (万円)
未婚男性(n=1,591)
未婚男性(n=1,591) 4.1 34.3 30.6 14.3 5.7 10.9
平均▲1,549万円 31.9 13.3 12.8 20.6 16.9 10.9 9.6 9.8 8.4
4.0
平均2,065万円
平均3,614万円
未婚女性 (n= 842)
13.1 6.4 22.8 19.6 析することによって、
未婚男性 平均少子化対策や単身高齢者の生活
-1,549
(万円)
27.3 40.6 13.7 6.8 8.9 未婚女性
未婚男性 -1,964
2,065
3,614
未婚女性
未婚女性 (n= 842)
(n= 842)
平均▲1,964万円 2.7 10.2 28.9 28.3 20.1 15.6 23.9 15.9 10.0 17.96.7 7.0 5.6 3.6
平均1,999万円
平均3,964万円
余裕資金あり 過不足なし 不足資金
6.5
不足資金 不足資金 不足資金 設計に寄与しうる要素を探りだせる可能性を感じる。
未婚女性 1,999
3,964
5百万円
5百万円 5百万~5百万~ 1千万円~
1千万円~ 2千万円~
1千万円以下
2千万円~ 1千万円超3千万円~
3千万円~ 2千万円超4千万円~
4千万円~3千万円超 1億円以上
1億円以上
未満
未満 1千万円未満
1千万円未満 2千万円未満 2千万円未満 3千万円未満3千万円未満 4千万円未満
2千万円以下 4千万円未満 1億円未満
3千万円以下1億円未満 新たな発見に期待し、分析を続けていきたい。

図7
図8 “ 準備できると思う ” 金額と “ 必要だと思う ” 金額の差
図8 準備が必要だと思う金額(Q57-1)
“準備できると思う”金額と“必要だと思う”金額の差
現役引退までに準備できると思う金額 (%) 以上
5百万円 5百万~ 1千万円~ 2千万円~ 3千万円~ (%) 4千万円~ 1億円以上 平均 (万円)
未婚男性(n=1,591)
未婚男性(n=1,591) 4.1 (%)
未婚男性(n=1,591) 34.3 30.6 22.8 14.3 12.85.7 10.9 16.9 平均3,614
(万円)
図 9-1 現在、親の介護が必要か
平均▲1,549万円
平均3,614万円
13.1
31.9
6.4
13.3 20.6 10.9 9.6 9.8 4.0
19.6
未婚男性
8.4
平均-1,549
(万円)
平均2,065万円
未婚女性(n= (n= 842)
842)
10.2 両親とも 6.5 40.6 図9-3 28.3 もし将来、父親がひとりになり要介護の場合、
未婚女性 未婚女性 -1,964
未婚女性 (n= 842) 父または母が 27.3 13.715.66.8 8.9 3.615.9 17.9 未婚男性 5.6 2,065
3,964
平均3,964万円
平均▲1,964万円 28.9 20.1 23.9 主に介護することになると思う人(複数回答)
10.0 6.7 7.0 未婚女性 1,999
平均1,999万円 2.7 要介護 介護不要
計 (n=2433) 過不足なし12.1不足資金 6.5
余裕資金あり 不足資金 24.7 不足資金 13.8 不足資金16.6
(%) 19.0 7.4 3,735
5百万円 5百万~ 1千万円~ 2千万円~1千万円超 3千万円~2千万円超 4千万円~ 3千万円超 1億円以上 (%)
未婚男性(n=992)
未満
31.5
1千万円未満 2千万円未満 3千万円未満
68.5
1千万円以下
4千万円未満 1億円未満 自分 47.5
準備できると思う金額(Q57-2) 2千万円以下 3千万円以下 53.0 (%)
5百万円 5百万~ 1千万円~ 2千万円~ 3千万円~ 4千万円~ 35.3 1億円以上 平均 (万円)
未婚女性(n=581)
未婚男性(n=1,591) 29.8 70.2 介護スタッフ 33.1
図8 準備が必要だと思う金額(Q57-1)
“準備できると思う”金額と“必要だと思う”金額の差 31.9 13.3 20.6 10.9 9.6 16.6 9.8 (%)
4.0 2,065
平均2,065万円 5百万円 5百万~ 1千万円~ 兄弟姉妹・その家族2千万円~ 3千万円~ 4千万円~ 1億円以上
未婚女性 (n=
未婚男性(n=1,591) 842)
(%) 12.3 平均 (万円)
◇ PROFILE 森 義博(もり・よしひろ)
未婚男性(n=1,591) 4.1 28.9
34.3 20.1 30.6 23.9 14.310.0 5.7 10.9 0.66.7 7.0
未婚男性(n=680) 3.6 平均1,999
(万円)
平均1,999万円
平均▲1,549万円
平均3,614万円
13.1 6.4 22.8 12.8
その他 16.9 19.6
未婚男性
8.4 3,614
-1,549 ダイヤ高齢社会研究財団
1.5
未婚女性
未婚女性 計(n=
(n=2433)
842)
(n= 842) 30.8 15.7 21.7 10.6 8.5 未婚女性(n=408)
8.8 未婚女性 3.8 2,042
-1,964 企画調査部長。CFP、1級
27.3
10.2 6.5 40.6 28.3 13.715.66.8 8.9 15.9 17.9 5.6 3,964 FP技能士。
平均3,964万円
平均▲1,964万円
図9-2 2.7
現在、主に介護している人(複数回答)
「準備できると思う金額」-「準備が必要だと思う金額」
計 (n=2433) 過不足なし12.1不足資金 6.5不足資金
余裕資金あり 24.7 不足資金 13.8 不足資金16.6 19.0 7.4 3,735 一橋大学経済学部卒。 1981
余裕資金あり1千万円以下 過不足なし (%) 不足資金図9-4 もし将来、母親がひとりになり要介護の場合、
不足資金 不足資金 不足資金 年明治 生命 保険(当時)入
43.6 1千万円超 2千万円超 3千万円超
自分 1千万円以 3千万円以下
2千万円以下 主に介護することになると思う人(複数回答)
1千万円超 2千万円超 3千万円超 社、 2001 年から明治安田生
準備できると思う金額(Q57-2) 58.4 (%)
5百万円 35.9 5百万~ 1千万円~下 2千万円以
2千万円~ 3千万円以 3千万円~ 4千万円~ 48.8 (%)
1億円以上 平均 (万円) 活福祉研究所で少子高齢化
未婚男性(n=1,591)
介護スタッフ
未婚男性(n=1,591) 26.0
4.1 34.3 30.6 14.3 自分 5.7 10.9 61.5 (%) 問題、 介護保険制度、 退職給
準備が必要だと思う金額(Q57-1)
平均▲1,549万円 31.9 13.3 20.6 10.9 9.6 9.8 4.0 2,065
平均2,065万円 付制度などを研究。 2015 年
未婚女性 (n= 842) 16.7
5百万円 5百万~ 1千万円~ 2千万円~介護スタッフ 3千万円~ 4千万円~ 33.8 1億円以上 平均 (万円)
未婚女性
親の配偶者
(n= 842) 21.4 2.7 27.3 40.6 13.7 6.8 25.7 8.9 4 月から現職。 最近の著作と
未婚男性(n=1,591)
平均▲1,964万円 28.9 20.1 23.9 10.0 6.7 7.0 3.6 1,999
平均1,999万円
平均3,614万円
兄弟姉妹・
13.1
17.0 3.6
6.4 22.8 12.8 16.9 16.8 19.6 8.4 しては 「介護経験者に訊いた
3,614 『仕事と介護の両立』 」
計 (n=2433) 31.9 34.1 兄弟姉妹・その家族 14.1 6.1 12.0 10.2 (東京都
未婚女性 計 (n=2433)
その家族(n= 842) 13.3 30.8 15.7 21.7 10.6 8.5 8.8 3.8 2,042 仕事と介護の両立支援サイト) 「
、婚活と
平均3,964万円 6.7
未婚男性(n=312)
10.2 6.5 28.3 15.6
その他
15.9
0.6 17.9
未婚男性(n=680) 5.6 結婚―その実態と課題」
3,964 (国民生活センター『国民
その他 0.7 1/1 7.4 生活』 2014 年10 月号)など。
計 (n=2433) 4.0
「準備できると思う金額」-「準備が必要だと思う金額」 未婚女性(n=173)
12.1 6.5 24.7 13.8 16.6 未婚女性(n=408)
19.0 3,735
余裕資金あり 過不足なし 不足資金 不足資金 不足資金 不足資金
準備できると思う金額(Q57-2) 1千万円以 1千万円超 2千万円超 3千万円超 (%)
5百万円 5百万~ 1千万円~下 2千万円以
2千万円~ 3千万円以 3千万円~ 4千万円~ 1億円以上 平均 (万円)
6未婚男性(n=1,591)
Dia News
未婚男性(n=1,591) ◆ No.85
4.1
31.9 34.3
13.3 30.6
20.6 14.3
10.9 5.7
9.6 10.9
9.8 4.0 2,065
平均▲1,549万円
平均2,065万円
未婚女性 (n= 842)

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