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白熊通信92
高天原よりお届けします
Attention: 西村幸祐、河添恵子
From: 白熊
件名: 中央銀行のデジタル通貨はハイパー・インフレをもたらす
オーストリアのMISE Institute誌への寄稿文の和訳をお届けします。
寄稿者のダニエル・ラカル/Daniel Lacalleは博士号の称号を持つ、エコノミ
ストで、ファンド マネージャー。次のベストセラー本の著者である。「自由
か平等か」(2020 年)、「中央銀行の罠からの脱出」(2017 年)、「エネルギー
の世界はフラット」(2015 年)、「Life in the Financial Markets」(
2014)。
和訳中、青字は私と同意見の段落であり、赤字は先日配信したWEFの実態暴
露本にフォルふが最後の第29章に書いてゐた世界統一政府のための金融・
デジタルシステムが何故不可能かと云ふことの、別の語彙による、同じ論理
の説明になつてゐて、いふまでもなく私もこのシステムの構築はバベルの塔
と同じでできないと書いたことに関する説明です。
かくして、今私たち日本人と世界各国の真の保守人間たちは時間的猶予を十
分に既に手にしてゐるので、ヴォルフの本を読んで得た効果的な対抗策、ダ
ヴォスの猿回しと世界中の される猿どもにとつては苦い治療薬を大いに製
造して世界中に散布するといふことが肝心です。勿論製造会社がファイザー
であつてはならない。ダボら会議御用達の漢方薬会社でなければなりませ
ん。蛇の毒からでも薬は精製できるでありませう。目には目を、歯には歯
を、蛇には蛇を、毒には毒を。
要するに、西欧米のダヴォス下郎どもの、DSどもの貨幣・通貨観が間違つて
ゐるのである。これが、この論文を読んでの私の結論です。この寄稿文の主
意は正しい。
とすれば、ハイパーインフレと大恐慌は同義です。相場の急落だけが大恐慌
ではないといふ意味は、物価が急騰するといふ意味であることも此の私にも
よくわかり、結局最初で最後の問は、ところで一体経済とはなんなんだ?と
いふ問である。曰く、経世済民。DSもダヴォス下郎も経世棄民を標語として
ゐるご様子である。さて、日本の皆様、この敵を叩き潰すための対抗戦略や
如何に。まづ日本国内にゐる蛆虫どもを叩き潰すことから始めては如何かと
存ずる。そのための戦略的パートナー名簿であり、個人のYoung Global
Leader名簿の入手と公表である。
和訳の後に英語の原文が続きます。[ ]の中は訳者の補語。
鹿嶋
***
MISE INSTITUTE
MISES WIRE
中央銀行のデジタル通貨はハイパー・インフレをもたらす
TAGS アメリカの歴史
2023/03/18 ダニエル・ラカル
インフレを説明するためによく使われる言い訳はたくさんあります。 しかし、実際には「コスト
プッシュ・インフレ」や「コモディティ・インフレ」などはありません。 インフレは物価の上昇
ではなく、通貨の購買力の破壊です。
コストプッシュ・インフレは、比較的希少な実物資産に向かう通貨単位の増加です。 商品から需
要、そして私のお気に入りの「サプライチェーンの混乱」まで、他のすべてについても同じことが
言えます。 同じ商品やサービスに使用される通貨単位が増えます。
私たちがここ数年耐えてきた巨大なモンスター・インフレは、最初に資産のインフレによっても
たらされ、次に消費者物価によってもたらされました。 現在、政府と統計機関は通貨の購買力の
損失を隠すために CPI の計算を微調整しており、[西欧米の複数の]中央銀行は 2020 年に発生
した大惨事の後、利上げを余儀なくされました。2020 年にはマネー・サプライの大幅な増加が
政府支出の肥大化に充てられたために、 私たちが今日生きている混乱を生み出しました。
中央銀行は、インフレが金融現象であることを知っているため、政府が許可する限りの速さで利
上げと引き締めを行っています。 しかし、中央銀行は、最初にインフレリスクを無視し、後で
ベース効果と一時的な言い訳を使用して、遅くゆっくりと反応するだけで、すでにそもそも低かつ
た信頼性を更にこれによつて大幅に失つたわけです.
これは、過剰なマネー・サプライの成長が過剰になることによつて、人工的に印刷された通貨を
破壊することで消費者価格の大幅な上昇を防ぐことになる多くのバックストップ即ち防御手段お
よび制限を持つことになるといふ、さういふ世界で起こったことなのです. 量的緩和には、インフ
レ圧力を止める多くの制限があります。金融政策の伝達メカニズムは銀行チャネルであるため、
インフレ圧力を打破するのは信用に対する私たちの需要です。
市民をはるかに高い価格から救う唯一のことは、金融政策の伝達メカニズムが独立しており、多
様化されているという事実です。 ここで、その伝達メカニズムが直接的で、チャネルが 1 つしか
ない場合の中央銀行自体を想像してみてください。[訳者:デジタル通貨がこれに当たるといふ意
味。従ひ次の論点を提示することになる]
中央銀行のデジタル通貨は、中央銀行内のあなたの口座に直接発行されます。 つまり、お金を
装った監視です。 中央銀行は、ユーザーが通貨を何に使用し、どれだけ貯蓄し、借り、支出し、
どこで使うかを正確に把握します。 ばかげているがしばしば繰り返される「過剰貯蓄」の「問
題」を回避するために、通貨を代替可能にすることができます。 さらに、中央銀行はますます政
治的になり、彼らが推奨することを行う人々に利益をもたらすのに不適切であると考える方法
で、支出する人々に罰を与える可能性さえあります. プライバシー・システム全体と金融制限メカ
ニズムは排除されます。 さらに悪いことに、中央銀行が 2020 年のように大量の紙幣を印刷する
という過ちを犯した場合、消費者物価への影響は直接的なものになります。 マネー・サプライが
1 年で 20% を超えて増加すると、伝達メカニズムの限界が破壊されるため、20% 近いレベルの
インフレに苦しむことになります。
中央銀行のデジタル通貨は不必要でひどい考えです。 中央銀行の独立性が長年疑問視され、資産
価格と消費財のインフレ上昇のリスクを認識していない政策行動の十分な証拠がある場合、その
ような規模の実験を開始することはできません. 中央銀行は、バブル、リスク・テイクの水準の上
昇、および過剰債務を防いだことはなく、インフレ圧力を認識したこともありません。 このよう
な実績があるため、金融および通貨システム全体を完全に制御できるようにする措置を擁護する
必要はありません。
覚えておくべき最も重要なことは、中央銀行のデジタル通貨は不要だということです。 テクノロ
ジー、デジタル化、および取引を容易にすることの利点は、すでにそこにあります。 中央銀行の
口座に直接発行される通貨を作成する必要はありません。 デジタル人民元と競合する必要はまっ
たくないため、それらも不要です。 中国は健全な金融政策に近づいており、中央銀行はより多く
の金を購入していますが、その逆ではありません。 他の通貨や仮想通貨と競争したい場合、方法
は 1 つしかありません。通貨の価値の準備金のステータスを守ることを完全に明確にすることで
す。 連邦準備制度理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)が本当に価値と購買力の準備金を守る
のであれば、ユーロや米ドルがビットコインやデジタル人民元と競争する必要はありません。
しかし、FRBやECBがデジタル通貨を欲しがる唯一の理由は、彼らが通貨の購買力と価値のス
テータスを守ることなく、[通貨の]市場シェアを維持したいからだと思われます. 中央銀行は、
品質の悪い製品を販売する独占企業のように振る舞いたいようですが、競争を排除することで主
要な供給者であり続けることを要求しているようです。 連邦準備制度理事会と ECB は、米ドル
とユーロの購買力を守ることを世界に示せば、暗号通貨と競合する必要はありません。
通貨システムの指導者たちが、世界的な使用や市場シェアの点でほとんど違いをもたらさない通
貨や資産を恐れているという事実は、彼らの製品である通貨が市民の信頼を、この割合で長期間
金融的過剰を維持できないと彼らが知っていることを示しています。
ECBとFRBが本当にデジタル通貨を望んでいるのは、私たちが考えるよりも早く市民の信頼を失
うことを知っているからであり、市場シェアを獲得するのではなく、市場シェアを押し付ける必
要があるからです。
著者:
ダニエル・ラカル
Daniel Lacalle 博士、エコノミスト、ファンド マネージャーは、ベストセラー本の著者であり、
「自由か平等か」(2020 年)、「中央銀行の罠からの脱出」(2017 年)、「エネルギーの世界はフ
ラット」(2015 年)、「Life in the Financial Markets」( 2014)。
***
03/18/2023Daniel Lacalle
There are many excuses often used to explain in ation. However, the
fact is that there is no such thing as “cost push in ation” or “commodity
in ation.” In ation is not an increase in prices, it is the destruction of the
purchasing power of the currency.
This has happened in a world where the excess in money supply growth
has a number of back-stops and limits that prevent a massive increase
in consumer prices through the destruction of the arti cially printed
currency. With quantitative easing there are a number of limits that stop
in ationary pressures: as the transmission mechanism of monetary
policy is the banking channel, it is our demand for credit what puts a
break on in ationary pressures.
The only thing that saves citizens from much higher prices is the fact
that the transmission mechanism of monetary policy is independent and
diversi ed. Now imagine for a second if that transmission mechanism
was direct and had only one channel, the central bank itself.
The argument of the need to compete with currencies that are used in
less than 1% of total transactions makes no sense, particularly when the
transmission system and technology is already stronger for the world
reserve currencies.
However, it looks like the only reason the Fed or the ECB want a digital
currency is because they want to retain their market share without
defending the purchasing power and reserve of value status of their
currency. It looks like central banks want to behave like a monopoly that
sells bad quality products but demands to remain the main supplier by
eliminating the competition. The Fed and the ECB do not need to
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compete against cryptocurrencies if they show the world that they will
defend the purchasing power of the US dollar and the euro.
The fact that the leaders in the monetary system fear currencies and
assets that barely make a difference in terms of global use or market
share shows that they know that their product -the currency- is not going
to retain the con dence of citizens for a long period of time at this rate of
monetary excess.
If the ECB and the Fed really want a digital currency is because they
know they will lose the con dence of citizens earlier than we think and
they need to impose their market share, not gain it.
If the Fed or the ECB implemented a sound money policy and truly
followed their mandate of price stability they would destroy any
competing currency, digital or not, in a second. If they do not win this
race, it will be because the ultimate motive is to abandon the price
stability and reserve of value mandate to continue bloating government
size at the expense of real wages and deposits of the private sector.
Do the Fed and the ECB want a global and digital dollar or euro that is
accepted and demanded by everyone? Simple: follow exactly the
mandate and gain global share in currency utilization because people
want it, not because they are forced to.
Author:
Daniel Lacalle
Daniel Lacalle, PhD, economist and fund manager, is the author of the
bestselling books Freedom or Equality (2020), Escape from the Central
Bank Trap (2017), The Energy World Is Flat (2015), and Life in the
Financial Markets (2014).