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コ ア レ ク チ ャ ー

                          『 意 識 障 害 』

総 合 診 療 部   佐 藤 健 太
今 日 の 目 標
� 迅 速 で 無 駄 の な い 行 動 指 針 を 学 ぶ
� 意 識 障 害 の 評 価
� 本 当 に 意 識 障 害 は な い の か
� 意 識 障 害 が 来 た と き の 脊 髄 反 射
� い ち い ち 考 え た り 調 べ た り す る ヒ マ は な い !
� 意 識 障 害 の 鑑 別 診 断 リ ス ト
� 打 倒 「 」 ! !
ま ず 、 基 本 か ら
� バ イ タ ル サ イ ン
� 状 況 に 関 わ ら ず も っ と も 重 要 な 医 学 的 情 報
� 死 ぬ か ど う か 、 急 い で 対 応 が 必 要 か の 指 標
� た っ た 一 項 目 の 異 常 で も 予 後 を 悪 く す る
� 単 独 ま た は 組 み 合 わ せ で 診 断 に 役 立 つ
� 特 に 時 間 制 限 の あ る 救 急 で は 、 バ イ タ ル サ イ ン の
情 報 が 、 速 や か な 診 療 の 助 け に な る 。
バ イ タ ル サ イ ン と は
� 直 訳 で 「 生 命 徴 候 」
� つ ま り 生 き て い る 証 拠
� ま た は ど れ く ら い 死 に か け て い る か の 尺 度
� 古 典 的 に は 項 目 、 最 近 は 項 目
� 呼 吸 数 ・ S p O 2
� 血 圧 ・ 脈 拍 数
� 意 識
� 体 温
今 日 の テ ー マ   『 意 識 障 害 』
� 他 の バ イ タ ル に 関 わ ら ず 、 意 識 障 害 は 緊 急 !
� 心 肺 停 止 す る し て い る か も し れ な い
� で 最 初 に 確 認 す る の は 「 意 識 」
� 永 続 的 な 後 遺 症 が 残 る か も し れ な い
� 短 時 間 で 状 態 が 変 化 し て い く 可 能 性 が 高 く 、 初 動 の
遅 れ が 生 命 予 後 ・ 機 能 予 後 を 大 き く 変 化 さ せ る
� 脳 梗 塞 → 発 症 か ら ま で 3 時 間 以 内
� 急 性 冠 症 候 群 → は 9 0 分 以 内
� 敗 血 症 ・ 細 菌 性 髄 膜 炎 ・ 重 症 肺 炎
                  → 1 時 間 以 内 に 抗 生 剤 開 始
症 例
� 事 前 情 報
� 意 識 障 害 で 1 0 分 後 に 救 急 到 着
� バ イ タ ル は 、 、 、
� 既 往 歴 不 明
� 到 着 時
� グ ッ タ リ と 閉 眼 し て お り 、 何 を し て も し ゃ べ っ て く れ な
い が 、 痛 み 刺 激 は 払 い の け る
� こ の 時 点 で 鑑 別 診 断 は ?
� 看 護 師 へ の 指 示 は ?
今 日 の 目 標
� 迅 速 で 無 駄 の な い 行 動 指 針 を 学 ぶ
� 意 識 障 害 の 評 価
� 本 当 に 意 識 障 害 は な い の か ?
� 意 識 障 害 の 有 無 、 定 量 的 評 価 、 偽 性 の 検 討
� 意 識 障 害 が 来 た と き の 脊 髄 反 射
� い ち い ち 考 え た り 調 べ た り す る ヒ マ は な い !
� 意 識 障 害 の 鑑 別 診 断 リ ス ト
� 打 倒 「 」 ! !
意 識 障 害 の 評 価
� 迅 速 か つ 定 量 的 に 評 価 し 、 行 動 に 移 す !
� J C S か G C S で 記 載 す る の は 最 低 限
� 意 識 「 清 明 」 や 「 ク リ ア 」 の 中 に 、 J C S 1 ケ タ の
意 識 障 害 患 者 が け っ こ う ま ぎ れ て い る
� を 併 記 す る と な お 良 い
J C S ( J a p a n   C o m a   S c a l e )
Ⅰ - 1 : な ん と な く お か し い ( 家 族 の 直 感 ← 医 者 は 評 価 不 能 )
      2 : 見 当 識 障 害 ( 今 日 は 何 日 ? こ こ は ど こ ? )
      3 : 自 分 の こ と が わ か ら な い ( 名 前 ・ 生 年 月 日 )
Ⅱ - 1 : 呼 び か け で 開 眼 す る ( ○ ○ さ ん ? )
      2 : 大 き な 声 ・ 揺 さ ぶ り で 開 眼 ( ○ ○ さ ー ん )
      3 : 痛 み 刺 激 で 開 眼 ( グ リ グ リ と 爪 や 骨 を 圧 迫 )
Ⅲ - 1 : 痛 み 刺 激 を 払 い の け る ( 抵 抗 す る 余 力 は あ る )
      2 : 痛 み 刺 激 で 顔 を し か め る ( 痛 い こ と は 分 か る )
      3 : 全 く 反 応 な し ( 深 昏 睡 )
( )
� 開 眼 :
4 : 自 発 的
3 : 呼 び か け で
2 : 痛 み で
1 : 開 眼 し な い
� 言 語 反 応 :
5 : 見 当 識 あ り
4 : 混 乱 し た 会 話
3 : 単 語
2 : 音 声
1 : 発 声 な し ・ 挿 管 中
� 運 動 反 応 :
6 : 従 命 可 能 離 握 手
5 : 疼 痛 部 へ 手 を 当 て る
4 : 逃 避 す る
3 : 異 常 屈 曲
2 : 異 常 伸 展
1 : 微 動 だ に し な い
体 操 で 覚 え る !
切 迫 す る  
� ≦ 8 点
� で 2 点 以 上 の 低 下 経 過 中 に
� 脳 ヘ ル ニ ア 徴 候 ( 瞳 孔 不 同 ・ 片 麻 痺 )
� 評 価 の 流 れ
� を 見 た ら 次 は
  『 → 瞳 孔 → 四 肢 の 』
� 切 迫 し て い る 場 合 、 安 定 後 に 頭 部 へ 直 行
偽 性 意 識 障 害  
� の ど れ か に 異 常 が あ る
� 改 善 後 に 再 評 価
� 意 識 障 害 に 見 え る 、 紛 ら わ し い 3 つ
� 失 神 = 心 血 管 系 で 即 死 し う る 。 分 単 位 で ク リ ア に
� 痙 攣 = 目 撃 者 い な い と 難 し い 。
� 「 う そ っ こ 意 識 障 害 」 = 診 察 ・ 検 査 正 常 、 分 厚 い カ ル テ
と り あ え ず

全 患 者 で 評 価 し て く だ さ い !
今 日 の 目 標
� 迅 速 で 無 駄 の な い 行 動 指 針 を 学 ぶ
� 意 識 障 害 の 評 価
� 本 当 に 意 識 障 害 は な い の か ?
� 意 識 障 害 が 来 た と き の 脊 髄 反 射
� い ち い ち 考 え た り 調 べ た り す る ヒ マ は な い !
� 意 識 障 害 の 鑑 別 診 断 リ ス ト
� 打 倒 「 」 ! !
意 識 障 害 と 判 定 し た ら
� バ イ タ ル 異 常 を 見 た ら 、 脊 髄 反 射 で 対 応
� 総 合 診 療 病 棟 の よ う に じ っ く り 考 え て か ら 動 く の は ダ メ

� 酸 素 投 与
� 種 類 : ・ ・
� ル ー ト 確 保
� ’
� ブ ド ウ 糖
� 酸 素 投 与
� 麻 薬 拮 抗 薬
� ノ ル ニ チ カ ミ ン
こ れ だ け で す
救 急 研 修 ・ 当 直 で 身 体 に 染 み 込 ま せ て く だ さ い
知 っ て い る だ け で は な く 、
聞 こ え る 声 で 、 看 護 師 に 指 示 を
      伝 え ら れ る よ う に な る こ と !
今 日 の 目 標
� 迅 速 で 無 駄 の な い 行 動 指 針 を 学 ぶ
� 意 識 障 害 の 評 価
� 本 当 に 意 識 障 害 は な い の か ?
� 意 識 障 害 が 来 た と き の 脊 髄 反 射
� い ち い ち 考 え た り 調 べ た り す る ヒ マ は な い !
� 意 識 障 害 の 鑑 別 診 断 リ ス ト
� 打 倒 「 A I U E O T I P S A I U E O T I P S A I U E O T I P S A I U E O T I P S 」 ! !
意 識 障 害 の 原 因 を 考 え る
� 意 識 障 害 と 判 定 し ( を つ け る )
� 処 置 を し な が ら ( ’ )
� 同 時 平 行 で 速 や か に 原 因 を 考 え る
� 無 駄 が あ っ て は い け な い ( 時 間 が な い )
� も れ が あ っ て は い け な い ( う っ か り 見 逃 し は 深 刻 )

� 暗 記 法 を 活 用 す る し か な い
暗 記 法

� 網 羅 的 ( 1 分 以 内 に 挙 げ ら れ る ? )
� 鑑 別 の 優 先 順 位 や 行 動 は 分 か ら な い ・ ・ ・
�   &  
� 鑑 別 が グ ル ー プ 分 け さ れ て い る
  頭 蓋 内 ( ) 全 身 性 ( )
� 順 番 に 意 味 が あ る
  ま ず す べ き 対 応 が 分 か る ( 内 科 的 検 索 )
頭 蓋 内 全 身 性 の 鑑 別 の 仕 方
収 縮 期 血 圧 で 簡 単 に 推 測 で き る !
� 収 縮 期 血 圧 1 6 0 m m H g 1 6 0 m m H g 1 6 0 m m H g 1 6 0 m m H g 以 上
� 脳 病 変 の 可 能 性 が 非 常 に 高 い ( ク ッ シ ン グ 徴 候 )
� 収 縮 期 血 圧 1 0 0 m m H g 1 0 0 m m H g 1 0 0 m m H g 1 0 0 m m H g 以 下
� 脳 以 外 の 可 能 性 が 非 常 に 高 い ( )
実 証 し た 研 究
� 旭 中 央 病 院 を 受 診 し た 意 識 障 害 患 者 を 対 象
� 人 中 人 が 脳 が 原 因
� 結 論
� 収 縮 期 血 圧 は
診 断 に 役 立 つ
� 年 齢 ・ 性 別 ・ ・ 体 温
は 有 用 で は な い
出 典 : マ ッ シ ー 池 田 の ホ ー ム ペ ー ジ        
       
臨 床 で 使 い や す く 翻 訳 す る と
脳 病 変 の 事 前 確 率 が 6 0 程 度 と し て
� 収 縮 期 血 圧 1 7 0 以 上
→ 脳 病 変 の あ る 事 後 確 率 は 9 0 9 0 9 0 9 0 %
� 収 縮 期 圧 が 未 満
→ 脳 病 変 の あ る 事 後 確 率 が 44 4 4 % 以 下
� 実 際 は 事 前 情 報 と 最 低 限 の 病 歴 & 診 察 で 確 率 操 作
� 検 査 前 確 率 % → で も , 検 査 後 確 率 は % 以 上
� 検 査 前 確 率 % → で も , 検 査 後 確 率 は % 以 下
� が こ の 間 → そ の 他 の 情 報 で お お よ そ 分 か る
暗 記 法   再 掲

� 血 圧 が 高 い と き →
� 血 圧 が 低 い と き →
魅 力 的 に 見 え て き ま せ ん か ?
  頭 蓋 内 ( ≒ 高 血 圧 ) の 鑑 別 診 断
C V D C V D C V D C V D 脳 血 管 障 害 頭 蓋 内 の
脳 腫 瘍 ・ 血 腫
頭 部 外 傷 ・ 脳 挫 傷
  → 頭 部 と 脳 外 科
I n f e c t i o n I n f e c t i o n I n f e c t i o n I n f e c t i o n 髄 膜 炎 ・ 脳 炎 ・ 脳 膿 瘍
  → 腰 椎 穿 刺 と 神 経 内 科
う つ ・ 精 神 病 性 混 迷 、 転 換 性 障 害
て ん か ん
  → 病 歴 と 精 神 科
  頭 蓋 外 ( ≒ 低 血 圧 ) の 鑑 別 診 断
肝 ・ 腎 、 電 解 質 ・ 糖 、 甲 状 腺 ・ 副 腎
  → s + α の 採 血
全 て の 薬 剤 ・ 市 販 薬 ・ 健 康 食 品
  → 救 急 隊 か ら 聞 く 、 紹 介 状 ・ カ ル テ を 見 る
A B C A B C A B C A B C 異 常 に よ る 脳 低 酸 素 、 高
敗 血 症 ( 肺 ・ 尿 路 ・ 腹 腔 内 な ど )
  → そ れ ぞ れ の ア ル ゴ リ ズ ム で 対 応
栄 養 欠 乏 V i t . B V i t . B V i t . B V i t . B 、 葉 酸
低 体 温 ・ 高 体 温 症
  な 意 識 障 害 の 原 因
� た く さ ん あ る の で 、 寄 せ 集 め で 対 応
� 低 血 糖 ・ 高 血 糖
� 副 腎 不 全
� 甲 状 腺 機 能 亢 進 ・ 低 下 症
� 肝 性 脳 症
� 高 ・ 低 、 高 、 高
� 腎 不 全 ( 尿 毒 症 )
今 日 の 目 標
� 迅 速 で 無 駄 の な い 行 動 指 針 を 学 ぶ
� 意 識 障 害 の 評 価
� ・ 、 切 迫 す る 、 偽 性
� 意 識 障 害 が 来 た と き の 脊 髄 反 射
� 、 ’
� 意 識 障 害 の 鑑 別 診 断 リ ス ト

症 例 ①   再 掲
� 事 前 情 報
� 意 識 障 害 で 1 0 分 後 に 救 急 到 着
� バ イ タ ル は B P 1 1 0 B P 1 1 0 B P 1 1 0 B P 1 1 0 、 、 、
� 既 往 歴 不 明
� 到 着 時
� グ ッ タ リ と 閉 眼 し て お り 、 何 を し て も し ゃ べ っ て く れ な い が 、    
痛 み 刺 激 は 左 手 だ け で 払 い の け る
� は ?
� ま ず や る べ き こ と は ?
� 原 因 は 頭 蓋 内 全 身 性 ?
症 例 ②
� 事 前 情 報
� 意 識 障 害 で 1 0 分 後 に 救 急 到 着
� バ イ タ ル は B P 1 8 0 B P 1 8 0 B P 1 8 0 B P 1 8 0 、 、 、
� 既 往 歴 不 明
� 到 着 時
� 声 か け で 開 眼 し 、 会 話 は 的 外 れ 、 指 示 は 入 る
� は ?
� ま ず や る べ き こ と は ?
� 原 因 は 頭 蓋 内 全 身 性 ?
症 例 ③
� 事 前 情 報
� 意 識 障 害 で 1 0 分 後 に 救 急 到 着
� バ イ タ ル は 、 、 、
� 既 往 歴 不 明
� 到 着 時
� あ ら ゆ る 刺 激 に 反 応 が な く 閉 眼 し て い る
� と き お り 痙 攣 が 見 ら れ る
� は ?
� ま ず や る べ き こ と は ?
� 原 因 は 頭 蓋 内 全 身 性 ?
参 考 文 献
� 「 マ ク ギ ー の 身 体 診 断 学 」
� 「 お 医 者 さ ん と 生 命 科 学 系 の 研 究 者 の た め の ペ ー ジ 」
  マ ッ シ ー 池 田
� 「 外 傷 初 期 診 療 ガ イ ド ラ イ ン 」
  日 本 外 傷 学 会 ・ 日 本 救 急 医 学 会
� 「 ② 」
  林 寛 之   羊 土 社
� そ の 他
  信 頼 性 不 明 の ネ ッ ト 情 報 、 学 生 時 代 の 勉 強 会
  当 院 救 急 外 来 や で の 経 験 も 参 考 に し て ま す