ミスミMulti-bitsカタログの

制作で使ったツールと方法論

株式会社デジタル・アド・サービス DAM推進部 2005/01/21

はじめに
Multi-bitsとデータベースパブリッシング（パターンA）
定型パターン組版用ツール
Multi-bitsとデータベースパブリッシング（パターンB）
データベースパブリッシングの課題とCatalog Composer
Catalog Composerとは（パターンBへのソリューション）
Multi-bitsカタログ制作 データの流れ
Media Masterのデータ構造
Smart Stylesの機能
Smart Stylesのメリット
Catalog Composer デモ
まとめ
 はじめに
■デジタル・アド・サービス（1993∼） http://www.dascorp.co.jp/
１）事業内容
・商業印刷物（主に大型カタログ）の制作
・商品データベースの構築と運用管理
・WEBサイト構築と運用管理

２）制作環境
・OS ＝＞ Mac OS X：70%，WindowsXP：20%，Mac OS9：10%
・DTP ＝＞ InDesign CS：90%，QuarkXpress：10%

３）印刷会社への入稿方法
・フィルム
・ネイティブデータ
・PDF / X -1a
http://www.tng-project.jp/instance/misumi.html

■Multi-bitsについて
合本：
デジタルポジ通販カタログ：Multi- bits IMAGES
デジタルデザイン通販カタログ：Multi-bits DTP&WEB

ページ数：850ページ
 Multi-bitsとデータベースパブリッシング（パターンA）
■パターンA（Multi-bits IMAGES）
１）特徴
・定型パターン組版
・データを用意して一気にDTPソフトに流し込む
・各レコードの項目が一定
・各項目のデータ量が一定

２）採用したツールと手法
・DB管理：Excel（入稿）とAccess（管理）
・スクリプト：Access VBA

３）課題
・スクリプティング情報が不足
・スクリプティング要員の確保が困難
・組版上で校正（データベースとのずれ）
・ファイルのバージョンが混沌としてくる

４）スクリプティング情報
・「スクリプティングガイド.pdf」
・http://www.adobe.com/support/forums/main.html
=>スクリプト事例（VBA，AS，JS）
 定型パターン組版用ツール
■xlsPublisher（テクネ）
１）入力ソースがエクセルファイル
・難しい勉強（XMLなど）や準備が不要

２）低価格
・定価¥147,000

３）データを元に戻せる

４）鎌田幸雄氏が開発
 Multi-bitsとデータベースパブリッシング（パターンB）
■パターンB（Multi-bits DTP & Web）
１）特徴
・非定型パターン組版
・流し込みは適用しづらい
・各レコードの各項目のデータ量が予測できない
・商品群ごとに項目パターンが異なる
・１対ｎの問題
・複数商品をまとめた表組み

２）採用したツール
・DB：ミスミWeb用データベース
・デザインのスタイル化：Smart Styles
・表オブジェクト処理：Catalog Composer（Media Master + Print Publisher）
 データベースパブリッシングの課題とCatalog Composer

■データの正規化
１）データの項目や量
・誰がチェックし保証するのか（顧客側の負担が増える）

２）印刷物で期待される柔軟性をいかに実現/回避するのか
・紙の制限（ページ数，ページの面積，空白は不可）
・入稿が不完全なまま組版作業が開始される（組版されて初めて文字校正が行われる）

■総作業量の保存則
デザイナー
従来： 顧客 ディレクター SE
（オペレータ）

デザイナー
自動組版： 顧客 ディレクター SE
（オペレータ）

データ正規化が保証されればコストダウンも可能だが・・・

■上記の課題に対応するソリューションは？
Catalog Composer
Catalog Composerとは（パターンBへのソリューション）
Multi-bitsカタログ制作 データの流れ
Media Masterのデータ構造
 Smart Stylesの機能

■Smart Stylesとは…
テキストフレームや表組みといったオブジェクトに対し、ライブラリアイテムをドラッグ
ドロップするだけで合成的スタイルを適用できるInDesignプラグイン

■特徴
１）段落スタイルや文字スタイルを統合したスタイルを設定できる
フレームカラーや表組のデザインパターンが設定可能

２）パターンを自動判別して可変データに適用できる

３）InDesignの機能を十二分に活用できる
表組み機能を強化

４）簡単な操作でデザインパターンを登録できる
基本操作はドラッグ＆ドロップ

Smart Stylesデモ
 Smart Stylesのメリット

■導入によるメリット
１）オペレーションのミスを最小限に防ぐ
スタイルのかけ忘れを防止
ビジュアルデザインの一貫性
２）作業分担の明確化
デザイナーはデザインパターンを作成、オペレーターはスタイル指示で制作
３）スピード
熟練したオペレーターでなくてもスピーディーな作業が可能
繰り返し作業の低減

■販売
・http://www.fatgadget.jp/
Catalog Composer デモ

Catalog Composerデモ
 まとめ

■Catalog Composerのメリット
１）原稿整理作業（台割指定など）がデジタル化でき，その結果を後工程で利用できる
２）組版後もデータベースと連携可能（表計算的機能）
３）完全データが用意されない状況から組版を始めても，デザイン作業は生きる

■お客様の声
１）早く完成（850ページ／入稿開始から約1ヶ月半）
２）校正作業減少
３）誤字脱字が激減

■制作会社側のメリット
１）どの情報がどのページで使われているかを把握可能
２）入稿管理や進行管理がデジタルで行える
３）ビジュアルデザインの一貫性（Smart Stylesとの連携）
４）スピード（レイアウト作業は相当効率化し，DB部分での作業負荷は充分補える）
５）付加価値としての商品データベース構築サービスの提供