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5 月 13 日理解度チェックレポートの抜粋と応答

                                2022.5.20 古久保

前回は近代的ジェンダーの変容について歴史的展開を学びました。
理解度チェックレポートの抜粋と応答をお送りします。
ところで。前回、動画視聴についてお尋ねしました。
こちらで確認できる視聴率があまり低かったからです。
しかしながら、なんと、皆さんの回答では見ている、という回答が多かったのです。
個別にメールをくれた方もいました。
見たのに「抜粋」にのっていないが…?というものでした。
そのため、現在 Moodle の管理者にどうなっているのか尋ねたところ、
「クライアント端末から視聴ログのアップロードに失敗していることがわかりました。
原因については現在調査中で、一部、基盤事業者様への調査を依頼しています。」
だそうです。
なんと。皆さんしっかり学んで入れていたのに、システムがおかしかったんです…
よかったー。ほっとしました。
もちろん「動画」にせよ「抜粋と応答」にせよ、みていない方は一定いると思いますが、
動画視聴が 90%以上と明記されたのが 10 数名というのは、あまりにあまり…
衝撃を受けて危うく鬱になるところでした…
今回の理解度チェックレポートでは、
多くの方が動画を見ない理由についても考えてくれましたし、
動画を見る意味についてもいろいろ書いてくれました。
みなさんありがとうございました。

0.動画見ていますか?

動画を見ない理由は明確には分かりませんが、ジェンダー入門が金曜日にあって、レポートの提出期限
が日曜日までだからではないでしょうか。詳しくいうと、金曜日はやる気が起こらないという心理が働いて、
土日に終わらせようと思いやすく、しかしながら土日はバイトが入っていたり、遊んだりして時間が取れな
くなってしまう、またはやる気が起こらず先延ばしにして動画を視聴せずにレポートを仕上げてしまうので
はないでしょうか。ジェンダー入門は自分なりに調べたり、自分の意見を述べたりと、他の講義の課題よ
りもレポートを仕上げるのに時間がかかってしまうので、とりあえずレポートを仕上げてしまおうと思うの
ではないでしょうか。私は、見ていない方々が動画を必要のないものと思って視聴していないのだとは思
いません。

確かに…土日にレポートをかけ、というのは過酷ですかね…締め切りを月曜日中にしてみようと思います。

私はしっかり動画を見てコメントを書いていますが、レポートの抜粋で取り上げられるのは先生の授業に
対して好意的なコメント、考えが変わったといったコメントばかりで正直げんなりしています。ポジティブな
意見ばかりでなくあまり読んでいていい気分がしないような批判的なネガティブなコメントも取り上げる
べきではないでしょうか。しっかり書いても読まれているのかわからない、レスポンスが返ってこないことは
残念で動画を見てしっかりとコメントを書こうというモチベーションにつながりません。 自分に好意的な意
見ばかり紹介し、批判的な意見を黙殺するのはあまりいい傾向とは思えません。何よりも不誠実ですし、
先生が授業で紹介したジェンダー観に対して批判的な意見を持つ人もいる、その人たちはなぜそのよう
な意見を持っているのかといったことを知ることは多様な考え方を知る上で大切なことです。批判的な意
見がシャットアウトされた現状は無菌室にいるのと同じで、このままでは免疫不全に陥ってしまいます。
「悪い意見」という言い方はとても主観的ですが、ジェンダー平等に対して批判的な人々の意見にも目を
通してもらうべきです。

「不誠実」と言われるのは不本意です。評点をつけているレポートはきちんと読んでいます。また、授業を
受けての反発については歓迎しています。むしろ、私は授業を真摯に受けてなおかつ批判的なコメントに
ついてはきちんとお答えしたいと思います。ただ、反発や批判が、どこに対して生じているのか、授業を真
摯に受けての反発なのかが分からないものにコメントすることが、本当に「誠実」と言えるのか、学友の学
びを深めるものになるのか、それは考えます。だからこそ、「え?これは何を聞いてこういう感想になるのか
な??」というものについて、視聴時間を調べたりしたわけです。(でもって、その結果、全体的に視聴時間
のあまりの低さに愕然としたわけです…ついでに言えば、その結果、先々週のレポートについて多くの方
の評価が遅れているのは事実です。すいません。学期末までには採点します。)
「抜粋と応答」は、復習として、また理解をより深めるきっかけとなるように作っています。関連資料を自主
的に調べてくれた方を紹介したり、個人の経験とすり合わせながら考えようとしてくれたものを紹介する
方がその目的に合致していると思って選抜しています。

0番の問いについて、先生の質問の意図とは異なるかもしれませんが、逆に私がなぜ動画を視聴するの
かについて記そうかと思います。
私は大学の授業を受講する価値は「対話」にあると考えます。教師と学生が、あるいは学生同士が対話す
る中で思索を深めたり、新たな知を想像したりする、この営みこそが高等教育の醍醐味であると考えてい
ます。それはディスカッションをするなり、コメントカード、レポート等での質疑応答で実現できます。
ところが、専門家である教師と学生の間には、知識や思索の深さ・奥行きに歴然とした差があり、同じ土
俵で討論をするためには一定程度の下準備をする必要があると私は個人的に考えています。そのため、
この授業に限らず、私が授業中に教師に示された、あるいは勧められた資料に目を通すのは、対話を円
滑に、同じ土俵で行うためです。もちろん、この考えは私固有のものであり、他の人がどのように学ぶかに
ついてある程度の自由が保障されているのも大学での学問の良いところであるとは思います。ただ、こと
対話することに関してはある程度の予習が必要であるとも私は考えています。

実はこのレポートにはすごく感心しました。私が 20 歳前後のころ、こんなことを思ってもいませんでした…
「対話を円滑に、同じ土俵で行う」…皆さんがそう心がけてくださったらうれしいです。
1.「女性差別撤廃条約」「男女共同参画社会基本法」における「積極的改善措置」とはどのようなもので
しょうか。具体的に考えてみましょう。

「女性差別撤廃条約」、「男女共同参画社会基本法」における「積極的改善措置」についての例として、
大学の女性教員の割合増加に向けた取り組みが挙げられる。一時的に男性よりも女性を優遇することで
教員の男女比の大きな差を解消し、男女共同参画を目指している。 全ての大学一律で同じ方針が打ち
出されている訳ではなく、各大学が独自に課題を見出し、目標を設定し、具体的な策が立てられている。
実際の例として、教員雇用の際に女性を例外的な方法で雇用することを認めたり、女性教員の雇用にか
かる経費の一部を本部が負担したり、女性の昇進機会を増やすなどが挙げられる。これは教育機関にお
ける女性参加を促進するものだが、多くは女性教員の増加を長期的に目指すもので教員の男女比を等
しくするといった確固たる目標は見られないという印象で、現実も程遠い。もちろん男女比が等しいことが
理想的だとは限らないが、取り組みの本気度が少し足りていないように感じる。教育現場での男女平等
はこれからの社会のあり方に大きく関わってくるはずである。教育が若者に与える影響の大きさを理解す
ることが大切だ。ジェンダー平等を説く教育現場そのものがそれを実現する必要があり、少なくとも本気
で取り組むべきだと思う。
参考資料
京 都 大 学 . 「 京 都 大 学 男 女 共 同 参 画 推 進 ア ク シ ョ ン プ ラ ン (2022 年 度 〜 2027 年 度 ).KYOTO
UNIVERSITY.
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/about/gender-equality/action-plan/06
東京大学男女共同参画室.「女性教員(教授・准教授)増加のためのプログラム」.東京大学.
https://www.u-tokyo.ac.jp/kyodo-sankaku/ja/activities/josei-program.html
早稲田大学ダイバーシティ推進室.「優秀な女性研究者の採用促進のために–理工学術女性キャリア支
援制度–」.早稲田大学
https://www.waseda.jp/inst/diversity/news/2021/09/28/12144/
弘前大学男女共同参画推進室.「平成 21 年度弘前大学男女共同参画推進室活動記録」.弘前大学
http://www.equ.hirosaki-u.ac.jp/tsuga-ru/publication/data/H21_activity_report.pdf

大阪市立大学でも女性教員を増やそうとする動きはあります。男女で同じような能力であれば、女性を積
極的にとろうとするものです。積極的格差是正策については、多くの方が理解していなかったので、正しく
理解しておられる方のレポートの抜粋をいくつか掲載しますので、ぜ日復習してください。また、他にもどう
いう事例があるのかどうかも改めて調べてもらったらいいと思います。

積極的改善措置とは現場での少数の性が置かれた状況を考慮し、男女間の待遇に差異がないよう機会
の平等を担保するための措置のことです。指導的地位に就く女性の数値に関する枠を設定するクオータ
制などがあります。平成22年に出された第三次男女共同参画基本計画で「社会のあらゆる分野におい
て2022年までに、指導的地位に女性が占める割合を少なくとも 30%程度になるよう期待する」という目
標が出されました。これは積極的改善措置のゴール・アンド・タイムテーブル方式といい、数値を示すこと
で達成すべき目標と達成までの期間の目安を示して目標の実現に努力を促すものです。しかし 2021 年
9 月の株式会社帝国データバンクによる調査では女性管理職の割合の平均は 8.9%であり過去最高を
更新したものの依然として低い水準が続いています。女性の社会での地位向上を実現するためにはさら
に積極的改善措置を進めていく必要があります。
参考にしたホームページ:
1.内閣府男女共同参画局「ポジティブ・アクション」(最終閲覧日 2022 年 5 月 14 日)
https://www.gender.go.jp/policy/positive_act/index.html
2.PR TIMES「女性管理職の平均割合、過去最高も 8.9%にとどまる」(最終閲覧日 2022 年 5 月 14
日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000334.000043465.html

最初の赤字のところ、微妙に違うんです…
内閣府の男女共同参画局の用語集では以下のように書かれています。
「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあ らゆる分野における活動に参画す
る機会に係る男女間の格差を改善す るため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該
機会 を積極的に提供することをいう(男女共同参画社会基本法第2条第2 号)。また、同法第8条は、国
の責務として、国が、男女共同参画社会 の形成の促進に関する施策(積極的改善措置を含む。)を総合
的に策定 し、及び実施する責務を有する旨、規定している。男女間において形式 的な機会の平等が確保
されていても、社会的・経済的な格差が現実に 存在する場合には、実質的な機会の平等を担保するため
に積極的改善 措置(ポジティブ・アクション)の導入が必要となる。」
ですから、まとめるとしたら、
「現実のジェンダー格差をふまえて、ジェンダー格差を縮小するために、出現割合が際立って低い方の性
に対してより多くの機会を与える措置のこと」とでもなるでしょうか…
政策レベルでどのようになっているのかを調べてもらったのはとてもいいと思いますが、いますでに第 5
次計画になっているので、新しいものも紹介してもらうと better だったかなと思います。

積極的改善措置とは男女間の格差を改善するために一方に機会を積極的に提供することであり、 女性
差別撤廃条約や男女共同参画社会基本法においては女性が文化的に身体的に社会的に不遇である女
性の不平等を平等にしたいが平等にするためには何らかの働きが必要で、その動きは必然的に女性に
機会を優遇する男女不平等となるため平等を掲げている分できないことを合法的に許可してくれる存在
ではないかと考えた。例えば同じ人間として平等に生まれた男女がいて、男性のほうは管理職に就くの
が多いが女性は少ない。なので女性の枠を増やすようにすると、それは男性に対しては不当に増やした
管理職の枠であり不平等ではあるが、それをしないと男性が管理職に多くなるという文化や差別は残っ
たままで男女平等にできない。平等にするための管理職の枠は女性に優遇しているという不平等となり、
矛盾することにな。それを合法化、平等を促進するための待遇としたのが積極的改善措置であるとかん
がえた。

積極的改善措置が登場した背景を考えてくれたところが素晴らしいと思いました。
ただ、積極的改善措置は、女性に対してだけ行われるものというわけでもないので、そこには注意が必要
です。とはいえ、実質的に現在行われている積極的格差是正策は圧倒的に女性に対してより多くの機会
提供をしようというものになっていることは確かです…

積極的改善措置とは、男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対
し、当該機会を積極的に提供すること、と男女共同参画社会基本法に定義されています。  つまり、男女
の人口比は半々なのだから、社会を構成するあらゆる職種において、男女比が極端に違う場合は、その
比が半々に近づくまでは、その少ない方を積極的に採用すべき、という意味です。しかし、 これは一方を重
視した逆差別で違法であるという意見もありますが、改正男女雇用機会均等法で肯定されています 。 例
えば、よくニュースにもなる、国会議員の女性比率の話題において、日本では現在、女性議員が占める割
合は全体の 14.3%と世界の中では 156 カ国中 147 位で最低水準です。男性の議員が多いとやはり男
性目線の政治に偏ってしまったり、男性の議員では気づかないようなところがあったりと、男女平等を掲
げていく社会では、女性の存在が不可欠です。女性の声を出来るだけたくさん汲み取ることで、出生率の
回復だったりと社会に貢献されると思います。 積極的改善措置は男女平等にむけて、どちらか一方が有
利 な と こ ろ を 無 く し て い く も の で あ る と 私 は 考 え ま し た 。 参 考 文 献
https://www.hiroshima-u.ac.jp/gender/woman/positive https://www.jiji.com/sp/v8?
id=20220225seikaiweb

最初のところ、定義として正しいです。
政治分野では候補者の数を均等にするように正当に努力義務が求められていますね…
これについては、また別の回で詳しくご紹介します。

2.ジェンダー平等を達成することは、社会と男性にとってどのような意義があると考えますか。

まず、ジェンダー平等から受ける男性の恩恵は、「夫が稼いで家庭を支えなければならない」という考え
からの脱却だと考えています。妻子をもつ身であっても収入が少なく、生活に困窮しているという男性は
決して少なくはないと思います。しかし、積極的改善処置等で女性の社会進出が進み妻と共に安定した
収入を得られるようになれば、自身らの生活のみならず、子どもにも質の高い教育を受けさせることがで
きるのではないかと思います。他にも、男性ならば強くあるべきだ、弱音を吐いてはいけないというような
旧型の男性像からもジェンダー平等社会のもとで解放される のではないかと考えました。そして、前述し
たようにジェンダー平等社会では子どもへの質の高い教育を受けさせることができる機会が増えるという
点で、社会に大きな恩恵があると思います。資料動画では、夫婦で家事と育児をシェアすることによって、
子どもの欠席率や、ADHD の診断をうけた子どもの数、薬物治療を受けた子どもの数が減少したと述べ
られています。これらのことから、ジェンダー平等社会は男性にとっても、これから子どもたちが担う社会
にとっても非常に意義のあるものだと考えました。

性別役割分業による男性のしんどさが軽減されるという点が挙げられていますね。
こういう書き方をしてくれると、資料動画も見ていることが分かって安心します。
まず社会に関しては授業でもあった通り労働力が増えて出生率も上がり、少子高齢化である日本にとっ
ていい事づくしだと思います。また男性に関しては女性が働きやすくなることで自分一人だけで家族を養
わないといけないという負担が少しは軽くなるのではないかと思いました。他には、今日本は戦争をする
ことはありませんが、戦争をする場合最初に戦地に徴集されるのは若い男性です。これは男性からしたら
なんで俺たちだけやねんとなると思います。戦死者は圧倒的に男性が多いです。実際私もこれから先戦
争が起きるかもしれないと思った際、もちろん戦争は絶対に嫌ですが、私は女性だからまだ大丈夫と思っ
てしまいました。もし若い男性だけでなく女性もお年寄りも最初から戦地にいかなければならないとなっ
たら今よりも更に戦争への関心が高まって戦争への抑止力にもなると思います。

戦闘への参加をめぐってジェンダー問題を考えてくれた、というのがすごくいいと思いました。現実には戦
闘時にはジェンダー化された被害が生じます。典型的なのは戦場レイプでしょうね…しかし、戦闘に行か
されるのは男性が圧倒的であり、戦争をめぐるジェンダー格差をどう考えるのかは、私たちは真摯に考え
る必要があるテーマだと思います。

ジェンダー平等を達成することは、社会にとっては、女性の社会的活躍と合計特殊出生率が関係してい
ることから女性の労働が増えることによって将来的な労働力の不足が改善されたり、サービス経済化、 IT
化が進んでいるため、その分野において女性の労働が増えることによって労働者が多様になり、経済的
にもメリットが出て、また男性にとっては、男性も、男らしさを求められたり、仕事に就いて家族を支えるこ
とを求められたり、過労死の数、戦死者の数など、ジェンダー問題に関わっているためジェンダー平等を
実現させることは男性にとっても重要なことであると思います。

これは、授業でやったことをきれいにまとめてくれた、という感じのレポートです。
この通りのことを私は説明したと思ますが、一方で合計特殊出生率を上げるためにジェンダー平等が必
要だという論調には、なんだかなあ…という感じもしているのです。ジェンダー平等は人権や自由の問題
であり、出生率と関係しなくても実現すべきことだと思っているからです…

ジェンダーの圧力に苦しんでいるのは女性だけであると勘違いされがちであるが、実際は男性が苦しん
でいる場合も少なくない。そのため、ジェンダー平等が実現することにより、女性の社会進出が増加すれ
ば、男性は一人で家庭や社会を守っていく責任から少し逃れることができ、気が楽になると思う。また、
ジェンダー平等が実現することにより、男性だけでなく、社会にとっても利点がある。女 性が社会に進出す
ることにより、今まで男性からの視点だけで物事を考えていたのが、女性の視点からも物事を見ることが
できるようになり、女性が求めているものを作ることができるようになるなど、社会が活性化する。

多様な視点の意見が出てきて社会が活性化する、のは私も期待したいところです。

3.授業を受けての感想をどうぞ
授業内容とは少し離れるかもしれませんが、「男は仕事、女は家事育児」という概念がいつから根付いて
しまったのかを少し追ってみたところ、その途中で面白いものを見つけました。 9000 年前の墓から、女性
も狩りをしていた証拠が見つかったという記事です。私自身、狩りは肉体労働の最たるもので、比較的力
の強い男性がやっているものだとばかり考えていました。しかしそれは当時の性別を二元論的に考えて
いた私の固定観念によるものだと反省しました。狩猟採集社会は原始共産制であり、階級支配や、富の
余剰も存在しません。だからこそその当時の人々は、性別に囚われずに今まで以上に社会的に生きること
ができていたのだなと考えました。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/110600646/?P=2

面白い記事の紹介をありがとうございます。「当時の性別を二元論的に考えていた私の固定観念による
もの」との気づきがあったということ、すばらしいとおもいました。

女性差別撤廃委員会の調査が本当は 4 年に 1 度のはずなのに、日本は6年空いたり長い時には 9 年も
空いていると授業で言っていた時に”日本だけではない”と言っていたことに驚きました。日本はよくジェン
ダー問題に対して遅れていると言われていたり、自分でもそう感じていたので、女性差別撤廃委員会の
調査のスパンが長くなっていてもやっぱりかと思うだけでした。そのため、 日本以外のどの批准国が、5 年
以上調査を空けてしまっているのかと疑問に思いました。また、その原因として国そのものにあったり(批
准はしているが、実行できていない)、もしくは多くの国が女性差別撤廃を目指していても委員会に割ける
人員が足りていないため活動が追いついていないなどを考えてみましたが、どうでしょうか。

最近はどこの国も 4 年に 1 度の審査を受けられていないようです…というのも、女性差別撤廃委員会の
人数には限りがあり、一方批准国は増加しているので、審査が間に合っていないとか…ここ数年はコロナ
の影響もあってますます審査が遅れがちになったと聞いています。日本が女性差別撤廃委員会の勧告に
あまり積極的に対応していない、というのは事実ではありますが、日本政府の悪意のせいで審査が遅れ
ているというわけではなさそうです…

ジェンダー平等と聞くと私も女性なこともあり、女性の立場でばかり考えてきたけれど深く考えれば「平
等」の名のもとにいくつもの立場から物事を考えるべきであると再認識させられました。 ジェンダー平等
が世界規模で目指されていることや、日本が世界基準で低い水準にあることをふまえて「ジェンダー・
ギャップ指数」が世界でも高い水準にあるアイスランドやフィンランドなどの北欧を政策を日本に登用でき
ないかと考え調べてみました。北欧では育休制度がかなり充実しており例えばアイスランドの育休期間
は母親 6 か月、父親も 6 か月のちに 6 週間を自由に分担することができるようになっており「育児は誰に
とっても守られるべき権利」としての認識が根付いていることが分かる。制度だけではなくノルウェーでは
「家庭も仕事も男女平等」と考える人が全体の 8 割以上を占めるなど、国民の意識からジェンダー平等
実現されているといえる。このように国民の意識から変わるように取り組みづつける必要があると感じた。

他国との比較、というのはジェンダーを考えるときにとても大事なことですね。
調べてくれたのはとてもいいと思うのですが、出典を書いてくれるともっとよかったです。
高校の授業で夫婦別姓の話題について考えたことがあるのですが、なぜ現代でもまだ認められていない
のか調べると、今の政治を担っている人々の年代にはやはり夫婦が同じ名字を使うという認識が強く残っ
ているという考えがありました。やはりこれから日本をになっていくような今の学生の世代だけでなく、今
日本を支えているような上の世代の人にも昔と今のジェンダーについての違いを理解してもらい、ジェン
ダー平等の実現を達成してほしいと思っています。

もう少し政治家の年齢が低くなるといいな、と私は思います。そのためにもぜひ選挙にはいきましょう。た
とえば、もう戦争にはいかないですむと思っている世代の人たちが戦争ができる国をつくろうとするって、
おかしいと思うんですよね…

私の両親は家事のことなど些細なことで喧嘩することが多々ありました。今では改善された方ですが私の
父は家事をほとんどしていなかったので、よく二人が喧嘩するのを聞いていました。両親の喧嘩は子供に
とっては聞きたくないもので、他の事をしていても耳に入ると集中できなくなるので、提示していただいた
TED で言及されていたように、父親が家事等をシェアすることで喧嘩は減るし、その結果母の機嫌は直る
し、また子供は喧嘩を聞くことがなくなり両親の仲がいいことに満足感を覚えることができるので、みんな
が幸福で健康になることができ、家族間平和につながると思います。私の経験もあって TED の方の話に
はとても共感しました。

そうですね…でもケンカを避けるために会話もしなくなるのも寂しいですよね…小さなことで議論する/
モメルのはとっても大事な気がします…

マイケル・キンメルさんのスピーチの中で「あなたは朝起きて鏡を見ると何が見える?」という話がありま
した。そこで私は「自分が見える」と思いました。スピーチを続けて見ると、「特権はそれを持つ人には見え
ないの」という言葉にドキリとしました。私は自分の持っている特権を何一つ見えていなかったことに気づ
きました。私は恵まれた環境にいることを漠然と感じていましたが、これほどまで恵まれていると感じたの
は初めてでした。エマ・ワトソンさん言葉を借りるなら「ジェンダー平等の使者」が私の周りにも大勢いてく
れたからこそ、自分の持つ特権に何一つ気が付かない私がいるのだとわかりました。これはとても幸せな
ことだと思います。そして、今回自分の持つ特権について少しでも気が付くことができたことで、何か少し
でも今までとは違う価値観で過ごすべきなのではないかと考えることができました。

「特権」の問題に気付かれた方は多かったです。「特権はそれをもつ人には見えない」というのは本当に
大事な指摘です…私自身も自分の特権に気づけるように努力を続けたいと思っているところです。

今回の授業で感じたことは今もなおジェンダー平等を達成しようとジェンダー問題について力を入れてい
るが、昔は今では考えられないような法的差別があったり、男性中心の社会で女性の立場がなかった。
そう考えると男女差別というのはすごく改善されていて、今はさらに次の段階に進んでいるように思った。
日本は女性差別撤廃条約に批准するために法律を変えたり新たに作ったり、また人口の変化により女
性への期待が増えるといったように様々な要因からジェンダー平等を達成する動きが作られていくことは、
個人一人にとってまた国や世界にとって大切なことであると思った。積極的改善措置という言葉を高校
生でも習ったような気がして高校の政経の資料集(最新図説   政経   発行所:株式会社浜島書店
2021 年 2 月 5 日発行)を見てみると、高校ではポジティブアクションという言葉で習っていた 。そこを読ん
でみると「ポジティブアクションにより、女性社員の意欲・責任感の向上と社会活性化などが期待されて
いるが、優遇されない人への逆差別になるという意見もある。 」と書かれてあった。この意見は必見の動
画で男性が話していたような男性が女性に仕事を奪われたと思うこととは別に、 男女平等を目指して
行った措置がさらに別の差別へとつながっていくという問題が発生してまう。ジェンダー平等達成はすご
く難しいことであると思った。

積極的格差是正策は、必要に応じてということなので格差がなくなった時点で終了するんですよね。その
意味では女性優遇政策がずっと続くということではないです。
ただ、それまでの間の積極的格差是正策においても、優遇されない人の不満という問題は残ります…こ
こはけっこう悩ましい問題ですね。

抽象的に「積極的改善措置」を把握するならば、改善されるまでは過度な優遇も許されると言った所で
しょうか。私がこの話を聞いて真っ先に思いつくことは、 女子大の存在でした。学を持つべきは男性だと考
えられていた昔と比べて、女性も等しく教育を受けられるために大学という場において女性のみが進学で
きる場所が作られていることは、これと関わりは無いのでしょうか。 本来目的が違うとすれば私の思い違
いではありますが、女性のみが学びの場を持つ女子大はジェンダー問題の格差の解消に貢献するので
はないでしょうか。

女子大については、別の回でやりたいと思いますが、敗戦後男女で同じ教育をしようという政策が出てき
たときに、実際には「大学」のキャパがたらなくなったので、大学設置の基準を若干緩和して「女子大」を
つくった、という経緯があります。また、「女子校」の存在は、良妻賢母主義を踏襲するものとして、ジェン
ダー役割を強化するもの、と評価されていた時代もありましたが、現状ではむしろ「女子校」のなかでは
ジェンダー役割に関連なく個人個人の能力や関心に応じた行為が可能になっているので、ジェンダー役
割を揺るがすことにつながっている、という評価も登場しているところです…

TED の話者  Michael Kimmel さんが大学生に言われた「やっと客観的な意見が聞ける」という言葉に


共感しました。是非この授業でも、男性の先生のお話も聴いてみたい。

うーん…しかし、キンメルさんのこの発言は男性特権の話として登場していませんでしたか?男性=客観
的、とみなす価値観が前提にあることを、批判的に紹介した文脈の中で出てきた話だと思いますが…

動画を 1.2 倍速とか 1.5 倍速とかにして聞かれるのは別にいいんですが、速聴方法を学んだ人であると


しても、じっくり考えながら聞いてもらいたいです…
私はしゃべり方がゆっくりしていると思いますし(どんどん遅くなっているのよね…)1.2倍速で問題ないと
は思いますが、それ以上の速度で聞くのはちょっと文脈をとらえ損ねることがあるんじゃないかな、と思い
ます。お気を付けください。

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