潰瘍性大腸炎

概要　Overview

• 発症要因、症状
• 診断
• 病理
• 治療
通常 潰瘍性大腸炎
第３４回の講義．潰瘍性大腸炎　（森先生）より
 発症要因
• 遺伝因子　
• 環境因子　
• 心理学的因子
症状
• 粘血便
• 下痢
• 発熱
• 体重減少
• しぶり腹（テネスムス）
• 腹痛
• 貧血

https://ja.wikipedia.org/wiki/ 潰瘍性大腸炎
『病気が見える　消化器 vol.1 』　潰瘍性大腸炎（ p.168 ）より
診断
内視鏡
病理組織
注腸造影
 内視鏡像
強度 中等度 軽度

１．広範な潰瘍 １．粘膜粗造 1. 血管透見消失

２．著名な自然出血 ２．びらん、小潰瘍 2. 粘膜細顆粒状
３．易出血性 3. 発赤、アフタ、小黄色
４．粘血性不足分泌物付着 店
病気が見える　消化器 vol.1 　潰瘍性大腸炎（ p.178 ）より
 内視鏡像
偽ポリポーシス
活動期 寛解期

残存粘膜の隆起
『病気が見える　消化器 vol.1 』　潰瘍性大腸炎（ p.178 ）より
 病理組織像
陰窩膿瘍

炎症細胞の浸潤
『病気が見える　消化器 vol.1 』　潰瘍性大腸炎（ p.178 ）より
 注腸造影像
ハウストラの消失

鉛管像

『病気が見える　消化器 vol.1 』　潰瘍性大腸炎（ p.178 ）より

 病態

https://www.roshreview.com/blog/rapid-review-ulcerative-colitis/

https://www.everydayhealth.com/digestive-health-pictures/8-famous-people-with-ibd.aspx
潰瘍性大腸炎の病態は Crohn 病の病態と違っていますか。
免疫

免疫学的寛容
Immune intolerance
が破綻

病原体 自己免疫 免疫反応過剰

Pathogen Autoimmune Unregulated immune response

潰瘍性大腸炎 Crohn 病
 病原体 (pathogen)

https://wired.jp/2017/04/01/aprilfool-2017/

https://pixta.jp/illustration/22555096
免疫学的寛容が破綻 (Immune intolerance)
• 自己免疫
(autoimmune)

• 免疫反応過剰
(unregulated immune response)
正常な状態
潰瘍性大腸炎と Crohn 病
• 潰瘍性大腸炎 Crohn 病
病原体 病原体

2 １
2 炎症の影響 炎症の影響
3 １

免疫反応過剰
自己免疫 (Th1 と M0)
(Th2 と B 細
免疫 2
胞）

http://www.fotosearch.com/LIF115/sa402008/
潰瘍性大腸炎と Crohn 病
• そのために
• 潰瘍性大腸炎は自己免疫疾患 (autoimmune disease) だと考えられる
• Crohn 病は免疫関連障害 (immune-related disorder) だと考えられる

病気が見える消火器 vol.1 Medic Media

『病気が見える　消化器 vol.1 』　潰瘍性大腸炎（ p.169 ）より

しかし、この二つの疾患の治療には共通点がある。
副腎皮質ステロイド
免疫学的寛容
免疫調節薬（６－
が破綻 MP など )

自己免疫 免疫反応過剰
(Th2) (Th1)

潰瘍性大腸炎 Crohn 病
病原体

粘膜上皮
細胞
治療
治療

薬物療法
内科的治
療
血球成分　除
治療 去療法

外科的治療
目標

内科的
治療
目標
• 炎症の再燃を予防する
• 寛解を維持する
• 合併症を治療する

外科的
治療

http://www.remicare-uc.jp/about/remedy/index.html
 薬物療法

5-ASA （ 5- アミノサリチル酸）製剤
炎症を抑える薬剤
副腎皮質ステロイド

免疫調節薬 過剰な免疫反応を調整する薬剤

免疫抑制薬 過剰な免疫反応を強力に抑制する薬剤

抗 TNFα 抗体製剤 TNFα の働きを抑える薬剤です

血球成分吸着除去療法
顆粒球吸着除去療法（ GCAP ）
主に顆粒球や単球を除去する

血球吸着除去療法（ LCAP ）
顆粒球、単球に加えてリンパ球、血小板
を除去する

https://www.sada.or.jp/services/endoscope/lcap.html
外科的治療
手術の適用
• (1) 大量出血がみられる場合
• (2) 中毒性巨大結腸症
• (3) 穿孔
• (4) 癌化またはその疑い
• (5) 内科的治療に反応しない重症例
• (6) 副作用のためステロイドなどの薬剤を使用できない場合
潰瘍性大腸炎の主な術式

http://www.remicare-uc.jp/about/remedy/index.html
• http://www.remicare-uc.jp/about/remedy/index.html
• https://www.sada.or.jp/services/endoscope/lcap.html
ご清聴ありがとうございました