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『閲世編』

士風

22021251  呉 彼

1.原 文

  自 崇 禎 末 , 而 福 藩 帝 1於 南 中 , 賄 賂 公 行 , 紀 法 盡 廢 。 然 當 時 京 師 實 甚 , 外 官 習

俗相仍,禮法猶舊,尚未變也。本朝初定江南,設官委吏,習聞弘光之風,不復尋

先朝之度,當事者往往縱情任意,甚而惟賄是求,訟師衙蠹,表裏作奸,賦役繁興

獄訟滋擾,郡縣胥吏,得以狎侮士林,舊日朱門無不破家從事,數十年之間,士風

靡 弊 極 矣 。 幸 遇 世 祖 章 皇 帝 2親 御 太 阿 , 乾 綱 獨 奮 , 特 簡 巡 方 , 用 肅 吏 治 , 法 紀 為

之丕變,惡俗因而頓更,復見太平之風,民有重生之樂。始信開基聖主,度越百王

萬 萬 也 。 年 來 士 氣 人 心 , 不 無 稍 懈 , 又 有 浸 浸 日 下 之 勢 矣 。 江 河 砥 柱 3, 所 仰 賴 於

主持風化者,豈淺鮮哉!

2.日 本 語 訳

 崇禎末年から、そして弘光帝は南におり、賄賂が盛んに行われ、規則と法律は

全て衰えた。しかし当時都は実に厳しい、外官の習俗は相変わらず、礼法は昔の

ように、まだ変わらない。本朝が江南を平定した後、官員を配置し胥吏を委託し

よく弘光の風気を聞く、再びに先朝の法度に従わず、権力者は常にわがままでし

たい放題にし、ただ賄賂を求めることさえあり、訟師と悪吏は、表と裏で悪事を

働き、賦役が盛んに起こり、訴訟が騒ぎを起こし、郡県の胥吏は、知識人達を侮

ることができ、昔の富貴の人が家産が尽くされ処置されていない人は一人もいな

かった、数十年の間で、士風は非常に疲弊していた。幸い世祖章皇帝が自ら政治

を行うのを遭い、権力を握り独自で努力し、官員を特別任用し各地を巡査し、厳

しい官吏を使って国を治め、法律と紀律はこのために大いに変化し、悪い風俗も

このために直ちに変わり、再びに太平の風気を見た、民は生き返るの快楽があっ

た。当初国を開く聖主を信じ、歴代の帝王を超えた。年来知識人の気節と人心は

少々の懈怠がないわけではなく、社会の気風がまた徐々に悪くなる傾向があった

悪い気風の中から毅然として節義を守り、頼まれたのは風化を司る者であり、よ

もやわずかであろう。
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①福 藩 帝 : 弘 光 帝

②世 祖 章 皇 帝 : 順 治 帝

③砥 柱 : 黄 河 の 中 に 柱 の よ う に そ そ り 立 っ て い る 石

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